JP2010039058A - 電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】390〜500nmの波長域で高い感度特性を有し、光によって疲労劣化しない高耐久性に優れた電子写真感光体を提供するとともに、この感光体と発振波長が390〜500nmの範囲にある半導体レーザーを使用することによって、高感度で高解像力を有する画質が安定して得られる電子写真装置を提供することを課題とする。
【解決手段】特定のエナミン構造を有するエナミン化合物を、電荷輸送材料として用いた電子写真感光体及び該感光体を発振波長が390〜500nmの範囲にある半導体レーザーを用いる画像形成装置に搭載することにより、高感度で、かつ高解像度が長期にわたって得ることができる感光体及び該感光体を搭載する画像形成装置が提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は電子写真装置に関し、より詳細には短波長に発振するレーザーを露光用光源として高解像度を実現する電子写真装置に関するものである。
近年、電子写真感光体において有機系の光導電性材料は、その開発の進歩により、従来から用いられてきた無機系の光導電性材料に対して一般的によく使用されるようになってきた。これは有機系光導電性材料を用いた電子写真感光体は感度、耐久性及び環境に対する安定性等に若干の問題はあるが、毒性、コスト、材料設計の自由度等の点において無機系光導電性材料に比べ多くの利点を有しているからである。
現在一般的に実用化されている有機系光導電材料を用いた電子写真感光体の構成としては、光導電性機能の電荷発生機能と電荷輸送機能とをそれぞれ別個の物質に分担させた積層型あるいは分散型の機能分離型の感光体が提案されている。
このような機能分離型感光体は、各々の物質の選択範囲が広く帯電特性、感度、残留電位、繰り返し特性、耐刷性等の電子写真特性において、最良の物質を組み合わせることにより高性能な感光体を提供することができる。
また有機系光導電材料を用いた電子写真感光体は、導電性支持体上に感光層を塗工することにより生産できるため、極めて生産性効率が高く、安価な感光体を提供でき、しかも電荷発生材料を適当に選択することにより感光波長域や光感度を自在にコントロールすることができる。
さらに、電荷輸送層中に含有するバインダー樹脂(以下、結着樹脂ともいう)を適宜選択することにより耐摩耗特性に優れた感光体を設計することができる。
このように、有機系の光導電性材料を用いた電子写真感光体は従来からの特性の問題点を克服するように、その性能の向上が図られた結果、有機系の光導電性材料が無機系の光導電性材料に比べて多用されるようになっている。
また、レーザービームを露光用光源とする電子写真装置としては、レーザープリンタが代表的な例であるが、近年では複写機においてもデジタル化が進みレーザーが露光用光源に用いられることが一般的となってきた。
おもに露光用光源として用いられるレーザーは、低コストで消費エネルギーが少なく軽量小型である半導体レーザーが実用化されており、発振波長や出力の安定性、寿命の点において800nm付近の近赤外領域に発振波長を有するものが一般的なものであった。
これは単に短波長で発振するレーザーが技術的な問題から実用化にはいたっていなかったためである。この事を受けて、レーザーを露光光源とした電子写真装置で用いられる電荷発生材料は、長波長領域に光を吸収して感度を有する有機化合物、特にフタロシアニン顔料を電荷発生層に含有した積層型感光体が開発されてきた。
さらに、電子写真装置の出力画像の画質向上を図るために、画質の高解像度化が検討されている。記録密度の高い高解像度の画質を達成する為にはいくつかの手段があるが、光学的な方法としてはレーザービームのスポット径を絞り、書込み密度を上げることが挙げられる。
そこで使用するレンズの焦点距離を短くすれば良いが光学系の設計上の難しさに加え、800nm付近の近赤外域に発振波長を持つレーザーでは、光学系の操作でビーム径を細くしてもスポット輪郭の鮮明さが得られにくいことが判った。その原因はレーザービームの回折限界にあり、これは避けることの出来ない現象である。
しかし、感光体の表面に収束されるレーザーのスポット径をDとすると、
D = 1.22λ/ NA
(式中、λはレーザービームの波長、NAはレンズ開口数を表す)
の式で示される関係にある。
したがって、上記の式から、スポット径「D」は、レーザービームの発振波長に比例している為、スポット径Dを小さくするには発振波長の短いレーザーを用いればよいことが判る。
一方、さきに述べたように発振波長の短いレーザーの開発は発振波長の長いレーザーに比べて遅れていたが、1990年代初頭には650nm近傍に発振波長を持つ赤色レーザーが実用化された。
また1995年には410nm近傍に発振波長を持つ青紫色レーザーの開発成功が発表され、現在ではブルーレイディスク用の光源として商品化されている。
しかし、このような青色系レーザーは光ディスクの記録密度を向上させるものという意味で大きな成果を挙げたが、電子写真装置の露光用光源としてはほとんど期待されていなかった。
それは従来の電子写真感光体はこの波長域に感度を示さないからである。
従来の積層型電子写真感光体は導電性基体の上に電荷発生層、電荷輸送層を順に積層したものが一般的に実用化されているが、500nm以下の波長にも吸収を示す電荷発生材料を用いれば、一般的に500nm以下の短波長レーザーの露光にも感度を示すはずである。
しかし実際には電荷発生層の上に積層された電荷輸送層、特に電荷輸送物質が500nm以下の波長に吸収を示すことから、露光光源として用いた短波長のレーザービームが感光層の表面で吸収されて電荷発生層まで到達できないことから、積層型電子写真感光体ではこの波長域に感度を示さない。
更に、波長が短い高エネルギーの光で露光されるために、電荷輸送材料や電荷発生材料が変質しやすく、長期の使用によって感光体の感度が低下し高画質が維持できないという問題もあった。
本発明は、390〜500nmの波長域で高い感度特性を有し、光によって疲労劣化しない高耐久性に優れた電子写真感光体を提供することにある。
更に別の目的は、この感光体と発振波長が390〜500nmの範囲にある半導体レーザーを使用することによって、高感度で高解像力を有する画質が安定して得られる電子写真装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意努力研究を重ねた結果、特定の置換様式を有するエナミン化合物が、390nm〜500nmの波長の光の吸収を有さず、従来の電荷輸送物質より高い電荷移動度を有すること見出した。したがって、本発明者らは、上記の特定の置換様式を有するエナミン化合物を電荷輸送物質として用いることにより、高感度で、かつ高解像力を有する電子写真感光体及び電子写真装置を提供できることを見出し、本発明を完成した。
しかるに、本発明によれば、発振波長が390〜500nmの範囲にある半導体レーザーを露光光源として使用する電子写真感光体において、導電性支持体上に形成される感光層が、次の一般式(1):
Figure 2010039058
(式中、
Ar1及びAr2は、互いに独立して置換基を含んでもよいアリールまたは複素環基を示し、
1及びR2は、互いに独立して水素原子もしくはハロゲン原子を示すか、または置換基を含んでもよいアルキルもしくはアルコキシ基を示し、
3は、水素原子を示すか、または置換基を含んでもよいアルキル基を示し、
1及びZ2は、互いに独立してアルキル基を示すか、またはそれらが結合している炭素原子と一緒になって環構造を形成してもよい)
で示されるエナミン化合物を含有していることを特徴とする電子写真感光体が提供される。
また、本発明によれば、前記の電子写真感光体を備えた画像形成装置が、窒化ガリウム系材料を発光源とし、発振波長が390〜500nmの範囲にある半導体レーザーを露光光源として備えていることを特徴とする画像形成装置が提供される。この材料により高速な画像形成に適した高出力なレーザービームが提供される。
また、本発明によれば、前記の電子写真感光体を搭載した画像形成装置が、反転現像プロセスを用いて画像を形成することを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明によれば、一般式(1)で示される本エナミン化合物は、390〜500nmの波長に吸収を有せず、かつ、ホールのホッピングサイトである共役系のユニット(シャープ技法、76(8)、36(2000)の文献中の「S」パラメータ)を4つ有するため、390〜500nmで吸収を持たない代表的な電荷輸送物質のトリアリールアミン誘導体より移動度が高い。よって、390〜500nmの波長域のレーザービームを露光光源として使用される電子写真感光体において、該電子写真感光体中に前記一般式(1)で示されるエナミン化合物を含有することによって、高感度、高解像力を有する電子写真感光体及び電子写真装置を提供することができる。
本発明に係る化合物は、下記一般式(1):
Figure 2010039058
で表される。
上記式(1)において、
Ar1及びAr2は、互いに独立して、置換基を有してもよいアリール基または複素環基である。
Ar1及びAr2のアリール基の例として、フェニル、トリル、ナフチル、ピレニル、ビフェニル基などのアリール基を挙げることができる。
Ar1及びAr2の複素環基の例として、フリル、チエニル、ベンゾフリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾイル基などの一価複素環基を挙げることができる。
上記アリール基及び複素環基は、任意に1又はそれ以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば炭素数1〜4のアルキル基(これらは更に1以上のハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよい)、炭素数1〜4のアルコキシ基(これらは更に1以上のハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい)、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)、フェノキシ基及びフェニルチオ基が挙げられるがこれらに限定されない。
上記のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基およびtert−ブチル基が挙げられる。
また、上記のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基またはtert−ブトキシ基が挙げられる。
1及びR2は、独立して、水素原子、置換基を含んでもよいアルキル基、置換基を含んでもよいアルコキシ基、ハロゲン原子を示す。
3は水素原子、置換基を含んでもよいアルキル基を示す。
1、R2及びR3の置換基を有してもよいアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、トリフルオロメチル基などが挙げられる。
1及び R2の置換基を有してもよいアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基などが挙げられる。
1及びR2のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子が挙げられる。
1及びZ2は、互いに独立してアルキル基を示すか、またはそれらが結合している炭素原子と一緒になって環構造を形成してもよい。
1及びZ2が意味する、アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などが挙げられる。
また、Z1及びZ2が、それらが結合している炭素原子と一緒になって形成する環構造としては、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基またはシクロヘプチレン基などが挙げられる。
本発明において、以下の一般式(1):
Figure 2010039058
[式中、Ar1、Ar2、R1、R2、R3、Z1およびZ2は、前記で定義したとおりである]
で表されるエナミン化合物の具体例として、例えば下記表1に示す化合物を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2010039058
Figure 2010039058
Figure 2010039058
Figure 2010039058
本発明において、前記一般式(1)で表される化合物は、例えば以下のようにして製造することができる。
例えば、下記一般式(2):
Figure 2010039058
(式中、R1、R2、Z1およびZ2は、前記一般式(1)において定義したものと同義である)
で示される2級ジアミン化合物と、下記一般式(3):
Figure 2010039058
(式中、R3、Ar1およびAr2は、前記一般式(1)において定義したものと同義である)
で示されるカルボニル化合物とを、溶媒中で、脱水縮合反応に付し、製造できる。
この反応は、例えば、1モルの上記一般式(2)で示される2級ジアミン化合物と、2モルの上記式(3)で示されるカルボニル化合物とを、溶媒中、触媒の存在下に加熱して行なわれる。
上記の反応に用いられる溶媒としては、例えば、ブタノールなどのアルコール類、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの無極性溶媒などが挙げられる。
上記の反応に用いられる触媒としては、例えばp−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、ピリジニウム−p−トルエニンスルホン酸等の酸触媒が挙げられる。
これらの酸触媒は、出発原料である2級アミン化合物に対し、1/10〜1/1000モル当量、好ましくは1/25〜1/500モル当量、より好ましくは1/50〜1/200モル当量の割合で使用される。
上記の反応において、副成する水が反応の進行を妨げるため、使用する溶媒の沸点もしくはそれ以上の温度で加熱し、生成した水を溶剤と共沸させ、系外に取り除くためにディーン−スタークを備えた反応器で縮合反応することにより、高収率でエナミン化合物(1)を製造することができる。また、上記の生成した水を除去するために、モレキュラーシーブなどの水吸着剤を反応系に加えて縮合反応することもできる。
本発明の電子写真感光体は、導電性材料からなる導電性支持体と、該導電性支持体上に設けられた電荷発生物質及び電荷輸送物質を含有する感光層とを備え、前記電荷輸送物質として本発明に係る上記一般式(1)で示される化合物を含んでなる。
導電性支持体
本発明で使用される導電性支持体としては、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス、チタンなどの金属製ドラム及びシート、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリスチレンなどの高分子材料や硬質紙、ガラス上に金属箔ラミネートや金属蒸着処理や、導線性高分子、酸化スズ、酸化インジウム等の導電性化合物の層を蒸着あるいは塗布したドラム、シート及びシームレスベルト等が挙げられる。
しかし、レーザーを露光光源として用いる電子写真プロセスでは、入射したレーザービームと電子写真感光体内で反射する光が干渉をおこして、この干渉縞が画像上に現れ、画像欠陥を引き起こす事が知られている。
その為、導電性支持体の表面には、波長の整ったレーザービームの干渉による画像欠陥を防止するために、必要に応じて画質に影響の無い範囲で陽極酸化皮膜処理や薬品、熱水などによる表面処理、着色処理、更には導電性支持体の表面を粗面化するなどの乱反射処理を行うことができる。
下引き層
また、導電性支持体と感光層との間には下引き層を設けることが出来る。
反転現像プロセスを用いて画像を形成する場合には、露光部の表面電荷が減少した部分にトナー像が形成されることから、露光以外の要因で表面電荷が減少すると白地にトナーが付着する黒ポチなどの画像のカブリが発生し、画質の著しい劣化を生じる。
これは、導電性支持体や感光層の欠陥に起因して微少な領域での帯電性の低下を招くことにより、白地にトナーが付着する微小黒点(黒ポチ)と呼ばれる画像のカブリが発生するなど著しい画像欠陥となる。これを防止し、導電性支持体表面の欠陥の被覆、帯電性の改善、感光層の接着性の向上、感光層の塗布性改善等のために導電性支持体と感光層との間に下引き層を設ける事が行われている。
下引き層の材料としては、各種樹脂材料や金属粒子や金属酸化物粒子、例えば酸化チタン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化スズ等を含有するものが用いられる。樹脂単一層で下引き層を形成する場合に用いられる材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂材料やこれらの繰り返し単位のうち二つ以上を含む共重合体樹脂、更には、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、エチルセルロース等が知られているが、これらのうち特にポリアミド樹脂が好ましい。
ポリアミド樹脂のうちより好ましくは、アルコール可溶性ナイロン樹脂を用いることができる。例えば、6−ナイロン、66−ナイロン、610−ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロン等を共重合させた、いわゆる共重合ナイロンや、N−アルコキシメチル変性ナイロン、N−アルコキシエチル変性ナイロンのように、ナイロンを化学的に変性させたタイプが好ましい。
下引き層中の体積抵抗値を調節し、導電性支持体からのキャリアの注入を防止するとともに各種環境下での感光体の電機特性を維持するために、酸化チタンなどの金属酸化物を含有させる場合には、前述の樹脂を水及び各種有機溶剤、特に水、メタノール、エタノール、ブタノールの単独溶剤、または水/アルコール類、2種類以上のアルコール類の混合溶剤、またはアセトン、ジオキソラン等/アルコール類との混合溶剤、または、ジクロロエタン、クロロホルム、トリクロロエタン等の塩素系溶剤/アルコール類との混合溶剤に溶解させた溶液中で酸化チタンなどの金属酸化物を分散した下引き層用塗布液を作製することができる。
この分散液を用いて導電性支持体上に塗布することにより下引き層を形成することが出来る。
塗布する方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、カーテンコーティング法等の方法がある。これらの塗布方法のうち、塗液の物性や生産性などを考慮に入れて最適な方法を選択することが出来るが、特に浸漬塗布方法は、塗布液を満たした塗布槽に、導電性支持体を浸漬した後、一定速度又は、逐次変化する速度で引き上げることにより下引き層を形成する方法であり、比較的簡単で、生産性及びコストの点で優れているために、電子写真感光体を製造する場合に多く利用されている。なお、塗布液の分散性を安定させるため、塗布液分散装置(超音波発生装置に代表される)を設けてもよい。
下引き層の膜厚としては、好ましくは、0.01μm以上20μm以下、より好ましくは0.05μm以上10μm以下の範囲である。
下引き層の膜厚が0.01μmより薄くなれば実質的に下引き層として機能しなくなり、導電性支持体の欠陥を被覆して均一な表面性が得られず、導電性支持体からのキャリアの注入を防止することができなくなり、帯電性の低下が生じる。
また、下引き層の膜厚が20μmよりも厚くすることは、下引き層を浸漬塗布する場合、感光体を製造する上で難しくなり感光体の感度が低下するために好ましくない。
下引き層用塗布液の分散方法としては、ボールミル、サンドミル、アトライター、振動ミル、超音波分散機などの一般的な方法が適用できる。
下引き層用塗布液中の樹脂と金属酸化物の含有量は、下引き層用塗布液に使用されている有機溶剤の含有量に対して重量%で3 / 97から20 / 80の比率であることが好ましい。
電荷発生層
また、電荷発生層に用いられる有効な電荷発生材料としては、モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ系顔料等のアゾ系顔料、インジゴ、チオインジゴ等のインジゴ系顔料、ペリレンイミド、ペリレン酸無水物等のペリレン系顔料、アンスラキノン、ピレンキノン等の多環キノン系顔料、金属フタロシアニン、非金属フタロシアニン等のフタロシアニン系、スクアリリウム色素、ピリリウム塩、チオピリリウム塩類、トリフェニルメタン系色素、セレン、非晶質シリコン等の無機材料が挙げられる。
これらの電荷発生材料は単独で用いてもよく、2種類以上組み合わせてもよい。さらに、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、ナイトブルー、ビクトリアブルー等で代表されるトリフェニルメタン系染料、エリスロシン、ローダミンB、ローダミン3R、アクリジンオレンジ、フラペオシン等に代表されるアクリジン染料、メチレンブルー、メチレングリーン等に代表されるチアジン染料、カプリブルー、メルドラブルー等に代表されるオキサジン染料、その他シアニン染料、スチリル染料、ピリリウム塩染料、チオピリリウム塩染料等の増感染料と組み合わせてもよい。
電荷発生層の作製方法としては、上記電荷発生材料を真空蒸着することによって形成する方法、及び、バインダー樹脂と有機溶剤と混合分散して成膜する方法があるが、一般的にバインダー樹脂溶液中に公知の方法にて分散した後、塗布する方法が好ましい。
混合分散処理する前に予め粉砕機によって粉砕処理を行っても良い。
上記の粉砕処理に用いられる粉砕機としては、ボールミル、サンドミル、アトライター、振動ミル及び超音波分散機などを用いた方法がある。
分散条件としては、用いる容器や分散メディアの摩耗等による不純物の混入が起こらないように適当な分散条件を選択して行うのが好ましい。
塗布方法としては、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、ブレード法、リング法、浸漬法等があげられる。
特に浸漬塗布方法は、感光体塗布液を満たした塗布槽に、導電性支持体もしくは下引き層を形成した後に浸漬し、一定速度又は、逐次変化する速度で引き上げることにより電荷発生層を形成する方法であり、比較的簡単で、生産性及びコストの点で優れているために、電子写真感光体を製造する場合に多く利用されている。
本電荷発生層の膜厚としては、好ましくは0.05mm以上5mm以下、より好ましくは、0.1mm以上1mm以下の範囲である。
電荷発生層用バインダー樹脂
上記バインダー樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂などや二つ以上の繰り返し単位を含む共重合体樹脂、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂などの絶縁性樹脂を挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、一般に用いられるすべての樹脂を単独あるいは二種以上混合して使用することができる。
また、上記の樹脂を溶解させる溶媒としては、塩化メチレン、2塩化エタン等のハロゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ジメトキシエタンなどのセロソルブ類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性溶媒あるいはこれらの混合溶剤などを用いることができる。
電荷発生材料とバインダー樹脂との配合比は、電荷発生材料が10重量%から99重量%の範囲が好ましい。
電荷発生材料とバインダー樹脂との配合比が、この範囲より低い場合は、電荷発生層の感度が低下し、逆に、上記配合比が高ければ、電荷発生層の膜強度が低下するばかりでなく、分散性が低下する為に粗大粒子が増大することから画像欠陥、特に黒ポチが多くなる。
電荷輸送層
電荷輸送層は、一般式(1)で示されるエナミン化合物を1種類あるいは2種類以上バインダー樹脂に含有させることによって得られる。
また、場合によっては他の電荷輸送材料として、カルバゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾ−ル誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、多環芳香族化合物、インドール誘導体、ピラリゾン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベンズイミダゾ−ル誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、
アミノスチルベン誘導体、トリアリールアミン誘導体、トリアリールメタン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、あるいはこれらの化合物からなる基を主鎖または側鎖に有するポリマー(ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルビレン、ポリ−9−ビニルアントラセン等)、ポリシラン等を混合して用いてもよい。
ただし、図1で示した電荷輸送層が電荷発生層の上部に形成されている機能分離型の感光層の場合、電荷輸送層は前述のように使用する半導体レーザーの発振波長に対して透明であることが重要である。よって、電荷輸送材料としては短波長領域に吸収を持たないアリールアミン、ベンジジン系の化合物が好ましく、一般式(1)で示されるエナミン化合物はさらに電荷移動度も高いため最適である。
また、反転現像プロセスにおいては、帯電電位が低下すると白地にトナーが付着する黒ポチなどの画像のカブリが発生し、画質の著しい劣化を生じるという問題点がある。特に波長が短い高エネルギーの光で露光される場合には、電荷輸送材料の劣化により抵抗が低下し、電荷が保持できなくなり上記の問題点が顕著になる。これに対し本発明の電荷輸送材料は、安定な化学構造である上、短波長光を吸収しないためこのような劣化を引き起こさないメリットがある。
電荷輸送層用バインダー樹脂
電荷輸送層のバインダー樹脂としては、電荷輸送材料と相溶性を有するものが選ばれ、例えばポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、及びその共重合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエステルカーボネート、ポリスルホン、フェノキシ、エポキシ、シリコーン樹脂、ポリアリレート、ポリアミド、ポリエステル、ポリケトン、ポリウレタン、ポリアクリルアミド、フェノール樹脂などが挙げられ、これらは単独あるいは2種類以上混合して使用してもよく、また部分的に架橋した熱硬化性樹脂も使用してもよい。
なかでも、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリフェニレンオキサイド等の樹脂は、体積抵抗値が1013Ωcm以上であり、また、皮膜性、電位特性等にも優れているので、特に好ましい。
また必要に応じて既知の可塑剤、例えば二塩基酸エステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、フタル酸エステル、塩素化パラフィンやエポキシ型可塑剤等の可塑剤やシリコーン系レベリング剤を添加して感光層の加工性及び可撓性を付与したり表面平滑性を向上させることもできる。さらに、無機及び有機化合物の微粒子を添加して機械的強度の増加や電気的特性の向上を図ることも出来る。
また、これらバインダー樹脂に対する本発明のエナミン化合物の量は、一般的には重量比で1:1の割合だが、本発明のエナミン化合物は高い移動度を有しているため、高感度を維持したままエナミン化合物/バインダー樹脂の比を10/12〜10/25と、バインダー樹脂の含有率を高くすることができる。
このようにバインダー樹脂の含有率を高くすることにより、電荷輸送層の耐刷性が向上し、本発明の電子写真感光体の耐久性を向上させることができる。なおバインダー樹脂の比が10/25を越えると十分な感度が得られないので、好ましくない。
さらに、電荷輸送層には、必要に応じて酸化防止剤、増感剤等の各種添加剤を含んでもよい。
特に酸化防止剤としては該α−トコフェロールや2,6-ジ-t-ブチル-4-メチル-フェノールが好適であり、α−トコフェロールは電荷輸送物質に対して0.1重量%以上、5重量%以下含まれることが好ましく、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチル-フェノールは電荷輸送物質に対して0.1重量%以上、50重量%以下含まれることが好ましい。これによって電位特性の優れ、また塗液としての安定性も高まる。
電荷輸送層の膜厚は10〜60μm、好ましくは膜厚10〜40μmで使用されるのがよい。
電荷輸送層の膜厚が10μmより薄い場合には、高い帯電電位を維持できなくなる。
また該膜厚が60μmより厚い場合には電荷輸送層中を移動する間に電荷が横方向に拡散するため解像度が低下し、本発明の特徴である高解像を実現できなくなる。
このような電荷輸送層を形成する際は、上記、下引き層や電荷発生層と同様に、例えば、適当な有機溶媒を用い浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレード コーティング法等のコーティング法を用いて行うことができる。
塗布溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロルベンゼンなどの芳香族炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシメチルエーテル、ジメチルホルムアミドなどの溶剤の単独又は2種以上の混合溶剤、または必要に応じてアルコール類、アセトニトリル、メチルエチルケトンなどの溶剤を更に加え使用することができる。
さらに電子写真用感光体の感光層は、感度の向上を図り繰り返し使用時の残留電位の上昇や疲労等を抑える目的のために、1種もしくは2種以上の電子受容物質や色素を含有してもよい。
ここで用いられる電子受容物質としては、例えば無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、4−クロルナフタル酸無水物等の酸無水物、テトラシアノエチレン、テレフタルマロンジニトリル等のシアノ化合物、4−ニトロベンズアルデヒド等のアルデヒド類、アントラキノン、1−ニトロアントラキノン等のアントラキノン類、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン等の多環もしくは複素環ニトロ化合物あるいはこれら電子吸引性材料を高分子化した物を用いることができる。
色素としては、例えば、キサンテン系色素、チアジン色素、トリフェニルメタン色素、キノリン系顔料、銅フタロシアニン等の有機光導電性化合物を光学増感剤として用いることができる。
そのうえ、感光層の表面に保護層を設けることにより感光層の摩耗性の改善やオゾン、窒素酸化物などによる化学的悪影響を防止することが出来る。
同様に電子写真感光体を繰り返し使用した際の疲労劣化を軽減する為、或いは耐久性を向上させる為に、感光層の各層いずれにも従来公知のフェノール系化合物、ハイドロキノン系化合物、トコフェロール系化合物及びアミン系化合物等の酸化防止剤や紫外線吸収剤等を必要に応じて適量添加して用いることができる。
本発明の電子写真感光体の構成を図1から図3に模式的に示す。
図1は、導電性支持体(1)の上に下引き層(2)を設け、その上に感光層(5)として、電荷発生物質を主成分としてバインダー中に分散させた電荷発生層(3)と電荷輸送物質を主成分としてバインダー中に分散させた電荷輸送層(4)との積層より成る機能分離型感光体であり、電荷発生層(3)の表面に電荷輸送層(4)が形成されており、この電荷輸送層(4)中に電荷輸送物質として、本発明のエナミン化合物を用いた感光体の構成を示すものである。
図2は、第1図と同一の電荷発生層(3)と、電荷輸送層(4)との積層よりなる機能分離型感光体出あるが、第1図とは逆に電荷輸送層(4)の表面に電荷発生層(3)が形成されており、この電荷輸送層(4)中に電荷輸送物質として、本発明のエナミン化合物を用いた感光体の構成を示すものである。
図3は導電性支持体(1)の上に下引き層(2)を設け、その上に感光層(5)として、電荷発生物質と、電荷輸送物質をバインダー中に分散させた単層よりなる感光体の構成を示すものである。
本発明の画像形成装置は、本発明の感光体と、前記感光体を帯電させる帯電手段と、帯電された前記感光体に対して露光を施す露光手段と、露光によって形成される静電潜像を現像する現像手段とを備えることを特徴とする。
図面を用いて本発明の画像形成装置について説明するが、以下の記載内容に限定されるものではない。
図4は、本発明の画像形成装置の構成を示す模式側面図である。
図4の画像形成装置20は、本発明の感光体21(例えば、図1〜3の感光体のいずれか1つ)と、帯電手段(帯電器)24と、露光手段28と、現像手段(現像器)25と、転写器26と、クリーナ27と、定着器31とを含んで構成される。符号30は転写紙を示す。
感光体21は、図示しない画像形成装置20本体に回転自在に支持され、図示しない駆動手段によって回転軸線22回りに矢符23方向に回転駆動される。
駆動手段は、例えば電動機と減速歯車とを含んで構成され、その駆動力を感光体21の芯体を構成する導電性支持体に伝えることによって、感光体21を所定の周速度で回転駆動させる。
帯電器24、露光手段28、現像器25、転写器26およびクリーナ27は、この順序で、感光体21の外周面に沿って、矢符23で示される感光体21の回転方向上流側から下流側に向って設けられる。
帯電器24は、感光体21の外周面を所定の電位に帯電させる帯電手段である。本実施の形態では、帯電器24は、コロトロンやスコロトロン等のチャージャーワイヤを使用する。帯電手段としては接触式の帯電ローラも使用できる。
露光手段28は、例えば半導体レーザなどを光源として備え、光源から出力されるレーザビームなどの光28aを、感光体21の帯電器24と現像器25との間に照射することによって、帯電された感光体21の外周面に対して画像情報に応じた露光を施す。光28aは、主走査方向である感光体21の回転軸線22の延びる方向に繰返し走査され、これに伴って感光体21の表面に静電潜像が順次形成される。
現像器25は、露光によって感光体21の表面に形成される静電潜像を、現像剤によって現像する現像手段であり、感光体21を臨んで設けられ、感光体21の外周面にトナーを供給する現像ローラ25aと、現像ローラ25aを感光体21の回転軸線22と平行な回転軸線まわりに回転可能に支持すると共にその内部空間にトナーを含む現像剤を収容するケーシング25bとを備える。
転写器26は、現像によって感光体21の外周面に形成される可視像であるトナー像を、図示しない搬送手段によって矢符29方向から感光体21と転写器26との間に供給される記録媒体である転写紙30上に転写させる転写手段である。転写器26は、例えば、帯電手段を備え、転写紙30にトナーと逆極性の電荷を与えることによってトナー像を転写紙30上に転写させる非接触式の転写手段である。
クリーナ27は、転写器26による転写動作後に感光体21の外周面に残留するトナーを除去し回収する清掃手段であり、感光体21の外周面に残留するトナーを剥離させるクリーニングブレード27aと、クリーニングブレード27aによって剥離されたトナーを収容する回収用ケーシング27bとを備える。また、このクリーナ27は、図示しない除電ランプと共に設けられる。
また、画像形成装置20には、感光体21と転写器26との間を通過した転写紙30が搬送される下流側に、転写された画像を定着させる定着手段である定着器31が設けられる。定着器31は、図示しない加熱手段を有する加熱ローラ31aと、加熱ローラ31aに対向して設けられ、加熱ローラ31aに押圧されて当接部を形成する加圧ローラ31bとを備える。
この画像形成装置20による画像形成動作は、次のようにして行われる。
まず、感光体21が駆動手段によって矢符23方向に回転駆動されると、露光手段28による光28aの結像点よりも感光体21の回転方向上流側に設けられる帯電器24によって、感光体21の表面が正または負の所定電位に均一に帯電される。
次いで、露光手段28から、感光体21の表面に対して画像情報に応じた光28aが照射される。
感光体21は、この露光によって、光28aが照射された部分の表面電荷が除去され、光28aが照射された部分の表面電位と光28aが照射されなかった部分の表面電位とに差異が生じ、静電潜像が形成される。露光手段28は一般的には半導体レーザーが用いられ、本発明においては、発振波長が390〜500nmの短波長レーザーが用いられる。
露光手段28による光28aの結像点よりも感光体21の回転方向下流側に設けられる現像器25から、静電潜像の形成された感光体21の表面にトナーが供給されて静電潜像が現像され、トナー像が形成される。
感光体21に対する露光と同期して、感光体21と転写器26との間に、転写紙30が供給される。転写器26によって、供給された転写紙30にトナーと逆極性の電荷が与えられ、感光体21の表面に形成されたトナー像が、転写紙30上に転写される。
トナー像の転写された転写紙30は、搬送手段によって定着器31に搬送され、定着器31の加熱ローラ31aと加圧ローラ31bとの当接部を通過する際に加熱および加圧され、トナー像が転写紙30に定着されて堅牢な画像となる。このようにして画像が形成された転写紙30は、搬送手段によって画像形成装置20の外部へ排紙される。
一方、転写器26によるトナー像の転写後も感光体21の表面上に残留するトナーは、クリーナ27によって感光体21の表面から剥離されて回収される。このようにしてトナーが除去された感光体21の表面の電荷は、除電ランプからの光によって除去され、感光体21の表面上の静電潜像が消失する。その後、感光体21はさらに回転駆動され、再度帯電から始まる一連の動作が繰返されて連続的に画像が形成される。
本発明による画像形成装置20は、本発明のエナミン化合物を含有することによって、390〜500nmの波長域のレーザービームを露光光源として使用し、高解像度を有する画像を形成することができる。
以下に、上記の表に記載の例示化合物1〜21(表1参照)の製造例、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、これらの製造例(比較を除く)および実施例により本発明が限定されるものではない。
なお、製造例で得られた化合物の化学構造、分子量および元素分析は、以下の装置および条件により測定した。
化学構造
核磁気共鳴装置:NMR(ブルカーバイオスピン社製、型式:DPX−200)
サンプル調整 約4mg試料/0.4m(CDCl
測定モード 1H(通常)、13C(通常、DPET−135)
なお、NMR測定において「s」は、シングレットを意味し、「br」は、ピーク幅が広いことを意味する。
分子量
分子量測定装置:LC−MS(サーモクエスト社製、
フィネガン LCQ Deca マススペクトロメーターシステム)
LCカラム GL-Sciences Inertsil ODS-3 2.1×100mm
カラム温度 40℃
溶離液 メタノール:水=90:10
サンプル注入量 5μl
検出器 UV254nmおよびMS ESI
元素分析
元素分析装置:パーキン エールマー社製、Elemental Analysis 2400
サンプル量: 約2mgを精秤
ガス流量(ml/分):He=1.5、O2=1.1、N2=4.3
燃焼管温度設定:925℃
還元管温度設定:640℃
なお、元素分析は、差動熱伝導度法による炭素(C)、水素(H)および窒素(N)同時定量法により測定した。
以下、例示化合物No.1の製造例について説明するが、これに限定されるものではない。
製造例1
例示化合物No.1の製造
ディーン-スタークを備えた反応器中のトルエン50mLに、次の構造式(4):
Figure 2010039058
で示されるジアミン化合物1.7g(1.0当量)と、次の構造式(5):
Figure 2010039058
で示されるジフェニルアセトアルデヒド2.1g(2.01当量)と、DL-10-カンファースルホン酸0.023g(0.01当量)とを加えて加熱還流し、トルエンと共沸した水を系外に取除きながら、6時間反応を行った。反応終了後、反応溶液を10分の1(1/10)程度に濃縮し、激しく撹拌しながらヘキサン100mL中に徐々に滴下した。生成した結晶を濾取し、冷エタノールで洗浄し、エタノールと酢酸エチルとの混合溶剤で再結晶を行うことによって、白色粉末状化合物3.47g(収率88%)を得た。
得られた白色粉末状化合物をLC−MSで分析した結果、メインピークのマススペクトル例示化合物No.1(分子量の理論値:774.40)にプロトンが付加した分子イオン[M+H]+に相当するピークが775.8に観測された。
また、核磁気共鳴装置:NMRで分析した結果、
1H−NMRスペクトル(通常)は、δ(ppm)=1.3(brS、8H)、2.1(brS、4H)、6.8(S、2H)、7.0〜7.4(m、30H)を示した。
また、LC−MSの分析結果から、得られた例示化合物No.1の純度が99.3%であることが判った。
得られた例示化合物No.1の元素分析は、差動熱伝導度法による炭素(C)、水素(H)及び窒素(N)同時定量法を用いて行なった。
以下の製造例においても同様である。
例示化合物No.1の元素分析値:
理論値…C:89.88%、H:6.05%、N:3.61%
実測値…C:89.62%、H:5.84%、N:3.47%
以上のことから、得られた結晶が例示化合物No.1の化合物であることが確認された。
また、UV吸収スペクトルより、本合成で得られた例示化合物No.1の最大吸収波長は320nmで、吸収端は385nmであった。
製造例2〜4
例示化合物No.2、9および16の合成
製造例1において、アミン化合物およびカルボニル化合物として、以下の表2に示す各原料化合物を用いて全く同様の操作を行ない、例示化合物No.2、9および16をそれぞれ製造した。
なお、以下の表2には、例示化合物No.1の原料化合物も併せて示す。
また、上記の製造例1〜4で得られた各分析値も表2に示す。
Figure 2010039058
実施例1
以下のようにして、製造例1で製造した本発明によるエナミン化合物である例示化合物No.1を電荷輸送層に含有させた感光体を作製した。
導電性支持体には、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(略称PET)フィルムの表面にアルミニウムを蒸着したもの(以後、「アルミニウム蒸着PETフィルム」と称す)を用いた。
酸化チタン(商品名:タイベークTTO55A、石原産業株式会社製)7重量部および共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ株式会社製)13重量部を、メチルアルコール159重量部と1,3−ジオキソラン106重量部との混合溶剤に加え、ペイントシェーカにて8時間分散処理し、下引き層形成用塗布液100gを調製した。この下引き層形成用塗布液を、導電性支持体であるアルミニウム蒸着PETフィルムのアルミニウム表面にアプリケータによって塗布し、自然乾燥して膜厚1μmの下引き層を形成した。
次いで、下記構造式(6):
Figure 2010039058
で示されるアゾ化合物2重量部およびブチラール樹脂(商品名:#6000−C、電気化学工業株式会社製)1重量部を、メチルエチルケトン98重量部に混合し、ペイントシェーカにて分散処理して電荷発生層形成用塗布液50gを調製した。この電荷発生層形成用塗布液を、前記の下引き層と同様の方法で、先に設けた下引き層表面に塗布し、自然乾燥して膜厚0.4μmの電荷発生層を形成した。
更に、例示化合物1のエナミン化合物10重量部、ポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学社製:Z200)18重量部と2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール0.2重量部をテトラヒドロフラン140重量部に溶解させた後、この塗布液を電荷発生層の上にベーカーアプリケーターにて乾燥後の膜厚が20μmになるように塗布して電荷輸送層を形成した。このようにして図1の層構成を持つ積層型の電子写真感光体を作製した。
実施例2〜4
例示化合物1に替えて表1に示した例示化合物2、9及び16のエナミン化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例5
下引き層を設け無い事以外は実施例1と同様にして図1の層構成と同様にしたが、但し、下引き層を設け無い積層型の電子写真感光体を作製した。
実施例6〜8
例示化合物1に替えて表1に示した例示化合物2、9及び16のエナミン化合物を用いた以外は、実施例5と同様にして電子写真感光体を作製した。
比較例1
例示化合物1に替えて下記構造式(7):
Figure 2010039058
で示される比較化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
比較例2
例示化合物1に替えて下記構造式(8):
Figure 2010039058
で示される比較化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
比較例3
例示化合物1に替えて下記構造式(9):
Figure 2010039058
で示される比較化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例9
実施例1と同様にして各層用塗布液を作製し、アルミニウム蒸着PETフィルム上に実施例1の電荷発生層及び電荷移動層の層構成を逆にした図2の積層型電子写真感光体を作製した。
実施例10
実施例1と同様にして下引き層用塗布液を作製し、アルミニウム蒸着PETフィルム上に下引き層を乾燥後の膜厚が1μmになるように塗布した。
次に、下引き層上に下記の成分をボールミルで12時間分散し、感光層用塗布液を作製した後、その塗布液をベーカーアプリケーターによって塗布し、110℃で1時間の熱風乾燥を行ない、乾燥膜厚20μmの図3の層構成を持つ単層型の電子写真感光体を作製した。
感光層塗布液
上記構造式(6)で示されるアゾ化合物 1重量部
ポリカーボネート樹脂Z-400(三菱瓦斯化学社製) 14重量部
例示化合物 10重量部
3-ブロモ-5,7-ジニトロフルオレノン 5重量部
2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール 0.5重量部
テトラヒドロフラン 150重量部
このようにして作製した電子写真感光体を、静電複写紙試験装置(川口電機社製:EPA-8200)を用いて下記の条件下で評価した。
感光体の表面電位:−600V
露光波長(モノクロメーターにて分離):450 nm
評価感度(E1/2)は各単色波長で表面電位が300Vを示す時の光量から換算した。
また、露光30秒後の残留表面電位(Vr)も測定した。
さらに、450nmの単色光を用いて暗部電位(V0:600V設定)、明部電位(V1:100V設定)の初期感度から帯電、露光、除電を1000回繰り返した時の電位変化量(ΔV0、ΔV1)をそれぞれ求めた。
電位変動における負符号は電位の絶対値の低下を表し、正符号は電位の絶対値の増加を表す。なお、実施例5および6の帯電極性はプラスとした。
その結果を、以下の表3に示す。
Figure 2010039058
上記の結果から、本発明で用いた電子写真感光体は、比較例に比べ、短波長領域での感度が優れているうえに、繰り返し特性にも安定していることが判った。
また、下引き層がない場合には若干繰り返しによるΔV1は良くなりΔV0が悪くなる傾向にあることがわかる。
実施例11
実施例1において電荷発生材料を下記構造式(10):
Figure 2010039058
のチオインジゴ化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例12〜14
例示化合物1に替えて表1に示した例示化合物2、9及び16のエナミン化合物を用いた以外は、実施例11と同様にして電子写真感光体を作製した。
比較例4
例示化合物1に替えて比較化合物(9)を用いた以外は、実施例11と同様にして電子写真感光体を作製した。
以上の電子写真感光体を、露光波長400nm、500nm、600nmで上記と同様に評価を行った結果を表4に示す。
Figure 2010039058
上記の結果から、本発明で用いた電子写真感光体は比較例に比べ、短波長領域での感度が優れているうえに、繰り返し特性にも安定していることが判った。
実施例15
実施例1で使用した下引き層用塗布液中に、アルミニウム製で厚さ0.8 mm (t)×直径30 mm (Φ)×長さ326.3 mmの導電性支持体を浸漬塗布装置を用いてその表面に塗布して乾燥膜厚が1.0mmの下引き層を形成した。
次に実施例1で使用した電荷発生層用塗布液中に下引き層を塗布したアルミニウム製ドラムを浸漬塗布して膜厚0.5 mmの電荷発生層を形成した。
さらに、実施例1と同様に作製した電荷輸送層用塗布液中で浸漬塗布した後、110℃で1時間乾燥後、乾燥膜厚20mmの電荷輸送層を形成した。
この電子写真感光体を、シャープ製複写機AR−F330改造機(露光光源として発振波長405nmの半導体レーザーを搭載)にて1200dpi相当の1ドット1スペース画像及び5ポイントの文字画像を出力し、画像評価を行った。
比較例5
実施例11の電荷輸送材料の代わりに、比較例3で用いた電荷輸送材料(9)を用いた以外は、実施例11と同様の方法にて電子写真感光体を作製し、実施例15と同様に画像評価を行った。その結果を以下の表5に、実施例15の結果と併せて示す。
Figure 2010039058
上記の結果から、本発明の電子写真感光体及び画像形成装置は、ドットの再現性や文字再現性に非常に優れ、高解像度の出力画像が得られることがわかった。
実施例16
実施例11と同様の方法にて電子写真感光体を作製し、実施例15の装置で100,000枚印刷した後の画像評価を行った。
比較例6
比較例5と同様の方法にて電子写真感光体を作製し、実施例15の装置で100,000枚印刷した後の画像評価を行った。その結果を、上記の実施例16の結果と併せて表6に示す。
Figure 2010039058
上記の結果から、本発明の電子写真感光体及び画像形成装置は、耐久性に優れ、高解像度の出力画像が得られることがわかった。
本発明によれば、390〜500nmの波長域のレーザービームを露光光源として使用する電子写真感光体において、該電子写真感光体中に前記一般式(1)で示されるエナミン化合物を含有することによって、高感度、高解像力を有する電子写真感光体及び電子写真装置を提供できる。
本発明の感光体の要部の構成を示す模式断面図である。 本発明の感光体の要部の構成を示す模式断面図である。 本発明の感光体の要部の構成を示す模式断面図である。 本発明の画像形成装置の構成を示す模式側面図である。
符号の説明
20 画像形成装置
21 感光体
22 回転軸線
23、29 矢符
24 帯電手段(帯電器)
24a 帯電ローラ
24b バイアス電源
25 現像手段(現像器)
25a 現像ローラ
25b ケーシング
26 転写器
27 クリーナ
27a クリーニングブレード
27b 回収用ケーシング
28 露光手段
28a 光
30 転写紙
31 定着器
31a 加熱ローラ
31b 加圧ローラ

Claims (10)

  1. 発振波長が390〜500nmの範囲にある半導体レーザーを露光光源として使用する電子写真感光体において、導電性支持体上に形成される感光層が、次の一般式(1):
    Figure 2010039058
    (式中、
    Ar1及びAr2は、互いに独立して置換基を含んでもよいアリールまたは複素環基を示し、
    1及びR2は、互いに独立して水素原子もしくはハロゲン原子を示すか、または置換基を含んでもよいアルキルもしくはアルコキシ基を示し、
    3は、水素原子を示すか、または置換基を含んでもよいアルキル基を示し、
    1及びZ2は、互いに独立してアルキル基を示すか、またはそれらが結合している炭素原子と一緒になって環構造を形成してもよい)
    で示されるエナミン化合物を含有していることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記Ar1及びAr2が、互いに独立して、置換基を含んでもよいフェニル、ナフチル、フリルまたはチエニル基を示し、
    前記R1及びR2が、水素原子、ハロゲン原子またはメチル、エチル、メトキシ、エトキシもしくはトリフルオロメチル基を示し、
    3が、水素原子またはメチルもしくはエチル基を示し、
    1及びZ2が、互いに独立してメチル、エチルまたはn−プロピル基を示すか、またはそれらが結合している炭素原子と一緒になって環構造を形成したシクロペンチレン、シクロヘキシレンまたはシクロヘプチレン基を示す、
    エナミン化合物を含有する請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記Ar1及びAr2が、互いに独立して、メチル基、エチル基もしくはメトキシ基を含んでもよいフェニル、ナフチル、フリルまたはチエニル基を示し、
    前記R1及びR2が、水素原子、塩素原子またはメチル、エチル、メトキシ、エトキシもしくはトリフルオロメチル基を示し、
    3が、水素原子またはメチル基を示す、
    1及びZ2が、互いに独立してメチル基を示すか、またはそれらが結合している炭素原子と一緒になって環構造を形成したシクロペンチレン、シクロヘキシレンまたはシクロヘプチレン基を示す、
    エナミン化合物を含有する請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記感光層が、少なくとも電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層との積層構造を有し、該電荷輸送物質が前記エナミン化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の電子写真感光体。
  5. 前記感光層が、導電性支持体上に、電荷発生層上と、電荷輸送層とが、積層されている請求項4記載の電子写真感光体。
  6. 前記電荷輸送層が、前記電荷輸送物質を、バインダーに対する電荷輸送物質の量比(電荷輸送物質/バインダー)10/12〜10/25で含有する請求項4または5に記載の電子写真感光体。
  7. 前記感光体が、導電性支持体と前記感光層の間に下引き層を有する請求項1〜6のいずれか一つに記載の電子写真感光体。
  8. 前記下引き層の膜厚が0.01μm以上10μm以下である請求項7に記載の電子写真感光体。
  9. 請求項1〜8のいずれか一つに記載の電子写真感光体を備えた画像形成装置が、窒化ガリウム系材料を発光源とし、発振波長が390〜500nmの範囲にある半導体レーザーを露光光源として備えていることを特徴とする画像形成装置。
  10. 前記画像形成装置が、反転現像プロセスを用いて画像を形成する請求項9に記載の画像形成装置。
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