JP2021147275A - マグネシア−スピネル質耐火れんが - Google Patents

マグネシア−スピネル質耐火れんが Download PDF

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公一 伊賀棒
雄斗 宮田
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雄斗 宮田
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Abstract

【課題】コーティング付着性に優れるとともに付着したコーティングの安定性を両立させることができるマグネシア−スピネル質耐火れんがを提供する。【解決手段】マグネシア−スピネル質耐火れんがにおいて、マグネシア原料60〜90質量%と、CaOを5〜15質量%含有するスピネル−アルミン酸カルシウム原料10〜40質量%とを含む組成とする。更に、Al2O3をマグネシア−スピネル質耐火れんが全体の30質量%以下加えること、あるいは、酸化鉄原料を、Fe203として3質量%以下添加することができる。上記組成によりコーティング付着性に優れるとともに付着したコーティングの安定性を維持させることができる。【選択図】なし

Description

本発明はマグネシア−スピネル質耐火れんがに関し、特に、セメントキルンや石灰焼成炉等に使用できるマグネシア−スピネル質耐火れんがに関する。
セメントロータリーキルンの内張耐火物として、従来はマグネシアクロム耐火物が使用されていたが、クロムが有害であるとして、近年は、マグネシア―スピネル質れんがを使用している。ところが、マグネシア―スピネル質れんがは、セメントコーティング性に劣ることから、その欠点を補う工夫が種々なされている。
例えば、特許文献1では、マグネシア及びスピネルを主構成原料とした配合物を成形、高温焼成したマグネシア−スピネル質れんがにおいて、CaO、1.0〜4.0重量%、SiO、0.25〜2.0重量%を含有し、かつCaO/SiO比が2.0〜4.0範囲に化学組成を調整することにより、れんがのセメントコーティング性を向上させたとするマグネシア−スピネル質れんがが開示されている。
また特許文献2では、マグネシアスピネル質耐火物において、電融マグネシアクリンカーがCaO及びSiOをそれぞれ1〜3重量%含むことによって、半溶融状態のセメント成分に対する濡れ性を付与する効果がある旨の開示がある。
特開平9−52754号公報 特許3281338号公報
上記のようにマグネシア−スピネル質耐火れんがに含まれるSiOやCaOをコントロールすることによってコーティング付着性を改善する手法は知られている。しかし、これらの手法で一時的にコーティング付着性が向上しても、持続的にコーティングを維持することができずコーティングが不安定な問題があった。
本発明は、コーティング付着性に優れるとともに付着したコーティングの安定性を維持させることができるマグネシア−スピネル質耐火れんがを提供することを目的とする。
本発明は、マグネシア−スピネル質耐火れんがにおいて、マグネシア原料60〜90質量%と、CaOを5〜15質量%含有するスピネル−アルミン酸カルシウム原料10〜40質量%とを含む組成とする。
更に、Alをマグネシア−スピネル質耐火れんが全体の30質量%以下加えること、あるいは、酸化鉄原料を、Feとして3質量%以下添加することができる。
上記組成によりコーティング付着性に優れるとともに付着したコーティングの安定性を維持させることができるマグネシア−スピネル質耐火れんがを得ることができる。この効果は、Alを加えること、あるいは、酸化鉄原料を添加することによって、更に向上させることができる。
マグネシア−スピネル質耐火れんがのセメントコーティング付着性と安定性を両立させるべく、各種原料を使用したマグネシア−スピネル質耐火れんがとコーティングの界面状況を詳細に検証した。
具体的には、マグネシア−スピネル質耐火れんがにペースト状のポルトランドセメントを塗布し、乾燥・焼成した後、耐火れんがとポルトランドセメント界面の微細構造を詳細に観察した。
この結果、マグネシア−スピネル質耐火れんがの鉱物組成は主にペリクレースとスピネルから構成されるが、スピネルはペリクレースよりもセメントクリンカーと反応しやすいとの認識を得た。そしてスピネルにCaOを含む原料(以下スピネル−アルミン酸カルシウム原料という)を使用するとさらにセメントクリンカーと反応しやすく、付着したセメントコーティングの安定性が顕著に向上することがわかった。
これらの理由は必ずしも明らかではないが、スピネルはペリクレースよりセメントクリンカーと反応しやすいので初期の付着性を向上させる効果があり、その後スピネル−アルミン酸カルシウム原料に含まれるCaOがれんがとコーティング層界面の組成を高融点化することによって、セメントコーティングを強固に安定させる効果があるものと考えられる。
これらの知見をもとにさらに改良を行って本発明を完成した。以下に本発明のマグネシア−スピネル質耐火れんがの製造方法を具体的に開示する。
<組成>
本発明は、マグネシア−スピネル質耐火れんがにおいて、マグネシア原料60〜90質量%と、CaOを5〜15質量%含有するスピネル−アルミン酸カルシウム原料10〜40質量%とを含む組成とする。
<マグネシア原料>
上記マグネシア原料として、天然マグネシア、焼結マグネシア、電融マグネシア等いずれも使用できる。MgO含有量は90質量%以上含有することが好ましく、95質量%以上がより好ましい。マグネシア−スピネル質耐火れんが中のマグネシア原料の比率は60〜90質量%が好ましく、70〜80質量%がより好ましい。60質量%を下回ると耐食性が低下し、90質量%を超えるとコーティング付着性と安定性が低下する。
<スピネル−アルミン酸カルシウム原料>
上記スピネル−アルミン酸カルシウム原料として、CaOを5〜15質量%含有するスピネル−アルミン酸カルシウム原料を使用する。スピネル−アルミン酸カルシウム原料の主要な鉱物組成はアルミン酸マグネシウム(MgO・AlO3)とアルミン酸カルシウム(CaO・Al, CaO・2Al)である。
これらを主要鉱物組成に含むものであれば、焼結、電融等の製法は問わない。スピネル−アルミン酸カルシウム原料中のCaO含有量が5質量%未満であると、コーティングの安定性が得られず、15質量%を超えると耐食性が低下する。
マグネシア−スピネル質耐火れんが中のスピネル−アルミン酸カルシウム原料の比率は10〜40質量%が好ましく、20〜30質量%がより好ましい。10質量%を下回ると、コーティング付着性と安定性が低下し、40質量%を超えると耐食性が低下する。
<アルミナ原料>
更に、コーティング安定性を向上させるためにアルミナ原料を加えることができる。アルミナ原料は、Al含有量95質量%以上の白色電融アルミナ、褐色電融アルミナや焼結アルミナ、仮焼アルミナ等が使用できる。ただし、マグネシア−スピネル質耐火れんが全体に占めるAlの含有量は30質量%以下とすることが好ましい。30質量%を超えると耐食性が低下するので好ましくない。
<MgOとAlとCaOの合量>
マグネシア−スピネル質耐火れんが全体の化学組成は、MgOとAlとCaOの合量を95質量%以上とすることが好ましい。95質量%を下回ると耐食性が低下する。
<酸化鉄原料>
コーティング付着性をさらに向上させる目的で、酸化鉄原料を添加することもできる。酸化鉄原料としてはベンガラ(Fe)が代表的であるが、その他の酸化数が異なる各種酸化鉄原料を使用しても良い。酸化鉄原料は、マグネシア−スピネル質耐火れんが全体に対し、Feとして3質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましい。3質量%を超えると、焼結が進み耐熱スポーリング性が低下するとともに耐食性が低下するので好ましくない。
<バインダー>
バインダーには有機または無機のバインダーが使用できる。有機バインダーとしては、ピッチ、フェノール樹脂、糖蜜、パルプ廃液、デキストリン、メチルセルロース類、ポリビニルアルコール等、無機バインダーとしてはリン酸塩、珪酸塩、にがり等公知のバインダーが使用できる。
<焼成温度>
焼成温度は1400〜2000℃が好ましく、1500〜1850℃がより好ましい。1400℃未満では強度が得られず、耐スポーリング性も低下する。2000℃を超えると焼結過多となり耐スポーリング性が低下するとともにれんがが変形するので好ましくない。
以下に実施例・比較例を示し、本発明の優位性を説明する。
[混練・成形・焼成]
表1に従って原料を配合し、樹脂分60%のノボラック型フェノール樹脂を外掛け3質量%添加してミキサーで混練した。得られた坏土を油圧プレスで成形し、その後115×65×80mmの直方体形状に加工した。成形圧力は117.6MPa、成形打回数は20回とした。成形体は200℃で24h乾燥した後、電気炉にて上記の1400〜2000℃の範囲の所定温度で焼成した。昇温速度は5℃/min、所定温度で10h保持、降温速度は5℃/minで500℃まで冷却し、その後は自然放冷した。
[コーティング安定性の評価]
表2に上記のようにして得たマグネシア−スピネル質耐火れんがのセメントコーティング安定性を評価した結果を示す。表2において、セメントコーティング安定性は、ポルトランドセメントで接着した試料の熱間曲げ強さで評価した。試験条件は次のとおりである。
(1)れんがを25×25×80mmに加工する。
(2)水を加えてペースト状としたポルトランドセメント約10gを25×25mmの面にむらなく塗り、もう一方の試験片で接着する。
(3)接着した試料を乾燥後、1500℃で焼成して熱間曲げ試験用試料を得る。
(4)ポルトランドセメント接着部分が中央に来るように熱間曲げ試験装置にセットし、1250℃の大気雰囲気下で三点曲げ(下部支点間距離50mm)により載荷する。
(5)熱間曲げ強さが3.0MPa以上のものをA、2.0MPa以上3.0MPa未満のものをB、2MPa未満のものをC、コーティングが安定せず試料から剥がれたものはDと表した。
[耐食性]
耐食性は、回転ドラム侵食試験で評価した。試験片をドラム内部に内張りし、酸素-プロパンバーナーを使用して1750℃で5時間保持した。侵食剤はポルトランドセメントを用い、1時間毎に新しいものと取り換えた。試験後、試料を稼働面に垂直な方向に切断し、残存断面積を測定した。実施例3の残存断面積を100として、各試料の残存断面積を耐食性指数として表した。耐食性指数が大きいほど耐食性に優れていることを示す。耐食性指数が100以上をA、90超100未満をB、85以上90以下をC、85未満をDと表した。
[耐熱スポーリング性]
耐熱スポーリング性は、繰り返し加熱冷却を行い亀裂が入るまでの回数で評価した。試料のサイズは一辺が50mmの立方体形状とした。1300℃で15分加熱−常温で15分冷却のサイクルを最大20回繰り返し、試験後の亀裂発生状況を観察した。20回でも亀裂が入らない試料は20回以上と表記した。20回以上をA、15回超20回未満をB、15回以下のものをDと表した。
[総合評価]
コーティング安定性がAで、その他の評価が全てB以上のものはAとした。
コーティング安定性がBで、その他の評価が全てB以上のものはBとした。
コーティング安定性、耐食性指数、耐熱スポーリング試験評価に一つでもCがあるものはCとした。
コーティング安定性、耐食性指数、耐熱スポーリング試験評価に一つでもDがあるものはDとした。
総合評価がC以上であれば本発明の効果が得られていると判断した。
実施例1〜5は本発明範囲内でマグネシア原料とスピネル−アルミン酸カルシウム原料の比率を変化させたものである。
比較例1、2は本発明範囲を外れてマグネシア原料とスピネル−アルミン酸カルシウム原料の比率を変化させたものである。
実施例6は本発明範囲内でMgO含有量が低いマグネシア原料を選択したものである。
比較例3はスピネル−アルミン酸カルシウム原料を使用せず、従来の焼結スピネルを使用したものである。
実施例7は本発明範囲内でアルミナ原料を添加したものである。
比較例4は本発明範囲を外れてアルミナ原料を添加したものである。
実施例8は本発明範囲内で酸化鉄原料を添加したものである。
比較例5は本発明範囲を外れて酸化鉄原料を添加したものである。
実施例9〜12は本発明範囲内で焼成温度を変化させたものである。
比較例6、7は本発明範囲を外れて焼成温度を変化させたものである。
Figure 2021147275
Figure 2021147275
以上説明したように本発明によるマグネシア−スピネル質耐火れんがは、セメントコーティング性に優れ、セメントロータリーキルンの内張耐火物として利用することができる。

Claims (6)

  1. マグネシア原料60〜90質量%と、CaOを5〜15質量%含有するスピネル−アルミン酸カルシウム原料10〜40質量%とを含むマグネシア−スピネル質耐火れんが。
  2. 更に、Alを全体の30質量%以下含む請求項1に記載のマグネシア−スピネル質耐火れんが。
  3. 酸化鉄原料を、Feとして3質量%以下含む請求項1又は2に記載のマグネシア−スピネル質耐火れんが。
  4. マグネシア原料60〜90質量%と、CaOを5〜15質量%含有するスピネル−アルミン酸カルシウム原料10〜40質量%とを含む原料を混練・成形した後、1400〜2000℃で焼成するマグネシア−スピネル質耐火れんがの製造方法。
  5. 更に、原料にAlを全体の30質量%以下加えた請求項4に記載のマグネシア−スピネル質耐火れんがの製造方法。
  6. 酸化鉄原料を、Feとして3質量%以下原料に添加した請求項4又は5に記載のマグネシア−スピネル質耐火れんがの製造方法。
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