JP4892519B2 - 積層型電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、波長400〜450nmの可干渉光である青色半導体レーザーを用いた露光により静電潜像を形成する露光手段を備えた電子写真方式の画像形成装置に好適に用いられる積層型電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置に関する。
電子写真技術を用いて画像を形成する電子写真方式の画像形成装置(以下「電子写真装置」ともいう)は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などに多用されている。
電子写真装置では、以下のような電子写真プロセスを経て画像が形成される。
まず、装置に備わる電子写真感光体(以下「感光体」ともいう)の感光層を帯電器によって所定の電位に一様に帯電させた後、露光手段から画像情報に応じて照射されるレーザー光などの光によって露光して静電潜像を形成する。次いで、形成された静電潜像に対して現像手段から現像剤を供給し、感光体の表面に現像剤の成分であるトナーと呼ばれる着色された微粒子を付着させることによって静電潜像を現像し、トナー画像として顕像化する。次いで、形成されたトナー画像を転写手段によって感光体の表面から記録紙などの転写材上に転写し定着手段によって定着させて、転写材に所望の画像を形成する。
転写手段による転写動作の際には、感光体表面上のすべてのトナーが記録紙に転写して移行されるのではなく、一部が感光体表面に残留する。また、転写時に感光体と接触する記録紙の紙粉が感光体表面に付着したまま残留することもある。このような感光体表面の残留トナーおよび付着紙粉などの異物は、形成される画像の品質に悪影響を及ぼすので、クリーニング装置によって除去される。
また、近年ではクリーナーレス化技術が進み、独立したクリーニング手段を有することなく現像手段に付加されるクリーニング機能(現像兼クリーニングシステム)によって残留トナーを回収(除去)することもある。このようにして感光体表面をクリーニングした後、除電器などによって感光層表面を除電し、静電潜像を消失させる。
このような電子写真プロセスに用いられる感光体は、導電性支持体上に光導電性材料を含有する感光層が積層されて構成される。
感光体としては、従来から、無機系光導電性材料を主成分とする感光層を備える電子写真感光体(以下「無機系感光体」ともいう)が広く用いられている。無機系感光体の代表的なものとしては、アモルファスセレン(a−Se)またはアモルファスセレン砒素(a−AsSe)などからなる層を感光層に用いたセレン系感光体;酸化亜鉛(ZnO)または硫化カドミウム(CdS)を色素などの増感剤とともに樹脂中に分散したものを感光層に用いた酸化亜鉛系感光体または硫化カドミウム系感光体;およびアモルファスシリコン(a−Si)からなる層を感光層に用いたアモルファスシリコン系感光体(a−Si感光体)などがある。
しかしながら、無機系感光体には次のような欠点がある。
セレン系感光体および硫化カドミウム系感光体は、耐熱性および保存安定性に問題があり、またセレンおよびカドミウムが人体および環境に対する毒性を有するので、これらを用いた感光体は、使用後に回収し、適切に廃棄する必要がある。
酸化亜鉛系感光体は、感度および耐久性が低いという欠点があり、現在ではほとんど使用されていない。
また、a−Si感光体は、無公害性の無機系感光体として注目され、感度および耐久性が高いという長所を有する反面、プラズマ化学気相成長法を用いて製造されるので、感光層を均一に成膜することが難しく、画像欠陥が発生し易く、生産性が低く、製造原価が高いという短所を有する。
このように無機系感光体は多くの欠点を有することから、有機系光導電性材料、すなわち有機光導電体(Organic Photoconductor;略称:OPC)を用いた感光体(以下「有機系感光体」ともいう)の研究開発が進み、感光体の主流を占めてきている。
有機系感光体は、感度、耐久性および環境に対する安定性などに若干の問題を有するが、毒性、製造原価および材料設計の自由度などの点において、無機系感光体に比べて多くの利点を有している。例えば、有機系感光体は、感光層を浸漬塗布法に代表される容易かつ安価な方法で形成することができる。
このような有機系感光体の構成としては、導電性支持体上に電荷発生物質および電荷輸送物質(「電荷移動物質」ともいう)の双方を結着樹脂(「バインダ樹脂」、「結着剤樹脂」ともいう)に分散させた単層構造、導電性支持体上に電荷発生物質を結着樹脂に分散させた電荷発生層と電荷輸送物質を結着樹脂に分散させた電荷輸送層とをこの順でまたは逆順で形成した積層構造または逆二層型積層構造などの様々な構成が提案されている。これらの中でも、感光層として電荷発生層上に電荷輸送層を積層した機能分離型の感光体は、電子写真特性および耐久性に優れ、材料選択の自由度の高さから感光体特性を様々に設計できることから広く実用化されている。
他方、露光用光源(単に「露光光源」ともいう)としてレーザーを備えた画像形成装置(「電子写真装置」ともいう)の代表的な例には、レーザープリンタがある。近年では複写機においてもデジタル化が進み、露光用光源にレーザーを用いることが一般的になってきた。
露光用光源のレーザーとしては、低コストで消費エネルギーが少なく、軽量小型である半導体レーザーが実用化されており、発振波長や出力の安定性、寿命の点において800nm付近の近赤外領域に発振波長を有するレーザーが一般であった。これは短波長で発振するレーザーが技術的な問題から実用化には到っていなかったためである。
このことから、露光用光源としてレーザーを備えた画像形成装置に用いられる感光体の感光層を構成する電荷発生物質としては、長波長領域の光を吸収して感度を有する有機化合物、特にフタロシアニン顔料が開発されてきた。
1990年に青色発光ダイオードの製造方法(特許第2628404号公報参照)が発明されて以降、青色半導体レーザーの関連技術は活発に開発が進められ、ブルーレイディスクと呼ばれる次世代ディスクが急速に普及しつつある。
この一方で近年、画像形成装置の出力画像の画質向上を図るために、画質の高解像度化が検討されている。記録密度の高い、高解像度の画質を達成するひとつの手段として、レーザービームのスポット径を絞り、書込み密度を高める、光学的な方法が挙げられる。そこで使用するレンズの焦点距離を短くすればよいが光学系の設計上の難しさに加え、800nm付近の近赤外域に発振波長を持つレーザーでは、光学系の操作でビーム径を細くしてもスポット輪郭の鮮明さが得られ難いという問題がある。その原因はレーザー光の回折限界にあり、これは避けることのできない現象である。
一般に感光体の表面に収束されるレーザー光(レーザービーム)のスポット径Dは、レーザービームの波長(レーザー光の発振波長)をλ、レンズ開口数をNAとしたとき、次式で表される。
D=1.22λ/NA
この式によれば、スポット径Dはレーザー光の発振波長に比例するので、スポット径Dを小さくするには発振波長の短いレーザーを用いればよいことがわかる。
つまり、現在主流の近赤外半導体レーザーに代えて、青色半導体レーザーを用いれば、さらなる高解像度の画質が実現できることがわかる。
一般に積層型感光体は、樹脂成分の含有量が多く、膜強度の強い電荷輸送層で、膜強度の弱い電荷発生層を保護するために、表面側に電荷輸送層、導電性支持体側に電荷発生層を設けている。
このような構成では、露光用光源からの光が表面側の電荷輸送層を通過(透過)して電荷発生層に届き、電荷発生層において電荷が生成される。一方の電荷は導電性支持体側に流れ、他方の電荷は、電界によって表面側に移動し、表面の帯電電荷を消去する。このため電荷輸送層は露光波長域で透明である、露光波長域の光を透過する必要がある。
また、積層型有機系感光体は、主要機能成分である電荷輸送物質が正孔輸送物質である負帯電方式と電子輸送物質である正帯電方式に分類される。
有機系感光体の研究開発において、優れた電荷輸送能を有する正孔輸送物質の開発が先行したことから、負帯電方式の感光体が実用化されている。
また、画像形成装置では、感光体に対して上記の帯電、露光、現像、転写、クリーニングおよび除電の動作が種々の環境下で繰返し実行されるので、感光体には、感度が高いことおよび光応答性に優れることに加えて、環境安定性、電気的安定性および機械的外力に対する耐久性(耐刷性)が求められる。特に、感光体の表面層が、クリーニング部材などによる摺擦によって磨耗し難いことが求められる。
青色半導体レーザーを備えた画像形成装置に用いられる積層型感光体には、その電荷発生層の電荷発生物質として、青色半導体レーザーの発振波長である400〜450nm(例えば405nm)に吸収を示す材料が必要であり、電荷輸送層の電荷輸送物質として、青色半導体レーザーの発振波長に吸収を示さない材料が必要である。
これは、電荷発生層上に積層された電荷輸送層、特に電荷輸送物質によって青色半導体レーザーの発振波長の光が吸収されて、電荷発生層まで到達できない事態を招かないようにする必要があるからである。
このため、電荷輸送物質として青色半導体レーザーの発振波長に吸収がある、従来実用化されてきたピラゾリン、ヒドラゾンなどの化合物は用いることができず、このような吸収の少ないトリアリールアミン系化合物が提案されている。先行技術として、例えば、特開2002−40687号公報(特許文献1)、特開2000−147874号公報(特許文献2)、特開2002−23395号公報(特許文献3)、特開2002−55463号公報(特許文献4)が挙げられる。
また、田中聡明、他3名、「有機光導電材料におけるドリフト移動度向上のための分子設計(II)−トリフェニルアミン誘導体の化学構造とドリフト移動度−」、電子写真学会第60回研究討論会、1987年12月4日、p.90−94(非特許文献1)には、感応基のメタ位とパラ位の結合位置の違いによるドリフト移動度の差を検討すると、メタ位の方がパラ位より移動度が高いという結果になり、電子密度分布の計算結果からカチオンラジカル状態の電子密度の偏りが少ない分子ほど移動度が高いという結論が記載されている。
特開2002−40687号公報 特開2000−147874号公報 特開2002−23395号公報 特開2002−55463号公報 田中聡明、他3名、「有機光導電材料におけるドリフト移動度向上のための分子設計(II)−トリフェニルアミン誘導体の化学構造とドリフト移動度−」、電子写真学会第60回研究討論会、1987年12月4日、p.90−94
しかしながら、上記のような特許文献1〜4の先行技術では、電荷輸送物質における青色半導体レーザーの発振波長の光(青色レーザー光)の透過率は未だ十分ではない。
一般に、有機光導電性物質において電荷はπ電子のやりとりで運ばれ、有機光導電性物質のπ電子共役の広がりが大きいほど高い電荷移動度を示す。
一方、このπ電子共役の広がりは吸収スペクトルを長波長化することになる。
このため、高感度化のために必要な移動度の高い電荷輸送物質は、π電子共役の発達により青色半導体レーザーの発振波長域まで光吸収域が広がってしまい、光が電荷輸送層を透過できず十分な感度が実現できないことになってしまう。
すなわち、これまで青色レーザー光の透過性と電荷移動度という相反する特性を同時に満足することは不可能であった。
例えば、中心骨格となるフェニル基に立体障害置換基を導入して、π電子共役を切断するような電荷輸送物質を用いれば、確かに吸収波長は短波長化し、十分な青色レーザー光の透過率が実現できるが、同時に電荷移動度が低下するので、所望の感度が得られず、使用できないものになる。
したがって、本発明は、青色半導体レーザーを備えた画像形成装置に好適に用いられる、高感度、高解像度で、耐刷性に優れ、画像上の劣化を発生しない安定した感光体およびそれを備えた画像形成装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、電荷輸送物質として特定のアミン系化合物を用いることにより、青色レーザー光の透過性と電荷移動度という相反する特性を両立できることを見出し、本発明を完成させるに到った。
かくして、本発明によれば、導電性支持体上に、少なくとも電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とがこの順で積層された積層型感光層が積層され、前記導電性支持体と前記積層型感光層との間に中間層を有し、
前記電荷輸送層が、前記電荷輸送物質として一般式(I):
Figure 0004892519
(式中、 1 、R 5 、R 6 およびR 9 は、水素原子であり;R 2 〜R 4 、R 7 およびR 8 は、同一または異なって、水素原子;ハロゲン原子;または置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基もしくはアルコキシ基であり、但しR2およびR3のいずれか一方は置換基−N(Ar1)(Ar2)であり;Ar1〜Ar4は、同一または異なって、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基もしくは芳香族複素環基であり、Ar1とAr2またはAr3とAr4は互いに結合して縮合環を形成していてもよい)
で表されるアミン系化合物を含有し、
波長400〜450nmに感度を有することを特徴とする積層型電子写真感光体が提供される。
また、本発明によれば、上記の感光体と、前記感光体を帯電させる帯電手段と、帯電された前記感光体を波長400〜450nmの可干渉光で露光して静電潜像を形成する露光手段と、露光によって形成された静電潜像を現像して可視像化する現像手段と、現像によって可視像化された画像を記録媒体上に転写する転写手段とを備えることを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明において、「可干渉光」とは、2つの波が互いに干渉することができる性質、すなわち可干渉性の光を意味する。
本発明によれば、青色半導体レーザーを備えた画像形成装置に好適に用いられる、高感度、高解像度で、耐刷性に優れ、画像上の劣化を発生しない安定した感光体およびそれを備えた画像形成装置を提供することができる。
すなわち、露光用光源の青色半導体レーザー光が電荷輸送層で吸収されることなく電荷発生層に到達して電荷を発生させ、発生した電荷が電荷輸送層に注入され、高移動度を有する電荷輸送物質によって表面まで輸送されて表面電荷を打ち消す結果、高感度を実現できる。
本発明の積層型電子写真感光体(「積層型感光体」または単に「感光体」ともいう)は、導電性支持体上に、少なくとも電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とがこの順で積層された積層型感光層が積層されてなり、前記電荷輸送層が、前記電荷輸送物質として一般式(I)で表されるアミン系化合物を含有し、波長400〜450nmの可干渉光を用いた露光により静電潜像を形成する露光手段を備えた画像形成装置に用いられることを特徴とする。
本発明の効果は次のようなメカニズムにより得られるものと考えられる。
トリフェニルアミンを構成するフェニルアミンのメタ位における置換はπ電子共役をしないことで知られ、このため中心骨格のフェニル基同士をメタ位に結合させればπ電子の広がりによる吸収波長の長波長化を免れることができる。
一方、非特許文献1に記載されているように、フェニルアミンのメタ位の方がパラ位より移動度が高く、カチオンラジカル状態の電子密度の偏りが少ない分子ほど移動度が高いことが知られている。
このような2つの効果により、中心骨格のフェニル基同士をメタ位に結合することで、吸収波長を長波長化することなく、移動度を向上できるものと考えられる。
本発明において電荷輸送物質として用いられるアミン系化合物は、一般式(I)で表される。
一般式(I)における置換基R1〜R9は、それぞれ同一または異なって、水素原子;ハロゲン原子;または置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基もしくはアルコキシ基であり、但しR2およびR3のいずれか一方は置換基−N(Ar1)(Ar2)である。
「置換基を有していてもよい」とは、例えば、これらの基がハロゲン原子、低級アルキル基などで置換されていてもよいことを意味する。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子などが挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などの炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基などの炭素数3〜6のシクロアルキル基が挙げられる。
アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基などの炭素数1〜4のアルケニル基が挙げられる。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基などの炭素数1〜4のアルコキシ基が挙げられる。
これらの中でも、フッ素原子、塩素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、トリフルオロメチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基が好ましい。
また、一般式(I)における置換基Ar1〜Ar4は、それぞれ同一または異なって、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基もしくは芳香族複素環基であり、Ar1とAr2またはAr3とAr4は互いに結合して縮合環を形成していてもよい。
「置換基を有していてもよい」とは、例えば、これらの基がハロゲン原子、低級アルキル基などで置換されていてもよいことを意味する。
縮合環を形成した例としては、後述する例示化合物No.1−8のカルバゾリル環が挙げられる。
置換基を有してもよい芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、ビナフチル基、アントリル基、フェナンスリル基などが挙げられる。
置換基を有してもよい芳香族複素環基としては、例えば、ピロリル基、ピロリジル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、ピリジル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基などが挙げられる。
一般式(I)における置換基R1、R5、R6およびR9が、水素原子であるのが好ましい。
一般式(I)で表されるアミン系化合物において、置換基R3が−N(Ar1)(Ar2)である場合の具体例を例示化合物No.1−1〜1−12に、置換基R2が−N(Ar1)(Ar2)である場合の具体例を例示化合物No.2−1〜2−11に示す。これらの中でも、例示化合物No.1−3およびNo.2−3が特に好ましい。
Figure 0004892519
Figure 0004892519
Figure 0004892519
Figure 0004892519
次に、本発明の積層型感光体の構成について具体的に説明する。
図1〜4は、いずれも本発明の積層型感光体の要部の構成を示す模式断面図である。
図1の積層型感光体20aは、導電性支持体13a上に、電荷発生層11aと電荷輸送層12aとがこの順で形成されている。
図2の積層型感光体20bは、導電性支持体13b上に、中間層14bと電荷発生層11bと電荷輸送層12bとがこの順で形成されている。
図3の積層型感光体20cは、導電性支持体13c上に、電荷発生層11cと電荷輸送層12cと保護層15cとがこの順で形成されている。
図4の積層型感光体20dは、導電性支持体13d上に、中間層14dと電荷発生層11dと電荷輸送層12dと保護層15dとがこの順で形成されている。
これらの積層型感光体を帯電させ、波長400〜450nmの可干渉光で露光することにより、高解像度の静電潜像を形成することができる。
[導電性支持体13a、13b、13c、13d]
導電性支持体は、積層型感光体の電極としての機能と支持部材としての機能を有し、その構成材料は、当該分野で用いられる材料であれば特に限定されない。
具体的には、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス鋼、チタンなどの金属材料:ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエステル、ポリオキシメチレン、ポリスチレンなどの高分子材料、硬質紙、ガラスなどからなる支持体表面に金属箔をラミネートしたもの、金属材料を蒸着したもの、導電性高分子、酸化スズ、酸化インジウムなどの導電性化合物の層を蒸着もしくは塗布したものなどが挙げられる。
導電性支持体の形状は、図1〜4に示すようなシート状および後述する図5に示すような円筒状に限定されず、円柱状、無端ベルト状などであってもよい。
導電性支持体の表面には、必要に応じて、画質に影響のない範囲内で、陽極酸化皮膜処理、薬品、熱水などによる表面処理、着色処理、表面を粗面化するなどの乱反射処理が施されていてもよい。
乱反射処理は、レーザーを露光用光源として用いる電子写真プロセスにおいて本発明による積層型感光体を用いる場合に特に有効である。すなわち、レーザーを露光用光源として用いる電子写真プロセスでは、レーザー光の波長が揃っているので、感光体の表面で反射されたレーザー光と感光体の内部で反射されたレーザー光とが干渉を起こし、この干渉による干渉縞が画像に現れて画像欠陥の発生することがある。そこで、導電性支持体の表面に乱反射処理を施すことにより、波長の揃ったレーザー光の干渉による画像欠陥を防止することができる。
[電荷発生層11a、11b、11c、11d]
電荷発生層は、波長400〜450nmの光を吸収することによって電荷を発生する電荷発生物質を含有する。
電荷発生物質として有効な物質としては、モノアゾ系顔料、ビスアゾ系顔料およびトリスアゾ系顔料などのアゾ系顔料;インジゴおよびチオインジゴなどのインジゴ系顔料;ペリレンイミドおよびペリレン酸無水物などのペリレン系顔料;アントラキノンおよびピレンキノンなどの多環キノン系顔料;オキソチタニウムフタロシアニンなどの金属フタロシアニンおよび無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料;スクアリリウム色素、ピリリウム塩類、チオピリリウム塩類、トリフェニルメタン系色素などの有機光導電性材料;ならびにセレンおよび非晶質シリコンなどの無機光導電性材料などの中で、上記の露光波長域(波長400〜450nm)に感度を有するものが挙げられる。これらの電荷発生物質は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
電荷発生物質は、その機能を向上させるために、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、ナイトブルーおよびビクトリアブルーなどに代表されるトリフェニルメタン系染料;エリスロシン、ローダミンB、ローダミン3R、アクリジンオレンジおよびフラペオシンなどに代表されるアクリジン染料;メチレンブルーおよびメチレングリーンなどに代表されるチアジン染料;カプリブルーおよびメルドラブルーなどに代表されるオキサジン染料;シアニン染料;スチリル染料;ピリリウム塩染料ならびにチオピリリウム塩染料などの増感染料と組み合わせて使用することができる。
増感染料の使用割合は、特に限定されないが、電荷発生物質100重量部に対して、10重量部以下の割合が好ましく、0.5〜2.0重量部の割合が特に好ましい。
電荷発生層は、結着性を向上させる目的でバインダ樹脂を含有していてもよい。
バインダ樹脂としては、当該分野で用いられる結着性を有する樹脂を使用でき、電荷発生物質との相溶性に優れるものが好ましい。
具体的には、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、これらの樹脂を構成する繰返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂などが挙げられる。共重合体樹脂としては、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂およびアクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂などの絶縁性樹脂などが挙げられる。バインダ樹脂はこれらに限定されるものではなく、この分野において一般に用いられる樹脂をバインダ樹脂として使用することができる。これらのバインダ樹脂は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
バインダ樹脂の使用割合は、特に限定されないが、電荷発生物質100重量部に対して0.5〜2.0重量部程度である。
電荷発生層は、必要に応じて、ホール輸送物質、電子輸送物質、酸化防止剤、紫外線吸収剤、分散安定剤、増感剤、レベリング剤、可塑剤、無機化合物もしくは有機化合物の微粒子などから選ばれる1種または2種以上を適量含んでもよい。
可塑剤、レベリング剤の配合により、成膜性、可撓性および表面平滑性を向上させることができる。
可塑剤としては、例えばフタル酸エステルなどの二塩基酸エステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、塩素化パラフィンおよびエポキシ型可塑剤などが挙げられる。
レベリング剤としては、例えばシリコーン系レベリング剤などが挙げられる。
電荷発生層は、公知の乾式法および湿式法により形成することができる。
乾式法としては、例えば、電荷発生物質を導電性支持体上に真空蒸着する方法が挙げられる。
湿式法としては、例えば、電荷発生物質および必要に応じてバインダ樹脂を適当な有機溶剤に溶解または分散して電荷発生層形成用塗布液を調製し、この塗布液を導電性支持体の表面に、または導電性支持体上に形成された中間層の表面に塗布し、次いで乾燥して有機溶剤を除去する方法が挙げられる。
電荷発生層用塗布液に使用される溶剤としては、例えばジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサンなどのエーテル類;1,2−ジメトキシエタンなどのエチレングリコールのアルキルエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどの非プロトン性極性溶剤などが挙げられる。これらの溶剤の中でも、地球環境に対する配慮から、非ハロゲン系有機溶剤が好適に用いられる。これらの溶剤は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
電荷発生物質を溶剤中に溶解または分散させる前に、電荷発生物質は、予め粉砕機によって粉砕処理されていてもよい。粉砕処理に用いられる粉砕機としては、ボールミル、サンドミル、アトライタ、振動ミルおよび超音波分散機などが挙げられる。
電荷発生物質を溶剤中に溶解または分散させるために、ペイントシェーカ、ボールミルおよびサンドミルなどの分散機を用いることができる。このとき、容器および分散機を構成する部材から摩耗などによって不純物が発生し、塗布液中に混入しないように、分散条件を適宜設定するのが好ましい。
電荷発生層用塗布液の塗布方法は、塗布液の物性および生産性などを考慮に入れて最適な方法を適宜選択すればよく、例えば、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、ブレード法、リング法および浸漬塗布法などが挙げられる。
これらの塗布方法の中でも、浸漬塗布法は、塗布液を満たした塗工槽に基体を浸漬した後、一定速度または逐次変化する速度で引上げることによって基体の表面に層を形成する方法であり、比較的簡単で、生産性および原価の点で優れているので、感光体の製造に好適に用いることができる。浸漬塗布法に用いる装置には、塗布液の分散性を安定させるために、超音波発生装置に代表される塗布液分散装置が設けられていてもよい。
塗膜の乾燥工程における温度は、使用した有機溶剤を除去し得る温度であれば特に限定されないが、50〜140℃が適当であり、80〜130℃が特に好ましい。
乾燥温度が50℃未満では、乾燥時間が長くなることがある。また、乾燥温度が140℃を超えると、感光体の繰返し使用時の電気的特性が悪化して、得られる画像が劣化するおそれがある。
このような感光層の製造における温度条件は、感光層のみならず後述する中間層などの層形成や他の処理においても共通する。
電荷発生層の膜厚は特に限定されないが、0.05〜5μmが好ましく、0.1〜1μmが特に好ましい。
電荷発生層の膜厚が0.05μm未満では、光吸収の効率が低下し、感光体の感度が低下するおそれがある。また、電荷発生層の膜厚が5μmを超えると、電荷発生層内部での電荷移動が感光層表面の電荷を消去する過程の律速段階となり、感光体の感度が低下するおそれがある。
「電荷輸送層12a、12b、12c、12d」
電荷輸送層12aは、電荷輸送物質として本発明のアミン系化合物とバインダ樹脂とを含有する。
本発明のアミン系化合物の含有量は、電荷輸送層の5〜70重量%であるのが好ましい。
アミン系化合物の含有量が5重量%未満のでは、電荷を輸送することができず感度が低下するおそれがある。また、アミン系化合物の含有量が70重量%を超えると、膜強度が低下するおそれがある。
バインダ樹脂は、例えば、電荷輸送層の機械的強度、耐久性などを向上させる目的で、バインダ樹脂を含有していてもよい。
バインダ樹脂としては、当該分野で用いられる結着性を有する樹脂の中で、波長400〜450nmの光を吸収しない透明な樹脂を使用でき、電荷発生層に含まれるものと同様の樹脂の1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの中でも、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレートおよびポリフェニレンオキサイドは、体積抵抗値が1013Ω以上であって電気絶縁性に優れ、かつ成膜性、電位特性などにも優れるので好ましく、ポリカーボネートが特に好ましい。
バインダ樹脂の使用割合は、特に限定されないが、電荷輸送物質100重量部に対して
50〜300重量部程度である。
電荷輸送層は、必要に応じて、ホール輸送物質、電子輸送物質、酸化防止剤、紫外線吸収剤、分散安定剤、増感剤、レベリング剤、可塑剤、無機化合物もしくは有機化合物の微粒子などから選ばれる1種または2種以上を適量含んでもよい。
酸化防止剤、紫外線吸収剤の配合により、オゾン、窒素酸化物などの酸化性のガスに対する感光層の劣化を低減でき、かつ塗布液の安定性を向上させることができる。したがって、これらの配合は、感光体の最上層となる電荷輸送層において好ましい。
酸化防止剤としては、フェノール系化合物、ハイドロキノン系化合物、トコフェロール系化合物およびアミン系化合物などが挙げられ、これらの中でも、ヒンダードフェノール誘導体、ヒンダードアミン誘導体およびこれらの混合物が特に好ましい。
酸化防止剤の含有量は、電荷輸送物質100重量部に対して0.1〜50重量部が好ましい。
酸化防止剤の含有量が0.1重量部未満では、塗布液の安定性の向上および感光体の耐久性の向上に充分な効果を得ることができないおそれがある。また、酸化防止剤の含有量が50重量部を超えると、感光体特性に悪影響を及ぼすおそれがある。
電荷輸送層は、電荷発生層と同様に、電荷輸送層形成用塗布液を調製し、湿式法、特に浸漬塗布法により形成することができる。
電荷輸送層形成用塗布液の調製に使用する溶剤としては、電荷発生層形成用塗布液の調製に使用するものと同様の溶剤の1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
その他の工程やその条件は、電荷発生層の形成に準ずる。
電荷輸送層の膜厚は特に限定されないが、5〜40μmが好ましく、10〜30μmが特に好ましい。
電荷輸送層の膜厚が5μm未満では、感光体表面の帯電保持能が低下し、出力画像のコントラストが低下するおそれがある。また、電荷輸送層の膜厚が100μmを超えると、感光体の生産性が低下するおそれがある。
[中間層(下引き層)14b、14d]
本発明の感光体は、図2および図4のように、導電性支持体と積層型感光層との間に中間層を有するのが好ましい。
中間層は、導電性支持体から積層型感光層への電荷の注入を防止する機能を有する。すなわち、積層型感光層の帯電性の低下が抑制され、露光によって消去されるべき部分以外の表面電荷の減少が抑えられ、かぶりなどの画像欠陥の発生が防止される。特に、反転現像プロセスによる画像形成の際に、白地部分にトナーからなる微小な黒点が形成される黒ポチと呼ばれる画像かぶりが発生するのが防止される。
また、導電性支持体の表面を被覆する中間層は、導電性支持体の表面の欠陥である凹凸の度合を軽減して表面を均一化し、積層型感光層の成膜性を高め、導電性支持体と積層型感光層との密着性を向上させることができる。
中間層は、例えば、樹脂材料を適当な溶剤に溶解させて中間層形成用塗布液を調製し、この塗布液を導電性支持体上に塗布し、乾燥により有機溶剤を除去することによって形成できる。
樹脂材料としては、電荷発生層および電荷輸送層に含まれるものと同様のバインダ樹脂に加えて、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、エチルセルロースなどの天然高分子材料などが挙げられ、これらの1種または2種以上を使用できる。これらの樹脂の中でも、ポリアミド樹脂が好ましく、特にアルコール可溶性ナイロン樹脂が特に好ましい。
アルコール可溶性ナイロン樹脂としては、例えば6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン、11−ナイロン、2−ナイロンおよび12−ナイロンなどを共重合させた、いわゆる共重合ナイロン;N−アルコキシメチル変性ナイロンおよびN−アルコキシエチル変性ナイロンのように、ナイロンを化学的に変性させた樹脂などが挙げられる。
樹脂材料を溶解または分散させる溶剤としては、例えば、水、メタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコール類;メチルカルビトール、ブチルカルビトールなどのグライム類;ジクロロエタン、クロロホルムもしくはトリクロロエタンなどの塩素系溶剤;アセトン;ジオキソラン;これらの溶剤を2種以上混合した混合溶剤などが挙げられる。これらの溶剤の中でも、地球環境に対する配慮から、非ハロゲン系有機溶剤が好適に用いられる。
その他の工程およびその条件は、電荷発生層および電荷輸送層の形成に準ずる。
また、中間層形成用塗布液は、金属酸化物粒子を含んでいてもよい。
金属酸化物粒子は、中間層の体積抵抗値を容易に調節でき、積層型感光層への電荷の注入をさらに抑制できると共に、各種環境下において感光体の電気特性を維持できる。
金属酸化物粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化スズなどが挙げられる。
中間層形成用塗布液における樹脂材料と金属酸化物粒子との合計重量Cと溶剤の重量Dとの比率(C/D)は、1/99〜40/60が好ましく、2/98〜30/70が特に好ましい。
また、樹脂材料の重量Eと金属酸化物粒子の重量Fとの比率(E/F)は、90/10〜1/99が好ましく、70/30〜5/95が特に好ましい。
中間層の膜厚は特に限定されないが、0.01〜20μmが好ましく、0.05〜10μmが特に好ましい。
中間層の膜厚が0.01μm未満では、中間層として実質的に機能しなくなり、導電性支持体の欠陥を被覆して均一な表面が得られないおそれがある。すなわち、導電性支持体からの積層型感光層への電荷の注入を防止することができなくなり、積層型感光層の帯電性の低下が生じる。また、中間層の膜厚が20μmを超えると、均一な中間層を形成し難く、また中間層上に均一な積層型感光層を形成し難くなり、感光体の感度が低下するおそれがある。
なお、導電性支持体の構成材料がアルミニウムの場合には、アルマイトを含む層(アルマイト層)を形成し、中間層とすることができる。
[保護層15c、15d]
本発明の感光体は、図3および図4のように、積層型感光層上に保護層を有していてもよい。
保護層は、感光体の耐久性を向上させる機能を有し、バインダ樹脂からなり、電荷輸送層に含まれるものと同様の電荷輸送物質の1種または2種以上を含有していてもよい。
バインダ樹脂は、電荷発生層および電荷輸送層に含まれるものと同様のバインダが挙げられる。
保護層は、例えば、バインダ樹脂を適当な溶剤に溶解させて保護層形成用塗布液を調製し、この塗布液を積層型感光層上に塗布し、乾燥により有機溶剤を除去することによって形成できる。
その他の工程およびその条件は、電荷発生層および電荷輸送層の形成に準ずる。
保護層の膜厚は特に制限されないが、0.5〜10μmが好ましく、1〜5μmが特に好ましい。
保護層の膜厚が0.5μm未満では、感光体表面の耐擦過性が劣り、耐久性が不十分になるおそれがある。また、10μmを超えると、感光体の解像度が低下するおそれがある。
本発明の画像形成装置は、本発明の積層型感光体と、前記感光体を帯電させる帯電手段と、帯電された前記感光体を波長400〜450nmの可干渉光で露光して静電潜像を形成する露光手段と、露光によって形成された静電潜像を現像して可視像化する現像手段と、現像によって可視像化された画像を記録媒体上に転写する転写手段とを備えることを特徴とする。
図面を用いて本発明の画像形成装置およびその動作について説明するが、以下の記載内容に限定されるものではない。
図5は、本発明の画像形成装置の構成を示す模式側面図である。
図5の画像形成装置(レーザープリンタ)100は、本発明の感光体1と、露光手段(半導体レーザー)31と、帯電手段(帯電器)32と、現像手段(現像器)33と、転写手段(転写帯電器)34と、搬送ベルト(図示せず)と、定着手段(定着器)35、クリーニング手段(クリーナ)36とを含んで構成される。図番51は転写紙を示す。
感光体1は、図示しない画像形成装置100本体に回転自在に支持され、図示しない駆動手段によって回転軸線44回りに矢符41方向に回転駆動される。駆動手段は、例えば電動機と減速歯車とを含んで構成され、その駆動力を感光体1の芯体を構成する導電性支持体に伝えることによって、感光体1を所定の周速度で回転駆動させる。帯電器32、露光手段31、現像器33、転写帯電器34およびクリーナ36は、この順序で、感光体1の外周面に沿って、矢符41で示される感光体1の回転方向上流側から下流側に向って設けられる。
帯電器32は、感光体1の外周面を均一に所定の電位に帯電させる帯電手段である。
露光手段31は、青色半導体レーザーを光源として備え、光源から出力されるレーザービームの光を、帯電器32と現像器33との間の単層型感光体1の表面に照射することによって、帯電された単層型感光体1の外周面に対して画像情報に応じた露光を施す。光は、主走査方向である単層型感光体1の回転軸線44の延びる方向に繰返し走査され、これらが結像して感光体1の表面に静電潜像が順次形成される。すなわち、帯電器32により均一に帯電された感光体1の帯電量がレーザービームの照射および非照射によって差異が生じて静電潜像が形成される。
本発明の画像形成装置は、露光手段が青色半導体レーザーであるのが好ましい。
また、その青色半導体レーザーは、窒化ガリウム系材料を用いたものであるのが好ましい。
現像器33は、露光によって感光体1の表面に形成される静電潜像を、現像剤(トナー)によって現像する現像手段であり、感光体1を臨んで設けられ、感光体1の外周面にトナーを供給する現像ローラ33aと、現像ローラ33aを感光体1の回転軸線44と平行な回転軸線まわりに回転可能に支持すると共にその内部空間にトナーを含む現像剤を収容するケーシング33bとを備える。
転写帯電器34は、現像によって感光体1の外周面に形成される可視像であるトナー像を、図示しない搬送手段によって矢符42方向から単層型感光体1と転写帯電器34との間に供給される記録媒体である転写紙51上に転写させる転写手段である。転写帯電器34は、例えば、帯電手段を備え、転写紙51にトナーと逆極性の電荷を与えることによってトナー像を転写紙51上に転写させる非接触式の転写手段である。
クリーナ36は、転写帯電器34による転写動作後に感光体1の外周面に残留するトナーを除去し回収する清掃手段であり、単層型感光体1の外周面に残留するトナーを剥離させるクリーニングブレード36aと、クリーニングブレード36aによって剥離されたトナーを収容する回収用ケーシング36bとを備える。また、このクリーナ36は、図示しない除電ランプと共に設けられる。
また、画像形成装置100には、感光体1と転写帯電器34との間を通過した転写紙51が搬送される下流側に、転写された画像を定着させる定着手段である定着器35が設けられる。定着器35は、図示しない加熱手段を有する加熱ローラ35aと、加熱ローラ35aに対向して設けられ、加熱ローラ35aに押圧されて当接部を形成する加圧ローラ35bとを備える。
また、図番37は 転写紙と感光体を分離する分離手段、38は画像形成装置の各手段を収容するケーシングを示す。
この電子写真装置100による画像形成動作は、次のようにして行われる。
まず、感光体1が駆動手段によって矢符41方向に回転駆動されると、露光手段31による光の結像点よりも感光体1の回転方向上流側に設けられる帯電器32によって、感光体1の表面が正の所定電位に均一に帯電される。
次いで、露光手段32から、感光体1の表面に対して画像情報に応じた光が照射される。感光体1は、この露光によって、光が照射された部分の表面電荷が除去され、光が照射された部分の表面電位と光が照射されなかった部分の表面電位とに差異が生じ、静電潜像が形成される。
露光手段33による光の結像点よりも感光体1の回転方向下流側に設けられる現像器33から、静電潜像の形成された感光体1の表面にトナーが供給されて静電潜像が現像され、トナー像が形成される。
感光体1に対する露光と同期して、感光体1と転写帯電器34との間に、転写紙51が供給される。転写帯電器34によって、供給された転写紙51にトナーと逆極性の電荷が与えられ、感光体1の表面に形成されたトナー像が、転写紙51上に転写される。
トナー像の転写された転写紙51は、搬送手段によって定着器35に搬送され、定着器35の加熱ローラ35aと加圧ローラ35bとの当接部を通過する際に加熱および加圧され、トナー像が転写紙51に定着されて堅牢な画像となる。このようにして画像が形成された転写紙51は、搬送手段によって電子写真装置100の外部へ排紙される。
一方、転写帯電器34によるトナー像の転写後も感光体1の表面上に残留するトナーは、クリーナ36によって単層型感光体1の表面から剥離されて回収される。このようにしてトナーが除去された感光体1の表面の電荷は、除電ランプからの光によって除去され、感光体1の表面上の静電潜像が消失する。その後、感光体1はさらに回転駆動され、再度帯電から始まる一連の動作が繰返されて連続的に画像が形成される。
以下に製造例、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、これらの製造例および実施例により本発明が限定されるものではない。
なお、製造例で得られた化合物の化学構造、分子量および元素分析は、以下の装置および条件により測定した。
(化学構造)
核磁気共鳴装置:NMR(ブルカーバイオスピン社製、型式:DPX−200)
サンプル調整 約4mg試料/0.4m(CDCl3)
測定モード 1H(通常)
(分子量)
分子量測定装置:LC−MS(サーモクエスト社製、
フィネガン LCQ Deca マススペクトロメーターシステム)
LCカラム GL-Sciences Inertsil ODS-3 2.1×100mm
カラム温度 40℃
溶離液 メタノール:水=90:10
サンプル注入量 5μl
検出器 UV254nmおよびMS ESI
(元素分析)
元素分析装置:パーキン エールマー社製、Elemental Analysis 2400
サンプル量: 約2mgを精秤
ガス流量(ml/分):He=1.5、O2=1.1、N2=4.3
燃焼管温度設定:925℃
還元管温度設定:640℃
なお、元素分析は、差動熱伝導度法による炭素(C)、水素(H)および窒素(N)同時定量法により分析した。
製造例1(例示化合物No.1−3)
次式の例示化合物No.1−3を製造した。
Figure 0004892519
窒素雰囲気下、脱水キシレン60mLに、酢酸パラジウム144mgとトリ−tert−ブチルホスフィン0.64mLを加え、そこに室温で、3−ブロムヨードベンゼン24.84g、N−フェニル−m−トルイジン49.68g、ナトリウム−tert−ブトキシド10.19gを添加し、その後、140℃で5時間加熱還流した。次いで、得られた反応溶液を抽出処理、乾燥、カラムクロマトグラフィーでの精製、再結晶に付し、3−ブロモフェニル−3’−メチルフェニル−フェニルアミン13.46gを得た。
次いで、窒素雰囲気下、得られた3−ブロモフェニル−3’−メチルフェニル−フェニルアミン4.0gをテトラヒドロフラン50mLに溶解した。得られた溶液に、−78℃でn−ブチルリチウム−ヘキサン(1.5M)溶液8.8mLを滴下し、20分撹拌後、トリメトキシボラン3.0mLのテトラヒドロフラン10mL溶液を滴下した。その後、反応溶液に酸を加えてpH=2にした。得られた反応溶液を抽出、乾燥、濃縮、再結晶に付し、ボロン酸化合物2.6gを得た(収率70%)。
次いで、得られたボロン酸化合物1.36gと3−ブロモフェニル−3’−メチルフェニル−フェニルアミン1.92gをテトラヒドロフラン−水2層系の溶媒中、炭酸カリウム1.24g、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)260mgの存在下、20時間還流することで例示化合物No.1−3を1.4g得た(収率60%)。
得られた例示化合物No.1−3の分析結果を以下に示す。
(化学構造)
1H−NMRスペクトルでは、δ(ppm)=2.2(s.6H)、6.4〜7.2(m.26H)を示した。
(分子量)
LC−MSでは、例示化合物No.1−3の分子量の計算値(516.67)にプロトンが付加した分子イオン[M+H]+に相当するピークが517.4に観測された。
(元素分析)
理論値 C:88.34%、H:6.24%、N:5.42%
実測値 C:88.16%、H:6.01%、N:5.18%
以上、NMR、LC−MSおよび元素分析などの分析結果から、得られた化合物が例示化合物No.1−3のトリフェニルアミンダイマー化合物であることがわかった。
また、LC−MS測定時のHPLCの分析結果から、得られた例示化合物No.1−3の純度が98.7%であることがわかった。
製造例2 (例示化合物No.2−3)
Figure 0004892519
窒素雰囲気下、脱水キシレン20mLに、酢酸パラジウム36mgとトリ−tert−ブチルホスフィン0.16mLを加え、そこに室温で、4−ブロムヨードベンゼン12.42g、N−フェニル−m−トルイジン3.65g、ナトリウム−tert−ブトキシド2.55gを添加し、その後、140℃で5時間加熱還流した。次いで、得られた反応溶液を抽出処理、乾燥、カラムクロマトグラフィーでの精製、再結晶に付し、4−ブロモフェニル−3’−メチルフェニル−フェニルアミン4.04gを得た。
次いで、製造例1で得られたボロン酸化合物1.36gと得られた4−ブロモフェニル−3’−メチルフェニル−フェニルアミン1.92gをテトラヒドロフラン−水2層系の溶媒中、炭酸カリウム1.24g、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)260mgの存在下、20時間還流することで例示化合物No.2−3を1.58g得た(収率68%)。
得られた例示化合物No.2−3の分析結果を以下に示す。
(化学構造)
1H−NMRスペクトルでは、δ(ppm)=2.2(s.3H)、2.3(s.3H)、6.3〜7.6(m.26H)を示した。
(分子量)
LC−MSでは、例示化合物No.2−3の分子量の計算値(516.67)にプロトンが付加した分子イオン[M+H]+に相当するピークが517.7に観測された。
(元素分析)
理論値 C:88.34%、H:6.24%、N:5.42%
実測値 C:88.12%、H:6.05%、N:5.15%
以上、NMR、LC−MSおよび元素分析などの分析結果から、得られた化合物が例示化合物No.2−3のトリフェニルアミンダイマー化合物であることがわかった。
また、LC−MS測定時のHPLCの分析結果から、得られた例示化合物No.2−3の純度は98.8%であることがわかった。
実施例1
製造例1で製造した本発明によるアミン系化合物である例示化合物No.1−3を電荷輸送層に含有させた感光体を作製した。
導電性支持体には、直径30mm、長さ340mmのアルミニウム製円筒状導電性支持体を用いた。
酸化チタン(商品名:タイベークTTO−D−1、石原産業株式会社製)9重量部と共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ株式会社製)9重量部とを、1,3−ジオキソラン41重量部とメタノール41重量部との混合溶剤に加え、ペイントシェーカにて12時間分散処理し、中間層形成用塗布液を調製した。
得られた中間層用塗布液を、アプリケータ塗布法により、導電性支持体としてアルミニウムを蒸着したPETフィルム上に塗布し、膜厚1μmの中間層を形成した。
次いで、電荷発生物質として下記構造を有するペリレン系顔料 Pigment Red 149(商品名:PV Fast Red B、クラリアントジャパン株式会社製)1重量部およびバインダ樹脂としてブチラール樹脂(商品名:#6000−C、電気化学工業株式会社製)1重量部をメチルエチルケトン98重量部に混合し、ペイントシェーカにて1時間分散処理し、電荷発生層形成用塗布液を調製した。
得られた電荷発生層形成用塗布液を、前記の中間層と同様の方法で、先に設けた中間層表面に塗布し自然乾燥して、膜厚0.4μmの電荷発生層を形成した。
Figure 0004892519
次いで、電荷輸送物質として製造例1で製造した例示化合物1−3の5重量部およびバインダ樹脂としてポリカーボネート樹脂(商品名:PCZ−400、三菱ガス化学株式会社製)9重量部を、テトラヒドロフラン86重量部を溶剤として電荷輸送層形成用塗布液を調製した。
得られた電荷輸送層形成用塗布液を、前記の中間層と同様の方法で、先に設けた電荷発生層表面に塗布し、110℃の熱風で60分間乾燥させて、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
このようにして、図3に示される導電性支持体上に中間層、電荷発生層および電荷輸送層が順次積層された本発明の積層型感光体を作製した。
一方、厚さ100μmのPETフィルム上に電荷輸送層形成用塗布液のみをアプリケータ塗布法により塗布し、110℃の熱風で60分間乾燥させて、膜厚20μmの電荷輸送層を有する透過率測定用サンプルを作製した。
実施例2
製造例1で製造した例示化合物No.1−3に代えて、製造例2で製造した例示化合物N0.2−3を用いたこと以外は実施例1と同様にして、本発明の積層型感光体を作製した。
また、実施例1と同様にして透過率測定用サンプルを作製した。
比較例1
製造例1で製造した例示化合物No.1−3に代えて、下記構造を有する化合物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、積層型感光体を作製した。
また、実施例1と同様にして透過率測定用サンプルを作製した。
Figure 0004892519
比較例2
製造例1で製造した例示化合物No.1−3に代えて、下記構造を有する化合物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、積層型感光体を作製した。
また、実施例1と同様にして透過率測定用サンプルを作製した。
Figure 0004892519
(評価)
(1)静電紙試験装置(商品名:EPA−8200、株式会社川口電機製作所製)を用いて、実施例1〜2および比較例1〜2で作製した積層型感光体の電気特性(光感度)を評価した。
具体的には、積層型感光体の表面電位が600Vになるように正帯電させ、帯電された積層型感光体表面に対して、300Wのキセノンランプ光を干渉フィルターで分光し、波長400nm、NDフィルターで強度5μW/cm2に調整した光で露光し、感光体の表面電位を300Vまで半減させるのに要した露光量を半減露光量E1/2(μJ/cm2)として測定した。得られた結果を表1および表6に示す。
(2)分光光度計(株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いて、実施例1〜2および比較例1〜2において積層型感光体と同時に作製した電荷輸送層の透過率測定サンプルの波長405nmにおける透過率T(%)を測定した。得られた結果を表1に示す。
Figure 0004892519
電荷輸送物質として本発明のアミン系化合物を用いた実施例1〜2の積層型感光体は、従来のトリアリールアミンを用いた比較例1〜2の積層型感光体に比べて高感度であることがわかる。これは、実施例1〜2の積層型感光体が青色半導体レーザーの波長である405nm光をよく透過し、かつその電荷移動度も同時に向上したためと考えられる。
比較例1の積層型感光体では光感度が観測できなかった。これは、電荷輸送層の透過率が低く、光がほとんど電荷発生層に到達しなかったためと考えられる。
比較例2の積層型感光体は、実施例1〜2の積層型感光体と同等の透過率を有するが、低感度であった。これは、電荷輸送物質の置換基の立体障害により電荷移動度が低下したためと考えられる。
本発明の積層型感光体の要部の構成を示す模式断面図である。 本発明の積層型感光体の要部の構成を示す模式断面図である。 本発明の積層型感光体の要部の構成を示す模式断面図である。 本発明の積層型感光体の要部の構成を示す模式断面図である。 本発明の画像形成装置の構成を示す模式側面図である。 積層型感光体の光減衰特性を示す図である。
符号の説明
1、20a、20b、20c、20d 積層型電子写真感光体
11a、11b、11c、11d 電荷発生層
12a、12b、12c、12d 電荷輸送層
13a、13b、13c、13d 導電性支持体
14b、14d 中間層(下引き層)
15c、15d 保護層
31 露光手段(半導体レーザー)
32 帯電手段(帯電器)
33 現像手段(現像器)
33a 現像ローラ
33b ケーシング
34 転写手段(転写帯電器)34
35 定着手段(定着器)
35a 加熱ローラ
35b 加圧ローラ
36 クリーニング手段(クリーナ)
36a クリーニングブレード
36b 回収用ケーシング
37 分離手段
38 ハウジング
41、42 矢符
44 回転軸線
51 転写紙
100 電子写真装置(レーザープリンタ)

Claims (3)

  1. 層型電子写真感光体と、前記積層型電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電された前記積層型電子写真感光体を波長400〜450nmの可干渉光で露光して静電潜像を形成する露光手段と、露光によって形成された静電潜像を現像して可視像化する現像手段と、現像によって可視像化された画像を記録媒体上に転写する転写手段とを備え、
    前記積層型電子写真感光体が、波長400〜450nmの露光光源で露光される積層型電子写真感光体であり、導電性支持体上に、少なくとも電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とがこの順で積層された積層型感光層が積層され、前記導電性支持体と前記積層型感光層との間に中間層を有し、
    前記電荷輸送層が、前記電荷輸送物質として一般式(I):
    Figure 0004892519
    (式中、R 1 、R 5 、R 6 およびR 9 は、水素原子であり;R 2 〜R 4 、R 7 およびR 8 は、同一または異なって、水素原子;ハロゲン原子;または置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基もしくはアルコキシ基であり、但しR 2 およびR 3 のいずれか一方は置換基−N(Ar 1 )(Ar 2 )であり;Ar 1 〜Ar 4 は、同一または異なって、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基もしくは芳香族複素環基であり、Ar 1 とAr 2 またはAr 3 とAr 4 は互いに結合して縮合環を形成していてもよい)
    で表されるアミン系化合物を含有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記露光手段が、露光用光源として青色半導体レーザーを備える請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記青色半導体レーザーが、窒化ガリウム系材料により構成されてなる請求項に記載の画像形成装置。
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