JP2007276464A - 化粧シート - Google Patents

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Abstract

【課題】耐汚染性及び撥水性能に優れ、かつ、経時的に撥水性能が低下しない化粧シートを提供すること。
【解決手段】基材上に、少なくとも表面保護層を積層してなる化粧シートであって、表面保護層が平均分子量100〜3000の単官能シリコーン(メタ)アクリレートを含有する電離放射線硬化性樹脂組成物を架橋硬化した層であり、かつ表面の摩擦係数が0.2μS以下であることを特徴とする化粧シートである。
【選択図】図1

Description

本発明は化粧シート、特には、水周りで好適に使用し得る化粧シートに関する。
家具、建具等の建材の表面装飾材料として用いられる化粧シートは、通常、絵柄が施され、その上に耐汚染性、耐摩耗性、耐擦傷性を付与するために、表面保護層が設けられる。これらのうち、耐汚染性を向上させるために、シリコーンを表面保護層に添加することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、キッチン等の水周りにおいては、水系汚染物の飛散による汚染が考えられ、上記性能に加え、撥水性能が重要であり、特許文献1に開示される化粧材のさらなる改良が望まれていた。
特開平4−117466号公報
化粧シートに撥水性能を付与するためには、通常、表面張力が低いシリコーン樹脂やフッ素樹脂をトップコート層に添加する方法がとられるが、単に添加するのみでは、これらの樹脂が固定化されないため、耐久性に劣るという問題がある。すなわち、水周りの化粧シートにおいては、水系汚染物をタオル等で乾拭きすることが多いため、繰り返しの乾拭き等によって、添加されたシリコーン樹脂やフッ素樹脂の効果が低下し、長期間にわたって撥水性能を維持することが課題とされていた。
本発明は、このような状況下、耐汚染性及び撥水性能に優れ、かつ、経時的に撥水性能が低下しない化粧シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、表面保護層を形成する電離放射線硬化性樹脂組成物中に、特定のシリコーン(メタ)アクリレートを添加することにより、耐汚染性及び撥水性能に優れ、かつ、経時的に撥水性能が低下しない化粧シートが得られることを見出した。本発明はかかる知見に基づき完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)基材上に、少なくとも表面保護層を積層してなる化粧シートであって、表面保護層が平均分子量100〜3000の単官能シリコーン(メタ)アクリレートを含有する電離放射線硬化性樹脂組成物を架橋硬化した層であり、かつ表面の静摩擦係数が0.2μS以下であることを特徴とする化粧シート、
(2)電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して、単官能シリコーン(メタ)アクリレートの含有量が0.5〜5質量部である上記(1)に記載の化粧シート、
(3)電離放射線硬化性樹脂が電子線硬化性樹脂である上記(1)又は(2)に記載の化粧シート、及び
(4)表面保護層中に表面張力が23dyn/cm以下の溶媒が含有されている上記(1)〜(3)のいずれかに記載の化粧シート、
を提供するものである。
本発明によれば、耐汚染性及び撥水性能に優れ、かつ、経時的に撥水性能が低下しない化粧シートを提供することができる。
本発明の化粧シートの典型的な構造を、図1を用いて説明する。図1は本発明の化粧シート1の断面を示す模式図である。図1に示す例では、基材2上に全面を被覆する一様均一な着色層3、絵柄層4、透明樹脂層5及び電子線硬化性樹脂組成物が架橋硬化した表面保護層6が順に積層した化粧シートである。
本発明で用いられる基材2としては、通常化粧シートの基材として用いられるものであれば、特に限定されず、各種の紙類、プラスチック、金属、木材などの木質系材料、窯業系素材等からなるシートないしはフィルム、板等を用途に応じて適宜選択することができる。これらの材料はそれぞれ単独で使用してもよいが、紙同士の複合体や紙とプラスチックフィルムの複合体等、任意の組み合わせによる積層体であってもよい。
これらの基材、特にプラスチックフィルムを基材として用いる場合には、その上に設けられる層との密着性を向上させるために、所望により、片面または両面に酸化法や凹凸化法などの物理的または化学的表面処理を施すことができる。
上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理法などが挙げられ、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理は、基材の種類に応じて適宜選択されるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性などの面から好ましく用いられる。
また該基材2は、色彩を整えるための塗装や、デザイン的な観点での模様があらかじめ形成されていてもよい。
基材として用いられる各種の紙類としては、薄葉紙、クラフト紙、リンター紙、和紙、硫酸紙、パーチメント紙などが使用できる。これらの紙基材は、紙基材の繊維間ないしは他層と紙基材との層間強度を強化したり、ケバ立ち防止のため、これら紙基材に、更に、アクリル樹脂、スチレンブタジエンゴム、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂を添加(抄造後樹脂含浸、又は抄造時に内填)させたものでもよい。例えば、紙間強化紙、樹脂含浸紙等である。
また、これらの紙とは区別されるが、紙に似た外観と性状を持つ各種繊維の織布や不織布も基材として使用することができる。各種繊維としてはガラス繊維、石綿繊維、チタン酸カリウム繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、若しくは炭素繊維等の無機質繊維、又はポリエステル繊維、アクリル繊維、若しくはビニロン繊維などの合成樹脂繊維が挙げられる。
プラスチックとしては、各種の合成樹脂からなるものが挙げられる。合成樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のビニル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等のポリエステル樹脂;ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル等のアクリル樹脂;ナイロン6又はナイロン66等で代表されるポリアミド樹脂;三酢酸セルロース樹脂;セロファン;ポリスチレン;ポリカーボネート樹脂;ポリアリレート樹脂等が挙げられる。
金属としては、例えばアルミニウム、鉄、ステンレス鋼、又は銅等からなるものを用いることができ、またこれらの金属基材表面をめっき等によって施したものを使用することもできる。各種の木質系の板としては、木材の単板、合板、集成材、パーチクルボード、又はMDF(中密度繊維板)等の木質繊維板が挙げられる。窯業系素材としては、石膏板、珪酸カルシウム板、木片セメント板などの窯業系建材、陶磁器、ガラス、琺瑯、焼成タイル等が例示される。これらの他、繊維強化プラスチック(FRP)の板、ペーパーハニカムの両面に鉄板を貼ったもの、2枚のアルミニウム板でポリエチレン樹脂を挟んだもの等、各種の素材の複合体も基材として使用できる。
基材2の厚さについては特に制限はないが、プラスチックを素材とするシートを用いる場合には、厚さは、通常20〜150μm程度、好ましくは30〜100μmの範囲であり、紙基材を用いる場合には、坪量は、通常20〜150g/m2程度、好ましくは30〜100g/m2の範囲である。
図1において、全面にわたって被覆される一様均一な着色層3は、本発明の化粧材の意匠性を高める目的で所望により設けられるものであって、隠蔽層、あるいは全面ベタ層とも称されるものである。着色層3は基材2上の表面の色を整えることで、基材2自身が着色していたり、色ムラがあるときに形成して、基材2の表面に意図した色彩を与えるものである。通常不透明色で形成することが多いが、着色透明色で形成し、下地が持っている模様を活かす場合もある。基材2が白色であることを活かす場合や、基材2自身が適切に着色されている場合には着色層3の形成を行う必要はない。
着色層の形成に用いられるインキとしては、バインダー(結合剤)に顔料、染料などの着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤などを適宜混合したものが、基材、プライマー層の材料に応じて使用される。該バインダーとしては特に制限はなく、例えば、ウレタン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−アクリル系共重合体樹脂、塩素化ポリプロピレン、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ブチラール系樹脂、ニトロセルロース、酢酸セルロース等の中から任意のものが、1種単独で又は2種以上を混合して用いられる。
着色剤としては、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料又は染料、アルミニウム、真鍮等の鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料等が用いられる。
この着色層3は厚さ1〜20μm程度の厚さであり、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等、公知の印刷方法を用いて形成される。
図1に示される絵柄層4は基材2に装飾性を与えるものであり、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される。模様としては、各種木材板の表面を模した木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)等の岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様等があり、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様もある。これらの模様は通常の黄色、赤色、青色、および黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色のインキと版を用意して行う、いわゆる「特色」による多色印刷等によっても形成される。この絵柄層4は厚さ1〜20μm程度が好ましい。
図1に示される透明樹脂層5は、所望により設けられる層であって、表面保護層6を構成する電離放射線硬化性樹脂と密着性がある、硬化性樹脂が架橋硬化した一様均一な層を、図1に示すように絵柄層4と表面保護層6の間に設ける。このことにより、基材2上に着色層3、絵柄層4等がある場合には、これらの表面をならし、これらと表面保護層5との接着性を高める機能を果たすものである。また、表面保護層5を構成する電離放射線硬化性樹脂が、基材2中に浸透することを抑制する機能をも持つものであり、基材2が紙や不織布などの浸透性基材である場合に特に効果を発揮する。
透明樹脂層5としては、例えば熱可塑性樹脂により形成されたものを好適に使用することができる。具体的には、軟質、半硬質又は硬質ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等を挙げることができる。本発明では、特に透明樹脂層5として、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が好ましい。
透明樹脂層5は、必要に応じて着色されていても良い。この場合は、上記のような熱可塑性樹脂に対して着色材(顔料又は染料)を添加して着色することができる。着色材としては、公知又は市販の顔料又は染料を適宜使用することができる。これらは、1種又は2種以上を選ぶことができる。また、着色材の添加量も、所望の色合い等に応じて適宜設定すれば良い。
透明樹脂層5には、必要に応じて充填剤、艶消し剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、ラジカル捕捉剤、軟質成分(例えばゴム)等の各種の添加剤が含まれていてもよい。
本発明の表面保護層6は、平均分子量100〜3000の単官能シリコーン(メタ)アクリレートを含有する電離放射線硬化性樹脂が架橋硬化してなることを特徴とするもので、本発明の化粧シートに、耐汚染性及び耐水性の表面物性を付与するものである。
ここで、電離放射線硬化性樹脂組成物とは、電磁波または荷電粒子線の中で分子を架橋、重合させ得るエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線または電子線などを照射することにより、架橋、硬化する樹脂組成物を指す。また、ここで「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。
表面保護層の電離放射線硬化性樹脂に含有される単官能シリコーン(メタ)アクリレートは電離放射線硬化性樹脂との相乗効果により、化粧シートに耐汚染性と耐水性を付与するものである。単官能シリコーン(メタ)アクリレートは、ポリシロキサンからなるシリコーンオイルの片方の末端又は側鎖に(メタ)アクリル基を導入した変性シリコーンオイルである。単官能シリコーン(メタ)アクリレートとしては、従来公知のものが使用でき、有機基が(メタ)アクリル基であり、該有機基を1つ有する変性シリコーンオイルであれば特に限定されない。
本発明においては、単官能シリコーン(メタ)アクリレートの平均分子量が100〜3000の範囲であることが必要である。この分子量が100未満であると化粧シートに十分な耐水性を付与することができず、一方、分子量が3000を超えると、単官能シリコーン(メタ)アクリレートと電離放射線硬化性樹脂の相溶性が保てなくなり、表面保護層の塗工面が荒れ、いわゆるレベリング不良を引き起こす。
次に、単官能シリコーン(メタ)アクリレートの含有量は、電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して0.5〜5質量部の範囲であることが好ましい。0.5質量部以上であると、耐汚染性及び耐水性を十分得ることができ、5質量部以下であると単官能シリコーン(メタ)アクリレートが表面に過剰に配向することがないため、べたつくこともなく、また表面のレベリング性も十分となる。以上の点から、単官能シリコーン(メタ)アクリレートの含有量は、さらに1〜3質量部の範囲がより好ましい。
本発明においては、上記単官能シリコーン(メタ)アクリレートに加えて、電離放射線硬化性樹脂組成物中に多官能シリコーン(メタ)アクリレートを、本発明の効果を阻害しない範囲で添加してもよい。ここで、多官能シリコーン(メタ)アクリレートとしては、従来公知のものが使用でき、有機基が(メタ)アクリル基であって、該有機基を2つ以上有する変性シリコーンオイルであれば特に限定されない。また、変性シリコーンオイルの構造は、置換される有機基の結合位置によって、側鎖型、両末端型、片末端型、側鎖両末端型に大別されるが、有機基の結合位置には、特に制限はない。
表面保護層6に用いる電離放射線硬化性樹脂としては、従来公知の化合物を適宜使用すれば良く、従来電離放射線硬化性樹脂組成物として慣用されている重合性モノマー及び重合性オリゴマーないしはプレポリマーの中から適宜選択して用いることができる。
代表的には、重合性モノマーとして、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート系モノマーが好適であり、中でも多官能性(メタ)アクリレートが好ましい。多官能性(メタ)アクリレートとしては、分子内にエチレン性不飽和結合を2個以上有する(メタ)アクリレートであればよく、特に制限はない。具体的にはエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ビスフェノールAジアクリレートなどが挙げられる。これらの多官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
次に、重合性オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマー、例えばエポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系などが挙げられる。ここで、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、このエポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーを部分的に二塩基性カルボン酸無水物で変性したカルボキシル変性型のエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーも用いることができる。ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエーテル(メタ)アクリレート系オリゴマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
さらに、重合性オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマー、あるいはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等の分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマーなどがある。
電離放射線硬化性樹脂組成物として紫外線硬化性樹脂組成物を用いる場合には、光重合用開始剤を樹脂組成物100質量部に対して、0.1〜5質量部程度添加することが望ましい。光重合用開始剤としては、従来慣用されているものから適宜選択することができ、特に限定されず、例えば、分子中にラジカル重合性不飽和基を有する重合性モノマーや重合性オリゴマーに対しては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタールなどが挙げられる。
また、分子中にカチオン重合性官能基を有する重合性オリゴマー等に対しては、芳香族スルホニウム塩、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等が挙げられる。
また、光増感剤としては、例えばp−ジメチル安息香酸エステル、第三級アミン類、チオール系増感剤などを用いることができる。
本発明においては、電離放射線硬化性樹脂組成物として電子線硬化性樹脂組成物を用いることが好ましい。電子線硬化性樹脂組成物は無溶剤化が可能であって、環境や健康の観点からより好ましく、また光重合用開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られるからである。
本発明における電離放射線硬化性樹脂組成物には、艶の制御、耐傷性向上等の表面物性の向上、さらには高価な電離放射線硬化性樹脂組成物の性能を維持しつつ組成比を下げることによる経済性の向上などの目的で無機フィラーを含有させることができる。
無機フィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、フライアッシュ、脱水汚泥、天然シリカ、合成シリカ、カオリン、クレー、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、水酸化マグネシウム、タルク、マイカ、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、焼成タルク、ウォラストナイト、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、燐酸マグネシウム、セピオライト、ゾノライト、ホウ酸アルミニウム、シリカバルーン、ガラスフレーク、ガラスバルーン、シリカ、製鉄スラグ、銅、鉄、酸化鉄、カーボンブラック、センダスト、アルニコ磁石、各種フェライト等の磁性粉、セメント、ガラス粉末、珪藻土、三酸化アンチモン、マグネシウムオキシサルフェイト、水和アルミニウム、水和石膏、ミョウバン、等が挙げられる。中でも、分解温度が低く、吸熱量が大きく、低コストであることから水酸化アルミニウムが好適である。なお、これら無機フィラーは単独で用いられてもよいが、2種以上が併用されてもよい。
上記無機フィラーのうち、特にシリカを含有することが好ましい。シリカは屈折率が電離放射線硬化性樹脂組成物と近く、1.2程度であるため、透明性を維持しながら艶の制御を行うことができる。ここで用いられるシリカは、通常、平均粒径が1〜30μmのものである。平均粒径の選択は表面保護層の硬化後の膜厚に対して0.1〜1μm程度大きいものを選択することが好ましく、このことにより、シリカが一部表面に露出し、艶の制御を効果的に行うことができる。
上記無機フィラーの添加量は、塗布量との兼ね合いで適宜選定することができる。
なお、これらの無機フィラーはそのまま配合してもよいが、無機フィラーを予めシラン系、チタネート系、アルミネート系、ジルコアルミニウム系等のカップリング剤、りん酸系、脂肪酸系等の界面活性剤、油脂、ワックス、ステアリン酸、シランカップリング剤等により処理してもよい。
また本発明における電離放射線硬化性樹脂組成物には、得られる硬化樹脂層の所望物性に応じて、各種添加剤を配合することができる。この添加剤としては、例えば耐候性改善剤、耐摩耗性向上剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤、着色剤などが挙げられる。
ここで、耐候性改善剤としては、紫外線吸収剤や光安定剤を用いることができる。紫外線吸収剤は、無機系、有機系のいずれでもよく、無機系紫外線吸収剤としては、平均粒径が5〜120nm程度の二酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛などを好ましく用いることができる。また、有機系紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾール系、具体的には、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、ポリエチレングリコールの3−[3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸エステルなどが挙げられる。一方、光安定剤としては、例えばヒンダードアミン系、具体的には2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2’−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートなどが挙げられる。また、紫外線吸収剤や光安定剤として、分子内に(メタ)アクリロイル基などの重合性基を有する反応性の紫外線吸収剤や光安定剤を用いることもできる。
耐摩耗性向上剤としては、例えば無機物ではα−アルミナ、シリカ、カオリナイト、酸化鉄、ダイヤモンド、炭化ケイ素等の球状粒子が挙げられる。粒子形状は、球、楕円体、多面体、鱗片形等が挙げられ、特に制限はないが、球状が好ましい。有機物では架橋アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂ビーズが挙げられる。粒径は、通常膜厚の30〜200%程度とする。これらの中でも球状のα−アルミナは、硬度が高く、耐摩耗性の向上に対する効果が大きいこと、また、球状の粒子を比較的得やすい点で特に好ましいものである。
重合禁止剤としては、例えばハイドロキノン、p−ベンゾキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコールなどが、架橋剤としては、例えばポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、金属キレート化合物、アジリジン化合物、オキサゾリン化合物などが用いられる。
充填剤としては、例えば硫酸バリウム、タルク、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなどが用いられる。
着色剤としては、例えばキナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタン、カーボンブラックなどの公知の着色用顔料などが用いられる。
赤外線吸収剤としては、例えば、ジチオール系金属錯体、フタロシアニン系化合物、ジインモニウム化合物等が用いられる。
本発明においては、前記の電離放射線硬化成分である重合性モノマーや重合性オリゴマー及び各種添加剤を、それぞれ所定の割合で均質に混合し、電離放射線硬化性樹脂組成物からなる塗工液を調製する。この塗工液の粘度は、後述の塗工方式により、基材の表面に未硬化樹脂層を形成し得る粘度であればよく、特に制限はない。
また、本発明においては、表面保護層の塗工面の安定性のために特定の溶剤を添加することが好ましい。
ここで用いる溶剤としては、表面張力が23dyne/cm以下のものが好ましい。具体的には、イソプロパノール(20.8dyne/cm)が好ましく、また表面張力を調整する目的で他の溶剤を混合してもよい。混合し得る他の溶剤として好適なものは、例えばMEK(24.6dyne/cm)、MIBK(25.4dyne/cm)、シクロヘキサン(35.12dyne/cm)、酢酸エチル(23.9dyne/cm)、酢酸ブチル(25.2dyne/cm)、n−プロパノール(23.8dyne/cm)などが挙げられるが、混合溶剤の表面張力を23dyne/cm以下に調整できるものであれば、これら以外の溶剤を用いることもできる。また、塗工時の面性が向上するとの観点から、イソプロパノールに酢酸エチル及び/又は酢酸ブチルを混合したものが好ましい。なお、かっこ内はそれぞれの溶剤の表面張力である。
本発明においては、表面張力が23dyne/cm以下の溶剤を添加することで、表面保護層の塗工面の安定性が得られる。また、これらの溶剤は、シリコーン(メタ)アクリレートの分散安定性を向上させ、表面に均一にシリコーン(メタ)アクリレートを配列させることに寄与するものである。すなわち、塗膜形成時に単官能シリコーン(メタ)アクリレートが表面、若しくは表面近傍に表面平滑性を維持しながら移動して安定した平滑な塗工面が形成されるとともに、最終的に電子線照射後の表面保護層の表面、若しくはその近傍にシリコーンが形成され、撥水性に優れた表面保護層が形成されると考えられる。
本発明においては、このようにして調製された塗工液を、基材の表面に、硬化後の厚さが1〜20μmになるように、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコートなどの公知の方式、好ましくはグラビアコートにより塗工し、未硬化樹脂層を形成させる。硬化後の厚さが1μm以上であると所望の機能を有する硬化樹脂層が得られる。硬化後の表面保護層の厚さは、好ましくは2〜20μm程度である。
次に、このようにして形成された未硬化樹脂層に、電子線、紫外線等の電離放射線を照射して該未硬化樹脂層を硬化させる。ここで、電離放射線として電子線を用いる場合、その加速電圧については、用いる樹脂や層の厚みに応じて適宜選定し得るが、通常加速電圧70〜300kV程度で未硬化樹脂層を硬化させることが好ましい。
なお、電子線の照射においては、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、基材として電子線により劣化する基材を使用する場合には、電子線の透過深さと樹脂層の厚みが実質的に等しくなるように、加速電圧を選定することにより、基材への余分の電子線の照射を抑制することができ、過剰電子線による基材の劣化を最小限にとどめることができる。
また、照射線量は、樹脂層の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy(0.5〜30Mrad)、好ましくは10〜50kGy(1〜5Mrad)の範囲で選定される。
さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器を用いることができる。
電離放射線として紫外線を用いる場合には、波長190〜380nmの紫外線を含むものを放射する。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈等が用いられる。
このようにして、形成された硬化樹脂層には、各種の添加剤を添加して各種の機能、例えば、高硬度で耐擦傷性を有する、いわゆるハードコート機能、防曇コート機能、防汚コート機能、防眩コート機能、反射防止コート機能、紫外線遮蔽コート機能、赤外線遮蔽コート機能などを付与することもできる。
本発明の化粧シートは、硬化後の表面保護層6の物性として、表面の静摩擦係数が0.2μS以下であることを特徴とする。該静摩擦係数が0.2μS以下であると、繰り返しの乾拭き等によっても撥水性能が低下せず、長期間にわたって本発明の化粧シートの表面物性を維持することができる。静摩擦係数を0.2μS以下とするためには、表面保護層6を構成する樹脂の組成、添加する無機フィラーの種類及び添加量、さらには表面保護層6を塗工する際の溶媒の種類を適宜選択することが肝要である。
なお、静摩擦係数の測定は、東洋精機(株)製「摩擦測定機AN型」を用い、化粧シートの塗工面同士を合わせ、傾斜速度1度/秒の条件で測定する。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
(評価方法)
各実施例及び比較例で得られた化粧シートについて、以下の方法で評価した。
(1)塗工時の面性
化粧シートの表面を目視にて観察し、判定基準を以下のようにして評価した。
◎;塗工面が目視で平滑な状態となっており、かつ安定性が極めて高い
○;塗工面が目視で平滑な状態となっている
×;塗工面が目視で荒れており、レベリング性が不良である
(2)耐汚染性
(2−1)はじき性
JIS K−6902に準拠して、汚染物質として油性マジックインキ(寺西化学工業(株)製、No.500)を化粧シートに付着させて、はじき性を以下の判定基準で評価した。
○ インキが液滴となった
× インキをはじかずぬれた状態となった
(2−2)油性マジック消去性
上記化粧シートに付着させた油性マジックインキを24時間後(以下「初期」という)に柔らかい布(ガーゼ)で乾拭きを行い、汚染物の残存度の評価を目視にて行った。また、以下に示す摺動試験を行った後に、油性マジックインキを化粧シートに付着させ、柔らかい布(ガーゼ)で乾拭きを行い、汚染物の残存度の評価を目視にて行った。判定基準を以下のようにして評価した。
○ 汚染物質を完全に拭取ることができる
△ 汚染物質がわずかに残る
× 汚染物質の残りが著しい
(3)耐水性
(3−1)対水接触角
協和界面化学(株)製自動接触角計「CA−V型」を用いて測定した。
(3−2)すべり角
東洋精機製作所製「摩擦測定機AN型」を用いて測定した。傾斜速度は1度/秒とした。
(4)摺動試験
ラビング試験機のラビング面にタオルを固定し、化粧シートの表面を10000往復回擦った。擦る際のラビング面の摩擦速度は300mm/sec、タオルと化粧シートの表面との接触面積は50mm×43mm、荷重は500gとした。
(5)静摩擦係数
東洋精機製作所製「摩擦測定機AN型」を用いて測定した。
実施例1
基材2として、ポリプロピレン系樹脂フィルム(厚さ60μm、透過率10%)を用い、該基材の表面にコロナ放電処理を施した後、表面に絵柄層4として木目柄をグラビア印刷により形成した。
次いで、絵柄層4の上に2液硬化型ウレタン樹脂からなる塗工液を塗工して得た接着剤層(厚さ3μm)を介し、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体からなるポリプロピレン系熱可塑性エラストマーをTダイで溶融押し出し塗工することによって、透明樹脂層5(厚さ80μm)を形成した。
該透明樹脂層5の上に、アクリル−ウレタンブロック重合体(主剤)と、ヘキサメチレンジイソシアネート(硬化剤)とからなる2液硬化型ウレタン系樹脂を塗工し、プライマー層(厚さ2μm)を形成した。
次に、第1表に示す成分からなる組成物を塗工して塗膜を形成した後、175keV及び5Mrad(50kGy)の条件で電子線を照射して上記塗膜を架橋硬化させることにより、表面保護層6(厚さ5μm)を形成し、化粧シートを得た。上記評価方法にて評価した結果を第1表に示す。
実施例2及び比較例1〜3
第1表に示す成分からなる組成物を用いて表面保護層6を形成したこと以外は実施例1と同様にして化粧シートを得た。実施例1と同様に評価した結果を第1表に示す。
Figure 2007276464
*1 ウレタンオリゴマーA;1分子中に少なくとも2個のラジカル重合性不飽和基を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
*2 ウレタンオリゴマーB;1分子中に3〜15個のラジカル重合性不飽和基を有する脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
*3 シリコーンアクリレートA;単官能シリコーンアクリレート、平均分子量2000
*4 シリコーンアクリレートB;3官能シリコーンアクリレート、平均分子量2000
*5 シリコーンアクリレートC;3官能シリコーンアクリレート、平均分子量6000
*6 無機フィラー;炭酸カルシウム、平均粒径5μm
*7 シリカ;平均粒径7μm
*8 耐候剤;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
本発明によれば、耐汚染性及び撥水性能に優れ、かつ、経時的に撥水性能が低下しない化粧シートを提供することができ、本発明の化粧シートは、特にキッチン等の水周りで好適に使用し得る。
本発明の化粧シートの断面を示す模式図である。
符号の説明
1.化粧シート
2.基材
3.着色層
4.絵柄層
5.透明樹脂層
6.表面保護層

Claims (4)

  1. 基材上に、少なくとも表面保護層を積層してなる化粧シートであって、表面保護層が平均分子量100〜3000の単官能シリコーン(メタ)アクリレートを含有する電離放射線硬化性樹脂組成物を架橋硬化した層であり、かつ表面の静摩擦係数が0.2μS以下であることを特徴とする化粧シート。
  2. 電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して、単官能シリコーン(メタ)アクリレートの含有量が0.5〜5質量部である請求項1に記載の化粧シート。
  3. 電離放射線硬化性樹脂が電子線硬化性樹脂である請求項1又は2に記載の化粧シート。
  4. 表面保護層中に表面張力が23dyn/cm以下の溶媒が含有されている請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
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