JP2003055215A - 肝線維化抑制剤 - Google Patents

肝線維化抑制剤

Info

Publication number
JP2003055215A
JP2003055215A JP2002159995A JP2002159995A JP2003055215A JP 2003055215 A JP2003055215 A JP 2003055215A JP 2002159995 A JP2002159995 A JP 2002159995A JP 2002159995 A JP2002159995 A JP 2002159995A JP 2003055215 A JP2003055215 A JP 2003055215A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cysteine
liver
food
hepatic fibrosis
drug
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002159995A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiro Sonaka
一郎 惣中
Sonoko Ishizaki
園子 石崎
Megumi Nakajo
恵 中條
Takashi Horie
孝 堀江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
Priority to JP2002159995A priority Critical patent/JP2003055215A/ja
Publication of JP2003055215A publication Critical patent/JP2003055215A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】肝線維化抑制作用を著しく示す成分を開発し、
これを有効成分として使用し、肝臓疾患用薬剤等医薬品
のみならず、肝機能を改善、維持する保健機能食品、病
者用食品等飲食品の形態でも適用可能な肝線維化抑制剤
を提供する。 【解決手段】システイン(塩の形態でもよい。)を含有
する肝線維化抑制剤であって、肝線維化抑制のための有
効成分としてシステインのみを含有し、システインの1
日当たりの投与量又は摂取量が遊離体換算でかつ経口投
与又は経口摂取換算で表したときに、少なくとも200
mgである肝線維化抑制剤を提供する。医薬品や飲食品
の形態で実施することができる。肝臓疾患、中でも代償
性肝硬変等肝硬変に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規肝線維化抑制
剤、より詳しくはシステインを有効成分として含有する
肝線維化抑制剤に関する。肝線維化を有効に抑制し、有
効成分がアミノ酸の一成分であり経口投与又は経口摂取
が可能であるところから、肝硬変等肝臓疾患用薬剤(医
薬品)、或いは保健機能食品、病者用食品等飲食品の形
態で使用することができる。
【0002】
【従来の技術】肝線維化に起因する肝硬変等肝臓疾患用
薬剤として有効な薬剤(予防、改善及び/又は治療剤)
は見当たらない。
【0003】例えば、肝硬変はウイルス性やアルコール
性肝炎等の慢性肝疾患の終末像であるばかりでなく、高
率に肝細胞癌に進行することから、合併症(腹水・浮
腫、脳症、黄疸)に対する既存療法の他に、肝硬変の病
因である肝線維化に対する直接的な治療法の開発が望ま
れている。
【0004】肝線維化はウイルスやアルコール等の外的
要因若しくは自己免疫異常が関与する内的要因によって
惹起される肝細胞壊死と、肝機能を維持するための肝再
生とのバランスが崩れた場合に、肝臓組織を修復するた
めにコラーゲン等の細胞外マトリックスが過剰沈着した
結果と考えられている。細胞レベルでは、肝実質細胞の
障害、壊死がクッパー細胞や内皮細胞等を活性化し、活
性化されたクッパー細胞や内皮細胞等からTNF-α、TGF-
β、PDGFが放出される。次に、それ等の因子が、肝線維
化の主役とされている星細胞を活性化し、細胞増殖とコ
ラーゲンの合成が惹起されるものと考えられている。
【0005】そこで、肝線維化に対する直接的で著効を
示す薬剤の開発が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、肝線維化抑制作用を著しく示す成分を開発
し、これを使用し肝臓疾患用薬剤等医薬品のみならず、
保健機能食品、病者用食品等飲食品の形態でも適用可能
な薬剤を提供するすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決すべく、鋭意検討を進めた結果システイン単独で前
記肝線維化抑制作用を著しく示し、これを有効成分に使
用し、システインを1日当たり遊離体換算でかつ経口投
与又は経口摂取換算で表したときに少なくとも200m
g投与することにより肝臓疾患用薬剤として使用するこ
とができること、また肝臓疾患用薬剤等医薬品のみなら
ず、保健機能食品、病者用食品等飲食品の形態でも適用
できること等を見出し、これ等の各種知見に基づいて本
発明を完成するに到った。
【0008】即ち、本発明はシステインを含有する肝線
維化抑制剤であって、肝線維化抑制のための有効成分と
してシステインのみを含有し、システインの1日当たり
の投与量又は摂取量が、遊離体換算で、かつ経口投与又
は経口摂取換算で表したときに少なくとも200mgで
あることに特徴を有する肝線維化抑制剤に存する。但
し、システインは遊離体のみならず、塩の形態でも使用
することができる。
【0009】システインの1日当たりの投与量又は摂取
量として、遊離体換算で、かつ経口投与又は経口摂取換
算で表したときに、好ましくは500mg〜20g程
度、より好ましくは2〜10g程度、更に好ましくは
2.5〜8g程度を選択することができる。
【0010】本発明においては、経口投与や経口摂取
(飲食品の場合等)に限定されることはなく、非経口投
与或いは非経口摂取も可能であり、その場合の1日当た
りの投与量或いは摂取量については前記経口投与又は経
口摂取換算量で表した量に対応する量を選択することが
できる。更に、前記1日当たりの投与量或いは摂取量を
満たす限り、毎日投与又は摂取する必要も無く、例え
ば、2日単位或いは1週間単位での投与或いは摂取が考
えられ、これ等も当然本発明に含まれる。
【0011】この薬剤は、肝臓疾患用薬剤(肝臓疾患の
予防、改善及び/又は治療等に使用する薬剤。)、特に
慢性肝炎、肝硬変及び肝臓癌等医薬品の形態で使用する
ことができるし、保健機能食品、病者用食品等飲食品の
形態で使用することもできる。特に、上記肝硬変として
代償性肝硬変を好ましい例として挙げることができる。
【0012】本発明において有効成分に使用するシステ
インの光学異性体については特に制限は無いが、タンパ
クを構成するアミノ酸であることや生体内で代謝可能な
点で、また飲食品に使用する場合特にL−体で使用する
方が望ましい。
【0013】肝線維化抑制作用を発現するものとして前
記の如くシステインのみを1日当たり特定量投与する薬
剤(飲食品の形態を含む。)は全て本発明に該当し、従
って本発明の目的や本発明で奏する作用(効果)を阻害
しない範囲で各種必要なその他の成分を随時配合、使用
することもできる(例えば、後述の補助剤、担体等)。
【0014】尚、従来からシステインの誘導体では、N-
アセチルシステイン(NAC)はグルタチオンの前駆体と
してばかりでなくそれ自身が抗酸化作用を有することが
知られており、欧米ではアセトアミノフェン等の薬剤性
の肝障害の治療に使用されている。近年、河田等はNAC
や他の抗酸化剤の星細胞への影響をin vitroで検討し、
活性化に伴う星細胞の増殖を抑制することを報告してい
る(Hepatology,27,1265-1274,1998年参照。)が、シス
テインにそのような作用があることは示されておらず、
示唆も無い。
【0015】更に、システインについては、前記NACに
比べてより生理的な化合物であるものの、クッパー細胞
や星細胞又は肝線維化モデルラットを用いた肝線維化抑
制作用については検討されていない。
【0016】また、システインは他の成分と共に肝疾患
の機能改善目的等に使用されている例もあるが、単独で
肝線維化を効果的に抑制することを示唆する報告、先行
文献等は見当たらない。例えば、システイン並びに、シ
スチン、アラニン、アスパラギン酸及びグリシンを含む
アミノ酸組成物を肝物質合成機能障害改善用薬剤として
使用できることが知られているが、特定のアミノ酸につ
いて、特に肝線維化抑制作用を著しく示すことについて
示唆も無い(特公平6-67831号公報参照。)。更にシス
テイン等について抗ウイルス作用(EP0764442A1明細書
参照。)が報告されている。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0018】本発明の薬剤においては,肝線維化抑制作
用を付与するために有効成分にシステインのみを使用
し、医薬品や飲食品の形態で使用することができる。適
用の対象としては、肝線維化抑制作用を利用して慢性肝
炎、代償性肝硬変等の肝硬変及び肝臓癌等肝臓疾患を予
防、改善及び/又は治療する動物、特にヒト(肝臓疾患
患者等)であり、またその作用を利用して飲食品、飼料
等を通じて肝臓の働きを強化、維持することを期待する
健常者、家畜等である。
【0019】システインの入手経路について、調製する
場合その調製法は特に困難は無く従来技術に基づいて容
易に行うことができるし、そのL−体及びD−体につい
ては市販品が存在するので、これ等を購入使用するのが
簡便である。
【0020】システインを塩の形態で使用する場合に
は、従来から知られている造塩工程を利用して、例えば
遊離体から目的とする塩(医薬品又は飲食品として許容
される塩)を容易に調製することができる。例えば、塩
酸塩等を挙げることができる。
【0021】本発明で使用する前記有効成分を肝臓疾患
用薬剤として使用する場合、製剤の形態には特に制限は
無く、経口剤でも非経口剤(注射剤)でもよい。飲食品
として使用する場合、通常は経口摂取となるが、経口で
はない特別(経管等)の摂取手段も考えられる。
【0022】有効成分であるシステインの使用量につい
ては、システインの1日当たりの投与量又は摂取量が遊
離体換算でかつ経口投与又は経口摂取換算で表したとき
に前記特定範囲の量になるように選択すればよい。従っ
て、経口投与(又は経口摂取)の場合、システインの遊
離体換算で1日当たり少なくとも200mg、好ましく
は500mg〜20g程度、より好ましくは2〜10g
程度、更に好ましくは2.5〜8g程度を選択すること
ができる。前述の如く、本発明は、経口投与や経口摂取
(飲食品の場合等)に限定されることはなく、非経口投
与或いは非経口摂取も可能であり、その場合の1日当た
りの投与量或いは摂取量については、上記経口投与又は
経口摂取換算で表した特定範囲の量に対応する量を選択
することができる。例えば、静脈等への注射剤として使
用する場合、前記経口投与(摂取)用製剤に使用する場
合の前記有効成分使用量の二十分の一〜二分の一程度の
使用量を選択することができる。患者の症状やその程
度、或いは剤形の種類等により有効成分の1日当たりの
使用量を上記範囲内で適宜選択すればよい。勿論、重篤
な場合には多目に使用し、一方軽症の場合には少な目に
使用するとよい。投与の回数、時期については、本発明
における前記1日当たりの投与又は摂取量を満たす限
り、数日に1回でも、また1日1回でも可能であるが、
通常は1日当たり数回、例えば2〜4回に分けて、好ま
しくは食後に投与される。
【0023】一方、飲食品に使用する場合、上記経口投
与(摂取)量を基準にその有効成分(システイン)の飲
食品中への配合量(摂取量)を容易に決めることができ
る。
【0024】製剤の調製については、薬理学的に許容し
得る各種の製剤用物質(補助剤等として)を含むことも
できる。製剤用物質は製剤の剤形により適宜選択するこ
とができるが、例えば、賦形剤、希釈剤、添加剤、崩壊
剤、結合剤、被覆剤、潤滑剤、滑走剤、滑沢剤、風味
剤、甘味剤、可溶化剤等を挙げることができる。更に、
製剤用物質を具体的に例示すると、炭酸マグネシウム、
二酸化チタン、ラクトース、マンニトール及びその他の
糖類、タルク、牛乳蛋白、ゼラチン、澱粉、セルロース
及びその誘導体、動物及び植物油、ポリエチレングリコ
ール、及び溶剤、例えば滅菌水及び一価又は多価アルコ
ール、例えばグリセロールを挙げることができる。
【0025】本発明の薬剤は、前述の如く公知の又は将
来開発される様々な医薬製剤の形態、例えば、経口投
与、経腸投与、経皮的投与、吸入投与等各種の投与形態
に調製することができる。本発明の薬剤をこれら様々な
医薬製剤の形態に調製するためには公知の又は将来開発
される方法を適宜採用することができる。
【0026】これ等様々な医薬製剤の形態として、例え
ば適当な固形又は液状の製剤形態、例えば顆粒、粉剤、
被覆錠剤、錠剤、(マイクロ)カプセル、坐剤、シロッ
プ、ジュース、懸濁液、乳濁液、滴下剤、注射用溶液、
活性物質の放出を延長する製剤等を挙げることができ
る。
【0027】以上に例示した製剤形態にある本発明の薬
剤には、薬効を奏するに有効な量(前記1日当たりの投
与又は摂取量)を満たす前記有効成分(システイン)を
含有すべきことは当然のことである。
【0028】それ以外の成分を使用する場合でも、これ
等に基づき或いは知られている製剤技術を利用して、ま
た各種の剤形に応じて必要な製剤を調製することができ
る。
【0029】一方、飲食品への用途についても前記経口
用薬剤その他の説明を参考にして容易に実施することが
できる。
【0030】
【実施例】以下に、実施例及び比較例に基づいて本発明
を詳細に説明するが、本発明はこれ等の実施例に限定さ
れるものではない。
【0031】(実施例1)6週齢SD系雄性ラットに10
mg/kgのジメチルニトロサミン(DMN)を週3回腹腔内に
4週間投与して肝線維化を惹起した。被験物としてL-シ
ステイン(Cys)又はN-アセチルシステイン(NAC)を、
対照としてカゼイン(Casein)を各々0.5%添加した
実験食をDMN投与開始日より供餌した。DMN投与開始28
日目に肝臓を採取し、肝線維化の指標として肝臓中ハイ
ドロキシプロリン(Hyp)量をアミノ酸分析機を用いて
測定した。この結果を図1に示した。この図から明らか
なように、DMNの投与により6倍に増加した肝臓中のHyp
はCysの経口投与により有意に増加が抑制されていた
が、NACの経口投与では対照群と差異が認められなかっ
た。
【0032】(実施例2)SD系雄性ラット(体重200
〜300g)をネンブタール麻酔下にて開腹し、門脈よ
りコラーゲナーゼ溶液を灌流した後肝臓を摘出し、エル
トリエータ法にてクッパー(Kupffer)細胞を分離し
た。5×10cells/mlに調製し96wellマイクロプレ
ートに100μl/wellずつ播き、E−MEM+10%FCSに
て48時間培養後、実験に供した。LPS10μg/mlとL-
システイン(Cys)を0.3mM〜30mM又はN-アセチル
システイン(NAC)を0.3mM〜30mMの濃度になるよ
う同時添加し、4時間後の培養上清中のTNF-α産生量を
ELISA(enzyme-linked immunosorbent assay)法にて測
定した。この結果を図2に示した。この図から明らかな
ように、CysはTNF-αの産生をNACよりも強く抑制した。
【0033】(実施例3)ウイスター(Wistar)系雄性
ラット(体重300〜500g)をネンブタール麻酔下
にて開腹し、門脈よりプロナーゼE溶液及びコラゲナー
ゼ溶液を灌流した後摘出した肝臓を更にプロナーゼE溶
液で消化し、Nycodenz溶液による密度勾配遠心法にて星
細胞を分離、培養した。
【0034】培養開始8−14日目の星細胞をシャーレ
より剥離し、24wellプレートに1.5×10cellsず
つ播種し、10%FCS添加培地で一晩培養後、0.1%FC
S添加培地に交換し更に48時間培養した。その後、L-
システイン(Cys)を0.03〜10mM又はN-アセチルシ
ステイン(NAC)を0.1〜30mMになるように添加した
培地にPDGF(終濃度25ng/ml)を加え、24時間星細胞
を培養した。尚、培養終了6時間前にブロモデオキシウ
リジン(BrdU)を培養系に加えた。培養終了後、細胞へ
のBrdU取り込み量をELISA法で測定し、星細胞のDNA合成
能の指標とした。結果を図3に示す。この図に示す通
り、Cysは星細胞のDNA合成をNACよりも強く抑制した。
【0035】(実施例4)ウイスター(Wistar)系雄性
ラット(体重300〜500g)をネンブタール麻酔下
にて開腹し、門脈よりプロナーゼE溶液及びコラゲナー
ゼ溶液を灌流した後摘出した肝臓を更にプロナーゼE溶
液で消化し、Nycodenz溶液による密度勾配遠心法にて星
細胞を分離、培養した。
【0036】培養開始8−14日目の星細胞をシャーレ
より剥離し、24wellプレートに1.5×10cellsず
つ播種し、10%FCS添加培地で一晩培養後、0.1%FC
S添加培地に交換し更に48時間培養した。その後、L-
システイン(L-Cys)或いはD-システイン(D-Cys)を1
0mMになるように添加した培地にPDGF(終濃度25ng/m
l)を加え、24時間星細胞を培養した。尚、培養終了
6時間前にブロモデオキシウリジン(BrdU)を培養系に
加えた。培養終了後、細胞へのBrdU取り込み量をELISA
法で測定し、星細胞のDNA合成能の指標とした。結果を
図4に示す。この図に示す通り、L-Cys及びD-Cys共に星
細胞のDNA合成を強く抑制した。
【0037】(実施例5)顆粒剤の製造 下記の成分組成に基づいてシステイン含有顆粒剤の製造
例を示す。
【0038】 (成分の組成) 活性物質 :L-システイン 600mg 結合剤 :ハイドロキシプロピルセルロース 100mgコーティンク゛ 剤 :ハイドロキシプロピルセルロース 400mg 香料 :メントール 微量 矯味剤 :アスパルテーム 微量
【0039】活性物質であるL-システインと結合剤であ
るハイドロキシプロピルセルロースとを量り、日局製剤
総則顆粒剤の製法に従って、顆粒を調製する。これに、
コーティング剤であるハイドロキシプロピルセルロース
で剤皮を施した後、更に矯味剤であるアスパルテームと
香料であるメントールで矯味矯臭を施す。
【0040】
【発明の効果】本発明においては、システイン(塩の形
態でもよい。)のみを有効成分として含有する優れた肝
線維化抑制剤を提供し、慢性肝炎、肝硬変特に代償性肝
硬変及び肝臓癌等肝臓疾患用の薬剤(医薬品)の形態で
使用できる外に、食品の分野でも、特に有効成分にL−
体を使用する場合保健機能食品、病者用食品等飲食品の
形態でも使用することができる。
【0041】システインは単独で肝線維化抑制作用を著
しく示し、1日当たり前記特定量のシステインの投与又
は摂取で目的とする効果を奏し、医薬品や飲食品の形態
で使用することができる。
【0042】従って、本発明は産業上、特に医薬品、食
品、医療等の分野で極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1においてハイドロキシプロリ
ン(Hyp)量を測定した結果を示す。Normal:無処置
群;平均値±S.D.(N=8);*p<0.05 vs Casein(対照
群);Dunnettの多重比較。
【図2】図2は、実施例2においてTNF-α産生量を測定
した結果を示す。 ●:Cys;○:NAC。
【図3】図3は、実施例3においてラット肝星細胞DNA
合成に対するシステインの抑制効果を示す。 ●:Cys;○:NAC。
【図4】図4は、実施例4においてラット肝星細胞DNA
合成に対するL-システイン及びD-システインの抑制効果
を示す。 平均値+標準偏差 n=3。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 31/12 A61P 35/00 35/00 A23L 2/00 F (72)発明者 中條 恵 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社医薬研究所内 (72)発明者 堀江 孝 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社医薬研究所内 Fターム(参考) 4B017 LC03 LK14 LL09 4B018 LB08 MD19 ME08 ME14 4C206 AA01 AA02 JA58 MA01 MA04 MA72 MA75 NA14 ZA75 ZB26 ZB33 ZC39

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】システインを含有する肝線維化抑制剤であ
    って、肝線維化抑制のための有効成分としてシステイン
    のみを含有し、システインの1日当たりの投与又は摂取
    量が遊離体換算でかつ経口投与又は経口摂取換算で、少
    なくとも200mgであることを特徴とする肝線維化抑
    制剤。但し、システインは塩の形態でもよい。
  2. 【請求項2】システインの1日当たりの投与又は摂取量
    が遊離体換算でかつ経口投与又は経口摂取換算で500
    mg〜20gである請求項1記載の肝線維化抑制剤。
  3. 【請求項3】システインの1日当たりの投与又は摂取量
    が遊離体換算でかつ経口投与又は経口摂取換算で2〜1
    0gである請求項1記載の肝線維化抑制剤。
  4. 【請求項4】肝臓疾患用薬剤の形態にある請求項1〜3
    何れか記載の肝線維化抑制剤。
  5. 【請求項5】当該肝臓疾患用薬剤が慢性肝炎、肝硬変及
    び肝臓癌の少なくとも1種用である請求項4記載の肝線
    維化抑制剤。
  6. 【請求項6】肝硬変が代償性肝硬変である請求項5記載
    の肝線維化抑制剤。
  7. 【請求項7】飲食品の形態にある請求項1〜6何れか記
    載の肝線維化抑制剤。
  8. 【請求項8】システインがL−体である請求項1〜7何
    れか記載の肝線維化抑制剤。
  9. 【請求項9】経口用又は非経口用である請求項1〜8何
    れか記載の肝線維化抑制剤。
JP2002159995A 2001-06-05 2002-05-31 肝線維化抑制剤 Withdrawn JP2003055215A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002159995A JP2003055215A (ja) 2001-06-05 2002-05-31 肝線維化抑制剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-169307 2001-06-05
JP2001169307 2001-06-05
JP2002159995A JP2003055215A (ja) 2001-06-05 2002-05-31 肝線維化抑制剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003055215A true JP2003055215A (ja) 2003-02-26

Family

ID=26616352

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002159995A Withdrawn JP2003055215A (ja) 2001-06-05 2002-05-31 肝線維化抑制剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003055215A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009052630A1 (en) * 2007-10-26 2009-04-30 Pacific Therapeutics Ltd. Compositions and methods for treating fibroproliferative disorders
WO2011013791A1 (ja) 2009-07-30 2011-02-03 富士フイルム株式会社 遺伝子組み換えゼラチンを含む腎臓標的ドラッグデリバリー剤
US8227513B2 (en) 2005-04-01 2012-07-24 Biohit Oyj Food composition for binding acetaldehyde in mouth and in digestive track, and method for the preparation of the composition
US9474733B2 (en) 2000-10-30 2016-10-25 Biohit Oyj Method and preparation for binding acetaldehyde in saliva, stomach and large intestine
JP2023517374A (ja) * 2020-03-16 2023-04-25 武漢広行科学研究有限公司 肝硬変の治療のための銅クラスター及び組成物
JP2023517373A (ja) * 2020-03-16 2023-04-25 武漢広行科学研究有限公司 肝硬変の治療のための金クラスター(AuCs)及び組成物

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9474733B2 (en) 2000-10-30 2016-10-25 Biohit Oyj Method and preparation for binding acetaldehyde in saliva, stomach and large intestine
US8227513B2 (en) 2005-04-01 2012-07-24 Biohit Oyj Food composition for binding acetaldehyde in mouth and in digestive track, and method for the preparation of the composition
WO2009052630A1 (en) * 2007-10-26 2009-04-30 Pacific Therapeutics Ltd. Compositions and methods for treating fibroproliferative disorders
US9029385B2 (en) 2007-10-26 2015-05-12 Ganesh Raghu Compositions and methods for treating fibroproliferative disorders
WO2011013791A1 (ja) 2009-07-30 2011-02-03 富士フイルム株式会社 遺伝子組み換えゼラチンを含む腎臓標的ドラッグデリバリー剤
JP2023517374A (ja) * 2020-03-16 2023-04-25 武漢広行科学研究有限公司 肝硬変の治療のための銅クラスター及び組成物
JP2023517373A (ja) * 2020-03-16 2023-04-25 武漢広行科学研究有限公司 肝硬変の治療のための金クラスター(AuCs)及び組成物
JP7457827B2 (ja) 2020-03-16 2024-03-28 武漢広行科学研究有限公司 肝硬変の治療のための銅クラスター及び組成物
JP7553586B2 (ja) 2020-03-16 2024-09-18 武漢広行科学研究有限公司 肝硬変の治療のための金クラスター(AuCs)及び組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7266581B2 (ja) 肝疾患の治療のためのアミノ酸組成物
JP5074661B2 (ja) 肝癌発生・進展抑制剤
JP4569106B2 (ja) 臓器線維化抑制剤
JP3906716B2 (ja) 耐糖能異常用薬剤
JP2006520810A (ja) S−[2−([[1−(2−エチルブチル)シクロヘキシル]カルボニル]アミノ)フェニル]2−メチルプロパンチオエートの経口吸収性を増加させる方法
JPWO2004019928A1 (ja) 肝疾患治療剤
JP4419390B2 (ja) 炎症性疾患治療予防剤
US20070197647A1 (en) Inhibitor for the onset and progress of liver cancer to be used in hepatitis c virus-positive human liver cirrhosis patients
JP3942207B2 (ja) うつ性症状改善剤
JP2003055215A (ja) 肝線維化抑制剤
JP2015131849A (ja) 耐糖能異常用医薬組成物及び飲食品
WO2002098405A1 (fr) Inhibiteurs de fibrose du foie
JP4300753B2 (ja) 貧血抑制剤及び食欲抑制剤
JP2006028194A (ja) 耐糖能異常用医薬組成物及び飲食品
EP4247358A1 (en) Antiviral therapeutic compounds and compositions for use in treatment of coronavirus and influenza virus
JP2004315469A (ja) シトルリン血症治療剤
US20040058993A1 (en) Inhibitor for the production of TNF alpha
JP2011201842A (ja) 腸由来細胞の増殖促進剤
JP2006306811A (ja) 鎮痛用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050802