JP2008506719A - C型肝炎インヒビターペプチド類似体 - Google Patents

C型肝炎インヒビターペプチド類似体 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)の化合物、該化合物を含む医薬組成物及びHCV感染症の治療におけるこれら類似体の使用方法に関する。
【化1】
Figure 2008506719

式中、R1、R2、R3、R4、n及びmは本出願で定義するとおりである。

Description

発明の詳細な説明
〔発明の分野〕
本発明は、C型肝炎ウイルス(HCV)感染症の治療のための化合物、その合成方法、組成物及び方法に関する。特に、本発明は、新規なペプチド類似体、該類似体を含有する医薬組成物及び前記類似体をHCV感染症の治療で使用する方法を提供する。
〔発明の背景〕
C型肝炎ウイルス(HCV)は、世界中の輸血後及び市中感染非A型非B型肝炎の主要な病原学的因子である。2億を超える世界中の人々がこのウイルスに感染していると推定される。高い割合の保因者が慢性感染になり、その多くが慢性肝臓疾患、いわゆる慢性C型肝炎に進行する。この群は、順次、重篤な肝臓疾患、例えば肝硬変、肝臓細胞癌及び死に至る末期的な肝臓疾患になるリスクが高い。
HCVがウイルスの持続性を確立して高率で慢性肝臓疾患を引き起こす機構は、完全には解明されていない。HCVがどうやって宿主の免疫系と相互作用し、該免疫系を逃れるか分からない。さらに、HCV感染及び疾患に対する防御における細胞及び体液の免疫反応の役割も確立しなければならない。輸血に伴うウイルス性肝炎の予防のため、免疫グロブリンが報告されているが、疾病管理センターは、現在、この目的では免疫グロブリン治療を推奨していない。有効な防御的免疫反応の欠如がワクチン又は十分な曝露後予防手段の開発を妨げているので、最近では、断固として抗ウイルス処置に望みが託されている。
慢性C型肝炎に苦しむ患者のHCV感染を効率的に治療できる医薬を同定するという目標で種々の臨床研究が行われている。これら研究は、インターフェロン-αのみの使用及び他の抗ウイルス薬との併用を含んでいる。このような研究は、相当数の関係者がこれら治療に応答しないことを示し、好ましく応答した関係者の大多数が治療後に再発することが分かった。
インターフェロンとリバビリンの併用が慢性C型肝炎の患者の治療のために承認されている。しかし、INFによって引き起こされる副作用(例えば、網膜症、甲状腺炎、急性膵炎、うつ病)は、この併用療法で軽減されない。インターフェロンのペグ化型、例えば、PEG-Intron(登録商標)及びPegasys(登録商標)は、明らかにこれら有害な副作用を部分的に処理できるが、抗ウイルス薬は、HCVの経口治療の選択という成功への道を未だ残している。
従って、現存の医薬療法の限界を克服するHCV感染症の治療に有効な抗ウイルス薬の開発が要望されている。
HCVは、フラビウイルスファミリーのエンベロープ型の正鎖RNAウイルスである。その単鎖HCV RNAゲノムは、約9500のヌクレオチドの長さで、約3000のアミノ酸の単一の大きいポリタンパク質をコードする単一のオープンリーディングフレーム(ORF)を有する。感染細胞では、このポリタンパク質が複数部位で細胞プロテアーゼ及びウイルスプロテアーゼによって切断されて構造タンパク質及び非構造(NS)タンパク質を生成する。HCVの場合、成熟非構造タンパク質(NS2、NS3、NS4A、NS4B、NS5A、及びNS5B)の生成は2つのウイルスプロテアーゼによって達成される。第1のプロテアーゼはNS2-NS3接合部で切断し(以後NS2/3プロテアーゼと称する);第2のプロテアーゼは、NS3のN-末端領域内に含まれるセリンプロテアーゼ(NS3プロテアーゼ)であり、NS3-NS4A切断部位ではシスで、かつ残りのNS4A-NS4B、NS4B-NS5A及びNS5A-NS5B部位ではトランスで、NS3の下流におけるすべてのその後の切断を媒介する。NS4Aタンパク質は複数機能に役立つと考えられ、NS3プロテアーゼの補助因子として作用し、おそらくNS3及び他のウイルスレプリカーゼ成分の膜局在化を補助する。NS3プロテアーゼとNS4Aの複合体形成は、すべての部位でタンパク質分解効率を高めるプロセシング事象に必要であると考えられる。NS3タンパク質は、ヌクレオシドトリホスファターゼ及びRNAヘリカーゼ活性をも示す。NS5Bは、HCVの複製に関与するRNA依存性RNAポリメラーゼである。
抗ウイルス薬の開発の一般的戦略は、該ウイルスの複製に必須のコード化酵素をウイルス的に不活性化することである。二日臨床試験において、HCV NS3プロテアーゼインヒビターBILN 2061が、C型肝炎ウイルスに感染している患者のウイルス負荷を急速に減らすのに有効であることが分かり(Gastroenterology (2004) 127(5): 1347-1355)、HCV NS3プロテアーゼインヒビターの臨床的抗ウイルス活性の原理の証拠を与えた。
感染細胞におけるIFN媒介細胞の抗ウイルス活性を遮断することによって、NS3プロテアーゼがさらに影響を受ける可能性があることが分かった(Foy et al., Science, (2003) 300: 1145-1148)。このことは、NS3/NS4Aプロテアーゼが二重の治療標的を意味しうる、すなわちその阻害はウイルスの複製を遮断し、かつHCV感染細胞のインターフェロン反応を回復させうるという仮説を信用させる。
HCV NS3プロテアーゼのインヒビターはWO 00/09543 (Boehringer Ingelheim)、WO 03/064456 (Boehringer Ingelheim)、WO 03/064416 (Boehringer Ingelheim)、WO 2004/101602 (Boehringer Ingelheim)、WO 2004/101605 (Boehringer Ingelheim)、WO 2004/103996 (Boehringer Ingelheim)、WO 02/060926 (Bristol-Myers Squibb)、WO 03/053349 (Bristol-Myers Squibb)、WO 03/099316 (Bristol-Myers Squibb)、WO 03/099274 (Bristol-Myers Squibb)、WO 2004/032827 (Bristol-Myers Squibb)及びWO 2004/043339 (Bristol-Myers Squibb)に記載されている。同様に、HCV NS3プロテアーゼのフェネチルアミドジペプチドインヒビターは、Orvieto et al, Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters (2003) 13: 2745-8及びNizi et al, Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters (2004) 14: 2151-4に記載されている。
WO 2004/043339、WO 03/099274、WO 03/053349、及びWO 02/060926には、tert-ブチルオキシカルボニル基を有するジペプチド合成中間体が開示されている。
本発明は、NS3プロテアーゼに対して阻害性である新規な化合物を提供する。さらに、細胞培養で活性な化合物を提供する。
本発明の一局面の利点は、この発明の化合物はNS3プロテアーゼを特異的に阻害し、他のセリンプロテアーゼ、例えば、ヒト白血球エラスターゼ(HLE)、ブタ膵臓エラスターゼ(PPE)、又はウシ膵臓キモトリプシン、又はシステインプロテアーゼ、例えばヒト肝臓カテプシン(Cat B)に対して有意な阻害活性を示さないという事実にある。
〔発明の概要〕
下記式(I)の化合物、そのラセミ化合物、ジアステレオマー、光学異性体又はその塩が本発明の範囲に含まれる。
Figure 2008506719
(式中、
nは1又は2であり;
mは1又は2であり;
R1は(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、又は(C2-6)アルキニルであり(前記(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、及び(C2-6)アルキニルは、任意に1個以上の置換可能な位置で1〜3個のハロゲン原子にて置換されていてもよい);
R2は、-NH-R20、-O-R20、-S-R20、-SO-R20、-SO2-R20、-OCH2-R20、及び-CH2O-R20から選択され(ここで、
R20はアリール又はHetであり、前記アリール及びHetは、任意にR200で置換されていてもよく;このとき、
R200は、H、ハロゲン、シアノ、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、アリール-(C1-6)アルキル-、アリール、Het、オキソ、チオキソ、-OR201、-SR201、-SOR201、-SO2R201、-N(R202)R201、及び-CON(R202)R201からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基であり(前記各アルキル、シクロアルキル、アリール及びHetは、任意にR2000でさらに置換されていてもよい);
それぞれR201は、H、(C1-6)アルキル、アリール、(C2-4)アルケニル、(C2-4)アルキニル、-CO-(C1-6)アルキル及び-CO-O-(C1-6)アルキルから独立に選択され(前記各アルキル及びアリールは任意にR2000でさらに置換されていてもよい);
R202はH又は(C1-6)アルキルであり;
R2000は、ハロゲン、R2003、アリール、Het、-OR2001、-SR2001、-SOR2001、-SO2R2001、シアノ及び-N(R2002)(R2001)からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基であり(前記アリール及びHetは、それぞれ任意に、(C1-6)アルキル及び-O-(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい);
それぞれR2001は、アリール、アリール-(C1-6)アルキル-、-C(O)-R2003、-C(O)O-R2003、-CON(R2002)(R2004)及びR2004から独立に選択され;
それぞれR2002は、H及び(C1-6)アルキルから独立に選択され;
それぞれR2003は、(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-から独立に選択され(前記(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-は、それぞれ任意に、(C1-3)アルキルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい);かつ
それぞれR2004は、H及びR2003から独立に選択される);
R3は、以下の基:
(i) -C(O)OR31(R31は(C1-6)アルキル又はアリールであり、前記(C1-6)アルキルは任意に1〜3個のハロゲン置換基で置換されていてもよい);
(ii) -C(O)NR32R33(R32及びR33は、H、(C1-6)アルキル、及びHetからそれぞれ独立に選択される);
(iii) -SOvR34(vは1又は2であり、R34は、(C1-6)アルキル、アリール、Het、及びNR32R33(R32及びR33は上記定義どおり)から選択される);及び
(iv) -C(O)-R35(R35は、(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-、アリール、アリール-(C1-6)アルキル-、Het及びHet-(C1-6)アルキルから選択され、それぞれ任意に、ハロ、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、アリール、Het、ヒドロキシル、-O-(C1-6)アルキル、-S-(C1-6)アルキル、-SO-(C1-6)アルキル、-SO2-(C1-6)アルキル、-O-アリール、-S-アリール、-SO-アリール及び-SO2-アリールからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、前記-O-アリール、-S-アリール、-SO-アリール及び-SO2-アリールのアリール部分は、それぞれ任意に1〜5個のハロ置換基で置換されていてもよい)
から選択され;
R4は、(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール、Het、アリール-(C1-4)アルキル-、又はHet-(C1-4)アルキル-であり(ここで、
a) 前記(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、アリール、Het、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール-(C1-4)アルキル-、及びHet-(C1-4)アルキル-は、任意に、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、(C1-6)アルキル、O-(C1-6)アルキル、O-アリール、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2(前記(C1-6)アルキル及びO-(C1-6)アルキルは、任意に1〜3個のハロゲン置換基で置換されていてもよい)からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;かつ
b) 前記(C3-7)シクロアルキルは、任意に、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、-O-(C1-6)アルキル、(C2-4)アルケニル、-OCF3、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、トリ(C1-6)アルキルシリル、R41、-C(=O)-R41、-C(=O)OR41、-C(=O)N(R42)R41、-SO2R41、及び-OC(=O)-R41からそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
それぞれR41は以下の基:
i) H、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、Het、又はアリール-(C1-4)アルキル-O-;
ii) アリール又はアリールオキシ(それぞれ任意に(C1-6)アルキルで置換されていてもよい);及び
iii) (C1-8)アルキル(任意に、-O-(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、(C2-10)アルケニル、(C2-10)アルキニル、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、アリール、Het、アリールオキシ、及びアリール-(C1-4)アルキル-O-からそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、前記各アリール及びアリールオキシは、任意に(C1-6)アルキルで置換されていてもよい)
から独立に選択され;かつ
R42は、H及び(C1-6)アルキルから選択される);或いは
R4が-N(RN2)(RN1)であり(ここで、RN1及びRN2は、H、(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール及びアリール-(C1-6)アルキル-からそれぞれ独立に選択され;前記(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール及びアリール-(C1-6)アルキル-は、それぞれ任意に、ハロゲン、(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-6)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;或いは
RN2とRN1が、それらが結合している窒素と一緒に結合して3-員〜7-員単環式飽和若しくは不飽和ヘテロ環(任意に、少なくとも1個の他の環に縮合してヘテロ多環を形成していてもよく、前記ヘテロ環及びヘテロ多環は、それぞれ任意に、N、S及びOからそれぞれ独立に選択される1〜3個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、かつ任意に、ハロゲン、(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-6)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)を形成している);
ここで、本明細書では、Hetは、O、N及びSからそれぞれ独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3-員〜7-員ヘテロ環として定義され、このHetは、飽和、不飽和又は芳香族でよく、かつ任意に、少なくとも1個の他の環に縮合して4-員〜14-員ヘテロ多環(可能な場合どこでも、O、N及びSからそれぞれ独立に選択される1〜5個のヘテロ原子を有しうる)を形成していてもよく、前記ヘテロ多環は、飽和、不飽和又は芳香族でよく;
但し、
nが1であり;mが2であり;R1がエチル又はエテニルであり;かつ
R2が-O-R20であり(ここで、R20はHetで、該Hetは以下の基:
Figure 2008506719
から選択され;
前記Hetは、任意にR200で置換されていてもよく、前記R200は、メチル、メトキシ、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、フェニル、4-メトキシフェニル、4-(ジメチルアミノ)フェニル、4-シアノフェニル、並びに以下の基:
Figure 2008506719
から選択される基からそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基である);かつ
R4がシクロプロピル(任意にプロピル、シクロプロピルメチル又はフェニルメチルで置換されていてもよい)であり;かつ
R3が-COOR31の場合;
R31は、1,1-ジメチルエチルでない。)
本発明の一局面は、抗C型肝炎ウイルスとして有効な量の式Iの化合物、又はその医薬的に許容しうる塩と、医薬的に許容しうる分散媒又は補助薬とを含んでなる医薬組成物を提供する。
この局面の実施態様によれば、この発明の医薬組成物は、治療的に有効な量の少なくとも1種の他の抗ウイルス薬をさらに含む。
本発明の別の重要な局面は、哺乳類に、抗C型肝炎ウイルスとして有効な量の式(I)の化合物、その医薬的に許容しうる塩、又は上述した組成物を、単独で、又は一緒若しくは別個に投与される少なくとも1種の他の抗ウイルス薬と併用して投与することによって、哺乳類のC型肝炎ウイルス感染症を治療又は予防する方法を含む。
この発明の範囲には、上述したとおりの式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩の、哺乳類のC型肝炎ウイルス感染症の治療又は予防のための使用も包含される。
さらに、この発明の範囲には、上述したとおりの式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩の、哺乳類のC型肝炎ウイルス感染症の治療又は予防用薬物製造のための使用が包含される。
本発明のさらなる局面は、上述したとおりの式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩の、C型肝炎ウイルス感染症の治療又は予防用薬物製造のため、少なくとも1種の他の抗ウイルス薬と組合せた使用を提供する。
この発明のさらに別の局面は、C型肝炎ウイルスを、C型肝炎ウイルスNS3プロテアーゼ阻害量のこの発明の式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩にさらすことによって、C型肝炎ウイルスの複製を阻害する方法に関する。
さらに、本発明の範囲には、この発明の式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩の、C型肝炎ウイルスの複製を阻害するための使用が含まれる。
この発明のさらなる局面は、HCV感染症の治療又はHCVのNS3プロテアーゼの阻害に有効な組成物と、該組成物を用いて、C型肝炎ウイルスによる感染症を治療できることを示す標識を含むパッケージング材料とを含む製品に関し、前記組成物は、この発明の式(I)の化合物又はその医薬的に許容しうる塩を含む。
この発明のなおさらなる局面では、式(I)の化合物の製造方法であって、以下の工程:
a) 下記式(II):
Figure 2008506719
(式中、R4及びmは本明細書の定義どおり)の化合物を強塩基と反応させて、対応するアミドアニオンを形成する工程;及び
b) 下記式(III):
Figure 2008506719
(式中、R1、R2、R3、及びnは本明細書の定義どおり)のアザラクトンを、工程a)で形成されたアミドアニオンと反応させる工程;
を含む方法が提供される。
本発明のなおさらなる局面では、下記式(III)のアザラクトン中間体が提供される。
Figure 2008506719
(式中、R1、R2、R3及びnは本明細書の定義どおりである。)
この発明のさらなる局面は、上述したとおりの式(III)の中間体アザラクトンをHCV NS3プロテアーゼインヒビターペプチド類似体の製造で使用することである。
この発明のさらなる局面は、上述したとおりの式(III)の中間体アザラクトンを本明細書で述べる式(I)のHCV NS3プロテアーゼインヒビターの製造で使用することである。
〔好ましい態様の詳細な説明〕
〔定義〕
本明細書では、特に言及しない限り、以下の定義を適用する。
(R)又は(S)を用いて式(I)の化合物の置換基又は不斉中心の絶対配置を命名する場合については、その命名は、化合物全体の状況で行われ、置換基又は不斉中心のみの状況では行われない。
本明細書では、命名“P2、P1及びP1’”は、ペプチド類似体のN-末端から出発して切断部位(すなわち、一般的にプロテアーゼ酵素の触媒作用によって切断される、プロテアーゼ酵素の基質中の結合)に向かい、かつ該切断部位を越えて伸長するアミノ酸残基の位置を指す。従って、P2は切断部位のC-末端側からの位置2を指す等である。P1残基とP1’残基との間の結合が切断部位に相当する。従って、P1’位は、切断部位のN-末端側上の第1位に相当する(Berger A. & Schechter I., Transactions of the Royal Society London series B257, 249-264 (1970)参照)。本明細書で述べる式(I)の化合物の状況では、これら位置は下記式で示すとおりである。
Figure 2008506719
本明細書で単独又は別の置換基と組み合わせて使用される用語“(C1-n)アルキル”(nは整数)は、1〜n個の炭素原子を含有する非環式の直鎖若しくは分岐鎖アルキル置換基を意味する。限定するものではないが、“(C1-6)アルキル”として、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、1-メチルエチル(イソ-プロピル)、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル(tert-ブチル)、ペンチル及びヘキシルが挙げられる。略語Meはメチル基を意味し、Etはエチル基を意味する。
本明細書で単独又は別の置換基と組み合わせて使用される用語“(C2-n)アルケニル”(nは整数)は、2〜n個の炭素原子(その少なくとも2個は相互に二重結合で結合している)を含有する不飽和で非環式の直鎖若しくは分岐鎖基を意味するものとする。このような基の例として、限定するものではないが、エテニル(ビニル)、1-プロペニル、2-プロペニル、及び1-ブテニルが挙げられる。特に断らない限り、用語“(C2-n)アルケニル”は、可能な場合、限定するものではないが(E)及び(S)異性体といった個々の立体異性体、並びにその混合物を包含するものと解釈される。(C2-n)アルケニル基が置換されている場合、特に断らない限り、そうでなければ水素原子を持つであろういずれの炭素原子のところでも置換されうるものと解釈する。
本明細書で単独又は別の置換基と組み合わせて使用される用語“(C2-n)アルキニル”(nは整数)は、2〜n個の炭素原子(その少なくとも2個は相互に三重結合で結合している)を含有する不飽和で非環式の直鎖若しくは分岐鎖基を意味するものとする。該基の例として、限定するものではないが、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、及び1-ブチニルが挙げられる。(C2-n)アルキニル基が置換されている場合、特に断らない限り、そうでなければ水素原子を持つであろういずれの炭素原子のところでも置換されうるものと解釈する。
本明細書で単独又は別の置換基と組み合わせて使用される用語“(C3-m)シクロアルキル”(mは整数)は、3〜m個の炭素原子を含有するシクロアルキル置換基を意味し、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルが挙げられる。
本明細書で使用される用語“(C3-m)シクロアルキル-(C1-n)アルキル-”(nとmは両方とも整数)は、3〜m個の炭素原子を含有するシクロアルキル基が直接結合している、1〜n個の炭素原子を含有するアルキル基を意味し、限定するものではないが、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、1-シクロペンチルエチル、2-シクロペンチルエチル、シクロヘキシルメチル、1-シクロヘキシルエチル及び2-シクロヘキシルエチルが挙げられる。特に断らない限り、(C3-m)シクロアルキル-(C1-n)アルキル-基は、そのシクロアルキル部分若しくはアルキル部分のどちらか、又は両方で置換されうる。
本明細書で単独又は別の基と組み合わせて使用される用語“アリール”は、6個の炭素原子を含有する炭素環式芳香族単環式基(さらに、芳香族、飽和若しくは不飽和でよい第2の5-員又は6-員炭素環式基に縮合していてもよい)を意味する。アリールとして、限定するものではないが、フェニル、インダニル、1-ナフチル、2-ナフチル及びテトラヒドロナフチルが挙げられる。
本明細書では、用語“アリール-(C1-n)アルキル-”は、アリール基が結合している、1〜n個(nは整数)の炭素原子を含有するアルキル基を意味する。アリール-(C1-3)アルキル-の例として、限定するものではないが、ベンジル(フェニルメチル)、1-フェニルエチル、2-フェニルエチル及びフェニルプロピルが挙げられる。特に断らない限り、アリール-(C1-n)アルキル-基は、アリール若しくはアルキル部分のどちらか又は両方で置換されうる。
本明細書では、用語“Het”は、O、N及びSからそれぞれ独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3-員〜7-員ヘテロ環を定義し、飽和、不飽和又は芳香族でよく、かつ任意に、少なくとも1個の他の環に縮合して4-員〜14-員ヘテロ多環(O、N及びSからそれぞれ独立に選択される1〜5個のヘテロ原子を可能などこでも有しうる)を形成していてよく、特に言及しない限り、前記ヘテロ多環は飽和、不飽和又は芳香族でよい。
本明細書では、用語“ヘテロ原子”は、O、S又はNを意味する。
本明細書では、単独又は別の基と組み合わせた用語“ヘテロ環”は、窒素、酸素及びイオウからそれぞれ独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する3-員〜7-員の飽和又は不飽和(芳香族を含む)ヘテロ環から水素を除去して得られる一価基を意味する。該ヘテロ環の例として、限定するものではないが、アゼチジン、ピロリジン、フラン、テトラヒドロフラン、チアゾリジン、ピロール、チオフェン、ヒダントイン、ジアゼピン、1H-イミダゾール、イソキサゾール、チアゾール、テトラゾール、ピペリジン、ピペラジン、ホモピペリジン、ホモピペラジン、ピラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、4-モルフォリン、4-チオモルフォリン、ピリジン、ピリジン-N-オキシド若しくはピリミジン、又は以下のヘテロ環が挙げられる。
Figure 2008506719
本明細書では、単独又は別の基と組み合わせた用語“ヘテロ多環”は、ヘテロ環でも他の任意の環でもよい1個以上の他の環に縮合した上記定義どおりのヘテロ環を意味する。該ヘテロ多環の例として、限定するものではないが、インドール、ベンズイミダゾール、チアゾロ[4,5-b]-ピリジン、キノリン、イソキノリン、若しくはクマリン、又は以下の多環が挙げられる。
Figure 2008506719
本明細書で単独又は別の基と組み合わせて相互交換可能に使用される用語“O-(C1-n)アルキル”又は“(C1-n)アルコキシ”は、基-O-(C1-n)アルキル(アルキルは、1〜n個の炭素原子を含有する上記定義どおりのアルキルである)を意味し、限定するものではないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、ブトキシ及び1,1-ジメチルエトキシが挙げられる。最後の基は、一般的にtert-ブトキシとして知られる。-O-(C1-n)アルキル基が置換されている場合、その(C1-n)アルキル部分で置換されているものと解釈する。
本明細書で単独又は別の基と組み合わせて相互交換可能に使用される用語“S-(C1-n)アルキル”又は“(C1-n)アルキルチオ”は、イオウ原子が1〜n個の炭素原子を含有する上記定義どおりのアルキル基にさらに結合していることを意味する。(C1-6)アルキルチオの例として、限定するものではないが、メチルチオ(CH3S-)、エチルチオ(CH3CH2S-)、プロピルチオ(CH3CH2CH2S-)、1-メチルエチルチオ(イソプロピルチオ;(CH3)2CHS-)、1,1-ジメチルエチルチオ(tert-ブチルチオ;(CH3)3CS-)等が挙げられる。-S-(C1-n)アルキル基が置換されている場合、その(C1-n)アルキル部分で置換されているものと解釈する。
本明細書で相互交換可能に使用される用語“ハロ”又は“ハロゲン”は、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードから選択されるハロゲン置換基を意味する。
本明細書では、用語“オキソ”は、二重結合(=O)で置換基として結合している酸素原子を意味する。
本明細書では、用語“チオキソ”は、二重結合(=S)で置換基として結合しているイオウ原子を意味する。
用語“その塩”は、本発明の化合物のいずれの酸付加塩及び/又は塩基付加塩をも意味し;好ましくはその医薬的に許容しうる塩を意味する。
用語“医薬的に許容しうる塩”は、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などがなく、合理的な利益/危険比で釣り合っている、一般的に水溶性若しくは油溶性又は分散性で、その意図した用途で有効な、ゾンデ医療判断の範囲内でヒト及び下等動物の組織と接触して使用するのに適している、式(I)の化合物の塩を意味する。この用語には、医薬的に許容しうる酸付加塩及び医薬的に許容しうる塩基付加塩が含まれる。適切なリストは、例えば、S.M. Birge et al., J. Pharm. Sci., 1977, 66, pp. 1-19で見られる。
用語“医薬的に許容しうる酸付加塩”は、その遊離塩基の生物学的有効性及び特性を保持し、かつ生物学的又は他の意味で望ましくなくない、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、リン酸等、及び有機酸、例えば酢酸、トリフルオロ酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、酪酸、樟脳酸、樟脳スルホン酸、ケイ皮酸、クエン酸、ジグルコン酸、エタンスルホン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリセロリン酸、ヘミスルフィン酸、ヘキサン酸、ギ酸、フマル酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸(イセチオン酸)、乳酸、ヒドロキシマレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メシチレンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ニコチン酸、2-ナフタレンスルホン酸、シュウ酸、パモン酸、ペクチン酸、フェニル酢酸、3-フェニルプロピオン酸、ピバル酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、p-トルエンスルホン酸、ウンデカン酸などと形成される当該塩を意味する。
用語“医薬的に許容しうる塩基付加塩”は、その遊離酸の生物学的有効性及び特性を保持し、かつ生物学的又は他の意味で望ましくなくない、無機塩基、例えばアンモニア又はアンモニウム若しくは金属カチオン(例えばナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム等)の水酸化物、炭酸塩、又は炭酸水素塩と形成される当該塩を意味する。特に好ましくは、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、及びマグネシウム塩である。医薬的に許容しうる無毒の有機塩基から誘導される塩として、一級、二級、及び三級アミン、四級アミン化合物、置換アミン(天然に存在する置換アミンを含む)、環状アミン及び塩基性イオン交換樹脂、例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルコサミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、テトラメチルアンモニウム化合物、テトラエチルアンモニウム化合物、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルピペリジン、N-メチルモルフォリン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、N,N-ジベンジルフェネチルアミン、1-エフェナミン(ephenamine)、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、ポリアミン樹脂などの塩が挙げられる。特に好ましい無毒の有機塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン、及びカフェインである。
用語“哺乳類”は、本明細書で使用する場合、ヒトのみならず、C型肝炎ウイルスによる感染に感受性の非ヒト哺乳類を含む意であり、ウシ、ブタ、ウマ、イヌ及びネコのような家畜、及び非家畜が含まれる。
本明細書では、用語“抗ウイルス薬”は、哺乳類におけるウイルスの形成及び/又は複製を阻害するために有効な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。これには、哺乳類におけるウイルスの形成及び/又は複製に必要な宿主又はウイルス機構を妨害する薬剤が含まれる。このような薬剤として、限定するものではないが、他の抗-HCV薬、HIVインヒビター、HAVインヒビター及びHBVインヒビターが挙げられる。抗ウイルス薬として、例えばリバビリン、アマンタジン、VX-497(メリメポジブ(merimepodib)、Vertex Pharmaceuticals)、VX-498(Vertex Pharmaceuticals)、Levovirin、Viramidine、Ceplene(マキサミン(maxamine))、XTL-001及びXTL-002(XTL Biopharmaceuticals)が挙げられる。
本明細書では、用語“他の抗-HCV薬”は、疾患のC型肝炎関連症状の進行を軽減又は予防するために有効な当該薬剤を意味する。このような薬剤は、以下から選択することができる:免疫調節薬、HCV NS3プロテアーゼのインヒビター、HCVポリメラーゼのインヒビター又はHCVライフサイクルの別の標的のインヒビター。
本明細書では、用語“免疫調節薬”は、哺乳類における免疫系反応を向上又は増強させるために有効な当該薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。免疫調節薬として、例えば、クラスIインターフェロン(例えば、α-、β-、δ-及びω-インターフェロン、τ-インターフェロン、コンセンサスインターフェロン及びアシアロ-インターフェロン)、クラスIIインターフェロン(例えばγ-インターフェロン)、ペグ化インターフェロン及び複合インターフェロン(限定するものではないが、ヒトアルブミンといった他のタンパク質と複合したインターフェロンが挙げられる)が挙げられる。
本明細書では、用語“HCV NS3プロテアーゼのインヒビター”は、哺乳類におけるHCV NS3プロテアーゼの機能を阻害するために有効な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。HCV NS3プロテアーゼのインヒビターとして、限定するものではないが、参照によってその全体が本明細書に取り込まれるWO 99/07733、WO 99/07734、WO 00/09558、WO 00/09543、WO 00/59929、WO 03/064416、WO 03/064455、WO 03/064456、WO 2004/037855、WO 2004/101602、WO 2004/101605、WO 2004/103996及び同時係属特許出願10/945,518(すべてBoehringer Ingelheim)、WO 02/060926、WO 03/053349、WO 03/099274、WO 03/099316、WO 2004/032827、WO 2004/043339、WO 2004/094452、WO 2005/046712(すべてBMS)、WO 2004/072243、WO 2004/093798、WO 2004/113365、WO 2005/010029(すべてEnanta)及びWO 2005/037214(Intermune)に記載されている当該化合物並びにVX-950として同定されたVertex臨床候補が挙げられる。
本明細書では、用語“HCVポリメラーゼのインヒビター”は、哺乳類におけるHCVポリメラーゼの機能を阻害するために有効な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。これには、限定するものではないが、HCV NS5Bポリメラーゼの非ヌクレオシドインヒビター及びヌクレオシドインヒビターが含まれる。
HCVポリメラーゼのインヒビターの例として、限定するものではないが、以下の文献に記載されている当該化合物:WO 02/04425 (Boehringer Ingelheim)、WO 03/007945 (Boehringer Ingelheim)、WO 03/010140 (Boehringer Ingelheim)、WO 03/010141 (Boehringer Ingelheim)、WO 2004/064925 (Boehringer Ingelheim)、WO 2004/065367 (Boehringer Ingelheim)、WO 2005/012288 (Genelabs)、WO 2004/087714 (IRBM)、WO 03/101993 (Neogenesis)、WO 03/026587 (BMS)、WO 03/000254 (Japan Tobacco)、及びWO 01/47883 (Japan Tobacco)、並びに臨床候補JTK-003 (Japan Tobacco)、HCV 796 (ViroPharma/Wyeth)、R-803 (Rigel)及びNM 283 (Idenix/Novartis)が挙げられる。
本明細書では、用語“HCVライフサイクルの別の標的のインヒビター”は、HCV NS3プロテアーゼの機能を阻害することによって以外に哺乳類におけるHCVの形成及び/又は複製を阻害するために有効な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。これには、哺乳類におけるHCVの形成及び/又は複製に必要な宿主又はHCVウイルス機構を妨害する薬剤が含まれる。HCVライフサイクルの別の標的のインヒビターとして、例えば、ヘリカーゼ、NS2/3プロテアーゼ及び内部リボゾーム侵入部位(internal ribosome entry site)(IRES)から選択される標的を阻害する薬剤、並びに他のウイルス標的(限定するものではないが、NS5Aタンパク質が挙げられる)の機能を妨害する薬剤が挙げられる。
本明細書では、用語“HIVインヒビター”は、哺乳類におけるHIVの形成及び/又は複製を阻害するために有効な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。これには、哺乳類におけるHIVの形成及び/又は複製に必要な宿主又はウイルス機構を妨害する薬剤が含まれる。HIVインヒビターとして、例えば、ヌクレオシドインヒビター、非ヌクレオシドインヒビター、プロテアーゼインヒビター、融合インヒビター及びインテグラーゼインヒビターが挙げられる。
本明細書では、用語“HAVインヒビター”は、哺乳類におけるHAVの形成及び/又は複製を阻害するために有効は薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。これには、哺乳類におけるHAVの形成及び/又は複製に必要な宿主又はウイルス機構を妨害する薬剤が含まれる。HAVインヒビターとして、A型肝炎ワクチン、例えばHavrix(登録商標)(GlaxoSmithKline)、VAQTA(登録商標)(Merck)及びAvaxim(登録商標)(Aventis Pasteur)が挙げられる。
本明細書では、用語“HBVインヒビター”は、哺乳類におけるHBVの形成及び/又は複製を阻害するために有効は薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。これには、哺乳類におけるHBVの形成及び/又は複製に必要な宿主又はウイルス機構を妨害する薬剤が含まれる。HBVインヒビターとして、例えば、HBVウイルスDNAポリメラーゼを阻害する薬剤又はHBVワクチンが挙げられる。HBVインヒビターの具体例として、Lamivudine(Epivir-HBV(登録商標))、Adefovir Dipivoxil, Entecavir, FTC (Coviracil(登録商標))、DAPD (DXG)、L-FMAU (Clevudine(登録商標))、AM365 (Amrad)、Ldt (Telbivudine)、monoval-LdC (Valtorcitabine)、ACH-126,443 (L-Fd4C)(Achillion)、MCC478 (Eli Lilly)、Racivir (RCV)、Fluoro-L及びDヌクレオシド, Robustaflavone, ICN 2001-3 (ICN)、Bam 205 (Novelos)、XTL-001 (XTL)、Imino-Sugars (Nonyl-DNJ) (Synergy)、HepBzyme;及び以下のような免疫調節薬品:インターフェロンα2b、HE2000 (Hollis-Eden)、Theradigm (Epimmune)、EHT899 (Enzo Biochem)、Thymosin α-1 (Zadaxin(登録商標))、HBV DNAワクチン(PowderJect)、HBV DNAワクチン(Jefferon Center)、HBV抗原(OraGen)、BayHep B(登録商標)(Bayer)、Nabi-HB(登録商標)(Nabi)及び抗B型肝炎(Cangene);及び以下のようなHBVワクチン製品:Engerix B、Recombivax HB、GenHevac B、Hepacare、Bio-Hep B、TwinRix、Comvax、Hexavacが挙げられる。
本明細書では、用語“クラスIインターフェロン”は、すべてI型受容体に結合するインターフェロンの群から選択されるインターフェロンを意味する。これには、天然及び合成的に生成される両方のクラスIインターフェロンが含まれる。クラスIインターフェロンの例として、α-、β-、δ-、ω-インターフェロン、τ-インターフェロン、コンセンサスインターフェロン、アシアロ-インターフェロン及びそれらのペグ化形態が挙げられる。
本明細書では、用語“クラスIIインターフェロン”は、すべてII型受容体に結合するインターフェロンの群から選択されるインターフェロンを意味する。クラスIIインターフェロンの例としてγ-インターフェロンが挙げられる。
これら薬剤のいくつかの特有の好ましい例を以下に列挙する。
・抗ウイルス薬:リバビリン及びアマンタジン;
・免疫調節薬:クラスIインターフェロン、クラスIIインターフェロン、ペグ化インターフェロン及び複合インターフェロン;
・HCVポリメラーゼインヒビター:ヌクレオシド類似体及び非ヌクレオシド;
・以下の標的から選択される標的を阻害する、HCVライフサイクルの別の標的のインヒビター:ヘリカーゼ、NS2/3プロテアーゼ及び内部リボゾーム侵入部位(IRES)並びに他のウイルス標的(限定するものではないが、NS5Aタンパク質が挙げられる)の機能を妨害する薬剤;
・HIVインヒビター:ヌクレオシドインヒビター、非ヌクレオシドインヒビター、プロテアーゼインヒビター、融合インヒビター及びインテグラーゼインヒビター;又は
・HBVインヒビター:ウイルスDNAポリメラーゼを阻害する薬剤、又はHBVワクチンである薬剤。
上述したように、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩を、抗ウイルス薬、免疫調節薬、HCV NS3プロテアーゼの別のインヒビター、HCVポリメラーゼのインヒビター、HCVライフサイクルの別の標的のインヒビター、HIVインヒビター、HAVインヒビター及びHBVインヒビターから選択される少なくとも1種の追加薬剤と共に投与する併用療法が考慮される。このような薬剤の例は、上記定義セクションで与えられている。これら追加薬剤をこの発明の化合物と併用して単一の医薬剤形を作製することができる。或いは、複数剤形の一部として、例えばキットを用いてこれら追加薬剤を別個に患者に投与することができる。式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩の投与の前、投与と同時、又は投与後に、該追加薬剤を患者に投与することができる。
本明細書では、用語“治療”は、C型肝炎の症状を軽減若しくは排除し、及び/又は患者のウイルス負荷を低減するために本発明の化合物又は組成物を患者に投与することを意味する。
本明細書では、用語“予防”は、個体の該ウイルスへの曝露後であるが該疾患の症状の出現前、及び/又は血中での該ウイルスの検出前に本発明の化合物又は組成物を投与して、該疾患の症状の出現を妨げること及び/又は該ウイルスが血中で検出可能レベルに達するのを妨げることを意味する。
本明細書では、ステレオジェン中心への結合又はステレオジェン中心からの結合を表すために使用する記号
Figure 2008506719
は、当該中心で立体化学が混合していることを意味する。例えば、ステレオジェン中心がキラル中心の場合、記号
Figure 2008506719
は、当該中心における立体化学が(R)と(S)の混合であることを意味する。これとは別の例として、ステレオジェン中心が幾何異性を生じさせる場合、記号
Figure 2008506719
は、当該中心における立体化学が(E)と(Z)の混合であることを意味する。
本明細書では、置換基Rへの結合が例えば下記式のように環の中心から発するとして描かれる場合、特に断らない限り、該置換基Rが、そうでなければ水素原子で置換されるであろう、その環のいずれのフリーな位置にも結合しうることを意味する。
Figure 2008506719
サブ式において下記記号を用いて、定義している分子の残部に連結される結合を表す。
Figure 2008506719
〔好ましい態様〕
以下の好ましい態様では、この発明の式(I)の化合物の基及び置換基について詳細に説明する。基、置換基及び指数は、特に断らない限り前記定義どおりである。
m:
本発明の式(I)の好ましい化合物は、mが2である当該化合物である。或いは、式(I)の好ましい化合物は、mが1である当該化合物である。
本明細書で示されるmのいずれのそれぞれ個々の定義も、本明細書で示されるR1、R2、R3、R4、及びnのいずれのそれぞれ個々の定義と組み合わせてよい。
n:式(I)の好ましい化合物は、nが1である当該化合物である。
本明細書で示されるnのいずれのそれぞれ個々の定義も、本明細書で示されるR1、R2、R3、R4、及びmのいずれのそれぞれ個々の定義と組み合わせてよい。
R1:
好ましくは、R1は(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、又は(C2-6)アルキニルであり;それぞれ任意に1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。
さらに好ましくは、R1は(C2-6)アルケニル又は(C2-6)アルキルである。
なおさらに好ましくは、R1はエチル又はエテニルである。
成分P1において、置換基R1とカルボニルは、好ましくはシン(syn)配向を取る。従って、R1がエチルの場合、シクロプロピル基中の不斉炭素原子は、下記サブ式のR,R配置を取る。
Figure 2008506719
R1がエテニルの場合、シクロプロピル基中の不斉炭素原子は、好ましくは下記サブ式のR,S配置を取る。
Figure 2008506719
従って、好ましい実施態様では、本発明の化合物は下記式(Ia)を有する。
Figure 2008506719
本発明の別の好ましい実施態様では、mが2、nが1、かつR1がエチル又はエテニルであり、R2、R3及びR4は、前述し、また後述する定義どおりである。
R2
好ましくは、R2は、-O-R20及び-S-R20(R20は本明細書の定義どおり)から選択される。
さらに好ましくは、R2が-O-R20であり、かつR20がアリール又はHetであり、ここで、前記アリール及びHetは、任意にR200(R200は本明細書の定義どおり)で置換されていてもよい。
なおさらに好ましくは、R2が-O-R20で、R20がHetであり、前記Hetは任意にR200(R200は本明細書の定義どおり)で置換されていてもよい。
なおさらに好ましくは、R2が-O-R20で、かつR20がHetの場合、Hetは、好ましくはヘテロ環又はヘテロ多環であり、それぞれ少なくとも1個の窒素ヘテロ原子を含み、かつ前記Hetは、無置換又はR200(R200は本明細書の定義どおり)で置換されている。
なおさらに好ましくは、R2が-O-R20で、かつR20がHetの場合、Hetは、好ましくは以下の基から選択される。
Figure 2008506719
このとき該Hetは、無置換又はR200(R200は本明細書の定義どおり)で置換されている。
好ましくは、R2が-O-R20で、かつR20が以下の基から選択されるHetである。
Figure 2008506719
このとき該Hetは無置換又はR200で置換されており、ここで、
R200は、H、ハロゲン、シアノ、(C1-6)アルキル、アリール、Het、-OR201、-SR201、-SOR201及び-SO2R201からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基であり;(C1-6)アルキル、アリール及びHetは、それぞれ任意にR2000でさらに置換されていてもよく;
R201は、それぞれ独立に(C1-6)アルキル(任意にR2000でさらに置換されていてもよい)から選択され;
R2000は、それぞれ独立に、ハロゲン、R2003、アリール、Het、-OR2001、-SR2001、-SOR2001、-SO2R2001、シアノ、及び-N(R2002)(R2001)からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基であり;前記アリール及びHetは、それぞれ任意に、(C1-6)アルキル及び-O-(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;
R2001は、それぞれ独立にアリール、アリール-(C1-6)アルキル-、-C(O)-R2003、-C(O)O-R2003、-CON(R2002)(R2004)及びR2004から選択され;
R2002は、それぞれ独立にH及び(C1-6)アルキルから選択され;
R2003は、それぞれ独立に(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-から選択され、前記(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-は、それぞれ任意に、(C1-3)アルキルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
R2004は、それぞれ独立にH及びR2003から選択され;かつ
Hetは、それぞれ独立に、N、O及びSからそれぞれ独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5-、6-又は7-員単環式飽和、不飽和若しくは芳香族ヘテロ環である。
また、R2が-O-R20で、かつR20が下記式のHetである、式(I)の化合物も好ましい。
Figure 2008506719
(式中、
R200dはH、アリール、Het、又は-OR201であり、前記Hetは、N、O及びSからそれぞれ独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5-、6-又は7-員単環式飽和、不飽和若しくは芳香族ヘテロ環であり、かつ前記アリール及びHetは、それぞれ任意にR2000でさらに置換されていてもよく;
R200eはH又は-OR201であり;かつ
R200fはH、(C1-6)アルキル、ハロゲン、-SR201、-SO2R201、又は-OR201であり;前記(C1-6)アルキルは、任意にR2000でさらに置換されていてもよく;
R201は、それぞれ独立に(C1-6)アルキル(任意にR2000でさらに置換されていてもよい)から選択され;
R2000は、それぞれ独立に、ハロゲン、(C3-7)シクロアルキル、アリール、-OR2001、シアノ、及び-N(R2002)(R2001)からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基であり;
R2001は、それぞれ独立にH、(C1-6)アルキル及び-COR2003から選択され;
R2002は、それぞれ独立にH及び(C1-6)アルキルから選択され;かつ
R2003は、それぞれ独立に(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-から選択される。)
なおさらに好ましくは、式中、R2が-O-R20で、R20がHetで、かつHetが下記式の化合物である。
Figure 2008506719
(式中、
R200dは-OR201で、R201は(C1-6)アルキルであり;
R200eはH又は-OR201で、R201は(C1-6)アルキルであり;かつ
R200fは(C1-6)アルキル、ハロゲン、-OR201又は-SR201で、R201は(C1-6)アルキルである。)
最も好ましくは、R2が以下の基から選択される。
Figure 2008506719
本明細書で示されるR1のいずれのそれぞれ個々の定義も、本明細書で示されるR1、R3、R4、n及びmのいずれのそれぞれ個々の定義と組み合わせてよい。
R4
本発明の好ましい実施態様では、R4は、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、フェニル、ナフチル、Het、フェニルメチル、ナフチルメチル及びHet-メチルから選択され;
a) それぞれ任意に、フルオロ及びメチルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;かつ
b) それぞれ任意に、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メトキシ、フェノキシ及びトリフルオロメトキシからそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく;かつ
c) それぞれ任意に、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2から選択される置換基で置換されていてもよく;
ここで、Hetは、チエニル、フリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H-インドリル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフリル、チアジアゾリル、イソキサゾリル、ベンゾチエニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルフォリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、及び下記基から選択される。
Figure 2008506719
この実施態様でなおさらに好ましくは、R4が、任意にハロゲンで置換されていてもよいフェニルである。
これとは別の好ましい実施態様では、R4がシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルから選択され;
a) それぞれ任意に、1、2又は3個のフルオロ置換基で置換されていてもよく;かつ
b) それぞれ任意に、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メトキシ及びトリフルオロメトキシからそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく;かつ
c) それぞれ任意に、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2から選択される置換基で置換されていてもよく;かつ
d) それぞれ任意に(C1-8)アルキルで置換されていてもよい(前記(C1-8)アルキルは、任意に、-O-(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、(C2-10)アルケニル、(C2-10)アルキニル、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、アリール、アリールオキシ、及びアリール-(C1-4)アルキル-O-からそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、前記各アリール及びアリールオキシは、任意に(C1-6)アルキルで置換されていてもよい)。
さらに好ましくは、基R4がメチル、エチル、1-メチルエチル、プロピル、エテニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、Het及びフェニルから選択され;Hetが以下の基:
Figure 2008506719
から選択され、前記Hetは、任意にフェノキシで置換されていてもよく;かつ前記フェニルは、任意にハロゲンで置換されていてもよく;かつ前記シクロプロピルは、任意に、1-位でメチル、エチル、プロピル又はブチルにて置換されていてもよく、前記メチル、エチル、プロピル及びブチルは、それぞれ任意にフェニル、(C3-6)シクロアルキル、(C2-6)アルケニル又は(C1-4)アルコキシでさらに置換されていてもよい。
なおさらに好ましくは、R4がシクロプロピル、1-メチルシクロプロピル、1-エチルシクロプロピル、1-ベンジルシクロプロピル、以下の基である。
Figure 2008506719
最も好ましくは、R4がシクロプロピル又は1-メチルシクロプロピルである。
これとは別の好ましい実施態様では、R4が-N(RN2)(RN1)であり、RN1及びRN2が、H、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルからそれぞれ独立に選択され(前記メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルは、任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい);或いは
RN2とRN1が、それらが結合している窒素と一緒に結合して3-、4-、5-又は6-員単環式飽和若しくは不飽和ヘテロ環(任意に、N、S及びOからそれぞれ独立に選択される1〜3個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、かつ任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい)を形成している。
これとは別の好ましい実施態様では、R4が-N(RN2)(RN1)であり、RN1及びRN2が、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルからそれぞれ独立に選択され(前記メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルは、任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい);或いは
RN2とRN1が、それらが結合している窒素と一緒に結合して3-、4-、5-又は6-員単環式飽和若しくは不飽和ヘテロ環(任意に、N、S及びOからそれぞれ独立に選択される1〜3個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、かつ任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい)を形成している。
さらに好ましくは、この実施態様では、R4が下記基:
Figure 2008506719
-N(CH3)-OCH3及び-N(CH3)2から選択される。
最も好ましくは、R4が-N(CH3)2である。
従って、好ましくは、R4は、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、フェニル、ナフチル、Het、フェニルメチル、ナフチルメチル及びHet-メチルから選択され;
a) それぞれ任意に、フルオロ及びメチルからそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換されていてもよく;かつ
b) それぞれ任意に、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メトキシ、フェノキシ及びトリフルオロメトキシからそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく;かつ
c) それぞれ任意に、クロロ、ブロモ、CF3、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2から選択される置換基で置換されていてもよく;
このときHetは、チエニル、フリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H-インドリル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフリル、チアジアゾリル、イソキサゾリル、ベンゾチエニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルフォリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、及び下記基:
Figure 2008506719
から選択され;
或いは、R4は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルから選択され;
a) それぞれ任意に1、2又は3個のフルオロ置換基で置換されていてもよく;かつ
b) それぞれ任意に、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メトキシ及びトリフルオロメトキシから選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく;かつ
c) それぞれ任意に、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2から選択される置換基で置換されていてもよく;かつ
d) それぞれ任意に(C1-8)アルキルで置換されていてもよく(前記(C1-8)アルキルは、任意に、-O-(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、(C2-10)アルケニル、(C2-10)アルキニル、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、アリール、アリールオキシ、及びアリール-(C1-4)アルキル-O-からそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;前記アリール及びアリールオキシは、それぞれ任意に(C1-6)アルキルで置換されていてもよい);
或いは、R4は-N(RN2)(RN1)であり、RN1及びRN2が、それぞれ独立にH、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルから選択され(前記メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルは、任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい);或いは
RN2とRN1が、それらが結合している窒素と一緒に結合して3-、4-、5-又は6-員単環式飽和若しくは不飽和ヘテロ環(任意に、N、S及びOからそれぞれ独立に選択される1〜3個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、かつ任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい)を形成している。
さらに好ましくは、R4がメチル、エチル、1-メチルエチル、プロピル、エテニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、Het、フェニル、下記基:
Figure 2008506719
-N(CH3)-OCH3及び-N(CH3)2から選択され;ここで、Hetは、以下の基:
Figure 2008506719
から選択され;前記Hetは、任意にフェノキシで置換されていてもよく;かつ前記フェニルは、任意にハロゲンで置換されていてもよく;かつ前記シクロプロピルは、任意に、1-位でメチル、エチル、プロピル又はブチルにて置換されていてもよい(前記メチル、エチル、プロピル及びブチルは、それぞれ任意に、フェニル、(C3-6)シクロアルキル、(C2-6)アルケニル又は(C1-4)アルコキシでさらに置換されていてもよい)。
なおさらに好ましくは、R4がシクロプロピル、1-メチルシクロプロピル、1-エチルシクロプロピル、1-ベンジルシクロプロピル、下記基:
Figure 2008506719
フェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、下記基:
Figure 2008506719
-N(CH3)-OCH3又は-N(CH3)2である。
最も好ましくは、R4がシクロプロピル、1-メチルシクロプロピル又は-N(CH3)2である。
本明細書で示されるR4のいずれのそれぞれ個々の定義も、本明細書で示されるR1、R2、R3、n及びmのいずれのそれぞれ個々の定義と組み合わせてよい。
R3
本発明の好ましい実施態様では、R3は-C(O)OR31(R31は本明細書の定義どおり)であり;
但し、
nが1であり;mが2であり;R1がエチル又はエテニルであり;かつ
R2が-O-R20であり(R20がHetで、該Hetは以下の基:
Figure 2008506719
から選択され;かつ前記Hetは、任意にR200で置換されていてもよく;R200は、メチル、メトキシ、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、フェニル、4-メトキシフェニル、4-(ジメチルアミノ)フェニル、4-シアノフェニル、及び以下の基:
Figure 2008506719
から選択される基からそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基である);かつ
R4がシクロプロピル(任意にプロピル、シクロプロピルメチル又はフェニルメチルで置換されていてもよい)の場合;
R31は1,1-ジメチルエチルでない。
好ましくは、R3が-C(O)OR31で、R31が(C1-6)アルキル(任意に1〜3個のハロゲン置換基で置換されていてもよい)であり;
但し、
nが1であり;mが2であり;R1がエチル又はエテニルであり;かつ
R2が-O-R20であり(R20がHetで、該Hetは以下の基:
Figure 2008506719
から選択され;かつ前記Hetは、任意にR200で置換されていてもよく;R200は、メチル、メトキシ、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、フェニル、4-メトキシフェニル、4-(ジメチルアミノ)フェニル、4-シアノフェニル、及び以下の基:
Figure 2008506719
から選択される基からそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基である);かつ
R4がシクロプロピル(任意にプロピル、シクロプロピルメチル又はフェニルメチルで置換されていてもよい)の場合;
R31は1,1-ジメチルエチルでない。
さらに好ましくは、R31がメチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル及び1,1-ジメチルエチルから選択され(それぞれ任意に、フルオロ、クロロ及びブロモからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい);
但し、
nが1であり;mが2であり;R1がエチル又はエテニルであり;かつ
R2が-O-R20であり(R20がHetで、該Hetは以下の基:
Figure 2008506719
から選択され;かつ前記Hetは、任意にR200で置換されていてもよく;R200は、メチル、メトキシ、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、フェニル、4-メトキシフェニル、4-(ジメチルアミノ)フェニル、4-シアノフェニル、及び以下の基:
Figure 2008506719
から選択される基からそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基である);かつ
R4がシクロプロピル(任意にプロピル、シクロプロピルメチル又はフェニルメチルで置換されていてもよい)の場合;
R31は1,1-ジメチルエチルでない。
最も好ましくは、R31がメチル、エチル、1-メチルエチル及び2,2,2-トリクロロ-1,1-ジメチルエチルから選択される。
これとは別の好ましい実施態様では、R3が-C(O)NR32R33(R32及びR33は、本明細書の定義どおり)である。
この実施態様でさらに好ましくは、R32及びR33が、H、(C1-6)アルキル、及びHetからそれぞれ独立に選択される(Hetは、N、O及びSからそれぞれ独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5-又は6-員飽和、不飽和若しくは芳香族単環式ヘテロ環である)。
なおさらに好ましくは、R32がHであり、かつR33がメチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル及びHetから選択され、Hetは、フリル、チエニル、ピロリル及びピリジルから選択される。
最も好ましくは、R32がHであり、かつR33がエチル、1-メチルエチル、1,1-ジメチルエチル及び2-チエニルから選択される。
これとは別の好ましい実施態様では、R3がSOvR34(v及びR34は、本明細書の定義どおり)である。
この実施態様では、好ましくはvが2であり、かつR34は本明細書の定義どおりである。
さらに好ましくは、vが2であり、かつR34が(C1-6)アルキル及びNR32R33から選択され、R32及びR33は、H及び(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される。
なおさらに好ましくは、vが2であり、かつR34がメチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル及びNR32R33から選択され、R32及びR33は、それぞれ独立にH、メチル及びエチルから選択される。
最も好ましくは、vが2であり、かつR34がエチル、プロピル又はN(CH3)2である。
これとは別の好ましい実施態様では、R3が-C(O)-R35で、R35が本明細書の定義どおりである。
この実施態様では、好ましくはR35が以下の基から選択される:
(a) (C1-8)アルキル(任意に、ハロ、ヒドロキシル、-O-(C1-6)アルキル、-S-(C1-6)アルキル、-SO-(C1-6)アルキル、-SO2-(C1-6)アルキル、-O-フェニル、-S-フェニル、-SO-フェニル及び-SO2-フェニルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、前記-O-フェニル、-S-フェニル、-SO-フェニル及び-SO2-フェニルのフェニル部分は、それぞれ任意に、1〜5個のハロ置換基で置換されていてもよい);
(b) (C3-7)シクロアルキル又は(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-(それぞれ任意に、ハロ、(C1-6)アルキル、アリール及びヒドロキシルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい);及び
(c) フェニル、テトラヒドロナフチル、フェニル-(C1-6)アルキル-又はHet-(C1-6)アルキル-(それぞれ任意に、(C1-6)アルキル及びヒドロキシルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;Hetは、5-又は6-員単環式ヘテロ環(飽和、不飽和又は芳香族であり、N、O及びSからそれぞれ独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を含有)である)。
さらに好ましくは、R35が以下の基から選択される:
(a) メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、ヘキシル、2,2-ジメチルブチル、1-エチル-1-メチルプロピル又は2-エチル-2-メチルブチル(それぞれ任意に、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、メチルチオ、エチルチオ、-SOCH3、-SOCH2CH3、-SO2CH3、-SO2CH2CH3、-O-フェニル、-S-フェニル、-SO-フェニル及び-SO2-フェニルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、前記-O-フェニル、-S-フェニル、-SO-フェニル及び-SO2-フェニルのフェニル部分は、それぞれ任意に1〜5個のハロ置換基で置換されていてもよい);
(b) シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル又はシクロヘキシルメチル(それぞれ任意に、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、フェニル及びヒドロキシルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい);及び
(c) フェニル、テトラヒドロナフチル、フェニルメチル、フェニルエチル、Het-メチル又はHet-エチル(それぞれ任意に、メチル、エチル及びヒドロキシルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、Hetは、以下の基:
Figure 2008506719
から選択される)。
なおさらに好ましくは、R35が(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-、フェニル-(C1-6)アルキル-及びHet-(C1-6)アルキル-(それぞれ任意にヒドロキシルで置換されていてもよい)から選択される。
なおさらに好ましくは、R35が(C1-6)アルキル(任意にヒドロキシルで置換されていてもよい)である。
なおさらに好ましくは、R35が以下の基である。
Figure 2008506719
最も好ましくは、R35が下記基である。
Figure 2008506719
好ましくは、R3が以下の基から選択される:
(i) -C(O)OR31(R31は、任意に1〜3個のハロゲン置換基で置換されていてもよい(C1-6)アルキルであり;
但し、
nが1であり;mが2であり;R1がエチル又はエテニルであり;かつ
R2が-O-R20であり(R20がHetで、該Hetは、以下の基:
Figure 2008506719
から選択され;かつ
前記Hetは、任意にR200で置換されていてもよく、R200は、メチル、メトキシ、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、フェニル、4-メトキシフェニル、4-(ジメチルアミノ)フェニル、4-シアノフェニル、及び以下の基:
Figure 2008506719
から選択される基からそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基である);かつ
R4がシクロプロピル(任意にプロピル、シクロプロピルメチル又はフェニルメチルで置換されていてもよい)の場合;
R31は1,1-ジメチルエチルでない);
(ii) -C(O)NR32R33(R32及びR33は、それぞれ独立にH、(C1-6)アルキル、及びHetから選択され、Hetは、N、O及びSからそれぞれ独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5-又は6-員飽和、不飽和若しくは芳香族単環式ヘテロ環である);
(iii) SOvR34(vは2であり、かつR34は(C1-6)アルキル及びNR32R33から選択され;R32及びR33は、それぞれ独立にH及び(C1-6)アルキルから選択される);及び
(iv) -C(O)-R35(R35は、以下の基:
(a) (C1-8)アルキル(任意に、ハロ、ヒドロキシル、-O-(C1-6)アルキル、-S-(C1-6)アルキル、-SO-(C1-6)アルキル、-SO2-(C1-6)アルキル、-O-フェニル、-S-フェニル、-SO-フェニル及び-SO2-フェニルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、前記-O-フェニル、-S-フェニル、-SO-フェニル及び-SO2-フェニルのフェニル部分は、それぞれ任意に1〜5個のハロ置換基で置換されていてもよい);
(b) (C3-7)シクロアルキル又は(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-(それぞれ任意に、ハロ、(C1-6)アルキル、アリール及びヒドロキシルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい);及び
(c) フェニル、テトラヒドロナフチル、フェニル-(C1-6)アルキル-又はHet-(C1-6)アルキル-(それぞれ任意に、(C1-6)アルキル及びヒドロキシルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;かつHetは、5-又は6-員単環式ヘテロ環(飽和、不飽和又は芳香族であり、N、O及びSからそれぞれ独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を含有)である)
から選択される)。
さらに好ましくは、R3が以下の基から選択される:
(i) -C(O)OR31(R31はメチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル及び1,1-ジメチルエチルから選択され、それぞれ任意に、フルオロ、クロロ及びブロモからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
但し、
nが1であり;mが2であり;R1がエチル又はエテニルであり;かつ
R2が-O-R20であり(R20はHetで、該Hetは、以下の基:
Figure 2008506719
から選択され;かつ
前記Hetは、任意にR200で置換されていてもよく、R200は、メチル、メトキシ、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、フェニル、4-メトキシフェニル、4-(ジメチルアミノ)フェニル、4-シアノフェニル、及び以下の基:
Figure 2008506719
から選択される基からそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基である);かつ
R4がシクロプロピル(任意にプロピル、シクロプロピルメチル又はフェニルメチルで置換されていてもよい)の場合;
R31は1,1-ジメチルエチルでない);
(ii) -C(O)NR32R33(R32はHであり、かつR33はメチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル及びHetから選択され、Hetは、フリル、チエニル、ピロリル及びピリジルから選択される);
(iii) SOvR34(vは2であり、かつR34はメチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル及びNR32R33であり、R32及びR33は、それぞれ独立にH、メチル及びエチルから選択される);及び
(iv) -C(O)-R35(R35は、以下の基:
(a) メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、ヘキシル、2,2-ジメチルブチル、1-エチル-1-メチルプロピル又は2-エチル-2-メチルブチル(それぞれ任意に、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、メチルチオ、エチルチオ、-SOCH3、-SOCH2CH3、-SO2CH3、-SO2CH2CH3、-O-フェニル、-S-フェニル、-SO-フェニル及び-SO2-フェニルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、前記-O-フェニル、-S-フェニル、-SO-フェニル及び-SO2-フェニルのフェニル部分は、それぞれ任意に1〜5個のハロ置換基で置換されていてもよい);
(b) シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル又はシクロヘキシルメチル(それぞれ任意に、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、フェニル及びヒドロキシルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい);及び
(c) フェニル、テトラヒドロナフチル、フェニルメチル、フェニルエチル、Het-メチル又はHet-エチル(それぞれ任意に、メチル、エチル及びヒドロキシルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;Hetは、それぞれ独立に以下の基から選択される)
Figure 2008506719
から選択される)。
なおさらに好ましくは、R3が以下の基から選択される。
Figure 2008506719
Figure 2008506719
本明細書で示されるR3のいずれのそれぞれ個々の定義も、本明細書で示されるR1、R2、R4、n及びmのいずれのそれぞれ個々の定義と組み合わせてよい。
従って、本発明の一実施態様は、下記式(I)の化合物、そのラセミ化合物、ジアステレオマー、光学異性体又はその医薬的に許容しうる塩を提供する。
Figure 2008506719
(式中、
nは1又は2であり;
mは1又は2であり;
R1は(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、又は(C2-6)アルキニルであり;前記(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、及び(C2-6)アルキニルは、任意に、1個以上の置換可能な位置で1〜3個のハロゲン原子にて置換されていてもよく;
R2は、-NH-R20、-O-R20、-S-R20、-SO-R20、-SO2-R20、-OCH2-R20、及び-CH2O-R20から選択され(このとき、
R20はアリール又はHetであり、前記アリール及びHetは、任意にR200で置換されていてもよく、
R200は、H、ハロゲン、シアノ、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、アリール-(C1-6)アルキル-、アリール、Het、オキソ、チオキソ、-OR201、-SR201、-SOR201、-SO2R201、-N(R202)R201、及び-CON(R202)R201からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基であり;前記アルキル、シクロアルキル、アリール及びHetは、それぞれ任意にR2000でさらに置換されていてもよく;
R201は、それぞれ独立にH、(C1-6)アルキル、アリール、(C2-4)アルケニル、(C2-4)アルキニル、-CO-(C1-6)アルキル及び-CO-O-(C1-6)アルキルから選択され、前記アルキル及びアリールはそれぞれ任意にR2000でさらに置換されていてもよく;
R202はH又は(C1-6)アルキルであり;
R2000は、ハロゲン、R2003、アリール、Het、-OR2001、-SR2001、-SOR2001、-SO2R2001、シアノ及び-N(R2002)(R2001)からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基であり;前記アリール及びHetは、任意に、(C1-6)アルキル及び-O-(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;
R2001は、それぞれ独立にアリール、アリール-(C1-6)アルキル-、-C(O)-R2003、-C(O)O-R2003、-CON(R2002)(R2004)及びR2004から選択され;
R2002は、それぞれ独立にH及び(C1-6)アルキルから選択され;
R2003は、それぞれ独立に(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル又は(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-から選択され、前記(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-は、任意に、(C1-3)アルキルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;かつ
R2004は、それぞれ独立にH又はR2003から選択される);
R3は、以下の基:
(i) -C(O)OR31(R31は(C1-6)アルキル又はアリールであり、前記(C1-6)アルキルは1〜3個のハロゲン置換基で置換されている);
(ii) -C(O)NR32R33(R32及びR33は、それぞれ独立にH、(C1-6)アルキル、及びHetから選択される);
(iii) -SOvR34(vは1又は2であり、かつR34は、(C1-6)アルキル、アリール、Het、及びNR32R33から選択され、R32及びR33は上記定義どおり);及び
(iv) -C(O)-R35(R35は、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-、アリール及びアリール-(C1-6)アルキル-から選択され、それぞれ任意に、1〜3個の置換可能な位置で、ハロ、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、Het、-O-(C1-6)アルキル、ヒドロキシル、及びアリールからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい);
から選択され;
R4は、(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール、Het、アリール-(C1-4)アルキル-、又はHet-(C1-4)アルキル-であり(このとき、
a) 前記(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、アリール、Het、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール-(C1-4)アルキル-、及びHet-(C1-4)アルキル-は、任意にニトロで置換されていてもよく、又はハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、(C1-6)アルキル、O-(C1-6)アルキル、O-アリール、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく(ここで、前記(C1-6)アルキル及びO-(C1-6)アルキルは、任意に1〜3個のハロゲン置換基で置換されていてもよい);かつ
b) 前記(C3-7)シクロアルキルは、任意に、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、-O-(C1-6)アルキル、(C2-4)アルケニル、-OCF3、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、トリ(C1-6)アルキルシリル、R41、-C(=O)-R41、-C(=O)OR41、-C(=O)N(R42)R41、-SO2R41、及び-OC(=O)-R41からそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
R41は、それぞれ独立に以下の基:
i) H、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、Het、又はアリール-(C1-4)アルキル-O-;
ii) アリール又はアリールオキシ(それぞれ任意に(C1-6)アルキルで置換されていてもよい);及び
iii) (C1-8)アルキル(任意に、-O-(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、(C2-10)アルケニル、(C2-10)アルキニル、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、アリール、Het、アリールオキシ、及びアリール-(C1-4)アルキル-O-からそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、前記アリール及びアリールオキシは、それぞれ任意に(C1-6)アルキルで置換されていてもよい);
から選択され;かつ
R42は、H及び(C1-6)アルキルから選択される);或いは
R4は、-N(RN2)(RN1)であり(ここで、RN1及びRN2は、H、(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール及びアリール-(C1-6)アルキル-(前記(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール及びアリール-(C1-6)アルキル-は、それぞれ任意に、ハロゲン、(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-6)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)からそれぞれ独立に選択され;或いは
RN2とRN1が、それらが結合している窒素と一緒に結合して3-員〜7-員単環式飽和若しくは不飽和ヘテロ環(任意に、少なくとも1個の他の環に縮合してヘテロ多環を形成していてもよく、前記ヘテロ環及びヘテロ多環は、任意に、N、S及びOからそれぞれ独立に選択される1〜3個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、かつ任意に、ハロゲン、(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-6)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)を形成している);
ここで、本明細書では、Hetは、O、N及びSからそれぞれ独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3-員〜7-員ヘテロ環として定義され、このHetは、飽和、不飽和又は芳香族でよく、かつ任意に、少なくとも1個の他の環に縮合して、4-員〜14-員ヘテロ多環(可能な場合どこでも、O、N及びSからそれぞれ独立に選択される1〜5個のヘテロ原子を有しうる)を形成していてもよく、前記ヘテロ多環は、飽和、不飽和又は芳香族でよく;
但し、
nが1であり;mが2であり;R1がエチル又はエテニルであり;かつ
R2が-O-R20であり(ここで、R20はHetであり、該Hetは、以下の基:
Figure 2008506719
から選択され;
前記Hetは、任意にR200(R200は、メチル、メトキシ、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、フェニル、4-メトキシフェニル、4-(ジメチルアミノ)フェニル、4-シアノフェニル、及び以下の基:
Figure 2008506719
から選択される基からそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基である)
で置換されていてもよい);かつ
R4がシクロプロピルであり(任意にプロピル、シクロプロピルメチル又はフェニルメチルで置換されていてもよい);かつ
R3が-COOR31の場合;
R31は、1,1-ジメチルエチルでない。)
本発明の好ましい実施態様は、式中:
mが2であり;
nが1であり;
R1が(C2-6)アルケニル又は(C2-6)アルキルであり;
R2が-O-R20であり、かつR20が、以下の基:
Figure 2008506719
から選択されるHetであり;
前記Hetは無置換又はR200で置換され、
R200は、H、ハロゲン、シアノ、(C1-6)アルキル、アリール、Het、-OR201、-SR201、-SOR201及び-SO2R201からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基であり(このとき(C1-6)アルキル、アリール及びHetは、それぞれ任意にR2000でさらに置換されていてもよく;
R201は、それぞれ独立に(C1-6)アルキル(任意にR2000でさらに置換されていてもよい)から選択され;
R2000は、それぞれ独立に、ハロゲン、R2003、アリール、Het、-OR2001、-SR2001、-SOR2001、-SO2R2001、シアノ、及び-N(R2002)(R2001)からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基であり(前記アリール及びHetは、それぞれ任意に、(C1-6)アルキル及び-O-(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい);
R2001は、それぞれ独立にアリール、アリール-(C1-6)アルキル-、-C(O)-R2003、-C(O)O-R2003、-CON(R2002)(R2004)及びR2004から選択され;
R2002は、それぞれ独立にH及び(C1-6)アルキルから選択され;
R2003は、それぞれ独立に(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-から選択され(前記(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-は、それぞれ任意に、(C1-3)アルキルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい);
R2004は、それぞれ独立にH及びR2003から選択され;かつ
Hetは、それぞれ独立に、N、O及びSからそれぞれ独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5-、6-又は7-員単環式飽和、不飽和若しくは芳香族ヘテロ環である);
R3は、以下の基:
(i) -C(O)OR31(R31は、任意に1〜3個のハロゲン置換基で置換されていてもよい(C1-6)アルキルである);
(ii) -C(O)NR32R33(R32及びR33は、それぞれ独立にH、(C1-6)アルキル、及びHetから選択され、Hetは、N、O及びSからそれぞれ独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5-又は6-員飽和、不飽和若しくは芳香族単環式ヘテロ環である);
(iii) SOvR34(vは2であり、かつR34は(C1-6)アルキル及びNR32R33から選択され、R32及びR33は、それぞれ独立にH及び(C1-6)アルキルから選択される);及び
(iv) -C(O)-R35(R35は、以下の基:
(a) (C1-8)アルキル(任意に、ハロ、ヒドロキシル、-O-(C1-6)アルキル、-S-(C1-6)アルキル、-SO-(C1-6)アルキル、-SO2-(C1-6)アルキル、-O-フェニル、-S-フェニル、-SO-フェニル及び-SO2-フェニルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、前記-O-フェニル、-S-フェニル、-SO-フェニル及び-SO2-フェニルのフェニル部分は、それぞれ任意に1〜5個のハロ置換基で置換されていてもよい);
(b) (C3-7)シクロアルキル又は(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-(それぞれ任意に、ハロ、(C1-6)アルキル、アリール及びヒドロキシルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい);及び
(c) フェニル、テトラヒドロナフチル、フェニル-(C1-6)アルキル-又はHet-(C1-6)アルキル-(それぞれ任意に、(C1-6)アルキル及びヒドロキシルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;かつHetは、N、O及びSからそれぞれ独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する、飽和、不飽和又は芳香族である5-又は6-員単環式ヘテロ環である)から選択される)
から選択され;
R4は、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、フェニル、ナフチル、Het、フェニルメチル、ナフチルメチル及びHet-メチル(
a) それぞれ任意に、フルオロ及びメチルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;かつ
b) それぞれ任意に、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メトキシ、フェノキシ及びトリフルオロメトキシからそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく;かつ
c) それぞれ任意に、クロロ、ブロモ、CF3、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2から選択される置換基で置換されていてもよい)
から選択され;
このときHetは、チエニル、フリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H-インドリル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフリル、チアジアゾリル、イソキサゾリル、ベンゾチエニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルフォリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、及び下記基:
Figure 2008506719
から選択され;
或いは、R4は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル(
a) それぞれ任意に1〜3個のフルオロ置換基で置換されていてもよく;かつ
b) それぞれ任意に、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メトキシ及びトリフルオロメトキシからそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく;かつ
c) それぞれ任意に、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2から選択される置換基で置換されていてもよく;かつ
d) それぞれ任意に(C1-8)アルキルで置換されていてもよく、前記(C1-8)アルキルは、任意に、-O-(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、(C2-10)アルケニル、(C2-10)アルキニル、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、アリール、アリールオキシ、及びアリール-(C1-4)アルキル-O-(前記アリール及びアリールオキシは、それぞれ任意に(C1-6)アルキルで置換されていてもよい)からそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)
から選択され;
或いは、R4は-N(RN2)(RN1)であり(RN1及びRN2は、それぞれ独立にH、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルから選択され;前記メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルは、任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;或いは
RN2とRN1が、それらが結合している窒素と一緒に結合して3-、4-、5-又は6-員単環式飽和若しくは不飽和ヘテロ環(任意に、N、S及びOからそれぞれ独立に選択される1〜3個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、かつ任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい)を形成している);
但し、
R1がエチル又はエテニルであり;かつ
R2が-O-R20であり(R20はHetで、該Hetは以下の基:
Figure 2008506719
から選択され;
かつ前記Hetは、任意にR200で置換されていてもよく、R200は、メチル、メトキシ、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、フェニル、4-メトキシフェニル、4-(ジメチルアミノ)フェニル、4-シアノフェニル、及び以下の基:
Figure 2008506719
から選択される基からそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基である);
R4が、任意にプロピル、シクロプロピルメチル又はフェニルメチルで置換されていてもよいシクロプロピルであり;かつ
R3が-COOR31の場合;
R31は1,1-ジメチルエチルでない、式(I)の化合物を提供する。
本発明のさらに好ましい実施態様は、式中:
nが1であり;
mが2であり;
R1がエチル又はエテニルであり;
R2が-O-R20で、R20は下記式のHetであり;
Figure 2008506719
(式中、
R200dは、H、アリール、Het、又は-OR201であり、このとき、Hetは、N、O及びSからそれぞれ独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5-、6-又は7-員単環式飽和、不飽和若しくは芳香族ヘテロ環であり、かつ前記アリール及びHetは、それぞれ任意にR2000でさらに置換されていてもよく;
R200eは、H又は-OR201であり;かつ
R200fは、H、(C1-6)アルキル、ハロゲン、-SR201、-SO2R201、又は-OR201であり(前記(C1-6)アルキルは、任意にR2000でさらに置換されていてもよい);ここで、
R201は、それぞれ独立に(C1-6)アルキル(任意にR2000でさらに置換されていてもよい)から選択され;
R2000は、それぞれ独立に、ハロゲン、(C3-7)シクロアルキル、アリール、-OR2001、シアノ、及び-N(R2002)(R2001)からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
R2001は、それぞれ独立にH、(C1-6)アルキル及び-COR2003から選択され;
R2002は、それぞれ独立にH及び(C1-6)アルキルから選択され;かつ
R2003は、それぞれ独立に(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-から選択される);
R3が、以下の基から選択され;
(i) -C(O)OR31(R31は、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル及び1,1-ジメチルエチルから選択され、それぞれ任意に、フルオロ、クロロ及びブロモからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい);
(ii) -C(O)NR32R33(R32はHであり、かつR33は、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル及びHetから選択され、このときHetはフリル、チエニル、ピロリル及びピリジルから選択される);
(iii) SOvR34(vは2であり、R34は、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル及びNR32R33で、R32及びR33は、それぞれ独立にH、メチル及びエチルから選択される);及び
(iv) -C(O)-R35(R35は、以下の基:
(a) メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、ヘキシル、2,2-ジメチルブチル、1-エチル-1-メチルプロピル又は2-エチル-2-メチルブチル(それぞれ任意に、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、メチルチオ、エチルチオ、-SOCH3、-SOCH2CH3、-SO2CH3、-SO2CH2CH3、-O-フェニル、-S-フェニル、-SO-フェニル及び-SO2-フェニルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、前記-O-フェニル、-S-フェニル、-SO-フェニル及び-SO2-フェニルのフェニル部分は、それぞれ任意に1〜5個のハロ置換基で置換されていてもよい);
(b) シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル又はシクロヘキシルメチル(それぞれ任意に、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、フェニル及びヒドロキシルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい);及び
(c) フェニル、テトラヒドロナフチル、フェニルメチル、フェニルエチル、Het-メチル又はHet-エチル(それぞれ任意に、メチル、エチル及びヒドロキシルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;このときHetは以下の基:
Figure 2008506719
から選択される)から選択される);
R4が、メチル、エチル、1-メチルエチル、プロピル、エテニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、Het、フェニル、下記基:
Figure 2008506719
-N(CH3)-OCH3及び-N(CH3)2から選択され;このときHetは、以下の基:
Figure 2008506719
から選択され(前記Hetは、任意にフェノキシで置換されていてもよく;かつ前記フェニルは、任意にハロゲンで置換されていてもよく;かつ前記シクロプロピルは、任意に、1-位でメチル、エチル、プロピル又はブチルで置換されていてもよく、前記メチル、エチル、プロピル及びブチルは、それぞれ任意に、フェニル、(C3-6)シクロアルキル、(C2-6)アルケニル又は(C1-4)アルコキシでさらに置換されていてもよい);
但し、
R1がエチル又はエテニルであり;かつ
R2が-O-R20で、R20がHetであり(ここで、前記Hetは、以下の基:
Figure 2008506719
から選択される;かつ前記Hetは、任意にR200で置換されていてもよく、R200は、メチル、メトキシ、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、フェニル、4-メトキシフェニル、4-(ジメチルアミノ)フェニル、4-シアノフェニル、及び以下の基:
Figure 2008506719
から選択される基からそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基である);かつ
R4が、任意にプロピル、シクロプロピルメチル又はフェニルメチルで置換されていてもよいシクロプロピルであり;かつ
R3が-COOR31の場合;
R31は1,1-ジメチルエチルでない、式(I)の化合物を提供する。
この発明の好ましい化合物の例は、表1及び2に含まれる各単化合物である。
上述したように、抗C型肝炎ウイルスとして有効な量の式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩若しくはエステルと、少なくとも1種の医薬的に許容しうる分散媒又は補助薬とを含んでなる医薬組成物が本発明の範囲に包含される。
この態様のさらなる局面によれば、この発明の医薬組成物は、治療的に有効な量の少なくとも1種の他の抗ウイルス薬をさらに含む。
代替態様により、この発明の医薬組成物は、少なくとも1種の他の抗-HCV薬をさらに含みうる。抗-HCV薬の例として、限定するものではないが、α-(アルファ)、β-(ベータ)、δ-(デルタ)、γ-(ガンマ)、ω-(オメガ)及びτ-(タウ)インターフェロン、ペグ化α-インターフェロン、リバビリン及びアマンタジンが挙げられる。
別の代替態様により、この発明の医薬組成物は、HCV NS3プロテアーゼの少なくとも1種の他のインヒビターをさらに含みうる。
別の代替態様により、この発明の医薬組成物は、HCVポリメラーゼの少なくとも1種のインヒビターをさらに含みうる。
さらに別の代替態様により、この発明の医薬組成物は、少なくとも1種のHCVライフサイクルの別の標的のインヒビターをさらに含みうる。HCVライフサイクルの別の標的のインヒビターとして、限定するものではないが、ヘリカーゼ、NS2/3プロテアーゼ及び内部リボゾーム侵入部位(IRES)から選択される標的を阻害する薬剤並びにNS5Aタンパク質の機能を阻害する薬剤が挙げられる。
経口的、非経口的又は移植レザバーを介して、この発明の医薬組成物を投与することができる。経口投与又は注射による投与が好ましい。この発明の医薬組成物は、いずれの通常の無毒の医薬的に許容しうる担体、アジュバント又はビヒクルをも含みうる。場合によっては、製剤のpHを医薬的に許容しうる酸、塩基又は緩衝液で調整して製剤化化合物又はその送達形態の安定性を高めうる。非経口という用語は、本明細書では皮下、皮内、静脈内、筋肉内、動脈内、鼻腔内、層内、くも膜下腔内、及び病巣内注射又は注入法を包含する。
医薬組成物は、無菌注射用製剤の形態、例えば、無菌注射用の水性又は油脂性懸濁液としてでよい。この懸濁液は、適切な分散剤又は湿潤剤(例えば、Tween 80のような)及び懸濁剤を用いて技術的に公知の方法で調製することができる。
経口投与に適したいずれの剤形によっても、この発明の医薬組成物を経口投与することができる。このような剤形として、限定するものではないが、カプセル剤、錠剤、及び水性懸濁液及び溶液が挙げられる。経口用の錠剤の場合、常用の担体としてラクトース及びコーンスターチが挙げられる。通常、ステアリン酸マグネシウムのような潤沢剤も添加する。カプセル形態での経口投与では、有用な希釈剤としてラクトース及び乾燥コーンスターチが挙げられる。水性懸濁液を経口投与する場合、活性成分を乳化剤及び懸濁剤と混ぜ合わせる。所望により、特定の甘味料及び/又は香料及び/又は着色剤を添加しうる。
上述した製剤及び組成物用の他の適切なビヒクル又は担体は、標準的な医薬品テキスト、例えば、“Remington’s Pharmaceutical Sciences”, The Science and Practice of Pharmacy, 19th Ed. Mack Publishing Company, Easton, Penn., (1995)で見つけられる。
HCV媒介疾患の予防及び治療のための単剤療法では、1日当たり約0.001〜約100mg/kg(体重)、好ましくは1日当たり約0.01〜約50mg/kg(体重)の本明細書に記載のプロテアーゼインヒビター化合物という用量レベルが有用である。典型的には、この発明の医薬組成物は、1日に約1〜5回投与し、或いは連続的注入として投与する。慢性又は急性療法としてこのような投与を使用しうる。単一剤形を生成するために担体材料と併用しうる活性成分の量は、治療する宿主及び投与の個々の態様によって変わる。典型的な製剤は、約5%〜約95%の活性化合物(w/w)を含む。好ましくは、該製剤は、約20%〜約80%の活性化合物を含む。
当業者には明かなように、上記用量より少ないか又は多い用量が必要なこともある。任意の特定患者に特有の用量及び治療方法は種々の因子によって決まる。このような因子として、利用する特定化合物の活性、年齢、体重、一般的健康状態、性別、食事制限、投与時間、排出速度、併用薬物、感染の重症度と過程、感染に対する患者の素因及び治療医の判断が挙げられる。通常、該ペプチドの最適用量より実質的に少ない投与量で治療を開始する。その後、その状況下で最適の効果が達成されるまで投与量を少しずつ増やす。一般に、いかなる有害又は有毒な副作用を引き起こすことなく、通常、抗ウイルス的に有効な効果を与える濃度レベルで化合物を投与することが最も望ましい。
この発明の組成物が、式Iの化合物(医薬的に許容しうる塩を含む)と1種以上の追加の治療薬又は予防薬を組み合わせて含む場合、化合物と追加薬は、両方とも単剤療法で普通に投与する用量の約10〜100%、さらに好ましくは約10〜80%の用量レベルで存在すべきである。
これら化合物又はその医薬的に許容しうる塩を医薬的に許容しうる担体と一緒に製剤化すると、結果組成物をヒトのような哺乳類にin vivo投与してHCV NS3プロテアーゼを阻害し、又はHCVウイルス感染症を治療若しくは予防することができる。この発明の化合物を他の抗ウイルス薬と併用してこのような治療を達成することもできる。好ましい他の抗ウイルス薬は定義セクション及びこの発明の好ましい医薬組成物のセクションに記載されている。抗ウイルス薬として、限定するものではないが、α-、β-、δ-、ω-、γ-及びτ-インターフェロン、リバビリン、アマンタジン;HCV NS3プロテアーゼの他のインヒビター;HCVポリメラーゼのインヒビター;HCVライフサイクルの別の標的のインヒビター(限定するものではないが、ヘリカーゼ、NS2/3プロテアーゼ及び内部リボゾーム侵入部位(IRES)から選択される標的を阻害する薬剤、並びにNS5Aタンパク質の機能を妨害する薬剤が挙げられる);又はこれらの組合せが挙げられる。これら追加薬をこの発明の化合物と併用して単一剤形を作製することができる。或いは、複数剤形の一部として哺乳類に別個にこれら追加薬を投与してもよい。
従って、この発明の別の実施態様は、式(I)の化合物又はその医薬的に許容しうる塩をを投与することによって、哺乳類におけるHCV NS3プロテアーゼ活性を阻害する方法を提供する。
好ましい実施態様では、この方法は、哺乳類を感染させるC型肝炎ウイルスのNS3プロテアーゼ活性を低減するのに有用である。
上述したように、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩を少なくとも1種の追加の抗ウイルス薬と共に投与する併用療法を考慮する。好ましい抗ウイルス薬については前述した。また該薬剤の例を定義セクションで提供した。これら追加薬剤をこの発明の化合物と併用して単一の医薬剤形を作製することができる。或いは、これら追加薬剤を複数剤形の一部として、例えばキットを用いて患者に別個に投与することができる。式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩の投与前、投与と同時、又は投与後に該追加薬を患者に投与することができる。
本明細書で述べる式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩を検査試薬として使用することもできる。さらに、この発明の化合物又はその医薬的に許容しうる塩を用いて物質のウイルス汚染を治療又は予防しうるので、該物質(例えば、血液、組織、手術用器具及び衣服、検査用器具及び衣服、並びに採血用装置及び材料)と接触する検査者若しくは医者又は患者のウイルス感染の危険を減らすことができる。
本明細書で述べる式(I)の化合物又はその医薬的に許容しうる塩を研究用試薬として使用することもできる。式(I)の化合物又はその医薬的に許容しうる塩を正対照として用いて代理細胞ベースアッセイ又はin vitro若しくはin vivoウイルス複製アッセイを確証することもできる。
この発明のさらなる局面では、式(I)の化合物の調製方法が提供され、この方法は以下の工程を含む。
a) 下記式(II):
Figure 2008506719
(式中、R4及びmは本明細書の定義どおり)の化合物を強塩基と反応させて下記式(IIa):
Figure 2008506719
の対応アミドアニオンを形成する工程;
b) 下記式(III):
Figure 2008506719
(式中、R1、R2、R3、及びnは、本明細書の定義どおり)のアザラクトンを式(IIa)のアミドアニオンと反応させる工程。工程a)で言及した強塩基は当業者には周知であり、限定するものではないが、アルキルリチウム試薬(限定するものではないが、ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム等が挙げられる)及び二級アミンのアルカリ金属塩又はそのシリル類似体(限定するものではないが、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムN-イソプロピルシクロヘキシルアミド、リチウムテトラメチルピペリジド、カリウムジイソプロピルアミド等が挙げられる)が挙げられる。
この発明のなおさらなる局面では、下記式(III)のアザラクトン中間体が提供される。
Figure 2008506719
(式中、R1、R2、R3及びnは、本明細書の定義どおりである。)
この発明のさらなる局面は、前述した式(III)の中間体アザラクトンの、HCV NS3プロテアーゼインヒビターペプチド類似体の調製での使用である。
〔方法論〕
本発明の化合物は、P2、P1、及びP1’フラグメントを周知のペプチドカップリング法で連結しうる一般的方法で合成される。最終化合物が式(I)(式中、R1、R2、R3、m、n及びzは、本明細書の定義どおり)の化合物に相当する限り、いずれの順序で、P2、P1、及びP1’フラグメントを連結してもよい。この方法をスキームIに示す(式中、CPGはカルボキシル保護基であり、APGはアミノ保護基であり、かつLGは、R3をP2単位に結合させるカップリング反応中に置換されうる基である)。
スキームI
Figure 2008506719
P2フラグメントは、通常、実施例で後述する方法論を用いて、R2成分をプロリンフラグメントに結合させることによって形成される。この結合は、この合成スキームのいずれの段階でも、すなわち、P2が単離フラグメントであるとき、又はP2がP1若しくはP1-P1’に既にカップリングしたときに起こりうる。P1及び/又はP1-P1’フラグメントへのカップリング後の中間段階でR2成分が添加される場合、上記P2フラグメントは、このスキームの目的に適した前駆体フラグメントと置き換えられる。
通常、周知の方法で、N-末端残基のα-アミノ基を脱保護し、かつペプチド結合を介して次の適切にN-保護されたアミノ酸の未保護カルボキシル基をカップリングすることによってペプチドを伸長する。この脱保護及びカップリング手順を、所望配列が得られるまで繰り返す。このカップリングは、段階的な様式によって構成アミノ酸フラグメントで達成され、或いは元来Merrifield, J. Am. Chem. Soc., (1963), 85, 2149-2154に記載の方法に従う固相ペプチド合成によって達成される。
2個のアミノ酸間のカップリング、アミノ酸とペプチドのカップリング、又は2個のペプチドフラグメント間のカップリングは、標準的なカップリング手順、例えばアジド法、混合炭酸-無水カルボン酸(クロロギ酸イソブチル)法 、カルボジイミド(ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、又は水溶性カルボジイミド)法、活性エステル(p-ニトロフェニルエステル、N-ヒドロキシコハク酸イミドエステル)法、ウッドワード(Woodward)試薬K-法、カルボニルジイミダゾール法、リン試薬又は酸化-還元法で行うことができる。これら方法のいくつか(特にカルボジイミド法)は、1-ヒドロキシベンゾトリアゾールを添加することで向上しうる。これらカップリング反応は溶液(液相)又は固相で達成しうる。
さらに明瞭には、カップリング工程は、カップリング剤の存在下で一方の反応物のフリーなカルボキシルと他方の反応物のフリーなアミノ基が脱水カップリングして連鎖アミド結合を形成する工程を含む。このようなカップリング剤の記述は、ペプチド化学に関する一般テキスト、例えば、M. Bodanszky, “Peptide Chemistry”, 2nd rev ed., Springer-Verlag, Berlin, Germany, (1993)に示されている。好適なカップリング剤の例は、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミドの存在下の1-ヒドロキシベンゾトリアゾール又はN-エチル-N’-[(3-ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミドである。実用的かつ有用なカップリング剤は、市販の(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリス-(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(単独又は1-ヒドロキシベンゾトリアゾールの存在下で)である。別の実用的かつ有用なカップリング剤は、市販の2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレートである。さらに別の実用的かつ有用なカップリング剤は、市販のO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートである。
カップリング反応は、不活性溶媒、例えばジクロロメタン、アセトニトリル又はジメチルホルムアミド中で行われる。過剰の三級アミン、例えばジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルフォリン又はN-メチルピロリジンを添加して反応混合物を約8のpHで維持する。反応温度は、通常0℃〜50℃の範囲であり、反応時間は、通常15分〜24時間の範囲である。
固相合成アプローチを採用する場合、C-末端カルボン酸を不溶性担体(通常ポリスチレン)に結合させる。この不溶性担体は、カルボキシル基と反応して、伸長条件に対して安定であるが、後に容易に分解される結合を形成する基を含む。担体の例は、クロロ-又はブロモメチル樹脂、ヒドロキシメチル樹脂、トリチル樹脂及び2-メトキシ-4-アルコキシ-ベンジルアルコール樹脂である。
これら樹脂の多くは、既に所望のC-末端アミノ酸が組み込まれて市販されている。或いは、既知の方法で固体支持体上にアミノ酸を組み込むことができる(Wang, S.-S., J. Am. Chem. Soc., (1973), 95, 1328; Atherton, E.; Shepard, R.C. “Solid-phase peptide synthesis; a practical approach” IRL Press: Oxford, (1989); 131-148)。前述したものに加え、ペプチド合成の他の方法は、文献Stewart and Young, “Solid Phase Peptide Synthesis”, 2nd ed., Pierce Chemical Co., Rockford, IL (1984); Gross, Meienhofer, Udenfriend, Eds., “The Peptides: Analysis, Synthesis, Biology”, Vol. 1, 2, 3, 5, and 9, Academic Press, New-York, (1980-1987); Bodansky et al., “The Practice of Peptide Synthesis” Springer-Verlag, New-York (1984)に記載されている。
〔実施例〕
以下の非限定例で本発明をさらに詳細に説明する。
温度は摂氏温度で与える。特に断らない限り、溶液のパーセンテージは重量-対-体積の関係を示し、溶液比は体積-対-体積の関係を表す。核磁気共鳴(NMR)スペクトルはBruker 400 MHz 分光計で記録し;化学シフト(δ)を百万分率で記録する。Stillのフラッシュクロマトグラフィー法に従ってフラッシュクロマトグラフィーをシリカゲル(SiO2)上で行った(W.C. Still et al., J. Org. Chem., (1978), 43, 2923)。標準条件下、Combiscreen ODS-AQ C18 逆相 カラム, YMC, 50×4.6mm 内径, 5μM, 120Å(220nMで)、下表に示されるような線形勾配による溶出を用いて分析HPLCを行った(溶媒Aは、H2O中0.06%のTFA;溶媒Bは、CH3CN中0.06%のTFA)。
Figure 2008506719
実施例で用いる略語として以下のものが挙げられる。
AcOH:酢酸;
Bn:ベンジル;
Boc:tert-ブチルオキシカルボニル{Me3C-O-C(O)};
brosyl:p-ブロモベンゼンスルホニル;
CDI:N,N'-カルボニルジイミダゾール;
DBU:1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン;
DCC:1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド;
DCM:ジクロロメタン;
DIC:ジイソプロピルカルボジイイド;
DIPEA:ジイソプロピルエチル アミン;
DMAP:4-ジメチルアミノピリジン;
DME:1,2-ジメトキシエタン;
DMF:ジメチルホルムアミド;
DMSO:ジメチルスルホキシド;
EDTA:エチレンジアミン四酢酸;
Et:エチル;
EtOH:エタノール;
EtOAc:酢酸エチル;
Et2O:ジエチルエーテル;
HATU:[O-7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート];
HOAt:1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール;
HPLC:高速液体クロマトグラフィー;
IBCF:クロロギ酸イソ-ブチル;
LAH:水素化アルミニウムリチウム;
LHMDS:リチウムヘキサメチルジシラジド;
Me:メチル;
MeOH:メタノール;
MS:質量分析;
NaHMDS:ナトリウムヘキサメチルジシラジド;
NMO:N-メチルモルフォリン-N-オキシド;
NMP:N-メチルピロリドン;
Pr:プロピル;
tR:保持時間;
TBAF:テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオライド;
TBDMSCl:tert-ブチルジメチルシリルクロライド;
TBTU:2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート;
TEA:トリエチルアミン;
TFA:トリフルオロ酢酸;
THF:テトラヒドロフラン;
TPAP:テトラ-n-プロピルアンモニウムペルルテナート;
Tris/HCl:トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンハイドロクロライド;
Ts:トシル(p-メチルベンゼンスルホニル)
RT:室温。
〔P1フラグメントの合成〕
2000年10月12日公開のWO 00/59929、及び2000年2月24日公開のWO 00/09543に概要が述べられている手順を用いて式(I)の化合物のP1フラグメントの立体異性体の調製、分離及び同定を行った。特に、1-アミノシクロプロピルカルボン酸P1成分の調製のためWO00/59929の実施例1(33〜35ページ)及びWO 00/09543の実施例9〜20(56〜69ページ)を参照する。
〔P2フラグメントの合成〕
一般的に、WO 00/59929、WO 00/09543、WO 03/064456及びWO 03/064416に概要が述べられている手順を用いて式(I)の化合物のP2成分を調製することができる。
式1の化合物のR2成分は市販されており、或いは文献に既に記載されており、或いは以下の実施例で与えられる方法により合成される。これらフラグメントのいくつかの合成の一般的方法は、WO 00/59929、WO 00/09543、WO 03/064456及びWO 03/064416に記載されており、かつさらに特有かつ関係のある実施例については後述する。
必要な4-置換プロリン(R20が該プロリン環に酸素(-O-)又はイオウ(-S-)を介して結合している)を生成するため、プロリン上にR2置換基を導入する一般的方法は、WO 00/59929、WO 00/09543、WO 03/064456及びWO 03/064416の記載どおりに行うことができる。この方法論を用いて他の類似体も合成できる。
〔P2アニリン成分の調製〕
P2フラグメント中の対応するアニリンは市販されており、或いは何らかの周知の化学変換を必要とすることもある。例えば、ニトロ誘導体は商業的に入手可能なので、それを還元剤で対応するアミンに変換しうる。また、カルボン酸が市販されている場合、クルチウス転位によって対応するアミンに変換することができる。
実施例1A−P2構成要素2-メチル-3-メトキシアニリン(1a2)の合成
Figure 2008506719
無水エタノール(85mL)中の市販の2-メチル-3-ニトロアニソール(1a1)(5.1g;30.33mmol;溶かすために約30分必要)の溶液に10% Pd/C触媒(500mg)を加えた。この溶液を水素充填バルーン下、大気圧及び室温で19時間水素化した。反応混合物をCeliteパッドでろ過し、すすぎ、蒸発乾固させて化合物1a2を深藤色油として得た(4.1g;29.81mmol;収率98%)。MS 137 (MH)+。逆相 HPLC 均質性 @ 220nm (0.06 % TFA;CH3CN;H2O): 99%。
実施例1B−P2成分2-ブロモ-3-メトキシアニリン(1b4)の合成
Figure 2008506719
工程A:2-アミノ-3-ニトロフェノール1b1(5g;32.4mmol)をH2O(29.5mL)と1,4-ジオキサン(14.7mL)に溶かした。混合物を加熱還流させ、20分間にわたって臭化水素酸(48%;16.7mL;147mmol)を滴加した。添加が完了したら、さらに15分還流を維持した。反応を0℃に冷却し(氷浴)、H2O(20mL)中の亜硝酸ナトリウム(2.23g;32.3mmol)を30間にわたって加えた。0℃で15分撹拌を続け、混合物をジャケット付滴下ロート(0℃)に移し、0℃でH2O(29.5mL)とHBr(48%;16.7mL;147mmol)中Cu(I)Br(5.34g;37.2mmol)の撹拌混合物に滴加した。反応を0℃で15分間撹拌し、60℃に温め、さらに15分撹拌し、室温に冷まして一晩撹拌を続けた。反応混合物を分別ロートに移してエーテル(3×150mL)で抽出した。有機層を混ぜ合わせ、食塩水(1×)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、ろ過かつ濃縮して粗生成物(7.99g)を赤褐色油として得た。粗製物質をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して(1:25 超純粋シリカゲル,230-400メッシュ,40-60mm,60Å;溶媒としてCH2Cl2)純粋な2-ブロモ-3-ニトロフェノール1b2(45%;3.16g)を橙褐色固体として得た。MS 217.8(MH)-。HPLC(TFA)による均質性 @ 220 nm: 97%。
工程B:ニトロフェノール出発原料1b2(3.1g;14.2mmol)をDMF(20mL)に溶かし、この溶液に粉砕した炭酸セシウム(5.58g;17.1mmol)を添加後、MeI(2.6mL;42.5mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。DMFを蒸発させ、残留物をエーテル(1×200mL)に取り、水(1 ×200mL)、食塩水(4×100mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、ろ過かつエバポレートして粗製2-ブロモ-3-ニトロアニソール1b3(94%;3.1g)を橙色固体として得た。MS 234(M+2H)+;HPLC(TFA)による均質性 @ 220nm: 98%
工程C:2-ブロモ-3-ニトロアニソール1b3(1.00g;4.31mmol)を氷酢酸(11.0mL)/エタノール(11.0mL)に溶かし、この溶液に鉄粉(0.98g;17.5mmol)を加えた。混合物を3.5時間加熱還流させて仕上げた。反応混合物を水(35mL)で希釈し、固形Na2CO3で中和し、生成物をCH2Cl2(3×50mL)で抽出した。抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、ろ過し、真空中で濃縮して粗生成物、2-ブロモ-3-メトキシアニリン1b4(91%;0.79g)を淡黄色油として得た。MS 201.8(MH)+;HPLC(TFA)による均質性 @ 220nm: 95%
実施例1C−P2成分2-クロロ-3-メトキシアニリン(1c3)の合成:
Figure 2008506719
工程A:2-アミノ-3-ニトロフェノール1b1(5g;32.4mmol)を濃HCl(75mL)と1,4-ジオキサン(14.7mL)に溶かした。大部分の固体が溶液になるまで混合物を70℃に加熱した。反応混合物を0℃に冷却し(氷浴)、この褐色溶液に3時間にわたってH2O(5.4mL)中の亜硝酸ナトリウム(2.23g;32.3mmol)を加えた。添加中、温度を10℃未満で維持し、0℃でさらに15分撹拌を続けた。このジアゾニウム中間体を、0℃のH2O(18.5mL)と濃HCl(18.5mL)中のCu(I)Cl(3.8g;38.9mmol)の溶液に注いだ。反応を0℃で15分撹拌し、60℃に温め、さらに15分撹拌した。反応混合物を室温に戻して一晩撹拌を続けた。反応混合物を分別ロートに移してエーテル(3×150mL)で抽出した。有機層を混ぜ合わせ、食塩水(1×)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、ろ過かつ濃縮して粗生成物(5.83g)を赤褐色油として得た。粗製物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:25 超純粋シリカゲル,230-400メッシュ,40-60mm,60Å;溶媒として3:1 ヘキサン/EtOAc)で精製して純粋な2-クロロ-3-ニトロフェノール1c1(48%;2.7g)を橙色固体として得た。MS 171.8(MH)-: HPLC(TFA)による均質性 @ 220 nm: 96%。
サンドマイヤー反応の参考文献:J. Med. Chem, 1982, 25(4), 446-451。
工程B:ニトロフェノール出発原料1c1(1.3g;7.49mmol)をDMF(10mL)に溶かし、この溶液に粉砕した炭酸セシウム(2.92g;8.96mmol)を添加後、MeI(1.4mL;22.5mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。DMFを真空中で蒸発させ、残留物をエーテル(150mL)に取り、水(150mL)、食塩水(4×100mL)で洗浄してから乾燥させた(MgSO4)。有機相をろ過し、エバポレートして粗製2-クロロ-3-ニトロアニソール1c2(98%;1.38g)を橙色固体として得た。
HPLC(TFA)による均質性 @ 220nm: 93%。
工程C:2-クロロ-3-ニトロアニソール1c2(1.38g;7.36mmol)を氷酢酸(19mL)/エタノール(19mL)の混合物に溶かした。この溶液に鉄粉(1.64g;29.4mmol)を加えた。混合物を3.5時間加熱還流させて仕上げた。反応混合物を水(70mL)で希釈し、固形Na2CO3で中和し、生成物をCH2Cl2(3×150mL)で抽出した。抽出物を混ぜ合わせて飽和食塩水で洗浄してから乾燥させ(Na2SO4)、ろ過し、真空中で濃縮して粗生成物、2-クロロ-3-メトキシアニリン1c3(100%;1.2g)を黄色油として得た。この物質をそのまま次工程で使用した。MS 157.9(MH)+;HPLC(TFA)による均質性 @ 220nm: 86%。
〔P2キノリン成分の調製〕
実施例1D−2-アルコキシ置換4-ヒドロキシキノリン(1d)の調製の一般手順:
下記スキームに従い、アルコキシ基(OR201)を2-位に有する下記P2ヒドロキシキノリン成分(式中、R200a及びR200bはそれぞれ独立にR200から選択され、R200は、本明細書の定義どおりである)を調製することができる。
Figure 2008506719
要するに、既知のPinner合成に従い、適宜官能化したシアノエステルを、完全飽和HCl/Et2O溶液を用いて対応アルコールと縮合させる[Neilson, in Patai, “The Chemistry of Amidines and Imidates.” pp. 385-489, Wiley, NY, 1975.]。結果のイミダート塩を引き続き、適切に置換したアニリンと縮合させてアニリン誘導イミダートを形成する。熱環化により、対応する2-アルコキシ置換4-ヒドロキシキノリン1dを得る。
例えば、上記スキームでR201がEtの場合、試薬としてシアノ酢酸エチルとエタノールを用いる。上記スキームでR201がMeの場合、試薬としてシアノ酢酸メチルとメタノールを用いる。
実施例1E−2-アルキル置換4-ヒドロキシキノリン(1e)の調製の一般手順:
下記スキームに従い、下記P2ヒドロキシキノリン成分(β-ケトエステル成分のR200cがアルキル基であり、かつR200a及びR200bがそれぞれ独立にR200から選択され、R200は、本明細書の定義どおりである)を調製することができる。
Figure 2008506719
要するに、適切に置換したβ-ケトエステルを置換アニリンと縮合させ、引き続き熱環化させて対応2-アルキル置換ヒドロキシキノリン1eを得る。例えば、最初のアニリンとの縮合反応(工程A)を対応メチルケトンで行う場合、結果として生じるヒドロキシキノリンの2位にメチル基を組み入れる。
実施例1F−2-アルキルチオ置換4-ヒドロキシキノリン(1f)の調製の一般手順:
一般に、下記スキームに示されるように、2-位に2-アルキルチオ基(SR201、ここで、R201は(C1-6)アルキル)を有する種々のP2ヒドロキシキノリン(R200a及びR200bは、それぞれ独立にR200から選択され、R200は、本明細書の定義どおりである)を調製した。
Figure 2008506719
要するに、マロン酸ジエチルと適宜官能化したイソチオシアネートとの塩基性条件下における縮合が塩としてマロン酸付加物を生成する。この塩とアルキル化試薬(例えばEtI)の処理がS-及びN-アルキル化生成物の混合物を生成する。この混合物の熱環化がカルボン酸3-エチルを与え、これを鹸化かつ脱カルボキシル化して所望の2-アルキルチオ置換ヒドロキシキノリン1fを得る。例えば、アルキル化工程でEtIを使用すると、2-エチルチオ類似体の形成となる。
実施例1G−P2成分2-エトキシ-4-ヒドロキシ-8-クロロキノリン(1g5)の合成
Figure 2008506719
工程A:ジエチルエーテル(20mL)中の無水エタノール(10g,12.7mL,0.22mol)をシアノ酢酸エチル1g1(23g,0.203mol)に加えた。この溶液を氷浴で0℃に冷却後、HClガスで処理した(溶液にHClガスを通して12分間泡立てると重量が12g(約0.33mol)増えた)。この溶液を0℃で6時間撹拌してから室温に戻して16時間撹拌した。生じた固体を砕き、エーテルで数回洗浄してから数時間真空中に置いた。イミダート塩1g2を白色固体(36.4g,92%)として得、窒素雰囲気下で貯蔵した。1H NMRは所望生成物と一致した。
工程B:N2雰囲気下、エタノール(15mL)中でイミダート塩1g2(1.47g,7.5mmol,1当量)を2-クロロアニリン1g3(0.96g,7.50mmol,1当量)と混ぜ合わせた。反応混合物を室温で撹拌し(16時間)、HPLCでモニターした。反応混合物を濃縮してから直接シリカゲル上で精製して(溶出液:10% EtOAc/ヘキサン)濃縮生成物1g4を清澄油(1.73g,86%)として得た。MSエレクトロスプレー:(MH)+;270及び(M - H)-;268。TLC(UV) Rf = 0.50(10% EtOAc/ヘキサン)。
工程C:濃縮生成物1g4(1.73g,6.41mmol)をジフェニルエーテル(10mL)に溶かして砂浴内に置いた(300℃)。内部温度をモニターし、8分間240〜250℃で維持した。混合物を冷ましてから直接シリカゲルカラム上に装填し、まずヘキサンで溶出してから30% EtOAc/ヘキサン、最後に50% EtOAc/ヘキサンで溶出した。生成物を濃縮し、真空中で乾燥させて対応する4-ヒドロキシキノリン誘導体1g5をベージュ色の結晶性固体として得た(0.76g,53%)。MSエレクトロスプレー:(M + H)+;224及び(M - H)-;222。
実施例1H−P2成分4-ヒドロキシ-8-クロロキノリン1h3の合成
Figure 2008506719
工程A:室温で無水アセトニトリル(50mL)に溶かした2-クロロアニリン1g3(1.6mL,15.2mmol,1当量)にMeldrumの酸1h1(2.41g,16.73mmol,1.1当量)を添加後、オルトギ酸トリメチル(2.0mL,18.25mmol,1.2当量)を加えた。結果の混合物を2時間加熱還流させ(95℃)、完了まで分析HPLCでモニターした。結果溶液を室温に冷まし、蒸発乾固させてベージュ色固体を得、沸騰MeOHから再結晶させた。真空中で乾燥させた後、付加物1h2を明黄色固体(2.29g,53%)として得た。
工程B:予熱した砂浴(300〜350℃)内で内部温度が220℃に達するまでジフェニルエーテル(6mL)を加熱した。この加熱溶媒に付加物1h2(981mg,3.48mmol)を約4分間にわたって少しずつ加えた(気体発生)。温度(220℃)をさらに5分維持した後、溶液を冷ました。冷めたら、溶液から生成物を絞り出してろ過し、ジエチルエーテルで洗浄した。真空乾燥後(16時間)、生成物1h3をベージュ色固体(417mg,67%)として得た。MS:(M + H)+;180。
実施例1I−P2成分8-クロロ-4-ヒドロキシ-2-メチルキノリン2i3の合成
Figure 2008506719
工程A:ベンゼン(20mL)中のアセト酢酸エチル1i1(1.21mL,9.51mmol;1当量)の溶液に2-クロロアニリン1g3(1.0mL;9.51mmol;1当量)を添加後、触媒PTSA(13mg)を加えた。反応フラスコにDean-Stark装置を備え付けて2時間加熱還流させた。溶媒を除去し、シリカゲル(溶出液:10% EtOAc/ヘキサン;Rf =0.48)を用いて残留物をカラムクロマトグラフィーで精製して化合物1i2(1.46g,64%)を清澄油として得た。MS:(M + H)+;240, HPLC均質性=99.5%。
工程B:予熱した砂浴(300〜350℃)内で内部温度が220℃に達するまでジフェニルエーテル(8mL)中の化合物1i2(730mg,3.0mmol)を加熱し、該温度を7分維持後、溶液を冷ました。冷めたら、ベージュ色固体を絞り出してろ過し、ジエチルエーテルで洗浄した。乾燥後、所望キノリン1i3をベージュ色固体(452mg,77%)として得た。MS:(M + H)+;194, HPLC均質性 = 99%。
実施例1J−P2成分2-エチルチオ-8-クロロ-4-ヒドロキシキノリン(1j7)の合成:
Figure 2008506719
工程A:THF(30mL)に水素化ナトリウム(油中60%,920mg,23mmol,1.2当量)を添加後0℃に冷却した。マロン酸ジエチル(2.91mL,19.15mmol,1.0当量)を滴加し(気体発生)、この溶液を室温に戻して1時間撹拌した。この混合物を0℃に冷却後、2-クロロフェニルイソチオシアネート1j1(2.5mL,19.15mmol,1.0当量)を添加した。出発原料が消費されるまで結果混合物を再び室温に3時間温めた。橙色溶液を濃縮し、真空中で乾燥させてナトリウム塩付加物1j2(6.73g,100%)を橙色の結晶性固体として得た。この物質を次工程でそのまま使用した。
工程B:DMF(50mL)中の付加物1j2(6.0g,17.06mmol,1当量)の溶液を-45℃に冷却した。ヨウ化エチル(1.64mL,20.5mmol,1.2当量)をゆっくり加えて溶液を-45℃で2時間撹拌してから室温で撹拌した(16時間)。水を加えて混合物をエーテル/ヘキサン(1:1,3×150mL)の混合物で2回抽出した。混ぜ合わせた有機フラクションを水で洗浄し(2×)、MgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮して1j3と1j4のほぼ1:1の混合物(S対Nアルキ化)(6.1g,100%)を黄色油として得た。S-アルキル化類似体だけが環化するので、この混合物を次工程で使用できる。
工程C:予熱した砂浴(350℃)内で、ジフェニルエーテル(60mL)中の化合物1j3と1j4(6.1g,17.05mmol,1当量)の溶液を内部温度が220℃に達するまで加熱して7分間維持した。この溶液を室温に冷まして混合物を直接シリカゲルカラム上に装填し、まずヘキサン(1L)で溶出してジフェニルエーテルを除去してから3% EtOAc/ヘキサンで溶出して所望のキノリン1j5(2.76g,52%)を淡黄色固体として得た。
工程D:室温でTHF(10mL)とメタノール(10mL)中のキノリン1j5(2.76g粗製;8.85mmol;1当量)の溶液に1N NaOH(45mL;45mmol;5.1当量)を加えた。反応を24時間加熱還流させたた(85℃)(HPLCでモニターした)。混合物を4N HClで酸性にして塩化メチレンで抽出した(3×)。有機フラクションをMgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮してキノリン酸1j6(2.43g,97%)を淡黄色固体として得た。MS:(M + H)+;284。この物質をそのまま次反応で使用した。
工程E:化合物1j6(2.43g,8.56mmol)をジフェニルエーテル(20mL)に加え、この不均一な混合物を250℃に12分間加熱後、冷ました。混合物を直接シリカゲルカラムに移し、まずヘキサンで溶出(ジフェニルエーテルを除去するため)してから30%と50% EtOAc/ヘキサン(Rf=0.48 EtOAC/ヘキサン(1:1)中)で溶出した。溶媒を蒸発させて所望の2-エチルチオ-8-クロロ-4-ヒドロキシキノリン1j7(1.25g,61%)を淡黄色固体として得た。MS:(M + H)+;240, HPLC 均質性 = 99%。
実施例1K−P2成分8-クロロ-2-エトキシ-4-ヒドロキシ-1,7-ナフチリジン(1k3)の合成
Figure 2008506719
工程A:3-アミノ-2-クロロ-ピリジン1k1(964mg,7.5mmol,1当量)にN2雰囲気下でエタノール(15mL)中のイミダート1g2(1.47g,7.5mmol,1当量)を加えた。混合物を室温で24時間撹拌し、この時点で反応を濃縮して直接シリカゲルカラム上で精製して(溶出液:EtOAc/ヘキサン(1:9))付加物1k2(1.54g,76%)を清澄油として得た。
工程B:付加物1k2(200mg,0.74mmol)をジフェニルエーテル(5mL)に溶かし、予熱した砂浴(300℃)内に置いた。内部温度をモニターし、210℃〜225℃で7分間維持した。混合物を直接シリカゲルカラム上に装填し、ヘキサンで溶出してジフェニルエーテルを除去した後、30%から50%のEtOAc/ヘキサンの勾配:(Rf =0.48 1:1 EtOAc/ヘキサン中)で溶出した。濃縮及び真空乾燥が所望のナフチリジン1k3(32mg,19%)を白色固体として与えた。MS: 225(M + H)+
実施例1L−P2成分2-エトキシ-8-メチルチオ-4-ヒドロキシキノリン(1l3)の合成
Figure 2008506719
工程A:イミダート塩1g2(1.4g,7.2mmol,1当量)をN2雰囲気下でエタノール(15mL)中の2-(メチルチオ)アニリン1l1(0.96g,7.50mmol,1当量)と混ぜ合わせた。反応混合物を室温で撹拌し(1時間)、HPLCでモニターした。反応混合物を濃縮してからエーテルを加えて混合物をろ過した。固体をエーテルで洗浄し、混ぜ合わせたエーテル洗浄液を真空中で濃縮した。その結果、付加物1l2を黄色油(1.66g,82%)として得、次工程でそのまま使用した。MSエレクトロスプレー:(M + H)+;282及び(M - H)-;280。
工程B:縮合生成物1l2(1.66g,5.90mmol)をジフェニルエーテル(10mL)に溶かして砂浴内に置いた(300℃)。内部温度をモニターし、240〜250℃で10分間維持した。混合物を冷ましてから直接シリカゲルカラム上に装填し、まずヘキサンで溶出してから30% EtOAc/ヘキサン、最後に50% EtOAc/ヘキサンで溶出した。生成物を濃縮し、真空中で乾燥させて対応する4-ヒドロキシキノリン誘導体1l3を黄色固体(0.735g,53%)として得た。MSエレクトロスプレー:(M + H)+;236及び(M - H)-;234。
実施例1M−P2成分2-エトキシ-7-メトキシ-8-メチル-4-ヒドロキシキノリン(1m3)の合成
Figure 2008506719
工程A:イミダート塩1g2(1.5g,7.65mmol)をN2雰囲気下でエタノール(15mL)中の2-メチル-3-アミノアニソール1m1(1.05g,7.65mmol,1当量)と混ぜ合わせた。反応混合物を室温で撹拌し(24時間)、HPLCでモニターした。反応混合物を濃縮してからエーテルを加えて混合物をろ過した。固体をエーテルで洗浄し、混ぜ合わせたエーテル洗浄液を真空中で濃縮した。結果の付加物1m2をクロマトグラフィーで精製して(SiO2,15% EtOAc/ヘキサン)黄色油として得た(2.11g,99%)。MSエレクトロスプレー:(M + H)+;280及び(M - H)-;278。
工程B:縮合生成物1m2(2.1g,7.52mmol)をジフェニルエーテル(10mL)に溶かして砂浴内に置いた(300℃)。内部温度をモニターし、240〜250℃で10分間維持した。混合物を冷ましてから直接シリカゲルカラム上に装填し、まずヘキサンで溶出してから30% EtOAc/ヘキサン、最後に50% EtOAc/ヘキサンで溶出した。生成物を濃縮し、真空中で乾燥させて対応する4-ヒドロキシキノリン誘導体1m3を黄色油として得、放置して凝固させて黄色固体を得た(1.09g,62%)。MSエレクトロスプレー:(M + H)+;233.4及び(M - H)-;231.9。
実施例1N−P2構成要素2-エトキシ-8-メトキシ-4-ヒドロキシキノリン(1n3)の合成
Figure 2008506719
工程A及びB:オルト-アニシジン1n1で開始し、かつ前記実施例で概要を述べた同じ手順に従って総収率38%で淡黄色固体として所望の8-メトキシキノリン誘導体1n3を得た。MS: 220(M +H)+
実施例1O−P2構成要素8-ブロモ-2-エトキシ-4-ヒドロキシ 7-メトキシ-キノリン(1o2)の合成
Figure 2008506719
工程A:2-ブロモ-3-アミノアニソール1b4(750mg,3.7mmol,1当量)にN2雰囲気下でエタノール(7mL)中のイミダート1g2(0.73g,3.7mmol,1当量)を加えた。混合物を室温で24時間撹拌し、この時点で反応を濃縮し、直接シリカゲルカラム上で精製して(溶出液:EtOAc/ヘキサン(1:9))付加物1o1(1.12g,88%)を淡黄色油として得た。MS: 344(M + H)+及び346(MH + 2)+
工程B:付加物1o1(1.12g,3.25mmol)をジフェニルエーテル(10mL)に溶かし、予熱した砂浴(300℃)内に置いた。内部温度をモニターし、240℃〜250℃で8分間維持した。混合物を直接シリカゲルカラム上に装填し、ヘキサンで溶出してジフェニルエーテルを除去した後、30%から50%のEtOAc/ヘキサンの勾配:(Rf =0.25 1:1 EtOAc/ヘキサン中)で溶出した。濃縮及び真空乾燥が所望のキノリン1o2(734mg,76%)を白色固体として与えた。MS: 298(M + H)+及び300(MH + 2)+
実施例1P−P2成分5-エトキシ-チエノ[3.2-b]ピリジン-7-オール(1p3)の合成
Figure 2008506719
工程A:入手可能なチオフェン-3-イルアミン1p1(0.50g,5.04mmol)にN2雰囲気下でエタノール(10mL)中のイミダート1g2(1.08g,5.5mmol)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、この時点で反応を濃縮した。残留物にエーテルを加え、懸濁液をろ過し、エーテルで洗浄して付加物1p2(1.0g,82%)を得た。この物質は次工程で使用するのに十分清潔だった。MS: 242.1(MH)+
工程B:付加物1p2(1.0g,4.14mmol)をジフェニルエーテル(5mL)に溶かし、予熱した砂浴(300℃)内に置いた。内部温度をモニターし、210℃〜225℃で7分間維持した。混合物を直接シリカゲルカラム上に装填し、ヘキサンで溶出してジフェニルエーテルを除去した後、30% EtOAc/ヘキサン→純粋EtOAcの勾配で溶出した。濃縮及び真空乾燥が所望のチエノ[3.2-b]ピリジノール1p3(200mg,25%)を褐色固体として与えた。MS: 196(MH)+
実施例1Q−P2成分6-置換-2H-イソキノリン-1-オン(1q3)の一般合成:
Figure 2008506719
要するに、3-置換ケイ皮酸誘導体から、まず塩基中クロロホルメートで活性化後、アジド源で処理して6-置換イソキノロン(式中、R200aは本明細書の定義どおりのR200である)を調製できる。結果のアシルアジドは、クルチウス転位を受けた後、熱環化を受けて適宜置換されたイソキノロンを与えうる。ここに示されるように、ケイ皮酸を差別的に置換することができる。
実施例1R−6-メトキシ-2H-イソキノリン-1-オン(1r3)の合成:
Figure 2008506719
一般的に、下記文献に従ってイソキノリンを調製した;Tetrahedron, 2002, 58, 5761-5766。
工程A:3-メトキシケイ皮酸1r1(2.5g,14.03mmol)をアセトン(40mL)に溶かしてトリエチルアミン(3.94mL,28.06mmol)で処理した。溶液を0℃に冷却してから一滴ずつクロロギ酸エチル(2.0mL,21mmol)で処理した。各液滴を添加すると即座に白色沈殿が生じた。この溶液を1時間(懸濁液と共に)撹拌後、10mLのH2O中のナトリウムアジド(0.91g,14.03mmol)で一滴ずつ30分にわたって処理した。混合物を室温で16時間撹拌後、水(20mL)で希釈し、真空中で揮発分を除去した。水相をトルエンで抽出し(2×60mL)、MgSO4上で乾燥させてからろ過かつ濃縮して黄色油(2.23g)を得、放置すると黄色固体1r2が凝固した。
工程B:ジフェニルエーテル(10mL)とトリブチルアミン(7mL)を砂浴内で190℃に加熱後、数分にわたってトルエン(5mL)中のアシルアジド1r2を滴加した(爆発保護物の背後で)。トルエンを蒸留し、温度を210℃に2時間上昇させた。冷却後、沈殿生成物をろ過で集め、ヘキサンで洗浄して所望のイソキノリン1r3(0.47g,19%)を得た。MS(エレクトロスプレー);(M+H)+;176及び(M-H)-;174。1H NMR(400MHz, DMSO-d6) δ 11.05(bs, 1H), 8.07(d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.16-7.09(m, 2H), 7.04(dd, J = 9, 2.4 Hz, 1H), 6.47(d, J = 7.0 Hz, 1H), 3.86(s, 3H)。
実施例1S−P2成分4-ヒドロキシ-7-メトキシ-8-メチル-キノリン(1s2)の合成:
Figure 2008506719
工程1:無水アセトニトリル(5.0mL)に溶かしたアニリン1a2(実施例1A)(504mg;3.67mmol)にMeldrumの酸1h1(582.4mg;4.04mmol)を添加後、オルトギ酸トリメチル(482.3μL;4.41mmol)を加えた。結果の褐色溶液を2時間還流させ、HPLCとTLC(ヘキサン:EtOAc;6:4)で反応の完了を判定した。注意:加熱を開始すると灰色の沈殿が生じ、撹拌が困難だった。そこで、5mLのアセトニトリルを加え、最初の1時間以内で最終的に清澄な黄色溶液を得た。反応混合物を室温に冷まして蒸発乾固させた。粗製黄色固体を最少量の沸騰MeOHに溶かし、ちょうど曇って生成物が沈殿するまでゆっくり水を添加し、この沈殿をろ過し、水ですすいで乾燥させて明黄褐色の結晶性固体1s1(845.5mg;収率79%)を得た。NMR(CDCl3, 400 MHz)とMS 290.1で生成物を確認した。HPLC(TFA)による均質性 @ 220 nm:99%。
工程2:ジフェニルエーテル(1.9mL;11.75mmol)を含有する三つ口フラスコを、予熱した砂浴内に置いて約300℃に加熱し、内部温度を245〜250℃で維持するように、砂浴をさらに約330℃にゆっくり加熱した。内部温度を240〜245℃で維持するような速度で(5〜10分の追加時間)、アニリン誘導体1s1を滴加した(即座に気体の発生が見られる)。添加が完了したら、黄色溶液を245〜250℃で20分間維持した。TLC(ヘキサン:EtOAc 6:4)は出発原料の消費を示したが、反応混合物をさらに20分放置して確実に中間体を完全に脱カルボキシル化した。茶色がかった溶液を室温に冷ますことによって混合物を仕上げると、この時点で固体が沈殿した。この物質をエーテルと摩砕し、ろ過し、すすぎ、乾燥させてキノリン生成物1s2を黄褐色固体として得た(216.7mg;83%)。NMR(DMSO, 400 MHz)は、生成物が主にケト互変異性型であることを示した。MS 187.9, 190.0で生成物を確認した。HPLC(TFA)による均質性 @ 220nm:97%。
実施例1T−P2成分4-ヒドロキシ-8-メチルチオ-キノリン(1t3)の合成:
Figure 2008506719
工程1:2-メチルチオアニリン1t1(2g,14.36mmol)を無水アセトニトリル(50mL)に室温で溶かした。Meldrumの酸1h1(2.48g,17.3mmol)を添加後、オルトギ酸トリメチル(2mL,18.6mmol)を加えた。結果混合物を2時間加熱還流させ(95℃)。溶液を室温に冷まし、蒸発乾固させて橙色固体を得、MeOHと摩砕し、ろ過して3.33gの淡黄色固体(79%)1t2を得、次工程でそのまま使用した。
工程2:予熱砂浴(300〜350℃)内で内部温度が220℃に達するまでジフェニルエーテル(5mL)を加熱してから4分間にわたって1t2(3.34g,1.14mmol)を滴加した(気体発生)。同温度をさらに5分間維持後、溶液を冷ました。エーテルを添加した。12時間撹拌後、沈殿したベージュ色固体をろ過し、ジエチルエーテルで洗浄し、真空下で乾燥させて669mgのベージュ色固体1t3(30%)を得た。1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) 11.06(s, 1H), 8.00(d, J=8Hz, 1H), 7.81(t, J=7.2Hz, J=13.7Hz, 1H), 7.75(dd, J=1.0Hz, J=7.2Hz, 1H), 7.30(t, J=7.8Hz, J=15.5Hz, 1H), 6.08(d, J=7.4Hz, 1H), 2.52(s, 3H). MS(ESI) M+H= 191.9, M-H= 189.9
〔P1’フラグメントの合成〕
実施例2A−P1’フラグメントスルファミド2a3の合成:
Figure 2008506719
工程1:試薬2a1(0.3g,0.99mmol)[Winum, J-Y;Toupet, L;Barragan, V;Dewynter,g;Montero, J-L., Org. Lett., 14(3), 2241-2243(2001)に従って調製]をCH2Cl2に懸濁させた後、モルフォリン(0.086mL,0.99mmol)を加えて5時間撹拌した。TLCで反応を追った。完了したら、反応混合物を直接シリカゲル上に吸着させ、CHCl3中の6% MeOHで生成物を溶出して0.258g(98%)の化合物2a2を白色固体として得た。
工程2:化合物2a2(0.150g,0.56mmol)をCH2Cl2(5mL)に溶かしてTFA(1mL)で処理した。反応を4時間撹拌し、TLCでモニターした。完了したら、溶媒を蒸発させ、残留物を直接シリカゲル上に吸着させ、CHCl3中の5% MeOHで溶出して0.075g(80.2%)の化合物2a3を白色固体として得た。
実施例2B−P1’フラグメントスルファミド(2b2)の合成:
Figure 2008506719
工程A:試薬2a1(1.5g,4.98mmol)を12mLのCH2Cl2に懸濁させた後、ピロリン(0.40mL,5.22mmol,1.05当量)を加えて一晩撹拌した。完了したら、反応混合物を直接シリカゲル上に吸着させ、生成物をCH2Cl2中の1% AcOEtで溶出して0.919g(74%)の化合物2b1を白色固体として得た。
工程B:化合物2b1(0.919g,3.70mmol)を10mLのCH2Cl2に溶かしてTFA(2mL)で処理した。反応を室温で4時間撹拌した。真空中で溶媒を蒸発させ、残留物を真空下で乾燥させて0.565g(定量的)の化合物2b2をベージュ色固体として得た。
実施例2C−P1’フラグメントスルファミド(2c2)の合成:
Figure 2008506719
工程A:注意:反応は固相合成機で(Advanced Chemtech ACT 396)、96-ウェルブロックを用いて行った。出発原料2a1(45.2mg,0.15mmol)を96本のエッペンドルフバイアル内で秤量し、96の異なるアミン(0.18mmol,1.2当量)を秤量して別個のエッペンドルフバイアルに入れた。反応ブロックの各ウェルを1.2mLの1,2-ジクロロエタンと出発原料2a1で充填して種々のアミンを加えた。脂肪族アミンの場合は12時間、アニリン誘導体の場合は36時間、反応混合物を振とうさせた。必要な撹拌時間後、各ウェルにPS-トリスアミン樹脂を加えた(Argonaut Technologies, 3.42mmol/g装填,0.63mmol,0.184g,4.2当量)。3時間振とう後、溶媒を排出し、樹脂をCH2Cl2(3×1mL)、MeOH(3×1mL)及びCH2Cl2(3×1mL)で連続して洗浄した。各ウェルにCH2Cl2(1.2mL)とAcOH(100μl)を加えて30分間振とうを維持した。予めタールを塗った2ドラムバイアルに溶液を排出してろ液を回収し、各樹脂をCH2Cl2(1.2mL)及びMeOH(1.2mL)で1回洗浄した。前のように、ろ液を同じ2-ドラムバイアルに回収した。最後に、バイアルを真空遠心管上に置いて溶媒を除去して41〜54%の収率(18〜27mgの生成物)で所望生成物2c1を得た。当該化合物を次工程でそのまま使用した。
工程B:2-ドラムバイアル中で生成物2c1を1,2-ジクロロエタン(0.5mL)とTFA(0.5mL)に溶かし、オービタルシェーカー上でバイアルを1.5時間振とうさせた。真空遠心管上で揮発分を除去し、71%〜定量的の範囲の収率で所望生成物2c2を得た(12〜20mgの生成物)。当該化合物を式(I)の化合物の合成の次工程でそのまま使用した。
実施例2D−P1’フラグメント1-メチルシクロプロピルスルホンアミド(2d7)の合成:
Figure 2008506719
J. Kingらの文献、J. Org. Chem., 1993, 58, 1128-1135を参照し、或いは以下に述べるように、シクロプロパンスルホニルクロリドのアミノ化によってシクロプロパンスルホンアミドを調製できる。
工程1:磁気撹拌棒、添加ロート及びアルゴン入口を備えた3Lの乾燥三つ口フラスコにアルゴンを流しから3-クロロプロパンスルホニルクロリド2d1(100.48g,0.57mol,1.0当量)を装填した。このフラスコに無水ジクロロメタン(900mL)をカニューレで移し、混合物を氷/水浴内で冷却し、tert-ブチルアミン(72mL,0.68mol,1.2当量)を加えた。混合物を15分撹拌してから無水ジクロロメタン(100mL)中のトリエチルアミン(158mL,1.13mol,2.0当量)の溶液を45分にわたって滴加し、撹拌を1時間続けた。混合物をジクロロメタン(500mL)で希釈し、1N HCl(3×400mL)と食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、蒸発乾固させて化合物2d2を橙色-ベージュ色固体として得た(107.04g,収率88%)。1H NMR(CDCl3, 400 MHz): δ 4.46(s, 1H), 3.71(tr, 2H), 3.25(tr, 2H), 2.31(m, 2H), 1.41(s, 9H)。
工程2:磁気撹拌棒、アルゴン入口及び2つの添加ロートを備えた5Lの乾燥三つ口フラスコにアルゴンを流し、このフラスコにカニューレで無水THF(1.5L)を移して-78℃に冷却した。化合物2d2(96.73g,0.453mol,1.0当量)を無水THF(390mL)に溶かし、この溶液を一方の添加ロートに移した。n-ブチルリチウム溶液(ヘキサン中2.5M,390mL,0.975mol,2.15当量)を他方の添加ロートに移し、添加ロート内の溶液を同時に4時間にわたってフラスコに添加した。添加が完了したら、混合物を室温に戻した。内部温度が約0℃に達したら、NH4Cl飽和溶液(200mL)を滴加して反応をクエンチした。真空下でTHFを除去し、残留物をCH2Cl2(2L)と水(1L)で希釈した。層を分けて有機層を水(2×1L)と食塩水(800mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、蒸発乾固させた。化合物2d3を橙色-ベージュ色固体として得た(77.32g,収率96%)。1H NMR(CDCl3, 400 MHz): δ 4.25(s, 1H), 2.48(m, 1H), 1.42(s, 9H), 1.19(m), 1.01(m)。
工程3:磁気撹拌棒と冷却管を備えた2Lのフラスコを化合物2d3(82.53g,0.466mol,1.0当量)、ジクロロメタン(400mL)及びトリフルオロ酢酸(460mL,5.97mol,13当量)で充填した。混合物を2時間加熱還流させ、冷まし、エバポレートし、CH2Cl2と共に数回エバポレートして大部分のTFAを除去した。粗生成物を95:5 CH2Cl2:MeOHとNH4OHに溶かし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した(94:5:1 CH2Cl2:MeOH:NH4OH)。化合物2d4をベージュ色固体として得た(46.38g,収率78%)。1H NMR(DMSO-d6, 400 MHz): δ 6.79(s, 2H), 2.54(1H, DMSOピーク下), 0.92(4H)。
工程4:固体シクロプロパンスルホンアミド2d4(1.51g;12.46mmol)に以下のものを順次加えた:無水ジクロロメタン(15mL)に溶かした二炭酸-ジ-t-ブチル(3.26g;14.95mmol)、トリエチルアミン(2.6mL;18.65mmol)及びジメチルアミノピリジン(76mg;0.622mmol)。結果の溶液を室温で一晩撹拌し、引き続き、エバポレートして、ほぼ乾固させた。残留物をEtOAcで希釈し、1N HCl水溶液(3×)と食塩水(1×)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、蒸発乾固させてBoc-シクロプロピルスルホンアミド生成物2d5を白色固体として得た(2.6g;94%)。
工程5:無水THF(15mL)中Boc-シクロプロパンスルホンアミド2d5(500mg;2.26mmol)の冷却溶液(-78℃)にn-BuLi(2.1mL;5.20mmol)を滴加し、混合物を-78℃で1時間撹拌した。ヨウ化メチルを2回に分けて1時間間隔で加え(それぞれ280μL;4.52mmol)、反応混合物をゆっくり室温に戻して室温で一晩撹拌した。1N HCl水溶液で反応混合物をpH 3に調整して生成物をEtOAc(3×)で抽出した。混ぜ合わせたEtOAc抽出液を食塩水(1×)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、蒸発乾固させて粗製アルキル化生成物2d6を明黄色油として得た。粗製物質をシリカゲル上フラッシュクロマトグラフィーで溶媒としてヘキサン:EtOAc(9:1)を用いて精製して純粋生成物を黄色油として得た(151.8mg;29%)。
工程6:Boc-1-メチルシクロプロパンスルホンアミド2d6(151.8mg:0.65mmol)のジクロロメタン(6mL)中の溶液にトリフルオロ酢酸(6mL)を加えて混合物を室温で3.5時間撹拌した。高真空下で蒸発乾固させて脱保護物質2d7をオフホワイトの蝋様固体として得た(79.1mg,91%)。1H NMR(CDCl3, 400 MHz): δ 4.56(s, 2H), 1.58(s, 3H), 1.43-1.38(m, 2H), 0.85-0.80(2H)。
〔P1-P1’フラグメントの合成〕
実施例2E−P1-P1’フラグメント(2e3)の合成:
Figure 2008506719
工程1:
THF(50mL)と1N NaOH水溶液(85mL,85.00mmol)の混合物中の化合物2e1(12g,38.29mmol)の溶液にBoc無水物(10g,45.95mmol)を添加した。反応混合物を室温で4日間撹拌した。さらにNaOHを添加することによって周期的にpHを9に調整した。真空中でTHFを除去し、水層をエーテル(3×150mL)で洗浄してから0℃に冷まし、3〜4のpHが得られるまで1NのHCl水溶液をゆっくり添加した。水層をEtOAc(3×150mL)で抽出し、混ぜ合わせた有機抽出液を連続的に水(3×100mL)と食塩水で洗浄した。MgSO4上で乾燥させた後、ろ過かつ濃縮して5.16gの所望Boc-保護中間体2e2を単離した。
工程2:
THF(20mL)中の酸2e2(567mg,2.49mmol)の溶液にCDI(515mg,3.17mmol)を加えた。結果溶液を30分撹拌し、30分還流させ室温に冷ました。シクロプロピルスルホンアミド2d4(455mg,3.76mmol)を添加後、DBU(0.75mL,5.02mmol)を加えて反応を12時間撹拌した。真空中THFを除去し、残留物をEtOAcで希釈し、1M HCl(2×100mL)と食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、フラッシュクロマトグラフィーで精製して(溶出条件:70:30 ヘキサン/EtOAc)682mg(82%)の化合物2e3を白色固体として得た。
〔キャッピング基の合成〕
実施例3A−キャッピング基3a3の合成:
Figure 2008506719
工程1:
化合物3a1(0.5g,1.12mmol)のジシクロヘキシルアミン塩の水溶液に1M HClを添加してpHを2に調整し、結果として生じた水相をEtOAcで2回抽出した。EtOAc相を乾燥させ(MgSO4)、ろ過かつ濃縮して290mg(1.10mmol,98%)の遊離酸を得た。遊離酸を4M HCl/ジオキサン(5mL)に溶かして混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物3a2を真空下で乾燥させて次工程でそのまま使用した。
工程2:
H2SO4(4.5mL)の0.5M水溶液中でアミノ酸塩3a2(1.10mmol)を0℃に冷却し、NaNO2(459mg,6.6mmol,6当量/1.5mL H2O)の溶液を3時間にわたってゆっくり加えた。氷浴を除去し、結果の溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAcで2回抽出そ、乾燥させ(MgSO4)、エバポレートして粗生成物3a3を黄色油(160mg,0.97mmol,88%)として得た。
実施例3B−キャッピング基3b4の合成:
Figure 2008506719
工程1:
ベンゼン(17mL)中のシアノ酢酸エチル(17.7mL,166.3mmol)、シクロヘキサノン(20.7mL,199.7mmol,1.2当量)、酢酸アンモニウム(1.28g,16.6mmol,0.1当量)及び酢酸(2g,33.3mmol,0.2当量)の溶液を、Dean-Starkトラップを用いて水を除去しながら4時間にわたって加熱還流させた。真空中で溶媒を除去し、残留物をEtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄した。水相をEtOAcで3回抽出し、有機相を混ぜ合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空中で溶媒を蒸発っせた。残留物をフラッシュクロマトグラフィーで精製して(溶出液:95:5 ヘキサン/EtOAc)25.7g(133.2mmol,80%)の所望化合物3b1を得た。
工程2:
MeMgBrの溶液(エーテル中3.0N;40mL,120.0mmol,5.0当量)に15mLの無水エーテル中の化合物3b1(4.6g,23.8mmol)の溶液を滴加した。結果の灰色溶液を室温で3時間撹拌してから氷上に注いだ。水相をHCl(10N)で酸性にした後、エーテルで3回抽出した。混ぜ合わせた有機相を乾燥させて(MgSO4)溶媒を蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィーで精製して(溶出液:95:5 ヘキサン/EtOAc)4.1g(19.6mmol,80%)の化合物3b2を得た。
工程3:
KOH(3g)とエチレングリコール(10mL)の混合物10mL中の化合物3b2(1g,5.0mmol)の溶液を10時間加熱還流させた(約180〜190℃)。反応混合物を水で希釈してエーテルで2回抽出した。HCl(10%)を添加して水相を酸性にして3回分のEtOAcで抽出した。混ぜ合わせた有機相をMgSO4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗製物質を1.5時間150℃に加熱してからNaOH(1M)で希釈し、エーテルで2回抽出した。HCl(1M)を添加して水相を酸性にして3回分のEtOAcで抽出し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮して0.56g(3.6mmol,71%)の粗製物質3b3を得た。
工程4:
乾燥THF(5mL)中の乾燥ジイソプロピルアミン(0.4mL,2.85mmol,2.23当量)を0℃に冷却してBuLi(ヘキサン中0.8M;3.5mL,2.80mmol,2.18当量)を滴加した。30分後、溶液を-30℃に冷却し、THF(2.5mL)中の酸3b3(200mg,1.28mmol,1当量)と乾燥HMPA(0.23mL,1.32mmol,1.03当量)の混合物をゆっくり加えた。結果の溶液を50℃に30分間加熱し、室温に冷ました。この溶液中で40分にわたって気体O2を泡立て、反応混合物を1M HClで希釈し、EtOAcで2回抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濃縮して255mgの粗製物質3b4を得た。
実施例3C−キャッピング基3c1の合成:
Figure 2008506719
実施例3Bの手順に従い、シクロヘキサノンの代わりにシクロペンタノンを用いて化合物3c1を得た。
実施例3D−キャッピング基3d5の合成:
Figure 2008506719
工程1:
β-アラニン(0.2g)、シアノ酢酸エチル(50.0g,47mL,0.44mol)、ブタノン(38.0g,47.5mL,0.53mol)、酢酸(9.0mL)、及びベンゼン(45mL)の混合物をDean-Starkトラップに通して加熱還流させてから真空下で濃縮した。残存油を高真空下で蒸留して42.7gの所望化合物3d1を得た。
工程2:
臭化マグネシウムメチルの溶液(3.0M,33mL)に30mLの無水ベンゼン中の化合物3d1(15.0g,89.7mmol)の溶液を撹拌しながら加えた。混合物を1時間加熱還流させてから室温に冷まし、60mLの氷-水中に注いだ。20%のH2SO4水溶液で混合物を酸性にしてpHを2とし、次いでベンゼン(3×300mL)で抽出した。有機抽出液を混ぜ合わせ、水と食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶媒の除去後、ヘキサン中の5% 酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで油性残留物を精製して10.77gの純粋化合物3d2を得た。
工程3:
エチレングリコール(42mL)中のKOH(6.58g,0.117mol)の溶液を化合物3d2(10.76g,0.0587mol)に加えた。混合物を3時間加熱還流させ、冷却し、水(50mL)で希釈し、エーテルで抽出した(3×80mL)。混ぜ合わせたエーテル層を食塩水(1×80mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶媒を蒸発させて5.43gの粗製ニトリル3d3(収率83.2%)を得、直接次工程で使用した。
工程4:
エチレングリコール(39mL)中KOH(10.3g,0.156mol)の溶液を化合物3d3(5.43g,0.0488mol)に加えて混合物を8時間加熱還流させた。反応混合物を室温に冷まし、200mLの水で希釈し、エーテルで抽出した(3×80mL)。混ぜ合わせた抽出液を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶媒を蒸発させて4.75gの酸3d4(収率74.8%)を得、次工程でそのまま用いた。
工程5:
0℃で無水THF(70mL)中のN,N-ジイソプロピルアミン(12.6mL,0.0899mol)の溶液にヘキサン中のBuLiの溶液(2.5M,35.3mL)を滴加して混合物を30分撹拌した。結果のLDA溶液を-30℃に冷却し、35mLの無水THF中の化合物3d4(4.75g,0.0365mol)とHMPA(6.54mL,0.0376mol)の溶液を滴加した。混合物を50℃に30分加熱してから室温に冷まし、混合物中で90分間O2を泡立てた。100mLの1M HClを添加して反応をクエンチした。真空下でTHFを除去し、残留物を濃HClで酸性にしてpHを1とし、エーテルで抽出した(3×80mL)、混ぜ合わせた抽出液を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶媒を除去して5.7gの粗生成物を得、ジクロロメタン中0.5〜4%のMeOHで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製して比較的純粋な生成物を得た。へキサンと摩砕して純粋な白色固体として化合物3d5を得た。
1H NMR(CDCl3, 400 MHz): 4.02(1H, s), 1.66(1H, m), 1.41(1H, m), 1.00(3H, s), 0.97(3H, s), 0.93(3H, t)。
実施例3E−キャッピング基3e4の合成:
Figure 2008506719
実施例3D、工程2〜5に従い、工程2で臭化マグネシウムメチルの代わりに臭化マグネシウムエチルを用いて化合物3e4を得た。
〔ジペプチドの合成〕
実施例4A−P2ブロシレート中間体(4a3)の合成:
Figure 2008506719
70mLのCH2Cl2中のBoc-シス-Hyp-OH 4a1(1.86g,7.58mmol)、4-ブロモベンゼンスルホニルクロリド4a2(3.85g,15.07mmol)及びDMAP(96mg,0.79mmol)の溶液にEt3N(3.7mL,26.55mmol)を加えた。反応混合物を40℃で12時間撹拌した。真空中溶媒を除去した。残留物をEtOAcで希釈し、連続的にHCl 1M(2×100mL)、NaHCO3飽和溶液及び食塩水で洗浄した。通常の処理(MgSO4、ろ過及び濃縮)後、化合物をフラッシュクロマトグラフィーで精製して(溶出条件:75:25 ヘキサン/EtOAc)3.0g(85%)の白色固体4a3を得た。
実施例4B−P2ブロシレート中間体(4b1)の合成:
Figure 2008506719
7mLの混合物THF:H2O(2.5:1)中のエステル4a3(503mg,1.08mmol)にNaOH 1M(1.6mL,1.60mmol)の溶液を添加後、2mLのMeOHを加えた。結果の溶液を室温で4時間撹拌した。真空中で溶媒を除去した。残留物をH2Oで希釈し、HCl 1Mで酸性にしてからEtOAcで抽出した(3×50mL)。通常の処理(MgSO4、ろ過及び濃縮)後、460mg(94%)の白色固体4b1を単離した。
実施例4C−ジペプチド(4c1)の調製:
Figure 2008506719
2e3の脱保護:
8mLの4M HCl/ジオキサン中のBocP1P1’ 2e3(375mg,1.13mmol)を室温で撹拌した。30分後、固体が生じた。溶解が完了するまでMeOHを加えて反応をさらに30分撹拌した。溶媒のエバポレーション後、残留物を真空下で乾燥させてアミン塩をオフホワイトの固体として得た。
カップリング工程:
10mLのCH3CN中の酸4b1(460mg,1.02mmol)の溶液にHATU(410mg,1.08mmol)を添加後、DIPEA(0.45mL,2.58mmol)を加えた。別のフラスコで5mLのCH3CN中のアミン塩(0.26g,1.13mmol)の溶液を調製し、これにDIPEA(0.45mL,2.58mmol)を加えた。このアミン溶液を活性化エステルの溶液に加え、結果の溶液を室温で14時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、HCl 1Mで洗浄し(2×50mL)、乾燥させ(MgSO4)、フラッシュクロマトグラフィーで精製して(溶出条件:30:70 ヘキサン/EtOAc)334mg(49%)の所望化合物4c1を得た。
実施例4D−ジペプチド(4d1)の調製:
Figure 2008506719
1-メチル-2-ピロリジノン(NMP,20mL)中の化合物4c1(3g,4.528mmol)とキノリン1o2(1.35g,4.528mmol)の溶液に炭酸セシウム(1.66g,5.11mmol)を加えた。混合物を70℃に8時間加熱した。反応混合物を冷却してEtOAc中に注ぎ、結果溶液をH2O(2×150mL)と食塩水(3×150mL)で洗浄した。有機相を乾燥させ、ろ過かつ濃縮して粗生成物を黄色固体として得、カラムクロマトグラフィー(2/8 ヘキサン/EtOAc)で精製して2.26g(69%)のBOC-保護中間体を淡黄色固体として得た。この生成物をHClのジオキサン(4N;4mL)中の溶液に溶かして混合物を1時間撹拌し、蒸発乾固させて化合物4d1(2.04g,99%)を得、そのまま次工程で使用した。
実施例4E−アシル化ジペプチド4e2(表1の化合物1013)の調製:
Figure 2008506719
DMF(1.5mL)中のアミン4d1(HCl塩)(40mg,0.061mmol)とDIPEA(32μL,0.183mmol)の溶液に、DMF(0.5mL)中のHATU(28mg,0.073mmol)の予調製溶液を加えた。反応混合物のpHをDIPEAで8に調整した。次に、酸4e1(8.3mg,0.061mmol)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌し、ミレックス(millex)フィルター上でろ過し、プレップHPLC(YMC Combiscreen ODS-AQ, 50×20mm ID S-5ミクロン,120A ;220nm)で線形勾配及び0.06% TFA CH3CN/H2Oを用いて精製した。純粋フラクションを混ぜ合わせて凍結乾燥させて生成物4e2(化合物1013,表1)をトリフルオロ酢酸塩として得た(11mg,26%)。1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ 10.50(s, 1H), 9.01(s, 1H), 7.78(d, J= 9Hz, 1H), 7.27(d, J = 9 Hz, 1H), 7.20-7.0(m, 5H), 6.40(s, 1H), 5.65-5.55(m, 1H), 5.39(brs, 1H), 5.26(d, J= 17 Hz, 1H), 5.11(d, J = 10 Hz, 1H), 4.50(q, J= 7 Hz, 2H), 4.36(dd, J = 7.3 Hz, J= 10 Hz, 1H), 3.98(s, 1H), 3.98-3.94(m, 1H), 3.88(dd, J = 3.3Hz, J= 12.3 Hz, 1H), 3.68(ABq, J = 15.3 Hz, 2H), 2.84 - 2.76(m, 1H), 2.28 - 2.09(m, 2H), 1.72(dd, J = 5Hz, J = 8 Hz, H), 1.38(t, J = 7 Hz, 3H), 1.30(dd, J = 5.0 Hz, J = 9.4 Hz, 1H), 1.10 - 0.85(m, 4H). EIMS:(M+H)+ = 741.0,(MH+2)+ = 743.2
実施例4F−尿素誘導ジペプチド4f1(表1の化合物1027)の調製:
Figure 2008506719
CH2Cl2(2mL)中のアミン4d1(HCl塩)(40mg,0.061mmol)とDIPEA(32μL,0.183mmol)の溶液にイソプロピルイソシアネート(5.2μL,0.061mmol)を加えた。DIPEAでpHを8に調整した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。残留物をMillexフィルター上でろ過し、プレップHPLC(YMC Combiscreen ODS-AQ, 50×20mm ID S-5ミクロン,120A ;220nm)で線形勾配と0.06% TFA CH3CN/H2Oを用いて精製した。純粋フラクションを混ぜ合わせ、凍結乾燥させて生成物尿素4f1(化合物1027,表1)をトリフルオロ酢酸塩として得た(11mg,26%)。1HNMR(400MHz, DMSO-d6): δ 10.96(s, 1H), 9.15(s,1H), 7.91(d, J=9 Hz, 1H), 7.31(d, J=9 Hz, 1Hz, 1H), 6.40(s, 1H), 6.28(d, J= 7.8 Hz, 1H), 5.7-5.6(m, 1H), 5.41(brs, 1H), 5.30(d, J = 17Hz, 1H), 5.11(d, J=10 Hz, 1H), 4.51(q, J=7Hz, 2H), 4.27(dd, J= 7Hz, J = 9.2Hz, 1H), 3.96(s, 3H), 3.83-3.95(m, 1H), 3.75(dd, J=4.1, J=12 Hz, 1H), 3.65(d, J =12Hz, 1H), 2.94-2.85(m, 1H), 2.43-2.35(m, 1H), 2.24-211(m, 2H), 1.72(dd, J= 5Hz, J= 9.2 Hz, 1H), 1.39(t, J= 7.2 Hz, 3H), 1.32(dd, J = 5 Hz, J= 9.2 Hz, 1H), 1.12-0.9(m, 4H), 1.03(d, J= 6.4 Hz, 3 H), 0.97(d, J= 6.4, 3H). EIMS:(M+H)+ = 708.0,(MH+2)+ = 710.2。
実施例4G−スルホンアミド-誘導ジペプチド4g1(表1の化合物1030)の調製:
Figure 2008506719
CH2Cl2(2mL)中のアミン4d1(HCl塩)(40mg,0.061mmol)とDIPEA(32μL,0.183mmol)の溶液にエタンスルホニルクロリド(5.8μL,0.061mmol)を加えた。DIPEAでpHを8に調整した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。残留物をMillexフィルター上でろ過し、プレップHPLC(YMC Combiscreen ODS-AQ, 50×20mm ID S-5ミクロン,120A ;220nm)で線形勾配と0.06% TFA CH3CN/H2Oを用いて精製した。純粋フラクションを混ぜ合わせ、凍結乾燥させて生成物4g1(化合物1030)をトリフルオロ酢酸塩(10mg,23%)として得た。1HNMR(400MHz, DMSO-d6): δ 10.87(s, 1H), 8.61(s, 1H), 802(d, J=9 Hz, 1H), 7.29(d, J= 9Hz, 1H), 6.49(s, 1H), 5.33(brs, 1H), 5.30(d, J= 16 Hz, 1H), 5.11(d, J= 9Hz, 1H), 4.55-4.42(m, 3H), 3.97(s, 3H), 3.89-3.76(m, 2H), 3.33-3.16(m, 1H), 3.05-2.95(m, 1H), 2.95-2.85(m, 1H), 2.60-2.70(m, 1H), 2.37-2.15(m, 2H), 1.76(dd, J= 5.2, J= 7.6, 1H), 1.39(t, J=7Hz, 3H), 1.26(dd, J= 5.2, J= 9.4, 1H), 1.16(t, J=7.4, 3H), 1.1-0.95(m, 4H)。
EIMS:(M+H)+ = 715.2,(MH+2)+ = 717.2
実施例4H−カルバメート-誘導ジペプチド4h1(表1の化合物1023)の調製:
Figure 2008506719
CH2Cl2(2mL)中のアミン4d1(HCl塩)(40mg,0.061mmol)とDIPEA(32μL,0.183mmol)の溶液にクロロギ酸イソプロピル(THF中1M溶液,61μL,0.061mmol)を加えた。DIPEAでpHを8に調整した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。残留物をMillexフィルター上でろ過し、プレップHPLC(YMC Combiscreen ODS-AQ, 50×20mm ID S-5ミクロン,120A ;220nm)で線形勾配と0.06% TFA CH3CN/H2Oを用いて精製した。純粋フラクションを混ぜ合わせ、凍結乾燥させて生成物4h1(化合物1023)をトリフルオロ酢酸塩(18.5mg,43%)として得た。1HNMR(400MHz, DMSO-d6): δ 11.20, 10.45(2s, 1H), 9.10,8.37(2s,1H), 7.90(d, J= 9Hz,1H), 7.30(d, J=9Hz, 1H), 6.51, 6.47(2s, 1H), 5.66-5.40(m, 1H), 5.36(brs, 1H), 5.27(d, J= 17Hz, 1H), 5.11(d, J=10Hz,1H), 4.85-4.67(m,1H), 4.50(q, J= 7Hz, 2H), 4.32-4.23(m, 1H), 3.96(s, 3H), 3.89-3.67(m, 2H), 2.96-2.86(m, 1H), 2.33-2.15(m, 2H), 1.82-1.70(m, 1H), 1.39(t, J= 7Hz, 3H), 1.34-1.29(m, 1H), 1.18(d, J= 6Hz, 3H), 1.11(d, J=6Hz, 3H), 1.18-0.93(m, 5H). EIMS:(M+H)+ = 709.2,(MH+2)+ = 711.2。
実施例4I−アシル-誘導ジペプチド4i3(表1の化合物1038)の調製:
Figure 2008506719
(S)-2-ヒドロキシ-3,3-ジメチル酪酸4i1(11mg,0.083mmol)、実施例4A〜Dで述べた方法と同様の方法で調製したアミン4i2(36mg,0.065mmol)及びDIPEA(0.072mL,0.41mmol)の0.75mLのDMF中の溶液に、DIC(0.015mL,0.096mmol)、HOAt(13mg,0.096mmol)の0.75mLのDMF中の溶液を加えた。結果の溶液を室温で12時間撹拌した。反応混合物をAcOHで希釈し、調製用HPLC(YMC Combiscreen ODS-AQ, 50×20mm ID S-5 ミクロン,120A ;220nm)で線形勾配と0.06% TFA CH3CN/H2Oを用いて精製した。純粋フラクションを混ぜ合わせ、濃縮し、凍結乾燥させて生成物4i3(表1の化合物1038)をトリフルオロ酢酸塩として得た(30mg,68%)。1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ 10.53(s, 1H), 8.98(s, 1H), 7.75(d, J= 9Hz, 1H), 7.19(d, J = 9 Hz, 1H), 6.36(s, 1H), 5.68-5.56(m, 1H), 5.38(brs, 1H), 5.24(d, J= 17 Hz, 1H), 5.09(d, J = 10 Hz, 1H), 4.51-4.39(m, 4H), 4.30-4.18(m, 4H), 3.59-3.57(m, 6H), 2.94-2.86(m, 1H), 2.44-2.39(m, 4H), 2.19-2.07(m, 2H), 1.73-1.68(m, 1H), 1.40-1.31(m, 4H), 1.11 - 0.98(m, 4H), 0.87(s, 9H). EIMS:(M+H) = 673.3,(M-H) = 671.3。
実施例4J−アシル-誘導ジペプチド4j1(表1の化合物1039)の調製:
Figure 2008506719
S-2-ヒドロキシ-3,3-ジメチル酪酸4i1(9mg,0.066mmol)、アミン4d1(33mg,0.053mmol)及びDIPEA(0.046mL,0.265mmol)の0.75mLのDMF中の溶液に、DIC(0.012mL,0.074mmol)、HOAt(11mg,0.074mmol)の0.75mLのDMF中の溶液を加えた。結果の溶液を室温で12時間撹拌した。反応混合物をAcOHで希釈し、プレップHPLC(YMC Combiscreen ODS-AQ, 50×20mm ID S-5ミクロン,120A ;220nm)で線形勾配と0.06% TFA CH3CN/H2Oを用いて精製した。純粋フラクションを混ぜ合わせ、濃縮し、凍結乾燥させて生成物4j1(化合物1039)をトリフルオロ酢酸塩として得た(10.2mg,26%)。1HNMR(400MHz, DMSO-d6): δ 10.53(s,1H), 8.96(s, 1H), 7.89(d, J= 9Hz,1H), 7.30(d, J=9Hz, 1H), 6.48(s, 1H), 5.70-5.55(m, 1H), 5.41(brs, 1H), 5.25(d, J= 17Hz, 1H), 5.10(d, J=10Hz,1H), 4.51(q, J= 7Hz, 2H), 4.41(dd, J= 7Hz, J= 10Hz ,1H), 4.25(d, J=13Hz,1H), 4.05-3.80(m, 5H), 2.95-2.80(m, 1H), 2.55-2.49(m, 2H, DMSO-d6ピーク下), 2.20-2.05(m, 2H), 1.71(dd, J=5.5Hz, J=8Hz, 1H), 1.45-1.30(m, 4H), 1.15-0.95(m, 4H), 0.86(s, 9H).EIMS:(M+H)+ = 737,(MH+2)+ = 739。
実施例4K−ジペプチド4k2の調製:
Figure 2008506719
Boc保護アミン4c1(900mg,1.36mmol)に4N HCL/ジオキサン溶液(25mL)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌してから濃縮乾固させてアミン4k1(775mg,95%)を得た。アミン4k1(HCl塩,775mg,1.30mmol)とDIPEA(0.68mL,3.90mmol)のDMF(6mL)中の溶液にHATU(590.5mg,1.55mmol)を添加後、3,3-ジメチル酪酸(173.2μl,1.36mmol)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応をEtOAc(50mL)で希釈し、有機相をクエン酸(2×)と食塩水(2×)で洗浄してから乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーで精製して(シリカゲル40〜60μ) 2:8 Hex:EtOAc)生成物4k2(508mg,60%)を白色泡として得た。
実施例4L−アシル-誘導ジペプチド、表1の化合物1042の調製:
Figure 2008506719
1mLのDMSO中のブロシレート4k2(30mg,0.045mmol)の溶液に炭酸セシウム(18mg,0.054mmol)を添加後、1mLのDMSO中のキノリン1t3(9mg,0.047mmol)の溶液を加えた。結果溶液を70℃で8時間撹拌した。反応混合物を室温に冷まし、Millexフィルター上でろ過し、プレップHPLC(YMC Combiscreen ODS-AQ, 50×20mm ID S-5ミクロン,120A ;220nm)で線形勾配と0.06% TFA CH3CN/H2Oを用いて精製した。純粋フラクションを混ぜ合わせ、濃縮し、凍結乾燥させて生成物、化合物1042をトリフルオロ酢酸塩として得た(4.6mg,13%)。1HNMR(400MHz, DMSO-d6): δ 10.47(s,1H), 9.06(s, 1H), 8.74(d, J= 4Hz,1H), 7.78(d, J=8Hz, 1H), 7.60-7.35(m, 2H), 7.16(d, J=4.5Hz, 1H), 5.70-5.55(m, 1H), 5.48(brs, 1H), 5.95(d, J=10Hz,1H), 5.25(d, J= 17Hz, 1H), 4.65-4.50(m, 1H), 4.45-4.30(m, 1H), 4.15-3.90(m, 3H), 2.95-2.85(m, 2H), 2.35-2.05(m, 5H), 1.75-1.65(m, 1H), 2.40-2.30(m, 2H), 1.15-0.85(m, 16H). EIMS:(M+) = 615.1。
実施例4M-ジペプチド4m4の調製:
Figure 2008506719
工程1:精製化合物4m1(WO 03/064456に記載されているとおりに調製)(2.15g,4.27mmol)をTHF(57mL)と水(9mL)に溶かして0℃に冷却した(氷浴)。固体LiOH(一水和物)(224mg,5.34mmol,1.3当量)を水(9mL)に溶かして前記冷却溶液に約10分にわたって速く撹拌しながら添加した。HPLC分析により出発原料が完全に消費されるまで反応を2時間(0℃)撹拌した。過剰の塩基を0.5N HClで中和して最終pHを約6とした。THFを蒸発させ、残留物をEtOAcに溶かして3回飽和NaHCO3(aq)で洗浄後、飽和食塩水(1×)で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥させ、ろ過し、濃縮乾固させて白色の泡状固体を得た(1.35g)。通常のメッシュシリカゲル(150mL)で約13cmの高さまでフラッシュクロマトグラフィー(カラム径:50mm)で精製した。最初の溶出液はヘキサン/EtOAc(2:8)で、次に純粋なEtOAcで溶出して所望生成物4m2を白色の泡状固体として得た(1.25g,収率83%)。HPLC均質性は97%だった。MS: 353.1(M - H)-及び377.1(M + Na)+で、NMRは所望化合物と一致した。
工程2:精製ジペプチド4m2(1.25g,3.53mmol)を塩化メチレン(48mL)に4-ブロモベンゼンスルホニルクロリド(1.89g,7.41mmol,2.1当量)と共に溶かした。この溶液にトリエチルアミン(1.74mL,12.5mmol,3.5当量)と触媒量のDMAP(43mg,0.35mmol,0.1当量)を加えた。反応を40℃で16時間撹拌後、EtOAcで希釈してから飽和NaHCO3水溶液(2×)、水(2×)、及び飽和食塩水(1×)で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮してベージュ-橙色泡を得た(2.3g 粗重量)。この物質をフラッシュクロマトグラフィー(50mm カラム径)で通常のシリカゲル(約250mL)を用いて約18cmの高さに精製した。溶出液は1:1 ヘキサン/EtOAcであり、1.68gのオフホワイトの泡状固体4m3(83%)を得た。HPLC分析は99%を超える均質性を示し、MS: 571.1及び573(es- モード)及び573.1及び575(es+ モードで)。1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 7.77(d, 2H), 7.70(d, 2H), 5.83-5.71(m, 1H), 5.28(d, 1H), 5.15(d, 1H), 5.07(bs, 1H), 4.31(bd, 1H), 3.77-3.63(m, 2H),(3.69(s, 3H), 2.49(bs, 1H), 2.11-2.02(m, 1H), 1.87-1.80(m, 1H), 1.49(d, 2H), 1.45(s, 9H)。
工程3:1-メチル-2-ピロリジノン(NMP;3.0mL)中のブロシレート4m3(105mg;0.15mmol)とヒドロキシキノリン1s4(32.6mg;0.173mmol)の溶液に炭酸セシウム(73.3mg;0.225mmol)を加えた。結果の懸濁液を70℃の油浴温度で予熱した油浴内に置いて2時間撹拌した。HPLCが反応の完了を示した。反応混合物をEtOAcで希釈し、水(4×;NMPは水に溶け、容易に除去される)、飽和NaCO3(3×)、1N NaOH(1×;過剰のキノリンを除去する)及び食塩水(2×)で大規模に洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、ろ過かつエバポレートして生成物4m4を明黄色泡として得た(93.2mg;収率96%)。MS 649.3(M-H)- 651.4(M+H)+。HPLC(TFA)による均質性 @ 220 nm:92%。この化合物をカラムクロマトグラフィーで酢酸エチルとヘキサンの混合物を用いて精製した。
実施例4N−表1の化合物1049の合成:
工程1:
Figure 2008506719
メタノール(1mL)中のエステル4m4(430mg,0.818mmol)にTHF(1mL)とNaOH 1M溶液(0.818mL,0.818mmol)を加え、室温で18時間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固させて415mgの化合物4n1を得、次反応でそのまま使用した。
工程2:
Figure 2008506719
0℃でCH2Cl2(6mL)中のジペプチド4n1にTEA(339μL,2.43mmol)を添加後、クロロギ酸イソブチルを加えた(一滴ずつ)(158μL,1.22mmol)。反応混合物を0℃で30分撹拌してから室温で8時間撹拌した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーで精製して(シリカゲル40-60μ) 8/2 Hex/EtOAc)210mgの4n2を白色泡として得た(52%)。
工程3:
Figure 2008506719
オーブン乾燥した反応フラスコ内でN,N-ジメチルスルファミド(79mg,0.636mmol)を無水THF(2mL)に溶かして-15〜-20℃の浴温度に冷却した。この冷溶液にLiHMDS(THF中1M)(636μL,0.636mmol)をワンショットで加えた。反応混合物を同じ浴温度で5分撹拌してから室温で20分撹拌した。反応混合物を-10〜-15℃の浴温度に冷却してから、THF(2mL)に溶かしたアザラクトン4n2(210mg,0.42mmol)を滴加した。反応混合物をゆっくり室温に戻して当該温度で12時間撹拌した。数滴のAcOHを添加し、濃縮乾固させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィーで精製して(シリカゲル40〜60μ) 2/8 Hex/EtOAc)147mgの白色固体4n3を得た(56%)。
工程4:
Figure 2008506719
Boc保護アミン4n3(147mg,0.238mmol)に4N HCL/ジオキサン溶液(5mL)を加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌してから濃縮乾固させて4n4を得た。
工程5:
Figure 2008506719
DMF(5mL)中の(S)-2-ヒドロキシ-3、3-ジメチル酪酸(41mg,0.309mmol)、アミン4n4(HCl塩,128mg,0.247mmol)及びDIPEA(216μL,0.346mmol)の溶液に2.5mLのDMF中のDIC(55mg,0.346mmol)−HOAT(47mg,0.346mmol)の溶液を加えた。反応を室温で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物を酢酸に溶かし、Millexフィルターでろ過し、プレップHPLC(YMC Combiscreen ODS-AQ, 50×20mm ID S-5ミクロン,120A ;220nm)で線形勾配と0.06% TFA CH3CN/H2Oを用いて精製した。純粋フラクションを混ぜ合わせ、濃縮し、凍結乾燥させて生成物、すなわち化合物1049をトリフルオロ酢酸塩として得た(69mg,44%)。1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) 11.02(s, 0.2H), 10.37(s, 0.8H), 8.95(s, 1.8H), 8.52(s, 0.2H), 8.11(d, J=7Hz, 1H), 7.70(d, J=9Hz, 1H), 7.35(s,1H), 5.69(s,1H), 5.61-5.51(m, 1H), 5.24(d, J=17Hz, 1H), 5.11(d, J=9Hz, 1H), 4.50-4.46(m, 1H), 4.35(d, J=13Hz, 1H), 4.03(s, 5H), 3.87(s,2H), 2.77(s,6H), 2.52(d, J=3Hz, 3H), 2.26-2.07(m,2H), 1.73-1.70(m,1H), 1.29-1.27(m,1H), 0.86(s,9H).
EIMS M+H= 632.3, M-H= 630.3。
実施例4O−表1の化合物1051の合成:
工程1:
Figure 2008506719
プロリンブロシレート4a3(557mg,1.20mmol)、キノリン1m3(335mg,1.44mmol,1.2当量)及び炭酸セシウム(586mg,1.80mmol,1.5当量)の7.5mLのNMP中の溶液を70℃に2時間加熱した。EtOAcで希釈した反応混合物をH2O×3、飽和炭酸水素ナトリウム及び食塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ真空下で濃縮した。粗製物質をフラッシュカラムクロマトグラフィーにてヘキサン:EtOAc 80:20で精製して445mgの所望化合物4o1(収率80%)を得た。
工程2:
Figure 2008506719
7mLのTHF:H2O(2.5:1)混合物に溶かしたプロリンエステル4o1(238mg,0.52mmol)に1.3mLのNaOH 1M(1.30mmol,2.5当量)を添加した。引き続き1mLのMeOHを加えて溶液を澄ましてから室温で2時間撹拌した。真空中で溶媒を除去した。残留物をH2Oで希釈し、HCl 1Mで酸性にしてpHを約6にした。この水層をEtOAcで3回抽出し、MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、真空下で濃縮した。230mg(収率99%)の粗製物質4o2を回収した。
工程3:
Figure 2008506719
5mLのCH3CN中の酸4o2(230mg,0.52mmol)にHATU(208mg,0.55mmol,1.06当量)を加えた。5mLのCH3CN中のアミン4o3(180mg,0.57mmol,1.11当量)の塩にDIEA(0.45mL,2.58mmol,5.0当量)を加えた。このアミン溶液を前記酸溶液に加え、その結果起こる反応を室温で一晩反応させた。反応混合物を濃縮乾固させた。残留物をEtOAcで希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和溶液×2及び食塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、真空下で濃縮して362mgの粗生成物4o4を得、次工程でそのまま使用した。
工程4:
Figure 2008506719
7mLのTHF:H2O(2.5:1)混合物に溶かしたジペプチドエステル4o4(293mg,0.51mmol)に2.6mLのNaOH 1M(2.60mmol,5.0当量)を加えた。引き続き2mLのMeOHを加えて溶液を澄ましてから室温で4時間撹拌した。真空中で溶媒を除去した。残留物をH2Oで希釈し、HCl 1Mで酸性にしてpHを約6にした。この水層をEtOAcで3回抽出し、MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、真空下で濃縮した。271mg(収率94%)の4o5を回収した。
工程5:
Figure 2008506719
10mLのCH2Cl2中の酸4o5(270mg,0.49mmol)の溶液に0.2mLのEt3N(1.43mmol,2.94当量)を加えた。この溶液を0℃に冷却後、クロロギ酸イソブチル(0.095mL,0.73mmol,1.50当量)を加えた。1時間後、氷浴を除去し、さらに4時間撹拌を続けた。真空中で溶媒を部分的に除去した。粗製物質をフラッシュカラムクロマトグラフィーでヘキサン/EtOAc;75:25を用いて精製して185mgの所望化合物4o6を得た(収率70%)。
工程6:
Figure 2008506719
1.5mLのTHF中のスルホンアミド2d7(15mg,0.111mmol,1.5当量)の溶液を-15℃に冷却してTHF(0.090mL,0.090mmol,1.2当量)中のLiHMDS 1Mを添加した。結果の黄色溶液をこの温度で5分及び室温で20分撹拌した。反応を-15℃に戻し、1.5mLのTHF中のアザラクトン4o6(40mg,0.074mmol,1当量)の溶液を加えた。結果溶液を-15、-10℃で20分、次いで室温で3時間撹拌した。真空中で溶媒を除去した。残留物をH2Oで希釈し、HCl 1Mで酸性にしてpHを約6にした。この水層をEtOAcで2回抽出し、MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、真空下で濃縮した。41mg(収率81%)の粗製物質4o7を単離した。
工程7及び8:
Figure 2008506719
4o7のBoc-脱保護が4o8のHCl塩を与え、引き続き(S)-2-ヒドロキシ-3,3-ジメチル酪酸とのカップリングを上記実施例4Nの工程4及び5の手順で行って生成物、すなわち化合物1051を得た。1H NMR(400 MHz,DMSO-d6): 回転異性体の約9:1混合物, 主要異性体の説明;δ 10.40(s, 1H), 8.97(s, 1H), 7.75(d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.18(d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.37(s, 1H), 5.61-5.50(m, 1H), 5.40-5.35(m, 1H), 5.27-5.20(m, 1H), 5.11-5.06(m, 1H), 4.46(q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.47-4.39(m, 1H), 4.29-4.23(m, 1H), 3.94-3.86(m, 3H), 3.89(s, 3H), 2.51-2.41(m, 1H), 2.42(s, 3H), 2.19-2.06(m, 2H), 1.73-1.67(m, 1H), 1.44-1.27(m, 3H), 1.38(s, 3H), 1.37(t, J = 7.0 Hz, 3H), 0.93-0.83(m, 2H), 0.86(s, 9H). M.S.(エレクトロスプレー): 685.3(M-H)- 687.3(M+H)+。逆相 HPLC 均質性(0.06 % TFA;CH3CN: H2O): 98 %。
実施例4P−表1の化合物1033〜1037の合成:
Figure 2008506719
工程A:
(S)-2-ヒドロキシ-3,3-ジメチルブタン酸4p1(2.00g,15.1mmol)をメタノール(4.0mL)に溶かし、塩化アセチル(109μL,1.5mmol)を加えた。混合物を4時間70℃で加熱してから蒸発乾固させた。残留物をEtOAcで抽出し、抽出液をNaHCO3飽和水溶液で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、蒸発乾固させてメチルエステル(1.38g,62.4%)を得た。このメチルエステル(1.0g,6.84mmol)をジクロロメタン(5.0mL)に溶かし、ジヒドロピラン(3.12mL,34.2mmol)とp-トルエンスルホン酸一水和物(130mg,0.684mmol)を加えた。混合物を20℃で1.5時間撹拌してからジクロロメタンで希釈し、NaHCO3飽和水溶液と食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、蒸発乾固させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィーで精製して(4:1 ヘキサン/EtOAc)THP-保護メチルエステル(737mg,46.8%)を得た。このメチルエステル(679mg,2.95mmol)をNaOH(1N,3.0mL,3.0mmol)とTHF(4.0μL)に溶かし、混合物を一晩撹拌し、蒸発乾固させてTHP-保護酸4p2(624mg,97.9%)を得、次工程でそのまま使用した。
工程B:
化合物4m4(実施例4M)(841mg,1.60mmol)をHCl/ジオキサン(4M,15.0mL)に溶かし、室温で1時間撹拌した。混合物を蒸発乾固させ、残留物をDMF(6.0mL)に溶かした。この混合物にDIPEA(1.105mL,6.34mmol)、酸4p2(509mg,2.36mmol)、及びHATU(912mg,2.40mmol)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を蒸発乾固させ、残留物をEtOAcに溶かした。この溶液をNaHCO3飽和水溶液で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発乾固させて粗製カップリング生成物メチルエステルを得、フラッシュクロマトグラフィーで精製して(EtOAc/MeOH/TEA,97:3:1)精製生成物を得た(563mg)。この生成物を室温で18時間MeOHとTHFの混合物中でNaOH水溶液(1N,923μL,0.923mmol)と反応させ、該混合物を蒸発乾固させた。残留物を水とEtOAcの混合物に溶かし、KHSO3を添加して混合物を酸性にしてpHを4とした。EtOAc抽出液を乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、蒸発乾固させて生成物4p3(291mg,26.4%)を得た。
工程C:
注意:固相合成機(Advanced Chemtech ACT 396)で96-ウェルブロックを用いて反応を行った。一連の8-mLバイアルを反応ブロック内に配置した。各バイアルに連続して酸4p3(18.3mg,0.03mmole)、DMF(1mL)、HATU(0.036mmol,13.7mg)及びDIPEA(0.15mmol,26μL)を加えた。すべての反応混合物を1時間反応させた。各活性化エステルのHPLCを記録した。各バイアルにR4-スルホンアミド(R4-SO2-NH2)(0.06mmol)とDMAP(0.06mmol,7.3mg)を加えた。3時間振とう後、各バイアルにDBU(0.06mmol,9μL)を添加した。
Figure 2008506719
すべてのバイアルを1Nの水性HCl(200μL)とAcOH(400μL)で18時間処理した。
全化合物をセミ-プレップ逆相HPLCで精製した(対称カラム 5cm×19cm, CH3CN/H2O 0.06% TFA勾配)。
実施例4Q−表1の化合物1032の合成:
Figure 2008506719
工程A:α−ブロモケトン4q1(米国特許第6,642,204号に記載されているとおりに調製した;化合物18)(75mg,0.119mmol)に3mLのイソプロパノール中のチオウレア4q2(国際特許出願WO 03/064416に記載されているとおりに調製した)(25mg,0.134mmol)を添加した。混合物を75℃で75分間加熱した。反応を濃縮乾固させてからEtOAc中に抽出し、NaHCO3水溶液(2×)で洗浄後、飽和食塩水で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮して所望生成物4q3を固体として得(82mg,96%)、次工程でそのまま使用した。
工程B:アミノチアゾリル中間体4q3(82mg,0.114mmol)をまず室温にて1.5時間4N HCl/ジオキサン(3mL)でBoc脱保護した。混合物を濃縮乾固させ、真空下に置いてHCl塩を得た。これを直接カップリング工程で用いた。HCl塩(74mg,0.113)をDMF(1mL)中(S)-2-ヒドロキシ-3,3-ジメチル酪酸(30mg,0.227mmol)と混ぜ合わせた。この溶液にDIPEA(0.10mL,0.57mmol)を添加後、DMF(0.5mL)中の1,3-ジイソプロピルカルボジイミド(0.036mL,0.234mmol)と1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール(HOAt,31mg,0.228mmol)の溶液を加えた。反応を室温で16時間撹拌後、H2O(とMeOH(0.25mL)中のLiOH(76mg,1.81mmol)を添加してメチルエステルをインサイツ加水分解した。混合物を16時間撹拌後、AcOH(0.2mL)でクエンチした。全体混合物を調製用HPLCで精製して凍結乾燥後、所望の最終酸4q4を白色固体として得た(26mg,32%)。MS:(M+H)+;720.3及び(M-H)-;718.3。分析用HPLCの純度(99%)。主要回転異性体(4:1比)の1H NMR(DMSO-d6, 400MHz) δ 12.4(s, 1H), 8.60(s, 1H), 8.25(bs, 1H), 8.01(d, J = 9 Hz, 1H), 7.58(bs, 1H), 7.49(bs, 1H), 7.29(bs, 1H), 5.73(dt, J = 18, 10 Hz, 1H), 5.54(bs, 1H), 5.20(dd, J = 18, 1 Hz, 1H), 5.07(dd, J = 12, 1 Hz, 1H), 4.50(dd, J = 7, 7 Hz, 1H), 4.30(bd, J = 12 Hz, 1H), 3.95(s, 3H), 3.95-3.80(m, 2H), 2.35-2.21(m, 2H), 2.08(s, 2H), 2.07-1.95(m, 1H), 1.82-1.71(m, 2H), 1.66-1.48(m, 5H), 1.33-1.27(m, 1H), 1.25-1.15(m, 4H), 0.99(s, 9H)。
工程C:無水DMF(2mL)中の最終酸4q4(7.5mg,0.01mmol)にHATU(4.56mmol)とDIPEA(8.7μL,0.05mmol)を加えた。60分後、ベンゼンスルホンアミド4q5(6.3mg,0.04mmol)をDBU(6μL,0.04mmol)とDMAP(5.5mg,0.045mmol)と共に添加した。反応を室温で16時間撹拌した。混合物を濃縮乾固させて調製用HPLCで精製して凍結乾燥後白色固体として0.57mg(7%)の所望生成物(化合物1032)を得た。分析用HPLCによる均質性 = 100%(tR = 6.58分)。MS:(M+H)+;859.4及び(M-H)-;857.4。
実施例4R−表1の化合物1090の合成:
Figure 2008506719
実施例4Oの手順を用い、工程1でキノリン1m3に代えてキノリン1o2を用いて化合物1090を得た。
1H NMR(400 MHz,DMSO-d6): 回転異性体の約90:10混合物,主要異性体の説明;δ 10.41(s, 1H), 8.96(s, 1H), 7.89(d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.31(d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.49(s, 1H), 5.62-5.51(m, 1H), 5.44-5.39(m, 1H), 5.28-5.21(m, 1H), 5.13-5.08(m, 1H), 4.52(q, J = 6.6 Hz, 2H), 4.47-4.41(m, 1H), 4.31-4.26(m, 1H), 3.97(s, 3H), 3.98-3.88(m, 2H), 2.50-2.44(m, 1H), 2.20-2.08(m, 2H), 1.74-1.69(m, 1H), 1.40(t, J = 6.9 Hz, 3H), 1.39(s, 3H), 1.45-1.28(m, 3H), 0.95-0.84(m, 2H), 0.86(s, 9H).
M.S.(エレクトロスプレー):749.1(M-H)- 751.1(M-H)- 751.2(M+H)+ 753.2(M+H)+。逆相HPLC 均質性(0.06 % TFA;CH3CN: H2O): 97%
実施例4S−表1の化合物1100の合成:
Figure 2008506719
化合物4o7(実施例4O)(35mg,0.052mmol)と2mLの4M HCl/ジオキサンの混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を真空下で乾燥させた。0.5mLのDMF中の酸3a3(11.7mg,0.071mmol,1.4当量)、アミン(0.052mmol)及びDIEA(0.050mL,0.29mmol,5.5当量)の溶液に0.5mLのDMF中のDIC-HOAt(0.013mL,0.080mmol,1.5当量-11.6mg,0.085mmol,1.6当量)の溶液を加えた。結果溶液を室温で一晩撹拌してからAcOHで希釈し、調製用HPLC(YMC Combiscreen ODS-AQ, 50×20mm ID S-5ミクロン,120A ;220nm)で線形勾配と0.06% TFA CH3CN/H2Oを用いて精製した。純粋フラクションを混ぜ合わせ、濃縮し、凍結乾燥させて生成物(化合物1100)をTF塩(12mg,32%)として得た。
1H NMR(400 MHz,DMSO-d6):異性体の約70:30混合物(キャッピング基でのエピマー),主要異性体の説明;δ 10.23(s, 1H), 8.93(s, 1H), 7.76(d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.21(d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.38(s, 1H), 5.68-5.56(m, 1H), 5.48-5.44(m, 1H), 5.29-5.22(m, 1H), 5.13-5.08(m, 1H), 4.47(q, J = 7.0 Hz, 2H), 4.44-4.38(m, 1H), 4.21-4.16(m, 1H), 4.03-3.97(m, 1H), 3.90(s, 3H), 3.92-3.88(m, 1H), 2.56-2.47(m, DMSO下, 1H), 2.44(s, 3H), 2.24-2.14(m, 2H), 1.95(s, 3H), 1.74-1.69(m, 1H), 1.40(s, 3H), 1.38(t, J = 7.0 Hz, 3H), 1.47-1.30(m, 3H), 1.24(s, 3H), 1.22(s, 3H), 0.97-0.87(m, 2H)。
M.S.(エレクトロスプレー): 717.3(M-H)- 719.3(M+H)+。逆相HPLC 均質性(0.06 % TFA;CH3CN: H2O): 99%
実施例4T−表1の化合物1057の合成:
Figure 2008506719
0.5mLのDMF中の酸3b4(9mg,0.052mmol,1.4当量)、アミン4i2(0.038mmol)及びDIEA(0.030mL,0.17mmol,4.5当量)の溶液に0.5mLのDMF中のDIC-HOAt(0.009mL,0.057mmol,1.5当量-8mg,0.059mmol,1.55当量)の溶液を加えた。結果溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物をAcOHで希釈し、調製用HPLC(YMC Combiscreen ODS-AQ, 50×20mm ID S-5ミクロン,120A ;220nm)で線形勾配と0.06% TFA CH3CN/H2Oを用いて精製した。純粋フラクションを混ぜ合わせ、濃縮し、凍結乾燥させて生成物、すなわち化合物1057をTF塩として得た。最初に溶出する化合物(7mg,26%)は以下のNMRを示した。
1H NMR(400 MHz,DMSO-d6):回転異性体の約95:5混合物,主要異性体の説明;δ 10.52(s, 1H), 8.99(s, 1H), 7.74(d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.17(d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.37(s, 1H), 5.67-5.56(m, 1H), 5.39-5.35(m, 1H), 5.27-5.21(m, 1H), 5.12-5.07(m, 1H), 4.46(q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.43-4.38(m, 1H), 4.30-4.24(m, 1H), 3.93-3.86(m, 2H), 3.88(s, 3H), 2.93-2.85(m, 1H), 2.54-2.44(m, DMSO下, 1H), 2.42(s, 3H), 2.19-2.06(m, 2H), 1.75-1.69(m, 1H), 1.37(t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.44-1.13(m, 10H), 1.12-0.98(m, 5H), 0.80(s, 3H)。
M.S.(エレクトロスプレー): 711.3(M-H)- 713.4(M+H)+。逆相HPLC 均質性(0.06 % TFA;CH3CN: H2O): 98%
実施例4U−表1の化合物1078の合成:
Figure 2008506719
DMF(1mL)中の2,2-ジメチル-3-ヒドロキシプロピオン酸(1.25当量,7.21mg)、アミン4d1(1当量,40mg)及びDIPEA(5当量,53μL)の溶液にDMF(1mL)中のDIC-HOAT(各1.4当量,それぞれ13.3μL及び11.6mg)の溶液を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌してからMillexフィルターでろ過し、調製用HPLC(Combiprep ODS-AQ, 20×50mm)で精製して凍結乾燥後白色の非晶質固体として化合物1078を得た(14.5mg,37%)。逆相HPLC 均質性(0.06% TFA;CH3CN:H2O): 96% 1H NMR(DMSO-d6, 400MHz):10.49(s, 1H);8.77(s, 1H);7.89(d, J= 9Hz, 1H);7.31(d, J= 9.2Hz, 1H);6.53(s, 1H);5.64-5.55(m, 1H);5.44(ブロード s, 1H);5.27(d, J= 17Hz, 1H);5.11(d, J= 10.4Hz, 1H);4.55-4.47(m, 3H);4.39-4.34(m, 1H);4.28(d, J= 12.1Hz, 1H);4.03-3.94(m, 4H);3.50(d, J= 11Hz, 1H);3.40(d, J= 11Hz, 1H);2.94-2.91(m, 1H);2.42-2.37(m, 1H);2.19-2.08(m, 2H);1.72(dd, J= 5.1Hz, J= 7.9Hz, 1H) ;1.40(t, J= 7.2Hz, 3H);1.27(dd, J= 5.1Hz, J= 9.4Hz, 1H);1.11-1.03(m, 10H);MS:(M+H)+: 723;(MH+2)+: 725。
実施例4V−表1の化合物1084の合成:
Figure 2008506719
実施例4Uの手順を用いるが、2,2-ジメチル-3-ヒドロキシプロピオン酸に代えて2-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸を用いて化合物1084を白色の非晶質固体として得た(15.4mg,39%)。逆相HPLC 均質性(0.06% TFA;CH3CN: H2O): 97 %;1H NMR(DMSO-d6, 400MHz):δ 10.54(s, 1H);9.09(s, 1H);7.91(d, J= 9.2Hz, 1H);7.30(d, J= 9.2Hz, 1H);6.49(s, 1H);5.69-5.60(m, 1H);5.44(ブロード s, 1H);5.26(d, J=17 Hz, 1H);5.12(d, J= 10.4Hz, 1H);4.51(q, J= 6.9Hz, 3H);4.41(dd, J= 6.8Hz, J= 10.5Hz, 2H);4.18(d, J= 12.6Hz, 1H);3.97(s, 3H);3.94-3.91(m, 2H);2.93-2.89(m, 1H);2.19-2.13(m, 2H);1.95-1.90(m, 1H);1.73(dd, J= 5.2Hz, J= 8Hz, 1H);1.40(t, J=7Hz, 3H);1.34(dd, J= 5Hz, J= 9.4Hz, 1H);1.11-1.03(m, 4H);0.84(d, J= 6.9Hz, 3H);0.78(d, J= 6.6Hz, 3H)。
MS:(M+H)+: 723;(MH+2)+: 725。
実施例4W−表1の化合物1105の合成:
Figure 2008506719
工程1:
実施例4N、工程3及び4で述べた手順を用いるが、N,N-ジメチルスルファミドに代えてN-メトキシ-N-メチルスルファミドを用いて化合物4o6から化合物4w1を合成した。
工程2:
1mLのDMF中のS-2-ヒドロキシ-3,3-ジメチル酪酸(24mg,0.18mmol)、アミン4w1(90mg,0.147mmol)及びDIPEA(127.6μL,0.733mmol)の溶液に0.75mLのDMF中のDIC(32μL,0.074mmol)、HOAt(11mg,0.074mmol)の溶液を加えた。結果溶液を室温で12時間撹拌した。反応混合物をAcOHで希釈し、プレップHPLC(YMC Combiscreen ODS-AQ, 50×20mm ID S-5ミクロン,120A ;220nm)で線形勾配と0.06% TFA CH3CN/H2Oを用いて精製した。純粋フラクションを混ぜ合わせ、濃縮し、凍結乾燥させて化合物1105をトリフルオロ酢酸塩として得た(32mg,32%)。逆相HPLC 均質性(0.06% TFA;CH3CN: H2O):99%;1HNMR(DMSO-d6, 400MHz) −δ 10.78(s, 1H), 8.94(s, 1H), 7.75(d, J = 9Hz, 1H), 7.19( d, J = 9Hz, 1H), 6.38( s, 1H), 5.61-5.52(m, 1H), 5.39(bs, 1H), 5.25(d, J=17Hz, 1H), 5.12(d, J = 10 Hz, 1H), 4.49-4.41(m, 3H), 4.26(d, J = 13 Hz, 1H), 3.95-3.85(m, 5H), 3.65(s,3H), 2.94(s,3H), 2.40-2.55(m,4H), 2.20-2.10(m,2H), 1.72-1.69(m,1H), 1.38(t, J=7Hz, 3H), 1.35-1.31(m, 1H), 0.87(s, 9H);EIMS:(M+H) = 692.0,(M-H) = 691.0。
実施例5−NS3-NS4Aプロテアーゼアッセイ:
本化合物を評価するために用いた酵素アッセイは、WO 00/09543及びWO 00/59929に記載されている。
実施例6−細胞ベースルシフェラーゼレポーターHCV RNA複製アッセイ:
細胞培養:
修飾されたルシフェラーゼレポーター遺伝子(ルシフェラーゼ-FMDV2A-ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ融合遺伝子として発現される)をコードする安定なサブゲノムHCVレプリコンを有するHuh-7細胞を、レプリコン細胞を0.25mg/mLのG418と共に選択したことを除き以前に記載されているとおりに確立した(Lohman et al., 1999. Science 285: 110-113;Vroljik et al., 2003 J.Virol Methods 110:201-209.)。選択した細胞によって発現されるルシフェラーゼの量は、HCV複製のレベルと直接関連がある。MP-1細胞と命名したこれら細胞を10% FBS及び0.25mg/mLのネオマイシンで補充したダルベッコの変性イーグル培地(Dulbecco’s Modified Earle Medium)(DMEM)で維持する(標準培地)。トリプシン処理で細胞を継代し、90% FBS/10% DMSO内で凍らせる。アッセイの間、0.5% DMSOを含有し、ネオマイシンを欠く、10% FBSで補充したDMEM培地を使用した(アッセイ培地)。アッセイの日、MP-1細胞をトリプシン処理し、アッセイ培地中100,000細胞/mLに希釈する。黒の96-ウェル ViewPlateTM(Packard)の各ウェルに100μL分配する。次に、プレートを5% CO2で37℃にて2時間インキュベートする。
試薬及び材料
Figure 2008506719
試験化合物の調製:
100% DMSO中の試験化合物をまずアッセイ培地で0.5%の最終DMSO濃度に希釈した。この溶液を15分間超音波処理して0.22μMのMilliporeろ過装置でろ過した。ポリプロピレンディープウェルタイタープレートのカラム3中、適量をアッセイ培地に移して試験すべき開始濃度(2×)を得る。カラム2及び4〜12には200μLのアッセイ培地(0.5% DMSO含有)を添加する。カラム3からカラム4に200μL移し、次にカラム4からカラム5に、順次カラム11まで移して段階希釈(1/2)を調製する。カラム2と12は非阻害対照である。
試験化合物の細胞への添加:
化合物希釈プレートの各ウェルから体積100μLを細胞プレートの対応するウェル(2個のカラムを“非阻害対照”として使用し;10個のカラムを用量反応のために使用)に移す。この細胞培養プレートを5% CO2で37℃にて72時間インキュベートした。
ルシフェラーゼアッセイ:
72時間のインキュベーション時間後、96-ウェルアッセイプレートから培地を吸引し、予め室温に温めた100μLの1×Glo Lysis Buffer(Promega)を各ウェルに添加した。プレートを室温で10分間、時々振り混ぜながらインキュベートした。プレートの底に黒テープを付けた。予め室温に温めた100μLのBright-Gloルシフェラーゼ基質(Promega)を各ウェルに添加後、穏やかに混合した。1分の計数遅延と2秒の計数時間でデータモードルミネッセンスを用いてPackard TopCount装置でルミネッセンスを定量した(CPS)。
Figure 2008506719
培養プレートの各ウェルにおけるルミネッセンス定量(CPS)は、種々の濃度のインヒビターの存在下におけるHCV RNA複製量の尺度だった。%阻害は以下の方程式で計算した。
%阻害=100−[CPS(インヒビター)/CPS(対照)×100]
Hillモデルによる非線形曲線フィットを阻害-濃度データに当てはめて、SASソフトウェア(Statistical Software; SAS Institute, Inc. Cary, N.C.)を用いて、50%有効な濃度(EC50)を計算した。
この発明の化合物を前述の酵素アッセイと細胞ベースアッセイで評価すると、本化合物が活性であることが分かる。
実施例7−特異性アッセイ:
この発明の化合物の選択性を評価するために用いた特異性アッセイは、エラスターゼアッセイ用のアッセイ緩衝液が50mM トリス-HCl pH 8, 0.25M NaCitrate, 0.01% n-ドデシルβ-d-マルトシド(maltoside)、及び5.25% DMSOから成ること以外、WO 00/09543に記載されているとおりに行った。
式(I)の化合物は、ヒト白血球エラスターゼアッセイ又はヒト肝臓カテプシンBアッセイで有意な阻害を示さない(30μMまでの濃度で測定可能な活性がない)という点で選択的であることが分かる。
〔化合物の表〕
以下の表は、本発明の代表的化合物を列挙する。表1及び2に列挙した多くの化合物が実施例5のNS3-NS4Aプロテアーゼアッセイで0.5μM未満のIC50値を有することが分かった。さらに、表1及び2に列挙した多くの化合物は、実施例6の細胞ベースルシフェラーゼレポーターHCV RNA複製アッセイで1μM未満のEC50値を有する。実施例で述べた標準的な分析HPLC条件を用いて各化合物の保持時間(tR)を測定した。本技術の当業者には周知なように、保持時間の値は特有の測定条件に敏感である。従って、同一条件の溶媒、流速、線形勾配などを用いた場合でさえ、例えば、異なるHPLC装置で測定した場合、保持時間の値は変化しうる。同じ装置で測定した場合でさえ、例えば、異なる個々のHPLCカラムを用いて測定したとき、或いは同じ装置及び同じ個々のカラムで測定した場合、例えば、異なる機会に受けた個々の測定間で、値が変化することがある。
Figure 2008506719
Figure 2008506719
Figure 2008506719
Figure 2008506719
Figure 2008506719
Figure 2008506719
Figure 2008506719
Figure 2008506719
Figure 2008506719
Figure 2008506719
Figure 2008506719
Figure 2008506719
Figure 2008506719
Figure 2008506719
Figure 2008506719

Claims (38)

  1. 下記式(I)の化合物、そのラセミ化合物、ジアステレオマー、光学異性体又はその塩。
    Figure 2008506719
    (式中、
    nは1又は2であり;
    mは1又は2であり;
    R1は(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、又は(C2-6)アルキニルであり(前記(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、及び(C2-6)アルキニルは、任意に1個以上の置換可能な位置で1〜3個のハロゲン原子にて置換されていてもよい);
    R2は、-NH-R20、-O-R20、-S-R20、-SO-R20、-SO2-R20、-OCH2-R20、及び-CH2O-R20から選択され(ここで、
    R20はアリール又はHetであり、前記アリール及びHetは、任意にR200で置換されていてもよく;このとき、
    R200は、H、ハロゲン、シアノ、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、アリール-(C1-6)アルキル-、アリール、Het、オキソ、チオキソ、-OR201、-SR201、-SOR201、-SO2R201、-N(R202)R201、及び-CON(R202)R201からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基であり(前記各アルキル、シクロアルキル、アリール及びHetは、任意にR2000でさらに置換されていてもよい);
    それぞれR201は、H、(C1-6)アルキル、アリール、(C2-4)アルケニル、(C2-4)アルキニル、-CO-(C1-6)アルキル及び-CO-O-(C1-6)アルキルから独立に選択され(前記各アルキル及びアリールは任意にR2000でさらに置換されていてもよい);
    R202はH又は(C1-6)アルキルであり;
    R2000は、ハロゲン、R2003、アリール、Het、-OR2001、-SR2001、-SOR2001、-SO2R2001、シアノ及び-N(R2002)(R2001)からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基であり(前記アリール及びHetは、それぞれ任意に、(C1-6)アルキル及び-O-(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい);
    それぞれR2001は、アリール、アリール-(C1-6)アルキル-、-C(O)-R2003、-C(O)O-R2003、-CON(R2002)(R2004)及びR2004から独立に選択され;
    それぞれR2002は、H及び(C1-6)アルキルから独立に選択され;
    それぞれR2003は、(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-から独立に選択され(前記(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-は、それぞれ任意に、(C1-3)アルキルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい);かつ
    それぞれR2004は、H及びR2003から独立に選択される);
    R3は、以下の基:
    (i) -C(O)OR31(R31は(C1-6)アルキル又はアリールであり、前記(C1-6)アルキルは任意に1〜3個のハロゲン置換基で置換されていてもよい);
    (ii) -C(O)NR32R33(R32及びR33は、H、(C1-6)アルキル、及びHetからそれぞれ独立に選択される);
    (iii) -SOvR34(vは1又は2であり、R34は、(C1-6)アルキル、アリール、Het、及びNR32R33(R32及びR33は上記定義どおり)から選択される);及び
    (iv) -C(O)-R35(R35は、(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-、アリール、アリール-(C1-6)アルキル-、Het及びHet-(C1-6)アルキルから選択され、それぞれ任意に、ハロ、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、アリール、Het、ヒドロキシル、-O-(C1-6)アルキル、-S-(C1-6)アルキル、-SO-(C1-6)アルキル、-SO2-(C1-6)アルキル、-O-アリール、-S-アリール、-SO-アリール及び-SO2-アリールからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、前記-O-アリール、-S-アリール、-SO-アリール及び-SO2-アリールのアリール部分は、それぞれ任意に1〜5個のハロ置換基で置換されていてもよい)
    から選択され;
    R4は、(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール、Het、アリール-(C1-4)アルキル-、又はHet-(C1-4)アルキル-であり(ここで、
    a) 前記(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、アリール、Het、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール-(C1-4)アルキル-、及びHet-(C1-4)アルキル-は、任意に、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、(C1-6)アルキル、O-(C1-6)アルキル、O-アリール、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2(前記(C1-6)アルキル及びO-(C1-6)アルキルは、任意に1〜3個のハロゲン置換基で置換されていてもよい)からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;かつ
    b) 前記(C3-7)シクロアルキルは、任意に、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、-O-(C1-6)アルキル、(C2-4)アルケニル、-OCF3、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、トリ(C1-6)アルキルシリル、R41、-C(=O)-R41、-C(=O)OR41、-C(=O)N(R42)R41、-SO2R41、及び-OC(=O)-R41からそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    それぞれR41は以下の基:
    i) H、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、Het、又はアリール-(C1-4)アルキル-O-;
    ii) アリール又はアリールオキシ(それぞれ任意に(C1-6)アルキルで置換されていてもよい);及び
    iii) (C1-8)アルキル(任意に、-O-(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、(C2-10)アルケニル、(C2-10)アルキニル、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、アリール、Het、アリールオキシ、及びアリール-(C1-4)アルキル-O-からそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、前記各アリール及びアリールオキシは、任意に(C1-6)アルキルで置換されていてもよい)
    から独立に選択され;かつ
    R42は、H及び(C1-6)アルキルから選択される);或いは
    R4が-N(RN2)(RN1)であり(ここで、RN1及びRN2は、H、(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール及びアリール-(C1-6)アルキル-からそれぞれ独立に選択され;前記(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール及びアリール-(C1-6)アルキル-は、それぞれ任意に、ハロゲン、(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-6)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;或いは
    RN2とRN1が、それらが結合している窒素と一緒に結合して3-員〜7-員単環式飽和若しくは不飽和ヘテロ環(任意に、少なくとも1個の他の環に縮合してヘテロ多環を形成していてもよく、前記ヘテロ環及びヘテロ多環は、それぞれ任意に、N、S及びOからそれぞれ独立に選択される1〜3個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、かつ任意に、ハロゲン、(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-6)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)を形成している);
    ここで、Hetは、O、N及びSからそれぞれ独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3-員〜7-員ヘテロ環として定義され、このHetは、飽和、不飽和又は芳香族でよく、かつ任意に、少なくとも1個の他の環に縮合して4-員〜14-員ヘテロ多環(可能な場合どこでも、O、N及びSからそれぞれ独立に選択される1〜5個のヘテロ原子を有しうる)を形成していてもよく、前記ヘテロ多環は、飽和、不飽和又は芳香族でよく;
    但し、
    nが1であり;mが2であり;R1がエチル又はエテニルであり;かつ
    R2が-O-R20であり(ここで、R20はHetで、該Hetは以下の基:
    Figure 2008506719
    から選択され;
    前記Hetは、任意にR200で置換されていてもよく、前記R200は、メチル、メトキシ、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、フェニル、4-メトキシフェニル、4-(ジメチルアミノ)フェニル、4-シアノフェニル、並びに以下の基:
    Figure 2008506719
    から選択される基からそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基である);かつ
    R4がシクロプロピル(任意にプロピル、シクロプロピルメチル又はフェニルメチルで置換されていてもよい)であり;かつ
    R3が-COOR31の場合;
    R31は、1,1-ジメチルエチルでない。)
  2. 式中、mが2である、請求項1記載の化合物。
  3. 式中、mが1である、請求項1記載の化合物。
  4. 式中、nが1である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. 式中、R1が(C2-6)アルケニル又は(C2-6)アルキルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. 式中、R1がエテニル又はエチルである、請求項5記載の化合物。
  7. 式中、R2が-O-R20及び-S-R20から選択され、前記R20は請求項1の定義どおりであり、該R20は任意にR200(R200は請求項1の定義どおり)で置換されていてもよい、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 式中、R2が-O-R20であり、前記R20は請求項7の定義どおりであり、該R20は、任意にR200(R200は請求項7の定義どおり)で置換されていてもよい、請求項7記載の化合物。
  9. 式中、R20が、以下の基:
    Figure 2008506719
    から選択されるHetであり、該Hetは、任意にR200(R200は請求項8の定義どおり)で置換されていてもよい、請求項8記載の化合物。
  10. R200が、H、ハロゲン、シアノ、(C1-6)アルキル、アリール、Het、-OR201、-SR201、-SOR201及び-SO2R201からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基であり;(C1-6)アルキル、アリール及びHetは、それぞれ任意にR2000でさらに置換されていてもよく;
    R201が、それぞれ独立に(C1-6)アルキル(任意にR2000でさらに置換されていてもよい)から選択され;
    R2000が、それぞれ独立に、ハロゲン、R2003、アリール、Het、-OR2001、-SR2001、-SOR2001、-SO2R2001、シアノ、及び-N(R2002)(R2001)からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基であり;前記アリール及びHetは、それぞれ任意に、(C1-6)アルキル及び-O-(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;
    R2001が、それぞれ独立にアリール、アリール-(C1-6)アルキル-、-C(O)-R2003、-C(O)O-R2003、-CON(R2002)(R2004)及びR2004から選択され;
    R2002が、それぞれ独立にH及び(C1-6)アルキルから選択され;
    R2003が、それぞれ独立に(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-から選択され、前記(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-は、それぞれ任意に、(C1-3)アルキルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
    R2004が、それぞれ独立にH及びR2003から選択され;かつ
    Hetが、それぞれ独立に、N、O及びSからそれぞれ独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5-、6-又は7-員単環式飽和、不飽和若しくは芳香族ヘテロ環である、請求項9記載の化合物。
  11. R20が下記式のHetである、請求項9記載の化合物。
    Figure 2008506719
    (式中、
    R200dはH、アリール、Het、又は-OR201であり、前記Hetは、N、O及びSからそれぞれ独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5-、6-又は7-員単環式飽和、不飽和若しくは芳香族ヘテロ環であり、かつ前記アリール及びHetは、それぞれ任意にR2000でさらに置換されていてもよく;
    R200eはH又は-OR201であり;かつ
    R200fはH、(C1-6)アルキル、ハロゲン、-SR201、-SO2R201、又は-OR201であり;前記(C1-6)アルキルは、任意にR2000でさらに置換されていてもよく;
    R201は、それぞれ独立に(C1-6)アルキル(任意にR2000でさらに置換されていてもよい)から選択され;
    R2000は、それぞれ独立に、ハロゲン、(C3-7)シクロアルキル、アリール、-OR2001、シアノ、及び-N(R2002)(R2001)からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基であり;
    R2001は、それぞれ独立にH、(C1-6)アルキル及び-COR2003から選択され;
    R2002は、それぞれ独立にH及び(C1-6)アルキルから選択され;かつ
    R2003は、それぞれ独立に(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-から選択される。)
  12. 式中、R3が-C(O)OR31(R31は請求項1の定義どおり)である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
  13. R31が、任意に1〜3個のハロゲン置換基で置換されていてもよい(C1-6)アルキルである、請求項12記載の化合物。
  14. 式中、R3が、-C(O)NR32R33(R32及びR33は請求項1の定義どおり)である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
  15. R32及びR33が、H、(C1-6)アルキル、及びHetからそれぞれ独立に選択され、かつHetが、N、O及びSからそれぞれ独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5-員又は6-員の飽和、不飽和若しくは芳香族単環式ヘテロ環である、請求項14記載の化合物。
  16. 式中、R3がSOvR34(v及びR34は請求項1の定義どおり)である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
  17. vが2であり、かつR34が(C1-6)アルキル及びNR32R33(R32及びR33は、H及び(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される)から選択される、請求項16記載の化合物。
  18. 式中、R3が-C(O)-R35(R35は請求項1の定義どおり)である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
  19. R35が以下の基:
    (a) (C1-8)アルキル(任意に、ハロ、ヒドロキシル、-O-(C1-6)アルキル、-S-(C1-6)アルキル、-SO-(C1-6)アルキル、-SO2-(C1-6)アルキル、-O-フェニル、-S-フェニル、-SO-フェニル及び-SO2-フェニルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、前記-O-フェニル、-S-フェニル、-SO-フェニル及び-SO2-フェニルのフェニル部分は、それぞれ任意に、1〜5個のハロ置換基で置換されていてもよい);
    (b) (C3-7)シクロアルキル又は(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-(それぞれ任意に、ハロ、(C1-6)アルキル、アリール及びヒドロキシルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい);及び
    (c) フェニル、テトラヒドロナフチル、フェニル-(C1-6)アルキル-又はHet-(C1-6)アルキル-(それぞれ任意に、(C1-6)アルキル及びヒドロキシルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;Hetは、5-又は6-員単環式ヘテロ環(飽和、不飽和又は芳香族であり、N、O及びSからそれぞれ独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を含有)である)
    から選択される、請求項18記載の化合物。
  20. R35が、それぞれ任意にヒドロキシルで置換されていてもよい(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-、フェニル-(C1-6)アルキル-及びHet-(C1-6)アルキル-から選択される、請求項19記載の化合物。
  21. R35が、任意にヒドロキシルで置換されていてもよい(C1-6)アルキルある、請求項20記載の化合物。
  22. 式中、R4が、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、フェニル、ナフチル、Het、フェニルメチル、ナフチルメチル及びHet-メチルから選択され;
    a) それぞれ任意に、フルオロ及びメチルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;かつ
    b) それぞれ任意に、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メトキシ、フェノキシ及びトリフルオロメトキシからそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく;かつ
    c) それぞれ任意に、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2から選択される置換基で置換されていてもよく;
    このときHetは、チエニル、フリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H-インドリル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフリル、チアジアゾリル、イソキサゾリル、ベンゾチエニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルフォリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、及び下記基から選択される、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物。
    Figure 2008506719
  23. 式中、R4がシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルから選択され;
    a) それぞれ任意に、1、2又は3個のフルオロ置換基で置換されていてもよく;かつ
    b) それぞれ任意に、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メトキシ及びトリフルオロメトキシからそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく;かつ
    c) それぞれ任意に、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2から選択される置換基で置換されていてもよく;かつ
    d) それぞれ任意に(C1-8)アルキルで置換されていてもよい(前記(C1-8)アルキルは、任意に、-O-(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、(C2-10)アルケニル、(C2-10)アルキニル、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、アリール、アリールオキシ、及びアリール-(C1-4)アルキル-O-からそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、前記各アリール及びアリールオキシは任意に(C1-6)アルキルで置換されていてもよい)、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物。
  24. 式中、R4が-N(RN2)(RN1)であり、RN1及びRN2が、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルからそれぞれ独立に選択され(前記メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルは、任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい);或いは
    RN2とRN1が、それらが結合している窒素と一緒に結合して3-、4-、5-又は6-員単環式飽和若しくは不飽和ヘテロ環(任意に、N、S及びOからそれぞれ独立に選択される1〜3個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、かつ任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい)を形成している、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物。
  25. 式中、R4が、メチル、エチル、1-メチルエチル、プロピル、エテニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、Het、フェニル、下記基:
    Figure 2008506719
    -N(CH3)-OCH3及び-N(CH3)2から選択され;
    このときHetは以下の基:
    Figure 2008506719
    から選択され、前記Hetは、任意にフェノキシで置換されていてもよく;前記フェニルは、任意にハロゲンで置換されていてもよく;前記シクロプロピルは、任意に、その1-位でメチル、エチル、プロピル又はブチル(各メチル、エチル、プロピル及びブチルは、任意にフェニル、(C3-6)シクロアルキル、(C2-6)アルケニル又は(C1-4)アルコキシでさらに置換されていてもよい)にて置換されていてもよい、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物。
  26. 式中、
    nが1又は2であり;
    mが1又は2であり;
    R1が(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、又は(C2-6)アルキニルであり;前記(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、及び(C2-6)アルキニルは、任意に、1個以上の置換可能な位置で1〜3個のハロゲン原子にて置換されていてもよく;
    R2が、-NH-R20、-O-R20、-S-R20、-SO-R20、-SO2-R20、-OCH2-R20、及び-CH2O-R20から選択され(このとき、
    R20はアリール又はHetであり、前記アリール及びHetは、任意にR200で置換されていてもよく、
    R200は、H、ハロゲン、シアノ、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、アリール-(C1-6)アルキル-、アリール、Het、オキソ、チオキソ、-OR201、-SR201、-SOR201、-SO2R201、-N(R202)R201、及び-CON(R202)R201からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基であり;前記アルキル、シクロアルキル、アリール及びHetは、それぞれ任意にR2000でさらに置換されていてもよく;
    R201は、それぞれ独立にH、(C1-6)アルキル、アリール、(C2-4)アルケニル、(C2-4)アルキニル、-CO-(C1-6)アルキル及び-CO-O-(C1-6)アルキルから選択され、前記各アルキル及びアリールは、任意にR2000でさらに置換されていてもよく;
    R202はH又は(C1-6)アルキルであり;
    R2000は、ハロゲン、R2003、アリール、Het、-OR2001、-SR2001、-SOR2001、-SO2R2001、シアノ及び-N(R2002)(R2001)からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基であり;前記アリール及びHetは、任意に、(C1-6)アルキル及び-O-(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;
    R2001は、それぞれ独立にアリール、アリール-(C1-6)アルキル-、-C(O)-R2003、-C(O)O-R2003、-CON(R2002)(R2004)及びR2004から選択され;
    R2002は、それぞれ独立にH及び(C1-6)アルキルから選択され;
    R2003は、それぞれ独立に(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル又は(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-から選択され、前記(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-は、任意に、(C1-3)アルキルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;かつ
    R2004は、それぞれ独立にH又はR2003から選択される);
    R3が、以下の基:
    (i) -C(O)OR31(R31は(C1-6)アルキル又はアリールであり、前記(C1-6)アルキルは1〜3個のハロゲン置換基で置換されている);
    (ii) -C(O)NR32R33(R32及びR33は、それぞれ独立にH、(C1-6)アルキル、及びHetから選択される);
    (iii) -SOvR34(vは1又は2であり、かつR34は、(C1-6)アルキル、アリール、Het、及びNR32R33から選択され、R32及びR33は上記定義どおり);及び
    (iv) -C(O)-R35(R35は、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-、アリール及びアリール-(C1-6)アルキル-から選択され、それぞれ任意に、1〜3個の置換可能な位置で、ハロ、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、Het、-O-(C1-6)アルキル、ヒドロキシル、及びアリールからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)
    から選択され;
    R4が、(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール、Het、アリール-(C1-4)アルキル-、又はHet-(C1-4)アルキル-であり(このとき、
    a) 前記(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、アリール、Het、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール-(C1-4)アルキル-、及びHet-(C1-4)アルキル-は、任意にニトロで置換されていてもよく、又はハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、(C1-6)アルキル、O-(C1-6)アルキル、O-アリール、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく(ここで、前記(C1-6)アルキル及びO-(C1-6)アルキルは、任意に1〜3個のハロゲン置換基で置換されていてもよい);かつ
    b) 前記(C3-7)シクロアルキルは、任意に、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、-O-(C1-6)アルキル、(C2-4)アルケニル、-OCF3、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、トリ(C1-6)アルキルシリル、R41、-C(=O)-R41、-C(=O)OR41、-C(=O)N(R42)R41、-SO2R41、及び-OC(=O)-R41からそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    R41は、それぞれ独立に以下の基:
    i) H、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、Het、又はアリール-(C1-4)アルキル-O-;
    ii) アリール又はアリールオキシ(それぞれ任意に(C1-6)アルキルで置換されていてもよい);及び
    iii) (C1-8)アルキル(任意に、-O-(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、(C2-10)アルケニル、(C2-10)アルキニル、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、アリール、Het、アリールオキシ、及びアリール-(C1-4)アルキル-O-からそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、前記各アリール及びアリールオキシは任意に(C1-6)アルキルで置換されていてもよい)
    から選択され;かつ
    R42は、H及び(C1-6)アルキルから選択される);或いは
    R4が-N(RN2)(RN1)であり(ここで、RN1及びRN2は、H、(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール及びアリール-(C1-6)アルキル-(前記(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール及びアリール-(C1-6)アルキル-は、それぞれ任意に、ハロゲン、(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-6)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)からそれぞれ独立に選択され;或いは
    RN2とRN1が、それらが結合している窒素と一緒に結合して3-員〜7-員単環式飽和若しくは不飽和ヘテロ環(任意に、少なくとも1個の他の環に縮合してヘテロ多環を形成していてもよく、前記ヘテロ環及びヘテロ多環は、任意に、N、S及びOからそれぞれ独立に選択される1〜3個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、かつ任意に、ハロゲン、(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-6)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)を形成している);
    このときHetは、O、N及びSからそれぞれ独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3-員〜7-員ヘテロ環として定義され、このHetは、飽和、不飽和又は芳香族でよく、かつ任意に、少なくとも1個の他の環に縮合して4-員〜14-員ヘテロ多環(可能な場合どこでも、O、N及びSからそれぞれ独立に選択される1〜5個のヘテロ原子を有しうる)を形成していてもよく、前記ヘテロ多環は、飽和、不飽和又は芳香族でよく;
    但し、
    nが1であり;mが2であり;R1がエチル又はエテニルであり;かつ
    R2が-O-R20であり(ここで、R20はHetで、該Hetは以下の基:
    Figure 2008506719
    から選択され;
    前記Hetは、任意にR200(R200は、メチル、メトキシ、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、フェニル、4-メトキシフェニル、4-(ジメチルアミノ)フェニル、4-シアノフェニル、並びに以下の基:
    Figure 2008506719
    から選択される基からそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基である)
    で置換されていてもよい);かつ
    R4がシクロプロピル(任意にプロピル、シクロプロピルメチル又はフェニルメチルで置換されていてもよい)であり;かつ
    R3が-COOR31の場合;
    R31は、1,1-ジメチルエチルでない、
    請求項1記載の化合物、そのラセミ化合物、ジアステレオマー、光学異性体又はその医薬的に許容しうる塩。
  27. 式中、
    mが2であり;
    nが1であり;
    R1が(C2-6)アルケニル又は(C2-6)アルキルであり;
    R2が-O-R20であり、かつR20が、以下の基:
    Figure 2008506719
    から選択されるHetであり;
    前記Hetは無置換又はR200で置換され、
    R200は、H、ハロゲン、シアノ、(C1-6)アルキル、アリール、Het、-OR201、-SR201、-SOR201及び-SO2R201からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基であり(このとき(C1-6)アルキル、アリール及びHetは、それぞれ任意にR2000でさらに置換されていてもよく;
    R201は、それぞれ独立に(C1-6)アルキル(任意にR2000でさらに置換されていてもよい)から選択され;
    R2000は、それぞれ独立に、ハロゲン、R2003、アリール、Het、-OR2001、-SR2001、-SOR2001、-SO2R2001、シアノ、及び-N(R2002)(R2001)からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基であり(前記アリール及びHetは、それぞれ任意に、(C1-6)アルキル及び-O-(C1-6)アルキルからそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい);
    R2001は、それぞれ独立にアリール、アリール-(C1-6)アルキル-、-C(O)-R2003、-C(O)O-R2003、-CON(R2002)(R2004)及びR2004から選択され;
    R2002は、それぞれ独立にH及び(C1-6)アルキルから選択され;
    R2003は、それぞれ独立に(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-から選択され(前記(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-は、それぞれ任意に、(C1-3)アルキルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい);
    R2004は、それぞれ独立にH及びR2003から選択され;かつ
    Hetは、それぞれ独立に、N、O及びSからそれぞれ独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5-、6-又は7-員単環式飽和、不飽和若しくは芳香族ヘテロ環である);
    R3が以下の基:
    (i) -C(O)OR31(R31は、任意に1〜3個のハロゲン置換基で置換されていてもよい(C1-6)アルキルである);
    (ii) -C(O)NR32R33(R32及びR33は、それぞれ独立にH、(C1-6)アルキル、及びHetから選択され、Hetは、N、O及びSからそれぞれ独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5-又は6-員飽和、不飽和若しくは芳香族単環式ヘテロ環である);
    (iii) SOvR34(vは2であり、かつR34は(C1-6)アルキル及びNR32R33から選択され、R32及びR33は、それぞれ独立にH及び(C1-6)アルキルから選択される);及び
    (iv) -C(O)-R35(R35は、以下の基:
    (a) (C1-8)アルキル(任意に、ハロ、ヒドロキシル、-O-(C1-6)アルキル、-S-(C1-6)アルキル、-SO-(C1-6)アルキル、-SO2-(C1-6)アルキル、-O-フェニル、-S-フェニル、-SO-フェニル及び-SO2-フェニルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、前記-O-フェニル、-S-フェニル、-SO-フェニル及び-SO2-フェニルのフェニル部分は、それぞれ任意に1〜5個のハロ置換基で置換されていてもよい);
    (b) (C3-7)シクロアルキル又は(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-(それぞれ任意に、ハロ、(C1-6)アルキル、アリール及びヒドロキシルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい);及び
    (c) フェニル、テトラヒドロナフチル、フェニル-(C1-6)アルキル-又はHet-(C1-6)アルキル-(それぞれ任意に、(C1-6)アルキル及びヒドロキシルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;かつHetは、N、O及びSからそれぞれ独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する、飽和、不飽和又は芳香族である5-又は6-員単環式ヘテロ環である)から選択される)
    から選択され;
    R4が、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、フェニル、ナフチル、Het、フェニルメチル、ナフチルメチル及びHet-メチル(
    a) それぞれ任意に、フルオロ及びメチルからそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;かつ
    b) それぞれ任意に、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メトキシ、フェノキシ及びトリフルオロメトキシからそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく;かつ
    c) それぞれ任意に、クロロ、ブロモ、CF3、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2から選択される置換基で置換されていてもよい)
    から選択され;
    このときHetは、チエニル、フリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H-インドリル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフリル、チアジアゾリル、イソキサゾリル、ベンゾチエニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルフォリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、及び下記基:
    Figure 2008506719
    から選択され;
    或いは、R4が、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル(
    a) それぞれ任意に1〜3個のフルオロ置換基で置換されていてもよく;かつ
    b) それぞれ任意に、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メトキシ及びトリフルオロメトキシからそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基で置換されていてもよく;かつ
    c) それぞれ任意に、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2から選択される置換基で置換されていてもよく;かつ
    d) それぞれ任意に(C1-8)アルキルで置換されていてもよく、前記(C1-8)アルキルは、任意に、-O-(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、(C2-10)アルケニル、(C2-10)アルキニル、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、アリール、アリールオキシ、及びアリール-(C1-4)アルキル-O-(前記アリール及びアリールオキシは、それぞれ任意に(C1-6)アルキルで置換されていてもよい)からそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)
    から選択され;
    或いは、R4が-N(RN2)(RN1)であり(RN1及びRN2は、それぞれ独立にH、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルから選択され;前記メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルは、任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;或いは
    RN2とRN1が、それらが結合している窒素と一緒に結合して3-、4-、5-又は6-員単環式飽和若しくは不飽和ヘテロ環(任意に、N、S及びOからそれぞれ独立に選択される1〜3個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、かつ任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい)を形成している);
    但し、
    R1がエチル又はエテニルであり;かつ
    R2が-O-R20であり(R20はHetで、該Hetは以下の基:
    Figure 2008506719
    から選択され;
    かつ前記Hetは、任意にR200で置換されていてもよく、R200は、メチル、メトキシ、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、フェニル、4-メトキシフェニル、4-(ジメチルアミノ)フェニル、4-シアノフェニル、並びに以下の基:
    Figure 2008506719
    から選択される基からそれぞれ独立に選択される1又は2個の置換基である);
    R4が、任意にプロピル、シクロプロピルメチル又はフェニルメチルで置換されていてもよいシクロプロピルであり;かつ
    R3が-COOR31の場合;
    R31は1,1-ジメチルエチルでない、請求項1記載の化合物。
  28. 抗-C型肝炎ウイルスとして有効な量の請求項1〜27のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩と、医薬的に許容しうる分散媒又は補助薬とを含んでなる医薬組成物。
  29. 治療的に有効な量の少なくとも1種の他の抗ウイルス薬をさらに含む、請求項28記載の医薬組成物。
  30. 哺乳類のC型肝炎ウイルス感染症の治療又は予防方法であって、前記哺乳類に、抗-C型肝炎ウイルスとして有効な量の請求項1〜27のいずれか1項に記載の化合物、その医薬的に許容しうる塩、又はその組成物を投与することを含む、前記方法。
  31. 請求項1〜27のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩の、哺乳類のC型肝炎ウイルス感染症の治療又は予防のための使用。
  32. 請求項1〜27のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩の、哺乳類のC型肝炎ウイルス感染症の治療又は予防用薬物製造のための使用。
  33. C型肝炎ウイルスを、C型肝炎ウイルスのNS3プロテアーゼ阻害量の請求項1〜27のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩にさらすことによって、C型肝炎ウイルスの複製を阻害する方法。
  34. 請求項1〜27のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩の、C型肝炎ウイルスの複製を阻害するための使用。
  35. HCV感染症を治療するため又はHCVのNS3プロテアーゼを阻害するために有効な組成物と、この組成物を用いて、C型肝炎ウイルスによる感染症を治療できることを示す標識を含むパッケージング材料とを含む製品であって、前記組成物が、請求項1〜27のいずれか1項に記載の化合物又はその医薬的に許容しうる塩を含む、前記製品。
  36. 以下の工程:
    a) 下記式(II):
    Figure 2008506719
    (式中、R4及びmは、請求項1の定義どおり)の化合物を強塩基と反応させて対応するアミドアニオンを形成する工程;及び
    b) 下記式(III):
    Figure 2008506719
    (式中、R1、R2、R3、及びnは、請求項1の定義どおり)のアザラクトンを、工程a)で形成されたアミドアニオンと反応させる工程
    を含む、請求項1〜27のいずれか1項に記載の化合物の製造方法。
  37. 下記式(III)のアザラクトン中間体化合物。
    Figure 2008506719
    (式中、R1、R2、R3、及びnは、請求項1の定義どおりである。)
  38. 請求項37記載のアザラクトン中間体化合物の、HCV NS3プロテアーゼインヒビターペプチド類似体の製造での使用。
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