JP2008143837A5 - - Google Patents

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化粧料に於いて、粉体は、その光学的効果によって、皮膚のシミ、そばかすなどの好ましくない色素の局在化などをカバーし、目立たなくさせる作用を有する。この為、この様な粉体含有化粧料に於いて、粉体の局在化はその本来の効果を著しく損なうものであり、これを防ぐことが粉体化粧料の最大の課題となっている。この様な粉体化粧料における粉体の局在化現象は、液体濡れの変化とともに「化粧崩れ」として捉えられている。この様な化粧崩れを防ぐ手段としては、「局在化抑制」、「液体濡れ抑制」においても、粉体の表面を種々の表面処理剤で被覆する方法が知られており、この様な被覆剤としては、ハイドロジェンメチルシロキサンの焼付、シランカップリング剤によるシリル化、パーフルオロアルキルリン酸塩による被覆、N−アシルグルタミン酸塩による被覆、リン脂質による被覆などが知られている。この内、パーフルオロアルキル基を有する表面処理剤による被覆は、撥水性と撥油性とを備えているために、汗による局在化も、皮脂による局在化もともに防げるため、化粧持ちの向上に有用な技術となっているこの様なパーフルオロ基を有する化合物を利用した技術としては、例えば、ペンタ−3,3,3−トリフルオロプロピルペンタメチルシクロペンタシロキサン等のパーフルオロアルキルシロキサンを利用した技術(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3を参照)、パーフルオロアルキル基を有するリン酸エステル塩を利用した技術(例えば、特許文献4、特許文献5を参照)、パーフルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン(例えば、特許文献6を参照)、或いは、アルキルシランが炭素数6〜30のアルキル基を有し、パーフルオロアルキルシランのフルオロカーボン数が1〜30であるシランカップリング剤を用いた処理(例えば、特許文献7を参照)などが存する。しかしながら、この様なパーフルオロアルキル基を有する化合物による表面処理は時として、非処理のものと同様の化粧持ちしか発揮しない場合も存し、安定的に化粧持ちの良さが具現化できる技術の開発が望まれていた。この様な現象は、前記化粧料が肌との相互作用が弱いために、風や振動などの物理的な要因で脱落するためと考えられる。特に、フルオロアルキル基は摩擦係数を著しく軽減するために、皮膚との付着性が損なわれる場合が存した。一方、この様な粉体処理剤としてトリエトキシ(8,8,8,7,7,6,6,5,5,4,4,3,3−トリデカフオロクチル)シラン、ジエトキシビス(8,8,8,7,7,6,6,5,5,4,4,3,3−トリデカフオロクチル)シラン又はエトキシトリス(8,8,8,7,7,6,6,5,5,4,4,3,3−トリデカフオロクチル)シランを用いた表面処理粉体は既に大東化成株式会社より販売されている。又、セリサイト又はマイカの表面を、シリカ、ジルコニア、チタニア及びアルミナから選択される粉体で被覆してなる複合化板状粉体も、化粧料原料として知られている(例えば、特許文献8、特許文献9、特許文献10を参照)これらの複合化板状粉体は、板状粉体でありながら適度なカバー力を有し、しかも二酸化チタンや酸化亜鉛などのように室内の光源下で厚ぼったい、白っぽさを発現することもあまり無い優れた特性を有することが知られている。この様な化粧効果の唯一の欠点はその効果の持続性であった。しかしながら、一般式()で表されるパーフルオロアルキルシランで、複合化板状粉体の表面を処理してなる表面処理粉体も、この様な表面処理粉体を含有する化粧料も全く知られていない。更に、この様な表面処理粉体が、室内の光源下でも自然に見える演色効果を有し、且つ、この様な効果の持続性に優れることも全く知られていない。
Figure 2008143837
一般式(I)
(但し、式中nは2〜7の整数を表し、mは1〜3の整数を表し、aは1〜3の整数を表し、Rは炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、室内の光源下で自然に見えるメークアップ化粧料であって、その効果持続性に優れるものを求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、この様な効果を有する複合化板状粉体を後記一般式()に表されるパーフルオロアルキルシランで表面処理することにより、その持続性を著しく向上できることを見いだし、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、以下に示すとおりである。
(1)次に示す一般式()で表されるパーフルオロアルキルシランで、複合化板状粉体の表面を処理してなる、表面処理粉体。
Figure 2008143837
一般式(I)
(但し、式中nは2〜7の整数を表し、mは1〜3の整数を表し、aは1〜3の整数を表し、Rは炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
(2)前記複合化板状粉体は、セリサイト又はマイカの表面を、シリカ、ジルコニア、チタニア及びアルミナから選択される粉体で被覆してなるものであることを特徴とする、(1)に記載の表面処理粉体。
(3)前記複合化板状粉体は、マイカチタニア、セリサイトチタニア又はシリカ・酸化鉄被覆セリサイトチタニアであることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の表面処理粉体。
(4)前記一般式(I)に表されるパーフルオロアルキルシランが、トリエトキシ(8,8,8,7,7,6,6,5,5,4,4,3,3−トリデカフオロクチル)シラン、ジエトキシビス(8,8,8,7,7,6,6,5,5,4,4,3,3−トリデカフオロクチル)シラン又はエトキシトリス(8,8,8,7,7,6,6,5,5,4,4,3,3−トリデカフオロクチル)シランであることを特徴とする、(1)〜(3)何れかに記載の表面処理粉体。
(5)(1)〜(4)何れかに記載の表面処理粉体を含有してなる化粧料。
(6)室内光源用の化粧料であることを特徴とする、(1)〜(5)何れかに記載の化粧料。
(1)本発明の表面処理粉体
本発明の表面処理粉体は、前記一般式()で表されるパーフルオロアルキルシランで、複合化板状粉体の表面を処理してなることを特徴とする。前記複合化板状粉体とは、板状粉体を基体として、その表面に他の粉体成分、特に金属酸化物を被覆したもので、該被覆形態は焼成などを行い結晶格子のレベルで複合化することも可能であるし、メカノケミカル被覆のように、接触部分の一部が結合を共有する形態でも良い。前記板状粉体としては、セリサイト、マイカ、タルクなどが例示でき、これらの内では、セリサイト又はマイカが特に好ましい。更に被覆する粉体としては、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、ジルコニア、チタニア及びアルミナから選択される1種乃至は2種以上が好ましく例示できる。この様な複合化板状粉体として好ましいものは、マイカチタニア、セリサイトチタニア又はシリカ・酸化鉄被覆セリサイトチタニアが好ましく例示できる。これらには既に市販品が存し、かかる市販品を購入して利用することが出来る。好ましい市販としては、マイカチタニアにはメルクGmbHの「チミロン」シリーズが例示でき、セリサイトチタニアには触媒化成工業株式会社から販売されている「カバーリーフ」シリーズが例示でき、シリカ・酸化鉄被覆セリサイトチタニアには触媒化成工業株式会社から販売されている「ダーマリアルリーフ」が例示できる。これらに、前記一般式()のパーフルオロアルキルシランを反応させ、シリル化することにより、本発明の表面処理粉体は製造される。
この様に、粉体を前記一般式()に表されるパーフルオロアルキルシランで処理するに際しては、通常のシランカップリング法に準じて行えば良く、例えば粉体を、溶剤などで希釈した前記一般式()のパーフルオロアルキルシランで被覆し、100〜300℃で所望により減圧しながら、焼付を行うことにより得ることが出来る。前記一般式()に表される化合物としては、トリエトキシ(8,8,8,7,7,6,6,5,5,4,4,3,3−トリデカフオロクチル)シラン、ジエトキシビス(8,8,8,7,7,6,6,5,5,4,4,3,3−トリデカフオロクチル)シラン又はエトキシトリス(8,8,8,7,7,6,6,5,5,4,4,3,3−トリデカフオロクチル)シランが好ましく例示できる。前記一般式()に表されるパーフルオロアルキルシランには既に市販のものが存し、この様な市販品を購入して前記処理に付すことが出来る。前記一般式()に表されるパーフルオロアルキルシランの市販品としては、Dynasylan(商標)F8261(トリエトキシ(8,8,8,7,7,6,6,5,5,4,4,3,3−トリデカフオロクチル)シラン)が好ましく例示できる。かかるシランカップリング剤である、前記一般式()で表されるパーフルオロアルキルシランは唯一種を表面処理に用いることも出来るし、二種以上を組み合わせて用いることも出来る。好ましい粉体とパーフルオロアルキルシランとの量比は1:99〜30:70であり、より好ましくは2:98〜10:90である。かかるパーフルオロアルキルシランを適当な溶剤、例えばクロロホルムや塩化メチレンなどで1〜100倍量を加え一様にコートした後、加熱処理、脱アルコール反応を行い、シランカップリングを行えばよい。この様な過程を経て作製された本発明の表面処理粉体は、基体となっている複合化板状粉体の、室内の光源下で自然に見えるカバー力を発現させると言う、類い希な光学的特性を損なうことなく、その化粧効果の持続性に優れる。特に、撥水・撥油性を有するが故に、肌との密着性に難を有し、物理的な応力により、肌より脱落しやすいという、パーフルオロアルキルシラン処理粉体の欠点を克服し、撥水・撥油性を維持しながら、肌との密着性にも優れる特性を有する。この様に、化粧料における、光学効果の中心的役割を演じる複合化板状粉体の化粧持ちを向上せしめることにより、化粧料全体の化粧持ちも著しく向上する。
本発明の化粧料は、前記の必須成分以外に、通常化粧料で使用される任意成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサンオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサンアミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオ
ール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類或いはこれら無機顔料の複合体表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤アントラニル酸系紫外線吸収剤サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤糖系紫外線吸収剤2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB 6 塩酸塩、ビタミンB 6 トリパルミテート、ビタミンB 6 ジオクタノエート、ビタミンB 2 又はその誘導体、ビタミンB 12 、ビタミンB 15 又はその誘導体等のビタミンB類α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等フェノキシエタノール等の抗菌剤などが好ましく例示できる。これらの内で特に好ましいものは、アクリル酸乃至はメタクリル酸と2−ホスホリルコリニルエタノールとのエステルを構成モノマーとする、ポリマー乃至はコポリマーで被覆した粉体が例示できる。この様なポリマー乃至はコポリマーには既に市販品が存し、かかる市販品を購入し、粉体に被覆して用いることが出来る。この様な市販品としては、日本油脂株式会社から販売されている、「リピジュアHM」(ポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)、「リピジュアPBS」(メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・ブチルメタクリレートコポリマー)等が好適に例示できる。又、表面処理される粉体としては、タルクが好ましい。タルクと前記ポリマー乃至はコポリマーの質量比は99:1〜70:30が好ましく、より好ましくは98:2〜90:10である。被覆処理は、粉体にポリマー乃至はコポリマーの水溶液を噴霧し、乾燥させることにより製造できる。かかる粉体の好ましい含有量は0.1〜10質量%であり、より好ましくは0.5〜5質量%である。この量比に於いて前記パーフルオロアルキルシラン表面処理粉体の皮膚への密着性を向上させることが出来る。
又、本発明の処理粉体の光学効果と対極の「厚ぼったく隠蔽する」光学効果を有する、二酸化チタンや酸化亜鉛については、他の金属酸化物と複合化することにより、その光学効果を減じておくことが好ましい。かかる成分を構成する他の金属としては、鉄、珪素、亜鉛、ジルコニウム、アルミニウムなどが好適に例示できる。複合化の形態は、他の金属酸化物を二酸化チタンの結晶格子中に押し込めたドープ形態、他の金属酸化物の微粉末と、二酸化チタンの微粉末とを500〜1000℃で焼いて、固めた焼成形態、二酸化チタンの表面に金属酸化物乃至は水酸化物を沈積させ、これを1000℃以上の温度で溶融させて二酸化チタンと相溶させ、冷却固化させた固溶体形態などが存する。これらの何れもが使用可能である。これらの粉体は、斯くの如くに製造することも出来るが、市販品を購入して利用することも出来る。好ましい市販品としては、三重顔料株式会社製の「イエロ
ーチタン」(酸化鉄・二酸化チタン焼結顔料)、石原産業株式会社製の「タイペークTTO−F1」、「タイペークTTO−F2」、「タイペークTTO−F6」(二酸化チタンの表面にシリカ、アルミナ、ジルコニアを固溶体化したもの)等が好ましく例示できる。これらの粉体は表面をハイドロジェンメチルポリシロキサン、レシチン、N−アシルグルタミン酸塩、ポリエチレン、金属石鹸などで被覆されていても良い。これらの粉体は紫外線からの隠蔽力は二酸化チタンそのものには若干劣るが、紫外線を吸収後ラジカルの発生が極めて抑制されているので、総合的な紫外線からの防護効果は非常に優れている。かかる粉体は、厚ぼったさを感じさせずに、隠蔽力効果を発現する量含有することが好ましく、具体的には、5〜30質量%含有することが好ましく、7〜25質量%含有することがより好ましい。
以下に示す表1の処方に従って、本発明の化粧料である固形粉体化粧料(夏用ファンデーション)を製造した。即ち、イの成分をヘンシェルミキサーに秤込み、混合攪拌した後、0.9mm丸穴スクリーンを装着したパルベライザーで粉砕し、ヘンシェルミキサーに戻し、混合しながら、ロの成分を噴霧し、コーティングを行い、1mmヘリングボーンスクリーンを装着したパルベライザーで粉砕し、粉砕物を金皿に詰め、加圧成形して固形粉体化粧料1を得た。同様に操作して、表面処理粉体1を「チミロンMP1005」に置換した比較例1、3%ハイドロジェンメチルポリシロキサン焼付処理(以後、単にシリコーン処理と称すこともある)「チミロンMP1005」に置換した比較例2、パーフルオロアルキルリン酸ジエタノールアミン塩3%被覆した「チミロンMP1005」に置換した比較例3及び二酸化チタンに置換した比較例4を作製した。
<試験例2>
試験例1の効果を数値として確認するため、上腕内側部に設けた2cm×4cmの部位に40mgの化粧料を塗布し、グスメータでグロス値(G値)を計測し、自然にそのまま3時間過ごした後、再度G値を計測した。結果を表3に示す。これより、本発明の化粧料はG値の経時変化が少なく、自然な、つややかなツヤが長時間継続することがわかる。
実施例1と同様に下記の処方に従って、本発明の化粧料である固形粉体化粧料2を製造した。このものの専門パネラー1名による試験例1の評価は、「化粧仕上がりの自然さ」、「カバー力」、「化粧持ち」全てに於いてスコア5であり、試験例2のG値の変化は6.4→6.3であり、実施例1の化粧料同様の効果を有していることがわかる。
実施例1と同様に下記の表5の処方に従って、本発明の化粧料である固形粉体化粧料3を製造した。このものの専門パネラー1名による試験例1の評価は、「化粧仕上がりの自然さ」、「カバー力」、「化粧持ち」全てに於いてスコア5であり、試験例2のG値の変化は5.1→4.8であり、実施例1の化粧料同様の効果を有していることがわかる。

Claims (6)

  1. 次に示す一般式()で表されるパーフルオロアルキルシランで、複合化板状粉体の表面を処理してなる、表面処理粉体。
    Figure 2008143837
    一般式(I)
    (但し、式中nは2〜7の整数を表し、mは1〜3の整数を表し、aは1〜3の整数を表し、Rは炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
  2. 前記複合化板状粉体は、セリサイト又はマイカの表面を、シリカ、ジルコニア、チタニア及びアルミナから選択される粉体で被覆してなるものであることを特徴とする、請求項1に記載の表面処理粉体。
  3. 前記複合化板状粉体は、マイカチタニア、セリサイトチタニア又はシリカ・酸化鉄被覆セリサイトチタニアであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の表面処理粉体。
  4. 前記一般式(I)に表されるパーフルオロアルキルシランが、トリエトキシ(8,8,8,7,7,6,6,5,5,4,4,3,3−トリデカフオロクチル)シラン、ジエトキシビス(8,8,8,7,7,6,6,5,5,4,4,3,3−トリデカフオロクチル)シラン又はエトキシトリス(8,8,8,7,7,6,6,5,5,4,4,3,3−トリデカフオロクチル)シランであることを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の表面処理粉体。
  5. 請求項1〜4何れか1項に記載の表面処理粉体を含有してなる化粧料。
  6. 室内光源用の化粧料であることを特徴とする、請求項1〜5何れか1項に記載の化粧料。
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