JP2009076642A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ライフタイムの制御を精度よく行うことができる半導体装置を提供する。
【解決手段】PINダイオード2は、アノード電極6、P層3、I層4、N層5およびカソード電極7により構成される。順バイアス状態で注入されたキャリアの濃度が比較的高いpn接合付近の領域またはn+n接合付近の領域に、再結合中心となる結晶欠陥を有する所定の膜として、ポリシリコン膜が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は半導体装置に関し、特に、PINダイオードを備えた半導体装置に関するものである。
近年、産業用電力装置などの分野でインバータ装置が使用されている。インバータ装置には、通常、商用電源(交流電源)が使用される。そのため、インバータ装置は、交流電源を一度直流に変換(順変換)するコンバータ部分と、平滑回路部分と、直流電圧を交流に変換(逆変換)するインバータ部分とから構成される。インバータ部分におけるメインのパワー素子としては、比較的高速でスイッチング動作が可能なゲート絶縁型トランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor、以下「IGBT」と記す。)が主に適用されている。
インバータ装置の負荷は電動誘導機(誘導性負荷のモータ)の場合が多い。その誘導性負荷は上アーム素子と下アーム素子の中間電位点に接続されて、誘導性負荷に流す電流の方向は正と負の両方向とされる。そのため、誘導性負荷に流れる電流を負荷接続端から高電位の電源側へ戻したり、負荷接続端から接地側に流したりするために、その電流を誘導性負荷とアーム素子の閉回路間とで還流させるためのフリーホイールダイオードが必要とされる。そのようなフリーホイールダイオードの一つとして、PINダイオードがある。
インバータ装置では、通常、IGBTをスイッチとして動作させて、オフ状態とオン状態を繰り返すことで電力エネルギーが制御される。誘導性負荷によるインバータ回路のスイッチングでは、ターンオン過程を経てオン状態とされ、一方、ターンオフ過程を経てオフ状態とされる。ターンオン過程とはIGBTがオフ状態からオン状態へ遷移することをいい、ターンオフ過程とはIGBTがオン状態からオフ状態へ遷移することをいう。
IGBTがオンの状態ではPINダイオードには電流は流れず、PINダイオードはオフ状態にある。一方、IGBTがオフの状態ではPINダイオードに電流が流れ、PINダイオードはオン状態にある。インバータ装置のスイッチング特性を高めるには、PINダイオードをオン状態からオフ状態へできるだけ速くスイッチさせる必要がある。そのため、PINダイオードにはライフタイムを短くすることが求められる。一方、ライフタイムを短くすると、オン状態での抵抗(オン抵抗)が高くなるという問題がある。したがって、PINダイオードのスイッチング特性を確保しながらオン抵抗を下げるには、PINダイオードのライフタイムを精度よく制御することが求められる。なお、PINダイオードを開示した文献として、たとえば、特許文献1,2がある。
特開平11−26779号公報 特開2000−323724号公報
しかしながら、上述した半導体装置では、次のような問題点があった。従来、PINダイオードでは、電子線照射や白金拡散により、結晶欠陥や不純物トラップを形成することによってライフタイムが制御されていた。この種の方法では、基板全体のライフタイムが変えられることになる。すなわち、PINダイオードの従来のライフタイムの制御は、基板全体のライフタイムを変えることによって、結果的にPINダイオードのライフタイムを制御していた。そのため、適用される装置の特性に対応したPINダイオードのライフタイムの最適化をすることが困難であるという問題があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的はライフタイムの制御を精度よく行うことができる半導体装置を提供することである。
本発明に係る半導体装置は、アノード部とカソード部と中間部と結晶欠陥を有する所定の膜とを備えている。アノード部は、第1導電型の第1領域を含んでいる。カソード部は、第2導電型の第2領域を含んでいる。中間部はアノード部とカソード部との間に位置し、アノード部とカソード部にそれぞれ接合されている。結晶欠陥を有する所定の膜は、順バイアス状態において、中間部の厚み方向中央付近に存在するキャリアの濃度よりも高い濃度のキャリアが存在する、アノード部の側の部分およびカソード部の側の部分のうち、少なくとも一方の側の部分に形成されている。
本発明に係る半導体装置によれば、順バイアス状態においてより濃度の高いキャリアが存在する部分に、再結合中心となる結晶欠陥を有する所定の膜が形成される。その所定の膜を形成する際に、膜厚を変えたり、形成する領域等を選択することによって、逆バイアス状態において、注入されたキャリアの全体に対する、キャリアの再結合による消滅の割合を変えることができる。その結果、適用される装置の特性に応じて、半導体装置のライフタイムを容易に制御することができる。
はじめに、各実施の形態に係る半導体装置の特徴について説明する。まず、誘導性負荷を制御するインバータ装置のインバータ回路を図1に示す。図1に示すように、インバータ装置では、誘導性負荷51への電力の供給を制御するIGBT50と、誘導性負荷51からの還流電流の通路としてPINダイオード2が設けられている。PINダイオード2はIGBT50と並列に接続されている。図2に示すように、PINダイオード2は、アノード電極6およびP層3(アノード部)と、I層4(中間部)と、N層5およびカソード電極7(カソード部)とにより構成される。
IGBT50がオンして誘導性負荷51に電流が流れた後にIGBT50がオフすると、誘導性負荷51に蓄積されたエネルギーによりPINダイオード2を通って還流電流が流れ、PINダイオード2は順バイアス状態(オン状態)となる。この順バイアス状態では、PINダイオード2のI層4に、キャリアが注入されて飽和状態となる。図3に、順バイアス状態のPINダイオード2内におけるキャリアの濃度分布のグラフを示す。
図3に示すように、順バイアス状態におけるキャリア濃度のグラフ(分布)は、P層の端部とN層の端部とを結ぶ略双曲線関数の曲線となる。P層の端部では、キャリア濃度はP層の不純物濃度と同じ濃度となり、N層の端部では、キャリア濃度はI層の不純物濃度と同じ濃度となる。
次に、IGBT50がオフからオンに切り替わると、PINダイオード2は、順バイアス状態から逆バイアス電圧が印加された状態になる。PINダイオード2に逆バイアス電圧が印加されると、I層に注入されたキャリアは最終的に消滅する。
このPINダイオード2では、I層4の厚み方向(PN方向)の中央付近に存在するキャリアの濃度よりも高い濃度のキャリアが存在する、P層3側の部分およびN層5側の部分の少なくとも一方の部分に、キャリアの再結合中心となる結晶欠陥を有する膜が形成されている。より具体的には、順バイアス状態で注入されたキャリアの濃度が比較的高いpn接合付近の領域Aまたはn+n接合付近の領域Bに、結晶欠陥を有するポリシリコン膜やアモルファスシリコン膜が形成されている。これにより、比較的キャリア濃度の高い領域に存在するキャリア(電子とホール)が結晶欠陥において再結合して短時間で消滅する。そして、残ったキャリアのうち、電子がN層5側から排出され、ホールがP層3側から排出されて、最終的に注入されたキャリアが消滅することになる。
すなわち、このPINダイオードでは、キャリアの再結合中心となる所定の膜を形成する領域(膜厚、面積等)やグレインサイズ等を変えることによって、注入されたキャリアの全体に対する、比較的キャリア濃度の高い領域Aおよび領域Bに存在するキャリアの再結合による消滅の割合が変えられて、PINダイオード2としてのライフタイムが制御されることになる。以下、再結合中心となる結晶欠陥を有する所定の膜が形成されたPINダイオードについて、具体的に説明する。
実施の形態1
ここでは、再結合中心となる結晶欠陥を有する所定の膜として、グレイン界面を有するポリシリコン膜が、アノード側に形成されたPINダイオードの第1の例について説明する。
図4に示すように、n-型シリコン基板(ρn=1×1013〜1×1015/cm3、tn=10〜700μm)10の一方の主表面上にn型ポリシリコン膜(N=1×1014〜1×1016/cm3)11(第3領域)が形成され、そのn型ポリシリコン膜11上にp型ポリシリコン膜(N=1×1014〜1×1017/cm3、Xj=0.5〜5μm)12(第1領域)が形成されている。そのp型ポリシリコン膜12の表面に接触するように、p型ポリシリコン膜12と電気的に接続されるアノード電極6が形成されている。n-型シリコン基板10の他方の主表面には、表面から所定の深さにわたりn+領域(N=1×1016〜1×1019/cm3、Xj=0.5〜5μm)13(第2領域)が形成されている。さらに、そのn+型領域13の表面に接触するように、n+型領域13に電気的に接続されるカソード電極7が形成されている。
PINダイオード2におけるP層はp型ポリシリコン膜12からなり、I層はn型ポリシリコン膜11とn-型シリコン基板10からなり、N層はn+型領域13からなる。また、p型ポリシリコン膜12とn型ポリシリコン膜11との接合が第1接合(pn接合)となり、n-型シリコン基板とn+型領域13との接合が第2接合(n+n接合)となる。
このように、本PINダイオード2では、再結合中心となるグレイン界面を有するn型ポリシリコン膜11およびp型ポリシリコン膜12が、pn接合を含むようにしてアノードの側に形成されている。そのPINダイオード2の順バイアス状態でのキャリアの濃度グラフ(分布)を図5に示す。図5に示すように、順バイアス状態におけるキャリア濃度のグラフ(実線)は、アノード側の端部とカソード側の端部とを結ぶ略双曲線関数の曲線となる。アノード側のキャリア濃度はp型ポリシリコン膜12の不純物濃度と同じ濃度となり、カソード側のキャリア濃度はn+型領域13の不純物濃度と同じ濃度となる。なお、点線は、PINダイオードを構成する各領域の不純物濃度を示す。
次に、このPINダイオード2の逆バイアス状態におけるキャリアの挙動について説明する。IGBTがオフからオンに切り替わって、PINダイオード2に逆バイアス電圧が印加されると、図6に示すように、注入されたキャリアのうち、ポリシリコン膜(n型ポリシリコン膜11とp型ポリシリコン膜12)の膜中に存在するキャリアは、グレイン界面を再結合中心として短時間で消滅する。一方、カソード側に存在するキャリアを含む残りのキャリアについては、電子はカソード電極から排出され、ホールはアノード電極から排出される。また、一部の電子とホールは再結合して消滅し、注入されたキャリアは最終的に消滅して、PINダイオード2はオフ状態になる。
次に、上述したPINダイオードの製造方法の一例について説明する。まず、図7に示すように、主表面を有するn-型シリコン基板10が用意される。次に、図8に示すように、そのn-型シリコン基板10の一方の表面にn型にドープされたポリシリコン膜11が形成される。次に、図9に示すように、そのポリシリコン膜11にp型の不純物がイオン注入法により注入される。次に、図10に示すように、所定の熱処理を施してp型の不純物を熱拡散させることにより、p型ポリシリコン膜12が形成される。こうして、n型ポリシリコン膜11とp型ポリシリコン膜12とによりpn接合が形成される。
次に、図11に示すように、p型ポリシリコン膜12の表面上にバリアメタルとアルミニウムを形成することによってアノード電極6が形成される。次に、図12に示すように、n-型シリコン基板10の他方の主表面に、n型の不純物がイオン注入によって注入される。次に、図13に示すように、所定の熱処理を施してn型の不純物を熱拡散させることにより、n+型領域13が形成される。そのn+型領域13の表面にアルミニウム等を形成することによってカソード電極7が形成される。こうして、図4に示すPINダイオード2が完成する。
上述したPINダイオード2によれば、アノード側のキャリア濃度が比較的高い領域に、グレイン界面を有するn型ポリシリコン膜11とp型ポリシリコン膜12が形成されている。これにより、キャリア濃度が比較的高い領域に存在するキャリアをグレイン界面において短時間で消滅させて、PINダイオード2のライフタイムを短くすることができ、PINダイオード2をより速くオン状態からオフ状態にすることができる。
また、そのn型ポリシリコン膜11とp型ポリシリコン膜12の膜厚tやグレインサイズ等を変えることで、再結合によって消滅するキャリアの注入されたキャリア全体に対する割合が変えられる。たとえば、ポリシリコン膜の膜厚を厚くすると、再結合中心の数が増加してライフタイムはより短くなる。また、ポリシリコン膜のグレインサイズを大きくするとグレインの境界の領域が狭くなり、再結合中心の数が減少してライフタイムはより長くなる。こうして、PINダイオード2のライフタイムが調整されて、PINダイオード2の急激なスイッチングに伴うサージ等を抑えながら、PINダイオード2のオン状態での抵抗(オン抵抗)が高くなるを抑制することができる。
すなわち、本PINダイオード2では、PINダイオード2が適用されるインバータ装置等の特性に応じて、キャリアの再結合中心となるポリシリコン膜(n型ポリシリコン膜11とp型ポリシリコン膜12)の膜厚等を変えることで、PINダイオード2のライフタイムが制御されて、スイッチング特性を確保しながらオン抵抗を下げることができる。
実施の形態2
ここでは、再結合中心となる結晶欠陥を有する所定の膜として、グレイン界面を有するポリシリコン膜が、アノード側に形成されたPINダイオードの第2の例について説明する。
図14に示すように、n-型シリコン基板10の一方の主表面上には、n型ポリシリコン膜11およびp型ポリシリコン膜12が選択的に形成されている。そのn型ポリシリコン膜11およびp型ポリシリコン膜12の側壁上には絶縁膜14が形成されている。n型ポリシリコン膜11およびp型ポリシリコン膜12が形成されていない領域に露出するn-型シリコン基板10の表面と、p型ポリシリコン膜12の表面とに接触するようにアノード電極6が形成されている。なお、これ以外の構成については、図4に示すPINダイオードと同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
本PINダイオード2では、再結合中心となるグレイン界面を有するn型ポリシリコン膜11およびp型ポリシリコン膜12が、pn接合を含むようにしてアノードの側に選択的に形成されている。そのn型ポリシリコン膜11とp型ポリシリコン膜12が形成されている領域を含むPINダイオード2の順バイアス状態でのキャリア濃度のグラフ(分布)は、図5に示すキャリア濃度のグラフと実質的に同じグラフとなる。
次に、このPINダイオード2の逆バイアス状態におけるキャリアの挙動について説明する。図15に示すように、PINダイオード2に逆バイアス電圧が印加されると、注入されたキャリアのうち、ポリシリコン膜(n型ポリシリコン膜11とp型ポリシリコン膜12)の膜中に存在するキャリアは、グレイン界面を再結合中心として短時間で消滅する。一方、カソード側に存在するキャリアを含む残りのキャリアについては、電子はカソード電極から排出され、ホールはアノード電極から排出される。また、一部の電子とホールは再結合して消滅し、注入されたキャリアは最終的に消滅して、PINダイオード2はオフ状態になる。
次に、上述したPINダイオードの製造方法の一例について説明する。まず、前述した図7〜図10に示す工程と同様の工程を経て、図16に示すように、n-型シリコン基板10の一方の表面上に、n型ポリシリコン膜11とp型ポリシリコン膜12が形成される。次に、図17に示すように、p型ポリシリコン膜12の表面上にレジストパターン31が形成される。次に、図18に示すように、レジストパターン31をマスクとして、p型ポリシリコン膜12とn型ポリシリコン膜11に異方性エッチングを施すことにより、所定の領域にだけp型ポリシリコン膜12とn型ポリシリコン膜11を残して、他の領域に位置するp型ポリシリコン膜12とn型ポリシリコン膜11の部分が除去されて、n-型シリコン基板10の表面が露出する。その後、レジストパターン31が除去される。
次に、図19に示すように、所定の熱処理を施すことにより、それぞれ露出したn-型シリコン基板10の表面、n型ポリシリコン膜11の表面およびp型ポリシリコン膜12の表面に絶縁膜14が形成される。その絶縁膜14に異方性エッチングを施すことにより、n型ポリシリコン膜11およびp型ポリシリコン膜12の側面上に位置する絶縁膜14の部分を残して、絶縁膜14の他の部分が除去される。次に、図20に示すように、アノード電極6が形成される。その後、前述した図12および図13に示す工程と同様の工程を経て、図14に示すPINダイオード2が完成する。
上述したPINダイオード2によれば、アノード側のキャリア濃度が比較的高い領域に、グレイン界面を有するn型ポリシリコン膜11とp型ポリシリコン膜12が形成されていることで、その領域に存在するキャリアをグレイン界面において短時間で消滅させて、PINダイオード2のライフタイムを短くすることができ、PINダイオード2をより速くオン状態からオフ状態にすることができる。
しかも、そのn型ポリシリコン膜11とp型ポリシリコン膜12の膜厚tを変えることに加えて、これらのポリシリコン膜を選択的に形成することで、その形成領域の面積S(図15参照)を変えることができ、再結合によって消滅するキャリアの注入されたキャリア全体に対する割合をより精密に変えることができる。
すなわち、本PINダイオード2では、PINダイオード2が適用されるインバータ装置等の特性に応じて、キャリアの再結合中心となるポリシリコン膜(n型ポリシリコン膜11とp型ポリシリコン膜12)の形成領域の面積や膜厚等を変えることで、PINダイオード2のライフタイムがより精度よく制御されて、スイッチング特性を確保しながらオン抵抗を下げることができる。
なお、上述したPINダイオードの製造方法では、p型ポリシリコン膜12とn型ポリシリコン膜11に異方性エッチングを施す際に、n-型シリコン基板10の表面を露出する態様でエッチングを施す場合(ジャストエッチング)を例に挙げて説明した。エッチングの態様としては、これに限られるものではなく、図21に示すように、たとえば、n型ポリシリコン膜11の一部を残すようなエッチングを施すことによって、膜厚の相対的に厚い部分と薄い部分とを選択的に形成するようにしてもよく、このような場合でも、同様の効果を得ることができる。
実施の形態3
ここでは、再結合中心となる結晶欠陥を有する所定の膜として、グレイン界面を有するポリシリコン膜が、アノード側に形成されたPINダイオードの第3の例について説明する。
図22に示すように、n-型シリコン基板10の一方の主表面上には、n型ポリシリコン膜11およびp型ポリシリコン膜12が選択的に形成されている。n型ポリシリコン膜11およびp型ポリシリコン膜12が形成されていない領域に位置するn-型シリコン基板10の部分には、n型領域(N=1×1014〜1×1017/cm3、Xj=0.5〜5μm)15(第4領域)が形成されている。なお、これ以外の構成については、図14に示すPINダイオードと同様なので、同一部材には同一符合を付しその説明を省略する。
本PINダイオードは、n型領域15が形成されている点を除けば、図14に示すPINダイオードと同様の構造とされる。また、n型ポリシリコン膜11とp型ポリシリコン膜12が形成されている領域を含むPINダイオード2の順バイアス状態でのキャリア濃度のグラフ(分布)は、図5に示すキャリア濃度のグラフと実質的に同じグラフとなる。
そして、PINダイオード2の逆バイアス状態におけるキャリアの挙動についても、図14に示すPINダイオードの場合と実質的に同じである。図15に示すように、PINダイオード2に逆バイアス電圧が印加されると、注入されたキャリアのうち、ポリシリコン膜(n型ポリシリコン膜11とp型ポリシリコン膜12)の膜中に存在するキャリアは、グレイン界面を再結合中心として短時間で消滅する。一方、カソード側に存在するキャリアを含む残りのキャリアについては、電子はカソード電極から排出され、ホールはアノード電極から排出される。また、一部の電子とホールは再結合して消滅し、注入されたキャリアは最終的に消滅して、PINダイオード2はオフ状態になる。
次に、上述したPINダイオードの製造方法の一例について説明する。まず、前述した図7〜図10および図16〜図18に示す工程と同様の工程を経た後、図24に示すように、レジストパターン31をマスクとして、露出したn-型シリコン基板10の表面にn型の不純物がイオン注入法によって注入される。その後、レジストパターン31が除去される。
次に、図25に示すように、所定の熱処理を施すことにより、それぞれ露出したn-型シリコン基板10の表面、n型ポリシリコン膜11の表面およびp型ポリシリコン膜12の表面に絶縁膜14が形成される。また、注入されたn型の不純物が熱拡散されて、n型領域15が形成される。その後、前述した図20、図12および図13に示す工程と同様の工程を経て、図22に示すPINダイオード2が完成する。
上述したPINダイオード2によれば、特に、n型領域15が形成されていることで、逆バイアス状態において、ホールが電子と再結合して消滅する割合が増える。また、消滅させる電子の絶対量を減少させることができる。これにより、ポリシリコン膜の膜厚および形成領域の面積を変えることに加えて、n型領域15を形成することで、再結合によって消滅するキャリアの注入されたキャリア全体に対する割合をより精密に変えることができる。
すなわち、本PINダイオード2では、PINダイオード2が適用されるインバータ装置等の特性に応じて、キャリアの再結合中心となるポリシリコン膜(n型ポリシリコン膜11とp型ポリシリコン膜12)の形成領域の面積や膜厚等を変えることで、さらには、n型領域15を形成することで、PINダイオード2のライフタイムがより精度よく制御されて、スイッチング特性を確保しながらオン抵抗を下げることができる。
実施の形態4
ここでは、再結合中心となる結晶欠陥を有する所定の膜として、グレイン界面を有するポリシリコン膜が、アノード側に形成されたPINダイオードの第4の例について説明する。
図26に示すように、n-型シリコン基板10の一方の主表面には、表面から所定の深さにわたりp型領域17(第5領域)が形成されている。そのp型領域17の表面上にp型ポリシリコン膜16が形成されている。そのp型ポリシリコン膜16の表面に接触するように、p型ポリシリコン膜16と電気的に接続されるアノード電極6が形成されている。n-型シリコン基板10の他方の主表面上にはn+型領域13が形成され、そのn+型領域13の表面に接触するように、n+型領域13に電気的に接続されるカソード電極7が形成されている。
PINダイオード2におけるP層はp型ポリシリコン膜16とp型領域17からなり、I層はn-型シリコン基板10からなり、N層はn+型領域13からなる。また、p型領域17とn-型シリコン基板10との接合が第1接合(pn接合)となり、n-型シリコン基板10とn+型領域13との接合が第2接合(n+n接合)となる。
このように、本PINダイオード2では、再結合中心となるグレイン界面を有するp型ポリシリコン膜16が、pn接合の近傍に位置するようにアノードの側に形成されている。そのPINダイオード2の順バイアス状態でのキャリアの濃度のグラフ(分布)を図27に示す。図27に示すように、順バイアス状態におけるキャリア濃度のグラフ(実線)は、アノード側の端部とカソード側の端部とを結ぶ略双曲線関数の曲線となる。アノード側のキャリア濃度はp型ポリシリコン膜16の不純物濃度と同じ濃度となり、カソード側のキャリア濃度はn+型領域13の不純物濃度と同じ濃度となる。なお、点線は、PINダイオードを構成する各領域の不純物濃度を示す。
次に、このPINダイオード2の逆バイアス状態におけるキャリアの挙動について説明する。図28に示すように、PINダイオード2に逆バイアス電圧が印加されると、注入されたキャリアのうち、p型ポリシリコン膜16の膜中に存在するキャリアは、グレイン界面を再結合中心として短時間で消滅する。一方、カソード側に存在するキャリアを含む残りのキャリアについては、電子はカソード電極から排出され、ホールはアノード電極から排出される。また、一部の電子とホールは再結合して消滅し、注入されたキャリアは最終的に消滅して、PINダイオード2はオフ状態になる。
次に、上述したPINダイオードの製造方法の一例について説明する。まず、図29に示すように、n-型シリコン基板10の一方の表面に所定の厚さのポリシリコン膜32が形成される。次に、図30に示すように、そのポリシリコン膜32にp型の不純物をイオン注入法により注入することによって、p型ポリシリコン膜16が形成される。次に、図31に示すように、所定の熱処理を施してp型ポリシリコン膜16中のp型の不純物をn-型シリコン基板10へ熱拡散させることにより、p型領域17が形成される。その後、前述した図11〜図13に示す工程と同様の工程を経て、図26に示すPINダイオード2が完成する。
上述したPINダイオード2によれば、アノード側のキャリア濃度が比較的高い領域に、グレイン界面を有するp型ポリシリコン膜16が形成されていることで、その領域に存在するキャリアをグレイン界面において短時間で消滅させて、PINダイオード2のライフタイムを短くすることができ、PINダイオード2をより速くオン状態からオフ状態にすることができる。しかも、そのp型ポリシリコン膜16の膜厚tを変えることで、再結合によって消滅するキャリアの注入されたキャリア全体に対する割合を精密に変えることができる。また、pn接合(第1接合)がポリシリコン膜(p型ポリシリコン膜16)中に位置していないことで、再結合によるキャリアの消滅を抑えて、リーク電流を低減することができる。
すなわち、本PINダイオード2では、PINダイオード2が適用されるインバータ装置等の特性に応じて、キャリアの再結合中心となるp型ポリシリコン膜16の膜厚等を変えることで、PINダイオード2のライフタイムが精度よく制御されて、スイッチング特性を確保しながらオン抵抗を下げることができる。
実施の形態5
ここでは、再結合中心となる結晶欠陥を有する所定の膜として、グレイン界面を有するポリシリコン膜が、アノード側に形成されたPINダイオードの第5の例について説明する。
図32に示すように、n-型シリコン基板10の一方の主表面には、p型ポリシリコン膜16が選択的に形成されている。そのp型ポリシリコン膜16に対応するように、p型ポリシリコン膜16の直下に位置するn-型シリコン基板10の部分では、n-型シリコン基板10の表面から所定の深さにわたりp型領域17が選択的に形成されている。p型ポリシリコン膜16の側壁上には絶縁膜14が形成されている。p型ポリシリコン膜16が形成されていない領域に露出するn-型シリコン基板10の表面と、p型ポリシリコン膜16の表面とに接触するようにアノード電極6が形成されている。なお、これ以外の構成については図26に示すPINダイオードと同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
本PINダイオード2では、再結合中心となるグレイン界面を有するp型ポリシリコン膜16が、pn接合の近傍に位置するようにアノードの側に選択的に形成されている。そのp型ポリシリコン膜16が形成されている領域を含むPINダイオード2の順バイアス状態でのキャリアの濃度のグラフ(分布)は、図27に示すキャリア濃度のグラフと実質的に同じグラフとなる。
次に、このPINダイオード2の逆バイアス状態におけるキャリアの挙動について説明する。図33に示すように、PINダイオード2に逆バイアス電圧が印加されると、注入されたキャリアのうち、p型ポリシリコン膜16の膜中に存在するキャリアは、グレイン界面を再結合中心として短時間で消滅する。一方、カソード側に存在するキャリアを含む残りのキャリアについては、電子はカソード電極から排出され、ホールはアノード電極から排出される。また、一部の電子とホールは再結合して消滅し、注入されたキャリアは最終的に消滅して、PINダイオード2はオフ状態になる。
次に、上述したPINダイオードの製造方法の一例について説明する。まず、前述した図29および図30に示す工程と同様の工程を経て、図34に示すように、n-型シリコン基板10の一方の表面上に、p型ポリシリコン膜16が形成される。次に、図35に示すように、p型ポリシリコン膜16の表面上にレジストパターン31が形成される。次に、レジストパターン31をマスクとして、p型ポリシリコン膜16に異方性エッチングを施すことにより、所定の領域にだけp型ポリシリコン膜16を残して、他の領域に位置するp型ポリシリコン膜16の部分が除去されて、n-型シリコン基板10の表面が露出する。その後、レジストパターン31が除去される。
次に、図36に示すように、所定の熱処理を施して、p型ポリシリコン膜16中のp型の不純物をn-型シリコン基板10へ熱拡散させることにより、p型領域17が選択的に形成される。また、露出したn-型シリコン基板10の表面、p型ポリシリコン膜16の表面に絶縁膜14が形成される。その後、前述した図20、図12、図13に示す工程と同様の工程を経て、図32に示すPINダイオード2が完成する。
上述したPINダイオード2によれば、アノード側のキャリア濃度が比較的高い領域に、グレイン界面を有するp型ポリシリコン膜16が形成されていることで、その領域に存在するキャリアをグレイン界面において短時間で消滅させて、PINダイオード2のライフタイムを短くすることができ、PINダイオード2をより速くオン状態からオフ状態にすることができる。
しかも、そのp型ポリシリコン膜16の膜厚tを変えることに加えて、このp型ポリシリコン膜16を選択的に形成することで、その形成領域の面積S(図33参照)を変えることができ、再結合によって消滅するキャリアの注入されたキャリア全体に対する割合をより精密に変えることができる。
すなわち、本PINダイオード2では、PINダイオード2が適用されるインバータ装置等の特性に応じて、キャリアの再結合中心となるp型ポリシリコン膜16の形成領域の面積や膜厚等を変えることで、PINダイオード2のライフタイムがより精度よく制御されて、スイッチング特性を確保しながらオン抵抗を下げることができる。
実施の形態6
ここでは、再結合中心となる結晶欠陥を有する所定の膜として、グレイン界面を有するポリシリコン膜が、アノード側に形成されたPINダイオードの第6の例について説明する。
図37に示すように、n-型シリコン基板10の一方の主表面には、p型ポリシリコン膜16が選択的に形成されている。そのp型ポリシリコン膜16に対応するように、p型ポリシリコン膜16の直下に位置するn-型シリコン基板10の部分では、n-型シリコン基板10の表面から所定の深さにわたりp型領域17が選択的に形成されている。p型ポリシリコン膜16が形成されていない領域に位置するn-型シリコン基板10の部分には、n型領域15(第6領域)が形成されている。なお、これ以外の構成については、図32に示すPINダイオードと同様なので、同一部材には同一符合を付しその説明を省略する。
本PINダイオードは、n型領域15が形成されている点を除けば、図32に示すPINダイオードと同様の構造とされる。また、p型ポリシリコン膜16が形成されている領域を含むPINダイオード2の順バイアス状態でのキャリアの濃度のグラフ(分布)は、図27に示すキャリア濃度のグラフと実質的に同じグラフとなる。
そして、PINダイオード2の逆バイアス状態におけるキャリアの挙動についても、図32に示すPINダイオードの場合と実質的に同じである。図38に示すように、PINダイオード2に逆バイアス電圧が印加されると、注入されたキャリアのうち、p型ポリシリコン膜16の膜中に存在するキャリアは、グレイン界面を再結合中心として短時間で消滅する。一方、カソード側に存在するキャリアを含む残りのキャリアについては、電子はカソード電極から排出され、ホールはアノード電極から排出される。また、一部の電子とホールは再結合して消滅し、注入されたキャリアは最終的に消滅して、PINダイオード2はオフ状態になる。
次に、上述したPINダイオードの製造方法の一例について説明する。まず、前述した図29、図30、図34および図35に示す工程と同様の工程を経た後、図39に示すように、レジストパターン31をマスクとして、露出したn-型シリコン基板10の表面にn型の不純物がイオン注入法によって注入される。その後、レジストパターン31が除去される。
次に、図40に示すように、所定の熱処理を施して、p型ポリシリコン膜16中のp型の不純物をn-型シリコン基板10へ熱拡散させることにより、p型領域17が選択的に形成される。また、露出したn-型シリコン基板10に注入されたn型の不純物を熱拡散させることにより、n型領域15が形成される。さらに、露出したn-型シリコン基板10の表面、p型ポリシリコン膜16の表面に絶縁膜14が形成される。その後、前述した図20、図12、図13に示す工程と同様の工程を経て、図37に示すPINダイオード2が完成する。
上述したPINダイオード2によれば、特に、n型領域15が形成されていることで、逆バイアス状態において、ホールが電子と再結合して消滅する割合が増える。また、消滅させる電子の絶対量を減少させることができる。これにより、p型ポリシリコン膜16の膜厚および形成領域の面積を変えることに加えて、n型領域15を形成することで、再結合によって消滅するキャリアの注入されたキャリア全体に対する割合をより精密に変えることができる。
すなわち、本PINダイオード2では、PINダイオード2が適用されるインバータ装置等の特性に応じて、キャリアの再結合中心となるp型ポリシリコン膜16の形成領域の面積や膜厚等を変えることで、さらには、n型領域15を形成することで、PINダイオード2のライフタイムがより精度よく制御されて、スイッチング特性を確保しながらオン抵抗を下げることができる。
実施の形態7
ここでは、再結合中心となる結晶欠陥を有する所定の膜として、グレイン界面を有するポリシリコン膜が、カソード側に形成されたPINダイオードの第1の例について説明する。
図41に示すように、n-型シリコン基板(ρn=1×1013〜1×1015/cm3、tn=10〜700μm)10の一方の主表面には、表面から所定の深さにわたりp型領域18(N=1×1014〜1×1017/cm3、Xj=0.5〜5μm)が形成されている。そのp型領域18の表面に接触するように、p型領域18と電気的に接続されるアノード電極6が形成されている。n-型シリコン基板10の他方の主表面上には、所定の厚さのn型ポリシリコン膜(N=1×1014〜1×1016/cm3)19(第7領域)が形成されている。そのn型ポリシリコン膜19の上に、n+型ポリシリコン膜(N=1×1015〜1×1019/cm3、Xj=0.5〜5μm)20(第2領域)が形成されている。そのn+型ポリシリコン膜20の表面に接触するように、n+型ポリシリコン膜20に電気的に接続されるカソード電極7が形成されている。
PINダイオード2におけるP層はp型領域18からなり、I層はn型ポリシリコン膜19とn-型シリコン基板10からなり、N層はn+型ポリシリコン膜20からなる。また、p型領域18とn-型シリコン基板10との接合が第1接合(pn接合)となり、n型ポリシリコン膜19とn+型ポリシリコン膜20の接合が第2接合(n+n接合)となる。
このように、本PINダイオード2では、再結合中心となるグレイン界面を有するn型ポリシリコン膜19およびn+型ポリシリコン膜20がn+n接合を含むようにしてカソードの側に形成されている。そのPINダイオード2の順バイアス状態でのキャリアの濃度のグラフ(分布)を図42に示す。図42に示すように、順バイアス状態におけるキャリア濃度のグラフ(実線)は、アノード側の端部とカソード側の端部とを結ぶ略双曲線関数の曲線となる。アノード側のキャリア濃度はp型領域18の不純物濃度と同じ濃度となり、カソード側のキャリア濃度はn+ポリシリコン膜20の不純物濃度と同じ濃度となる。なお、点線は、PINダイオードを構成する各領域の不純物濃度を示す。
次に、このPINダイオード2の逆バイアス状態におけるキャリアの挙動について説明する。図43に示すように、PINダイオード2に逆バイアス電圧が印加されると、注入されたキャリアのうち、ポリシリコン膜(n型ポリシリコン膜19とn+型ポリシリコン膜20)の膜中に存在するキャリアは、グレイン界面を再結合中心として短時間で消滅する。一方、アノード側に存在するキャリアを含む残りのキャリアについては、電子はカソード電極から排出され、ホールはアノード電極から排出される。また、一部の電子とホールは再結合して消滅し、注入されたキャリアは最終的に消滅して、PINダイオード2はオフ状態になる。
次に、上述したPINダイオードの製造方法の一例について説明する。まず、図44に示すように、n-型シリコン基板10の一方の表面に、p型の不純物がイオン注入法によって注入される。次に、図45に示すように、所定の熱処理を施してp型の不純物を熱拡散させることにより、p型領域18が形成される。こうして、n-型シリコン基板10とp型領域18とによりpn接合が形成される。次に、図46に示すように、p型領域18の表面に接するようにp型領域18に電気的に接続されるアノード電極6が形成される。
次に、図47に示すように、n-型シリコン基板10の他方の表面にn型にドープされたn型ポリシリコン膜19が形成される。次に、図48に示すように、そのn型ポリシリコン膜19にn型の不純物がイオン注入法により注入される。次に、図49に示すように、所定の熱処理を施してn型の不純物を熱拡散させることにより、n+型ポリシリコン膜20が形成される。次に、図50に示すように、n+型ポリシリコン膜20の表面にカソード電極7が形成される。こうして、図41に示すPINダイオード2が完成する。
上述したPINダイオード2によれば、カソード側のキャリア濃度が比較的高い領域に、グレイン界面を有するn型ポリシリコン膜19とn+型ポリシリコン膜20が形成されている。これにより、キャリア濃度が比較的高い領域に存在するキャリアをグレイン界面において短時間で消滅させて、PINダイオード2のライフタイムを短くすることができ、PINダイオード2をより速くオン状態からオフ状態にすることができる。また、そのn型ポリシリコン膜19とn+型ポリシリコン膜20の膜厚tやグレインサイズ等を変えることで、再結合中心の数が増減し、再結合によって消滅するキャリアの注入されたキャリア全体に対する割合を精密に変えることができる。
すなわち、本PINダイオード2では、PINダイオード2が適用されるインバータ装置等の特性に応じて、キャリアの再結合中心となるポリシリコン膜(n型ポリシリコン膜19とn+型ポリシリコン膜20)の形成領域の面積や膜厚等を変えることで、PINダイオード2のライフタイムがより精度よく制御されて、スイッチング特性を確保しながらオン抵抗を下げることができる。
実施の形態8
ここでは、再結合中心となる結晶欠陥を有する所定の膜として、グレイン界面を有するポリシリコン膜が、カソード側に形成されたPINダイオードの第2の例について説明する。
図51に示すように、n-型シリコン基板10の一方の主表面には、表面から所定の深さにわたりp型領域18が形成されている。n-型シリコン基板10の他方の主表面上には、所定の厚さのn型ポリシリコン膜19およびn+型ポリシリコン膜20が選択的に形成されている。そのn型ポリシリコン膜19およびn+型ポリシリコン膜20の側壁上には絶縁膜14が形成されている。n型ポリシリコン膜19およびn+型ポリシリコン膜20が形成されていない領域に露出するn-型シリコン基板10の表面と、n+型ポリシリコン膜20の表面とに接触するようにカソード電極7が形成されている。なお、これ以外の構成については図41に示すPINダイオードと同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
本PINダイオード2では、再結合中心となるグレイン界面を有するn型ポリシリコン膜19およびn+型ポリシリコン膜20が、n+n接合を含むようにしてカソードの側に選択的に形成されている。そのn型ポリシリコン膜19およびn+型ポリシリコン膜20が形成されている領域を含むPINダイオード2の順バイアス状態でのキャリアの濃度のグラフ(分布)は、図42に示すキャリア濃度のグラフと実質的に同じグラフとなる。
次に、このPINダイオード2の逆バイアス状態におけるキャリアの挙動について説明する。図52に示すように、PINダイオード2に逆バイアス電圧が印加されると、注入されたキャリアのうち、ポリシリコン膜(n型ポリシリコン膜19とn+型ポリシリコン膜20)の膜中に存在するキャリアは、グレイン界面を再結合中心として短時間で消滅する。一方、アノード側に存在するキャリアを含む残りのキャリアについては、電子はカソード電極から排出され、ホールはアノード電極から排出される。また、一部の電子とホールは再結合して消滅し、注入されたキャリアは最終的に消滅して、PINダイオード2はオフ状態になる。
次に、上述したPINダイオードの製造方法の一例について説明する。まず、前述した図44〜図49に示す工程と同様の工程を経た後に、図53に示すように、n+ポリシリコン膜20の表面上にレジストパターン31が形成される。次に、図54に示すように、レジストパターン31をマスクとして、n+ポリシリコン膜20とn型ポリシリコン膜19に順次異方性エッチングを施すことにより、所定の領域にだけn+ポリシリコン膜20とn型ポリシリコン膜19を残して、他の領域に位置するn+ポリシリコン膜20とn型ポリシリコン膜19の部分が除去されて、n-型シリコン基板10の表面が露出する。その後、レジストパターン31が除去される。
次に、図55に示すように、所定の熱処理を施すことにより、それぞれ露出したn-型シリコン基板10の表面、n+ポリシリコン膜20の表面およびn型ポリシリコン膜19の表面に絶縁膜14が形成される。その絶縁膜14に異方性エッチングを施すことにより、n+型ポリシリコン膜20およびn型ポリシリコン膜19の側面上に位置する絶縁膜14の部分を残して、絶縁膜14の他の部分が除去される。次に、図56に示すように、カソード電極7が形成される。こうして、図51に示すPINダイオードが完成する。
上述したPINダイオード2によれば、カソード側のキャリア濃度が比較的高い領域に、グレイン界面を有するn型ポリシリコン膜19とn+型ポリシリコン膜20が形成されていることで、その領域に存在するキャリアをグレイン界面において短時間で消滅させて、PINダイオード2のライフタイムを短くすることができ、PINダイオード2をより速くオン状態からオフ状態にすることができる。
しかも、そのn型ポリシリコン膜19とn+型ポリシリコン膜20の膜厚tを変えることに加えて、これらのポリシリコン膜を選択的に形成することで、その形成領域の面積S(図52参照)を変えることができ、再結合によって消滅するキャリアの注入されたキャリア全体に対する割合をより精密に変えることができる。
すなわち、本PINダイオード2では、PINダイオード2が適用されるインバータ装置等の特性に応じて、キャリアの再結合中心となるポリシリコン膜(n型ポリシリコン膜19とn+型ポリシリコン膜20)の形成領域の面積や膜厚等を変えることで、PINダイオード2のライフタイムがより精度よく制御されて、スイッチング特性を確保しながらオン抵抗を下げることができる。
実施の形態9
ここでは、再結合中心となる結晶欠陥を有する所定の膜として、グレイン界面を有するポリシリコン膜が、カソード側に形成されたPINダイオードの第3の例について説明する。
図57に示すように、n-型シリコン基板10の一方の主表面には、表面から所定の深さにわたりp型領域18が形成されている。n-型シリコン基板10の他方の主表面上には、n型ポリシリコン膜19およびn+型ポリシリコン膜20が選択的に形成されている。n型ポリシリコン膜19およびn+型ポリシリコン膜20が形成されていない領域に位置するn-型シリコン基板10の部分には、p型領域(N=1×1014〜1×1017/cm3、Xj=0.5〜5μm)21(第8領域)が形成されている。
本PINダイオードは、p型領域21が形成されている点を除けば、図51に示すPINダイオードと同様の構造とされる。また、n型ポリシリコン膜19とn+型ポリシリコン膜20が形成されている領域を含むPINダイオード2の順バイアス状態でのキャリア濃度のグラフ(分布)は、図42に示すキャリア濃度のグラフと実質的に同じグラフとなる。
そして、PINダイオード2の逆バイアス状態におけるキャリアの挙動についても、図51に示すPINダイオードの場合と実質的に同じである。図58に示すように、PINダイオード2に逆バイアス電圧が印加されると、注入されたキャリアのうち、ポリシリコン膜(n型ポリシリコン膜19とn+型ポリシリコン膜20)の膜中に存在するキャリアは、グレイン界面を再結合中心として短時間で消滅する。一方、アノード側に存在するキャリアを含む残りのキャリアについては、電子はカソード電極から排出され、ホールはアノード電極から排出される。また、一部の電子とホールは再結合して消滅し、注入されたキャリアは最終的に消滅して、PINダイオード2はオフ状態になる。
次に、上述したPINダイオードの製造方法の一例について説明する。まず、前述した図44〜図49、図53および図54に示す工程と同様の工程を経た後、図59に示すように、レジストパターン31をマスクとして、露出したn-型シリコン基板10の表面にp型の不純物がイオン注入法によって注入される。その後、レジストパターン31が除去される。
次に、図60に示すように、所定の熱処理を施すことにより、それぞれ露出したn-型シリコン基板10の表面、n型ポリシリコン膜19の表面およびn+型ポリシリコン膜20の表面に絶縁膜14が形成される。また、注入されたp型の不純物が熱拡散されて、p型領域21が形成される。その後、前述した図56に示す工程と同様の工程を経て、図57に示すPINダイオード2が完成する。
上述したPINダイオード2によれば、特に、p型領域21が形成されていることで、逆バイアス状態において、電子がホールと再結合して消滅する割合が増える。また、p型領域21とn-型シリコン基板10の部分とのpn接合界面にホールが残るために、逆回復電流の減少率を小さく(ソフトリカバリー)することができる。これにより、ポリシリコン膜の膜厚および形成領域の面積を変えることに加えて、p型領域21を形成することで、再結合によって消滅するキャリアの注入されたキャリア全体に対する割合をより精密に変えることができ、また、ソフトリカバリーとすることができる。
すなわち、本PINダイオード2では、PINダイオード2が適用されるインバータ装置等の特性に応じて、キャリアの再結合中心となるポリシリコン膜(n型ポリシリコン膜19とn+型ポリシリコン膜20)の形成領域の面積や膜厚等を変えることで、さらには、p型領域21を形成することで、PINダイオード2のライフタイムがより精度よく制御されて、スイッチング特性を確保しながらオン抵抗を下げることができる。また、逆バイアス電圧が印加された際に、ソフトリカバリーとすることができる。
なお、上述したPINダイオードの製造方法では、n+型ポリシリコン膜20とn型ポリシリコン膜19に異方性エッチングを施す際に、n-型シリコン基板10の表面を露出する態様でエッチングを施す場合(ジャストエッチング)を例に挙げて説明した。エッチングの態様としては、これに限られるものではなく、たとえば、図61に示すように、n型ポリシリコン膜19の一部を残すようなエッチングを施すことにより、膜厚の相対的に厚い部分と薄い部分とを選択的に形成し、n型ポリシリコン膜19中にp型領域21を形成するようにしてもよい。また、図62に示すように、n型ポリシリコン膜19に同様のエッチングを施して、n-型シリコン基板10の領域に達するようなp型領域21を形成するようにしてもよい。これらのような場合でも、同様の効果を得ることができる。
実施の形態10
ここでは、再結合中心となる結晶欠陥を有する所定の膜として、グレイン界面を有するポリシリコン膜が、カソード側に形成されたPINダイオードの第4の例について説明する。
図63に示すように、n-型シリコン基板10の一方の主表面には、表面から所定の深さにわたりp型領域18が形成されている。そのp型領域18の表面に接触するように、p型領域18と電気的に接続されるアノード電極6が形成されている。n-型シリコン基板10の他方の主表面には、表面から所定の深さにわたりn型領域22(第9領域)が形成されている。そのn型領域22の表面上にn+型ポリシリコン膜20が形成されている。そのn+型ポリシリコン膜20の表面に接触するように、n+型ポリシリコン膜20と電気的に接続されるカソード電極7が形成されている。
PINダイオード2におけるP層はp型領域18からなり、I層はn-型シリコン基板10およびn型領域22からなり、N層はn+型領域20からなる。また、p型領域18とn-型シリコン基板10との接合が第1接合(pn接合)となり、n-型シリコン基板10とn+型ポリシリコン膜20との接合が第2接合(n+n接合)となる。
このように、本PINダイオード2では、再結合中心となるグレイン界面を有するn+型ポリシリコン膜20がn+n接合に接触するようにカソードの側に形成されている。そのPINダイオード2の順バイアス状態でのキャリア濃度のグラフ(分布)を図64に示す。図64に示すように、順バイアス状態におけるキャリア濃度のグラフ(実線)は、アノード側の端部とカソード側の端部とを結ぶ略双曲線関数の曲線となる。アノード側のキャリア濃度はp型領域18の不純物濃度と同じ濃度となり、カソード側のキャリア濃度はn+型ポリシリコン膜20の不純物濃度と同じ濃度となる。なお、点線は、PINダイオードを構成する各領域の不純物濃度を示す。
次に、このPINダイオード2の逆バイアス状態におけるキャリアの挙動について説明する。図65に示すように、PINダイオード2に逆バイアス電圧が印加されると、注入されたキャリアのうち、n+型ポリシリコン膜20の膜中に存在するキャリアは、グレイン界面を再結合中心として短時間で消滅する。一方、アノード側に存在するキャリアを含む残りのキャリアについては、電子はカソード電極から排出され、ホールはアノード電極から排出される。また、一部の電子とホールは再結合して消滅し、注入されたキャリアは最終的に消滅して、PINダイオード2はオフ状態になる。
次に、上述したPINダイオードの製造方法の一例について説明する。まず、前述した図44〜図46に示す工程と同様の工程を経た後、図66に示すように、n-型シリコン基板10の他方の主表面に所定の厚さのポリシリコン膜33が形成される。次に、図67に示すように、そのポリシリコン膜33にn型の不純物をイオン注入法により注入することによって、n+型ポリシリコン膜20が形成される。次に、図68に示すように、所定の熱処理を施してn+型ポリシリコン膜20中のn型の不純物をn-型シリコン基板10へ熱拡散させることにより、n型領域22が形成される。その後、前述した図50に示す工程と同様の工程を経て、図63に示すPINダイオード2が完成する。
上述したPINダイオード2によれば、カソード側のキャリア濃度が比較的高い領域に、グレイン界面を有するn+型ポリシリコン膜20が形成されていることで、その領域に存在するキャリアをグレイン界面において短時間で消滅させて、PINダイオード2のライフタイムを短くすることができ、PINダイオード2をより速くオン状態からオフ状態にすることができる。しかも、そのn+型ポリシリコン膜20の膜厚tを変えることで、再結合によって消滅するキャリアの注入されたキャリア全体に対する割合を精密に変えることができる。
すなわち、本PINダイオード2では、PINダイオード2が適用されるインバータ装置等の特性に応じて、キャリアの再結合中心となるn+型ポリシリコン膜20の膜厚等を変えることで、PINダイオード2のライフタイムが精度よく制御されて、スイッチング特性を確保しながらオン抵抗を下げることができる。
実施の形態11
ここでは、再結合中心となる結晶欠陥を有する所定の膜として、グレイン界面を有するポリシリコン膜が、カソード側に形成されたPINダイオードの第5の例について説明する。
図69に示すように、n-型シリコン基板10の一方の主表面には、表面から所定の深さにわたりp型領域18が形成されている。n-型シリコン基板10の他方の主表面には、n+型ポリシリコン膜20が選択的に形成されている。そのn+型ポリシリコン膜20に対応するように、n+型ポリシリコン膜20の直下に位置するn-型シリコン基板10の部分では、n-型シリコン基板10の表面から所定の深さにわたりn型領域22が選択的に形成されている。n+型ポリシリコン膜20の側壁上には絶縁膜14が形成されている。n+型ポリシリコン膜20が形成されていない領域に露出するn-型シリコン基板10の表面と、n+型ポリシリコン膜20の表面とに接触するようにカソード電極7が形成されている。なお、これ以外の構成については図63に示すPINダイオードと同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
本PINダイオード2では、再結合中心となるグレイン界面を有するn+型ポリシリコン膜20がn+n接合に接するようにカソードの側に選択的に形成されている。また、そのn+型ポリシリコン膜20が形成されている領域を含むPINダイオード2の順バイアス状態でのキャリア濃度のグラフ(分布)は、図64に示すキャリア濃度のグラフと実質的に同じグラフとなる。
次に、このPINダイオード2の逆バイアス状態におけるキャリアの挙動について説明する。図70に示すように、PINダイオード2に逆バイアス電圧が印加されると、注入されたキャリアのうち、n+型ポリシリコン膜20の膜中に存在するキャリアは、グレイン界面を再結合中心として短時間で消滅する。一方、アノード側に存在するキャリアを含む残りのキャリアについては、電子はカソード電極から排出され、ホールはアノード電極から排出される。また、一部の電子とホールは再結合して消滅し、注入されたキャリアは最終的に消滅して、PINダイオード2はオフ状態になる。
次に、上述したPINダイオードの製造方法の一例について説明する。まず、前述した図66および図67に示す工程と同様の工程を経て、図71に示すように、n-型シリコン基板10の他方の表面上にn+型ポリシリコン膜20が形成される。
次に、図72に示すように、n+型ポリシリコン膜20の表面上にレジストパターン31が形成される。次に、レジストパターン31をマスクとして、n+型ポリシリコン膜20に異方性エッチングを施すことにより、所定の領域にだけn+型ポリシリコン膜20を残して、他の領域に位置するn+型ポリシリコン膜20の部分が除去されて、n-型シリコン基板10の表面が露出する。その後、レジストパターン31が除去される。
次に、図73に示すように、所定の熱処理を施して、n+型ポリシリコン膜20中のn型の不純物をn-型シリコン基板10へ熱拡散させることにより、n型領域22が選択的に形成される。また、露出したn-型シリコン基板10の表面、n+型ポリシリコン膜20の表面に絶縁膜14が形成される。その後、前述した図56に示す工程と同様の工程を経て、図69に示すPINダイオード2が完成する。
上述したPINダイオード2によれば、カソード側のキャリア濃度が比較的高い領域に、グレイン界面を有するn+型ポリシリコン膜20が形成されていることで、その領域に存在するキャリアをグレイン界面において短時間で消滅させて、PINダイオード2のライフタイムを短くすることができ、PINダイオード2をより速くオン状態からオフ状態にすることができる。
しかも、そのn+型ポリシリコン膜20の膜厚tを変えることに加えて、このn+型ポリシリコン膜20を選択的に形成することで、その形成領域の面積S(図70参照)を変えることができ、再結合によって消滅するキャリアの注入されたキャリア全体に対する割合をより精密に変えることができる。
すなわち、本PINダイオード2では、PINダイオード2が適用されるインバータ装置等の特性に応じて、キャリアの再結合中心となるn+型ポリシリコン膜20の形成領域の面積や膜厚等を変えることで、PINダイオード2のライフタイムがより精度よく制御されて、スイッチング特性を確保しながらオン抵抗を下げることができる。
実施の形態12
ここでは、再結合中心となる結晶欠陥を有する所定の膜として、グレイン界面を有するポリシリコン膜が、カソード側に形成されたPINダイオードの第6の例について説明する。
図74に示すように、n-型シリコン基板10の一方の主表面には、表面から所定の深さにわたりp型領域18が形成されている。n-型シリコン基板10の他方の主表面には、n+型ポリシリコン膜20が選択的に形成されている。そのn+型ポリシリコン膜20に対応するように、n+型ポリシリコン膜20の直下に位置するn-型シリコン基板10の部分では、n-型シリコン基板10の表面から所定の深さにわたりn型領域22が選択的に形成されている。n+型ポリシリコン膜20が形成されていない領域に位置するn-型シリコン基板10の部分には、p型領域21(第10領域)が形成されている。なお、これ以外の構成については、図69に示すPINダイオードと同様なので、同一部材には同一符合を付しその説明を省略する。
本PINダイオードは、p型領域21が形成されている点を除けば、図69に示すPINダイオードと同様の構造とされる。また、n+型ポリシリコン膜20が形成されている領域を含むPINダイオード2の順バイアス状態でのキャリア濃度のグラフ(分布)は、図64に示すキャリア濃度のグラフと実質的に同じグラフとなる。
そして、PINダイオード2の逆バイアス状態におけるキャリアの挙動についても、図69に示すPINダイオードの場合と実質的に同じである。図75に示すように、PINダイオード2に逆バイアス電圧が印加されると、注入されたキャリアのうち、n+型ポリシリコン膜20の膜中に存在するキャリアは、グレイン界面を再結合中心として短時間で消滅する。一方、アノード側に存在するキャリアを含む残りのキャリアについては、電子はカソード電極から排出され、ホールはアノード電極から排出される。また、一部の電子とホールは再結合して消滅し、注入されたキャリアは最終的に消滅して、PINダイオード2はオフ状態になる。
次に、上述したPINダイオードの製造方法の一例について説明する。まず、前述した図71および図72に示す工程と同様の工程を経た後、図76に示すように、レジストパターン31をマスクとして、露出したn-型シリコン基板10の表面にp型の不純物がイオン注入法によって注入される。その後、レジストパターン31が除去される。
次に、図77に示すように、所定の熱処理を施して、n+型ポリシリコン膜20中のn型の不純物をn-型シリコン基板10へ熱拡散させることにより、n型領域22が選択的に形成される。また、露出したn-型シリコン基板10に注入されたp型の不純物を熱拡散させることにより、p型領域21が形成される。さらに、露出したn-型シリコン基板10の表面、p型ポリシリコン膜16の表面に絶縁膜14が形成される。その後、前述した図56に示す工程と同様の工程を経て、図74に示すPINダイオード2が完成する。
上述したPINダイオード2によれば、p型領域21が形成されていることで、逆バイアス状態において、電子がホールと再結合して消滅する割合が増える。また、p型領域21とn-型シリコン基板10の部分とのpn接合界面にホールが残るために、逆回復電流の減少率を小さく(ソフトリカバリー)することができる。これにより、ポリシリコン膜の膜厚および形成領域の面積を変えることに加えて、p型領域21を形成することで、再結合によって消滅するキャリアの注入されたキャリア全体に対する割合をより精密に変えることができ、また、ソフトリカバリーとすることができる。
すなわち、本PINダイオード2では、PINダイオード2が適用されるインバータ装置等の特性に応じて、キャリアの再結合中心となるn+型ポリシリコン膜20の形成領域の面積や膜厚等を変えることで、さらに、p型領域21を形成することで、PINダイオード2のライフタイムがより精度よく制御されて、スイッチング特性を確保しながらオン抵抗を下げることができる。また、逆バイアス電圧が印加された際に、ソフトリカバリーとすることができる。
なお、上述した各実施の形態では、キャリアの再結合中心となる結晶欠陥を有する膜として、ポリシリコン膜を形成する場合を例に挙げて説明した。結晶欠陥を有する膜としてはポリシリコン膜に限られず、たとえば、アモルファスシリコン膜でもよい。アモルファスシリコン膜の場合には、シリコン基板にp型またはn型の不純物を導入する際に、アモルファス化された領域にレーザアニール処理を施すことによって、グレインサイズを変えたり、その領域の表面だけを選択的に再結晶化させることもできる。なお、アモルファスシリコン膜は、温度600数10℃程度のもとで、化学気相成長法によって形成することができる。
また、シリコン基板とポリシリコン膜との界面(n-型シリコン基板10とn型ポリシリコン膜11との界面、p型領域17(シリコン基板)とp型ポリシリコン膜16との界面、n-型シリコン基板10とn型領域19との界面、n型領域22(シリコン基板)とn+型領域20との界面)の状態によって、キャリアの挙動が変化し、PINダイオードのライフタイムを制御することができる。たとえば、界面に自然酸化膜が形成されると、キャリアは動きにくくなり、一方、欠陥が多く存在するとキャリアは動きやすくなり、界面を所望の状態とすることにより、ライフタイムを制御することができる。
さらに、上述した各実施の形態では、結晶欠陥を有する膜がアノード側またはカソード側の一方の側に形成された場合を例に挙げて説明したが、アノード側とカソード側の双方に結晶欠陥を有する膜を形成するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は上記で説明した範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の各実施の形態に係るPINダイオードが適用されるインバータ装置の回路の一例を示す回路図である。 本発明の各実施の形態に係るPINダイオードの構造を示す断面図である。 本発明の各実施の形態に係るPINダイオードの順バイアス状態におけるキャリア濃度の分布を示すグラフである。 本発明の実施の形態1に係るPINダイオードの構造を示す断面図である。 同実施の形態において、PINダイオードの順バイアス状態におけるキャリア濃度の分布を示すグラフである。 同実施の形態において、PINダイオードの逆バイアス状態におけるキャリアの挙動を説明するための図である。 同実施の形態において、PINダイオードの製造方法の一工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図7に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図8に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図9に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図10に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図11に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図12に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係るPINダイオードの構造を示す断面図である。 同実施の形態において、PINダイオードの逆バイアス状態におけるキャリアの挙動を説明するための図である。 同実施の形態において、PINダイオードの製造方法の一工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図16に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図17に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図18に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図19に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、変形例に係るPINダイオードの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係るPINダイオードの構造を示す断面図である。 同実施の形態において、PINダイオードの逆バイアス状態におけるキャリアの挙動を説明するための図である。 同実施の形態において、PINダイオードの製造方法の一工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図24に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係るPINダイオードの構造を示す断面図である。 同実施の形態において、PINダイオードの順バイアス状態におけるキャリア濃度の分布を示すグラフである。 同実施の形態において、PINダイオードの逆バイアス状態におけるキャリアの挙動を説明するための図である。 同実施の形態において、PINダイオードの製造方法の一工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図29に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図30に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係るPINダイオードの構造を示す断面図である。 同実施の形態において、PINダイオードの逆バイアス状態におけるキャリアの挙動を説明するための図である。 同実施の形態において、PINダイオードの製造方法の一工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図34に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図35に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 本発明の実施の形態6に係るPINダイオードの構造を示す断面図である。 同実施の形態において、PINダイオードの逆バイアス状態におけるキャリアの挙動を説明するための図である。 同実施の形態において、PINダイオードの製造方法の一工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図39に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 本発明の実施の形態7に係るPINダイオードの構造を示す断面図である。 同実施の形態において、PINダイオードの順バイアス状態におけるキャリア濃度の分布を示すグラフである。 同実施の形態において、PINダイオードの逆バイアス状態におけるキャリアの挙動を説明するための図である。 同実施の形態において、PINダイオードの製造方法の一工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図44に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図45に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図46に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図47に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図48に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図49に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 本発明の実施の形態8に係るPINダイオードの構造を示す断面図である。 同実施の形態において、PINダイオードの逆バイアス状態におけるキャリアの挙動を説明するための図である。 同実施の形態において、PINダイオードの製造方法の一工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図53に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図54に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図55に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 本発明の実施の形態9に係るPINダイオードの構造を示す断面図である。 同実施の形態において、PINダイオードの逆バイアス状態におけるキャリアの挙動を説明するための図である。 同実施の形態において、PINダイオードの製造方法の一工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図59に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、変形例に係るPINダイオードの構造を示す断面図である。 同実施の形態において、他の変形例に係るPINダイオードの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態10に係るPINダイオードの構造を示す断面図である。 同実施の形態において、PINダイオードの順バイアス状態におけるキャリア濃度の分布を示すグラフである。 同実施の形態において、PINダイオードの逆バイアス状態におけるキャリアの挙動を説明するための図である。 同実施の形態において、PINダイオードの製造方法の一工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図66に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図67に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 本発明の実施の形態11に係るPINダイオードの構造を示す断面図である。 同実施の形態において、PINダイオードの逆バイアス状態におけるキャリアの挙動を説明するための図である。 同実施の形態において、PINダイオードの製造方法の一工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図71に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図72に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。 本発明の実施の形態12に係るPINダイオードの構造を示す断面図である。 同実施の形態において、PINダイオードの逆バイアス状態におけるキャリアの挙動を説明するための図である。 同実施の形態において、PINダイオードの製造方法の一工程を示す断面図である。 同実施の形態において、図76に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。
符号の説明
2 PINダイオード、3 P層、4 I層、5 N層、6 アノード電極、7 カソード電極、10 n-型シリコン基板、11 n型ポリシリコン膜、12 p型ポリシリコン膜、13 n+型領域、14 絶縁膜、15 n型領域、16 p型ポリシリコン膜、17 p型領域、18 p型領域、19 n型ポリシリコン膜、20 n+型ポリシリコン膜、21 p型領域、22 n型領域、31 レジストパターン、32,33 ポリシリコン膜、50 IGBT、51 誘導性負荷。

Claims (17)

  1. 第1導電型の第1領域を含むアノード部と、
    第2導電型の第2領域を含むカソード部と、
    前記アノード部と前記カソード部との間に位置し、前記アノード部と前記カソード部にそれぞれ接合された中間部と、
    順バイアス状態において、前記中間部の厚み方向中央付近に存在するキャリアの濃度よりも高い濃度のキャリアが存在する、前記アノード部の側の部分および前記カソード部の側の部分のうち、少なくとも一方の側の部分に形成された、結晶欠陥を有する所定の膜と
    を備えた、半導体装置。
  2. 前記中間部は、
    所定の基板と、
    前記基板の表面に接触するように前記基板の表面上に形成され、前記第1領域と接合される第2導電型の第3領域と
    を含み、
    前記第1領域および前記第3領域が、前記所定の膜によって形成された、請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記第1領域および前記第3領域は、前記基板の表面上に選択的に形成された、請求項2記載の半導体装置。
  4. 前記第1領域および前記第3領域が形成されていない前記基板の部分には、前記基板の表面から所定の深さにわたり第2導電型の第4領域が形成された、請求項3記載の半導体装置。
  5. 前記第1領域および前記第3領域は、所定の厚みの第1部分と前記所定の厚みよりも薄い第2部分とを選択的に含むように前記基板の表面上に形成された、請求項2記載の半導体装置。
  6. 前記中間部は、
    所定の基板と、
    前記基板の表面から所定の深さにわたり形成され、前記第1領域と接合される第1導電型の第5領域と
    を含み、
    前記第1領域が前記所定の膜によって形成された、請求項1記載の半導体装置。
  7. 前記第1領域は、前記基板の表面上に選択的に形成され、
    前記第5領域は、前記第1領域に対応するように前記第1領域の直下に位置する前記基板の部分に選択的に形成された、請求項6記載の半導体装置。
  8. 前記第1領域および前記第5領域が形成されていない前記基板の部分には、前記基板の表面から所定の深さにわたり第2導電型の第6領域が形成された、請求項7記載の半導体装置。
  9. 前記中間部は、
    所定の基板と、
    前記基板の表面に接触するように前記基板の表面上に形成され、前記第2領域と接合される第2導電型の第7領域と
    を含み、
    前記第2領域および前記第7領域が、前記所定の膜によって形成された、請求項1記載の半導体装置。
  10. 前記第2領域および前記第7領域は、前記基板の表面上に選択的に形成された、請求項9記載の半導体装置。
  11. 前記第2領域および前記第7領域が形成されていない前記基板の部分には、前記基板の表面から所定の深さにわたり第1導電型の第8領域が形成された、請求項10記載の半導体装置。
  12. 前記第2領域および前記第7領域は、所定の厚みの第1部分と前記所定の厚みよりも薄い第2部分とを選択的に含むように前記基板の表面上に形成された、請求項9記載の半導体装置。
  13. 前記第2部分では、前記第2部分の表面から所定の深さにわたり第1導電型の第8領域が形成された、請求項12記載の半導体装置。
  14. 前記中間部は、
    所定の基板と、
    前記基板の表面から所定の深さにわたり形成され、前記第2領域と接合される第2導電型の第9領域と
    を含み、
    前記第2領域が前記所定の膜によって形成された、請求項1記載の半導体装置。
  15. 前記第2領域は、前記基板の表面上に選択的に形成され、
    前記第9領域は、前記第2領域に対応するように前記第2領域の直下に位置する前記基板の部分に選択的に形成された、請求項14記載の半導体装置。
  16. 前記第2領域および前記第9領域が形成されていない前記基板の部分には、前記基板の表面から所定の深さにわたり第1導電型の第10領域が形成された、請求項15記載の半導体装置。
  17. 前記所定の膜は、ポリシリコン膜およびアモルファスシリコン膜の少なくともいずれかの膜を含む、請求項1〜16のいずれかに記載の半導体装置。
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