JPH05279224A - 歯科用セラミックス焼成体の製造方法 - Google Patents

歯科用セラミックス焼成体の製造方法

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JPH05279224A
JPH05279224A JP10848792A JP10848792A JPH05279224A JP H05279224 A JPH05279224 A JP H05279224A JP 10848792 A JP10848792 A JP 10848792A JP 10848792 A JP10848792 A JP 10848792A JP H05279224 A JPH05279224 A JP H05279224A
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Koichi Saito
浩一 斉藤
Toshiaki Kobayashi
利彰 小林
Takeshi Naganuma
健 長沼
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 セラミックス用粉末95〜70重量%とケイ
酸塩系ガラス粉末5〜30重量%とからなる粉体と、熱
硬化性エマルジョンとを含むスラリーを該スラリーの分
散媒を吸収可能な型に鋳込み、加熱硬化してグリーン成
形体を得た後、このグリーン成形体を1300℃未満の
温度で焼成することを特徴とする歯科用セラミックス焼
成体の製造方法。 【効果】 本発明によれば、取扱い性が良好で、強度の
高いグリーン成形体を得ることができると共に、強度及
び寸法精度の高い歯科用セラミックス焼成体を得ること
ができ、本発明法は陶材焼付冠、ポストコアー、ブリッ
ジなどの製作に有効に採用し得るものであり、これらを
安価にかつ容易に製作し得るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陶材焼付冠、ポストコ
アー、ブリッジなどの歯科用セラミックス焼成体を製造
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
歯科用の陶材焼付冠、ポストコアー、ブリッジなどは、
強度を持たせるために金属製の鋳造体に陶材等を築盛し
て製作することが行われている。この場合、通常は金属
色を隠蔽させるため、オペーク陶材等を使用して審美性
を向上させている。
【0003】しかしながら、金属色を完全に隠蔽させる
ことは困難であり、このため金属鋳造体を用いる方法
は、隣在歯との調和を欠くという問題がある。更に、こ
のように金属製鋳造体を用いることは、金属による歯肉
の変色、金属アレルギー等を生じさせるという問題も指
摘されている。
【0004】このため、鋳造体を金属に代えて審美性、
安全性の点で優れたセラミックで形成することが望まれ
ている。
【0005】この場合、陶材焼付冠等の歯科用成形品を
セラミックにて形成するに当っては、該成形品は三点曲
げ強度が1500kg/cm2以上の高強度を有するこ
とが要求される一方、焼成時の収縮が少ないことが要求
される。この焼成時の収縮は、歯科用成形品が非常に小
さく、わずかな収縮が歯へ装着するための寸法精度に大
きく影響するため、非常に重要な要求事項であるが、一
般に強度と寸法精度(焼成時の収縮)とは相反するもの
である。
【0006】従って、一般的にセラミックスの製造法と
しては、ホットプレス法、ラバープレス法、HIP法、
射出成形法等多くの方法が知られているが、いずれの方
法も、小寸法で精密な歯科用セラミックスを製造する方
法としては、歯科界では汎用性がなく、従来のセラミッ
クスの製造技術をそのまま適応することはできない。
【0007】また、歯科用セラミックスの製造において
は、射出成形、遠心鋳造により一部行われてはいるが、
その製造の困難さ故、製造用の高額な新規設備、或い
は、専用の周辺材料が必要となり、従来の技工操作、設
備での製造は不可能で汎用性がない。
【0008】このため、焼成体強度が高く、しかも寸法
精度の高い歯科用セラミックス焼成体を容易かつ確実に
しかも安価に製造する方法の確立が要望されている。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、セラミ
ックス用粉末95〜70重量%とケイ酸塩系ガラス粉末
5〜30重量%とからなる粉体と、熱硬化性エマルジョ
ンとを含むスラリーを該スラリーの分散媒を吸収可能な
型に鋳込み、加熱硬化してグリーン成形体を得た後、こ
のグリーン成形体を1300℃未満の温度で焼成するこ
とにより、グリーン成形体の取扱い性に優れていると共
に、グリーン成形体及び焼成体の強度が高く、グリーン
成形体の焼成時における変形、縮合が可及的に防止され
て寸法精度に優れた高強度歯科用セラミックス焼成体が
得られることを知見した。
【0010】即ち、泥漿鋳込み成形は、従来から広く使
用されてきた方法であり、複雑な形状のものが容易に成
形できること、他の成形法に比べ設備費が少なくて済む
などの利点がある。しかしその一方で、いくつかの問題
点がある。つまり、泥漿のpHが低い場合、型枠の劣化
が特に激しく、寸法精度が悪くなること、また成形品が
薄物では均一な成形品が得られるが、肉厚のものでは充
填密度の不均一さのためクラックが入り易いなどの問題
点がある。更に、グリーン成形体の強度不足から、特に
複雑形状品では脱型性、保型性が悪く、取扱い上の困難
さがある。
【0011】この場合、従来の鋳込み成形において、グ
リーン強度を高める方法としては、粘土性物質やカルボ
キシメチルセルロース,ポリビニルアルコール,アルギ
ン酸ソーダ,でんぷん等の有機結合剤を添加することが
行われていたが、本発明者らがかかる方法を歯科用セラ
ミックス焼成体の製造に適用した場合、粘土性物質の添
加では作業上十分な強度は得られず、また有機結合剤の
添加では、スラリー流動特性の低下、吸水型の目詰まり
や劣化等の問題があった。また、大量の結合剤の添加に
より、実作業上充分ではないがある程度グリーン強度は
増加するものの、それ以上に焼成体強度の低下、収縮率
の増大、変形、脱脂条件の煩雑さ等の問題が生じるもの
であった。
【0012】従って、従来の鋳込み成形法をそのまま採
用しても、良好な歯科用セラミックス焼成体は得られ
ず、セラミック焼成体本来の物性、収縮率、変形等に何
等影響することなく、実使用上必要な高いグリーン強度
を有し、脱型性、保型性に優れた歯科用セラミックスの
泥漿鋳込み成形法は実質上成功しないもので、実際、歯
科用セラミックスの製造に泥漿鋳込み法を用いたものは
未だないものである。
【0013】しかしながら、本発明者らは泥漿鋳込み成
形法の利点に着目し、この成形法で良好な歯科用セラミ
ックス焼成体を得るべく検討を行った結果、粉体として
セラミックス用粉末95〜70%(重量%、以下同じ)
とケイ酸塩系ガラス粉末5〜30%との混合粉末を用い
ること、更にこれに加熱(100〜250℃)によりエ
マルジョン成分が反応して架橋構造を有するフィルムを
形成し得る熱硬化性エマルジョンを配合してスラリーと
すること、このスラリーをその分散媒を吸収可能な型に
鋳込むことにより、脱型性に優れ、掘出性、加工性が良
好である上、実使用上必要な150kg/cm2以上と
いう高いグリーン強度を有するグリーン成形体が得られ
ると共に、このグリーン成形体を1300℃未満の温度
で焼成することにより、1500kg/cm2以上の高
強度を有し、しかも収縮、変形が極めて小さい歯科用セ
ラミックス焼成体が得られることを知見し、この方法が
高価な設備を導入する必要もなく、安価にかつ容易に歯
科用セラミックス焼成体を製造する方法として非常に有
効であることを見い出したものである。
【0014】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明の歯科用セラミックス焼成体の製造方法は、
粉体としてセラミックス用粉末とケイ酸塩系ガラス粉末
との混合物を用いる。
【0015】ここで、セラミックス用粉末としては、歯
科用セラミックス焼成体として使用し得るものであれ
ば、いずれのものでもよく、アルミナ、ジルコニア、シ
リカ、炭化珪素、窒化珪素、フェライト、長石、珪酸
塩、チタニア、チタン酸塩、スピネル、ムライト、コー
ディエライト、アノーサイト等の1種を単独で又は2種
以上を併用して用いることができるが、これらの中では
アルミナ、特にα−アルミナが好ましい。
【0016】また、ケイ酸塩系ガラス粉末としては、ア
ルミノケイ酸塩ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、鉛ガラ
ス、高シリカガラス等が挙げられ、これらの1種を単独
で又は2種以上を併用して用いることができるが、これ
らの中ではアルミノケイ酸塩ガラスが好ましい。このア
ルミノケイ酸塩ガラスの組成としては、下記のものが好
適である。
【0017】SiO2 45−68重量
% B25 1−15 〃 Al23 3−32 〃 CaO 2−30 〃 MgO 0.1−8.5 〃 K2O,Na2O 5重量%以下
【0018】なお、ガラス成分はK2O,Na2Oなどの
アルカリ成分が多いと悪影響を及ぼすので、5重量%以
下のものを使用するのが良く、ケイ酸塩系ガラス以外の
ガラス、例えばソーダ石灰ガラスなどを使用しても本発
明の目的を達成し得ない。
【0019】セラミックス用粉末及びケイ酸塩系ガラス
粉末の粒度は適宜選定されるが、セラミックス用粉末の
平均粒径は0.1〜20μm、特に0.5〜10μm、
ケイ酸塩系ガラス粉末の平均粒径は1〜20μm、特に
2〜8μmとすることが好ましい。なお、これら粉末は
より球状に近いものが好ましい。
【0020】セラミックス用粉末とケイ酸塩系ガラス粉
末の混合割合は、前者95〜70%、後者5〜30%と
することが必要であり、この混合割合から外れた場合は
グリーン強度、焼成体強度、収縮率等のいずれか又はい
ずれもがその要求レベルに達せず、本発明の目的を達成
し得ない。
【0021】なお、上記粉体には、必要に応じフッ化カ
ルシウム、酸化マグネシウム、アルミニウム複合化合
物、色素成分等の添加物を本発明の目的を損なわない範
囲で配合することができる。
【0022】次に、本発明では、バインダーとして熱硬
化性エマルジョンを使用するもので、このエマルジョン
としては、100〜250℃でエマルジョン成分が反応
し、架橋構造を有するフィルムを形成するものであれば
いずれのものも使用し得る。具体的には、アクリル系、
アルキド系、アミノ系、エポキシ系などのオリゴマーや
ポリマーを主成分とする熱硬化性エマルジョンが用いら
れるが、これらの中ではアクリル系熱硬化性エマルジョ
ンが好ましい。
【0023】このアクリル系熱硬化性エマルジョンとし
ては、(イ)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブ
チル、メタクリル酸ブチルなどのカルボン酸エステルモ
ノマー及びスチレンモノマーの少なくとも一種、(ロ)
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などのカルボン
酸モノマーの少なくとも一種及び(ハ)アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−メチロールメタクリルアミドなどのカルボン酸
アミドモノマーの各々の群から選ばれた少なくとも一種
からなる水性の熱硬化性エマルジョンが好適である。
【0024】この場合、熱硬化性エマルジョンでなく、
アクリル樹脂ポリマー等の熱硬化性樹脂ポリマーをその
まま用いたり、有機溶剤に溶解して用いても、エマルジ
ョン系でないため本発明の目的を達成し得ない。また、
常温乾燥エマルジョン、非熱硬化性エマルジョンなど、
エマルジョン系であっても他の高分子バインダーを用い
た場合、グリーン成形体の掘出性、加工性など取扱い性
に劣る上、十分なグリーン強度が得られないため、同様
に本発明の目的を達成し得ない。
【0025】上記熱硬化性エマルジョン中の固形分量は
10〜60%、特に30〜55%とすることが好まし
く、またこの熱硬化性エマルジョンの配合量は、上記粉
体100部(重量部、以下同じ)に対し0.1〜10
部、特に0.3〜5部の固形分量を与えるようにするこ
とが好ましい。10部を超えると焼成体強度の低下を招
く場合がある。
【0026】熱硬化性エマルジョンは、グリーン成形体
を作成する段階で熱硬化されるものであり、この場合ポ
リマー自体に架橋性官能基を有する熱硬化性エマルジョ
ンを使用する場合は必ずしも必要はないが、所望に応じ
エマルジョンの熱硬化に架橋剤、反応開始剤或いは触媒
を使用することができる。これらの添加剤は、上記エマ
ルジョンに添加することができ、又はエマルジョンには
添加せず、直接スラリーに添加することもできる。
【0027】本発明の方法においては、まず上記粉体と
熱硬化性エマルジョンとを含むスラリーを調製し、これ
を型に鋳込んでグリーン成形体を作成するものである
が、粉体と熱硬化性エマルジョンとからスラリーを調製
する際、分散剤を添加することができる。この場合、分
散剤としてはポリカルボン酸アンモニウム塩系、ポリエ
チレングリコール系、ポリオキシプロピレングリコール
系、ポリアクリル酸コポリマー系、ポリビニルアセター
ル系、マレイン酸エステル系分散剤等を使用することが
でき、またその配合量は粉体100部に対して一般に
0.05〜3部、特に0.1〜2部とすることができ
る。また、スラリーには必要により色素などを添加し得
る。なお、スラリーの分散媒としては通常水が使用され
る。更に、このスラリーのpHは7以上であることが好
ましい。
【0028】このスラリーは熱硬化エマルジョンを添加
しているため、これを少量添加した場合はもちろんのこ
と、多量に添加しても粘度が低く、極めて安定である。
このことは、通常の樹脂バインダー、高分子バインダー
の添加では決して実現できない性能である。従って、こ
のスラリー特性は鋳込み性に極めて優れており、肉厚、
或いは複雑形状の成形体に対しても均一に高密度で粉体
粒子を所望の型に鋳込むことが可能となる。
【0029】なお、スラリーの製造法は、特に制限はな
く、従来利用されてきた方法でよい。例えばアルミナ製
ボールミルにより調製することができる。この場合、熱
硬化性エマルジョン(バインダー)は、粉体スラリーを
調製する段階で添加してもよく、粉体スラリーを調製し
た後に添加してもよく、バインダーの添加時期は、エマ
ルジョンの安定性、スラリーとの反応性、相溶性、セラ
ミックスの性能との関係等により決定され、特に制限さ
れるものではない。
【0030】上記スラリーが鋳込まれる型は、該スラリ
ーの分散媒(通常は水)を吸収し得ることが必要であ
り、吸分散媒性の型でない場合は、次の仮焼工程時に分
散媒が沸騰し、グリーン成形体にゆがみ、気泡、クラッ
クが生じる。
【0031】この吸分散媒性の型は、石膏等の一般的な
ものも用いられるが、特に歯科用セラミックスの製造で
あるため、市販の埋没材の使用が好ましい。
【0032】鋳込み成形後は、型のままエマルジョンの
硬化温度で加熱硬化される。この硬化により極めて強度
が高く、脱型性、保型性に優れたグリーン成形体が得ら
れる。硬化温度、加熱時間は、使用するエマルジョンに
より異なるが、通常は100〜250℃、15分〜2時
間であり、本発明によればグリーン成形体は掘出性、加
工性に優れている。
【0033】硬化後は、型よりグリーン成形体を掘り出
し、必要に応じ、加工処理を施すことができる。このよ
うな成形体の掘り出し、加工処理は、グリーン成形体が
高い強度を有することから実現できるものである。
【0034】このようにして得られたグリーン成形体
は、次いで焼成し、目的とする歯科用セラミックス焼成
体を得るものである。この場合、焼成温度は1300℃
未満とする必要があり、1300℃未満の温度で焼成す
ることにより、上記のようにグリーン成形体を得ること
と併せ、強度が高くかつ成形体の変形、収縮の極めて小
さい寸法精度の優れた焼成体を得ることができるもの
で、1300℃以上の温度で焼成した場合はかかる効果
は達成し得ない。
【0035】なお、より好ましい焼成温度は1000〜
1250℃であり、また昇温速度は1〜150℃/分、
特に10〜90℃/分とすることが好ましく、焼成時間
は通常10分〜3時間である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
取扱い性が良好で、強度の高いグリーン成形体を得るこ
とができると共に、強度及び寸法精度の高い歯科用セラ
ミックス焼成体を得ることができ、本発明法は陶材焼付
冠、ポストコアー、ブリッジなどの製作に有効に採用し
得るものであり、これらを安価にかつ容易に製作し得る
ものである。
【0037】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0038】〔実施例,比較例〕セラミックス用粉末と
して平均粒径2.5μmのα−アルミナを使用し、ケイ
酸塩系ガラス粉末として平均粒径4.9μmのアルミノ
ケイ酸塩ガラスを使用し、これらを表1に示す割合で用
いると共に、これに表1に示すバインダーと分散剤(ポ
リカルボン酸アンモニウム塩)を表1に示す量で添加
し、これを水に加えて固形分83〜82%のスラリーを
アルミナ製ボールミルにて調製した。
【0039】次に、このスラリーを下記に示す吸水型に
遠心鋳造し、その後表1に示す条件で加熱処理してグリ
ーン成形体を得た。このグリーン成形体を吸水型から掘
り出し、次いで電気炉にて昇温速度10℃/分において
表1に示す条件で焼成した。
【0040】このようにして得られたグリーン成形体の
掘出性及び加工性、グリーン成形体及び焼成体の3点曲
げ強度、収縮率、及びMODインレー型にて寸法精度を
評価した。結果を表2に示す。この場合、3点曲げ試験
は、精密万能試験機島津オートグラフ(島津製作所)を
用い、支点間距離20mm、クロスヘッドスピード1m
m/分で測定した。また、収縮率は、グリーン体と焼成
体それぞれの寸法より、体積収縮率として測定した。更
に、寸法精度は、MODインレー型の焼成体の浮き上が
りにより下記基準で評価した。 ○:浮き上がり300μm未満(使用可) ×:浮き上がり300μm以上(使用不可)
【0041】吸水型の作製 ロストワックス法にて作製した。すなわち、3×4×3
0mmのワックス型を歯科用埋没材に埋没し、電気炉に
てワックス焼却して、吸水型を作製した。
【0042】実使用上要求される歯科用セラミックスの
性能レベルは、グリーン強度150kg/cm2以上、
焼成体強度1500kg/cm2以上、収縮率3%以
下、精度(インレー浮き上がり)100μm以下である
が、表の結果から明らかなように、本発明法により得ら
れたグリーン成形体、焼成体は、これらのレベルをいず
れも越えることが認められる。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】 注1:表中、アルミナ、ガラス、分散剤水溶液、バイン
ダーの重量%はいずれもスラリー中の濃度である。 注2:比較例8のガラスはソーダ石灰ガラスを用いた。 注3:バインダーとしては下記のものを使用した。 A(熱硬化性エマルジョン) エチルアクリレート 90重量% アクリル酸 5 〃 メタクリルアミド 5 〃 B(熱硬化性エマルジョン) メチルアクリレート 22重量% イタコン酸 4 〃 アクリルアミド 4 〃 C(非熱硬化性エマルジョン) 常温乾燥用アクリルポリマー D(非熱硬化性エマルジョン) スチレン−アクリル酸エマルジョン(100℃乾燥処理
用であるが、熱硬化しない) E(非熱硬化性エマルジョン) メタクリレート−イタコン酸エマルジョン(常温乾燥エ
マルジョン)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、セラミ
ックス用粉末95〜70重量%とケイ酸塩系ガラス粉末
5〜30重量%とからなる粉体と、熱硬化性エマルジョ
ンとを含むスラリーを該スラリーの分散媒を吸収可能な
型に鋳込み、加熱硬化してグリーン成形体を得た後、こ
のグリーン成形体を1300℃未満の温度で焼成するこ
とにより、グリーン成形体の取扱い性に優れていると共
に、グリーン成形体及び焼成体の強度が高く、グリーン
成形体の焼成時における変形、収縮が可及的に防止され
て寸法精度に優れた高強度歯科用セラミックス焼成体が
得られることを知見した。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】実使用上要求される歯科用セラミックスの
性能レベルは、グリーン強度150kg/cm以上、
焼成体強度1500kg/cm以上、収縮率3%以
下、精度(インレー浮き上がり)300μm以下である
が、表の結果から明らかなように、本発明法により得ら
れたグリーン成形体、焼成体は、これらのレベルをいず
れも越えることが認められる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】
【表1】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】
【表2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス用粉末95〜70重量%と
    ケイ酸塩系ガラス粉末5〜30重量%とからなる粉体
    と、熱硬化性エマルジョンとを含むスラリーを該スラリ
    ーの分散媒を吸収可能な型に鋳込み、加熱硬化してグリ
    ーン成形体を得た後、このグリーン成形体を1300℃
    未満の温度で焼成することを特徴とする歯科用セラミッ
    クス焼成体の製造方法。
JP10848792A 1992-04-01 1992-04-01 歯科用セラミックス焼成体の製造方法 Pending JPH05279224A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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