JP2009525316A5 - - Google Patents

Description

化学式Iの化合物は粉末というよりむしろ顆粒状であることから、粉末の流動性の問題と粉末ベースの錠剤の保存安定性の問題が解決され、その上、急速な崩壊に関するそうした系の利点が維持されていることも見いだされている。例えば粉末で見いだされるような非常に細かい粒子は、錠剤圧縮の失敗(錠剤が柔らかすぎる、および均一でない）、保存安定性の悪さおよび機器への充填の際の問題につながる、粉末の流動性の悪さを引き起こす。驚くべきことに、我々は、賦形剤と化学式Ｉで示される化合物の混合物の造粒により微細に分割された粒子のサイズを増大させ、水分含量を制御するために顆粒を乾燥させ、そして、より細かく分割された粒子になるように顆粒の大きさを再び縮小することで(表７の粒子サイズ区分「小」のような）、賦形剤の量の大幅な増加を必要としない好ましいリン酸塩結合顆粒を得ることができ、さらに、量産(例えば10,000から150,000錠/時）可能な錠剤圧縮機の稼働と、飲用が難しくない小さなサイズの適切な形状の錠剤に圧縮することが可能であることを最初に見いだした。その一方、ミヤタらのＵＳ４４１５５５５あるいはＵＳ４６２９６２６に記載のような、ハイドロタルサイト物質の一般的な錠剤処方は、活性化合物が50％未満の組成物であり、また、錠剤の保存安定性を向上させるためにハイドロタルサイトの水熱処理を必要とする。

化学式Iの化合物は、大型化した化合物の結晶を除き、リン酸塩結合が可能な高い表面積を維持するために、熟成を行わないあるいは水熱処理を行わないことにより作ることが望ましい。熟成していない化学式Ｉの化合物はまた、良好なリン酸塩結合を維持するために、合成後の処理工程中に微細な粒子サイズに維持することが好ましい。

Claims (27)

1. (i)顆粒状物質の重量当り少なくとも50重量％の、リン酸塩を結合しうる固体の水不溶性無機混合金属化合物であって、鉄(III)ならびにマグネシウム、カルシウム、ランタンおよびセリウムの少なくとも１種を含む該化合物:
   (ii)顆粒状物質の重量当り3から12重量％の非化学的結合水、および
   (iii)顆粒状物質の重量当り47重量％以下の賦形剤、
   を含む顆粒状物質。
2. 該混合金属化合物が層状複水酸化物を含む請求項１に記載の顆粒状物質。
3. 該混合金属化合物が、水酸化物イオンおよび炭酸イオンのうち少なくとも１つ、および金属として鉄(III)およびマグネシウムを含む、請求項１または２に記載の顆粒状物質。
4. 賦形剤として顆粒状物質の重量当り５から２０重量％のアルファ化澱粉を含む、請求項１から３のいずれか１つに記載の顆粒状物質。
5. 賦形剤として顆粒状物質の重量当り１から１５重量％の架橋ポリビニルピロリドンを含む、請求項１から４のいずれか１つに記載の顆粒状物質。
6. 賦形剤が少なくともアルファ化澱粉およびクロスポビドンを含む請求項１から５のいずれか１つに記載の顆粒状物質。
7. 顆粒状物質の重量当り少なくとも95％の顆粒が1180マイクロメートル未満の直径を有する、請求項１から６のいずれか１つに記載の顆粒状物質。
8. 請求項１から７のいずれか１つに記載の顆粒状物質を含有する耐水カプセルを含む経口投与のための単位用量体。
9. 請求項１から７のいずれか１つに記載の顆粒状物質の圧縮錠剤を含む経口投与のための単位用量体。
10. 該顆粒の間に滑沢剤をさらに含む請求項９に記載の単位用量体。
11. 該滑沢剤がステアリン酸マグネシウムであるかまたはそれを含む、請求項１０に記載の単位用量体。
12. 耐水コーティングで被覆された、請求項９から１１のいずれか１つに記載の単位用量体。
13. 該耐水コーティングが少なくとも30重量％のブチルメタクリレート共重合体を含む、請求項１２に記載の単位用量体。
14. 該錠剤が2mm以上の幅のベリーバンドを有する、請求項１２または１３に記載の単位用量体。
15. リン酸塩を結合しうる該固体の水不溶性無機化合物が少なくとも200mg含まれる、請求項８から１４のいずれか１つに記載の単位用量体。
16. 請求項１から７のいずれか１つに記載の顆粒状物質の製造方法であって、下記の工程；
    i)固体の水不溶性無機化合物と１つ以上の賦形剤を混合して均一混合物を調製し、
    ii)該均一混合物を造粒機内で適切な液体と接触、混合して湿顆粒を形成させ、
    iii)適宜、該湿顆粒をふるいに通してふるいのサイズより大きい顆粒を取り除き、
    iv)該湿顆粒を乾燥させて乾燥顆粒とし、
    v)該乾燥顆粒を微粉砕および/またはふるいにかける
    を含む製造方法。
17. 該液体が水、エタノール、およびそれらの混合物から選択される、請求項１６に記載の方法。
18. 医薬に使用される、請求項１から７のいずれか１つに記載の顆粒状物質。
19. リン酸塩を結合する薬剤の製造における、請求項１から７のいずれか１つに記載の顆粒状物質の使用。
20. リン酸塩濃度に関連する症状または疾病の治療に用いられる薬剤の製造における、請求項１から７のいずれか１つに記載の顆粒状物質の使用。
21. 有害なリン酸塩濃度に関連する症状または疾病の治療に用いられる薬剤の製造における、請求項１から７のいずれか１つに記載の顆粒状物質の使用。
22. 血漿中のリン酸濃度の増大に関連する症状または疾病の治療に用いられる薬剤の製造における、請求項１から７のいずれか１つに記載の顆粒状物質の使用。
23. 高リン血症の治療に用いられる薬剤の製造における、請求項１から７のいずれか１つに記載の顆粒状物質の使用。
24. 実施例を参照して実質的に記載される顆粒状物質。
25. 実施例を参照して実質的に記載される単位用量体。
26. 実施例を参照して実質的に記載される方法。
27. 実施例を参照して実質的に記載される使用。