JP2009077134A - データリカバリ方法およびデータリカバリ回路 - Google Patents

データリカバリ方法およびデータリカバリ回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2009077134A
JP2009077134A JP2007243903A JP2007243903A JP2009077134A JP 2009077134 A JP2009077134 A JP 2009077134A JP 2007243903 A JP2007243903 A JP 2007243903A JP 2007243903 A JP2007243903 A JP 2007243903A JP 2009077134 A JP2009077134 A JP 2009077134A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
phase
unit
edge
clock
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007243903A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5086014B2 (ja
Inventor
Norihiro Yamamoto
典弘 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2007243903A priority Critical patent/JP5086014B2/ja
Publication of JP2009077134A publication Critical patent/JP2009077134A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5086014B2 publication Critical patent/JP5086014B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

【課題】入力データのジッタの影響を簡単な構成で低減でき、データを正確に復元できるデータリカバリ方法およびデータリカバリ回路を提供すること。
【解決手段】入力データから位相データを検出する選択信号生成部を備え、選択信号生成部が検出した位相データに基づいて入力データをサンプリングするデータリカバリ回路において、選択信号生成部は、入力データの位相と検出済みの位相データが表す位相との位相差を検出する位相差検出部530a〜530dと、位相差の絶対値が位相補正用規定値を超える場合に、位相差の絶対値が位相補正用規定値にクリップするよう位相データを補正するクリップ回路531a〜531dとを備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、シリアル転送されたデータを復元するためのデータリカバリ方法およびデータリカバリ回路に関する。
近年、機器間、ボード間、チップ間における大容量・高速データ伝送の要求を満たすため、USB(Universal Serial Bus)、Serial ATA(Advanced Technology Attachment)、IEEE1394、1G/10G Ethernet(登録商標)、InfiniBand、RapidIO、Fibre Channel、PCI Expressといった様々な高速インタフェース規格が提唱され、実用に供されているが、高速化・大容量化の傾向は今後ますます強まるものと思われる。
それらのインタフェース規格の多くは、シリアル転送方式が採用されており、予め定められた周波数でデータが伝送される。伝送されるデータには、その周波数のクロックが重畳され(エンベデッドクロック)、データ受信部は、受信したデータからこのクロックを検出し、検出したクロック信号に基づいて受信データを復元している。
これらの復元動作を行う回路は、クロックデータリカバリ(Clock Data Recovery、以下、単に「CDR」という。)回路と呼ばれている。従来のCDR回路では、一般にPLL(Phase Locked Loop)回路が用いられ、PLLに含まれるVCO(Voltage Controlled Oscillator)の発振信号(クロック)が受信データの位相に同期するよう制御され、再生クロックとして用いられる。
この再生クロックを基準として受信データをラッチすることにより、受信データが正確に復元される。しかしながら、データの転送速度が高速化し、例えばGbpsを超えるオーダーになると、VCOの発振周波数もGHzオーダーを超えるため、そのようなVCOを組み込んだCDR回路では、チップサイズの増大化、消費電力の増大化、コストアップなどといったマイナス要因が増大する。
また、データの転送速度の高速化により配線遅延が無視できなくなるので、素子配置や配線レイアウトなどへの充分な配慮が必要となり、設計が益々困難になっている。また、配線遅延は、使用するデバイス特性に大きく依存するので、プロセス毎にレイアウトの再設計を行う必要が生じ(または、回路の再設計まで必要となり)、回路の再利用性を低下させ、開発期間の増大化を招く。
このような問題を解決するものとして、オーバーサンプリング型のCDR回路が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
図27は、従来のCDR回路の構成図である。図27に示すように、CDR回路は、多相クロック生成部900がPLLやDLL(Delayed Locked Loop)などにより構成され、基準クロック(RefCLK)から所定位相ずつシフトした、等間隔の位相差を有する多相クロックを生成する。
フリップフロップ(以下、「F/F」という。)回路901は、入力データ(Data)をデータ端子に共通入力し、多相クロック生成部900から供給される多相クロックの各クロック(CLK1〜CLKN)をそれぞれクロック端子に入力して、各クロックの立上りで(または立下りで)入力データを取り込む。すなわち、F/F回路901から出力されるデータは、入力データが少しずつ位相のずれたクロックでサンプリングされたものとなる。
デジタルPLL(以下、「DPLL」という。)902は、F/F回路901から供給されるビット列から、論理が反転する反転タイミングを検出し、そのタイミングに同期する位相のクロックを多相クロックの中から選択し、再生クロック(RecCLK)として復元する。
また、DPLL902は、再生クロック(RecCLK)と所定の位相差(例えば、逆位相)を持つクロックで取り込んだデータを再生データ(RecData)として選択し、出力する。なお、再生クロック(RecCLK)を選択するときには、DPLL902は、データの反転タイミングをフィルタで平滑化して検出している。
そして、後段の信号処理部(不図示)は、この再生クロック(RecCLK)に基づいて動作する。このような回路構成は、多相クロック生成部900以外はデジタル回路で構成できるので、実現が比較的容易である。しかしながら、多相クロック生成部900が生成する多相クロックの各クロック間の位相差が等間隔でない場合には、CDR回路が誤動作することがあった。
図28は、多相クロックの各クロックの位相差が等間隔でない場合の問題点の一例を示す図である。なお、図28において、多相クロック生成部900から出力される多相クロックは、4位相であるものとして説明する。
まず、CLK2の位相が理想状態よりΔだけ遅れ、再生クロック(RecCLK)としてCLK2が選択され、信号処理部がCLK2に同期して各データを処理しているものとする。
時刻Tswで再生クロック(RecCLK)としてCLK1が選択されたとすると、元々の位相差に加えてさらにΔだけ再生クロックの周期が短くなり(T')、信号処理部内でF/Fをセットアップする時間(Tsu')が十分確保できなくなり、CDR回路が誤動作することがある。
これは、例え、多相クロック生成部900の出力端で多相クロックの各クロックの位相差が等間隔になるように設計されていても、再生クロック(RecCLK)の出力端までの各クロックのスキュー(例えば、配線や負荷などによる)による影響で、CDR回路が誤動作することがある。さらに、このスキューは、データの転送速度が高速になるほど顕著になる。従って、各部で多相クロックの遅延量の合せ込みを行う必要が生じ、実現が容易ではないため、上述の問題点を解決するには至っていない。
また、この多相クロック生成部900において、位相インターポレータを用い、位相調整を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、位相インターポレータのような回路を設ければ、位相差が等間隔の多相クロックを出力させることは可能になるが、装置の増大化を招くほか、高速化に伴う配線遅延が無視できない。
この配線遅延を回避する方法として、各部入力においてそれぞれ多相クロックの位相を合わせる方法が考えられる。しかし、この方法は、転送データに含まれるクロックの周波数より高いオーバーサンプリング周波数(図28の例では、転送データに含まれるクロックの4倍の周波数)で動作するオーバーサンプリング型CDR回路を実現するのと同等の困難牲がある。
このため、入力データからクロックを復元し、復元したクロックに基づいて信号処理を行う、従来のアナログ型PLLを用いたCDR回路やオーバーサンプリング型CDR回路を用いる装置においては、転送速度が高速化するのに伴って、CDR部を設計する困難性が高まるので、開発期間が増大し、その実現が益々困難になってきている。
これらの問題を解決するCDR回路として、周波数がf1のクロックに同期してシリアル転送されたデータを、周波数がf2のクロックを所定位相ずつずらして生成された多相クロックによりオーバーサンプリングしてサンプリングデータを取得するサンプリング部と、取得されたサンプリングデータから平均的にf1/f2ビットを検出し、受信されたデータを復元するデータ復元部と、を備えることにより、データ転送速度が高速であっても、データ転送速度の数分の1のクロック周波数でデータリカバリ処理を行うことができるためにシステムの高速化にも容易に対応できるうえ、転送されるデータのジッタや、オーバーサンプリング時に使用する多相クロックの位相間隔が不均一であることの影響を受けにくくするものがあった(例えば、特許文献2参照)。
また、上述したデータリカバリ回路に、二値化した受信信号をオーバーサンプリングしたあとディジタルフィルタにより処理する波形等化器を配置することにより、簡便な構成で伝送路の特性などにより生じる符号間干渉などのデターミニスティクジッタを軽減するものもある(例えば、特許文献3参照)。
B.Kim et.al."A 30-MHz Hybrid Analog/Digtal Clock Recovery Circuit in 2-um CMOS", IEEE JSSC, December 1990, pp1385-1394 特開2002−190724号公報 特開2005−192192号公報 特開2006−166229号公報
CDR回路は、一般に、入力データからクロックの位相情報をPLLにより検出し、その位相情報をもとに入力データのサンプリングポイントを決定し、そのサンプリングポイントでデータをサンプリングすることによりデータの再生を行っている。
PLLは、ローパスフィルタとして機能し、入力データの位相の高周波成分を減衰させた位相が出力される。このため、入力データのジッタの周波数成分がPLLのループ帯域に対して十分低い場合は、PLLはジッタに追従することが可能である。
この場合、入力データのジッタを含めた位相と同じ位相がPLLから出力されるため、その位相情報に従いデータリカバリを行うことにより、入力データのジッタの影響をキャンセルすることが可能となり、正確なサンプリングポイントでデータリカバリを行うことができる。
したがって、PLLが入力データのジッタに忠実に追従するほど、データリカバエラーとなる確率を少なくすることが可能になる。
PLLの追従特性を上げるためには、PLLのループ帯域を広く設定する必要がある。しかしながら、PLLは、フィードバック制御を行っているため、PLLを構成する回路の処理遅延時間および位相遅れの影響、ならびに、位相検出を入力データのビットごとに行うことにより生じる0次ホールドによる遅延の影響などにより生じる位相遅れのため、単純にループ帯域を広くすると、制御系が不安定になり正常な動作を行うことができなくなる。
そのため、無限にPLLのループ帯域を上げることはできず、CDR回路で使用される一般的なPLLのループ帯域は高々数十MHz程度となっている。入力データのジッタは、ランダムジッタ(Rj)とデターミニスティックジッタ(Dj)とに大別される。Djは、転送データの符号間干渉、クロストークおよびデューティ歪みなどが原因で生じるものであり、転送データのビットレート近くの非常に高い周波数までの大きな成分をもっている。
このため、数Gbpsのビットレートでシリアルデータ転送を行う場合には、数GHzまでの周波数成分が含まれることになり、先に述べた一般的なPLLの帯域よりも高い周波数領域にジッタが生じることになる。
符号間干渉の影響は、転送されるデータパターンと伝送路の特性とに依存するため、イコライザによる処理などにより、その影響を低減することは可能である。しかし、一般に高速かつ高性能なイコライザでCDR回路を構成した場合、回路規模が大きくなり、LSIのチップ面積が広くなり、消費電力が大きくなる。
また、スイッチングノイズなどの影響によるジッタや、多相クロックを使ったオーバーサンプリング時における多相クロックの位相間隔の不均一性が原因で生じるジッタなどもDPLLのループ帯域より高い周波数成分をもつ。これらのジッタは、データパターンにはまったく依存せず、通常よく使用されるリニアイコライザでは、これらのジッタの低減を行うことはできない。
本発明は、入力データのジッタの影響を簡単な構成で低減でき、データを正確に復元できるデータリカバリ方法およびデータリカバリ回路を提供することを目的としている。
本発明のデータリカバリ方法は、入力データの位相情報を検出し、前記位相情報に基づいて前記入力データをサンプリングするデータリカバリ方法であって、前記入力データの位相と検出済みの位相情報が表す位相との位相差を検出する工程と、前記位相差の絶対値が位相補正用規定値を超える場合に、前記位相差の絶対値が小さくなるように前記位相情報を補正する工程とを含む。
この方法により、入力データの位相と検出済みの位相情報が表す位相との位相差が位相補正用規定値を超えるときに、位相差の絶対値が小さくなるように位相情報を補正して次に入力データと比較するための位相情報とするため、入力データのジッタが位相情報に及ぼす影響を低減させることができる。
なお、本発明のデータリカバリ方法は、前記位相差の絶対値がエッジ補正用規定値を超える場合に、前記位相差の絶対値が小さくなるように前記入力データのエッジ位置を補正する工程を含むようにしてもよい。
この方法により、入力データの位相と検出済みの位相情報が表す位相との位相差がエッジ補正用規定値を超えるときに、位相差の絶対値が小さくなるように入力データのエッジ位置を補正するため、入力データのジッタを減らすことができると共に、エッジ位置が補正された入力データのアイ開口を補正前のものより大きくすることができるため、データリカバリエラーを抑えることができる。
また、本発明のデータリカバリ方法は、入力データの位相情報を検出し、前記位相情報に基づいて前記入力データをサンプリングするデータリカバリ方法であって、前記入力データの位相と検出済みの位相情報が表す位相との位相差を検出する工程と、前記位相差の絶対値がエッジ補正用規定値を超える場合に、前記位相差の絶対値が小さくなるように前記入力データのエッジ位置を補正する工程を含む。
この方法により、入力データの位相と検出済みの位相情報が表す位相との位相差がエッジ補正用規定値を超えるときに、位相差の絶対値が小さくなるように入力データのエッジ位置を補正するため、入力データのジッタを減らすことができると共に、エッジ位置が補正された入力データのアイ開口を補正前のものより大きくすることができるため、データリカバリエラーを抑えることができる。
また、入力データから位相情報を検出する位相情報検出回路を備え、前記位相情報検出回路が検出した位相情報に基づいて前記入力データをサンプリングするデータリカバリ回路であって、前記位相情報検出回路は、前記入力データの位相と検出済みの位相情報が表す位相との位相差を検出する位相差検出部と、前記位相差の絶対値が位相補正用規定値を超える場合に、前記位相差の絶対値が前記位相補正用規定値にクリップするように前記位相情報を補正するクリップ回路とを備えた構成を有している。
この構成により、本発明のデータリカバリ回路は、入力データの位相と検出済みの位相情報が表す位相との位相差が位相補正用規定値を超えるときに、位相差の絶対値が小さくなるように位相情報を補正して次に入力データと比較するための位相情報とするため、入力データのジッタが位相情報に及ぼす影響を低減させることができる。
また、前記位相情報検出回路は、前記位相差がエッジ補正用規定値を超える場合に、前記位相差の絶対値が小さくなるように前記入力データのエッジ位置を補正するエッジ補正部を備えるようにしてもよい。
この構成により、本発明のデータリカバリ回路は、入力データの位相と検出済みの位相情報が表す位相との位相差がエッジ補正用規定値を超えるときに、位相差の絶対値が小さくなるように入力データのエッジ位置を補正するため、入力データのジッタを減らすことができると共に、エッジ位置が補正された入力データのアイ開口を補正前のものより大きくすることができるため、データリカバリエラーを抑えることができる。
また、前記クリップ回路は、前記位相補正用規定値を変更することができるようにしてもよい。
この構成により、本発明のデータリカバリ回路は、システム毎に異なる最適な位相補正用規定値を設定できるため、伝送路や周囲の環境が変わった場合であってもデータリカバリエラーを抑えることができる。
また、前記位相情報検出回路には、2つの位相補正用規定値が入力され、前記位相情報検出回路は、前記位相情報検出回路によって検出された位相情報が表す位相と前記入力データの位相とが同期したか否かに応じて前記2つの位相補正用規定値から1つの位相補正用規定値を選択する選択回路を備え、前記クリップ回路は、前記選択回路によって選択された位相補正用規定値に前記位相差の絶対値がクリップするように前記位相情報を補正するようにしてもよい。
この構成により、本発明のデータリカバリ回路は、内部クロックの位相を入力データの位相に同期させるためのPLLのロック状態に応じて、位相補正用規定値を変更できるため、PLLの引き込みを安定して行うことができる。
また、本発明のデータリカバリ回路は、入力データから位相情報を検出する位相情報検出回路を備え、前記位相情報検出回路が検出した位相情報に基づいて前記入力データをサンプリングするデータリカバリ回路であって、前記位相情報検出回路は、前記入力データの位相と検出済みの位相情報が表す位相との位相差を算出する位相差検出部と、前記位相差の絶対値がエッジ補正用規定値を超える場合に、前記位相差の絶対値が小さくなるように前記入力データのエッジ位置を補正するエッジ補正部とを備えた構成を有している。
この構成により、本発明のデータリカバリ回路は、入力データの位相と検出済みの位相情報が表す位相との位相差がエッジ補正用規定値を超えるときに、位相差の絶対値が小さくなるように入力データのエッジ位置を補正するため、入力データのジッタを減らすことができると共に、エッジ位置が補正された入力データのアイ開口を補正前のものより大きくすることができるため、データリカバリエラーを抑えることができる。
また、前記エッジ補正部は、前記エッジ補正用規定値を変更することができるようにしてもよい。
この構成により、本発明のデータリカバリ回路は、システム毎に異なる最適なエッジ補正用規定値を設定できるため、伝送路や周囲の環境が変わった場合であってもデータリカバリエラーを抑えることができる。
本発明は、入力データのジッタの影響を簡単な構成で低減でき、データを正確に復元できるデータリカバリ方法およびデータリカバリ回路を提供することができる。
以下に、本発明のデータリカバリ方法およびそのデータリカバリ方法を用いた本発明のデータリカバリ回路の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明のデータリカバリ回路の第1の実施形態を適用したシリアル転送部の物理層部を示す概略構成図である。図1に示す物理層部100は、データの送信を行う送信部101と、データの受信を行う受信部102とを有する。
このシリアル転送部を用いてデータの送受信を行うときは、物理層部100と同等機能を有し、1組の送信部122と受信部121とを有する物理層部120を伝送路106、107を介して対向させて配置する。
物理層部100は、基準クロックRefCLK1から周波数faのクロックを生成するPLL113を、物理層部120は、基準クロックRefCLK2から周波数fbのクロックを生成するPLL123をそれぞれ備えている。物理層部100、120は、PLL113、123によってそれぞれ生成される、周波数がそれぞれfa、fbのクロックに基づいて動作する。なお、以下の説明においては、物理層部100、120の送信部と受信部とからなる各組を「ポート」という。
データのシリアル転送は、ポート相互間においてポイント・ツー・ポイントで行われる。本実施形態における伝送路106、107は、送信と受信とは別個の伝送路により同時に行うことが可能な全2重回線を構成しているが、必ずしも全2重回線である必要はなく、半2重回線により構成されている場合でも、本発明のデータリカバリ回路を適用することができる。なお、伝送路106、107は、2本の線路によりそれぞれ構成されているが、無線により構成されていてもよい。
送信部101は、上位層から供給される送信データDtxに対して所定の変換規則に従った符号化を行うエンコーダ部103と、エンコーダ部103で符号化されたデータをシリアル変換するシリアライザ104と、シリアル変換されたデータを伝送路106に送信する送信出力部105とを有する。
伝送路106上のデータは、差動信号で伝送される。また、エンコーダ部103は、送信データDtxに8B/10B変換を施す。8B/10B変換は、8ビットのデータから10ビットのデータ(以下、「シンボルデータ」という。)に変換するものであり、Kコード(またはKキャラクタ)と呼ばれる1ビットの制御用の特殊符号(DtxK)を8ビットのデータに加える。
PLL113は、供給される基準クロックRefCLK1を基に、データ転送のため、各規格に定められた転送クロックBCLKと、転送クロックBCLKを10分周(エンコーダ部103が8B/10B変換を行う場合)した内部動作のためのクロックPCLKとを生成する。例えば、データ転送が2.5Gbpsで行われる場合は、PLL113は、2.5GHzの転送クロックBCLKと、250MHzのクロックPCLKを生成する。
PLL113は、エンコーダ部103にクロックPCLKを供給し、シリアライザ104にクロックPCLKと転送クロックBCLKとを供給することにより、各部を動作させる。また、物理層部100と上位層とのデータの受け渡しも、クロックPCLKに同期して行われる。
受信部102は、伝送路107により伝送された差動信号を二値化する受信入力部108と、受信入力部108によって2値化されたデータにデジタル処理を施してイコライズするDEQ115と、受信入力部108で2値化されたデータを復元するデータリカバリ部109と、復元したデータを10ビットのシンボルデータにパラレル変換するデシリアライザ110と、送信側と受信側のクロックとの周波数差を吸収するエラスティックバッファ111と、10ビットのシンボルデータを8ビットのデータに10B/8B変換するデコーダ112とを備えている。
なお、物理層部100に対向する物理層部120においても、送信部122は、供給される基準クロックRefCLK2に基づいてPLL123で生成される周波数f1の転送クロックにデータを同期させて送信する。
エラスティックバッファ111は、例えば、特殊符号の追加または削除を行うことにより、周波数差を吸収する。なお、この周波数差の許容値は、インタフェース規格毎に定められる。また、本実施形態において、エラスティックバッファ111は、デコーダ112の前段に設けられているが、後段に設けることにしてもよい。
また、本実施形態において、受信部102のデータリカバリ部109およびデシリアライザ110が本発明のデータリカバリ回路を構成するものとして説明するが、本発明のデータリカバリ回路の構成を限定するものではない。また、物理層部100のこれ以外の構成および機能は、データリカバリ回路の第1の実施形態との組み合わせにおいて任意に変更可能である。
また、本実施形態の物理層部100は、データリカバリ部109に供給する多相クロックやエラスティックバッファ111などに供給するクロックPCLKをPLL113で生成するが、PLL113で生成されたクロックPCLKや転送クロックBCLKは、シリアライザ104やエンコーダ部103等の送信部101にも供給され、PLL113が共用化されている。これは、対向する物理層部100、120が、独立の基準クロックRefCLK1、RefCLK2から生成されたクロックによりそれぞれ動作するようにしたためである。
図2は、本発明のデータリカバリ回路の第1の実施形態を示すブロック図である。図2に示すように、第1の実施形態のデータリカバリ回路は、オーバーサンプリング部1と、多相クロック生成部2と、シンボルデータ復元部3とを備えている。
ここで、オーバーサンプリング部1およびシンボルデータ復元部3の一部は、図1に示すデータリカバリ部109を構成し、シンボルデータ復元部3の他の一部は、図1に示すデシリアライザ110を構成している。
また、多相クロック生成部2は、図1に示すPLL113の一部を構成している。また、デシリアライザ110は、必ずしもデータリカバリ回路に設ける必要はなく、別個に設けてもよい。
多相クロック生成部2は、基準クロックRefCLKから生成された所定周波数のクロックを所定位相ずつシフトし、ほぼ等間隔の位相差を有する多相クロックを生成する。本実施形態では、多相クロック生成部2は、周期UIが定められている転送クロックBCLKの約1/2の周波数f2を有し、位相差が例えば1/8UIの多相クロックCK0〜CK15を生成する。
例えば、データ転送速度が2.5Gbps(UIが400ps)の場合には、多相クロック生成部2は、周期が800ps(周波数が1.25GHz)で位相差が50psずつである16個のクロックを生成する。
なお、多相クロックの周波数f2は、転送クロックBCLKの周波数の1/2である必要はなく、転送クロックBCLKの周波数の1/4でもよく、転送クロックBCLKの周波数と同一でもよい。例えば、多相クロック生成部2は、周波数f2が転送クロックBCLKの周波数の1/4の32個のクロックを多相クロックとして生成してもよい。
さらに、多相クロック生成部2によって生成される多相クロックの位相差は、転送クロックBCLKの周期UIの1/8UIに限定する必要はない。また、本実施形態のデータリカバリ回路は、多相クロック生成部2を含んで構成されているが、多相クロック生成部2をデータリカバリ回路とは別個に構成してもよい。
オーバーサンプリング部1は、多相クロック生成部2から供給される多相クロックCK0〜CK15により受信データDataを取り込み、オーバーサンプルデータOVSDをシンボルデータ復元部3に出力する。
シンボルデータ復元部3は、オーバーサンプルデータOVSDから10ビットのシンボルデータSYMを復元し、シンボルクロックSYMCLKを生成するもので、データリカバリ機能とデシリアライザ機能とを有する。なお、シンボルデータ復元部3は、多相クロックのうちの1つのクロック(図ではCK0が例示されている)で動作する。
このように、データリカバリ回路に、転送クロックBCLKの周波数f1よりも低い周波数f2に設定された多相クロックを用いれば、多相クロック生成部2の発振周波数を下げることができるので、高速化に対応しやすい。
次に、各部の詳細について説明する。
オーバーサンプリング部1は、16個のF/F(F/F0〜F/F15)からなるF/F回路4と、入力されたデータを1つのクロック(例えば、CK0)に同期させて出力する並列化部5とを備えている。
F/F0〜F/F15には、データ端子に受信データDataがそれぞれ共通に入力され、F/F0〜F/F15は、多相クロックCK0〜CK15がそれぞれ立上るタイミングで受信データDataを取り込み、Q0〜Q15をそれぞれ出力する。
並列化部5は、例えば、2段構成のF/Fを有し、Q0〜Q15を、一旦出力Q0〜Q7と出力Q8〜Q15とに分けてラッチした後に、それらを合わせ、出力Q0〜Q15を、例えば、多相クロックの1つのクロック(ここではCK0とする)に同期させたオーバーサンプルデータOVSDを出力する。
図3は、オーバーサンプリング部1の各主要信号の信号波形の一例を示す図である。図3において、(a)は、受信データDataの波形例、(b)は、データ転送クロック(実際にはオーバーサンプリング部1には存在しないが、説明の都合上記載した。)、(c−0)〜(c−15)は、多相クロックCK0〜CK15、(d−0)〜(d−15)は、多相クロックによりF/F0〜F/F15に取り込まれ、F/F0〜F/F15からそれぞれ出力されるデータQ0〜Q15、(e−0)、(e−1)は、並列化部5に一旦取り込まれたデータQ0〜Q5、データQ8〜Q15、(f)は、並列化部5から出力されるオーバーサンプルデータOVSDを表している。
(c−0)〜(c−15)にそれぞれ示す多相クロックCK0〜CK15の周期は、(b)に示すデータ転送クロックの周期(UI)の2倍(2UI)に設定され、各多相クロックCK0〜CK15は、隣接したクロック相互の位相差が等間隔になるように位相がシフトされている。
(a)に示す受信データDataに付された黒丸は、多相クロックCK0〜CK15による各サンプリング点であり、この多相クロックにより取り込まれた各F/F0〜F/F15の出力Q0〜Q15は、(d−0)から(d−15)のように変化する。なお、図3において、ビット列の左側はLSBで、時間的に速いサンプル点を表している。
並列化部5は、一旦、クロックCK0でQ0〜Q7を取り込み、(e−0)に示すようにQQ[0:7]を出力し、クロックCK8でQ8〜Q15を取り込み、(e−1)に示すようにQQ[8:15]を出力する。
そして、並列化部5は、次のクロックCK0でQQ[0:7]及びQQ[8:15]を取り込んで並列同期化し、(f)に示すように、オーバーサンプルデータOVSD[0:15]を出力する。
このように、並列化部5が、クロックCK0でQ0〜Q7を取り込み、クロックCK8でQ8〜Q15を取り込んだ後、次のクロックCK0でQ0〜Q15を取り込むのは、一度にQ0〜Q15を取り込むと、Q15やQ14に対する並列化部5のセットアップ時間が不足し、それらのデータが正常に取り込まれなくなるためである。
ここで、本実施形態では、並列化部5におけるデータの取り込みを、上述のように2段階に設定しているが、より安定してデータが取り込めるよう段数をさらに増やしてもよい。
一般に、受信データDataが立上る、あるいは立下るタイミングは、ランダムに、あるいは多種多様な要因により図3の斜線部(ア)で示すように変動する、いわゆるジッタが発生する。
このため、データが遷移するタイミング付近のサンプリングデータは、変動して正確に復元できないことがある。しかし、本実施形態によれば、図3において破線で囲んで示したように、このような問題も解決することができる。
次に、オーバーサンプルデータOVSDから、受信データを復元するシンボルデータ復元部3の構成およびその作用について説明する。
シンボルデータ復元部3は、データ選択部6と、選択信号生成部7と、デシリアライザ8と、コンマ検出部9とを備え、オーバーサンプルデータOVSDから10ビットのシンボルデータSYMを復元するとともに、位相が調整させたシンボルクロックSYMCLKを生成する。
オーバーサンプルデータOVSDは、本実施形態においては、転送データ2ビットを8位相のクロックでサンプリングした、16ビット構成のデータである。したがって、シンボルデータ復元部3は、この16ビットのオーバーサンプリングデータOVSDから、所定位相のクロックで取り込んだデータ(ビット)を選択して出力すればよい。
ただし、対向する物理層部120の送信部122から送られるデータに含まれる転送クロックと、物理層部100の受信部102でサンプリングに用いる多相クロック(クロックCK0〜CK15)とが全く同一の周波数(または、多相クロックの周波数が転送クロックの周波数の自然数分の1)であれば、シンボルデータ復元部3がオーバーサンプリングデータOVSDを取り込む位相は、固定されたままの状態でよい。
しかし、通常は、多相クロックと転送クロックとは、ある範囲内の周波数差を有するので、シンボルデータ復元部3は、取り込み位相を徐々にずらし、本実施形態の場合には、通常は2個で、時折1個または3個のデータを選択的に出力する必要がある。
例えば、多相クロックと転送クロックとの周波数差が0.1%(1000ppm)であるとすると、転送データ1000ビットに対して1ビットのずれが生じ、オーバーサンプリングに用いられるクロックCK0の500サイクルに1回、1個または3個のデータが出力される。
選択信号生成部7は、本発明における位相情報検出回路を構成し、オーバーサンプルデータOVSDからエッジ位置を補正したオーバーサンプルデータMOVSDと、MOVSDのビット取り込み位相を指示する選択信号Selを生成する。
データ選択部6は、選択信号生成部7から出力される選択信号Selに従って、選択信号生成部7から出力されるエッジ位置を補正したオーバーサンプルデータMOVSDから1〜3個の復元データ(d0、d1、d2)を選択的に出力する。また、データ選択部6は、復元データの有効部分を示す状態信号S0、S1も出力する。
コンマ検出部9は、転送データに所定間隔で挿入された特殊符号として、コンマと呼ばれるコンマ符号を検出しコンマ検出信号Detを出力する。
デシリアライザ8は、コンマ検出信号Detをもとに、データ選択部6から供給される1〜3個の復元データ(d0、d1、d2)を10ビットのシンボルデータSYMにパラレル変換する。また、デシリアライザ8は、シンボルクロックSYMCLKの生成も行う。
図4は、選択信号生成部7の構成例を示す図である。図4において、選択信号生成部7は、両エッジ検出部20と、エッジ補正部560と、DPLL566と、エッジ補正データ生成部564と、オフセット加算部567を備え、多相クロック生成部2から供給されるクロックCK0を基準にして動作するように構成されている。
両エッジ検出部20は、オーバーサンプルデータOVSDのビット列から立上り及び立下りの両エッジを検出し、そのエッジ位置を示すエッジデータRxEdgeを出力する。
具体的には、両エッジ検出部20は、オーバーサンプルデータOVSD[0:15]と、オーバーサンプルデータOVSDを、多相クロックが有する位相差分遅らせたデータdOVSD[0:15]との排他的論理和を演算する。
なお、dOVSD[0:15]は、1クロック前のOVSD[15]をpOVSD[15]と表せば、dOVSD[0:15]={pOVSD[15],OVSD[0:14]}で求めることができる。
エッジ補正部560は、後述するデジタルVCO563が出力する位相データ(位相情報)が表す位相を基準に、両エッジ検出部20から出力されたエッジデータRxEdgeのエッジ位置の補正を行い、エッジ位置が補正されたエッジデータMEdgeを出力する。なお、エッジ補正部560に関しては、後に詳細に説明する。
エッジ補正データ生成部564には、エッジ位置補正前のオーバーサンプリングデータOVSDとエッジ位置が補正されたエッジデータMEdgeとが入力され、エッジ補正データ生成部564は、エッジ位置の補正が行われたオーバーサンプリングデータMOVSDを出力する。
DPLL566は、比較部21と、ループフィルタ562と、デジタルVCO563とを備え、入力されたエッジデータRxEdgeの位相に同期した位相を表す6ビットの位相データStを出力する。
比較部21は、エッジデータRxEdgeのエッジの位相とデジタルVCO563が出力する位相データStを比較しその位相差データPDDat、および各エッジの6ビット4組の位相差データPDDatA、PDDatB、PDDatC、PDDatDを出力する。
比較部21の構成を図5に示す。図5において、比較部21は、第1位相差検出部530a、530cと、第2位相差検出部530b、530dと、クリップ回路531a〜531dと、加算回路532とを備えている。
第1位相差検出部530aは、オーバーサンプリングデータの0ビット目〜3ビット目、第2位相差検出部530bは、オーバーサンプリングデータの4ビット目〜7ビット目、第1位相差検出部530cは、オーバーサンプリングデータの8ビット目〜11ビット目、第2位相差検出部530dは、オーバーサンプリングデータの12ビット目〜15ビット目に対してそれぞれ設けられている。
比較部21が受信する信号のパルス幅は、各種のジッタの影響により狭まっている可能性があるため、1UIに相当する時間内に複数のデータエッジが存在する場合がある。そのような場合であっても、各位相差検出部530a〜530dが2つ以上のデータエッジを検出しないように、比較部21は、上述したように構成されている。
本実施例では、オーバーサンプル時の受信信号の最短のパルス幅が1/2UI以上であるシステムを仮定し、エッジ検出を1/2UIずつ行うことにしている。実際に使用するシステムの受信信号のパルス幅がさらに狭くなる可能性がある場合には、位相検出単位を更に細かく分けて行うことにより対応することが可能である。
各位相差検出部530a〜530dは、入力されたエッジデータRxEdgeの4ビット部分にエッジが存在しない場合には0を、エッジが存在する場合には、第1位相差検出部530a、530cでは図6、第2位相差検出部530b、530dでは図7に示すようにデジタルVCO563から出力される位相データStとの位相差を表す信号を出力する。
各クリップ回路531a〜531dは、入力データを位相補正用規定値でクリップする。例えば、±8でクリップする場合には、各クリップ回路531a〜531dは、入力データの値が−8以上8以下のときには入力データをそのまま出力、8を超えるときには8を出力、−8未満のときには−8を出力する。なお、各クリップ回路531a〜531dは、他の値で入力データをクリップする場合も同様である。
加算回路532は、クリップ回路531a〜531dの出力を加算し、位相差データPDDatとして出力する。
以上の構成により、エッジデータRxEdgeの各4ビット部分の位相差データ(PDDatA、PDDatB、PDDatC、PDDatD)と、エッジデータRxEdgeの各4ビット部分の位相差データをクリップ後に加算した位相差データPDDatとが、比較部21から出力される。
図4において、比較部21から出力された位相差データPDDatは、ループフィルタ562に入力される。ループフィルタ562は、DPLL566のループ特性を決定するフィルタであり、比較部21が出力する位相差データPDDatを平滑化したデータVCOInをデジタルVCO563に出力する。ループフィルタ562の特性を変更することにより、DPLL566の特性を変更することが可能である。
図8にループフィルタ562の一例を示す。図8においてループフィルタ562は乗算器570、571、加算器572、575、リミット回路573およびF/F574を備えている。
乗算器570、571は、それぞれ固定倍率a、bの乗算器であり、入力された位相差データPDDatを固定倍する。乗算器570、571の倍率a、bを図示しないレジスタにより設定できる構成とすることによりDPLL566の特性を変更することが可能となる。
また、加算器572、リミット回路573、F/F574は、積算器を構成している。リミット回路573は、加算器572にオーバーフローあるいはアンダーフローが発生した時に出力を最大値あるいは最小値にリミットする回路である。
デジタルVCO563は、アナログPLLのVCOに相当し、位相データStを出力する。本実施例では、デジタルVCO563は、6ビット(64値)でデータを出力するものとする。この場合には、デジタルVCO563から出力される位相データStの1LSBは、1/64サイクル(1/64UI)の位相に相当する。
図9にデジタルVCO563の構成例を示す。図9において、デジタルVCO563は、加算器580およびF/F581を備えている。加算器580は、入力データVCOInとF/F581からのフィードバックデータを加算することにより積算器を構成している。デジタルVCO563は、F/F581が保持するビットのうち、上位6ビットをデジタルVCO563の位相データStとして出力する。
この構成により、デジタルVCO563は、比較部21から出力される位相差データPDDatがループフィルタ562で平滑化されたデータを積算していくため、デジタルVCO563から出力される位相データStは、位相を表す。
ここで、位相データStのビット数を多くすればするほど、位相データStの1ビットが表す位相が小さくなり、デジタルVCO563が位相データStで表現できる位相の精度が上がる。
デジタルVCO563から出力される位相データStは、比較部21に戻され、比較部21、ループフィルタ562、デジタルVCO563によるフィードバック制御が行われる。このため、DPLL566から出力される位相データStは、エッジデータRxEdgeの位相に追従することになる。
図4において、エッジ補正部560は、両エッジ検出部20から出力されたエッジデータRxEdgeとDPLL566内の比較部21から出力された4つの位相差データPDDatA、PDDatB、PDDatC、PDDatDとから、DPLL566から出力された位相データStを基準にエッジデータRxEdgeのエッジ位置を補正したエッジデータMEdgeを出力する。
ここで、図10を用いてエッジ補正部560が行う処理について説明する。図10において、横軸は位相を示し、DPLL566から出力される位相データStから得られるエッジ位置は、図10中のAで示した位置にあるものとする。
エッジ補正部560は、DPLL566から出力される位相データStから得られるエッジ位置と、エッジデータRxEdgeのエッジ位置との位相差の絶対値がエッジ補正用規定値以下である場合には、エッジデータRxEdgeをそのまま出力するが、この絶対値がエッジ補正用規定値を超える場合には、この絶対値がエッジ補正用規定値となるようエッジデータRxEdgeの位相を補正して出力する。
図10では、エッジデータRxEdgeのエッジ位置がP1やP2である場合には、エッジ位置間の位相差の絶対値がエッジ補正用規定値になる遅角側の遅角側補正値にエッジデータRxEdgeのエッジ位置が補正される。また、エッジデータRxEdgeのエッジ位置がP3やP4である場合には、エッジデータRxEdgeのエッジ位置の補正は行われず、エッジデータRxEdgeがそのまま出力される。また、エッジデータRxEdgeのエッジ位置がP5やP6である場合には、エッジ位置間の位相差の絶対値がエッジ補正用規定値になる進角側の進角側補正値にエッジデータRxEdgeのエッジ位置が補正される。
以上のように、エッジ補正部560は、エッジデータRxEdgeのエッジ位置の補正を行うことにより、高周波で大きな成分を持つジッタ成分の影響の一部を取り除くことが可能になり、補正後のエッジデータMEdgeはジッタによる影響をエッジ補正前のエッジデータRxEdgeに対して小さくすることができる。
図11にエッジ補正部560の構成例を示す。図11において、エッジ補正部560は、シフト量生成部600a〜600dと、シフト演算部601a〜601dと、F/F602とを備えている。
シフト量生成部600a〜600dは、比較部21から出力された位相差データPDDatA、PDDatB、PDDatC、PDDatDを基にエッジの補正量をそれぞれ求めてシフトデータとして出力する。
シフト演算部601a〜601dは、エッジデータRxEdgeの各4ビット部分を、対応するシフト量生成部600a〜600dがそれぞれ出力するシフトデータにしたがってシフトし、エッジデータRxEdgeの各4ビット部分をそれぞれシフトしたデータShDatA、ShDatB、ShDatC、ShDatDとして出力する。
シフト演算部601a〜601dから出力されたデータShDatA、ShDatB、ShDatC、ShDatDのうち、シフト演算部601dから出力されたデータShDatDの上位4ビットはF/F602に入力され、F/F602からは、ShDatDの1クロック遅れた4ビットデータdShDatDが出力される。
OR回路603は、これらShDatA、ShDatB、ShDatC、ShDatDおよびdShDatDからエッジ補正を行ったエッジデータMEdgeを生成して出力する。
OR回路603は、以下の演算を行う。
Medge[15:0] = {
(ShDatD[3]|ShDatC[7]), (ShDatD[2]|ShDatC[6]), (ShDatD[1]|ShDatC[5]),
(ShDatD[0]|ShDatC[4]), (ShDatC[3]|ShDatB[7]), (ShDatC[2]|ShDatB[6]),
(ShDatC[1]|ShDatB[5]), (ShDatC[0]|ShDatB[4]), (ShDatB[3]|ShDatA[7]),
(ShDatB[2]|ShDatA[6]), (ShDatB[1]|ShDatA[5]), (ShDatB[0]|ShDatA[4]),
(ShDatA[3]|dShDatD[3]), (ShDatA[2]|dShDatD[2]), (ShDatA[1]|dShDatD[1]),
(ShDatA[0]|dShDatD[0])}
図12にエッジ補正部560の動作の一例を示す。図12において、(a)は、エッジ補正部560に入力されるエッジデータRxEdge、(b)は、実際には存在しないデータであるがデジタルVCO563が出力する位相データStをオーバーサンプリングデータ相当に変換したものであり、説明のために図示している。
また、(c−1)〜(c−4)は、各シフト演算部601a〜601dの出力データShDatA、ShDatB、ShDatC、ShDatDであり、(c−5)は、F/F602の出力データdShDatD、(d)は、エッジ補正部560から出力されるエッジデータMEdgeである。
図12からわかるように、エッジ補正部560は、エッジの補正を行わなかった場合であっても、エッジデータRxEdgeのエッジ位置に対して全体的に2ビットシフトしたエッジデータMEdgeを出力する。
このため、後段のデータ選択部6は、エッジデータRxEdgeの位相に追従するDPLL566の出力値に2ビット相当分加算した位置をサンプルする構成となっている。
エッジ補正データ生成部564には、エッジ補正後のエッジデータMEdgeとオーバーサンプリングデータOVSDとが入力され、エッジ補正データ生成部564は、エッジ補正を行ったオーバーサンプリングデータMOVSDを生成する。
ここで、エッジ補正データ生成部564は、エッジ補正が行われたエッジデータMEdgeのエッジ位置でオーバーサンプリングデータMOVSDの極性を反転させていくことによりオーバーサンプリングデータMOVSDを生成する。ただし、それだけでは初期値の極性が決まらないので、エッジ補正データ生成部564は、初期値の極性をオーバーサンプリングデータOVSDに基づいて判断する。
具体的には、エッジ補正データ生成部564は、エッジ補正前のオーバーサンプリングデータOVSDがシステムで想定されるジッタの最悪値以上の期間に渡って極性が同じである場合は、エッジ補正後のオーバーサンプリングデータMOVSDもOVSDと同じ極性となることを利用してオーバーサンプリングデータMOVSDの極性を決定し、その後はエッジデータMEdgeのエッジ位置で極性を反転させるようにする。
このように、エッジ補正データ生成部564は、エッジ位置の補正が行われたオーバーサンプリングデータMOVSDを得ることができる。
図4において、オフセット加算部567は、エッジ補正部560で生じる2ビット分のシフトを補正するために、デジタルVCO563から出力される位相データStの上位3ビット分に対し2を加算した値を表す選択信号Selを出力し、後のデータ選択部6で適切なビットが選択されるようにしている。
図2において、データ選択部6は、選択信号生成部7から出力されるオーバーサンプリングデータMOVSDと、選択信号Selにより復元データd0、d1、d2を復元するとともに、復元データの有効部分を示す状態信号S0、S1を出力する。
図13にデータ選択部6の構成を示す。図13に示すように、データ選択部6は、F/F700、データ生成部701およびデータ状態信号生成部702を備えている。F/F700は、入力された選択信号Selを1クロック分遅らせた信号dSelを生成する。
データ生成部701は、入力されたオーバーサンプリングデータMOVSDと選択信号SelおよびdSELとから復元データd0、d1、d2を生成する。図14にデータ生成部701の入力信号と出力信号の関係を示す。
データ状態信号生成部702は、データ生成部701が出力するデータの有効部分を示す状態信号S0、S1を生成する。図15にデータ状態信号生成部702の入力信号と出力信号の関係を示す。
図16は、デシリアライザ8の構成例を示す図である。図16に示すように、デシリアライザ8は、復元データd0、d1、d2が入力されるシフトレジスタ36と、シンボル変換部37と、シンボル同期制御部38とを備えている。シフトレジスタ36は、復元データd0、d1、d2を状態信号S0、S1に従って逐次シフトして保持し、保持した復元データをパラレルデータPDataとして出力する。
図17は、デシリアライザ8を構成するシフトレジスタ36の詳細な構成例を示す図である。図17に示すシフトレジスタ36は、F/F40(0)〜(11)と、マルチプレクサ41(1)〜(11)とを備えている。なお、図17において、F/F40(5)より後段のものは図示が省略されている。
F/F40(0)〜(11)は、縦列接続されてシフトレジスタを構成する。マルチプレクサ41(1)〜(11)は、状態信号S0、S1に従って、F/F40(0)〜(11)へ入力させる復元データd0、d1、d2をそれぞれ選択する。
各マルチプレクサ41(1)〜(11)は、入力された復元データd1、d0、d2の3入力のうち、上から3ビットシフト、2ビットシフト、1ビットシフトに対応し、{S1、S0}={0,1}のときは1ビットシフトを行うため一番下の入力を、{S1,S0}={1,1}のときは3ビットシフトを行うため一番上の入力を、その他のときは2ビットシフトを行うため真中の入力を選択して出力する。
また、F/F40(0)〜(11)は、出力Q0〜Q11をパラレルデータPData[0:11]として出力する。これにより、1〜3個ずつ復元されるデータがパラレル変換される。
図2において、コンマ検出部9は、デシリアライザ8から出力されたパラレルデータPData中に所定のコンマ符号のパターンが含まれているか否かを検出し、その検出結果を表す検出信号Detと、検出された場合の検出位置信号DetPos(例えば、検出されたコンマ符号のパターンのLSBのビット数)をデシリアライザ8に出力する。
なお、8B/10B変換におけるコンマ符号は、左側をFRB(First Recieved Bit)とすると、「0011111010」又は「1100000101」である。ここで、シンボルの区切りを示す属性を有する他の符号として、「0011111001」や「1100000110」が検出される場合もある。
例えば、PData[11:0]が「100111110101」のときは、PData[10:1]がコンマ符号と一致するので、検出信号Detとして「H」、検出位置信号DetPosとして1がコンマ検出部9から出力される。
図18は、図16に示したシンボル同期制御部38とシンボル変換部37とを説明する信号波形図である。図18において、PData[11]は、最初に受信されたビット(FRB)であり、PData[0]は、最後に受信されたビット(LRB)である。
また、(a)は、クロックCK0、(b)は、PData[11:0]、(c)は、検出信号Det、(d)は、検出位置信号DetPos、(e−0)、(e−1)は、状態信号S0'、S1'(ここで、S0'、S1'は、S0,S1をそれぞれ1クロック分遅延させた信号である。)、(g)は、パラレルデータPDataを1クロック遅延させたdPData、(h)は、シンボルクロックSYMCLK(ラッチイネーブル信号LEと同一信号)、(i)は、パラレルデータPDataのシンボル有効位置を示すシンボル位置信号LEPos、(j)は、10ビットのシンボルデータSYM信号を表している。
今、(b)に示すパラレルデータPData中にコンマ符号のパターンCOMが検出されると(拡大図の下線部)、コンマ検出部9から(c)に示す検出信号Detと(d)に示す検出位置信号DetPosとが出力される。
シンボル同期制御部38は、カウンタを内蔵しており、この検出信号Detをスタート信号、検出位置信号DetPosをカウント初期値とし、カウントを開始する。このカウンタは、デシリアライザ8に入力される1〜3個の復元データの個数分だけカウントされる。
すなわち、シンボル同期制御部38は、状態信号S0'、S1'に基づいてカウントを行い、カウント値が10ビット(1シンボル分)貯まる毎に、(h)に示すラッチイネーブル信号LEを出力(LEを「H」に)し、カウント値を−10にする。
同時に、シンボル同期制御部38は、パラレルデータPDataの有効位置を示す(i)に示すシンボル位置信号LEPosとしてカウント値を出力する。なお、状態信号は、各ブロックでの処理時間分遅延(本例では1クロック分)させた(e−1)、(e−2)にそれぞれ示すS0'、S1'を用いてカウントされる。
シンボル同期制御部38は、{S1',S0'}が{0,1}のときは、カウントを1進め、{S1',S0'}が{1,1}のときは、カウントを3進め、その他のときは、カウントを2進める。
シンボル変換部37は、パラレルデータPDataを1クロック分遅延させた(g)に示すdPDataから、ラッチイネーブル信号LEが「H」のときにシンボル位置信号LEPosにしたがって(j)に示す10ビットのシンボルデータSYM[0:9]を取り出す。
したがって、シンボル位置信号LEPosが、0、1、2であればそれぞれ、dPData[9:0][10:1][11:2]が取り出される。なお、シンボル位置信号LEPosが3以上であれば、それ以前のクロックで取り出されるので、ここで取り出すデータは、存在しない。
また、シンボル同期制御部38からは、ラッチイネーブル信号LEと同一の信号がシンボルクロックSYMCLKとして出力される。このようにすれば、シンボルクロックSYMCLKに同期させて10ビットのシンボルデータSYMが復元できる。
なお、シンボルクロックSYMCLKの周期は、通常、クロック(CK0)の5クロック分(転送用クロックの10クロック分)であるが、送信側と受信側の周波数差により、4クロック分または6クロック分になることがある。この差分は、図1を参照して説明したエラスティックバッファ111で吸収される。
図19は、PLL113の構成例を示す図である。図19に示すPLL113は、分周器50、58と、位相周波比較器51と、ローパスフィルタ52と、電圧制御発振器53と、分周回路55とを備えており、基準クロックRefCLKから、転送クロックBCLKと、内部動作用クロックPCLKと、多相クロックCK0〜CK11とを生成する。
電圧制御発振器53は、3段の差動バッファ54a〜54cが接続されたリングオシレータで構成され、6位相のクロックc0〜c5を生成し、そのうちの1つを転送クロックBCLKとして出力する。
分周器50は、転送クロックBCLKを10分周し、位相周波比較器51にフィードバックする。位相周波比較器51は、基準クロックRefCLKと分周器50の出力との位相比較を行い、この位相差情報に基づき内在するチャージポンプを駆動する。
ローパスフィルタ52は、チャージポンプ出力を平滑化し制御電圧Vcを電圧制御発振器53に供給する。電圧制御発振器53内の差動バッファ54a〜54cは、この制御電圧Vcに従って遅延量が変化し、位相同期制御を行う。例えば、基準クロックRefCLKとして250MHzのクロックを供給すると、電圧制御発振器53は、2.5GHzの転送クロックBCLKを生成する。
分周器58は、転送クロックBCLKを10分周してクロックPCLKを生成する。分周回路55は、クロックc0〜c5が入力する6つの2分周器(トグルF/Fなどにより構成)56a〜56fを備え、分周回路55からは、正転及び反転信号が出力される。
また、これら2分周器56a〜56fは、リセット回路57の出力RSTBによりリセットされ、図3に示す(c−0)CK0から(c−11)CK11となるように各クロックの位相を調整する。
すなわち、6位相クロックc0〜c5が2分周されることにより、転送クロックBCLKの1/2の周波数で、12位相のクロックCK0〜CK11が2分周器56a〜56fによって生成される。
図20は、複数の物理層部とPLLとの関係を示す図である。図20におけるPLL150は、多相クロック生成部2を兼ね、複数の物理層部(ここでは第1及び第2レーン物理層部151、152を示し、他は図示が省略されている。)に、転送クロックBCLKとクロックPCLKと多相クロックCK0〜CK11とを共通に供給するように構成されている。
第1レーン物理層部151は、送信部101−1と、受信部102−1(本実施形態のデータリカバリ回路を有する)とを備え、第2レーン物理層部152も、第1レーン物理層部151と同様に送信部101−2と、受信部102−2(本実施形態のデータリカバリ回路を有する)とを備えている。
PLL150には、基準クロックRefCLKが供給され、PLL150は、各送信部101−1、101−2に転送クロックBCLK、クロックPCLKを供給し、各受信部102−1、102−2に多相クロックCK0〜CK11を供給する。このように、PLL150を複数の物理層部で共用化することもできる。
以上に説明したように、本実施形態のデータリカバリ回路は、入力データの位相と検出済みの位相データが表す位相との位相差が位相補正用規定値を超えるときに、位相差の絶対値が小さくなるように位相データを補正して次に入力データと比較するための位相データとするため、入力データのジッタが位相データに及ぼす影響を低減させることができる。
なお、シミュレーションによる特性評価結果では、本実施形態のデータリカバリ回路は、特許文献2および特許文献3等に開示されたデータリカバリ回路に対して、ジッタに対する耐性が0.15UI以上向上したことがわかった。
また、本実施形態のデータリカバリ回路は、エッジ位置が補正された入力データのアイ開口を補正前のものより大きくすることができるため、データリカバリエラーを抑えることができる。
例えば、1ビットあたりの転送時間(以下、1UI)を8サンプルするオーバーサンプリングを行った場合には、図21に示すように、1UIが8位相のデータとして出力される。なお、図21は、4UIのオーバーサンプルデータを示している。
図21において、オーバーサンプルデータとして、時間の早い順にb0、b1、...、b7と記載している。ここでは説明のため、仮にサンプリングクロックとシリアル転送されたデータの基準周波数及び位相が完全に一致しているものと仮定する。
また、オーバーサンプリングデータOVSDのエッジは、ジッタによりb1〜b5(OVSD[0]〜OVSD[5])に分布しており、その平均値はb3であると仮定する。その結果、OVSD[6]、OVSD[7]およびOVSD[0]には、データエッジが存在しないため、これらのどこかでデータをサンプリングすることにより、正しいデータが復調できる。
オーバーサンプリングデータOVSDを使用してクロックの検出を行った場合には、DPLL566は、OVS[1]〜OVS[5]の何れかにエッジを持つようなクロックを検出することができる。
ここで、DPLL566の帯域を十分に狭くすることにより、平均的なエッジ位置であるOVSD[3]をエッジとするクロックを検出することができ、検出したクロックのエッジと180度はなれた位置OVSD[7]のビットをサンプルすることが可能であり、その場合正しいデータの復調が可能となる。
これに対して、DPLL566の帯域を高くすると、DPLL566を追従させたくない符号間干渉やクロストーク、その他高周波領域に大きいジッタ成分をもつDjにも追従してしまう。
その結果、OVSD[1]やOVSD[5]をエッジとするクロックがある確率で再生されることになり、そのクロックエッジから180°離れた位置であるOVSD[5]やOVSD[1]をデータビットとしてサンプルすると、ある確率でデータリカバリエラーとなる。
5Gbpsでシリアル転送されるシリアルデータのRjがσ=2ps程度の大きさであると仮定した場合、エラーレートを1e−12以下に保つためにはpeak−to−peakで14σ(28ps)のジッタとしてみる必要がある。
一方、5Gbpsのデータ転送では、1UIが200psの時間幅となり、これを8サンプルでオーバーサンプリングした場合には、オーバーサンプリング間隔は25psとなる。
したがって、Rjの影響として見積もるべき28psの大きさのジッタは、1オーバーサンプル期間にほとんど含まれることになる。また、OVSD[3]を中心にみて、OVSD[1]やOVSD[5]にエッジが出現する場合には、符号干渉、クロストーク、オーバーサンプリングの不均一などによるもので、DPLL566の帯域よりも高い周波数領域に大きい成分をもつようなDPLL566を追従させたくない種類のジッタが支配的であると考えてよい。
このため、本実施形態のデータリカバリ回路は、DPLL566から出力される位相データStから得られるエッジ位置からエッジ補正用規定値を超えた位置に入力データのエッジを検出した場合には、データエッジの位置をDPLL566から出力される位相データStから得られるエッジ位置に近くなるように補正することにより、データのアイ開口を補正前のものより広げることができる。
また、本実施形態のデータリカバリ回路は、DPLL566から出力される位相データStから得られるエッジ位置から位相補正用規定値を超えた位置に入力データのエッジを検出した場合には、DPLL566における位相差検出の結果をクリップすることにより、DPLL566の帯域を落とすことなく、追従させたくないDjに追従させないようにすることができる。
また、本実施形態のデータリカバリ回路は、受信データに含まれるクロック(エンベデットクロック)を復元することなく、独立の基準クロックにより多相クロックを生成し、その多相クロックでオーバーサンプリングしたオーバーサンプルデータOVSDからデータを復元している。
つまり、本実施形態のデータリカバリ回路は、選択信号生成部7において、オーバーサンプルデータOVSDから受信データに含まれるクロックをクロックパターンCKPとして仮想的に復元し、データ選択部6において、クロックパターンCKPを徐々に変化させながらオーバーサンプルデータOVSDと対比し、データを取り込む位置を表す選択信号Selを出力することによりデータを復元する。
さらに、オーバーサンプリング部1を除くデータリカバリ回路の大部分は、単一周波数のクロックCK0で動作し、多相クロック相互間やデータ間のスキューはほとんど気にする必要がないので、本実施形態のデータリカバリ回路は、高速化も容易に対応できる。
また、本実施形態のデータリカバリ回路は、近年発展の著しい回路・レイアウト設計検証ツールも容易に適用可能であり、設計の簡易化が図れる上、回路の再利用性も向上し、開発期間の短縮化が実現できる。
さらに、本実施形態のデータリカバリ回路は、パラレル処理化して、さらに動作周波数を低減することも容易であり、転送レートの高速化を容易に実現できる。
また、本実施形態のデータリカバリ回路は、転送クロックBCLKの1/2の周波数で12位相によるオーバーサンプリングから、例えば転送クロックBCLKの1/4の周波数で24位相によるオーバーサンプリングに容易に変更し、動作周波数をさらに下げることにより、転送データのレートをさらに高くすることもできる。
また、本実施形態のデータリカバリ回路は、受信データとは同期していないクロックによってデータを復元することができるので、多相クロックの生成は転送クロックBCLKの生成と共用化可能であり、チップサイズを抑えることができる。
(第2の実施形態)
図22は、本発明のデータリカバリ回路の第2の実施形態を構成する選択信号生成部を示すブロック図である。以下では、すでに説明を行った構成要素と同じ構成要素には同一符号をつけ説明を省略する。
図22において、選択信号生成部7は、図4に示した比較部21に代えて、比較部321を有する点が相違する。比較部321は、比較部21に対して位相補正用規定値を設定できる点が異なっている。
図23に示すように、比較部321は、比較部21に対して、クリップ回路531a〜531dに代えて、クリップ回路331a〜331dを有する点が相違する。
クリップ回路331a〜331dには、位相補正用規定値設定データLevelAが入力される。クリップ回路331a〜331dは、図5に示したクリップ回路531a〜531dに対して、位相補正用規定値設定データLevelAが表すレベルに位相補正用規定値を変更する点が相違する。
入力データのジッタの特性は、データ伝送を行う伝送路や周囲環境などにより異なるため、システムに最適な位相補正用規定値は、そのシステムごとに異なる。このため、本実施形態では、比較部321のクリップ回路331a〜331dに設定する位相補正用規定値を選択信号生成部7の外から変更可能にすることにより、PLLの特性やジッタの影響の除去性能を変更することがきる構成とした。
したがって、本実施形態のデータリカバリ回路は、伝送路や周囲環境が変わった場合にもデータリカバリエラーを抑えることができる。
(第3の実施形態)
図24は、本発明のデータリカバリ回路の第3の実施形態を構成する選択信号生成部を示すブロック図である。以下では、すでに説明を行った構成要素と同じ構成要素には同一符号をつけ説明を省略する。
図24において、選択信号生成部7は、図4に示したエッジ補正部560に代えて、エッジ補正部360を有する点が相違する。エッジ補正部360は、エッジ補正部560に対してエッジ補正用規定値を設定できる点が異なっている。
図25に示すように、エッジ補正部360は、エッジ補正部560に対して、シフト量生成部600a〜600dに代えてシフト量生成部300a〜300dを有する点が相違する。
シフト量生成部300a〜300dには、エッジ補正用規定値設定データLevelAが入力される。シフト量生成部300a〜300dは、図11に示したシフト量生成部600a〜600dに対して、エッジ補正用規定値設定データLevelBにしたがって、エッジデータRxEdgeのエッジの補正量をそれぞれ求める点が相違する。
入力データのジッタの特性は、データ伝送を行う伝送路や周囲環境などにより異なるため、システムに最適なエッジ補正用規定値は、そのシステムごとに異なる。このため、本実施形態では、エッジ補正部360のシフト量生成部300a〜300dに設定するエッジ補正用規定値を変更することにより、PLLの特性やジッタの影響の除去性能を変更することがきる構成とした。
したがって、本実施形態のデータリカバリ回路は、伝送路や周囲環境が変わった場合にもデータリカバリエラーを抑えることができる。
(第4の実施形態)
図26は、本発明のデータリカバリ回路の第4の実施形態を構成する選択信号生成部を示すブロック図である。以下では、すでに説明を行った構成要素と同じ構成要素には同一符号をつけ説明を省略する。
図24において、選択信号生成部7は、図4に示した比較部21に代えて、比較部321を有し、エッジ補正部560に代えて、エッジ補正部360を有し、さらに選択回路310を有する点が異なっている。
選択回路310は、Lock信号が「L」の場合LevelAを出力し、「H」の場合LevelA2を出力する。ここで、PLL113は、初期状態でPLL113がロックしていないときは、「L」のLock信号を出力し、生成したクロックの位相が入力データの位相に追従したときには、「H」のLock信号を出力するようになっている。
PLL113によって生成されたクロックの位相が入力データの位相に追従していないときに、位相データの補正やデータエッジの補正を行った場合には、PLL113の引き込みがうまくできなかったり、引き込みができても引き込み時間が長くかかってしまったりする。
このため、本実施形態では、PLL113がロックしていないときには、比較部321における位相補正用規定値を、クリップを実質的には行わないレベルか、クリップ幅を広げたレベルに設定する。
具体的には、PLL113がロックしていないときに用いるレベルにLevelA1を設定し、PLL113がロックしたときに用いるレベルにLevelA2を設定しておくことにより、PLL113の引き込み時とロック時で異なった位相補正用規定値を比較部321に設定することができる。
このように、本実施形態のデータリカバリ回路は、PLL113の引き込みを安定して行うことができる。
本発明のデータリカバリ回路の第1の実施の形態を適用したシリアル転送部の物理層部を示すブロック図である。 本発明のデータリカバリ回路の第1の実施形態を示すブロック図である。 本発明のデータリカバリ回路の第1の実施形態を構成するオーバーサンプリング部の各主要信号の一例を示すタイミングチャートである。 本発明のデータリカバリ回路の第1の実施形態を構成する選択信号生成部を示すブロック図である。 図4に示す選択信号生成部を構成する比較部を示すブロック図である。 図5に示す比較部を構成する第1位相差検出部の特性を示すグラフである。 図5に示す比較部を構成する第2位相差検出部の特性を示すグラフである。 図4に示す選択信号生成部を構成するループフィルタを示すブロック図である。 図4に示す選択信号生成部を構成するデジタルVCOを示すブロック図である。 図4に示す選択信号生成部を構成するエッジ補正部が行う処理を説明するための概念図である。 図4に示す選択信号生成部を構成するエッジ補正部を示すブロック図である。 図11に示すエッジ補正部の動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明のデータリカバリ回路の第1の実施形態を構成するデータ選択部を示すブロック図である。 図13に示すデータ選択部を構成するデータ生成部の入力信号と出力信号の関係を示す図である。 図13に示すデータ選択部を構成するデータ状態信号生成部の入力信号と出力信号の関係を示す図である。 本発明のデータリカバリ回路の第1の実施形態を構成するデシリアライザを示すブロック図である。 図16に示すデシリアライザを構成するシフトレジスタを示すブロック図である。 図16に示すデシリアライザを構成するシンボル同期制御部とシンボル変換部との動作を説明するためのタイミングチャートである。 図1に示す物理層部を構成するPLLを示すブロック図である。 複数の物理層部に対して1つのPLLを設けた場合のブロック図である。 本発明のデータリカバリ回路の第1の実施形態の作用を説明するための概念図である。 本発明のデータリカバリ回路の第2の実施形態を構成する選択信号生成部を示すブロック図である。 図22に示す選択信号生成部を構成する選択信号生成部を示すブロック図である。 本発明のデータリカバリ回路の第3の実施形態を構成する選択信号生成部を示すブロック図である。 図24に示す選択信号生成部を構成するエッジ補正部を示すブロック図である。 本発明のデータリカバリ回路の第4の実施形態を構成する選択信号生成部を示すブロック図である。 従来から用いられているCDR回路のブロック図である。 図27に示すCDR回路において、多相クロックの各クロックの位相差が等間隔でない場合の問題点の一例を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 オーバーサンプリング部
2、900 多相クロック生成部
3 シンボルデータ復元部
4、901 F/F回路
5 並列化部
6 データ選択部
7 選択信号生成部
8 デシリアライザ
9 コンマ検出部
20 両エッジ検出部
21、321 比較部
36 シフトレジスタ
37 シンボル変換部
38 シンボル同期制御部
40、574、581、602、700 F/F
41 マルチプレクサ
50、58 分周器
51 位相周波比較器
52 ローパスフィルタ
53 電圧制御発振器
54a〜54c 差動バッファ
55 分周回路
56a〜56f 2分周器
57 リセット回路
100、120 物理層部
101、122 送信部
102、121 受信部
103 エンコーダ部
104 シリアライザ
105 送信出力部
106、107 伝送路
108 受信入力部
109 データリカバリ部
110 デシリアライザ
111 エラスティックバッファ
112 デコーダ
113、123、150 PLL
151 第1レーン物理層部
152 第2レーン物理層部
300a〜300d、600a〜600d シフト量生成部
310 選択回路
331a〜331d、531a〜531d クリップ回路
360、560 エッジ補正部
530a、530c 第1位相差検出部
530b、530d 第2位相差検出部
532 加算回路
562 ループフィルタ
563 デジタルVCO
564 エッジ補正データ生成部
566、902 DPLL
567 オフセット加算部
570、571 乗算器
572、575、580 加算器
573 リミット回路
601a〜601d シフト演算部
603 OR回路
701 データ生成部
702 データ状態信号生成部

Claims (9)

  1. 入力データの位相情報を検出し、前記位相情報に基づいて前記入力データをサンプリングするデータリカバリ方法であって、
    前記入力データの位相と検出済みの位相情報が表す位相との位相差を検出する工程と、
    前記位相差の絶対値が位相補正用規定値を超える場合に、前記位相差の絶対値が小さくなるように前記位相情報を補正する工程と、を含むことを特徴とするデータリカバリ方法。
  2. 前記位相差の絶対値がエッジ補正用規定値を超える場合に、前記位相差の絶対値が小さくなるように前記入力データのエッジ位置を補正する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載のデータリカバリ方法。
  3. 入力データの位相情報を検出し、前記位相情報に基づいて前記入力データをサンプリングするデータリカバリ方法であって、
    前記入力データの位相と検出済みの位相情報が表す位相との位相差を検出する工程と、
    前記位相差の絶対値がエッジ補正用規定値を超える場合に、前記位相差の絶対値が小さくなるように前記入力データのエッジ位置を補正する工程と、を含むことを特徴とするデータリカバリ方法。
  4. 入力データから位相情報を検出する位相情報検出回路を備え、前記位相情報検出回路が検出した位相情報に基づいて前記入力データをサンプリングするデータリカバリ回路であって、
    前記位相情報検出回路は、
    前記入力データの位相と検出済みの位相情報が表す位相との位相差を検出する位相差検出部と、
    前記位相差の絶対値が位相補正用規定値を超える場合に、前記位相差の絶対値が前記位相補正用規定値にクリップするように前記位相情報を補正するクリップ回路と、を備えたことを特徴とするデータリカバリ回路。
  5. 前記位相情報検出回路は、
    前記位相差がエッジ補正用規定値を超える場合に、前記位相差の絶対値が小さくなるように前記入力データのエッジ位置を補正するエッジ補正部を備えたことを特徴とするデータリカバリ回路。
  6. 前記クリップ回路は、前記位相補正用規定値を変更することができることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のデータリカバリ回路。
  7. 前記位相情報検出回路には、2つの位相補正用規定値が入力され、
    前記位相情報検出回路は、前記位相情報検出回路によって検出された位相情報が表す位相と前記入力データの位相とが同期したか否かに応じて前記2つの位相補正用規定値から1つの位相補正用規定値を選択する選択回路を備え、
    前記クリップ回路は、前記選択回路によって選択された位相補正用規定値に前記位相差の絶対値がクリップするように前記位相情報を補正することを特徴とする請求項6に記載のデータリカバリ回路。
  8. 入力データから位相情報を検出する位相情報検出回路を備え、前記位相情報検出回路が検出した位相情報に基づいて前記入力データをサンプリングするデータリカバリ回路であって、
    前記位相情報検出回路は、
    前記入力データの位相と検出済みの位相情報が表す位相との位相差を算出する位相差検出部と、
    前記位相差の絶対値がエッジ補正用規定値を超える場合に、前記位相差の絶対値が小さくなるように前記入力データのエッジ位置を補正するエッジ補正部と、を備えたことを特徴とするデータリカバリ回路。
  9. 前記エッジ補正部は、前記エッジ補正用規定値を変更することができることを特徴とする請求項5乃至請求項8の何れかに記載のデータリカバリ回路。
JP2007243903A 2007-09-20 2007-09-20 データリカバリ方法およびデータリカバリ回路 Expired - Fee Related JP5086014B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007243903A JP5086014B2 (ja) 2007-09-20 2007-09-20 データリカバリ方法およびデータリカバリ回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007243903A JP5086014B2 (ja) 2007-09-20 2007-09-20 データリカバリ方法およびデータリカバリ回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009077134A true JP2009077134A (ja) 2009-04-09
JP5086014B2 JP5086014B2 (ja) 2012-11-28

Family

ID=40611693

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007243903A Expired - Fee Related JP5086014B2 (ja) 2007-09-20 2007-09-20 データリカバリ方法およびデータリカバリ回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5086014B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009219021A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Ricoh Co Ltd データリカバリ回路
CN102122956A (zh) * 2010-11-16 2011-07-13 钰创科技股份有限公司 相位选择器与相位选择方法以及时钟脉冲数据恢复电路
JP2011193039A (ja) * 2010-03-11 2011-09-29 Fujitsu Ltd 受信回路及びサンプリングクロック制御方法
JP2012209795A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Mitsubishi Electric Corp バーストcdr回路およびバースト信号から入力データ信号を再生する方法
JP5883101B1 (ja) * 2014-09-29 2016-03-09 ファナック株式会社 データ再生回路
US9703735B2 (en) 2013-06-24 2017-07-11 Denso Corporation Data communication system, slave, and master
FR3068193A1 (fr) * 2017-06-23 2018-12-28 Stmicroelectronics (Grenoble 2) Sas Dispositif de synchronisation d'horloge
CN112532239A (zh) * 2020-11-24 2021-03-19 珠海泰芯半导体有限公司 一种usb数据恢复系统
CN113886315B (zh) * 2021-09-23 2024-05-03 珠海一微半导体股份有限公司 一种时钟数据恢复系统、芯片及时钟数据恢复方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56160157A (en) * 1980-04-22 1981-12-09 Sony Corp Bit clock reproducing circuit
JPS62260407A (ja) * 1986-05-06 1987-11-12 Fujitsu Ltd 位相検出回路
JPH06237246A (ja) * 1993-02-12 1994-08-23 Fujitsu Ltd 自動入力位相調整回路
JP2004015112A (ja) * 2002-06-03 2004-01-15 Mitsubishi Electric Corp クロック抽出回路

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56160157A (en) * 1980-04-22 1981-12-09 Sony Corp Bit clock reproducing circuit
JPS62260407A (ja) * 1986-05-06 1987-11-12 Fujitsu Ltd 位相検出回路
JPH06237246A (ja) * 1993-02-12 1994-08-23 Fujitsu Ltd 自動入力位相調整回路
JP2004015112A (ja) * 2002-06-03 2004-01-15 Mitsubishi Electric Corp クロック抽出回路

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009219021A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Ricoh Co Ltd データリカバリ回路
JP2011193039A (ja) * 2010-03-11 2011-09-29 Fujitsu Ltd 受信回路及びサンプリングクロック制御方法
US8299948B2 (en) 2010-03-11 2012-10-30 Fujitsu Limited Receiving circuit and sampling clock control method
CN102122956A (zh) * 2010-11-16 2011-07-13 钰创科技股份有限公司 相位选择器与相位选择方法以及时钟脉冲数据恢复电路
JP2012209795A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Mitsubishi Electric Corp バーストcdr回路およびバースト信号から入力データ信号を再生する方法
US9703735B2 (en) 2013-06-24 2017-07-11 Denso Corporation Data communication system, slave, and master
JP5883101B1 (ja) * 2014-09-29 2016-03-09 ファナック株式会社 データ再生回路
FR3068193A1 (fr) * 2017-06-23 2018-12-28 Stmicroelectronics (Grenoble 2) Sas Dispositif de synchronisation d'horloge
US10530563B2 (en) 2017-06-23 2020-01-07 Stmicroelectronics (Grenoble2) Sas Clock synchronization device
CN112532239A (zh) * 2020-11-24 2021-03-19 珠海泰芯半导体有限公司 一种usb数据恢复系统
CN112532239B (zh) * 2020-11-24 2024-01-02 珠海泰芯半导体有限公司 一种usb数据恢复系统
CN113886315B (zh) * 2021-09-23 2024-05-03 珠海一微半导体股份有限公司 一种时钟数据恢复系统、芯片及时钟数据恢复方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5086014B2 (ja) 2012-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5086014B2 (ja) データリカバリ方法およびデータリカバリ回路
JP4676792B2 (ja) データリカバリ方法、データリカバリ回路、データ送受信装置及び情報処理装置
JP4480536B2 (ja) データリカバリ方法およびデータリカバリ回路
JP5463246B2 (ja) 位相同期回路、cdr回路及び受信回路
US7366270B2 (en) PLL/DLL dual loop data synchronization utilizing a granular FIFO fill level indicator
JP5286845B2 (ja) データリカバリ回路
US9036755B2 (en) Circuits and methods for time-average frequency based clock data recovery
JP2008066879A (ja) オーバーサンプリング回路及びオーバーサンプリング方法
JP4533715B2 (ja) 位相比較器
JP2014222872A (ja) クロック・データ・リカバリ回路で受信データ信号をトラッキングするためのシステム及び方法
JP2012244537A (ja) データリカバリ方法およびデータリカバリ装置
US8331514B2 (en) Digital second-order CDR circuits
JP5610540B2 (ja) シリアル通信用インターフェース回路及びパラレルシリアル変換回路
KR102509984B1 (ko) 클락 신호의 주파수 및 위상을 감지하는 집적 회로 및 이를 포함하는 클락 및 데이터 복원 회로
JPWO2009069244A1 (ja) 送信方法および送信装置
JP2006109082A (ja) データ送受信方法、及びデータ送受信装置
JP3705273B2 (ja) クロック抽出回路およびクロック抽出方法
JP3973149B2 (ja) データリカバリ回路とデータリカバリ方法
JP2006166229A (ja) データリカバリ方法及びデータリカバリ回路及びこれを用いたデータ受信装置
JP2010016545A (ja) 多相クロック生成回路、オーバーサンプリング回路及び位相シフト回路
JP2004208222A (ja) クロック復元回路およびデータ受信回路
KR102342830B1 (ko) 다중-위상 멀티플라잉 지연고정루프 기반 디지털 클락 데이터 복구 장치 및 방법
KR20080051662A (ko) 데이터 속도의 1/4 주파수 클럭을 사용하는 고속의 클럭 및데이터 복원 회로 및 방법
JP6500584B2 (ja) デジタルフィルタ回路、受信回路、及び半導体集積回路
JP5515920B2 (ja) Dpll回路

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100601

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120619

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120828

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5086014

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150914

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees