JP6799451B2 - SiC繊維/SiC複合材の製造方法 - Google Patents
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(1)SiC繊維を用いて骨材を形成する骨材形成工程と、前記骨材に炭素前駆体を含浸する第1含浸工程と、前記骨材を加熱するとともに、前記炭素前駆体を硬化させる硬化工程と、前記骨材を不活性ガス中または真空中で焼成し、硬化した前記炭素前駆体を炭素化し、SiC繊維/炭素複合材を得る炭素化工程と、前記SiC繊維/炭素複合材を溶融シリコンに浸漬し、シリコンを含浸する第2含浸工程と、を含む。
本発明のSiC繊維/SiC複合材の製造方法は、SiC繊維を用いて骨材を形成する骨材形成工程と、前記骨材に炭素前駆体を含浸する第1含浸工程と、前記骨材を加熱するとともに、前記炭素前駆体を硬化させる硬化工程と、前記骨材を不活性ガス中または真空中で焼成し、硬化した前記炭素前駆体を炭素化し、SiC繊維/炭素複合材を得る炭素化工程と、前記SiC繊維/炭素複合材を溶融シリコンに浸漬し、シリコンを含浸する第2含浸工程と、を含む。
具体的には、例えば外側がカーボンルツボ、内側が石英ルツボで構成される2重ルツボの中で処理される。カーボンルツボの周囲にカーボンヒーターが備えられ、内側の石英ルツボの中に充填されたシリコンを溶融させる。シリコンの融点は1410℃であるのでカーボンヒーターでシリコンが溶融するまで加熱する。次に溶融したシリコンに炭素化工程(S4)を経たSiC繊維/炭素複合材を浸漬する。
第2含浸工程は、不活性雰囲気下または真空下で行うことが好ましい。不活性雰囲気とは、例えばヘリウム、ネオン、アルゴンなどの希ガス、窒素雰囲気などが挙げられる。
炭素系粒子の平均粒子直径は特に限定されないが、炭素前駆体とともに骨材に含浸されるように5μm以下であることが望ましい。平均粒子直径が5μm以下であると、炭素前駆体とともに骨材の中まで浸透しやすくすることができる。
本発明のSiC繊維/SiC複合材の製造方法について、以下実施例を挙げて説明する。
図1で示される実施例1は、本発明のSiC繊維/SiC複合材の製造方法の基本的流れを説明している。
第1含浸工程では、上記記載した作業によって、骨材形成工程(S1)で形成された第1の空隙10にフェノール樹脂が含浸される。
本実施例における骨材は、10枚のクロスを積層して得られているので、第1の含浸工程を完了した時点では互いに一体化していない。このため硬化工程ではクロスが10枚重ねられた骨材に圧力を加えながら硬化させる。
SiC繊維のクロスが10枚重ねられた骨材を2枚の離型シートに挟み、熱圧プレスで熱と圧力を同時に加える。プレスの圧力は10MPa、温度は1℃/minで150℃まで上昇させ、150℃で15分間保持する。圧力と熱を加えながら炭素前駆体を硬化させているので、骨材であるSiCのクロスは、互いに密着した状態で接着される。
炭素化工程S4では、上記の硬化工程を終了した骨材を窒素ガス雰囲気の電気炉に入れ、徐々に加熱し焼成する。
加熱速度は、1℃/minであり、焼成温度は1000℃である。
炭素化工程S4では、炭素前駆体2の熱分解に伴って体積が収縮し、第1の空隙10の炭素前駆体が炭素に熱分解し、炭素が形成されて空隙が小さくなり第2の空隙11が形成される。すなわち第2の空隙11と生成した炭素とを組み合わせることにより第1の空隙10全体の大きさとなる。以上の炭素化工程によりSiC繊維/炭素複合材を得ることができる。
図2に示された実施例2では、実施例1のSiC繊維/SiC複合材の製造方法の硬化工程S3において、加熱の速度を速めることにより、炭素前駆体2が硬化する前に発泡させ気泡12を得る(図3(a)参照)。次に炭素化工程S4を行うことによって含浸された炭素前駆体2が熱分解し、気泡12に加えて第2の空隙11が形成される(図3(b)参照)。すなわち、気泡12と第2の空隙11と炭素とを組み合わせることにより第1の空隙10が構成される。以上の炭素化工程S4によりSiC繊維/炭素複合材を得ることができる。本実施例では気泡12が形成されることにより第2含浸工程S5で、溶融シリコン3がより含浸しやすくなる。その他は実施例1と同様である。
このような過程を経て形成される気泡12は、炭素化した後に第2含浸工程S5において溶融した溶融シリコン3の侵入しやすい経路を形成する(図3(c)参照)。
図4に示された実施例3では、実施例2のSiC繊維/SiC複合材の製造方法の炭素化工程S4と、第2含浸工程S5との間に気泡破壊工程S6を行う。気泡破壊工程S6は、炭素化工程S4のあとのSiC繊維/炭素複合材を液体中に配置して超音波振動よって気泡12の破壊が行われる(図5(c)参照)。本実施例では炭素化工程S4のあと、気泡12どうしは互いに薄い壁13で隔てられている(図5(b)参照)。気泡どうしを分割する壁13が存在すると、溶融シリコン3に対する障壁となり、浸透する速度が低下しやすくなる。本実施例では、気泡破壊工程S6で、気泡12どうしを分割する壁13を超音波振動により破壊しているので(図5(c)参照)、溶融シリコンの浸透の障壁が取り除かれ、浸透時間が短くなり溶融シリコン3によるSiC繊維の浸食を防止することができる。
2 炭素前駆体
3 溶融シリコン
4 SiCマトリックス
10 第1の空隙
11 第2の空隙
12 気泡
13 壁
Claims (5)
- SiC繊維を用いて骨材を形成する骨材形成工程と、
前記骨材に炭素前駆体を含浸する第1含浸工程と、
前記骨材を加熱するとともに、前記炭素前駆体を硬化する硬化工程と、
前記骨材を不活性ガス中または真空中で焼成し、硬化した前記炭素前駆体を炭素化し、SiC繊維/炭素複合材を得る炭素化工程と、
前記SiC繊維/炭素複合材を溶融シリコンに浸漬し、シリコンを含浸する第2含浸工程と、を含み、
前記硬化工程では、前記炭素前駆体を分解ガスで発泡させるSiC繊維/SiC複合材の製造方法。 - 前記炭素化工程と前記第2含浸工程との間に、前記硬化工程において前記炭素前駆体を発泡させて得られた気泡を破壊する気泡破壊工程をさらに有する請求項1に記載のSiC繊維/SiC複合材の製造方法。
- 前記気泡破壊工程は、前記SiC繊維/炭素複合材を液体中に配置して液体を加えることにより発生する超音波振動よって行われる請求項2に記載のSiC繊維/SiC複合材の製造方法。
- 前記炭素前駆体は、フェノール樹脂、コプナ樹脂、PVCピッチから選択される1または2以上の樹脂からなる請求項1〜3のいずれか1項に記載のSiC繊維/SiC複合材の製造方法。
- 前記炭素前駆体は、炭素系粒子を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のSiC繊維/SiC複合材の製造方法。
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