JP2008207441A - 化粧シート - Google Patents

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Abstract

【課題】耐光性、耐汚染性、耐薬品性、耐擦傷性などの諸物性が従来の化粧シートと同等であり、かつ炭酸ガスの排出量を抑制し得る、環境保護の観点から好適な化粧シートを提供する。
【解決手段】基材2上に絵柄層4及び/又は着色層と表面保護層5、好ましくは電子線硬化性樹脂組成物を架橋硬化したものを有する化粧シート1であって、基材がポリ乳酸樹脂からなり、かつ表面保護層が熱可塑性樹脂組成物又は硬化性樹脂組成物からなる化粧シート、該化粧シートを基板に貼付した化粧板である。
【選択図】図1

Description

本発明は化粧シートに関し、詳しくは基材としてポリ乳酸樹脂を用いる化粧シートに関する。
従来、化粧シートとしては、ポリ塩化ビニル系樹脂からなるシートを利用したものが主に用いられてきた。ポリ塩化ビニル系のシートは印刷適正、エンボス加工適正に優れ、化粧シートに加工しやすいだけでなく、Vカット、ラッピング等の後加工性にも優れており、また安価であるという利点がある。
一方、耐熱性や表面の耐汚染性を向上させる目的で、ポリ塩化ビニル系樹脂に代わる素材としてスチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリアミド系、エステル系等の熱可塑性エラストマーやEVA(エチレンビニルアルコール共重合体)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、アクリル樹脂などを用いた化粧シートが用いられてきた。
しかしながら、これらの素材を使用した化粧シートは、廃棄処分した際に樹脂がそのままゴミとして永久に残ってしまい、自然環境保護の観点から好ましくないという問題点があり、廃棄処分して放置しても自然に消滅し得る化粧シートとして、ポリ−L−乳酸を主成分とするポリ乳酸系樹脂シートからなる基材シートに装飾処理を施し、該基材シートに表面保護層を積層した化粧シートが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、近年、炭酸ガス排出量増加に伴う地球温暖化といった環境問題の観点から、石油を原料としない、上述のポリ乳酸系樹脂などの非石油系の樹脂が注目されている。すなわち、これらはバイオマスを利用したプラスチックであり、開発当初は生分解性樹脂として注目を集めたものが、最近では植物由来樹脂との観点から見直されている。植物由来の樹脂は、その樹脂中の炭素が、大気中の炭酸ガスを光合成によって固定化した炭素であり、その後焼却廃棄しても、炭酸ガスの総量を増加させるものではなく、いわゆる「カーボンニュートラル」な材料である。
このような植物由来の樹脂のうち、各種物性と量産化の可能性などを考慮すると上記ポリ乳酸樹脂が有望であり、ポリ乳酸系熱可塑性樹脂組成物を用いた成型品などが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−129426号公報 特開2006−137908号公報
本発明は、このような状況下で、耐光性、耐汚染性、耐薬品性、耐擦傷性などの諸物性が従来の化粧シートと同等であり、かつ炭酸ガスの排出量を抑制し得る、環境保護の観点から好適な化粧シートを提供するものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、基材としてポリ乳酸樹脂を用いることによって、前記課題を解決し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)基材上に絵柄層及び/又は着色層と表面保護層を有する化粧シートであって、基材がポリ乳酸樹脂からなり、かつ表面保護層が熱可塑性樹脂組成物又は硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする化粧シート、
(2)表面保護層が硬化性樹脂組成物の架橋硬化したものである上記(1)に記載の化粧シート、
(3)硬化性樹脂組成物が電離放射線硬化性樹脂組成物である上記(1)又は(2)に記載の化粧シート、
(4)電離放射線硬化性樹脂組成物が電子線硬化性樹脂組成物である上記(3)に記載の化粧シート、及び
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化粧シートを基板に貼付した化粧板、
を提供するものである。
本発明によれば、耐光性、耐汚染性、耐薬品性、耐擦傷性などの諸物性が従来の化粧シートと同等であり、かつ炭酸ガスの排出量を抑制し得る、環境保護の観点から好適な化粧シートを提供することができる。
本発明の化粧シートは、基材上に絵柄層及び/又は着色層と表面保護層を有する化粧シートであって、基材がポリ乳酸樹脂からなり、かつ表面保護層が熱可塑性樹脂組成物又は硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする。
本発明の化粧シートの典型的な構造を、図1を用いて説明する。図1は本発明の化粧シート1の断面を示す模式図である。図1に示す例では、基材2上に全面を被覆する一様均一なプライマー層3、絵柄層4、熱可塑性樹脂組成物又は硬化性樹脂組成物からなる表面保護層5がこの順に積層されたものである。
本発明で用いられる基材2はポリ乳酸樹脂からなる。該ポリ乳酸樹脂は、トウモロコシやジャガイモなどの植物原料や植物性の食品廃棄物などから得たデンプンを発酵などの方法によって乳酸とし、該乳酸を重合して得られるものである。
本発明において使用されるポリ乳酸は、L−乳酸、D−乳酸又はDL−乳酸単位を主成分とする重合体又はこれらの重合体の混合物であり、乳酸の光学異性体を共重合したものであってもよい。すなわち、L−乳酸に対してD−乳酸を、D−乳酸に対してL−乳酸を共重合したものでもよい。また、該ポリ乳酸は、少量の共重合成分として他のヒドロキシカルボン酸等を含んでいてもよい。さらには、必要に応じて、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤等の各種の添加剤を加えることができる。
ポリ乳酸樹脂の重合方法としては特に限定されず、例えば縮合重合法、開環重合法等により製造することができる。縮合重合法では、上記L−乳酸、D−乳酸又はこれらの混合物を直接脱水縮合重合してポリ乳酸樹脂を得る。また、開環重合法では、乳酸の環状二量体であるラクチドを、必要に応じて重合調節剤等を用いながら、適当な触媒を使用してポリ乳酸樹脂を得る。
本発明で使用されるポリ乳酸樹脂は、重量平均分子量が5万〜40万の範囲であることが好ましい。重量平均分子量が5万以上であると、耐熱性等において良好な物性を得ることができ、40万以下であると良好な成形加工性を得ることができる。以上の点から、ポリ乳酸樹脂の重量平均分子量は10万〜25万の範囲がより好ましい。
なお、本発明における基材2はポリ乳酸樹脂から本質的になり、他の樹脂を含まないものであるが、本発明の効果を阻害しない範囲で少量の他の樹脂が混入することを妨げるものではない。
本発明の化粧シートにおける基材2は、上記ポリ乳酸樹脂を、例えば溶融押出法によりフィルム状基材として製造することができる。該基材は延伸しても、また無延伸でもよい。延伸する場合は1軸延伸のもの及び2軸延伸のもののいずれも用いることができるが、通常は2軸延伸したものが、耐久性の観点から好ましい。すなわち、2軸延伸した基材は弾性が強まり、引張強度や伸度に優れる。さらに、80〜120℃程度で加熱処理(アニーリング)して耐熱性、耐熱収縮性を付与することもできる。また、2軸延伸した基材は、透明度も高い。なお、延伸倍率は2〜4倍程度が好ましい。一方、無延伸の基材は塑性変形しやすく成形性が良好である。
本発明で使用する基材の厚さは、通常20〜100μm程度であり、加工性等を考慮するとさらに40〜50μmの範囲が好ましい。
また、該基材2には、隠蔽性を付与する目的で、顔料及び/又は染料を配合してもよい。顔料としては、無機顔料と有機顔料とに分類することができ、無機顔料としては、酸化チタン白、亜鉛華、鉛白、カーボンブラック、弁柄、朱、黄鉛、群青、コバルト青、コバルト紫、ジンククロメートなどが挙げられる。有機顔料としては、フタロシアニン系、ジオキサジン系、アントラキノン系などの顔料が挙げられ、代表的なものとして、キナクリドン、ウォッチアングレッド、ジオキサジンバイオレット等が挙げられる。
また染料としては、天然染料と合成染料に分類することができ、天然染料としては、インジゴ(藍)等が代表される。合成染料としては、アゾ染料、インジゴイド染料、硫化染料、ニトロ染料、ニトロソ染料等が挙げられる。これらの顔料および染料は、1種または2種以上併用して使用することができ、耐光性に優れ、基材に隠蔽性を持たせるようにするためには、無機顔料が最適である。
また、本発明における基材2は、その上に設けられる層との密着性を向上させるために、所望により、片面または両面に酸化法や凹凸化法などの物理的または化学的表面処理を施すことができる。
上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理法などが挙げられ、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理のうち、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性などの面から好ましく用いられる。
次に、図1に示されるプライマー層3は、基材2と絵柄層及び/又は着色層との密着性を向上させる目的で、所望により設けられる層である。プライマー層3を構成する材料としては、基材2と絵柄層及び/又は着色層との接着性の向上が図られるものであれば特に限定されないが、通常はポリエステル系ウレタン樹脂が好適に用いられる。
図1に示される絵柄層4は基材2に装飾性を与えるものであり、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される。模様としては、オーク、チーク、ウォルナット等の柾目又は板目状の木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)等の岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様等があり、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様もある。これらの模様は通常の黄色、赤色、青色、および黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色の版を用意して行う特色による多色印刷等によっても形成される。
絵柄層4の形成に用いられるインキとしては、バインダーに顔料、染料などの着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤などを適宜混合したものが使用される。該バインダーとしては特に制限はなく、例えば、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル/アクリル系共重合体樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、酢酸セルロース系樹脂などの中から任意のものが、1種単独で又は2種以上を混合して用いられる。
着色剤としては、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料又は染料、アルミニウム、真鍮等の鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料等が用いられる。特に木目の「照り」をよく表現するためには、パール顔料や金属顔料などの光輝性顔料を添加することが好ましい。
本発明の化粧シートにおいて、絵柄層4に代えて、又は絵柄層4とともに基材2と絵柄層4の間に着色層を設けることができる。着色層は、本発明の化粧シートの意匠性を高める目的で所望により設けられる、隠蔽層、あるいは全面ベタ層とも称されるものである。着色層は基材2上の表面の色を整えることで、基材2自身が着色していたり、色ムラがあるときに形成して、基材2の表面に意図した色彩を与えるものである。通常不透明色で形成することが多いが、着色透明色で形成し、下地が持っている模様を活かす場合もある。基材2が白色であることを活かす場合や、基材2自身が適切に着色されている場合には着色層の形成を行う必要はない。
着色層の形成に用いられるインキとしては、絵柄層4の形成に用いられるインキと同様である。
次に、表面保護層5は熱可塑性樹脂組成物又は硬化性樹脂組成物によって構成される。
熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリオレフィン、アクリル樹脂、ポリアミド、セルロース系樹脂などが挙げられる。
硬化性樹脂組成物としては、熱硬化性樹脂組成物、電離放射線硬化性樹脂組成物等が挙げられ、電離放射線硬化性樹脂組成物、特に電子線硬化性樹脂組成物が好ましい。また、硬化性樹脂組成物を用いる場合には、耐光性、耐汚染性、耐薬品性、耐擦傷性などの表面物性を向上させるために、架橋硬化させることが好ましい。
熱硬化性樹脂組成物としては、フェノール樹脂、フェノール−ホルマリン樹脂、尿素樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、汎用の2液硬化型アクリル樹脂(アクリルポリオール硬化物)などを例示することができる。
ここで、電離放射線硬化性樹脂組成物とは、電磁波または荷電粒子線の中で分子を架橋、重合させ得るエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線または電子線などを照射することにより、架橋、硬化する樹脂組成物を指す。具体的には、従来電離放射線硬化性樹脂組成物として慣用されている重合性モノマー及び重合性オリゴマーないしはプレポリマーの中から適宜選択して用いることができる。
代表的には、重合性モノマーとして、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート系モノマーが好適であり、中でも多官能性(メタ)アクリレートが好ましい。なお、ここで「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。多官能性(メタ)アクリレートとしては、分子内にエチレン性不飽和結合を2個以上有する(メタ)アクリレートであればよく、特に制限はない。具体的にはエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの多官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、前記多官能性(メタ)アクリレートとともに、その粘度を低下させるなどの目的で、単官能性(メタ)アクリレートを、本発明の目的を損なわない範囲で適宜併用することができる。単官能性(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの単官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
次に、重合性オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマー、例えばエポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系などが挙げられる。ここで、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、このエポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーを部分的に二塩基性カルボン酸無水物で変性したカルボキシル変性型のエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーも用いることができる。ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエーテル(メタ)アクリレート系オリゴマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
さらに、重合性オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマー、あるいはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等の分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマーなどがある。
電離放射線硬化性樹脂組成物として紫外線硬化性樹脂組成物を用いる場合には、光重合用開始剤を樹脂組成物100質量部に対して、0.1〜5質量部程度添加することが望ましい。光重合用開始剤としては、従来慣用されているものから適宜選択することができ、特に限定されず、例えば、分子中にラジカル重合性不飽和基を有する重合性モノマーや重合性オリゴマーに対しては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタールなどが挙げられる。
また、分子中にカチオン重合性官能基を有する重合性オリゴマー等に対しては、芳香族スルホニウム塩、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等が挙げられる。
また、光増感剤としては、例えばp−ジメチル安息香酸エステル、第三級アミン類、チオール系増感剤などを用いることができる。
本発明においては、電離放射線硬化性樹脂組成物として電子線硬化性樹脂組成物を用いることが好ましい。電子線硬化性樹脂組成物は無溶剤化が可能であって、環境や健康の観点からより好ましく、また光重合用開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られるからである。
本発明において、電離放射線硬化性樹脂を用いる場合には、後に詳述するように、表面保護層を構成する未硬化樹脂層に、電子線、紫外線等の電離放射線を照射して該未硬化樹脂層を硬化させる。
また本発明における硬化性樹脂組成物には、得られる硬化樹脂層の所望物性に応じて、各種添加剤を配合することができる。この添加剤としては、例えば耐候性改善剤、耐摩耗性向上剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤、着色剤などが挙げられる。
ここで、耐候性改善剤としては、紫外線吸収剤や光安定剤を用いることができる。紫外線吸収剤は、無機系、有機系のいずれでもよく、無機系紫外線吸収剤としては、平均粒径が5〜120nm程度の二酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛などを好ましく用いることができる。また、有機系紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾール系、具体的には、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、ポリエチレングリコールの3−[3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸エステルなどが挙げられる。一方、光安定剤としては、例えばヒンダードアミン系、具体的には2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2’−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートなどが挙げられる。また、紫外線吸収剤や光安定剤として、分子内に(メタ)アクリロイル基などの重合性基を有する反応性の紫外線吸収剤や光安定剤を用いることもできる。
耐摩耗性向上剤としては、例えば無機物ではα−アルミナ、シリカ、カオリナイト、酸化鉄、ダイヤモンド、炭化ケイ素等の球状粒子が挙げられる。粒子形状は、球、楕円体、多面体、鱗片形等が挙げられ、特に制限はないが、球状が好ましい。有機物では架橋アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂ビーズが挙げられる。粒径は、通常膜厚の30〜200%程度とする。これらの中でも球状のα−アルミナは、硬度が高く、耐摩耗性の向上に対する効果が大きいこと、また、球状の粒子を比較的得やすい点で特に好ましいものである。
重合禁止剤としては、例えばハイドロキノン、p−ベンゾキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコールなどが、架橋剤としては、例えばポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、金属キレート化合物、アジリジン化合物、オキサゾリン化合物などが用いられる。
充填剤としては、例えば硫酸バリウム、タルク、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなどが用いられる。
着色剤としては、例えばキナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタン、カーボンブラックなどの公知の着色用顔料などが用いられる。
赤外線吸収剤としては、例えば、ジチオール系金属錯体、フタロシアニン系化合物、ジインモニウム化合物等が用いられる。
本発明において、表面保護層として電離放射線硬化性樹脂を用いる場合には、前記の電離放射線硬化成分である重合性モノマーや重合性オリゴマー及び各種添加剤を、それぞれ所定の割合で均質に混合し、電離放射線硬化性樹脂組成物からなる塗工液を調製する。また、熱硬化性樹脂を用いる場合には、前記の硬化性樹脂を一種又は二種以上及び各種添加剤を、それぞれ所定の割合で均質に混合し、熱硬化性樹脂組成物からなる塗工液を調製する。これらの塗工液の粘度は、後述の塗工方式により、基材の表面に未硬化樹脂層を形成し得る粘度であればよく、特に制限はない。
本発明においては、このようにして調製された塗工液を、基材の表面に、硬化後の厚さが1〜20μmになるように、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコートなどの公知の方式、好ましくはグラビアコートにより塗工し、未硬化樹脂層を形成させる。硬化後の厚さが1μm以上であると所望の機能を有する硬化樹脂層が得られる。硬化後の表面保護層の厚さは、好ましくは2〜20μm程度である。
電離放射線硬化性樹脂を用いる場合には、上述のようにして形成された未硬化樹脂層に、電子線、紫外線等の電離放射線を照射して該未硬化樹脂層を硬化させる。ここで、電離放射線として電子線を用いる場合、その加速電圧については、用いる樹脂や層の厚みに応じて適宜選定し得るが、通常加速電圧70〜300kV程度で未硬化樹脂層を硬化させることが好ましい。
なお、電子線の照射においては、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、基材として電子線により劣化する基材を使用する場合には、電子線の透過深さと樹脂層の厚みが実質的に等しくなるように、加速電圧を選定することにより、基材への余分の電子線の照射を抑制することができ、過剰電子線による基材の劣化を最小限にとどめることができる。
また、照射線量は、樹脂層の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy(0.5〜30Mrad)、好ましくは10〜50kGy(1〜5Mrad)の範囲で選定される。
さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器を用いることができる。
電離放射線として紫外線を用いる場合には、波長190〜380nmの紫外線を含むものを放射する。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈等が用いられる。
このようにして、形成された硬化樹脂層には、各種の添加剤を添加して各種の機能、例えば、高硬度で耐擦傷性を有する、いわゆるハードコート機能、防曇コート機能、防汚コート機能、防眩コート機能、反射防止コート機能、紫外線遮蔽コート機能、赤外線遮蔽コート機能などを付与することもできる。
本発明の化粧シートは、各種基板に貼着して化粧板として使用することができる。即ち、基板に接着剤層を介して本発明の化粧シートを貼着するものである。
被着体となる基板は、特に限定されず、プラスチックシート、金属板、木材などの木質系の板、窯業系素材等を用途に応じて適宜選択することができる。これらの基板、特にプラスチックシートを基板として用いる場合には、化粧シートとの密着性を向上させるために、所望により、片面または両面に酸化法や凹凸化法などの物理的または化学的表面処理を施すことができる。
上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理法などが挙げられ、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理は、基材の種類に応じて適宜選択されるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性などの面から好ましく用いられる。
プラスチックシートとしては、各種の合成樹脂からなるものが挙げられる。合成樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリアクリル酸ブチル樹脂、ナイロン6又はナイロン66等で代表されるポリアミド樹脂、三酢酸セルロース樹脂、セロファン、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、又はポリイミド樹脂等が挙げられる。
金属板としては、例えばアルミニウム、鉄、ステンレス鋼、又は銅等からなるものを用いることができ、またこれらの金属をめっき等によって施したものを使用することもできる。
木質系の板としては、杉、檜、欅、松、ラワン、チーク、メラピー等各種素材の突板、木材単板、木材合板、パーティクルボード、中密度繊維板(MDF)等の木質材等が挙げられる。これらは単独で、または積層して用いることもできる。なお、木質系の板には、木質板に限らず、紙粉入りのプラスチック板や、補強され強度を有する紙類も包含される。
窯業系素材としては、石膏板、珪酸カルシウム板、木片セメント板などの窯業系建材、陶磁器、ガラス、琺瑯、焼成タイル、火山灰を主原料とした板等が例示される。
これらの他、繊維強化プラスチック(FRP)の板、ペーパーハニカムの両面に鉄板を貼ったもの、2枚のアルミニウム板でポリエチレン樹脂を挟んだもの等、各種の素材の複合体も基材として使用できる。
また該基板はプライマー層を形成する等の処理を施してもよいし、色彩を整えるための塗装や、デザイン的な観点での模様があらかじめ形成されていてもよい。被着体となる基板としては各種素材の平板、曲面板等の板材、或いは上記素材が単体か或いは複合された立体形状物品(成形品)が対象となる。
化粧シートに、和紙、洋紙、合成紙、不織布、織布、寒冷紗、含浸紙、合成樹脂シート等の裏打ち材を貼着して用いてもよい。裏打ち材を貼着することにより、化粧シート自体の補強、化粧シートの割れや破け防止、接着剤の化粧シート表面への染み出し防止等の作用がなされ、不良品の発生が防止されると共に、取り扱いが容易となることとなり、生産性を向上することができる。
このようにして接着剤を介して毎葉ごとにあるいは連続して化粧シートが載置された基板を、コールドプレス、ホットプレス、ロールプレス、ラミネーター、ラッピング、縁貼り機,真空プレス等の貼着装置を用いて圧締して、化粧シートを基板表面に接着し、化粧板とする。
接着剤はスプレー、スプレッダー、バーコーター等の塗布装置を用いて塗布する。この接着剤には、酢酸ビニル樹脂系、ユリア樹脂系、メラミン樹脂系、フェノール樹脂系、イソシアネート系等の接着剤を、単独であるいは任意混合した混合型接着剤として用いられる。接着剤には、必要に応じてタルク、炭酸カルシウム、クレー、チタン白等の無機質粉末、小麦粉、木粉、プラスチック粉、着色剤、防虫剤、防カビ剤等を添加混合して用いることができる。一般に、接着剤は固形分を35〜80質量%とし、塗布量50〜300g/m2の範囲で基板表面に塗布される。
化粧シートの基板上への貼着は、通常、本発明の化粧シートの裏面に接着剤層を形成し、基板を貼着するか基板の上に接着剤を塗布し、化粧シートを貼着する等の方法による。
以上のようにして製造される化粧板は、また、該化粧板を任意切断し、表面や木口部にルーター、カッター等の切削加工機を用いて溝加工、面取加工等の任意加飾を施すことができる。そして種々の用途、例えば、壁、天井、床等の建築物の内装または外装材、窓枠、扉、手すり、幅木、廻り縁、モール等の建具の表面化粧板、キッチン、家具又は弱電、OA機器等のキャビネットの表面化粧板、車両の内装、外装等に用いることができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
(評価方法)
実施例及び参考例で得られた化粧シートについて、以下の方法で評価した。
(1)耐光性
化粧シートの表面に、スガ試験機(株)製の耐光性試験機「紫外線フェードメーター」を用いてカーボンアークランプ下、湿度60%で48時間照射し、この照射前後の色調変化を、分光光度計(ミノルタ(株)「CM−3700d」)を用いて、測定し、その色差(ΔE)で評価した。値が小さいほど耐光性が高いことを示す。
(2)耐汚染性
JIS K−6902に準拠して、汚染物(事務用青インク、油性黒マジック、赤色クレヨン)を化粧シート表面に塗布し、24時間放置した後、ラッカーシンナーを染み込ませた布を用いてふき取った。拭き取り後の汚染物の残存具合を目視にて観察し、判定基準を以下のようにして評価した。
○ 汚染物の残存は全くない
△ 汚染物の残存はあるものの軽微なもので実用上問題がない
× 汚染物の残存が著しい
(3)耐薬品性
各種薬品(1%炭酸ナトリウム水溶液、5%酢酸水溶液、石油ベンジン、90%エタノール)を化粧シート表面に塗布し、2時間放置後水洗した。判定基準を以下のようにして評価した。
○ 剥離、膨れ、割れ、軟化、変色、及び艶変化のいずれも生じなかった
× 剥離、膨れ、割れ、軟化、変色、及び艶変化のいずれかを生じた
(4)表面保護層の接着性
化粧シートの表面にカッターで縦10本×横10本の傷を直交させて付け、100個の碁盤目状の桝目を設けた。その上からセロハンテープ(「CT24」,ニチバン(株)製)を用い、指の腹でフィルムに密着させた後剥離した。判定は目視にて行い、判定基準を以下のようにして評価した。
○ 剥離なし
× 剥離あり
(5)耐擦傷性
スチールウールの#0000番を用い200g荷重で化粧シートの表面を10往復(縦方向と横方向のそれぞれ)擦った時の表面状態を目視にて評価した。判定基準は以下のとおりである。
○ 表面の艶変化がないか又は軽微であった
× 表面の艶に著しい変化があった
実施例1
厚さ50μmの白色ポリ乳酸樹脂フィルム(三菱樹脂(株)製「エコロージュSW」)よりなる基材2の表面に、透明ポリエステル系ウレタン樹脂を3〜5g/m2(ドライ)塗布することによりプライマー処理を行い、プライマー層3を形成した後、ニトロセルロース・アルキッド系樹脂(ザ・インクテック(株)製、KL−MAX)からなるインキを使用して木目模様の絵柄層4をグラビア印刷した。
次に絵柄層4の上に3官能アクリレートモノマーであるエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリアクリレートを60質量部と6官能アクリレートモノマーであるジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを40質量部、平均粒子径5μmのシリカ粒子15質量部及びシリコーンアクリレートプレポリマー1質量部よりなる電子線硬化性樹脂組成物を5g/m2 でグラビアオフセットコータ法により塗工した。塗工後、加速電圧175kV、照射線量50kGy(5Mrad)の電子線を照射して、電子線硬化性樹脂組成物を硬化させて、表面保護層5を形成した。次いで、70℃で24時間の養生を行い、化粧シートを得た。
この化粧シートについて上記方法にて評価した。その結果を第1表に示す。
参考例1
基材2として、厚さ50μmの白色ポリエステル樹脂フィルム(ダイヤホイル(株)製ポリエチレンテレフタラート「Z210」)を用いたこと以外は実施例1と同様にして化粧シートを得た。該化粧シートについて、実施例1と同様の評価を行った。結果を第1表に示す。
Figure 2008207441
本発明の化粧シートは、基材としていわゆるカーボンニュートラルな材料を用いているので、環境に配慮した化粧シートである。しかも、耐光性、耐汚染性、耐薬品性、表面保護層の接着性及び耐擦傷性のすべての試験において、基材としてPET系フィルムを用いた場合と同等の特性を有するため、種々の建材用途に好適に使用し得る。
本発明の化粧シートの一例を示す断面模式図である。
符号の説明
1.化粧シート
2.基材
3.プライマー層
4.絵柄層
5.表面保護層

Claims (5)

  1. 基材上に絵柄層及び/又は着色層と表面保護層を有する化粧シートであって、基材がポリ乳酸樹脂からなり、かつ表面保護層が熱可塑性樹脂組成物又は硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする化粧シート。
  2. 表面保護層が硬化性樹脂組成物の架橋硬化したものである請求項1に記載の化粧シート。
  3. 硬化性樹脂組成物が電離放射線硬化性樹脂組成物である請求項1又は2に記載の化粧シート。
  4. 電離放射線硬化性樹脂組成物が電子線硬化性樹脂組成物である請求項3に記載の化粧シート。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の化粧シートを基板に貼付した化粧板。
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