JP2015017401A - 免震建物の構築方法、及び、その免震建物の構築方法に用いる短柱部材 - Google Patents

免震建物の構築方法、及び、その免震建物の構築方法に用いる短柱部材 Download PDF

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Abstract

【課題】免震装置設置予定部に免震装置を後から設置するに当たり、手間を掛けずに効率よく設置でき、且つ、免震装置設置予定部の省スペース化を図れるようにする。
【解決手段】免震装置1を設置可能に構成された免震装置設置予定部Sとして、免震装置1の上部プレート1Bをボルト連結によって支持自在な上部取付部9Aと、免震装置1の下部プレート1Aをボルト連結によって支持自在な下部取付部3Aと、上部取付部9Aと下部取付部3Aとにわたってボルト連結自在で、且つ、高さ寸法が免震装置1と同一又は略同一で、軸力を負担自在に形成された短柱部材Pとを備えて構成し、上部取付部9Aと下部取付部3Aとにわたって短柱部材Pをボルト連結した状態で上方の構造部B2の形成を進行させ、その後、短柱部材Pに替えて免震装置1をボルト連結によって取り付ける。
【選択図】図5

Description

本発明は、免震装置を設置可能に構成された免震装置設置予定部を、柱の長手方向の一部に設けておき、前記免震装置設置予定部を備えた前記柱に軸力を作用させる状態に上方の構造部を形成する免震建物の構築方法、及び、その免震建物の構築方法に用いる短柱部材に関する。
従来、この種の免震建物の構築方法としては、代表的なものの一つとして、免震装置設置予定部の下方側まで構造部(柱に相当)を形成した段階で、その上に免震装置を一体に設置し、更に、設置された免震装置の上に、上方の構造部(柱に相当)を一体に形成して建物建設を進める方法があった(例えば、特許文献1参照)。
また、別の構築方法としては、逆打ち工法の構真柱の一部に免震装置を組み込む方法があった(例えば、特許文献2参照)。この方法は、構真柱の中間部に、後から免震装置を設置できるように、密閉性の高い開閉口を周面に備えた筒形鋼管部を介在させておき、構真柱を設置して逆打ち工法の地下掘削を進めた後、筒形鋼管部の開閉口を開いて内空部に免震装置を配置すると共に、免震装置の上下隙間にグラウト充填を行って構真柱と一体化を図り、その後、筒形鋼管部を切断除去して免震装置を機能させるものである。
特開2011−21332号公報 特許第3637945号公報(図7、8)
上述した従来の二つの構築方法の内、先に説明した構築方法によれば、何等かの理由で、免震装置を後から設置したいような場合、上方の構造部の施工に着手できないから、手待ちとなって工期が遅延する虞がある。
因みに、免震装置を後から設置したいような場合とは、例えば、免震装置の現場搬入日が、該当箇所の現場施工日に間に合わないような場合や、建物建設の途中段階で構造部に作用する力によって免震装置に残留歪みが残ってしまうのを回避する為に、後から免震装置を設置するような場合が例として挙げられる。
また、上述した従来の二つの構築方法の内、後に説明した構築方法によれば、免震装置を後から設置したいような場合でも、工期の遅延を緩和した対応がとれるが、免震装置の設置作業そのものは、筒形鋼管部内に免震装置を挿入して、上下位置や左右位置を合わせる作業や、免震装置の上下にグラウトを充填して一体化を図る作業を実施する必要があり、作業が繁雑となる上に、それらの作業は、狭い筒形鋼管部内の空間で実施することになるから、作業効率が極めて低下しやすい問題点がある。
更には、免震装置設置予定部の周囲には、免震装置よりも大径の筒形鋼管部が長い期間にわたってスペースを専有しており、該当箇所の近傍で実施される他の作業の障害となり易い問題点もある。
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、免震装置設置予定部に免震装置を後から設置するに当たり、手間を掛けずに効率よく設置でき、且つ、免震装置設置予定部の省スペース化を図ることができる免震建物の構築方法を提供するところにある。
本発明の第1の特徴構成は、免震装置を設置可能に構成された免震装置設置予定部を、柱の長手方向の一部に設けておき、前記免震装置設置予定部を備えた前記柱に軸力を作用させる状態に上方の構造部を形成する免震建物の構築方法であって、前記免震装置設置予定部として、前記免震装置の上部プレートをボルト連結によって支持自在な上部取付部と、前記免震装置の下部プレートをボルト連結によって支持自在な下部取付部と、前記上部取付部と前記下部取付部とにわたってボルト連結自在で、且つ、高さ寸法が前記免震装置と同一又は略同一で、前記軸力を負担自在に形成された短柱部材とを備えて構成し、前記上部取付部と前記下部取付部とにわたって前記短柱部材をボルト連結した状態で前記構造部の形成を進行させ、その後、前記短柱部材に替えて前記免震装置をボルト連結によって取り付けるところにある。
本発明の第1の特徴構成によれば、上部取付部と下部取付部とにわたって短柱部材をボルト連結するだけの簡単な操作によって免震装置設置予定部を形成することができ、その状態で、上からの荷重を支持できるようになる。よって、免震装置を、免震装置設置予定部に設置しない状態でも、柱に組み込んだ短柱部材で荷重を支持し、上部の構造部の構築を進行させることができる。従って、手待ち等によって工期が遅延することを未然に防止して、建物建設を迅速に進めることができる。
また、短柱部材そのものは、免震装置と同等(又はほぼ同等)の範囲を専有する大きさに形成できるから、免震装置設置予定部が、特に大きなスペースを専有することを防止でき、該当箇所の近傍で実施される他の作業の障害になることなく、建物建設の全体を効率的に実施することができる。
また、短柱部材や免震装置の設置(又は交換)作業は、上部取付部と下部取付部へのボルト連結によって実施できるから、極めて効率が良く、従来のように、免震装置の上下隙間にグラウト充填を行って柱と一体化を図ったり、その後、筒形鋼管部を切断除去するといった工程が不要となる。
以上の結果、例えば、免震装置の現場搬入日が、該当箇所の現場施工日に間に合わないような場合や、建物建設の途中段階で構造部に作用する力によって免震装置に残留歪みが残ってしまうのを回避する為に、後から免震装置を設置するような場合や、逆打ち工法で使用する構真柱を建て込んだ後から免震装置を取り付けるような場合でも、建設工事全体の進行を止めずに、後から、短柱部材に替えて免震装置を取り付けることができるようになり、工程計画の自由性が向上する。
本発明の第2の特徴構成は、前記上部取付部に形成されたボルト挿通孔は、前記免震装置の前記上部プレートに形成されたボルト挿通孔と同一配置とし、前記下部取付部に形成されたボルト挿通孔は、前記免震装置の前記下部プレートに形成されたボルト挿通孔と同一配置とするところにある。
本発明の第2の特徴構成によれば、上部取付部と下部取付部とのボルト挿通孔は、もともと免震装置が取り付く状態に形成されているものであるから、短柱部材を取り外して免震装置を設置する時には、上部取付部と下部取付部とのボルト挿通孔に、免震装置のボルト挿通孔が合わさるように免震装置を配置するだけで、簡単に設置位置の位置合わせを行うことができ、免震装置の設置作業を効率よく迅速に実施できる。
本発明の第3の特徴構成は、請求項1又は2に記載の免震建物の構築方法に用いる短柱部材であって、前記柱の軸力を負担自在な短柱部材本体を設け、前記短柱部材本体の上端部に、前記免震装置の前記上部プレートと同一配置のボルト挿通孔を備えた上部取付プレートを備え、前記短柱部材本体の下端部に、前記免震装置の前記下部プレートと同一配置のボルト挿通孔を備えた下部取付プレートを備え、高さ寸法が前記免震装置と同一又は略同一に形成してあるところにある。
本発明の第3の特徴構成によれば、上部取付部と下部取付部とにわたって短柱部材をボルト連結するだけの簡単な操作によって免震装置設置予定部を形成することができ、その状態で、上からの荷重を支持できるようになる。よって、免震装置を、免震装置設置予定部に設置しない状態でも、柱に組み込んだ短柱部材で荷重を支持し、上部の構造部の構築を進行させることができる。従って、手待ち等によって工期が遅延することを未然に防止して、建物建設を迅速に進めることができる。
また、短柱部材そのものは、免震装置と同等(又はほぼ同等)の範囲を専有する大きさに形成できるから、免震装置設置予定部が、特に大きなスペースを専有することを防止でき、該当箇所の近傍で実施される他の作業の障害になることなく、建物建設の全体を効率的に実施することができる。
また、短柱部材や免震装置の設置(又は交換)作業は、上部取付部と下部取付部へのボルト連結によって実施できるから、極めて効率が良く、従来のように、免震装置の上下隙間にグラウト充填を行って柱と一体化を図ったり、その後、筒形鋼管部を切断除去するといった工程が不要となる。
以上の結果、例えば、免震装置の現場搬入日が、該当箇所の現場施工日に間に合わないような場合や、建物建設の途中段階で構造部に作用する力によって免震装置に残留歪みが残ってしまうのを回避する為に、後から免震装置を設置するような場合や、逆打ち工法で使用する構真柱を建て込んだ後から免震装置を取り付けるような場合でも、建設工事全体の進行を止めずに、後から、短柱部材に替えて免震装置を取り付けることができるようになり、工程計画の自由性が向上する。
短柱部材の斜視図 免震装置の斜視図 免震建物の構築方法を示す説明図 免震建物の構築方法を示す説明図 免震建物の構築方法を示す説明図 免震装置を組み込んだ建物を示す説明図
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図6は、本発明の免震建物の構築方法によって免震装置1を組み込んだ免震建物(以後、単に建物という)Bの要部を示している。
建物Bは、下部構造部B1と上部構造部(上方の構造部に相当)B2との間に免震装置1を介在させて構成してあり、上部構造部B2の荷重は、免震装置1を介して下部構造部B1で支持されている。 また、地震等の外力が作用した時には、下部構造部B1と上部構造部B2との相対的な横移動を免震装置1によって許容しながら振動の減衰を図れるように構成されている。
尚、建物Bの建設においては、下部構造部B1から上部構造部B2へと順次形成していくにあたり、当初から、免震装置1を設置するのではなく、免震装置1の代替となる短柱部材Pを、免震装置設置予定部Sに組み込んでおき(図3、図4参照)、上部構造部B2の建設を開始した後に、短柱部材Pを免震装置1に取り替える方法で免震建物を形成するものである(図5参照)。
下部構造部B1は、基礎部2、及び、基礎杭(不図示)等の直上に設けられた免震装置設置台部3等を一体的に備えて構成されている。当該実施形態においては、鉄筋コンクリート造を例に挙げているが、この構造に限定されるものではない。
免震装置設置台部3には、免震装置1の下部プレート(後述)1Aをボルト連結によって支持自在な下部取付部3Aが埋設されている。
この下部取付部3Aは、免震装置1を載置自在な金属製の平板で構成してあり、下面側には、図には示さないが、コンクリートに埋め込まれるスタッド等が設けられ、免震装置設置台部3との一体化が図られている。
また、下部取付部3Aには、載置される免震装置1の下部プレート1Aに形成されたボルト挿通孔4と同一形状で、且つ、同一配置のボルト挿通孔5が形成されている。尚、ボルト挿通孔5の下方には、上端に開口部を備えた袋ナット6が、下部取付部3Aと一体に設けてあり、免震装置1や後述する短柱部材Pを固定する為の固定用ボルトVを、この袋ナット6に螺着できるように構成されている。よって、下部取付部3Aの上に免震装置1(又は、短柱部材P)を載置して、ボルト挿通孔4とボルト挿通孔5とに固定用ボルトVを挿通して、袋ナット6に固定用ボルトVを螺着することで、免震装置設置台部3に免震装置1(又は、短柱部材P)を固定することができる。
因みに、当該実施形態においては、建物Bの最下層に免震層を設けている例を示しているが、その形態に限定されるものではなく、例えば、中間階層に免震層を設ける形態を採用することも可能である。
免震装置1は、図2に示すように、円形の金属製下部プレート1Aと、円形の金属製上部プレート1Bとを設けると共に、両プレート間に、ゴム等からなる弾性層と鋼板等からなる剛性層とを交互に多数積層して円柱状に成形した積層ゴム1Cを一体的に設けて構成してあり、剛性層どうしが水平方向に相対変位するに伴う弾性層の変形で、地震時の建物の振動周期を長周期化することができる。
また、下部プレート1A、上部プレート1Bには、それぞれ前記固定用ボルトVを挿通自在な複数のボルト挿通孔4が、周方向に間隔をあけて設けてある。
上部構造部B2は、図6に示すように、角形鋼管製の柱部7、及び、I形鋼製の梁部8等を一体的に備えて構成されている。
免震装置1の直上には、柱部7と梁部8との仕口部分が位置し、仕口部分を内在させる状態に仕口コンクリート9が設けてある。
尚、上部構造部B2は、当該実施形態においては、基本構造が鉄骨造のものを例に挙げているが、この構造に限定されるものではない。
仕口コンクリート9には、免震装置1の上部プレート1Bをボルト連結によって支持自在な上部取付部9Aが埋設されている。
この上部取付部9Aは、下部取付部3Aと同様に金属製の平板で構成してあり、上面側には、図には示さないが、コンクリートに埋め込まれるスタッド等が設けられ、仕口コンクリート9との一体化が図られている。
また、上部取付部9Aには、免震装置1の上部プレート1Bに形成されたボルト挿通孔4と同一形状で、且つ、同一配置のボルト挿通孔5が形成されている。尚、ボルト挿通孔5の上方には、下端に開口部を備えた袋ナット6が、上部取付部9Aと一体に設けてあり、免震装置1や後述する短柱部材Pを固定する為の固定用ボルトVを、この袋ナット6に螺着できるように構成されている。よって、ボルト挿通孔4とボルト挿通孔5とに固定用ボルトVを挿通して、袋ナット6に固定用ボルトVを螺着することで、仕口コンクリート9に免震装置1を固定することができる。
短柱部材Pは、図1に示すように、柱部7と同様の角形鋼管で、上部構造部B2からの軸力を負担自在に構成された短柱部材本体P2を設けて構成してある。
短柱部材本体P2の上端部には、免震装置1の上部プレート1Bと同一配置のボルト挿通孔4を備えた正方形の上部取付プレートP3を備え、短柱部材本体P2の下端部には、免震装置1の前記下部プレート1Aと同一配置のボルト挿通孔4を備えた正方形の下部取付プレートP1を備えてある。
また、短柱部材Pは、上部取付プレートP3の上面から、下部取付プレートP1の下面までの高さ寸法が、免震装置1の高さ寸法と同一又は略同一に形成してある。
尚、前記免震装置設置予定部Sとは、図4、図5に示すように、下部取付部3Aと短柱部材Pと上部取付部9Aとで構成されている。
また、免震装置設置予定部Sが設けられている免震装置設置台部3や仕口コンクリート9や、それらの上方の柱部7を含めて便宜上、柱Hという。
次に、当該建物Bの構築方法について説明する。
[1]図3に示すように、下部構造部B1を形成し、その上に、短柱部材Pを設置する。
詳しくは、免震装置設置台部3の下部取付部3A上に短柱部材Pを載置し、ボルト挿通孔4,5に固定用ボルトVを挿通させて下部取付部3Aに螺着する。
[2]図4に示すように、短柱部材Pの上に、上部構造部B2を形成する。
詳しくは、短柱部材P上に上部取付部9Aを載置し、ボルト挿通孔4,5に固定用ボルトVを挿通させて上部取付部9Aを螺着する。その上方に、柱部7や梁部8や仕口コンクリート9を一体に形成する。尚、特に記載はしていないが、仕口コンクリート9内には、必要に応じて鉄筋を埋設するものである。また、上部構造部B2の建設は継続して進める。
[3]免震装置の取付時期になると、図5に示すように、短柱部材Pに替えて免震装置1を設置し直す。
詳しくは、短柱部材Pの近傍に複数のジャッキJを設置し、短柱部材Pから固定用ボルトVを取り外すと共に、ジャッキJで、上部構造部B2を持ち上げ、短柱部材Pを抜き取る。その跡に免震装置1を配置し、ジャッキJを使用して上部構造部B2を免震装置1と隙間の無い状態まで下げ、ボルト挿通孔4,5に固定用ボルトVを挿通させて下部取付部3Aと上部取付部9Aとに螺着する。
本実施形態の建築技術によれば、建設当初から免震装置1を柱Hに組み込まなくても、途中段階では、柱Hに組み込んだ短柱部材Pで荷重を支持して上部構造部B2の構築を進行させることができ、建物建設を迅速に進めることができる。
また、短柱部材Pそのものは、特に嵩張るものではないから、該当箇所の近傍で実施される他の作業の障害になることがない。
また、短柱部材Pから免震装置1への取り替えにおいても、固定用ボルトVの着脱操作によって極めて効率よく作業を進めることができる。
以上の結果、例えば、免震装置1の現場搬入日が、該当箇所の現場施工日に間に合わないような場合や、建物建設の途中段階での外力の作用によって免震装置1に残留歪みが残ってしまうのを回避する為に、後から免震装置1を設置するような場合や、逆打ち工法で使用する構真柱を建て込んだ後から免震装置1を取り付けるような場合でも、建設工事全体の進行を止めずに、後から、短柱部材Pに替えて免震装置1を取り付けることができるようになり、工程計画の自由性が向上する。
〔別実施形態〕
以下に他の実施の形態を説明する。
〈1〉 免震装置1は、先の実施形態で説明した形式のものに限るものではなく、例えば、鉛ダンパーを内蔵した形式のものや、他の形式のものであってもよく、それらを総称して免震装置1という。
〈2〉 下部構造部B1や上部構造部B2は、先の実施形態で説明した鉄筋コンクリート造や、鉄骨造に限るものではなく、例えば、鉄骨鉄筋コンクリートや、鋼管コンクリート構造等、公知の各種構造を採用することができる。
また、免震層は、最下層に設けてあることに限らず、中間免震の場合にも適用できる。
〈3〉 短柱部材Pは、先の実施形態で説明した形状のものに限るものではなく、例えば、下部取付プレートP1や上部取付プレートP3は、正方形に限らず、正方形を除く多角形や、円形、楕円形等の形状であってもよい。
また、短柱部材本体P2は、角形鋼管に限るものではなく、例えば、円形の鋼管や、H形鋼で構成してあってもよい。
〈4〉 短柱部材Pや免震装置1の取り付けにおいては、高さ調整を図れる隙間プレートを介在させて取り付けるものであってもよい。
隙間プレートを短柱部材Pや免震装置1の上面(又は下面)に介在させてあれば、高さ調整が可能となる他、短柱部材Pの取り外し時や、免震装置1の設置時に、隙間プレート相当分の隙間を確保して作業できるから、引っ掛かって取り外し作業や設置作業が手間取るのを回避しやすい。
〈5〉 前記下部取付部3A、及び、前記上部取付部9Aは、先の実施形態では、それぞれ金属製の平板と、その平板に備えたボルト挿通孔5、袋ナット6とを設けて構成してある例を示したが、これらの構成に限るものではなく、例えば、金属製の平板に替えてプレキャストコンクリート板や、現場打ちコンクリート、及び、それらに埋設された袋ナット6とを備えた構成であってもよい。要するに、下部取付部3A、上部取付部9Aは、免震装置1の下部プレート1A、上部プレート1Bを、それぞれボルト連結によって支持自在に構成してあればよく、それらを含めて下部取付部3A、上部取付部9Aと総称する。
従って、下部取付部3Aと上部取付部9Aとを異なる材料で構成してあってもよい。
また、下部取付部3Aや上部取付部9Aに備えるボルト挿通孔5は、免震装置1の下部プレート1Aや上部プレート1Bに備えるボルト挿通孔4と同一配置であればよく、例えば、孔径は、同一であっても、異なっていてもよい。
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
1 免震装置
1A 下部プレート
1B 上部プレート
3A 下部取付部
4 ボルト挿通孔
5 ボルト挿通孔
9A 上部取付部
B2 上部構造部(上方の構造部に相当)
H 柱
P 短柱部材
P1 下部取付プレート
P2 短柱部材本体
P3 上部取付プレート
S 免震装置設置予定部

Claims (3)

  1. 免震装置を設置可能に構成された免震装置設置予定部を、柱の長手方向の一部に設けておき、
    前記免震装置設置予定部を備えた前記柱に軸力を作用させる状態に上方の構造部を形成する免震建物の構築方法であって、
    前記免震装置設置予定部として、前記免震装置の上部プレートをボルト連結によって支持自在な上部取付部と、前記免震装置の下部プレートをボルト連結によって支持自在な下部取付部と、前記上部取付部と前記下部取付部とにわたってボルト連結自在で、且つ、高さ寸法が前記免震装置と同一又は略同一で、前記軸力を負担自在に形成された短柱部材とを備えて構成し、
    前記上部取付部と前記下部取付部とにわたって前記短柱部材をボルト連結した状態で前記構造部の形成を進行させ、
    その後、前記短柱部材に替えて前記免震装置をボルト連結によって取り付ける免震建物の構築方法。
  2. 前記上部取付部に形成されたボルト挿通孔は、前記免震装置の前記上部プレートに形成されたボルト挿通孔と同一配置とし、前記下部取付部に形成されたボルト挿通孔は、前記免震装置の前記下部プレートに形成されたボルト挿通孔と同一配置とする請求項1に記載の免震建物の構築方法。
  3. 請求項1又は2に記載の免震建物の構築方法に用いる短柱部材であって、
    前記柱の軸力を負担自在な短柱部材本体を設け、
    前記短柱部材本体の上端部に、前記免震装置の前記上部プレートと同一配置のボルト挿通孔を備えた上部取付プレートを備え、
    前記短柱部材本体の下端部に、前記免震装置の前記下部プレートと同一配置のボルト挿通孔を備えた下部取付プレートを備え、
    高さ寸法が前記免震装置と同一又は略同一に形成してある短柱部材。
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