JP2957286B2 - 感光体 - Google Patents

感光体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なアミノビフェニル
化合物を含有する感光層を有する感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に電子写真においては、感光体の感
光層表面に帯電、露光を行なって静電潜像を形成し、こ
れを現像剤で現像し、可視化させ、その可視像をそのま
ま直接感光体上に定着させて複写像を得る直接方式、ま
た感光体上の可視像を紙などの転写材上に転写し、その
転写像を定着させて複写像を得る粉像転写方式あるいは
感光体上の静電潜像を転写紙上に転写し、転写紙上の静
電潜像を現像、定着する潜像転写方式等が知られてい
る。この種の電子写真法に使用される感光体の感光層を
構成する材料として、従来よりセレン、硫化カドミウ
ム、酸化亜鉛等の無機光導電性材料が知られている。
【0003】これらの光導電性材料は数多くの利点、例
えば暗所で電荷の逸散が少ないこと、あるいは光照射に
よって速やかに電荷を逸散できることなどの利点を持っ
ている反面、各種の欠点を持っている。例えば、セレン
系感光体では、製造する条件が難しく、製造コストが高
く、また熱や機械的な衝撃に弱いため取り扱いに注意を
要する。硫化カドミウム系感光体や酸化亜鉛感光体で
は、多湿の環境下で安定した感度が得られない点や、増
感剤として添加した色素がコロナ帯電による帯電劣化や
露光による光退色を生じるため、長期に渡って安定した
特性を与えることができないという欠点を有している。
【0004】一方、ポリビニルカルバゾールをはじめと
する各種の有機光導電性ポリマーが提案されてきたが、
これらのポリマーは、前述の無機系光導電材料に比べ、
成膜性、軽量性などの点で優れているが、未だ充分な感
度、耐久性および環境変化による安定性の点で無機系光
導電材料に比べ劣っている。また低分子量の有機光導電
性化合物は、併用する結着材の種類、組成比等を選択す
ることにより被膜の物性あるいは電子写真特性を制御す
ることができる点では好ましいものであるが、結着材と
併用されるため、結着材に対する高い相溶性が要求され
る。
【0005】これらの高分子量および低分子量の有機光
導電性化合物を結着材樹脂中に分散させた感光体は、キ
ャリアのトラップが多いため残留電位が大きく、感度が
低い等の欠点を有する。そのため光導電性化合物に電荷
輸送材料を配合して前記欠点を解決することが提案され
ている。
【0006】また、光導電性機能の電荷発生機能と電荷
輸送機能とをそれぞれ別個の物質に分担させるようにし
た機能分離型感光体が提案されている。このような機能
分離型感光体において、電荷輸送層に使用される電荷輸
送材料としては多くの有機化合物が挙げられているが実
際には種々の問題点がある。例えば米国特許3,18
9,447号公報に記載されている2,5‐ビス(P‐
ジエチルアミノフェニル)1,3,4‐オキサジアゾー
ルは、結着材に対する相溶性が低く結晶が析出しやす
い。特開平2−178668号公報に記載されている下
記化合物(化2)は、結着材に対する相溶性は良好であ
るが、繰り返し使用した場合に感度変化が生じる。
【0007】
【化2】
【0008】特開平1−118141号公報に記載され
ている下記ベンジジン系化合物(化3)は、結着材に対
する相溶性が低く結晶が析出しやすい。
【0009】
【化3】
【0010】また、特開昭54−59143号公報に記
載されているヒドラゾン化合物は、残留電位特性は比較
的良好であるが、帯電能、繰り返し特性に劣るという欠
点を有する。このように感光体を作製する上で実用的に
好ましい特性を有する低分子量の有機化合物はほとんど
無いのが実状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、先に
述べた従来の感光体のもつ種々の欠点を解消した電子写
真感光体を提供することにある。本発明の他の目的は製
造が容易で、且つ比較的安価で耐久性にも優れた新規な
感光体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は導電性支持体上
に下記一般式〔I〕(化4)で示されるアミノビフェニ
ル化合物を含有する感光層を有する感光体に関する。
【0013】
【化4】 〔式中、R1,R2はそれぞれ独立して水素原子、アルキ
ル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を示す;R3
4,R5,R6,R7,R8,R9,R10は、それぞれ独立
して水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、
ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、チオアルコキシ
基、アリールオキシ基、またはハロゲン原子を示す。た
ゞし、N原子に結合している4個のフェニル基の少なく
とも1個は2個の置換基を有する〕。
【0014】一般式〔I〕で示されるアミノビフェニル
化合物は結着材に対する相溶性が高く、ベンジジン系化
合物の欠点である低溶解性を解消し、電子写真法におい
て要求される条件を十分満足しうる感光体を提供する。
【0015】本発明において感光層に含有させる前記一
般式〔I〕で表わされるアミノビフェニル化合物は、例
えば一般式〔II〕(化5)で表わされるジ沃化ビフェニ
ル誘導体と下記一般式〔III〕及び〔III′〕(化6)で
表わされるジフェニルアミン誘導体を反応させることに
よって製造される。
【0016】
【化5】 〔式中、R1,R2は前記と同じ〕
【0017】
【化6】 〔式中、R3,R4,R5,R6,R7,R8,R9,R10
前記と同じ〕
【0018】本発明の一般式〔I〕で表わされるアミノ
ビフェニル化合物の好ましい具体例としては例えば次の
構造式を有するものがあげられるが、これらに限定され
るものではない。
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】
【化9】
【0022】本発明の感光体は前記一般式〔I〕で示さ
れるアミノビフェニル化合物を1種または2種以上含有
する感光層を有する。各種の形態の感光体が知られてい
るが、本発明の感光体はそのいずれの感光体であっても
よい。たとえば、支持体上に電荷発生材料と、アミノビ
フェニル化合物を樹脂バインダーに分散させて成る感光
層を設けた単層感光体や、支持体上に電荷発生材料を主
成分とする電荷発生層を設け、その上に電荷輸送層を設
けた所謂積層感光体等がある。本発明のアミノビフェニ
ル化合物は光導電性物質であるが、電荷輸送材料として
作用し、光を吸収することにより発生した電荷担体を、
極めて効率よく輸送することができる。
【0023】単層型感光体を作製するためには、電荷発
生材料の微粒子を樹脂溶液もしくは、電荷輸送材料と樹
脂を溶解した溶液中に分散せしめ、これを導電性支持体
上に塗布乾燥すればよい。この時の感光層の厚さは3〜
30μm、好ましくは5〜20μmがよい。使用する電
荷発生材料の量が少な過ぎると感度が悪く、多過ぎると
帯電性が悪くなったり、感光層の機械的強度が弱くなっ
たりし、感光層中に占める割合は樹脂1重量部に対して
0.01〜3重量部、好ましくは0.2〜2重量部の範
囲がよい。
【0024】積層型感光体を作製するには、導電性支持
体上に電荷発生材料を真空蒸着するか、あるいは、アミ
ン等の溶媒に溶解せしめて塗布するか、顔料を適当な溶
剤もしくは必要があればバインダー樹脂を溶解させた溶
液中に分散させて作製した塗布液を塗布乾燥した後、そ
の上に電荷輸送材料およびバインダーを含む溶液を塗布
乾燥して得られる。このときの電荷発生層の厚みは4μ
m以下、好ましくは2μm以下がよく、電荷輸送層の厚
みは3〜30μm、好ましくは5〜20μmがよい。電
荷輸送層中の電荷輸送材料の割合はバインダー樹脂1重
量部に対して0.2〜2重量部、好ましくは、0.3〜
1.3重量部である。
【0025】本発明の感光体はバインダー樹脂ととも
に、ハロゲン化パラフィン、ポリ塩化ビフェニル、ジメ
チルナフタレン、ジブチルフタレート、0‐ターフェニ
ルなどの可塑剤やクロラニル、テトラシアノエチレン、
2,4,7‐トリニトロフルオレノン、5,6‐ジシア
ノベンゾキノン、テトラシアノキノジメタン、テトラク
ロル無水フタル酸、3,5‐ジニトロ安息香酸等の電子
吸引性増感剤、メチルバイオレット、ローダミンB、シ
アニン染料、ピリリウム塩、チアピリリウム塩等の増感
剤を使用してもよい。
【0026】また、酸化防止剤や紫外線吸収剤、分散助
剤、沈降防止剤等も適宜使用してもよい。本発明におい
て使用される電気絶縁性のバインダー樹脂としては、電
気絶縁性であるそれ自体公知の熱可塑性樹脂あるいは熱
硬化性樹脂や光硬化性樹脂や光導電性樹脂等の結着剤を
使用できる。
【0027】適当な結着剤樹脂の例は、これに限定され
るものではないが、飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド
樹脂、アクリル樹脂、エチレン‐酢酸ビニル樹脂、イオ
ン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)、スチレン
‐ブタジエンブロック共重合体、ポリカーボネート、塩
化ビニル‐酢酸ビニル共重合体、セルロースエステル、
ポリイミド、スチロール樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキ
シ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、熱
硬化アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂;光硬化性樹脂;ポ
リビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニル
アントラセン、ポリビニルピロール等の光導電性樹脂で
ある。これらは単独で、または組合せて使用することが
できる。これらの電気絶縁性樹脂は単独で測定して1×
1012Ω/cm以上の体積抵抗を有することが望ましい。
【0028】電荷発生材料としては、ビスアゾ系顔料、
トリアリールメタン系染料、チアジン系染料、オキサジ
ン系染料、キサンテン系染料、シアニン系色素、スチリ
ル系色素、ピリリウム系染料、アゾ系顔料、キナクリド
ン系顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、多環キノ
ン系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料、インダスロ
ン系顔料、スクアリウム塩系顔料、アズレン系色素、フ
タロシアニン系顔料等の有機物質や、セレン、セレン・
テルル、セレン・砒素などのセレン合金、硫化カドミウ
ム、セレン化カドミウム、酸化亜鉛、アモルファスシリ
コン等の無機物質が挙げられる。これ以外でも、光を吸
収し極めて高い確率で電荷担体を発生する材料であれ
ば、いずれの材料であっても使用することができる。
【0029】本発明の感光体に用いられる導電性支持体
としては、銅、アルミニウム、銀、鉄、亜鉛、ニッケル
等の金属や合金の箔ないしは板をシート上又はドラム状
にしたものが使用され、あるいはこれらの金属を、プラ
スチックフィルム等に真空蒸着、無電解メッキしたも
の、あるいは導電性ポリマー、酸化インジウム、酸化錫
等の導電性化合物の層を同じく紙あるいはプラスチック
フィルムなどの支持体上に塗布もしくは蒸着によって設
けられたものが用いられる。
【0030】本発明のアミノビフェニル化合物を用いた
感光体の構成例を図1から図5に模式的に示す。図1
は、基体(1)上に光導電性材料(3)と電荷輸送材料
(2)を結着剤に配合した感光層(4)が形成された感
光体であり、電荷輸送材料として本発明のアミノビフェ
ニル化合物が用いられている。なお、以下図2〜図5に
おける符号2及び3は上記と同意義を有する。図2は、
感光層として電荷発生層(6)と、電荷輸送層(5)を
有する機能分離型感光体であり、電荷発生層(6)の表
面に電荷輸送層(5)が形成されている。電荷輸送層
(5)中に本発明のアミノビフェニル化合物が配合され
ている。図3は、図2と同様に電荷発生層(6)と、電
荷輸送層(5)を有する機能分離型感光体であるが、図
2とは逆に電荷輸送層(5)の表面に電荷発生層(6)
が形成されている。
【0031】図4は、図1の感光体の表面にさらに表面
保護層(7)を設けたものであり、感光層(4)は電荷
発生層(6)と、電荷輸送層(5)を有する機能分離型
感光体であってもよい。表面保護層に用いられる材料と
しては、アクリル樹脂、ポリアリール樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ウレタン樹脂などのポリマーをそのまま、
または酸化スズや酸化インジウムなどの低抵抗化合物を
分散させたものなどが適当である。図5は、基体(1)
と感光層(4)の間に中間層(8)を設けたものであ
り、中間層(8)は接着性の改良、塗工性の向上、基体
の保護、基体からの感光層への電荷注入性改善のために
設けることができる。
【0032】中間層に用いられる材料としては、ポリイ
ミド、ポリアミド、ニトロセルロース、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルアルコールなどのポリマーをそのま
ま、または酸化スズや酸化インジウムなどの低抵抗化合
物を分散させたもの、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸
化ケイ素などの蒸着膜等が適当である。また中間層の膜
厚は、1μm以下が望ましい。
【0033】(合成例) 下記式〔IV〕(化10)
【0034】
【化10】
【0035】で表されるジヨードビフェニル化合物1
4.0重量部、ジフェニルアミン7.6重量部、炭酸カ
リ5.0重量部、及び銅0.7重量部をニトロベンゼン
30ml中180〜190℃で加熱、反応させた。反応後
メタノールを注加し、結晶を析出させた。その後、析出
物を濾過し、メタノール洗浄し、シリカゲルでカラム精
製を行い下記式〔V〕(化11)で表わされる白色結晶
11.5重量部を得た(収率70%)。 元素分析は以下の通りである。 C (%) H (%) N (%) 計算値 83.21 5.84 5.11 実測値 83.11 5.90 5.13
【0036】
【化11】
【0037】
【実施例】下記実施例において、特に断らない限り、
「部」は「重量部」である。以下の実施例及び比較例で
得られた感光体について、市販の電子写真複写機(EP
−470Z;ミノルタカメラ社製)を用い、−6KVで
コロナ帯電させ、初期表面電位V0(V)、初期電位を
1/2にするために要した露光量E1/2(lux・sec)、
および1秒間暗中に放置したときの初期電位の減衰率D
DR1(%)を測定した。
【0038】(実施例1) 下記一般式〔A〕(化12)
【0039】
【化12】
【0040】で表わされるビスアゾ化合物0.45部、
ポリエステル樹脂(バイロン200;東洋紡績社製)
0.45部をシクロヘキサノン50部とともにサンドグ
ラインダーにより分散させた。得られたビスアゾ化合物
の分散物を厚さ100μmのアルミ化マイラー上にフィ
ルムアプリケーターを用いて、乾燥膜厚が0.3g/m
2となる様に塗布した後乾燥させた。このようにして得
られた電荷発生層の上にアミノビフェニル化合物〔例示
化合物の(1)〕70部およびポリカーボネート樹脂
(K−1300;帝人化成社製)70部を1,4ジオキ
サン400部に溶解した溶液を乾燥膜厚が16μmにな
るように塗布し、電荷輸送層を形成した。この様にし
て、2層からなる感光層を有する電子写真感光体を得
た。こうして得られた感光体について、V0、E1/2、D
DR1を測定した。
【0041】(実施例2) 実施例1と同様の方法で同一の構成のもの、但し実施例
1で用いたアミノビフェニル化合物(1)の代りにアミ
ノビフェニル化合物として例示化合物の(2)を用いる
感光体を作製した。こうして得られた感光体について、
0、E1/2、DDR1を測定した。
【0042】(実施例3) 下記一般式〔B〕(化13)
【化13】
【0043】で表されるビスアゾ化合物0.45部、ポ
リスチレン樹脂(分子量40000)0.45部をシク
ロヘキサノン50部とともにサンドグラインダーにより
分散させた。得られたビスアゾ化合物の分散液を厚さ1
00μmのアルミ化マイラー上にフィルムアプリケータ
ーを用いて、乾燥膜厚が0.3g/m2となる様に塗布
した後乾燥させた。このようにして得られた電荷発生層
の上にアミノビフェニル化合物〔例示化合物(6)〕7
0部およびポリアリレート樹脂(U−100;ユニチカ
社製)70部を1,4ジオキサン400部に溶解した溶
液を乾燥膜厚が16μmになるように塗布し、電荷発生
層を形成した。この様にして、2層からなる感光層を有
する電子写真感光体を作製した。こうして得られた感光
体について、V0、E1/2、DDR1を測定した。
【0044】(実施例4〜5) 実施例3と同様の方法で同一の構成のもの、但し実施例
3で用いたアミノビフェニル化合物(6)の代りにアミ
ノビフェニル化合物として、例示化合物(7),(8)
を各々用いる感光体を作製した。こうして得られた感光
体について、V0、E1/2、DDR1を測定した。
【0045】(比較例1〜4) 銅フタロシアニン50部とテトラニトロ銅フタロシアニ
ン0.2部を98%濃硫酸500部に充分撹拌しながら
溶解させ、これを水5000部にあけ、銅フタロシアニ
ンとテトラニトロ銅フタロシアニンの光導電性材料組成
物を析出させた後、濾過、水洗し、減圧下120℃で乾
燥した。こうして得られた光導電性組成物10部を熱硬
化性アクリル樹脂(アクリディクA405;大日本イン
ク社製)22.5部、メラミン樹脂(スーパーベッカミ
ンJ820;大日本インク社製)7.5部、下記化合物
〔C〕,〔D〕,〔E〕,〔F〕(化14)を各々15
部をメチルエチルケトンとキシレンを同量に混合した混
合溶剤100部とともにボールミルポットに入れて48
時間分散し感光性塗液を調整し、この塗液をアルミニウ
ム基体上に塗布、乾燥して厚さ約15μmの感光層を形
成させ感光体を作製した。
【0046】
【化14】
【0047】こうして得られた感光体について、コロナ
帯電を+6KVで行なって、V0、E1/2、DDR1を測
定した。
【0048】(比較例5〜8) 比較例1と同様の方法で同一の構成のもの、但し比較例
1で用いた化合物〔C〕の代りに下記アミノビフェニル
化合物の〔G〕、〔H〕、〔I〕、〔J〕(化15)を
各々用いる以外は比較例1と全く同様にして感光体を作
製した。
【0049】
【化15】
【0050】こうして得られた感光体について、比較例
1と同様の方法でV0、E1/2、DDR1を測定した。実
施例1〜5、比較例1〜8で得られた感光体のV0、E
1/2、DDR1の測定結果を表1にまとめて示す。
【0051】
【表1】
【0052】表1からわかるように、本発明の感光体は
積層型でも単層型でも電荷保持能が充分あり、暗減衰率
も感光体としては充分使用可能な程度に小さく、また、
感度においても優れている。
【0053】
【発明の効果】本発明は感光体に有用な光導電性化合物
を提供した。本発明の光導電性化合物は、特に電荷輸送
材料として有用である。本発明のアミノビフェニル化合
物は結着剤に対して高い相溶性を持ち、本発明のアミノ
ビフェニル化合物を有する感光体は、感度、電荷輸送
性、初期表面電位、暗減衰率の感光体特性に優れ、繰り
返し使用に対する光疲労も少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる導電性支持体上に感光層を積層
してなる分散型感光体の構造の模式図。
【図2】本発明に係わる導電性支持体上に電荷発生層と
電荷輸送層を積層してなる機能分離型感光体の構造の模
式図。
【図3】他の態様の同上模式図。
【図4】本発明に係わる導電性支持体上に感光層を積層
してなる分離型感光体の他の態様の構造の模式図。
【図5】更に他の態様の同上模式図。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 電荷輸送材料 3 光導電性材料 4 感光層 5 電荷輸送層 6 電荷発生層 7 表面保護層 8 中間層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−58253(JP,A) 特開 平3−94260(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/00 - 5/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に、下記一般式〔I〕
    (化1)で示されるアミノビフェニル化合物を含有する
    感光層を有する感光体 【化1】 〔式中、R1,R2はそれぞれ独立して水素原子、アルキ
    ル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を示す;R3
    4,R5,R6,R7,R8,R9,R10は、それぞれ独立
    して水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、
    ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、チオアルコキシ
    基、アリールオキシ基、またはハロゲン原子を示す。た
    ゞし、N原子に結合している4個のフェニル基の少なく
    とも1個は2個の置換基を有する〕。
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