JP2008534001A - 口内および消化管中のアセトアルデヒドを結合するための食品組成物および該組成物の製造法 - Google Patents

口内および消化管中のアセトアルデヒドを結合するための食品組成物および該組成物の製造法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008534001A
JP2008534001A JP2008503542A JP2008503542A JP2008534001A JP 2008534001 A JP2008534001 A JP 2008534001A JP 2008503542 A JP2008503542 A JP 2008503542A JP 2008503542 A JP2008503542 A JP 2008503542A JP 2008534001 A JP2008534001 A JP 2008534001A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acetaldehyde
food
food composition
binding compound
cysteine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008503542A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008534001A5 (ja
Inventor
オスモ・スオヴァニエミ
ミッコ・サラスプロ
ヴィッレ・サラスプロ
マルッティ・マルヴォラ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Biohit Oy
Original Assignee
Biohit Oy
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Biohit Oy filed Critical Biohit Oy
Publication of JP2008534001A publication Critical patent/JP2008534001A/ja
Publication of JP2008534001A5 publication Critical patent/JP2008534001A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L33/00Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L33/00Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
    • A23L33/10Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof using additives
    • A23L33/17Amino acids, peptides or proteins
    • A23L33/175Amino acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L33/00Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
    • A23L33/10Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof using additives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L33/00Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
    • A23L33/30Dietetic or nutritional methods, e.g. for losing weight
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/30Drugs for disorders of the nervous system for treating abuse or dependence
    • A61P25/32Alcohol-abuse
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/30Drugs for disorders of the nervous system for treating abuse or dependence
    • A61P25/34Tobacco-abuse
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P39/00General protective or antinoxious agents
    • A61P39/02Antidotes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23VINDEXING SCHEME RELATING TO FOODS, FOODSTUFFS OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES AND LACTIC OR PROPIONIC ACID BACTERIA USED IN FOODSTUFFS OR FOOD PREPARATION
    • A23V2002/00Food compositions, function of food ingredients or processes for food or foodstuffs

Abstract

本発明の目的は、1種以上のアセトアルデヒド結合性化合物が添加された食品組成物を含む。本組成物の目的は、口腔、咽頭、食道、胃、ならびに小腸および大腸領域の有害なアセトアルデヒドの量の減少であり、それを通して、これらの領域の癌発症の危険性を減らすことである。

Description

本発明は、請求項1に記載の食品組成物、およびこのような食品組成物を製造するための、請求項23に記載の方法に関する。本発明はまた、食品に含まれるアセトアルデヒドを食品から減らすまたは除くための請求項32に記載の方法、該食品に添加する請求項33に記載の組成物、および該食品組成物を製造に関する。請求項35に記載のアセトアルデヒド結合性化合物の使用に関する。
アルコールおよび喫煙の両方とも上部消化管癌の危険因子であり、両方が組み合わさると上部消化管癌の危険性を150倍までも高める(Salaspuro, M. Best Pract Res Clin. Gastroenterol (2003) 17:679-94およびFrancheschi et al. Cancer Res (1990) 50:6502-07)。
アルコールの第一代謝物はアセトアルデヒドである。これは試験動物およびヒトの両方で発癌性であることが示されている(Salaspuro, M. Crit Rev Clin Lab Sci (2003) 40:183-208)。アルコールは臓器の液体相に均等に分配される。故に、アルコールを摂取した後、そして臓器中にアルコールが存在する限り、血液、唾液、胃液中のアルコール含量と腸内のアルコール含量は等しい。この場合、消化管内の微生物がアルコールをアセトアルデヒドに参加できる。肝臓のアルデヒドデハイドロゲナーゼ酵素がこのようにして産生されたアセトアルデヒドを除くため、アルコールの代謝が主に行われる場所である肝臓にアルコールが蓄積し得ない。
アルデヒドデヒドロゲナーゼ−2(ALDH2)酵素の家族的低活性変異体を有するアジア人種の酒豪は、口腔、咽頭および消化管の癌の発症の増加した危険性、およびアルコール摂取後の唾液中の増加したアセトアルデヒド含量の両方を有する(Vaekevaeinen et al. (2000) Alcohol Clin Exp Res 24:873-877)。さらにより一般的なのはADH3*1遺伝子/対立遺伝子(現在ADH1C)であり、これは、この遺伝子を有する酒豪で、増加した局所的アセトアルデヒド濃度のために上部消化管癌の素因となる。(Visapaeae J-P et al. Gut. 2004 Jun; 53(6):871-6.)
生物中で、アセトアルデヒドは、肝臓代謝の結果として、そして、消化管で局所的に微生物アルコールデハイドロゲナーゼを介して、そして粘膜細胞のそれを介して、このようにアルコールから製造される(Salaspuro et al, (1996) Ann Med 28:195-200)。例えば、適度な用量のエタノール(0.5k/kg)後であってさえ、微生物期限の高アセトアルデヒド含量(18−143μM)がヒト唾液中で発見されている;換言すると、アセトアルデヒドは、主に、微生物代謝の中間産物として唾液で主に製造される;加えて、それはまた粘膜細胞および唾液腺によっても製造される(Homann et al, Carcinogenesis (1997) 18:1739-1743)。
微生物代謝の結果、アセトアルデヒドはまた、投薬により胃に酸がないか、または無酸にされているとき、胃でも製造される(Vaekevaeinen et al, (2000) Alimentary Pharmacology Ther 14:1511-1518)。正常細菌叢に存在する細菌が、エタノールをアセトアルデヒドに変換できるため、アセトアルデヒドが大腸で製造されることも示されている(Jokelainen et al, (1996) Gut 39:100-104)。
腸において、内因性エタノール、すなわち微生物の作用の下に無酸素状態で腸内で形成されるエタノールも見ることができる。アセトアルデヒドは、例えば、このエタノールが粘膜近くで酸素と接触したときに、形成される。
萎縮性胃炎患者に関して、微生物は胃においてエタノールから高アセトアルデヒド含量を製造し、恐らく、萎縮性胃炎患者の中の増加した胃癌の危険性に至る(Vaekevaeinen et al, Scand J Gastroenterol 2002 (6):648-655)。
アセトアルデヒドはまた口腔、咽頭および上部呼吸管でも、喫煙および空気汚染物(受動喫煙、煙霧、排気ガスなど)への暴露の結果として形成される。慢性喫煙が、唾液中の微生物起源のアセトアルデヒド製造を増加することも証明されている。Salaspuro et al. (2004) Int J Cancer, 2004 Sep 10; 111(4):480-3は、アルコール摂取後の唾液中の平均インビボ アセトアルデヒド含量が、喫煙者では非喫煙者より約2倍高く、その検査時間は160分である。喫煙により費やされる時間の間、唾液中のインビボ アセトアルデヒドは、エタノールのみ摂取後のレベルよりも1倍増加した。積極的な喫煙中、唾液中のアセトアルデヒドは、基底レベルから261.4±45.5μM増加した。ヒトが分泌する唾液の平均量は1日あたり1.5リットルである。唾液に含まれるアセトアルデヒドの影響を受ける領域は、口腔、咽頭、食道および胃腔(Ventricle)である。
アセトアルデヒドを結合する化合物を含む医薬組成物は以前から既知であり、それらの効果は、有効物質と血中および/または細胞中のアセトアルデヒドの反応に基づく(例えば、US5202354、US4496548、US4528295、US5922346)。
アルコール摂取時およびその後に生物中で形成されるアセトアルデヒドはまた、二日酔いと呼ばれる生理学的症状の原因でもある。以前に、アルコール摂取と共に、その前にまたはその後に、経口摂取用錠剤の形で、アスコルビン酸、チアミン、システインまたはシステイン酸、およびフラボノイドまたはフラボノイド複合体を含む製剤を摂取することによりアセトアルデヒドが原因の症状を軽減するための努力が成されている。嚥下したとき、有効物質が胃に行き、そしてそこから血液循環に入る(Matsucka、米国特許5,202,354およびMoldowan et al、米国特許4,496,548)。
口腔で舐めるかまたは噛む、L−システイン、メチオニン、タウリンまたはアルギニンのようなアミノ酸、アスコルビン酸、ビタミンAおよびEを含む製剤を、タバコ製品を使用したとき、またはそれに暴露されたときに形成される有害なフリーラジカル化合物を減少させるために使用することが示唆されている。吸収された後、アミノ酸は種々の組織で作用すると考えられている(Hersch、米国特許5,922,346、Hersch、国際特許出願PCT/US98/l2617)。
公報WO02/36098は、唾液、胃または大腸からのアセトアルデヒドの局所的なおよび長期の結合のための遊離スルフヒドリルおよび/またはアミノ基の使用を示唆する。該化合物を、口腔、胃または大腸の環境中で少なくともそれを30分放出することが可能な物質と混合した。
最近の試験に基づくと、アセトアルデヒドは上部消化管癌の病原にかなりの部分関与し、無害な方法で口腔および消化管のアセトアルデヒドを結合する別の方法を発見する必要性がある。
本発明の目的は、食品中で使用するのに適し、消化管全体、およびとりわけ口腔、咽頭、食道、胃腔、および大腸におけるアセトアルデヒド含量を、減少させるかまたはアルデヒドを除去するために消費し得る新規組成物の提供である。
原則として、アセトアルデヒドは、アセトアルデヒド含有食品のような全ての供給源に由来し得る。アセトアルデヒドは、食品に含まれるエタノールから形成されていてよく、またはそれは生物に存在する内因性エタノールから、または代謝の結果、例えば、糖−アセテート−アセトアルデヒドとしてアセトアルデヒド前駆体から形成されていてよい。本発明の目的は、口腔、咽頭、および消化管の、これらの領域で発生するアセトアルデヒドが原因である癌の発症の危険性を減少させることである。
本発明は、1種以上のアセトアルデヒド結合性化合物が添加されている食品組成物に関する。
より厳密には、本発明の組成物は、請求項1の特徴部分に示すことを特徴とする。
本発明によって、1個以上の遊離スルフヒドリルおよび/またはアミノ基を含む化合物を食品に添加し、それは、口腔、咽頭、消化管、とりわけ胃腔および大腸の癌の発症の危険性を減少させる目的で消費される。本発明の食品組成物の消費は、主にアセトアルデヒドを局所で結合するが、まだ全身作用も有し得る。
本発明の他の目的は、食品組成物の製造のための、請求項23の特徴部分に従う方法を含む。
例えば、水性溶液の、アセトアルデヒド結合性化合物を含む医薬組成物の投与は、特許公報US4,528,295に示されている。特許公報WO02/098405は、肝臓線維症および硬変のような肝臓疾患を阻止するためのシステイン含有阻害剤の使用を示唆する。本公報に従うと、該阻害剤は、薬剤または食品または飲料の形であり得る。公報特開平4−021635および特開昭61−134313は、アセトアルデヒドの毒性を低下させるための、アラニンを含むジペプチドまたはアルファ−アラニン含有物質の飲料への添加を示唆する。しかしながら、既知の技術は、アセトアルデヒドを結合できる化合物の食品、とりわけ消費者に向けた食品製品への添加を示唆しない。
本発明はまた、アセトアルデヒドを含むか、またはアルデヒドが形成され、そしてそれに1種以上のアセトアルデヒド結合性化合物が添加されている食品組成物にも関する。本発明によって、本アセトアルデヒド結合性化合物はまた食品中のアセトアルデヒドを完全にまたは一部結合することが可能である。アセトアルデヒド結合性化合物が、食品組成物中のアセトアルデヒドを結合するのに十分な量で食品に添加されているならば、消費者に届けられる食品は完全なアセトアルデヒドを含まず、その無害な分解産物のみしか含まない。
したがって、本発明の目的は、食品に含まれるアセトアルデヒド含量を減らすため、または除くための、請求項32の特徴部分に従う方法を含む。
本発明の他の目的は、食品に添加する、請求項33の特徴部分に従う固体または液体組成物を含む。
本発明のさらなる目的は、食品組成物を製造するための、請求項35の特徴部分に従うアセトアルデヒド結合性化合物の使用を含む。
本発明は相当な利益を提供する。アセトアルデヒド結合性化合物を含む本食品組成物は、口腔、咽頭、食道、胃腔、ならびに小腸および大腸の癌の発症の危険性を低下させるために使用できる。特に、本発明の組成物はアルコールの大量摂取者、喫煙者およびアルデヒドデヒドロゲナーゼ−2(ALDH2)酵素の家族性低活性変異体またはADH3*1遺伝子/対立遺伝子(現在ADHlC*1)を有する者、および萎縮性胃炎を有する者に使用できる。本発明の組成物の使用はまた、適度な量のアルコールを摂取する者または小量のアルコールもしくはアセトアルデヒドを含む食品を摂取する者にも有益である。本化合物の消費者に向けた食品製品への添加により、アセトアルデヒド結合性化合物は、日常生活まで広がり、そしてその一部を形成する;他方、定期的にアルコールを摂取する者、または喫煙者、またはアルデヒドデヒドロゲナーゼ−2(ALDH2)酵素の家族性低活性変異体もしくはADH3*1遺伝子/対立遺伝子(現在ADH1C)を有する者の群にもまだ向け得る。
食品中のまたは食品中で形成されるアセトアルデヒドを、本食品が消費者に届けられる前に減らすまたは除去することは、口腔または消化管に入るアセトアルデヒドの量を減らすかまたは除き、これらの領域での癌発症の危険性を減らす。食品中のアセトアルデヒドを結合するために添加したアセトアルデヒド結合性化合物が、アセトアルデヒドと結合するために完全に消費されるならば、アセトアルデヒド結合性化合物が食品組成物に他の香味をもたらさないとの利点がある。他方、アセトアルデヒド結合性化合物が食品中のアセトアルデヒドと結合するために消費されないならば、本アセトアルデヒド結合性化合物は食品と共に口腔および消化管を移動し、それらの領域中のアセトアルデヒドと結合する。
下記において、本発明を発明の詳細な記載および例示の目的でより密接に試験する。
“食品組成物”は、食べ物に適した全ての固体、半固体、または液体食品、さらに飲用可能な液体を意味する。
“食品製品”は、食べるのに適した全ての食品、とりわけ包装された、瓶詰めされた、または他の方法で、消費者に届けるために調製された食品を意味する。消費者のためを意味する製品はまた、とりわけ、該製品の表示が消費者に理解できることも意味する。食品製品はまた、例えば、消費者へと運ばれるレストランまたは店に届けられる食品製品でもあり得る。
“飲用組成物”は、食用に適した全ての飲用可能な液体を意味する。
“飲料製品”は、すべての飲用可能な液体、とりわけ消費者に届けるために包装されたまたは瓶詰めされた液体を意味する。故に、本製品は、例えば実験においてヒトまたは動物に供給される飲料水または果汁は意味しない。
“家庭の水”は、水道局(water utility)から消費者に運ばれる水を意味する;水道水とも呼び得る。
“食品に添加する製品”は、特に包装された、瓶詰めされた、または、他の何らかの方法で消費者のために調製された食品組成物を意味する;例えば、消費者のための明瞭な表示を備える。
“消費者用包装”は、包装されたまたは瓶詰めされた、または、他の何らかの方法で消費者のために調製された食品または飲料包装のような消費者に向けた食品包装を意味する。本包装は、好ましくは、該製品の中身、使用目的および使用法を示す明瞭な表示を含む。消費者用の表示は、例えば、その表示を理解することができるために、薬学教育が必要ではないことを意味する。
本明細書では用語“消費者”は通常の意味で使用する。さらに、消費者は食品販売店、レストランまたは食品産業の従業員も意味し得る。
本明細書では、消化管はヒトまたは動物消化管、特にヒト消化管を意味する。本発明により記載される方法はまた動物消化管の癌の減少にも使用できる。
“アセトアルデヒド結合性物質”は、1個以上の遊離スルフヒドリルおよび/またはアミノ基、好ましくはスルフヒドリルおよびアミノ基を含む化合物を意味する。“化合物”はまた1種以上の化合物への言及にも使用できる。
システインおよびその誘導体が、本発明の目的でとりわけ適している本発明に従い使用するための最も適当なアミノ酸は、L−およびD−システイン、アセチルシステインまたは、L−またはD−システインと同じ方法で機能するシステインの誘導体、または塩、とりわけ水溶性誘導体または水溶性塩を含む。最も好ましい化合物はL−システインである。
“アセトアルデヒドの結合”は、アセトアルデヒドと、遊離スルフヒドリルおよび/またはアミノ基を有する化合物の間の化学反応を意味し、ここで、アセトアルデヒドが“アセトアルデヒド結合性物質”と一緒になってより大きな物質を形成し、水が反応中に形成され得る。例えば、システインと反応させたとき、アセトアルデヒドは、それ自体スルフヒドリルおよびアミノ基の両方と結合し、2−メチル−L−チアゾリジン−4−カルボン酸および水を形成する。アセトアルデヒドは、それ自体、ほとんど全てのタンパク質のアミノ基と結合でき、それによりシッフの塩基または2−メチル−イミダゾール環が形成される。
本発明によって、アセトアルデヒドから化学的結合により得られる化合物は生物に安全である。
生物中でアセトアルデヒドを結合するための適当な化合物はまた式(I):
Figure 2008534001
〔式中、
は水素または1−4炭素原子を有するアシル基であり;
はスルフヒドリルまたはスルホン基であり;
nは1または2である。〕
の化合物も含む。
本発明の範囲は、式Iの化合物の塩、特に水溶性塩も含む。
アミノ酸またはアセトアルデヒドと適切に結合し、遊離スルフヒドリル(SH)および/またはアミノ(NH)基を含む他の化合物は、例えば:
L−システイン、
D−システイン、
システイン酸、
システイン グリシン、
トレオまたはエリトロ−β−フェニル−DL−システイン、
β−テトラメチレン−DL−システイン、
メチオニン、
D−ペニシラミンおよびN末端を有するそのジペプチド、
セミカルバジド、
還元グルタチオン、
β−メルカプトエチルアミン、
D,L−ホモシステイン、
N−アセチルシステイン、
L−システイニル−L−バリン、
β−β−テトラメチレン−DL−システイン、
システイニル−グリシン、
メルカプトエチルグリシン、
tre−(5)−R−フェニル−DL−システイン、
エリトロ−β−フェニル−DL−システイン、
塩酸システイン、
塩酸チアミン、
メタ重亜硫酸ナトリウム、
メルカプタン
を含む。
本発明の範囲は、本化合物の塩、特に水溶性塩も含む。
しかしながら、食品に適当なアセトアルデヒド結合性化合物のみを、本発明の製品に適用できる。これらの化合物は、使用する用量で健康被害をもたらしてはならない。
ヒト口腔、食道、胃腔、および大腸における“アセトアルデヒドの有害/発癌性含量”は唾液または腸内容物の20から800μmol/lであり、細胞レベルでは約20から50μMほどの低い含量が発癌性変異をもたらす。故に、これらの領域でアセトアルデヒドの濃度0を目的にすることが望ましい。
アセトアルデヒド含量を、食品組成物の使用なしよりも本質的に低く維持することは、アセトアルデヒド含量を、本明細書に記載の組成物を使用しないときよりも、少なくとも20%、好ましくは40%以上、および最も好ましくは60%以上低いレベルに維持すべきであることを意味する。
ヒト口腔、食道、胃または大腸におけるアセトアルデヒドのこのような有害または発癌性の含量は、アルコール飲料、特に強いアルコール飲料、またはアルコール含有食品摂取に関連して、喫煙の結果またはアセトアルデヒド含有製品の消費の結果、得られ得る。
“アルコール飲料”は、エタノール含有飲料であり、そのエタノール含量は0.7体積%から84体積%の間で変化し得る。
“アルコール食品”は、少なくとも0.7%のエタノールを含む食品を意味する。このような食品は、例えば、醗酵した果汁または保存品、または小量のアルコールと保存される食品、リカーまたは対応するアルコール含有製品で味付けしたペストリー、ゼリー、およびムースであり得る。
本発明の製品の使用は、軽いアルコール飲料を摂取するか、または小量のアルコールを含む食品を消費するときでさえ、有益であり得る。
ある食品はまた、それ自体アセトアルデヒドを含み得る。アセトアルデヒドは、ビール、シードル、ワイン、自家醸造ビール、および他のアルコール飲料のような醗酵に関連して産生されるエタノールを有する食品、ならびに多くの果汁に含まれる。ある乳製品のようなある食品において、アセトアルデヒドは保存目的でまたは風味を加えるために使用され、またはアセトアルデヒドは製品中で微生物活性の結果として形成される。例えば、糖付加果汁または糖含有食品は、一般に、微生物のための良い基質を提供する。高濃度のアセトアルデヒドが、例えば、ヨーグルトのような醗酵乳製品中で形成される。ヨーグルトの製造に使用する微生物が、ヨーグルト中でアセトアルデヒドを形成する。アルコール飲料について、シェリー酒およびカルバドスはとりわけ大量のアセトアルデヒドを含む。
食品中のアセトアルデヒドの含量は、液体またはガスクロマトグラフィー法のような当業者に既知の標準法により決定できる。アセトアルデヒドは、例えば、刊行物Homann et al. 1997. High acetaldehyde levels in saliva after ethanol consumption: Methodological aspects and pathogenic implications. Carcinogenesis 18:1739-1743(Salaspuro V and Salaspuro M: Synergistic effect of alcohol drinking and smoking on in vivo acetaldehyde concentration in saliva. Int J Cancer 2004;111:480-483もまた参照)に記載のガスクロマトグラフィー法の手段により決定できる。この場合、食品中のアセトアルデヒドを結合するのに必要なアセトアルデヒド結合性化合物の量を計算することが可能である。食品中のアセトアルデヒド濃度が、例えば50から500μMであるとき、それと結合するためのシステインのようなアセトアルデヒド結合性化合物は、我々の研究によると約0.1から5.0mMである;ある場合、1から10mMのシステイン濃度が十分であり得る;換言すると、添加すべきシステインの量は食品の約12.1mg/lから6.05g/lまたは、相応じて、121mg/lから1.21g/lである。当然、食品と共に生物に対してアセトアルデヒド結合性化合物を用いる考えのとき、食品に添加すべきアセトアルデヒド結合性化合物は多くてよい。
アセトアルデヒドを結合できる化合物は、適当な条件下で、十分に長い時間食品組成物中のアセトアルデヒドと反応できなければならない。アセトアルデヒド結合性化合物と製品を可能な限りよく混合することが好ましい。本反応は好ましくは室温で、5から30分、好ましくは5から15分行わせる。
本明細書では“アルコール飲料消費に関連して”はアルコールを呑み始めたときから始まり、血中にアルコールが無くなるときに終わる期間を意味する。
本明細書では“喫煙に関連して”は、喫煙を始めたときから始まり、喫煙をやめるときに終わる期間を意味する。
1種以上のアセトアルデヒド結合性化合物を添加する食品は、シリアルまたはベーキング製品、牛乳、乳製品、または、一般に、牛乳料理、肉、肉製品または肉料理、魚、魚製品または魚料理、脂肪、油、脂肪または油製品、卵、ジャガイモ、菓子類、果実またはベリー料理、野菜、野菜料理、サラダ、塩、糖、甘い食べ物、香辛料、薬味および種々の栄養補助食品、スナック、および種々の飲料およびアルコール飲料、健康食品および保存食品を含み得る。全体として、本アセトアルデヒド結合性化合物(複数もある)は消費者に向けた全ての食品に添加できる。典型的に、食品は大量でまたは小量で包装されており、直接消費者に、または例えば、消費者により少ない量で食品を販売するレストランまたは店に届けられる。
特に、アセトアルデヒド結合性化合物を、長時間、典型的に半時間以上胃に残る食品に、または消化管で全くまたはほとんど分解されず、故にアセトアルデヒド結合性化合物の担体として働き、それをより深く腸まで運ぶ食品または食品中に使用される物質に添加するのが好ましい。
本発明の好ましい態様によって、アセトアルデヒド結合性化合物を、種々のシリアルまたはパン製品、例えばコーヒーと共に出すパン、ビスケット、クラッカー、パン、朝食用シリアル、甘いペストリー、塩辛いペストリー、小麦粉、パスタ、ピッツァ、ポリッジ、または米および種々の米製品、コーンおよびコーン製品に添加する。
アセトアルデヒド結合性化合物を、種々の保存物またはそれらの保存液、例えば、保存された野菜または青物、例えばキュウリの酢漬け、ピクルス、保存されたピーマン、トマト、カボチャまたはキノコに添加するのが好ましい。
本発明の他の好ましい態様によって、アセトアルデヒド結合性化合物を、牛乳または乳製品、例えばミルク・デザート、ミルク・ソース、サワー・ミルク、酸っぱくなった全乳、チーズ、アイスクリームまたはヨーグルトに添加する。特に、アセトアルデヒド結合性化合物を、サワー・ミルク、酸っぱくなった全乳、およびヨーグルトのような長時間胃に残る製品に添加するのが好ましい。
本発明の他の好ましい態様によって、アセトアルデヒド結合性化合物を種々のスナック、例えばポテト・チップ、コーン・チップ、チーズ・スナック、ポップコーン、ナッツ、干しブドウ、アーモンド、クラッカー、およびドライ・フルーツに添加する。
アルコール摂取および喫煙に関連して高アセトアルデヒド含量が口腔および消化器系両方に起こるため、特に、アセトアルデヒド結合性化合物を、特にアルコール摂取または喫煙と関連して消費される可能性のある製品に添加することが好ましい。このような製品は、種々のスナックおよび塩味のものを含む。他方、アセトアルデヒド結合性化合物は、例えば、アルコール飲料の消費と関連して給仕される食品に添加し得る。これは、アセトアルデヒド結合性化合物を含む調味料混合物の肉または魚料理への添加により行い得る。調味料混合物それ自体が強い味を有するため、アセトアルデヒド結合性化合物の味は混合物の味の下に隠れる。
添加するアセトアルデヒド結合性化合物の量は、消費者が一度に摂取する可能性が最も高いこれらの食品の量に依存する。添加物質の量は、当該食品がすでにシステインのようなアセトアルデヒド結合性化合物を含むか否かにも依存する。添加すべき物質の量は、食品が既にアセトアルデヒドを含むか否かにも依存する。例えば1から5000mg/kg、好ましくは5から4000mg/kg、より好ましくは5から3000mg/kg、さらに好ましくは5から2000mg/kg、なお好ましくは5から1000mg/kg、さらに好ましくは5から500mg/kg、さらに好ましくは5から300mg/kg、最も好ましくは、食品組成物の1キロあたり5から100mgのアセトアルデヒド結合性化合物を該製品に添加できる。塩味のピーナッツまたはステーキに添加すべき量は、例えば、1から500mg、典型的に5から500mgのシステイン/l00gである。添加するアセトアルデヒド結合性化合物の量は、また、当該食品がアセトアルデヒド結合性化合物の味をどの程度うまく隠すかにも依存する。1日あたりの適当なアセトアルデヒド結合性化合物を計算するとき、それは好ましくはヒトの体重1kgあたり100mgを超えてはならず、より好ましくは80mg/kgを超えてはならず、さらに好ましくは60mg/kgを超えてはならず、なお好ましくは40mg/kgを超えてはならず、さらにより好ましくは20mg/kgを超えてはならない。アセトアルデヒド結合性化合物の量は、最も好ましくは10mg/kgを超えず、好ましくはヒトの体重1kgあたり5mgを超えない。アセトアルデヒド結合性化合物の1回量は好ましくは5000mgを超えてはならず、好ましくは4000mgを超えてはならず、より好ましくは3000mgを超えてはならず、さらに好ましくは2000mgを超えてはならず、なお好ましくは1000mgを超えてはならず、より好ましくは500mgを超えてはならず、さらに好ましくは400mgを超えてはならず、最も好ましくは300mgを超えてはならず、適当には100から300mg、典型的に100から200mgである。
本発明の好ましい態様によって、アセトアルデヒド結合性化合物を種々の飲料、例えば果汁、スポーツ飲料、ソフト・ドリンク、わき水、水、コーヒーおよび紅茶、牛乳、サワー・ミルク、大豆飲料のような特殊な飲料に添加する。
アセトアルデヒド結合性化合物を、例えば、ミネラル・ウォーター、ソーダ水またはアルコール飲料と共に給仕するまたはアルコールを希釈するための水に添加する。この場合、飲料はレモン味のようなわずかな味を有してよく、それはアセトアルデヒド結合性化合物の可能性のある味をわずかに隠す。
アセトアルデヒド結合性化合物を、種々のアルコール飲料、ビール、ワインおよび強いアルコールに添加することが特に好ましい。これらに関連して、特にアセトアルデヒド結合性化合物を、それ自体高アセトアルデヒド含量を有する飲料に添加するのが好ましい。アセトアルデヒド結合性化合物を、例えば角氷に添加するのが、その中に含まれるアセトアルデヒド結合性化合物がアルコールまたは他の飲料を摂取している間、適度な速度で溶解するため、とりわけ好ましい。
本発明の好ましい態様によって、アセトアルデヒド結合性化合物を家庭の水に添加する。本化合物は、水が消費者に送達される前の水道局での適当な処理段階で既に添加してよい。あるいは、消費者は、彼らの水道に、蛇口の端に付けたアダプターまたはフィルターのような、アセトアルデヒド結合性化合物を分配するための蛇口を有してよく、例えばそこからシステインが水道水に溶解される。別の構造は、アセトアルデヒド結合性化合物とソフト・ドリンク、ビールまたはミネラル・ウォーターのような所望の飲料を混合する、自動化されたような分配機であり得る。このような分配機を、望むときにスイッチをオンおよびオフにできるならば、それが好ましい。このような分配機または蛇口アダプターは、アセトアルデヒド結合性化合物を含む水、氷または他の飲料を、アルコール飲料およびタバコの販売および給仕に関連して提供できる、レストランで特に遊離である。このような分配機または蛇口アダプターは、萎縮性胃炎を患うまたは胃酸分泌のための予防的薬を使用する患者、またはアセトアルデヒドから予測される問題を有する多の患者を処置する病因でも有益である。
蛇口に接続するアラ婦ターは、好ましくは、蛇口から流れる水がアダプターを通るように、アダプターを蛇口に接続することを可能にする構造を有する。1種以上のアセトアルデヒド結合性化合物を遊離する担体、例えばフィルターを、好ましくはアダプターに接続し、水がフィルターを通って流れ、それによりアセトアルデヒド結合性化合物が、水流により蛇口から流れる水に溶解する。本アダプターは、好ましくは望むならば、スイッチを切ることができる。
本明細書に記載のアダプターは、水以外の液体の処置にも使用できる。例えば、ビール、ソフト・ドリンクおよびミネラル・ウォーターをこのようなアダプターを通して分け与えることができる。
アセトアルデヒド結合性化合物は、瓶詰め/包装に関連して、ミネラル・ウォーター、わき水または他の瓶入りまたは包装された水に添加できる。
あるいは、一定量の液体または固体または半固体食品への添加が意図される製品を、消費者に分配できる。通常消費されるある食品の用量に依存して、食品に添加すべき本製品中のアセトアルデヒド結合性化合物の量は、十分に正確に計算でき、そして消費者に投与指示を与え得る。本製品は、例えば、消費者用瓶詰め包装に適し、それにより、消費者が適切な投与量の計算をする問題がなくなる。
アセトアルデヒド結合性化合物を、飲用可能な液体に、例えば1から5000mg/l、好ましくは5から4000mg/l、より好ましくは5から3000mg/l、さらに好ましくは5から2000mg/l、なお好ましくは5から1000mg/l、より好ましくは5から500mg/l、より好ましくは5から300mg/l、最も好ましくは、飲料製品1リットル当たり、5から100mgのアセトアルデヒド結合性化合物を添加する。例えば、5から2000mg/lのシステインをミネラル・ウォーターに添加でき、そして50から500mgを8センチリットルのコニャックに添加できる。
本明細書の記載に従い食品組成物を製造するとき、アセトアルデヒド結合性化合物を、それ自体固体または液体形で、または種々の担体または添加剤と共に添加できる。システインのような数種のアセトアルデヒド結合性化合物は水性溶液として食品に添加でき、または水性溶液を化合物から作り得る。可溶性形のアセトアルデヒド結合性化合物が、胃に行ったときに胃内でアセトアルデヒドに直ぐに結合できるため、アセトアルデヒド、特にシステインを含む飲料は効率的に働く。固体形および溶液に加えて、本アセトアルデヒド結合性化合物はまた、食品に、例えば種々の混合物、分散、ゲルまたはエマルションとして添加できる。持続的な方法でアセトアルデヒド結合性化合物を放出する、ゲルのような形でアセトアルデヒド結合性化合物を添加することは好ましい。このようなゲルおよび他の製品は公報WO02/36098に記載されている。本アセトアルデヒド結合性化合物はまた油または水と油の混合物として添加できる。
本発明はまた、少なくとも1種のアセトアルデヒド結合性化合物を含む食品に添加する固体、半固体または液体製品にも関する。このような製品は、食品に適当な液体または固体担体または添加剤を含み得る。製品の用量は、好ましくは食品の一定部分あたりで示す。消費者に与える投与量および表示は、容易に読み、理解できなければならない。適当な担体および補助物質は、例えば、種々の粉末または顆粒物質、炭水化物、デンプン、繊維、セルロース、タンパク質、糖タンパク質、糖アルコール、糖、塩、香辛料、および香辛料混合物、液体形態で投与される製品、例えば種々の水性溶液、油、シロップおよび食品に適当な他の担体および補助物質を含む。本製品はまた種々の増量剤、香味剤、香料、安定化剤、緩衝剤および/または防腐剤を含んでもよい。
本発明の好ましい態様によって、アセトアルデヒド結合性化合物を小腸およびとりわけ大腸までの全ての経路を運搬できる食品、栄養補助成分および/または飲料成分にアセトアルデヒド結合性化合物を添加し得る。このような成分は、セルロース、セルロースの誘導体、糖タンパク質、例えばラクトース、または対応する方法で働く物質のような、消化管で全くまたはほとんど分解しない種々の物質を含み得る。
本発明の他の好ましい態様によって、食品組成物は、アセトアルデヒド結合性化合物を、該化合物が小腸、小腸の終点、特に、および大腸、とりわけ大腸の始点まで遊離されないように、保護された形で含み得る。アセトアルデヒド結合性化合物の保護は、例えば、顆粒、ペレットなどの医薬製剤の製造により提供でき、それはアセトアルデヒド結合性化合物を含み、それはその環境中のpHが6.5またはそれより高くなるまで溶解しないポリマーフィルムでコートする。あるいは、本保護は、例えば、大腸中の細菌により分泌される酵素の作用下まで溶解しない成分の手段により提供できる。本成分は、例えば、ポリマーであり得、それは製剤のまたは製剤に含まれる顆粒中の充填剤としても使用できる(WO02/36098)。
胃の酸性環境では溶解しないポリマー製のフィルムコーティングは、医薬錠剤、カプセルまたは顆粒上に形成し得る(例えば、D.R. Friend, Oral Colon-Specific Drug Delivery, CRC Press, Florida, ISBN 0-8493-6688-7, 1992)。腸溶性ポリマーは、その溶解製がpHに依存するポリマーを意味する。フィルム形成ポリマーの溶解pHは、好ましくは6.0から7.5、最も好ましくは6.5から7.0である。
本明細書の記載によって、アセトアルデヒド結合性化合物は、好ましくは腸溶性フィルムでコートされたペレットの顆粒のような、医薬製剤中の食品に入れる。顆粒が小腸または大腸の端に到達したとき、本フィルムが溶解し、アセトアルデヒド結合性化合物が遊離され、それが遊離領域上で作用する。
ポリマーフィルムは、例えば、AquatericTMの下に販売されている品質のような酢酸フタル酸セルロース(CAP)、Eudragit-STMのようなメタクリル酸誘導体、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラート、またはAqouatTMの商品名の下に販売されているグレードのようなヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネートなどから形成され得る。腸溶性フィルムでコートされている顆粒およびペレットならびにそれらの製造法は、特許公報WO02/36098に記載されている。
施されたフィルムコーティングが小腸の終点または大腸の始点まで溶解しない腸溶錠は、例えば以下の組成を有し得る。フィルムを形成するポリマーの量は、錠剤の全質量の5から20%、最も好ましくは10から15%であり得る。リン酸水素カルシウムのような、膨張しない増量剤を医薬添加剤に添加できる。
本製剤はまた、アセトアルデヒド結合性物質を含み、腸溶性フィルムでコートされた顆粒を含み得る。顆粒の全質量中のフィルム形成腸溶性ポリマーの量は、5から30%、最も好ましくは15から25%であり得る。本顆粒は、20から40%、好ましくは約30%の、リン酸水素カルシウムのような水にほとんど溶けない増量剤を含み得る。
腸溶性フィルムでコートされた顆粒の結合剤は腸溶性ポリマーであ合ってよく、その溶解pHは6.0から7.5、最も好ましくは6.5から7.0である。顆粒中の結合剤の量は2から5%、好ましくは3から4%である。
本発明の製剤は、上記の通りの腸溶性にコートされ、その上に腸溶性フィルムがまた形成されている顆粒を含む錠剤も含み得る。このような製剤を製造するための錠剤は、腸溶性顆粒だけでなく、直接圧縮に適当な増量剤、例えば微晶性セルロースも含み、錠剤中のその量は30から70%、好ましくは40から60%である。
食品は全ての適当な固体、半固体または液体食品であり得る。それは、好ましくは、サワー・ミルク製品、例えば、ヨーグルト、サワー・ミルクまたはサワー全乳のような7より低いpHを有する食品であり得る。
本発明の目的で適当なpHに加えて、サワー・ミルク製品の一つの利点は、製品の継続期間がかなり短く、それにより、アセトアルデヒド結合性化合物の早すぎる放出が起こりそうにないとの事実である。生来、ヒト大腸にはエタノールが存在する;故に、非常に広範に消費される製品へのアセトアルデヒド結合性化合物の添加は、筋が通っている。アセトアルデヒド結合性化合物の味が、該化合物の遊離が小腸および大腸まで起こらないため、音大ではないというのはかなりの利点である。この場合、本化合物を望むならば大量に、すなわち、ヒト体重1kgあたりについて安全に推奨される最高量である量でも、添加できる。
胃に長時間残る錠剤、カプセルまたは顆粒も食品組成物に添加できる。本錠剤、顆粒または対応する製剤を、それらが胃粘膜に付着するように、または胃内で浮遊するように製造できる。本製剤は、添加剤として種々のキトサン・グレードのようなカチオン性ポリマーを使用することにより、胃の粘膜に柔軟性を付与し得る。胃内で浮遊する製剤は、ゲルを形成するポリマー(例えばアルギン酸)の使用により、および、特許公報WO02/36098に記載の通り、製剤への炭酸水素ナトリウムの添加により提供する。
胃でアセトアルデヒドと局所的に結合する製剤は、胃でゲルを形成する錠剤、またはゲルを形成する粉末または顆粒のオン号物を含むカプセルであり得る。アセトアルデヒド結合性物質に加えて、本製剤は、キトサン、アルギネート、ナトリウムカルボキシ−メチルセルロース・グレード、カルボマーまたは水酸化アルミニウムのような胃内でゲルを形成するポリマーを含み得る。胃で浮遊を促進するために、本製剤はまた炭酸水素ナトリウムを含み得る。
製剤中のポリマーの量は10−50%、好ましくは15−40%、および最も好ましくは20−30%である。
炭酸水素ナトリウムの量は、ポリマーの量の10−30%、好ましくは20%であり得る。
食品組成物に添加し、そして胃内でアセトアルデヒドを結合する製剤は、錠剤または顆粒製剤であってよく、ここで、アセトアルデヒド結合性物質を必要な増量剤と混合し、その後、結合剤としての腸溶性ポリマーの使用により造粒される。使用する結合剤は、任意の既知の腸溶性ポリマー、最も好ましくは6から7の溶解pHを有するポリマーであってよく、そして最も好ましくは、ポリマーはEudragit LおよびEudragit Sの商品名により既知の全てのメタクリレート誘導体である。製剤中の腸溶性ポリマーの量は、好ましくは2から5%、最も好ましくは3から4%である。
胃内でアセトアルデヒドを局所的に結合する製剤は、液体製剤、すなわち、アセトアルデヒド結合性物質に加えて、またアルギン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、炭酸水素ナトリウム、および水を含む混合物であり得る。全製剤中の水の量は、70から90%、最も好ましくは約75から85%である。製剤中のアルギン酸ナトリウムの量は、好ましくは2から10%、最も好ましくは約5%であり、そして水酸化アルミニウムの量は好ましくは5から15%、最も好ましくは約10%である。
顆粒を含む製剤の相対的組成は、例えば下記の通りである:
Figure 2008534001
液体製剤の相対的組成は、例えば下記の通りである:
Figure 2008534001
食品と共に摂取され、そして腸に行く投与単位は、好ましくは50から500mg、好ましくは50から300mg、および最も好ましくは100から200mgのアセトアルデヒド結合性物質である。
特許公報WO02136098に記載され、そして持続された方法で胃内にアセトアルデヒドを放出する他の製剤、または小腸もしくは大腸でアセトアルデヒドを結合できる化合物を放出する製剤を、また食品組成物に添加できる。
アセトアルデヒドを結合できる化合物を放出する製剤を、食品への添加を目的とした組成物または製品として食品に添加することが有利である。その場合、アセトアルデヒド結合性物質は早く遊離し過ぎず、食品の消費に関連してまたは腸内においてのみである。
小腸または大腸まで遊離されない食品製剤の添加により得られるのと同様の利益が、持続された方法で胃内のアセトアルデヒドを結合する化合物を放出する製剤としてアセトアルデヒド結合性物質を食品に添加したときに得られる。
胃内でアセトアルデヒドを結合する化合物を放出する、または小/大腸でアセトアルデヒドを結合する化合物を放出する上記製剤もまた、食品に同時に添加できる。加えて、アセトアルデヒド結合性化合物を、製品中に含まれるアルデヒドを、該製品の消費前でさえ結合する形で食品に添加することもできる。
実施例1
本試験において、システインが軽アルコール飲料およびヨーグルトのような乳製品からのアセトアルデヒドを結合する能力を試験した。
4種のフィンランドのヨーグルトおよび3種のビール中のアセトアルデヒドの量を、標準法の手段により測定した(Homann et al. 1997. High acetaldehyde levels in saliva after ethanol consumption: Methodological aspects and pathogenic implications. Carcinogenesis 18:1739-1743)。
ビール中の平均アセトアルデヒド濃度(±SEM)は146±30μMであった。L−システインを、該製品の最終システイン濃度が0(コントロール)、0.1、3および10mMとなるように添加した(すなわち、0mg/l、12.1mg/l、363mg/lおよび1210mg/l);その後、ビールを5分、室温でインキュベートした。その後、アセトアルデヒド含量をガスクロマトグラフィーの手段により測定した。処理後のアセトアルデヒド濃度は、各々146±30μM、133±32μM、26±9μMおよび10±3μMであった。
ヨーグルト中、アセトアルデヒド濃度は平均419±53μMであった。L−システインを、最終製品中のシステイン濃度が0(コントロール)、0.1、3および10mMとなるように添加した(すなわち、0mg/l、12.1mg/l、363mg/l、および1210mg/l);その後、ヨーグルトを5分、室温でインキュベートした。処理後のアセトアルデヒド濃度は419±53μM、240±42μM、55±15μM、および15±2μMであった。
製品中のアセトアルデヒドの80%を超えて、3mMものシステイン(363mg/l)を除去することが可能であった。
実施例2
10mMのL−システインを、レモン風味のミネラル・ウォーター、牛乳、サワー・ミルク、およびヨーグルトのような種々の製品に添加する。システインの一部が製品中のアセトアルデヒドの結合により消費されるため、アセトアルデヒドを含む製品の系に入るシステインの量は、約7mM、すなわち約848mg/lである。アセトアルデヒドを含まない製品の系に入るシステインの量は、約1210mg/lである。
実施例3
特許公報WO02/36098に記載の通り、L−システインを含む腸溶性フィルムでコートした顆粒を製造する。本フィルムの溶解pHは約7である。
Figure 2008534001
本顆粒を、ヨーグルトに、L−システインの量が1000mg/ヨーグルトlとなるように添加し、それにより、2dlのヨーグルトから得られるL−システインの量は200mgのL−システインであるはずであり、小腸の終点または大腸の始点までの全ての経路にわたり輸送される。
相応じて、特許公報WO02/36098に記載の通り、胃用の製剤を製造できる。
実施例4
前実施例で製造した小/大腸でシステインを遊離する顆粒をインビトロでの機能について試験した。本顆粒を溶解装置のような適当な装置中で、pHを測定しているヨーグルトと混合する。サンプルを数時間採り、アセトアルデヒド含量を決定する。4から6時間後、ヨーグルトのpHは7に上昇し、アセトアルデヒド含量を決定するためにサンプリングを続ける。
同様の装置をまた使用して、持続された方法で胃中にシステインを遊離する食品中の製剤の遊離を試験できる。

Claims (37)

  1. 少なくとも1種のアセトアルデヒド結合性化合物が添加されていることを特徴とする、食品組成物。
  2. アセトアルデヒド結合性化合物が1個以上の遊離スルフヒドリルおよびアミノ基を含むことを特徴とする、請求項1に記載の食品組成物。
  3. アセトアルデヒド結合性化合物が、式(I)
    Figure 2008534001
    〔式中、
    は水素または1−4炭素原子を有するアシル基であり;
    はスルフヒドリルまたはスルホン基であり;
    nは1または2である。〕
    の化合物、またはこれらの化合物の塩の1種以上を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の食品組成物。
  4. アセトアルデヒド結合性化合物が:L−システイン、D−システイン、システイン酸、システイン グリシン、トレオ−またはエリトロ−β−フェニル−DL−システイン、β−テトラメチレン−DL−システイン、メチオニン、L−アスコルビン酸、D−ペニシラミンおよびN末端を有するそのジペプチド、セミカルバジド、還元グルタチオン、β−メルカプトエチルアミン、D,L−ホモシステイン、N−アセチルシステイン、L−システイニル−L−バリン、β−β−テトラメチレン−DL−システイン、システイニル−グリシン、メルカプトエチルグリシン、tre−(5)−β−フェニル−DL−システイン、エリトロ−β−フェニルDL−システイン、塩酸システイン、塩酸チアミン、またはこれらの化合物のいずれかの塩から成る群から選択されることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の食品組成物。
  5. アセトアルデヒド結合性化合物を含み、それにアセトアルデヒドがそれ自体スルフヒドリル基およびアミノ基の両方を介して結合することを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の食品組成物。
  6. L−システイン、D−システイン、N−アセチルシステイン、またはシステインの誘導体もしくは塩を含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の食品組成物。
  7. シリアルおよびベーキング製品、牛乳、乳製品および牛乳料理、肉、肉料理、魚、魚料理、脂肪、油、脂肪または油製品、卵、ジャガイモ、菓子類、果実およびベリーの料理、野菜、野菜料理、サラダ、飲料、アルコール飲料、塩、糖、甘い食べ物、香辛料、薬味、保存食、栄養補助食品、およびスナックから成る群から選択されることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の食品組成物。
  8. ナッツ、干しブドウ、アーモンド、ポップコーン、ポテト・チップ、コーン・チップ、チーズ・スナック、クラッカー、およびドライ・フルーツから成る群から選択されることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の食品組成物。
  9. 朝食用シリアル製品、コーヒーと共に出すパン、ビスケット、クラッカー、パン、甘いペストリー、塩辛いペストリー、ピッツァ、小麦粉、パスタ、ポリッジ、米および米製品、コーンおよびコーン製品から成る群から選択されることを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の食品組成物。
  10. 牛乳、ミルク・デザート、ミルク・ソース、サワー・ミルク、酸っぱくなった全乳、チーズ、アイスクリームおよびヨーグルトから成る群から選択されることを特徴とする、請求項1から9のいずれかに記載の食品組成物。
  11. 果汁、スポーツ飲料、ソフト・ドリンク、水、角氷、コーヒーおよび紅茶から成る群から選択されることを特徴とする、請求項1から10のいずれかに記載の食品組成物。
  12. アルコール飲料、ビール、ワインおよび強いアルコール飲料から成る群から選択されることを特徴とする、請求項1から11のいずれかに記載の食品組成物。
  13. 食品組成物1キロまたは1リットルあたり、1から5000mg、好ましくは4から4000mg、より好ましくは5から3000mg、さらに好ましくは5から2000mg、なお好ましくは5から1000mg、さらに好ましくは5から500mg、さらに好ましくは5から300mg、最も好ましくは5から100mgのアセトアルデヒド結合性化合物を含むことを特徴とする、請求項1から12のいずれかに記載の食品組成物。
  14. アセトアルデヒド結合性化合物が、食品組成物が消費される前に一部または完全に食品組成物中のアセトアルデヒドと結合することを特徴とする、請求項1から13のいずれかに記載の食品組成物。
  15. 消費者向けに包装されたまたは瓶詰めされた食品であることを特徴とする、請求項1から14のいずれかに記載の食品組成物。
  16. 飲用組成物が家庭の水であることを特徴とする、請求項1から15のいずれかに記載の食品組成物。
  17. 飲用組成物が包装されたまたは瓶詰めされた水であることを特徴とする、請求項1から16のいずれかに記載の食品組成物。
  18. 消化管でほとんど分解されず、食品への添加に適する物質(該物質は大腸までの全てを移動する)を含むことを特徴とする、請求項1から17のいずれかに記載の食品組成物。
  19. アセトアルデヒド結合性化合物を、該化合物が小腸または大腸まで遊離されないように保護された形で含むことを特徴とする、請求項1から18のいずれかに記載の食品組成物。
  20. アセトアルデヒド結合性化合物が、6.5またはそれより高いpHの環境で溶解するポリマーフィルムを含む構造内に保護されていることを特徴とする、請求項19に記載の食品組成物。
  21. アセトアルデヒド結合性化合物を、持続された方法で該化合物が胃内に放出されることを可能にする形で含む、請求項1から18のいずれかに記載の食品組成物。
  22. 食品がサワー・ミルク製品のような酸っぱい食品であることを特徴とする、請求項19から21のいずれかに記載の食品組成物。
  23. 食品組成物の製造法であって、アセトアルデヒド結合性化合物を選択した食品に添加し、該組成物を包装するかまたは瓶詰めするか、消費者に届けるべき何らかの他の方法で調製することを特徴とする、方法。
  24. 食品組成物が家庭の水であり、該アセトアルデヒド結合性化合物を飲料水に水道局(water utility)での任意の処理段階で添加することを特徴とする、請求項23に記載の方法。
  25. 食品組成物が家庭の水であり、該アセトアルデヒド結合性化合物を蛇口に付けたディスペンサーの手段により飲料水に添加することを特徴とする、請求項23に記載の方法。
  26. 食品組成物がビール、ソフト・ドリンクまたはミネラル・ウォーターのような飲用可能な液体であり、該アセトアルデヒド結合性化合物を、該液体に蛇口に付けたディスペンサー、または自動飲料ディスペンサーの手段により添加することを特徴とする、請求項23に記載の方法。
  27. 食品組成物がソフト・ドリンク、ミネラル・ウォーターまたはわき水のような包装されたまたは瓶詰めされた飲用可能な液体であり、該アセトアルデヒド結合性化合物を瓶詰めまたは包装に関連して添加することを特徴とする、請求項23に記載の方法。
  28. 添加するアセトアルデヒド結合性化合物が、飲用組成物1リットルあたり1から5000mg、好ましくは5から4000mg、より好ましくは5から3000mg、さらに好ましくは5から2000mg、なお好ましくは5から1000mg、さらに好ましくは5から500mg、より好ましくは5から300mg、最も好ましくは5から100mgのアセトアルデヒド結合性化合物であることを特徴とする、請求項23から27のいずれかに記載の方法。
  29. アセトアルデヒド結合性化合物を、食品に添加するのに適し、そして消化管で分解されないかほとんど分解されない物質と共に食品に添加することを特徴とする、請求項23から28のいずれかに記載の方法。
  30. アセトアルデヒド結合性化合物を、該化合物が小腸または大腸まで遊離されないように保護された形で食品に添加することを特徴とする、請求項23から29のいずれかに記載の方法。
  31. アセトアルデヒド結合性化合物を、該化合物が持続された方法で該化合物が胃内に放出されることを可能にする形で食品に添加することを特徴とする、請求項23から29のいずれかに記載の方法。
  32. 食品に含まれているアセトアルデヒドを該食品から減らすまたは除く方法であって、
    − 該食品に含まれるアセトアルデヒドの量を測定し;
    − 該食品に、少なくとも該食品中の該アセトアルデヒドを結合できる量のアセトアルデヒド結合性化合物を添加し;
    − 該アセトアルデヒド結合性化合物を、該食品中のアセトアルデヒドと、適当な条件下、結合したアセトアルデヒドから生物に無害な化合物を形成するのに十分に長く反応させる
    工程を含むことを特徴とする、方法。
  33. 少なくとも1種のアセトアルデヒド結合性化合物および、所望により、食品に適した担体および/または添加剤を含むことを特徴とする、食品への添加を目的とした固体または液体組成物。
  34. 消費者向けの包装されたまたは瓶詰めされた製品であることを特徴とする、請求項33に記載の組成物。
  35. アセトアルデヒド結合性化合物を、天然に形成されたか、アルコール消費および/または喫煙に関連して口腔、咽頭、または消化管に行く、またはそこで形成されるアセトアルデヒドを結合する量で食品に添加することを特徴とする、食品組成物の製造のためのアセトアルデヒド結合性化合物の使用。
  36. 口腔、咽頭、食道、胃、小腸および大腸の癌の危険性を減少させる方法であって、食品組成物をヒトに与えるかまたは動物の飼養のために与え、アセトアルデヒド結合性化合物(複数もある)が食品組成物に添加されていることを特徴とする、方法。
  37. ヒトが組成物をアルコール消費および/または喫煙に関連して摂取することを特徴とする、請求項36に記載の方法。
JP2008503542A 2005-04-01 2006-04-03 口内および消化管中のアセトアルデヒドを結合するための食品組成物および該組成物の製造法 Pending JP2008534001A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FI20050341A FI122914B (fi) 2005-04-01 2005-04-01 Elintarvikekoostumus asetaldehydin sitomiseksi suussa ja ruoansulatuskanavassa ja menetelmä koostumuksen valmistamiseksi
PCT/FI2006/000104 WO2006103316A1 (en) 2005-04-01 2006-04-03 Food composition for binding acetaldehyde in mouth and in digestive track, and method for the preparation of the composition

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008534001A true JP2008534001A (ja) 2008-08-28
JP2008534001A5 JP2008534001A5 (ja) 2009-03-19

Family

ID=34508046

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008503542A Pending JP2008534001A (ja) 2005-04-01 2006-04-03 口内および消化管中のアセトアルデヒドを結合するための食品組成物および該組成物の製造法

Country Status (8)

Country Link
US (2) US20080166394A1 (ja)
EP (1) EP1863360A1 (ja)
JP (1) JP2008534001A (ja)
KR (1) KR20080009701A (ja)
CN (2) CN101208015A (ja)
EA (1) EA017831B1 (ja)
FI (1) FI122914B (ja)
WO (1) WO2006103316A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009537613A (ja) * 2006-05-22 2009-10-29 ビオヒット・ユルキネン・オサケユキテュア アセトアルデヒドを結合するための食品用組成物
WO2012023578A1 (ja) * 2010-08-19 2012-02-23 株式会社明治 乳酸菌および/またはビフィズス菌の生残性向上剤
JP2015518038A (ja) * 2012-05-28 2015-06-25 ビオヒット・ユルキネン・オサケユキテュアBiohit Oyj 頭痛予防用組成物
JP5774000B2 (ja) * 2010-06-19 2015-09-02 天野エンザイム株式会社 口腔内アセトアルデヒド低減剤

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008194030A (ja) * 2007-01-15 2008-08-28 Kitakyushu Foundation For The Advancement Of Industry Science & Technology 異常プリオンタンパク質検出用組成物ならびにそれを用いた検出方法、異常プリオンタンパク質増殖阻止方法、そのために使用できる異常プリオンタンパク質増殖阻止用飼料及び食品、およびスーパーオキシド生成防止方法およびプリオン由来ペプチドもしくはプリオンタンパク質検出用組成物ならびに検出方法
DE102011001768A1 (de) 2011-04-04 2012-10-04 Gunnar Frank Präparat oder Nahrungsergänzungsmittel
FI20115680L (fi) * 2011-06-29 2012-12-30 Biohit Oyj Nestemäisiä farmaseuttisia koostumuksia tai yhdistelmätuotteita
US20140147521A1 (en) 2012-11-27 2014-05-29 Breathalyzer Equalizer, LLC Breath alcohol equalization composition
FI20135097L (fi) * 2013-02-01 2014-08-02 Biohit Oyj Koostumus aldehydien sitomiseen suussa
DE102013204997A1 (de) 2013-03-21 2014-09-25 Siemens Aktiengesellschaft Vorrichtung zum Sortieren von Gegenständen
FI20135503L (fi) * 2013-05-13 2014-11-14 Biohit Oyj Kysteiini tai sen johdannainen atrofisen gastriitin hoitamiseen
CA3085223A1 (en) * 2017-12-21 2019-06-27 Pepsico, Inc. Multi-ingredient ephemeral beverage pod for making a beverage
CN110684634B (zh) * 2019-09-10 2022-06-10 浙江中医药大学 以浸提型保健酒的药渣加工蒸馏保健酒的方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002309231A (ja) * 2000-12-21 2002-10-23 Consortium Elektrochem Ind Gmbh 遊離アルデヒドの除去法
JP2004512353A (ja) * 2000-10-30 2004-04-22 ライセンティア・リミテッド 唾液、胃、大腸におけるアセトアルデヒドを結合するための方法および製剤
JP2004519550A (ja) * 2001-03-23 2004-07-02 ソシエテ デ プロデユイ ネツスル ソシエテ アノニム 芳香含有成分の改良
JP2005013561A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Japan Polypropylene Corp 脱臭剤及びそれを含有する熱可塑性樹脂組成物

Family Cites Families (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0054795B1 (en) * 1980-12-09 1987-07-15 Teijin Limited Novel halogenated prostacyclins, process for the production thereof, and pharmaceutical use thereof
US4496548A (en) * 1983-02-04 1985-01-29 Moldowan Mervin J Composition and method for reducing hangover
GB8313044D0 (en) * 1983-05-12 1983-06-15 Caseley J R Reducing toxic effects of tobacco
US4528295A (en) * 1983-08-15 1985-07-09 Boris Tabakoff Composition and method for reducing blood acetaldehyde levels
JPS6116144A (ja) 1984-06-29 1986-01-24 Fujitsu Ten Ltd 異常シフト警報装置
JPS61134313A (ja) * 1984-12-03 1986-06-21 Suntory Ltd アルデヒドの毒性抑制剤
US5202354A (en) * 1986-02-18 1993-04-13 Takeda Chemical Industries, Ltd. Composition and method for reducing acetaldehyde toxicity
PH22818A (en) 1986-02-18 1989-01-19 Takeda Chemical Industries Ltd Composition and method for reducing acetaldehyde toxicity
HU201865B (en) * 1989-04-28 1991-01-28 Pecsi Dohanygyar Tobacco-smoke filter of high efficiency
JPH0795871B2 (ja) 1989-07-03 1995-10-11 株式会社日立製作所 分散型制御装置及びその試験方法
JPH0374327A (ja) 1989-08-16 1991-03-28 Ajinomoto Co Inc アルコール代謝促進剤
JPH0421635A (ja) * 1990-05-16 1992-01-24 Suntory Ltd アセトアルデヒドの毒性抑制剤およびアセトアルデヒドの毒性抑制に有効な飲食物
JP3013860B2 (ja) * 1991-03-22 2000-02-28 三菱瓦斯化学株式会社 食品保存剤およびこれを用いた食品の保存方法
FI93924C (fi) * 1991-09-17 1995-06-26 Martti Lauri Antero Marvola Menetelmä säädellysti lääkeainetta vapauttavan valmisteen valmistamiseksi
AU6471696A (en) * 1996-07-22 1998-02-10 Kouki Bussan Yugenkaisha Novel adsorbent
US5829449A (en) 1997-09-19 1998-11-03 Thione International, Inc. Smoking products containing antioxidants
US5922346A (en) * 1997-12-01 1999-07-13 Thione International, Inc. Antioxidant preparation
AU4398299A (en) * 1999-05-24 2000-12-12 Hee Jung Kim Composition for recovering from a hangover and for preventing brain cell damage
ITPI20010014A1 (it) 2001-03-05 2002-09-05 Ivo Pera Composto per filtri per sigarette,o altri articoli da fumo,a base di sostanze antiossidanti ed il filtro cosi'ottenuto
JP2003055215A (ja) 2001-06-05 2003-02-26 Ajinomoto Co Inc 肝線維化抑制剤
WO2002098405A1 (fr) 2001-06-05 2002-12-12 Ajinomoto Co., Inc. Inhibiteurs de fibrose du foie
CN1317979C (zh) * 2001-12-21 2007-05-30 Dsmip资产有限公司 改良的富含甲硫氨酸的食品和它们的制造方法
US6936283B2 (en) * 2003-07-25 2005-08-30 Langeland Bjoern T. Composition for stimulation of specific metallo-enzymes
CA2555099C (en) 2004-02-17 2013-02-05 Markus Graf V. Matuschka-Greiffenclau Alcohol metabolism moderating composition

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004512353A (ja) * 2000-10-30 2004-04-22 ライセンティア・リミテッド 唾液、胃、大腸におけるアセトアルデヒドを結合するための方法および製剤
JP2002309231A (ja) * 2000-12-21 2002-10-23 Consortium Elektrochem Ind Gmbh 遊離アルデヒドの除去法
JP2004519550A (ja) * 2001-03-23 2004-07-02 ソシエテ デ プロデユイ ネツスル ソシエテ アノニム 芳香含有成分の改良
JP2005013561A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Japan Polypropylene Corp 脱臭剤及びそれを含有する熱可塑性樹脂組成物

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009537613A (ja) * 2006-05-22 2009-10-29 ビオヒット・ユルキネン・オサケユキテュア アセトアルデヒドを結合するための食品用組成物
JP5774000B2 (ja) * 2010-06-19 2015-09-02 天野エンザイム株式会社 口腔内アセトアルデヒド低減剤
WO2012023578A1 (ja) * 2010-08-19 2012-02-23 株式会社明治 乳酸菌および/またはビフィズス菌の生残性向上剤
JPWO2012023578A1 (ja) * 2010-08-19 2013-10-28 株式会社明治 乳酸菌および/またはビフィズス菌の生残性向上剤
JP6088821B2 (ja) * 2010-08-19 2017-03-01 株式会社明治 乳酸菌および/またはビフィズス菌の生残性向上剤
JP2015518038A (ja) * 2012-05-28 2015-06-25 ビオヒット・ユルキネン・オサケユキテュアBiohit Oyj 頭痛予防用組成物

Also Published As

Publication number Publication date
EP1863360A1 (en) 2007-12-12
CN104172194A (zh) 2014-12-03
WO2006103316A1 (en) 2006-10-05
EA200702037A1 (ru) 2008-02-28
FI122914B (fi) 2012-08-31
US8227513B2 (en) 2012-07-24
FI20050341A (fi) 2006-10-02
CN101208015A (zh) 2008-06-25
US20100063149A1 (en) 2010-03-11
FI20050341A0 (fi) 2005-04-01
US20080166394A1 (en) 2008-07-10
KR20080009701A (ko) 2008-01-29
EA017831B1 (ru) 2013-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8227513B2 (en) Food composition for binding acetaldehyde in mouth and in digestive track, and method for the preparation of the composition
ES2343101T3 (es) Extractos de granada, productos nutricionales que los contienen y sus usos
EP1180944B1 (en) Compositions containing creatine in suspension
US20010031729A1 (en) Composition comprising carbohydrate and peptide material and its use as an energy supplement after or during physical exercise or as a metabolic nutrient for oral consumption
KR20090030272A (ko) 아세트알데히드를 결합시키는 식료품을 위한 조성물
JP2017081970A (ja) シトルリンおよびアルギニンを含有する即効性血中アルギニン濃度上昇型経口剤
CN103998028B (zh) 用于减小或消除苦味的化合物、组合物和方法
JP3983951B2 (ja) 滋養強壮剤及び滋養強壮飲食物
JP5053535B2 (ja) 寝つきまたは寝起き改善用経口剤
JP2004520341A (ja) 血圧低下効果を有する機能製品中のベタインの使用
JP6942113B2 (ja) アミノ酸含有組成物
JP2005046054A (ja) ダイエット食品及びダイエット用製剤
JP2016214094A (ja) 青汁
JP7462338B2 (ja) 抗疲労剤
JP2019182871A (ja) 血中中性脂肪上昇抑制組成物
RU2157647C1 (ru) Пищевая добавка и способ ее получения, биологически активная добавка к пище и способ ее получения, пищевой продукт и способ его получения
JP6829487B2 (ja) 抗疲労剤
JP2000270809A (ja) 健康食品
JP2017008002A (ja) 抗疲労剤
JP2006077027A (ja) 滋養強壮剤及び滋養強壮飲食物
JP2005281145A (ja) ローヤルゼリー由来の新規アンジオテンシンi変換酵素阻害ペプチド
RO122116B1 (ro) Produse alimentare modificate, având conţinut ridicat de metionină, şi procedeu de preparare a acestora
JP2022056677A (ja) 貧血の予防又は治療用組成物、血中ヘモグロビン濃度の増加又は低下予防用組成物、及び血中赤血球数の増加又は低下予防用組成物
JP2022144737A (ja) 安静時エネルギー消費量の上昇用又は低下予防用組成物及び呼吸商の低下用又は上昇予防用組成物
JP2020083877A (ja) 貧血改善剤および貧血予防剤

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090128

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100608

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100903

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100910

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101111

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110301

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110301

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110701

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110701

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20110825

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20110825

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20110916

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20121226

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130107

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130201

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130206