JP2009024826A - シフト制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シフト機構の機械的変位の絶対的位置情報に基づいてシフト位置を判断するシフト制御装置において、外乱や経時変化に拘らずそのシフト位置を正確に判断できるようにする。
【解決手段】相対的位置情報であるパルスカウント数CPの変化幅に対して絶対的位置情報であるポジション電圧PVの変化幅が変動許容範囲より大きいか否かを判断し、変動許容範囲より大きい状態が判定時間T以上継続した場合には、そのポジション電圧PVに持続的な外乱が含まれると判断するとともに、そのポジション電圧PVとマニュアルバルブ46のシフト位置「P」、「R」、「N」、「D」との相関関係を学習補正する。これにより、例えば外乱磁界や環境温度の変化、ホール素子78の検出特性の経時変化などによってポジション電圧PVが変化しても、相関関係が補正されることにより、ポジション電圧PVに基づいて常に高い精度で上記シフト位置を判断できるようになる。
【選択図】図10

Description

本発明はシフト制御装置に係り、特に、シフト機構の機械的変位の絶対的位置情報に基づいてシフト位置を判断するシフト制御装置の改良に関するものである。
(a) 運転者のシフト意思を電気的に検出するシフト意思検出手段と、(b) その運転者のシフト意思に基づいて電気的に制御されるシフト駆動手段により、複数のシフト位置へ機械的に変位させられるシフト機構と、(c) そのシフト機構の機械的変位の位置情報を検出する位置情報検出手段と、(d) その位置情報に基づいて前記シフト位置を判断するシフト位置判断手段と、を備える所謂シフトバイワイヤ方式のシフト制御装置が知られている。特許文献1に記載の車両用のシフト制御装置はその一例で、規制手段によりシフト駆動手段の移動端(例えばパーキング位置)を機械的に規制し、その移動端を基準位置として学習することにより、位置情報検出手段によって相対的位置情報(エンコーダのパルス数など)を検出する場合でも、その相対的位置情報に基づいてシフト位置を判断できるようになっている。また、特許文献2には、シフト機構の機械的変位の絶対的位置情報をホール素子等により非接触で検出するとともに、その絶対的位置情報(ホール素子の出力電圧など)と前記複数のシフト位置とに関して予め定められた相関関係に従って、その絶対的位置情報に基づいてそのシフト位置を判断する技術が提案されている。
特開2004−308847号公報 特開2004−108382号公報
しかしながら、前者においては、パーキング位置(Pレンジ)を突き当て位置として学習しているが、パーキングロックが掛かっている時と掛かっていない時とで突き当たり位置が異なるため、シフト位置の判断に際して必ずしも高い精度が得られないという問題があった。一方、後者によれば、絶対的位置情報に基づいてシフト位置を判断するため、パーキングロックの有無に拘らずシフト位置を正確に判断することができるが、例えば外乱磁界や環境温度の変化、経時変化などによってホール素子の出力電圧等の絶対的位置情報が変化すると、シフト位置を正確に判断できなくなり、例えばそのシフト位置に基づいてシフト機構を制御すると、シフト位置が正しい位置からずれる可能性がある。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、シフト機構の機械的変位の絶対的位置情報に基づいてシフト位置を判断するシフト制御装置において、外乱や経時変化等に拘らずそのシフト位置を常に正確に判断できるようにすることにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) 運転者のシフト意思を電気的に検出するシフト意思検出手段と、(b) その運転者のシフト意思に基づいて電気的に制御されるシフト駆動手段により、複数のシフト位置へ機械的に変位させられるシフト機構と、(c) そのシフト機構の機械的変位の絶対的位置情報を検出する非接触式の第1位置情報検出手段と、(d) その絶対的位置情報と前記複数のシフト位置とに関して予め定められた相関関係に従って、その絶対的位置情報に基づいてそのシフト位置を判断するシフト位置判断手段と、を備えるシフト制御装置において、(e) 前記絶対的位置情報に持続的な誤差が含まれることを判別する誤差判別手段と、(f) その持続的な誤差が含まれると判別された場合に、前記絶対的位置情報と前記複数のシフト位置とに関して予め定められた前記相関関係、およびその絶対的位置情報の何れかを補正する補正手段と、を有することを特徴とする。
第2発明は、第1発明のシフト制御装置において、(a) 前記シフト機構の機械的変位の相対的位置情報を検出する第2位置情報検出手段を備え、(b) 前記誤差判別手段は、前記絶対的位置情報の変化と前記相対的位置情報の変化とを比較して判別を行なうことを特徴とする。
第3発明は、第2発明のシフト制御装置において、前記誤差判別手段は、前記相対的位置情報の変化幅に対して前記絶対的位置情報の変化幅が所定基準より大きい状態が所定時間以上継続した場合に前記持続的な誤差が含まれると判別することを特徴とする。
第4発明は、第2発明または第3発明のシフト制御装置において、前記絶対的位置情報および前記相対的位置情報は何れも回転角度で、前記第1位置情報検出手段はその回転角度に応じて変化する磁力を検出する非接触式回転角センサで、前記第2位置情報検出手段は、その回転角度に応じてパルスを出力するロータリエンコーダであることを特徴とする。
このようなシフト制御装置においては、絶対的位置情報に持続的な誤差が含まれることを判別する誤差判別手段を備えており、その誤差判別手段により持続的な誤差が含まれると判別された場合には、絶対的位置情報と複数のシフト位置とに関して予め定められた相関関係および絶対的位置情報の何れかを補正するため、例えば外乱磁界や環境温度の変化、経時変化などによって持続的な誤差が含まれるようになっても、絶対的位置情報に基づいて常に高い精度でシフト位置を判断できるようになる。
第2発明は、シフト機構の機械的変位の相対的位置情報を検出する第2位置情報検出手段を備えているため、前記絶対的位置情報の変化とその相対的位置情報の変化とを比較することにより、絶対的位置情報に持続的な誤差が含まれているか否かを高い精度で判別することができる。特に第3発明では、相対的位置情報の変化幅に対して絶対的位置情報の変化幅が所定基準より大きい状態が所定時間以上継続した場合に持続的な誤差が含まれると判別するため、その持続的な誤差が含まれるか否かを一層高い精度で判別できる。
第4発明は、第1位置情報検出手段が回転角度に応じて変化する磁力を検出する非接触式回転角センサで、第2位置情報検出手段が回転角度に応じてパルスを出力するロータリエンコーダである場合で、第2発明或いは第3発明が好適に適用される。
本発明のシフト制御装置は、車両の駆動状態を運転者のシフト意思に応じて切り換える車両用シフト制御装置に好適に適用されるが、車両以外のシフト制御装置にも適用され得る。車両用シフト制御装置の場合、シフト機構は、例えば(a) 複数のシフト位置として動力伝達を遮断する遮断位置(N、P位置など)や、前進駆動用の前進駆動位置(D位置など)、後進駆動用の後進駆動位置(R位置など)等の複数の油路切換位置を有する駆動切換バルブと、(b) その駆動切換バルブの弁体(スプール)を直線往復移動させて上記複数の油路切換位置へ移動させるためにシフト駆動手段により軸心まわりに回転駆動される切換シャフトとを有し、(c) 前進駆動位置では前進用油圧を出力し、後進駆動位置では後進用油圧を出力するように構成される。前進駆動および後進駆動が可能な駆動位置および遮断位置の2つの油路切換位置を有するだけでも良いし、弁体が軸心まわりに回転させられることによって油路を切り換えるものでも良いなど、種々の態様が可能である。
シフト意思検出手段は、運転者のシフト意思を電気的信号に変換するものであれば良く、例えばシフトレバーの操作位置を検出するレバーポジションセンサや押釦式スイッチ、中立位置等の原位置へ自動復帰する操作レバーの操作位置を検出して記憶するモーメンタリータイプの検出装置など、種々の態様が可能である。
第1位置情報検出手段は、例えば回転角度に応じて変化する磁力を検出するホール素子や磁気抵抗素子等を有する非接触式回転角センサにて構成されるが、前記特許文献2に記載のように直線移動させられる部材の複数のシフト位置を非接触で検出するギャップセンサなど、種々の態様が可能である。第2位置情報検出手段は、例えば回転角度に応じてパルスを出力するロータリエンコーダで、一対の発光素子および受光素子等を有して構成されるが、直線移動させられる部材の移動に応じてパルスを出力するマグネスケールなど、接触式か非接触式かを問わず種々の態様が可能である。第1位置情報検出手段は、直線移動させられる部材の複数のシフト位置を検出し、第2位置情報検出手段は、回転角度に応じてパルスを出力するものでも良いなど、必ずしも検出対象が同じである必要はない。
第2発明では、シフト機構の機械的変位の相対的位置情報を検出する第2位置情報検出手段を備えており、絶対的位置情報の変化と相対的位置情報の変化とを比較して判別を行なうようになっているが、第1発明の実施に際しては、第1位置情報検出手段とは異なる原理で絶対的位置情報を検出する接触式或いは非接触式の第2位置情報検出手段を設け、2つの絶対的位置情報を比較して判別を行なうようにすることもできるなど、種々の態様が可能である。
持続的な誤差とは、第1位置情報検出手段の検出精度に影響する磁場や環境温度等の外乱による誤差の他、検出手段そのものの検出特性等の経時変化による誤差も含むもので、誤差判別手段は、それ等の外乱および経時変化による持続的な誤差が含まれることを判別できることが望ましいが、外乱による誤差と経時変化による誤差とを区別できる場合には、それ等の何れか一方のみが含まれることを判断するものでも良い。
補正手段は、絶対的位置情報と複数のシフト位置とに関して予め定められた相関関係を補正するものでも、絶対的位置情報そのものを補正するものでも良く、実質的に同様の作用効果が得られる。
本発明は、燃料の燃焼によって動力を発生するエンジン駆動車両や、電動モータによって走行する電気自動車、或いは複数の動力源を備えているハイブリッド車両など、種々の車両用のシフト制御装置に好適に適用される。また、前後進を切り換える前後進切換装置や、変速比が異なる複数のギヤ段を有する有段の自動変速機、或いは変速比を連続的に変化させる無段変速機などを有し、シフト機構により駆動状態を変更することができる種々の車両に好適に適用される。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)車両などの横置き型の車両用駆動装置8の骨子図であり、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関によって構成されているエンジン10の出力は、トルクコンバータ12、自動変速機14を経て、図示しない差動歯車装置から駆動輪(前輪)へ伝達されるようになっている。上記エンジン10は車両走行用の動力源(原動機)で、トルクコンバータ12は流体継手である。
自動変速機14は、シングルピニオン型の第1遊星歯車装置20を主体として構成されている第1変速部22と、シングルピニオン型の第2遊星歯車装置26およびダブルピニオン型の第3遊星歯車装置28を主体として構成されている第2変速部30とを同軸線上に有し、入力軸32の回転を変速して出力歯車34から出力する。入力軸32は入力部材に相当するもので、本実施例ではトルクコンバータ12のタービン軸であり、出力歯車34は出力部材に相当するもので、差動歯車装置を介して左右の駆動輪を回転駆動する。なお、自動変速機14は中心線に対して略対称的に構成されており、図1では中心線の下半分が省略されている。
上記第1変速部22を構成している第1遊星歯車装置20は、サンギヤS1、キャリアCA1、およびリングギヤR1の3つの回転要素を備えており、サンギヤS1が入力軸32に連結されて回転駆動されるとともに、リングギヤR1が第3ブレーキB3を介して回転不能にケース36に固定されることにより、キャリアCA1が中間出力部材として入力軸32に対して減速回転させられて出力する。また、第2変速部30を構成している第2遊星歯車装置26および第3遊星歯車装置28は、一部が互いに連結されることによって4つの回転要素RM1〜RM4が構成されており、具体的には、第3遊星歯車装置28のサンギヤS3によって第1回転要素RM1が構成され、第2遊星歯車装置26のリングギヤR2および第3遊星歯車装置28のリングギヤR3が互いに連結されて第2回転要素RM2が構成され、第2遊星歯車装置26のキャリアCA2および第3遊星歯車装置28のキャリアCA3が互いに連結されて第3回転要素RM3が構成され、第2遊星歯車装置26のサンギヤS2によって第4回転要素RM4が構成されている。上記第2遊星歯車装置26および第3遊星歯車装置28は、キャリアCA2およびCA3が共通の部材にて構成されているとともに、リングギヤR2およびR3が共通の部材にて構成されており、且つ第2遊星歯車装置26のピニオンギヤが第3遊星歯車装置28の第2ピニオンギヤを兼ねているラビニヨ型の遊星歯車列とされている。
上記第1回転要素RM1(サンギヤS3)は第1ブレーキB1によって選択的にケース36に連結されて回転停止させられ、第2回転要素RM2(リングギヤR2、R3)は第2ブレーキB2によって選択的にケース36に連結されて回転停止させられ、第4回転要素RM4(サンギヤS2)は第1クラッチC1を介して選択的に前記入力軸32に連結され、第2回転要素RM2(リングギヤR2、R3)は第2クラッチC2を介して選択的に入力軸32に連結され、第1回転要素RM1(サンギヤS3)は中間出力部材である前記第1遊星歯車装置20のキャリアCA1に一体的に連結され、第3回転要素RM3(キャリアCA2、CA3)は前記出力歯車34に一体的に連結されて回転を出力するようになっている。
上記クラッチC1、C2およびブレーキB1、B2、B3(以下、特に区別しない場合は単にクラッチC、ブレーキBという)は、多板式のクラッチやブレーキなど油圧アクチュエータによって係合制御される油圧式摩擦係合装置であり、図3に示す油圧制御回路40によってそれぞれ係合解放制御されることにより、シフト操作装置50(図4参照)のシフト操作位置PSHに応じて図2に示すように前進6段、後進1段の各ギヤ段が成立させられる。図2の「1st」〜「6th」は前進の第1速ギヤ段〜第6速ギヤ段を意味しており、「Rev」は後進ギヤ段であり、それ等の変速比(=入力軸回転速度NIN/出力軸回転速度NOUT )は、前記第1遊星歯車装置20、第2遊星歯車装置26、および第3遊星歯車装置28の各ギヤ比ρ1、ρ2、ρ3によって適宜定められる。図2の「○」は係合、空欄は解放を意味している。
図3において、油圧制御回路40は、エンジン10によって回転駆動される機械式のオイルポンプ42、プライマリレギュレータバルブ44、マニュアルバルブ46、リニアソレノイドバルブSL1〜SL4、およびB2コントロールバルブ48等を備えており、オイルポンプ42によって汲み上げられた作動油は、図示しないリニアソレノイドバルブSLTから信号圧が供給されるプライマリレギュレータバルブ44により、アクセル操作量(運転者の出力要求量)等に応じて所定のライン圧PLに調圧される。そして、第3ブレーキB3は、ライン圧PLがそのまま供給されるリニアソレノイドバルブSL4によって係合油圧が制御され、係合解放制御される。
マニュアルバルブ46は、シフト操作装置50の操作に応じて油路を切り換えることにより、前記クラッチC1、C2、第1ブレーキB1に対応して配設されたリニアソレノイドバルブSL1〜SL3、およびB2コントロールバルブ48に前進用油圧PD を供給したり、B2コントロールバルブ48に後進用油圧PR を供給したり、それ等のバルブに対する油圧供給を停止したりする。シフト操作装置50は、運転者のシフト意思に応じて操作されるもので、図4に示すように後進走行用の「R(リバース)」、動力伝達を遮断する「N(ニュートラル)」、前進走行用の「D(ドライブ)」、およびエンジンブレーキ用の「B(ブレーキ)」の4位置へ移動操作されるシフトレバー52と、駐車する際に押圧操作される押釦式のPスイッチ54とを備えている。シフトレバー52は、常には図に示す中立位置に自動的に復帰させられるモーメンタリータイプで、上記各操作位置「R」、「N」、「D」、「B」へ操作されたことを検出するシフト操作検出装置60を備えており、Pスイッチ54のON操作(操作位置「P」)を含めて、それ等のシフト操作位置PSH、すなわち運転者のシフト意思が電気的に検出される。そして、そのシフト操作位置PSHに応じて電子制御装置(ECU)62によりSBW(シフトバイワイヤ)アクチュエータ64が制御され、切換シャフト66が軸心まわりに回転させられることにより、レバー68を介してマニュアルバルブ46のスプール(弁体)47が機械的に一直線方向へ移動させられ、4箇所のシフト位置「P」、「R」、「N」、「D」に位置決めされて油路を切り換えるようになっている。なお、シフト操作位置PSHが「B」の場合は、「D」による前進走行を前提としており、マニュアルバルブ46はシフト位置「D」のままで、電気的に変速制御が実行されることによりエンジンブレーキが増大させられる。
上記マニュアルバルブ46のシフト位置「D」は、前進走行するための前進駆動位置で、図3から明らかなように、マニュアルバルブ46はライン圧PLが供給される供給油路56と前進用油路57とを連通する状態となり、その前進用油路57にライン圧PLと等しい前進用油圧PD を出力する。前進用油路57は、リニアソレノイドバルブSL1〜SL3、およびB2コントロールバルブ48に接続されており、前進用油圧PD がそれ等によって調圧制御されることにより、クラッチC1、C2、ブレーキB1、B2がそれぞれ係合解放制御され、前記第3ブレーキB3の係合解放制御と合わせて、前記第1速ギヤ段「1st」〜第6速ギヤ段「6th」の何れかの前進ギヤ段が成立させられる。B2コントロールバルブ48には、図示しないソレノイドバルブSLUおよびSLから信号油圧が供給されるようになっており、ソレノイドバルブSLUの信号油圧に基づいて第2ブレーキB2の係合油圧が制御される。
マニュアルバルブ46のシフト位置「R」は、後進走行するための後進駆動位置で、マニュアルバルブ46はライン圧PLが供給される供給油路56と後進用油路58とを連通する状態となり、その後進用油路58にライン圧PLと等しい後進用油圧PR を出力する。後進用油路58は、B2コントロールバルブ48に接続されており、後進用油圧PD がそのB2コントロールバルブ48を経て第2ブレーキB2に供給されることにより、その第2ブレーキB2が係合させられ、前記第3ブレーキB3が係合させられることにより、前記後進ギヤ段「Rev」が成立させられる。
マニュアルバルブ46のシフト位置「P」は、駆動力源からの動力伝達を遮断するとともに図示しないパーキングロック装置により機械的に駆動輪の回転を阻止するパーキング位置で、マニュアルバルブ46はライン圧PLが供給される供給油路56と前進用油路57、後進用油路58との連通を何れも遮断するとともに、それ等の前進用油路57、後進用油路58をEXポートに連通し、作動油をドレーンする。また、シフト位置「N」は、駆動力源からの動力伝達を遮断する遮断位置であり、マニュアルバルブ46はライン圧PLが供給される供給油路56と前進用油路57、後進用油路58との連通を何れも遮断するとともに、後進用油路58をEXポートに連通して作動油をドレーンする。図3のマニュアルバルブ46は、このシフト位置「N」の状態である。マニュアルバルブ46は駆動切換バルブに相当し、スプール47は弁体に相当する。
本実施例では、マニュアルバルブ46および前記切換シャフト66を含んで車両の駆動状態を切り換えるシフト機構70が構成されており、SBWアクチュエータ64はシフト駆動手段に相当する。このSBWアクチュエータ64は、本実施例ではSRモータ(Switched Reluctance Motor )にて構成されており、前記切換シャフト66に減速機等を介して連結されて回転駆動するとともに、一体的に設けられたロータリエンコーダ72から出力されるパルス信号SPが電子制御装置62に供給されるようになっている。ロータリエンコーダ72は、一対の発光素子および受光素子を有する非接触式の光学式回転センサで、SBWアクチュエータ64の所定回転毎にパルス信号SPを出力するものであり、シフト機構70の機械的変位、ここでは切換シャフト66の回転変位の相対的位置情報を検出する第2位置情報検出手段としても機能している。パルス信号SPは相対的位置情報に相当する。
上記切換シャフト66にはまた、非接触式ポジションセンサ74が配設されている。この非接触式ポジションセンサ74は、シフト機構70の機械的変位、ここでは切換シャフト66の回転変位の絶対的位置情報を検出する非接触式回転角センサで、第1位置情報検出手段として機能するものであり、図5に示すように、切換シャフト66の周囲であって軸心Oに対して対称位置に配設された一対の磁石76と、切換シャフト66に一体的に配設されて一体的に軸心Oまわりに回転させられるホール素子78とを備えている。ホール素子78は、磁力の強さに応じて変化するポジション電圧PVを出力するもので、切換シャフト66の回転に伴ってホール素子78に作用する磁力が変化することにより、その回転角度に応じてポジション電圧PVは連続的に変化する。したがって、このポジション電圧PVの大きさに基づいて切換シャフト66の回転角度、更にはマニュアルバルブ46のシフト位置「P」、「R」、「N」、「D」を検出することができる。ポジション電圧PVは絶対的位置情報に相当する。
前記電子制御装置62は、CPU、RAM、ROM等を有するマイクロコンピュータを備えて構成されており、予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行なうことにより、各種の機能を実行するようになっている。図6は、前記シフト操作装置50のシフト操作SHに応じてマニュアルバルブ46を切り換えるために前記SBWアクチュエータ64を制御する際に、この電子制御装置62によって実行されるシフト制御手段80の機能を説明するブロック線図で、基準値記憶手段82、シフト位置判断手段84、駆動制御手段86、およびモータデータ記憶手段88を備えている。
基準値記憶手段82は、前記非接触式ポジションセンサ74から出力されるポジション電圧PVと、前記マニュアルバルブ46の4つのシフト位置「P」、「R」、「N」、「D」、すなわち切換シャフト66の軸心Oまわりの回転角度とに関して、予め工場出荷時等に求められた相関関係を記憶しているものである。図7の実線は、この相関関係の基準値の一例で、切換シャフト66の回転角度に対してポジション電圧PVが略直線的に変化するように、非接触式ポジションセンサ74は構成されている。また、非接触式ポジションセンサ74の検出精度のばらつき(個体差)や温度変化等の一時的な外乱によるポジション電圧PVの変化等を考慮して、破線で示すように基準値の上下に所定の上側許容範囲および下側許容範囲が定められている。上側許容範囲および下側許容範囲は、例えば基準値に対して同じ値ずつ上下に離間して設定されるが、これ等を別々に設定することも可能である。なお、図7に示すようなグラフは必ずしも必要でなく、シフト位置「P」、「R」、「N」、「D」毎にポジション電圧PVの許容範囲や基準値を相関関係として設定しても良い。
シフト位置判断手段84は、上記基準値記憶手段82に記憶された上側許容範囲、下側許容範囲に基づいて、現在のシフト位置が「P」、「R」、「N」、「D」の何れかを判断する。すなわち、ポジション電圧PVがPVP1〜PVP2の範囲内であればマニュアルバルブ46のシフト位置を「P」と判断し、ポジション電圧PVがPVR1〜PVR2の範囲内であればマニュアルバルブ46のシフト位置を「R」と判断し、ポジション電圧PVがPVN1〜PVN2の範囲内であればマニュアルバルブ46のシフト位置を「N」と判断し、ポジション電圧PVがPVD1〜PVD2の範囲内であればマニュアルバルブ46のシフト位置を「D」と判断する。
そして、駆動制御手段86は、上記シフト位置判断手段84によって判断されたマニュアルバルブ46のシフト位置と、シフト操作検出装置60によって検出されるシフト操作位置PSHとを比較し、マニュアルバルブ46のシフト位置がシフト操作位置PSHと一致するように、モータデータ記憶手段88に記憶されているモータデータに基づいてSBWアクチュエータ64を制御する。モータデータ記憶手段88に記憶されているモータデータは、前記ロータリエンコーダ72から出力されるパルス信号SPのカウント数CPと、前記マニュアルバルブ46の4つのシフト位置「P」、「R」、「N」、「D」、すなわち切換シャフト66の軸心Oまわりの回転角度とに関して、例えばイグニッションスイッチがON操作された時のシフト位置である「P」位置を基準位置として予め工場出荷時等に求められた相関関係で、図8はその一例である。したがって、現在のシフト位置からシフト操作位置PSHに対応するシフト位置までのパルスカウント数CPを求め、そのパルスカウント数CPだけパルス信号SPが供給されるようにSBWアクチュエータ64を正逆両方向へ回転駆動すれば良い。例えば、現在のシフト位置が「P」である場合に、シフト操作位置PSHが「P」から「D」まで変化した時には、パルス信号SPがパルスカウント数CPDだけ供給されるようにSBWアクチュエータ64を回転駆動すれば良い。逆に、現在のシフト位置が「D」である場合に、シフト操作位置PSHが「D」から「N」或いは「R」まで変化した時には、パルス信号SPがパルスカウント数(CPD−CPN)、或いは(CPD−CPR)だけ供給されるように、SBWアクチュエータ64を逆方向へ回転駆動すれば良い。上記モータデータは、前記ポジション電圧PVの基準値に基づいてマニュアルバルブ46がシフト位置「P」、「R」、「N」、「D」にそれぞれ移動させられる場合を想定して設定される。なお、図8に示すようなグラフは必ずしも必要でなく、現在のシフト位置とシフト操作位置PSHとの関係であるシフトの種類に応じて、それぞれパルスカウント数CPを相関関係として設定しても良い。
ここで、上記のように非接触式ポジションセンサ74から出力されるポジション電圧PVに基づいてマニュアルバルブ46のシフト位置「P」、「R」、「N」、「D」を判断する場合、車両に搭載される各種の電気部品等による外乱磁界や環境温度の変化、或いは経時変化などでホール素子78のポジション電圧PVが変化すると、図7に示すシフト位置「P」、「R」、「N」、「D」との相関関係がずれて、それ等のシフト位置を正確に判断することができなくなる。このため、例えばその誤ったシフト位置情報に基づいてSBWアクチュエータ64が制御されることにより、マニュアルバルブ46の実際のシフト位置「P」、「R」、「N」、「D」が、運転者のシフト意思であるシフト操作位置PSHと異なる位置へ駆動させられる可能性がある。また、走行中等にポジション電圧PVが変化した場合に、マニュアルバルブ46の実際のシフト位置「P」、「R」、「N」、または「D」が正規の位置からずれたと判断して、ポジション電圧PVが例えばシフト位置「P」、「R」、「N」、または「D」における基準値と一致するようにSBWアクチュエータ64を制御してマニュアルバルブ46のスプール47の位置を補正する機能を有する場合には、その補正により逆にスプール47が正規の位置からずれる可能性がある。
これに対し、本実施例のシフト制御手段80は、更に外乱判別手段90および補正手段92を備えており、上記外乱磁界や環境温度の変化、経時変化などでホール素子78のポジション電圧PVが変化しても、マニュアルバルブ46のシフト位置「P」、「R」、「N」、「D」を正確に判断できるようになっている。図9は、上記外乱判別手段90による信号処理を具体的に説明するフローチャートで、図10および図11は、それぞれ図9のフローチャートに従って信号処理が行なわれる際のパルスカウント数CPおよびポジション電圧PVの変化の一例を示すタイムチャートで、図10はシフト操作位置PSHが一定に保持されてマニュアルバルブ46のシフト位置が一定に維持されている場合、図11はシフト操作に従ってマニュアルバルブ46のシフト位置が例えば「N」から「D」へ変化した場合である。上記外乱判別手段90は誤差判別手段に相当し、磁界の変化によるポジション電圧PVの変化だけでなく、ホール素子78の出力特性の経時変化によるポジション電圧PVの変化や、環境温度の変化によるポジション電圧PVの変化も外乱として判別される。
図9において、ステップS1では、ロータリエンコーダ72から供給されるパルス信号SPのカウント数であるパルスカウント数CPが変化したか否か、すなわちシフト操作装置50のシフト操作に従って前記駆動制御手段86によりシフト機構70が制御され、切換シャフト66が軸心Oまわりに回転変位したか否かを判断する。そして、パルスカウント数CPが変化しなければそのままステップS3以下を実行するが、パルスカウント数CPが変化した場合にはステップS2を実行し、変動許容範囲を修正する。この変動許容範囲は、前記図7の下側許容範囲と上側許容範囲との間の範囲で、その修正量は、例えば図12に示すようにパルスカウント数CPの変化量に応じて予め設定されたマップや演算式等に従って求められる。これ等のマップや演算式は、図7のポジション電圧PVの出力特性および図8のロータリエンコーダ72のパルス信号SPの出力特性に基づいて、切換シャフト66の回転角度に応じて図7の許容範囲と同じ範囲が設定されるように定められる。図11の時間t1〜t3は、パルスカウント数CPが連続的に増加してステップS1の判断がYES(肯定)となり、ステップS2で許容範囲が連続的に増大させられた時間で、基準値もパルスカウント数CPの変化に応じて変化している。なお、パルスカウント数CPの変化に応じて基準値を変化させ、その基準値に追従して変動許容範囲が変更されるようにしても良い。
ステップS3では、ポジション電圧PVが変動許容範囲内か否かを判断する。図10および図11のポジション電圧PVの欄に二点鎖線で示すグラフは、変動許容範囲を表しており、実線や破線で示すポジション電圧PVがその変動許容範囲内か否かを判断する。そして、変動許容範囲内であれば、ステップS9で外乱フラグFを「0」とした後そのまま終了するが、変動許容範囲から逸脱した場合にはステップS4以下を実行する。すなわち、このステップS3は、相対的位置情報(パルスカウント数CP)の変化幅に対して絶対的位置情報(ポジション電圧PV)の変化幅が所定基準(変動許容範囲)より大きいか否かを判断するものである。図10、図11において実線で示すポジション電圧PVのグラフにおいて、図10の時間t1、図11の時間t2は、それぞれポジション電圧PVが外乱によって変動許容範囲を逸脱した時間である。また、図11の時間t4は、一旦変動許容範囲から逸脱したポジション電圧PVが再び変動許容範囲内に戻った時間である。
ステップS4では、外乱フラグFが「1」か否かを判断し、F=1であれば直ちにステップS7を実行するが、外乱フラグFは初期設定で「0」とされており、ステップS3の判断がNO(否定)となって最初にステップS4を実行する際にはF=0で、ステップS5を実行する。ステップS5ではタイマtをリセットして新たに計時を開始させ、続くステップS6では上記外乱フラグFを「1」とする。これにより、ステップS3以下が連続して実行される間はフラグF=1で、ステップS4に続いてステップS7が実行されるようになるとともに、ポジション電圧PVが変動許容範囲を逸脱している継続時間がタイマtによって計測される。
ステップS7では、タイマtによって計測される継続時間が予め定められた所定の判定時間Tを超えたか否かを判断し、t≦Tの間はステップS1以下を繰り返し実行するが、t>TになったらステップS8を実行し、持続的な外乱を含んでいると判定する。判定時間Tは、一時的な外乱か持続的な外乱かを判別するためのもので、例えば搭載電気部品のモータ駆動時に発生する一時的な磁場の変化によるポジション電圧PVの変化は一時的な外乱として除外されるように予め一定値が定められる。図10において実線で示すポジション電圧PVのグラフにおいて、時間t2はタイマtの計測時間が判定時間T以上となった時間で、ステップS8で持続的な外乱を含んでいると判別される。図10において破線で示すポジション電圧PVのグラフは、経時変化を含む外乱によるポジション電圧PVの変化が比較的小さく、ステップS3の判断が一度もNO(否定)となることなく推移している場合である。また、図11において実線で示すポジション電圧PVのグラフは、外乱によりポジション電圧PVが変動許容範囲を逸脱した(時間t2)ものの、判定時間Tに達する前に変動許容範囲内に戻った(時間t4)場合で、持続的な外乱を含む旨の判定は行なわれない。図11において破線で示すポジション電圧PVのグラフは、外乱がない場合で、検出の応答遅れにより基準値からずれることがあるものの、略基準値に沿って推移している。
図6に戻って、前記補正手段92は、上記ステップS8で持続的な外乱を含む旨の判定が為された場合に、実際のポジション電圧PVと基準値との偏差に基づいて、前記図7に示す相関関係、すなわちポジション電圧PVとマニュアルバルブ46の4つのシフト位置「P」、「R」、「N」、「D」との相関関係を、学習補正する。例えば、実際のポジション電圧PVが基準値よりも高い場合には、その偏差分だけ図7に示す基準値や上側許容範囲、下側許容範囲を全体的に上昇させ、実際のポジション電圧PVが基準値よりも低い場合には、その偏差分だけ図7に示す基準値や上側許容範囲、下側許容範囲を全体的に下降させる。また、ホール素子78の出力特性が変化する場合、例えば図7に示すポジション電圧PVの基準値の傾きが変化するような場合には、各シフト位置「P」、「R」、「N」、「D」毎に学習補正を行なうようにしても良い。
このように、本実施例の車両用シフト制御装置においては、絶対的位置情報であるポジション電圧PVに持続的な外乱が含まれることを判別する外乱判別手段90を備えており、その外乱判別手段90により持続的な外乱が含まれると判別された場合には、予め設定された図7に示す相関関係、すなわちポジション電圧PVとマニュアルバルブ46の4つのシフト位置「P」、「R」、「N」、「D」との相関関係が、補正手段92によって学習補正されるため、例えば外乱磁界や環境温度の変化、ホール素子78の検出特性の経時変化などによって持続的な外乱が含まれるようになると相関関係が補正され、ポジション電圧PVに基づいて常に高い精度でマニュアルバルブ46の4つのシフト位置「P」、「R」、「N」、「D」を判断できるようになる。
また、本実施例では、シフト機構70の機械的変位、具体的には切換シャフト66の回転変位の相対的位置情報を検出するロータリエンコーダ72を利用し、そのロータリエンコーダ72から出力されるパルス信号SPのカウント数CPの変化と絶対的位置情報であるポジション電圧PVの変化とを比較するため、ポジション電圧PVに持続的な外乱が含まれているか否かを高い精度で判別することができる。
また、相対的位置情報(パルスカウント数CP)の変化幅に対して絶対的位置情報(ポジション電圧PV)の変化幅が所定基準(変動許容範囲)より大きい状態が判定時間T以上継続した場合に持続的な外乱が含まれると判別するため、その持続的な外乱が含まれるか否かを一層高い精度で判別できる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
本発明が好適に適用される車両用駆動装置の骨子図である。 図1の自動変速機の複数のギヤ段と摩擦係合装置の係合解放状態との関係を説明する作動表を示す図である。 図1の車両用駆動装置が備えている油圧制御回路のうちマニュアルバルブおよびクラッチC1、C2、ブレーキB1〜B3に関連する部分を示す回路図である。 図1の車両用駆動装置において、シフト操作装置の操作に応じてマニュアルバルブのシフト位置を電気的に切り換えるための制御系統を説明するブロック線図である。 図4の非接触式ポジションセンサを説明する概略構成図である。 図4の電子制御装置がシフト制御に関して備えている機能を説明するブロック線図である。 図6の基準値記憶手段が記憶しているポジション電圧PVとシフト位置との相関関係を説明する図である。 図6のモータデータ記憶手段が記憶しているパルスカウント数CPとシフト位置との相関関係を説明する図である。 図6の外乱判別手段による信号処理を具体的に説明するフローチャートである。 図6のシフト制御手段によってマニュアルバルブが制御される際に、シフト操作位置が一定に保持されている場合のパルスカウント数CPおよびポジション電圧PVの変化の一例を示すタイムチャートである。 図6のシフト制御手段によってマニュアルバルブが制御される際に、シフト操作に従ってシフト位置が切り換えられた場合のパルスカウント数CPおよびポジション電圧PVの変化の一例を示すタイムチャートである。 図9のステップS2でパルスカウント数CPの変化に応じて変動許容範囲を修正する際の修正量を説明する図である。
符号の説明
8:車両用駆動装置 46:マニュアルバルブ 50:シフト操作装置 60:シフト操作検出装置(シフト意思検出手段) 62:電子制御装置 64:SBWアクチュエータ(シフト駆動手段) 70:シフト機構 72:ロータリエンコーダ(第2位置情報検出手段) 74:非接触式ポジションセンサ(第1位置情報検出手段) 80:シフト制御手段 84:シフト位置判断手段 90:外乱判別手段 92:補正手段 PSH:シフト操作位置(シフト意思) PV:ポジション電圧(絶対的位置情報) SP:パルス信号(相対的位置情報) T:判定時間(所定時間)

Claims (4)

  1. 運転者のシフト意思を電気的に検出するシフト意思検出手段と、
    該運転者のシフト意思に基づいて電気的に制御されるシフト駆動手段により、複数のシフト位置へ機械的に変位させられるシフト機構と、
    該シフト機構の機械的変位の絶対的位置情報を検出する非接触式の第1位置情報検出手段と、
    該絶対的位置情報と前記複数のシフト位置とに関して予め定められた相関関係に従って、該絶対的位置情報に基づいて該シフト位置を判断するシフト位置判断手段と、
    を備えるシフト制御装置において、
    前記絶対的位置情報に持続的な誤差が含まれることを判別する誤差判別手段と、
    該持続的な誤差が含まれると判別された場合に、前記絶対的位置情報と前記複数のシフト位置とに関して予め定められた前記相関関係、および該絶対的位置情報の何れかを補正する補正手段と、
    を有することを特徴とするシフト制御装置。
  2. 前記シフト機構の機械的変位の相対的位置情報を検出する第2位置情報検出手段を備え、
    前記誤差判別手段は、前記絶対的位置情報の変化と前記相対的位置情報の変化とを比較して判別を行なう
    ことを特徴とする請求項1に記載のシフト制御装置。
  3. 前記誤差判別手段は、前記相対的位置情報の変化幅に対して前記絶対的位置情報の変化幅が所定基準より大きい状態が所定時間以上継続した場合に前記持続的な誤差が含まれると判別する
    ことを特徴とする請求項2に記載のシフト制御装置。
  4. 前記絶対的位置情報および前記相対的位置情報は何れも回転角度で、前記第1位置情報検出手段は該回転角度に応じて変化する磁力を検出する非接触式回転角センサで、前記第2位置情報検出手段は、該回転角度に応じてパルスを出力するロータリエンコーダである
    ことを特徴とする請求項2または3に記載のシフト制御装置。
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