JPH10152391A - 単結晶引き上げ用ルツボ及びその製造方法 - Google Patents

単結晶引き上げ用ルツボ及びその製造方法

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JPH10152391A
JPH10152391A JP9171365A JP17136597A JPH10152391A JP H10152391 A JPH10152391 A JP H10152391A JP 9171365 A JP9171365 A JP 9171365A JP 17136597 A JP17136597 A JP 17136597A JP H10152391 A JPH10152391 A JP H10152391A
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    • F17CVESSELS FOR CONTAINING OR STORING COMPRESSED, LIQUEFIED OR SOLIDIFIED GASES; FIXED-CAPACITY GAS-HOLDERS; FILLING VESSELS WITH, OR DISCHARGING FROM VESSELS, COMPRESSED, LIQUEFIED, OR SOLIDIFIED GASES
    • F17C2209/00Vessel construction, in particular methods of manufacturing
    • F17C2209/21Shaping processes
    • F17C2209/2154Winding

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  • Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリンダ状の胴部のみならずボウル状の底部
もフィラメントワインディング法で強化されたC/C複
合材製の単結晶引き上げ用ルツボを提供することにあ
る。 【解決手段】 本発明は、フィラメイントワインディン
グを、周方向強化層23のみならず軸方向強化層22,26 を
組み合わせ、これらの組み合わせを2組以上とする炭素
繊維強化炭素複合材製の単結晶引き上げ用ルツボ及びそ
の製造方法である。軸方向強化層22,26 は中心軸16に対
する巻き付け角が0°〜10°のレベル巻26き又はポー
ラ巻き22の少なくとも一つで形成でき、周方向強化層23
は中心軸16に対する巻き付け角が70°〜90°のパラ
レル巻き23又はヘリカル巻きの少なくとも一つで形成で
きる。軸方向強化層22,26 が底部の中心17を覆うこと
で、孔無しの一体でC/C複合材製ルツボになる。この
ようなC/C複合材の表面に、熱分解炭素を含浸させる
とともに被覆させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン、ガリウ
ム又はこれらの化合物の単結晶引き上げ装置に用いられ
るルツボ及びその製造方法に関わる。特に、炭素繊維強
化炭素複合材製のルツボ、及び、フィラメントワインデ
ィング法によって炭素繊維強化炭素複合材製の単結晶引
き上げ用ルツボを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明はチョクラルスキー法(CZ法)
による半導体単結晶引き上げ装置等に用いられる単結晶
引き上げ用ルツボ及びその製造方法に関する。CZ法に
よるシリコン単結晶の製造には、従来より、シリコンを
その内部で溶融するための石英ルツボと、これを収容し
て外部から支持するための炭素製のルツボが用いられて
いる。石英ルツボは使用中にシリコンの溶融熱を受けて
軟化し、その外表面がルツボ内面に密着した状態とな
る。この状態のまま冷却すると、石英ルツボより熱膨張
係数が大きな炭素製のルツボには大きな応力が発生す
る。
【0003】そこで、このような応力に耐える機械的強
度を有し、比較的石英ルツボに近い熱膨張係数を有し、
大型化に対応しやすい炭素繊維強化炭素複合材(Carbon
Fiber Reinforced Carbon Composite)或いはC/C複合
材(C/C Composite) で単結晶引き上げ用ルツボを製造す
ることが提案されている。実公平3−43250号公報
は、胴部と底部からなるルツボのうち、胴部のみ又はそ
の全体をC/C複合材で製造することを提案している。
その製造方法としては、フィラメントワインディング法
を用い、マトリックス前駆体が含浸された炭素繊維をヘ
リカル状にルツボ状のマンドレルに巻き付けて成形する
ことを提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ボウル
状に湾曲した底部に滑りが生じないように、ヘリカル状
に炭素繊維を巻き付けることは困難であるという問題が
あった。そのため、底部の巻き付けが不十分になって十
分な強度を有する底部を形成することができなかった。
【0005】また、経験的に最も応力が集中するのは、
胴部から底部に至る部分であり、全体をフィラメントワ
インディング法によるC/C複合材で製造することの困
難性に鑑み、胴部と底部の境界部分だけをC/C複合材
で製造することも提案されている。しかし、この場合の
製造方法も、フィラメントワインディング法を用い、マ
トリックス前駆体が含浸された炭素繊維をパラレル巻き
又はヘリカル巻きでルツボ状のマンドレルに巻き付けて
成形する方法である。胴部と底部の境界部分だけをC/
C複合材で製造することは、胴部と底部の全体をC/C
複合材で製造することより優しいが、胴部と底部の境界
部分も湾曲しており、この湾曲した部分に滑りを生じな
いようにパラレル巻き又はヘリカル巻きを行うことは依
然として困難であった。その結果、胴部のみならず、底
部まで十分な強度を有するC/C複合材製の単結晶引き
上げ用ルツボを提案することができなかった。
【0006】また、フィラメントワインディング法に用
いられるルツボ状のマンドレルは底部の中心と胴部の中
心の両端に軸が突設された形状をしている。そのため、
胴部と底部の全体をC/C複合材で製造したとしても、
底部の中心には孔が残り、この部分を別途のC/C複合
材で栓をする必要があった。また、C/C複合材は黒鉛
よりポーラスであるため、シリコンと反応するSiC化
が生じやすいという問題点もあった。
【0007】本発明は従来の技術のこのような問題点を
解決するためになされたものであり、その第1の目的
は、シリンダ状の胴部のみならずボウル状の底部もフィ
ラメントワインディング法で強化されたC/C複合材製
の単結晶引き上げ用ルツボを提供することにある。また
第2の目的は、フィラメントワインディング法の足らざ
る部分を炭素繊維シートで補いつつ全体として強化され
たC/C複合材製の単結晶引き上げ用ルツボを提供する
ことにある。
【0008】また第3の目的は、ボウル状の底部に孔が
なく、底部の全体が強化されたC/C複合材製の単結晶
引き上げ用ルツボを提供することにある。また第4の目
的は、C/C複合材の表面性状を改善し、SiC化が生
じにくいC/C複合材製の単結晶引き上げ用ルツボを提
供することにある。また第5の目的は、シリンダ状の胴
部のみならずボウル状の底部もフィラメントワインディ
ング法で強化された孔無しのC/C複合材製の単結晶引
き上げ用ルツボを簡単且つ確実に製造できる方法を提供
することにある。また第6の目的は、シリンダ状の胴部
のみならずボウル状の底部もフィラメントワインディン
グ法で強化された孔有りのC/C複合材製の単結晶引き
上げ用ルツボを効率的に製造できる方法を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のうちで請求項1に記載の発明は、シリンダ状
の胴部とボウル状の底部とからなり、炭素繊維強化炭素
複合材により形成された単結晶引き上げ用ルツボであっ
て、前記炭素繊維を引き揃え、前記胴部を通過するよう
に周方向に沿って巻き付けた周方向強化層と、前記炭素
繊維を引き揃え、前記底部に掛けられ前記胴部に至るよ
うに軸方向に沿って巻きかけた軸方向強化層とを備えて
なることを特徴とする単結晶引き上げ用ルツボである。
【0010】更に、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の軸方向強化層が、前記底部の中心を覆って設け
られ、前記底部は孔無しの一体で形成された単結晶引き
上げ用ルツボである。また、請求項3に記載の発明は、
請求項1に記載の周方向強化層が、パラレル巻き又はヘ
リカル巻きの少なくとも一つで形成され、請求項1に記
載の軸方向強化層がレベル巻き又はポーラ巻きの少なく
とも一つで形成される単結晶引き上げ用ルツボである。
ここで、前記パラレル巻き又はヘリカル巻きは、中心軸
に対して70°〜90°巻き付け角を有し、前記レベル
巻き又はポーラ巻きは、中心軸に対して0°〜10°の
巻き付け角を有する。
【0011】更に、請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載の周方向強化層と軸方向強化層の組み合わせが、
複数組重ねられた単結晶引き上げ用ルツボである。ま
た、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の胴部と
底部の最内層が、炭素繊維クロスの張りつけにより形成
されている単結晶引き上げ用ルツボである。また、請求
項6に記載の発明は、請求項1に記載の炭素繊維強化炭
素複合材の表面が、熱分解炭素が含浸されるとともに被
覆されている単結晶引き上げ用ルツボである。
【0012】また、請求項7に記載の発明は、シリンダ
状の胴部とボウル状の底部とからなり、炭素繊維強化炭
素複合材により形成された単結晶引き上げ用ルツボであ
って、前記炭素繊維を引き揃えて巻き付けた周方向の強
化層と、前記炭素繊維を引き揃えて前記底部に掛けられ
た軸方向の強化層との多層構造を備え、前記底部は孔無
しの一体であることを特徴とする単結晶引き上げ用ルツ
ボである。また、請求項8に記載の発明は、シリンダ状
の胴部とボウル状の底部とからなり、炭素繊維強化炭素
複合材により形成された単結晶引き上げ用ルツボであっ
て、前記炭素繊維を引き揃えて巻き付けた周方向の強化
層と、前記炭素繊維を引き揃えて前記底部に掛けられた
軸方向の強化層との多層構造を備え、前記炭素繊維強化
炭素複合材の表面には、熱分解炭素が含浸されるととも
に被覆されている単結晶引き上げ用ルツボである。
【0013】また、底部に掛けられ胴部に至る巻きかけ
による強化層は、底部の中心で密になるが、胴部に至る
と粗になる。胴部の周方向に巻き付けた強化層は、胴部
の粗を密に変えるが、前記底部のうち前記胴部に隣接す
る部分は粗のままになる。そこで、この隣接部分の粗を
補うために、請求項9に記載の発明は、周方向巻き付け
を延在させることに代わるか又は付け加えて、複数の炭
素繊維シートを環状に張りつけた。即ち、請求項9に記
載の発明は、シリンダ状の胴部とボウル状の底部とから
なり、炭素繊維強化炭素複合材により形成された単結晶
引き上げ用ルツボであって、前記炭素繊維を引き揃え、
前記底部に掛けられ前記胴部に至るように巻きかけた第
1強化層と、前記炭素繊維のシートの複数を、前記底部
のうち前記胴部に隣接する部分に環状に張りつけた第2
強化層と、前記炭素繊維を引き揃え、前記胴部の周方向
に沿って巻き付けた第3強化層とを備えてなる単結晶引
き上げ用ルツボである。前記第2強化層の炭素繊維シー
トには底部に掛けられ胴部に至る巻きかけによる強化層
が被せられることが望ましい。
【0014】更に、請求項10に記載の発明は、請求項
9に記載の第1強化層が、前記底部の中心を覆って設け
られ、前記底部は孔無しの一体で形成された単結晶引き
上げ用ルツボである。また、請求項11に記載の発明
は、請求項9に記載の第1強化層が、レベル巻き又はポ
ーラ巻きの少なくとも一つで形成され、請求項9に記載
の第2強化層が、1D又は2Dのシートの少なくとも一
つの張りつけで形成され、前記第3強化層がパラレル巻
き又はヘリカル巻きの少なくとも一つで形成される単結
晶引き上げ用ルツボである。ここで、前記レベル巻き又
はポーラ巻きは、中心軸に対して0°〜10°の巻き付
け角を有し、前記パラレル巻き又はヘリカル巻きは、中
心軸に対して70°〜90°の巻き付け角を有する。
【0015】更に、請求項12に記載の発明は、請求項
11に記載の第1強化層と第2強化層と第3強化層の組
み合わせが、複数組重ねられた単結晶引き上げ用ルツボ
である。また、請求項13に記載の発明は、請求項9に
記載の胴部と底部の最内層が、炭素繊維クロスの張りつ
けにより形成されている単結晶引き上げ用ルツボであ
る。また、請求項14に記載の発明は、請求項9に記載
の炭素繊維強化炭素複合材の表面が、熱分解炭素が含浸
されるとともに被覆されている単結晶引き上げ用ルツボ
である。
【0016】また、請求項15に記載の発明は、シリン
ダ状の胴部とボウル状の底部とからなり、炭素繊維強化
炭素複合材により形成された単結晶引き上げ用ルツボで
あって、前記炭素繊維を引き揃えて前記底部に掛けられ
た第1強化層と、前記底部のうち前記胴部に隣接する部
分に炭素繊維シートを環状に張りつけた第2強化層と、
前記炭素繊維を引き揃えて前記胴部の周方向に沿って巻
き付けた第3強化層との多層構造を備え、前記底部は孔
無しの一体であることを特徴とする単結晶引き上げ用ル
ツボである。また、請求項16に記載の発明は、シリン
ダ状の胴部とボウル状の底部とからなり、炭素繊維強化
炭素複合材により形成された単結晶引き上げ用ルツボで
あって、前記炭素繊維を引き揃えて前記底部に掛けられ
た第1強化層と、前記底部のうち前記胴部に隣接する部
分に炭素繊維シートを環状に張りつけた第2強化層と、
前記炭素繊維を引き揃えて前記胴部の周方向に沿って巻
き付けた第3強化層との多層構造を備え、前記炭素繊維
強化炭素複合材の表面には、熱分解炭素が含浸されると
ともに被覆されていることを特徴とする単結晶引き上げ
用ルツボである。
【0017】また、請求項17に記載の発明は、シリン
ダ状の胴部とボウル状の底部とからなり、炭素繊維強化
炭素複合材料により形成された単結晶引き上げ用ルツボ
の製造方法であって、前記胴部の内径に相当する外径を
有し、前記胴部の長さ以上に長い円筒部と、前記円筒部
の一端に設けられ、前記底部が嵌まる膨出部と、前記円
筒部の他端の中心から突出する軸部とを有するマンドレ
ルを用い、マトリックス前駆体が含浸された炭素繊維を
前記膨出部から前記円筒部の前記他端へと斜めに巻き付
けられるレベル巻きと、マトリックス前駆体が含浸され
た前記炭素繊維を前記円筒部の周方向に巻きつけられる
パラレル巻きとを含んだワインディングにより第1成形
体を得る工程と、前記第1成形体の前記円筒部の前記他
端の側を切断して1個のルツボ状の第2成形体を得る工
程とを有する単結晶引き上げ用ルツボの製造方法であ
る。また、請求項18に記載の発明は、シリンダ状の胴
部とボウル状の底部とからなり、炭素繊維強化炭素複合
材により形成された単結晶引き上げ用ルツボであって、
前記炭素繊維強化炭素複合材を構成する炭素繊維は、前
記底部から前記胴部へと斜めに掛けられ、前記底部の頂
点に炭素繊維が集中しないで前記ボウル状の底部の全体
に炭素繊維が通るように、頂点からの距離を変えて巻き
かけられるレベル巻きと、前記胴部の周方向に巻かれる
パラレル巻きとの組み合わせによるワインディングを含
んで配設され、前記底部は孔無しで形成されている単結
晶引き上げ用ルツボである。
【0018】また、請求項19に記載の発明は、シリン
ダ状の胴部とボウル状の底部とからなり、炭素繊維強化
炭素複合材料により形成された単結晶引き上げ用ルツボ
の製造方法であって、前記胴部の内径に相当する外径を
有し、前記胴部の2個分以上の長さを有する円筒部と、
前記円筒部の両端に設けられ、前記底部が嵌まる両端膨
出部と、前記両端膨出部の少なくとも一方の中心から突
出する軸部とを有するマンドレルを用い、マトリックス
前駆体が含浸された炭素繊維を前記マンドレルの前記両
端膨出部に引っ掛かるように斜めに巻き付けるレベル巻
きと、マトリックス前駆体が含浸された前記炭素繊維を
前記円筒部の周方向に巻きつけられるパラレル巻きとを
含んだワインディングにより第1成形体を得る工程と、
前記第1成形体を前記円筒部の中央で切断し、前記底部
に前記軸部を通す孔が開いた2個の第2成形体を得る工
程と有する単結晶引き上げ用ルツボの製造方法である。
また、請求項20に記載の発明は、シリンダ状の胴部と
ボウル状の底部とからなり、炭素繊維強化炭素複合材に
より形成された単結晶引き上げ用ルツボであって、前記
炭素繊維強化炭素複合材を構成する炭素繊維は、前記底
部から前記胴部へと斜めに掛けられ、前記底部に設けら
れた孔を回避するレベル巻きと、前記胴部の周方向に巻
かれるパラレル巻きとの組み合わせによるワインディン
グを含んで配設され、前記底部は孔有りで形成されてい
る単結晶引き上げ用ルツボである。
【0019】
【発明の作用及び効果】本発明のうち請求項1に記載の
発明によると、周方向強化層がルツボの胴部を押し広げ
ようとする力に対抗し、軸方向強化層がルツボの底部を
押し下げようとする力に対抗する。従って、シリンダ状
の胴部のみならずボウル状の底部もフィラメントワイン
ディング法で強化されたC/C複合材製の単結晶引き上
げ用ルツボとなっている。その結果、単結晶引き上げ用
ルツボとして十分な機械的強度を有する。
【0020】本発明のうち請求項2に記載の発明による
と、ボウル状の底部に孔がないので、上記請求項1の発
明による効果に加えて、更に、底部の全体が強化された
C/C複合材製の単結晶引き上げ用ルツボとなってい
る。本発明のうち請求項3に記載の発明によると、請求
項1に記載の発明と同様に、周方向強化層がルツボの胴
部を押し広げようとする力に対抗し、軸方向強化層がル
ツボの底部を押し下げようとする力に対抗する。従っ
て、シリンダ状の胴部のみならずボウル状の底部もフィ
ラメントワインディング法で強化されたC/C複合材製
の単結晶引き上げ用ルツボとなっている。その結果、単
結晶引き上げ用ルツボとして十分な機械的強度を有す
る。
【0021】本発明のうち請求項4に記載の発明による
と、周方向強化層及び軸方向強化層が、複数組重ねられ
ているので、更に、シリンダ状の胴部及びボウル状の底
部がフィラメントワインディング法で強化されたC/C
複合材製の単結晶引き上げ用ルツボとなっている。本発
明のうち請求項5に記載の発明によると、上記請求項1
の発明による効果に加えて、ルツボの最内層が炭素繊維
クロスの張りつけにより形成されているので、石英ルツ
ボとの接触性が向上する。本発明のうち請求項6に記載
の発明によると、上記請求項1の発明による効果に加え
て、C/C複合材の表面に、熱分解炭素が含浸させられ
被覆されているので、耐SiC化が向上する。
【0022】本発明のうち請求項7に記載の発明による
と、周方向強化層がルツボの胴部を押し広げようとする
力に対抗し、軸方向強化層がルツボの底部を押し下げよ
うとする力に対抗するので、シリンダ状の胴部のみなら
ずボウル状の底部もフィラメントワインディング法によ
って強化されている。更に、ボウル状の底部に孔がない
ので、底部の全体が、より強化されたC/C複合材製の
単結晶引き上げ用ルツボとなっている。その結果、単結
晶引き上げ用ルツボとして十分な機械的強度を有する。
本発明のうち請求項8に記載の発明によると、周方向強
化層がルツボの胴部を押し広げようとする力に対抗し、
軸方向強化層がルツボの底部を押し下げようとする力に
対抗するので、シリンダ状の胴部のみならずボウル状の
底部もフィラメントワインディング法によって強化され
ている。更に、C/C複合材の表面に、熱分解炭素が含
浸させられ被覆されているので、耐SiC化が向上した
C/C複合材製の単結晶引き上げ用ルツボとなってい
る。
【0023】本発明のうち請求項9に記載の発明による
と、フィラメントワインディング法によって形成された
第1及び第3強化層によってルツボの底部を押し下げよ
うとする力及びルツボの胴部を押し広げようとする力に
対抗し、更に、前記第1及び第3強化層によって足らざ
る部分を炭素繊維シートの張り付けによって形成された
第2強化層で補っている。その結果、第2強化層によっ
て、更に、円周方向が強化されると共に、全体の厚みが
揃い、全体として強化されたC/C複合材製の単結晶引
き上げ用ルツボとなっている。
【0024】本発明のうち請求項10に記載の発明によ
ると、ボウル状の底部に孔がないので、上記請求項9の
発明による効果に加えて、更に、底部の全体が強化され
たC/C複合材製の単結晶引き上げ用ルツボとなってい
る。本発明のうち請求項11に記載の発明によると、請
求項9に記載の発明と同様に、フィラメントワインディ
ング法によって形成された第1及び第3強化層によって
ルツボの底部を押し下げようとする力及びルツボの胴部
を押し広げようとする力に対抗し、更に、前記第1及び
第3強化層によって足らざる部分を炭素繊維シートの張
り付けによって形成された第1強化層で補っている。そ
の結果、全体として強化されたC/C複合材製の単結晶
引き上げ用ルツボとなっている。
【0025】本発明のうち請求項12に記載の発明によ
ると、第1、第2、第3強化層が、複数組重ねられてい
るので、更に、全体として強化されたC/C複合材製の
単結晶引き上げ用ルツボとなっている。本発明のうち請
求項13に記載の発明によると、上記請求項9の発明に
よる効果に加えて、ルツボの最内層が炭素繊維クロスの
張りつけにより形成されているので、石英ルツボとの接
触性が向上する。本発明のうち請求項14に記載の発明
によると、上記請求項9の発明による効果に加えて、C
/C複合材の表面に、熱分解炭素が含浸させられ被覆さ
れているので、耐SiC化が向上する。
【0026】本発明のうち請求項15に記載の発明によ
ると、フィラメントワインディング法によって形成され
た第1及び第3強化層によってルツボの底部を押し下げ
ようとする力及びルツボの胴部を押し広げようとする力
に対抗し、更に、前記第1及び第3強化層によって足ら
ざる部分を炭素繊維シートの張り付けによって形成され
た第2強化層で補っている。更に、ボウル状の底部に孔
がないので、底部の全体が、より強化されたC/C複合
材製の単結晶引き上げ用ルツボとなっている。本発明の
うち請求項16に記載の発明によると、フィラメントワ
インディング法によって形成された第1及び第3強化層
によってルツボの底部を押し下げようとする力及びルツ
ボの胴部を押し広げようとする力に対抗し、更に、前記
第1及び第3強化層によって足らざる部分を炭素繊維シ
ートの張り付けによって形成された第2強化層で補って
いる。更に、C/C複合材の表面に、熱分解炭素が含浸
させられ被覆されているので、耐SiC化が向上したC
/C複合材製の単結晶引き上げ用ルツボとなっている。
【0027】本発明のうち請求項17に記載の発明によ
ると、ルツボ状マンドレルの反膨出側のみに軸を突設さ
せたマンドレルを用い、レベル巻きとパラレル巻きとを
含んでいるので、シリンダ状の胴部のみならずボウル状
の底部もフィラメントワインディング法で強化され、且
つ、底部に孔の無いC/C複合材製の単結晶引き上げ用
ルツボを簡単且つ確実に製造できる。本発明のうち請求
項18に記載の発明によると、レベル巻きとパラレル巻
きの組合せによってワインディングされているので、シ
リンダ状の胴部のみならずボウル状の底部も強化され、
且つ、底部に孔が無いので、より底部が強化されたC/
C複合材製の単結晶引き上げ用ルツボとなっている。
【0028】本発明のうち請求項19に記載の発明によ
ると、一対のルツボ状マンドレルの反膨出側を突き合わ
せ状に一体にし、膨出側に軸を突設したマンドレルを用
い、、レベル巻きとパラレル巻きとを含んでいるので、
シリンダ状の胴部のみならずボウル状の底部もフィラメ
ントワインディング法で強化された底部に孔を有するC
/C複合材製の単結晶引き上げ用ルツボを二個効率良く
製造することができる。本発明のうち請求項20に記載
の発明によると、レベル巻きとパラレル巻きの組合せに
よってワインディングされているので、シリンダ状の胴
部のみならずボウル状の底部も強化されたC/C複合材
製の単結晶引き上げ用ルツボとなっている。
【0029】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面に基づ
いて説明する。図1において、マンドレル11は、円筒
部12と、円筒部12の一端で膨出する膨出部13と、
円筒部12の他端の中心から突設された軸部14とから
なる金属製である。円筒部12はルツボ胴部の内径に相
当する外径を有し、ルツボ胴部よりやや長くなってい
る。膨出部13はルツボ底部の内側の湾曲形状に沿う湾
曲した外周面を有している。このマンドレル11を制御
された回転が可能な軸部14によって支持し、マトリッ
クス前駆体が含浸された炭素繊維を供給するデリバリア
イ部15を図示のようにマンドレル11の外周に沿って
移動させると、ポーラ巻き、パラレル巻き、レベル巻き
等のフィラメントワインディングが自在に行える。この
とき、円筒部12の他端側の側面に巻き付けられる炭素
繊維は捨て巻きとなる。他端側円周部で炭素繊維がすべ
る事があるので、ピンを設置してズレ止めを行う事があ
る。
【0030】図2により図1のマンドレルを用いて成形
体を得るまでの工程を説明する。マンドレル11の表面
に、樹脂等のマトリックス前駆体が含浸された2Dクロ
ス21の一層を織り目が中心軸16に交差するように張
りつける(工程)。この2Dクロス21を最内層とす
ることにより、内表面がフラットになる。つぎに、フィ
ラメントワインディング法により、樹脂等のマトリック
ス前駆体を含浸させた炭素繊維をマンドレル11の外周
に巻き付ける。まず、膨出部13の頂点17を通るポー
ラ巻き22を行う(工程)。このポーラ巻き22は、
中心軸16に対する巻き付け角度が0°となるように巻
き付けられるものであって、頂点17の部分に密に集ま
る。このポーラ巻き22によって、最内層の2Dクロス
21が締めつけられる。つぎに、円筒部12の周方向に
沿って巻き付けるパラレル巻き23を行う(工程)。
このパラレル巻き23は、中心軸16に対する巻き付け
角度が90°近くとなるように巻き付けられるものであ
って、ルツボ胴部の周方向強化層を形成する。
【0031】つぎに、膨出部13のうち円筒部12に隣
接する部分に、樹脂等のマトリックス前駆体が含浸され
た1Dプリプレグ又は2Dクロスのシート25の複数を
環状に張り合わせる(工程)。この隣接部分は、ルツ
ボ底部の曲率半径が小さい湾曲部分に相当し、厚み調整
の為に張られる。シート25の炭素繊維の並ぶ方向を周
方向とすることが好ましい。つぎに、膨出部13に掛け
られ円筒部12に至るレベル巻き26を行う(工
程)。このレベル巻き26は、中心軸16に対する巻き
付け角度が0°〜10°なるように巻き付けられるもの
であって、ルツボ底部からルツボ胴部に至る軸方向強化
層を形成する。このとき、膨出部13におけるレベル巻
き26が頂点17に集中しないように、頂点17からの
距離を変えた巻きかけを行い、膨出部13の大きな曲率
半径の湾曲部分の全体に炭素繊維が通るように分散す
る。上述したパラレル巻き(工程)とシート張りつけ
(工程)とレベル巻き(工程)の組み合わせによ
り、マンドレル11の外周に略均一厚みの組み合わせ層
が形成される。マンドレル11の外周の成形体が所定厚
みになるまで、〜工程による組み合わせ層を複数層
重ねる。
【0032】図3により、以上の成形工程(S1)につ
づく工程を説明する。成形体が巻き付けられたマンドレ
ルのまま乾燥させる。マンドレル外周の成形体に外圧を
付与しながら加熱し、マトリックス前駆体の樹脂を熱硬
化させる(S2)。そして、図2のA線で成形体をカッ
トすることにより、ルツボ状の一次成形体を得る。ルツ
ボ状一次成形体を不活性ガス中で加熱し、一次炭素化を
行う(S3)。更に、ピッチ含浸(S4)と二次炭素化
(S5)を必要数繰り返し、含浸による高密度化を行
う。所定の密度が得られると、黒鉛化を行う(S6)。
ルツボの長さ及びルツボ底部の外周に必要な機械加工を
施して(S7)、所定形状となった二次成形体を得る。
さらに、不純物を除去する高純度化処理を行い、更に、
必要に応じて、CVI(Chemical Vapor Impregnation)
により熱分解炭素(Pyrolytic Carbon)を二次成形体表面
の細孔に含浸させるとともに、二次成形体表面に被覆さ
せ(S8)、最終製品を得る(S9)。
【0033】このようにして得られた単結晶引き上げ用
ルツボの断面が図4に示される。ルツボ1は、シリンダ
状の胴部2とボウル状の底部3の一体構造である。底部
3は、胴部2に隣接する小さな曲率半径(R1)の湾曲
部分4と、底部3の中心軸7の回りを形成する大きな曲
率半径(R2)の湾曲部分5とからなっている。また底
部3には孔がなく、機械加工による取付座6が形成され
ている。このようなルツボにあっては、底部3から胴部
2にU字状に至る軸方向強化層8と胴部2の外周の周方
向強化層9とを有している。このような単結晶引き上げ
用ルツボ1に作用する応力の状態が図5に示される。ル
ツボ1の内部に石英ルツボ31が嵌められ、石英ルツボ
31の中に少量のシリコン残渣32が残った状態で冷却
される場合と、大きな応力がルツボ1に作用する。ま
ず、シリコン残渣32の表面が固まり、次に底部に接す
る部分が固まり、やがて内部が固まっていく。ルツボ1
は石英ルツボ31より熱膨張係数が大きく、また、シリ
コンは固体になる時に膨張するので、周方向に突っ張る
力a1が発生し、つぎに下方向に突っ張る力a2が発生
する。すなわち、胴部2には周方向の引っ張り応力b1
以外に、底部3を胴部2から引き剥がそうとする軸方向
の応力b2が発生する。周方向の引っ張り応力b1は、
図4の周方向強化層9が受け持ち、軸方向の応力b2
は、図4の軸方向強化層8が受け持つ。
【0034】図6は、2個取りのマンドレル111を示
す。マンドレル111は、右円筒部112Rと、右円筒
部112Rの一端で膨出する右膨出部113Rと、左円
筒部112Lと、左円筒部112Lの一端で膨出する左
膨出部113Lと、右膨出部113Rの中心から突設さ
れた右軸部114Rと、左膨出部113Lの中心から突
設された左軸部114Lとからなる金属製である。左右
円筒部112R,112Lはルツボ胴部の内径に相当す
る外径を有し、ルツボ胴部の二倍よりやや長くなってい
る。左右膨出部113R,113Lはルツボ底部の内側
の湾曲形状に沿う湾曲した外周面を有している。このマ
ンドレル111を、制御された回転が可能な左右軸部1
14R,114Lによって支持し、マトリックス前駆体
が含浸された炭素繊維を供給するデリバリアイ部115
を図示のようにマンドレル111の外周に沿って移動さ
せる。
【0035】図7は、2個取りのマンドレル111で成
形体を得る工程を示す。マンドレル111の表面に、樹
脂等のマトリックス前駆体が含浸された2Dクロス12
1の一層を織り目が中心軸116に交差するように張り
つける(工程)。つぎに、左右膨出部113R,11
3Lに掛けられ左右円筒部112R,112Lに至るレ
ベル巻き122を行う(工程)。このレベル巻き12
2は、中心軸116に対する巻き付け角度が0°〜10
°なるように巻き付けられるものであって、ルツボ底部
からルツボ胴部に至る軸方向強化層を形成する。このと
き、左右膨出部113R,113Lにおけるレベル巻き
122が左右軸部114R,114Lの回りで散らばる
ような巻きかけを行い、左右膨出部113R,Lの全体
に炭素繊維が通るようにする。つぎに、左右円筒部11
2R,112Lの周方向に沿って巻き付けるパラレル巻
き123を行う(工程)。このパラレル巻き123
は、中心軸116に対する巻き付け角度が90°近くと
なるように巻き付けられるものであって、ルツボ胴部の
周方向強化層を形成する。
【0036】つぎに、左右膨出部113R,113Lの
うち左右円筒部112R,112Lに隣接する部分に、
樹脂等のマトリックス前駆体が含浸された1Dプリプレ
グ又は2Dクロスのシート125の複数を環状に張り合
わせる(工程)。この隣接部分は、ルツボ底部の曲率
半径が小さい湾曲部分に相当し、厚み調整の為に張られ
る。シート125の炭素繊維の並ぶ方向を周方向とする
ことが好ましい。上述したレベル巻き(工程)とパラ
レル巻き(工程)きシート張りつけ(工程)との組
み合わせにより、マンドレル111の外周に略均一厚み
の組み合わせ層が形成される。マンドレル111の外周
の成形体が所定厚みになるまで、〜工程による組み
合わせ層を複数層重ねる。
【0037】このようにして得られたルツボの断面図が
図8に示される。ルツボ101がシリンダ状の胴部10
2とボウル状の底部103の一体構造である点は図4と
同様である。底部103の中心には、マンドレル111
の左右軸部114R,114Lを通すための孔107が
存在している。この孔107は、栓110が挿入される
ことによって塞がれる。その時、孔107を形成する面
と、この面と接触する部分の栓の側面にそれぞれ雌ネ
ジ、雄ネジを加工して栓110を取り付けてもよい。ま
た、孔107を形成する面と、この面と接触する部分の
栓の側面とを互いに係合するテーパ状としてもよいし、
単にストレートな円筒状と円柱状の面としてもよい。し
たがって、軸方向強化層108は、孔107を迂回する
ようなU字状で掛け渡されている。周方向強化層109
は図4と同様に胴部102の外周に沿うように配設され
ている。底部103特に孔107の回りの応力は、図4
の孔無しに比較して大きくなるものの、マンドレル11
1の軸部の存在により、二個取りや効率的なワインディ
ングが可能になる。
【0038】また、孔無しのルツボを二個同時に製作す
るためには、第1図に示した2個のマンドレル11を第
9図(a)及び第9図(b)に示すように、駆動装置2
0を介して左右対称に連結するとよい。第9図(a)及
び第9図(b)において、駆動装置20は左右両方に突
き出した回転軸14a、14bを有する。この回転軸1
4a、14bによって2個のマンドレル11は支持され
ている。第9図(a)においては、マトリックス前駆体
が含浸された炭素繊維を供給するための2個のデリバリ
アイ部15が、駆動装置20を介して点対称に配置され
ている。そして、それぞれのデリバリアイ部15をそれ
ぞれのマンドレル11の外周に沿って移動させると、ポ
ーラ巻き、パラレル巻き、レベル巻き等のフィラメント
ワインディングが自在に行える。第9図(b)において
は、マトリックス前駆体が含浸された炭素繊維を供給す
るための2個のデリバリアイ部15が、駆動装置20を
介して線対称に配置されている。そして、それぞれのデ
リバリアイ部15をそれぞれのマンドレル11の外周に
沿って移動させると、ポーラ巻き、パラレル巻き、レベ
ル巻き等のフィラメントワインディングが自在に行え
る。
【0039】
【実施例】さらに、具体的実施例について説明する。 〔実施例1〕図1のマンドレルを使用し、マンドレル表
面にトレカT−300 6K 平織りクロス(東レ
(株)製)にフェノール樹脂を含浸したものを1層張り
つけ、その上にフィラメントワインディングを施した。
フィラメントワインディングは、トレカT−300 1
2K(東レ(株)製)フィラメント6本にフェノール樹
脂を含浸させながら、レベル巻き、中心軸に対する巻き
付け角が85°〜90°のパラレル巻きを交互に3層づ
つ巻き付けた。胴部はパラレル巻きとレベル巻きの6層
になるが、底部はレベル巻きだけになるので、パラレル
巻きを行った後に、底部のうち胴部との隣接部分に、1
Dプリプレグを扇状に裁断したものを一枚一枚張り合わ
せて環状にした。これらにより層厚み7mmの成形体が
得られた。つぎに、オーブン中にて100°Cで揮発分
調整を行ったのち、真空パックを被せて真空引きをしな
がら、オーブンの温度を200°Cまで上げて成形体を
熱硬化させた。熱硬化後、マンドレルから取り外し、ル
ツボ状成形体を得た。つぎに、胴部の真円度を保つため
に、黒鉛製の変形防止用治具を取付け、電気炉で窒素注
入しながら10°C/hrの昇温で1000°Cまで昇
温し、C/C複合材を得た。
【0040】また、ピッチ含浸と焼成を4回繰り返して
緻密化を行った。更に最終熱処理として黒鉛製の変形防
止用治具を取付けたまま、窒素気流中で2000°Cの
熱処理を行った。そののち、ルツボ底部の機械加工を施
し、更に高純度化処理のために、真空炉にセットし、2
000°Cまで加熱したのち、塩素ガスを供給し、炉内
圧力10torrで20時間キープした。更に、熱分解
炭素の含浸及び被覆のために、真空炉内にセットし、メ
タンガスを供給し、炉内圧力25torrで100時間
キープし、CVI法の熱分解炭素によるC/C複合材の
緻密化処理を行い最終製品を得た。このCVI処理によ
って、C/C複合材のかさ密度は1.6から1.7に上
昇し、気孔率が20%から14.5%に下がった。この
ようにして得られたC/C複合材製のルツボを単結晶引
き上げ装置に使用した。単結晶引き上げ操業毎に使い捨
てされる石英ルツボ底部に割れが発生し、C/C複合材
製ルツボの胴部及び底部共に強度があることが確認され
た。また、C/C複合材製ルツボの内面についても、熱
分解炭素によりSiO2 との反応が抑制されており、3
0回の操業回数で底部のうち胴部に隣接する部分に多少
の損耗が見られただけである。
【0041】〔実施例2〕図7のようなマンドレルを使
用し、ルツボ底部に孔が存在すること以外は実施例1と
同様である。軽くて堅牢であるというハンドリング性に
優れるという点と、SiO2 との反応の抑制という点は
実施例1と同じである。ただし、実施例1と同じ30回
の操業回数で底部の孔の周辺に亀裂の兆候が見られた。
【0042】〔比較例1〕図7に示すマンドレルを用
い、ヘリカル巻きとパラレル巻きのみの組合せでルツボ
形状の成形を行った。ヘリカル巻きは、炭素繊維糸がず
れてしまい実施例2程に回転軸近傍まで巻き付けること
が出来なかった。結果として実施例より底孔の大きなル
ツボとなった。パラレル巻きはヘリカル巻きと交互に行
い、実施例1,2と同様に行った。また、CVI処理も
同様に行い、同様な密度増加が得られた。しかし、実際
の操業においては、底孔が大きいため毎回軟化した石英
ルツボが底孔を塞いでいた栓を押し出す形で変形し、操
業後は、必ずと言ってよいくらいルツボ自体が傾いてい
た。実施例1,2と同じ30回の操業回数では毎回の石
英ルツボの変形による応力が大きかったためか亀裂が発
生していた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の一つのルツボの成形体を得るため
のマンドレルの側面図である。
【図2】本発明実施の一つのルツボの成形体を得るまで
の成形工程を示す図である。
【図3】C/C複合材製ルツボの最終製品を得るまでの
工程を示すフロー図である。
【図4】C/C複合材製ルツボの最終製品の断面図であ
る。
【図5】C/C複合材製ルツボが応力に耐える様子を示
す断面図である。
【図6】二つのルツボの成形体を得るためのマンドレル
の側面図である。
【図7】二つのルツボの成形体を得るまでの成形工程を
示す図である。
【図8】C/C複合材製ルツボの最終製品の断面図であ
る。
【図9】二つのルツボの成形体を得るためのマンドレル
等の配置を示す図である。
【符号の説明】
12 円筒部 13 膨出部 16 中心軸 17 頂点 21 クロス 22 ポーラ巻き 23 パラレル巻き 25 シート 26 レベル巻き
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 強資 香川県三豊郡大野原町中姫2181−2 東洋 炭素株式会社大野原技術開発センター内 (72)発明者 石川 智士 香川県三豊郡大野原町中姫2181−2 東洋 炭素株式会社大野原技術開発センター内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ状の胴部とボウル状の底部とか
    らなり、炭素繊維強化炭素複合材により形成された単結
    晶引き上げ用ルツボであって、 前記炭素繊維を引き揃え、前記胴部を通過するように周
    方向に沿って巻き付けた周方向強化層と、 前記炭素繊維を引き揃え、前記底部に掛けられ前記胴部
    に至るように軸方向に沿って巻きかけた軸方向強化層
    と、 を備えてなる単結晶引き上げ用ルツボ。
  2. 【請求項2】 前記軸方向強化層は前記底部の中心を覆
    って設けられ、前記底部は孔無しの一体で形成された請
    求項1に記載の単結晶引き上げ用ルツボ。
  3. 【請求項3】 前記周方向強化層は中心軸に対する巻き
    付け角が70°〜90°のパラレル巻き又はヘリカル巻
    きの少なくとも一つで形成され、前記軸方向強化層は中
    心軸に対する巻き付け角が0°〜10°のレベル巻き又
    はポーラ巻きの少なくとも一つで形成される請求項1に
    記載の単結晶引き上げ用ルツボ。
  4. 【請求項4】 前記周方向強化層と前記軸方向強化層の
    組み合わせが、複数組重ねられた請求項3に記載の単結
    晶引き上げ用ルツボ。
  5. 【請求項5】 前記胴部と前記底部の最内層は、炭素繊
    維クロスの張りつけにより形成されている請求項1に記
    載の単結晶引き上げ用ルツボ。
  6. 【請求項6】 前記炭素繊維強化炭素複合材の表面に
    は、熱分解炭素が含浸されるとともに被覆されている請
    求項1に記載の単結晶引き上げ用ルツボ。
  7. 【請求項7】 シリンダ状の胴部とボウル状の底部とか
    らなり、炭素繊維強化炭素複合材により形成された単結
    晶引き上げ用ルツボであって、 前記炭素繊維を引き揃えて巻き付けた周方向の強化層
    と、前記炭素繊維を引き揃えて前記底部に掛けられた軸
    方向の強化層との多層構造を備え、前記底部は孔無しの
    一体である単結晶引き上げ用ルツボ。
  8. 【請求項8】 シリンダ状の胴部とボウル状の底部とか
    らなり、炭素繊維強化炭素複合材により形成された単結
    晶引き上げ用ルツボであって、 前記炭素繊維を引き揃えて巻き付けた周方向の強化層
    と、前記炭素繊維を引き揃えて前記底部に掛けられた軸
    方向の強化層との多層構造を備え、前記炭素繊維強化炭
    素複合材の表面には、熱分解炭素が含浸されるとともに
    被覆されている単結晶引き上げ用ルツボ。
  9. 【請求項9】 シリンダ状の胴部とボウル状の底部とか
    らなり、炭素繊維強化炭素複合材により形成された単結
    晶引き上げ用ルツボであって、 前記炭素繊維を引き揃え、前記底部に掛けられ前記胴部
    に至るように巻きかけた第1強化層と、 前記炭素繊維のシートの複数を、前記底部のうち前記胴
    部に隣接する部分に環状に張りつけた第2強化層と、 前記炭素繊維を引き揃え、前記胴部の周方向に沿って巻
    き付けた第3強化層とを備えてなる単結晶引き上げ用ル
    ツボ。
  10. 【請求項10】 前記第1強化層は前記底部の中心を覆
    って設けられ、前記底部は孔無しの一体で形成された請
    求項9に記載の単結晶引き上げ用ルツボ。
  11. 【請求項11】 前記第1強化層は中心軸に対する巻き
    付け角が0°〜10°のレベル巻き又はポーラ巻きの少
    なくとも一つで形成され、前記第2強化層は1D又は2
    Dクロスの少なくとも一つの張りつけで形成され、前記
    第3強化層は中心軸に対する巻き付け角が70°〜90
    °のパラレル巻き又はヘリカル巻きの少なくとも一つで
    形成される請求項9に記載の単結晶引き上げ用ルツボ。
  12. 【請求項12】 前記第1強化層と前記第2強化層と前
    記第3強化層の組み合わせが、複数組重ねられた請求項
    11に記載の単結晶引き上げ用ルツボ。
  13. 【請求項13】 前記胴部と前記底部の最内層は、炭素
    繊維クロスの張りつけにより形成されている請求項9に
    記載の単結晶引き上げ用ルツボ。
  14. 【請求項14】 前記炭素繊維強化炭素複合材の表面に
    は、熱分解炭素が含浸されるとともに被覆されている請
    求項9に記載の単結晶引き上げ用ルツボ。
  15. 【請求項15】 シリンダ状の胴部とボウル状の底部と
    からなり、炭素繊維強化炭素複合材により形成された単
    結晶引き上げ用ルツボであって、 前記炭素繊維を引き揃えて前記底部に掛けられた第1強
    化層と、前記底部のうち前記胴部に隣接する部分に炭素
    繊維シートを環状に張りつけた第2強化層と、前記炭素
    繊維を引き揃えて前記胴部の周方向に沿って巻き付けた
    第3強化層との多層構造を備え、 前記底部は孔無しの一体である単結晶引き上げ用ルツ
    ボ。
  16. 【請求項16】 シリンダ状の胴部とボウル状の底部と
    からなり、炭素繊維強化炭素複合材により形成された単
    結晶引き上げ用ルツボであって、 前記炭素繊維を引き揃えて前記底部に掛けられた第1強
    化層と、前記底部のうち前記胴部に隣接する部分に炭素
    繊維シートを環状に張りつけた第2強化層と、前記炭素
    繊維を引き揃えて前記胴部の周方向に沿って巻き付けた
    第3強化層との多層構造を備え、 前記炭素繊維強化炭素複合材の表面には、熱分解炭素が
    含浸されるとともに被覆されている単結晶引き上げ用ル
    ツボ。
  17. 【請求項17】 シリンダ状の胴部とボウル状の底部と
    からなり、炭素繊維強化炭素複合材料により形成された
    単結晶引き上げ用ルツボの製造方法であって、 前記胴部の内径に相当する外径を有し、前記胴部の長さ
    以上に長い円筒部と、前記円筒部の一端に設けられ、前
    記底部が嵌まる膨出部と、前記円筒部の他端の中心から
    突出する軸部とを有するマンドレルを用い、 マトリッ
    クス前駆体が含浸された炭素繊維を前記膨出部から前記
    円筒部の前記他端へと斜めに巻き付けられるレベル巻き
    と、マトリックス前駆体が含浸された前記炭素繊維を前
    記円筒部の周方向に巻きつけられるパラレル巻きとを含
    んだワインディングにより第1成形体を得る工程と、 前記第1成形体の前記円筒部の前記他端の側を切断して
    1個のルツボ状の第2成形体を得る工程と、 を有する単結晶引き上げ用ルツボの製造方法。
  18. 【請求項18】 シリンダ状の胴部とボウル状の底部と
    からなり、炭素繊維強化炭素複合材により形成された単
    結晶引き上げ用ルツボであって、 前記炭素繊維強化炭素複合材を構成する炭素繊維は、前
    記底部から前記胴部へと斜めに掛けられ、前記底部の頂
    点に炭素繊維が集中しないで前記ボウル状の底部の全体
    に炭素繊維が通るように、頂点からの距離を変えて巻き
    かけられるレベル巻きと、前記胴部の周方向に巻かれる
    パラレル巻きとの組み合わせによるワインディングを含
    んで配設され、 前記底部は孔無しで形成されている単結晶引き上げ用ル
    ツボ。
  19. 【請求項19】 シリンダ状の胴部とボウル状の底部と
    からなり、炭素繊維強化炭素複合材料により形成された
    単結晶引き上げ用ルツボの製造方法であって、 前記胴部の内径に相当する外径を有し、前記胴部の2個
    分以上の長さを有する円筒部と、前記円筒部の両端に設
    けられ、前記底部が嵌まる両端膨出部と、前記両端膨出
    部の少なくとも一方の中心から突出する軸部とを有する
    マンドレルを用い、 マトリックス前駆体が含浸された炭素繊維を前記マンド
    レルの前記両端膨出部に引っ掛かるように斜めに巻き付
    けるレベル巻きと、マトリックス前駆体が含浸された前
    記炭素繊維を前記円筒部の周方向に巻きつけられるパラ
    レル巻きとを含んだワインディングにより第1成形体を
    得る工程と、 前記第1成形体を前記円筒部の中央で切断し、前記底部
    に前記軸部を通す孔が開いた2個の第2成形体を得る工
    程と、 を有する単結晶引き上げ用ルツボの製造方法。
  20. 【請求項20】 シリンダ状の胴部とボウル状の底部と
    からなり、炭素繊維強化炭素複合材により形成された単
    結晶引き上げ用ルツボであって、 前記炭素繊維強化炭素複合材を構成する炭素繊維は、前
    記底部から前記胴部へと斜めに掛けられ、前記底部に設
    けられた孔を回避するレベル巻きと、前記胴部の周方向
    に巻かれるパラレル巻きとの組み合わせによるワインデ
    ィングを含んで配設され、 前記底部は孔有りで形成されている単結晶引き上げ用ル
    ツボ。
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