JP2008156230A - 成形体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業性や加工性に優れ、高強度の成形体、セラミックス焼成体及び部材が得られるセラミックス組成物、該セラミックス組成物を用いて得られる成形体、セラミックス焼成体及び部材を提供すること。
【解決手段】セラミックス粉末と、該セラミックス粉末100重量部に対し、固形分で0.1〜50重量部の水分散性不飽和ポリエステル組成物を含有したセラミックス組成物であって、前記水分散性不飽和ポリエステル組成物が多価アルコール成分と多価カルボン酸成分とを縮重合させて得られる、酸価が3〜100mgKOH/gの不飽和ポリエステルを含有してなるセラミックス組成物を用い、鋳込み成形法、押し出し成形法、射出成形法、ドクターブレード法又は塗工法の成形方法により成形体を製造する、成形体の製造方法、並びに該方法により成形体を製造し、得られた成形体を焼成する、セラミックス焼成体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、セラミックススラリー、塗料、コーティング材等に用いられるセラミックス組成物、該セラミックス組成物を用いて得られる成形体、セラミックス焼成体及び部材に関する。
従来、セラミックスは、金型やラバー型による加圧成形法、鋳込み成形法、押出し成形法、射出成形法等の方法により製造されている。特に、大型品や複雑形状品の製造には、鋳込み成形法、押出し成形法及び射出成形法が多用されている。
セラミックスの成形には、流動性の高いスラリーや可塑性の高いはい土等からなるセラミックス組成物を用いる。さらに、これらのセラミックス組成物は、セラミックス粉末以外に、分散剤、結合剤、可塑剤、溶媒等の成分から構成される。その中でも結合剤は成形工程、乾燥及び焼成工程等の製造各工程の生産効率ならびに成形体強度、焼成体純度に大きな影響を及ぼす重要な成分である。特許文献1には成形性や加工性に優れたビニルアルコール系重合体(PVA)系の結合剤、特許文献2にはエポキシ樹脂等の自己硬化性を有する結合剤、特許文献3にはアクリル樹脂等の熱硬化樹脂からなる結合剤を用いたセラミックス成形方法が開示されている。しかし、PVA系結合剤を用いた場合、結合剤自身は樹脂化せず強度が不十分な点があり、一方、エポキシ樹脂のような水に溶けない又は分散しない樹脂を結合剤に用いる場合、同時に用いる溶剤として水が使用できず、結合剤が硬化する温度において蒸気圧の低い油を用いる必要があり、環境安全性や回収操作等の作業性の点で充分満足されているとは言い難い。また、アクリル樹脂を結合剤として用いる場合は、成形体の加工性、熱分解性が不十分である等の欠点を有する。さらに、これらの樹脂を結合剤として用いた塗膜においても、成形体と同様の欠点がみられる。
特開2000−272970号公報 特開平9−309766号公報 特開平11−291217号公報
本発明は、作業性や加工性に優れ、高強度の成形体、セラミックス焼成体及び部材が得られるセラミックス組成物、該セラミックス組成物を用いて得られる成形体、セラミックス焼成体及び部材を提供することを課題とする。
本発明は、
(1) セラミックス粉末と、該セラミックス粉末100重量部に対し、固形分で0.1〜50重量部の水分散性不飽和ポリエステル組成物を含有したセラミックス組成物であって、前記水分散性不飽和ポリエステル組成物が多価アルコール成分と多価カルボン酸成分とを縮重合させて得られる、酸価が3〜100mgKOH/gの不飽和ポリエステルを含有してなるセラミックス組成物を用い、鋳込み成形法、押し出し成形法、射出成形法、ドクターブレード法又は塗工法の成形方法により成形体を製造する、成形体の製造方法、
(2) 多価アルコール成分と多価カルボン酸成分とを縮重合させて得られる、酸価が3〜100mgKOH/gの不飽和ポリエステルを含有してなる水分散性不飽和ポリエステル組成物を、セラミックス粉末と、該セラミックス粉末100重量部に対し、固形分で0.1〜50重量部混合して、セラミックス組成物を得る工程、得られたセラミックス組成物を用い、鋳込み成形法、押し出し成形法、射出成形法、ドクターブレード法又は塗工法の成形方法により成形体を製造する工程を含む、成形体の製造方法、並びに
(3) 前記(1)又は(2)記載の方法により成形体を製造し、得られた成形体を焼成する、セラミックス焼成体の製造方法
に関する。
本発明により、作業性や加工性に優れ、高強度の成形体、セラミックス焼成体及び部材が得られるセラミックス組成物、該セラミックス組成物を用いて得られる成形体、セラミックス焼成体及び部材を提供することができる。
本発明のセラミックス組成物は、少なくとも、セラミックス粉末と水系不飽和ポリエステル組成物からなる。
セラミックス粉末の結合剤として、水系不飽和ポリエステルを用いることにより、
(1) 溶剤として水を用いるので安全性や作業性に優れる、
(2) 成形体の強度が高く、成形体の加工性に優れる、
(3) ポリエステルは熱分解性に優れ、高強度の焼成体が得られる
等の優れた効果が奏される。
セラミックス粉末の種類は特に限定されないが、アルミナ、マグネシア、ジルコニア、チタニア、酸化鉄、酸化亜鉛、シリカ、マイカ等の酸化物、スピネル、ペロブスカイト等の結晶系をもつ複酸化物、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化ホウ素、窒化ホウ素、窒化けい素、窒化アルミニウム、炭素等の非酸化物等の粉末が挙げられ、これらは単独で、又は二種以上を混合して用いることができる。
さらに、マイカチタン、ベンガラ、アルミン酸塩等の着色顔料、蓄光顔料、蛍光顔料等をセラミックス粉末として用いることもできる。
セラミックス粉末の体積平均粒径は、分散性及び焼結性の観点から、0.01〜100μmが好ましい。
セラミックス組成物中のセラミックス粉末の含有量は、15〜99.8重量%が好ましい。
本発明における水系不飽和ポリエステル組成物としては、不飽和ポリエステル、硬化剤及び水からなる組成物が好ましい。
不飽和ポリエステルは、成形体強度、成形体の加工性の観点から、後述する、ラジカル重合可能な不飽和結合を有する不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物を構成するモノマーの少なくとも1種としているのが好ましい。
前記不飽和ジカルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等が挙げられ、これらの中では、フマル酸、マレイン酸及び無水マレイン酸からなる群より選ばれた少なくとも1種が好ましく、反応性の観点からフマル酸がより好ましい。
不飽和ポリエステルは、特に限定されないが、例えば、前記不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物を含む多価カルボン酸成分と、多価アルコール成分とを縮重合することにより得られる。
多価カルボン酸成分中における、不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物の含有量は、3〜100モル%が好ましく、10〜100モル%がより好ましい。
不飽和ジカルボン酸及びその酸無水物以外の多価カルボン酸又はその誘導体としては、炭素数が4〜40の二価及び三価の非ラジカル反応性カルボン酸及びその誘導体が挙げられる。かかる非ラジカル反応性カルボン酸及びその誘導体としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、ダイマー酸、炭素数4〜20のアルケニル基で置換されたアルケニルコハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸等の二価カルボン酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸等の三価カルボン酸、及びその無水物、その低級アルキルエステル(炭素数1〜4)が挙げられる。
多価アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、1,6−ヘキサンジオール等の炭素数2〜10の脂肪族ポリオール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA等の芳香族系ポリオール及びそれらのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド付加物(平均付加モル数2〜20)等が挙げられる。
多価カルボン酸成分と多価アルコール成分との縮重合は、公知の方法、例えば、ポリオール成分と酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて180〜250℃の温度で反応させることにより行うことができ、その終点は分子量の指標となる軟化点、酸価等の追跡により適宜決定することができる。
なお、多価カルボン酸成分と多価アルコール成分のモル比は、目的とする不飽和ポリエステルの酸価等の値により適宜決定すればよいが、多価カルボン酸成分/多価アルコール成分が、0.6/1〜1.5/1が好ましい。
不飽和ポリエステルの酸価は、水分散性の観点から、3〜100mgKOH/gが好ましく、10〜80mgKOH/gがより好ましく、15〜60mgKOH/gが特に好ましい。不飽和ポリエステルの酸価は、例えば原料として使用する多価カルボン酸とポリオール成分の縮重合反応時におけるそれらのモル比、反応時間等を適宣選択することにより調整することができる。なお、酸価はJIS K0070の方法により測定する。
不飽和ポリエステル組成物中の不飽和ポリエステルの含有量は、分散体の安定性の観点から、10〜70重量%が好ましい。
本発明における硬化剤としては、公知の有機過酸化物、アゾ系ラジカル発生剤、過硫化物等が挙げられ、これらは単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
有機過酸化物としては、ジアシルパーオキサイド類、ハイドロパーオキサイド類、ケトンパーオキサイド類、パーオキシケタール類、ジアルキルパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシジカーボネート類、パーオキシエステル類等が挙げられる。活性酸素量が多く、活性化エネルギーが小さいという観点から、ジアシルパーオキサイド類、ハイドロパーオキサイド類及びケトンパーオキサイド類が好ましい。好ましい具体例は、ジアシルパーオキサイド類として、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド等が挙げられ、ケトンパーオキサイド類として、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド等が挙げられ、ハイドロパーオキサイド類として、t−アミルハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等が挙げられる。
アゾ系ラジカル発生剤としては、2,2’−アゾビス−イソブチロニトリル〔1分半減期温度(以下、同じ):116.0℃〕、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル〔119.0℃〕、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル〔104.0℃〕、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカーボニトリル〔141.0℃〕、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート〔119.0℃〕、1,1’−アゾビス−(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)〔111.0℃〕等が挙げられる。
過硫化物としては例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムが挙げられる。
硬化剤の1分半減期温度は、成形体の強度の観点から、60〜300℃が好ましく、80〜250℃がより好ましく、100〜200℃が特に好ましい。
硬化剤の含有量は、成形する材料に要求される硬化速度及び成形体の強度と水系不飽和ポリエステル組成物の保存安定性とのバランスの観点から、不飽和ポリエステル100重量部に対して、0.1〜30重量部が好ましく、0.5〜20重量部がより好ましい。
水系不飽和ポリエステル組成物には、セラミックスに必要な少量の焼結助剤や、不飽和ポリエステルの硬化時間を早める目的で、アニリン誘導体、トルイジン誘導体、金属石鹸類、チオ尿素誘導体等の公知の硬化助剤等の添加剤を適宜含有されていてもよい。
水系不飽和ポリエステル組成物の製造方法としては、不飽和ポリエステルと硬化剤、必要に応じてその他の添加剤を、界面活性剤を含有する水中で強制乳化する方法や、転相乳化する方法が挙げられる。転相乳化する方法は、具体的には、不飽和ポリエステルと硬化剤、その他の添加剤を有機溶剤に溶解させ、さらに、水、中和剤、要すれば界面活性剤を加えた後、有機溶剤を留去して水系に転相すればよい。
水系不飽和ポリエステル組成物における水分量は30〜90重量%が安定性の観点から望ましい。さらに、水系不飽和ポリエステル組成物中には、不飽和ポリエステル硬化後の強度を高める目的で、ラジカル重合可能な不飽和結合を2つ以上有する化合物を添加してもよい。
本発明のセラミックス組成物における水系不飽和ポリエステル組成物の含有量は、セラミックス粉末100重量部に対して、固形分で、0.1〜50重量部であり、好ましくは0.2〜30重量部、より好ましくは0.5〜20重量部である。
水系不飽和ポリエステル組成物の含有量が0.1重量部未満では成形体の強度が低く、50重量部を超えると、成形体及び塗膜の機械的特性が劣り、さらに仮焼あるいは焼成中にガスが多量に発生し、仮焼及び焼成時間が長くなり生産効率が低下する。また、焼成亀裂が発生したり、焼成体密度が低下したりする。
本発明のセラミックス組成物における総水分量は、乾燥時間短縮による生産性の観点と得られる成形体密度を低下させない観点から50重量%以下が好ましい。
セラミックス組成物には、分散剤が含有されていてもよい。分散剤としては、セラミックスの種類によって異なるが、カチオン系、アニオン系、両性系、ノニオン系の分散剤が適宜用いられる。分散剤の含有量は、セラミックス組成物中、4重量%以下が好ましい。
さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、他の有機物、高分子、無機物、有機金属等が含有されていてもよい。
本発明のセラミックス組成物は、セラミックス粉末と水系不飽和ポリエステル組成物、さらに必要に応じて添加剤を、ボールミル、振動ミル、ビーズミル、アトライターミル等の攪拌装置を用いて混合することにより調整することできる。
本発明のセラミックス組成物は、鋳込み成形法、押し出し成形法、射出成形法、ドクターブレード法又は塗工法の成形方法により、成形体とするのが好ましい。鋳込み成形法、押し出し成形法、射出成形法、ドクターブレード法等の型を用いてセラミックス組成物を成形する方法では、例えば、大気もしくは減圧下及び室温もしくは加熱下で金型、石膏型、樹脂型等を用いて成形された後、必要に応じて乾燥あるいは冷却して成形体が得られる。なお、多孔質型による鋳込み成形の場合は脱枠してから乾燥してもよい。また、塗工法では、例えば、金属、無機物、高分子等の基材上にセラミックス組成物を塗料として塗工して、成形される。
成形体を得る際の最終乾燥温度は、残留水量による成形体強度の観点から、77℃以上が好ましく、110℃以上がより好ましい。
本発明のセラミックス成形体は、意匠造形物、表示材料、保護膜等として使用することができる。
得られた成形体を焼成前にNC旋盤、研削盤、ドリル盤、カッター等で機械加工することにより加工体が得られる。この加工体からは、バリ等が無く、最終製品の形状に近いニアシェイプのセラミックスを得ることができる。
本発明の成形体を、必要に応じて脱脂後、該セラミックスの焼成温度で焼成することにより、セラミックス焼成体が得られる。成形体の焼成は、例えば、セラミックスとしてアルミナを用いる場合、大気中、1400〜1700℃で、0.1〜24時間行なうのが好ましく、この焼成によりアルミナセラミックスが得られる。また、本発明のセラミックス組成物を、噴霧乾燥してプレス成形しても、本発明の効果は発現する。
本発明のセラミックス焼成体は、プラント装置、機械、輸送機、電気機器、各種製造装置等の各種部材としても使用することができる。
〔酸価〕
JIS K0070の方法により測定する。
樹脂製造例1
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド(2.2モル)付加物と無水マレイン酸を縮重合させて得られた、酸価が23mgKOH/gの不飽和ポリエステル300g、ベンゾイルパーオキサイド「ナイパーBW」(日本油脂社製、1分半減期温度:130℃)3g及びイソフタル酸ジアリル60gをメチルエチルケトン500gに溶解させた後、トリエチルアミン15gを添加して中和し、攪拌下でイオン交換水650gを添加した後、減圧下40℃でメチルエチルケトンを留去し、水分調整を行って、固形分35重量%の水系不飽和ポリエステル組成物を得た。かかる組成物を水系不飽和ポリエステル組成物1とする。
実施例1及び2
セラミックス粉末としてアルミナ粉末「AL160SG」(昭和電工社製、体積平均粒径:0.6μm)100重量部、水系不飽和ポリエステル組成物15重量部、分散剤「ポイズ530A」(花王社製)0.5重量部及びイオン交換水15重量部をボールミルを用いて8時間混合し、セラミックス組成物を得た。得られたセラミックス組成物を脱泡後、実施例1では石膏型を用い、実施例2では金型を用いて、加圧成形法により、直径40mm、厚み5mmの円板に成形した。石膏型の場合は脱型後、金型の場合は金型のまま、120℃で16時間乾燥し、成形体を得た。得られた成形体を、それぞれ大気中、1550℃で焼成し、セラミックス焼成体を得た。
比較例1
不飽和ポリエステル組成物1の代わりに、ポリビニルアルコールの10重量%水溶液(けん化度:88%、重合度:1170)5重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、成形体及びセラミックス焼成体を得た。
実施例3及び4
セラミックス粉末としてアルミナ粉末の代わりに、炭化ケイ素粉末「OY15」(屋久島電工社製、平均粒径:0.7μm)100重量部を用い、さらに、焼結助剤として炭化ホウ素(H.C.Stavck社製、HSグレード、平均粒径:1.5μm)2重量部及び炭素(三菱化学社製、カーボンブラック、平均粒径0.05μm)2重量部を用いた以外は、実施例1,2と同様にセラミックス組成物を調製し、成形体とした後、700℃で1時間脱脂後、2160℃2時間、アルゴン雰囲気中で焼成し、セラミックス焼成体を得た。
比較例2
不飽和ポリエステル組成物1の代わりに、ポリビニルアルコールの10重量%水溶液(けん化度:88%、重合度:1170)5重量部を用いた以外は、実施例3と同様にして、成形体及びセラミックス焼成体を得た。
試験例
以下の方法により、成形体の密度と加工性及びセラミックス焼成体の密度と曲げ強度を評価した。結果を表1に示す。
〔成形体密度〕
直径、厚み及び重量を測定し、重量/体積で求める。
〔加工性〕
乾式又は湿式(研磨紙を水湿潤した状態)の#600の耐水研磨紙上で、成形体を削り加工し、快削性、加工面の粗さ、欠け状況から、以下の評価基準に従って評価する。
(評価基準)
○: 快削性を示し、チッピング無し
△: 快削性はあるが、チッピング有り
×: 快削性が無く、チッピングも有り
〔(セラミックス)焼成体密度〕
アルキメデス法により測定する。
〔曲げ強度〕
JIS R1601により測定する。
Figure 2008156230
以上の結果より、比較例1、2と対比して、本発明のセラミックス組成物を用いた実施例1〜4では、成形体の加工性に優れ、セラミックス焼成体は高密度で曲げ強度も優れていることが分かる。

Claims (4)

  1. セラミックス粉末と、該セラミックス粉末100重量部に対し、固形分で0.1〜50重量部の水分散性不飽和ポリエステル組成物を含有したセラミックス組成物であって、前記水分散性不飽和ポリエステル組成物が多価アルコール成分と多価カルボン酸成分とを縮重合させて得られる、酸価が3〜100mgKOH/gの不飽和ポリエステルを含有してなるセラミックス組成物を用い、鋳込み成形法、押し出し成形法、射出成形法、ドクターブレード法又は塗工法の成形方法により成形体を製造する、成形体の製造方法。
  2. 多価アルコール成分と多価カルボン酸成分とを縮重合させて得られる、酸価が3〜100mgKOH/gの不飽和ポリエステルを含有してなる水分散性不飽和ポリエステル組成物を、セラミックス粉末と、該セラミックス粉末100重量部に対し、固形分で0.1〜50重量部混合して、セラミックス組成物を得る工程、得られたセラミックス組成物を用い、鋳込み成形法、押し出し成形法、射出成形法、ドクターブレード法又は塗工法の成形方法により成形体を製造する工程を含む、成形体の製造方法。
  3. 不飽和ポリエステルがラジカル重合可能な不飽和結合を有する不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物を構成するモノマーの少なくとも1種とする、不飽和ポリエステルであり、水分散性不飽和ポリエステル組成物が、さらに、1分半減期温度が60〜300℃の硬化剤、及び水を含有する請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の方法により成形体を製造し、得られた成形体を焼成する、セラミックス焼成体の製造方法。
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