JP2009112077A - 車載用の電気接続箱 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内部回路材を収納しているケース本体と、ロアカバーと、アッパーカバーとを備え、前記アッパーカバーとロアカバーのいずれか一方または両方に車体取付用のブラケットを突設し、前記ケース本体の外面に係合部を設けると共に、前記アッパーカバーの周壁とロアカバーの周壁のいずれか一方または両方に前記係合部と係合する被係合部を設け、前記係合部と被係合部分が係合されると、前記アッパーカバーの周壁下端とロアカバーの周壁上端とが接合し、前記ケース本体がアッパーカバーとロアカバーとによって包囲されることを特徴とする。
【選択図】図3
Description
また、バッテリ近傍のエンジンルーム内に搭載した場合、エンジンルーム内は浸水領域であるため、防水の点からケース本体の上下にカバー部材を結合して、ケース本体の外周壁とカバー部材との周壁とを接合し、その間に浸水を遮断する止水機構を設けているが、確実に止水してケース内部への浸水を防止することは容易ではない。
前記アッパーカバーとロアカバーのいずれか一方または両方に車体取付用のブラケットを突設し、
前記ケース本体の外面に係合部を設けると共に、前記アッパーカバーの周壁とロアカバーの周壁のいずれか一方または両方に前記係合部と係合する被係合部を設け、
前記係合部と被係合部が係合されると、前記アッパーカバーの周壁下端とロアカバーの周壁上端とが接合し、前記ケース本体がアッパーカバーとロアカバーとによって包囲されることを特徴とする電気接続箱を提供している。
このように、ケース本体全体をロアカバーとアッパーカバーとで囲んで収容することにより、電気接続箱自体を小型化することも可能となり、自動二輪車の座席下部のような狭いスペースでも電気接続箱を容易に取り付けることができる。
かつ、ロアカバーあるいは/およびアッパーカバーの周壁に被係合部を突設しているため、ケース本体の外面の係合部と係合させた状態で、該ケース本体との係合部をカバーより外方に突設させず、前記のように、アッパーカバーとロアカバーの周壁外面を連続させることができる。
かつ、前記ロアカバーおよび/またはアッパーカバーの被係合部とケース本体の係合部とを係合した状態で、ロアカバーおよびアッパーカバーの内面とケース本体の被係合部との間には膨張発生時の空隙をあけている。
ケース本体の位置決め固定をより確実にするために、ロアカバーとアッパーカバーのいずれの周壁にも、ケース本体外面に設けた係合部と係合させる被係合部を設けておくことが好ましい。
前記ロアカバーのボルト穴の下端開口は、前記アッパーカバーの上端開口と同一の真円形状とし、該下端開口から内周面の少なくとも一部を上方に向けて拡径方向に傾斜させ、上端開口の面積を下端開口面積より大とすると共に、該上端開口の周縁を前記アッパーカバーのボルト穴の下端開口の周縁と一致あるいは拡大させ、かつ、
前記アッパーカバーのボルト穴の下端開口とロアカバーの上端開口とを連通させた状態でボルト挿入方向に直線状の貫通空間を有する形状としていることが好ましい。
其の際、ブラケットを傾斜させ、該傾斜角度に平行な傾斜した真円形状の貫通穴をブラケットに設けようとすると、アンダーカットの形状となり、金型は上下型と共にスライド型が必要となり金型構造が複雑となり、コスト高になる問題がある。
これに対して、上下金型の抜き方向が広くなり、アンダーカットでない形状、即ち、アッパーカバー側の貫通穴は上端開口が真円形状で、該上端開口から下端開口に向けて拡径したボルト穴、ロアカバー側の貫通穴は下端開口が真円形状で該下端開口から上端開口に向けて拡径したボルト穴とすると、スライド型を用いずに、上下金型で簡単に形成することができる。
前記形状とすると、真円形状を有するアッパーカバーの上端開口から挿入したボルト軸部は、たとえ斜め方向に挿入されたとしても、最終的には真円形状を有するロアカバーの下端開口へと誘導され、ボルトが車体側の取付面に対して垂直方向に締付けられるようにボルトの位置決めをすることができる。
即ち、上下金型で容易に成形可能な、上端開口が真円形状で該上端開口から下端開口に向けて拡径したボルト穴と、下端開口が真円形状で該下端開口から上端開口に向けて拡径したボルト穴とを上下方向に組み合わせるだけで、ボルトを車体取付側に設けるナットに向けて直線状に誘導でき、斜め締めを効果的に防止することができる。
特に、アッパーカバーとロアカバーのボルト穴の内周面の一部をボルトの挿入方向に直線状に連続させた部分を設けると、該直線状に連続した内周面に沿わせながら、ボルトをロアカバーのボルト穴の下端開口に滑らかに誘導することができる。
かつ、前記ロアカバー側のブラケットの上面に前記アッパーカバー側のブラケットが内嵌された状態で組付けられることが好ましい。
また、ボルト穴を設けた縦枠部を前記アッパーカバーおよびロアカバーの周壁外面に対して傾斜姿勢とすることで、ボルト挿入方向が作業者にとって挿入し易い斜め方向となり、ボルト挿入の作業性を向上させることができる。
前記ロアカバー側のブラケットおよびアッパーカバー側のブラケットは、ケース本体の係合部とアッパーカバーおよびロアカバーの被係合部との係合と同時に前記ブラケットの内嵌が完了する位置に突設されていることが好ましい。
また、ボルト穴を設けた縦枠部を前記アッパーカバーおよびロアカバーの周壁外面に対して傾斜姿勢とすることで、ボルト挿入方向が作業者にとって挿入し易い斜め方向となり、ボルト挿入の作業性を向上させることができる。
図1乃至図8に本発明の実施形態を示す。
車載用の電気接続箱10は、ロアカバー11とケース本体12とアッパーカバー13とから構成し、ケース本体12の全外面をロアカバー11とアッパーカバー13で囲んで収容する構成としている。
ケース本体12は耐熱性に優れたポリアミド66(PA66)とポリフェニレンエーテル(PPE)のポリマーアロイ樹脂から形成している。一方、ロアカバー11およびアッパーカバー13は耐薬品性に優れたポリプロピレンテレフタレート(PPT)樹脂から形成している。
また、ロアカバー11にはケース本体12の内部回路材と接続するワイヤハーネスの挿通部11aを設けている。
前記ロック爪14、15は係合部に相当し、ロック枠16、17は被係合枠に相当する。
なお、図3(B)では、ロック枠16の係止面の全面にロック爪14が係止して突出しないようにしているが、図3(C)に示すように、ロック爪14の厚さt1をロック枠16の厚さt2より大としてロック枠16より少し突出させても良い。即ち、ロック爪14がロック枠16から容易にはずれないようにロック爪14を突出させている。
アッパーカバー13に設けるロック枠17と本体ケース12のロック爪14との関係も前記ロアカバー11側のロック枠16と本体ケース12のロック爪14との関係と同様としている。
よって、アッパーカバー13のロック枠17を本体ケース12のロック爪14と係合した状態で、該係合部がアッパーカバー13の外面から突出させない設定としている。
なお、ロアカバー11のロック枠16と係合する本体ケース12のロック爪14ー2は本体ケース12のフラットな外面から突出させているが、アッパーカバー側と同様な形状としてもよい。
また、ロアカバーのボルト穴20は、図6および図7に示すように、下端開口20bを真円形状とし、下端開口20bから内周面の一部を上方に向けて拡径方向に傾斜させ、上端開口20aの面積を下端開口20aの面積より大としている。さらに、上端開口20aの周縁をアッパーカバー13のボルト穴21の下端開口21bの周縁と一致させている。
また、アッパーカバー13とロアカバー11のボルト穴21、20の内周面の一部21c、20cをボルトBの軸線方向、即ちボルトBの締付方向に直線状に連続させている。
まず、クリップ31で車体取付材30を挟んでクリップ31と車体取付材30のボルト貫通穴を連通させておき、クリップ31の上面側に前記内嵌状態のブラケット18、19を載置してボルトBをアッパーカバー13側ブラケット19のボルト穴21より通して締め付ける。これにより、クリップ31下面側のボルト貫通穴を貫通したボルトBのネジ山にクリップ31下面裏側の係止片31aが係止するため、ナットを用いることなく容易に車体への取付を完了することができる。
また、前記のように、アッパーカバー13とロアカバー11のボルト穴21、20の内周面の一部21c、20cをボルトBの軸線方向に直線状に連続させることにより、この直線状に連続した内周面21c、20cに沿わせながら、ボルトBをロアカバー11のボルト穴20の下端開口20bに滑らかに誘導することができる。
また、ボルト穴20、21を設けた縦枠部18b、19bをアッパーカバー13およびロアカバー11の周壁外面に対して傾斜姿勢とすることで、ボルト挿入方向が作業者にとって挿入し易い斜め方向となり、ボルト挿入の作業性を向上させることができる。
ボルト穴21、20の内周面の一部21c、20cは図7(A)と同様に直線状に連続させているが、対向側ではロアカバー側のボルト穴20の上端開口20aの周縁をボルト穴21の下端開口21bの周縁よりも径方向の外方に位置させて広げている。
該形状としても、ボルト穴21より挿入するボルトBの挿入方向に貫通した空間が確保でき、ボルトBを挿入方向に直進させることができる。
該図9(B)においても、ボルト穴20の下端開口20bとボルト穴21の上端開口21aとは同一形状とし、その中心をボルトBの軸線と一致させている。
該形状としても、ボルト穴21より挿入するボルトBの挿入方向に貫通した空間が確保でき、ボルトBを挿入方向に直進させることができる。
11 ロアカバー
12 ケース本体
13 アッパーカバー
14、15 ロック爪
16、17 ロック枠
18、19 車体取付用のブラケット
18a、19a 横枠部
18b、19b 縦枠部
20、21 ボルト穴
20a、21a 上端開口
20b、21b 下端開口
30 車体取付材
Claims (4)
- 内部回路材を収納しているケース本体と、ロアカバーと、アッパーカバーとを備え、
前記アッパーカバーとロアカバーのいずれか一方または両方に車体取付用のブラケットを突設し、
前記ケース本体の外面に係合部を設けると共に、前記アッパーカバーの周壁とロアカバーの周壁のいずれか一方または両方に前記係合部と係合する被係合部を設け、
前記係合部と被係合部が係合されると、前記アッパーカバーの周壁下端とロアカバーの周壁上端とが接合し、前記ケース本体がアッパーカバーとロアカバーとによって包囲されることを特徴とする電気接続箱。 - 前記ロアカバーとアッパーカバーの両方から前記車体取付用のブラケットを互いに重なり合う位置に突設し、重ねた状態でアッパーカバー側のブラケットとロアカバー側のブラケットに夫々設けたボルト穴は連通し、前記アッパーカバーのボルト穴からロアカバーのボルト穴へとボルトの軸部を通して車体取付材にボルト締め固定する構成としている請求項1に記載の車載用の電気接続箱。
- 前記アッパーカバーのボルト穴のボルト軸部挿入側先端の上端開口は真円形状であり、該上端開口から内周面の少なくとも一部を下方に向けて拡径方向に傾斜させ、下端開口の面積を上端開口面積より大とする一方、
前記ロアカバーのボルト穴の下端開口は、前記アッパーカバーの上端開口と同一の真円形状とし、該下端開口から内周面の少なくとも一部を上方に向けて拡径方向に傾斜させ、上端開口の面積を下端開口面積より大とすると共に、該上端開口の周縁を前記アッパーカバーのボルト穴の下端開口の周縁と一致あるいは拡大させ、かつ、
前記アッパーカバーのボルト穴の下端開口とロアカバーの上端開口とを連通させた状態でボルト挿入方向に直線状の貫通空間を有する形状としている請求項2に記載の車載用の電気接続箱。 - 前記アッパーカバーおよびロアカバーの周壁外面から突設した前記ブラケットは夫々L形状とし、これらブラケットの周壁連結側の横枠部は前記周壁外面から傾斜して突出し、該横枠部の先端から直立する縦枠部は前記周壁外面に対して傾斜姿勢となると共に該縦枠部に前記ボルト穴をそれぞれ設けており、
かつ、前記ロアカバー側のブラケットの上面に前記アッパーカバー側のブラケットが内嵌された状態で組付けられる請求項3に記載の車載用の電気接続箱。
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