JP2009190540A - 吊り下げ搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハンガーが吊り下げられた吊り下げ搬送装置の左右横方向の揺れを効果的に防止できるようにする。
【解決手段】走行用ガイドレールに移動可能に支持された搬送用走行体とこれに吊り下げられたハンガーとから成り、前記ハンガー6に設けられたローラーと係合して当該ハンガーの左右横方向の揺れを止める揺れ止め用ガイドレールが前記走行用ガイドレールと平行に架設された吊り下げ搬送装置において、前記揺れ止め用ガイドレール31は、前記走行用ガイドレールに対して左右の片側にのみ架設されたもので、水平平坦レール面31aと、当該水平平坦レール面31aとは上下反対方向に突曲する円弧形レール面31bとを備え、前記ローラーとして、前記水平平坦レール面31aに隣接して転動する平坦周面ローラー53と、前記円弧形レール面31bに嵌合する鼓形周面ローラー54とが設けられた構成。
【選択図】図7

Description

本発明は、走行用ガイドレールに移動可能に支持された搬送用走行体とこれに吊り下げられた被搬送物支持具とから成る吊り下げ搬送装置に関するものである。
この種の吊り下げ搬送装置は、特許文献1にも記載されるように、搬送用走行体とこれに吊り下げられた被搬送物支持具(ハンガー)とから成り、この搬送用走行体による搬送経路中の、例えば被搬送物支持具で支持している被搬送物に対して部品取り付け作業などを行う作業ラインには、被搬送物支持具が左右方向に揺れるのを防止する揺れ止め手段が併設されるものである。而して、特許文献1に記載されたこの種の吊り下げ搬送装置における従来の揺れ止め手段は、搬送用走行体を支持案内する走行用ガイドレールの左右両側に揺れ止め用ガイドレールを並設し、被搬送物支持具には、その左右両側に、前記揺れ止め用ガイドレールに各別に係合する水平軸ローラーを軸支したものであった。
特開2003−267208号公報
しかしながら、上記のような従来の構成の揺れ止め手段では、走行経路の左右両側に精度良く揺れ止め用ガイドレールを架設しなければならず、設備コストが高くなる問題点があった。勿論、特許文献1に記載されるように、揺れ止め用ガイドレールとして、溝形鋼利用の揺れ止め用コ形ガイドレールを架設し、この揺れ止め用コ形ガイドレールに嵌合して上下方向の位置が決まるローラーを被搬送物支持具に軸支する構成である場合、当該揺れ止め用コ形ガイドレールを走行用ガイドレールの左右の片側にのみ架設することも可能であるが、何れにしても、揺れ止め用コ形ガイドレールとこれに嵌合するローラーを使用する揺れ止め構造では、前記ローラーが円滑に回転するように、当該ローラーとコ形ガイドレールとの間にある程度の上下方向の遊びが必要になるので、被搬送物支持具を正確に一定姿勢に保持させることが困難である。又、この種の吊り下げ搬送装置では、複数のトロリーをロードバーで連結して成る搬送用走行体が使用されるので、当該搬送用走行体自体もガイドレールに対して左右横方向に揺れ動き得るものであるから、被搬送物支持具を吊り下げる搬送用走行体側の前後方向支軸の位置も左右横方向に揺動することになる。この結果、被搬送物支持具に横向きの外力が作用すると、前記揺れ止め用コ形ガイドレールとこれに嵌合するローラーとでは、被搬送物支持具が真横方向に横動することを確実に防止することができない。
本発明は上記のような従来の問題点を解消し得る吊り下げ搬送装置を提供することを目的とするものであって、請求項1に記載の摩擦駆動搬送装置は、後述する実施形態の参照符号を付して示すと、走行用ガイドレール2に移動可能に支持された搬送用走行体1とこれに吊り下げられた被搬送物支持具(ハンガー6)とから成り、前記被搬送物支持具(ハンガー6)に設けられたローラーと係合して当該被搬送物支持具(ハンガー6)の左右横方向の揺れを止める揺れ止め用ガイドレールが前記走行用ガイドレール2と平行に架設された吊り下げ搬送装置において、前記揺れ止め用ガイドレール31は、前記走行用ガイドレール2に対して左右の片側にのみ架設されたもので、水平平坦レール面31aと当該水平平坦レール面31aとは上下反対方向に突曲する円弧形レール面31bとを備え、前記ローラーとして、前記水平平坦レール面31aに隣接して転動する平坦周面ローラー53と、前記円弧形レール面31bに嵌合する鼓形周面ローラー54とが設けられた構成となっている。
上記構成の本発明を実施するについて、具体的には請求項2に記載のように、前記揺れ止め用ガイドレール31の水平平坦レール面31aは、水平帯状板部34の一側面で形成させ、前記円弧形レール面31bは、前記水平帯状板部34の他側面に付設した円柱状部材33で形成することができる。この場合、請求項3に記載のように、前記揺れ止め用ガイドレール31は、左右両側に凹溝部が形成される向きに架設されたH形鋼32と、このH形鋼32の下側に付設された円柱状部材33とから構成し、前記水平平坦レール面31aは、前記H形鋼32の下側水平帯状板部34の上側面で形成し、前記円弧形レール面31bは、前記円柱状部材33の下側の周面で形成することができる。更に、請求項4に記載のように、前記揺れ止め用ガイドレール31の少なくとも入り口側端部にはローラー導入ガイド40を配設することができるが、当該ローラー導入ガイド40は、前記H形鋼32の上側水平帯状板部41の端部から斜め上向きに延出する上側平坦ガイド面42と、当該H形鋼32の下側水平帯状板部34から斜め下向きに延出する下側平坦ガイド面43と、前記円柱状部材33の端部から斜め上向きに延出する上側円弧形ガイド面44と、前記円柱状部材33の端部の下側位置から斜め下向きに延出する下側円弧形ガイド面45から構成することができる。
上記構成の本発明に係る吊り下げ搬送装置によれば、揺れ止め用ガイドレールは、走行用ガイドレールの左右の片側にのみ架設すれば良いので、揺れ止め用ガイドレールの架設コストは大幅に軽減できる。しかも、その揺れ止め用ガイドレールが備える水平平坦レール面と円弧形レール面とを、前記水平平坦レール面に隣接して転動する平坦周面ローラーと前記円弧形レール面に嵌合する鼓形周面ローラーとで上下から挟み付ける構造であるから、上下両ローラーと揺れ止め用ガイドレールとの間の上下方向の遊びは実質的に無くすことが可能であり、被搬送物支持具の左右横方向の揺れを確実に防止させることができる。しかも、上下両面が水平偏平なレール面を上下一対の平坦周面ローラーで単に挟み付ける構成と比較して、円弧形レール面と鼓形周面ローラーとの嵌合により、被搬送物支持具の左右真横方向の位置決めが確実に行われ、被搬送物支持具に比較的大きな左右真横方向の外力が作用しても、当該被搬送物支持具の位置を確実に維持させることができる。従って、被搬送物支持具に支持された被搬送物に対する作業性を格段に向上させることができる。
尚、請求項2に記載の構成によれば、水平平坦レール面と円弧形レール面とを上下両側に備えた揺れ止め用ガイドレールを、パイプ材の成形や丸棒材の切削加工により構成する場合よりも実施が容易であり、しかも精度の高いガイドレールを簡単に構成することができる。又、請求項に3記載の構成によれば、強度の十分な揺れ止め用ガイドレールを容易に構成することができる。又、その水平平坦レール面はその上側に位置する水平帯状板部で保護できると共に、円弧形レール面は下向きに位置するので、これら水平平坦レール面と円弧形レール面を塵埃などから保護でき、常に所期通りの揺れ止め効果を発揮させることができる。更に、請求項4に記載の構成によれば、多少揺れ動いている被搬送物支持具であっても、揺れ止め用ガイドレールが架設された領域内に円滑且つ確実に導入して、所期通りの揺れ止め効果を得ることができる。
以下に本発明の具体的実施例を添付図に基づいて説明すると、図1〜図3において、1は搬送用走行体であって、床上所定高さに架設された走行用ガイドレール2に走行可能に係合する4つのトロリー、即ち、中間の前後一対のロードトロリー3a,3bと前後両端のフリートロリー4a,4b、これら4つのトロリー3a〜4bに吊り下げられたロードバー5、及び被搬送物支持具としてのハンガー6から構成されている。ロードバー5は、4つの各トロリー3a〜4b間を連結する3本の中間ロードバー単体8a〜8cと、前後両端のフリートロリー4a,4bに結合されてこれら前後両端のフリートロリー4a,4bから前後に少し突出する短い前後両端ロードバー単体9a,9bから構成されている。
走行用ガイドレール2で構成されるハンガーの走行経路には、その長さ方向適当間隔おきの位置で床面上に門形フレーム10が据え付けられ、この門形フレーム10の上端レール吊り下げフレーム部11の中央下側に前記走行用ガイドレール2が固定されて吊り下げられている。門形フレーム10として、水平のレール吊り下げフレーム部11の両端を支持する左右一対の支柱フレーム部12a,12bが下広がりに傾斜する台形状のものを例示しているが、左右一対の支柱フレーム部12a,12bが平行で垂直な倒立コ形のものであっても良いし、全体が曲線状のアーチ形のものであっても良い。又、各門形フレーム10は、走行用ガイドレール2以外の連結フレームで互いに連結することができるし、当該連結フレームには、必要に応じて保守点検用の作業者搭乗可能な架台を付設することができる。
走行用ガイドレール2には、適当間隔おきに摩擦駆動手段13が併設される。この摩擦駆動手段13は従来周知のもので、ロードバー5の左右両垂直側面5a,5b(図2参照)の内、一方の側面5aに圧接する摩擦駆動輪14と、反対側の側面5bに当接するバックアップローラー15、及び摩擦駆動輪14を回転駆動するモーター16から成るもので、バックアップローラー15は、走行用ガイドレール2に固定されたフレーム17に定位置で自転のみ可能に垂直支軸で軸支されているが、垂直な出力軸に摩擦駆動輪14が取り付けられたモーター16は、ロードバー5の側面5aに対して水平遠近方向移動自在に前記フレーム17に支持されると共に、スプリングによりロードバー5の側面5aに圧接する方向に付勢されている。
前後一対のロードトロリー3a,3bは、図4に示すように、H形鋼を横倒しした断面形状の走行用ガイドレール2の下側水平レール部上を転動する左右一対の主ホイール18と、この主ホイール18の前後両側で走行用ガイドレール2の中央垂直板部を挟む左右一対前後2組の垂直軸ローラー19とを備えたもので、走行用ガイドレール2の中央真下位置において、垂直下方に突出する垂直軸20が固着突設されている。前後両端のフリートロリー4a,4bは、走行用ガイドレール2の下側水平レール部を上下両側から挟む上下一対の水平軸ローラー21が前後左右4箇所に設けられると共に、走行用ガイドレール2の中央垂直板部を挟む左右一対前後2組の垂直軸ローラー22を備えたもので、ロードトロリー3a,3bと同様に、走行用ガイドレール2の中央真下位置において、垂直下方に突出する垂直軸23が固着突設されている。
ロードバー5の3本の中間ロードバー単体8a〜8cの内、ロードトロリー3a,3bと前後両端のフリートロリー4a,4bとを連結する中間ロードバー単体8b,8cには、その両端近傍位置に、水平支軸24の周りに上下垂直方向に折曲自在な上下方向折曲関節部25が設けられている。そして、各中間ロードバー単体8a〜8cと前後両端ロードバー単体9a,9bのロードバー長さ方向に隣接する端部どうしは、各トロリー3a〜4bから垂直下向きに突出している垂直軸20,23の周りに左右水平方向に折曲自在な水平方向折曲関節部26を介して互いに連結し、短い前後両端ロードバー単体9a,9bのみ、前後両端のフリートロリー4a,4bから垂直下向きに突出している垂直軸23にキー止めされて、当該前後両端ロードバー単体9a,9bと一体化されている。
前後一対のロードトロリー3a,3bから垂直下向きに突出している垂直軸20は、ロードバー5から下方に延出し、この垂直軸20の下端延出部20aに、当該垂直軸20の周りに回転可能にハンガー吊り下げ用ブラケット27が支持され、これら前後一対のハンガー吊り下げ用ブラケット27に前記ハンガー6の上部フレーム7が、ハンガーの走行方向と平行な前後方向水平支軸28を介して左右上下方向に揺動自在に吊り下げられている。
以上のように構成された搬送用走行体1によれば、ロードバー5を吊り下げる各トロリー3a〜4bの真下位置及びその近傍位置において当該ロードバー5に設けられた各上下方向折曲関節部25と各水平方向折曲関節部26の存在により、走行用ガイドレール2で形成される走行経路中の上り下りの勾配経路部や水平曲線経路部においても円滑に走行できる。而して、各搬送用走行体1は、摩擦駆動手段13の位置を通過するとき、当該摩擦駆動手段13の摩擦駆動輪14がロードバー5の側面5aに圧接するので、このとき当該摩擦駆動輪14をモーター16により所定の方向に所定速度で回転駆動すれば、当該搬送用走行体1が摩擦駆動輪14によって所定の方向に所定速度で推進される。
以上のように構成され且つ駆動される搬送用走行体1のハンガー6の上部フレーム7には、図1〜図3に示すように、その前端左右両側部上において揺れ止め用ローラーユニット30A,30Bが設けられている。これら両揺れ止め用ローラーユニット30A,30Bは、搬送用走行体1を正面から見て左右対称形に配置された同一構造のものである。而してハンガー6は、走行用ガイドレール2に対して前後一対のロードトロリー3a,3bによって吊り下げられており、当該ロードトロリー3a,3bは、走行用ガイドレール2に対して左右横方向にも適度の遊びがあるので、結果的にハンガー6は走行用ガイドレール2に対して左右横方向に揺れ動くことができる。従って、ハンガー6に積載された被搬送物に対する作業を行う作業ゾーンなど、ハンガーの走行経路中で特にハンガー6の左右横方向の揺れ動きを防止したい特定区間には、前記ハンガー6の上部フレーム7に設けられた左右一対の揺れ止め用ローラーユニット30A,30Bの内、何れか一方のローラーユニット、例えば図2及び図3に示すように揺れ止め用ローラーユニット30Aと係合するように、走行用ガイドレール2の左右片側にのみ揺れ止め用ガイドレール31が架設されている。
図5〜図7に示すように、揺れ止め用ガイドレール31は、左右両側に凹溝部が形成される向きに架設されたH形鋼32と、このH形鋼32の下側に付設された円柱状部材(具体的には丸パイプ材)33とから構成され、前記H形鋼32の走行用ガイドレール2側に水平に張り出す下側水平帯状板部34の上側面で上向きの水平平坦レール面31aが形成され、前記円柱状部材33の下側の周面で下向きの円弧形レール面31bが形成されている。又、この揺れ止め用ガイドレール31は、図3及び図6に示すように、走行用ガイドレール2を支持している前記門形フレーム10に吊り下げ垂直材35と位置決め水平材36とを介して支持させることができる。
具体的には、H形鋼32の走行用ガイドレール2のある側とは反対側に固着した垂直板材37の上端部の垂直取付け板37aと、門形フレーム10側から垂下する吊り下げ垂直材35の下端部の垂直取付け板35aとをボルトナット38で締結し、前記前記位置決め水平材36は、垂直板材37に固着連結することができる。このとき、揺れ止め用ガイドレール31の高さを微調整できるように、前記垂直取付け板35a,37aに設けられるボルトナット38の挿通孔の少なくとも一方を上下方向の長孔とし、吊り下げ垂直材35側に上向きに垂直に螺合貫通させた支持ボルト39で前記垂直板材37を高さ調整自在に支持させることができる。支持ボルト39は、高さ調整後の固定用にロックナット39aを備えている。この構造によれば、支持ボルト39を回転操作することにより、当該支持ボルト39で支持している揺れ止め用ガイドレール31を上下方向に高さ調整することができるが、この場合、その高さ調整量は極僅かであるから、揺れ止め用ガイドレール31と一体の位置決め水平材36の上下方向の僅かな変形を伴って上記高さ調整が行われることになる。勿論、位置決め水平材36を門形フレーム10に対して前後方向水平支軸により上下揺動自在に軸支連結することも可能である。
又、図5及び図6に示すように、揺れ止め用ガイドレール31の入り口側にはローラー導入ガイド40が配設されている。このローラー導入ガイド40は、前記H形鋼32の上側水平帯状板部41の端部から斜め上向きに湾曲して延出する上側平坦ガイド面42と、揺れ止め用ガイドレール31の水平平坦レール面31aの端部から斜め下向きに直線的に短く延出する下側平坦ガイド面43と、前記円弧形レール面31bの端部から斜め上向きに直線的に短く延出する上側円弧形ガイド面44と、前記円柱状部材33の端部の下方位置から斜め下向きに湾曲して延出する下側円弧形ガイド面45から構成されている。
具体的に説明すると、前記上側平坦ガイド面42は、一端部が前記H形鋼32の上側水平帯状板部41の端部に固着されたアングル材46の水平板部46aの下側面で形成されている。前記下側平坦ガイド面43は、所定長さの帯状板47の上側面で形成され、上側円弧形ガイド面44は、前記円柱状部材33と同一の所定長さの丸パイプ材の上側部を軸心に対して斜めに切断して構成した断面切円形部材48の下側の斜め上向きに傾斜する突曲円弧面で形成され、この断面切円形部材48の上側の斜めに切断された開口部を前記帯状板47で塞ぐように両者が一体に固着されると共に、これら帯状板47と断面切円形部材48とから成る側面視が先窄まりの取付け部材49が、その下側平坦ガイド面43が揺れ止め用ガイドレール31の水平平坦レール面31aに接続し且つその上側円弧形ガイド面44が揺れ止め用ガイドレール31の円弧形レール面31bに接続するように、揺れ止め用ガイドレール31の端部に固着されている。更に、前記円柱状部材33と同一の所定長さの丸パイプ材を円弧形に曲げ加工して成る円弧形円柱状部材50が、前記円柱状部材33の端部の真下位置で当該円柱状部材33と平行に配置され且つ垂直な支持材51a,51bにより前記H形鋼32から吊り下げられており、前記円柱状部材33の端部から延出する当該円弧形円柱状部材50の前半部の上側周面で前記下側円弧形ガイド面45が形成されている。
ハンガー6に取り付けられた揺れ止め用ローラーユニット30A,30Bは、図5及び図7に示すように、ハンガー6の上部フレーム7上に立設された垂直板52の外側面に軸支された上側平坦周面ローラー53と下側鼓形周面ローラー54とから構成されている。上側平坦周面ローラー53は、前記揺れ止め用ガイドレール31の水平平坦レール面31a上を転動するものであり、下側鼓形周面ローラー54は、前記揺れ止め用ガイドレール31の円弧形レール面31bに対して下側から嵌合して転動するものであり、両ローラー53,54の軸心間距離は、両ローラー53,54が揺れ止め用ガイドレール31の水平平坦レール面31aと円弧形レール面31bに同時に当接して転動できる距離に設定されている。従って、両ローラー53、54は、揺れ止め用ガイドレール31に対して上下方向に相対移動することはできないし、揺れ止め用ガイドレール31に対して左右横方向に相対移動することも、円弧形レール面31bに対する下側鼓形周面ローラー54の嵌合により阻止されている。
上記構成によれば、揺れ止め用ガイドレール31が架設された特定区間内に搬送用走行体1が進入するとき、ハンガー6が多少左右に揺れ動いていて、即ち、上側平坦周面ローラー53と下側鼓形周面ローラー54が多少上下に揺れ動いていても、上側平坦周面ローラー53は、ローラー導入ガイド40の上側平坦ガイド面42と下側平坦ガイド面43との間の先広がりに開いているローラー導入空間内に進入することにより、揺れ止め用ガイドレール31を構成するH形鋼32の端部に衝突することなく、当該H形鋼32の下側水平帯状板部34と上側水平帯状板部41との間に円滑に進入すると共に、下側鼓形周面ローラー54は、ローラー導入ガイド40の上側円弧形ガイド面44と下側円弧形ガイド面45との間の先広がりに開いているローラー導入空間内に進入することにより、揺れ止め用ガイドレール31を構成する円柱状部材33の端部に衝突することなく、当該円柱状部材33の下側に円滑に進入し、上側平坦周面ローラー53が揺れ止め用ガイドレール31の水平平坦レール面31a上を転動すると共に下側鼓形周面ローラー54が円弧形レール面31bに嵌合して転動する状態となる。
従って、揺れ止め用ガイドレール31が架設された特定区間内を搬送用走行体1が走行するときは、ハンガー6が左右横方向に揺れ動くことは、揺れ止め用ローラーユニット30Aの上下両ローラー53,54が揺れ止め用ガイドレール31を上下から挟み付けていることにより、確実に防止される。又、搬送用走行体1の左右横方向の揺れを伴ってハンガー6がほぼ真横に横動することも、揺れ止め用ガイドレール31の円弧形レール面31bと当該円弧形レール面31bに嵌合して転動する下側鼓形周面ローラー54とによって確実に防止される。
尚、特に搬送用走行体1の走行方向が一定しないときなど、必要に応じて、揺れ止め用ガイドレール31の両端部に、上記構成のローラー導入ガイド40を配設することができる。又、上記実施形態では、ハンガー6の左右両側にそれぞれ揺れ止め用ローラーユニット30A,30Bが配設されているので、揺れ止め用ガイドレール31は、走行用ガイドレール2に対して架設し易い側に架設することができるが、ハンガー6の左右何れか片側にのみ揺れ止め用ローラーユニットを配設しても良い。更に、ハンガーそのものの構造が上記実施形態に示した構造に限定されないことは勿論である。
走行経路中の搬送用走行体と摩擦駆動手段を示す側面図である。 同上の平面図である。 同上の背面図である。 A−B線とA’−B’線とでつながる搬送用走行体を示す側面図である。 揺れ止め用ガイドレールとこれに係合するローラーユニットを、搬送用走行体側から見た要部の縦断側面図である。 同上揺れ止め用ガイドレールの背面図である。 同上揺れ止め用ガイドレールとこれに係合するローラーユニットを示す縦断正面図である。
符号の説明
1 搬送用走行体
2 ガイドレール
3a,3b ロードトロリー
4a,4b フリートロリー
5 ロードバー
6 ハンガー(被搬送物支持具)
8a〜8c 中間ロードバー単体
9a,9b 前後両端ロードバー単体
10 門形フレーム
13 摩擦駆動手段
14 摩擦駆動輪
15 バックアップローラー
16 モーター
30A,30B 揺れ止め用ローラーユニット
31 揺れ止め用ローラーユニット
31a 水平平坦レール面
31b 円弧形レール面
32 H形鋼
33 円柱状部材
34 H形鋼の下側水平帯状板部
40 ローラー導入ガイド
42 上側平坦ガイド面
43 下側平坦ガイド面
44 上側円弧形ガイド面
45 下側円弧形ガイド面
53 上側平坦周面ローラー
54 下側鼓形周面ローラー

Claims (4)

  1. 走行用ガイドレールに移動可能に支持された搬送用走行体とこれに吊り下げられた被搬送物支持具とから成り、前記被搬送物支持具に設けられたローラーと係合して当該被搬送物支持具の左右横方向の揺れを止める揺れ止め用ガイドレールが前記走行用ガイドレールと平行に架設された吊り下げ搬送装置において、前記揺れ止め用ガイドレールは、前記走行用ガイドレールに対して左右の片側にのみ架設されたもので、水平平坦レール面と当該水平平坦レール面とは上下反対方向に突曲する円弧形レール面とを備え、前記ローラーとして、前記水平平坦レール面に隣接して転動する平坦周面ローラーと、前記円弧形レール面に嵌合する鼓形周面ローラーとが設けられている、吊り下げ搬送装置。
  2. 前記揺れ止め用ガイドレールの水平平坦レール面は、水平帯状板部の一側面で形成され、前記円弧形レール面は、前記水平帯状板部の他側面に付設された円柱状部材で形成されている、請求項1に記載の吊り下げ搬送装置。
  3. 前記揺れ止め用ガイドレールは、左右両側に凹溝部が形成される向きに架設されたH形鋼と、このH形鋼の下側に付設された円柱状部材とから構成され、前記水平平坦レール面は、前記H形鋼の下側水平帯状板部の上側面で形成され、前記円弧形レール面は、前記円柱状部材の下側の周面で形成されている、請求項2に記載の吊り下げ搬送装置。
  4. 前記揺れ止め用ガイドレールの少なくとも入り口側端部にはローラー導入ガイドが配設され、このローラー導入ガイドは、前記H形鋼の上側水平帯状板部の端部から斜め上向きに延出する上側平坦ガイド面と、当該H形鋼の下側水平帯状板部から斜め下向きに延出する下側平坦ガイド面と、前記円柱状部材の端部から斜め上向きに延出する上側円弧形ガイド面と、前記円柱状部材の端部の下側位置から斜め下向きに延出する下側円弧形ガイド面から構成されている、請求項3に記載の吊り下げ搬送装置。
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