JP2000292959A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2000292959A
JP2000292959A JP11096102A JP9610299A JP2000292959A JP 2000292959 A JP2000292959 A JP 2000292959A JP 11096102 A JP11096102 A JP 11096102A JP 9610299 A JP9610299 A JP 9610299A JP 2000292959 A JP2000292959 A JP 2000292959A
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JP11096102A
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English (en)
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Yoshinobu Takeda
吉伸 竹田
Hiroyuki Endo
浩幸 遠藤
Tsutomu Uezono
勉 上薗
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた電子写真特性を有するとともに、高い
耐刷性や耐傷性を有する電子写真感光体を提供する。 【解決手段】 表面保護層14を有する電子写真感光体
であって、表面保護層の下層が電荷輸送層13である構
成とした場合に、表面保護層に含有される電荷輸送材料
のイオン化ポテンシャルを電荷輸送層に含有される電荷
輸送材料のイオン化ポテンシャル以下にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面保護層を有す
る電子写真感光体に関し、特に電子写真記録法を用いた
複写機やプリンタなどに使用される電子写真感光体に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真用感光体としては、材料
選択の幅の広さ、高生産性といった利点を有することか
ら、有機光導電材料が広く利用されている。これら有機
光導電材料を用いた電子写真感光体は、感度及び機械的
特性の双方を満足するために、電荷発生層と電荷輸送層
とを積層した機能分離型感光体として利用される場合が
多い。
【0003】一方、電子写真感光体には、当然のことな
がら、適用される電子写真プロセスに応じた所定の感
度、電気特性、さらには光学的特性を備えていることが
要求される。特に繰り返し使用可能な電子写真感光体の
表面層には、コロナ帯電、トナー現像、紙への転写ある
いはクリーニング処理といった電気的、機械的外力が直
接加えられるため、それらに対する高い耐久性が要求さ
れる。具体的には、コロナ帯電時に発生するオゾンによ
る劣化のために、感度低下や電位低下、残留電位増加と
いったことに対する電気的特性面での耐久性、あるいは
摺擦による感光体の摩耗や傷の発生等に対する機械的面
での耐久性などが要求される。
【0004】従来、前記機械的耐久性の向上を目的とし
て、感光体の表面に保護層として熱あるいは光硬化性樹
脂を用いる技術(例えば、特開平8−160640号公
報、以後従来技術1とする)が開示されている。従来技
術1によると、光硬化型アクリルモノマー及びオリゴマ
ーが重合してなる樹脂に導電性金属酸化物微粒子が分散
され、かつ光重合開始剤を含有する保護層を用いること
によって、耐摩耗性、耐環境性に優れた電子写真感光体
を提供できるとしている。
【0005】また、感光体以外の材料へのコート材料と
しても、各種コート材料が知られている。例えば、特開
平9−100111号公報(発明の名称「反応性シリ
カ、その製造方法及び用途」、以後従来例2とする)で
は、例えばプラスティック光学部品、タッチパネル、ガ
ラス等のハードコート材料として、反応性シリカ粒子及
び重合性不飽和基を有することを特徴とする硬化組成物
を用いる技術が開示されている。
【0006】従来例2の発明の組成物によれば、種々の
基材の上に、耐擦傷性、耐候性、密着性、硬化性に優れ
た、透明から半透明及び高光沢からつや消しの範囲まで
の性能を満足する被覆膜を形成することができ、これら
は特に有機樹脂成形体の表面の耐擦傷性、耐候性の保護
コーテイングとして有用であるとし、耐熱性の低いプラ
スチック基材に対しても適用できるコーティング材料と
しても有用であるとしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱硬化
型の表面保護層を用いたコーティング材料は高温で長時
間の加熱処理が必要であり、有機光導電材料の種類、基
体材料によっては使用できない。しかも、表面保護層と
しての硬度、耐刷性を有しかつ電子写真特性を安定化さ
せるために充分なだけ硬化させるためには、熱処理時間
が長時間となり製造上のコストが高くなるといった問題
点を有する。
【0008】また、従来技術1に示された光硬化型の表
面保護層を用いた場合には、硬化時に必要とする紫外線
によって有機光導電材料が光異性化反応や光分解反応を
起こし、電子写真特性が低下するといった問題点を有す
る。
【0009】さらには、表面保護層に硬化性樹脂を用い
ただけでは、現像部においてトナーをこすり付けて感光
体上に現像する接触現像方式のような場合には、耐刷
性、耐傷性が不十分である。従来技術1においては電子
写真特性向上のために金属微粒子を分散させているが、
繰り返し使用時に金属微粒子が削り取られ易く、削り取
られた部分が画像欠陥になるといった問題点がある。
【0010】一方、従来技術2に示されたようなコーテ
ィング材料は高抵抗体であり、電子写真感光体に表面保
護層として用いた場合には、電子写真特性が大きく低下
し実用化できないといった問題点を有する。また、接触
現像方式の電子写真感光体に対して実用的な耐刷性、耐
摩耗性、耐傷性を有する表面保護層とするためには、表
面保護層の膜厚は従来のプラスティック光学部品等のコ
ーティング膜よりも厚膜であることが要求される。しか
しながら、従来の熱及び光硬化塗料は、硬化時の収縮性
から厚膜の実現が困難であるといった問題点を有する。
さらには、感光体としての電気的特性、すなわち電子写
真特性を満たすとともに、高い耐刷性や耐傷性を満たす
膜厚を同時に実現することは極めて困難である。
【0011】本発明は、このような従来の問題点を解決
することを課題としており、優れた電子写真特性を有す
るとともに、高い耐刷性や耐傷性を有する電子写真感光
体及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の電子写真感光体
は、表面保護層を有する電子写真感光体であって、当該
表面保護層の下層が電荷輸送層である構成とした場合
に、当該表面保護層に含有される電荷輸送材料のイオン
化ポテンシャルが当該電荷輸送層に含有される電荷輸送
材料のイオン化ポテンシャル以下であることを特徴とす
る(請求項1)。
【0013】また、本発明の電子写真感光体は、表面保
護層を有する電子写真感光体であって、導電性基体上に
電荷発生層、電荷輸送層、表面保護層の順に積層されて
いる積層型構造とした場合に、当該電荷輸送層に含有さ
れる電荷輸送材料のイオン化ポテンシャルが当該表面保
護層に含有される電荷輸送材料のイオン化ポテンシャル
以上であり、かつ電荷発生層に含有されている電荷発生
材料のイオン化ポテンシャルに0.2eVを加えた値以
下であり、かつ5.2eV以上であることを特徴とする
(請求項2)。
【0014】また、本発明の電子写真感光体は、当該表
面保護層が、シリカ粒子及びそれと化学的に結合してい
る有機化合物並びに光重合開始剤を主に含有する組成物
を塗布、硬化させて形成した層からなり、かつ当該有機
化合物が、重合性不飽和基、下記式(1)で表わされる
基及び下記式(2)で表わされる基
【化5】 (式中、Xは−NH−、−O−及び−S−から選ばれ、
Yは酸素原子及びイオウ原子から選ばれる、但し、Xが
−O−のときYはイオウ原子である。)から選ばれる1
種以上を有しており、さらに当該シリカ粒子と当該有機
化合物とがシリルオキシ基を介して結合していることを
特徴とする(請求項3)。
【0015】前記重合性不飽和基としては、例えばアク
リロキシ基、メタクリロキシ基、ビニル基、プロペニル
基、ブタジエニル基、スチリル基、エチニイル基、シン
ナモイル基、マレエート基、アクリルアミド基等を例示
することができ、特にアクリロキシ基が好ましい。
【0016】前記一般式(1)で表わされる基の例とし
ては、例えば下記式で表される基を挙げることができ
る。
【化6】
【0017】また、一般式(1)で表わされる基を有す
る有機化合物の例としては、例えば下記式で表される化
合物が挙げられる。
【化7】
【0018】ここで、前記X1はアルコキシル基、カル
ボキシレート基、ハロゲン原子、アミノ基、オキシム基
又は水素原子であり、R2は水素原子又は炭素数1〜8
の1価の有機基、例えばアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基や、炭素、酸素及び水素原子から構成される非
加水分解性有機基である。
【0019】上記X1のアルコキシル基としては例えば
メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、フェ
ノキシ、オクチルオキシ基を;カルボキシレート基とし
ては例えばアセトキシ基を;ハロゲン原子としては例え
ばヨウ素、塩素、臭素、フッ素を;アミノ基としては例
えばアミノ、メチルアミノ等のモノアルキルアミノ基、
ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等のジアルキルアミノ
基を;オキシム基としてはメチレンオキシム、ジメチル
メチレンオキシム基を挙げることができる。また、mは
1、2又は3である。これらの中でアルコキシル基が特
に望ましい。
【0020】上記R2のアルキル基としては例えばメチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル基を;アリー
ル基としては例えばフェニル、トリル、キシリル、p−
メトキシフェニル基を;アラルキル基としては例えばベ
ンジル、フェニルエチル基を;炭素、酸素及び水素原子
から構成される非加水分解性有機基としては例えば2−
メトキシエチル、2−エトキシエチル、2−ブトキシエ
チル基を挙げることができる。
【0021】上記X1、R2、mの組み合わせにより構成
される加水分解性シリル基の好ましい例として、トリメ
トキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロ
ポキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、ジメチル
ジメトキシシリル基等を挙げることができる。
【0022】前記R3は炭素数1〜12の脂肪族又は芳
香族構造を有する2価の有機基の中から選ばれ、その構
造として鎖状、分岐状又は環状構造を含んでいてもよ
い。そのような構造単位として、例えばメチレン、エチ
レン、プロピレン、メチルエチレン、ブチレン、メチル
プロピレン、シクロヘキシレン、フェニレン、2−メチ
ルフェニレン、3−メチルフェニレン、オクタメチレ
ン、ビフェニレン、ドデカメチレン基等を挙げることが
できる。これらの中でメチレン、プロピレン、シクロヘ
キシレン、フェニレン基等が特に好ましい。
【0023】前記R4は脂肪族又は芳香族構造を有する
2価の有機基であり、その構造として鎖状、分岐状又は
環状構造を含んでいてもよい。そのような構造単位とし
て、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、テトラメ
チレン、ヘキサメチレン、2,2,4−トリメチルヘキ
サメチレン、1−(メチルカルボキシル)−ペンタメチ
レン等の鎖状構造の骨格を有する2価の有機基、イソフ
ォロン、シクロヘキシルメタン、メチレンビス(4−シ
クロヘキサン)、水添ジェニルメタン、水添キシレン、
水添トルエン等の脂環式構造の骨格を有する2価の有機
基及びベンゼン、トルエン、キシレン、パラフェニレ
ン、ジフェニルメタン、ジフェニルプロパン、ナフタレ
ン等の芳香環構造の骨格を有する2価の有機基から選ぶ
ことができる。
【0024】前記Xは−NH−、−O−及び−S−から
選ばれ、好ましくは−S−であり、Yは酸素原子又はイ
オウ原子であり、好ましくは酸素原子である。但し、X
が−O−のときYはイオウ原子である。)
【0025】前記X2は2価の有機基であり、さらに詳
しくは、イソシアネ−ト基又はチオイソシアネ−ト基と
付加反応できる活性水素原子を分子内に2個以上有する
化合物から誘導される2価の有機基であり、例えばポリ
アルキレングリコ−ル類、ポリアルキレンチオグリコ−
ル類、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリカ−ボネ−
ト類、ポリアルキレンジアミン類、ポリアルキレンジカ
ルボン酸類、ポリアルキレンジオ−ル類及びポリアルキ
レンジメルカプタン類からHX−基(ここでXの定義は
前記と同じである)を2個除くことで誘導される2価の
有機基を例示することができる。
【0026】前記pは0又は1以上の数であり、好まし
くは0又は1〜10の数である。pが10を越えると、
重合性不飽和基修飾加水分解性シランの粘度が高くなる
傾向があるため取扱いにくくなることがある。
【0027】前記R5はn+1価の有機基であり、例え
ば鎖状、分岐状又は環状の飽和炭化水素基、不飽和炭化
水素基、脂環式有機基の中から選ばれる。また、nは1
〜20の正の整数から選ばれ、好ましくは1〜10、さ
らに好ましくは3〜5である。
【0028】前記Y1は活性ラジカル種の存在下、分子
間架橋反応する重合性不飽和基を有する1価の有機基を
表わす。そのようなものとしては、例えばアクリロキシ
基、メタクリロキシ基、ビニル基、プロペニル基、ブタ
ジエニル基、スチリル基、エチニイル基、シンナモイル
基、マレエ−ト基、アクリルアミド基等を例示すること
ができる。これらの中で、アクリロキシ基を好ましいも
のとして挙げることができる。
【0029】光重合開始剤としては、好ましくは紫外線
照射により活性ラジカル種を発生させる化合物の中から
選ばれ、硬化性組成物の固形分100重量部に対し0.
1〜10重量部配合され、好ましくは1〜5重量部配合
される。
【0030】光重合開始剤の具体例を示すと、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメト
キシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フル
オレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキ
ノン、トリフェニルアミン、カルバゾ−ル、3−メチル
アセトフェノン、4−クロロアセトフェノン、4,4’
−ジメトキシアセトフェノン、4,4’−ジアミノベン
ゾフェノン、ミヒラ−ケトン、ベンゾインプロピルエ−
テル、ベンゾインエチルエ−テル、ベンジルジメチルケ
タ−ル、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チ
オキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロ
ピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−
メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モ
ルホリノプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチル
ベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド等が挙げら
れるが、光によって活性ラジカルを発生する材料ならば
使用可能であり、これに限定されない。
【0031】また、本発明の電子写真感光体は、当該表
面保護層に重量濃度で0.01%以上10%以下の電荷
輸送材料を含有することを特徴とする(請求項4)。
【0032】また、本発明の電子写真感光体は、当該表
面保護層に含有される電荷輸送材料が、下記構造式に示
すトリフェニルアミン化合物であることを特徴とする
(請求項5)。
【化8】
【0033】また、本発明の電子写真感光体は、当該表
面保護層に含有される電荷輸送材料が、下記構造式に示
すビストリフェニルアミンスチリル化合物であることを
特徴とする(請求項6)。
【化9】
【0034】また、本発明の電子写真感光体は、当該表
面保護層に含有される電荷輸送材料が、下記構造式に示
すトリススチリルトリフェニルアミン化合物であること
を特徴とする(請求項7)。
【化10】
【0035】請求項1に記載の発明によれば、表面保護
層に含有される電荷輸送材料のイオン化ポテンシャルは
電荷輸送層に含有される電荷輸送材料のイオン化ポテン
シャル以下である。そのため、表面保護層と電荷輸送層
との界面においてトラップされることなく、正孔を電荷
輸送層から表面保護層への移動させることができる。こ
の結果、表面保護層を用いた電子写真感光体において、
電荷トラップが原因となって起こる残留電位の増加や感
度の低下といった電子写真特性の低下を防いで優れた電
子写真特性を維持するとともに、耐久性に優れた電子写
真感光体を実現できる。
【0036】請求項2に記載の発明によれば、導電性基
体上に電荷発生層、電荷輸送層、表面保護層がこの順に
積層されているとともに、当該電荷輸送層に含有される
電荷輸送材料のイオン化ポテンシャルが当該表面保護層
に含有される電荷輸送材料のイオン化ポテンシャル以上
であり、かつ電荷発生層に含有されている電荷発生材料
のイオン化ポテンシャルに0.2eVを加えた値以下で
あり、かつ5.2eV以上である。これによって、電荷
発生層で発生した正電荷が、電荷発生層と電荷輸送層の
界面や電荷輸送層と表面保護層の界面にトラップされる
ことなく、迅速に表面電荷を打ち消すことができる。ま
た、電荷輸送層の電荷輸送材料のイオン化ポテンシャル
を調整して前記範囲とすることによって、発生した電荷
を電荷発生層と電荷輸送層の界面から迅速に取り除くこ
とができ、電荷発生材料の光照射による電荷発生率を向
上させることができる。
【0037】請求項3に記載の発明によれば、耐刷性に
優れるシリカ粒子と硬化主成分である有機化合物とが結
合している。その結果、耐久性、耐刷性に優れた表面保
護層が得られる。また、光重合開始剤を含有する塗料と
しており、所定の波長の紫外線を用いて光硬化させてい
る。そのため、熱硬化させる塗料を用いて表面保護層と
するのと比較して製造時間を格段に短縮することができ
る。さらに、シリカ粒子と硬化主成分である有機化合物
とを結合するによって、硬化時の収縮性が低くかつ硬化
後の耐刷性、耐傷性に優れる厚み1μm以上の厚膜の表
面保護層を均一に作製できる塗料を実現している。
【0038】請求項4に記載の発明によれば、重量濃度
で0.01%以上10%以下の電荷輸送材料を保護層に
含有している。これにより、未添加である表面保護層を
用いることによって低下した電子写真特性が改善する。
具体的には感度が向上し、残留電位が低減する。この結
果、電子写真特性が優れ、かつ耐久性に優れた電子写真
感光体が実現できる。また、表面保護層樹脂との相溶性
の良い電荷輸送材料を表面保護層中に添加することによ
って、表面保護層における強度むらを無くし均一にして
いる。その結果、表面保護層が部分的に削り取られるこ
とを防ぎ、画像欠陥の発生を効果的に防ぐことができ
る。
【0039】請求項5に記載の発明によれば、当該表面
保護層に含有される電荷輸送材料が、前記構造式で示さ
れるトリフェニルアミン化合物である。このトリフェニ
ルアミン化合物は、電荷輸送材料としての特性に優れ、
かつ紫外線の照射に対して分解、異性化が生じにくく、
紫外線硬化型表面保護層に添加含有させる材料として好
適である。
【0040】請求項6に記載の発明によれば、当該表面
保護層に含有される電荷輸送材料が、前記構造式で示さ
れるビストリフェニルアミンスチリル化合物である。こ
のビストリフェニルアミンスチリル化合物は、電荷輸送
材料としての特性に優れ、かつ紫外線の照射に対して分
解、異性化が生じにくく、紫外線硬化型表面保護層に添
加含有させる材料として好適である。
【0041】請求項7に記載の発明によれば、当該表面
保護層に含有される電荷輸送材料が、前記構造式で示さ
れるトリススチリルトリフェニルアミン化合物である。
このトリススチリルトリフェニルアミン化合物は、電荷
輸送材料としての特性に優れ、かつ紫外線の照射に対し
て分解、異性化が生じにくく、紫外線硬化型表面保護層
に添加含有させる材料として好適である。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
形態を説明する。図1は本発明の一実施形態である積層
型電子写真感光体の断面図である。本例の積層型電子写
真感光体10は、導電性基体11上に電荷発生層12、
電荷輸送層13及び表面保護層14を主に積層して構成
されている。導電性基体11は、電子写真感光体の電極
としての役割と同時に他の層の支持体となっており、円
筒状、板状、フィルム状等のいずれの形態でもよい。導
電性基体11の材質に限定はなく、アルミニウム、ステ
ンレススチール、ニッケルなどの金属でもよく、ガラ
ス、プラスチックなどの絶縁性基体上にアルミニウムや
金の蒸着膜、導電性高分子の塗布膜などによる導電処理
を施したものでもよい。
【0043】電荷発生層12は、有機光導電性物質の蒸
着膜やバインダ樹脂中に有機電荷発生物質を分散させた
塗布膜などで形成され、所定の波長の光が照射されて電
荷発生材料が光を受容すると電荷が発生する。電荷発生
物質としては、光源として使用可能な光の波長に対して
電荷発生効率が高い、電荷輸送層に用いられている電荷
発生物質に対して電荷注入効率が高い、といった電気的
な特性を有することが好ましい。電荷発生物質として
は、無金属フタロシアニン、銅フタロシアニン、チタニ
ルフタロシアニンなどのフタロシアニン化合物、各種ア
ゾ、キノンなどの顔料が用いられ、用いられる光源の波
長や電荷輸送物質との組み合わせによって好適な材料が
選択される。電荷発生層12の膜厚は光源の光を吸収し
て、感光体上にコロナ放電等で形成された電荷を打ち消
すために必要な電荷量が発生すればよいことから、電荷
発生物質の吸光係数やバインダ樹脂への分散量又は発生
効率といった条件によって決定される。一般的には3μ
m以下であり、好適には0.1μm以上1μm以下であ
る。
【0044】電荷輸送層13は、バインダ樹脂中に有機
電荷輸送物質を分散させた材料の塗布膜などで形成され
る。電荷輸送層13は暗所では絶縁層としての働きを有
し、コロナ放電等で作製された電荷を感光体表面上に保
持する役割を有する。また、電荷発生層12が感応する
光を透過する性能を有し、露光時には電荷輸送層13で
発生し注入された電荷を輸送し、感光体表面の電荷を中
和消滅させる働きをする。電荷輸送材料としては、ヒド
ラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、トリフェニ
ルアミン化合物、ブタジエン化合物等の有機化合物が用
いられる。バインダ樹脂としては、ポリカーボネート樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン
樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂といった材料が用
いられ、機械的耐久性、化学的安定性、電気的安定性、
他の層との密着性及び用いる電荷輸送材料との相溶性な
どが要求される。電荷輸送層13の膜厚は、電荷保持
率、電荷輸送速度の速さ、機械的耐久性などの要求から
決定され、一般的には50μm以下であり、好適には1
0μm以上30μm以下である。
【0045】表面保護層14は、感光体の耐久性、耐刷
性を高めるために設けられている。クリーニング等によ
る機械的摩擦などに充分耐えるとともに、暗所ではコロ
ナ放電等によって発生させた電荷を表面で保持する機能
を有しており、かつ電荷発生層12が感応する光を透過
する性能を有している。
【0046】表面保護層14には、表面保護層の電気抵
抗を低下させて電子写真特性を向上させるために、電荷
輸送材料が添加されている。表面保護層に添加される電
荷輸送材料としては、従来より電荷輸送層に用いられて
いる材料と同様の材料を用いるできる。具体的には、添
加される電荷輸送材料として、ヒドラゾン化合物、トリ
フェニルメタン化合物、トリフェニルアミン化合物、ビ
ストリフェニルアミンスチリル化合物、ブタジエン化合
物等の有機化合物を用いることができるが、紫外線の照
射に対して分解、異性化が生じにくいトリフェニルアミ
ン化合物、ビストリフェニルアミンスチリル化合物を用
いることが好適である。
【0047】以上では一実施形態として、例えばアルミ
ニウムからなる導電性基体11上に、電荷発生層12、
電荷輸送層13、表面保護層14の順に塗布積層した積
層型電子写真感光体10を挙げて説明したが、本発明の
電子写真感光体の構造はこれに限られるものではない。
例えば、導電性基体11上に、電荷輸送層13、電荷発
生層12、表面保護層14の順に積層した正帯電感光体
構造としても適用可能である。また、正帯電及び負帯電
感光体を問わず、光硬化型樹脂に電荷発生材料を分散さ
せて電荷発生層とすることも可能である。さらには、ア
ルミニウム基体上に、シリカ粒子、それと化学的に結合
している有機化合物及び光重合開始剤と、電荷輸送材料
及び電荷発生材料とを主に混合して得られる塗料を塗
布、硬化させて形成した単層型感光体とすることも可能
である。
【0048】次に、図2の作製手順に従い、本発明の表
面保護層について詳細に説明する。図2は、本発明の電
子写真感光体の表面保護層の製造方法の手順を示したフ
ローチャートである。本発明の表面保護層の作製方法で
は、電子写真特性を向上する目的で表面保護層中に電荷
輸送材料を適量添加するために、表面保護層塗料調整工
程S1と塗布工程S2と溶媒乾燥工程S3と紫外線硬化
工程S4とが順で行われ、表面保護層塗料調整工程S1
は、電荷輸送材料の前分散処理工程S1Aと電荷輸送材
料の塗料分散処理工程S1Bとからなる。
【0049】電荷輸送材料の前分散処理工程S1Aにお
いて、表面保護層に添加する電荷輸送材料が10%以上
可溶であり、かつ光硬化性塗料原液中に含まれる有機溶
剤に対して希釈可能である第1有機溶剤に、電荷輸送材
料を溶解して電荷輸送材料の濃厚溶液を作製する。その
後、電荷輸送材料の塗料分散処理工程S1Bにおいて、
電荷輸送材料は溶解しにくいが光硬化性塗料中に含まれ
る有機溶剤に対して希釈可能である第2有機溶剤に、先
に作製した濃厚溶媒を分散希釈し、さらに光硬化性塗料
原液を希釈分散して表面保護層塗料を調整する。第1有
機溶剤としては、具体的にはジクロロメタン、テトラヒ
ドロフラン、メチルエチルケトンなどが挙げられ、第2
有機溶剤としては、具体的にはイソプロピルアルコー
ル、メチルアルコール、エチルアルコールなどのアルコ
ール類や水が挙げられる。
【0050】本発明の電子写真感光体は、電子写真特性
を向上させるために、表面保護層14に電荷輸送材料を
添加している。そのため、表面保護層14を作製するた
めの塗料には、電荷輸送材料が適量混合されていること
が要求される。また、表面保護層14は工業的な理由か
らディップコートで作製されることが多いが、図1に示
した積層型感光体10を作製する手順では、表面保護層
14のディップコート時に表面保護層14を塗料化した
有機溶剤に電荷輸送層13から電荷輸送材料が溶出して
しまう。このように表面保護層塗料には、電荷輸送材料
を適量溶解して表面保護層塗工時には電荷輸送層13か
ら溶解しないといった相矛盾する性質が要求されること
になる。
【0051】そこで、電荷輸送材料の前分散処理工程S
1Aにおいて濃厚溶液を作製して、その後の電荷輸送材
料の塗料分散処理工程S1Bにおいて電荷輸送材料が溶
解しにくい有機溶剤に適量希釈している。この手順で塗
料調整を行うことによって、表面保護層塗工時に電荷輸
送層からの電荷輸送材料の溶出を防ぐとともに、適量の
電荷輸送材料を表面保護層14中に均一に添加して相溶
させることができる表面保護層塗料を実現している。
【0052】塗布工程S2では、この調整された表面保
護層塗料を、支持基体11上に電荷発生層12及び電荷
輸送層13が順次積層された感光体に塗布する。塗布方
法としては、ディップコート、スプレーコート、ブレー
ドコート、リングコートなどが挙げられる。
【0053】溶媒乾燥工程S3では、高温乾燥機、減圧
乾燥機などを用いて表面保護層塗料化した溶媒を乾燥す
る。乾燥条件は室温以上、塗布される感光体が変性しな
い温度以下であり、一般的には60℃以上150℃以下
である。
【0054】紫外線硬化工程S4においては、乾燥して
溶媒が除去された塗布膜に対して紫外線照射を行い、表
面保護層塗料を反応硬化させる。硬化紫外線波長は光重
合開始剤によって異なるが、光源としては一般的には低
圧水銀灯、高圧水銀灯、キセンノンランプ等が用いられ
る。
【0055】本発明では、硬化紫外線波長として310
nm以下の波長を主に用いている。有機材料に対して吸
収係数の高い波長の紫外線を使用することによって、表
面近傍でできる限り紫外線を吸収させている。有機材料
は紫外線に対して光異性化反応や光分解反応を起こすた
め、光硬化型塗料を用いた場合、照射紫外線によって有
機感光体の劣化や性能低下及び光メモリ効果といった問
題が発生する。表面近傍で紫外線を吸収させることによ
って光硬化型塗料の硬化時における紫外線による有機感
光体の性能低下を防ぎ、その結果電子写真特性に優れか
つ耐久性に優れた電子写真感光体10を作製できる。波
長310nm以下の紫外線の光源としては、エキシマレ
ーザや254.7nm、184.9nmを主な放射波長
とする低圧水銀灯などが知られるが、比較的大面積に均
一に照射する必要のある電子写真感光体10の製造にお
いては低圧水銀灯が好適である。
【0056】前記表面保護層14の製造方法によって、
電子写真特性に優れるとともに高耐久性を有する、電荷
輸送材料が添加された光硬化型の表面保護層14が得ら
れる。表面保護層14の好適な膜厚は現像方式や要求性
能によって大きく異なるが、接触現像方式においては一
般的には10μm以下であり、好適には0.5μm以上
5μm以下である。大面積が要求される感光体に対し
て、0.5μm以下であると画質むらを起こさない均一
な膜厚の膜を作製することが困難なうえ、現像ローラや
紙に対する耐久性、耐刷性が低くなってしまう。また、
5μmを越えると電子写真特性が大きく低下し、具体的
には残留電位の上昇、感度の低減といった問題が発生し
て感光体として実用向きでなくなる。
【0057】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。
【0058】(実施例1)電荷発生層12として、電荷
発生物質チタニルフタロシアニンと結着樹脂であるブチ
ラール樹脂(樹脂中の電荷発生材料濃度60wt%)を
テトラヒドロフラン(THF)溶媒に溶かした液に平板
型アルミニウム基体11を浸漬して塗膜を作製し、乾燥
後の膜厚が約0.25μmとなるようにした。このよう
にして得られた電荷発生層12の上に、下記構造の電荷
輸送材料トリフェニルアミン化合物と結着樹脂ポリカー
ボネート(商品名Z200、三菱瓦斯化学(株)製)を
THF溶媒に溶かして電荷輸送層塗料とし、浸漬法によ
って塗膜を作製して、乾燥後の膜厚が約20μmとなる
ように電荷輸送層13を作製した。
【0059】
【化11】
【0060】.次に、表面保護層14の作製方法につい
て具体的に示す。電荷輸送層で用いた化合物と同じであ
る電荷輸送材料、ビストリフェニルアミン化合物1重量
部を、THF溶媒10重量部に十分に攪拌溶解した(電
荷輸送材料の前分散処理工程S1A)。得られた電荷輸
送材料の濃厚溶液をイソプロピルアルコール40重量部
に希釈分散し、さらにシリカ粒子及びそれと化学的に結
合している有機化合物並びに光重合開始剤を主に含有す
る組成物を含む塗料原液としてデソライトZ7501
(JSR社製)50重量部を加え、十分に攪拌して表面
保護層塗料を調製した(電荷輸送材料の塗料分散処理工
程S1B)。この方法で作製された表面保護層塗料にお
いては、電荷輸送材料が完全に溶解し析出は見られなか
った。
【0061】この得られた表面保護層塗料を先に電荷輸
送層13まで作製した感光体上に浸漬塗工した(塗布工
程S2)。90℃で20分乾燥後(溶媒乾燥工程S
3)、低圧水銀灯を用いて紫外線を1分間照射して(紫
外線硬化工程S4)、約3μmの膜厚の表面保護層14
を得た。表面保護層14のスクラッチテストを行って表
面保護層14の硬化及び電荷輸送層13との密着性につ
いて確認し、本発明の平板型電子写真感光体10を得
た。このようにして製造した電子写真用感光体の電荷発
生層12、電荷輸送層13、表面保護層14の面にはク
ラックや亀裂は生じておらず、また各層における白濁や
結晶化も見られなかった。
【0062】(実施例2〜8及び比較例1〜7)本発明
を検討するに当たり、実施例及び比較例に用いた電荷輸
送材料の分子構造とイオン化ポテンシャルを表1及び表
2にまとめた。
【0063】
【表1】
【表2】
【0064】実施例2〜8及び比較例1〜7では、電荷
輸送層13に用いる電荷輸送材料と表面保護層14に添
加する電荷輸送材料の組み合わせを表3に示す組み合わ
せとし、それ以外は実施例1と同一条件で感光体及び表
面保護層14を作製した。このようにして製造した電子
写真用感光体の電荷発生層12、電荷輸送層13、表面
保護層14の面にはクラックや亀裂は生じておらず、各
層における結晶化も見られなかった。また、電荷輸送層
13に用いた電荷輸送材料のイオン化ポテンシャル(I
CTL)、表面保護層14に添加したイオン化ポテンシ
ャル(IpOTL)を表3に示した。
【0065】
【表3】
【0066】実施例1〜8及び比較例1〜7の平板型電
子写真感光体10について、帯電−露光−除電のプロセ
スを繰り返して感光体の表面電位の挙動を測定する静電
気帯電試験装置(EPA−8100、川口電機製作所
製)を用い、測定条件を常温常湿、コロナ帯電電圧を−
5kV、白色露光を5Luxとして、電子写真特性の評
価を行った。また、常温常湿において、連続して帯電−
露光−除電のプロセス(コロナ帯電電圧;−4.2〜
4.6kV、単色露光(780nm);1mW×1se
c、赤色光除電;100Lux)を1000回繰り返し
た時の電子写真特性の変動について測定評価した。
【0067】表3に、各実施例及び比較例における表面
保護層14製造後の感光体の変質状況をまとめた。ま
た、表4に、電子写真特性の残留電位評価の結果と繰り
返し測定における残留電位変化量の評価結果をまとめ
た。また、表4には、電荷発生材料のイオン化ポテンシ
ャル(IpCGL)と電荷輸送層中の電荷輸送材料のイオ
ン化ポテンシャル(IpCTL)との差(ΔIp1=Ip
CGL−IpCTL)、及び、電荷輸送層13中の電荷輸送材
料のイオン化ポテンシャル(IpCTL)と表面保護層1
4中の電荷輸送材料のイオン化ポテンシャル(I
OCL)との差(ΔIp2=IpCTL−IpOCL)を示し
た。
【0068】
【表4】
【0069】電子写真特性の残留電位評価結果におい
て、表中に示されている「○」は、電荷輸送層13上に
表面保護層14を作製した場合に、表面保護層14がな
い以外は同一成分、同一組成である感光体と比較して、
残留電位の上昇が50V以下であり、実用適用可能範囲
であったことを示し、「×」は、50Vよりも大きく実
用には適さないことを示し、「△」は、50V程度であ
ったことを示す。
【0070】また、繰り返し測定における残留電位変動
量の評価結果において、表中に示されている「○」は、
電荷輸送層13上に表面保護層14を作製した場合に、
表面保護層14がない以外は同一成分、同一組成である
感光体と比較して、1000回繰り返しによる残留電位
の変動量が50V以下であり、実用適用可能範囲であっ
たことを示し、「×」は、50Vよりも大きく実用には
適さないことを示し、「△」は、50V程度であったこ
とを示す。
【0071】表3、表4から分かるように、電荷輸送層
13の電荷輸送材料が5.20eVより小さい場合(比
較例3、比較例4、比較例5、比較例6)には、表面保
護層14製造時に電荷輸送層13が変色し、さらに電子
写真特性の残留電位も増加している。また、これらの電
荷輸送材料では、表4に示されるように、繰り返しによ
る残留電位の変動も大きく実用に適さないことが分か
る。以上から、電荷輸送層13上に紫外線硬化型の表面
保護層14作製する場合、5.20eVより小さいイオ
ン化ポテンシャルを有する電荷輸送材料は電荷輸送層用
としては適さないと分かる。
【0072】また、電荷発生材料のイオン化ポテンシャ
ル(IpCGL)と電荷輸送層中の電荷輸送材料のイオン
化ポテンシャル(IpCTL)との差(ΔIp1=IpCGL
−IpCTL)と、電子写真特性の評価結果について比較
した。表4から明らかであるように、電荷輸送層13中
の電荷輸送材料のイオン化ポテンシャル(IpCTL)が
電荷発生材料のイオン化ポテンシャル(IpCGL;Ti
OPcは5.2eV)を0.25eV上回る比較例7
(CTM5)では残留電位が大きくなり、さらに繰り返
しによる電位上昇も大きく、表面保護層14の作製にか
かわらず実用的ではなかった。これは、イオン化ポテン
シャルの差(ΔIp1)が大きくなると、電荷発生層1
2から電荷輸送層13への電荷注入が十分でなくなり、
電子写真特性が低下するためであると考えられる。
【0073】また、電荷輸送層13中の電荷輸送材料の
イオン化ポテンシャル(IpCTL)と表面保護層14中
の電荷輸送材料のイオン化ポテンシャル(IpOCL)と
の差(ΔIp2=IpCTL−IpOCL)と、電子写真特性
の評価結果について比較した。表4から明らかであるよ
うに、表面保護層14に添加された電荷輸送材料のイオ
ン化ポテンシャルが電荷輸送層13中の電荷輸送材料の
イオン化ポテンシャルと比べて0.05eVよりも大き
い場合、すなわちΔIp2≦−0.05の場合(比較例
1〜6)には、電荷輸送層13上に表面保護層14を作
製した際の残留電位上昇、及び繰り返しによる残留電位
の変動が大きく、実用に適さないことが分かる。
【0074】実施例1から6に示すように、表面保護層
14を電荷輸送層13上に作製する際の電荷輸送層13
のイオン化ポテンシャルが、請求項2に示した範囲、す
なわち、電荷輸送層13中の電荷輸送材料のイオン化ポ
テンシャルが表面保護層14に含有される電荷輸送材料
のイオン化ポテンシャル以上であり、かつ電荷発生層1
2に含有されている電荷発生材料のイオン化ポテンシャ
ルに0.2eVを加えた値以下であり、かつ5.2eV
以上を満たす場合には、表面保護層14を作製した感光
体の電子写真特性は良好であり、実用可能であった。
【0075】また、図3は、実施例1における表面保護
層14を作製した電子写真感光体10の繰り返し測定に
おける残留電位と初期電位の変化を示す。初期電位(V
max)と残留電位(Vpre)は、繰り返しによって
変動することなく、良好な特性を示し、実用可能であ
る。実施例2〜6についても、同様の結果を示した。
【0076】実施例7、実施例8の感光体は、電子写真
特性に若干の問題はあるものの、この範囲ならば、表面
保護層14の膜厚を薄くすること、電荷輸送層13中の
電荷輸送材料濃度を上げることによって実用範囲に適正
化可能であり、十分に実用可能であると判断された。
【0077】以上から、表面保護層14を電荷輸送層1
3上に作製する際の電荷輸送層13のイオン化ポテンシ
ャルは、請求項2に示した範囲、すなわち、電荷輸送層
13中の電荷輸送材料のイオン化ポテンシャルが表面保
護層14に含有される電荷輸送材料のイオン化ポテンシ
ャル以上であり、かつ電荷発生層12に含有されている
電荷発生材料のイオン化ポテンシャルに0.2eVを加
えた値以下であり、かつ5.2eV以上とすることが好
適とされる。
【0078】(実施例9)約30μm厚の実施例1と同
様の材料及び配合比率の電荷輸送層13が塗布された円
盤状のアルミ基体11上に、実施例1と同様の配合比率
で電荷輸送材料を添加した表面保護層塗料を用いて表面
保護層14を塗布し、90℃で20分溶媒を乾燥した
後、低圧水銀灯を用いて紫外線硬化を行い、円盤状の摩
耗試験用基板を作製した。上記円盤状基板をテーバー式
摩耗試験機(東洋精機製、摩耗輪MS−10、付加過重
500g、1000回転)を用いて摩耗量を評価したと
ころ、0.5μm以下と良好であった。
【0079】(比較例8)円盤状のアルミ基体11上に
約30μm厚の実施例1と同様の材料及び配合比率の電
荷輸送層13を塗布して円盤状の摩耗試験用基板を作製
した。実施例9と同様の摩耗試験を行ったところ、摩耗
量は8μm以上で不良であった。
【0080】さらに、実施例9と同様の方法で表面保護
層14中の電荷輸送材料の配合比を変化させたサンプル
を作製して、同条件で摩耗量の評価を行った。図4は表
面保護層14中の電荷輸送材料添加濃度に対する摩耗量
の評価結果を示す。表面保護層14を用いた感光体は、
摩耗試験において(測定条件、摩耗輪MS−10、負荷
重量500g、1000回転)ほとんど摩耗せず、従来
の電荷輸送層13(比較例5)と比較して大きく耐摩耗
性が向上している。また、電荷輸送材料の添加濃度10
%においても表面保護層14の摩耗量は2μm以下であ
り、優れた耐摩耗性を有している。
【0081】(実施例10)実施例1で示したのと同一
成分、同一組成、同一構成の電子写真感光体ドラム(実
機)を作製し、これを接触現像方式のプリンタ(NEC
製PR1000/EW)に搭載して印字テストを行っ
た。印字テストによって出力された画像は良好であっ
た。さらに、実機のランニング評価を行った結果、印字
30000枚においても画像劣化は見られず、従来の表
面保護層を有さない感光体に比べ耐刷性が5倍以上に向
上していることが分かった。この結果からも明確である
が、本発明を用いることにより、電子写真特性に優れ、
かつ耐久性(耐刷性)に優れた電子写真感光体が実現さ
れた。
【0082】
【発明の効果】請求項1〜7に記載の発明によれば、オ
ゾンや光疲労などに対する耐久性及び紙やクリーニング
ブレードなどによる耐刷性に優れるとともに、感度や残
留電位などの電子写真特性も優れた電子写真感光体が得
られる。
【0083】請求項1に記載の発明によれば、表面保護
層に含有される電荷輸送材料のイオン化ポテンシャルは
電荷輸送層に含有される電荷輸送材料のイオン化ポテン
シャル以下である。そのため、表面保護層と電荷輸送層
との界面においてトラップされることなく、正孔を電荷
輸送層から表面保護層への移動させることができる。こ
の結果、表面保護層を用いた電子写真感光体において、
電荷トラップが原因となって起こる残留電位の増加や感
度の低下といった電子写真特性の低下を防いで優れた電
子写真特性を維持するとともに、耐久性に優れた電子写
真感光体を実現できる。
【0084】請求項2に記載の発明によれば、導電性基
体上に電荷発生層、電荷輸送層、表面保護層がこの順に
積層されているとともに、当該電荷輸送層に含有される
電荷輸送材料のイオン化ポテンシャルが当該表面保護層
に含有される電荷輸送材料のイオン化ポテンシャル以上
であり、かつ電荷発生層に含有されている電荷発生材料
のイオン化ポテンシャルに0.2eVを加えた値以下で
あり、かつ5.2eV以上である。これによって、電荷
発生層で発生した正電荷が、電荷発生層と電荷輸送層の
界面や電荷輸送層と表面保護層の界面にトラップされる
ことなく、迅速に表面電荷を打ち消すことができる。ま
た、電荷輸送層の電荷輸送材料のイオン化ポテンシャル
を調整して前記範囲とすることによって、発生した電荷
を電荷発生層と電荷輸送層の界面から迅速に取り除くこ
とができ、電荷発生材料の光照射による電荷発生率を向
上させることができる。
【0085】請求項3に記載の発明によれば、耐刷性に
優れるシリカ粒子と硬化主成分である有機化合物とが結
合している。その結果、耐久性、耐刷性に優れた表面保
護層が得られる。また、光重合開始剤を含有する塗料と
しており、所定の波長の紫外線を用いて光硬化させてい
る。そのため、熱硬化させる塗料を用いて表面保護層と
するのと比較して製造時間を格段に短縮することができ
る。さらに、シリカ粒子と硬化主成分である有機化合物
とを結合するによって、硬化時の収縮性が低くかつ硬化
後の耐刷性、耐傷性に優れる厚み1μm以上の厚膜の表
面保護層を均一に作製できる塗料を実現している。
【0086】請求項4に記載の発明によれば、重量濃度
で0.01%以上10%以下の電荷輸送材料を保護層に
含有している。これにより、未添加である表面保護層を
用いることによって低下した電子写真特性が改善する。
具体的には感度が向上し、残留電位が低減する。この結
果、電子写真特性が優れ、かつ耐久性に優れた電子写真
感光体が実現できる。また、表面保護層樹脂との相溶性
の良い電荷輸送材料を表面保護層中に添加することによ
って、表面保護層における強度むらを無くし均一にして
いる。その結果、表面保護層が部分的に削り取られるこ
とを防ぎ、画像欠陥の発生を効果的に防ぐことができ
る。
【0087】請求項5に記載の発明によれば、当該表面
保護層に含有される電荷輸送材料が、前記構造式で示さ
れるトリフェニルアミン化合物である。このトリフェニ
ルアミン化合物は、電荷輸送材料としての特性に優れ、
かつ紫外線の照射に対して分解、異性化が生じにくく、
紫外線硬化型表面保護層に添加含有させる材料として好
適である。
【0088】請求項6に記載の発明によれば、当該表面
保護層に含有される電荷輸送材料が、前記構造式で示さ
れるビストリフェニルアミンスチリル化合物である。こ
のビストリフェニルアミンスチリル化合物は、電荷輸送
材料としての特性に優れ、かつ紫外線の照射に対して分
解、異性化が生じにくく、紫外線硬化型表面保護層に添
加含有させる材料として好適である。
【0089】請求項7に記載の発明によれば、当該表面
保護層に含有される電荷輸送材料が、前記構造式で示さ
れるトリススチリルトリフェニルアミン化合物である。
このトリススチリルトリフェニルアミン化合物は、電荷
輸送材料としての特性に優れ、かつ紫外線の照射に対し
て分解、異性化が生じにくく、紫外線硬化型表面保護層
に添加含有させる材料として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である積層型電子写真感光
体の断面図である。
【図2】本発明に係る電子写真感光体の表面保護層の製
造方法の一例を示したフローチャートである。
【図3】本発明の実施例1の電子写真感光体の繰り返し
測定における残留電位と初期電位の評価結果である。
【図4】本発明の表面保護層における電荷輸送材料添加
濃度に対する表面保護層の摩耗量の評価結果である。
【符号の説明】
10 電子写真感光体 11 支持基体 12 電荷発生層 13 電荷輸送層 14 表面保護層 S1 表面保護層塗料調整工程 S1A 電荷輸送材料の前分散処理工程 S1B 電荷輸送材料の塗料分散処理工程 S2 塗布工程 S3 溶媒乾燥工程 S4 紫外線硬化工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上薗 勉 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA03 AA04 AA08 AA19 AA20 AA21 AA28 BA13 BA58 BB59 CA06 FA03 FA19

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面保護層を有する電子写真感光体であ
    って、当該表面保護層の下層が電荷輸送層である構成と
    した場合に、当該表面保護層に含有される電荷輸送材料
    のイオン化ポテンシャルが当該電荷輸送層に含有される
    電荷輸送材料のイオン化ポテンシャル以下であることを
    特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 表面保護層を有する電子写真感光体であ
    って、導電性基体上に電荷発生層、電荷輸送層、表面保
    護層の順に積層されている積層型構造とした場合に、当
    該電荷輸送層に含有される電荷輸送材料のイオン化ポテ
    ンシャルが当該表面保護層に含有される電荷輸送材料の
    イオン化ポテンシャル以上であり、かつ電荷発生層に含
    有されている電荷発生材料のイオン化ポテンシャルに
    0.2eVを加えた値以下であり、かつ5.2eV以上
    であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光
    体。
  3. 【請求項3】 当該表面保護層が、シリカ粒子及びそれ
    と化学的に結合している有機化合物並びに光重合開始剤
    を主に含有する組成物を塗布、硬化させて形成した層か
    らなり、かつ当該有機化合物が、重合性不飽和基、下記
    式(1)で表わされる基及び下記式(2)で表わされる
    基 【化1】 (式中、Xは−NH−、−O−及び−S−から選ばれ、
    Yは酸素原子及びイオウ原子から選ばれる、但し、Xが
    −O−のときYはイオウ原子である。)から選ばれる1
    種以上を有しており、さらに当該シリカ粒子と当該有機
    化合物とがシリルオキシ基を介して結合していることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 当該表面保護層に重量濃度で0.01%
    以上10%以下の電荷輸送材料を含有することを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光
    体。
  5. 【請求項5】 当該表面保護層に含有される電荷輸送材
    料が、下記構造式に示すトリフェニルアミン化合物であ
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載
    の電子写真感光体。 【化2】
  6. 【請求項6】 当該表面保護層に含有される電荷輸送材
    料が、下記構造式に示すビストリフェニルアミンスチリ
    ル化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の電子写真感光体。 【化3】
  7. 【請求項7】 当該表面保護層に含有される電荷輸送材
    料が、下記構造式に示すトリススチリルトリフェニルア
    ミン化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか1項に記載の電子写真感光体。 【化4】
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