JP2008298126A - 自動変速機 - Google Patents

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淳一 土井
Shinya Kamata
真也 鎌田
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隆道 寺岡
Tokiari Saka
時存 坂
Tatsuhiko Iwasaki
龍彦 岩▲崎▼
Naohiro Sakagami
直博 坂上
Tatsutoshi Mizobe
龍利 溝部
Hideo Toyoda
英夫 豊田
Kensuke Ueda
健輔 上田
Norio Iwashita
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Abstract

【課題】 シングルピニオン型プラネタリギヤセットのみを用いて前進6速の自動変速機を実現する。
【解決手段】 シングルピニオン型プラネタリギヤセットでなる第1〜第3ギヤセット10、20、30を備え、第1サンギヤ11と第2サンギヤ21、第1リングギヤ14と第2キャリヤ23、第2リングギヤ24と第3キャリヤ33、第3サンギヤ31と入力軸4、第1キャリヤ13と出力ギヤ7をそれぞれ連結し、かつ、入力軸4と第1サンギヤ11及び第2サンギヤ21、入力軸4と第1リングギヤ14及び第2キャリヤ13をそれぞれ断接する第1、第2クラッチ40、50と、ケース6と第1リングギヤ14及び第2キャリヤ23、ケース6と第2リングギヤ24及び第3キャリヤ33、ケース6と第3リングギヤ34をそれぞれ断接する第1〜第3ブレーキ60、70、80とを備え、これらのクラッチ及びブレーキの選択的締結により、前進6速と後退速とを実現する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車に搭載される自動変速機、特にその変速機構の構造に関し、自動車用変速機の技術分野に属する。
自動車に搭載される自動変速機は、トルクコンバータを介してエンジン出力回転が入力される変速機構の動力伝達経路を複数の摩擦要素の選択的締結によって切り換えることにより、減速比の異なる複数の変速段を達成するように構成されたものであるが、近年、自動車の走行性能の向上や燃費性能の向上等を目的として変速段を多段化する傾向にあり、例えば特許文献1及び特許文献2には前進6速を達成する自動変速機が開示されている。
このうち、特許文献1に開示されたものは、1つのシングルピニオン型プラネタリギヤセットと、1つのラビニョ型プラネタリギヤセットとを用いて変速機構が構成されており、特許文献2に開示されたものは、2つのシングルピニオン型プラネタリギヤセットと、1つのダブルピニン型プラネタリギヤセットを用いて変速機構が構成されている。そして、いずれも、5つの摩擦要素を備え、これらの選択的締結によって前進6速と後退速とが実現されるようになっている。
特開2000−199549号公報 特開2006−177554号公報
前記特許文献1の自動変速機で用いられているラビニョ型プラネタリギヤセットは、径の異なる2つのサンギヤと2種類のピニオンとを必要とし、そのため、シングルピニオン型プラネタリギヤセットに比べて構造が複雑となって、コストが高くつくと共に、ギヤノイズが生じ易いなどの難点がある。
また、前記特許文献2の自動変速機で用いられているダブルピニオン型プラネタリギヤセットも2種類のピニオンを有し、構造が複雑となってコストが高くつくと共に、径が大きくなるなどの難点がある。そして、いずれのプラネタリギヤセットも、歯車の数が多いので、シングルピニオン型プラネタリギヤセットに比べて動力損失が大きくなる。
そこで、本発明は、構造が簡素なシングルピニオン型プラネタリギヤセットのみを用いて前進6速を達成する自動変速機を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、ケース内に、入力軸と、該入力軸と同軸上の中間位置に配設された出力部材と、サンギヤ、ピニオン、キャリヤ及びリングギヤで構成されるシングルピニオン型プラネタリギヤセットでなる第1、第2、第3ギヤセットとを備え、第1ギヤセットのサンギヤと第2ギヤセットのサンギヤ、第1ギヤセットのリングギヤと第2ギヤセットのキャリヤ、第2ギヤセットのリングギヤと第3ギヤセットのキャリヤをそれぞれ連結すると共に、第3ギヤセットのサンギヤを前記入力軸に、第1ギヤセットのキャリヤを前記出力部材にそれぞれ連結し、かつ、前記入力軸と第1ギヤセットのサンギヤ及び第2ギヤセットのサンギヤとを断接する第1クラッチと、前記入力軸と第1ギヤセットのリングギヤ及び第2ギヤセットのキャリヤとを断接する第2クラッチと、前記ケースと第1ギヤセットのリングギヤ及び第2ギヤセットのキャリヤとを断接する第1ブレーキと、前記ケースと第2ギヤセットのリングギヤ及び第3ギヤセットのキャリヤとを断接する第2ブレーキと、前記ケースと第3ギヤセットのリングギヤとを断接する第3ブレーキとを備え、前記第1クラッチ及び第1ブレーキを締結することにより1速を形成し、前記第1クラッチ及び第2ブレーキを締結することにより2速を形成し、前記第1クラッチ及び第3ブレーキを締結することにより3速を形成し、前記第1クラッチ及び第2クラッチを締結することにより4速を形成し、前記第2クラッチ及び第3ブレーキを締結することにより5速を形成し、前記第2クラッチ及び第2ブレーキを締結することにより6速を形成することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記入力軸は、当該自動車の車幅方向に配置されて一方の端部が駆動源に連結されていると共に、前記第1、第2、第3ギヤセットは、該入力軸上に並べて配置されており、かつ、最も駆動源に近いギヤセットの駆動源側に前記出力部材が配置されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の発明において、前記第1、第2クラッチは、前記出力部材の駆動源側または反駆動源側の一方側に、前記第1、第2、第3ブレーキは該出力部材の駆動源側または反駆動源側の他方側に、それぞれ配置されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項3に記載の発明において、前記第1、第2クラッチは、径方向の内外に重ねて配置されていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項3に記載の発明において、前記第1、第2クラッチは、前記出力部材の駆動源側に配置されていると共に、これらのクラッチの駆動源側に設けられたケース壁の中心部から反駆動源側に延びるボス部に、両クラッチの油圧室に作動油を供給する油路が設けられていることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記請求項3に記載の発明において、前記第1、第2、第3ブレーキは、前記出力部材の反駆動源側において、前記第1、第2、第3ギヤセットの外側に配置されていることを特徴とする。
さらに、請求項7に記載の発明は、前記請求項1から請求項6のいずれかに記載の発明において、前記第2ブレーキの油圧室は、内周側の油圧室と外周側の油圧室とで構成されていることを特徴とする。
そして、請求項8に記載の発明は、前記請求項1から請求項7のいずれかに記載の発明において、前記第3ギヤセットのピニオンの軸受部に潤滑油を供給する専用の潤滑油路が設けられていることを特徴とする。
以上のように構成したことにより、本願各請求項の発明によれば、次の効果が得られる。
まず、請求項1に記載の発明によれば、前進6速の自動変速機が構造の簡素なシングルピニオン型プラネタリギヤセットのみを用いて構成されることになり、ラビニョ型プラネタリギヤセットや、ダブルピニオン型プラネタリギヤセットを用いたものに比べて、変速機全体としてのコンパクト化やコストの低減が図られると共に、動力伝達効率や静粛性に優れた自動変速機が実現される。
また、請求項2に記載の発明によれば、第1、第2、第3ギヤセットのうち、最も駆動源に近い位置に配置されたギヤセットのさらに駆動源側に出力部材が配置されることにより、該出力部材が駆動源に近接することになる。これにより、当該自動変速機を含むパワーユニットがコンパクト化され、車載時のレイアウト性が向上する。
つまり、入力軸が当該自動車の車幅方向に配置される横置き式の自動変速機の場合、出力部材によりカウンタドライブ機構を介して駆動される差動装置が該変速機の駆動源側、即ちトルクコンバータの近傍に配置されるのが通例であるが、請求項2に記載の発明によれば、出力部材が駆動源に近接することにより、該出力部材と差動装置との間も近くなる。したがって、前記カウンタドライブ機構がコンパクト化され、該機構を介して連結される自動変速機と差動装置とを一体化してパワーユニットを構成する場合に、これをコンパクトに構成することができ、車載時のレイアウト性が向上することになる。
また、請求項3に記載の発明によれば、前記第1、第2クラッチと、前記第1、第2、第3ブレーキとは、前記出力部材の駆動源側と反駆動源側とに分けて配置されることになり、これにより、これらのクラッチ及びブレーキに作動油を供給する油路の構成が簡素化されることになる。
つまり、クラッチは、入力軸が配置された変速機中心側から作動油が供給され、ブレーキはケースが設けられた変速機外周側から作動油が供給されるのが通例であるが、上記のように、各複数のクラッチとブレーキとを出力部材の駆動源側と反駆動源側とに分けて配置することにより、変速機中心側から導かれる油路と変速機外周側から導かれる油路とを、それぞれまとめて設けることが可能となる。これにより、変速機中心側からの油路と変速機外周側からの油路とが混在する場合に比べて、全体としての油路の構成が簡素化されることになる。
また、請求項4に記載の発明によれば、出力部材の駆動源側または反駆動源側にまとめて配置される第1、第2クラッチが、径方向の内外に重ねて配置されるので、これらを軸方向に並べて配置する場合より、変速機の軸方向寸法が短縮されることになる。
また、請求項5に記載の発明によれば、前記第1、第2クラッチが出力部材の駆動源側に配置される場合において、これらのクラッチの油圧室に作動油を供給する油路が、両クラッチの駆動源側に設けられたケース壁の中心部から反駆動源側に延びるボス部に設けられることにより、変速機中心側からクラッチの油圧室へ導かれる油路を、入力軸から導く場合に比べて簡素に構成することが可能となる。この場合、前記ケース壁としては、通例、変速機ケースのトルクコンバータ収納部と変速機構収納部との間に取り付けられるオイルポンプカバーの利用が可能である。
また、請求項6に記載の発明によれば、前記第1、第2、第3ブレーキが出力部材の反駆動源側に配置される場合に、これらのブレーキが、該出力部材の反駆動源側に配置された第1、第2、第3ギヤセットの外側に配置されることにより、これのブレーキとギヤセットとが軸方向にオフセットして配置される場合に比較して、変速機全体の軸方向寸法が短縮されることになる。
さらに、請求項7に記載の発明によれば、2速と6速とで締結される第2ブレーキの油圧室が内周側の油圧室と外周側の油圧室とで構成されているから、2速と6速への変速時において該第2ブレーキが締結されるときに、締結動作完了後には両油圧室に作動油を供給することにより所要のトルク伝達容量を確保しながら、締結動作中は、いずれか一方の油圧室のみを用いることにより、締結動作の微妙な制御が可能となり、伝達トルクの差が大きい2速と6速のいずれの変速段への変速時にも、良好な変速動作が実現されることになる。
そして、請求項8に記載の発明によれば、所定の変速段で特に高速で回転する第3ギヤセットのピニオンの軸受部に対し、専用の潤滑油路により十分な量の潤滑油が確実に供給されることになり、該ピニオンが潤滑不足の状態で高速回転することによる不具合が回避される。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る自動変速機の構成を示す骨子図であって、この自動変速機1は、フロントエンジンフロントドライブ車等のエンジン横置き式自動車に適用されるもので、主たる構成要素として、エンジン出力軸2に取り付けられたトルクコンバータ3と、該トルクコンバータ3の出力回転が入力軸4を介して入力される変速機構5とを有し、該変速機構5が入力軸4の軸心上に配置された状態で、変速機ケース6に収納されている。
そして、該変速機構5の出力回転が、同じく入力軸4の軸心上において該入力軸4の中間部に配置された出力ギヤ7からカウンタドライブ機構8を介して差動装置9に伝達され、左右の車軸9a、9bが駆動されるようになっている。
前記トルクコンバータ3は、エンジン出力軸2に連結されたケース3aと、該ケース3a内に固設されたポンプ3bと、該ポンプ3bに対向配置されて該ポンプ3bにより作動油を介して駆動されるタービン3cと、該ポンプ3bとタービン3cとの間に介設され、かつ、前記変速機ケース6にワンウェイクラッチ3dを介して支持されてトルク増大作用を行うステータ3eと、前記ケース3aとタービン3cとの間に設けられ、該ケース3aを介してエンジン出力軸2とタービン3cとを直結するロックアップクラッチ3fとで構成されている。そして、タービン3cの回転が前記入力軸4を介して変速機構5に伝達されるようになっている。
一方、変速機構5は、第1、第2、第3プラネタリギヤセット(以下、単に「第1、第2、第3ギヤセット」という)10、20、30を有し、これらが変速機ケース6内における前記出力ギヤ7の反トルクコンバータ側において、トルクコンバータ側から順に配置されている。
また、変速機構5を構成する摩擦要素として、前記出力ギヤ7のトルクコンバータ側に、第1クラッチ40及び第2クラッチ50が配置されていると共に、出力ギヤ7の反トルクコンバータ側には、第1ブレーキ60、第2ブレーキ70及び第3ブレーキ80がトルクコンバータ側から順に配置されており、さらに、第1ブレーキ60に並列にワンウェイクラッチ90が配置されている。
前記第1、第2、第3ギヤセット10、20、30は、いずれもシングルピニオン型のプラネタリギヤセットであって、サンギヤ11、21、31と、これらのサンギヤ11、21、31にそれぞれ噛み合った各複数のピニオン12、22、32と、これらのピニオン12、22、32をそれぞれ支持するキャリヤ13、23、33と、ピニオン12、22、32にそれぞれ噛み合ったリングギヤ14、24、34とで構成されている。
そして、前記入力軸4が第3ギヤセット30のサンギヤ31に連結されていると共に、第1ギヤセット10のサンギヤ11と第2ギヤセット20のサンギヤ21、第1ギヤセット10のリングギヤ14と第2ギヤセット20のキャリヤ23、第2ギヤセット20のリングギヤ24と第3ギヤセット30のキャリヤ33が、それぞれ連結されている。そして、第1ギヤセット10のキャリヤ13に前記出力ギヤ7が連結されている。
また、第1ギヤセット10のサンギヤ11及び第2ギヤセット20のサンギヤ21は、前記第1クラッチ40を介して入力軸4に断接可能に連結されており、第2ギヤセット20のキャリヤ23は、前記第2クラッチ50を介して入力軸4に断接可能に連結されている。
さらに、第1ギヤセット10のリングギヤ14及び第2ギヤセット20のキャリヤ23は、並列に配置された前記第1ブレーキ60及びワンウェイクラッチ90を介して変速機ケース6に断接可能に連結されており、第2ギヤセット20のリングギヤ24及び第3ギヤセット30のキャリヤ33は、前記第2ブレーキ70を介して変速機ケース6に断接可能に連結されており、さらに、第3ギヤセット30のリングギヤ34は、前記第3ブレーキ80を介して変速機ケース6に断接可能に連結されている。
以上の構成により、この変速機構5によれば、第1、第2クラッチ40、50及び第1、第2、第3ブレーキ60、70、80の締結状態の組み合わせにより、前進6速と後退速とが得られるようになっており、その組み合わせと変速段の関係を図2の締結表に示す。なお、第1ブレーキ60はエンジンブレーキを作動させる1速でのみ締結され、エンジンブレーキを作動させない1速では、ワンウェイクラッチ90がロックすることにより1速を形成する。
次に、各変速段における変速機構5の動力伝達状態を説明する。
まず、1速では、図3に示すように、第1クラッチ40が締結し、ワンウェイクラッチ90がロックした状態にある。また、エンジンブレーキが作動する1速では、第1ブレーキ60も締結される。
このとき、入力軸4の回転(以下、「入力回転」という)は、第1クラッチ40を介して第1ギヤセット10のサンギヤ11に入力されるが、該第1ギヤセット10のリングギヤ14は第1ブレーキ60またはワンウェイクラッチ90を介して変速機ケース6に固定されているので、入力回転は減速された上でキャリヤ13から出力ギヤ7に出力される。これにより、減速比の大きな1速が得られる。
次に、2速では、図4に示すように、第1クラッチ40と第2ブレーキ70とが締結され、入力回転は、第1クラッチ40を介して第1ギヤセット10のサンギヤ11と第2ギヤセット20のサンギヤ21とに入力される。このとき、第2ギヤセット20においては、第2ブレーキ70によりリングギヤ24が固定されているから、サンギヤ21に入力された入力回転は減速された上でキャリヤ23から出力され、第1ギヤセット10のリングギヤ14に入力される。
したがって、第1ギヤセット10においては、サンギヤ11に入力される入力回転は、リングギヤ14が固定される1速よりも小さな減速比でキャリヤ13ないし出力ギヤ7に出力されることになり、これにより、1速よりも減速比の小さな2速が得られる。
次に、3速では、図5に示すように、第1クラッチ40と第3ブレーキ80とが締結され、入力回転は、第1クラッチ40を介して第1ギヤセット10のサンギヤ11と第2ギヤセット20のサンギヤ21とに入力されると共に、第3ギヤセット30のサンギヤ31にも直接入力される。
このとき、第3ギヤセット30においては、第3ブレーキ80によりリングギヤ34が固定されているから、サンギヤ31に入力される入力回転は減速された上でキャリヤ33から出力され、第2ギヤセット20のリングギヤ24に入力される。したがって、第2ギヤセット20においては、サンギヤ21に入力される入力回転が、リングギヤ24が固定される2速よりも小さな減速比でキャリヤ23から出力されることになり、この回転が第1ギヤセット10のリングギヤ14に入力される。
その結果、第1ギヤセット10においては、リングギヤ14の回転が2速よりも増速され、サンギヤ11に入力される入力回転が減速されてキャリヤ13から出力ギヤ7に出力される際の回転が2速よりも増速されることになる。これにより、2速よりも減速比が小さな3速が得られる。
次に、4速では、図6に示すように、第1クラッチ40と第2クラッチ50とが締結され、入力回転は、第1クラッチ40を介して第1ギヤセット10のサンギヤ11に入力されると同時に、第2クラッチ50を介して第2ギヤセット20のキャリヤ23にも入力される。この第2ギヤセット20のキャリヤ23は、第1ギヤセット10のリングギヤ14に連結されているから、該第1ギヤセット10のリングギヤ14にも入力回転が入力されることになる。
その結果、第1ギヤセット10は全体が入力軸4と一体的に回転し、リングギヤ14から出力ギヤ7に入力回転と同一速度の回転が出力される。これにより、減速比が1の4速が得られる。
次に、5速では、図7に示すように、第2クラッチ50と第3ブレーキ80とが締結され、入力回転は、第2クラッチ50を介して第2ギヤセット20のキャリヤ23に入力されると同時に、第3ギヤセット30のサンギヤ31にも直接入力される。
このとき、第3ギヤセット30においては、第3ブレーキ80によりリングギヤ34が固定されているから、サンギヤ31に入力された入力回転は減速された上でキャリヤ33から出力され、第2ギヤセット20のリングギヤ24に入力される。したがって、第2ギヤセット20においては、キャリヤ23に入力される入力回転が増速されてサンギヤ21から出力され、この回転が第1ギヤセット10のサンギヤ11に入力される。
その結果、第1ギヤセット10においては、第2ギヤセット20のキャリヤ23を介してリングギヤ14に入力回転が入力されると同時に、該入力回転より増速された回転がサンギヤ11に入力されることになり、キャリヤ13から出力ギヤ7に入力回転より増速された回転が出力される。これにより、減速比が1より小さなオーバードライブの5速が得られる。
次に、6速では、図8に示すように、第2クラッチ50と第2ブレーキ70とが締結され、入力回転は、第2クラッチ50を介して第2ギヤセット20のキャリヤ23に入力される。このとき、第2ギヤセット20においては、第2ブレーキ70によりリングギヤ24が固定されているから、キャリヤ23に入力された入力回転は増速されてサンギヤ21から出力され、第1ギヤセット10のサンギヤ11に入力される。
その結果、第1ギヤセット10においては、第2ギヤセット20のキャリヤ23を介してリングギヤ14に入力回転が入力されると同時に、該入力回転より増速された回転がサンギヤ11に入力されることになるが、この場合、サンギヤ11に入力される回転は5速の場合より増速されているので、キャリヤ13から出力される回転も5速より増速されることになる。これにより、5速より減速比が小さなオーバードライブの6速が得られる。
さらに、後退速では、図9に示すように、第1ブレーキ60と第3ブレーキ80とが締結され、入力回転は、第3ギヤセット30のサンギヤ31に直接入力される。この第3ギヤセット30のリングギヤ34は、第3ブレーキ80により固定されているから、サンギヤ31に入力された入力回転は、減速された上でキャリヤ33から第2ギヤセット20のリングギヤ24に入力される。
このとき、第2ギヤセット20においては、第1ブレーキ60によりキャリヤ23が固定されているから、リングギヤ24に入力された回転は方向が逆転されてサンギヤ21から出力され、この回転が第1ギヤセット10のサンギヤ11に入力される。
したがって、第1ギヤセット10においては、第1ブレーキ60によりリングギヤ14が固定された状態で、サンギヤ11に逆方向の回転が入力され、さらに減速された上でキャリヤ13から出力ギヤ7に出力されることになる。これにより、減速比が大きな後退速が得られる。
以上のように、この実施の形態によれば、変速機構5が、構成が簡素で、駆動損失や騒音の少ない3つのシングルピニオン型プラネタリギヤセット10、20、30を用いて構成されることになる。これにより、前進6速の自動変速機として、各変速段の減速比が適正に設定され、しかもコンパクトで、動力伝達効率及び静粛性に優れた自動変速機が実現される。
また、前記変速機構5においては、入力軸4の中間部における第1、第2、第3ギヤセット10、20、30のトルクコンバータ側に出力ギヤ7が配置されているから、該出力ギヤ7がトルクコンバータ3に近接することになる。そのため、図1に示すように、トルクコンバータ3の近傍に配置された差動装置9と出力ギヤ7とが軸方向に接近し、カウンタドライブ機構8を構成するカウンタドライブシャフト8aの長さが短くなる。
これにより、該カウンタドライブ機構8を介して連結される自動変速機1と差動装置9とを一体化してパワーユニットを構成する場合に、これをコンパクトに構成することができ、車載時のレイアウト性が向上する。
次に、この実施の形態に係る変速機構5の具体的構造について説明する。
図10は、変速機機構5の出力ギヤ7よりトルクコンバータ側の構造を示すもので、変速機ケース6の前端の開口部にはオイルポンプ100が取り付けられ、該オイルポンプ100と出力ギヤ7との間に第1、第2クラッチ40、50が配置されている。なお、このオイルポンプ100は、変速機ケース6と共に変速機構5の収納部を形成するケースとしても機能する。
前記第1クラッチ40は、ドラム41と、その内側に配置されたハブ42とを有し、ドラム41は内周部に結合された延長部材41aを介して入力軸4に連結され、ハブ42は、同じく内周部に結合された延長部材42aを介して第1、第2ギヤセット10、20のサンギヤ11、21に連結されている(図11参照)。
また、該ドラム41とハブ42との間には複数の摩擦板43…43が配設され、該ドラム41とハブ42とに交互に係合されていると共に、これらの摩擦板43…43を締結させるピストン44と、該ピストン44と前記ドラム41との間に設けられて、作動油の供給時にピストン44を締結方向に作動させる油圧室45と、該ピストン44を反締結方向に付勢するリターンスプリング46とが備えられている。さらに、ピストン44の反油圧室45側には、シールプレート47により形成されて、非締結時における油圧室45の残存作動油による摩擦板43…43の引き摺りを防止するバランス室48が設けられている。
また、前記第2クラッチ50は、前記第1クラッチ40のハブ42の内側に配置されたドラム51と、その内側に配置されたハブ52とを有し、ドラム51は内周部に結合された延長部材51a及び第1クラッチ40のドラム41の延長部材41aを介して入力軸4に連結され、ハブ52は、同じく内周部に結合された延長部材52aを介して第2ギヤセット20のキャリヤ23に連結されている(図11参照)。
また、該ドラム51とハブ52との間には複数の摩擦板53…53が配設され、該ドラム51とハブ52とに交互に係合されていると共に、第1クラッチ40と同様に、これらの摩擦板53…53を締結させるピストン54と、該ピストン54を締結方向に作動させる油圧室55と、該ピストン54を反締結方向に付勢するリターンスプリング56とが備えられており、さらに、シールプレート57によりバランス室58が形成されている。
一方、前記オイルポンプ100は、ポンプハウジング101とポンプカバー102との間に一対のポンプギヤ103、103を収納し、該ギヤ103、103をトルクコンバータ3のケース3aに設けられたスリーブ3gで駆動することにより油圧を発生するように構成されている。
そして、ポンプカバー102の中心部には、反トルクコンバータ側に延びるボス部102aが設けられ、該ボス部102aに前記第1、第2クラッチ40、50のドラム41、51の延長部材41a、51aが回転自在に支持されていると共に、これらのクラッチ40、50の油圧室45、55にそれぞれ作動油を供給する油路45a、55aが前記ポンプカバー102のボス部102aに設けられている。なお、両クラッチ40、50のバランス室48,58には、入力軸4に設けられた潤滑用の油路4aから作動油が供給されるようになっている。
以上のような構成で、出力ギヤ7のトルクコンバータ側に、第1、第2クラッチ40、50が配置されているが、前述のように、第2クラッチ50のドラム51が第1クラッチ40のハブ42の内側に配置され、両クラッチ40、50が軸方向にオーバラップして内外に重ねて配置されているから、これらを軸方向に並べて配置する場合に比べて、変速機構5ないし自動変速機全体としての軸方向寸法が短縮されることになる。
次に、図11により、変速機機構5の出力ギヤ7より反トルクコンバータ側の具体的構造を説明すると、変速機ケース6には、ベアリング110を介して前記出力ギヤ7を支持する中間壁6aが設けられていると共に、該変速機ケース6の反トルクコンバータ側の端部の開口部には、該変速機ケース6と共に変速機構5の収納部を形成するケースとして機能するエンドカバー6bの筒状部6b′が嵌合され、これにより前記変速機ケース6の開口部が閉鎖されている。
そして、前記中間壁6aとエンドカバー6bとの間に、前記第1、第2、第3ギヤセット10、20、30が中間壁6a側からこの順で配置され、前述のように、第1クラッチ40のハブ42の延長部材42aに第1、第2ギヤセット10、20のサンギヤが連結され、第2クラッチ50のハブ52の延長部材52aに第2ギヤセット20のキャリヤ23が連結されている。
また、入力軸4に第3ギヤセット30のサンギヤ31が連結されていると共に、第1ギヤセット10のキャリヤ13と出力ギヤ7、第1ギヤセット10のリングギヤ14と第2ギヤセット20のキャリヤ23、第2ギヤセット20のリングギヤ24と第3ギヤセット30のキャリヤ33が、それぞれ連結されている。
そして、これらのギヤセット10、20、30の外側に、第1ブレーキ60、第2ブレーキ70、及び第3ブレーキ80が、中間壁6a側からこの順に配置されている。
このうち、第1ブレーキ60は、前記第1ギヤセット10のリングギヤ14に一体のハブ61と、該ハブ61と変速機ケース6の内周面との間に配置されて該ハブ61と変速機ケース6に交互に係合された複数の摩擦板62…62と、これらの摩擦板62…62を締結させるピストン63と、作動油の供給時に該ピストン63を締結方向に作動させる油圧室64とを有する。そして、該油圧室64に作動油を供給する油路64aが変速機ケース6に設けられている。また、この第1ブレーキ60と並列のワンウエィクラッチ90が、前記ハブ61と変速機ケース6の内周面との間に配設されている。
また、第2ブレーキ70は、前記第2ギヤセット20のリングギヤ24及び第3ギヤセット30のキャリヤ33に一体のハブ71と、該ハブ71とエンドカバー6bの筒状部6b′の内周面との間に配置されて、該ハブ71とエンドカバー筒状部6b′に交互に係合された複数の摩擦板72…72と、これらの摩擦板72…72を締結させるピストン73とを有する。
このピストン73は、前記変速機ケース6とエンドカバー6bの筒状部6b′との嵌合部に取り付けられたシリンダ部材74に収納されており、該ピストン73とシリンダ部材74との間の外周側と内周側とに、外側油圧室75及び内側油圧室76が設けられている。そして、これらの油圧室75、76にそれぞれブレーキ締結用の作動油を供給する油路75a、75bが、変速機ケース6及び前記シリンダ部材74に設けられている。
また、第3ブレーキ80は、前記第3ギヤセット30のリングギヤ34に一体のハブ81と、該ハブ81とエンドカバー6bの筒状部6b′の内周面との間に配置されて、該ハブ81とエンドカバー筒状部6b′に交互に係合された複数の摩擦板82…82と、これらの摩擦板82…82を締結させるピストン83とを有する。そして、作動油の供給時に該ピストン83を締結方向に作動させる油圧室84と、該油圧室84に作動油を供給する油路84aとが前記エンドカバー6bに設けられている。
さらに、前記エンドカバー6bには、第3ギヤセット30におけるピニオン32の軸受部に潤滑油を供給する専用の潤滑油路6b″が設けられている。この油路6b″は、第3ギヤセット30のキャリヤ33に設けられた油路33a及びピニオンシャフト35に設けられた油路35aに連通して、該ピニオンシャフト35とピニオン32との間の軸受部に潤滑油を供給するようになっている。
以上のように、出力ギヤ7を支持する変速機ケース6の中間壁6aと、エンドカバー6bとの間に第1、第2、第3ブレーキ60、70、80が配置されているが、これらは、第1、第2、第3ギヤセット10、20、30の外側に配置されているから、これらのブレーキ60、70、80と、ギヤセット10、20、30とが軸方向にオフセットして配置される場合に比べて、変速機構5ないし自動変速機全体の軸方向寸法が短縮されることになる。
そして、前記出力ギヤ7ないし変速機ケースの中間壁6aのトルクコンバータ側には前記第1、第2クラッチ40、50が、反トルクコンバータ側には第1、第2、第3ブレーキ60、70、80が、それぞれまとめて配置されているから、これらの油圧室に作動油を供給する油路が簡素に構成されることになる。
つまり、クラッチ40、50は、変速機ケース6から直接作動油を供給することができず、入力軸4が配置された中心側から作動油を供給することになり、一方、ブレーキ60、70、80は、変速機ケース6側から作動油が供給されるので、これらが変速機ケース6内に混在すると油路の構成が複雑化するのであるが、前記のように、第1、第2クラッチ40、50と、第1、第2、第3ブレーキ60、70、80とを、それぞれまとめて配置したことにより、油路が簡素に構成されることになるのである。
そして、第1、第2クラッチ40、50を、変速機ケース6内のトルクコンバータ側にまとめて配置したことにより、これらの油圧室45、55に作動油を供給する油路45a、55aをオイルポンプカバー102に集中的に設けることが可能となり、これによっても油路の構成が簡素化されることになる。
また、前述のように、第2ブレーキ70の油圧室は外側油圧室75と内側油圧室76とに分割されているので、2速と6速への変速時において該第2ブレーキ70が締結されるときに、締結動作完了後には両油圧室75、76に作動油を供給することにより所要のトルク伝達容量を確保しながら、締結動作中は、いずれか一方の油圧室のみを用いることにより、締結動作の微妙な制御が可能となる。これにより、伝達トルクの差が大きい2速と6速のいずれの変速段への変速時にも、良好な変速動作が実現されることになる。
ところで、以上の構成の変速機構5によれば、1速時、図3に示すように、第2ギヤセット20においては、キャリヤ23が第1ブレーキ60によって固定された状態で、サンギヤ21に入力軸4の回転が入力されることにより、リングギヤ24が入力軸4の回転と逆方向に回転することになる。そして、この逆方向の回転が第3ギヤセット30のキャリヤ33に入力されるため、該第3ギヤセット30においては、サンギヤ31に入力軸4の回転が入力され、キャリヤ33にこれとは逆方向の回転が入力されることになる。
そのため、ピニオン32が動力を伝達しない状態で著しく高速で回転することになり、入力軸4に設けられた潤滑用の油路4b、4c等による潤滑では、回転速度に対して潤滑油量が不足することになる。
しかし、図11に示すように、第3ギヤセット30におけるピニオン32の軸受部には、エンドカバー6bに設けられた専用の潤滑油路6b″から潤滑油が十分に供給されるので、該ピニオン32が潤滑不足の状態で高速回転することによる不具合が回避される。
以上のように、本発明に係る自動変速機は、変速機構が簡素な構造のシングルピニオン型プラネタリギヤセットのみで構成されるので、自動変速機のコンパクト化やコストの低減に寄与することになり、したがって、自動車産業もしくは自動車用変速機の製造産業の分野において好適に利用される可能性がある。
本発明の実施の形態に係る自動変速機の骨子図である。 摩擦要素の締結の組み合わせと変速段との関係を示す表である。 1速の状態を示す要部骨子図である。 2速の状態を示す要部骨子図である。 3速の状態を示す要部骨子図である。 4速の状態を示す要部骨子図である。 5速の状態を示す要部骨子図である。 6遠の状態を示す要部骨子図である。 後退速の状態を示す要部骨子図である。 変速機構のトルクコンバータ側の部分の構造を示す断面図である。 同じく反トルクコンバータ側の部分の構造を示す断面図である。
符号の説明
1 自動変速機
4 入力軸
6 ケース
7 出力部材(出力ギヤ)
10 第1ギヤセット
20 第2ギヤセット
30 第3ギヤセット
40 第1クラッチ
50 第2クラッチ
60 第1ブレーキ
70 第2ブレーキ
80 第3ブレーキ

Claims (8)

  1. ケース内に、入力軸と、
    該入力軸と同軸上の中間位置に配設された出力部材と、
    サンギヤ、ピニオン、キャリヤ及びリングギヤで構成されるシングルピニオン型プラネタリギヤセットでなる第1、第2、第3ギヤセットとを備え、
    第1ギヤセットのサンギヤと第2ギヤセットのサンギヤ、第1ギヤセットのリングギヤと第2ギヤセットのキャリヤ、第2ギヤセットのリングギヤと第3ギヤセットのキャリヤをそれぞれ連結すると共に、
    第3ギヤセットのサンギヤを前記入力軸に、第1ギヤセットのキャリヤを前記出力部材にそれぞれ連結し、かつ、
    前記入力軸と第1ギヤセットのサンギヤ及び第2ギヤセットのサンギヤとを断接する第1クラッチと、
    前記入力軸と第1ギヤセットのリングギヤ及び第2ギヤセットのキャリヤとを断接する第2クラッチと、
    前記ケースと第1ギヤセットのリングギヤ及び第2ギヤセットのキャリヤとを断接する第1ブレーキと、
    前記ケースと第2ギヤセットのリングギヤ及び第3ギヤセットのキャリヤとを断接する第2ブレーキと、
    前記ケースと第3ギヤセットのリングギヤとを断接する第3ブレーキとを備え、
    前記第1クラッチ及び第1ブレーキを締結することにより1速を形成し、
    前記第1クラッチ及び第2ブレーキを締結することにより2速を形成し、
    前記第1クラッチ及び第3ブレーキを締結することにより3速を形成し、
    前記第1クラッチ及び第2クラッチを締結することにより4速を形成し、
    前記第2クラッチ及び第3ブレーキを締結することにより5速を形成し、
    前記第2クラッチ及び第2ブレーキを締結することにより6速を形成することを特徴とする自動変速機。
  2. 前記請求項1に記載の発明において、
    前記入力軸は、当該自動車の車幅方向に配置されて一方の端部が駆動源に連結されていると共に、
    前記第1、第2、第3ギヤセットは、該入力軸上に並べて配置されており、
    かつ、最も駆動源に近いギヤセットの駆動源側に前記出力部材が配置されていることを特徴とする自動変速機。
  3. 前記請求項1または請求項2に記載の発明において、
    前記第1、第2クラッチは、前記出力部材の駆動源側または反駆動源側の一方側に、前記第1、第2、第3ブレーキは該出力部材の駆動源側または反駆動源側の他方側に、それぞれ配置されていることを特徴とする自動変速機。
  4. 前記請求項3に記載の発明において、
    前記第1、第2クラッチは、径方向の内外に重ねて配置されていることを特徴とする自動変速機。
  5. 前記請求項3に記載の発明において、
    前記第1、第2クラッチは、前記出力部材の駆動源側に配置されていると共に、
    これらのクラッチの駆動源側に設けられたケース壁の中心部から反駆動源側に延びるボス部に、両クラッチの油圧室に作動油を供給する油路が設けられていることを特徴とする自動変速機。
  6. 前記請求項3に記載の発明において、
    前記第1、第2、第3ブレーキは、前記出力部材の反駆動源側において、前記第1、第2、第3ギヤセットの外側に配置されていることを特徴とする自動変速機。
  7. 前記請求項1から請求項6のいずれかに記載の発明において、
    前記第2ブレーキの油圧室は、内周側の油圧室と外周側の油圧室とで構成されていることを特徴とする自動変速機。
  8. 前記請求項1から請求項7のいずれかに記載の発明において、
    前記第3ギヤセットのピニオンの軸受部に潤滑油を供給する専用の潤滑油路が設けられていることを特徴とする自動変速機。
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