JP2003201196A - 単結晶引き上げ用ルツボ - Google Patents

単結晶引き上げ用ルツボ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィラメントワインディング法等によるルツ
ボ成形後のルツボ底部の機械加工をできるだけ少なく
し、使用時におけるルツボの変形や炭素繊維の脱離を抑
制し、長寿命化が図れる単結晶引き上げ用ルツボを提供
する。 【解決手段】 側筒部2と底部3とからなる単結晶引き
上げ用ルツボであって、底部3の中央部には、炭素質材
料からなり略円板状乃至は円柱状の底中央部材8を配
し、底中央部材8の側周面16と、これに隣接する底部
3と側筒部2を炭素繊維で一体的に多層に巻いたことを
特徴とし、主として炭素繊維強化炭素複合材料からな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チョクラルスキー
法(以下、「CZ法」という。)によるシリコンの単結
晶引き上げなどに用いられる単結晶引き上げ用ルツボに
関する。
【0002】
【従来の技術】CZ法において、シリコン単結晶の製造
は、ルツボの中の溶融シリコンを引き上げることにより
生成される。このルツボには高融点、高温安定性や溶融
シリコンと反応しにくいという特性を有する石英製の物
が使用されている。図2にCZシリコン単結晶引き上げ
装置の模式概略図を示し、CZ法の概略を説明する。
【0003】図2において、多結晶シリコンが充填され
た石英ルツボ11は、更にこれを外部から支持するルツ
ボ10の内部に載置される。このルツボ10は受け皿1
4に載置され、ペディスタル15で軸支され、図示しな
いチャンバー内の中央部に位置している。さらに、ルツ
ボ10の外周を取り巻くようにヒーター12、保温筒1
3が設けられ、石英ルツボ11内の多結晶シリコンを加
熱溶解する。そして、図示しないシードチャックに取り
付けられた種結晶を石英ルツボ11内の溶融多結晶シリ
コンに浸漬し、ペディスタル15によるルツボ10の回
転と同方向または逆方向に回転させつつ引き上げてシリ
コン単結晶を成長させる。
【0004】CZ法によるシリコン単結晶の製造には、
従来より、シリコンをその内部で溶融するための石英ル
ツボと、これを収容して外部から支持するための黒鉛製
のルツボが用いられている。最近では、製造する単結晶
が大口径化しつつあることに伴い、前記のCZ法に用い
られる引き上げ装置も大型化されている。これによっ
て、従来の黒鉛製ルツボでは重量が増加することによる
ハンドリング上の問題や、装置内の有効処理寸法が小さ
くなるという問題がでてきた。
【0005】炭素繊維強化炭素複合材料(以下、「C/
C材」という。)は、黒鉛材に比較して、軽く、そし
て、各種機械的強度が高いため、有効に装置の処理室を
使用することができ、軽量のため、装置への設置等のハ
ンドリング性にも優れている。これらのことから、現
在、大口径のCZ法による単結晶引き上げ装置に用いら
れる炉構成品はルツボをはじめとして、黒鉛製のものか
らC/C材製の物へと移りつつある。
【0006】C/C材製のルツボを製造する方法として
は、主として以下の2つの方法がある。一つは、フィラ
メントワインディング法(以下、「FW法」という)と
呼ばれる方法である(例えば、特許文献1参照)。この
方法は、通常炭素繊維を束ねた炭素繊維束を熱硬化性樹
脂、溶剤等からなる低粘度の結合材に浸漬した後、結合
材の付着した炭素繊維束をルツボ形状を有するマンドレ
ルに巻付けて必要なルツボ形状に成形する。その後、例
えば、100〜300℃程度の温度で熱硬化を行い、得
られる成形体をN2ガス等の不活性ガス中でたとえば約
1000℃の温度で炭素化させる。この炭素化の後、必
要に応じてフェノール樹脂、タールピッチ等を含浸さ
せ、さらに1500℃以上の温度で加熱して炭素化(黒
鉛化)を行う。以上の工程により得られたルツボを、た
とえばハロゲンガス雰囲気中で、1500〜2500℃
程度の温度において加熱し、高純度化処理を施し、C/
C材からなるルツボを得る。もう一つは、ハンドレイア
ップ法と呼ばれる方法である(例えば、特許文献2参
照)。この方法は、炭素繊維クロスをルツボ型に貼り付
けて成形体を作製した後、FW法と同様に熱硬化、炭素
化、黒鉛化および高純度化処理を施してC/C材からな
るルツボを得る。
【0007】
【特許文献1】特開平10−152391号公報
【特許文献2】特開平10−245275号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、実際に使用
する場合には、ルツボ底部を受け皿14に安定して載置
できるように、例えば、ルツボ10の底部に対して、受
け皿14と嵌め合うような形状に機械加工すること等が
行われる。また、FW法によって、ボウル状に湾曲した
型に巻きつけてルツボを形成する場合、滑りが生じない
ようにムラなく炭素繊維を巻き付けて完全なルツボ底部
を形成することは非常に困難であり、ルツボ底部の中心
に穴部分を残すように巻き付け、この穴部分を利用して
受け皿14と嵌め合うように機械加工することもよく行
われる。
【0009】このように機械加工が行われると、ルツボ
10の底部の炭素繊維を切断してしまい、C/C材自体
の塑性変形等によるルツボ底部の変形や、炭素繊維の脱
離等が発生してしまう。そして、ルツボ底部が変形する
ことによって、C/C材製ルツボ自体及びC/C材製ル
ツボと受け皿14との間にも空隙が生じ、この空隙に石
英ガラス製ルツボからのSiO等のガスが入り込み、ル
ツボと反応してルツボが消耗してしまうという問題が生
じていた。更に、切断された断面そのものが露出してい
ることによってもSiOガス等と反応しやすいという問
題もあった。また、変形時の応力によって、切断された
炭素繊維の剥離が生じることもあった。
【0010】本発明は、前記問題点を解決するためにな
されたものであり、フィラメントワインディング法等に
よるルツボ成形後のルツボ底部の機械加工をできるだけ
少なくし、使用時におけるルツボの変形や炭素繊維の脱
離を抑制し、長寿命化が図れる単結晶引き上げ用ルツボ
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する請求
項1に記載の単結晶引き上げ用ルツボは、側筒部と底部
とからなる単結晶引き上げ用ルツボであって、前記底部
の中央部には、炭素質材料からなり略円板状乃至は円柱
状の底中央部材を配し、該底中央部材の側周面と、これ
に隣接する前記底部と前記側筒部を炭素繊維で一体的に
多層に巻いたことを特徴とし、主として炭素繊維強化炭
素複合材料からなる。
【0012】この構成によると、受け皿に支持される底
中央部材が、FW法により形成されるC/C材を用いず
に、FW法によるC/C材よりも緻密な組織を有する黒
鉛材または2DC/C材などの炭素質材料で形成される
ため、FW法により形成された炭素繊維を機械加工によ
って切断することなく、受け皿に支持される部分を加工
することが可能になる。このため、使用時におけるルツ
ボの変形や炭素繊維の脱離を抑制することができ、とく
に、シリコン冷却時などに熱膨張率の違いによってルツ
ボが内側から押し拡げられたときにも変形しにくい炭素
繊維強化炭素複合材製の単結晶引き上げ用ルツボを得る
ことができる。すなわち、ルツボが変形することで隙間
が生じ、SiOガス等と反応してルツボが消耗すること
を抑制することができる。そして、FW法によるC/C
材の切断された炭素繊維が露出することがないため、更
にルツボの消耗を抑制することができる。これらによ
り、従来に比して大幅な長寿命化が図れる単結晶引き上
げ用炭素繊維強化炭素複合材料製ルツボを得ることがで
きる。
【0013】請求項2に記載の単結晶引き上げ用ルツボ
は、請求項1において、前記底中央部材の側周面の一部
もしくは全面が、凹状面又は凸状面であることを特徴と
する。
【0014】この構成によると、底中央部材と、この底
中央部材に隣接する底部との接合面における接合強度を
高めることができるため、長期使用においても、この接
合面から隙間等が発生して使用できなくなることを防止
できる。すなわち、請求項1に比して、更に長寿命化を
達成する単結晶引き上げ用ルツボを得ることができる。
【0015】請求項3に記載の単結晶引き上げ用ルツボ
は、請求項1または2において、前記底中央部材に貫通
穴が設けられたことを特徴とする。
【0016】この構成によると、FW法によるC/C材
よりも緻密な炭素質材料からなる底中央部材に対して、
ルツボ支持のための機械加工が行われ、FW法により成
形されたC/C材の炭素繊維を切断する必要がない。す
なわち、使用時におけるルツボの変形や炭素繊維の脱離
を抑制することができ、長寿命化が達成可能な単結晶引
き上げ用ルツボを得ることができる。
【0017】請求項4に記載の単結晶引き上げ用ルツボ
は、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記中央底部の
貫通穴はテーパ穴であることを特徴とする。
【0018】この構成によると、テーパ穴の部分で受け
皿に載置されることになるため、ルツボ支持の安定性が
より向上する。
【0019】請求項5に記載の単結晶引き上げ用ルツボ
は、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記多層のうち
少なくともルツボ最内層の前記底部を形成する炭素繊維
が切断加工されていないことを特徴とする。
【0020】この構成によると、使用時におけるルツボ
の変形や炭素繊維の脱離の抑制に対して最も効果があ
る。ルツボ最内層の底部を形成する炭素繊維が切断され
ないため、確実に長寿命化が達成できる。
【0021】請求項6に記載の単結晶引き上げ用ルツボ
は、請求項1〜5のいずれかにおいて、前記底部の肉厚
が、前記側筒部の肉厚の2倍以上好ましくは3倍以上で
あることを特徴とする。
【0022】この構成のように、前記底部の肉厚が、前
記側筒部の肉厚の2倍好ましくは3倍を超えることで、
より顕著に長寿命化の効果を得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の単結晶引き上げ用
ルツボ(以下、「C/C材製ルツボ」という。)の一実
施形態例を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形
態例に係るC/C材製ルツボ1の中心線より半分のみを
示した断面図である。図1に示すように、本実施形態例
に係るC/C材製ルツボ1は、側筒部2および底部3と
を有しており、底部3は、底中央部材8を有している。
そして、底部3のうちこの底中央部材8に隣接する底部
3と側筒部2が、底中央部材8の周囲に巻かれるFW法
により、炭素繊維で多層に巻かれて一体に形成されてい
る。
【0024】図1において、FW法により炭素繊維で多
層に巻かれて一体に形成されている部分は、最内層の第
1層1aと、その外表面に形成されている第2層1b
と、この第2層1bの外表面に形成されている第3層1
cと、この第3層1cの外表面に形成されている第4層
1dの4層に炭素繊維が束ねられた炭素繊維束が巻かれ
て形成された多層構造となっている。
【0025】第1層1aを形成する炭素繊維束は、略円
板状に形成された底中央部材8の側周面16に対して、
C/C材製ルツボ1の内底面側から外底面側へと覆うよ
うに接する軌道を通って巻かれている。このため、側周
面16に接するよう巻かれた部分は、炭素繊維束が重な
り、盛り上がり部分が形成される。
【0026】第2層1bを形成する炭素繊維束は、第1
層1aの盛り上がり部分の上に重なり、第1層1aと同
じように側周面16に対して内底面側から外底面側へと
覆うように接する軌道を通って巻かれている。このた
め、第1層1aの盛り上がり部分の上に、更に第2層1
bの盛り上がり部分が形成される。また、第3層1cに
ついても、第2層1bと同様にして形成され、第2層1
bの盛り上がり部分の上に形成された第3層1cの盛り
上がり部分まで形成されることで、側周面16は、炭素
繊維束によって、全て覆われる。
【0027】第4層1dを形成する炭素繊維束は、第3
層1cの盛り上がり部分の中腹部分の外側に、円を形成
する軌道すなわち、円の接線もしくは、これと平行とな
る方向となるように、巻き付け角度を微調整しながら巻
かれている。このため、第3層1cに接する部分では、
各炭素繊維束が重なってわずかに盛り上がるよう形成さ
れている。ここで、第3層1cの盛り上がり部分と第4
層1dの盛り上がり部分の高さは略等しく形成されてい
る。
【0028】底部3のうち、底中央部材8に隣接し、F
W法により形成される部分の構造について説明する。こ
の部分は、小R部4、大R部5、および基底部6より構
成されている。小R部4は、側筒部2に連なっており、
大きな曲率を有している。そして、大R部5は、小R部
4に連なり、ゆるやかなテーパ状に形成されている。基
底部6は、大R部5と底中央部材8との間に位置し、底
中央部材8と接合している。この基底部6における、第
3層1cの盛り上がり部分と第4層1dの盛り上がり部
分が、底中央部材8の外側底面とともに、受け皿14に
支持される部分を構成する。なお、このような小R部4
と大R部5からなる構造を有することで、底部3におけ
る中心付近への応力集中を避けやすい構造を実現するこ
とができる。すなわち、C/C材製ルツボ1の使用時
に、最も大きい力が作用しやすい底部3の中心付近に
は、曲率が小さい大R部5を配し、底部3の中心付近に
比して、あまり大きな力が作用しない側筒部2から底部
3へと移行する部分には曲率の大きい大R部4を配する
ことで、応力集中が生じることを抑制している。
【0029】次に底中央部材8について説明する。この
底中央部材8は、FW法によって形成されるC/C材よ
りも緻密な黒鉛材や2Dクロスを積層する方法により形
成される2DC/Cなどの炭素質材料からなり、側周面
16を有する略円板状(乃至は円柱状)に形成されてお
り、この側周面16は、円板中心側に略凹状の外形を有
した凹状面7を形成している。この凹状面7は、前述し
たように、FW法により炭素繊維束が巻かれて形成され
る基底部6と接合している。このように、凹状の外形に
形成されているため、側周面16と基底部6との接合面
における接合強度を高めることができる。このため、長
期使用においても、この接合面から隙間等が発生して使
用できなくなることを防止できる。そして、底中央部材
8の中心部分には、C/C材製ルツボ1を回転可能に支
持するための支持部材である受け皿14に形成される図
示しない凸部と嵌合される貫通穴9が形成されている。
すなわち、より緻密な炭素質材料である底中央部材8に
対して、ルツボ支持のための機械加工が行われるため、
FW法により形成された炭素繊維を切断する必要がな
い。
【0030】次に、本実施形態例に係るC/C材製ルツ
ボ1の製造方法について説明する。図3(a)におい
て、マンドレル17は、円筒部17aと、円筒部17a
の一端でボウル状に膨出する膨出部17bと、円筒部1
7aの他端の中心から突設された軸部17cとからな
る。円筒部17aは形成されるC/C材製ルツボ1の側
筒部2の内径に相当する外径を有し、C/C材製ルツボ
1の側筒部2よりやや長くなっている。膨出部17bは
C/C材製ルツボ1の底部3の内側の湾曲形状に沿う湾
曲した外面を有している。このマンドレル17を、制御
された回転が可能な軸部17cによって支持し、マトリ
ックス前駆体となる結合材が含浸された炭素繊維束を供
給するデリバリアイ部18を図示のようにマンドレル1
7の外周に沿って移動させると、ポーラ巻き、パラレル
巻き、レベル巻き等のフィラメントワインディングが自
在に行える。このとき、円筒部17aの他端側の側面に
巻き付けられる炭素繊維束は捨て巻きとなる。他端側円
周部で炭素繊維束がすべる事があるので、ピンを設置し
て炭素繊維束のズレ防止を行う事がある。
【0031】図4により、具体的にマンドレル17を用
いてC/C材製ルツボ1を得るまでの工程を説明する。
マンドレル17の表面に、熱硬化性樹脂等のマトリック
ス前駆体となる結合材が含浸された2Dクロス21を多
層張りつける(工程)。この2Dクロス21を貼り付
けることによって、C/C材製ルツボ1の内表面がフラ
ットになる。
【0032】つぎに、膨出部17bの表面に対して、C
/C材製ルツボ1の底部3の中心部分に位置するように
底中央部材8を固定押し付け芯19をもって押し付ける
(工程)。このとき、底中央部材8の膨出部17bの
表面に押し付けられる部分は、膨出部17bの表面に沿
って密着する形状の曲面を有するように形成されてい
る。
【0033】そして、底中央部材8の側周面16に接す
る軌道を通るように炭素繊維束をポーラ巻き状乃至はレ
ベル巻き状(以下、「ポーラ巻き22」もしくは「レベ
ル巻き22」という)に巻いていく(工程)。こうし
て、第1層1aが形成され、底中央部材8の側周面16
に接する部分には、炭素繊維束が重なり合ってできる盛
り上がり部が形成されている。
【0034】次に、円筒部17aの周方向に沿って巻き
付けるパラレル巻き23を行う(工程)。このパラレ
ル巻き23は、中心軸に対する巻き付け角度が90°近
くとなるように巻き付けられるものであって、C/C材
製ルツボ1の側筒部2の円周方向強化層を形成する。
【0035】次いで、再び、ポーラ巻き又はレベル巻き
22を行うことで(工程)、第2層1bが形成され
る。このとき、前述したように、第1層1aの盛り上が
り部分の上に第2層1bの盛り上がり部分が形成される
ようにポーラ巻き22を行う。そして、この第2層1b
の上から、再びパラレル巻き23(工程)を行う。こ
のポーラ巻き又はレベル巻き22(工程)とパラレル
巻き23(工程)を同様に繰り返し行うことで、更に
第3層1cを形成する。更に、レベル巻き22(工程
)とパラレル巻き23(工程)を同様に繰り返し行
うことで、第4層1dを形成する。なお、第3層1cお
よび第4層1dの盛り上がり部分の形成方法について
は、前述したので割愛する。
【0036】以上の成形工程(S1)につづく工程につ
いては、図6をもとに説明する。成形工程(S1)が完
了後、成形体が巻き付けられたマンドレルのまま乾燥さ
せる。マンドレル外周の成形体に外圧を付与しながら加
熱し、マトリックス前駆体の樹脂を熱硬化させる(S
2)。そして、マンドレル17から取り出し、ルツボ状
の一次成形体を得る。ルツボ状一次成形体を不活性ガス
中で加熱し、一次炭素化を行う(S3)。更に、ピッチ
含浸(S4)と二次炭素化(S5)を必要回数繰り返
し、含浸による高密度化を行う。所定の密度が得られる
と、黒鉛化を行う(S6)。ルツボの長さおよびルツボ
底部に対して必要な機械加工(S7)を施して、所定形
状となった二次成形体を得る。なお、底中央部材8に設
けられる貫通穴9は、このとき加工される。図8に、貫
通孔9が加工される前のC/C材製ルツボ1を示してい
る。この状態から、底中央部材8の中心に対して円筒形
状の穴加工が行われることで、貫通孔9が形成される。
そして、この後さらに、不純物を除去する高純度化処理
(S8)を行い、CVI(Chemical Vapo
r Impregnation)により熱分解炭素(P
yrolytic Carbon)を二次成形体表面の
細孔に含浸させるとともに、二次成形体表面に被覆させ
る緻密化処理を行い(S9)、最終製品であるC/C材
製ルツボ1を得る(S10)。なお、このCVI法によ
る熱分解炭素の含浸、被覆は使用条件等に適宜合わせ、
使用条件によってはCVI法による処理をしない場合も
ある。
【0037】ここで、熱分解炭素とは、炭化水素類、例
えば、炭素数1〜8、特に炭素数3のプロパンや炭素数
1のメタンガス等の炭化水素ガスもしくは炭化水素化合
物を熱分解させて得られる高純度で高結晶化度の黒鉛化
物である。
【0038】また、本実施形態例に係るC/C材製ルツ
ボ1の別の製造方法としては、図3(b)に示す2個取
りのマンドレル111で成形体を得る方法もある。この
マンドレル111は、右円筒部112Rと、右円筒部1
12Rの一端で膨出する右膨出部113Rと、左円筒部
112Lと、左円筒部112Lの一端で膨出する左膨出
部113Lとからなるものである。左右円筒部112
R、112LはC/C材製ルツボ1の側筒部2の内径に
相当する外形を有し、側筒部2の2倍の長さよりやや長
くなっている。左右膨出部113R、113Lは、C/
C材製ルツボ1の底部3の内側の湾曲形状に沿う湾曲し
た外周面を有している。このマンドレル111を、底中
央部材8に嵌合され、制御された回転が可能な右軸部1
15R、左軸部115Lによって支持し(図5参照)、
マトリックス前駆体となる結合材が含浸された炭素繊維
束を供給するデリバリアイ部114を図示のようにマン
ドレル111の外周に沿って移動させる。
【0039】図5は、2個取りのマンドレル111で成
形体を得る工程を示したものである。基本的には、図4
に示した成形体を得る工程を左右対称に行うことによる
ものである。すなわち、2Dクロス貼り付け(工程
)、ポーラ巻き又はレベル巻き(工程)、パラレル
巻き(工程)については、左右対称に行う点を除いて
は、図4と同様である。しかし、前述したように、マン
ドレル11の回転は、両端に底中央部材8と嵌合される
左右軸部115R、115Lによって行われる点が異な
っている。
【0040】ここで、使用される炭素繊維としては、特
に制限されるものではなく、PAN系、レーヨン系、ピ
ッチ系のいずれの炭素繊維も用いることができる。フィ
ラメントワインディング法で用いることのできる強度を
考慮すれば、PAN系炭素繊維がより好ましい。また、
Siに対しての耐反応性を考えた場合は、ピッチ系を使
用することが好ましい。炭素繊維の直径も特に限定され
るものではないが、フィラメントワインディング時の繊
維切れを防止することを考慮すれば、φ2μm以上のも
のが好ましい。用いられる炭素繊維束のフィラメント数
は、フィラメントワインディング時の繊維切れを防止す
る観点から、1000本/束以上が好ましい。フィラメ
ント数は、たとえば1000〜200000本/束とす
ることができる。
【0041】また、マトリックス前駆体となる結合材に
は、特に限定されることなく、フェノール樹脂、フラン
樹脂等を含む熱硬化性樹脂、コールタールピッチ等の有
機バインダを用いることができる。
【0042】以上のように製造された本実施形態例のC
/C材製ルツボ1は、嵩密度1.4g/cm3以上とな
り、図1に示すように、側筒部2と底部3とを有してい
る。そして、底部3は、前述したように、小R部4、大
R部5、基底部6、底中央部材8を有し、底中央部材8
には、貫通孔9が形成されている。かかるC/C材製ル
ツボ1は、受け皿14に対して、貫通孔9で嵌合するよ
うに支持され、さらに、底中心部材8の外側の底面、基
底部6の第3層1c及び第4層1dの盛り上がり部分
が、ほぼ同一高さとなっているため、機械加工によって
炭素繊維を切除する必要がない。
【0043】また、上述したような構成を有しているた
め、図7のように、C/C材製ルツボ1の内部に石英ル
ツボ11が嵌められ、石英ルツボ11の中に少量のシリ
コン残渣30が残った状態で冷却され、熱膨張率の違い
によってC/C材製ルツボ1が内側から押し拡げられた
ときであっても、変形しにくい構造を実現できる。この
場合、図7において、まずシリコン残渣30の表面が固
まり、次に底部3に接する部分が固まり、やがて内部が
固まっていく。C/C材製ルツボ1は、石英ルツボ11
より熱膨張係数が大きく、またシリコンは固体になると
きに膨張するので、周方向に引っ張る力a1が発生し、
つぎに下方向に突っ張る力a2が発生する。すなわち、
側筒部2には周方向の引っ張り応力b1以外に、底部3
を側筒部2に対して引っ張ろうとする軸方向の応力b2
が発生する。周方向の引っ張り応力b1は、パラレル巻
き23が受け持ち、軸方向応力b2は、ポーラ巻き又は
レベル巻き22が受け持つことになる。
【0044】そして、このように冷却されたとき、C/
C材製ルツボ1には、貫通孔9が設けられているため、
底部3に発生する応力を開放し、応力集中を抑制でき、
クラックが発生することを防止できる効果がある。ま
た、底中央部材8にのみ貫通孔9が加工されており、炭
素繊維が切断されていないため、ルツボが内側から押し
拡げられたときにも変形しにくく、炭素繊維の脱離を抑
制することができる。すなわち、ルツボが変形すること
で隙間が生じ、SiOガス等と反応してルツボが消耗す
ることを抑制することができる。そして、切断された炭
素繊維が露出することがないため、更にルツボの消耗を
抑制することができる。
【0045】以上が、本実施形態例についての説明であ
るが、実施の形態は上記に限定されるものではなく、例
えば、次のように変更してもよい。 (1)本実施形態例においては、ルツボ成形体を得た
後、FW法により成形した部分に対しての機械加工は、
全く行っていないが、例えば、図1に点線で示すよう
に、底中央部材の外側底面と同一高さで平滑になるよう
に第3層および第4層の盛り上がり部分を切除する加工
を行ってもよい。この場合であっても、使用時における
ルツボの変形や炭素繊維の脱離の抑制に対して最も効果
があるルツボ最内層における底部を形成する炭素繊維糸
が切断加工されていないため、確実に長寿命化が達成で
きる。
【0046】(2)底中央部材の形状については、側周
面が、円板中心側に略凹状の凹状面を形成するものであ
れば、ルツボ長寿命化の効果を発揮し得るため、例え
ば、図12に示すように種々の外形をもった略凹状に形
成されるものであってもよい。
【0047】(3)また、必ずしも側周面の全面が凹状
面となっているものでなくてもよく、一部のみが凹状面
として形成されているものであってもよい。例えば、図
13に示すように、凹状面7と、それ以外の部分70か
ら側周面16が形成されているものであってもよい。な
お、図13は、貫通孔が加工される前の状態の底中央部
材8の断面を図示している。
【0048】(4)また、底中央部材8は、図15に示
すように、側周面の全面若しくは一部が凸状面として形
成されているものであってもよい。側周面が凸状面であ
っても、凹状面の場合と同様に、ルツボ長寿命化の効果
を発揮することが可能となる。
【0049】(5)図14は、図13に示す底中央部材
を用いて単結晶引き上げ用ルツボを形成し、貫通孔9を
加工した状態を示す断面図である。本図においては、受
け皿14及びペディスタル15で支持される様子を2点
差線で表している。本図に示すように、貫通孔9がテー
パ面9aを有するテーパ穴9として形成されているもの
であってもよい。これによると、テーパ穴9で受け皿に
載置されることになるため、ルツボ支持の安定性がより
向上する。
【0050】(6)FW法により形成される底部および
側筒部については、本実施形態例に示すように必ずしも
4層構造を有するものでなくてもよく、必要に応じて、
例えば3層構造または5層以上の構造を有するものであ
ってもよい。
【0051】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0052】(実施例)図3のマンドレル17を使用
し、マンドレル17表面にトレカT−300 3K(東
レ(株)製)平織りクロスにフェノール樹脂を含浸した
ものを3層張りつけ(図4工程参照)、緻密な炭素質
材料である黒鉛材からなる底中央部材8をマンドレル1
7の膨出部17bの中心に固定押し付け芯19をもって
押し付け、図4の工程のポーラ巻き又はレベル巻き2
2および工程のパラレル巻き23によるフィラメント
ワインディングを施した。フィラメントワインディング
は、トレカT−300 12K(東レ(株)製)フィラ
メント6本にフェノール樹脂を含浸させながら行い、実
施形態例のところで述べたようにして第1層1aから第
4層1dまでを形成し、外形が470mmの成形体とし
た。ここで、より好適な実施形態を検討するため、底部
3と側筒部2との肉厚比や底中央部材8の形状に変更を
加えて成形体を製造した。図1は、実施例1を示すもの
であって、側筒部2に対する底部3の肉厚比が3.0で
あり、略円板状の底中央部材8の側周面16の形状が、
凹状面7として形成されたC/C材製ルツボである。図
9は、実施例2を示すものであって、側筒部2に対する
底部3の肉厚比が2.0であり、底中央部材8の側周面
16の形状が、実施例1と同じく凹状面7として形成さ
れたC/C材製ルツボである。図10は、実施例3を示
すものであって、側筒部2に対する底部3の肉厚比が
3.0であり、略円筒状の底中央部材8の側周面16の
形状が、まっすぐに形成されたC/C材製ルツボであ
る。なお、比較例として、図11に示すように、実施例
1とほぼ同じ肉厚を有し、底中央部材8を設けずに形成
したC/C材製ルツボも製造した。この比較例について
は、受け皿14に支持するために、底部3の外側底面を
平滑化し、底部3の中心部に貫通穴を加工した。これら
の製造条件をまとめたものを実際にルツボとして使用し
た結果とともに表1に示している。
【0053】
【表1】
【0054】こうして、FW法により得られた成形体
を、次にオーブン中にて熱硬化させた。そして、熱硬化
後、マンドレル17から取り外し、ルツボ状成形体を得
た。つぎに、1000℃まで昇温し、C/C材を得た。
さらに、ピッチ含浸と焼成を2回繰り返して緻密化を行
った。加えて、最終熱処理として、減圧下で2000℃
に加熱し、黒鉛化処理を行った。更に、加工、高純度化
処理、およびCVI処理を行った。
【0055】以上の工程を経て得られた実施例1〜3お
よび比較例に示すC/C材製ルツボをCZ装置内に設置
し、単結晶引上げを行う実機試験を行った。
【0056】表1に示すように、実施例1においては、
30回使用してもC/C材製ルツボにとくに異常は見ら
れなかった。しかし、実施例2については、使用28回
目から底部3の変形が発生し、それ以上繰り返し使用す
ることはできなかった。また、実施例3では、30回ま
で使用しても底部3自体に大きな変形は生じなかった
が、底中央部材8と基底部6との接合部に隙間が発生
し、それ以上繰り返し使用することはできなかった。な
お、比較例では、使用10回目で底部3の変形が発生
し、とくに、底部3の中心に設けた貫通穴の加工断面に
おいて、SiOガス等との反応によるSiC化が発生し
てC/C材製ルツボが消耗し、変形が生じた。
【0057】これらの試験結果からわかるように、緻密
な炭素質材料からなる底中央部材8を有する構成によ
り、ルツボ成形後におけるFW法による炭素繊維の機械
加工を無くし、使用時におけるルツボの変形や炭素繊維
の脱離を抑制し、長寿命化が図れる単結晶引き上げ用炭
素繊維強化炭素複合材製ルツボを得ることができた。ま
た、底部3の肉厚が、側筒部2の肉厚の2倍好ましくは
3倍を超えることで、より顕著に長寿命化の効果を得る
ことができることが確認できた。そして、底中央部材8
の側周面16の形状を凹状面として形成することによ
り、底中央部材8と基底部6との接合面における接合強
度を高め、この接合面から隙間等が発生して使用できな
くなることを防止できることを確認できた。
【0058】
【発明の効果】請求項1の発明によると、受け皿に支持
される底中央部材が、FW法によるC/C材よりも緻密
な組織を有する黒鉛材または2DC/C材などの炭素質
材料で形成されるため、FW法により形成された炭素繊
維を機械加工によって切断することなく、受け皿に支持
される部分を加工することが可能になる。このため、使
用時におけるルツボの変形や炭素繊維の脱離を抑制する
ことができ、とくに、シリコン冷却時などに熱膨張率の
違いによってルツボが内側から押し拡げられたときにも
変形しにくい炭素繊維強化炭素複合材製の単結晶引き上
げ用ルツボを得ることができる。すなわち、ルツボが変
形することで隙間が生じ、SiOガス等と反応してルツ
ボが消耗することを抑制することができる。そして、切
断された炭素繊維が露出することがないため、更にルツ
ボの消耗を抑制することができる。これらにより、従来
に比して大幅な長寿命化が図れる単結晶引き上げ用炭素
繊維強化炭素複合材料製ルツボを得ることができる。
【0059】請求項2の発明によると、底中央部材と、
この底中央部材に隣接する底部との接合面における接合
強度を高めることができるため、長期使用においても、
この接合面から隙間等が発生して使用できなくなること
を防止できる。すなわち、請求項1に比して、更に長寿
命化を達成する単結晶引き上げ用ルツボを得ることがで
きる。
【0060】請求項3の発明によると、C/C材よりも
緻密な黒鉛材または2DC/C材などの炭素質材料であ
る底中央部材に対して、ルツボ支持のための機械加工が
行われ、炭素繊維を切断する必要がない。すなわち、使
用時におけるルツボの変形や炭素繊維の脱離を抑制する
ことができ、長寿命化が達成可能な単結晶引き上げ用ル
ツボを得ることができる。
【0061】請求項4の発明によると、テーパ穴の部分
で受け皿に載置されることになるため、ルツボ支持の安
定性がより向上する。
【0062】請求項5の発明によると、使用時における
ルツボの変形や炭素繊維の脱離の抑制に対して最も効果
があるルツボ最内層の底部を形成する炭素繊維が切断さ
れないため、確実に長寿命化が達成できる。
【0063】請求項6の発明によると、前記底部の肉厚
が、前記側筒部の肉厚の2倍を超えることで、より顕著
に長寿命化の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る単結晶引き上げ用ルツボの実施形
態の一例の断面図である。
【図2】CZシリコン単結晶引き上げ装置の模式概略図
である。
【図3】本実施形態例に係る単結晶引き上げ用ルツボの
製造方法を説明するための図である。
【図4】本実施形態例に係る単結晶引き上げ用ルツボの
製造方法を説明するための図である。
【図5】本実施形態例に係る単結晶引き上げ用ルツボの
製造方法を説明するための図である。
【図6】本実施形態例に係る単結晶引き上げ用ルツボの
製造方法を説明するための図である。
【図7】ルツボに作用する応力状態を説明する図であ
る。
【図8】本発明に係る単結晶引き上げ用ルツボの実施形
態の一例の断面図であって、機械加工を行う前の状態を
示す図である。
【図9】本発明に係る単結晶引き上げ用ルツボの実施形
態の一例の断面図である。
【図10】本発明に係る単結晶引き上げ用ルツボの実施
形態の一例の断面図である。
【図11】比較実施例に係る単結晶引き上げ用ルツボの
実施形態の一例の断面図である。
【図12】本発明にかかる単結晶引き上げ用ルツボの底
中央部材の形状に関する変形例を示す図である。
【図13】本発明に係る単結晶引き上げ用ルツボの底中
央部材の形状に関する変形例の一例を示す断面図であ
る。
【図14】本発明に係る単結晶引き上げ用ルツボの底中
央部材の形状に関する変形例の一例をルツボとともに示
す断面図である。
【図15】本発明にかかる単結晶引き上げ用ルツボの底
中央部材の凸形状の側周面の形状に関する変形例を示す
図である。
【符号の説明】
1 C/C材製ルツボ 1a 第1層 1b 第2層 1c 第3層 1d 第4層 2 側筒部 3 底部 8 底中央部材 16 側周面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富田 裕二 香川県三豊郡大野原町中姫2181−2 東洋 炭素株式会社内 (72)発明者 山地 雅俊 香川県三豊郡大野原町中姫2181−2 東洋 炭素株式会社内 Fターム(参考) 4G077 AA02 BA04 CF10 EG01 EG02 PD11 PD12 PD15 PD16 4G132 AA02 AA18 AA72 AB01 AB02 AB03 AB04 AB36 BA01 BA14 BA28 CA11 CA18 GA08 GA22 GA31 GA49 GA50 GA59 GA60

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側筒部と底部とからなる単結晶引き上げ
    用ルツボであって、前記底部の中央部には、炭素質材料
    からなり略円板状乃至は円柱状の底中央部材を配し、該
    底中央部材の側周面と、これに隣接する前記底部と前記
    側筒部を炭素繊維で一体的に多層に巻いたことを特徴と
    する主として炭素繊維強化炭素複合材料からなる単結晶
    引き上げ用ルツボ。
  2. 【請求項2】 前記底中央部材の側周面の一部もしくは
    全面が、凹状面又は凸状面である請求項1に記載の単結
    晶引き上げ用ルツボ。
  3. 【請求項3】 前記底中央部材に貫通穴が設けられた請
    求項1または2に記載の単結晶引き上げ用ルツボ。
  4. 【請求項4】 前記中央底部の貫通穴はテーパ穴である
    請求項1〜3のいずれかに記載の単結晶引き上げ用ルツ
    ボ。
  5. 【請求項5】 前記多層のうち少なくともルツボ最内層
    の前記底部を形成する炭素繊維が切断加工されていない
    請求項1〜4のいずれかに記載の単結晶引き上げ用ルツ
    ボ。
  6. 【請求項6】 前記底部の肉厚が、前記側筒部の肉厚の
    2倍以上である請求項1〜5のいずれかに記載の単結晶
    引き上げ用ルツボ。
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