JP2009280434A - ルツボ保持部材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】充分な強度を確保しつつ、周方向に強い張力が働いたときにも形状の安定し、しかも、熱伝導性の良好なルツボ保持部材及びその製造方法を得る。
【解決手段】高温の溶融物を収容するルツボを保持するためのルツボ保持部材100であって、ルツボ保持部材100は、複数の炭素繊維からなるストランドを、軸線に対して斜めに配向するように織り合せて形成した、有底カゴ状のメッシュ体13と、炭素繊維間に充填されたマトリックスと、メッシュ体13の内周面に形成されルツボの外周面に密接する平滑面を有した炭素質層15とで構成される。炭素質層15は、炭素前駆体となる樹脂材に炭素骨材を含んで形成されることが好ましい。メッシュ体13は、メッシュ体13の軸線Lに対して所定の傾斜角度で配向する第一ストランドと、第一ストランドと同角度で逆方向に配向する第二ストランドとを有することが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属、ガラス、シリコン等の高温溶融物を収容するルツボを保持するためのルツボ保持部材及びその製造方法に関し、特にシリコン単結晶引上げに使用する石英ルツボを保持するルツボ保持部材及びその製造方法に関する。
従来、シリコン単結晶引上げ装置には、耐熱性が高い、熱衝撃性が高い、シリコンを汚染しにくいといった理由から、カーボン材料が多用されている。特に等方性黒鉛材は高密度であるため装置内で発生するSiO等の反応性ガスと反応しにくく、シリコン融液を収容する石英ルツボの材料であるSiO2との反応速度が遅いといった特徴があることから、石英ルツボの周囲を保持する黒鉛ルツボに使用されている。
近年、シリコンウエハーは歩留まり向上、生産性改善のため大径化が進み、300mmウエハーが主流になりつつある。更なる大口径化ウエハーの開発も進められており、400mmを超えるウエハーも開発が進められている。このため、ウエハーの大口径化に伴い、シリコン単結晶引上げ装置は大型化が進んでおり、装置に使用する黒鉛ルツボの重量が非常に大きくなり、装置へのセッティング等の取り扱いが困難になってきている。
また、等方性黒鉛材の製造工程では静水圧でのプレス工程が必要であり、黒鉛製品の直径の1.5倍程度のCIP(COLD ISOSTATIC PRESS)装置を必要とする。大型の黒鉛ルツボに等方性黒鉛材を使用するには、従来のCIP装置では直径が足りず、より大きな装置が必要となる。
CIP装置を使用せずに大型の黒鉛ルツボを製造しうる技術としては、フィラメントワインディング法により炭素繊維をルツボ形状に成形した後、これにマトリックスとして樹脂やピッチを含浸させ、焼成して炭素/炭素繊維複合材(以下、「C/C複合材」という)製のルツボを製造する技術(例えば、特許文献1及び2参照。)や、成形型に炭素繊維からなるクロスを貼り付け、成形硬化させて炭素繊維強化プラスチックを得た後、これを含浸焼成してC/C複合材製のルツボを製造する技術(例えば、特許文献3参照。)等がある。
特開平10−152391号公報 持開平11−60373号公報 特開平10−245275号公報
ところで、シリコン単結晶引き上げ装置では、シリコンを溶融させながら単結晶インゴットを製作するため、装置内はシリコンの融点(1420℃)以上に熱する必要がある。
シリコンを溶融させると、黒鉛ルツボと内挿される石英ルツボは軟化し、互いに密着する。
石英ガラスの熱膨張係数は0.6×10-6/℃であり、C/C複合材は一般に同程度であるため、単結晶インゴットの引き上げ終了後、シリコン融液がほぼなくなってから装置を冷却する際には、両者は互いに強く拘束することなく冷却される。
しかしながら、引き上げを開始した直後に停電等のトラブルによりシリコン融液が凝固すると、シリコンは凝固に伴い膨張する(約9.6%の体積膨張)性質があるため、石英ルツボ及び黒鉛ルツボを押し広げる作用が働く。
小口径の単結晶インゴットを引き上げる装置であれば、このようなトラブルが発生しても、短時間で冷却される上、漏れ出す凝固していない融液の量は少量であるが、大口径の単結晶インゴットの引き上げ装置では、このようなトラブルの発生時には冷却に時間がかかり、ひとたび漏れ出すと大量の融液が装置底部に流出し多大なるダメージを与える。
上記特許文献1及び2のようにフィラメントワインディング法を用いて製作されたC/C複合材製のルツボは、周方向に平行な方向に巻かれる繊維が多数存在するため、非常に強度が高く大型の黒鉛ルツボに適している。しかしながら、上記のようなトラブルが発生すると、シリコン融液の凝固時に膨張するため、周方向に配向する炭素繊維を破断させようとする作用が働き、炭素繊維の破断によるC/C複合材製のルツボの割れが発生する虞がある。
また、特許文献3のように、炭素繊維クロスを貼り付けて製作されたルツボにおいても、周方向の繊維が多数存在する。このため、上記と同様に周方向にかかる張力によるC/C複合材製のルツボの割れが発生する虞がある。
さらに、上記特許文献1〜3に記載のC/C複合材製のルツボの製造段階において、成形型に炭素繊維を巻き付けたり炭素繊維クロスを貼り付けたりして成形し、炭素繊維や、炭素繊維クロスの内部に樹脂等のマトリックス前駆体を含浸し、成形型とともに加熱硬化、焼成炭化した後に、成形型から離型する。これらの工程の中でも、成形型とC/C複合材製のルツボとの熱膨張率の違いによって、炭素繊維に強い張力がかかり、炭素繊維が破断することがある。
このような不都合は、シリコン単結晶引上げ装置用の黒鉛ルツボに限らず、内部に熱膨張係数の異なる容器を収容する前述した各種様々な分野で同様の問題が発生しており、重量の大きい容器を支えることのできる充分な強度を有しながら、周方向の張力が発生したときにも割れ等の発生を防止したルツボ保持部材の開発が望まれている。
これに加え、C/C複合材は優れた強度を有する素材ではあるが、複数の炭素繊維からなるストランドを織り合せてなるため、ストランドと石英ルツボの接触が線接触となって空隙が発生し、大きな接触面積を確保し難いことから(密着性に劣り)、より熱伝導性の良いルツボ保持部材の開発が望まれていた。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、充分な強度を確保しつつ、周方向に強い張力が働いたときにも形状の安定し、しかも、熱伝導性の良好なルツボ保持部材及びその製造方法を提供することにある。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 高温の溶融物を収容するルツボを保持するためのルツボ保持部材であって、
前記ルツボ保持部材は、
複数の炭素繊維からなるストランドを、軸線に対して斜めに配向するように織り合せて形成した略円筒形状または略カゴ形状のメッシュ体と、
前記炭素繊維間に充填されたマトリックスと、
前記メッシュ体の内周面に形成され前記ルツボの外周面に密接する平滑面を有した炭素質層とで構成されていることを特徴とするルツボ保持部材。
このルツボ保持部材によれば、ストランドが斜めに織り合わされているので、周方向に強い張力が働いたときにも形状が安定する。内周面に形成された炭素質層がルツボとメッシュ体の空隙を埋め、ルツボとメッシュ体の接触面積が増大する。
(2) 前記炭素質層が、炭素前駆体となる樹脂材に炭素骨材を含んで形成されたことを特徴とする(1)のルツボ保持部材。
このルツボ保持部材によれば、炭素前駆体となる樹脂材に炭素骨材が混練されたペーストが内周面に塗布され、焼成されることで、炭素質の骨材が樹脂炭に一体となって埋入された補強材として働き、炭素質層の強度、延いてはルツボ保持部材全体の強度が高まる。
(3) 前記炭素質層が、前記炭素骨材として、天然黒鉛粉、人造黒鉛粉、コークス、炭素繊維の短繊維、のいずれかを含むことを特徴とする(2)のルツボ保持部材。
このルツボ保持部材によれば、炭素骨材にコークス、黒鉛等の易結晶性炭素系材料を使用することで、炭素質層の強度を充分に確保しつつ、炭素質層中に存在する不純物を純化ガスで除去することができる。
(4) 前記メッシュ体は、前記メッシュ体の軸線に対して所定の傾斜角度で配向する第一ストランドと、前記第一ストランドと同角度で逆方向に配向する第二ストランドとを有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1つのルツボ保持部材。
このルツボ保持部材によれば、周方向の剛性が低く、周方向に膨張するような力が作用した場合であっても、第一ストランド及び第二ストランドで形成される菱形の格子が歪むことによってメッシュ体が周方向に広がることができ、周方向での膨張を吸収することができる。
(5) 前記メッシュ体が、前記メッシュ体の軸線と同一面内に配向する縦ストランドを有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1つのルツボ保持部材。
このルツボ保持部材によれば、鉛直方向に作用するルツボの荷重が縦ストランドの延在方向と一致し、メッシュ体の鉛直方向の耐荷重(即ち、ルツボの担持強度)が高まる。
(6) 前記メッシュ体は、前記メッシュ体の軸線に対して垂直な方向に配向するストランドを有しないことを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1つのルツボ保持部材。
このルツボ保持部材によれば、周方向に膨張するような力が作用した場合であっても、周方向のストランドが存在しないので、一部のストランドに応力が集中せず、破断するストランドが発生しない。
(7) 炭素繊維からなるストランドを軸線に対して斜めに織り合わせて略円筒形状または略カゴ形状のメッシュ体を形成する工程と、
前記メッシュ体の前記炭素繊維間にマトリクスを充填する工程と、
前記メッシュ体の内周面に、炭素骨材を混入した樹脂材からなる炭素前駆体を塗布し、硬化、焼成させ炭素質層を形成する工程と、
を含むことを特徴とするルツボ保持部材の製造方法。
このルツボ保持部材の製造方法によれば、炭素繊維からなるストランドを斜めに織り合せて形成したメッシュ体の内周面に、炭素前駆体となる樹脂材が塗布されて焼成されることにより、ルツボとメッシュ体の間の空隙を埋める熱伝導性良好な被覆層としての炭素質層が得られる。
本発明に係るルツボ保持部材によれば、炭素繊維からなるストランドを斜めに配向して織り合せたメッシュ体と、炭素繊維間に充填されたマトリックスと、メッシュ体の内周面に形成されルツボの外周面に密接する炭素質層とで構成され、後加工による炭素繊維の切断が無いため、充分な強度を確保しつつ、周方向に強い張力が働いたときにも形状が安定し、しかも、ルツボとの間の空隙を無くして接触面積を大きくし、熱伝導性を良好にできる。
本発明に係るルツボ保持部材の製造方法によれば、炭素繊維からなるストランドを斜めに織り合わせてメッシュ体を形成し、メッシュ体の炭素繊維間にマトリクスを充填し、メッシュ体の内周面に、熱分解炭素からなる被覆層を形成するので、炭素繊維からなるストランドを斜めに配向して織り合せたメッシュ体の内周面に、ルツボとの間の空隙を埋める熱伝導性良好な炭素質層を、平滑な被覆面として容易に形成できる。
以下、本発明に係るルツボ保持部材及びその製造方法の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るルツボ保持部材のメッシュ体の外観斜視図、図2は図1に示したメッシュ体の要部拡大正面図である。
本実施の形態に係るルツボ保持部材100は、炭素繊維11で形成されたメッシュ体13と、メッシュ体13の炭素繊維11間に充填されたマトリックスと、メッシュ体13の内周面に形成された炭素質層15とで構成されている。
メッシュ体13は、略円筒形状の胴部17とボウル状の底部19とからなる、有底略カゴ形状を有している。このメッシュ体13は、複数の炭素繊維11を束ねてリボン状としたストランド21を組み糸として3軸織りに織り合わせて形成されている。即ち、メッシュ体13は、メッシュ体13の軸線Lに対して+θ度方向(0<θ<90)に傾斜配向する第一ストランド21Aと、−θ度方向に傾斜配向する第二ストランド21Bと、軸線Lと略平行に配向する縦ストランド21Cとから構成される3軸織り構造を有する。
メッシュ体13は、第一ストランド21A及び第二ストランド21Bが互いに組紐状に織り合わされているので高い強度を確保することができ、ルツボをしっかりと保持することができる。しかも、第一ストランド21A及び第二ストランド21Bがメッシュ体13の軸線Lに対して傾斜しており、軸線に直行する方向(即ち、メッシュ体13の周方向)に配向していないので、周方向の剛性が低い構造となっている。このため、何らかの原因でルツボ保持部材100に周方向に膨張するような力が作用した場合であっても、第一ストランド21A及び第二ストランド21Bで形成される菱形状格子が歪むことによってメッシュ体13が周方向に広がることができ、周方向での膨張を吸収することができる。従って、炭素繊維の破断等が発生し難く、形状が大きく崩れることがないため、形状安定性に優れている。
さらに、メッシュ体13は、ルツボ保持部材100の各部位に必要とされる剛性に応じて、第一ストランド21A及び第二ストランド21Bの軸線Lに対する傾斜角度θを適宜変更することができる。傾斜角度θを変更することでメッシュ体13の周方向の剛性を調整することができるので、用途に応じて周方向の剛性を変更したり、メッシュ体13の各部位によって周方向の剛性を変更することができる。
メッシュ体13は、軸線Lに平行な方向に配向する(軸線Lと同一面内で織り合わされる)縦ストランド21Cを有する。縦ストランド21Cを有することにより、鉛直方向に作用する石英ルツボの荷重が縦ストランド21Cの延在方向と一致し、メッシュ体13の鉛直方向の耐荷重(即ち、ルツボの担持強度)が高まる。これにより、重量の大きな石英ルツボをより確実に保持することができ、大型のシリコン単結晶引上げ装置に適したルツボ保持部材100とすることができる。
ストランド21は、数万本程度の炭素繊維11を束ねて形成する。ストランド21を構成する炭素繊維11としては、ピッチ系の炭素繊維、PAN系の炭素繊維等を用いることができる。第一ストランド21A、第二ストランド21B、及び縦ストランド21Cを構成する炭素繊維11は、それぞれ同一素材でもよいし、別素材でもよい。
ストランド21の形状は、リボン状のほかに棒状等でもよい。また、ストランド21として、エポキシ樹脂等を含浸してサイジング処理したものを用いると、適度な弾力性が得られ、手作業で織り合わせる場合にも均等な周期で織り合わせやすい。
メッシュ体13をコーティングするためのマトリックス前駆体としては、焼成により炭素質や黒鉛質のマトリックスを形成できるものであれば、どのようなものであってもかまわない。焼成することにより炭素化又は黒鉛化するマトリックス前駆体としては、コプナ樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリイミド樹脂等の炭化収率の高い熱硬化性樹脂のほか、石油系、石炭系等から得られるピッチ等を用いることができる。
図3は図1に示したルツボ保持部材の軸線を含む面を模式的に表した要部拡大断面図である。
炭素質層15は、メッシュ体13の内周面に形成され、石英ルツボ35(図6参照)の図3に示す外周面35aに密接する平滑面25を有して構成される。ルツボ保持部材100では、メッシュ体13の内周面13aに形成されたこの炭素質層15が石英ルツボ35とメッシュ体13の空隙27a,27b等を埋め、平滑面25が石英ルツボ35とメッシュ体13の接触面積を増大させている。
上記構成のルツボ保持部材100によれば、炭素繊維11からなるストランド21を斜めに配向して織り合せたメッシュ体13と、炭素繊維11間に充填されたマトリックスと、メッシュ体13の内周面13aに形成されルツボ35の外周面35aに密接する炭素質層15とで構成されるので、充分な強度を確保しつつ、周方向に強い張力が働いたときにも形状が安定し、しかも、ルツボ35との間の空隙27a,27bを無くして接触面積を大きくし、熱伝導性を良好にできる。
以下に、図4を参照しながら、本実施形態に係るルツボ保持部材100の製造方法の一例を説明する。
図4はルツボ保持部材の製造方法の手順を表すフローチャート、図5はルツボ保持部材の製造方法の一例を表す模式図である。
本実施の形態に係るルツボ保持部材100は、主に次の6工程、即ち、製織工程S1と、含浸工程S2と、硬化工程S3と、炭素化工程S4と、炭素質形成工程S5と、高純度化工程S6によって製造することができる。
A)製織工程S1
まず、3軸織りのメッシュ体を形成するための椀形状の成形型を用意する。成形型の材質は、特に限定されないが、後の炭素化工程等において浸炭しないよう黒鉛製の成形型を用いることが好ましい。大型のメッシュ体を形成する場合は、複数の黒鉛材片を接着剤で組み合わせて大型の成形型を形成してもよい。この場合、接着剤はCOPNA樹脂を使用することが好ましい。COPNA樹脂を使用すると、炭素化工程を経ても接着力が保持できるからである。また、中空の成形型を使用すれば軽量であり、取り扱いが容易である。
離型を行い易くするために、あらかじめ成形型の周囲に液体不浸透でかつ耐熱性のある離型フィルムを巻いておくことが望ましい。フィルムの材質は、液体不浸透でかつ硬化温度程度の耐熱性があれば特に材質は限定されないが、例えばポリエチレンテレフタレート、シリコーン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、セロハン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等が挙げられる。離型フィルムを巻いておくと、硬化するまでに分解することなく、炭素化までに分解あるいは炭化し、離型しやすくなるからである。
複数本の炭素繊維を束ねてリボン状のストランドを形成し、3次元ブレイディング法により成形型の外周に沿ってストランドを織り合わせて、メッシュ体を形成することができる。なお、3次元ブレイディング法によるメッシュ体の形成は公知の方法に従って行うことができる。
ストランドの製織には、市販の自動織機(例えば、豊和工業社製、TWM−32C、TRI−AX)を利用することができる。自動織機では対応出来ないほど大型の場合は、組紐と同じ要領で手作業でメッシュ体を形成することができる。
また、ストランドを平面状に織り合せた3軸織物を作製し、これを成形型の周囲に円筒形状に丸めて接着剤等で接合することによってメッシュ体の円筒形の胴部17部分を形成し、さらに、これに3次元ブレイディング法で作製した底部19部分を接着することによって、メッシュ体を作製してもよい。
エポキシ樹脂等を多量に使用してサイジング処理されたストランドを用いてメッシュ体を作製し、次工程のマトリックス前駆体である樹脂の含浸が行いにくい場合には、エポキシ樹脂等のサイジング材を除去するため、メッシュ体形成後に脱脂処理を行ってもよい。
脱脂処理は、通常、非酸化性雰囲気下で150〜400℃程度に加熱することによって行う。なお、この脱脂処理は多量のエポキシ樹脂等を用いてサイジング処理を施したストランドを使用した場合にのみ実施することが望ましい。
B)含浸工程S2
製織工程S1で形成されたメッシュ体を、樹脂組成物等からなる未硬化のマトリックス前駆体中に浸して、メッシュ体にマトリックス前駆体を含浸させた原材を得る。
含浸は常圧で実施しても、加圧して実施してもよい。炭素繊維が細く、含浸するマトリックス前駆体との濡れ性が悪い場合には加圧含浸が有効である。また、マトリックス前駆体が炭素繊維に対して濡れやすいものであれば、塗布や吹き付けるだけであっても十分にストランド中に含浸することができる。
なお、含浸前に真空引きを実施すると、ストランドの内部に気孔が残りにくく、均質な原材を得ることができる。
C)硬化工程S3
次に、マトリックス前駆体を含浸させたメッシュ体(原材)を加熱して硬化させる。硬化温度は、マトリックス前駆体の種類等によって適宜設定することができるが、硬化に伴うゲル化反応が激しく発生する温度(概ね100〜150℃前後)に設定する。ガスの拡散が十分にできるように、設定温度付近では昇温速度を落として発生ガスを十分に抜くことが重要である。
D)炭素化工程S4
硬化工程S3で得られた原材に含まれる有機物を炭素化し、主に炭素からなるメッシュ体13を得る。炭素化工程における処理温度としては、少なくとも600℃程度(有機ガスの放出が収まり始める温度)であることが望ましく、900℃(寸法収縮、ガスの発生が収まる温度)以上であることが特に望ましい。
離型は炭素化後に行うのが好ましい。成形型と共に炭素化すれば型崩れが少なく、形状を整えるための後加工が不要となる。後加工を省略できれば、炭素繊維が切断されることなく、ささくれのないメッシュ体13を提供することができる。前工程で十分に硬化したものであれば炭素化工程前に離型してもよい。
この工程は、成型型を離型せずに実施する場合には、前記硬化工程S3に引き続き、(温度を下げることなく)実施することができる。すなわち、硬化工程S3を、炭素化工程S4に含めて行うことができる。
E)、炭素質形成工程S5
炭素化工程S4で得られたメッシュ体13の内周面13aに、炭素骨材を混入した樹脂材からなる炭素前駆体を塗布し、硬化、焼成させた炭素質層15を形成する。硬化は伴うゲル化反応が激しく発生する温度(概ね100〜150℃前後)まで5℃/時間程度の速度でゆっくり昇温し、1時間以上保持し完全に硬化させる。次に少なくとも600℃程度(有機ガスの放出が収まり始める温度)〜900℃(寸法収縮、ガスの発生が収まる温度)まで10℃/時間以下の速度でゆっくり焼成する。硬化、焼成は、同一処理で行っても良いし、別の処理としても良い。
F)高純度化工程S6
炭素質形成工程S5の方法で得られたメッシュ体13を、高純度化処理して不純物を除去する。高純度化処理は公知の方法によって行うことができる。具体的には、ハロゲンガス、ハロゲン化炭化水素等の雰囲気ガス中で1500〜3000℃、1時間以上での熱処理によって行うことができる。
なお、上記製造例ではメッシュ体を作製した後マトリックス前駆体に含浸させているが、先にストランドにマトリックス前駆体を含浸させ、このマトリックス前駆体が含浸したストランドを用いてメッシュ体を製織することもできる。すなわち含浸工程S2、製織工程S1、硬化工程S3、炭素化工程S4、炭素質形成工程S5、高純度化工程S6の順に製作することもできる。いずれの順序においても、含浸工程S2、製織工程S1の後に硬化工程S3を実施することが望ましい。ストランドの表面に付着したマトリックスがストランド間の接着剤として機能するからである。
また、製造効率を向上するために、図5に示す方法によって製造してもよい。図5に示す方法では、椀形の成形型28を2つ用意して開口面側で合わせ(a)、この周囲に3軸織りによって略円筒形状の3軸織物29を作製する(b)。さらにマトリックス材の含浸工程から炭素化した後(c)、中心部で2つに切断した後離型し、同時に2個のメッシュ体30を作製することができる(d)。このように作製すれば、効率的にメッシュ体13を製造できる。また、開口部を小さく絞ることができるのでマトリックスの含浸から炭化させる間に、開口部のほつれが生じにくい。
このルツボ保持部材100の製造方法によれば、炭素繊維11からなるストランド21を斜めに織り合わせてメッシュ体13を形成し、メッシュ体13の炭素繊維11間にマトリクスを充填し、メッシュ体13の内周面13aに、炭素骨材を混入した樹脂材からなる炭素前駆体を塗布し、硬化、焼成させた炭素質層を形成するので、炭素繊維11からなるストランド21を斜めに配向して織り合せたメッシュ体13の内周面13aに、ルツボ35との間の空隙27a,27bを埋める熱伝導性良好な炭素質層15を、平滑な被覆面として容易に形成できる。
次に、本実施の形態に係るルツボ保持部材の使用例として、シリコン単結晶引上げ装置に適用した例について図6を用いて説明する。
図6は実施の形態に係るルツボ保持部材を用いたシリコン単結晶引き上げ装置を表す断面図である。
シリコン単結晶引上げ装置31は、シリコン融液33を収容する石英ルツボ35と、石英ルツボ35の外周面を外側から取り囲むような状態で保持する、有底カゴ状のルツボ保持部材100とを備えており、これらがサポート37の上に置かれている。ルツボ保持部材100の外周にはヒータ39が配置されており、ヒータ39により石英ルツボ35及びルツボ保持部材100を介してシリコン融液33を加熱しながら、インゴット41を徐々に引き上げ、シリコン単結晶を作製する。
ここでのルツボ保持部材100は、周方向に拡張する力がかかった場合も拡張に追随することができるので、割れや未凝固の融液が流出すること等を防止でき、信頼性を向上させることができる。また、メッシュ体13の炭素質層15が、ルツボ35との間の空隙27a,27bを無くして接触面積を大きくし、熱伝導性を良好にできる。
なお、シリコン単結晶引上げ装置31が冷却されるとき最初にシリコン融液33の凝固が発生する、ルツボ保持部材100の上部側は、シリコン融液33による荷重のかかり具合が少なく、引上げ開始にシリコン融液が凝固した時、シリコン融液33の体積膨張を直接受けるため、剛性を低くするため傾斜角度θを小さくすることが好ましい。一方、下部側は、シリコン融液33による荷重のかかり具合が大きいが、引上げ開始にシリコン融液が凝固した時であっても、石英ルツボ35の底部が丸みを帯びているため、シリコン融液33の体積膨張を直接受けにくい。このため、剛性を大きくするよう傾斜角度θを大きくすることが好ましい。
傾斜角度θを小さくした場合、シリコン融液33の膨張が起こり横方向(周方向)に伸びても、横方向の伸びに対する縦方向(高さ方向)の収縮率が小さいため、横方向の伸びに容易に追随することができるが、傾斜角度θを大きくした場合、シリコン融液33の膨張が起こり横方向に伸びても、横方向の伸びに対する縦方向の収縮率が大きくなるため、横方向の伸びに容易に追随することができず、各ストランドに強い力がかかり、第一あるいは第二ストランドが破断したり、縦ストランドが座屈しやすくなる。
シリコン単結晶引上げ装置31が大口径インゴットを製造できる大型のものである場合は、シリコン融液33の対流を抑えるために、シリコン融液33内で上部の温度が高く、下部の温度が低くなるように温度の傾斜がつけられるようルツボ保持部材100は特に上下方向の熱伝導率が低いものであることが好ましい。シリコン単結晶引上げ装置31が大型のものである場合は、引き上げにかかる時間も比較的長いものとなり、石英ルツボ35の中にシリコン融液33を長時間収容することになる。石英ルツボ35にシリコン融液33を長時間入れておくと石英ルツボ35からシリコン融液33中に酸素が混入しやすくなるが、シリコン融液33の対流を極力抑えることによって、酸素の混入を防止できる。
熱伝導率の低いストランドを形成する炭素繊維としては、例えば一般的な炭素質の炭素繊維(黒鉛質の炭素繊維に対して)等が挙げられる。
なお、ルツボ保持部材100と石英ルツボ35との間には膨張黒鉛シートや、炭素繊維の抄造シート等の炭素質あるいは黒鉛質のシートを介在させることが望ましい。このような炭素質あるいは黒鉛質のシートを介在させた場合は、石英ルツボ35とルツボ保持部材100が直接触れないため、ルツボ保持部材100が石英ルツボ35との反応による劣化が生じにくく、炭素質あるいは黒鉛質のシートのみを交換することによって、繰り返し使用することができるというメリットがある。
上記使用例では、シリコン単結晶引上げ装置の石英ルツボ保持部材に適用した例を示したが、本発明に係るルツボ保持部材の用途はこれに限定されず、例えば、金属、ガラス、シリコン等の溶融物を収容する容器を保持するための部材であれば、いずれの用途にも適用することができる。特に、内部に熱膨張係数の異なる容器を保持するための部材に適用すれば、前記効果が得られる。
また、本発明は上述した実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施し得るものである。
図7は縦ストランドの無い編成構造の変形例を表す要部拡大正面図、図8は複数の斜めストランドによる編成構造の変形例を表す要部拡大正面図である。
例えば、上記の実施の形態においては3軸織りで形成したメッシュ体13を示したが、本発明に係るメッシュ体は3軸織りのものに限定されず、図7に示すように軸線Lに対して斜めに配向するストランド21A,21Bのみ有する形態であってもよい。つまり、メッシュ体が、軸線Lに直交する面内の周方向(図7の横方向)のストランドを有しない。これにより、周方向に膨張するような力が作用した場合であっても、周方向のストランドが存在しないので、一部のストランドに応力が集中せず、破断するストランドが発生しない。さらに、図8に示すように、斜め方向に2本以上のストランド21,21を配向させた構造を有する形態であってもよい。
また、上記の実施の形態では、メッシュ体は略円筒形状の胴部とボウル状の底部とからなる有底略カゴ形状としたが、円筒形状の胴部のみをメッシュ体とし、底部を別部材で形成したものであってもよい。
図9は炭素前駆体となる樹脂材に骨材を混練して炭素質層を得る一例の模式図である。
図9に示すように、炭素質層15Aは、炭素前駆体43と、骨材45との混合物をメッシュ体13に塗布し、高純度化する。炭素前駆体43は、不活性雰囲気下で焼成し炭素化するものであればどのようなものでもよく、例えば石油系及び石炭系のピッチや、フェノール樹脂、塩化ビニリデン、塩化ビニル等の焼成することにより炭素化するものであればどのようなものでも良い。骨材45は、炭素質のもの(炭素骨材)であればどのようなものでもよく、例えば、天然黒鉛粉、人造黒鉛粉、コークス、炭素繊維の短繊維等があげられる。炭素前駆体43となる樹脂材に炭素骨材45が混練されたペーストが内周面13aに塗布され、焼成されることで、炭素質の骨材45が樹脂炭に一体となって埋入された補強材として働き、炭素質層15Bの強度、延いてはルツボ保持部材全体の強度が高まる。
本発明に係るルツボ保持部材のメッシュ体の外観斜視図である。 図1に示したメッシュ体の要部拡大正面図である。 図1に示したルツボ保持部材の軸線を含む面を模式的に表した要部拡大断面図である。 ルツボ保持部材の製造方法の手順を表すフローチャートである。 ルツボ保持部材の製造方法の一例を表す模式図である。 実施の形態に係るルツボ保持部材を用いたシリコン単結晶引き上げ装置を表す断面図である。 縦ストランドの無い編成構造の変形例を表す要部拡大正面図である。 複数の斜めストランドによる編成構造の変形例を表す要部拡大正面図である。 炭素前駆体となる樹脂材に骨材を混練して炭素質層を得る一例の模式図である。
符号の説明
11 炭素繊維
13 メッシュ体
13a 内周面
15 炭素質層
21 ストランド
21A 第一ストランド
21B 第二ストランド
21C 縦ストランド
35 石英ルツボ(ルツボ)
35a ルツボの外周面
43 炭素前駆体となる樹脂材
45 炭素骨材
100 ルツボ保持部材
L 軸線

Claims (7)

  1. 高温の溶融物を収容するルツボを保持するためのルツボ保持部材であって、
    前記ルツボ保持部材は、
    複数の炭素繊維からなるストランドを、軸線に対して斜めに配向するように織り合せて形成した略円筒形状または略カゴ形状のメッシュ体と、
    前記炭素繊維間に充填されたマトリックスと、
    前記メッシュ体の内周面に形成され前記ルツボの外周面に密接する平滑面を有した炭素質層とで構成されていることを特徴とするルツボ保持部材。
  2. 前記炭素質層が、炭素前駆体となる樹脂材に炭素骨材を含んで形成されたことを特徴とする請求項1に記載のルツボ保持部材。
  3. 前記炭素質層が、前記炭素骨材として、天然黒鉛粉、人造黒鉛粉、コークス、炭素繊維の短繊維、のいずれかを含むことを特徴とする請求項2に記載のルツボ保持部材。
  4. 前記メッシュ体は、前記メッシュ体の軸線に対して所定の傾斜角度で配向する第一ストランドと、前記第一ストランドと同角度で逆方向に配向する第二ストランドとを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のルツボ保持部材。
  5. 前記メッシュ体は、前記メッシュ体の軸線と同一面内に配向する縦ストランドを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のルツボ保持部材。
  6. 前記メッシュ体は、前記メッシュ体の軸線に対して垂直な方向に配向するストランドを有しないことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のルツボ保持部材。
  7. 炭素繊維からなるストランドを軸線に対して斜めに織り合わせて略円筒形状または略カゴ形状のメッシュ体を形成する工程と、
    前記メッシュ体の前記炭素繊維間にマトリクスを充填する工程と、
    前記メッシュ体の内周面に、炭素骨材を混入した樹脂材からなる炭素前駆体を塗布し、硬化、焼成させ炭素質層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とするルツボ保持部材の製造方法。
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