JP2008152439A - 遠隔監視システム - Google Patents

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Abstract

【課題】広域災害発生時に急増する電話に対しても、迅速な対応を可能にする遠隔監視システムの提供。
【解決手段】上記課題は、ビルの設置機器に関するトラブル対応や相談の受信対応を行う監視センターと、所定の地域毎に設けられたサービス拠点とを包含する遠隔監視システムにおいて、ビルの設置機器の異常発生に伴う通報から広域災害の種類及び発生地域を特定する災害発生通知手段8と、顧客からの通話受電時に発信元の地域を特定する通報先検出手段4、12と、災害発生通知手段8が広域災害を検出することで自動音声対応装置6による音声案内の問い掛けに対する応答につき音声認識手段9を介して緊急度を判断する緊急度判定手段11と、発信元が災害発生地域か否かと緊急度が高いか否かにより接続先を切り替える着信先切り替え装置7とを備えることで、達成できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ビルに設けられる設置機器を遠隔的に監視するのに好適な遠隔監視システムに関するものである。
従来、遠隔監視システムでは、顧客のビルに設けられる設置機器である、例えば、エレベーターに異常が発生した場合に、そのエレベーターの制御装置から発せられる異常信号を、エレベーターの監視装置を介して監視センターへ通報すると、その監視センターのオペレーターが、適切な作業者を現地に出動させる指令をサービス拠点に送信することにより、異常が発生したエレベーターの復旧対応が行われるようにしている。また、顧客がエレベーターの異常を認識した場合には、顧客から直接、監視センターへ電話により通報され、監視センターのオペレーターがその通報に応じるとともに、作業者への出動指示を行い、エレベーターの復旧対応が行われるようにしている。
しかも、遠隔監視システムとしては、監視センターのオペレーターが受ける電話の中には、エレベーターに閉じ込められた乗客からの通報もあり、このような緊急度の高い通報内容を優先的に対応するために、緊急度が低いと判定した通報を、異常検知から通報開始までの時間を緊急度の高いエレベーターに閉じ込め時の通報よりも長く設定することで、緊急度の高い通報を緊急度の低い通報よりも早く行えるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−73050号公報
しかしながら、上述した特開2003−73050公報に記載された遠隔監視システムでは、エレベーターの監視装置から監視センターへの通報に関して、通報内容を、エレベーターの監視装置内で判定して緊急度の高いものを優先的に監視センターへ通報することで、監視センター側の呼び量を低減させることができるものの、広域災害発生時に急増する顧客からの電話による異常発生連絡及びビルの管理者などからの電話による復旧依頼に対して、監視センターのオペレーターの受電対応がきわめて困難となり、エレベーターの復旧対応を円滑に行えなくなってしまうという問題があった。
本発明は、上述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、広域災害発生時に急増する電話に対しても、監視センターのオペレーターの受電対応を迅速に行えることを可能にした遠隔監視システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、ビルに設けられる設置機器の異常発生につき公衆通信回線を介して遠隔的に監視するとともに、前記設置機器に関するトラブル対応や相談の受信対応を行う監視センターと、所定の地域毎に設けられて前記設置機器の保全や前記監視センターの指令に基づき異常対応を行う複数のサービス拠点とを包含する遠隔監視システムにおいて、少なくとも前記設置機器の異常発生に伴う通報から広域災害の種類及び発生地域を特定する広域災害検出手段と、公衆通信回線を介して接続された顧客からの通話受電時に発信元の地域を特定する通報先検出手段と、前記広域災害検出手段が広域災害を検出すると前記監視センターの自動音声対応装置による音声案内での対応を行うとともに、その音声案内の問い掛けに対する応答につき音声認識手段を介して緊急度を判断する緊急度判定手段と、発信元が災害発生地域か否かと緊急度が高いか否かによって、接続先を切り替える着信先切り替え装置とを備えたことを特徴としている。
さらに、本発明は、前記通報先検出手段を、通話受電時に発信元の電話番号を取得するCTI手段と、前記音声案内の問い掛けに対する応答を判断する音声認識手段との、少なくとも一方としたことを特徴としている。
さらに、本発明は、前記着信先切り替え装置の接続先を、発信元が災害発生地域のときは前記監視センターに設置したオペレーター受信装置へ、緊急度が高いときは発信元の地域を担当するサービス拠点へ、緊急度が低いときは前記自動音声対応装置による音声案内へとしたことを特徴としている。
さらに、本発明は、前記広域災害検出手段で特定した災害発生地域以外のサービス拠点へ災害発生を通報するとともに、この通報に応答した当該サービス拠点を転送可能とする転送可能判定手段を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、地震などの広域災害発生時に急増する監視センターへの顧客からの異常通報の電話につき、広域災害発生地域に関する電話の対応を監視センターのオペレーターが行い、かつ、緊急度が高く広域災害発生地域以外に電話の対応を当該のサービス拠点が行うようにすることができるので、ビルに設けられる設置機器の異常発生に対する対応を迅速に行わせることのできる遠隔監視システムが得られる。また、本発明によれば、広域災害が発生すると、発信元と緊急度合いによって、着信先切り替え装置の接続先が、オペレーター受信装置、サービス拠点及び自動音声対応装置による音声案内に切り替えられるので、監視センター1のオペレーターによる災害対応を滞ることなく行わせることができ、しかも、災害以外の緊急度の高い閉じ込め事故等を当該サービス拠点で迅速に対応させることのできる遠隔監視システムが得られる。
以下、本発明に係る遠隔監視システムの一実施形態を、図1〜図5に、基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係り、遠隔監視システム全体の機能ブロック図である。図2は、本発明の一実施形態に係り、遠隔監視システムによる災害発生通知を受け取ったときの処理手順を示すフローチャートである。図3は、本発明の一実施形態に係り、遠隔監視システムによる顧客電話用件の緊急度の高低判断及び災害発生地域の特定手順を示すフローチャートである。図4は、本発明の一実施形態に係り、遠隔監視システムによる転送先の振り分け手順を示すフローチャートである。図5は、本発明の一実施形態に係り、遠隔監視システムにおける転送先拠点テーブルの構成説明図である。
図1に示す本発明の一実施形態に係る遠隔監視システムは、ビルに設けられる設置機器の異常発生につき公衆通信回線を介して遠隔的に監視するとともに、設置機器に関するトラブル対応や相談の受信対応を行う監視センター1と、所定の地域毎に設けられて設置機器の保全や監視センターの指令に基づき異常対応を行う複数のサービス拠点2、2A〜2Nと、監視センター1に公衆通信回線を介して接続された顧客電話3〜3M、3Nとを包含する構成としてある。
監視センター1には、CTI手段4、顧客情報記録手段5、自動音声対応装置6、着信先切り替え装置7、災害発生通知手段(広域災害検出手段)8、音声認識手段9、自動応答パターン記憶手段10、緊急用件情報記憶手段11、災害発生地域情報記憶手段12、複数個のオペレーター受信装置13〜13Nが設けられている。監視センター1には、サービス拠点2、2A〜2N及び監視センター1以外の他の監視センター14が通信回線により接続されている。他の監視センター14は、監視センター1と同一構成としてある。
CTI手段4は、顧客電話3〜3M、3Nからの受電時に電話番号を取得する機能を有している。顧客情報記録手段5は、CTI手段4で取得した電話番号から顧客を特定できるように顧客の電話番号(市外局番含む)やその他顧客に関する種々の情報を記録する機能を有している。自動音声対応装置6は、災害発生通知手段(広域災害検出手段)8の出力信号で、顧客電話3〜3M、3Nからの電話を、一旦、音声認識手段9を介して自動応答パターンに切り替えて、CTI手段4で取得した顧客の発信者番号の情報や音声認識手段9にて取得した発信先の情報を、着信先切り替え装置7へ出力する機能を有している。
着信先切り替え装置7は、顧客と自動音声対応装置6との会話の内容を音声認識手段9で判断した顧客の用件の緊急度を緊急用件情報記憶手段11に記憶されている優先度で重み付けるとともに、通話先が災害地域であるか否かの結果に基づき、顧客電話3〜3M、3Nからの電話を、オペレーター受信装置13〜13Nへの接続と、サービス拠点2、2A〜2N及び監視センター1以外の他の監視センター14への転送(接続)とに、切り替える、言い換えれば、発信元が災害発生地域か否かと緊急度が高いか否かにより、接続先を切り替える機能を有している。そして、着信先切り替え手段7の接続先は、発信元が災害発生地域のときは監視センター1に設置したオペレーター受信装置13〜13Nへ、緊急度が高いときは発信元の地域を担当するサービス拠点2、2A〜2Nへ、緊急度が低いときは自動音声対応装置6による音声案内へとするようにしてある。
災害発生通知手段(広域災害検出手段)8は、ビル設備異常を監視する監視装置からの異常通報の情報や気象庁からの地震情報等から災害発生を認知(認識)すると、発生地域やその規模等の地震情報を、オペレーター受信装置13〜13N、サービス拠点2、2A〜2N及び監視センター1以外の他の監視センター14に通知するとともに、自動音声対応装置6へ信号(起動信号)を出力するものである。すなわち、災害発生通知手段8は、設置機器の異常発生に伴う通報から広域災害の種類及び発生地域を特定するところの広域災害検出手段としての機能を果たしている。音声認識手段9は、災害発生通知手段8の出力信号(起動信号)で起動され、顧客電話3〜3M、3Nを介して顧客の発した言葉を音声データとして認識し、緊急用件情報記憶手段11及び災害発生地域情報記憶手段12の情報に基づいて、自動応答パターン記憶手段10の中から予め記憶された文言や言葉を応答パターンとして抽出して音声出力する機能を有している。
自動応答パターン記憶手段10には、自動音声での応答パターンとその応答パターン別の自動音声での応答内容が記憶される。緊急用件情報記憶手段11は、予め想定される顧客の用件のパターンとその用件別の緊急度であるところのオペレーターへ顧客の電話を着信させる優先度等が記憶され、災害発生通知手段8が広域災害を検出すると、自動音声対応装置6による音声案内での対応を行うとともに、その音声案内の問い掛けに対する応答につき音声認識手段9を介して緊急度を判断する緊急度判定手段としての機能を有している。災害発生地域情報記憶手段12には、別システムで取得した災害情報から災害発生地域の情報である都道府県名や郵便番号や電話番号等が記憶される。
通話受電時に発信元の電話番号を取得するCTI手段4と音声案内の問い掛けに対する応答を判断する音声認識手段9とは、公衆通信回線を介して接続された顧客からの通話受電時に発信元の地域を特定する通報先検出手段としての機能を果たしている。着信先切り替え装置7に設けられた転送先拠点テーブル15は、広域災害検出手段(災害発生通知手段8)で特定した災害発生地域以外のサービス拠点2、2A〜2Nへ災害発生を通報するとともに、この通報に応答した当該サービス拠点2、2A〜2Nへの転送可能とする転送可能判定手段としての機能を果たしている。
次に、上記一実施形態に係る遠隔監視システムによる災害発生通知を受け取ったときの処理手順を、図2に基づき、説明する。
まず、図2のステップS1に示すように、別システムである遠隔監視システムからの異常発生情報によって特定地域に地震が発生した旨の情報を監視センター1が取得すると、災害発生通知手段8より災害発生地域やその被災範囲を自動音声対応装置6が受け取る。ここで、自動音声対応装置6が災害発生通知手段8から受け取る(取得する)災害発生地域を特定する情報としては、例えば、電話番号の市外局番や郵便番号が含まれる。
次いで、災害発生通知手段8から災害発生の情報を取得した自動音声対応装置6は、図2のステップS2に示すように、音声認識手段9の認識パターンを災害時用に切替える。
その後、災害発生通知手段8により取得した災害発生地域及び被災地域を判断するための情報を、図2のステップS3に示すように、自動音声対応装置6を介して災害発生地域情報記憶手段12に通知することで、その災害発生地域情報記憶手段12に災害発生地域を特定する情報である市外局番や郵便番号が取得格納される。
このように、災害発生通知手段8より通知された災害発生通知によって、自動音声対応装置6の自動応答パターンを災害用に変更するとともに、災害発生による被災地域かどうかの判断をするための情報の取得が完了する。
次に、上記一実施形態に係る遠隔監視システムよる顧客電話用件の緊急度の高低判断及び災害発生地域の特定手順を、図3に基づき、説明する。
まず、図3のステップSA1に示すように、顧客電話3〜3M、3Nからの電話が監視センター1のCTI手段4に着信すると、CTI手段4が取得した顧客の発信者番号(電話番号)に基づき、顧客情報記録手段5から当該顧客の顧客情報を取得する。
次いで、図3のステップSA2に示すように、自動音声対応装置6にて、災害時の自動応答対応のパターンとして登録された内容であるところの、例えば、「ただ今、関東地方で、大きな地震が発生しました。現在、作業者が復旧対応を行っております。お客さまのお問合せにも順次対応させていただいております。どのようなご用件でのお電話でしょうか。内容をお話ください。」との内容を、自動音声で、顧客に電話の用件を尋ねる。
次いで、自動音声対応装置6の自動音声による尋ね(質問)に対して、顧客が答えて用件(内容)を、図3のステップSA3に示すように、音声認識手段9が音声データとして認識する。そして、その音声データとして認識した内容が、閉じ込めなどの緊急度の高い用件か否かにつき、緊急用件情報記憶手段11に登録されている情報(優先度等)と付き合わせることで、図3のステップSA4に示すように、その緊急用件情報記憶手段11にて判断する。すなわち、音声認識手段9の音声データとして認識した内容は、緊急用件情報記憶手段11に緊急度の高い要件として登録されているのか、緊急度の低い要件として登録されているのかを、その緊急用件情報記憶手段11にて判断する。
次いで、図3のステップSA4において、緊急度の高い用件と判断された場合には、その結果を、自動音声対応装置6に通知するとともに、図3のステップSA5に進む。すなわち、図3のステップSA2で自動音声対応装置6が用件を尋ねた後、図3のステップSA3で認識した顧客の返答が、例えば、「閉じ込められているので、早く救出してほしい。」というものであれば、この返答した会話内容の中に、緊急用件情報記憶手段11に緊急度の高い要件として登録されている「閉じ込め」という言葉が含まれているので、この場合の顧客の電話は、緊急度の高い用件であると判断して、その結果を、自動音声対応装置6に通知するとともに、図3のステップSA5に進む。
図3のステップSA5では、CTI手段4から取得した発信者番号を基に顧客電話3〜3M、3Nからの顧客電話番号が顧客情報記録手段5に格納されている市外局番と付き合わせて、発信地域が特定できているか(災害発生地域からの通話か)否か判断する。そして、図3のステップSA5において、発信地域が特定できていないと判断された場合には、図3のステップSA6に進み、自動音声で地域(都道府県・郵便番号等)を尋ねる。すなわち、自動音声対応装置6にて、自動応答パターン記憶手段10に自動応答対応パターンとして記憶されている顧客の地域を確認する内容、例えば、「お客さまのいらっしゃる住所をおっしゃってください。」との内容で、顧客が発信している地域の住所を尋ねる。そして、その尋ね(質問)に対して、顧客が答えた内容を、図3のステップSA7に示すように、認識する。すなわち、顧客が答えた用件を音声認識手段9が音声データとして認識し、顧客情報記録手段5の記憶内容に基づいて発信地域を特定する。
次いで、図3のステップSA5において、発信地域が特定できると判断された場合若しくは図3のステップSA7により発信地域を特定した場合には、図3のステップSA8に進み、災害発生通知手段8により取得し災害発生地域情報記憶手段12に格納されている被災地域の情報と照合して災害発生地域からの通知か否かを判断する。例えば、図3のステップSA7において、顧客が、「東京都足立区」と回答した場合、音声認識手段9はこれを音声データとして認識し、災害発生地域情報記憶手段12に保有されている情報と照合し、「東京都足立区」が災害発生地域として登録されているか否かを判断(確認)する。
図3のステップSA8において、災害発生地域からの通知と判断された場合、すなわち、顧客電話3〜3M、3Nからの通話(電話)が災害発生地域のときには、着信先切り替え装置7によって、図3のステップSA9に示すように、顧客電話3〜3M、3Nからの通話(電話)をオペレーター受信装置13〜13Nに接続される(着信される)とともに、オペレーター受信装置13〜13Nの表示画面に顧客情報記録手段5から取得した顧客情報を表示させる。そして、監視センター1のオペレーターは、その表示画面に表示された顧客情報を参照しながら、当該顧客への閉じ込めを救出するための作業者の出動手配等の対応を行う。
図3のステップSA4において、顧客電話3〜3M、3Nからの通話内容の緊急度の低い用件と判断された場合、その結果を、自動音声対応装置6に通知するとともに、図3のステップSA10に進む。すなわち、図3のステップSA3で認識した顧客の返答が、例えば、「エレベーターが止まっているか確認してほしい。」といったものであれば、緊急用件情報記憶手段11に緊急度の高い要件として登録されているかを判断し、「閉じ込め」といった緊急度の高い用件として登録されている言葉を含んでいない場合は緊急度が低いと判断して、その結果を自動音声対応装置6に通知するとともに、図3のステップSA10に進む。
そして、図3のステップSA10に進むと、予め自動応答パターン記憶手段10に記憶されている自動音声で対応が行われる。すなわち、例えば、「エレベーターが止まっているか確認したい。」との問合せでは、自動応答パターン記憶手段10に記憶される音声データの、「折り返し電話いたしますので、申し訳ございませんが、連絡先の電話番号とお客様のお名前を教え下さい。」とのメッセージを自動音声対応装置6から流し(問い掛け)、この問い掛けに対する顧客電話3〜3M、3Nからの通話を、緊急用件情報記憶手段11や他の図示しない音声記録手段に記憶させることで、災害発生の緊急対応をしなければならないときには、即時対応の不必要な内容の場合には折り返し対応を行うようにする。
図3のステップSA8において、災害発生地域からの通知でないと判断された場合には、図3のステップSA11に進み、監視センター1以外の他の監視センター14や災害発生地域を担当するサービス拠点以外のサービス拠点2、2A〜2Nに顧客電話3〜3M、3Nからの通話(電話)が転送される。ここで、顧客電話3〜3M、3Nからの通話(電話)は、音声認識手段9にて緊急度が高い用件と判断された内容の顧客電話であり、被災していない他の監視センター14から作業者の出動手配等に対応が可能となる。また、災害発生地域を担当するサービス拠点以外のサービス拠点2、2A〜2Nへの通話(電話)は、直接、対応するところへの電話となるための、緊急度の高い、例えば、閉じ込め等の対応がより迅速に行える。
このように、災害発生時に監視センター1へ電話した内容の緊急度を、音声認識手段9を介して緊急用件情報記憶手段11にて識別(判断)して、被災地域からの電話である場合には、優先的に、オペレーター受信装置13〜13Nに着信させることができ、緊急度の高い顧客からの電話対応を効率よく行うことができる。
次に、上記一実施形態に係る遠隔監視システムの監視センター1からの転送先の振り分け手順を、図4及び図5に基づき、説明する。
まず、図2のステップS3で災害発生地域が判明すると、監視センター1の着信先切り替え装置7から他の監視センター14と災害発生地域以外のサービス拠点2、2A〜2Nに情報を通報し、対応可能か否かの返信を所定時間(例えば、5分間)待ち、図5に示すところの、転送先拠点テーブル14を、着信先切り替え装置7内に作成する。転送先拠点テーブル15は、図5に示すように、例えば、サービス拠点2、2A〜2Nを表す拠点コードと、サービス拠点2、2A〜2Nの名称を表すSC名と、サービス拠点2、2A〜2Nの郵便番号と、サービス拠点2、2A〜2Nの拠点所在地と、サービス拠点2、2A〜2Nの電話番号と、サービス拠点2、2A〜2Nの設備の稼動状態の欄からなり、サービス拠点2、2A〜2Nの設備の稼動状態の欄には、監視センター1の着信先切り替え装置7からの災害発生通知に対して、応答がない場合には稼動状態が×と、かつ、応答がある場合には稼動状態が○と、それぞれ表記される内容としてある。
次いで、着信先切り替え装置7内に転送先拠点テーブル15が作成されたならば、CTI手段4から取得した顧客の発信者番号及び音声認識手段9にて顧客の回答内容で顧客電話3〜3M、3Nの発信地域である都道府県名が特定されると、転送先拠点テーブル15の所在地拠点より該当のサービス拠点2、2A〜2Nを特定し、その特定した拠点コードの稼動状態を、図4のステップSB1に示すように、確認する。そして、例えば、顧客が発信地域を、「横浜」と答えた場合、転送先拠点テーブル15の拠点コード003のSC名横浜における稼動状態の可否を、図4のステップSB2に示すように、判断する。
図4のステップSB2において、特定した拠点コードの稼動状態が応答可能であると判断した場合には、図4のステップSB3のように、特定した拠点コードの拠点先(指定転送先)に転送する。例えば、転送先拠点テーブル15のSC名横浜における稼動状態が「○」であって応答可能であるので、図4のステップSB3に示すように、着信先切り替え装置7によって、顧客電話3〜3M、3Nを拠点コード003のSC名横浜へ転送する。
また、図4のステップSB2において、特定した拠点コードの稼動状態が「×」であって応答可能でないと判断した場合、例えば、顧客が発信地域を、「銀座」と答えた場合、転送先拠点テーブル15の拠点コード002のSC名銀座における稼動状態が「×」であって、転送不可でるため、図4のステップSB4に示すように、拠点所在地が同じ東京都であって、稼動状態が「○」である拠点コード002のSC名東京支社(他監視センター)へ転送する。
また、転送先拠点テーブル15の稼動状態は、サービス拠点2、2A〜2Nの電話操作等によって、稼動不稼動の情報が更新されて、顧客の回答により検索したサービス拠点2、2A〜2Nが不稼動のとき、例えば、拠点コード002のSC名銀座の場合、拠点所在地が同じであるところの、拠点コード002のSC名東京支社を第2の転送先と指定しておくことで、その拠点コード002のSC名東京支社に、滞ることなく、転送することができる。
このように、転送先拠点の情報である拠点所在地や転送先の電話番号を登録し、各拠点の稼動状態を把握することで、被災地域以外からの緊急度の高い用件であれば、各拠点を総括する支店や最終的には他の監視センター14へ転送して対応することができ、使い勝手を向上させることができる。
上記実施形態によれば、災害発生に緊急度の高い顧客からの電話を優先して、監視センター1のオペレーターに対応させることで、迅速な作業手配が可能となり、顧客からの電話呼び量と対応人員に応じた滞りのない対応を可能にする遠隔監視システムが得られる。
さらに、上記実施形態によれば、監視センター1のオペレーターに接続されるまでの顧客の電話待ち時間の短縮化を図り得る遠隔監視システムが得られる。
本発明の一実施形態に係り、遠隔監視システム全体の機能ブロック図である。 本発明の一実施形態に係り、遠隔監視システムによる災害発生通知を受け取ったときの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係り、遠隔監視システムによる顧客電話用件の緊急度の高低判断及び災害発生地域の特定手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係り、遠隔監視システムによる転送先の振り分け手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係り、遠隔監視システムにおける転送先拠点テーブルの構成説明図である。
1 監視センター
2 サービス拠点
3 顧客電話
4 CTI手段
5 顧客情報記録手段
6 自動音声対応装置
7 着信先切り替え装置
8 災害発生通知手段
9 音声認識手段
10 自動応答パターン記憶手段
11 緊急用件情報記憶手段
12 災害発生地域情報記憶手段
13 複数個のオペレーター受信装置
14 他の監視センター
15 転送先拠点テーブル

Claims (4)

  1. ビルに設けられる設置機器の異常発生につき公衆通信回線を介して遠隔的に監視するとともに、前記設置機器に関するトラブル対応や相談の受信対応を行う監視センターと、所定の地域毎に設けられて前記設置機器の保全や前記監視センターの指令に基づき異常対応を行う複数のサービス拠点とを包含する遠隔監視システムにおいて、
    少なくとも前記設置機器の異常発生に伴う通報から広域災害の種類及び発生地域を特定する広域災害検出手段と、公衆通信回線を介して接続された顧客からの通話受電時に発信元の地域を特定する通報先検出手段と、前記広域災害検出手段が広域災害を検出すると前記監視センターの自動音声対応装置による音声案内での対応を行うとともに、その音声案内の問い掛けに対する応答につき音声認識手段を介して緊急度を判断する緊急度判定手段と、発信元が災害発生地域か否かと緊急度が高いか否かによって接続先を切り替える着信先切り替え装置とを備えたことを特徴とする遠隔監視システム。
  2. 前記通報先検出手段は、通話受電時に発信元の電話番号を取得するCTI手段と、前記音声案内の問い掛けに対する応答を判断する音声認識手段との、少なくとも一方としたことを特徴とする請求項1記載の遠隔監視システム。
  3. 前記着信先切り替え装置の接続先を、発信元が災害発生地域のときは前記監視センターに設置したオペレーター受信装置へ、緊急度が高いときは発信元の地域を担当するサービス拠点へ、緊急度が低いときは前記自動音声対応装置による音声案内へとしたことを特徴とする請求項1若しくは2記載の遠隔監視システム。
  4. 前記広域災害検出手段で特定した災害発生地域以外のサービス拠点へ災害発生を通報するとともに、この通報に応答した当該サービス拠点を転送可能とする転送可能判定手段を備えたことを特徴とする請求項1、2若しくは3記載の遠隔監視システム。
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