JP2006245477A - 半導体装置 - Google Patents

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山 公 一 杉
Hideaki Ninomiya
宮 英 彰 二
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Abstract

【課題】 スイッチング速度の制御性を改善し、ノイズの小さい半導体装置を提供する。
【解決手段】 半導体装置100は、面11および面12を有する第1のベース層10と、面11上に設けられた第2のベース層20と、第1のベース層に達するトレンチ70と、ゲート絶縁膜80を介してトレンチの内部に埋め込まれたゲート電極90と、隣り合うトレンチ間において対向する第1の側壁に隣接するように設けられたソース層91と、第2のベース層およびソース層に接続されたエミッタ電極93と、第1の側壁とは反対側の第2の側壁に隣接したダミー領域と、面12上に設けられたコレクタ層40と、コレクタ電極50とを備えたIEGT、および、アノードがエミッタ電極に接続され、カソードがダミー領域に接続されたダイオード150を備え、ダイオード150の降伏電圧Vaが閾値電圧Vt以下である。
【選択図】 図1

Description

本発明は半導体装置に関する。
パワーエレクトロニクス分野では、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)またはIEGT(Injection Enhanced Gate Transistor)が電力用スイッチング素子として開発されている。
IEGTは、n型ベース層とp型ベース層とが積層された構造を有する。コレクタがn型ベース層の裏面に形成され、エミッタがp型ベース層の表面に形成されている。トレンチゲートがp型ベース層を貫通して、n型ベース層に達するように形成されている。エミッタ電極に接続されるソース層は、隣り合うトレンチゲート間にあるp型ベース層の表面領域に形成されている。
IEGTは、隣り合うトレンチゲート間にソース層が設けられていないダミー領域を有する。ダミー領域の形態は、主にいくつかの形態(ケース1〜3)に分けることができる。
ダミー領域のp型ベース層は、エミッタ電極に接続されておらず、浮遊状態にある場合がある(ケース1)。ダミー領域のp型ベース層は、抵抗を介してエミッタ電極に接続されている場合がある(ケース2)。ダミー領域は、トレンチゲートと同じ構造を有するダミートレンチ構造を備え、このダミートレンチ構造がエミッタに接続されている(ケース3)。ケース3において、通常、ダミー領域のp型ベース層はエミッタ電極に接続されておらず、浮遊状態である。
ケース1では、ダミー領域のp型ベース層が浮遊状態であるので、IEGTがターンオンするとき、ゲート電位の上昇、及び、コレクタ電位の低下に伴い、このp型ベース層の電位も大きく変化する。これにより、見かけ上、ゲート−コレクタ間容量Cgcが増大し、その結果、ターンオン速度が遅くなる。即ち、ターンオン損失が増大するという問題が生じる。
ケース2では、IEGTがターンオンするとき、コレクタからの正孔注入がない期間はダミー領域のp型ベース層とエミッタ電極との間の抵抗に電流が流れず、このp型ベース層の電位はエミッタ電位に等しい。そして、コレクタからの正孔注入が始まった瞬間において、正孔はダミー領域のp型ベース層を介してもエミッタ電極に流れるため、ダミー領域のp型ベース層の電位は抵抗での電圧降下によって瞬間的に上昇する。これにより、ゲート電位が不安定となり、ターンオン速度が非常に速くなるため、ノイズが発生しやすいという問題が生じる。
この問題を解決するために、p型ベース層とエミッタ電極との間の抵抗を適切な値に設定する方法がある。しかしながら、この抵抗は通常、ダミー領域とその周辺の拡散層の抵抗を利用するため、チップ全体で適切な値に設定することは困難である。
ケース3では、ダミー領域内にエミッタ電位にあるダミートレンチ構造が備えられているが、これにより、ダミー領域のp型ベース層が浮遊状態であっても、ケース1とはターンオン動作が異なることが発明者の調査によって明らかとなった。即ち、IEGTがターンオンするとき、ゲート電位の上昇に伴っては、このp型ベース層の電位は大きく変化しない。そして、コレクタからの正孔注入が始まった瞬間において、正孔はダミー領域のp型ベース層にも流れこみ、ダミー領域のp型ベース層の電位が瞬間的に上昇する。これにより、結果的にケース2と同様に、ゲート電位が不安定となり、ターンオン速度が非常に速くなるため、ノイズが発生しやすいという問題が生じる。 ダミー領域のp型ベース層が抵抗を介してエミッタ電極に接続されている場合も同様である。
また、ケース3では、ダミートレンチの底部にも強電界が発生するため、ダミートレンチの底部絶縁膜の絶縁破壊に注意する必要があった。
以上のように、ダミー領域の形態によってターンオン動作が異なるが、それぞれ、ターンオン損失とノイズとの調和を図るためには、ゲート電極とゲート駆動回路との間に挿入されるゲート抵抗を調整する必要がある。ここで、ゲート抵抗はゲート電極の充放電速度を変化させるものであり、当然ながらターンオフ速度にも影響する。従って、良好なターンオン特性を得るには、ターンオンとターンオフとでゲート抵抗を切り替えるか、ターンオフ特性を犠牲にする必要があった。
特開2004−153112号公報 特開2000−307116号公報 特開2004−39838号公報
スイッチング速度の制御性を改善し、ノイズの小さい半導体装置を提供する。
本発明に係る実施形態に従った半導体装置は、第1の面および第2の面を有する第1導電型の第1のベース層と、前記第1の面上に設けられた第2導電型の第2のベース層と、前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のトレンチと、前記複数のトレンチのそれぞれの内壁に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜を介して前記複数のトレンチのそれぞれの内部に埋め込まれたゲート電極と、隣り合う前記トレンチ間において、これらのトレンチの対向する第1の側壁に隣接するように設けられた第1導電型のソース層と、前記第2のベース層および前記ソース層に電気的に接続されたエミッタ電極と、前記トレンチの側壁のうち前記第1の側壁の反対側にある第2の側壁に隣接し、前記ソース層が設けられていないダミー領域と、前記第2の面上に設けられたコレクタ層と、前記コレクタ層上に設けられたコレクタ電極とを備え、或る閾値電圧を有する絶縁ゲート型半導体素子、および、
アノードが前記エミッタ電極に接続され、カソードが前記ダミー領域に接続されたツェナーダイオードを備え、
前記ツェナーダイオードのツェナー電圧が前記閾値電圧と等しいかまたはそれ未満である。
本発明に係る他の実施形態に従った半導体装置は、第1の面および第2の面を有する第1導電型の第1のベース層と、前記第1の面上に設けられた第2導電型の第2のベース層と、前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のゲートトレンチと、前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内壁に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜を介して前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内部に埋め込まれたゲート電極と、隣り合う前記ゲートトレンチ間において、これらのゲートトレンチの対向する第1の側壁に隣接するように設けられた第1導電型のソース層と、前記第2のベース層および前記ソース層に電気的に接続されたエミッタ電極と、前記ゲートトレンチの側壁のうち前記第1の側壁の反対側にある第2の側壁に隣接し、前記ソース層が設けられていないダミー領域と、前記ダミー領域において、前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のダミートレンチと、前記複数のダミートレンチのそれぞれの内壁に形成されたダミー絶縁膜と、前記ダミー絶縁膜を介して前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内部に埋め込まれ、前記エミッタ電極に接続されたダミー電極と、前記第2の面上に設けられたコレクタ層と、前記コレクタ層上に設けられたコレクタ電極とを備えた絶縁ゲート型半導体素子、および、
アノードが前記エミッタ電極に接続され、カソードが前記ダミー領域内の前記第2のベース層に接続されたツェナーダイオードを備えている。
本発明に係るさらに他の実施形態に従った半導体装置は、第1の面および第2の面を有する第1導電型の第1のベース層と、前記第1の面上に設けられた第2導電型の第2のベース層と、前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のゲートトレンチと、前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内壁に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜を介して前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内部に埋め込まれたゲート電極と、隣り合う前記ゲートトレンチ間において、これらのゲートトレンチの対向する第1の側壁に隣接するように設けられた第1導電型のソース層と、前記第2のベース層および前記ソース層に電気的に接続されたエミッタ電極と、前記ゲートトレンチの側壁のうち前記第1の側壁の反対側にある第2の側壁に隣接し、前記ソース層が設けられていないダミー領域と、前記ダミー領域において、前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のダミートレンチと、前記複数のダミートレンチのそれぞれの内壁に形成されたダミー絶縁膜と、前記ダミー絶縁膜を介して前記複数のダミートレンチのそれぞれの内部に埋め込まれ、前記エミッタ電極に接続されたダミー電極と、前記第2の面上に設けられたコレクタ層と、前記コレクタ層上に設けられたコレクタ電極とを備え、
前記ダミー絶縁膜の膜厚は、前記ゲート絶縁膜の膜厚よりも厚い。
本発明に係るさらに他の実施形態に従った半導体装置は、第1の面および第2の面を有する第1導電型の第1のベース層と、前記第1の面上に設けられた第2導電型の第2のベース層と、前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のゲートトレンチと、前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内壁に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜を介して前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内部に埋め込まれたゲート電極と、隣り合う前記ゲートトレンチ間において、これらのゲートトレンチの対向する第1の側壁に隣接するように設けられた第1導電型のソース層と、前記第2のベース層および前記ソース層に電気的に接続されたエミッタ電極と、前記ゲートトレンチの側壁のうち前記第1の側壁の反対側にある第2の側壁に隣接し、前記ソース層が設けられていないダミー領域と、前記ダミー領域において、前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のダミートレンチと、前記複数のダミートレンチのそれぞれの内壁に形成されたダミー絶縁膜と、前記ダミー絶縁膜を介して前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内部に埋め込まれ、前記エミッタ電極に接続されたダミー電極と、前記第2の面上に設けられたコレクタ層と、前記コレクタ層上に設けられたコレクタ電極とを備え、
前記ダミートレンチの深さは、前記ゲートトレンチの深さよりも浅い。
本発明に係るさらに他の実施形態に従った半導体装置は、第1の面および第2の面を有する第1導電型の第1のベース層と、前記第1の面上に設けられた第2導電型の第2のベース層と、前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のゲートトレンチと、前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内壁に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜を介して前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内部に埋め込まれたゲート電極と、隣り合う前記ゲートトレンチ間において、これらのゲートトレンチの対向する第1の側壁に隣接するように設けられた第1導電型のソース層と、前記第2のベース層および前記ソース層に電気的に接続されたエミッタ電極と、前記ゲートトレンチの側壁のうち前記第1の側壁の反対側にある第2の側壁に隣接し、前記ソース層が設けられていないダミー領域と、前記ダミー領域において、前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のダミートレンチと、前記複数のダミートレンチのそれぞれの内壁に形成されたダミー絶縁膜と、前記ダミー絶縁膜を介して前記複数のダミートレンチのそれぞれの内部に埋め込まれ、前記エミッタ電極に接続されたダミー電極と、前記第2の面上に設けられたコレクタ層と、前記コレクタ層上に設けられたコレクタ電極とを備え、前記ダミートレンチ、前記ダミー絶縁膜および前記ダミー電極は、前記ダミートレンチが延伸している方向に間引かれていることを特徴とする。
本発明に従った半導体装置は、スイッチング速度の制御性が良く、尚かつ、ノイズが小さい。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。以下の実施形態において、n型の要素に代えてp型の要素を用い、尚且つ、p型の要素に代えてn型の要素を用いても本発明の効果は失われない。
図1は、本発明に係る第1の実施形態に従った半導体装置100の構成を示す図である。図の括弧内には、導電型が示されている。
半導体装置100は、n型の第1のベース層10と、p型の第2のベース層20と、n型バッファ層30と、p型コレクタ層40と、コレクタ電極50と、絶縁膜60と、トレンチ70と、ゲート絶縁膜80と、ゲート電極90と、ソース層91と、エミッタ電極93と、ダミー電極95と、ダイオード150とを備えている。
第1のベース層10は、第1の面11および第2の面12を有する。第2のベース層20は、第1の面11上に設けられている。トレンチ70は、第2のベース層20を貫通して第1のベース層10に達するように形成されている。ゲート絶縁膜80は、各トレンチ70の内壁に形成されている。ゲート電極90は、ゲート絶縁膜80を介して各トレンチ70の内部に埋め込まれている。
n型ソース層91は、隣り合う2つのトレンチ70の間にあるp型ベースの表面領域に形成されており、この2つのトレンチ70の対向する第1の側壁71に隣接するように設けられている。エミッタ電極93は、第2のベース層20およびソース層91に電気的に接続されている。
ダミー領域は、トレンチ70の側壁のうち第1の側壁71の反対側にある第2の側壁72に隣接している。しかし、ダミー領域には、導電変調を増大させるために、ソース層91及びエミッタ電極93が設けられていない。従って、ダミー領域内の第2のベース層20は、実際には、ベースとして作用しない。従って、便宜上、ダミー領域内の第2のベース層20はダミー層21とする。
さらに、ダミー電極95がダミー層21に電気的に接続されるように形成されている。ダイオード150は、エミッタ電極93とダミー電極95との間に接続されている。ダイオード150のアノードはエミッタ電極93に接続され、そのカソードはダミー層21に接続されている。ダイオード150は、IEGTと同一チップに一体形成することが好ましいが、IEGTとは別チップに製造され、製造後にIEGTと接続してもよい。
コレクタ層40は、n型バッファ層30を介して第1のベース層10の第2の面12上に設けられている。コレクタ電極50がコレクタ層40上に設けられている。
第1および第2のベース層10、20、21、バッファ層30、コレクタ層40およびソース層91は、例えば、不純物を含有するシリコンである。ゲート絶縁膜80は、例えば、シリコン酸化膜である。ゲート電極90は、例えば、ドープトポリシリコンである。コレクタ電極50、エミッタ電極93およびダミー電極95は、例えば、導電性の金属またはシリサイドである。
ダイオード150の断面は図示していないが、ダイオード150は、n型のポリシリコンおよびp型のポリシリコンからなるpn接合を有するダイオードである。
IGBT、IEGTは低オン電圧を得るために、飽和領域で使用される。即ち、オン状態でのゲート電圧は、ゲート閾値電圧より十分大きく、且つ、ゲート絶縁膜の絶縁破壊電圧より十分小さく設定される。本実施例では、良好なターンオン動作を実現するために、ダイオード150の降伏電圧は、IEGTのゲート閾値電圧に等しいかまたはそれ未満に設定されている。ただし、ゲート閾値電圧とは、IEGTがある値の電流(最大定格電流以下)を流すために必要なゲート電圧を意味し、数V程度の幅を有するものとする。
次に、半導体装置100のターンオン時の動作を説明する。
図2は、半導体装置100のターンオン時におけるゲート電圧Vgおよびダミー領域におけるダミー層21の電位Vd(以下、ダミー電圧Vdという)の関係を示す模式図である。実線は、ゲート電圧Vgを示し、破線は、ダミー電圧Vdを示す。VeはエミッタEの電位である。Vaは降伏電圧である。Vbは、ダミー電圧Vdが降伏電圧Vaと等しいときのゲート電圧である。VtはIEGTのゲート閾値電圧である。
まず、ゲートGの電圧VgをエミッタEの電圧Veよりも高い電位へ上昇させる(時点t0)。時点t0〜t1において、ダミー電圧Vdは降伏電圧Vaよりもまだ小さいので、ダミー層21は浮遊状態である。従って、ダミー電圧Vdは、ゲート電圧Vgの上昇に伴って上昇する。
時点t1において、ダミー電圧Vdが降伏電圧Vaに達すると、ダイオード150がブレークダウンする。これにより、ダミー電圧Vdは、降伏電圧Vaを超えない。即ち、ダミー電圧Vdが降伏電圧Vaに達する(時点t1)までは、半導体装置100は上述のケース1と同様に動作するが、時点t1を過ぎると、ダミー電圧Vdは、ケース1と異なり、降伏電圧Vaを維持する。
時点t2において、ゲート電圧Vgが、IEGTのゲート閾値電圧に達すると、IEGTのコレクタ電位が低下し始め、その低下とともにダミー領域の電位Vdが低下する。しかし、ダミー電圧Vdは降伏電圧Va以下であるので、ダミー電圧Vdは、ケース1の場合よりも早くオン状態の定常値まで低下する。その結果、ターンオンミラー期間が短くなり、ターンオン損失が低減される。一方、ターンオン時のIEGTのコレクタ電流変化率は時点t1とt2との間のVg変化率に依存する。しかし、VdはVaに固定されているため、Vg変化率はケース1より小さくなる。従って、電流変化率が小さく低ノイズのIEGTを得ることができる。
また、ダイオード150の降伏電圧Vaにより、ターンオンにおける損失と電流変化率を調整することができるため、ターンオフにおけるゲート抵抗と共通にすることが可能となる。
さらに好ましくは、降伏電圧VaはIEGTのオン電圧Vonよりも高い。これにより、IEGTがオン状態であるときに、正孔が第1のベース層10に充分に蓄積することが可能となる。ただし、この場合、IEGTのオン電圧Vonは、その閾値電圧Vtよりも低い必要がある。
以上、ダミー領域のp型ベース層21がダイオード150を介してのみエミッタ電極93に接続しているとして説明したが、同時に抵抗を介して接続されていても同様の効果が得られる。抵抗での電圧降下によるp型ベース層21の電位上昇がダイオードの降伏電圧で制限され、ゲート電位が不安定となるのが抑制されるからである。
(第2の実施形態)
図3は、本発明に係る第2の実施形態に従った半導体装置200の構成を示す図である。半導体装置200は、p型の第2のベース層20が、ウェル状に形成されている点で半導体装置100と異なる。本実施形態の他の要素は、第1の実施形態の要素と同様でよい。
半導体装置200の動作は、半導体装置100と同様である。従って、第2の実施形態もまた、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
図4は、本発明に係る第3の実施形態に従った半導体装置300の構成を示す図である。半導体装置300は、ダミー領域にダミートレンチ構造310を備えており、ダミー領域のp型ベース層が、トレンチ70とダミートレンチ構造310とに挟まれた部分21と、両側をダミートレンチ構造310に挟まれた部分22に分けられている点で第1の実施形態による半導体装置100と異なる。
さらに、ダミー電極95がダミー層21に電気的に接続されるように形成されている。ダイオード150は、エミッタ電極93とダミー電極95との間に接続されている。ダイオード150のアノードはエミッタ電極93に接続され、そのカソードはダミー層21に接続されている。なお、ダミー電極95とダイオード150は、p型ダミー層22側にも追加的に設けることができる。
ダミートレンチ構造310は、ダミートレンチ370と、ダミー絶縁膜380と、ダミー電極390とを備えている。ダミートレンチ370、ダミー絶縁膜380およびダミー電極390は、それぞれトレンチ70、ゲート絶縁膜80およびゲート電極90と同じ構成でよい。ただし、ダミー電極390は、エミッタEに接続されている。半導体装置300の他の要素は、半導体装置100の要素と同様である。
ダイオード150の降伏電圧は、良好なターンオン動作を実現するために、IEGTのゲート閾値電圧に等しいかまたはそれ未満に設定されている。
半導体装置300は、上述のケース3のように、ダミートレンチ構造310がゲート容量低減のためにエミッタに接続されている。ダミー領域のp型ベース層21は、ダイオード150を介してのみエミッタ電極93に接続していてもよいし、同時に図示しない断面において抵抗を介して接続していても良い。
コレクタからの正孔注入が始まった瞬間における、ダミー領域のp型ベース層21の電位の瞬間的上昇が、ダイオード150の降伏電圧で制限されるため、ゲート電位が不安定となるのを抑制することができる。
また、ダイオード150の降伏電圧Vaにより、ターンオンにおける損失と電流変化率を調整することができるため、ターンオフにおけるゲート抵抗と共通にすることが可能となる。
(第4の実施形態)
図5は、本発明に係る第4の実施形態に従った半導体装置400の断面図である。半導体装置400は、第2の実施形態による半導体装置200と同じ構成を有する。半導体装置400では、IEGTおよびダイオード150が同一チップに一体形成されている。
ダイオード150は、n型ポリシリコン151およびp型ポリシリコン152を含む。n型ポリシリコン151は、ダミー電極95を介してダミー層21に電気的に接続されている。p型ポリシリコン152は、エミッタ電極93を介してエミッタEに電気的に接続されている。
n型ポリシリコン151およびp型ポリシリコン152は、互いに隣接することによってpn接合を形成している。
次に、ダイオード150の製造方法を説明する。まず、IEGTの構造を形成した後、絶縁膜60を堆積し、ポリシリコンを絶縁膜60上に堆積する。次に、フォトリソグラフィ技術および不純物のイオン注入を用いて、n型ポリシリコン151およびp型ポリシリコン152を形成する。次に、ダミー電極95を選択的に形成した後、層間絶縁膜61を堆積する。p型ポリシリコン152に達するコンタクトホールを層間絶縁膜61に形成する。さらに、エミッタ電極93を形成し、半導体装置400が完成する。
第4の実施形態は、第2の実施形態におけるIEGTの構成を用いた。しかし、第4の実施形態は、第1または第3の実施形態におけるIEGTの構成を用いてもよい。これにより、第4の実施形態は、第1から第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第4の実施形態の変形例)
図6は、第4の実施形態の変形例におけるダイオード150およびエミッタ電極93の近傍の部分の斜視図である。ダイオード150は、p型のダミー層21上にトレンチ70と平行して形成されている。ダイオード150は、n型のポリシリコンおよびp型のポリシリコンからなる。p型のポリシリコンは、絶縁膜60によってダミー層21と絶縁されている。p型のポリシリコンは、エミッタ電極93と接続されている。n型のポリシリコンの少なくとも一部分はダミー層21に直接接続されている。
このような変形例であっても、第4の実施形態を得ることができる。
(第5の実施形態)
図7は、本発明に係る第5の実施形態に従った半導体装置500の断面図である。半導体装置500は、ダイオードを有さず、ダミー領域内にダミートレンチ構造510を備えている。ダミートレンチ構造510は、ダミートレンチ570と、ダミー絶縁膜580と、ダミー電極590とを含む。
ダミートレンチ570は、ダミー層21を貫通して第1のベース層10に達するように形成されている。ダミートレンチ570は、トレンチ70と同一工程で形成され得る。
ダミー絶縁膜580は、各ダミートレンチ570の内壁に形成されている。ダミー絶縁膜580として、ゲート絶縁膜80と同じ材料、例えば、シリコン酸化膜が考えられる。しかし、ダミー絶縁膜580の膜厚は、ゲート絶縁膜80の膜厚よりも厚く形成されている。従って、ゲート絶縁膜80およびダミー絶縁膜580は、互いに異なる酸化工程で形成される必要がある。例えば、ゲート酸化膜を熱酸化膜とし、ダミー絶縁膜をCVD酸化膜とすることができる。
ダミー電極590は、ダミー絶縁膜580を介してダミートレンチ570の内部に埋め込まれている。ダミー電極590は、ゲート電極90と同じ材料。例えば、ドープトポリシリコンからなる。従って、ダミー電極590は、ゲート電極90と同一工程で形成され得る。ダミー電極590は、エミッタ電極93に電気的に接続されている。
ダミー層21は浮遊状態でもよいし、図示しない断面において抵抗を介してエミッタ電極Eに接続していても良い。
図8は、ダミー絶縁膜580の厚さTdをゲート絶縁膜80の厚さTgの1倍(同一厚さ)、2倍、3倍としたときのIEGTのスイッチング特性を表す計算結果である。ダミー絶縁膜580およびゲート絶縁膜80は、いずれも同一組成の酸化膜とした。ターンオン損失Eon、ターンオン時のコレクタ電流上昇率dI/dt、および、ターンオフ損失Eoffのそれぞれの曲線が図示されている。Eon、dI/dtおよびEoffの各値は、ダミー絶縁膜580およびゲート絶縁膜80が同一厚さ(Td/Tg=1)のときにいずれも1としている。
Td/Tgが1のときには、電流上昇率dI/dtが大きいため、ノイズの原因となっていた。ダミー絶縁膜580の厚さTdを大きくすることにより、電流上昇率dI/dtを効果的に抑制することができる。当然ながら、ターンオン損失Eonは増大する。しかし、従来のようにゲート抵抗を大きくすることによって電流上昇率dI/dtを抑制する場合と異なり、ダミー絶縁膜580の厚さTdを大きくしてもターンオフ損失Eoffの増大は伴わない。
従って、ダミー絶縁膜580の厚さTdを適切に設定することにより、ターンオンおよびターンオフで共通のゲート抵抗を用いながら、ターンオン特性およびターンオフ特性の双方の最適化を行うことができる。
さらに、ダミー絶縁膜580の厚さTdを大きくしたので、ダミートレンチ底部絶縁膜の絶縁破壊の問題を回避することができる。
なお、本実施例の効果はダミートレンチ510とp型ダミー層21との間の寄生容量を低減することから得られる。従って、ダミー絶縁膜にゲート絶縁膜より誘電率の低い材料を用いること、及び、これらの組合せでも同様の効果が得られることは明らかである。
(第5の実施形態の変形例)
図9は、第5の実施形態の変形例の断面図である。この変形例では、p型のダミー層21が横方向に広く形成されている。さらに、ダミートレンチ510が各ダミー層21に複数個づつ設けられている。各ダミートレンチ510のダミー電極590は、エミッタ電極93に並列接続されている。この変形例の他の構成要素は、第5の実施形態と同様である。
この変形例では、ダミー層21が広い場合であっても、第5の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第6の実施形態)
図10は、本発明に係る第6の実施形態に従った半導体装置600の断面図である。第6の実施形態では、ダミートレンチ670の深さがゲートトレンチ70の深さよりも浅く形成されている。
ダミートレンチ構造610は、ダミートレンチ670と、ダミー絶縁膜680と、ダミー電極690とを含む。
ダミートレンチ670は、ダミー領域において、ダミー層21よりも浅く形成されている。よって、ダミートレンチ670およびトレンチ70は、互いに異なる工程で形成される。
ダミー絶縁膜680は、各ダミートレンチ670の内壁に形成されている。ダミー絶縁膜680は、ゲート絶縁膜80と同じ材料、例えば、シリコン酸化膜からなる。ダミー絶縁膜680の膜厚は、ゲート絶縁膜80の膜厚と同じでよい。従って、ダミー絶縁膜680およびゲート絶縁膜80は、同じ工程で形成され得る。
ダミー電極690は、ダミー絶縁膜680を介してダミートレンチ670の内部に埋め込まれている。ダミー電極690は、ゲート電極90と同じ材料、例えば、ドープトポリシリコンからなる。ダミー電極690は、ゲート電極90と同一工程で形成され得る。ダミー電極690は、エミッタ電極93に電気的に接続されている。
ダミートレンチ670はゲートトレンチ70よりも浅く形成されているので、ダミー電極690の深さDdは、必然的にゲート電極90の深さDgよりも小さくなる。ダミー電極690の幅をゲート電極90の幅以下にすることによって、ダミー電極690がダミー絶縁膜680を介してダミー層21と隣接する面積は、ゲート電極90がゲート絶縁膜80を介してダミー層21と隣接する面積よりも小さくなる。
ダミー層21は浮遊状態でもよいし、図示しない断面において抵抗を介してエミッタ電極Eに接続していても良い。
図11は、ダミー電極690の深さDdをゲート電極90の深さDgの1倍(同一深さ)、2/3倍、1/3倍としたときのIEGTのスイッチング特性を表す計算結果である。ダミー電極690およびゲート電極90の周囲の酸化膜は、同一組成の酸化膜とした。ターンオン損失Eon、ターンオン時のコレクタ電流上昇率dI/dt、ターンオフ損失Eoffの曲線が図示されている。Eon、dI/dtおよびEoffの各値は、ダミー絶縁膜580およびゲート絶縁膜80が同一深さ(Dd/Dg=1)のときにいずれも1としている。
Dd/Dgが1のときには、電流上昇率dI/dtが大きいため、ノイズの原因となっていた。深さDdを小さくすることにより、電流上昇率dI/dtを効果的に抑制することができる。当然ながら、ターンオン損失Eonは増大する。しかし、従来のようにゲート抵抗を大きくすることによって電流上昇率dI/dtを抑制する場合と異なり、深さDdを小さくしてもターンオフ損失Eoffの大きな増大は伴わない。
従って、ダミー電極690の深さを適切に設定することにより、ターンオンおよびターンオフで共通のゲート抵抗を用いながら、ターンオン特性およびターンオフ特性の双方の最適化を行うことができる。
ダミートレンチ670の深さDdを小さくすると、ダミートレンチ670の形状の先細りや、底部絶縁膜が不均一に薄くなることを抑制し、その結果、ダミートレンチ670の底部絶縁膜の絶縁破壊の問題を回避することができる。
なお、本実施例の効果はダミートレンチ610とp型ダミー層21との間の寄生容量を低減することから得られる。従って、ダミー絶縁膜にゲート絶縁膜より誘電率の低い材料を用いること、及び、これらの組合せでも同様の効果が得られることは明らかである。
(第6の実施形態の変形例1)
第6の実施形態では、製造の容易化のために、ダミー絶縁膜680の膜厚は、ゲート絶縁膜80の膜厚と同じとした。しかし、第5の実施形態と同様に、ダミー絶縁膜680の膜厚は、ゲート絶縁膜80の膜厚よりも厚くてよい。これにより、ダミートレンチとダミー層21との寄生容量がさらに小さくなる。本変形例は、第5および第6の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第6の実施形態の変形例2)
図12は、第6の実施形態の変形例に従った半導体装置601の断面図である。半導体装置601は、ゲートトレンチ70の底部にp型の底部拡散層611を備えている点で第6の実施形態による半導体装置600と異なる。半導体装置601の他の要素は、半導体装置600と同じでよい。
底部拡散層611は、ゲートトレンチ70の底部の電界を緩和する。これにより、底部拡散層610は、半導体装置601のエミッタ−コレクタ間の耐圧を向上させることができる。
(第6の実施形態の変形例3)
図13は、第6の実施形態の変形例に従った半導体装置602の断面図である。半導体装置602は、ダミートレンチ670の底部にp型の底部拡散層621を備えている点で第6の実施形態による半導体装置600と異なる。半導体装置602の他の要素は、半導体装置600と同じでよい。
底部拡散層621は、ゲートトレンチ70の底部の電界を緩和する。これにより、底部拡散層621は、半導体装置602のエミッタ−コレクタ間の耐圧を向上させることができる。
(第7の実施形態)
図14は、本発明に係る第7の実施形態に従った半導体装置700の断面図である。半導体装置700は、エミッタ電極93の下にエミッタ接続に用いられるトレンチコンタクト95が形成されている点で半導体装置600と異なる。
本実施形態では、ダミートレンチ670は、トレンチコンタクト95に用いられるトレンチ671と同一工程で形成される。このように、トレンチコンタクト95が必要な場合には、トレンチ671の形成工程において、ダミートレンチ670をも形成する。これにより、半導体装置の製造工程における無駄を省くことができる。
第6の実施形態の変形例2と同様に、第7の実施形態におけるトレンチ70の底部にp型の底部拡散層611を設けてもよい。これにより、第7の実施形態は6の実施形態の変形例2の効果をも有する。
さらに、第6の実施形態の変形例3と同様に、第7の実施形態におけるダミートレンチ670の底部にp型の底部拡散層621を設けてもよい。これにより、第7の実施形態は6の実施形態の変形例3の効果をも有する。
(第8の実施形態)
図15は、本発明に係る第8の実施形態に従った半導体装置800の平面図である。ダミートレンチ構造810は、ダミートレンチ870と、ダミー絶縁膜880と、ダミー電極890とを備えている。半導体装置800は、ダミートレンチ870が延伸する方向(チャネル幅方向)に対してダミートレンチ構造810を間引いている。
図16は、図15のA−A’線に沿った断面図である。図17は、図15のB−B’線に沿った断面図である。
第8の実施形態によれば、ダミートレンチ構造810は、ダミートレンチ870が延伸する方向に間引かれている。これにより、エミッタ電位にあるダミー電極890とp型ダミー層21との間の寄生容量が低減されるので、前述の実施形態と同様の効果が得られる。また、ダミートレンチ870、ダミー絶縁膜880およびダミー電極890は、それぞれゲートトレンチ70、ゲート絶縁膜80およびゲート電極90と同一工程で形成可能である。
ソース層91がゲートトレンチ870と直行するように形成されているが、これに限定されない。ダミー絶縁膜880にゲート絶縁膜80より誘電率の低い材料を用いてもよい。
第3の実施形態のダミートレンチ構造310、第5の実施形態のダミートレンチ構造510、第6および第7の実施形態のダミートレンチ構造610もまた、ダミートレンチ構造810と同様に、ダミートレンチ870が延伸する方向(チャネル幅方向)に間引かれてもよい。それにより、さらに、ダミー電極とp型ダミー層との間の寄生容量が低減される。
以上の実施形態において、n型バッファ層30が形成されていた。しかし、バッファ層30は、必須な構成要素ではない。また、p型の第2のベース層20およびダミー層21と、同一工程で形成されてもよいが、別工程で形成されてもよい。別工程で形成される場合には、第2のベース層20およびダミー層21は、深さまたは濃度が互いに異なっていてもよい。
本発明に係る第1の実施形態に従った半導体装置100の構成を示す図。 半導体装置100のターンオン時におけるゲート電圧Vgおよびダミー電圧Vdの関係を示すグラフ。 本発明に係る第2の実施形態に従った半導体装置200の構成を示す図。 本発明に係る第3の実施形態に従った半導体装置300の構成を示す図。 本発明に係る第4の実施形態に従った半導体装置400の断面図。 第4の実施形態の変形例におけるダイオード150およびエミッタ電極93の近傍の部分の斜視図。 本発明に係る実施形態に従った半導体装置500の断面図。 IEGTのスイッチング特性を表す計算結果を示す図。 第5の実施形態の変形例の断面図。 本発明に係る第6の実施形態に従った半導体装置600の断面図。 IEGTのスイッチング特性を表す計算結果を示す図。 第6の実施形態の変形例に従った半導体装置601の断面図。 第6の実施形態の変形例に従った半導体装置602の断面図。 本発明に係る第7の実施形態に従った半導体装置700の断面図。 本発明に係る第8の実施形態に従った半導体装置800の平面図。 図15のA−A’線に沿った断面図。 図15のB−B’線に沿った断面図。
符号の説明
100 半導体装置
10 第1のベース層
20 第2のベース層
21 ダミー層
30 バッファ層
40 コレクタ層
50 コレクタ電極
70 トレンチ
80 ゲート絶縁膜
90 ゲート電極
91 ソース層
93 エミッタ電極
150 ダイオード
Va 降伏電圧
Vt 閾値電圧

Claims (5)

  1. 第1の面および第2の面を有する第1導電型の第1のベース層と、
    前記第1の面上に設けられた第2導電型の第2のベース層と、
    前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のトレンチと、
    前記複数のトレンチのそれぞれの内壁に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜を介して前記複数のトレンチのそれぞれの内部に埋め込まれたゲート電極と、
    隣り合う前記トレンチ間において、これらのトレンチの対向する第1の側壁に隣接するように設けられた第1導電型のソース層と、
    前記第2のベース層および前記ソース層に電気的に接続されたエミッタ電極と、
    前記トレンチの側壁のうち前記第1の側壁の反対側にある第2の側壁に隣接し、前記ソース層が設けられていないダミー領域と、
    前記第2の面上に設けられたコレクタ層と、
    前記コレクタ層上に設けられたコレクタ電極とを備え、或る閾値電圧を有する絶縁ゲート型半導体素子、および、
    アノードが前記エミッタ電極に接続され、カソードが前記ダミー領域に接続されたダイオードを備え、
    前記ダイオードの降伏電圧が前記閾値電圧と等しいかまたはそれ未満であることを特徴とする半導体装置。
  2. 第1の面および第2の面を有する第1導電型の第1のベース層と、
    前記第1の面上に設けられた第2導電型の第2のベース層と、
    前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のゲートトレンチと、
    前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内壁に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜を介して前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内部に埋め込まれたゲート電極と、
    隣り合う前記ゲートトレンチ間において、これらのゲートトレンチの対向する第1の側壁に隣接するように設けられた第1導電型のソース層と、
    前記第2のベース層および前記ソース層に電気的に接続されたエミッタ電極と、
    前記ゲートトレンチの側壁のうち前記第1の側壁の反対側にある第2の側壁に隣接し、前記ソース層が設けられていないダミー領域と、
    前記ダミー領域において、前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のダミートレンチと、
    前記複数のダミートレンチのそれぞれの内壁に形成されたダミー絶縁膜と、
    前記ダミー絶縁膜を介して前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内部に埋め込まれ、前記エミッタ電極に接続されたダミー電極と、
    前記第2の面上に設けられたコレクタ層と、
    前記コレクタ層上に設けられたコレクタ電極とを備えた絶縁ゲート型半導体素子、および、
    アノードが前記エミッタ電極に接続され、カソードが前記ダミー領域内の前記第2のベース層に接続されたダイオードを備えた半導体装置。
  3. 第1の面および第2の面を有する第1導電型の第1のベース層と、
    前記第1の面上に設けられた第2導電型の第2のベース層と、
    前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のゲートトレンチと、
    前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内壁に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜を介して前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内部に埋め込まれたゲート電極と、
    隣り合う前記ゲートトレンチ間において、これらのゲートトレンチの対向する第1の側壁に隣接するように設けられた第1導電型のソース層と、
    前記第2のベース層および前記ソース層に電気的に接続されたエミッタ電極と、
    前記ゲートトレンチの側壁のうち前記第1の側壁の反対側にある第2の側壁に隣接し、前記ソース層が設けられていないダミー領域と、
    前記ダミー領域において、前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のダミートレンチと、
    前記複数のダミートレンチのそれぞれの内壁に形成されたダミー絶縁膜と、
    前記ダミー絶縁膜を介して前記複数のダミートレンチのそれぞれの内部に埋め込まれ、前記エミッタ電極に接続されたダミー電極と、
    前記第2の面上に設けられたコレクタ層と、
    前記コレクタ層上に設けられたコレクタ電極とを備え、
    前記ダミー絶縁膜の膜厚は、前記ゲート絶縁膜の膜厚よりも厚いことを特徴とする半導体装置。
  4. 第1の面および第2の面を有する第1導電型の第1のベース層と、
    前記第1の面上に設けられた第2導電型の第2のベース層と、
    前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のゲートトレンチと、
    前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内壁に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜を介して前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内部に埋め込まれたゲート電極と、
    隣り合う前記ゲートトレンチ間において、これらのゲートトレンチの対向する第1の側壁に隣接するように設けられた第1導電型のソース層と、
    前記第2のベース層および前記ソース層に電気的に接続されたエミッタ電極と、
    前記ゲートトレンチの側壁のうち前記第1の側壁の反対側にある第2の側壁に隣接し、前記ソース層が設けられていないダミー領域と、
    前記ダミー領域において、前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のダミートレンチと、
    前記複数のダミートレンチのそれぞれの内壁に形成されたダミー絶縁膜と、
    前記ダミー絶縁膜を介して前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内部に埋め込まれ、前記エミッタ電極に接続されたダミー電極と、
    前記第2の面上に設けられたコレクタ層と、
    前記コレクタ層上に設けられたコレクタ電極とを備え、
    前記ダミートレンチの深さは、前記ゲートトレンチの深さよりも浅いことを特徴とする半導体装置。
  5. 第1の面および第2の面を有する第1導電型の第1のベース層と、
    前記第1の面上に設けられた第2導電型の第2のベース層と、
    前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のゲートトレンチと、
    前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内壁に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜を介して前記複数のゲートトレンチのそれぞれの内部に埋め込まれたゲート電極と、
    隣り合う前記ゲートトレンチ間において、これらのゲートトレンチの対向する第1の側壁に隣接するように設けられた第1導電型のソース層と、
    前記第2のベース層および前記ソース層に電気的に接続されたエミッタ電極と、
    前記ゲートトレンチの側壁のうち前記第1の側壁の反対側にある第2の側壁に隣接し、前記ソース層が設けられていないダミー領域と、
    前記ダミー領域において、前記第2のベース層を貫通して前記第1のベース層に達する複数のダミートレンチと、
    前記複数のダミートレンチのそれぞれの内壁に形成されたダミー絶縁膜と、
    前記ダミー絶縁膜を介して前記複数のダミートレンチのそれぞれの内部に埋め込まれ、前記エミッタ電極に接続されたダミー電極と、
    前記第2の面上に設けられたコレクタ層と、
    前記コレクタ層上に設けられたコレクタ電極とを備え、
    前記ダミートレンチ、前記ダミー絶縁膜および前記ダミー電極は、前記ダミートレンチが延伸している方向に間引かれていることを特徴とする半導体装置。
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