JP2008297240A - 固形粉末化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】 固形粉末化粧料に於いて、その化粧仕上がりの持続性を向上せしめる技術を提供する。
【解決手段】 1)ダイマー酸のジエステルと、2)ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体とを、固形粉体化粧料に含有させる。前記ダイマー酸のジエステルの、油脂の総量に対する割合は、5〜20質量%であることが好ましく、前記ダイマー酸のジエステルはダイマージリノール酸ジリノレイルでが好ましい。前記ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体は、セリサイトに酸化亜鉛とヒドロキシアパタイトとを被覆したものであることが好ましく、前記ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体の含有量は、前記ダイマー酸のジエステルの含有量に対して、5〜20質量%であることが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】 1)ダイマー酸のジエステルと、2)ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体とを、固形粉体化粧料に含有させる。前記ダイマー酸のジエステルの、油脂の総量に対する割合は、5〜20質量%であることが好ましく、前記ダイマー酸のジエステルはダイマージリノール酸ジリノレイルでが好ましい。前記ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体は、セリサイトに酸化亜鉛とヒドロキシアパタイトとを被覆したものであることが好ましく、前記ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体の含有量は、前記ダイマー酸のジエステルの含有量に対して、5〜20質量%であることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、化粧料に関し、更に詳細には、油脂を被覆した粉体を加圧成形してなる化粧料に好適な化粧料に関する。
油脂などを被覆した粉体を加圧成形した固形粉末化粧料は、簡単な化粧動作できれいな仕上がりが出来る利点を有しているため、ファンデーションなどとして広く使用されるようになってきている。その反面、当初は、粉体の吸油性による乾燥感、化粧崩れがしやすい等の欠点も存していた。乾燥感については、ハイドロジェンメチルポリシロキサン焼付などのシリコーン処理を粉体に施し、且つ、粉体自身を油性成分で被覆することにより乾燥感は顕著に軽減された。(例えば、特許文献1を参照)化粧崩れに関しては、シリコーンによる表面処理と、粘性の高い油脂の被覆による、化粧膜の密着性の向上により、改善されたが、実用上化粧直しは、乳化型のファンデーションなどの比較すると、頻繁に行わなければならないのが現状であった。即ち、疎水性を粉体に付与すること、或いは、粉体に油性物質で粘着性を付与することによってでは解決できない、化粧崩れの因子が存することが推察される。即ち、固形粉末化粧料に於いて、化粧持ちを更に改善する技術の開発が望まれていたと言える。
一方、ダイマー酸のジエステル或いはその類縁体は、適度な粘性を有し、且つ、抱水性を有する油性成分であり、感作性の問題からその使用に制限を有しているラノリンの代替物として利用されている。(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4を参照)又、ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体についても化粧料での利用が知られている。(例えば、特許文献5、特許文献6を参照)しかしながら、1)ダイマー酸のジエステルと、2)ヒドロキシアパタイト被覆粉体とを含有する固形粉体化粧料は全く知られていないし、この様な構成の化粧料が顕著な化粧仕上がりの持続性を有することも全く知られていない。
本発明は、この様な状況下為されたものであり、固形粉末化粧料に於いて、その化粧仕上がりの持続性を向上せしめる技術を提供することを課題とする。
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、固形粉末化粧料に於いて、その化粧仕上がりの持続性を向上せしめる技術を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、1)ダイマー酸のジエステルと、2)ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体とを組み合わせて含有させることにより、固形粉末化粧料の化粧仕上がりの持続性が顕著に向上することを見いだし、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、以下に示すとおりである。
(1)1)ダイマー酸のジエステルと、2)ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体とを含有することを特徴とする、固形粉体化粧料。
(2)前記ダイマー酸のジエステルの、油脂の総量に対する割合は、5〜20質量%であることを特徴とする、(1)に記載の固形粉体化粧料。
(3)前記ダイマー酸のジエステルはダイマージリノール酸ジリノレイルであることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の固形粉体化粧料。
(4)前記ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体は、セリサイトに酸化亜鉛とヒドロキシアパタイトとを被覆したものであることを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載の固形粉末化粧料。
(5)前記ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体の含有量は、前記ダイマー酸のジエステルの含有量に対して、5〜20質量%であることを特徴とする、(1)〜(4)何れか1項に記載の固形粉末化粧料。
(6)油脂総量が、化粧料全量に対して8〜15質量%であることを特徴とする、(1)〜(5)何れか1項に記載の化粧料。
(1)1)ダイマー酸のジエステルと、2)ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体とを含有することを特徴とする、固形粉体化粧料。
(2)前記ダイマー酸のジエステルの、油脂の総量に対する割合は、5〜20質量%であることを特徴とする、(1)に記載の固形粉体化粧料。
(3)前記ダイマー酸のジエステルはダイマージリノール酸ジリノレイルであることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の固形粉体化粧料。
(4)前記ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体は、セリサイトに酸化亜鉛とヒドロキシアパタイトとを被覆したものであることを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載の固形粉末化粧料。
(5)前記ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体の含有量は、前記ダイマー酸のジエステルの含有量に対して、5〜20質量%であることを特徴とする、(1)〜(4)何れか1項に記載の固形粉末化粧料。
(6)油脂総量が、化粧料全量に対して8〜15質量%であることを特徴とする、(1)〜(5)何れか1項に記載の化粧料。
本発明によれば、固形粉末化粧料に於いて、その化粧仕上がりの持続性を向上せしめる技術を提供することができる。
(1)本発明の化粧料の必須成分であるダイマー酸のジエステル
本発明の化粧料は固形粉末化粧料であって、ダイマー酸のジエステルを含有することを特徴とする。ここで本発明に言う、固形粉末化粧料とは、粉体類と、油脂類とを構成成分とし、水分は実質的に含有しない。従って、固形の乳化化粧料は本発明の固形粉末化粧料には包含されない。又、粉体類と油脂類の質量比は、99:1〜60:40が好ましく、より好ましくは、95:5〜85:15である。
本発明の化粧料は固形粉末化粧料であって、ダイマー酸のジエステルを含有することを特徴とする。ここで本発明に言う、固形粉末化粧料とは、粉体類と、油脂類とを構成成分とし、水分は実質的に含有しない。従って、固形の乳化化粧料は本発明の固形粉末化粧料には包含されない。又、粉体類と油脂類の質量比は、99:1〜60:40が好ましく、より好ましくは、95:5〜85:15である。
前記ダイマー酸のジエステルにおける、ダイマー酸は、炭素数18の不飽和脂肪酸を2量化して得られる炭素数36の(二重結合を持った)脂肪族2塩基酸である。炭素数18の不飽和脂肪酸は、大豆等の植物から得られるオレイン酸、リノール酸を主体とするものが好ましく、ダイマー酸の構造としては、ダイマージオレイン酸、ダイマージリノール酸である。ダイマー酸は、「ダイマー酸」として市販されており、本発明では市販品を用いることができるが、市販品はかなり多くの化合物の混合物であるが、分子構造中に1個の環状構造を有した炭素数36の脂肪族2塩基酸を主成分としている。かかるダイマー酸は、そのままジエステルへ誘導することも出来るし、不飽和結合を一部乃至は全部の水素添加で飽和結合へ部分的或いは完全に誘導して水素添加物に変えた形で使用することも出来る。ダイマー酸のジエステルを構成するアルコール部分としては、通常化粧料で使用されている高級アルコール、ダイマー酸を還元して得られるダイマーアルコールなどが好適に例示できる。前記高級アルコールにはコレステロールや、フィトステロールなどの脂肪族環状アルコールも包含する。ダイマー酸とアルコールを縮合しジエステルへ誘導する方法としては、ダイマー酸を塩化チオニルなどでハロゲン化し、しかる後にアルカリ存在下縮合することにより製造できる。この様なダイマー酸のジエステルの内、好ましいものを例示すれば、例えば、ダイマージリノール酸ジイソステアリル、水添ダイマージリノール酸ジイソステアリル、ダイマージリノール酸ジフィトステリル、水添ダイマージリノール酸ジフィトステリル、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、水添ダイマージリノール酸ジベヘニル、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、水添ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル等が例示できるし、混合アルコールエステル、例えば、ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル・イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル)の様な形態を取ることも好ましい。この様なダイマー酸のジエステルには市販品も存し、かかる市販品を購入して使用することも出来る。この様な市販品としては、例えば、ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル・イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル)である、「プランドゥール」(日本精化社製;Plandool−S、Plandool−H)、水添ダイマージリノール酸イソステアリル/フィトステリルである「ラスプランPI−DA」(LUSPLAN PI−DA;日本精化株式会社製)、水添ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルである「ラスプランDD−DA5」(LUSPLAN DD−DA5;日本精化株式会社製)、水添ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルである、「ラスプランDD−DA7」(LUSPLANDD−DA7;日本精化株式会社製)等が好適に例示できる。
本発明の化粧料に於いて、かかるダイマー酸のジエステルは、粉体成分、他の油脂成分とともに働いて、化粧料を皮膚に塗布後に形成される化粧膜の強度と、皮膚への接着性を向上せしめる作用を有する。この様な性質は、油脂成分中における、ダイマー酸のジエステルの割合により変動し、該割合が5〜20質量%である場合には好適で、10〜15質量%である場合には更に好適である。これよりも少なすぎる場合には、化粧膜を形成しなかったり、化粧膜の皮膚への接着性が低かったりする場合が存する。多すぎた場合には、化粧料としての使用性、特に延展性と、仕上がりの美しさ、仕上がりに要する時間の短さなどの利点を損なう場合が存する。
(2)本発明の化粧料の必須成分であるヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体
本発明の化粧料は、ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体を必須成分として含有することを特徴とする。該ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体は、前記ダイマー酸のジエステルによって形成される、皮膚に接着性を有する化粧膜の経時維持性を向上せしめる作用を有する。ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体の製法は、前記特許文献5或いは特許文献6に開示されており、かかる文献の記載に従って製造することが出来る。即ち、水可溶性カルシウム塩の水溶液中に基体となる粉体を分散させ、これにリン酸を加えてヒドロキシアパタイトを析出させ、基体となる粉体上に沈積させたり、基体となる粉体と、微粒子ヒドロキシアパタイトとを水可溶性カルシウム塩水溶液中に分散させ、これにリン酸を加えて、ヒドロキシアパタイトを基体となる粉体と、ヒドロキシアパタイトの微粉末の表面とに析出させ、析出したヒドロキシアパタイトをバインダーとして、被覆層を構築する方法などである。又、かかる被覆層には、ヒドロキシアパタイト以外に、酸化亜鉛、シリカ、アルミナ、チタニアなどの金属酸化物を含有することが出来る。被覆層におけるヒドロキシアパタイトの含有量は50質量%以上であることが好ましい。この様な方法により、ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体を調整し、用いることも出来るが、既に市販されているヒドキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体を購入して利用することも出来る。この様な市販のヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体としては、「パウダー・ラ・ヴィ」(三好化成株式会社製;ヒドロキシアパタイト15質量部と酸化亜鉛5質量部とでセリサイト80質量部を被覆した粉体)が好ましく例示できる。本発明の皮膚外用剤では、この様なヒドロキシアパタイトを含有する被覆層を有する粉体を、皮膚外用剤全量に対して、0.01〜1質量%含有することが好ましく、0.05〜0.5質量%含有することがより好ましい。かかる成分は、脂肪酸を吸着し、皮膚外用剤組成物の皮膚接着維持性阻害要因を抑制するが、前記の含有量で有効なのは本発明の皮膚外用剤の系が実質的に脂肪酸乃至はその塩を含有する必要がないため、接着維持性の低下の原因となる脂肪酸乃至はその塩は、生体由来のもののみであり、吸着すべき脂肪酸量としては少ないからである。尚、かかるヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体における、被覆に用いられるヒドロキシアパタイト量は、この様な粉体の総量に対して、1〜30質量%が好ましく、より好ましくは、5〜20質量%である。又、基体となる粉体は、化粧料などの皮膚外用剤で使用されるものであれば特段の限定は受けず、例えば、マイカ、セリサイト、タルク、チタンマイカ、チタンセリサイト、他の金属酸化物をドープしていたり、焼結していたり、溶融していても良い、二酸化チタン、酸化亜鉛、ベンガラ、黄色酸化鉄などが好適に例示できる。これらの中では、マイカ、セリサイト、タルクなどの板状粉体が特に好ましい。これらの製造例は後記に示す。
本発明の化粧料は、ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体を必須成分として含有することを特徴とする。該ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体は、前記ダイマー酸のジエステルによって形成される、皮膚に接着性を有する化粧膜の経時維持性を向上せしめる作用を有する。ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体の製法は、前記特許文献5或いは特許文献6に開示されており、かかる文献の記載に従って製造することが出来る。即ち、水可溶性カルシウム塩の水溶液中に基体となる粉体を分散させ、これにリン酸を加えてヒドロキシアパタイトを析出させ、基体となる粉体上に沈積させたり、基体となる粉体と、微粒子ヒドロキシアパタイトとを水可溶性カルシウム塩水溶液中に分散させ、これにリン酸を加えて、ヒドロキシアパタイトを基体となる粉体と、ヒドロキシアパタイトの微粉末の表面とに析出させ、析出したヒドロキシアパタイトをバインダーとして、被覆層を構築する方法などである。又、かかる被覆層には、ヒドロキシアパタイト以外に、酸化亜鉛、シリカ、アルミナ、チタニアなどの金属酸化物を含有することが出来る。被覆層におけるヒドロキシアパタイトの含有量は50質量%以上であることが好ましい。この様な方法により、ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体を調整し、用いることも出来るが、既に市販されているヒドキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体を購入して利用することも出来る。この様な市販のヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体としては、「パウダー・ラ・ヴィ」(三好化成株式会社製;ヒドロキシアパタイト15質量部と酸化亜鉛5質量部とでセリサイト80質量部を被覆した粉体)が好ましく例示できる。本発明の皮膚外用剤では、この様なヒドロキシアパタイトを含有する被覆層を有する粉体を、皮膚外用剤全量に対して、0.01〜1質量%含有することが好ましく、0.05〜0.5質量%含有することがより好ましい。かかる成分は、脂肪酸を吸着し、皮膚外用剤組成物の皮膚接着維持性阻害要因を抑制するが、前記の含有量で有効なのは本発明の皮膚外用剤の系が実質的に脂肪酸乃至はその塩を含有する必要がないため、接着維持性の低下の原因となる脂肪酸乃至はその塩は、生体由来のもののみであり、吸着すべき脂肪酸量としては少ないからである。尚、かかるヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体における、被覆に用いられるヒドロキシアパタイト量は、この様な粉体の総量に対して、1〜30質量%が好ましく、より好ましくは、5〜20質量%である。又、基体となる粉体は、化粧料などの皮膚外用剤で使用されるものであれば特段の限定は受けず、例えば、マイカ、セリサイト、タルク、チタンマイカ、チタンセリサイト、他の金属酸化物をドープしていたり、焼結していたり、溶融していても良い、二酸化チタン、酸化亜鉛、ベンガラ、黄色酸化鉄などが好適に例示できる。これらの中では、マイカ、セリサイト、タルクなどの板状粉体が特に好ましい。これらの製造例は後記に示す。
<製造例1>ヒドロキシアパタイト被覆層を有する粉体の製造例
燐酸二アンモニウム213gを水4.5lに溶かして溶液とし、これにセリサイト1Kgを加え均一に分散させた。次に、攪拌冷却下、アンモニア水を徐々に添加して系のpHを9.0に調整し、硝酸カルシウム390gを水500mlに溶かした溶液を徐々に加えた。添加終了後、さらに1時間攪拌を続け、得られたスラリーを遠心分離(3000g、10分)し、上清を捨て、再度2lの水を加えて分散させて、遠心分離し、洗浄した。この洗浄作業は3回行った。その後、遠心分離して脱水した粉体を110℃の温度で乾燥してヒドロキシアパタイト被覆(約5質量%)セリサイト(粉体1)を得た。
燐酸二アンモニウム213gを水4.5lに溶かして溶液とし、これにセリサイト1Kgを加え均一に分散させた。次に、攪拌冷却下、アンモニア水を徐々に添加して系のpHを9.0に調整し、硝酸カルシウム390gを水500mlに溶かした溶液を徐々に加えた。添加終了後、さらに1時間攪拌を続け、得られたスラリーを遠心分離(3000g、10分)し、上清を捨て、再度2lの水を加えて分散させて、遠心分離し、洗浄した。この洗浄作業は3回行った。その後、遠心分離して脱水した粉体を110℃の温度で乾燥してヒドロキシアパタイト被覆(約5質量%)セリサイト(粉体1)を得た。
<製造例2>ヒドロキシアパタイト被覆層を有する粉体の製造例
製造例1と同様の操作で、セリサイトをマイカに置換して処理し、ヒドロキシアパタイト被覆(約5質量%)マイカ(粉体2)を得た。
製造例1と同様の操作で、セリサイトをマイカに置換して処理し、ヒドロキシアパタイト被覆(約5質量%)マイカ(粉体2)を得た。
<製造例3>ヒドロキシアパタイト被覆層を有する粉体の製造例
製造例1と同様の操作で、セリサイトをタルクに置換して処理し、ヒドロキシアパタイト被覆(約5質量%)タルク(粉体3)を得た。
製造例1と同様の操作で、セリサイトをタルクに置換して処理し、ヒドロキシアパタイト被覆(約5質量%)タルク(粉体3)を得た。
斯くして得られたヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体は、唯一種を含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有することも出来る。又、かかるヒドロキシアパタイトを含有する被覆層を有する粉体の総量としては、前記ダイマー酸のジエステルの含有量に対して、5〜20質量%であることが好ましい。この配合量に於いて、ダイマー酸のジエステルの形成する接着性に優れる化粧膜の経時的維持を高める作用を発現する。
(3)本発明の化粧料
本発明の化粧料は、前記必須成分を含有し、固形粉末化粧料であることを特徴とする。本発明の化粧料に於いては、前記必須成分以外に、通常化粧料で使用される任意成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、;表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類;表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類;レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤、;桂皮酸系紫外線吸収剤、;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等;フェノキシエタノール等の抗菌剤などが好ましく例示できる。これらの成分の内好ましいものとしては、親水性基を有するシリコーンであり、該親水性基としてはピロリドンカルボン酸残基が例示でき、親水性基を有するシリコーンとしては、PCAジメチコンが特に好適に例示できる。この様なPCAジメチコンには、例えば、ユニケマ社製の「モナシルPCA」等のような市販品が存し、かかる市販品を購入して利用することが出来る。かかる成分は、粉体化粧料の持っている乾燥感発現性を、さらに低減することが出来る。この様な効果を奏するための、かかる成分の好ましい含有量としては、0.5〜5質量%が例示できる。トレハロースのような保湿性糖類を含有させることも、この様な視点から好ましい。トレハロースの好ましい含有量は、0.01〜5質量%である。本発明の固形粉末化粧料は、前記の必須成分及び任意成分を常法に従って処理することにより、製造することが出来る。
本発明の化粧料は、前記必須成分を含有し、固形粉末化粧料であることを特徴とする。本発明の化粧料に於いては、前記必須成分以外に、通常化粧料で使用される任意成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、;表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類;表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類;レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤、;桂皮酸系紫外線吸収剤、;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等;フェノキシエタノール等の抗菌剤などが好ましく例示できる。これらの成分の内好ましいものとしては、親水性基を有するシリコーンであり、該親水性基としてはピロリドンカルボン酸残基が例示でき、親水性基を有するシリコーンとしては、PCAジメチコンが特に好適に例示できる。この様なPCAジメチコンには、例えば、ユニケマ社製の「モナシルPCA」等のような市販品が存し、かかる市販品を購入して利用することが出来る。かかる成分は、粉体化粧料の持っている乾燥感発現性を、さらに低減することが出来る。この様な効果を奏するための、かかる成分の好ましい含有量としては、0.5〜5質量%が例示できる。トレハロースのような保湿性糖類を含有させることも、この様な視点から好ましい。トレハロースの好ましい含有量は、0.01〜5質量%である。本発明の固形粉末化粧料は、前記の必須成分及び任意成分を常法に従って処理することにより、製造することが出来る。
以下に、実施例を挙げて、更に詳細に本発明について説明を加えるが、本発明がかかる実施例にのみ、限定されないことは言うまでもない。
以下に示す処方に従って、本発明の化粧料を作製した。即ち、イの成分をヘンシェルミキサーで混合し、しかる後に、0.9mm丸穴スクリーンを装着したパルベライザーで粉砕し、ヘンシェルミキサーで混合しながら、一様に溶解させたロの成分を噴霧してコーティングを行い、1.5mmヘリングボーンスクリーンを装着したパルベライザーで粉砕し、金皿に充填して加圧成形し、本発明の化粧料である、固形粉末化粧料1を得た。同様に操作して、「ラスプランDD−DA7」をグリセリルトリイソオクタネートに置換した比較例1、「パウダー・ラ・ヴィ」をハイドロジェンメチルポリシロキサン被覆処理(単にシリコーン処理と称することもある)セリサイトに置換した比較例2も作製した。
<試験例1>
固形粉末化粧料1、比較例1及び比較例2を用いて、化粧膜の接着維持性の比較試験を行った。即ち、左右の前腕内側部に2cm×4cmの部位を3つずつ作製し、それぞれの部位に固形粉末化粧料1、比較例1、比較例2を40mg塗布し、右は塗布後10分にコニカミノルタ色彩色差計CR40を用いて標準白色板との色差を計測し、しかる後に幅3cmのサージカルテープを用いて部位全体に貼付して、剥離し、再度部位の標準白色板との色差を計測し、左は3時間通常の生活条件で扱い、しかる後にコニカミノルタ色彩色差計CR40を用いて標準白色板との色差を計測し、しかる後に幅3cmのサージカルテープを用いて部位全体に貼付して、剥離し、再度部位の標準白色板との色差を計測した。この値より、サージカルテープ処置による色差(ΔE)を算出した。結果を表2に示す。これより、本発明の化粧料は優れた皮膚との接着維持性を有していることがわかる。即ち、「ラスプランDD−DA7」の添加により、塗布当初は優れた接着性を維持していた化粧膜は経時的に接着性を減じるが、「パウダー・ラ・ヴィ」を添加することにより、この接着性が長時間維持できることを意味するデータである。
固形粉末化粧料1、比較例1及び比較例2を用いて、化粧膜の接着維持性の比較試験を行った。即ち、左右の前腕内側部に2cm×4cmの部位を3つずつ作製し、それぞれの部位に固形粉末化粧料1、比較例1、比較例2を40mg塗布し、右は塗布後10分にコニカミノルタ色彩色差計CR40を用いて標準白色板との色差を計測し、しかる後に幅3cmのサージカルテープを用いて部位全体に貼付して、剥離し、再度部位の標準白色板との色差を計測し、左は3時間通常の生活条件で扱い、しかる後にコニカミノルタ色彩色差計CR40を用いて標準白色板との色差を計測し、しかる後に幅3cmのサージカルテープを用いて部位全体に貼付して、剥離し、再度部位の標準白色板との色差を計測した。この値より、サージカルテープ処置による色差(ΔE)を算出した。結果を表2に示す。これより、本発明の化粧料は優れた皮膚との接着維持性を有していることがわかる。即ち、「ラスプランDD−DA7」の添加により、塗布当初は優れた接着性を維持していた化粧膜は経時的に接着性を減じるが、「パウダー・ラ・ヴィ」を添加することにより、この接着性が長時間維持できることを意味するデータである。
実施例1と同様に、下記の処方に従って、本発明の化粧料である、固形粉末化粧料2を作製し、試験例1の操作に従って評価したところ、右の処置による色差は、右が1.32で左が1.40であった。
実施例1と同様に、下記の処方に従って、本発明の化粧料である、固形粉末化粧料3を作製し、試験例1の操作に従って評価したところ、右の処置による色差は、右が1.33で左が1.38であった。
実施例1と同様に、下記の処方に従って、本発明の化粧料である、固形粉末化粧料4を作製し、試験例1の操作に従って評価したところ、右の処置による色差は、右が1.42で左が1.54であった。
実施例1と同様に、下記の処方に従って、本発明の化粧料である、固形粉末化粧料5を作製し、試験例1の操作に従って評価したところ、右の処置による色差は、右が1.51で左が1.61であった。
実施例1と同様に、下記の処方に従って、本発明の化粧料である、固形粉末化粧料6を作製し、試験例1の操作に従って評価したところ、右の処置による色差は、右が1.53で左が1.65であった。
本発明は、メークアップ化粧料などの固形粉末化粧料に応用できる。
Claims (6)
- 1)ダイマー酸のジエステルと、2)ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体とを含有することを特徴とする、固形粉体化粧料。
- 前記ダイマー酸のジエステルの、油脂の総量に対する割合は、5〜20質量%であることを特徴とする、請求項1に記載の固形粉体化粧料。
- 前記ダイマー酸のジエステルはダイマージリノール酸ジリノレイルであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の固形粉体化粧料。
- 前記ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体は、セリサイトに酸化亜鉛とヒドロキシアパタイトとを被覆したものであることを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の固形粉末化粧料。
- 前記ヒドロキシアパタイトを含む被覆層を有する粉体の含有量は、前記ダイマー酸のジエステルの含有量に対して、5〜20質量%であることを特徴とする、請求項1〜4何れか1項に記載の固形粉末化粧料。
- 油脂総量が、化粧料全量に対して8〜15質量%であることを特徴とする、請求項1〜5何れか1項に記載の化粧料。
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JP2007144538A JP2008297240A (ja) | 2007-05-31 | 2007-05-31 | 固形粉末化粧料 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112741775A (zh) * | 2020-12-21 | 2021-05-04 | 滁州格锐矿业有限责任公司 | 一种具有控油性能的化妆品用复合云母粉及其制备方法 |
CN114209602A (zh) * | 2022-01-25 | 2022-03-22 | 河北麦森钛白粉有限公司 | 一种对皮脂有定向吸附和絮凝作用的复合粉体制备工艺 |
-
2007
- 2007-05-31 JP JP2007144538A patent/JP2008297240A/ja active Pending
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