JP2020083877A - 貧血改善剤および貧血予防剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】栄養成分の強化(高タンパク質や鉄の服用)なしでも、優れた貧血改善作用または貧血予防作用を有し、更に以下の(1)〜(4)にかかる優れた作用の少なくとも1つを有してもよい、天然物系で安全性が高く、食品として摂取でき、安定性の高い有効成分を含む製剤を提供することを目的とする。(1)ヒト赤血球数の維持・増加作用、(2)ヒト血中ヘマトクリット値の維持・増加作用、(3)ヒト血中ヘモグロビン濃度の維持・増加作用、及び(4)ヒト血中アルブミン量の維持または増加促進作用。【解決手段】貧血改善剤および/または貧血予防剤の有効成分として核酸を用いる。【選択図】なし
Description
本発明は、核酸を有効成分とする貧血改善剤貧血予防剤に関する。
特許文献1により貧血について以下の事項が知られている。
貧血とは、末梢血液中の赤血球数、血色素量が減少した状態、即ち、その量が正常の80%以下を、或いは血色素量が12g/dl以下の状態を言う。
一般に貧血が進行すると、血液中の全血球量、特にヘモグロビンの減少により酸素運搬能力が低下し、組織の酸素欠乏を起こすため、運動後の息切れ、動悸、めまい、耳鳴り、頭重感や頭痛、食欲不振、便秘、下痢、倦怠感、手足の冷感、心悸亢進、月経不順、排尿異常、性欲減退、更に安静時の呼吸困難、失神、強心症様の症状がみられる。
貧血症状は様々な成因によって起こることが知られており、症状を改善するため、食生活の見直し及び栄養補助食品の摂取、薬剤の服用が行われている。
しかし、食品摂取による改善方法は、ビタミンC、B6、B12、葉酸などの栄養素と同時に、鉄分を多く含む食品の摂取を行わなければ効果を期待できない。また、貧血症状に対して処方される医薬品について、フェロミア、フェルム、フェロ・グラデュメット、テツクール、スローフィー、メチコバール、フォリアミン、ピドキサールなどに関しては、服用により吐き気、むかつき、食欲不振、胃の不快感、腹痛、下痢、便秘発疹、じん麻疹、かゆみなどの副作用を併発するケースが見受けられる。
したがって、貧血改善または貧血予防を目的とする組成物としては、長期間、手軽に摂取でき、安心して無理なく服用でき、かつ副作用のない、古くから日常的に摂取されてきた、天然物に含まれる成分が検討されている。
薬用人参が貧血改善に利用されることは既に知られており(特許文献2、特許文献3参照)、その有効成分はジンセノサイド類(特許文献4参照)、トリテルペングリコシド(特許文献5参照)であることがわかっている。そのジンセノサイド類としては、サポニン(配糖体)であるジンセノサイド類のほか、糖がはずれたアグリコンであるプロトパナキサジオール(PPD)、プロトパナキサトリオール(PPT)を含むことが記載されている。
また、特許文献1には、PPD及びPPTを有効成分として含有し、ヒト血中ヘマトクリット値上昇作用、及びヒト平均赤血球容積上昇作用を有する貧血改善組成物が開示されている。
貧血とは、末梢血液中の赤血球数、血色素量が減少した状態、即ち、その量が正常の80%以下を、或いは血色素量が12g/dl以下の状態を言う。
一般に貧血が進行すると、血液中の全血球量、特にヘモグロビンの減少により酸素運搬能力が低下し、組織の酸素欠乏を起こすため、運動後の息切れ、動悸、めまい、耳鳴り、頭重感や頭痛、食欲不振、便秘、下痢、倦怠感、手足の冷感、心悸亢進、月経不順、排尿異常、性欲減退、更に安静時の呼吸困難、失神、強心症様の症状がみられる。
貧血症状は様々な成因によって起こることが知られており、症状を改善するため、食生活の見直し及び栄養補助食品の摂取、薬剤の服用が行われている。
しかし、食品摂取による改善方法は、ビタミンC、B6、B12、葉酸などの栄養素と同時に、鉄分を多く含む食品の摂取を行わなければ効果を期待できない。また、貧血症状に対して処方される医薬品について、フェロミア、フェルム、フェロ・グラデュメット、テツクール、スローフィー、メチコバール、フォリアミン、ピドキサールなどに関しては、服用により吐き気、むかつき、食欲不振、胃の不快感、腹痛、下痢、便秘発疹、じん麻疹、かゆみなどの副作用を併発するケースが見受けられる。
したがって、貧血改善または貧血予防を目的とする組成物としては、長期間、手軽に摂取でき、安心して無理なく服用でき、かつ副作用のない、古くから日常的に摂取されてきた、天然物に含まれる成分が検討されている。
薬用人参が貧血改善に利用されることは既に知られており(特許文献2、特許文献3参照)、その有効成分はジンセノサイド類(特許文献4参照)、トリテルペングリコシド(特許文献5参照)であることがわかっている。そのジンセノサイド類としては、サポニン(配糖体)であるジンセノサイド類のほか、糖がはずれたアグリコンであるプロトパナキサジオール(PPD)、プロトパナキサトリオール(PPT)を含むことが記載されている。
また、特許文献1には、PPD及びPPTを有効成分として含有し、ヒト血中ヘマトクリット値上昇作用、及びヒト平均赤血球容積上昇作用を有する貧血改善組成物が開示されている。
特許文献6により血中ヘモグロビンについて以下の事項が知られている。
ヘモグロビンは、運動機能・筋力の低下や、認知機能の低下などに関係していることが知られている(非特許文献1、非特許文献2)。したがって、血中ヘモグロビン濃度が低下すると、QOLに関連する大きな問題が生じる。特に高齢者では、加齢に伴い、血中ヘモグロビン濃度が低下し、貧血の有病率が増加する。
一般的な貧血では、鉄を服用すると、その症状を改善や治療できる。しかし、高齢者には、鉄分の不足者は少ないことが報告されている(非特許文献3)。つまり、このような高齢者の貧血では、単に鉄を服用しても、その症状を改善や治療できない場合がある。
また、鉄を多量に服用すると、副作用として、悪心、便秘、腹部不快感、腹痛、下痢、嘔吐などの消化器の症状が生じる恐れがあることが知られている(非特許文献4)。したがって、貧血の症状を改善や治療するために、鉄の服用量を抑制しつつ、血中ヘモグロビン濃度を効果的に増加させることが好ましいと言われている。
一方、近年、種々の健康増進機能を有する、鉄含有経口製品が報告されている。例えば、特許文献7には、閉経付近前の女性の栄養要求の補充用として、鉄、亜鉛、葉酸などを含む食品補充物が記載されている。
特許文献8には、ラクトフェリンや鉄剤などを含む医薬組成物や加工食品が記載されている。
特許文献9には、鉄、亜鉛などの微量元素や葉酸を含む乳製品が記載されている。
特許文献10には、植物フェリチンとともに、鉄、亜鉛などの無機塩類、葉酸などのビタミンを含む栄養補助食品が記載されている。
非特許文献5には、中年の女性において、貧血の症状を改善や治療するために、鉄と亜鉛の服用(摂取)が有効であることが報告されている。ここで、鉄の服用量は100mg/日という高レベルで設定されている。
しかし、鉄の服用量を抑制しつつ、貧血の対象において血中ヘモグロビン濃度を効果的に増加させうる技術的手段は報告されていない。
特許文献6には、貧血改善のための、鉄、亜鉛、葉酸、および乳タンパク質を含む血中ヘモグロビン増加用組成物が開示されている。
ヘモグロビンは、運動機能・筋力の低下や、認知機能の低下などに関係していることが知られている(非特許文献1、非特許文献2)。したがって、血中ヘモグロビン濃度が低下すると、QOLに関連する大きな問題が生じる。特に高齢者では、加齢に伴い、血中ヘモグロビン濃度が低下し、貧血の有病率が増加する。
一般的な貧血では、鉄を服用すると、その症状を改善や治療できる。しかし、高齢者には、鉄分の不足者は少ないことが報告されている(非特許文献3)。つまり、このような高齢者の貧血では、単に鉄を服用しても、その症状を改善や治療できない場合がある。
また、鉄を多量に服用すると、副作用として、悪心、便秘、腹部不快感、腹痛、下痢、嘔吐などの消化器の症状が生じる恐れがあることが知られている(非特許文献4)。したがって、貧血の症状を改善や治療するために、鉄の服用量を抑制しつつ、血中ヘモグロビン濃度を効果的に増加させることが好ましいと言われている。
一方、近年、種々の健康増進機能を有する、鉄含有経口製品が報告されている。例えば、特許文献7には、閉経付近前の女性の栄養要求の補充用として、鉄、亜鉛、葉酸などを含む食品補充物が記載されている。
特許文献8には、ラクトフェリンや鉄剤などを含む医薬組成物や加工食品が記載されている。
特許文献9には、鉄、亜鉛などの微量元素や葉酸を含む乳製品が記載されている。
特許文献10には、植物フェリチンとともに、鉄、亜鉛などの無機塩類、葉酸などのビタミンを含む栄養補助食品が記載されている。
非特許文献5には、中年の女性において、貧血の症状を改善や治療するために、鉄と亜鉛の服用(摂取)が有効であることが報告されている。ここで、鉄の服用量は100mg/日という高レベルで設定されている。
しかし、鉄の服用量を抑制しつつ、貧血の対象において血中ヘモグロビン濃度を効果的に増加させうる技術的手段は報告されていない。
特許文献6には、貧血改善のための、鉄、亜鉛、葉酸、および乳タンパク質を含む血中ヘモグロビン増加用組成物が開示されている。
特許文献11により血中アルブミンについて以下の事項が知られている。
血中アルブミンは、全身組織に蛋白栄養素を運搬する重要な血清成分である。血中アルブミン量は、長期的な体の栄養状態を反映する指標であり、その肝臓中における生合成および分泌はホルモンによって調節されているとの記載がある。
血中アルブミン量は、一般的に身体の栄養状態のみならず、代謝状態、特に炎症や感染症に強く影響されると言われている。血中アルブミン量は、通常多い方が好ましく、平常値(約4.0〜5.0g/dl)内であっても、アルブミン量が低下することは好ましくない。血中アルブミン量が低下すると、老化を促進したり、また免疫機能の低下、肝機能の低下、甲状腺機能低下、体重の減少、口腔、嚥下、視覚、味覚、吸収・消化、身体活動の機能性の低下、皮膚組織の耐久性低下、筋肉量の低下、および感染症または多臓器不全を引き起こし、悪性腫瘍、ネフローゼ症候群、肝不全、エイズ、高度火傷などの各種疾病患者の予後を著しく悪化させることが知られている。特に血清アルブミン値が3.5g/dlを下回ると、その程度がより重篤となり、低アルブミン血症といわれる。このため、血中アルブミン量を増加促進または減少抑制したり、また低アルブミン状態、さらには低アルブミン血症の場合にはそれらを改善したりする意義は大きい。
また血中アルブミン量は、加齢に伴い徐々に減少するため、最近では老化度を測る指標としても注目されている。特に高齢者になると、上記加齢に伴う自然減少に加えて、あっさりした食事を好む傾向があるため、これが動物性蛋白質の摂取量の低下を招き、より一層低アルブミン状態になる傾向がある。このため、高齢者の場合、通常栄養状態を維持する(血中アルブミン量を保つ)ために必要とされる蛋白質量は、健常者(1日あたり1g/kg体重)の1.2〜1.5倍であるとされている。
血中アルブミンは、全身組織に蛋白栄養素を運搬する重要な血清成分である。血中アルブミン量は、長期的な体の栄養状態を反映する指標であり、その肝臓中における生合成および分泌はホルモンによって調節されているとの記載がある。
血中アルブミン量は、一般的に身体の栄養状態のみならず、代謝状態、特に炎症や感染症に強く影響されると言われている。血中アルブミン量は、通常多い方が好ましく、平常値(約4.0〜5.0g/dl)内であっても、アルブミン量が低下することは好ましくない。血中アルブミン量が低下すると、老化を促進したり、また免疫機能の低下、肝機能の低下、甲状腺機能低下、体重の減少、口腔、嚥下、視覚、味覚、吸収・消化、身体活動の機能性の低下、皮膚組織の耐久性低下、筋肉量の低下、および感染症または多臓器不全を引き起こし、悪性腫瘍、ネフローゼ症候群、肝不全、エイズ、高度火傷などの各種疾病患者の予後を著しく悪化させることが知られている。特に血清アルブミン値が3.5g/dlを下回ると、その程度がより重篤となり、低アルブミン血症といわれる。このため、血中アルブミン量を増加促進または減少抑制したり、また低アルブミン状態、さらには低アルブミン血症の場合にはそれらを改善したりする意義は大きい。
また血中アルブミン量は、加齢に伴い徐々に減少するため、最近では老化度を測る指標としても注目されている。特に高齢者になると、上記加齢に伴う自然減少に加えて、あっさりした食事を好む傾向があるため、これが動物性蛋白質の摂取量の低下を招き、より一層低アルブミン状態になる傾向がある。このため、高齢者の場合、通常栄養状態を維持する(血中アルブミン量を保つ)ために必要とされる蛋白質量は、健常者(1日あたり1g/kg体重)の1.2〜1.5倍であるとされている。
東京都老人総合研究所の研究によると、アルブミン値が低い、すなわち栄養状態が悪く老化が進んだ高齢者の心臓病による死亡の危険率は、最も栄養状態のよいグループの約2.5倍であると報告されている(非特許文献6および非特許文献7)。また、心臓病だけでなく、高齢者の肺炎などの感染症も、身体の栄養状態が悪いことで発症しやすくなることも知られている。つまり、加齢が進むにつれて、栄養状態の低下により様々な病気が発症しやすくなること、すなわち、栄養状態がよく血中アルブミン量が多い人ほど、長生きする傾向が強いことがわかってきている(非特許文献7)。
さらに、血中アルブミン量は、季節によって変動し、気温が上昇すると低下することが知られている。
ところで、低アルブミン血症を改善するには、通常、数ヶ月あるいはそれ以上の継続的な栄養素の摂取が必要であり、なかでも栄養バランスのとれた食事による栄養補給が理想的であるといわれている。しかし、多忙な社会において、また一人暮らしの高齢者が増えてきているなか、栄養バランスのとれた食事を継続的して摂取することが難しくなりつつあるのも現実である。そこで、手軽でかつ早期にしかも安全に、栄養が補給できて低アルブミン血症を予防または改善するための方法が求められている。
かかる方法として、分岐鎖アミノ酸や高フィッシャー比のペプチド類などの特定の栄養源を摂取することが提案されている(例えば、特許文献12など)。しかし、かかるアミノ酸製剤やペプチド類は、日常的に摂取する飲食品とは異なり、薬品的な風味が強く食べにくく、また高価であることから、長期にわたって持続的に摂取することは困難であるという問題がある。
そこで、かかる問題を解消すべく、特許文献13では、血中アルブミン量の不足を改善する食品素材としてホエー蛋白質を用いることが提案されている。しかしながら、かかるホエー蛋白質で栄養状態を維持する(血中アルブミン量を保つ)ためには、体重50kgの成人1日あたり約20〜50gもの比較的多量の摂取が必要とされており、長期にわたって日常的に手軽に摂取する素材として必ずしも良好なものではない。
また、特許文献11には、血中アルブミン量の増加促進、減少抑制に関わる組成物として、分娩後10日以内に搾乳された乳またはその加工物を用いることが記載されている。
さらに、血中アルブミン量は、季節によって変動し、気温が上昇すると低下することが知られている。
ところで、低アルブミン血症を改善するには、通常、数ヶ月あるいはそれ以上の継続的な栄養素の摂取が必要であり、なかでも栄養バランスのとれた食事による栄養補給が理想的であるといわれている。しかし、多忙な社会において、また一人暮らしの高齢者が増えてきているなか、栄養バランスのとれた食事を継続的して摂取することが難しくなりつつあるのも現実である。そこで、手軽でかつ早期にしかも安全に、栄養が補給できて低アルブミン血症を予防または改善するための方法が求められている。
かかる方法として、分岐鎖アミノ酸や高フィッシャー比のペプチド類などの特定の栄養源を摂取することが提案されている(例えば、特許文献12など)。しかし、かかるアミノ酸製剤やペプチド類は、日常的に摂取する飲食品とは異なり、薬品的な風味が強く食べにくく、また高価であることから、長期にわたって持続的に摂取することは困難であるという問題がある。
そこで、かかる問題を解消すべく、特許文献13では、血中アルブミン量の不足を改善する食品素材としてホエー蛋白質を用いることが提案されている。しかしながら、かかるホエー蛋白質で栄養状態を維持する(血中アルブミン量を保つ)ためには、体重50kgの成人1日あたり約20〜50gもの比較的多量の摂取が必要とされており、長期にわたって日常的に手軽に摂取する素材として必ずしも良好なものではない。
また、特許文献11には、血中アルブミン量の増加促進、減少抑制に関わる組成物として、分娩後10日以内に搾乳された乳またはその加工物を用いることが記載されている。
Penninx BW, Pahor M, Cesari M, et al. Anemia is associated with disability and decreased physical performance and muscle strength in the elderly. Journal of the American Geriatrics Society 2004; 52: p.719-24
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日本鉄バイオサイエンス学会、鉄剤の適正使用による貧血治療指針 改訂[第2版]、響文社、2009
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Corti M et al., J Clin Epidemiol, 49, 1996
「老人研情報」No.188(財)東京都老人総合研究所広報委員会(平成14年1月)
つまり、食品成分で、貧血予防(赤血球数、ヘマトクリット値、ヘモグロビン濃度の維持・増加)や、血中アルブミン量の維持・増加について、それぞれに効果が期待できる食品組成物に関する先行知見はあるが、いずれの効果を同時に、かつ効率的に発現させる組成物は見当たらない。また、特に、栄養強化(タンパク強化や鉄分強化)も不要で簡便にアルブミン量の増加や貧血予防に資する手段は知られていない。さらに、これらの効果について核酸の摂取による特許文献なり、科学的根拠となる非特許文献は存在しない。
特許文献6には、一般的に貧血は、鉄を服用すると、その症状を改善や治療できる。しかし、鉄を多量に服用すると、副作用として、悪心、便秘、腹部不快感、腹痛、下痢、嘔吐などの消化器の症状が生じる恐れがあることが知られている、とある。
特許文献11には、一般に栄養状態を維持する(血中アルブミン量を保つ)ためには、1日あたり1g/kg体重の蛋白質が必要と言われている。しかし、体重50kgの成人1日あたり約50gもの比較的多量の摂取が必要とされており、長期に渡って日常的に手軽に摂取できない、とある。
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明は、栄養成分の強化(高タンパク質や鉄の服用)なしでも、優れた貧血改善作用または貧血予防作用を有し、天然物系で安全性が高く、食品として摂取でき、安定性の高い有効成分を含む貧血改善剤および/または予防剤を提供することを目的とする。
本発明の更なる目的は、貧血改善作用または貧血予防作用に加えて、以下の(1)〜(4)にかかる優れた作用の少なくとも1つを有する優れた貧血改善剤および/または貧血予防剤を提供することにある。
(1)ヒト赤血球数の維持・増加作用、
(2)ヒト血中ヘマトクリット値の維持・増加作用、
(3)ヒト血中ヘモグロビン濃度の維持・増加作用、及び
(4)ヒト血中アルブミン量の維持または増加促進作用。
本発明の更なる目的は、上記貧血改善剤および/または貧血予防剤を含む貧血改善用および/または貧血予防用食品を提供することにある。
特許文献6には、一般的に貧血は、鉄を服用すると、その症状を改善や治療できる。しかし、鉄を多量に服用すると、副作用として、悪心、便秘、腹部不快感、腹痛、下痢、嘔吐などの消化器の症状が生じる恐れがあることが知られている、とある。
特許文献11には、一般に栄養状態を維持する(血中アルブミン量を保つ)ためには、1日あたり1g/kg体重の蛋白質が必要と言われている。しかし、体重50kgの成人1日あたり約50gもの比較的多量の摂取が必要とされており、長期に渡って日常的に手軽に摂取できない、とある。
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明は、栄養成分の強化(高タンパク質や鉄の服用)なしでも、優れた貧血改善作用または貧血予防作用を有し、天然物系で安全性が高く、食品として摂取でき、安定性の高い有効成分を含む貧血改善剤および/または予防剤を提供することを目的とする。
本発明の更なる目的は、貧血改善作用または貧血予防作用に加えて、以下の(1)〜(4)にかかる優れた作用の少なくとも1つを有する優れた貧血改善剤および/または貧血予防剤を提供することにある。
(1)ヒト赤血球数の維持・増加作用、
(2)ヒト血中ヘマトクリット値の維持・増加作用、
(3)ヒト血中ヘモグロビン濃度の維持・増加作用、及び
(4)ヒト血中アルブミン量の維持または増加促進作用。
本発明の更なる目的は、上記貧血改善剤および/または貧血予防剤を含む貧血改善用および/または貧血予防用食品を提供することにある。
本発明にかかる貧血改善剤および/または貧血予防剤は、核酸及びその塩の少なくも一種を有効成分として含有することを特徴とする。
本発明にかかる貧血改善剤および/または貧血予防剤は食品の成分として用いることができ、食品の製造における目的とする有効成分として使用することができる。
本発明にかかる貧血改善剤および/または貧血予防剤は食品の成分として用いることができ、食品の製造における目的とする有効成分として使用することができる。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決でき、前記目的を達成することができ、栄養成分を強化(高タンパク、鉄剤など)することなしに、優れた貧血改善作用または貧血予防作用を有し、天然物系で安全性が高く、食品として摂取でき、安定性の高い当該機能を期待できる有効成分を含む貧血改善剤および/または貧血予防剤及びそれを含有する貧血改善用および/または貧血予防用食品を提供することができる。
前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、以下のような知見を得た。即ち、サケ白子核酸を1日530mgという少量を、4週間以上毎日摂取すると、とりわけ栄養成分を強化(高タンパク、鉄剤など)することなしに、優れた貧血改善作用または貧血予防作用、更には、先に挙げた(1)〜(4)の少なくとも1つの優れた作用が得られることから、核酸が、先に挙げた(1)〜(4)の少なくとも1つの作用を付加的に有しても良い貧血改善剤および/または貧血予防剤の有効成分として好適に利用できることを見出し、本発明の完成に至った。なお、これらの効果はBMIが25以上の肥満1度の対象者であれば、より効果的である。
本発明にかかる目的効果を得るための有効成分として、核酸が用いられる。核酸としてはDNA及びRNAの少なくとも一方を用いることができる。DNA及びRNAとしては、本発明の目的効果を得ることができるものであれば特に制限なく利用できる。
例えば、DNAとしては、野菜、穀類及びその加工品、水産物、(畜産)動物等から抽出したものを利用することができ、RNAとしては酵母等から抽出したものを利用することができる。
本発明にかかる目的効果を得るための有効成分として、核酸が用いられる。核酸としてはDNA及びRNAの少なくとも一方を用いることができる。DNA及びRNAとしては、本発明の目的効果を得ることができるものであれば特に制限なく利用できる。
例えば、DNAとしては、野菜、穀類及びその加工品、水産物、(畜産)動物等から抽出したものを利用することができ、RNAとしては酵母等から抽出したものを利用することができる。
核酸のヌクレオチド組成は、本発明で目的とする有効成分としての作用効果を得ることができれば特に限定されない。DNAの好ましいヌクレオチド組成としては以下の組成を挙げることができる。
AMP:22〜33質量部
TMP:24〜34質量部
CMP:15〜27質量部
GMP:18〜28質量部
RNAとして、上記のDNAの組成に対応した組成のものを用いることができ、例えば、以下の組成のRNAを好ましく用いることができる。
5’−AMP:22〜33質量部
5’−UMP:24〜34質量部
5’−CMP:15〜27質量部
5’−GMP:18〜28質量部
なお、これらの各ヌクレオチドの割合は常法によるDNAまたはRNAの分析値から確認することができる。
核酸の分子量としては、本発明で目的とする有効成分としての効果を得ることができれば特に限定されない。核酸の分子量としては、5,000Da〜500,000Daの範囲が好ましく、10,000Da〜300,000Daの範囲がより好ましい。
核酸は、核酸取得用の原料から得られる核酸を含む抽出物、核酸を含む粗精製物、核酸精製品などの形態で有効成分として利用することができる。
AMP:22〜33質量部
TMP:24〜34質量部
CMP:15〜27質量部
GMP:18〜28質量部
RNAとして、上記のDNAの組成に対応した組成のものを用いることができ、例えば、以下の組成のRNAを好ましく用いることができる。
5’−AMP:22〜33質量部
5’−UMP:24〜34質量部
5’−CMP:15〜27質量部
5’−GMP:18〜28質量部
なお、これらの各ヌクレオチドの割合は常法によるDNAまたはRNAの分析値から確認することができる。
核酸の分子量としては、本発明で目的とする有効成分としての効果を得ることができれば特に限定されない。核酸の分子量としては、5,000Da〜500,000Daの範囲が好ましく、10,000Da〜300,000Daの範囲がより好ましい。
核酸は、核酸取得用の原料から得られる核酸を含む抽出物、核酸を含む粗精製物、核酸精製品などの形態で有効成分として利用することができる。
核酸はそのままの形態で、あるいは塩基との塩の形態で利用することができる。従って、核酸としては、核酸及びその塩から選択した少なくとも1種を用いることができる。
核酸の塩を形成する塩基としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、リチウム塩、アルミニウム塩などの無機塩や、メチルアミン塩、ジメチルアミン塩、トリエチルアミン塩のようなモノ―、ジ―及びトリ―アルキルアミン塩、モノ−、ジ−及びトリ−ヒドロキシアルキルアミン塩、グアニジン塩、N−メチルグルコサミン塩、アミノ酸との塩、オリゴペプチド等のペプチド、タンパク質等のアミノ酸の重合物との塩などの有機塩を挙げることができる。核酸のナトリウム塩は、水への溶解性や取り扱い性の点で好ましい。
核酸は、1種を、あるいは異なる核酸の2種以上を混合物として利用することができる。なお、核酸が、ヌクレオチド組成及び分子量が異なる混合物として得られる場合でも、本発明にかかる有効成分として用いることができる。
核酸の塩を形成する塩基としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、リチウム塩、アルミニウム塩などの無機塩や、メチルアミン塩、ジメチルアミン塩、トリエチルアミン塩のようなモノ―、ジ―及びトリ―アルキルアミン塩、モノ−、ジ−及びトリ−ヒドロキシアルキルアミン塩、グアニジン塩、N−メチルグルコサミン塩、アミノ酸との塩、オリゴペプチド等のペプチド、タンパク質等のアミノ酸の重合物との塩などの有機塩を挙げることができる。核酸のナトリウム塩は、水への溶解性や取り扱い性の点で好ましい。
核酸は、1種を、あるいは異なる核酸の2種以上を混合物として利用することができる。なお、核酸が、ヌクレオチド組成及び分子量が異なる混合物として得られる場合でも、本発明にかかる有効成分として用いることができる。
DNA供給用の野菜や穀類及びその加工品としては、アスパラガス、おくら、カイワレ大根、カリフラワー、小松菜、長ネギ、ナス、ピーマン、ブロッコリー、スプラウト、ほうれんそう、もやし、シソ葉、パセリ、たけのこ、かぼちゃ、大麦、玄米、そば粉、小麦粉(中力粉、強力粉)、アーモンド、小豆、そらまめ、落花生、大豆、ひじき、海苔、わかめ、えのきだけ、きくらげ、しいたけ、ひらたけ、舞茸等を挙げることができる。
DNA供給用の水産物としては、サケ、マグロ、カツオ、タラ、ニシン、サバ、フグ等の魚類、タコ、イカ等の頭足類等を挙げることができる。畜産動物としては、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、トリ等を挙げることができる。これらの精巣から抽出したDNAや、これらの精巣から抽出し、必要に応じてDNA分解酵素により低分子量化したDNAを用いることができる。天然DNAとしては、サケ白子DNAを好ましく用いることができる。精巣由来のDNAとしては、プロタミンやヒストンと、あるいはプロタミンやヒストンの部分加水分解物との複合体を形成した状態で提供されたものも塩の一種として利用することができる。
さらに、サケ白子を酵素処理して得られる、(一定の分子量に設定された)核酸を含む混合物においても効果が発揮できることが期待できる。
サケ白子DNAとしては、マルハニチロ(株)の商品であるDNA-Na(商品名)や水溶性を高めたDNA-Na(L)(商品名)等の市販品を用いることもできる。
なお、DNAとしては、二重らせん構造を保持しないことで、生体での吸収が良くなる一本鎖DNAを用いることが好ましい。
DNA供給用の水産物としては、サケ、マグロ、カツオ、タラ、ニシン、サバ、フグ等の魚類、タコ、イカ等の頭足類等を挙げることができる。畜産動物としては、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、トリ等を挙げることができる。これらの精巣から抽出したDNAや、これらの精巣から抽出し、必要に応じてDNA分解酵素により低分子量化したDNAを用いることができる。天然DNAとしては、サケ白子DNAを好ましく用いることができる。精巣由来のDNAとしては、プロタミンやヒストンと、あるいはプロタミンやヒストンの部分加水分解物との複合体を形成した状態で提供されたものも塩の一種として利用することができる。
さらに、サケ白子を酵素処理して得られる、(一定の分子量に設定された)核酸を含む混合物においても効果が発揮できることが期待できる。
サケ白子DNAとしては、マルハニチロ(株)の商品であるDNA-Na(商品名)や水溶性を高めたDNA-Na(L)(商品名)等の市販品を用いることもできる。
なお、DNAとしては、二重らせん構造を保持しないことで、生体での吸収が良くなる一本鎖DNAを用いることが好ましい。
本発明にかかる製剤は、固形、半固形又は液状の各種の形態をとることができる。製剤の形態としては、例えば、液剤、錠剤、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル、液剤、シロップ、粉末、ゼリー、顆粒等の各種の製剤形態を挙げることができる。
サケ白子核酸を単独で用いて、あるいは、製薬等において用いられている各種の担体、賦型剤、希釈剤、基剤などの添加剤とともに組成物として製剤化することができる。
各種製剤で用いられる添加剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、乳糖、デキストリン、デンプン類、メチルセルロース、脂肪酸グリセリド類、水、プロピレングリコール、マクロゴール類、アルコール、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース類、ポピドン、ポリビニルアルコール、ステアリン酸カルシウム等を挙げる事ができる。この際、必要に応じて、着色剤、安定化剤、抗酸化剤、防腐剤、pH調節剤、等張化剤、溶解補助剤及び/または無痛化剤等を添加する事ができる。
顆粒剤、錠剤、またはカプセル剤は、コーティング基剤、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等によってコーティングすることもできる。
サケ白子核酸を単独で用いて、あるいは、製薬等において用いられている各種の担体、賦型剤、希釈剤、基剤などの添加剤とともに組成物として製剤化することができる。
各種製剤で用いられる添加剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、乳糖、デキストリン、デンプン類、メチルセルロース、脂肪酸グリセリド類、水、プロピレングリコール、マクロゴール類、アルコール、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース類、ポピドン、ポリビニルアルコール、ステアリン酸カルシウム等を挙げる事ができる。この際、必要に応じて、着色剤、安定化剤、抗酸化剤、防腐剤、pH調節剤、等張化剤、溶解補助剤及び/または無痛化剤等を添加する事ができる。
顆粒剤、錠剤、またはカプセル剤は、コーティング基剤、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等によってコーティングすることもできる。
本発明にかかる製剤は、目的とする作用効果を得るために食品に配合することができる。食品製造における適当な段階で、食材に本発明にかかる製剤を添加することで、本発明において目的とする作用効果を有する食品を製造することができる。すなわち、有効成分としてのサケ白子核酸は、食品の製造における目的とする作用効果を有する有効成分として使用することができる。
食材成分としては、食品組成物の形態に応じて選択することができる。本発明にかかる食品組成物の形態は特に限定されない。例えば、本発明にかかる食品組成物の食品または食品製品としての形態には、機能性食品を含む食品そのもの、各種の加工食品、機能性食品を含む食品を製造する際に用いる添加剤等が含まれる。これらの各種形態は、通常行われている方法によって、目的とする形態に応じた1種または2種以上の食材成分を用いて製造することができる。
なお、本発明の適用対象としての食品組成物は、飲料を含む食品全般を包含し、いわゆる健康食品を含む一般加工食品の他、日本国消費者庁の保健機能食品制度に規定される特定保健用食品、機能性表示食品や栄養機能食品等の保健機能食品、サプリメント等、並びに日本国以外の国において対応する特定保健用食品、機能性表示食品や栄養機能食品等の保健機能食品、サプリメント等を包含する。
本発明を適用し得る食品の製品形態としては、例えば、飲料(清涼飲料、茶飲料、コーヒー飲料、乳飲料、果汁飲料、炭酸飲料、栄養飲料、粉末飲料、ゼリー飲料、アルコール飲料など)、パン類、麺類、ご飯類、ゼリー状食品、菓子類(各種スナック類、焼き菓子、ケーキ類、チョコレート、ガム、飴、タブレットなど)、スープ類、乳製品、冷凍食品、水産加工品(魚肉ソーセージ、かまぼこ、ちくわ、はんぺんなど)、畜産加工品(ハンバーグ、ハム、ソーセージ、ウィンナー、チーズ、バター、ヨーグルト、生クリーム、マーガリン、発酵乳など)、インスタント食品、サプリメント、カプセル、シリアル、その他加工食品、調味料及びそれらの材料等が挙げられる。
食材成分としては、食品組成物の形態に応じて選択することができる。本発明にかかる食品組成物の形態は特に限定されない。例えば、本発明にかかる食品組成物の食品または食品製品としての形態には、機能性食品を含む食品そのもの、各種の加工食品、機能性食品を含む食品を製造する際に用いる添加剤等が含まれる。これらの各種形態は、通常行われている方法によって、目的とする形態に応じた1種または2種以上の食材成分を用いて製造することができる。
なお、本発明の適用対象としての食品組成物は、飲料を含む食品全般を包含し、いわゆる健康食品を含む一般加工食品の他、日本国消費者庁の保健機能食品制度に規定される特定保健用食品、機能性表示食品や栄養機能食品等の保健機能食品、サプリメント等、並びに日本国以外の国において対応する特定保健用食品、機能性表示食品や栄養機能食品等の保健機能食品、サプリメント等を包含する。
本発明を適用し得る食品の製品形態としては、例えば、飲料(清涼飲料、茶飲料、コーヒー飲料、乳飲料、果汁飲料、炭酸飲料、栄養飲料、粉末飲料、ゼリー飲料、アルコール飲料など)、パン類、麺類、ご飯類、ゼリー状食品、菓子類(各種スナック類、焼き菓子、ケーキ類、チョコレート、ガム、飴、タブレットなど)、スープ類、乳製品、冷凍食品、水産加工品(魚肉ソーセージ、かまぼこ、ちくわ、はんぺんなど)、畜産加工品(ハンバーグ、ハム、ソーセージ、ウィンナー、チーズ、バター、ヨーグルト、生クリーム、マーガリン、発酵乳など)、インスタント食品、サプリメント、カプセル、シリアル、その他加工食品、調味料及びそれらの材料等が挙げられる。
本発明にかかる製剤における有効成分としての核酸及びその塩の少なくも一種の含有量は、目的とする作用効果が得られるように設定され、特に限定されない。
有効成分の含有量は、以下の(1)〜(3)から選択された作用の少なくとも一つ、好ましくは2つ、より好ましくは以下の(1)〜(3)の全部を有する摂取量となるように設定することが好ましい。
(1)ヒト赤血球数の維持・増加作用、
(2)ヒト血中ヘマトクリット値の維持・増加作用、及び
(3)ヒト血中ヘモグロビン濃度の維持・増加作用。
本発明にかかる製剤の貧血の改善または予防効果は、上記の(1)〜(3)について検査した結果に基づいて判定することができる。
更に、有効成分の含有量は、以下の作用が得られる摂取量となるように設定することが好ましい。
(4)ヒト血中アルブミン量の維持または増加促進作用。
貧血状態には、末梢血液中の赤血球数、血色素量が減少した状態が含まれることが知られている。一方、血中アルブミンは、全身組織に蛋白栄養素を運搬する重要な血清成分であり、その量は代謝状態にも影響することが知られている。本発明にかかる製剤が、ヒト血中アルブミン量の維持または増加促進作用を更に有することで、赤血球等の末梢への運搬効率の向上による貧血の改善または予防効果を補強する作用も期待できる。更に、ヒト血中アルブミン量の維持または増加促進作用により代謝促進が行われることで、血流やリンパン液流の促進効果やそれによる「むくみ」の改善または防止効果も期待できる。
以上の点から、有効成分は、貧血の改善または予防効果に加えて、上記の(1)〜(4)の作用を同時に得るための1日当たりの摂取量として、有効成分を少なくても530mg含有することができるように製剤に配合することが好ましい。更に、製剤は、少なくとも4週間にわたって毎日サケ白子核酸を摂取可能なように、経口用に区分けされて調製されていることが好ましい。
有効成分の含有量は、以下の(1)〜(3)から選択された作用の少なくとも一つ、好ましくは2つ、より好ましくは以下の(1)〜(3)の全部を有する摂取量となるように設定することが好ましい。
(1)ヒト赤血球数の維持・増加作用、
(2)ヒト血中ヘマトクリット値の維持・増加作用、及び
(3)ヒト血中ヘモグロビン濃度の維持・増加作用。
本発明にかかる製剤の貧血の改善または予防効果は、上記の(1)〜(3)について検査した結果に基づいて判定することができる。
更に、有効成分の含有量は、以下の作用が得られる摂取量となるように設定することが好ましい。
(4)ヒト血中アルブミン量の維持または増加促進作用。
貧血状態には、末梢血液中の赤血球数、血色素量が減少した状態が含まれることが知られている。一方、血中アルブミンは、全身組織に蛋白栄養素を運搬する重要な血清成分であり、その量は代謝状態にも影響することが知られている。本発明にかかる製剤が、ヒト血中アルブミン量の維持または増加促進作用を更に有することで、赤血球等の末梢への運搬効率の向上による貧血の改善または予防効果を補強する作用も期待できる。更に、ヒト血中アルブミン量の維持または増加促進作用により代謝促進が行われることで、血流やリンパン液流の促進効果やそれによる「むくみ」の改善または防止効果も期待できる。
以上の点から、有効成分は、貧血の改善または予防効果に加えて、上記の(1)〜(4)の作用を同時に得るための1日当たりの摂取量として、有効成分を少なくても530mg含有することができるように製剤に配合することが好ましい。更に、製剤は、少なくとも4週間にわたって毎日サケ白子核酸を摂取可能なように、経口用に区分けされて調製されていることが好ましい。
(実施例1)
(サケ白子核酸を継続摂取することによるアルブミンの維持・増加、乃至は貧血に対する予防効果の検証)
BMIが25以上の日本人成人男女(平均53.7±8.9歳:男性8名、女性19名、合計27名)を被験対象者とし、被験物質としてのサケ白子核酸錠剤(サケ白子核酸含有量:一錠当たり530mg)を摂取する核酸群(14名)と、プラセボ錠剤(サケ白子核酸の代わりにデキストリンを同量配合)を摂取するプラセボ群(13名)に分けた。
各被験者の摂取量は、一日当たり4錠とし、12週にわたって毎日摂取させた。
白子核酸錠剤は、マルハニチロ(株)の商品である「DNA-Na」を原末として用い、定法により打錠して製造した。プラセボ錠剤は、サケ白子核酸の代わりにデキストリンを用いる以外は同様にして製造した。
これらの錠剤の成分の定法による分析結果を表1に示す。
(サケ白子核酸を継続摂取することによるアルブミンの維持・増加、乃至は貧血に対する予防効果の検証)
BMIが25以上の日本人成人男女(平均53.7±8.9歳:男性8名、女性19名、合計27名)を被験対象者とし、被験物質としてのサケ白子核酸錠剤(サケ白子核酸含有量:一錠当たり530mg)を摂取する核酸群(14名)と、プラセボ錠剤(サケ白子核酸の代わりにデキストリンを同量配合)を摂取するプラセボ群(13名)に分けた。
各被験者の摂取量は、一日当たり4錠とし、12週にわたって毎日摂取させた。
白子核酸錠剤は、マルハニチロ(株)の商品である「DNA-Na」を原末として用い、定法により打錠して製造した。プラセボ錠剤は、サケ白子核酸の代わりにデキストリンを用いる以外は同様にして製造した。
これらの錠剤の成分の定法による分析結果を表1に示す。
(評価項目)
開始前(0週)、試験開始後の4週目、8週目及び12週目に以下の項目について定法により検査を行なった。
・血清タンパク質(アルブミン:Alb、総たんぱくTP、アルブミン/グロブリン比:A/G比)
・一般血液検査(赤血球数:RBC、ヘモグロビン:Hb、ヘマトクリット:Ht、白血球数:WBC)
・体組成(体重、内臓脂肪レベル、BMI)
それぞれの評価項目における得られた結果の、0週からの変化量を表2〜3に示す。
開始前(0週)、試験開始後の4週目、8週目及び12週目に以下の項目について定法により検査を行なった。
・血清タンパク質(アルブミン:Alb、総たんぱくTP、アルブミン/グロブリン比:A/G比)
・一般血液検査(赤血球数:RBC、ヘモグロビン:Hb、ヘマトクリット:Ht、白血球数:WBC)
・体組成(体重、内臓脂肪レベル、BMI)
それぞれの評価項目における得られた結果の、0週からの変化量を表2〜3に示す。
(実施例2)
(サケ白子核酸を継続摂取することによる貧血に対する予防効果の検証)
BMIが25未満の日本人成人男女(平均52.0±8.9歳:男性12名、女性10名、合計22名)を被験対象者とし、被験物質としてのサケ白子核酸錠剤(サケ白子核酸含有量:一錠当たり530mg)を摂取するA群(11名)と、プラセボ錠剤(サケ白子核酸の代わりにデキストリンを同量配合)を摂取するB群(11名)に分けた。
各被験者の摂取量は、一日当たり4錠とし、12週にわたって毎日摂取させた。
白子核酸錠剤は、(実施例1)と同様のものを用いた。
(サケ白子核酸を継続摂取することによる貧血に対する予防効果の検証)
BMIが25未満の日本人成人男女(平均52.0±8.9歳:男性12名、女性10名、合計22名)を被験対象者とし、被験物質としてのサケ白子核酸錠剤(サケ白子核酸含有量:一錠当たり530mg)を摂取するA群(11名)と、プラセボ錠剤(サケ白子核酸の代わりにデキストリンを同量配合)を摂取するB群(11名)に分けた。
各被験者の摂取量は、一日当たり4錠とし、12週にわたって毎日摂取させた。
白子核酸錠剤は、(実施例1)と同様のものを用いた。
なお、実施例2においては、鉄代謝の検査として、上記実施例1とは異なる指標を用いて行った。
(評価項目)
開始前(0週)、試験開始後の12週目に鉄代謝に関連する項目として、ヒト血中のフェリチン量を定法により検査を行なった。また、開始前(0週)、試験開始後の4週目、8週目及び12週目に鉄代謝に関連する項目として、ヒト血清中の血清鉄を定法により検査を行った。なお、血清鉄量は以下の式により求めた。
血清鉄(μg/dL)=総鉄結合能[TIBC]−不飽和鉄結合能[UIBC]
得られた結果を表4に示す。
(評価項目)
開始前(0週)、試験開始後の12週目に鉄代謝に関連する項目として、ヒト血中のフェリチン量を定法により検査を行なった。また、開始前(0週)、試験開始後の4週目、8週目及び12週目に鉄代謝に関連する項目として、ヒト血清中の血清鉄を定法により検査を行った。なお、血清鉄量は以下の式により求めた。
血清鉄(μg/dL)=総鉄結合能[TIBC]−不飽和鉄結合能[UIBC]
得られた結果を表4に示す。
Claims (11)
- 核酸及びその塩の少なくも一種を有効成分として含有することを特徴とする貧血改善剤および/または貧血予防剤。
- (1)ヒト赤血球数の維持または増加作用、
(2)ヒト血中ヘマトクリット値の維持または増加作用、及び
(3)ヒト血中ヘモグロビン濃度の維持または増加作用、
の少なくとも1つを有する請求項1に記載の貧血改善剤および/または貧血予防剤。 - ヒト血中アルブミン量の維持または増加促進作用を有する請求項1または2に記載の貧血改善剤および/または貧血予防剤。
- ヒト血中フェリチン量の維持または増加促進作用を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の貧血改善剤および/または貧血予防剤。
- ヒト血清鉄濃度の維持または増加促進作用を有する請求項〜3のいずれか一項に記載の貧血改善剤および/または貧血予防剤。
- 1日あたりの摂取量として、有効成分を少なくても530mg含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の貧血改善剤および/または貧血予防剤。
- 少なくとも4週間にわたって毎日核酸を摂取可能なように、経口用に区分けされて調製されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の貧血改善剤および/または貧血予防剤。
- 前記核酸がDNAである請求項1〜7のいずれか1項に記載の貧血改善剤および/または貧血予防剤。
- 前記DNAがサケ白子DNAである請求項8に記載の貧血改善剤および/または貧血予防剤。
- 前記有効成分と、添加剤を含む組成物からなる請求項1〜9のいずれか1項に記載の貧血改善剤および/または貧血予防剤。
- 請求項〜10のいずれか1項に記載の貧血改善剤および/または貧血予防剤を含む貧血改善用および/または貧血予防用食品。
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