JP2010053680A - 杭頭接合部材及びこれを用いた杭頭接合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工現場での溶接作業が不要で、施工が極めて容易であり、作業効率の向上を図ることができる杭頭接合技術を提供する。
【解決手段】杭頭接合部材1は、地盤中に埋設された杭材の杭頭にその上端部側から装着する部材であり、地盤表面から突出した杭頭が貫通可能な係合孔13を有する本体部11と、杭頭外周に突設された一対の係止片を杭頭と共に係合孔13の軸心方向に挿通させるため係合孔13の周縁に設けられた一対の拡径部14と、本体部11の係合孔13の周囲に当該係合孔13の軸心方向に沿って立設された複数の鉄筋材12と、を備えている。杭材の杭頭及び係止片が杭頭接合部材1の本体部11の係合孔13及び拡径部14をそれぞれ挿通するようにして、杭頭接合部材1を杭頭に装着した後、所定角度回転させれば、杭頭接合部材1が杭頭に離脱不能に装着された杭頭接合構造10が形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、土中に埋設された杭の頭部と、この杭頭の上方に構築される鉄筋コンクリート基礎部との間における杭頭接合技術に関する。
土中に埋設された杭の頭部の上方に鉄筋コンクリート基礎部を構築する場合、従来、施工現場において、地面から突出した杭頭の外周に複数の定着鉄筋を溶接し、これらの周囲に型枠を形成した後、定着鉄筋と一体化するようにコンクリートを打設する、という工法が採られている。しかしながら、施工現場において溶接作業を行うのは非効率的であり、溶接不良が発生する可能性もある。また、近年は、資格を有する溶接技能者の確保も困難となっている。そこで、施工現場における溶接作業を極力少なくした杭頭接合技術が提案されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
特開2008−81985号公報 特開2002−256570号公報
特許文献1記載の「杭および杭頭定着構造」及び特許文献2記載の「鋼管杭と定着鉄筋との位置調整可能な結合構造」の場合、地面から突出する杭頭に対し、定着鉄筋を直接溶接する工程が不要であるため、この点において溶接作業の省力化を図ることができる。しかしながら、特許文献1記載の杭頭定着構造においては環状の鋼製ブラケットを鋼管杭に溶接しなければならず、特許文献2記載の前記結合構造においてはフランジ金物を外殻鋼管の上端部に溶接しなければならないので、施工現場での溶接作業を無くすことはできない。従って、溶接技能者の確保及び施工現場での溶接作業は必要であり、現場溶接作業に伴う溶接不良の発生や作業効率の低下を回避することができないのが実状である。
本発明が解決しようとする課題は、施工現場での溶接作業が不要で、施工が極めて容易であり、作業効率の向上を図ることができる杭頭接合技術を提供することにある。
本発明の杭頭接合部材は、地中に埋設された杭材の頭部に装着する杭頭接合部材であって、地面から突出した杭頭が貫通可能な係合孔を有する本体部と、前記杭頭外周に突設された係止片を前記杭頭と共に前記係合孔の軸心方向に挿通させるため前記係合孔の周縁に設けられた拡径部と、前記本体部の前記係合孔の周囲に前記係合孔の軸心方向に沿って立設された複数の鉄筋材と、を備えたことを特徴とする。
このような構成とすれば、地面から突出した杭頭と係止片を、杭頭接合部材の本体部の係合孔と拡径部にそれぞれ挿通させた後、当該杭頭接合部材全体を係合孔の軸心を中心に回転させ拡径部を係止片の直下以外の位置へ移動させるだけで杭頭接合部材を杭頭に接合することができるため、施工は極めて容易である。また、本体部の係合孔の周囲に予め複数の鉄筋材が立設されているため、施工現場での溶接作業は不要となり、作業効率が向上する。
ここで、前記本体部を平板形状とすれば、杭頭の回りの敷き砂、砕石あるいは捨てコンクリートを介して本体部と地盤とが接することによって地盤との抵抗力が高まるため、鉛直荷重が作用したときの沈下量や不同沈下量を低減することができる。
一方、前記本体部を筒形状とすれば、杭頭の上方に構築される鉄筋コンクリート基礎部全体としての地盤破壊に対する支持力が増大し、安全率が高まる。
また、前記本体部の剛性を高める補強手段を当該本体部に設ければ、本体部の曲げ変形を抑制することができるため、地震時に杭頭に加わる可能性の高い引き抜き力に対する強度向上に有効である。なお、前記補強手段としては、例えば、本体部にリブ状の補強部材を付設したり、本体部に波状部を設けたりすることができる。
次に、本発明の杭頭接合構造は、地面から突出した杭頭及び前記杭頭外周に突設された係止片を、前述した何れかの杭頭接合部材の本体部の係合孔及び拡径部にそれぞれ挿通させた後、当該杭頭接合部材を前記係合孔の軸心を中心に回転させて前記拡径部を前記係止片の直下以外の位置へ移動させることにより前記杭頭接合部材を前記杭頭に接合したことを特徴とする。
このような構成とすれば、施工現場での溶接作業無しで、杭頭接合部材を杭頭に接合することができるので、施工が極めて容易であり、作業効率の向上を図ることができる。
ここで、前記本体部の前記係合孔の周囲に立設された複数の鉄筋材と前記係合孔との間に、前記杭頭外周及び前記係止片を包囲する仕切り部材を配置し、前記仕切り部材と前記杭頭外周との間に弾性緩衝材を配置することもできる。
このような構成とすれば、地震発生時における変位に追従可能な構造が形成されるため、杭頭の上方に構築される基礎スラブや基礎梁の損傷を軽減することができるほか、靱性の高い杭材を採用することも可能となる。
この場合、前記弾性緩衝材とその周辺部材との隙間に充填材を注入すれば、接合部分の強度を高めることができるほか、変形性能も高まる。
一方、前記地面上に打設された捨てコンクリートと前記杭頭接合部材の前記本体部との間にスペーサを介在させることもできる。このような構成とすれば、前記地面上に打設された捨てコンクリートと杭頭接合部材との間にかぶり厚さを確保することができるため、捨てコンクリートと杭頭接合部材との間にコンクリートを打設するとき、杭頭接合部材の拡径部から空気を逃がしながら施工することが可能となる。これにより、打設されたコンクリートの空隙率が減少し、施工品質が高まるため、杭頭接合構造の強度をさらに向上させることができる。
また、前記杭頭接合部材の前記本体部の前記係合孔を閉塞部材で塞げば、前記本体部上面と前記杭頭外周との間にコンクリートを打設して杭頭接続構造を形成したとき、前記本体部と前記杭頭との固定度を高めることができるので、杭頭接合構造の強度向上に有効である。
さらに、前記杭頭の上端部に水平移動不能に係止される蓋体を設けることもできる。このような構成とすれば、杭頭の上端部に蓋体を溶接固定することが不要となるため、施工現場の天候に左右されず作業を進めることができる。また、中空部を前記蓋体で閉塞した状態で杭頭外周にコンクリートを打設すれば、パンチングシアに対する基礎スラブの剪断破壊を防止することができる。
本発明により、施工現場での溶接作業が不要で、施工が極めて容易であり、作業効率の向上を図ることができる杭頭接合技術を提供することができる。
本発明の実施の形態である杭頭接合部材を示す一部省略斜視図である。 図1に示す杭頭接合部材の平面図である。 図1に示す杭頭接合部材の一部省略正面図である。 図1に示す杭頭接合部材を杭頭に接合する手順を示す図である。 図1に示す杭頭接合部材を杭頭に接合する手順を示す図である。 図1に示す杭頭接合部材を杭頭に接合する手順を示す図である。 図1に示す杭頭接合部材を用いた杭頭接合構造を示す正面図である。 本発明のその他の実施の形態である杭頭接合構造を示す平面図である。 図8に示す杭頭接合構造の一部切欠正面図である。 図9に示す杭頭接合構造及び基礎スラブの一部省略正面図である。 図10に示す杭頭接合構造の一部拡大図である。 本発明のその他の実施の形態である杭頭接合部材を示す平面図である。 図12に示す杭頭接合部材の正面図である。 図13に示す杭頭接合部材を用いた杭頭接合構造を示す一部切欠正面図である。 本発明のその他の実施の形態である杭頭接合部材を示す一部省略斜視図である。 図15に示す杭頭接合部材の平面図である。 図1に示す杭頭接合部材の一部省略正面図である。 本発明のその他の実施の形態である杭頭接合部材を示す一部省略正面図である。 図15〜図17に示す杭頭接続部材を用いた杭頭接続構造を示す一部切欠正面図である。 本発明のその他の実施の形態である杭頭接続構造を示す平面図である。 図20に示す杭頭接続構造の一部切欠正面図である。 本発明のその他の実施の形態である杭頭接続構造を示す一部切欠正面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態である杭頭接合部材を示す一部省略斜視図、図2は図1に示す杭頭接合部材の平面図、図3は図1に示す杭頭接合部材の一部省略正面図、図4〜図6は図1に示す杭頭接合部材を杭頭に接合する手順を示す図である。また、図7は図1に示す杭頭接合部材を用いた杭頭接合構造を示す正面図である。
図1〜図3及び図4〜図6に示すように、本実施形態の杭頭接合部材1は、地盤G中に埋設された杭材20の杭頭20bにその上端部20a側から装着する部材である。杭頭接合部材1は、地盤G上に打設された捨てコンクリート15の表面から突出した杭頭20bが貫通可能な係合孔13を有する本体部11と、杭頭20b外周に突設された一対の係止片21を杭頭20bと共に係合孔13の軸心方向に挿通させるため係合孔13の周縁に設けられた一対の拡径部14と、本体部11の係合孔13の周囲に当該係合孔13の軸心方向に沿って立設された複数の鉄筋材12と、を備えている。また、後述する図7に示すように、杭頭20b付近の杭材20内部には中詰めコンクリート19が打設されている。
従って、図4に示すように、杭頭接合部材1の本体部11の係合孔13及び拡径部14が、地盤G上に打設された捨てコンクリート15の表面から突出した杭頭20b及び係止片21の直上に位置するように配置した後、杭頭接合部材1全体を鉛直下向き(矢線V方向)に移動させると、図5に示すように、杭頭20b及び係止片21が杭頭接合部材1の本体部11の係合孔13及び拡径部14にそれぞれ挿通された状態で、杭頭接合部材1が地盤G上の捨てコンクリート15表面上に載置される。このとき、杭頭接合部材1の上面11aは、係止片21の下端部21bより低い位置にある。この後、図6に示すように、杭頭接合部材1全体を係合孔13の軸心を中心に矢線R方向に回転させ、拡径部14を係止片21の直下以外の位置へ移動させれば、杭頭接合部材1が杭頭20bに離脱不能に接合された杭頭接合構造10が形成される。
このように、杭材20の杭頭20b及び係止片21が杭頭接合部材1の本体部11の係合孔13及び拡径部14をそれぞれ挿通するようにして、杭頭接合部材1を杭頭20bに装着した後、杭頭接合部材1を所定角度回転させるだけで、杭頭接合構造10が形成されるため、施工は極めて容易である。また、本体部11の係合孔13の周囲に予め複数の鉄筋材12が立設されているため、施工現場での溶接作業は不要であり、作業効率が向上する。
また、図1に示すように本体部11は円形の平板形状であるため、図7に示すように、杭頭20bの回りに打設された捨てコンクリート15を介して本体部11と地盤Gとが接している。従って、杭頭20bに作用する鉛直荷重は分散して地盤Gに伝達されると共に、地盤Gの抵抗力が杭材20に作用するため、鉛直荷重に起因する沈下量や不同沈下量を低減することができる。なお、本実施形態の杭頭接合部材1の本体部11は円形の平板形状であるが、これに限定しないので、その他の形状(例えば、四角形や六角形などの多角形平板形状)とすることもできる。
次に、図8〜図11に基づいて、本発明のその他の実施の形態について説明する。図8は本発明のその他の実施の形態である杭頭接合構造を示す平面図、図9は図8に示す杭頭接合構造の一部切欠正面図、図10は図9に示す杭頭接合構造及び基礎スラブの一部省略正面図、図11は図10に示す杭頭接合構造の一部拡大図である。なお、図8〜図11において図1〜図7と同じ符号を付している部分は前述した杭頭接合構造10の構成部分と同じ構造、機能を有する部分であり、説明を省略する。
図8,図9に示すように、本実施形態の杭頭接合構造30は、地盤G上の捨てコンクリート15地面から突出した杭頭20bと杭頭20b外周に突設された係止片21を、杭頭接合部材2の本体部11の係合孔13と拡径部(図示せず)にそれぞれ挿通させた後、杭頭接合部材2を係合孔13の軸心を中心に回転させ拡径部(図示せず)を係止片21の直下以外の位置へ移動させることにより杭頭接合部材2を杭頭20bに接合している。杭頭接合部材2と杭頭接合部材1(図1,図2参照)とは、鉄筋材12の本数が異なる点を除いて、略同じ構造である。
図8に示すように、杭頭接合構造30においては、本体部11の係合孔13と当該係合孔13の周囲に立設された複数の鉄筋材12との間に、杭頭20b外周及び係止片21を包囲する円筒形状の仕切り部材16を配置し、仕切り部材16と杭頭20b外周との間に半円筒状の弾性緩衝部材17が配置されている。また、図9に示すように、係止片21の上方の弾性緩衝部材17の端部同士の隙間にも平板状の弾性緩衝部材17aが配置されている。さらに、弾性緩衝部材17,17aとその周辺部材との隙間に充填材25(図11参照)が注入されている。
この後、図9に示すように、杭頭接合構造30の周囲から上方に向かって複数の鉄筋材12を配筋すると共に、その回りに複数のフープ鉄筋18を配筋し、この後、図10に示すように、ベース鉄筋22,23を配筋した後、ベースコンクリート24が打設される。
このような構成とすれば、地震発生時における変位に追従可能な構造が形成されるため、杭頭20bの上方に構築される基礎スラブや基礎梁(図示せず)の損傷を軽減することができるほか、杭材20の代わりに靱性の高い杭材を採用することもできる。また、図10,図11に示すように、弾性緩衝部材17,17aとその周辺部材との隙間に充填材25が注入されているため、接合部分の強度が高まり、変形性能も向上する。
次に、図12〜図14に基づいて、本発明のその他の実施の形態について説明する。図12は本発明のその他の実施の形態である杭頭接合部材を示す平面図、図13は図12に示す杭頭接合部材の正面図、図14は図13に示す杭頭接合部材を用いた杭頭接合構造を示す一部切欠正面図である。なお、図14において図1〜図7と同じ符号を付している部分は前述した杭頭接合構造10の構成部分と同じ構造、機能を有する部分であり、説明を省略する。
図12〜図14に示すように、本実施形態の杭頭接合部材3は、地盤G中に埋設された杭材20の杭頭20bに装着する部材であって、地盤G上の捨てコンクリート15の表面から突出した杭頭20bが貫通可能な係合孔33を有する円筒形状の本体部31と、杭頭20b外周に突設された一対の係止片21を杭頭20bと共に係合孔33の軸心方向に挿通させるため当該係合孔33の周縁に設けられた一対の拡径部34と、本体部31の係合孔33の周囲に当該係合孔33の軸心方向に沿って立設された複数の鉄筋材32と、を備えている。
本体部31の外周の2箇所に、その径方向に突出した断面コ字状の壁部36を設けることによって拡径部34が形成されている。複数の鉄筋材32は本体部31の外周に略等間隔に配置され、本体部31の上端部には、杭頭20b外周の二つの係止片21にそれぞれ当接する二つのストッパ35が二つの拡径部34とそれぞれ略90度離れた位置に設けられている。
前述した杭頭接合部材1,2と同様、杭材20の杭頭20b及び係止片21が杭頭接合部材3の本体部31の係合孔33及び拡径部34をそれぞれ挿通するようにして、杭頭接合部材3を杭頭20bに装着した後、杭頭接合部材3を所定角度回転させるだけで、杭頭接合構造50を形成することができるため、施工は極めて容易である。また、本体部31の係合孔33の周囲に予め複数の鉄筋材32が立設されているため、施工現場での溶接作業は不要であり、作業効率が向上する。さらに、杭頭20bに装着した杭頭接合部材3を回転させたとき、二つのストッパ35がそれぞれ係止片21に当接した時点で回転不能となるため、杭頭接合部材3の回転量の過不足が発生しない。
杭頭接合部材3の本体部31を円筒形状としたことにより、杭頭接合構造50は剛接合構造となるため、杭頭変位量を減らすことができる。前述したように、本実施形態の杭頭接合部材3の本体部31は円筒形状であるが、これに限定しないので、その他の形状(例えば、四角筒形状や六角筒形状などの多角筒形状など)とすることもできる。
次に、図15〜図22に基づいて本発明のその他の実施の形態である杭頭接合部材及び杭頭接続構造について説明する。なお、図15〜図22において図1〜図14と同じ符号を付している部分は前述した杭頭接合部材若しくは杭頭接続構造の構成部分と同じ構造、機能を有する部分であり、説明を省略する。
図15は本発明のその他の実施の形態である杭頭接合部材を示す一部省略斜視図、図16は図15に示す杭頭接合部材の平面図、図17は図1に示す杭頭接合部材の一部省略正面図である。
図15〜図17に示すように、本実施形態の杭頭接合部材4においては、本体部41の剛性を高める補強手段として、リブ状をした複数の補強部材42を本体部41の上面41aに設けている。台形平板状の補強部材42は、鉄筋材12の間に本体部41の半径方向に沿って配置され、補強部材42の上縁部42aが本体部41の中心から外周に向かって下り勾配をなす状態で固定されている。複数の補強部材42を設けたことにより、本体部41の剛性が高まり、曲げ変形を抑制することができるため、例えば、図7に示すような杭頭接続構造を形成したとき、地震時に杭頭20bに加わる可能性の高い引き抜き力に対する強度向上に有効である。
また、図18は本発明のその他の実施の形態である杭頭接合部材を示す一部省略正面図である。図18に示す杭頭接続部材5においては、本体部51に複数の波形部52を設けている。波形部52は、鉄筋材12の間において、本体部51の上面51aに突出するように形成され、その稜線が円形をした本体部51aの半径方向に沿って配置されている。複数の波形部52を設けたことにより、前述と同様、本体部51の剛性が高まり、曲げ変形を抑制することができるため、例えば、図7に示すような杭頭接続構造を形成したとき、地震時に杭頭20bに加わる可能性の高い引き抜き力に対する強度向上に有効である。
図19は図15〜図17に示す杭頭接続部材を用いた杭頭接続構造を示す一部切欠正面図である。図19に示す杭頭接続構造においては、地盤G上に打設された捨てコンクリート15と杭頭接合部材4の本体部41との間に複数のスペーサ61を介在させている。このような構成により、地盤G上に打設された捨てコンクリート15と杭頭接合部材4との間にかぶり厚さ62を確保することができるため、捨てコンクリート15と杭頭接合部材4との間にベースコンクリート24を打設するとき、杭頭接合部材4の拡径部14(図16参照)から空気を逃がしながら施工することができる。従って、打設されたベースコンクリート24の空隙率が減少し、施工品質が高まるため、高強度の杭頭接合構造60を得ることができる。
図20は本発明のその他の実施の形態である杭頭接続構造を示す平面図、図21は図20に示す杭頭接続構造の一部切欠正面図である。
図20に示すように、杭頭接合部材1全体を係合孔13の軸心を中心に矢線R方向に回転させ、拡径部14を係止片21の直下以外の位置へ移動させれば、杭頭接合部材1が杭頭20bに離脱不能に接合される(図6参照)。この後、杭頭接合部材1の本体部11の係合孔14を閉塞部材71で塞げば、杭頭接続構造70を形成することができる。閉塞部材71は、図20に示すように、平板状の上面部71aの下面に、略直方体状の挿入部71bを突設させた形状である。挿入部71bを係合孔14に挿入すれば、上面部71aの下面が本体部11の上面11aに面接して係止される。
このような構成とすれば、閉塞部材71の上面部71aが、本体部11の上面11aと略同一面をなすので、図21に示すように、本体部11の上面11aと杭頭20b外周との間にベースコンクリート24を打設したとき、杭頭接合部材1の本体部11と杭頭20bとの固定度を高まり、高強度の杭頭接合構造70を得ることができる。
図22は本発明のその他の実施の形態である杭頭接続構造を示す一部切欠正面図である。図22に示す杭頭接続構造80においては、杭頭20bの上端部20aに蓋体81が水平移動不能に係止されている。蓋体81は、杭頭20bの上端部20aを閉塞する略円板状の本体部81aと、本体部81aの周縁に突設された一対の突縁部81bからそれぞれ垂下された複数の挟持部材81cと、を備えている。杭頭20b外周の2つの係止片21を蓋体81の複数の挟持部材81cの間に挟んだ状態で、本体部81aを杭頭20bの上端部20aに装着すれば、蓋体81は杭頭20bに水平移動不能に係止される。
このような構成とすれば、杭頭20bの上端部に蓋体を溶接固定することが不要となるため、施工現場の天候に左右されず作業を進めることができる。また、杭頭20bの中空部を蓋体81で閉塞した状態で杭頭20b外周にベースコンクリート24を打設すれば、パンチングシアに対する基礎スラブの剪断破壊を防止することができる。
本発明に係る杭頭接合部材及び杭頭接合構造はオフィスビル、大型商業施設あるいは公共建造物などの鉄筋コンクリート構造物の基礎工事などにおいて広く利用することができる。
1,2,3,4,5 杭頭接合部材
10,30,50,60,70,80 杭頭接合構造
11,31,41,51,81a 本体部
11a,41a,51a 上面
12,32 鉄筋材
13,33 係合孔
14,34 拡径部
15 捨てコンクリート
16 仕切り部材
17,17a 弾性緩衝部材
18 フープ鉄筋
19 中詰めコンクリート
20 杭材
20a 上端部
20b 杭頭
21 係止片
21b 下端部
22,23 ベース鉄筋
24 ベースコンクリート
25 充填材
35 ストッパ
36 壁部
42 補強部材
42a 上縁部
52 波形部
52a 稜線
61 スペーサ
62 かぶり厚さ
71 閉塞部材
71a 上面部
71b 挿入部
81 蓋体
81b 突縁部
81c 挟持部材
G 地盤
V,R 矢線

Claims (10)

  1. 地中に埋設された杭材の頭部に装着する杭頭接合部材であって、地面から突出した杭頭が貫通可能な係合孔を有する本体部と、前記杭頭外周に突設された係止片を前記杭頭と共に前記係合孔の軸心方向に挿通させるため前記係合孔の周縁に設けられた拡径部と、前記本体部の前記係合孔の周囲に前記係合孔の軸心方向に沿って立設された複数の鉄筋材と、を備えたことを特徴とする杭頭接合部材。
  2. 前記本体部が平板形状であることを特徴とする請求項1記載の杭頭接合部材。
  3. 前記本体部が筒形状であることを特徴とする請求項1記載の杭頭接合部材。
  4. 前記本体部の剛性を高める補強手段を当該本体部に設けたことを特徴とする請求項2または3記載の杭頭接合部材。
  5. 地面から突出した杭頭及び前記杭頭外周に突設された係止片を、請求項1〜3の何れかに記載の杭頭接合部材の本体部の係合孔及び拡径部にそれぞれ挿通させた後、当該杭頭接合部材を前記係合孔の軸心を中心に回転させて前記拡径部を前記係止片の直下以外の位置へ移動させることにより前記杭頭接合部材を前記杭頭に接合したことを特徴とする杭頭接合構造。
  6. 前記本体部の前記係合孔の周囲に立設された複数の鉄筋材と前記係合孔との間に、前記杭頭外周及び前記係止片を包囲する仕切り部材を配置し、前記仕切り部材と前記杭頭外周との間に弾性緩衝材を配置したことを特徴とする請求項5記載の杭頭接合構造。
  7. 前記弾性緩衝材とその周辺部材との隙間に充填材を注入したことを特徴とする請求項6記載の杭頭接合構造。
  8. 前記地面上に打設された捨てコンクリートと前記杭頭接合部材の前記本体部との間にスペーサを介在させたことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の杭頭接合構造。
  9. 前記杭頭接合部材の前記本体部の前記係合孔を閉塞部材で塞いだことを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の杭頭接合構造。
  10. 前記杭頭の上端部の開口を塞ぐ蓋体を設けたことを特徴とする請求項5〜9のいずれかに記載の杭頭接合構造。
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