JP2009214490A - 化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板 - Google Patents

化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板 Download PDF

Info

Publication number
JP2009214490A
JP2009214490A JP2008062613A JP2008062613A JP2009214490A JP 2009214490 A JP2009214490 A JP 2009214490A JP 2008062613 A JP2008062613 A JP 2008062613A JP 2008062613 A JP2008062613 A JP 2008062613A JP 2009214490 A JP2009214490 A JP 2009214490A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
decorative sheet
layer
meth
decorative
acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008062613A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5298582B2 (ja
Inventor
Takeshi Morinaga
健 森長
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2008062613A priority Critical patent/JP5298582B2/ja
Publication of JP2009214490A publication Critical patent/JP2009214490A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5298582B2 publication Critical patent/JP5298582B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Finishing Walls (AREA)

Abstract

【課題】樹脂パネル板等の基板に貼着しても、反りが発生しない化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板を提供する。
【解決手段】ポリオレフィンフィルムからなる基材2の上に着色層3、接着剤層4、ポリエステルフィルムからなる樹脂フィルム層5及び表面保護層6をこの順に積層してなる化粧シート1であって、該化粧シートの最大引張応力が20〜50MPaであることを特徴とする化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板である。
【選択図】図1

Description

本発明は化粧シートに関し、詳しくは、ユニットバス等の浴室用壁パネルの表面材として好適な化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板に関する。
従来、各種家具類や建築内装材等に使用される化粧シートとしては、基材に通常の方法を用いて印刷を施し、印刷層の表面保護のために、アミノアルキッド樹脂、ウレタン樹脂等のコート層を設けた化粧シート、あるいは基材に印刷を施した後、表面保護のために、透明な二軸延伸ポリエステルフィルムを、接着剤層を介して積層した化粧シート等の化粧シートが知られており、これらの化粧シートを、接着剤を介して亜鉛めっき鋼板、合板、又はMDF等の基板に積層した化粧板が知られている。
例えば、特許文献1には、熱可塑性樹脂フィルム若しくはシートからなる表層に加飾印刷を行い、その印刷面側に熱可塑性樹脂フィルム若しくはシートからなる樹脂フィルム層を介して熱可塑性樹脂基材に積層した熱可塑性樹脂成形品が開示されている。
また、特許文献2には、透明な熱可塑性樹脂フィルム若しくはシートからなる表層と、この表層に加飾印刷することにより形成された印刷層と、表層における印刷層側に積層された熱可塑性樹脂製の基材とを備えた化粧材が提案されている。そして、これらの樹脂成形品や化粧材は、化粧シートとして、樹脂パネル板、合板、MDF、パーチクルボード、無機板等から選択されるパネル基板面に、反応性ホットメルト等の接着剤を介して積層体とされ、浴室、キッチン、家具等の内装材や外装材、事務用品、自動車部品等として利用されている。
しかしながら、それらの化粧シートは、厚さ0.8〜5mmと分厚いため、樹脂パネル板等の基板に貼着すると、反りが大きく発生し、施工が困難になることがあった。
特開2004−98372号公報 特開2006−239926号公報
そこで、本発明は、樹脂パネル板等の基板に貼着しても、反りが発生しない化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、化粧シートの特定%ひずみ時引張応力を特定の範囲にすることにより、前記課題を解決し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)ポリオレフィンフィルムからなる基材の上に着色層、接着剤層及びポリエステルフィルムからなる樹脂フィルム層をこの順に積層してなる化粧シートであって、該化粧シートの最大引張応力が20〜50MPaであることを特徴とする化粧シート、
(2)最大引張応力時伸度が30〜60%である上記(1)に記載の化粧シート、
(3)樹脂フィルム層の上に、さらに電離放射線硬化性樹脂組成物を架橋硬化してなる表面保護層を積層した上記(1)又は(2)に記載の化粧シート、
(4)電離放射線硬化性樹脂組成物が電子線硬化性樹脂組成物である上記(3)に記載の化粧シート、
(5)樹脂フィルム層がポリエチレンテレフタレートフィルムである上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化粧シート、
(6)樹脂フィルム層の少なくとも一方の面が易接着処理されている上記(1)〜(5)のいずれかに記載の化粧シート、
(7)樹脂フィルム層と表面保護層との間に、さらにプライマー層を積層してなる上記(1)〜(6)のいずれかに記載の化粧シート、
(8)表面保護層及び/又はプライマー層中に、耐候性改善剤を含有する上記(3)〜(7)のいずれかに記載の化粧シート、
(9) 浴室の壁材、ユニットバス壁材又はユニットバス内装材用である上記(1)〜(8)のいずれかに記載の化粧シート、及び
(10) 上記(9)に記載の化粧シートを、接着剤層を介して基板に貼付した化粧板
を提供するものである。
本発明によれば、樹脂パネル板等の基板に貼着しても、反りが発生しない化粧シートを得ることができる。また、該化粧シートを用いることにより、施工性に優れ、反りのない化粧板を得ることができる。
本発明の化粧シートは、ポリオレフィンフィルムからなる基材の上に着色層、接着剤層及びポリエステルフィルムからなる樹脂フィルム層をこの順に積層してなるものである。
本発明の化粧シートについて図1を用いて説明する。図1は本発明の化粧シート1の一実施態様の断面を示す模式図である。図1に示す例では、基材2の上に着色層3、接着剤層4及びポリエステルフィルムからなる樹脂フィルム層5をこの順に積層し、樹脂フィルム層5の上に、さらに表面保護層6を積層している。
本発明の化粧シート1は、最大引張応力が20〜50MPaであることを特徴とする。最大引張応力がこの範囲にあれば、基板に貼着する時に反りが発生することを防止することができる。この観点から、最大引張応力が、30〜50MPaであることが好ましく、最大引張応力が、30〜40MPaであることが特に好ましい。
さらに、最大引張応力時伸度が30〜60%であることが好ましく、40〜50%であることがより好ましい。
本発明の化粧シート1に用いられる基材2を構成するポリオレフィンフィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等のフィルムが挙げられるが、加工性等を考慮するとポリプロピレンフィルムが好ましい。
基材2には、所望により、耐候性改善剤、重合禁止剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、難燃剤、着色剤等を添加することができる。特に、後に詳述する基板の隠蔽性を得るために着色剤を添加することが好ましい。
基材2の厚さについては特に制限はないが、通常20〜300μmの範囲である。該厚さが20μm以上であると、後に詳述する基板の隠蔽性が十分に得られ、300μm以下であると、反りの防止に好ましく、2次加工の加工性が確保できる。以上の点から、樹脂フィルム層7の厚さ20〜200μmの範囲がより好ましく、30〜200μmの範囲がさらに好ましく、30〜150μmの範囲が特に好ましい。
図1に示される着色層3は化粧シート1に装飾性及び/又は隠蔽性を与えるものであり、絵柄層及び/又はベタ着色層から構成される。
絵柄層は、化粧シート1に装飾性を与えるものであり、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される。印刷方法としては特に限定されず、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷等公知の方法で行うことができる。
模様としては、木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)等の岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様等があり、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様もある。これらの模様は通常の黄色、赤色、青色、及び黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色の版を用意して行う特色による多色印刷等によっても形成される。
また、ベタ着色層は全面ベタ層であり、隠蔽層として機能するものであるが、着色によっては装飾性をも付与される。ベタ着色層は、絵柄層と同様の印刷方法又はグラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート等の公知の塗工方法により形成される。
着色層3に用いるインキとしては、バインダーに顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等を適宜混合したものが使用される。該バインダーとしては特に制限はなく、例えば、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル/アクリル系共重合体樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、酢酸セルロース系樹脂等の中から任意のものが、1種単独で又は2種以上を混合して用いられる。
着色剤としては、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料又は染料、アルミニウム、真鍮等の鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料等が用いられる。
図1に示される接着剤層4は、着色層3と樹脂フィルム層4及び/又は基材2との接着を強固にするものである。
接着剤層4を構成する接着剤としては、特に限定されるものではないが、いわゆるドライラミネート用の接着剤が好適に使用できる。具体的には、ポリエステル系樹脂やポリエーテル系樹脂等を主剤として、イソシアネート系の架橋剤等で硬化するものが挙げられる。
本発明の化粧シート1に用いられる樹脂フィルム層5は、ポリエステルフィルムからなり、具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレート(PBT)フィルム等が挙げられ、透明性・平滑性等を考慮するとPETフィルム、特に2軸延伸PETフィルムが好ましい。
樹脂フィルム層5として用いられるポリエステルフィルムは、その上及び/又は下に設けられる層との密着性を向上させるために、所望により、片面又は両面に酸化法や凹凸化法等の物理的又は化学的表面処理を施すことができる(以下「易接着処理」という。)。本発明においては、樹脂フィルム層5の少なくとも一方の面、特に、所望により積層される表面保護層6及び/又はプライマー層を積層させる面は易接着処理されていることが好ましい。
上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理法等が挙げられ、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。これらの表面処理は、樹脂フィルム層5を構成する樹脂の種類に応じて適宜選択されるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性等の面から好ましく用いられる。
樹脂フィルム層5の厚さについては、10〜70μmの範囲が好ましい。10μm以上であると、鏡面性が向上し、意匠の奥行感が得られる。一方、70μm以下であると、反りの発生がより好適に防止され、加工性が向上する。以上の点から、樹脂フィルム層5の厚さは10〜50μmの範囲がより好ましく、10〜40μmの範囲がさらに好ましく、10〜30μmの範囲が特に好ましい。
本発明の化粧シート1においては、所望により、樹脂フィルム層5の上に、さらに電離放射線硬化性樹脂組成物を架橋硬化してなる表面保護層6を積層しても良い。この表面保護層6を積層することにより、化粧シート1の耐擦傷性を向上することができる。
ここで、電離放射線硬化性樹脂組成物とは、電磁波又は荷電粒子線の中で分子を架橋、重合させ得るエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線又は電子線等を照射することにより、架橋、硬化する樹脂組成物を指す。
本発明においては、電離放射線硬化性樹脂組成物中の電離放射線硬化性樹脂成分として重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーが好適に用いられる。なお、本発明においては、オリゴマーとは、モノマーを除く、ダイマー(二量体)、プレポリマー、数平均分子量30,000程度以下のポリマーをも包含する多量体をいう。
表面保護層6を構成する電離放射線硬化性樹脂組成物に用いられる重合性モノマーとして、代表的には、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート系モノマーが好適であり、中でも多官能性(メタ)アクリレートが好ましい。なお、ここで「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。多官能性(メタ)アクリレートとしては、分子内にエチレン性不飽和結合を2個以上有する(メタ)アクリレートであればよく、特に制限はない。具体的にはエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの多官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、前記多官能性(メタ)アクリレートとともに、その粘度を低下させる等の目的で、単官能性(メタ)アクリレートを、本発明の目的を損なわない範囲で適宜併用することができる。単官能性(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの単官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
次に、重合性オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマー、例えばエポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系等が挙げられる。ここで、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、このエポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーを部分的に二塩基性カルボン酸無水物で変性したカルボキシル変性型のエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーも用いることができる。ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエーテル(メタ)アクリレート系オリゴマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
さらに、重合性オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマー、あるいはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等の分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマー等がある。
電離放射線硬化性樹脂組成物として紫外線硬化性樹脂組成物を用いる場合には、光重合用開始剤を電離放射線硬化性樹脂成分100質量部に対して、0.1〜5質量部程度添加することが望ましい。光重合用開始剤としては、従来慣用されているものから適宜選択することができ、特に限定されず、例えば、分子中にラジカル重合性不飽和基を有する重合性モノマーや重合性オリゴマーに対しては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール等が挙げられる。
また、分子中にカチオン重合性官能基を有する重合性オリゴマー等に対しては、芳香族スルホニウム塩、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等が挙げられる。
また、光増感剤としては、例えばp−ジメチル安息香酸エステル、第三級アミン類、チオール系増感剤等を用いることができる。
本発明においては、電離放射線硬化性樹脂組成物として電子線硬化性樹脂組成物を用いることが好ましい。電子線硬化性樹脂組成物は無溶剤化が可能であって、環境や健康の観点からより好ましく、また光重合用開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られるからである。
また本発明における電離放射線硬化型樹脂組成物には、得られる表面保護層6の所望物性に応じて、各種添加剤を配合することができる。この添加剤としては、例えば耐候性改善剤、耐摩耗性向上剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤、着色剤等が挙げられる。
特に本発明の化粧シート1の耐候性を改善すべく、電離放射線硬化型樹脂組成物に耐候性改善剤を添加することが好ましい。
上述の耐候性改善剤としては、紫外線吸収剤(以下「UVA」ということがある。)や光安定剤(以下「HALS」ということがある。)が挙げられる。紫外線吸収剤(UVA)は、有害な紫外線を吸収し、本発明の化粧シート1の長期耐候性、安定性を向上させる。また、光安定剤(HALS)は、自身は紫外線をほとんど吸収しないが、紫外線エネルギーによって生じる有害なフリーラジカルを効率よく捕捉することにより安定化するものである。
これらの紫外線吸収剤としては、無機系、有機系のいずれでもよく、無機系紫外線吸収剤としては、平均粒径が5〜120nm程度の二酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛などを好ましく用いることができる。また、有機系紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾール系、具体的には、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、ポリエチレングリコールの3−[3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸エステル、及びトリアジン系、具体的には、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]フェノール、1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリ[[3,5−ビス−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]等が挙げられる。
次に、光安定剤としては、例えばヒンダードアミン系、具体的には2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2’−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート等が挙げられる。また市販品としては、チバスペシャリティケミカルズ製、商品名「チヌビン123」等が挙げられる。
また、紫外線吸収剤や光安定剤として、分子内に(メタ)アクリロイル基等の重合性基を有する反応性の紫外線吸収剤や光安定剤を用いることもできる。
耐摩耗性向上剤としては、例えば無機物ではα−アルミナ、シリカ、カオリナイト、酸化鉄、ダイヤモンド、炭化ケイ素等の微粒子が挙げられる。該微粒子の形状は、球、楕円体、多面体、鱗片形等が挙げられ、特に制限はないが、球状が好ましい。有機物では架橋アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂ビーズが挙げられる。粒径は、通常膜厚の30〜200%程度とする。これらの中でも球状のα−アルミナは、硬度が高く、耐摩耗性の向上に対する効果が大きいこと、また、球状の微粒子を比較的得やすい点で特に好ましいものである。
重合禁止剤としては、例えばハイドロキノン、p−ベンゾキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコール等が、架橋剤としては、例えばポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、金属キレート化合物、アジリジン化合物、オキサゾリン化合物等が用いられる。
充填剤としては、例えば硫酸バリウム、タルク、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等が用いられる。
着色剤としては、例えばキナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタン、カーボンブラック等の公知の着色用顔料等が用いられる。
赤外線吸収剤としては、例えば、ジチオール系金属錯体、フタロシアニン系化合物、ジインモニウム化合物等が用いられる。
また、表面保護層を構成する電離放射線硬化型樹脂組成物には、抗菌剤を添加することもできる。抗菌剤としては、一般に市販されている工業用抗菌剤が使用できる。抗菌剤には有機系抗菌剤と無機系抗菌剤があり、無機系抗菌剤としては、ゼオライト、アパタイト、ガラス、シリカゲル、リン酸塩、リン酸ジルコニウム等のイオン交換可能なイオンの一部又は全部を、銀、銅、亜鉛、錫、鉛、水銀、コバルト、アンモニウム等のイオンで置換したイオン交換体がある。中でも、ゼオライト、リン酸ジルコニウムのイオン交換可能なイオンの一部を銀イオンで置換したものが、安全性や実積面から望ましい。ゼオライト、リン酸ジルコニウムに担持させた金属イオンの含有量としては、銀イオンの場合は0.1〜15重量%、銅又は亜鉛イオンの場合は0.1〜8重量%が好ましい。また、上記金属イオンで置換したイオン交換体を更にアンモニウムイオンで置換したものもある。
抗菌性を有する有機化合物としては、p−アミノベンゼンスルホンアミド、スルファチアゾール、スルファピリジン、スルファピダイアジン等のスルファ剤、ジメチルジチオカルバメート、エチレンビスチオカルバメート、等のジチオカルバミン酸塩、2−(2−フリル)−3−(5−ニトロ−2−フリル)アクリルアミド等が挙げられる。
本発明においては、前記の電離放射線硬化成分である重合性モノマーや重合性オリゴマー及び各種添加剤を、それぞれ所定の割合で均質に混合し、電離放射線硬化型樹脂組成物からなる塗工液を調製する。この塗工液の粘度は、後述の塗工方式により、樹脂フィルム層5又は後述するプライマー層の表面に未硬化樹脂層を形成し得る粘度であればよく、特に制限はない。
本発明においては、このようにして調製された塗工液を、樹脂フィルム層5又はプライマー層の表面に、硬化後の厚さが1〜20μmになるように、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート等の公知の方式、好ましくはグラビアコートにより塗工し、未硬化樹脂層を形成させる。硬化後の厚さが1μm以上であると所望の機能を有する硬化樹脂層が得られる。一方、硬化後の厚さが20μm以下であると、加工時に割れが入らない点で好ましい。硬化後の表面保護層6の厚さは、好ましくは2〜20μm程度である。
本発明においては、このようにして形成された未硬化樹脂層に、電子線、紫外線等の電離放射線を照射して該未硬化樹脂層を硬化させる。ここで、電離放射線として電子線を用いる場合、その加速電圧については、用いる樹脂や層の厚みに応じて適宜選定し得るが、通常加速電圧70〜300kV程度で未硬化樹脂層を硬化させることが好ましい。
なお、電子線の照射においては、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、樹脂フィルム層5又は基材2として電子線により劣化する材料を使用する場合には、電子線の透過深さと表面保護層6の厚みが実質的に等しくなるように、加速電圧を選定することにより、樹脂フィルム層5又は基材2への余分の電子線の照射を抑制することができ、過剰電子線による樹脂フィルム層5又は基材2の劣化を最小限にとどめることができる。
また、照射線量は、表面保護層6の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常0.5〜30Mrad、好ましくは1〜5Mradの範囲で選定される。
さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用いることができる。
電離放射線として紫外線を用いる場合には、波長190〜380nmの紫外線を含むものを放射する。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈等が用いられる。
このようにして、形成された表面保護層6には、各種の添加剤を添加して各種の機能、例えば、高硬度で耐擦傷性を有する、いわゆるハードコート機能、防曇コート機能、防汚コート機能、防眩コート機能、反射防止コート機能、紫外線遮蔽コート機能、赤外線遮蔽コート機能等を付与することもできる。
また、樹脂フィルム層5と表面保護層6の密着性を向上させる目的で、所望によりプライマー層を樹脂フィルム層5と表面保護層6との間に積層しても良い。
プライマー層の形成に用いられるインキとしては、バインダーに必要に応じて、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等を適宜混合したものが使用される。該バインダーとしては特に制限はなく、例えば、エステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン−アクリル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ニトロセルロース樹脂等を挙げることができ、これらの樹脂は1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。プライマー層の塗工方法としては、特に制限はなく、例えば、1種又は2種以上の樹脂を、溶剤等を用いて、塗料組成物又はインキ組成物とし、ロールコート法やグラビア印刷法等の適宜の塗布手段を用いて形成することができる。
本発明の化粧シート1に十分な耐候性を付与する機能をも果たすために、プライマー層に耐候性改善剤を添加することが好ましい。耐候性改善剤は、紫外線からのプライマー層へのダメージ軽減と、プライマー層と樹脂フィルム層5との密着性の維持をすることで、長期に亘って耐候性が改善される。
耐候性改善剤としては、前記表面保護層6を構成する電離放射線硬化性樹脂組成物に添加し得る耐候性改善剤と同様である。
耐候性改善剤としての紫外線吸収剤の配合方法としては、プライマー層を構成する樹脂等に練りこむことにより、又は該紫外線吸収剤を溶媒等に溶解あるいは分散させ、プライマー層に塗布することにより容易に行える。該紫外線吸収剤はプライマー層の固形分中に6〜15質量%の範囲で含有することが好ましい。6質量%以上であると十分な紫外線吸収効果が得られ、耐候促進試験等によってもプライマー層と樹脂フィルム層5との間での密着低下が生じない。また、15質量%以下であると該紫外線吸収剤がブリードアウトすることがない。以上の点から、該紫外線吸収剤の含有量は8〜13%の範囲が特に好ましい。
プライマー層の厚さは0.5〜20μmの範囲であることが好ましい。プライマー層の厚さが0.5μm以上であれば、基材2と表面保護層6の十分な密着性が得られ、また十分な耐候性が得られることとなる。一方、プライマー層3の厚さが20μm以下であれば、加工時に割れが起こりにくく好ましい。以上の点から、プライマー層の厚さは1〜20μmの範囲であることがより好ましく、1〜10μmの範囲であることがさらに好ましく、1〜6μmの範囲であることが特に好ましい。
本発明においては、以上のようにして得られた化粧シート1を、基材2側で、接着剤層を介して基板に貼付することにより化粧板を製造する。この接着剤層を構成する接着剤としては、特に限定されず、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤等が好適に使用でき、反応性ホットメルト接着剤が特に好ましい。
基板としては、樹脂パネル板、鋼板、木質合板、MDF、パーチクルボード、無機板等が挙げられる。樹脂パネル板としては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂(ABS樹脂)が好ましい。基板としてABS樹脂を用い、同時押出ラミネーションにより化粧シート1とABS樹脂基板とを貼り合せたとき、熱の影響で反りが発生し易くなるので、特に本発明の効果を享受できることとなる。また、押出し同時ラミネート時の温度条件は、押出し熱可塑性樹脂基材の溶融軟化温度と比較して−50℃〜+50℃の範囲であり、インキと熱可塑性樹脂基材の溶融軟化温度差は、好ましくは−20℃〜+20℃である。
鋼板としては通常の鋼板を用いることができ、具体的には、熱延鋼板、冷延鋼板、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、すずめっき鋼板、ステンレス鋼板等が挙げられる。また、アルミニウム板を使用することもできる。
本発明の化粧シート1及び化粧板は浴室の壁材、ユニットバス壁材、ユニットバス内装材、厨房の壁財、AV機器、エアコンカバー、ドア材等の化粧シートとして用いることができるが、特に、湿気や光に対する耐性が要求される浴室の壁材、ユニットバス壁材、ユニットバス内装材等として好適に用いられる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
(評価方法)
各実施例で得られた化粧シートについて、以下の方法で評価した。
(1)引張試験
JIS K7127:1999 に準拠し、温度25℃、引張速度100mm/分、実施例及び比較例の化粧シートの試験片の幅10mm、チャック間距離80mmで引張試験を行い、最大引張応力及び最大引張応力時伸度を測定した。測定は10回行い相加平均して値を算出した。
(2)反りの有無評価
実施例及び比較例の化粧シートをABS樹脂からなる樹脂パネル板に貼着する際の反りの発生の有無を目視により観察し、以下の基準により評価した。
○:反りの発生なし
×:反りが発生した
実施例及び比較例
表1に示す厚さのポリプロピレン(PP)樹脂フィルムの表面にウレタンをバインダーとし、酸化チタン、キナクリドンレッド、及びイソインドリノンイエローを主成分とする着色剤を含有するインキを用いて、ベタ着色層と抽象柄模様の絵柄層とをその順にグラビア印刷して着色層3を形成した。
次に、着色層3の表面にポリエステルポリオールを主剤とし、イソシアネート系架橋剤で硬化する接着剤層4(厚さ10μm)を積層し、その接着剤層4の表面に樹脂フィルム層5として両面易接着処理した2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム(東洋紡(株)製、商標「T600E−25N」、厚さ:表1に示す)を貼着により積層した。
次いで、樹脂フィルム層5の表面に、ウレタン−アクリル共重合樹脂(共重合比5:5)をバインダーとし、添加剤として、トリアジン系UVA10質量%(固形分換算)、HALS3質量%(固形分換算)及びシリカ20質量%(固形分換算)を加えたインキ組成物を用いて、塗工量2g/m2の(全面ベタ)層をグラビア印刷にて施してプライマー層とした。プライマー層の厚さは2μmであった。
さらに、プライマー層の表面に、電子線硬化性樹脂成分が10官能ウレタンアクリレートオリゴマー(数平均分子量3,000)単体である電子線硬化性樹脂組成物を塗工量5g/m2でグラビアリバースコータ法により塗工した。塗工後、加速電圧165kV、照射線量5Mradの電子線を照射して、電子線硬化性樹脂組成物を硬化させて、表面保護層6とした。次いで、40℃で24時間の養生を行い、実施例及び比較例の化粧シートを得た。得られた化粧シートを用いて、引張試験を10回行い相加平均により、最大引張応力及び最大引張応力時伸度を評価した。なお、引張試験の引張方向はTD(基材であるポリプロピレン(PP)樹脂フィルムの製膜時における流れ方向に対して直交する方向)とした。結果を表1に示す。
その後、さらに化粧シートの基材2側表面に接着剤層4と同じ組成の接着剤を塗布し、ABS樹脂からなる樹脂パネル板に貼着した。貼着する際の反りの発生の有無を目視により観察し評価した。結果を表1に示す。
Figure 2009214490
表1より明らかなように、本発明の化粧シートは最大引張応力が20〜50MPaの範囲内であり、さらに最大引張応力時伸度も適正範囲内となり、該化粧シートを基板に貼着するとき反りが発生しないので、化粧板の美感を損ねることなく、化粧板の施工性を大幅に改良することができた。
本発明の化粧シートを用いて得られる化粧板は、ドア材、浴室の壁材、ユニットバス壁材、ユニットバス内装材、厨房の壁財、AV機器、エアコンカバー等の化粧シート又は化粧板として用いることができるが、特に、浴室の壁材、ユニットバス壁材、ユニットバス内装材等として好適に用いられる。
本発明の化粧シートの一実施態様の断面を示す模式図である。
符号の説明
1. 化粧シート
2. 基材
3. 着色層
4. 接着剤層
5. 樹脂フィルム層
6. 表面保護層

Claims (10)

  1. ポリオレフィンフィルムからなる基材の上に着色層、接着剤層及びポリエステルフィルムからなる樹脂フィルム層をこの順に積層してなる化粧シートであって、該化粧シートの最大引張応力が20〜50MPaであることを特徴とする化粧シート。
  2. 最大引張応力時伸度が30〜60%である請求項1に記載の化粧シート。
  3. 樹脂フィルム層の上に、さらに電離放射線硬化性樹脂組成物を架橋硬化してなる表面保護層を積層した請求項1又は2に記載の化粧シート。
  4. 電離放射線硬化性樹脂組成物が電子線硬化性樹脂組成物である請求項3に記載の化粧シート。
  5. 樹脂フィルム層がポリエチレンテレフタレートフィルムである請求項1〜4のいずれかに記載の化粧シート。
  6. 樹脂フィルム層の少なくとも一方の面が易接着処理されている請求項1〜5のいずれかに記載の化粧シート。
  7. 樹脂フィルム層と表面保護層との間に、さらにプライマー層を積層してなる請求項1〜6のいずれかに記載の化粧シート。
  8. 表面保護層及び/又はプライマー層中に、耐候性改善剤を含有する請求項3〜7のいずれかに記載の化粧シート。
  9. 浴室の壁材、ユニットバス壁材又はユニットバス内装材用である請求項1〜8のいずれかに記載の化粧シート。
  10. 請求項9に記載の化粧シートを、接着剤層を介して基板に貼付した化粧板。
JP2008062613A 2008-03-12 2008-03-12 化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板 Expired - Fee Related JP5298582B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008062613A JP5298582B2 (ja) 2008-03-12 2008-03-12 化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008062613A JP5298582B2 (ja) 2008-03-12 2008-03-12 化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009214490A true JP2009214490A (ja) 2009-09-24
JP5298582B2 JP5298582B2 (ja) 2013-09-25

Family

ID=41186886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008062613A Expired - Fee Related JP5298582B2 (ja) 2008-03-12 2008-03-12 化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5298582B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012051217A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Dainippon Printing Co Ltd 鏡面化粧シート及びこれを用いた化粧板
JP2012051216A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Dainippon Printing Co Ltd 鏡面化粧シート及びこれを用いた化粧板
JP2012076349A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Dainippon Printing Co Ltd 真空成形用化粧シート
JP2012213927A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Dainippon Printing Co Ltd 三次元成形用加飾シート、該加飾シートの製造方法、加飾樹脂成形品及び加飾樹脂成形品の製造方法
JP2015186926A (ja) * 2015-07-08 2015-10-29 大日本印刷株式会社 三次元成形加飾フィルム及びその製造方法並びにそれを用いた加飾成形品及びその製造方法
WO2016120912A1 (ja) * 2015-01-27 2016-08-04 凸版印刷株式会社 不燃性化粧シート、金属化粧部材、及び金属化粧部材の製造方法
JP2016147386A (ja) * 2015-02-10 2016-08-18 凸版印刷株式会社 アルミニウム化粧部材
CN107107593A (zh) * 2015-01-27 2017-08-29 凸版印刷株式会社 不燃性装饰片材、金属装饰部件及金属装饰部件的制造方法
KR101933115B1 (ko) * 2016-12-05 2018-12-27 (주)모던월드데코 Opet 표면 pvc 욕실 타일 및 그 제조 방법

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0693573A (ja) * 1992-09-08 1994-04-05 Bando Chem Ind Ltd 建材用化粧フィルム
JPH0724979A (ja) * 1993-07-13 1995-01-27 Toppan Printing Co Ltd 積層化粧シート
JPH10258488A (ja) * 1997-03-19 1998-09-29 Dainippon Printing Co Ltd 高鮮映化粧シート
JPH11179858A (ja) * 1997-12-24 1999-07-06 Dainippon Printing Co Ltd 化粧板およびその製造方法
JP2000158612A (ja) * 1998-11-27 2000-06-13 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート
JP2001020443A (ja) * 1999-07-09 2001-01-23 Ibiden Co Ltd 内装施工構造
JP2003291269A (ja) * 2002-04-08 2003-10-14 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート及び化粧材
JP2005103846A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート
JP2005238498A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート及びそれを用いた化粧鋼板
JP2006007728A (ja) * 2004-06-29 2006-01-12 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート
JP2006212981A (ja) * 2005-02-04 2006-08-17 Dainippon Printing Co Ltd 建材用フィルム

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0693573A (ja) * 1992-09-08 1994-04-05 Bando Chem Ind Ltd 建材用化粧フィルム
JPH0724979A (ja) * 1993-07-13 1995-01-27 Toppan Printing Co Ltd 積層化粧シート
JPH10258488A (ja) * 1997-03-19 1998-09-29 Dainippon Printing Co Ltd 高鮮映化粧シート
JPH11179858A (ja) * 1997-12-24 1999-07-06 Dainippon Printing Co Ltd 化粧板およびその製造方法
JP2000158612A (ja) * 1998-11-27 2000-06-13 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート
JP2001020443A (ja) * 1999-07-09 2001-01-23 Ibiden Co Ltd 内装施工構造
JP2003291269A (ja) * 2002-04-08 2003-10-14 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート及び化粧材
JP2005103846A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート
JP2005238498A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート及びそれを用いた化粧鋼板
JP2006007728A (ja) * 2004-06-29 2006-01-12 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート
JP2006212981A (ja) * 2005-02-04 2006-08-17 Dainippon Printing Co Ltd 建材用フィルム

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012051216A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Dainippon Printing Co Ltd 鏡面化粧シート及びこれを用いた化粧板
JP2012051217A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Dainippon Printing Co Ltd 鏡面化粧シート及びこれを用いた化粧板
JP2012076349A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Dainippon Printing Co Ltd 真空成形用化粧シート
JP2012213927A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Dainippon Printing Co Ltd 三次元成形用加飾シート、該加飾シートの製造方法、加飾樹脂成形品及び加飾樹脂成形品の製造方法
US10399301B2 (en) 2015-01-27 2019-09-03 Toppan Printing Co., Ltd. Incombustible decorative sheet, metal decorative member and method for fabricating a metal decorative member
KR102338121B1 (ko) 2015-01-27 2021-12-14 도판 인사츠 가부시키가이샤 불연성 화장 시트, 금속 화장 부재, 및 금속 화장 부재의 제조 방법
WO2016120912A1 (ja) * 2015-01-27 2016-08-04 凸版印刷株式会社 不燃性化粧シート、金属化粧部材、及び金属化粧部材の製造方法
CN107107593A (zh) * 2015-01-27 2017-08-29 凸版印刷株式会社 不燃性装饰片材、金属装饰部件及金属装饰部件的制造方法
KR20170107968A (ko) * 2015-01-27 2017-09-26 도판 인사츠 가부시키가이샤 불연성 화장 시트, 금속 화장 부재, 및 금속 화장 부재의 제조 방법
CN107107593B (zh) * 2015-01-27 2019-11-19 凸版印刷株式会社 不燃性装饰片材、金属装饰部件及金属装饰部件的制造方法
JP2016147386A (ja) * 2015-02-10 2016-08-18 凸版印刷株式会社 アルミニウム化粧部材
JP2015186926A (ja) * 2015-07-08 2015-10-29 大日本印刷株式会社 三次元成形加飾フィルム及びその製造方法並びにそれを用いた加飾成形品及びその製造方法
KR101933115B1 (ko) * 2016-12-05 2018-12-27 (주)모던월드데코 Opet 표면 pvc 욕실 타일 및 그 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP5298582B2 (ja) 2013-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5298582B2 (ja) 化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板
JP4985288B2 (ja) 三次元加工用加飾シート
JP4978362B2 (ja) 化粧シート
WO2009113168A1 (ja) 三次元加工用加飾シート
JP5076786B2 (ja) 真空成形用化粧シート及び真空成形用化粧シートの製造方法
WO2006093165A1 (ja) 高光沢化粧シート
JP2008143165A (ja) 不燃性化粧板
JP5954073B2 (ja) 化粧シート及びこの化粧シートを用いた化粧板
JP5035058B2 (ja) 化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板
JP5454054B2 (ja) 化粧シート
JP6369084B2 (ja) 化粧シート及びこれを用いた化粧板
JP4672502B2 (ja) 壁紙
JP2009233958A (ja) 防湿化粧シート
JP2007231589A (ja) 化粧板
JP6582380B2 (ja) 化粧シート
JP2013078941A (ja) 化粧シート及びその製造方法
JP2007204966A (ja) 化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板
JP2008207441A (ja) 化粧シート
JP2007276464A (ja) 化粧シート
JP5035038B2 (ja) 化粧シート
JP5786414B2 (ja) 化粧シート及びその製造方法
JP7172388B2 (ja) 化粧材
JP5056690B2 (ja) 鋼板用化粧シート及びこれを用いた化粧鋼板
JP5217484B2 (ja) 化粧シート
JP2008081869A (ja) 壁紙

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130305

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130507

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130521

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130603

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5298582

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees