JP2009143801A - 精密プレス成形用プリフォーム、光学素子及びそれぞれの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】幅広い分散特性、低プレス温度化、および高い安定性を有する光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームとその製造方法、および、該プリフォームを精密プレス成形して得られる光学素子とその製造方法の提供。
【解決手段】モル%で、P2O515〜70%、Nb2O51〜30%、TiO20〜20%(但し、0%を除く。)、Bi2O30〜30%(但し、0%を除くとともに4重量%超。)、B2O30〜30%、WO31〜20%、BaO0〜15%、Li2O3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、SiO20〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、ZnO0〜10重量%(但し、10重量%を除く。)を含み、重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームを成形し、かつ、該プリフォームから光学素子を製造する。
【選択図】なし
【解決手段】モル%で、P2O515〜70%、Nb2O51〜30%、TiO20〜20%(但し、0%を除く。)、Bi2O30〜30%(但し、0%を除くとともに4重量%超。)、B2O30〜30%、WO31〜20%、BaO0〜15%、Li2O3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、SiO20〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、ZnO0〜10重量%(但し、10重量%を除く。)を含み、重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォームを成形し、かつ、該プリフォームから光学素子を製造する。
【選択図】なし
Description
本発明は光学ガラス製の精密プレス成形用プリフォーム、光学素子、ならびにそれぞれの製造方法に関する。
幅広い分散特性(例えばアッベ数νdが17〜72)をもつ光学ガラスで作成される精密プレス成形非球面レンズなどは光学設計上に非常に有効なため、それらを作成するための精密プレス成形用光学ガラスの需要が高まっている。しかし、従来多くのガラスは精密プレス成形用成形型の寿命を長くするために光学ガラス組成に多くの酸化鉛を多量に含有させ、プレス温度を低温化している。例えば、特開平1−308843号公報(特許文献1)に(重量%表示で)SiO2:15−50%、PbO:30−58%、Li2O:0.1−7%、Na2O:0−15%、K2O:0−15%、但し、Li2O+Na2O+K2O:3−25%、La2O3:0−15%、MgO:0−10%、TiO2:0−10%、但し、La2O3+MgO+TiO2:0.1−20%、ZrO2:0−5%、Al2O3:0−10%、但し、ZrO2+Al2O3:0.1−10%、ZnO:0−20%、B2O3:0−15%、Y2O3:0−5%、Gd2O3:0−5%、CaO:0−10%、SrO:0−10%、BaO:0−9%、Nb2O5:0−15%、Ta2O5:0−5%、WO3:0−5%、P2O5:0−5%、As2O3:0−1%、Sb2O3:0−5%からなる精密プレス用光学ガラスが開示されている。
しかし、通常、精密プレス成形は、成形型の酸化を防ぐために不活性雰囲気或いは弱還元雰囲気のもとで行われており、ガラス成分中に酸化鉛が多量に含まれている前述のガラスなどを精密プレス成形した場合、ガラス表面にある酸化鉛が還元され、レンズ表面に金属鉛として析出してしまう。そして、それが精密プレス成形されたレンズ成形用の型材に付着するなどして精密プレス成形されたレンズの転写面の面精度が維持されないだけでなく、型に付着する金属鉛を取り除くメンテナンスが必要となり、量産化に不適当である。一方、多くの酸化鉛を含有する上記の特許文献に開示されているガラスの熔解では環境汚染がひどく大きな問題となる。よって、前述の特許文献1に開示しているガラスは、精密プレス成形用ガラスとして適当ではない。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、幅広い分散特性を付与しつつ、精密プレス成形に好適な低プレス温度化を実現でき、かつ高い安定性を有する光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォーム及びその製造方法を提供すること、並びに前記プリフォームを精密プレス成形して得られる光学素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、
(1)ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除くとともに4重量%超。)、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 1〜20モル%、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
ZnO 0〜10重量%(但し、10重量%を除く。)含むとともに、
重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム、
(2)ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
WO3 1〜20モル%、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
ZnO 0〜10重量%(但し、10重量%を除く。)含むとともに、
重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム、
(3)ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 0〜15モル%(但し、15重量%未満。)、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
ZnO 0〜10重量%(但し、10重量%を除く。)含むとともに、
重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム、
(4)ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 4重量%超かつ30モル%以下、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 1〜20モル%、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
Li2O、Na2O、K2Oを合量で0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)含むとともに、重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム、
(5)ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
WO3 1〜20モル%、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
Li2O、Na2O、K2Oを合量で0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)含むとともに、重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム、
(6)ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 0〜15モル%(但し、15重量%未満。)、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
Li2O、Na2O、K2Oを合量で0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)含むとともに、重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム。
(7)流出管から流出する熔融ガラスから所定重量の熔融ガラス塊を分離し、前記熔融ガラス塊が固化するまでに前記重量に等しいプリフォームであって、上記(1)〜(6)項のいずれかに記載のプリフォームを成形することを特徴とする精密プレス成形用プリフォームの製造方法、
(8)上記(1)〜(6)項のいずれかに記載のプリフォームまたは上記(7)項に記載の製造方法により作製したプリフォームを精密プレス成形して得られた光学素子、
(9)ガラス製プリフォームを加熱し、精密プレス成形して光学素子を作製する光学素子の製造方法において、上記(1)〜(6)項のいずれかに記載のプリフォームまたは上記(7)項に記載の製造方法により作製したプリフォームを加熱し、プレス成形型により精密プレス成形することを特徴とする光学素子の製造方法、
(10)プリフォームをプレス成形型とともに加熱し、精密プレス成形を行うことを特徴とする上記(9)項に記載の光学素子の製造方法、
(11)加熱したプリフォームを、前記プリフォームとは別に予熱したプレス成形型に導入して精密プレス成形を行うことを特徴とする上記(9)項に記載の光学素子の製造方法、
を提供するものである。
(1)ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除くとともに4重量%超。)、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 1〜20モル%、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
ZnO 0〜10重量%(但し、10重量%を除く。)含むとともに、
重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム、
(2)ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
WO3 1〜20モル%、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
ZnO 0〜10重量%(但し、10重量%を除く。)含むとともに、
重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム、
(3)ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 0〜15モル%(但し、15重量%未満。)、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
ZnO 0〜10重量%(但し、10重量%を除く。)含むとともに、
重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム、
(4)ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 4重量%超かつ30モル%以下、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 1〜20モル%、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
Li2O、Na2O、K2Oを合量で0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)含むとともに、重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム、
(5)ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
WO3 1〜20モル%、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
Li2O、Na2O、K2Oを合量で0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)含むとともに、重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム、
(6)ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 0〜15モル%(但し、15重量%未満。)、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
Li2O、Na2O、K2Oを合量で0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)含むとともに、重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム。
(7)流出管から流出する熔融ガラスから所定重量の熔融ガラス塊を分離し、前記熔融ガラス塊が固化するまでに前記重量に等しいプリフォームであって、上記(1)〜(6)項のいずれかに記載のプリフォームを成形することを特徴とする精密プレス成形用プリフォームの製造方法、
(8)上記(1)〜(6)項のいずれかに記載のプリフォームまたは上記(7)項に記載の製造方法により作製したプリフォームを精密プレス成形して得られた光学素子、
(9)ガラス製プリフォームを加熱し、精密プレス成形して光学素子を作製する光学素子の製造方法において、上記(1)〜(6)項のいずれかに記載のプリフォームまたは上記(7)項に記載の製造方法により作製したプリフォームを加熱し、プレス成形型により精密プレス成形することを特徴とする光学素子の製造方法、
(10)プリフォームをプレス成形型とともに加熱し、精密プレス成形を行うことを特徴とする上記(9)項に記載の光学素子の製造方法、
(11)加熱したプリフォームを、前記プリフォームとは別に予熱したプレス成形型に導入して精密プレス成形を行うことを特徴とする上記(9)項に記載の光学素子の製造方法、
を提供するものである。
本発明によれば、PbOを排除しつつ、広範囲の分散特性を有し、低転移温度、低屈伏点、かつ高い耐失透性を有する精密プレス成形に好適なガラス製の精密プレス成形用プリフォームおよびその製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、前記プリフォームを精密プレス成形してなる光学素子、前記プリフォームを使用して良好な光学素子を精密プレス成形により製造する方法を提供することができる。
また、本発明によれば、前記プリフォームを精密プレス成形してなる光学素子、前記プリフォームを使用して良好な光学素子を精密プレス成形により製造する方法を提供することができる。
本発明者らは、上記の目的を達成するため、種々の実験を基に検討した結果、PbOを含まず、所定の組成を有するP2O5系ガラスにBi2O3を含有させることにより、ガラスの生成領域を拡大させ、幅広い範囲において屈折率(nd)、アッべ数(νd)を設定することができ、かつ安定性や量産性に優れた光学素子の精密プレス成形を可能にする精密プレス成形用プリフォームを開発し、本発明を完成した。
本発明において「精密プレス成形」とは、ガラス製のプリフォームを加熱してプレス成形可能な状態とし、プレス成形型を用いてプレス成形することによりプレス成形型の成形面を精密に前記状態のプリフォームに転写することによって、プレス成形後に成形品に研削、研磨などの機械加工を施さなくても目的とする物品(最終製品)を作製できるプレス成形法をいう。この成形法は、一般には光学素子(例えば、レンズ、プリズムなど)を成形する場合に用いられる。光学素子の精密プレス成形においては、例えば、光学機能面(光学素子の制御対象となる光線を通過させたり、反射させる面のような光学的な機能を果たす面)をプレス成形型の成形面を精密に転写して形成し、プレス成形後に少なくとも光学機能面に機械加工を施すことなしに光学機能面としての性能を発揮させることが可能となる。一般にこのような方法によって光学素子をプレス成形する方法はモールドオプティクス成形と呼ばれており、特に非球面レンズの精密プレス成形は、光学機能面を非球面に研削、研磨する必要がないので、生産性に優れた方法となっている。
精密プレス成形はこのように光学素子のような高い面精度、内部品質が要求される物品を高い生産性のもとに量産することができる方法であるが、適応対象となるプリフォームは比較的低い温度で塑性変形可能な状態になるガラスからなるものに限られる。ガラス転移温度が高いガラスからなるプリフォームを用いると、精密プレス成形の際、プレス成形型の成形面も高温にさらされることになり、前記成形面の消耗が激しくなったり、破損が生じることになる。精密プレス成形では、プレス成形型の成形面に微小な欠陥が生じても、その欠陥が最終製品である光学素子の光学機能面に転写され、光学素子としての性能が損なわれてしまう。そのため、使用されるプリフォームは、低転移温度のガラスからなるものが要求される。
ここで、「プリフォーム」とは、所定形状に成形した予備成形体を意味し、光学ガラスからなる「精密プレス成形用プリフォーム」とは、加熱、軟化した状態において精密プレス成形に供される光学ガラス製の予備成形体である。以下、本明細書においては、特に断らない限り、プリフォームとは、精密プレス成形用プリフォームを意味する。
特に、本発明における「精密プレス成形用プリフォーム」は、その重量が精密プレス成形品の重量に精密に一致するように定められたプリフォームである。目的とする精密プレス成形品の重量を基準にし、プリフォームの重量が小さすぎると精密プレス成形時にガラスがプレス成形型の成形面に充分充填されず、所望の面精度が得られないか、または、成形品の厚みが所望の厚みよりも薄くなるなどの問題が生じる。また、プリフォームの重量が大きすぎると、余分なガラスがプレス成形型間の隙間に入り込んで成形バリを生じるか、または、成形品の厚みが所望の厚みより厚くなるなどの問題が生じる。したがって、精密プレス成形用プリフォームの重量は、プレス成形後に光学機能面などを研削、研磨などによって仕上げる一般的なプレス成形用のガラス素材よりも精密に管理する必要がある。
またプリフォームの形状は、精密プレス成形品の形状に応じて定められる。光学素子はレンズのように回転対称軸を有するものが多いため、プリフォームの形状も回転対称軸を有する形状が望ましい[特に、回転対称軸のまわりの任意の角度の回転に対して対称であることが好ましい]。具体例としては、球あるいは回転対称軸を一つ備えるものを示すことができる。回転対称軸を一つ備える形状としては、前記回転対称軸を含む断面において角や窪みがない滑らかな輪郭線をもつもの、例えば上記断面において短軸が回転対称軸に一致する楕円を輪郭線とするものがある。また、前記断面におけるプリフォームの輪郭線上の任意の点と回転対称軸上にあるプリフォームの重心を結ぶ線と、前記輪郭線上の点において輪郭線に接する接線とのなす角の一方の角の角度をθとしたとき、前記点が回転対称軸上から出発して輪郭線上を移動するときに、θが90°から単調増加し、続いて単調減少した後、単調増加して輪郭線が回転対称軸と交わる他方の点において90°になる形状が好ましい。
精密プレス成形の特質上、プリフォームは、その内部及び表面に、脈理、割れ、くもり、失透などの欠陥を有さないことが適当である。また、プリフォーム表面は滑らかであることが望ましい。その理由は、プリフォームの表面が精密プレス成形品の表面として最終製品に残るためである。
次に本発明のプリフォームについて具体的に説明する。本発明におけるプリフォームは以下に順次説明する9種類に分類することができるが、これらプリフォームをさらに詳細に分類できる。
第1のプリフォーム(以下、プリフォーム1という。)は、ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 6〜30モル%(但し、6モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 1〜20モル%、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
ZnO 0〜10重量%(但し、10重量%を除く。)を含むとともに、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とするものである。
プリフォーム1は、さらにプリフォーム1−1〜1−3の3種類に詳細に分類できる。
まずプリフォーム1−1は、プリフォーム1であって、前記光学ガラスがBi2O3を4重量%超、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
次にプリフォーム1−2は、プリフォーム1であって、前記光学ガラスがB2O3とLi2Oを必須成分とし、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
次にプリフォーム1−3は、プリフォーム1であって、前記光学ガラスがWO3を15重量%未満(但し、0〜15モル%)、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
プリフォーム1−1〜1−3のいずれにおいても、任意成分としてBaOを0〜15モル%含み、前記光学ガラスがNa2O、K2Oを合量で10重量%未満含み、かつTiO2含有量が5重量%未満であり、全ガラス成分の合計量に対して0〜1重量%のSb2O3がさらに添加されたものであることが好ましい。
第1のプリフォーム(以下、プリフォーム1という。)は、ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 6〜30モル%(但し、6モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 1〜20モル%、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
ZnO 0〜10重量%(但し、10重量%を除く。)を含むとともに、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とするものである。
プリフォーム1は、さらにプリフォーム1−1〜1−3の3種類に詳細に分類できる。
まずプリフォーム1−1は、プリフォーム1であって、前記光学ガラスがBi2O3を4重量%超、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
次にプリフォーム1−2は、プリフォーム1であって、前記光学ガラスがB2O3とLi2Oを必須成分とし、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
次にプリフォーム1−3は、プリフォーム1であって、前記光学ガラスがWO3を15重量%未満(但し、0〜15モル%)、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
プリフォーム1−1〜1−3のいずれにおいても、任意成分としてBaOを0〜15モル%含み、前記光学ガラスがNa2O、K2Oを合量で10重量%未満含み、かつTiO2含有量が5重量%未満であり、全ガラス成分の合計量に対して0〜1重量%のSb2O3がさらに添加されたものであることが好ましい。
第2のプリフォーム(以下、プリフォーム2という。)は、ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 6〜30モル%(但し、6モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 1〜20モル%、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
Li2O、Na2O、K2Oを合量で0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)含むとともに、屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とするものである。
プリフォーム2は、さらにプリフォーム2−1〜2−3の3種類に詳細に分類できる。
まずプリフォーム2−1は、プリフォーム2であって、前記光学ガラスがBi2O3を4重量%超、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
次にプリフォーム2−2は、プリフォーム2であって、前記光学ガラスがB2O3とLi2Oを必須成分とし、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
次にプリフォーム2−3は、プリフォーム2であって、前記光学ガラスがWO3を15重量%未満(但し、0〜15モル%)、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
プリフォーム2−1〜2−3のいずれにおいても、任意成分としてBaOを0〜15モル%含み、前記光学ガラスがNa2O及びK2Oを合量で10重量%未満、TiO2含有量を5重量%未満含み、全ガラス成分の合計量に対して0〜1重量%のSb2O3がさらに添加されたものであることが好ましく、また、重量比(TiO2の含有量/Bi2O3含有量)が0.5未満であることが好ましい。
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 6〜30モル%(但し、6モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 1〜20モル%、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
Li2O、Na2O、K2Oを合量で0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)含むとともに、屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とするものである。
プリフォーム2は、さらにプリフォーム2−1〜2−3の3種類に詳細に分類できる。
まずプリフォーム2−1は、プリフォーム2であって、前記光学ガラスがBi2O3を4重量%超、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
次にプリフォーム2−2は、プリフォーム2であって、前記光学ガラスがB2O3とLi2Oを必須成分とし、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
次にプリフォーム2−3は、プリフォーム2であって、前記光学ガラスがWO3を15重量%未満(但し、0〜15モル%)、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
プリフォーム2−1〜2−3のいずれにおいても、任意成分としてBaOを0〜15モル%含み、前記光学ガラスがNa2O及びK2Oを合量で10重量%未満、TiO2含有量を5重量%未満含み、全ガラス成分の合計量に対して0〜1重量%のSb2O3がさらに添加されたものであることが好ましく、また、重量比(TiO2の含有量/Bi2O3含有量)が0.5未満であることが好ましい。
第3のプリフォーム(以下、プリフォーム3という。)はガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 1〜20モル%、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
ZnO 0〜10重量%(但し、10重量%を除く。)を含むとともに、
重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とするものである。
プリフォーム3は、さらにプリフォーム3−1〜3−3の3種類に詳細に分類できる。
まずプリフォーム3−1は、プリフォーム3であって、前記光学ガラスがBi2O3を4重量%超、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
次にプリフォーム3−2は、プリフォーム3であって、前記光学ガラスがB2O3とLi2Oを必須成分とし、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
次にプリフォーム3−3は、プリフォーム3であって、前記光学ガラスがWO3を15重量%未満(但し、0〜15モル%)、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
プリフォーム3−1〜3−3のいずれにおいても、任意成分としてBaOを0〜15モル%含み、前記光学ガラスがさらにNa2O及びK2Oを合量で10重量%未満、かつNb2O5を含み、TiO2含有量が5重量%未満であり、重量比(TiO2の含有量/Nb2O5の含有量)が0.1未満であり、全ガラス成分の合計量に対して0〜1重量%のSb2O3がさらに添加されたものであることが好ましい。
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 1〜20モル%、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
ZnO 0〜10重量%(但し、10重量%を除く。)を含むとともに、
重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とするものである。
プリフォーム3は、さらにプリフォーム3−1〜3−3の3種類に詳細に分類できる。
まずプリフォーム3−1は、プリフォーム3であって、前記光学ガラスがBi2O3を4重量%超、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
次にプリフォーム3−2は、プリフォーム3であって、前記光学ガラスがB2O3とLi2Oを必須成分とし、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
次にプリフォーム3−3は、プリフォーム3であって、前記光学ガラスがWO3を15重量%未満(但し、0〜15モル%)、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
プリフォーム3−1〜3−3のいずれにおいても、任意成分としてBaOを0〜15モル%含み、前記光学ガラスがさらにNa2O及びK2Oを合量で10重量%未満、かつNb2O5を含み、TiO2含有量が5重量%未満であり、重量比(TiO2の含有量/Nb2O5の含有量)が0.1未満であり、全ガラス成分の合計量に対して0〜1重量%のSb2O3がさらに添加されたものであることが好ましい。
第4のプリフォーム(以下、プリフォーム4という。)はガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 1〜20モル%、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
Li2O、Na2O、K2Oを合量で0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)含むとともに、
重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とするものである。
プリフォーム4は、さらにプリフォーム4−1〜4−3の3種類に詳細に分類できる。
まずプリフォーム4−1は、プリフォーム4であって、前記光学ガラスがBi2O3を4重量%超、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
次にプリフォーム4−2は、プリフォーム4であって、前記光学ガラスがB2O3とLi2Oを必須成分とし、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
次にプリフォーム4−3は、プリフォーム1であって、前記光学ガラスがWO3を15重量%未満(但し、0〜15モル%)、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
プリフォーム4−1〜4−3のいずれにおいても、任意成分としてBaOを0〜15モル%含み、前記光学ガラスがさらにNb2O5を含み、Na2O及びK2Oの合量が10重量%未満であり、TiO2含有量が5重量%未満であり、重量比(TiO2の含有量/Nb2O5の含有量)が0.1未満であり、全ガラス成分の合計量に対して0〜1重量%のSb2O3がさらに添加されたものであることが好ましく、Bi2O3含有量が6重量%超であることが好ましい。
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 1〜20モル%、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
Li2O、Na2O、K2Oを合量で0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)含むとともに、
重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とするものである。
プリフォーム4は、さらにプリフォーム4−1〜4−3の3種類に詳細に分類できる。
まずプリフォーム4−1は、プリフォーム4であって、前記光学ガラスがBi2O3を4重量%超、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
次にプリフォーム4−2は、プリフォーム4であって、前記光学ガラスがB2O3とLi2Oを必須成分とし、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
次にプリフォーム4−3は、プリフォーム1であって、前記光学ガラスがWO3を15重量%未満(但し、0〜15モル%)、Li2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むものである。
プリフォーム4−1〜4−3のいずれにおいても、任意成分としてBaOを0〜15モル%含み、前記光学ガラスがさらにNb2O5を含み、Na2O及びK2Oの合量が10重量%未満であり、TiO2含有量が5重量%未満であり、重量比(TiO2の含有量/Nb2O5の含有量)が0.1未満であり、全ガラス成分の合計量に対して0〜1重量%のSb2O3がさらに添加されたものであることが好ましく、Bi2O3含有量が6重量%超であることが好ましい。
以下、プリフォーム1〜4を形成するガラスにおける組成限定の理由を説明する。
P2O5はガラスの網目構造の形成物であり、ガラスに製造可能な安定性を持たせるための必須成分である。しかし、P2O5の含有量が70モル%を超えると、ガラス転移温度や屈伏点が上昇し、耐候性が悪化する。15モル%未満では、ガラスの失透傾向が強くなりガラスが不安定となるので、P2O5の含有量は15〜70モル%の範囲とする。P2O5の含有量は、好ましくは17〜67モル%の範囲である。
P2O5はガラスの網目構造の形成物であり、ガラスに製造可能な安定性を持たせるための必須成分である。しかし、P2O5の含有量が70モル%を超えると、ガラス転移温度や屈伏点が上昇し、耐候性が悪化する。15モル%未満では、ガラスの失透傾向が強くなりガラスが不安定となるので、P2O5の含有量は15〜70モル%の範囲とする。P2O5の含有量は、好ましくは17〜67モル%の範囲である。
Nb2O5は、PbOを使用せずにガラスに高屈折率・高分散などの特性を持たせるために含有させることが好ましい成分でもある。但し、過剰の導入により、ガラス転移温度や屈伏点が高くなり、安定性も悪化し、高温熔解性も悪くなる。また、ガラスが精密プレス成形時に発泡や着色しやすくなるという問題が生じるため、その含有量は1〜30モル%の範囲とする。5〜25モル%の範囲が好ましく、5〜20モル%の範囲がより好ましい。なお、高屈折率及び高分散特性を得つつ、失透安定性、光透過率特性、高温熔解性の向上、低ガラス転移温度化や低屈伏点化、精密プレス成形時の発泡や着色を防止する観点から、重量比(TiO2の含有量/Nb2O5の含有量)が0.1未満になるようにTiO2、及びNb2O5の含有量を定めることがより好ましい。
TiO2は必須成分であり、ガラスの屈折率や分散性を高め、失透安定性を向上させる効果があるため0モル%超含有させる。しかし、その含有量が20モル%を超えると、ガラスの失透安定性や透過率が悪化し、屈伏点、液相温度が急上昇し、精密プレス成形時にガラスが着色しやすくなるので、その含有量は0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)に制限される。TiO2の含有量の好ましい範囲は0.5〜20モル%、より好ましい範囲は0.5〜15モル%、さらに好ましい範囲は0.5〜12モル%である。
特に熔融ガラス塊を成形して精密プレス成形用プリフォームを作製する場合、ガラス安定性が低いと失透して不良品になってしまう。また失透防止のためにガラスの流出温度を高くすると、ガラスの粘性が低くなり高品質な精密プレス成形用プリフォームの製造が困難になる。このような問題を解消する上でも、TiO2は欠かすことができない。上記範囲において、ガラスの屈折率や分散をより大きくし、しかも熔融ガラス塊を成形して精密プレス成形用プリフォームを作製するためには、TiO2の導入量を1〜10モル%とすることがより一層好ましく、2〜8モル%とすることが特に好ましい。
Bi2O3も必須成分であり、ガラスに高い屈折率や高い分散性を付与しつつ、P2O5の含有量が多い場合は勿論、少ない場合でもガラスの生成領域を大幅に拡大し、安定化させる力を有し、ガラスの耐候性も高める成分である。Bi2O3は、熔融状態のガラスの白金あるいは白金合金に対する濡れ角を大きくし、白金製あるいは金含有の白金合金製パイプから熔融ガラスを流出して後述する滴下法や降下切断法で精密プレス用プリフォームを成形するときの濡れ上がり抑制効果を発揮するので、プリフォームの重量精度向上や表面脈理の抑制に大きく役立つ。しかし、その含有量が30モル%超えると、ガラスは逆に失透しやすくなると同時に着色しやすくなるおそれがある。
Bi2O3含有量の下限を定める基準はプリフォーム1および2と、プリフォーム3および4の場合で異なる。プリフォーム1および2はより安定かつプリフォームとしての優れた特質を付与するため、6モル%超、好ましくは6.5モル%以上のBi2O3を含有させる。上記理由から、プリフォーム1および2の場合にはBi2O3を6モル%超かつ30モル%以下、好ましくは6.5〜30モル%、より好ましくは6.5〜25モル%、さらに好ましくは6.5〜15モル%、より一層好ましくは6.5〜10モル%含有させる。
プリフォーム3および4の場合は、ガラス安定性を高め、プリフォームとしての優れた特質を付与するため、Bi2O3を0〜30モル%(但し、0モル%を除く、)の範囲内とした上で、Bi2O3含有量の下限は共存するTiO2の量との関係により定める。すなわち、重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満になるようTiO2とBi2O3の量を定める。前記重量比の好ましい範囲は0超かつ0.4以下である。TiO2およびBi2O3はともにガラスに高屈折率高分散特性を付与する成分である。TiO2とBi2O3を比較した場合、ガラス安定性の向上、熔融ガラスの上記濡れ性の改善などの面からBi2O3の導入量を多くして上記光学特性を実現するほうが得策である。このような観点からTiO2とBi2O3の導入量を詳細に検討することにより、2成分の導入量を上記重量比によって規定することがよいことがわかった。Bi2O3含有量の好ましい範囲は0.5〜30モル%、より好ましい範囲は0.5〜25モル%、さらに好ましい範囲は0.5〜15モル%、より一層好ましい範囲は1〜15モル%、さらに一層好ましい範囲は2モル%超15モル%以下、特に好ましい範囲は2モル%超10モル%以下である。
なお、プリフォーム1−1、プリフォーム2−1、プリフォーム3−1、プリフォーム4−1においては、Bi2O3の導入量を4重量%超、好ましくは4.5重量%以上、さらに好ましくは5重量%以上とする。それによってガラスの安定性、耐候性、濡れ上がり抑制効果をより一層高めることができる。また、以下の効果を一層高めることもできる。流出パイプ、例えば白金合金製のパイプから長期にわたり熔融ガラスを流出するとパイプの表面が荒れて微細な凹凸が生じ、ガラスの流れを乱すことがある。流出するガラスから精密プレス成形用プリフォームを成形する場合、ガラスの流れに乱れが生じると脈理が発生して不良品になってしまう。Bi2O3を含有するガラスを長期にわたり流出してもパイプ表面はいつまでも滑らかで光沢を失わない。また、上記のような凹凸があるパイプでもBi2O3含有ガラスを流出することにより、パイプ表面の金属光沢が回復する効果もある。このような効果を利用することによって、脈理発生防止し、高品質な精密プレス成形用プリフォームを高い生産性のもとに製造することができる。また、前述のようにBi2O3を含有するガラスは流出パイプの外周に濡れ上がりにくいという性質も有する。濡れ上がったガラスが変質し、その変質したガラスが流出した熔融ガラスに取り込まれ、プリフォームの品質を低下させるが、Bi2O3の導入によりガラスの濡れ上がりを低減することができ、プリフォームの品質低下を防止することができる。また、パイプからガラスを滴下してプリフォームを成形する場合、ガラスの濡れ上がりによってプリフォームの重量精度が低下することがあるが、Bi2O3を含むガラスでは濡れ上がりが低減されるので、重量精度の高いプリフォームを成形することもできる。
なお、プリフォーム1−1、プリフォーム2−1、プリフォーム3−1、プリフォーム4−1においては、Bi2O3の導入量を4重量%超、好ましくは4.5重量%以上、さらに好ましくは5重量%以上とする。それによってガラスの安定性、耐候性、濡れ上がり抑制効果をより一層高めることができる。また、以下の効果を一層高めることもできる。流出パイプ、例えば白金合金製のパイプから長期にわたり熔融ガラスを流出するとパイプの表面が荒れて微細な凹凸が生じ、ガラスの流れを乱すことがある。流出するガラスから精密プレス成形用プリフォームを成形する場合、ガラスの流れに乱れが生じると脈理が発生して不良品になってしまう。Bi2O3を含有するガラスを長期にわたり流出してもパイプ表面はいつまでも滑らかで光沢を失わない。また、上記のような凹凸があるパイプでもBi2O3含有ガラスを流出することにより、パイプ表面の金属光沢が回復する効果もある。このような効果を利用することによって、脈理発生防止し、高品質な精密プレス成形用プリフォームを高い生産性のもとに製造することができる。また、前述のようにBi2O3を含有するガラスは流出パイプの外周に濡れ上がりにくいという性質も有する。濡れ上がったガラスが変質し、その変質したガラスが流出した熔融ガラスに取り込まれ、プリフォームの品質を低下させるが、Bi2O3の導入によりガラスの濡れ上がりを低減することができ、プリフォームの品質低下を防止することができる。また、パイプからガラスを滴下してプリフォームを成形する場合、ガラスの濡れ上がりによってプリフォームの重量精度が低下することがあるが、Bi2O3を含むガラスでは濡れ上がりが低減されるので、重量精度の高いプリフォームを成形することもできる。
B2O3は任意成分であるが、ガラスの熔融性の向上やガラスの均質化に非常に有効な成分であると同時に、少量のB2O3の導入でガラス内部にあるOHの結合性を変え、精密プレス成形時にガラスの発泡防止に非常に有効な成分である。したがって、上記効果を一層高める上でプリフォーム1−2、プリフォーム2−2、プリフォーム3−2、プリフォーム4−2においてはB2O3を必須成分として導入する。しかし、30モル%より多く含有させると、ガラスの耐候性が悪化したり、ガラスが不安定となるため、その含有量は0〜30モル%以下の範囲に限定される。B2O3の含有量は、好ましくは1〜30モル%、より好ましくは1〜25モル%含有させる。
WO3は任意成分であるが、PbOを使用することなしにガラス転移温度を低下させ、しかも高屈折率高分散特性をガラスに与えることのできる成分である。WO3はアルカリ金属酸化物と同様にガラス転移温度や屈伏点を下げる働きを示し、また、屈折率を上げる効果があり、プリフォームとプレス成形型との濡れ性を抑制する効果があるため、精密プレス成形の際にガラスの離型性を向上させる。また、精密プレス成形時にガラスの発泡を抑える効果もある。しかし、過剰導入により、プリフォームが着色しやすくなり、ガラスの高温粘性も低くなるので、精密プレス成形用プリフォームを熔融ガラスを流出管から流出して成形するのが難しくなる。さらに、精密プレス成形品の表面に放射状の傷が発生しやすくなる。したがって、その含有量を1〜20モル%にする。WO3の含有量を好ましくは2〜20モル%、より好ましくは2.5〜20モル%の範囲とする。
さらに、十分なWO3導入効果を得る上から、カチオン比におけるNb、W、TiおよびBiの合計量に対するWの割合(W/( Nb+W+Ti+Bi))を0.035以上にすることが好ましく、0.04以上にすることがより好ましく、0.045以上にすることがさらに好ましく、0.05以上にすることがより一層好ましい。W/(Nb+W+Ti+Bi)の上限は0.2を目安と考えればよい。なお、プリフォーム1−3、プリフォーム2−3、プリフォーム3−3、プリフォーム4−3において、WO3の導入量を15重量%未満(但し、0〜15モル%)、好ましくは14.5重量%以下、より好ましくは14重量%以下とする。これらの場合においてもWO3を導入することが好ましいことから、プリフォーム1−3、プリフォーム2−3、プリフォーム3−3、プリフォーム4−3においてWO3の導入量を1〜15モル%とすることがより好ましい。
また、プリフォーム1−1、プリフォーム1−2、プリフォーム2−1、プリフォーム2−2、プリフォーム3−1、プリフォーム3−2、プリフォーム4−1、プリフォーム4−2においても、WO3の導入量を15重量%未満(但し、0〜15モル%)とすることが好ましく、14.5重量%以下とすることがより好ましく、14重量%以下とすることがさらに好ましい。
さらに、十分なWO3導入効果を得る上から、カチオン比におけるNb、W、TiおよびBiの合計量に対するWの割合(W/( Nb+W+Ti+Bi))を0.035以上にすることが好ましく、0.04以上にすることがより好ましく、0.045以上にすることがさらに好ましく、0.05以上にすることがより一層好ましい。W/(Nb+W+Ti+Bi)の上限は0.2を目安と考えればよい。なお、プリフォーム1−3、プリフォーム2−3、プリフォーム3−3、プリフォーム4−3において、WO3の導入量を15重量%未満(但し、0〜15モル%)、好ましくは14.5重量%以下、より好ましくは14重量%以下とする。これらの場合においてもWO3を導入することが好ましいことから、プリフォーム1−3、プリフォーム2−3、プリフォーム3−3、プリフォーム4−3においてWO3の導入量を1〜15モル%とすることがより好ましい。
また、プリフォーム1−1、プリフォーム1−2、プリフォーム2−1、プリフォーム2−2、プリフォーム3−1、プリフォーム3−2、プリフォーム4−1、プリフォーム4−2においても、WO3の導入量を15重量%未満(但し、0〜15モル%)とすることが好ましく、14.5重量%以下とすることがより好ましく、14重量%以下とすることがさらに好ましい。
SiO2は任意成分であるが、過剰に含有するとガラス転移温度や屈伏点が上昇するとともに、所望の光学特性が得にくくなるため、その含有量を0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)とする。SiO2の含有量の好ましい範囲は0〜4重量%、より好ましい範囲は0〜2重量%であり、含有しないことがさらに好ましい。なお、モル%表示によるSiO2の好ましい含有量は0〜2モル%、より好ましい範囲は0〜1モル%である。
ZnOはガラスの屈折率や分散を高めるために導入される任意成分で、少量の導入でガラス転移温度や屈伏点または液相温度を低める効果もある。しかし、多量に含有させると、ガラスの失透安定性が著しく悪化し、液相温度も逆に高くなるおそれがある。したがって、プリフォーム1および3においては、ZnO含有量を0〜10重量%(但し、10重量%を除く。)とする。またプリフォーム2および4においても、ZnOを含有させる場合は、その好ましい含有量は0〜10重量%(但し、10重量%を除く。)である。なおプリフォーム1〜4のいずれにおいてもZnO含有量のより好ましい範囲は0〜9重量%、さらに好ましく範囲は0.2〜9重量%である。なお、モル%表示によるZnOの好ましい含有量は0〜12モル%、より好ましい範囲は1〜10モル%、さらに好ましい範囲は2〜8モル%である。
Li2O、Na2OおよびK2Oは、いずれもガラス転移温度、屈伏点や液相温度を低下させ、ガラスの高温熔融性をよくするために導入される成分である。しかし、Li2O、Na2O、K2Oを過剰に含有させるとガラスの安定性が悪くなるばかりでなく、ガラスの耐候性や耐久性が悪くなる傾向がある。そのため、プリフォーム2および4の場合において、Li2O、Na2OおよびK2Oの合計量を0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)とする。プリフォーム1および3の場合においてもLi2O、Na2OおよびK2Oの合計量は0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)とすることが好ましい。さらに、プリフォーム1〜4のいずれにおいても、Li2O、Na2OおよびK2Oの合計量を0〜14重量%にすることがより好ましく、5〜14重量%にすることがさらに好ましい。なお、モル%表示による上記合計量の好ましい範囲は42モル%未満、より好ましくは38モル%以下である。また、プリフォーム1〜4のいずれにおいても、ガラスの安定性、耐候性、耐久性向上の観点から、Na2O、及びK2Oの合計量は10重量%未満にすることが好ましい。
上記アルカリ金属酸化物において、ガラス転移温度や屈伏点温度を低下する上でも、屈折率を高める上でも最も効果的なものはLi2Oであり、本発明ではLi2Oを積極的に導入する。Li2Oについては、プリフォーム1〜4のいずれにおいても導入量を3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、好ましくは3重量%超、15重量%未満、より好ましくは3.1〜14.9重量%とする。さらに望ましくは30モル%以下、より望ましくは25モル%以下の範囲で含有させる。特に好ましくは前記範囲を満たすとともに含有量を5重量%未満とする。高屈折率特性ならびに低温軟化性を同時に付与するため、高屈折率付与成分においてWO3が特別な役割を果たすのに対し、アルカリ金属酸化物においてはLi2Oが特別な役割を果たす。つまり、ガラス安定性を維持しつつ、上記諸特性を同時に付与するには、WO3とともにLi2Oを共存させることが特に好ましい。
モル%表示によるLi2Oの好ましい含有量は2〜30モル%、より好ましくは2〜25モル%、さらに好ましくは4〜25モル%、特に好ましくは5〜20モル%の範囲である。
Na2Oについては、好ましくは0〜30モル%、より好ましくは0%超かつ30モル%以下、さらに好ましくは1〜20モル%の範囲で含有させる。特に好ましくは前記範囲を満たすとともに5重量%未満の含有量とする。
Na2Oについては、好ましくは0〜30モル%、より好ましくは0%超かつ30モル%以下、さらに好ましくは1〜20モル%の範囲で含有させる。特に好ましくは前記範囲を満たすとともに5重量%未満の含有量とする。
K2Oについては、好ましくは0〜30モル%、より好ましくは0〜25モル%、さらに好ましくは0.1〜10モル%の範囲で含有させる。なお、上記Li2O導入Li2O含有量の割合(Li2O/(Li2O+Na2O+K2O))を0.4以上にすることが好ましく、0.44以上にすることがより好ましく、0.5以上にすることがさらに好ましい。
BaOは任意成分であり、ガラスの屈折率を高め、失透安定性(耐失透性)を向上させ、液相温度を低下させるために有効な成分である。特に多量のWO3を導入する場合、BaOの導入でガラスの着色を抑え、失透安定性を高める効果が大きい上、P2O5含有量の少ない場合、ガラスの耐候性を高める効果もある。しかし、BaOの量が15モル%を超えるとガラスが不安定になるばかりでなく、転移温度も屈伏点も高くなるので、含有させる場合、その含有量は0〜15モル%とするのが好ましい。BaO含有量は、より好ましくは0〜12モル%、さらに好ましくは0〜11モル%、より一層好ましくは0〜10モル%である。
MgO、CaO、SrOはガラスの安定性や耐候性を調整するために導入可能な任意成分であるが、過剰に含有させるとガラスが非常に不安定となるので、その含有量をそれぞれ0〜25モル%とするのが好ましく、0〜15モル%とするのがより好ましく、MgO、CaOおよびSrOの合計量で0〜10モル%とするのがさらに好ましい。
Al2O3、La2O3、Gd2O3、Yb2O3、ZrO2、Ta2O5は、ガラスの安定性や光学恒数の調整する働きを有する任意成分である。しかし、これらの成分はすべてガラス転移温度を高め、精密プレス成形に困難をもたらすため、その含有量は、Al2O3では0〜15モル%、La2O3では0〜10モル%、Gd2O3では0〜10モル%、Yb2O3では0〜10モル%、ZrO2では0〜10モル%、Ta2O5では0〜10モル%に抑えることが好ましい。より好ましくはAl2O3の量を0〜12モル%、La2O3、Gd2O3、Yb2O3、ZrO2、Ta2O5の量をそれぞれ0〜8モル%とする。さらに、Al2O3、La2O3、Gd2O3、Yb2O3、ZrO2、Ta2O5の合計量を5モル%未満に抑えることが好ましく、2モル未満にすることがより一層好ましい。
Sb2O3はガラスの清澄剤として有効である。しかし、過剰に添加すると精密プレス成形時にガラスが発泡しやすくなるので、その含有量は全ガラス成分の合計量に対する重量比で0〜1重量%(但し、1重量%を除く。)とすることが好ましく、0〜0.9重量%にすることがより好ましい。
なお、プリフォーム1〜4を形成するガラスはAg2O、Tl2O、PbOのいずれも含まない。「含まない」とは、ガラスを調整するにあたり、これらの成分を原料として使用しないことを意味し、これらの成分以外の原料に不可避的な不純物としてこれらの成分が含まれる場合は、「含まない」に該当するものとする。Ag2Oは還元されやすくガラス中に金属銀の微粒子として析出し、光散乱を生じるおそれがあり、本発明の目的を達成する上でも必要のない成分なのでプリフォーム1〜4は、Ag2Oを含まない。特に、Ag2Oは、窒素などの非酸化性雰囲気中で精密プレス成形を行う際に上記析出が生じやすい。Tl2Oは稀少であり、有毒なので、プリフォーム1〜4は、Tl2Oを含まない。PbOもAs2Oと同様、精密プレス成形時に還元され、精密プレス成形品の表面に金属鉛として析出してしまう。そして、それが精密プレス成形されたレンズ成形用の型材に付着するなどして精密プレス成形されたレンズの転写面の面精度が維持されないだけでなく、型に付着する金属鉛を取り除くメンテナンスが必要となり、量産化に不適当である。また環境汚染問題となる。したがってプリフォーム1〜4は、PbOを含まない。
環境への影響に配慮するとAs2O3、CdOなどの導入も避けるべきである。プリフォームを熔融ガラスから直接成形する上で、揮発性の高い成分の導入は好ましくない。したがって、Fを導入しないことが好ましい。またTeO2は毒性のため、GeO2は高価な原料なので導入しないことが好ましい。
プリフォーム1〜4を形成するガラスにおいて、各成分の上記好ましい範囲を任意に組合せてより好ましい組成範囲とすることができるが、その中でも幾つかの好ましい組成範囲を例示しておく。
プリフォーム1および2における好ましい組成範囲の例
プリフォーム1−1〜1−4およびプリフォーム2−1〜2−4において、
(1)Na2O、K2Oを合量で10重量%未満、TiO2を5重量%未満含み、全ガラス成分の合計量に対して0〜1重量%のSb2O3が添加されたガラスよりなるもの。
(2)Na2O、K2Oを合量で10重量%未満含み、重量比(TiO2の含有量/Bi2O3含有量)が0.5未満であって、全ガラス成分の合計量に対して0〜1重量%のSb2O3が添加されたガラスよりなるもの。
(3)ガラス成分として、
P2O5 17〜67モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、(特に、5〜20モル%が好ましい)
TiO2 0.5〜12モル%、
Bi2O3 6.5〜25モル%、
B2O3 1〜25モル%、
WO3 1〜20モル%、
SiO2 0〜4重量%、
ZnO 0.2〜9重量%、
Li2O 1〜25モル%(但し、5重量%未満)、
Na2O 1〜20モル%、
K2O 0.1〜10モル%、
但し、Li2O、Na2OおよびK2Oの合計量 5〜14重量%、
BaO 0〜11モル%、
但し、重量比(TiO2の含有量/Nb2O5の含有量) 0.1未満、
を含み、全ガラス成分の合計量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたガラスからなるもの。
(4)上記(1)と(2)とを組合せたもの、(2)と(3)とを組合せたもの、(1)と(3)とを組合せたもの、(1)、(2)および(3)とを組合せたもの、
を好ましいものとして例示できる。
プリフォーム1−1〜1−4およびプリフォーム2−1〜2−4において、
(1)Na2O、K2Oを合量で10重量%未満、TiO2を5重量%未満含み、全ガラス成分の合計量に対して0〜1重量%のSb2O3が添加されたガラスよりなるもの。
(2)Na2O、K2Oを合量で10重量%未満含み、重量比(TiO2の含有量/Bi2O3含有量)が0.5未満であって、全ガラス成分の合計量に対して0〜1重量%のSb2O3が添加されたガラスよりなるもの。
(3)ガラス成分として、
P2O5 17〜67モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、(特に、5〜20モル%が好ましい)
TiO2 0.5〜12モル%、
Bi2O3 6.5〜25モル%、
B2O3 1〜25モル%、
WO3 1〜20モル%、
SiO2 0〜4重量%、
ZnO 0.2〜9重量%、
Li2O 1〜25モル%(但し、5重量%未満)、
Na2O 1〜20モル%、
K2O 0.1〜10モル%、
但し、Li2O、Na2OおよびK2Oの合計量 5〜14重量%、
BaO 0〜11モル%、
但し、重量比(TiO2の含有量/Nb2O5の含有量) 0.1未満、
を含み、全ガラス成分の合計量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたガラスからなるもの。
(4)上記(1)と(2)とを組合せたもの、(2)と(3)とを組合せたもの、(1)と(3)とを組合せたもの、(1)、(2)および(3)とを組合せたもの、
を好ましいものとして例示できる。
プリフォーム3および4における好ましい組成範囲の例
プリフォーム3−1〜3−4およびプリフォーム4−1〜4−4において、
(5)Na2O、K2Oを合量で10重量%未満、TiO2を5重量%未満、およびNb2O5を含み、重量比(TiO2の含有量/Nb2O5の含有量)が0.1未満、全ガラス成分の合計量に対して0〜1重量%のSb2O3が添加されたガラスよりなるもの。
(6)Bi2O3を6重量%超、Na2OとK2Oを合量で10重量%未満、TiO2を5重量%未満含み、全ガラス成分の合計量に対して0〜1重量%のSb2O3が添加されたガラスよりなるもの。
(7)ガラス成分として、
P2O5 17〜67モル%、
Nb2O5 5〜20モル%、
TiO2 0.5〜12モル%、
B2O3 1〜25モル%、
WO3 1〜20モル%、
SiO2 0〜4重量%、
ZnO 0.2〜9重量%、
Li2O、Na2OおよびK2O 5〜14重量%、
Li2O 1〜25モル%(但し、5重量%未満)、
Na2O 1〜20モル%、
K2O 0.1〜10モル%
BaO 0〜11モル%
但し、Bi2O3 重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量) 0超かつ0.4以下、重量比(TiO2の含有量/Nb2O5の含有量) 0.1未満、
を含み、全ガラス成分の合計量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたガラスからなるもの。
プリフォーム3−1〜3−4およびプリフォーム4−1〜4−4において、
(5)Na2O、K2Oを合量で10重量%未満、TiO2を5重量%未満、およびNb2O5を含み、重量比(TiO2の含有量/Nb2O5の含有量)が0.1未満、全ガラス成分の合計量に対して0〜1重量%のSb2O3が添加されたガラスよりなるもの。
(6)Bi2O3を6重量%超、Na2OとK2Oを合量で10重量%未満、TiO2を5重量%未満含み、全ガラス成分の合計量に対して0〜1重量%のSb2O3が添加されたガラスよりなるもの。
(7)ガラス成分として、
P2O5 17〜67モル%、
Nb2O5 5〜20モル%、
TiO2 0.5〜12モル%、
B2O3 1〜25モル%、
WO3 1〜20モル%、
SiO2 0〜4重量%、
ZnO 0.2〜9重量%、
Li2O、Na2OおよびK2O 5〜14重量%、
Li2O 1〜25モル%(但し、5重量%未満)、
Na2O 1〜20モル%、
K2O 0.1〜10モル%
BaO 0〜11モル%
但し、Bi2O3 重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量) 0超かつ0.4以下、重量比(TiO2の含有量/Nb2O5の含有量) 0.1未満、
を含み、全ガラス成分の合計量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたガラスからなるもの。
プリフォーム1〜4において共通する好ましい組成範囲の例
プリフォーム1〜4において、
(8)Na2Oの含有量が5重量%未満のもの。
(9)SiO2を0〜2重量%含むガラスからなるもの。(特に好ましくはSiO2を含まない。)
(10)P2O5、Nb2O5、TiO2、Bi2O3、B2O3、WO3、SiO2、ZnO、Li2O、Na2O、K2O、BaOの合計量が95モル%を超えるガラスからなるもの。
(11)P2O5、Nb2O5、TiO2、Bi2O3、B2O3、WO3、SiO2、ZnO、Li2O、Na2O、K2O、BaOの合計量が98モル%を超えるガラスからなるもの。
(12)P2O5、Nb2O5、TiO2、Bi2O3、B2O3、WO3、SiO2、ZnO、Li2O、Na2O、K2O、BaOの合計量が99モル%を超えるガラスからなるもの。
(13)P2O5、Nb2O5、TiO2、Bi2O3、B2O3、WO3、SiO2、ZnO、Li2O、Na2O、K2O、BaOの合計量が100モル%であり、全ガラス成分の合計量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたガラスからなるもの、
を好ましいものとして例示できる。
プリフォーム1〜4において、
(8)Na2Oの含有量が5重量%未満のもの。
(9)SiO2を0〜2重量%含むガラスからなるもの。(特に好ましくはSiO2を含まない。)
(10)P2O5、Nb2O5、TiO2、Bi2O3、B2O3、WO3、SiO2、ZnO、Li2O、Na2O、K2O、BaOの合計量が95モル%を超えるガラスからなるもの。
(11)P2O5、Nb2O5、TiO2、Bi2O3、B2O3、WO3、SiO2、ZnO、Li2O、Na2O、K2O、BaOの合計量が98モル%を超えるガラスからなるもの。
(12)P2O5、Nb2O5、TiO2、Bi2O3、B2O3、WO3、SiO2、ZnO、Li2O、Na2O、K2O、BaOの合計量が99モル%を超えるガラスからなるもの。
(13)P2O5、Nb2O5、TiO2、Bi2O3、B2O3、WO3、SiO2、ZnO、Li2O、Na2O、K2O、BaOの合計量が100モル%であり、全ガラス成分の合計量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたガラスからなるもの、
を好ましいものとして例示できる。
プリフォーム1〜4においてより高いガラス安定性、低転移温度化、低着色性を実現する上から屈折率(nd)を1.7〜2.0、アッベ数(νd)を20〜32の範囲にすることが好ましい。請求項に規定の範囲のガラス組成を有するガラスであれば、基本的には、屈折率(nd)が1.7〜2.0であり、アッベ数(νd)が20〜32の範囲にある。請求項に規定の範囲においてガラス組成を調整することで、屈折率及びアッベ数が上記範囲内にあり、ガラス安定性、低転移温度化、低着色性を満足するガラスプリフォームが得られる。なお、上記各プリフォームを構成するガラスは屈折率が高いにもかかわらず、精密プレス成形に適した低温軟化性を有し、熔融状態のガラス塊から直接プリフォームを成形できる優れた安定性も備えていることから、屈折率(nd)が1.80よりも高い範囲でより効果的であり、1.83よりも高い範囲でさらに効果的である。
また、プリフォーム1〜4において、精密プレス成形を行う際のプレス成形型の温度を低く抑えるため、ガラス転移温度(Tg)を600℃以下とすることが好ましく、550℃以下とすることがより好ましく、500℃以下とすることがさらに好ましい。また、屈伏点(Ts)を650℃以下とすることが好ましく、600℃以下とすることがより好ましく、550℃以下とすることがさらに好ましい。
請求項に規定の範囲のガラス組成を有するガラスであれば、基本的には、上記範囲のガラス転移温度及び屈伏点を有する。請求項に規定の範囲でガラス組成を調整すれば、上記範囲内でガラス転移温度及び屈伏点を有するガラスプリフォームが得られる。
請求項に規定の範囲のガラス組成を有するガラスであれば、基本的には、上記範囲のガラス転移温度及び屈伏点を有する。請求項に規定の範囲でガラス組成を調整すれば、上記範囲内でガラス転移温度及び屈伏点を有するガラスプリフォームが得られる。
また上記ガラスを10.0±0.1mmの厚さに換算したときに280〜700nmにおける分光透過率が80%になる波長(以下、λ80という。)が570nm以下であることが好ましく、550nm以下であることがより好ましく、520nm以下であることがさらに好ましい。さらに上記分光透過率が5%になる波長(以下、λ5)が400nm以下であることが好ましく、390nm以下であることがより好ましい。
請求項に規定の範囲のガラス組成を有するガラスであれば、基本的には、上記範囲のλ80及びλ5を有する。請求項に規定の範囲でガラス組成を調整すれば、上記範囲内でλ80及びλ5を有するガラスプリフォームが得られる。
請求項に規定の範囲のガラス組成を有するガラスであれば、基本的には、上記範囲のλ80及びλ5を有する。請求項に規定の範囲でガラス組成を調整すれば、上記範囲内でλ80及びλ5を有するガラスプリフォームが得られる。
なお、上記分光透過率はプリフォームを形成する光学ガラスと同じガラスからなり、両面が平行であって光学研磨されている厚さ10.0±0.1mmの板状試料を用いる。分光透過率は試料表面に対して垂直に入射する入射光の光量と試料を透過した透過光の光量の比(透過光の光量/入射光の光量)とする。入射光の光量と透過光の光量の差には試料表面における反射損失と試料内部における吸収、散乱などの損失が含まれている。なお、試料の厚さが10.0±0.1mmではない場合、公知の方法を用いて厚さ10.0±0.1mm相当の試料の分光透過率に換算すればよい。
なお、上記ガラスはλ5〜700nmの範囲において厚さ10.0±0.1mm換算における分光透過率は5%以上の値を示し、λ80〜700nmの範囲において厚さ10.0±0.1mm換算における分光透過率は80%以上の値を示す。
なお、上記ガラスはλ5〜700nmの範囲において厚さ10.0±0.1mm換算における分光透過率は5%以上の値を示し、λ80〜700nmの範囲において厚さ10.0±0.1mm換算における分光透過率は80%以上の値を示す。
さらに熔融ガラスから高品質のプリフォームを成形する上から、上記ガラスの液相温度(LT)が1000℃未満であることが好ましく、960℃未満であることがより好ましい。
請求項に規定の範囲のガラス組成を有するガラスであれば、基本的には、上記範囲の液相温度(LT)を有する。請求項に規定の範囲でガラス組成を調整すれば、上記範囲内で液相温度(LT)を有するガラスプリフォームが得られる。
請求項に規定の範囲のガラス組成を有するガラスであれば、基本的には、上記範囲の液相温度(LT)を有する。請求項に規定の範囲でガラス組成を調整すれば、上記範囲内で液相温度(LT)を有するガラスプリフォームが得られる。
なお、好ましい比重は3.4〜4.5の範囲であり、100〜300℃における平均線膨張係数(α)の好ましい範囲は90〜140×10-7/℃である。請求項に規定の範囲のガラス組成を有するガラスであれば、基本的には、上記範囲の比重及び平均線膨張係数を有する。請求項に規定の範囲でガラス組成を調整すれば、上記範囲内で比重及び平均線膨張係数を有するガラスプリフォームが得られる。
各物性の測定方法は、実施例に記載されている。
各物性の測定方法は、実施例に記載されている。
次にアッベ数(νd)が32超の光学ガラスからなるプリフォームについて説明する。
第5のプリフォーム(以下、プリフォーム5という。)はガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Bi2O3 0.1〜7モル%(但し、7モル%を除く。)、
Na2O 0〜30モル%、
K2O 0〜30モル%、
但し、Li2O、Na2OおよびK2Oの合計量 40モル%未満、
ZnO 0〜35モル%、
CaO 0〜35モル%、
BaO 0〜50モル%、
Nb2O5 0〜35モル%、
WO3 0〜25モル%、
但し、Nb2O5およびWO3の合計量 0モル%超、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)含むとともに、
全ガラス成分の合計含有量に対して0〜1重量%のSb2O3が添加され、アッベ数(νd)が32超である光学ガラスからなることを特徴とするものである。
第5のプリフォーム(以下、プリフォーム5という。)はガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Bi2O3 0.1〜7モル%(但し、7モル%を除く。)、
Na2O 0〜30モル%、
K2O 0〜30モル%、
但し、Li2O、Na2OおよびK2Oの合計量 40モル%未満、
ZnO 0〜35モル%、
CaO 0〜35モル%、
BaO 0〜50モル%、
Nb2O5 0〜35モル%、
WO3 0〜25モル%、
但し、Nb2O5およびWO3の合計量 0モル%超、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)含むとともに、
全ガラス成分の合計含有量に対して0〜1重量%のSb2O3が添加され、アッベ数(νd)が32超である光学ガラスからなることを特徴とするものである。
第6のプリフォーム(以下、プリフォーム6という。)はガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Bi2O3 0.1〜7モル%(但し、7モル%を除く。)、
Li2O 10〜40モル%(但し、10モル%および40モル%を除く。)、
Na2O 0〜30モル%、
K2O 0〜30モル%、
但し、Li2O、Na2OおよびK2Oの合計量 40モル%未満、
ZnO 0〜35モル%、
CaO 0〜35モル%、
BaO 0〜50モル%、
Nb2O5 0〜35モル%、
WO3 0〜25モル%、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)含むとともに、
全ガラス成分の合計含有量に対して0〜1重量%のSb2O3が添加され、アッベ数(νd)が32超である光学ガラスからなることを特徴とするものである。
P2O5 15〜70モル%、
Bi2O3 0.1〜7モル%(但し、7モル%を除く。)、
Li2O 10〜40モル%(但し、10モル%および40モル%を除く。)、
Na2O 0〜30モル%、
K2O 0〜30モル%、
但し、Li2O、Na2OおよびK2Oの合計量 40モル%未満、
ZnO 0〜35モル%、
CaO 0〜35モル%、
BaO 0〜50モル%、
Nb2O5 0〜35モル%、
WO3 0〜25モル%、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)含むとともに、
全ガラス成分の合計含有量に対して0〜1重量%のSb2O3が添加され、アッベ数(νd)が32超である光学ガラスからなることを特徴とするものである。
第7のプリフォーム(以下、プリフォーム7という。)はガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Bi2O3 0.1〜7モル%(但し、7モル%を除く。)、
Na2O 0〜30モル%、
K2O 0〜30モル%、
Li2O、Na2OおよびK2Oを合計量で40モル%未満、
ZnO 0〜35モル%、
CaO 0〜35モル%、
BaO 20〜50モル%(但し、20モル%を除く。)、
Nb2O5 0〜35モル%、
WO3 0〜25モル%、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)含むとともに、
全ガラス成分の合計含有量に対して0〜1重量%のSb2O3が添加され、アッベ数(νd)が32超である光学ガラスからなることを特徴とするものである。
プリフォーム5〜7のいずれにおいても、前記光学ガラスがNb2O5を0重量%超含み、重量比(TiO2の量/Bi2O3の量)が0.5未満、重量比(TiO2の量/Nb2O5の量)が0.1未満であることが好ましく、TiO2を0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、Nb2O5を0〜30重量%(但し、30重量%を除く。)を含むことが好ましい。
P2O5 15〜70モル%、
Bi2O3 0.1〜7モル%(但し、7モル%を除く。)、
Na2O 0〜30モル%、
K2O 0〜30モル%、
Li2O、Na2OおよびK2Oを合計量で40モル%未満、
ZnO 0〜35モル%、
CaO 0〜35モル%、
BaO 20〜50モル%(但し、20モル%を除く。)、
Nb2O5 0〜35モル%、
WO3 0〜25モル%、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)含むとともに、
全ガラス成分の合計含有量に対して0〜1重量%のSb2O3が添加され、アッベ数(νd)が32超である光学ガラスからなることを特徴とするものである。
プリフォーム5〜7のいずれにおいても、前記光学ガラスがNb2O5を0重量%超含み、重量比(TiO2の量/Bi2O3の量)が0.5未満、重量比(TiO2の量/Nb2O5の量)が0.1未満であることが好ましく、TiO2を0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、Nb2O5を0〜30重量%(但し、30重量%を除く。)を含むことが好ましい。
以下、プリフォーム5〜7を形成するガラスにおける組成限定の理由を説明する。
P2O5は、ガラスの網目構造の形成物であり、ガラスに製造可能な安定性を持たせるための必須成分である。低ガラス転移温度化や低屈伏点化、耐候性の向上、失透安定性の向上の観点から、P2O5の含有量は15〜70モル%の範囲とする。好ましくは17〜67モル%の範囲である。
P2O5は、ガラスの網目構造の形成物であり、ガラスに製造可能な安定性を持たせるための必須成分である。低ガラス転移温度化や低屈伏点化、耐候性の向上、失透安定性の向上の観点から、P2O5の含有量は15〜70モル%の範囲とする。好ましくは17〜67モル%の範囲である。
Bi2O3は必須成分であり、P2O5の含有量が多い場合は勿論、少ない場合でもガラスの生成領域を大幅に拡大し、安定化させる力を有する成分であり、また、ガラスの耐候性を高める成分である。また、熔融状態のガラスの白金に対する濡れ角を大きくし、白金製あるいは金含有の白金合金製パイプから熔融ガラスを流出して後述する滴下法や降下切断法で精密プレス用プリフォームを成形するときの濡れ上がりを抑制する効果を発揮するので、プリフォームの重量精度向上や表面脈理の抑制に大きく役立つ。そのためBi2O3は0.1モル%以上含有させる。しかし、その含有量が7モル%以上になると、ガラスは逆に失透しやすくなると同時に着色しやすくなる恐れがあるので、その含有量を0.1〜7モル%(但し、7モル%を除く。)とする。好ましい含有量は0.1〜6モル%、より好
ましい含有量は0.2〜6モル%である。
ましい含有量は0.2〜6モル%である。
Li2O、Na2O、およびK2Oは、ガラスの耐失透性の向上、低ガラス転移温度化、低屈伏点化や液相温度の低下、ガラスの高温熔融性の向上のために導入される成分である。
しかし、Na2O、K2Oをそれぞれ30モル%より多く含有させると、またLi2O、Na2O、およびK2Oの合計量を40モル%以上にすると、ガラスの安定性が悪くなるばかりでなく、ガラスの耐候性や耐久性が悪くなる傾向がある。そのため、Na2Oの含有量を0〜30モル%、K2Oの含有量を0〜30モル%、Li2O、Na2O、およびK2Oの合計量を40モル%未満とする。
しかし、Na2O、K2Oをそれぞれ30モル%より多く含有させると、またLi2O、Na2O、およびK2Oの合計量を40モル%以上にすると、ガラスの安定性が悪くなるばかりでなく、ガラスの耐候性や耐久性が悪くなる傾向がある。そのため、Na2Oの含有量を0〜30モル%、K2Oの含有量を0〜30モル%、Li2O、Na2O、およびK2Oの合計量を40モル%未満とする。
Na2Oの含有量としては、1〜30モル%であることが好ましく、1〜20モル%であることがより好ましく、前記範囲を満たすとともに5重量%未満とすることがさらに好ましい。
K2O含有量は、好ましくは0〜25モル%、より好ましくは0.1〜10モル%である。
Li2O、Na2O、およびK2Oの合計含有量については12〜39モル%にすることが好ましく、12〜38モル%にすることがより好ましい。
なお、プリフォーム6においては、Li2Oの含有量を10〜40モル%(但し、10モル%および40モル%を除く。)とし、好ましくは10.1〜35モル%とする。
K2O含有量は、好ましくは0〜25モル%、より好ましくは0.1〜10モル%である。
Li2O、Na2O、およびK2Oの合計含有量については12〜39モル%にすることが好ましく、12〜38モル%にすることがより好ましい。
なお、プリフォーム6においては、Li2Oの含有量を10〜40モル%(但し、10モル%および40モル%を除く。)とし、好ましくは10.1〜35モル%とする。
ZnOは少量の導入でガラス転移温度や屈伏点または液相温度を低める効果があるが、多量に含有させると、ガラスの失透安定性が著しく悪化し、液相温度も逆に高くなる恐れがある。したがって、ZnOの含有量を0〜35モル%とする。ZnOの含有量は、好ましい範囲は1〜20モル%、より好ましくは2〜20モル%の範囲である。
CaOはガラスの安定性や耐候性を調整するために導入される任意成分であるが、過剰に含有させると、ガラスが非常に不安定となるので、その含有量を0〜35モル%とするのが好ましく、0〜10モル%とするのがより好ましく、0〜5モル%とするのがより好ましい。
CaOはガラスの安定性や耐候性を調整するために導入される任意成分であるが、過剰に含有させると、ガラスが非常に不安定となるので、その含有量を0〜35モル%とするのが好ましく、0〜10モル%とするのがより好ましく、0〜5モル%とするのがより好ましい。
BaOは失透安定性(耐失透性)を向上させ、液相温度を低下させるために有効な成分である。P2O5含有量の少ない場合、ガラスの耐候性を高める効果もある。しかし、50モル%を超えると、ガラスが不安定となるばかりでなく、転移温度、屈伏点が高くなるので、BaOの含有量は50モル%以下とする。
プリフォーム5および6において、BaOの量を0〜50モル%とし、プリフォーム7においては、BaOの量を20〜50モル%(但し、20モル%を除く。)とする。プリフォーム5および6においてもBaOの量を20〜50モル%(但し、20モル%を除く。)とすることが好ましい。プリフォーム5〜7のいずれにおいても、BaOの量を20〜40モル%(但し、20モル%を除く。)とすることがより好ましく、20〜30モル%(但し、20モル%を除く。)とすることがさらに好ましい。
Nb2O5は任意成分ではあるが、PbOを使用せずに所望の光学特性を持たせるために含有させることができる。但し、過剰の導入により、ガラス転移温度や屈伏点が高くなり、安定性も悪化し、高温熔解性も悪くなる。また、ガラスが精密プレス成形時に発泡や着色しやすくなるという問題が生じるため、その含有量は0〜35モル%とする。好ましい範囲は0〜15モル%、より好ましくは0〜10モル%である。また重量基準においては、Nb2O5の量を0〜30重量%(但し、30重量%を除く。)とすることが好ましく、0〜20重量%とすることがより好ましく、0〜10重量%とすることがさらに好ましい。
WO3は任意成分であるが、PbOを使用することなしにガラス転移温度を低下させることのできる成分である。WO3はアルカリ金属酸化物と同様にガラス転移温度や屈伏点を下げる働きを示すとともに、プリフォームとプレス成形型との濡れ性を抑制する効果があるため、精密プレス成形の際にガラスの離型性を向上させる効果を奏する。しかし、過剰に含有させると、プリフォームが着色しやすくなる一方、ガラスの高温粘性も低くなるので、精密プレス成形用プリフォームの成形が難しくなるので、その含有量を0〜25モル%にする。好ましくは0〜10モル%、さらに好ましくは0〜7モル%の範囲で含有させる。
なお、プリフォーム5においては、所望の光学恒数を得やすくするとともに、精密プレス成形時の離型性を向上させるために、Nb2O5およびWO3の合計量を0モル%超とする。
なお、プリフォーム5においては、所望の光学恒数を得やすくするとともに、精密プレス成形時の離型性を向上させるために、Nb2O5およびWO3の合計量を0モル%超とする。
SiO2は任意成分であるが、過剰の導入によりガラス転移温度や屈伏点が上昇するため、その含有量を0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)とする。SiO2の含有量の好ましい範囲は、0〜4重量%、より好ましい範囲は0〜2重量%であり、含有しないことがさらに好ましい。
B2O3は任意成分であるが、ガラスの熔融性向上や均質化に非常に有効な成分であると同時に、少量の導入でガラス内部にあるOHの結合性を変え、精密プレス成形時にガラスの発泡防止に非常に有効な成分である。しかし、B2O3を10モル%より多く含有させると、ガラスの耐候性が悪化したり、ガラスが不安定となるため、その含有量を0〜10モル%にすることが好ましく、0〜5モル%にすることがさらに好ましい。
Al2O3、La2O3、Gd2O3、Y2O3、ZrO2、Ta2O5は、ガラスの安定性や光学恒数の調整する働きを有する任意成分である。しかし、これらの成分のすべてガラス転移温度を高めるので、その含有量は、Al2O3では0〜15モル%、La2O3では0〜10モル%、Gd2O3では0〜10モル%、Y2O3では0〜10モル%、ZrO2では0〜10モル%、Ta2O5では0〜10モル%に抑えることが好ましく、Al2O3の量を0〜10モル%、La2O3、Gd2O3、Y2O3、ZrO2、Ta2O5の量をそれぞれ0〜8モル%に抑えることがより好ましい。さらに、Al2O3、La2O3、Gd2O3、Y2O3、ZrO2、Ta2O5の合計量を0〜6モル%(但し、6モル%を除く。)に抑えることが好ましく、0〜5モル%(但し、5モル%を除く。)にすることがより一層好ましい。
TiO2は任意成分であり、ガラスの分散性を高めるとともに失透安定性を向上させる効果がある。しかし、過剰の導入によりガラスの失透安定性や透過率が急激に悪化し、屈伏点も液相温度も急上昇し、精密プレス成形時にガラスが着色しやすくなるため、その含有量を0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)とすることが好ましく、0〜4重量%(但し、4重量%を除く。)とすることがより好ましく、0〜1重量%(但し、1重量%を除く。)とすることがさらに好ましく、導入しないことがより一層好ましい。
なお、重量比(TiO2の量/Bi2O3の量)を0.5未満とすることが好ましく、0〜0.45とすることがより好ましい。また、Nb2O5が含まれる場合において、重量比(TiO2の量/Nb2O5の量)を0.1未満とすることが好ましく、0〜0.09とすることがより好ましい。なお、Nb2O5を含まない場合にはTiO2も含まないことが好ましい。
なお、重量比(TiO2の量/Bi2O3の量)を0.5未満とすることが好ましく、0〜0.45とすることがより好ましい。また、Nb2O5が含まれる場合において、重量比(TiO2の量/Nb2O5の量)を0.1未満とすることが好ましく、0〜0.09とすることがより好ましい。なお、Nb2O5を含まない場合にはTiO2も含まないことが好ましい。
MgO、SrOはガラスの安定性や耐候性を調整するために導入し得る任意成分であるが、過剰に含有させるとガラスが非常に不安定となるので、その含有量をそれぞれ0〜10モル%とするのが好ましく、0〜8モル%とするのがより好ましい。
Sb2O3はガラスの清澄剤として有効である。しかし、過剰に添加すると精密プレス成形時にガラスが発泡しやすくなるので、その添加量は全ガラス成分の合計含有量に対して0〜1重量%とする。前記添加量の好ましい範囲は0〜0.9重量%である。
Sb2O3はガラスの清澄剤として有効である。しかし、過剰に添加すると精密プレス成形時にガラスが発泡しやすくなるので、その添加量は全ガラス成分の合計含有量に対して0〜1重量%とする。前記添加量の好ましい範囲は0〜0.9重量%である。
なお、プリフォーム5〜7は、プリフォーム1〜4と同じ理由から、Ag2O、Tl2O、PbOのいずれも含まず、As2O3、CdOなどの導入も避けることが好ましい。また、プリフォームを熔融ガラスから直接成形する上で、揮発性の高い成分の導入は好ましくない。したがって、Fを導入しないことが好ましい。またTeO2は毒性のため、GeO2は高価な原料なのでいずれも導入しないことが好ましい。
プリフォーム5〜7を形成するガラスにおいて、各成分の上記好ましい範囲を任意に組合せてより好ましい組成範囲とすることがきる。その中でも幾つかの好ましい組成範囲を例示しておく。
プリフォーム5〜7における好ましい組成範囲の例
プリフォーム5〜7において、
(1)Nb2O5を0重量%超含み、重量比(TiO2の量/Bi2O3の量)が0.5未満、重量比(TiO2の量/Nb2O5の量)が0.1未満であるガラスからなるもの。
(2)TiO2を0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、Nb2O5を0〜30重量%(但し、30重量%を除く。)を含むガラスからなるもの。
(3)ガラス成分として、
P2O5 17〜67モル%、
Bi2O3 0.2〜6モル%、
Na2O 1〜20モル%、
K2O 0.1〜10モル%、
但し、Li2O、Na2O、およびK2Oの合計量 12〜38モル%、
ZnO 2〜20モル%、
CaO 0〜5モル%、
BaO 20〜50モル%(但し、20モル%を除く。)、
Nb2O5 0〜10モル%(但し、0〜10重量%)、
WO3 0〜7モル%、
SiO2 0〜4重量%、
B2O3 0〜5モル%、
TiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
但し、重量比(TiO2の量/Bi2O3の量) 0〜0.45を含み、
全ガラス成分の合計含有量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたもの。
(4)ガラス成分として、
P2O5 17〜67モル%、
Bi2O3 0.2〜6モル%、
Na2O 1〜20モル%、
K2O 0.1〜10モル%、
但し、Li2O、Na2O、およびK2Oの合計量 12〜38モル%、
ZnO 2〜20モル%、
CaO 0〜5モル%、
BaO 20〜40モル%(但し、20モル%を除く。)、
Nb2O5 0〜10モル%(但し、0〜10重量%)、
WO3 0〜7モル%、
SiO2 0〜2重量%、
B2O3 0〜5モル%
TiO2 0〜4重量%(但し、4重量%を除く。)、
但し、重量比(TiO2の量/Bi2O3の量) 0〜0.45を含み、
全ガラス成分の合計含有量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたもの。
(5)TiO2を0〜1重量%(但し、1重量%を除く。)含むもの。
(6)TiO2を含まないもの。
(7)SiO2を0〜2重量%(但し、2重量%を除く。)含むもの。
(8)SiO2を含まないもの。
(9)Nb2O5を含み、重量比(TiO2の量/Nb2O5の量)が0〜0.09であるもの。
(10)P2O5、Bi2O3、Li2O、Na2O、K2O、ZnO、CaO、BaO、Nb2O5、WO3、B2O3、Gd2O3、Y2O3の合計量が95モル%超であり、全ガラス成分の合計含有量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたもの。
(11)P2O5、Bi2O3、Li2O、Na2O、K2O、ZnO、CaO、BaO、Nb2O5、WO3、B2O3、Gd2O3、Y2O3の合計量が98モル%超であり、全ガラス成分の合計含有量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたもの。
(12)P2O5、Bi2O3、Li2O、Na2O、K2O、ZnO、CaO、BaO、Nb2O5、WO3、B2O3、Gd2O3、Y2O3の合計量が99モル%超であり、全ガラス成分の合計含有量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたもの。
(13)P2O5、Bi2O3、Li2O、Na2O、K2O、ZnO、CaO、BaO、Nb2O5、WO3、B2O3、Gd2O3、Y2O3の合計量が100モル%であり、全ガラス成分の合計含有量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたもの。
を好ましいものとして例示できる。
プリフォーム5〜7において、
(1)Nb2O5を0重量%超含み、重量比(TiO2の量/Bi2O3の量)が0.5未満、重量比(TiO2の量/Nb2O5の量)が0.1未満であるガラスからなるもの。
(2)TiO2を0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、Nb2O5を0〜30重量%(但し、30重量%を除く。)を含むガラスからなるもの。
(3)ガラス成分として、
P2O5 17〜67モル%、
Bi2O3 0.2〜6モル%、
Na2O 1〜20モル%、
K2O 0.1〜10モル%、
但し、Li2O、Na2O、およびK2Oの合計量 12〜38モル%、
ZnO 2〜20モル%、
CaO 0〜5モル%、
BaO 20〜50モル%(但し、20モル%を除く。)、
Nb2O5 0〜10モル%(但し、0〜10重量%)、
WO3 0〜7モル%、
SiO2 0〜4重量%、
B2O3 0〜5モル%、
TiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
但し、重量比(TiO2の量/Bi2O3の量) 0〜0.45を含み、
全ガラス成分の合計含有量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたもの。
(4)ガラス成分として、
P2O5 17〜67モル%、
Bi2O3 0.2〜6モル%、
Na2O 1〜20モル%、
K2O 0.1〜10モル%、
但し、Li2O、Na2O、およびK2Oの合計量 12〜38モル%、
ZnO 2〜20モル%、
CaO 0〜5モル%、
BaO 20〜40モル%(但し、20モル%を除く。)、
Nb2O5 0〜10モル%(但し、0〜10重量%)、
WO3 0〜7モル%、
SiO2 0〜2重量%、
B2O3 0〜5モル%
TiO2 0〜4重量%(但し、4重量%を除く。)、
但し、重量比(TiO2の量/Bi2O3の量) 0〜0.45を含み、
全ガラス成分の合計含有量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたもの。
(5)TiO2を0〜1重量%(但し、1重量%を除く。)含むもの。
(6)TiO2を含まないもの。
(7)SiO2を0〜2重量%(但し、2重量%を除く。)含むもの。
(8)SiO2を含まないもの。
(9)Nb2O5を含み、重量比(TiO2の量/Nb2O5の量)が0〜0.09であるもの。
(10)P2O5、Bi2O3、Li2O、Na2O、K2O、ZnO、CaO、BaO、Nb2O5、WO3、B2O3、Gd2O3、Y2O3の合計量が95モル%超であり、全ガラス成分の合計含有量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたもの。
(11)P2O5、Bi2O3、Li2O、Na2O、K2O、ZnO、CaO、BaO、Nb2O5、WO3、B2O3、Gd2O3、Y2O3の合計量が98モル%超であり、全ガラス成分の合計含有量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたもの。
(12)P2O5、Bi2O3、Li2O、Na2O、K2O、ZnO、CaO、BaO、Nb2O5、WO3、B2O3、Gd2O3、Y2O3の合計量が99モル%超であり、全ガラス成分の合計含有量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたもの。
(13)P2O5、Bi2O3、Li2O、Na2O、K2O、ZnO、CaO、BaO、Nb2O5、WO3、B2O3、Gd2O3、Y2O3の合計量が100モル%であり、全ガラス成分の合計含有量に対して0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたもの。
を好ましいものとして例示できる。
プリフォーム5〜7においてより高いガラス安定性、低転移温度化、低着色性を実現する上から屈折率(nd)を1.45〜2.0、アッベ数(νd)を32超かつ95未満の範囲にすることが好ましい。請求項に規定の範囲のガラス組成を有するガラスであれば、基本的には、屈折率(nd)が1.45〜2.0であり、アッベ数(νd)が32超かつ95未満の範囲にある。請求項に規定の範囲においてガラス組成を調整することで、屈折率及びアッベ数が上記範囲内にあり、ガラス安定性、低転移温度化、低着色性を満足するガラスプリフォームが得られる。
また、精密プレス成形を行う際のプレス成形型の温度を低く抑えるため、ガラス転移温度(Tg)を好ましくは600℃以下、より好ましくは550℃以下、さらに好ましくは500℃以下、より一層好ましくは450℃以下とする。また屈伏点(Ts)を好ましくは650℃以下、より好ましくは600℃以下、さらに好ましくは550℃以下、より一層好ましくは500℃以下とする。
最も好ましい範囲は、ガラス転移温度(Tg)が360℃以下かつ屈伏点(Ts)が400℃以下の範囲である。
最も好ましい範囲は、ガラス転移温度(Tg)が360℃以下かつ屈伏点(Ts)が400℃以下の範囲である。
さらに熔融ガラスから高品質のプリフォームを成形する上から、上記ガラスの液相温度が1000℃未満であることが好ましく、900℃未満であることがより好ましく、850℃未満であることがさらに好ましく、800℃未満であることがより一層好ましい。
請求項に規定の範囲のガラス組成を有するガラスであれば、基本的には、上記範囲の液相温度(LT)を有する。請求項に規定の範囲でガラス組成を調整すれば、上記範囲内で液相温度(LT)を有するガラスプリフォームが得られる。
プリフォーム5〜7において、好ましい比重の範囲は2.9〜3.8であり、好ましいヘーズ値の範囲は10%以下、より好ましい範囲は8.5%以下、さらに好ましい範囲は3%以下である。純水(100℃)に浸漬した際の質量の減量率(Dw)は0.3重量%未満であることが好ましく、0.25重量%未満であることがさらに好ましい。平均線膨張係数(α)の好ましい範囲は140〜200×10-7/℃である。
請求項に規定の範囲のガラス組成を有するガラスであれば、基本的には、上記範囲の比重、ヘーズ値、純水に浸漬した際の質量の減量率(Dw)及び平均線膨張係数(α)を有する。請求項に規定の範囲でガラス組成を調整すれば、上記範囲内で比重、ヘーズ値、純水に浸漬した際の質量の減量率(Dw)及び平均線膨張係数(α)を有するガラスプリフォームが得られる。
各物性の測定方法は、実施例に記載されている。
請求項に規定の範囲のガラス組成を有するガラスであれば、基本的には、上記範囲の液相温度(LT)を有する。請求項に規定の範囲でガラス組成を調整すれば、上記範囲内で液相温度(LT)を有するガラスプリフォームが得られる。
プリフォーム5〜7において、好ましい比重の範囲は2.9〜3.8であり、好ましいヘーズ値の範囲は10%以下、より好ましい範囲は8.5%以下、さらに好ましい範囲は3%以下である。純水(100℃)に浸漬した際の質量の減量率(Dw)は0.3重量%未満であることが好ましく、0.25重量%未満であることがさらに好ましい。平均線膨張係数(α)の好ましい範囲は140〜200×10-7/℃である。
請求項に規定の範囲のガラス組成を有するガラスであれば、基本的には、上記範囲の比重、ヘーズ値、純水に浸漬した際の質量の減量率(Dw)及び平均線膨張係数(α)を有する。請求項に規定の範囲でガラス組成を調整すれば、上記範囲内で比重、ヘーズ値、純水に浸漬した際の質量の減量率(Dw)及び平均線膨張係数(α)を有するガラスプリフォームが得られる。
各物性の測定方法は、実施例に記載されている。
第8のプリフォーム(以下、プリフォーム8という。)は、必須成分として15〜70モル%のP2O5とBi2O3を含むとともに、重量比でBi2O3含有量の0.5倍未満のTiO2、0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)のSiO2を含む光学ガラスからなり、全表面が熔融状態のガラスが固化して形成されたものであることを特徴とするプリフォームである。
プリフォーム8は、次のプリフォーム8−1〜8−4に大別される。
プリフォーム8−1はプリフォーム8において、前記光学ガラスがアッベ数(νd)が32以下であり、Bi2O3を4重量%超かつ30モル%以下、好ましくは4.5重量%以上30モル%以下、より好ましくは5重量%以上30モル%以下含むものである。
プリフォーム8−2はプリフォーム8において、前記光学ガラスがアッベ数(νd)が32以下であり、B2O3を必須成分とするものである。
プリフォーム8−3はプリフォーム8において、前記光学ガラスがアッベ数(νd)が32以下であり、WO3を0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)、好ましくは14.5重量%以下、より好ましくは14重量%以下含むものである。
プリフォーム8−4はプリフォーム8において、前記光学ガラスがアッベ数(νd)が32超、より好ましくは32.1以上であるものである。
プリフォーム8は、次のプリフォーム8−1〜8−4に大別される。
プリフォーム8−1はプリフォーム8において、前記光学ガラスがアッベ数(νd)が32以下であり、Bi2O3を4重量%超かつ30モル%以下、好ましくは4.5重量%以上30モル%以下、より好ましくは5重量%以上30モル%以下含むものである。
プリフォーム8−2はプリフォーム8において、前記光学ガラスがアッベ数(νd)が32以下であり、B2O3を必須成分とするものである。
プリフォーム8−3はプリフォーム8において、前記光学ガラスがアッベ数(νd)が32以下であり、WO3を0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)、好ましくは14.5重量%以下、より好ましくは14重量%以下含むものである。
プリフォーム8−4はプリフォーム8において、前記光学ガラスがアッベ数(νd)が32超、より好ましくは32.1以上であるものである。
第9のプリフォーム(以下、プリフォーム9という。)は、必須成分として15〜70モル%のP2O5とBi2O3を含むとともに、重量比でBi2O3含有量の0.5倍未満のTiO2、0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)のSiO2を含む光学ガラスからなり、全表面が自由表面からなるものであることを特徴とするプリフォームである。
プリフォーム9は、次のプリフォーム9−1〜9−4に大別される。
プリフォーム9−1はプリフォーム9において、前記光学ガラスがアッベ数(νd)が32以下であり、Bi2O3を4重量%超かつ30モル%以下、好ましくは4.5重量%以上30モル%以下、より好ましくは5重量%以上30モル%以下含むものである。
プリフォーム9−2はプリフォーム9において、前記光学ガラスがアッベ数(νd)が32以下であり、B2O3を必須成分とするものである。
プリフォーム9−3はプリフォーム9において、前記光学ガラスがアッベ数(νd)が32以下であり、WO3を0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)、好ましくは14.5重量%以下、より好ましくは14重量%以下含むものである。
プリフォーム9−4はプリフォーム9において、前記光学ガラスがアッベ数(νd)が32超、より好ましくは32.5以上であるものである。
なお、プリフォーム1−1〜1−4、プリフォーム2−1〜2−4、プリフォーム3−1〜3−4、プリフォーム4−1〜4−4、プリフォーム8−1〜8−3、プリフォーム9−1〜9−3の各態様における組成範囲の限定を任意に組合せたプリフォームも本発明においては可能である。
また、プリフォーム5−1〜5−4、プリフォーム6−1〜6−4、プリフォーム7−1〜7−4、プリフォーム8−4、プリフォーム9−4の各態様における組成範囲の限定を任意に組合せたプリフォームも本発明においては可能である。
プリフォーム9は、次のプリフォーム9−1〜9−4に大別される。
プリフォーム9−1はプリフォーム9において、前記光学ガラスがアッベ数(νd)が32以下であり、Bi2O3を4重量%超かつ30モル%以下、好ましくは4.5重量%以上30モル%以下、より好ましくは5重量%以上30モル%以下含むものである。
プリフォーム9−2はプリフォーム9において、前記光学ガラスがアッベ数(νd)が32以下であり、B2O3を必須成分とするものである。
プリフォーム9−3はプリフォーム9において、前記光学ガラスがアッベ数(νd)が32以下であり、WO3を0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)、好ましくは14.5重量%以下、より好ましくは14重量%以下含むものである。
プリフォーム9−4はプリフォーム9において、前記光学ガラスがアッベ数(νd)が32超、より好ましくは32.5以上であるものである。
なお、プリフォーム1−1〜1−4、プリフォーム2−1〜2−4、プリフォーム3−1〜3−4、プリフォーム4−1〜4−4、プリフォーム8−1〜8−3、プリフォーム9−1〜9−3の各態様における組成範囲の限定を任意に組合せたプリフォームも本発明においては可能である。
また、プリフォーム5−1〜5−4、プリフォーム6−1〜6−4、プリフォーム7−1〜7−4、プリフォーム8−4、プリフォーム9−4の各態様における組成範囲の限定を任意に組合せたプリフォームも本発明においては可能である。
プリフォーム8および9において、P2O5は、ガラスの網目構造の形成物であり、ガラスに製造可能な安定性を持たせるための必須成分である。低ガラス転移温度化や低屈伏点化、耐候性の向上、失透安定性の向上の観点から、P2O5の含有量は15〜70モル%の範囲とする。好ましくは17〜67モル%の範囲である。
Bi2O3は必須成分であり、ガラスの生成領域を大幅に拡大し、安定化させる力を有する成分であり、ガラスの耐候性を高める成分である。また、熔融状態のガラスの白金に対する濡れ角を大きくし、白金製あるいは金含有の白金合金製パイプから熔融ガラスを流出して後述する滴下法や降下切断法で精密プレス用プリフォームを成形するときの濡れ上がりを抑制する効果を発揮するので、プリフォームの重量精度向上や表面脈理の抑制に大きく役立つ。TiO2は任意成分であり、ガラスの分散性を高めるとともに失透安定性を向上させる効果がある。上記P2O5の含有量に対し、Bi2O3、TiO2の含有量を重量比(TiO2の量/Bi2O3の量)が0.5未満になるようガラス組成を定めることにより、全表面が熔融状態のガラスが固化して形成された面または全表面が自由表面であり、失透、脈理などのない精密プレス成形に好適なプリフォームを提供することができる。つまり、全表面を熔融状態のガラスを固化して形成された面で構成するには、あるいは全表面を自由表面により構成するには、上記のようにプリフォーム1個分の熔融ガラス塊を熔融ガラスから分離し、塑性変形可能な温度域にあるうちにプリフォームに成形しなければならない。さらに、熔融ガラス塊に風圧を加えてガラス塊(熔融ガラス塊や熔融ガラス塊が冷却する過程のガラス塊を含む。)を浮上しながらプリフォームに成形する必要も出てくる。Bi2O3やTiO2は屈折率を高める働きをする。Bi2O3とTiO2のうち、ガラス安定効果、上記濡れ上がり抑制効果、脈理低減効果が高いはBi2O3だから、上記プリフォームにおいて重量比(TiO2の量/Bi2O3の量)を所定の関係にすることにより、所要の光学特性を得つつ前記各効果を高めることができ、より高品質のプリフォームを提供するができる。なお、重量比(TiO2の量/Bi2O3の量)を0〜0.09とすることが好ましい。また、プリフォーム8−1、プリフォーム9−2ではBi2O3を上記の量、導入する。尚、全表面を熔融状態のガラスを固化して形成された面とは、熔融状態のガラスの塊を冷却固化して得られたガラス塊を機械加工すること無しに形成されたガラス塊、即ちプリフォームの面である。
SiO2は任意成分であるが、過剰の導入によりガラス転移温度や屈伏点が上昇するため、その含有量を0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)とする。好ましい範囲は、0〜4重量%、より好ましい範囲は0〜2重量%であり、導入しないことがさらに好ましい。
さらに、プリフォーム8−2、プリフォーム9−2においてB2O3を必須成分として導入する理由は、プリフォーム1−2、2−2、3−2、4−2の場合と同様の理由による。また、プリフォーム8−3、プリフォーム9−3においてWO3を所定量導入する理由は、プリフォーム1−3、2−3、3−3、4−3の場合と同様の理由による。
プリフォーム8の上記各態様8−1〜8−3における組成範囲の限定は任意に組合せて本発明のプリフォームとすることが可能であり、同様に、プリフォーム9の上記各態様9−1〜9−3における組成範囲の限定は任意に組合せて本発明のプリフォームとすることも可能である。
また、プリフォーム8およびプリフォーム9において、前記光学ガラスがLi2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むことが好ましいが、その理由ならびに好ましい導入量はプリフォーム1〜4における場合と同様である。
さらにプリフォーム8およびプリフォーム9において、前記光学ガラスがBaOを任意成分として含むものが好ましい。特に、アッベ数(νd)が32以下の場合、BaOの量は0〜15モル%、アッベ数(νd)が32超の場合、BaOの量は0〜50モル%の範囲とすることが好ましい。
さらに、プリフォーム8−2、プリフォーム9−2においてB2O3を必須成分として導入する理由は、プリフォーム1−2、2−2、3−2、4−2の場合と同様の理由による。また、プリフォーム8−3、プリフォーム9−3においてWO3を所定量導入する理由は、プリフォーム1−3、2−3、3−3、4−3の場合と同様の理由による。
プリフォーム8の上記各態様8−1〜8−3における組成範囲の限定は任意に組合せて本発明のプリフォームとすることが可能であり、同様に、プリフォーム9の上記各態様9−1〜9−3における組成範囲の限定は任意に組合せて本発明のプリフォームとすることも可能である。
また、プリフォーム8およびプリフォーム9において、前記光学ガラスがLi2Oを3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)含むことが好ましいが、その理由ならびに好ましい導入量はプリフォーム1〜4における場合と同様である。
さらにプリフォーム8およびプリフォーム9において、前記光学ガラスがBaOを任意成分として含むものが好ましい。特に、アッベ数(νd)が32以下の場合、BaOの量は0〜15モル%、アッベ数(νd)が32超の場合、BaOの量は0〜50モル%の範囲とすることが好ましい。
プリフォーム1〜7と同様の理由により、Ag2O、Tl2O、PbOをガラスから排除する。また、As2O3、F、CdO、TeO2、GeO2を含まないことが好ましいのもプリフォーム1〜7と同様の理由による。
プリフォーム8および9において、全ガラス成分の合計量に対して0〜1重量%(但し、1重量%を除く。)のSb2O3が添加されたガラスからなるものが好ましく、0〜0.9重量%のSb2O3が添加されたガラスからなるものがより好ましい。また、ガラス転移温度(Tg)が600℃以下、屈伏点(Ts)が650℃以下であることが好ましい。また、液相温度(LT)が1000℃以下であるガラスからなるものが好ましい。
精密プレス成形用プリフォームは、全表面が熔融状態のガラスが固化して形成された自由表面であることがより一層好ましい。
具体的にはプリフォーム1〜7のいずれにおいても、プリフォームの全表面が熔融状態のガラスが固化して形成された面であること、プリフォームの全表面が自由表面からなる面であること、プリフォームの全表面が熔融状態のガラスが固化して形成された自由表面であることが望ましい。また、プリフォーム8においても全表面が自由表面からなることが好ましい。
尚、「全表面が熔融状態のガラスが固化して形成された面」とは、成形のための金型と接触して金型表面が転写された箇所があっても良いのに対し、「全表面が自由表面」とは、金型と接触して金型表面が転写された箇所がないことを意味する。
プリフォームの表面を上記のようにすることにより、微小な研磨痕もない、滑らかで清浄な表面を得ることができ、これらプリフォームを精密プレス成形してより一層良好な光学素子を製造することができる。
具体的にはプリフォーム1〜7のいずれにおいても、プリフォームの全表面が熔融状態のガラスが固化して形成された面であること、プリフォームの全表面が自由表面からなる面であること、プリフォームの全表面が熔融状態のガラスが固化して形成された自由表面であることが望ましい。また、プリフォーム8においても全表面が自由表面からなることが好ましい。
尚、「全表面が熔融状態のガラスが固化して形成された面」とは、成形のための金型と接触して金型表面が転写された箇所があっても良いのに対し、「全表面が自由表面」とは、金型と接触して金型表面が転写された箇所がないことを意味する。
プリフォームの表面を上記のようにすることにより、微小な研磨痕もない、滑らかで清浄な表面を得ることができ、これらプリフォームを精密プレス成形してより一層良好な光学素子を製造することができる。
次に、本発明の精密プレス成形用プリフォームの製造方法について説明する。
まず光学ガラスの原料としては、P2O5についてはH3PO4、メタリン酸塩、五酸化二燐などを、B2O3についてはH3BO3、B2O3などを用い、他の成分については炭酸塩、硝酸塩、酸化物などを適宜に用いることが可能である。これらの原料を所定の割合に秤取し、混合して調合原料とし、これを1000〜1250℃に加熱した熔解炉に投入し、熔解、清澄、攪拌し、均質化して泡を含まない均質な熔融状態の光学ガラスを得る。
このようにして用意された熔融ガラスを流出管から流出し、所定重量の熔融ガラス塊を流出する熔融ガラスから分離し、前記熔融ガラス塊が固化するまでに前記重量に等しいプリフォーム1〜9のいずれかを成形する。即ち、熔融ガラス塊が軟化して変形可能な間に、固体とは非接触状態で、熔融ガラス塊を所望の形状に成形する。
まず光学ガラスの原料としては、P2O5についてはH3PO4、メタリン酸塩、五酸化二燐などを、B2O3についてはH3BO3、B2O3などを用い、他の成分については炭酸塩、硝酸塩、酸化物などを適宜に用いることが可能である。これらの原料を所定の割合に秤取し、混合して調合原料とし、これを1000〜1250℃に加熱した熔解炉に投入し、熔解、清澄、攪拌し、均質化して泡を含まない均質な熔融状態の光学ガラスを得る。
このようにして用意された熔融ガラスを流出管から流出し、所定重量の熔融ガラス塊を流出する熔融ガラスから分離し、前記熔融ガラス塊が固化するまでに前記重量に等しいプリフォーム1〜9のいずれかを成形する。即ち、熔融ガラス塊が軟化して変形可能な間に、固体とは非接触状態で、熔融ガラス塊を所望の形状に成形する。
なお、流出管から熔融ガラスを流出する場合の条件としては、3〜60dPa・sの粘度になるように温度調整して流出管から流出する。ここで流出とは熔融ガラス流として流出管から流れ出す場合に加え、流出管から熔融ガラスが滴下する場合も含むものとする。流出管の温度調整の方法としては、流出管の温度を制御する方法を例示できる。流出管の材質としては白金または白金合金が望ましい。具体的な成形方法としては、熔融ガラスを流出管から所望重量の熔融ガラス滴として滴下し、それを受け部材によって受けてプリフォームに成形する方法、同じく所望重量の熔融ガラス滴を前記流出管より液体窒素などに滴下してプリフォームを成形する方法(滴下法という。)、白金または白金合金製の流出管より熔融ガラス流を流下させ、熔融ガラス流の先端部を受け部材で受け、熔融ガラス流の流出管と受け部材の間にくびれ部を形成した後、くびれ部にて熔融ガラス流を分離して受け部材に所望重量の熔融ガラス塊を受けてプリフォームに成形する方法(降下切断法という。)などがある。熔融ガラスを滴下する場合、ガラスの粘度としては3〜30dPa・sが好ましく、熔融ガラスを熔融ガラス流として流下する場合は、ガラスの粘度としては2〜60dPa・sが好ましい。
熔融ガラス塊を成形型などの上で風圧により浮上させながらプリフォームに成形したり、液体窒素などの常温、常圧下では気体の物質を冷却して液体にした媒体中に熔融ガラス滴を入れてプリフォームに成形することで、キズ、汚れ、表面の変質などがない滑らかな表面、全表面が熔融状態のガラスが固化して形成された面であるプリフォーム1〜7のいずれかのプリフォームや全表面が自由表面からなるプリフォーム1〜7のいずれかのプリフォームを作製することができる。
プリフォームの形状としては前記のようなものを例示できる。
プリフォームの形状としては前記のようなものを例示できる。
なお、本発明のプリフォームには表面に炭素含有膜などの膜を設けることができる。この膜はプリフォーム全表面に設けることが好ましい。このような膜は精密プレス成形品の離型を良好にするとともに、精密プレス成形時にプレス成形型に接する面でガラスの伸びを良好にする。なお炭素含有膜としては蒸着法などによって形成される炭素膜、化学的気相堆積法により形成される水素化カーボン膜などを例示することができる。
次に本発明の光学素子について説明する。
本発明の光学素子は、プリフォーム1〜9のいずれかまたは上記製造方法により作製したプリフォームを精密プレス成形して得られたものである。得られた光学素子は、プリフォームが備える光学的諸特性を有している。上記光学素子はガラス製であり、表面には必要に応じて反射防止膜、反射膜、一部の波長域の光を反射する部分反射膜、一部の波長域の光を吸収する膜などを有していてもよく、具体例としては球面レンズ、非球面レンズ、マイクロレンズ、レンズアレイ、回折格子付きレンズなどの各種のレンズ、回折格子、プリズム、レンズ付きプリズム、ポリゴンミラーなどを例示できる。上記光学素子は上記プリフォームから形成された精密プレス成形品であるため、光学機能面に研削、研磨等の加工によって生じる微小な傷等の欠陥がない。また、PbOなどを含まないガラスからなるため、環境やコスト面から非常に優れた光学素子を提供することもできる。
本発明の光学素子は、プリフォーム1〜9のいずれかまたは上記製造方法により作製したプリフォームを精密プレス成形して得られたものである。得られた光学素子は、プリフォームが備える光学的諸特性を有している。上記光学素子はガラス製であり、表面には必要に応じて反射防止膜、反射膜、一部の波長域の光を反射する部分反射膜、一部の波長域の光を吸収する膜などを有していてもよく、具体例としては球面レンズ、非球面レンズ、マイクロレンズ、レンズアレイ、回折格子付きレンズなどの各種のレンズ、回折格子、プリズム、レンズ付きプリズム、ポリゴンミラーなどを例示できる。上記光学素子は上記プリフォームから形成された精密プレス成形品であるため、光学機能面に研削、研磨等の加工によって生じる微小な傷等の欠陥がない。また、PbOなどを含まないガラスからなるため、環境やコスト面から非常に優れた光学素子を提供することもできる。
次に、本発明の光学素子の製造方法について説明する。本発明の光学素子の製造方法は、プリフォーム1〜9のいずれかまたは上記製造方法により作製されたプリフォームを加熱し、プレス成形型により精密プレス成形して光学素子を作製するものである。
精密プレス成形では、予め成形面を所望の形状に高精度に加工されたプレス成形型を用いるが、成形面には、プレス時のガラスの融着を防止するため、離型膜を形成してもよい。精密プレス成形は、成形型成形面の酸化などによる損傷を防止するため、窒素ガスなどの非酸化性ガス雰囲気中で行うことも含め、公知の方法を用いることができる。
精密プレス成形では、予め成形面を所望の形状に高精度に加工されたプレス成形型を用いるが、成形面には、プレス時のガラスの融着を防止するため、離型膜を形成してもよい。精密プレス成形は、成形型成形面の酸化などによる損傷を防止するため、窒素ガスなどの非酸化性ガス雰囲気中で行うことも含め、公知の方法を用いることができる。
本発明の光学素子の製造方法としては、プレス成形型に精密プレス成形用プリフォームを導入し、プレス成形型とプリフォームをともに加熱し、精密プレス成形する方法と、プレス成形型の温度よりも高温に予熱された精密プレス成形用プリフォームをプレス成形型に導入して精密プレス成形する方法を例示できる。
精密プレス成形条件は精密プレス成形品の形状、寸法に応じて公知の範囲で適宜設定すればよい。
このようにして、球面レンズ、非球面レンズ、マイクロレンズ、レンズアレイ、回折格子付きレンズなどの各種のレンズ、回折格子、プリズム、レンズ付きプリズム、ポリゴンミラーなどの光学素子を光学機能面に機械加工を施すことなしに作製することができる。
精密プレス成形条件は精密プレス成形品の形状、寸法に応じて公知の範囲で適宜設定すればよい。
このようにして、球面レンズ、非球面レンズ、マイクロレンズ、レンズアレイ、回折格子付きレンズなどの各種のレンズ、回折格子、プリズム、レンズ付きプリズム、ポリゴンミラーなどの光学素子を光学機能面に機械加工を施すことなしに作製することができる。
[実施例]
以下、本発明を実施例によりさらに説明する。
各実施例とプリフォームの態様(1〜9)の関係は以下の通りである。
実施例1〜9 プリフォーム3、4、8、9
実施例10〜12 プリフォーム1〜4、8、9
実施例13〜17 プリフォーム3、4、8、9
実施例18〜21、26、28 プリフォーム5〜9
実施例22〜25、27 プリフォーム6〜9
実施例29 プリフォーム6、8、9
以下、本発明を実施例によりさらに説明する。
各実施例とプリフォームの態様(1〜9)の関係は以下の通りである。
実施例1〜9 プリフォーム3、4、8、9
実施例10〜12 プリフォーム1〜4、8、9
実施例13〜17 プリフォーム3、4、8、9
実施例18〜21、26、28 プリフォーム5〜9
実施例22〜25、27 プリフォーム6〜9
実施例29 プリフォーム6、8、9
(実施例1〜29)
表1に実施例1〜17のプリフォームを形成するガラスの組成及び屈折率(nd)、アッべ数(νd)、転移温度(Tg)、屈伏点(Ts)、及び液相温度(LT)を示す。また、表2に実施例18〜39のプリフォームを形成するガラスの組成及び屈折率(nd)、アッべ数(νd)、転移温度(Tg)、屈伏点(Ts)、及び液相温度(LT)を示す。上記ガラスは各成分の原料として各々相当する酸化物、水酸化物、炭酸塩、及び硝酸塩を使用し、ガラス化した後に表1に示す各組成の割合となるように秤量調合し、十分混合した後、白金坩堝に投入して電気炉で1050〜1200℃の温度範囲で熔融し、清澄、攪拌して均質化した熔融ガラスを予熱した金型に鋳込んだ後、ガラスの転移温度まで冷却してから直ちにアニールに入れ、室温まで徐冷する。
表1に実施例1〜17のプリフォームを形成するガラスの組成及び屈折率(nd)、アッべ数(νd)、転移温度(Tg)、屈伏点(Ts)、及び液相温度(LT)を示す。また、表2に実施例18〜39のプリフォームを形成するガラスの組成及び屈折率(nd)、アッべ数(νd)、転移温度(Tg)、屈伏点(Ts)、及び液相温度(LT)を示す。上記ガラスは各成分の原料として各々相当する酸化物、水酸化物、炭酸塩、及び硝酸塩を使用し、ガラス化した後に表1に示す各組成の割合となるように秤量調合し、十分混合した後、白金坩堝に投入して電気炉で1050〜1200℃の温度範囲で熔融し、清澄、攪拌して均質化した熔融ガラスを予熱した金型に鋳込んだ後、ガラスの転移温度まで冷却してから直ちにアニールに入れ、室温まで徐冷する。
得られた光学ガラスの諸特性を測定した。実施例1〜17については、屈折率(nd)、アッべ数(νd)、液相温度(LT)、転移温度(Tg)、屈伏点(Ts)、λ80、λ5、比重、平均線膨張係数(α)を、実施例18〜29については、屈折率(nd)、アッべ数(νd)、液相温度(LT)、転移温度(Tg)、屈伏点(Ts)、比重、ヘーズ値、純水に浸漬した際の質量の減量率(Dw)、平均線膨張係数(α)を以下のようにして測定した。
(1)屈折率(nd)及びアッべ数(νd)
徐冷降温速度を−30℃/時にして得られた光学ガラスについて測定した。
(2)液相温度(LT)
400〜1150℃の温度勾配のついた失透試験炉に1時間保持し、倍率80倍の顕微鏡により結晶の有り無しを観察し、液相温度を測定した。
(3)転移温度(Tg)及び屈伏点(Ts)
理学電機株式会社の熱機械分析装置により昇温速度を4℃/分にして測定した。
(4)λ80、λ5
厚さ10.0±0.1mmの試料について、波長280〜700nmにおける分光透過率を測定して算出した。
(4)比重
アルキメデス法により測定した。
(5)ヘーズ値
日本光学硝子工業会規格「光学ガラスの化学的耐久性の測定方法(表面法)07」に基づき測定した。
(6)純水に浸漬した際の質量の減量率(Dw)
日本光学硝子工業会規格「光学ガラスの化学的耐久性の測定方法(粉末法)06」に基づき測定した。
(7)平均線膨張係数(α)
100〜300℃における平均線膨張係数を測定した。
(1)屈折率(nd)及びアッべ数(νd)
徐冷降温速度を−30℃/時にして得られた光学ガラスについて測定した。
(2)液相温度(LT)
400〜1150℃の温度勾配のついた失透試験炉に1時間保持し、倍率80倍の顕微鏡により結晶の有り無しを観察し、液相温度を測定した。
(3)転移温度(Tg)及び屈伏点(Ts)
理学電機株式会社の熱機械分析装置により昇温速度を4℃/分にして測定した。
(4)λ80、λ5
厚さ10.0±0.1mmの試料について、波長280〜700nmにおける分光透過率を測定して算出した。
(4)比重
アルキメデス法により測定した。
(5)ヘーズ値
日本光学硝子工業会規格「光学ガラスの化学的耐久性の測定方法(表面法)07」に基づき測定した。
(6)純水に浸漬した際の質量の減量率(Dw)
日本光学硝子工業会規格「光学ガラスの化学的耐久性の測定方法(粉末法)06」に基づき測定した。
(7)平均線膨張係数(α)
100〜300℃における平均線膨張係数を測定した。
Bi2O3導入の効果を確かめるため、実施例25のガラス組成とこの組成からBi2O3を除外したものが得られる熔融ガラスをそれぞれ用意し、予熱した金型に鋳込んだ後、ガラスの転移温度まで冷却してから直ちにアニールに入れ、室温まで徐冷した後の様子を図1に示す。実施例25のガラス組成では透明なガラスが得られているが、その組成からBi2O3を除外したものは結晶化し、透明性が完全に損なわれているのがよくわかる。
次に上記熔融ガラスを白金合金製の流出ノズルから連続して一定の流量で流出させた。流出する熔融ガラス流から降下切断法により所定重量の熔融ガラス塊を分離し、成形型上で窒素ガスによる風圧を加えて浮上させながら球状に成形し、アニールして球状のプリフォームを作製した。
次いで、上記熔融ガラスを白金合金製の流出ノズルから連続して滴下し、ガラス滴を成形型上で窒素ガスによる風圧を加えて浮上させながら球状に成形し、アニールして球状のプリフォームを作製した。
次いで、上記熔融ガラスを白金合金製の流出ノズルから連続して滴下し、ガラス滴を成形型上で窒素ガスによる風圧を加えて浮上させながら球状に成形し、アニールして球状のプリフォームを作製した。
このようにして、直径2〜30mmの範囲において球状のプリフォームを成形した。なお、成形可能なプリフォームの形状は球に限られず、上述の一つの回転対称軸を有する諸形状のものを成形することができる。また得られたプリフォームの重量精度は±1%以内に収まっていた。また、上記各プリフォームにおいて、プリフォームの全表面は熔融状態のガラスが固化して形成されたものであり、また全表面が自由表面からなるものであった。いずれのプリフォームも泡、脈理、失透、破損箇所は認められず、表面も滑らかで傷などの欠陥もなかった。
白金または白金合金製の流出ノズル先端の外周への濡れ上がりの大小を評価するため、95原子%のPtと5原子%のAuからなる白金合金製の平板を用意し、この平板を用いて濡れ角を評価した。白金合金製平板の平面視上の寸法は10mm×10mm、表面は鏡面加工されたものであり、表面のRzは50〜1000nmとした。そして、実施例45のガラス組成と前記ガラス組成からBi2O3を除外した組成のガラスをそれぞれ4mm×4mm×4mmの立方体状とし、水平に配置された平板状の中央に置き、液相温度よりも20℃高い温度に加熱し、30分間保持する。このようにしてガラス試料を再熔融した後、アニールし、ガラス転移温度以下の温度で1時間保持してから降温速度−30℃/時間で室温まで冷却する。それから図2のようにして実施例29のガラスと前記ガラスの組成からBi2O3を除外したガラスのそれぞれについて濡れ角を測定した。
実施例29では濡れ角は29°であるのに対し、Bi2O3を除いたものでは濡れ角は17°であった。P2O5含有のガラスでは濡れ角が小さいが、Bi2O3を含有させることにより白金合金に対する濡れ角を大きくすることができた。これにより白金製あるいは白金合金製の流出管から熔融ガラスを流出する際に流出管先端外周への熔融ガラスの濡れ上がりを低減でき、プリフォームの脈理発生や重量精度低下を防ぐことができる。
(実施例30)
実施例1〜29で得られた精密プレス成形用プリフォームを図3に示す精密プレス成形装置を用いて精密プレス成形することにより非球面レンズを得た。
精密プレス成形は次のように行う。まず上記各実施例に示されたプリフォームを下型2及び上型1の間に設置したのち、石英管11内を窒素雰囲気としてヒーター12に通電して石英管11内を加熱する。プレス成形型内部の温度をガラスの屈伏点より20〜60℃高い温度に設定し、同温度を維持しつつ、押し棒13を降下させて上型1を押してプレス成形型内のプリフォームをプレスした。ここで使用するプレス成形型はSiC製であり、ガラスに密着することになる成形面には炭素離型膜が形成されている。プレスの圧力は8MPa、前記圧力を加えている時間を30秒とする。次にプレスの圧力を解除し、精密プレス成形されたガラスを下型2及び上型1と接触させたままの状態でガラスの転移温度よりも30℃低い温度にまで徐冷し、次いで室温まで急冷してプレス成形型から離型し、非球面レンズを取り出した。得られた非球面レンズは、きわめて精度の高いレンズであった。
実施例1〜29で得られた精密プレス成形用プリフォームを図3に示す精密プレス成形装置を用いて精密プレス成形することにより非球面レンズを得た。
精密プレス成形は次のように行う。まず上記各実施例に示されたプリフォームを下型2及び上型1の間に設置したのち、石英管11内を窒素雰囲気としてヒーター12に通電して石英管11内を加熱する。プレス成形型内部の温度をガラスの屈伏点より20〜60℃高い温度に設定し、同温度を維持しつつ、押し棒13を降下させて上型1を押してプレス成形型内のプリフォームをプレスした。ここで使用するプレス成形型はSiC製であり、ガラスに密着することになる成形面には炭素離型膜が形成されている。プレスの圧力は8MPa、前記圧力を加えている時間を30秒とする。次にプレスの圧力を解除し、精密プレス成形されたガラスを下型2及び上型1と接触させたままの状態でガラスの転移温度よりも30℃低い温度にまで徐冷し、次いで室温まで急冷してプレス成形型から離型し、非球面レンズを取り出した。得られた非球面レンズは、きわめて精度の高いレンズであった。
次に、プリフォームを形成するガラスの屈伏点より20〜60℃高い温度に予熱したプリフォームを、プリフォームの予熱温度よりも低い温度に予熱されたプレス成形型に導入して精密プレス成形して非球面レンズを作製した。
なお、ガラス転移温度が低いガラスからなる実施例1〜29のプリフォームを使用することにより、ステンレス製のプレス成形型の成形面に必要に応じてニッケル膜などの離型膜を設けたものを使用することもできる。
なお、ガラス転移温度が低いガラスからなる実施例1〜29のプリフォームを使用することにより、ステンレス製のプレス成形型の成形面に必要に応じてニッケル膜などの離型膜を設けたものを使用することもできる。
上記の実施例では非球面レンズを例に説明したが、球面レンズ、マイクロレンズ、レンズアレイ、回折格子付きレンズなどの各種のレンズ、回折格子、プリズム、レンズ付きプリズム、ポリゴンミラーなどの各種光学素子も光学機能面に機械加工を施すことなしに作製することができる。
Claims (11)
- ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除くとともに4重量%超。)、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 1〜20モル%、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
ZnO 0〜10重量%(但し、10重量%を除く。)含むとともに、
重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム。 - ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
WO3 1〜20モル%、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
ZnO 0〜10重量%(但し、10重量%を除く。)含むとともに、
重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム。 - ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 0〜15モル%(但し、15重量%未満。)、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
ZnO 0〜10重量%(但し、10重量%を除く。)含むとともに、
重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム。 - ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 4重量%超かつ30モル%以下、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 1〜20モル%、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
Li2O、Na2O、K2Oを合量で0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)含むとともに、重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム。 - ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
WO3 1〜20モル%、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
Li2O、Na2O、K2Oを合量で0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)含むとともに、重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム。 - ガラス成分として、
P2O5 15〜70モル%、
Nb2O5 1〜30モル%、
TiO2 0〜20モル%(但し、0モル%を除く。)、
Bi2O3 0〜30モル%(但し、0モル%を除く。)、
B2O3 0〜30モル%、
WO3 0〜15モル%(但し、15重量%未満。)、
BaO 0〜15モル%、
Li2O 3〜15重量%(但し、3重量%を除く。)、
SiO2 0〜5重量%(但し、5重量%を除く。)、
Li2O、Na2O、K2Oを合量で0〜15重量%(但し、15重量%を除く。)含むとともに、重量比(TiO2の含有量/Bi2O3の含有量)が0.5未満、
屈折率(nd)1.7以上かつアッベ数(νd)32以下の光学ガラスからなることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム。 - 流出管から流出する熔融ガラスから所定重量の熔融ガラス塊を分離し、前記熔融ガラス塊が固化するまでに前記重量に等しいプリフォームであって、請求項1〜6のいずれかに記載のプリフォームを成形することを特徴とする精密プレス成形用プリフォームの製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のプリフォームまたは請求項7に記載の製造方法により作製したプリフォームを精密プレス成形して得られた光学素子。
- ガラス製プリフォームを加熱し、精密プレス成形して光学素子を作製する光学素子の製造方法において、請求項1〜6のいずれかに記載のプリフォームまたは請求項7に記載の製造方法により作製したプリフォームを加熱し、プレス成形型により精密プレス成形することを特徴とする光学素子の製造方法。
- プリフォームをプレス成形型とともに加熱し、精密プレス成形を行うことを特徴とする請求項9に記載の光学素子の製造方法。
- 加熱したプリフォームを、前記プリフォームとは別に予熱したプレス成形型に導入して精密プレス成形を行うことを特徴とする請求項9に記載の光学素子の製造方法。
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