JPH07102143A - 燃焼時に塩化水素ガスの発生の少ない塩化ビニル系樹脂組成物及びそれより得られるフイルム - Google Patents

燃焼時に塩化水素ガスの発生の少ない塩化ビニル系樹脂組成物及びそれより得られるフイルム

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JPH07102143A
JPH07102143A JP24959893A JP24959893A JPH07102143A JP H07102143 A JPH07102143 A JP H07102143A JP 24959893 A JP24959893 A JP 24959893A JP 24959893 A JP24959893 A JP 24959893A JP H07102143 A JPH07102143 A JP H07102143A
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vinyl chloride
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copolymer
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JP24959893A
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Masakazu Ishibashi
正和 石橋
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本来、塩化ビニル系樹脂が有するカレンダー加
工性、透明性、機械的性質等を保持しながら、その燃焼
時に発生する塩化水素ガスを低減させた樹脂組成物を提
供することにある。 【構成】本発明による燃焼時に塩化水素ガスの発生の少
ない塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化ビニル系重合体1
00重量部について、(a) 可塑剤0〜70重量部、(b)
メタクリル酸メチル−アクリル酸アルキル共重合体、α
−メチルスチレン−アクリロニトリル共重合体、メタク
リル酸メチル−マレイミド共重合体及びポリメタクリル
酸メチルから選ばれる少なくとも1種のアクリル系樹脂
3〜70重量部、(c) メタクリル酸メチル−ブタジエン
−スチレン共重合体からなるゴム状重合体3〜60重量
部を含有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、その燃焼時に塩化水素
ガスの発生の少ない塩化ビニル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、化粧板、家具、家庭用電気製品、
電線、ケーブル等、種々の塩化ビニル系樹脂製品に、安
全上の観点から、燃焼時、塩化水素ガスの発生を低減す
ることが強く求められるに至つており、例えば、塩化ビ
ニル系樹脂に種々の無機質材料を充填剤や難燃剤として
配合することが行なわれている。しかし、反面、このよ
うに、無機質材料を多量に配合すれば、本来、塩化ビニ
ル系樹脂が有するすぐれたカレンダー加工性や透明性の
ほか、引張強度や引裂強度等の機械的性質も損なわれ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塩化ビニル
系樹脂における上述した問題を解決するためになされた
ものであつて、本来、塩化ビニル系樹脂が有するカレン
ダー加工性、透明性、機械的性質等を保持しながら、そ
の燃焼時に発生する塩化水素ガスを低減させた樹脂組成
物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による燃焼時に塩
化水素ガスの発生の少ない塩化ビニル系樹脂組成物は、
塩化ビニル系重合体100重量部について、(a) 可塑剤
0〜70重量部、(b) メタクリル酸メチル−アクリル酸
アルキル共重合体、α−メチルスチレン−アクリロニト
リル共重合体、メタクリル酸メチル−マレイミド共重合
体又はポリメタクリル酸メチル3〜90重量部、(c) メ
タクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体から
なるゴム状重合体3〜90重量部を含有することを特徴
とする。
【0005】本発明において、塩化ビニル系重合体とし
ては、ポリ塩化ビニルのほか、塩化ビニル共重合体、ポ
リ塩化ビニルへのグラフト共重合体、更には、他の樹脂
との混合物を含むものとする。上記塩化ビニル共重合体
における共単量体としては、例えば、酢酸ビニルのよう
なビニルエステル類、エチレンビニルエーテルのような
ビニルエーテル類、エチレン、プロピレン、1−ブテン
等のα−オレフイン類、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル等の
(メタ)アクリル酸エステル類、塩化ビニリデン等を挙
げることができる。しかし、本発明においては、特に、
ポリ塩化ビニルが好ましく用いられる。本発明において
は、平均重合度800〜1700の範囲のポリ塩化ビニ
ルを用いることができるが、なかでも、比較的高い重合
度を有するポリ塩化ビニルを用いることによつて、機械
的性質にすぐれると共に、可塑剤のブリードのない樹脂
組成物を得ることができる。
【0006】本発明による塩化ビニル系樹脂組成物は、
上記塩化ビニル系重合体100重量部について、メタク
リル酸メチル−アクリル酸アルキル共重合体、α−メチ
ルスチレン−アクリロニトリル共重合体、メタクリル酸
メチル−マレイミド共重合体及びポリメタクリル酸メチ
ルから選ばれる少なくとも1種のアクリル系樹脂3〜9
0重量部、好ましくは、20〜60重量部を含有する。
このようなアクリル系樹脂は、燃焼時、有害なガスを発
生しないので、本発明による樹脂組成物の燃焼時、塩化
水素ガスの発生量を相対的に低くし、また、得られる樹
脂組成物の透明性を保持する。
【0007】このようなアクリル系樹脂の配合量が塩化
ビニル系重合体100重量部について、3重量部よりも
少ないときは、得られる樹脂組成物において、その燃焼
時、塩化水素ガスの発生が殆ど低減されない。他方、9
0重量部を越えるときは、得られる樹脂組成物がロール
加工性に劣るほか、引張強度や伸び等の機械的性質にも
劣ることとなり、本来、塩化ビニル系樹脂の有するすぐ
れた特性が失なわれることとなる。
【0008】上記アクリル系樹脂は、塩化ビニル樹脂の
改質剤、特に、耐熱性向上剤として市販されているもの
を好適に用いることができる。そのような市販品とし
て、例えば、三菱レイヨン(株)製の「メタブレンH−
601」や「メタブレンH−602」を挙げることがで
きる。更に、塩化ビニル系重合体100重量部につい
て、上記アクリル系樹脂を90重量部以下の範囲にて配
合することによつて、得られる樹脂組成物は、その燃焼
時、有害な塩化水素ガスの発生は低減されるものの、塩
化ビニル系重合体とアクリル系樹脂との加工温度に大き
い差があつて、得られる樹脂組成物の物性を損なうおそ
れがある。
【0009】そこで、本発明によれば、特に、加工性を
確保すると共に、得られる樹脂組成物において、引裂強
度を補償するために、塩化ビニル系重合体100重量部
について、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン
共重合体からなるゴム状重合体(以下、MBS樹脂とい
うことがある。)3〜90重量部、好ましくは20〜7
0重量部を配合する。
【0010】しかし、塩化ビニル系重合体100重量部
について、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン
共重合体からなるゴム状重合体の配合量が3重量部より
も少ないときは、上述した効果を有効に得ることができ
ず、他方、配合量が90重量部よりも多いときは、得ら
れる樹脂組成物が加工性において劣るほか、透明性にお
いても劣り、更に、燃焼時、煙の発生が多くなる。
【0011】上記MBS樹脂としては、例えば、塩化ビ
ニル樹脂のための衝撃改質剤として知られている三菱レ
イヨン(株)製の「メタブレンC−207」等を好適に
用いることができる。
【0012】また、本発明によれば、得られる樹脂組成
物の用途や要求特性、特に、硬度や機械的性質等を考慮
して、可塑剤を配合することができる。しかし、余りに
多量に配合すれば、加工性に支障を生じるので、可塑剤
は、塩化ビニル系重合体100重量部について、70重
量部以下の範囲であり、好ましくは、60重量部以下で
あり、最も好ましくは50重量部以下である。可塑剤と
しては、特に、限定されるものではないが、通常、ジオ
クチルフタレート等が好ましく用いられる。また、必要
に応じて、高分子可塑剤も用いることができる。
【0013】本発明による樹脂組成物は、塩化ビニル系
樹脂組成物に通常用いられる種々の添加剤を適宜量有し
ていてもよい。このような添加剤としては、例えば、安
定剤、滑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤等を挙
げることができる。
【0014】本発明による塩化ビニル系樹脂組成物は、
従来のポリ塩化ビニル樹脂組成物とほぼ同じ機械的性質
と加工性と透明性を有しながら、燃焼時、有害な塩化水
素ガスの発生が著しく低減しており、特に、容易にカレ
ンダー加工することができるので、カレンダー加工によ
るフィルムの製造に好適である。他方、本発明による樹
脂組成物は、火災時の安全性にすぐれるので、例えば、
化粧板、家具、家庭用電気製品、電線、ケーブル等、種
々の塩化ビニル系樹脂製品に好適に用いることができ
る。
【0015】
【実施例】以下に比較例と共に実施例を挙げて本発明を
説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定され
るものではない。平均重合度1700のポリ塩化ビニル
にアクリル系樹脂、MBS樹脂及び/又は可塑剤(ジオ
クチルフタレート)を表1及び表2に示す量にて配合
し、カレンダー加工によつてフイルムに成形し、その物
性を測定した。
【0016】塩化水素ガス量 JIS K−2243に従つて測定した。 ヘイズ値(透明性)及び全光線透過率 厚み0.8mmのシートについて、JIS K−7105に
従つて測定した。 引張伸び率 JIS K−6734に従つて、室温(23℃)にて引
張速度100mm/分の条件で測定した。3回の測定値の
平均値を示す。 引裂強度 JIS K−6732に従つて、室温(23℃)にて引
張速度100mm/分の条件で測定した。3回の測定値の
平均値を示す。
【0017】ロール加工性及び移行性 ○はよい、△は普通、×は悪い、を示す。 移行性 60℃で1時間、フイルムを放置したときの可塑剤のフ
イルム表面へのブリードの程度を目視にて判定した。 焼却性 フイルムに点火したとき、○は紙のように完全に燃焼す
る、△はほぼ完全に燃焼する、×は燃焼性が悪い、を示
す。結果を表1及び表2に示す
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明による塩化ビニル
系樹脂組成物は、従来のポリ塩化ビニル樹脂組成物とほ
ぼ同じ機械的性質と加工性と透明性を有しながら、燃焼
時、有害な塩化水素ガスの発生が著しく低減している。
本発明によるこのような樹脂組成物は、特に、カレンダ
ー加工によるフィルムの製造に好適であり、他方、火災
時の安全性にすぐれるので、例えば、化粧板、家具、家
庭用電気製品、電線、ケーブル等、種々の塩化ビニル系
樹脂製品に好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 25/12 LDU 33/12 LJB

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル系重合体100重量部につい
    て、 (a) 可塑剤0〜70重量部、 (b) メタクリル酸メチル−アクリル酸アルキル共重合
    体、α−メチルスチレン−アクリロニトリル共重合体、
    メタクリル酸メチル−マレイミド共重合体及びポリメタ
    クリル酸メチルから選ばれる少なくとも1種のアクリル
    系樹脂3〜90重量部、 (c) メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合
    体からなるゴム状重合体3〜90重量部 を含有することを特徴とする燃焼時に塩化水素ガスの発
    生の少ない塩化ビニル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】塩化ビニル系重合体100重量部につい
    て、 (a) 可塑剤0〜70重量部、 (b) メタクリル酸メチル−アクリル酸アルキル共重合
    体、α−メチルスチレン−アクリロニトリル共重合体、
    メタクリル酸メチル−マレイミド共重合体又はポリメタ
    クリル酸メチル20〜60重量部、 (c) メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合
    体からなるゴム状重合体20〜70重量部 を含有する請求項1記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の塩化ビニル系樹脂組
    成物をカレンダー加工してなるフイルム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020047388A (ja) * 2018-09-14 2020-03-26 矢崎エナジーシステム株式会社 電線または電線ケーブル
CN114702768A (zh) * 2022-04-15 2022-07-05 江苏永润包装材料有限公司 一种药品包装用防反光pvc复合膜及其制备方法

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