JPH0693573A - 建材用化粧フィルム - Google Patents

建材用化粧フィルム

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JPH0693573A
JPH0693573A JP4239410A JP23941092A JPH0693573A JP H0693573 A JPH0693573 A JP H0693573A JP 4239410 A JP4239410 A JP 4239410A JP 23941092 A JP23941092 A JP 23941092A JP H0693573 A JPH0693573 A JP H0693573A
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JP
Japan
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resin
film
weight
decorative film
building materials
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JP4239410A
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Inventor
Akira Iida
明 飯田
Masakazu Ishibashi
正和 石橋
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種機械的強度にすぐれるとともに、準不燃
性を有し、燃焼時に人体に有害なガスをほとんど発生し
ない建材用化粧フィルムを提供すること。 【構成】 ABS樹脂、AES樹脂およびAAS樹脂か
ら選ばれた少なくとも1種のメイン樹脂55〜85重量%な
らびにエチレン−酢酸ビニル系樹脂および塩化ビニル系
樹脂から選ばれた少なくとも1種のブレンド樹脂15〜45
重量%からなるフィルム用樹脂100 重量部に対して無機
充填剤7〜50重量部を配合してなるフィルム用樹脂組成
物を用いて成形したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建材用化粧フィルムに
関する。さらに詳しくは、各種機械的強度をはじめ、耐
水性、耐汚染性にすぐれるとともに、準不燃性を有し、
たとえば化粧板などの内装材などに好適に使用しうる建
材用化粧フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、建材用化粧フィルムとして種々の
ものが開発されており、従来の紙基材に塩化ビニル系樹
脂をコートしたものにかわって、不燃性にすぐれた建材
用化粧フィルムとして、多量の無機充填剤が配合された
無機物含有塩化ビニル系樹脂シート(特開昭50-95347号
公報)、無機質不燃剤が配合された組成物を繊維シート
に含浸させた無機質不燃剤含有シート(特開昭50-12552
2 号公報)、ポリメチルメタクリレートフィルムと塩化
ビニル樹脂フィルムとの積層フィルム(特開平1-247447
号公報)、フッ素樹脂フィルムと塩素化塩化ビニル樹脂
フィルムとの積層フィルム(特開平2-179743号公報)な
どが知られている。
【0003】しかしながら、前記無機物含有塩化ビニル
系樹脂シートおよび無機質不燃剤含有シートは、フィル
ムに伸びがなく、機械的強度が不足しており、破れやす
いという欠点がある。また、前記積層フィルムは、いず
れも塩化ビニル樹脂フィルムまたはフッ素樹脂フィルム
を含有したものであるので、燃焼時に人体に有害な塩素
ガスまたはフッ化水素ガスを発生するという欠点があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
前記従来技術に鑑みて、不燃性にすぐれ、燃焼時に人体
に有害なガスを発生せず、好適な機械的強度を有し、し
かも耐水性および耐汚染性にすぐれた建材用化粧フィル
ムをうるべく鋭意研究を重ねた結果、かかる建材用化粧
フィルムをようやく見出し、本発明を完成するにいたっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は
(A)ABS樹脂、AES樹脂およびAAS樹脂から選
ばれた少なくとも1種のメイン樹脂55〜85重量%ならび
に(B)エチレン−酢酸ビニル系樹脂および塩化ビニル
系樹脂から選ばれた少なくとも1種のブレンド樹脂15〜
45重量%からなるフィルム用樹脂100 重量部に対して無
機充填剤7〜50重量部を配合してなるフィルム用樹脂組
成物を成形してなる建材用化粧フィルムに関する。
【0006】
【作用および実施例】本発明の建材用化粧フィルムは、
前記したように、(A)ABS樹脂、AES樹脂および
AAS樹脂から選ばれた少なくとも1種のメイン樹脂55
〜85重量%ならびに(B)エチレン−酢酸ビニル系樹脂
および塩化ビニル系樹脂から選ばれた少なくとも1種の
ブレンド樹脂15〜45重量%からなるフィルム用樹脂100
重量部に対して無機充填剤7〜50重量部を配合してなる
フィルム用樹脂組成物を成形することによりえられる。
【0007】前記メイン樹脂として用いられるABS樹
脂、AES樹脂およびAAS樹脂は、いずれも塩素を含
有しないものであるので、燃焼時に人体に有害な塩素ガ
ス、塩酸ガスなどを発生しないものである。
【0008】前記ABS樹脂としては、アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴムとアクリロニトリル−スチレン樹脂
とのブレンド物、ポリブタジエンにスチレンとアクリロ
ニトリルをグラフト共重合したグラフト共重合樹脂など
があげられる。
【0009】前記ブレンド物において、アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴム/アクリロニトリル−スチレン樹脂
の混合比(重量比)は、10/90〜40/60、なかんづく20
/80〜30/70であることが好ましい。かかる混合比が前
記範囲よりも小さいばあいには、えられる建材用化粧フ
ィルムの耐寒性や衝撃強さが低下し、また圧延加工時の
流動性が低下して加工が困難となるようになり、また前
記範囲をこえるばあいには、えられる建材用化粧フィル
ムの機械的強度(引張強さ)および耐候性が低下するよ
うになる傾向がある。
【0010】また、アクリロニトリル−ブタジエンゴム
において、アクリロニトリル含量は、あまりにも多いば
あいには、えられる建材用化粧フィルムの耐寒性や衝撃
強さが低下するようになり、またあまりにも少ないばあ
いには、えられる建材用化粧フィルムの機械的強度(引
張強さ)が低下するようになる傾向があるので、20〜50
重量%、なかんづく30〜40重量%であることが好まし
い。
【0011】また、アクリロニトリル−スチレン樹脂に
おいて、アクリロニトリル含量は、あまりにも多いばあ
いには、加工時の流動性が低下するようになり、またあ
まりにも少ないばあいには、えられる建材用化粧フィル
ムの耐熱性、耐薬品性、機械的強度が低下するようにな
る傾向があるので、10〜40重量%、なかんづく20〜30重
量%であることが好ましい。
【0012】前記グラフト共重合樹脂において、スチレ
ン含量は、あまりにも多すぎるばあいには、えられる建
材用化粧フィルムの機械的強度、耐薬品性が低下するよ
うになり、またあまりにも少なすぎるばあいには、加工
時の流動性が低下するようになる傾向があるので、通常
20〜60重量%、なかんづく30〜55重量%であることが好
ましく、またアクリロニトリル含量は、あまりにも多す
ぎるばあいには、加工時の流動性が低下するようにな
り、またあまりにも少なすぎるばあいには、えられる建
材用化粧フィルムの機械的強度が低下するようになる傾
向があるので、通常10〜35重量%、なかんづく15〜30重
量%であることが好ましい。
【0013】なお、本発明においては、ABS樹脂を構
成しているブタジエンのかわりにエチレン−プロピレン
−ジエン−メチレン共重合体(EPDM)を用いたAE
S樹脂、またABS樹脂を構成しているポリブタジエン
のかわりにアクリルゴムを用いたAAS樹脂を用いるこ
とができる。
【0014】前記ABS樹脂、AES樹脂およびAAS
樹脂の重量平均分子量は、いずれも50000 〜200000、な
かんづく100000〜1500000 であることが好ましい。かか
る重量平均分子量が前記範囲よりも小さいばあいには、
えられる建材用化粧フィルムの機械的強度が低下するよ
うになり、また前記範囲よりも大きいばあいには、加工
時の流動性が低下するようになる傾向がある。
【0015】なお、これらのメイン樹脂のなかでは、A
ES樹脂およびAAS樹脂は、これらを用いたばあいに
は、やや高価となるが、耐候性がより一層向上するの
で、本発明においてはとくに好適に使用しうるものであ
る。
【0016】前記ブレンド樹脂として用いられるエチレ
ン−酢酸ビニル系樹脂および塩化ビニル系樹脂は、えら
れる建材用化粧フィルムを、建設省告示第1231号に規定
の「準不燃」の規格に合格せしめるために配合される。
【0017】前記エチレン−酢酸ビニル系樹脂の酢酸ビ
ニル含量は、あまりにも多いばあいには、えられる建材
用化粧フィルムの耐熱性が低下するようになり、またあ
まりにも少ないばあいには、ポリマーの極性が小さくな
るため、メイン樹脂との相溶性が低下するようになる傾
向があるので、20〜50重量%、なかんづく30〜40重量%
であることが好ましい。なお、該エチレン−酢酸ビニル
系樹脂の粘度平均分子量は、あまりにも大きいばあいに
は、加工時の流動性が低下するようになり、またあまり
にも小さいばあいには、えられる建材用化粧フィルムの
機械的強度、耐熱性が低下するようになる傾向があるの
で、5000〜100000、なかんづく10000 〜50000 であるこ
とが好ましい。
【0018】前記エチレン−酢酸ビニル系樹脂の具体例
としては、たとえばエチレン−酢酸ビニル樹脂、エチレ
ン−一酸化炭素−酢酸ビニル樹脂などがあげられる。
【0019】前記エチレン−一酸化炭素−酢酸ビニル樹
脂は、前記エチレン−酢酸ビニル樹脂を調製する際に一
酸化炭素を共重合したものである。
【0020】前記塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、あ
まりにも大きすぎるばあいには、加工時の流動性が低下
するようになり、またあまりにも小さすぎるばあいに
は、えられる建材用化粧フィルムの機械的強度が低下す
るようになる傾向があるので、600 〜3000、なかんづく
800 〜2000であることが好ましい。
【0021】前記塩化ビニル系樹脂の具体例としては、
たとえば塩化ビニル樹脂、エチレン−塩化ビニル樹脂な
どがあげられる。
【0022】前記エチレン−塩化ビニル樹脂は、前記塩
化ビニル樹脂を調製する際にエチレンを共重合したもの
であり、かかるエチレンの含量があまりにも多いばあい
には、ポリマーの極性が小さくなるため、メイン樹脂と
の相溶性が低下するようになる傾向があるので、10重量
%以下、なかんづく2〜6重量%であることが好まし
い。
【0023】また、前記エチレン−塩化ビニル樹脂の平
均重合度は、600 〜3000、なかんづく1000〜2000である
ことが好ましい。
【0024】なお、これらのブレンド樹脂のなかでは、
エチレン−酢酸ビニル系樹脂は、塩素を含有していない
ため燃焼時に人体に有害な塩素ガス、塩酸ガスなどをま
ったく発生しない製品とすることができるので、本発明
においてはとくに好適に使用しうるものである。
【0025】なお、ブレンド樹脂として、塩化ビニル系
樹脂を用いるばあいには、充分な可塑性を付与せしめる
ために、可塑剤を配合することができる。
【0026】前記可塑剤の具体例としては、たとえばフ
タル酸エステル系可塑剤、脂肪族二塩基酸エステル系可
塑剤、トリメリット酸系可塑剤、ポリエステル系可塑剤
などがあげられる。
【0027】前記可塑剤の配合量は、通常塩化ビニル系
樹脂、100 部(重量部、以下同様)に対して3〜50部程
度である。
【0028】ブレンド樹脂は、メイン樹脂の脆性を改善
し、前記したように、建設省告示第1231号に規定の「準
不燃」の規格に合格せしめるために配合されるのもので
ある。
【0029】したがって、前記「準不燃」の規格を満足
させるためには、メイン樹脂およびブレンド樹脂からな
るフィルム用樹脂中におけるブレント樹脂の含有量が15
重量%以上、好ましくは20重量%以上、換言すればメイ
ン樹脂の含有量が85重量%以下、好ましくは80重量%以
下となるように調整される。
【0030】また、前記ブレンド樹脂の含有量が多すぎ
るばあいには、エチレン−酢酸ビニル系樹脂のばあいに
は、えられる建材用化粧フィルムの耐熱性が低下するよ
うになり、塩化ビニル系樹脂のばあいには、塩素ガス、
塩酸ガスなどの発生量が増加するようになるため、該ブ
レンド樹脂の含有量は、45重量%以下、好ましくは40重
量%以下、換言すればメイン樹脂の含有量が55重量%以
上、好ましくは60重量%以上となるように調整される。
【0031】なお、メイン樹脂に、ブレンド樹脂として
エチレン−酢酸ビニル系樹脂を配合すれば、排気温度が
高くなりすぎ、また塩化ビニル系樹脂を配合すれば、排
気温度が低くなるが発煙量が増加するようになる。
【0032】そこで、本発明においては、前記実情に鑑
みて無機充填剤が配合され、このように無機充填剤を配
合したときには、ブレンド樹脂としていずれのものを用
いたばあいであっても、排気温度を低下させることがで
き、発煙量を低減させることができる。
【0033】前記無機充填剤としては、該無機充填剤1
gあたり1m2 以上の表面積を有するものが好ましい。こ
のように1m2 以上の表面積を有するものを用いたばあい
には、該無機充填剤の表面の活性点が多くなり、建材用
化粧フィルムの不燃性を向上させ、機械的強度の低下を
おさえることができるという利点がある。なお、かかる
無機充填剤の表面積は、BET 法において容易に求めるこ
とができる。
【0034】前記無機充填剤の具体例としては、たとえ
ば炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム水和物、水酸化
アルミニウムなどがあげられるが、これらの無機充填剤
は、前記したように該無機充填剤1gあたり1m2 以上、
好ましくは3m2 以上の表面積を有するように粉末化され
ていることが、該無機充填剤の表面の活性点が多くな
り、建材用化粧フィルムの不燃性を向上させ、機械的強
度の低下をおさえることができるという点で好ましい。
【0035】前記無機充填剤の配合量は、メイン樹脂お
よびブレンド樹脂からなるフィルム用樹脂100 部に対し
て7〜50部、好ましくは10〜40部となるように調整され
る。かかる無機充填剤の配合量が前記範囲よりも少ない
ばあいには、排気温度が高く、また発煙量も多くなり、
また前記範囲よりも多いばあいには、えられる建材用化
粧フィルムの機械的強度が小さくなる。
【0036】かくしてメイン樹脂およびブレンド樹脂か
らなるフィルム樹脂に無機充填剤を配合することによ
り、フィルム用樹脂組成物がえられるが、該フィルム用
樹脂組成物には、必要により、たとえば顔料、染料など
の着色剤、金属塩やキレート化剤などの熱安定剤、ベン
ゾトリアゾール系化合物などの紫外線吸収剤などを配合
することができる。
【0037】前記フィルム用樹脂組成物から本発明の建
材用化粧フィルムを作製する方法にはとくに限定がな
く、たとえば加熱溶融したフィルム用樹脂組成物をカレ
ンダーによりフィルム化する方法、押出成形法などがあ
げられるが、本発明はかかる例示のみに限定されるもの
ではない。
【0038】本発明の建材用化粧フィルムの厚さは、あ
まりにも大きいばあいには、硬すぎで取り扱いにくく、
また重すぎるものとなり、またあまりにも小さいばあい
には、強度が不足して破れやすくなる傾向があるので、
0.03〜0.4mm 、なかんづく0.05〜0.25mmであることが好
ましい。
【0039】本発明の建材用化粧フィルムが燃焼したと
きの排気温度が低いのは、おそらくブレンド樹脂として
エチレン−酢酸ビニル系樹脂を用いたばあいには、メイ
ン樹脂は燃焼時にやや分解されがたいが、該エチレン−
酢酸ビニル系樹脂が非常に分解されやすく発熱量が多い
ので、かかるエチレン−酢酸ビニル系樹脂が燃焼してメ
イン樹脂の分解を促進することによってメイン樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル系樹脂ともに低分子量に分解され、
無機充填剤に吸収されて実質的に燃焼成分が減少するこ
とにもとづくものと考えられる。また、ブレンド樹脂と
して塩化ビニル系樹脂を用いたばあいには、該塩化ビニ
ル系樹脂は燃焼時に架橋を生じ、かかる架橋によって耐
熱性が向上することにもとづくものと考えられる。
【0040】なお、ブレンド樹脂として塩化ビニル系樹
脂を用いたばあいには、燃焼時には、該塩化ビニル系樹
脂の架橋によってカーボン粒子が生成し、黒鉛が発生す
るので、発煙係数が増大するおそれがあるが、本発明に
おいては無機充填剤が配合されており、架橋する前の段
階で無機充填剤が中間生成物の芳香族オリゴマーを吸収
するので、発煙係数の増大が抑制されるものと考えられ
る。
【0041】なお、本発明の建材用化粧フィルムは、各
種基材に貼付しうるものであり、このように基材に貼付
するに際しては、該建材用化粧フィルムと基材とのあい
だに該基材の種類に応じた接着剤を介在させることが好
ましい。かかる接着剤の代表例としては、たとえば酢酸
ビニル系接着剤をはじめ、酢酸ビニル系樹脂エマルジョ
ンなどがあげられ、該接着剤の塗布量は、乾燥後の付着
量が60 g/m2 以下となるように調整することが好まし
い。
【0042】前記基材としては、たとえば建設大臣認定
の不燃第1001号に規定の不燃基材などを代表例としてあ
げることができる。
【0043】つぎに本発明の建材用化粧フィルムを実施
例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる
実施例のみに限定されるものではない。
【0044】実施例1〜12および比較例1〜6 メイン樹脂としてABS樹脂(住友ノーガタック(株)
製、クララスチックK−2540)、AES樹脂(住友ノー
ガタック(株)製、ユニブライトUB−400 )またはA
AS樹脂(宇部サイコン(株)製、ウェザフィルED11
0 )を、ブレンド樹脂としてエチレン−酢酸ビニル樹脂
(酢酸ビニル含量40重量%、大日本インキ化学工業
(株)製、エバスレン450 P)(以下、EVA−Iとい
う)、エチレン−一酸化炭素−酢酸ビニル樹脂(三井・
デュポンポリケミカル(株)製、エルバロイ 741)(以
下、EVA−IIという)または塩化ビニル樹脂(平均
重合度1030、チッソ(株)製、共同ビニルSL)(以
下、PVCという)を、無機充填剤として炭酸カルシウ
ム(比表面積25m2 /g、丸尾カルシウム(株)製、カ
ルファイン200 M)(以下、CCという)、水酸化マグ
ネシウム水和物(比表面積8m2 /g、協和化学工業
(株)製、キスマ5B)(以下、MHという)または水
酸化アルミニウム(比表面積5m2 /g、昭和電工
(株)製、ハイジライトH−42)(以下、AHという)
を用い、表1に示す配合割合で混合したのち、2本ロー
ル(160 ℃)を用いて厚さ0.2mm の建材用化粧フィルム
をえた。
【0045】なお、実施例1〜7および比較例1〜4に
おいては、ABS樹脂またはエチレン−酢酸ビニル樹脂
のロール離れを向上させるために、ステアロアミド系滑
剤2部をABS樹脂とエチレン−酢酸ビニル樹脂との混
合物に添加し、また実施例9〜10および比較例5〜6に
おいては、安定剤としてステアリン酸鉛1部およびステ
アリン酸カドミウム0.3 部、可塑剤としてジオクチルフ
タレート15部およびエポキシ化大豆油3部をそれぞれA
BS樹脂と塩化ビニル樹脂との混合物に添加した。
【0046】えられた建材用化粧フィルムの物性とし
て、引張強度および引張伸び以下の方法にしたがって調
べた。その結果を表1に示す。
【0047】[引張強度]JIS ・K-6732に規定の「農業
用ポリ塩化ビニルフィルム」の測定法に基づいて測定す
る。
【0048】[引張伸び]JIS ・K-6732に規定の「農業
用ポリ塩化ビニルフィルム」の測定法に基づいて測定す
る。
【0049】前記建材用化粧フィルムのエチレン- 酢酸
ビニル樹脂フィルム面に接着剤として酢酸ビニル系樹脂
エマルジョン(樹脂固形分量50重量%)を乾燥後の付着
量が60 g/m2 となるように塗布したのち、建設大臣認定
の不燃第1001号に規定の不燃基材(石綿セメントパーラ
イト板、厚さ10mm)に貼付して化粧板をえた。
【0050】えられた化粧板の物性として、防火性能お
よび塩化ガスの発生を以下の方法にしたがって調べた。
【0051】[防火性能]建設省告示第1231号の規定に
基づいて調べる。
【0052】[塩酸ガスの発生]JIS ・K-7217に規定の
「プラスチック燃焼ガスの分析方法」に基づいて燃焼ガ
スを捕集し、JIS ・K-0107に規定のチオシアン酸第2水
銀法で燃焼時の塩酸ガスの発生量を調べる。
【0053】
【表1】
【0054】なお、比較例2および比較例4でえられた
建材用化粧フィルムは、それぞれそのフィルム面が柔か
すぎるか、あるいは脆すぎて化粧材としての使用に耐え
るものではなかった。
【0055】表1に示した結果から、各実施例でえられ
た建材用化粧フィルムは、引張強度および引張伸びのい
ずれにもすぐれ、しかもかかる化粧フィルムを用いてえ
られた化粧板は、防火性能にすぐれ、燃焼時に人体に有
害な塩酸ガスを発生しないことがわかる。
【0056】
【発明の効果】本発明の建材用化粧フィルムは、各種機
械的強度をはじめ、準不燃性を有するので、たとえば化
粧板などの内装材などに好適に使用しうるものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 55/02 LME 7142−4J E04F 13/00 B 9127−2E 13/18 A 9127−2E

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ABS樹脂、AES樹脂およびA
    AS樹脂から選ばれた少なくとも1種のメイン樹脂55〜
    85重量%ならびに(B)エチレン−酢酸ビニル系樹脂お
    よび塩化ビニル系樹脂から選ばれた少なくとも1種のブ
    レンド樹脂15〜45重量%からなるフィルム用樹脂100 重
    量部に対して無機充填剤7〜50重量部を配合してなるフ
    ィルム用樹脂組成物を成形してなる建材用化粧フィル
    ム。
  2. 【請求項2】 エチレン−酢酸ビニル系樹脂の酢酸ビニ
    ル含量が20〜50重量%である請求項1記載の建材用化粧
    フィルム。
  3. 【請求項3】 塩化ビニル系樹脂が塩化ビニル樹脂また
    はエチレン−塩化ビニル樹脂である請求項1記載の建材
    用化粧フィルム。
  4. 【請求項4】 エチレン−塩化ビニル樹脂のエチレン含
    量が10重量%以下である請求項3記載の建材用化粧フィ
    ルム。
  5. 【請求項5】 無機充填剤が1gあたり1m2 以上の表
    面積を有するものである請求項1、2、3または4記載
    の建材用化粧フィルム。
  6. 【請求項6】 無機充填剤が炭酸カルシウム、水酸化マ
    グネシウム水和物および水酸化アルミニウムから選ばれ
    たものである請求項1、2、3、4または5記載の建材
    用化粧フィルム。
  7. 【請求項7】 厚さが0.05〜0.25mmである請求項1、
    2、3、4、5または6記載の建材用化粧フィルム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009214490A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート及び該化粧シートを用いた化粧板
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