JP2008263136A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチングノイズとスイッチング損失を抑制した、小型で安価なMOS型トランジスタを提供する。
【解決手段】ストライプ状のソース領域S1、チャネル形成領域C2およびゲート電極G1が、半導体基板の一方の面側に、互いに略並行に配置されてなる平面ゲート構造のMOS型トランジスタ101であって、複数個のソースコンタクトScが、ソース領域S1のストライプに沿って、等間隔に並んで配置され、並んで配置された所定数個の連続するソースコンタクトScで、単位セルU1が構成され、MOS型トランジスタ101が、単位セルU1の集合体で構成されてなり、単位セルU1において、MOS型トランジスタ101の閾値電圧が、ストライプに沿って連続的に変化するように設定されてなるMOS型トランジスタ101とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、ストライプ状のソース領域、チャネル形成領域、ゲート電極およびドレイン領域が、半導体基板の一方の面側に互いに略並行に配置されてなる、平面ゲート構造のMOS型トランジスタに関する。
ストライプ状のソース領域、チャネル形成領域、ゲート電極およびドレイン領域が半導体基板の一方の面側に互いに略並行に配置されてなる横型MOSトランジスタ(LDMOS,Lateral Diffused Metal Oxide Semiconductor)が、例えば、特開2001−352707号公報(特許文献1)に開示されている。LDMOSは、他のトランジスタ素子に較べて高速スイッチングが可能であることから、例えばトランジスタ素子を高速でオン・オフさせるスイッチング回路やスイッチング電源に利用される。
一般的に、DC−DCコンバータやインバータ等のスイッチング回路では、回路の動作周波数を高周波化するほど、付属するインダクタンスやキャパシタンスが小さくなって、小型化することができる。このため、できるだけスイッチング速度の速いパワートランジスタ素子が必要であり、LDMOSは上記用途に好適である。一方、LDMOSに限らず、一般的にトランジスタ素子を高速でスイッチングするほど、その急激な電圧変化(dV/dt)でドレイン電圧のオーバーシュートが生じ、高速スイッチングになるほど発生ノイズ(リンギング)が増大する。特に、ソレノイド、モータ等を駆動する電力制御システムにおいては、スイッチング回路に適用されるパワートランジスタ素子を高速でスイッチングすると、スイッチング時にサージ電圧(dV/dt)やサージ電流(dI/dt)が発生し、スイッチングノイズが増大すると共にスイッチング損失も増大して、不安定な電力制御システムとなってしまう。
スイッチング回路に適用されるパワートランジスタ素子の上記課題を解決する方法が、例えば、特開2000−101408号公報(特許文献1)、特開2000−22511号公報(特許文献2)および特開平3−93457号公報(特許文献3)に開示されている。
特許文献1に開示された方法では、パワートランジスタ素子のゲート抵抗を出力電圧に応じて可変とし、ドレイン電圧の立ち上がり波形を鈍らせることにより、スイッチングノイズを抑制する。特許文献2に開示された方法では、立ち上がりのタイミングをずらせた複数のゲート駆動回路を配置して、ドレイン電圧の立ち上がり波形を鈍らせることにより、スイッチングノイズを抑制する。また、特許文献3に開示された方法では、ゲート駆動電圧を時間に対して可変とすることで、ドレイン電圧の立ち上がり波形を鈍らせることにより、スイッチングノイズを抑制する。
特開2000−101408号公報 特開2000−22511号公報 特開平3−93457号公報
上記特許文献1〜3に開示された方法は、いずれもゲート駆動回路を工夫するものであり、パワートランジスタ素子のスイッチングノイズは抑制できる反面、制御回路が複雑になり、回路規模も大きくなるといった問題を有している。例えば、特許文献1に開示されたゲート抵抗を可変とする方式では、パワートランジスタ素子の動作状態を把握するための抵抗等のセンス素子が必要であり、この抵抗等のセンス素子の出力電圧をモニタするアンプも必要である。また、出力信号を判別し、パワートランジスタ素子の動作状態を判断してゲート駆動回路に出力電圧をフィードバックするロジック回路も必要で、ゲート制御回路面積の増加は避けられない。
そこで本発明は、電力用途のスイッチング回路に用いられる、高速スイッチングが可能なMOS型トランジスタであって、スイッチングノイズとスイッチング損失を抑制した、小型で安価なMOS型トランジスタを提供することを目的としている。
請求項1に記載のMOS型トランジスタは、ストライプ状のソース領域、チャネル形成領域およびゲート電極が、半導体基板の一方の面側に、互いに略並行に配置されてなる平面ゲート構造のMOS型トランジスタであって、複数個のソースコンタクトが、前記ソース領域のストライプに沿って、等間隔に並んで配置され、前記並んで配置された所定数個の連続するソースコンタクトで、単位セルが構成され、前記MOS型トランジスタが、前記単位セルの集合体で構成されてなり、前記単位セルにおいて、前記MOS型トランジスタの閾値電圧が、前記ストライプに沿って連続的に変化するように設定されてなることを特徴としている。
平面ゲート構造のMOS型トランジスタは、半導体基板の一方の面側に、ソース領域、チャネル形成領域およびゲート電極が配置されているトランジスタである。上記MOS型トランジスタは、ストライプ状のソース領域、チャネル形成領域およびゲート電極を有しており、ストライプに沿った所定数個の連続したソースコンタクトで構成される単位セルの集合体からなる。上記MOS型トランジスタにおいては、上記単位セルの数を適宜設定することで、任意の電力に対応させることができ、電力用途に適したMOS型トランジスタとなっている。
MOS型トランジスタは、高速スイッチングが可能であり、スイッチング回路やスイッチング電源への利用に適している。一方、従来のMOS型トランジスタは、スイッチング時にサージ電圧(dV/dt)やサージ電流(dI/dt)が発生し、高速になるほどスイッチングノイズが増大すると共に、スイッチング損失も増大する。このため、上記MOS型トランジスタにおいては、閾値電圧が、各単位セルにおいて連続的に変化するように設定されている。従って、各単位セルにおける閾値電圧の異なる部分は、ゲート電圧が同時に印加されてゲート電極への充電が同時であっても、上記閾値電圧の異なる部分が同時にオンせずに、閾値電圧の小さな部分からチャネルがオンしていく。逆に、ゲート電圧をゼロにしてゲート電極から電荷を引き抜く場合には、閾値電圧の大きな部分からチャネルがオフしていく。従って、上記MOS型トランジスタにおいては、閾値電圧が一定値に設定されている従来のストライプ状のソース領域、チャネル形成領域およびゲート電極を持ったMOS型トランジスタに較べて、電流波形の立ち上がりと立下りを緩やかにでき、これによってスイッチングノイズとスイッチング損失の増大を抑制することができる。
このように、上記MOS型トランジスタにおいては、各単位セルにおいて閾値電圧を連続的に変化させることで、単位セル内の各部を一斉に起動・停止しないようにして、動作タイミングをずらせるようにしている。従って、上記MOS型トランジスタは、従来のようなドレイン電圧の立ち上がり波形を鈍らせてスイッチングノイズを抑制するための特別なゲート駆動回路を必要としていない。このため、上記MOS型トランジスタは、小型で安価なMOS型トランジスタとすることができる。
以上のようにして、上記MOS型トランジスタは、電力用途のスイッチング回路に用いられる、高速スイッチングが可能なMOS型トランジスタであって、スイッチングノイズとスイッチング損失を抑制した、小型で安価なMOS型トランジスタとなっている。
上記MOS型トランジスタの各単位セルで閾値電圧をストライプに沿って連続的に変化するように設定する場合、請求項2に記載のように、前記単位セルにおいて、前記チャネル形成領域における前記ソース領域の先端に隣接した位置での不純物濃度が、前記ストライプに沿って連続的に変化するように設定することが好ましい。
MOS型トランジスタの閾値電圧は、主として、チャネル形成領域の不純物濃度とゲート酸化膜厚で決まる。上記MOS型トランジスタの構造は、前者のチャネル形成領域の不純物濃度を連続的に変化させるもので、当該構造は、後述するように、一枚のマスク工程の追加のみで実現することができる。従ってこれにより、上記スイッチングノイズとスイッチング損失を抑制したMOS型トランジスタを、安価に製造することができる。
上記チャネル形成領域におけるソース領域の先端に隣接した位置での不純物濃度を連続的に変化させる構造は、例えば請求項3に記載のように、前記ゲート電極の前記ストライプに沿った一方の端部と、前記ゲート電極を介したイオン注入と前記端部からの不純物拡散による前記ソース領域の前記ストライプに沿った先端部とが、前記ストライプの中心軸に対して平行に配置されてなり、前記単位セルにおいて、不純物拡散による前記チャネル形成領域の前記ストライプに沿った先端部が、前記ストライプの中心軸に対して傾いて配置され、前記ストライプと直交する方向において、前記チャネル形成領域の先端位置が、前記ソース領域の先端位置に対して、前記ストライプに沿って連続的に変化するように設定されてなる構造とすることで、実現することができる。
一つの工程で形成されるストライプ状のチャネル形成領域の不純物濃度は、ストライプと直交する方向において、熱拡散された当該チャネル形成領域の先端からの距離に依存する。上記構造においては、ストライプの中心軸に対して平行に配置されたソース領域のストライプと直交する方向にある先端位置は、ストライプに沿って一定の距離にある。一方、上記構造ではチャネル形成領域のストライプと直交する方向にある先端位置が、ストライプに沿って連続的に変化するように設定されている。このため上記構造では、チャネル形成領域におけるソース領域の先端に隣接した位置での不純物濃度を、ストライプに沿って連続的に変化させることができる。
上記構造においては、例えば請求項4に記載のように、前記単位セル内の各ソースコンタクトで構成されるサブ単位セルにおいて、前記ストライプと直交する方向において、前記チャネル形成領域の先端位置が、前記ソース領域の先端位置に対して、前記ストライプに沿って連続的に変化するように設定されてなる構成とすることができる。これによれば、上記MOS型トランジスタの閾値電圧を、各単位セルにおいてより均一に細かく連続的に変化させることができ、上記MOS型トランジスタの特性を、より安定化させることができる。
上記チャネル形成領域におけるソース領域の先端に隣接した位置での不純物濃度を連続的に変化させる構造は、例えば請求項5に記載のように、不純物拡散による前記チャネル形成領域の前記ストライプに沿った先端部が、前記ストライプの中心軸に対して平行に配置されてなり、前記単位セルにおいて、前記ゲート電極の前記ストライプに沿った一方の端部と、前記ゲート電極を介したイオン注入と前記端部からの不純物拡散による前記ソース領域の前記ストライプに沿った先端部とが、前記ストライプの中心軸に対して傾いて配置され、前記ストライプと直交する方向において、前記ソース領域の先端位置が、前記チャネル形成領域の先端位置に対して、前記ストライプに沿って連続的に変化するように設定されてなる構造とすることによっても、実現することができる。
前述したように、一つの工程で形成されるストライプ状のチャネル形成領域の不純物濃度は、ストライプと直交する方向において、当該チャネル形成領域の先端からの距離に依存する。上記構造においては、ストライプの中心軸に対して平行に配置されたチャネル形成領域のストライプと直交する方向にある先端位置は、ストライプに沿って一定の距離にある。一方、上記構造ではソース領域のストライプと直交する方向にある先端位置が、ストライプに沿って連続的に変化するように設定されている。このため上記構造によっても、チャネル形成領域におけるソース領域の先端に隣接した位置での不純物濃度を、ストライプに沿って連続的に変化させることができる。
上記構造においては、例えば請求項6に記載のように、前記単位セル内の各ソースコンタクトで構成されるサブ単位セルにおいて、前記ストライプと直交する方向において、前記ソース領域の先端位置が、前記チャネル形成領域の先端位置に対して、前記ストライプに沿って連続的に変化するように設定されてなる構成とすることで、上記MOS型トランジスタの閾値電圧を、各単位セルにおいてより均一に細かく連続的に変化させることができ、上記MOS型トランジスタの特性を、より安定化させることができる。
上記したチャネル形成領域におけるソース領域の先端に隣接した位置での不純物濃度を連続的に変化させる構造を形成するに際しては、ソース領域がゲート電極を介したイオン注入により形成されるのに対して、請求項7に記載のように、前記チャネル形成領域は、レジストマスクを介したイオン注入により形成されることが好ましい。
これによれば、一枚のマスク工程の追加のみでチャネル形成領域におけるソース領域の先端に隣接した位置での不純物濃度を連続的に変化させることができ、上記スイッチングノイズとスイッチング損失を抑制したMOS型トランジスタを安価に製造することができる。
上記MOS型トランジスタは、例えば請求項8に記載のように、前記ストライプに沿った所定数個の連続する単位セルにおいて、前記チャネル形成領域の平均不純物濃度が、それぞれ、異なる値に設定されてなる構成とすることができる。これによれば、不純物濃度の設定による上記した閾値電圧の可変範囲をより広げることができると共に、該閾値電圧を上記MOS型トランジスタの全体に渡って均一に分散させることができる。
上記MOS型トランジスタは、例えば請求項9に記載のように、前記ストライプに沿った所定数個の連続する単位セルにおいて、ゲート酸化膜厚が、それぞれ、異なる値に設定されてなる構成としてもよい。MOS型トランジスタの閾値電圧は、ゲート酸化膜厚によっても変化させることができるため、上記ゲート酸化膜厚の異なる設定を追加することで、不純物濃度の設定による上記した閾値電圧の可変範囲をより広げることができると共に、該閾値電圧を上記MOS型トランジスタの全体に渡って均一に分散させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図に基づいて説明する。
最初に、従来の代表的なMOS型トランジスタにおいて、スイッチングノイズが発生する要因についての分析結果を説明する。
図1は、電力用途に用いられる従来の代表的なMOS型トランジスタ100を模式的に示した図で、図1(a)は、MOS型トランジスタ100の平面図である。また、図1(b)〜(d)は、それぞれ、図1(a)の一点鎖線A−A、一点鎖線B−Bおよび一点鎖線C−Cでの断面図である。
図1に示すMOS型トランジスタ100は、平面ゲート構造のMOS型トランジスタで、ストライプ状のソース(n+)領域S1、チャネル形成領域(チャネルpウェル)C1、ゲート電極G1およびドレイン(n+)領域D1が、半導体基板の一方の面側に、互いに並行に配置されている。このように、図1に示すMOS型トランジスタ100は、ソース領域S1とドレイン領域D1が半導体基板の主面側の表層部に形成され、キャリアが半導体 基板の横方向に流れる、横型のMOS型トランジスタ(LDMOS、Lateral Diffused Metal OxideSemiconductor)である。
図1のMOS型トランジスタ100では、図1(a)に示すように、複数個のソースコンタクトScが、ソース領域S1のストライプに沿って、等間隔に並んで配置されている。また、各ソースコンタクトScに対向するようにして、ドレインコンタクトDcが、ドレイン領域D1のストライプに沿って、等間隔に並んで配置されている。尚、MOS型トランジスタ100では、並んで配置された3個の連続するソースコンタクトSc(およびそれに対向するドレインコンタクトDc)で、図1(a)に一点鎖線で囲った単位セルU1が構成されている。従って、MOS型トランジスタ100は、ストライプに沿って繰り返し配置されている図1(a)の単位セルU1の集合体で構成されている。
図1のMOS型トランジスタ100では、前述したように、ストライプ状のソース領域S1、チャネル形成領域C1、ゲート電極G1およびドレイン領域D1が、互いに並行である。従って、上記ストライプと直交する方向での図1(b)〜(d)に示した断面構造は、図1(a)のA−A、B−BおよびC−Cのどの位置においても、全て同じ構造となっている。言うまでもなく、別の単位セルU1に渡っても、全て同じ構造となっている。
図1のMOS型トランジスタ100は、繰り返し配置する単位セルU1の数を適宜設定することで、任意の電力に対応させることができ、電力用途に適したMOS型トランジスタとなっている。
一般に、MOS型トランジスタの閾値電圧は、主としてチャネル形成領域の不純物濃度とゲート酸化膜厚で決まる。チャネル形成領域の不純物濃度については、特に、ソース領域の先端に隣接した位置での不純物濃度が、閾値電圧に大きく影響する。
図2(a)は、MOS型トランジスタ100のチャネル形成領域C1の不純物濃度分布を示す図であり、図2(b)は、閾値電圧分布を示す図である。図2(a),(b)の横軸は、図1(a)に示すソース領域S1の先端部S1aに沿った方向を示しており、図1(a)においてチャネル形成領域C1におけるソース領域S1の先端に隣接した位置a,b,cが、図2(a),(b)の位置a,b,cに対応している。
図1のMOS型トランジスタ100におけるチャネル形成領域C1とソース領域S1は、ゲート電極G1を介したイオン注入とその後の熱拡散により形成される。MOS型トランジスタ100におけるゲート電極G1の一方の端部G1aが、図1(a)に示すようにストライプの中心軸に対して平行な直線であり、該端部G1aを持つゲート電極G1を介して形成されるストライプに沿ったチャネル形成領域C1の先端部C1aとソース領域S1の先端部S1aも互いに平行な直線となる。このため、図2(a)に示すように、チャネル形成領域C1におけるソース領域S1の先端に隣接した位置での不純物濃度が、ストライプに沿って、一定値となる。また、これに伴って、図2(b)に示すように、MOS型トランジスタ100の閾値電圧が、ストライプに沿った各位置において、一定値となる。
図1に示すMOS型トランジスタ100は、別の見方をすれば、対向するソースコンタクトScとドレインコンタクトDcを持ったMOS型トランジスタが複数個並列接続されてなるMOS型トランジスタと考えることができる。これらの対向するソースコンタクトScとドレインコンタクトDcで構成される複数個のMOS型トランジスタの閾値電圧は、前述したように、ストライプに沿って、一定値となっている。
図3は、同じ閾値電圧を有するN個のMOS型トランジスタを並列動作させた場合の特性を示す図で、図3(a)は、ゲート電圧Vgとチャネル電流Icの関係を示す図であり、図3(b)は、経過時間tとチャネル電流Icの関係を示す図である。
図3においては、図中の細い線で示したように、N個のMOS型トランジスタが同じ閾値電圧Vthが一定値(Vth)である場合を想定している。図3(a),(b)に示すように、N個のMOS型トランジスタの閾値電圧Vthが一定値(Vth)である場合には、ゲート電圧Vgが閾値電圧Vthに達すると、並列接続されたN個のMOS型トランジスタが時間tで一斉にオン動作する。このため、図中の太い線で示した全体のチャネル電流Icは、急激に立ち上がる。
これと同様のことが、図1に示した従来のMOS型トランジスタ100においても起きていると考えられる。すなわち、図1のMOS型トランジスタ100においても、図3(a),(b)に示した関係が成り立ち、上記ソースコンタクトScとドレインコンタクトDcで構成される複数個のMOS型トランジスタのゲート電圧Vgが閾値電圧Vthに達すると、並列接続されている上記複数個のMOS型トランジスタが時間tで一斉にオン動作して、全体のチャネル電流Icが急激に立ち上がる。このため、図1のMOS型トランジスタ100は、高速スイッチングが可能であり、スイッチング回路やスイッチング電源への利用に適している反面、スイッチング時にサージ電圧(dV/dt)やサージ電流(dI/dt)が発生し、高速になるほどスイッチングノイズが増大すると共に、スイッチング損失も増大すると考えられる。
図4は、上記問題を解決する本発明のMOS型トランジスタの基本的な考え方を示す図で、異なる閾値電圧を有するN個のMOS型トランジスタを並列動作させた場合の特性を示す図である。図4(a),(b)は、それぞれ、図3(a),(b)に対応しており、図4(a)は、ゲート電圧Vgとチャネル電流Icの関係を示す図であり、図4(b)は、経過時間tとチャネル電流Icの関係を示す図である。
図4(a),(b)に示すように、N個のMOS型トランジスタの閾値電圧Vthが異なる値(Vth、・・・、Vth)である場合には、ゲート電圧Vgが各閾値電圧Vth、・・・、Vthに達するに従って、並列接続されたN個のMOS型トランジスタが時間t、・・・、tで順番にオン動作する。このため、全体のチャネル電流Icは、ある程度緩やかに立ち上がる。
以下に示す本発明のMOS型トランジスタは、上記図4(a),(b)に示した基本的な考え方を利用して、スイッチングノイズを低減するためのMOS型トランジスタの最適構造を提供するものである。
図5は、本発明の一例であるMOS型トランジスタ101を模式的に示した図で、図5(a)は、MOS型トランジスタ101の平面図である。また、図5(b)〜(d)は、それぞれ、図5(a)の一点鎖線A−A、一点鎖線B−Bおよび一点鎖線C−Cでの断面図である。尚、図5に示すMOS型トランジスタ101において、図1に示したMOS型トランジスタ100と同様の部分については、同じ符号を付した。
図5に示すMOS型トランジスタ101も、図1に示すMOS型トランジスタ100と同様に、平面ゲート構造のMOS型トランジスタである。また、MOS型トランジスタ101では、図5(a)に示すように、複数個のソースコンタクトScがソース領域S1のストライプに沿って等間隔に並んで配置されており、該並んで配置された3個の連続するソースコンタクトSc(およびそれに対向するドレインコンタクトDc)で単位セルU1が構成されている点も、図1に示すMOS型トランジスタ100と同様である。尚、図5のMOS型トランジスタ101についても、繰り返し配置する単位セルU1の数を適宜設定することで任意の電力に対応させることができ、電力用途に適したMOS型トランジスタとすることができることは言うまでもない。
一方、図5に示すMOS型トランジスタ101は、図1に示すMOS型トランジスタ100と異なり、ストライプ状のソース領域S1、チャネル形成領域C2、ゲート電極G1およびドレイン領域D1が、半導体基板の一方の面側に、互いに略並行に配置されている。すなわち、図5に示すMOS型トランジスタ10においては、図1に示すMOS型トランジスタ100と同様に、ストライプ状のソース領域S1、ゲート電極G1およびドレイン領域D1が、半導体基板の一方の面側に、互いに並行に配置されている。しかしながら、チャネル形成領域C2はこれらに対して平行ではなく、図5(a)に示すように、各単位セルU1において、不純物拡散によるチャネル形成領域C2のストライプに沿った先端部C2aが、ストライプの中心軸に対して傾いて配置されている。すなわち、図5(a)および図5(b)〜(d)に示すように、各単位セルU1で、ストライプと直交する方向において、チャネル形成領域C2の先端位置が、ソース領域S1の先端位置に対して、ストライプに沿って連続的に変化するように設定された構造となっている。
図5のMOS型トランジスタ101では、図1のMOS型トランジスタ100と同様にゲート電極G1のストライプに沿った一方の端部G1aがストライプの中心軸に対して平行に配置されており、ソース領域S1が、ゲート電極G1を介したイオン注入とその後の熱拡散により形成される。従って、MOS型トランジスタ100におけるソース領域S1の端部S1aも、ストライプの中心軸に対して平行な直線である。これに対して、チャネル形成領域C2は、図5(b)〜(d)に示すように、レジストマスクR1を介したイオン注入とその後の熱拡散により形成される。このレジストマスクR1の一方の端部R1aは、図5(a)に示すように、ストライプの中心軸に対して傾いて配置された直線となっている。このため、ストライプに沿ったチャネル形成領域C2の先端部C2aも、ストライプの中心軸およびソース領域S1の先端部S1aに対して傾いて配置された直線となる。
図6(a)は、MOS型トランジスタ101のチャネル形成領域C2の不純物濃度分布を示す図であり、図6(b)は、閾値電圧分布を示す図である。図6(a),(b)の横軸は、図5(a)に示すソース領域S1の先端部S1aに沿った方向を示しており、図5(a)においてチャネル形成領域C2におけるソース領域S1の先端に隣接した位置a,b,cが、図6(a),(b)の位置a,b,cに対応している。
図6(a),(b)に示すように、図5のMOS型トランジスタ101においては、図1のMOS型トランジスタ100と異なり、各単位セルU1でのソース領域S1の先端部S1aに沿った方向におけるチャネル形成領域C2の不純物濃度と閾値電圧が、一定値ではなく、連続的に変化するように設定されている。
ここで、一つの工程で形成されるストライプ状のチャネル形成領域C2の不純物濃度は、ストライプと直交する方向において、熱拡散された該チャネル形成領域C2の先端からの距離に依存する。MOS型トランジスタ101においては、図5(a)に示すように、ストライプの中心軸に対して平行に配置されたソース領域S1のストライプと直交する方向にある先端位置a,b,cは、ストライプに沿って一定の距離にある。一方、チャネル形成領域C2のストライプと直交する方向にある先端位置は、前述したように、ストライプに沿って連続的に変化するように設定されている。このため、図5のMOS型トランジスタ101においては、図6(a)に示すように、チャネル形成領域C2におけるソース領域S1の先端に隣接した位置での不純物濃度を、ストライプに沿って連続的に変化させることができる。また、これに伴って、図6(b)に示すように、MOS型トランジスタ101の閾値電圧が、ストライプに沿って連続的に変化するようになる。
従って、図5に示すMOS型トランジスタ101においては、図4で説明したように、閾値電圧Vthが異なるMOS型トランジスタが順番にオン動作して、全体のチャネル電流Icがある程度緩やかに立ち上がる特性を持ったMOS型トランジスタとすることができる。すなわち、図5のMOS型トランジスタ101においては、各単位セルU1における閾値電圧Vthの異なる部分は、ゲート電圧Vgが同時に印加されてゲート電極G1への充電が同時であっても、上記閾値電圧Vthの異なる部分が同時にオンせずに、閾値電圧Vthの小さな部分からチャネルがオンしていく。逆に、ゲート電圧Vgをゼロにしてゲート電極G1から電荷を引き抜く場合には、閾値電圧Vthの大きな部分からチャネルがオフしていく。従って、図5のMOS型トランジスタ101においては、閾値電圧Vthが一定値に設定されている図1のMOS型トランジスタ100に較べて、電流波形の立ち上がりと立下りを緩やかにでき、これによってスイッチングノイズとスイッチング損失の増大を抑制することができる。
このように、図5のMOS型トランジスタ101においては、各単位セルU1において閾値電圧Vthを連続的に変化させることで、単位セルU1内の各部を一斉に起動・停止しないようにして、動作タイミングをずらせるようにしている。従って、図5のMOS型トランジスタ101は、従来のようなドレイン電圧の立ち上がり波形を鈍らせてスイッチングノイズを抑制するための特別なゲート駆動回路を必要としていない。このため、図5のMOS型トランジスタ101は、小型で安価なMOS型トランジスタとすることができる。
以上のようにして、図5のMOS型トランジスタ101は、電力用途のスイッチング回路に用いられる、高速スイッチングが可能なMOS型トランジスタであって、スイッチングノイズとスイッチング損失を抑制した、小型で安価なMOS型トランジスタとすることができる。
尚、前述したように、MOS型トランジスタの閾値電圧は、主として、チャネル形成領域の不純物濃度とゲート酸化膜厚で決まる。従って、MOS型トランジスタの各単位セルで閾値電圧をストライプに沿って連続的に変化するように設定する場合、前述したように、ゲート酸化膜厚の設定によってもできないことはない。しかしながら、図5のMOS型トランジスタ101のように、チャネル形成領域C2の不純物濃度を連続的に変化させるほうが、一枚のマスク工程の追加のみで実現することができるためより好ましい。これにより、スイッチングノイズとスイッチング損失を抑制した図5に示すMOS型トランジスタ101を、安価に製造することができる。
図7は、図5のMOS型トランジスタ101の変形例であるMOS型トランジスタ102を模式的に示した図で、図7(a)は、MOS型トランジスタ102の平面図である。また、図7(b)〜(d)は、それぞれ、図7(a)の一点鎖線A1−A1、一点鎖線A2−A2および一点鎖線A3−A3での断面図である。尚、図7に示すMOS型トランジスタ102において、図5に示したMOS型トランジスタ101と同様の部分については、同じ符号を付した。
また、図8(a)は、MOS型トランジスタ102のチャネル形成領域C3の不純物濃度分布を示す図であり、図8(b)は、閾値電圧分布を示す図である。図8(a),(b)の横軸は、図7(a)に示すソース領域S1の先端部S1aに沿った方向を示しており、図7(a)においてチャネル形成領域C3におけるソース領域S1の先端に隣接した位置a1,a2,a3が、図8(a),(b)の位置a1,a2,a3に対応している。
図7に示すMOS型トランジスタ102においては、図5に示したMOS型トランジスタ101と異なり、単位セルU1内の各ソースコンタクトScで構成されるサブ単位セルにおいて、ストライプと直交する方向において、チャネル形成領域C3の先端位置が、ソース領域S1の先端位置に対して、ストライプに沿って連続的に変化するように設定された構成となっている。このチャネル形成領域C3も、図5のMOS型トランジスタ101の場合と同様にして、図7(b)〜(d)に示すように、レジストマスクR2を介したイオン注入とその後の熱拡散により形成される。このレジストマスクR2の一方の端部R2aは、図7(a)に示すように、各ソースコンタクトScで構成されるサブ単位セルにおいて、ストライプの中心軸に対して傾いて配置された直線となっている。このため、ストライプに沿ったチャネル形成領域C3の先端部C3aも、各ソースコンタクトScで構成されるサブ単位セルにおいて、ストライプの中心軸およびソース領域S1の先端部S1aに対して傾いて配置された直線となる。
図8(a),(b)に示すように、図7に示すMOS型トランジスタ102においては、図5のMOS型トランジスタ101に較べて、チャネル形成領域C3の不純物濃度と閾値電圧を、各単位セルU1においてより均一に細かく連続的に変化させることができる。従って、図5のMOS型トランジスタ101に較べて、図8のMOS型トランジスタ102の特性を、より安定化させることができる。
図9は、本発明の別の例であるMOS型トランジスタ103を模式的に示した図で、図9(a)は、MOS型トランジスタ103の平面図である。また、図9(b)〜(d)は、それぞれ、図9(a)の一点鎖線A−A、一点鎖線B−Bおよび一点鎖線C−Cでの断面図である。尚、図7に示すMOS型トランジスタ103において、図5に示したMOS型トランジスタ101と同様の部分については、同じ符号を付した。
図5のMOS型トランジスタ101においては、ゲート電極G1を介したイオン注入と不純物拡散によるソース領域S1のストライプに沿った先端部S1aが、ストライプの中心軸に対して平行に配置され、レジストマスクR1を介したイオン注入と不純物拡散によるチャネル形成領域C2のストライプに沿った先端部C2aが、ストライプの中心軸に対して傾いて配置されていた。逆に、図9のMOS型トランジスタ103においては、ゲート電極G2を介したイオン注入と不純物拡散によるソース領域S2のストライプに沿った先端部S2aが、ストライプの中心軸に対して傾いて配置されている。一方、レジストマスクR3の一方の端部R3aは、図9(a)に示すように、ストライプの中心軸に対して平行に配置された直線となっており、レジストマスクR3を介したイオン注入と不純物拡散によるチャネル形成領域C4のストライプに沿った先端部C4aが、ストライプの中心軸に対して平行に配置されている。
前述したように、一つの工程で形成されるストライプ状のチャネル形成領域C4の不純物濃度は、ストライプと直交する方向において、熱拡散された該チャネル形成領域C4の先端からの距離に依存する。MOS型トランジスタ103においては、図9(a)に示すように、ストライプの中心軸に対して平行に配置されたチャネル形成領域C4のストライプと直交する方向にある先端位置は、ストライプに沿って一定の距離にある。一方、ソース領域S2のストライプと直交する方向にある先端位置は、ストライプに沿って連続的に変化するように設定されている。このため、図9のMOS型トランジスタ103においても、チャネル形成領域C4におけるソース領域S2の先端に隣接した位置での不純物濃度をストライプに沿って連続的に変化させることができる。これによって、図6(a),(b)に示した図5のMOS型トランジスタ101についての不純物濃度分布と閾値電圧分布と同様の分布が、図9のMOS型トランジスタ103についても得られる。
従って、図9のMOS型トランジスタ103についても、図5のMOS型トランジスタ101と同様にして、電力用途のスイッチング回路に用いられる、高速スイッチングが可能なMOS型トランジスタであって、スイッチングノイズとスイッチング損失を抑制した、小型で安価なMOS型トランジスタとすることができる。
尚、図9のMOS型トランジスタ103についても、図7のMOS型トランジスタ102のように、単位セルU1内の各ソースコンタクトScで構成されるサブ単位セルにおいて、ストライプと直交する方向において、ソース領域S2の先端位置が、チャネル形成領域C4の先端位置に対して、ストライプに沿って連続的に変化するように設定された構成としてもよい。これにより、図9のMOS型トランジスタ103に較べて、上記MOS型トランジスタの閾値電圧を各単位セルU1においてより均一に細かく連続的に変化させることができ、上記MOS型トランジスタの特性をより安定化させることができる。
以上の図5〜図9に示したMOS型トランジスタ101〜103については、次の図10に示す設定を追加することで、閾値電圧の可変範囲をより広げることができる。図10(a)は、ソース領域の先端部に沿った方向におけるチャネル形成領域の平均不純物濃度分布を示す図であり、図10(b)は、ソース領域の先端部に沿った方向におけるゲート酸化膜厚の分布を示す図である。
図10(a)に示すMOS型トランジスタは、ストライプに沿った3個の連続する単位セルU1において、チャネル形成領域の平均不純物濃度が、それぞれ、異なる値に設定された構成となっている。具体的には、チャネル形成領域のイオン注入を3回に分け、ドーズ量を変える、もしくはマスクをずらせながら重ねイオン注入を行い、図10(a)に示すパターンを形成する。これにより、不純物濃度の設定による図5〜図9に示したMOS型トランジスタ101〜103の閾値電圧の可変範囲をより広げることができると共に、該閾値電圧を上記MOS型トランジスタの全体に渡って均一に分散させることができる。
図10(b)に示すMOS型トランジスタは、ストライプに沿った3個の連続する単位セルにおいて、ゲート酸化膜厚が、それぞれ、異なる値に設定された構成となっている。具体的には、一度厚いゲート酸化膜を形成したのち、レジストマスクで部分的にゲート酸化膜をエッチングして厚みを変え、図10(b)に示すパターンを形成する。MOS型トランジスタの閾値電圧は、前述したようにゲート酸化膜厚によっても変化させることができるため、図10(b)に示すゲート酸化膜厚の異なる設定を図5〜図9に示したMOS型トランジスタ101〜103に追加することで、不純物濃度の設定による上記した閾値電圧の可変範囲をより広げることができると共に、該閾値電圧を上記MOS型トランジスタの全体に渡って均一に分散させることができる。
以上示したように、上記したMOS型トランジスタは、電力用途のスイッチング回路に用いられる、高速スイッチングが可能なMOS型トランジスタであって、スイッチングノイズとスイッチング損失を抑制した、小型で安価なMOS型トランジスタとなっている。
尚、上記図1〜図10の説明に用いたMOS型トランジスタは、いずれも、ソース領域とドレイン領域が半導体基板の主面側の表層部に形成され、キャリアが半導体基板の横方向に流れる、横型のMOS型トランジスタであった。しかしながら、本発明のMOS型トランジスタはこれに限らず、ソース領域(エミッタ領域)とドレイン領域(コレクタ領域)がそれぞれ半導体基板の主面側と裏面側に形成され、キャリアが半導体基板の縦方向に流れる、縦型のMOS型トランジスタやIGBT(Insulated GateBipolar Transistor)であってもよい。
電力用途に用いられる従来の代表的なMOS型トランジスタ100を模式的に示した図で、(a)は、MOS型トランジスタ100の平面図である。また、(b)〜(d)は、それぞれ、(a)の一点鎖線A−A、一点鎖線B−Bおよび一点鎖線C−Cでの断面図である。 (a)は、MOS型トランジスタ100のチャネル形成領域C1の不純物濃度分布を示す図であり、(b)は、閾値電圧分布を示す図である。 同じ閾値電圧を有するN個のMOS型トランジスタを並列動作させた場合の特性を示す図で、(a)は、ゲート電圧Vgとチャネル電流Icの関係を示す図であり、(b)は、経過時間tとチャネル電流Icの関係を示す図である。 異なる閾値電圧を有するN個のMOS型トランジスタを並列動作させた場合の特性を示す図で、(a)は、ゲート電圧Vgとチャネル電流Icの関係を示す図であり、(b)は、経過時間tとチャネル電流Icの関係を示す図である。 本発明の一例であるMOS型トランジスタ101を模式的に示した図で、(a)は、MOS型トランジスタ101の平面図である。また、(b)〜(d)は、それぞれ、(a)の一点鎖線A−A、一点鎖線B−Bおよび一点鎖線C−Cでの断面図である。 (a)は、MOS型トランジスタ101のチャネル形成領域C2の不純物濃度分布を示す図であり、(b)は、閾値電圧分布を示す図である。 MOS型トランジスタ101の変形例であるMOS型トランジスタ102を模式的に示した図で、(a)は、MOS型トランジスタ102の平面図である。また、(b)〜(d)は、それぞれ、(a)の一点鎖線A1−A1、一点鎖線A2−A2および一点鎖線A3−A3での断面図である。 (a)は、MOS型トランジスタ102のチャネル形成領域C3の不純物濃度分布を示す図であり、(b)は、閾値電圧分布を示す図である。 本発明の別の例であるMOS型トランジスタ103を模式的に示した図で、(a)は、MOS型トランジスタ103の平面図である。また、(b)〜(d)は、それぞれ、(a)の一点鎖線A−A、一点鎖線B−Bおよび一点鎖線C−Cでの断面図である。 (a)は、ソース領域の先端部に沿った方向におけるチャネル形成領域の平均不純物濃度分布を示す図であり、(b)は、ソース領域の先端部に沿った方向におけるゲート酸化膜厚の分布を示す図である。
符号の説明
100〜103 MOS型トランジスタ
S1,S2 ソース(n+)領域
S1a,S2a ソース領域の先端部
Sc ソースコンタクト
C1〜C4 チャネル形成領域
C1a〜C4a チャネル形成領域の先端部
R1〜R3 レジストマスク
R1a〜R3a レジストマスクの一方の端部
G1,G2 ゲート電極
G1a,G2a ゲート電極の一方の端部
D1 ドレイン(n+)領域
Dc ドレインコンタクト
U1 単位セル

Claims (9)

  1. ストライプ状のソース領域、チャネル形成領域およびゲート電極が、半導体基板の一方の面側に、互いに略並行に配置されてなる平面ゲート構造のMOS型トランジスタであって、
    複数個のソースコンタクトが、前記ソース領域のストライプに沿って、等間隔に並んで配置され、
    前記並んで配置された所定数個の連続するソースコンタクトで、単位セルが構成され、
    前記MOS型トランジスタが、前記単位セルの集合体で構成されてなり、
    前記単位セルにおいて、
    前記MOS型トランジスタの閾値電圧が、前記ストライプに沿って連続的に変化するように設定されてなることを特徴とするMOS型トランジスタ。
  2. 前記単位セルにおいて、
    前記チャネル形成領域における前記ソース領域の先端に隣接した位置での不純物濃度が、前記ストライプに沿って連続的に変化するように設定されてなることを特徴とする請求項1に記載のMOS型トランジスタ。
  3. 前記ゲート電極の前記ストライプに沿った一方の端部と、前記ゲート電極を介したイオン注入と前記端部からの不純物拡散による前記ソース領域の前記ストライプに沿った先端部とが、前記ストライプの中心軸に対して平行に配置されてなり、
    前記単位セルにおいて、
    不純物拡散による前記チャネル形成領域の前記ストライプに沿った先端部が、前記ストライプの中心軸に対して傾いて配置され、
    前記ストライプと直交する方向において、前記チャネル形成領域の先端位置が、前記ソース領域の先端位置に対して、前記ストライプに沿って連続的に変化するように設定されてなることを特徴とする請求項2に記載のMOS型トランジスタ。
  4. 前記単位セル内の各ソースコンタクトで構成されるサブ単位セルにおいて、
    前記ストライプと直交する方向において、前記チャネル形成領域の先端位置が、前記ソース領域の先端位置に対して、前記ストライプに沿って連続的に変化するように設定されてなることを特徴とする請求項3に記載のMOS型トランジスタ。
  5. 不純物拡散による前記チャネル形成領域の前記ストライプに沿った先端部が、前記ストライプの中心軸に対して平行に配置されてなり、
    前記単位セルにおいて、
    前記ゲート電極の前記ストライプに沿った一方の端部と、前記ゲート電極を介したイオン注入と前記端部からの不純物拡散による前記ソース領域の前記ストライプに沿った先端部とが、前記ストライプの中心軸に対して傾いて配置され、
    前記ストライプと直交する方向において、前記ソース領域の先端位置が、前記チャネル形成領域の先端位置に対して、前記ストライプに沿って連続的に変化するように設定されてなることを特徴とする請求項3に記載のMOS型トランジスタ。
  6. 前記単位セル内の各ソースコンタクトで構成されるサブ単位セルにおいて、
    前記ストライプと直交する方向において、前記ソース領域の先端位置が、前記チャネル形成領域の先端位置に対して、前記ストライプに沿って連続的に変化するように設定されてなることを特徴とする請求項5に記載のMOS型トランジスタ。
  7. 前記チャネル形成領域が、レジストマスクを介したイオン注入により形成されてなることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一項に記載のMOS型トランジスタ。
  8. 前記ストライプに沿った所定数個の連続する単位セルにおいて、
    前記チャネル形成領域の平均不純物濃度が、それぞれ、異なる値に設定されてなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のMOS型トランジスタ。
  9. 前記ストライプに沿った所定数個の連続する単位セルにおいて、
    ゲート酸化膜厚が、それぞれ、異なる値に設定されてなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のMOS型トランジスタ。
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