JP4373688B2 - 光学ガラス、精密プレス成形用プリフォーム、及び光学素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基本的にP2O5-(Nb2O5、WO3、TiO2)、B2O3-(Nb2O5、WO3、TiO2)、SiO2-(Nb2O5、WO3、TiO2)、P2O5-SiO2-(Nb2O5、WO3、TiO2)、P2O5-B2O3-(Nb2O5、WO3、TiO2)、及びB2O3-SiO2-(Nb2O5、WO3,TiO2)系からなり、ガラスの屈伏点温度(Ts)を570℃以下とし、かつ高屈折率・高分散成分の合計含有量は35%未満である精密プレス成形に有用な光学ガラスに関する。さらに本発明による光学ガラスは、精密プレス成形後に研削、研磨を必要としない超精密非球面レンズなどの光学素子を作製するための精密プレス成形用光学ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルカメラの登場により光学系を使用する機器の高集積化、高機能化が急速に進められる中、光学系に対する高精度化、軽量・小型化の要求もますます強まっており、この要求を実現するために、非球面レンズを使用した光学設計が主流となりつつある。このため、高機能性ガラスを使用した非球面レンズを低コストで大量に安定供給するために、プレス成形で直接に光学機能面を形成し、研削・研磨工程を必要としない精密プレス成形技術(モールド成形技術ともいう)が注目され、高機能性(例えば、高屈折率・低分散/高屈折率・高分散など)を有するモールド成形に適した光学ガラスに対する要求が年々増えつつけている。
【0003】
ガラスの精密プレス成形は、所定形状のキャビティを有する成形型を用いてガラス成形予備体(プリフォームともいう)を高温下で加圧成形することにより、最終製品形状またはそれに極めて近い形状及び面精度を有するガラス成形品を得る手法であり、当該精密プレス成形によれば所望形状の成形品を高い生産性の下に製造することが可能である。このため、現在では球面レンズ、非球面レンズ、回折格子など、種々の光学ガラス部品が精密プレス成形によって製造されている。当然、精密プレス成形により光学ガラス部品を得るためには上記のようにガラス成形予備体を高温下で加圧成形することが必要であるので、プレスに使用される成形型が高温に晒され、かつ高圧が加えられる。このため、ガラス成形用ゴブプリフォームについては、プレス成形の高温環境によって成形型自体や当該成形型の内側表面に設けられている離型膜の損傷を抑制するという観点から、ガラスの成分と型表面との反応性を抑えること、ガラスの転移温度Tg及び屈伏点温度Tsをなるべく低くすることが望まれている。
【0004】
従来、高屈折率・高分散(nd>1.65かつνd<35)光学定数を有する光学ガラスとしては、SiO2、P2O5、B2O3、TiO2、Nb2O5、TiO2などを必須成分とするガラスが知られている。(例えば、特開2001-58845号公報)
【0005】
しかしながら、従来の精密プレス成形用光学ガラスは、高屈折率、高分散化に重点が置かれており、光学系の設計上非常に有用ではあるが、還元されやすい成分のNb2O5、TiO2、WO3とガラスのプレス可能な温度すなわち屈伏点Ts+60℃前後の温度との間にバランスを欠き、プレスするときにレンズの表面に発泡、ブツや放射傷が生じたり、ガラス中の還元されやすい成分のNb、W、Tiがプレス可能な温度範囲においてプレス用金型の表面と反応して離型膜にダメージを与えたりしてモールドプレス用ガラスとして問題があった。このような光学特性を有するモールドプレス用ガラス材料として製造上の課題を解決したものはない。また、TiO2を多量に含むガラスでは、ガラスの着色、溶融性及び安定性の低下などの問題もある。
【0006】
本発明は上記課題を解決し、高屈折率、高分散の特性を付与しつつ、還元されやすい高屈折率・高分散成分のNb、W、Tiの含有量と精密プレス用型の離型膜との反応を抑えることによって良好な精密プレス成形を可能にする光学ガラスならびに精密プレス成形用プリフォームを提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明のもう一つの目的は、高屈折率(nd≧1.65)かつ高分散(νd≦35)特性を有する光学ガラスからなる光学素子を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以下、上記課題を解決するための本発明は以下の通りである。
(1)屈折率ndが1.65以上、アッベ数νdが35以下、屈伏点Tsが570℃以下であり、モル%表示で、P2O5:17−37%、SiO2:0−8%、B2O3:1−15%、Al2O3:0−4%、Nb2O5:5−25%、WO3:2−12%、TiO2:2.7−12%、但し、Nb2O5+WO3+TiO2:15−35%(但し、35%は含まない)、BaO:0−18%、ZnO:0−18%、SrO:0−10%、但し、BaO+ZnO+SrO<25%、Li2O:5−25%、Na2O:3−25%、K2O:0−8%、但し、Li2O+Na2O+K2O:45%以下、Sb2O3:0−1%、As2O3:0−1%の範囲の成分を含有し、Ge、Te、及びPbを実質的に含まないことを特徴とする光学ガラス(但し、重量%で表示して、P2O5を32%を超え45%以下、Li2Oを0.5%を超え6%以下、Na2Oを5%を超え22%以下、Nb2O5を6〜30%、B2O3を0.5〜10%、WO3を0〜35%、K2Oを0〜14%、Na2O+K2Oを10〜24%、SiO2を0〜2%、Al2O3を0〜5%、TiO2を0%以上5%以下、ZnOを0〜15%、BaOを0〜12%、Sb2O3を0%以上1%未満、SnO2を0〜1%含有し、上記成分の含有量の合計が95%以上であり、かつ屈折率(nd)が1.65〜1.72、アッベ数(νd)が29〜35、屈伏点(Ts)が520℃以下である光学ガラスを除く)(以下、本発明の第1の態様の光学ガラスと呼ぶ場合がある)。
(2)屈折率ndが1.65以上、アッベ数νdが35以下、屈伏点Tsが570℃以下であり、モル%表示で、P2O5 15〜40%、SiO2 0〜10%、B2O3 0〜20%、Al2O3 0〜5%、Li2O 5〜30%、Na2O 0〜30%、ZnO 0〜20%、BaO 0〜20%、Nb2O5 2〜30%、WO3 2〜15%、TiO2 2.7〜15%、(但し、Nb2O5+WO3+TiO2=10%以上35%未満)を含み、Ge、Te、及びPbを実質的に含まないことを特徴とする光学ガラス(但し、重量%で表示して、P2O5を23.8%、Li2Oを3.0%、Na2Oを5.7%、Nb2O5を38.3%、WO3を9.0%、K2Oを1.5%、TiO2を3.6%、ZnOを2.6%、BaOを12.8%、As2O3を0.2%含有する光学ガラス、及び重量%で表示して、P2O5を32%を超え45%以下、Li2Oを0.5%を超え6%以下、Na2Oを5%を超え22%以下、Nb2O5を6〜30%、B2O3を0.5〜10%、WO3を0〜35%、K2Oを0〜14%、Na2O+K2Oを10〜24%、SiO2を0〜2%、Al2O3を0〜5%、TiO2を0%以上5%以下、ZnOを0〜15%、BaOを0〜12%、Sb2O3を0%以上1%未満、SnO2を0〜1%含有し、上記成分の含有量の合計が95%以上であり、かつ屈折率(nd)が1.65〜1.72、アッベ数(νd)が29〜35、屈伏点(Ts)が520℃以下である光学ガラスを除く)(以下、本発明の第2の態様の光学ガラスと呼ぶ場合がある)。
(3)加熱、軟化してプレス成形型により精密プレス成形されるガラス製の精密プレス成形用プリフォームにおいて、(1)〜(2)のいずれかに記載の光学ガラスにより構成され、成形面に炭素含有薄膜が形成されたプレス成形型による精密プレス成形に供されるものであることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム。
(4)(1)〜(2)のいずれかに記載の光学ガラスの表面に薄膜が形成されていることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム。
(5)前記薄膜が炭素含有薄膜であることを特徴とする(4)に記載の精密プレス成形用プリフォーム。
(6)前記光学ガラスが、モル%表示したときのWO3の含有量の数値をCwとし、℃表示したときの屈伏点の数値をTsとしたとき、関係式 Ts+(7×Cw)≦610を満たすものであることを特徴とする(3)〜(5)のいずれかに記載の精密プレス成形用プリフォーム。
(7)(3)〜(6)のいずれかに記載のプリフォームを精密プレス成形して得られる光学素子。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、屈折率(nd)が1.65以上かつアッベ数(νd)が35以下になるように導入する高屈折率、高分散成分のNb、W、Tiとプレス成形型の成形面上に形成された離型膜との反応、あるいは離型効果の向上とプレス時に型成形面とガラスの間の滑りを向上させるためプレス成形用プリフォームの表面に形成された薄膜とガラスとの反応は主にプレス温度の関数であることをつきとめた。Nb、W、Tiの含有量が多い場合、プレス温度、即ちガラスの屈伏点温度(Ts)を低く抑えれば、これらの高屈折率付与成分によるプレス用型の離型膜とガラスの反応は起こらない。または、屈伏点温度Tsが高ければ、上記高屈折率、高分散成分の含有量を少なく抑えればよいとの知見を得た。プリフォーム表面に設けられた薄膜とガラスとの反応についても同様である。特に燐酸系ガラスにおいて、Wの影響が最も大きく、WO3の含有量が多い場合、屈伏点温度をWO3の含有量に応じてある程度以下に抑えなければ、ガラスの発泡や放射傷を防止しつつ、レンズ等の光学素子を精密プレス成形することができないが、屈伏点温度を500℃近傍以下に抑えればWO3を15モル%程度まで入れても非球面レンズなどの光学素子を良好に精密プレス成形することが可能であることを見いだした。
【0010】
なお、本発明の光学ガラスにおいて、GeO2、TeO2、PbOは非常に還元されやすいガラス成分であることから、これらの成分を排除する。なお、GeO2は高価であり、TeO2、PbOは環境上の問題から排除すべきものである。ここで排除するとは、ガラス原料として積極的に使用しないという意味であり、不純物としてこれらの成分の含有量の少ないガラス原料を使用することが望ましい。
【0011】
高屈折率・高分散成分としてNb2O5、WO3、TiO2の少なくとも一種以上を含有する燐酸塩系、珪酸塩系、ホウ酸塩系、及び燐酸塩系と珪酸塩系とホウ酸塩系の混合系ガラスにおいて、屈伏点温度が550℃以下、かつ高屈折率・高分散成分(Nb2O5+TiO2+WO3)の合計含有量CHが35モル%未満であり、ガラスの屈折率が1.65以上、アッベ数が35以下であることを特徴とする高屈折率、高分散精密プレス成形用光学ガラスに関する。また、高屈折率・高分散成分としてWO3を含有する燐酸塩系、珪酸塩系、ホウ酸塩系、及び燐酸塩系と珪酸塩系とホウ酸塩系の混合系ガラスにおいて、ガラスの屈伏点温度Ts(℃)とWO3の含有量CW(モル%)が、Ts+7CW≦610の関係を満たす領域にあり、かつWO3は2〜15モル%以下であり、屈折率が1.65以上、アッベ数が35以下である高屈折率、高分散精密プレス用光学ガラスに関する。なお、上記ガラスとしてはP2O5が15〜40%の範囲及びLi2Oが5〜30%の範囲にあるものが好ましい。さらに、モル%表示で、P2O5=15〜40%、SiO2=0〜10%、B2O3=0〜20%、Al2O3=0〜5%、Li2O=5〜30%、Na2O=0〜30%、ZnO=0〜20%、BaO=0〜20%、Nb2O5=2〜30%、WO3=2〜15%、TiO2=0〜15%(但し、Nb2O5+WO3+TiO2=10%以上35%未満)を含み、かつ上記成分の合計量が95%以上であることが好ましい。本発明の精密プレス成形用光学ガラスについて以下に説明する。以下、各成分の含有量は特記しない限りモル%にて表示する。
【0012】
本発明の光学ガラスでは、屈伏点温度は570℃以下に制限され、かつNb2O5、TiO2、WO3の合計含有量は35モル%未満に制限される。その理由は、屈伏点温度が570℃を超える場合、プレス温度が高すぎてプレス時、レンズの表面に発泡や放射状の傷やブツなどの欠陥が残ってしまうため、品質のよいレンズを作るのが難しいからである。従って、屈伏点温度を570℃以下に抑える必要がある。より好ましくは550℃以下、さらに好ましくは540℃以下である。また、Nb2O5、TiO2、WO3の合計量を35%未満に抑えないと、ガラス中で特に還元されやすい成分のNb、W、Tiがプレス可能な温度範囲においてプレス用金型の表面と反応して離型膜にダメージを与え、また、還元されやすい上記成分が多すぎてガラスが着色してしまう恐れもあるため、精密プレス用ガラスとして適さない。より好ましくは32%以下である。
【0013】
また、屈伏点温度は570℃以下であって、かつTs+7CW≦610であり、WO3は2〜15モル%とすることが好ましく、前記関係を満たすとともにTs+6CW≦590とすることがより好ましい。屈伏点温度が570℃を超える場合、プレス温度が高すぎてプレスするときにレンズの表面には発泡や放射状の傷やブツなどの欠陥が残ってしまうため、品質のよいレンズを作れない。従って、屈伏点温度を570℃以下に抑える必要がある。より好ましくは550℃以下、さらに好ましくは540℃以下である。また、Ts+7CW>610では、このガラス中で特に還元されやすい成分のWが、プレス可能な温度範囲においてプレス用金型の表面と反応して離型膜にダメージを与えやすくなる傾向があるため、Ts+7CW≦610とすることが好ましく、前記関係を満たすとともにTs+6CW≦590とすることがより好ましい。また、WO3含有量が2モル%未満となると、WO3が少なすぎて屈伏点温度Ts>570℃となる可能性が高まり、かつガラスの安定性も悪化する。そのためTs+7CW≦610を保ちながら、WO3の含有量を2%以上にすることがより好ましい。しかし、一方、WO3含有量が15モル%を超える場合、WO3が多すぎてガラスが着色してしまう恐れがあるため、Ts+7CW≦610を保ちながら、WO3の含有量を15%以下に抑えることが好ましい。上記範囲においてより好ましくはTs+6CW≦590で、かつWO3の含有量が2〜12%の範囲である。さらに好ましくは、Ts+6CW≦580とする。
【0014】
本発明の必須成分としてP2O5を含むガラスとして好ましいものは、モル%表示で、P2O5:17−37%、SiO2:0−8%、B2O3:1−15%、Al2O3=0−4%、Nb2O5:5−25%、WO3:2−12%、TiO2:0−12%、但し、Nb2O5+WO3+TiO2:15−35%、BaO:0−18%、ZnO:0−18%、SrO:0−10%、但し、BaO+ZnO+SrO<25%、Li2O:5−25%、Na2O:3−25%、K2O:0−8%、但し、Li2O+Na2O+K2O:45%以下、Sb2O3:0−1%、As2O3:0−1%の範囲の成分を含有し、上記組成の合計が少なくとも95%、屈折率ndが1.65以上、アッベ数νdが35以下、屈伏点温度570℃以下、好ましくは550℃以下、さらに好ましくは540℃以下の光学ガラスである。P2O5を含む精密プレス成形用光学ガラスにおいて各成分の役割を以下に説明する。
【0015】
P2O5は、ガラスの網目構造の形成物であり、ガラスに製造可能な安定性を持たせるための必須成分である。しかし、P2O5の含有量は40%を超えると、ガラスのガラス転移温度や屈伏点温度の上昇、屈折率の低下、及びアッべ数の上昇を招くのに対し、15%未満では、ガラスの失透傾向が強くなりガラスが不安定となるので、P2O5の含有量は15−40%の範囲とする。より好ましくは17−37%の範囲である。
【0016】
B2O3は、このガラスの重要な成分であり、ガラスの溶融性の向上やガラスの均質化に非常に有効な成分であると同時に、少量のB2O3の導入でガラス内部にあるOHの結合性を変え、プレス時にガラスを発泡させない非常に有効な成分である。しかし、B2O3は20%より多く導入すると、高屈折率を保つために多量のNb2O5を導入したガラスが非常に不安定となるので、その導入量は20%以下に抑えることが好ましい。より好ましくは1−15%の範囲である。
【0017】
SiO2は、P2O5と同様ガラスの網目構造の形成物として働き、ガラスの耐久性や安定性の向上、ガラスの液相温度における粘性向上に寄与する成分である。しかし、WO3とNb2O5などの高屈折率成分を多く導入するガラスには10%より多くのSiO2を導入すると、ガラスが結晶化しやすくなる、屈折率も大きくダウンする、ガラスが溶けにくくなる、屈伏点温度や液相温度が高くなるため、その導入量を10%以下に抑えることが好ましい。より好ましくは8%以下である。
【0018】
Nb2O5は、このガラスの必須成分であり、PbOを使用せずにガラスに高屈折率・高分散などの特性を持たせるために欠かせない、非常に重要な働きをする成分である。しかし、その導入量は30%を超えると、ガラスの転移温度や屈伏点温度が高くなり、安定性も悪化し、高温溶解性も悪くなる一方、ガラスが精密プレス時に発泡や着色しやすくなる。これに対し、その導入量は2%以下となると、ガラスの屈折率が低下し、分散も小さくなるので、Nb2O5の含有量は2-30%の範囲が適当である。好ましくは5-25%の範囲である。
【0019】
WO3は、このガラスにおいて重要な成分であり、PbOを使用することなしに低融点で、しかも高屈折率高分散特性をガラスに与えることのできる、最も有効な成分である。WO3はアルカリ金属酸化物と同様にガラスの転移温度や屈伏点温度を下げる働きを示し、また、屈折率を上げる効果もある。しかし、あまりにも多くのWO3を導入すると、例えばその導入量は15%を超えると、ガラスが着色しやすくなる一方、ガラスの高温粘性も低くなるので、精密プレス用ガラスプリフォームの作成が難しくなるのに対し、2%未満ではガラスの転移温度や屈伏点温度が高くなり、精密プレス時にガラスが発泡しやすくなるので、その含有量を2−15%の範囲とすることが好ましい。より好ましくは2−12%の範囲である。
【0020】
TiO2はガラスの屈折率を高め、失透安定性を向上させる効果があるが、その含有量は15%を超えると、ガラスの失透安定性は急激に悪化し、屈伏点温度も液相温度も急上昇し、精密プレス時にガラスが着色しやすくなるので、その導入量は15%以下に制限される。好ましくは12%以下である。なお、Nb2O5、WO3、TiO2の合計量は35%以上になると、高屈折率高分散の特性が得られるが、溶解したガラスが着色し、失透安定性も悪化する。その合計量は10%未満になると、所期の目的とする屈折率及び分散などの光学特性が得られなくなるので、Nb2O5、WO3、TiO2の合計量は10%以上、35%未満の範囲とする。また、好ましくは15%以上、35%未満、さらに好ましくは16-34%、一層好ましくは16-33%、特に好ましくは16-32%の範囲である。
【0021】
BaOはガラスの屈折率を高め、失透安定性を向上させ、液相温度を低下させるために必要不可欠の成分である。特に多量のWO3を導入する場合、BaOの導入でガラスの着色を押さえ、失透安定性を高める効果が大きい。しかし、BaOの導入は20%を超えて多く導入すると、ガラスが熱的に不安定となるばかりでなく、屈伏点温度も高くなるため、BaOの導入量は20%以下にすることが好ましい。より好ましくは0−18%の範囲である。
【0022】
ZnOはガラスの屈折率や分散を高めるために導入された成分で、少量のZnOの導入でガラスの転移温度や屈伏点温度または液相温度を低める効果もある。しかし、多量に導入すると、ガラスの失透安定性が著しく悪化し、液相温度も逆に高くなる恐れがあるため、その導入量を20%以下にすることが好ましい。より好ましくは18%以下である。
【0023】
Li2O、Na2O、及びK2Oなどのアルカリ金属酸化物は、いずれもガラスの耐失透性を良くし、屈伏点温度や液相温度を低下させ、ガラスの高温溶融性をよくするために導入される成分である。そのため、Li2Oを5%以上導入することが好ましい。しかし、Li2OとNa2Oをそれぞれ30%を超えて導入すると、或いはLi2O、Na2O、及びK2Oの合計量を45%を超えて導入すると、ガラスの安定性が悪くなるばかりでなく、目的とする高屈折率・高分散特性が得にくくなるので、Li2OとNa2Oの導入量はそれぞれ30%以下とすることが好ましい。またK2Oの導入量は15%以下にすることが好ましい。より好ましくは、Li2Oは5−25%、Na2Oは3−25%、K2Oは0−8%の範囲とする。Li2O、Na2O、及びK2Oの合計量は45%以下とすることが好ましい。
【0024】
任意成分であるAl2O3は適量添加によりガラスの液相温度における粘性の向上やガラスの耐久性の改善に非常に効果があるが、5%を超えてAl2O3を導入すると、ガラスが溶けにくくなる一方、屈伏点温度や液相温度も高くなるので、その導入量を5%以下にすることが好ましい。好ましくは4%以下である。
【0025】
As2O3とSb2O3はガラスの清澄剤として有効である。しかし、いずれも1%を超えて添加すると、精密プレス時にガラスが発泡しやすくなるので、その導入量は1%以下とする。さらに、SiO2、La2O3、Y2O3、Gd2O3、ZrO2、Ta2O5、CaO、MgO、及びCs2Oなどの成分も本発明の目的を損なわない程度であれば5%までの導入は可能であるが、より上記目的に合致した良質なガラスを得る上から上記成分を導入しないことが好ましい。また、Bi2O3はガラスを着色する傾向があるため、ガラス組成中に占める割合を重量比で4%以下に抑えることが望ましく、導入しないことがより望ましい。
【0026】
本発明の低融点、高屈折率・高分散光学ガラスの原料としては、P2O5についてはH3PO4、メタリン酸塩、五酸化二燐など、B2O3についてはH3BO3、B2O3などを用い、他の成分については炭酸塩、硝酸塩、酸化物などを適宜に用いることが可能である。これらの原料を所定の割合に秤取し、混合して調合原料とし、これを1000−1250℃に加熱した溶解炉に投入し、溶解・清澄・攪拌し、均質化してから鋳型に鋳込み徐冷することにより、本発明の低融点、高屈折率・高分散光学ガラスを得ることができる。以上の光学ガラスは、1.65以上の屈折率(nd)と35%以下のアッベ数(νd)を有する。屈折率(nd)のより好ましい範囲は1.83未満である。
【0027】
本発明の光学製品は、上記の本発明の高屈折率・高分散光学ガラスを精密プレスすることにより得られる。精密プレスの方法及び装置は、公知のものを用いることができ、条件はガラスの組成及び物性などを考慮して適宜に選択できる。さらに好ましい光学製品は、本発明の低融点光学ガラスを非球面精密プレスすることにより得られる非球面レンズである。精密プレス成形は、例えば、図1に示すようなプレス装置を用いて行うことができる。図1に示す装置は、支持棒9上に設けた支持台10上に、上型1、下型2及び案内型3からなる成形型を載置したものを外周にヒーター12を巻き付けた石英管11中に設けたものである。本発明の高屈折率・高分散光学ガラスからなる被成形ガラスプリフォーム4は、例えば、直径2−20mm程度の球状物や楕円型球状物であることができる。球状物や楕円型球状物の大きさ、重量は、最終製品の大きさを考慮して適宜に決定される。プリフォーム表面には離型性およびプレス成形時におけるガラスと型の間の滑りを向上するための薄膜を形成することが望ましい。このような薄膜としてはカーボン膜、水素化カーボン膜、自己組織化膜などを例示できる。
【0028】
被成形ガラス4を下型2及び上型1の間に設置した後、ヒーター12に通電して石英管11内を加熱する。成形型内の温度は、下型2の内部に挿入された熱電対14によりコントロールされる。加熱温度は、被成形ガラス4の粘度が精密プレスに適した、例えば約107.6ポアズ程度になる温度とする。所定の温度となった後に、押し棒13を降下させて上型1を上方から押して成形型内の被成形ガラス4をプレスする。プレスの圧力は及び時間は、ガラスの粘度などを考慮して適宜に決定できる。例えば、圧力は50−150kg/cm2の範囲、時間は10−300秒とすることができる。プレスの後、ガラス転移温度まで徐冷し、次いで室温まで急冷し、成形型から成型物を取り出すことで、本発明の光学製品を得ることができる。
【0029】
なお、上型1及び下型2の成形面(プレス成形によってガラスへ転写される面)には良好な離型性を得るため、炭素含有薄膜を設けることが好ましく、前記炭素含有薄膜が炭素を主成分とする膜であることがより好ましい。ここで主成分とは、膜中に最も多く含まれる成分のことである。このような膜として、カーボン膜や水素化カーボン膜を例示することができる。炭素含有薄膜は、型形成面に設けられる離型膜として働き、精密プレス成形品表面への傷発生を抑制する効果を有する。
しかし、Nb2O5、TiO2、WO3といった、還元されやすい高屈折率高分散成分を含むガラスを精密プレス成形する場合、上記ガラスが前記炭素含有薄膜を損傷しやすく、その結果、炭素含有薄膜の持つ離型性、傷抑制効果が損なわれやすい。
上記光学ガラスあるいはプリフォームであれば、炭素含有薄膜を成形面に使用した型を使用して精密プレス成形しても、炭素含有薄膜の損傷が抑制、防止されるため、炭素含有薄膜の持つ離型性、傷抑制効果を損なうことなく精密プレス成形することが可能となり、結果として精密プレス成形品表面への傷発生を顕著に低減、防止することができる。
【0030】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに説明する。表1に例1〜15(例4〜13は、本発明の第1の態様の光学ガラスの実施例であり、例2〜13は、本発明の第2の態様の光学ガラスの実施例であり、例1、14、15は参考例である)のガラスの組成を示し、表2にその特性値(屈折率(nd)、アッべ数(νd)、ガラス転移温度(Tg)、屈伏点温度(Ts)、及び液相温度(L.T.))を示す。本発明のガラスは各成分の原料として各々相当する酸化物、フツ化物、水酸化物、炭酸塩、及び硝酸塩を使用し、ガラス化した後に表1の各例組成の割合となるように秤量し、十分混合した後、白金坩堝に投入して電気炉で1050−1200℃の温度範囲で溶融し、攪拌して均質化を図り、清澄してから適当な温度に予熱した金型にキャストした後、ガラスの転移温度まで冷却してから直ちにアニールに入れ、室温まで徐冷して製造される。なお、得られたガラスの組成も表1に示す値と同じである。
【0031】
【表1】
【0032】
得られた光学ガラスについて、屈折率(nd)、アッべ数(νd)、ガラス転移温度(Tg)、屈伏点温度(Ts)、液相温度(L.T.)及び液相温度におけるガラスの粘性を、以下のようにして測定した。これらの結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
なお、例1〜13のP2O5を含む各ガラスの液相温度は970℃以下であり、耐失透性に優れたガラスであることがわかる。このように液相温度が970℃以下であるので、溶融ガラスから直接、精密プレス成形用プリフォームを成形する場合でも、ガラスを失透させることなく、良好なプリフォーム成形が可能である。
【0035】
(1) 屈折率(nd)及びアッべ数(νd)
徐冷降温速度を−30℃/hにして得られた光学ガラスについて測定した。
(2) 転移温度(Tg)及び屈伏点温度(Ts)
理学電機株式会社の熱機械分析装置により昇温速度を4℃/分にして測定した。
(3) 液相温度(L.T.)
400−1150℃の温度勾配のついた失透試験炉に1時間保持し、倍率80倍の顕微鏡により結晶の有り無しを観察し、液相温度を測定した。
【0036】
次に、例1〜15のガラスが得られる清澄、均質化された溶融ガラスを白金合金製のノズルより滴下して、一定重量の例1〜15のガラスよりなる精密プレス成形用プリフォームを作製した。そして、これらのプリフォームの表面に水素化カーボン膜を成膜し、図1に示すプレス装置を用いて非球面精密プレス成形することにより非球面レンズを得た。その詳細は次のとおりである。直径2−30mmの球状物とした上記例のガラスよりなるプリフォームを成形面にカーボン膜を設けたSiC製の下型2及び上型1の間に設置したのち、石英管11内を窒素雰囲気としてヒーター12に通電して石英管11内を加熱した。成形型内部の温度をガラスの屈伏点温度+20〜60℃となる温度に設定し、同温度を維持しつつ、押し棒13を降下させて上型1を押して成形型内のプリフォームをプレスした。プレスの圧力は8MPa、プレス時間は30秒としたプレスの後、プレスの圧力を解除し、非球面プレス成形されたガラスの成形物を下型2及び上型1と接触させたままの状態でガラスの転移温度-30℃の温度までに徐冷し、次いで室温まで急冷して非球面レンズに成形されたガラスを成形型から取り出した。
【0037】
例1〜12のガラスよりなるプリフォームを用いた精密プレス成形により得られた非球面レンズは、きわめて精度の高いレンズであり、研削、研磨を施すことなしに光学素子として必要な光学機能面(光学素子として使用するときに光線を透過あるいは反射、屈折させるために使用する面)を備えていた。またレンズの表面は、傷、泡、曇りなどの欠陥の見られない、レンズとしての性能が極めて良好なものであった。また、精密プレス成形に使用したプレス成形型の離型膜にも損傷は見られなかった。なお、これらの例は、図1、図2に示す本発明の範囲ならびに好ましい範囲の含まれるものである。なお、プリフォーム表面にカーボン膜や水素化カーボン膜の代わりにSi含有の有機物からなる自己組織化膜を形成し、使用してもよい。
【0038】
また、例13〜15のガラスよりなるプリフォームを用いて精密プレス成形を行った結果、得られた非球面レンズの精度は十分なものであったが、レンズ表面に傷や泡などの欠陥が生じる場合も認められた。このガラスは、図1に示すように本発明の範囲に含まれるが、図2に示す好ましい範囲より僅かに外れているか、P2O5を含まないものである。さらに、本発明に含まれない比較例1〜4のガラスを用いて精密プレス成形を行ったところ、得られたレンズの表面に傷や泡などの欠陥が発生していた。また、プレスに使用した成形型の離型膜にも損傷が認められた。このように、本発明の成形品表面の傷や発泡の防止、プレス成形型の離型膜損傷防止に効果があることが確認された。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、所望の光学特性と優れたプレス成形性を有し、精密プレス成形時にガラス表面に泡、傷、曇りなどの欠陥を防止可能な光学ガラス、ならびに精密プレス成形用プリフォームを提供することができる。
なお、本発明によれば、液相温度が970℃以下であり、耐失透性に優れたリン酸塩光学ガラスを提供することができるので、溶融ガラスから精密プレス成形用プリフォームを直接成形する際のガラスの失透防止に効果的である。
さらに、本発明の光学ガラスを用いることにより、精密プレス用型材の寿命を伸ばすことができ、安定して精密プレス成形を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】精密プレス成形に用いるプレス装置の概略図。
【図2】屈伏点TsとTiO2+Nb2O5+WO3含有量との座標に示した、精密プレス成形により得られたレンズの評価結果。
【図3】屈伏点TsとWO3含有量との座標に示した、精密プレス成形により得られたレンズの評価結果。
Claims (7)
- 屈折率ndが1.65以上、アッベ数νdが35以下、屈伏点Tsが570℃以下であり、モル%表示で、P2O5:17−37%、SiO2:0−8%、B2O3:1−15%、Al2O3:0−4%、Nb2O5:5−25%、WO3:2−12%、TiO2:2.7−12%、但し、Nb2O5+WO3+TiO2:15−35%(但し、35%は含まない)、BaO:0−18%、ZnO:0−18%、SrO:0−10%、但し、BaO+ZnO+SrO<25%、Li2O:5−25%、Na2O:3−25%、K2O:0−8%、但し、Li2O+Na2O+K2O:45%以下、Sb2O3:0−1%、As2O3:0−1%の範囲の成分を含有し、Ge、Te、及びPbを実質的に含まないことを特徴とする光学ガラス(但し、重量%で表示して、P2O5を32%を超え45%以下、Li2Oを0.5%を超え6%以下、Na2Oを5%を超え22%以下、Nb2O5を6〜30%、B2O3を0.5〜10%、WO3を0〜35%、K2Oを0〜14%、Na2O+K2Oを10〜24%、SiO2を0〜2%、Al2O3を0〜5%、TiO2を0%以上5%以下、ZnOを0〜15%、BaOを0〜12%、Sb2O3を0%以上1%未満、SnO2を0〜1%含有し、上記成分の含有量の合計が95%以上であり、かつ屈折率(nd)が1.65〜1.72、アッベ数(νd)が29〜35、屈伏点(Ts)が520℃以下である光学ガラスを除く)。
- 屈折率ndが1.65以上、アッベ数νdが35以下、屈伏点Tsが570℃以下であり、モル%表示で、P2O5 15〜40%、SiO2 0〜10%、B2O3 0〜20%、Al2O3 0〜5%、Li2O 5〜30%、Na2O 0〜30%、ZnO 0〜20%、BaO 0〜20%、Nb2O5 2〜30%、WO3 2〜15%、TiO2 2.7〜15%、(但し、Nb2O5+WO3+TiO2=10%以上35%未満)を含み、Ge、Te、及びPbを実質的に含まないことを特徴とする光学ガラス(但し、重量%で表示して、P2O5を23.8%、Li2Oを3.0%、Na2Oを5.7%、Nb2O5を38.3%、WO3を9.0%、K2Oを1.5%、TiO2を3.6%、ZnOを2.6%、BaOを12.8%、As2O3を0.2%含有する光学ガラス、及び重量%で表示して、P2O5を32%を超え45%以下、Li2Oを0.5%を超え6%以下、Na2Oを5%を超え22%以下、Nb2O5を6〜30%、B2O3を0.5〜10%、WO3を0〜35%、K2Oを0〜14%、Na2O+K2Oを10〜24%、SiO2を0〜2%、Al2O3を0〜5%、TiO2を0%以上5%以下、ZnOを0〜15%、BaOを0〜12%、Sb2O3を0%以上1%未満、SnO2を0〜1%含有し、上記成分の含有量の合計が95%以上であり、かつ屈折率(nd)が1.65〜1.72、アッベ数(νd)が29〜35、屈伏点(Ts)が520℃以下である光学ガラスを除く)。
- 加熱、軟化してプレス成形型により精密プレス成形されるガラス製の精密プレス成形用プリフォームにおいて、請求項1〜2のいずれかに記載の光学ガラスにより構成され、成形面に炭素含有薄膜が形成されたプレス成形型による精密プレス成形に供されるものであることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム。
- 請求項1〜2のいずれかに記載の光学ガラスの表面に薄膜が形成されていることを特徴とする精密プレス成形用プリフォーム。
- 前記薄膜が炭素含有薄膜であることを特徴とする請求項4に記載の精密プレス成形用プリフォーム。
- 前記光学ガラスが、モル%表示したときのWO3の含有量の数値をCwとし、℃表示したときの屈伏点の数値をTsとしたとき、関係式 Ts+(7×Cw)≦610を満たすものであることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の精密プレス成形用プリフォーム。
- 請求項3〜6のいずれか1項に記載のプリフォームを精密プレス成形して得られる光学素子。
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