JP2012240999A - 粉体化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全性、使用性及び紫外線防御効果に優れた粉体化粧料を提供する。
【解決手段】 次の成分(A)および(B)(各成分の配合量を表す重量%は、粉体化粧料全体の重量に基づく):
(A)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンおよび/または粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの板状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した光輝性を有さない板状複合粉体:10〜60重量%、
(B)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンおよび/または粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの球状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した球状複合粉体:4〜50重量%
を含有する粉体化粧料。
【選択図】なし

Description

本発明は、安全性、使用性及び紫外線防御効果に優れた粉体化粧料に関する。
パウダーファンデーションや白粉等の粉体化粧料はベースメイク化粧料として肌のしみ・くすみ等のトラブルを隠して自然で美しい仕上がりになることを求められているが、近年は紫外線の有害性に対する消費者の意識の高まりを受け、紫外線から肌を防御するという効果も求められている。
しかしながら、粉体化粧料は一般に乳化化粧料や油性化粧料に比べ、肌への密着性が劣るため、高い紫外線防御効果を得ることが難しいという問題がある。発明者等が知る限り、少なくとも日本の市場に於いて「SPF50+」と表示されている日焼け止めクリームは散見できるものの、「SPF50+」を表示している粉体化粧料は極めて稀であり、そのようなものは化粧品としての使用性に問題があるのが実態である。(SPF(sun protection factor)は、試料塗布部の紅班形成最小照射量と無塗布部の紅班形成最小照射量との比を表し、「50+」はこの比が51以上であることを表す。)
従来、日焼け止め化粧品には、有機系の紫外線吸収剤や酸化チタン、酸化亜鉛等の無機微粒子粉体が使用されてきたが、有機系の紫外線吸収剤は皮膚への安全性や使用する系での安定性等に問題があった。無機微粒子粉体の問題としては、安全性に優れるものの、凝集力が高いために皮膚に塗布する際、伸ばしにくく、肌へのなじみが悪く、また、固形粉体化粧料とした場合は、パフへの取れが悪くなるなど化粧品としての使用性に問題があった。
無機微粒子粉体の使用性の問題を解決するため、薄片状基質の表面に無機化合物微粒子を担持させ紫外線遮蔽と良好な感触を両立させようという試みが為されている(特許文献1、2)。また、粒子径0.01〜5μmの無機粉末で表面が覆われた球状の樹脂粉末のメーキャップ化粧料への使用が知られている(特許文献3)。しかしながら、これらの複合粉体をそれぞれ粉体化粧料に配合しても、密着性に乏しいため高い紫外線防御効果を得ることは依然として困難であった。
また、微粒子無機粉体で被覆された板状複合粉体と微粒子無機粉体で被覆された球状複合粉体とを粉体化粧料に合わせて配合することは知られておらず、板状複合粉体と球状複合粉体とを合わせて粉体化粧料に使用することで著しく高い紫外線防御効果が相乗的に得られることは全く知られていなかった。
特開平9−132514号公報 特開昭62−187770号公報 特開昭61−194010号公報
本発明は、このような事情を背景になされたものであり、粉体化粧料において、安全性、使用性と紫外線防御効果を向上せしめる技術を提供することを目的とする。
かかる状況を鑑みて、本発明者らは、粉体化粧料において、安全性、使用性および紫外線防御効果を向上せしめる技術を提供すべく鋭意研究努力を重ねた結果、紫外線防御効果の高い微粒子無機粉体で被覆された板状複合粉体と、同じく微粒子無機粉体で被覆された球状複合粉体とを合わせて配合することにより、著しく紫外線防御効果に優れ、安全性、使用性に優れた粉体化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下に示す粉体化粧料を提供する。
次の成分(A)および(B)(各成分の配合量を表す重量%は、粉体化粧料全体の重量に基づく):
(A)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンおよび/または粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの板状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した光輝性を有さない1種または2種以上の板状複合粉体:10〜60重量%、
(B)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンおよび/または粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの球状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した1種または2種以上の球状複合粉体:4〜50重量%
を含有することを特徴とする粉体化粧料。
本発明の粉体化粧料は、好ましくは、上記組成を満足するとともに、次の組成を満足するものである。
次の成分(A1)、(A2)、(B1)および(B2)(各成分の配合量を表す重量%は、粉体化粧料全体の重量に基づく):
(A1)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンを粒子径1〜50μmの板状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した光輝性を有さない板状複合粉体:3〜40重量%、
(A2)粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの板状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した光輝性を有さない板状複合粉体:3〜40重量%、
(B1)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンを粒子径1〜50μmの球状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した球状複合粉体:2〜30重量%、
(B2)粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの球状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した球状複合粉体:2〜30重量%
を含有する粉体化粧料。
本発明によれば、高い紫外線防御効果を有し、安全性、使用性に優れた粉体化粧料を提供することができる。
1.板状複合粉体(A)
本発明の粉体化粧料の(A)成分である板状複合粉体の基質となる板状粉体において、「板状」とは、粉体粒子のアスペクト比(粉体の長径と厚さの比)が5以上のものを指す。板状粉体であれば、特に制限は無く、その具体例としては、雲母、セリサイト、タルク、合成雲母、、板状シリカ、板状チタニア、板状アルミナ、板状硫酸バリウム、窒化ホウ素、板状ガラス粉末等の板状粉体が挙げられる。延展性(肌上でののび)、付着性(肌への付き)、適度な光沢の点から雲母類及びセリサイトが特に好ましい。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせ用いてもよい。
板状粉体の粒子径は1〜50μmであり、1μm未満ではのびが悪く好ましくない。50μmを超えるとざらつきを感じるとともに、ぎらついた光沢感が生じるため好ましくない。特に好ましい粒子径は3〜30μmである。
板状複合粉体(A)の調製に使用される微粒子酸化チタンの粒子径は5〜100nmである。粒子径がこの範囲より大きくても、小さくても紫外線吸収効率が低下するので、粒子径をこの範囲に制御する。好ましい粒子径は10〜50nmである。
板状複合粉体(A)に使用される微粒子酸化亜鉛の粒子径は5〜400nmである。粒子径がこの範囲より大きくても、小さくても紫外線吸収効率が低下するので、粒子径をこの範囲に制御する。好ましい粒子径は10〜300nmである。
微粒子酸化チタンおよび/または微粒子酸化亜鉛の被覆量は、板状粉体に対し重量比率で2:8〜7:3である。微粒子酸化チタンおよび/または微粒子酸化亜鉛の比率が2:8より小さいと高い紫外線遮蔽効果が得られず、7:3より大きいと肌に塗布する際、微粒子粉体に由来するきしみ感を感じ、伸びが悪くなる。好ましい重量比率は、微粒子酸化チタン被覆板状複合粉体では2:8〜6:4、微粒子酸化亜鉛被覆板状複合粉体では3:7〜7:3である。
本発明の粉体化粧料で用いるの板状複合粉体(A)としては、光輝性を有さないものを用いる。すなわち、微粒子酸化チタンおよび/または微粒子酸化亜鉛による被覆が、真珠光沢顔料に見られるように、緻密な皮膜となる場合は、光輝性が発現するため、ぎらついた仕上がりとなり、また紫外線防御効果も低下するため、紫外線防御化粧料としては好ましくない。
2.板状複合粉体(A)の製造
板状複合粉体(A)を製造するには、微粒子酸化チタンおよび/または微粒子酸化亜鉛を板状粉体に被覆することによって、複合化する方法がとられる。この方法としては、湿式法、乾式法のいずれの公知方法も用いることができる。
2−1.湿式法による製造
湿式法としては次の方法が挙げられる。
(1)チタン塩又は亜鉛塩の水溶液中に板状粉体を懸濁させ、チタン塩又は亜鉛塩を加水分解することにより、チタン又は亜鉛の水酸化物または酸化物粒子を板状粉体表面に析出させ、ろ過、水洗、乾燥または焼成する。板状粉体に酸化チタン粒子を被覆する場合は、例えば特許文献2に記載されているような方法を用いることができる。前述のように、酸化チタンおよび/または酸化亜鉛による被覆が、真珠光沢顔料に見られるように、緻密な皮膜となるものは、光輝性が発現するため、使用を避けるべきである。
(2)板状粉体と微粒子酸化チタンまたは微粒子酸化亜鉛を有機溶媒および/または水からなる分散媒に分散させ、微粒子粉体と板状粉体の静電気的相互作用を利用して板状粉体表面に微粒子粉体を被覆することもできる(特開平9−132514、特開2003−212721)。
(3)超臨界二酸化炭素の存在下で板状粉体を微粒子粉体で被覆する方法(特開2004−238337)を採用することもできる。
2−2.乾式法による製造
乾式法としては、メカノケミカルによる方法(例えば特開平5−214257)を採用することができる。
チタンまたは亜鉛塩の加水分解により微粒子粉体を析出させる場合以外は、市販の微粒子粉体を用いることができる。市販の微粒子酸化チタンとしては、MT−100SA、MT−05、MT−500B、MT−500H、MT−500HSA(テイカ株式会社製)、TTO−51(A)、TTO−55(A)、TTO−55(B)、TTO−F1、TTO−S1(石原産業株式会社製)等が好適に利用できる。市販の微粒子酸化亜鉛としては、MZ−300、MZ−500、MZ−700(テイカ株式会社製)、微細亜鉛華、FINEX−25、FINEX−50、FINEX−75(堺化学工業株式会社製)等が好適に利用できる。
板状複合粉体(A)は、通常化粧料用粉体で知られている表面疎水化処理をすることが好ましい。かかる表面疎水化処理としては、例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサン、(ジメチコン/メチコン)コポリマー等のシリコーンによる焼付け処理、ステアリン酸等の脂肪酸処理、ステアリン酸アルミニウムやステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石ケン処理、アシル化アミノ酸(塩)処理、アシル化アミノ酸(塩)と脂肪酸(塩)の混合処理であるリポアミノ酸処理、パーフルオロアルキルリン酸塩等のフッ素処理、シリル化処理、セバシン酸イソステアリル等の酸性エステル処理等公知の表面処理を使用することができる。中でも、使用性、化粧持続性の面から脂肪酸金属石ケン処理、シリコーン処理が特に好ましい。
疎水化表面処理は、予め複合化前に、微粒子粉体および/または板状粉体に施してもよい。表面を覆う微粒子粉体が疎水化されていることにより充分な化粧持続性効果が得られる。
疎水化表面処理が施された微粒子粉体としては、市販品を使用することもできる。そのような微粒子酸化チタンとしては、MT−100TV(ステアリン酸アルミニウム処理)、MT−01(ステアリン酸アルミニウム処理)、MT−500T(ステアリン酸アルミニウム処理)、MT−500SAS(ジメチコン/メチコンコポリマー処理)(テイカ株式会社製)等が好適に利用できる。疎水化表面処理が施された微粒子酸化亜鉛としては、MZ−303S(メチコン処理)、MZ−303M(ジメチコン処理)、MZ−503S(メチコン処理)、MZ−503M(ジメチコン処理)(テイカ株式会社製)等が好適に利用できる。
3.板状複合粉体(A)の特性
板状複合粉体(A)においては、微粒子粉体が板状粉体に充分強固に付着している必要がある。付着が不充分であれば、化粧料の製剤中または化粧料を皮膚に適用する際、微粒子粉体として挙動するため塗布の際の摩擦抵抗が大きくなり、伸びが悪く使用性が低下する。そのため、板状複合粉体(A)は、平均摩擦係数(MIU値)が0.6以下であることが好ましい。より好ましくはMIU値が微粒子酸化チタン被覆板状複合粉体にあっては、0.5以下、微粒子酸化亜鉛被覆板状複合粉体にあっては、0.4以下である。
平均摩擦係数の測定はカトーテック(株)製摩擦感テスタ−KES−SEを使用し、測定する粉末を人工皮革(出光テクノファイン株式会社製PBZ13001)上に0.5mg/cmとなるように均一に塗り広げ、荷重50gの条件で求めることができる。
板状複合粉体(A)の一つである微粒子酸化チタン被覆板状複合粉体は、サンプル塗布プレートに0.8mg/cmで塗布した時のin vitro SPFが4以上であることが好ましい。また、板状複合粉体(A)の他の一つである微粒子酸化亜鉛被覆板状複合粉体は、上記と同条件で測定したin vitro SPFが2以上であることが好ましい。
in vitro SPFは、例えば、Labshere社製SPF Analyzer UV−1000Sを使用して測定することができる。但し、サンプル塗布プレートとしては、資生堂医理化テクノロジー社製PA−1を使用する。サンプル塗布プレートPA−1は、ヒトの皮膚形状に類似した擬似皮溝を有するプレートであって、in vivoのSPF測定に近い値が得られるとされている(非特許文献 石窪他 J.Soc.Cosmet.Chem.Japan Vol.37,No.1 10−15(2003)「新規In Vitro紫外線防御評価法の開発」)。サンプル塗布プレートに所定量を指で均一に塗布し、10回測定を行い、平均のSPF値を求める。
板状複合粉体の配合量(A)は、粉体化粧料全体に対して10〜60重量%である。10重量%未満では充分な紫外線防御効果が得られず、60重量%を超えると微粒子粉体量が増えるため、伸びが悪くなり好ましくない。より好ましい配合量は15〜45重量%である。
4.球状複合粉体(B)
本発明の粉体化粧料の(B)成分である球状複合粉体の基質となる球状粉体において、「球状」とは、粉体粒子が球状であることを指し、略球状であれば良いが、使用性の点から真球状に近いものが好ましい。球状粉体であれば、特に制限は無く、無機粒子、有機粒子が用いられる。無機球状粉体の具体例としては無水ケイ酸、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム等が挙げられる。有機球状粉体の具体例としては、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリウレタン、スチレン−アクリル共重合体、ポリメチルメタクリレート、セルロース、ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、シリコーン粉末等が挙げられる。これらの中で使用性・感触の点から有機球状粉体が好ましく、中でもナイロン、架橋タイプのポリメチルメタクリレート、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリウレタン、シリコーンエラストマー粉体が特に好ましい。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせ用いてもよい。
球状複合粉体(B)に使用される球状粉体の粒子径は1〜50μmである。1μm未満では伸びが悪く好ましくない。50μmを超えるとざらつきを感じるとともに、付着性が減少するため好ましくない。好ましい粒子径は3〜30μmである。
球状複合粉体(B)に使用される微粒子酸化チタンの粒子径は5〜100nmである。微粒子酸化チタンの粒子径がこの範囲より大きくても、小さくても紫外線吸収効率が低下するので、粒子径をこの範囲に制御する。好ましい粒子径は10〜50nmである。
球状複合粉体(B)に使用される微粒子酸化亜鉛の粒子径は5〜400nmである。微粒子酸化亜鉛の粒子径がこの範囲より大きくても、小さくても紫外線吸収効率が低下するので、粒子径をこの範囲に制御する。好ましい粒子径は10〜300nmである。
チタンまたは亜鉛塩の加水分解により微粒子粉体を析出させる場合以外は、市販の微粒子粉体を用いることができる。市販の微粒子酸化チタンとしては、MT−100SA、MT−05、MT−500B、MT−500H、MT−500HSA(テイカ株式会社製)、TTO−51(A)、TTO−55(A)、TTO−55(B)、TTO−F1、TTO−S1(石原産業株式会社製)等が好適に利用できる。市販の微粒子酸化亜鉛としては、MZ−300、MZ−500、MZ−700(テイカ株式会社製)、微細亜鉛華、FINEX−25、FINEX−50、FINEX−75(堺化学工業株式会社製)等が好適に利用できる。
微粒子酸化チタンおよび/または微粒子酸化亜鉛の被覆量は、球状粉体に対し重量比率で2:8〜7:3である。微粒子酸化チタンおよび/または微粒子酸化亜鉛の重量比率が2:8より小さいと高い紫外線遮蔽効果が得られず、7:3より大きいと肌に塗布する際、微粒子粉体に由来するきしみ感を感じ、伸びが悪くなる。好ましい重量比率は3:7〜6:4である。
5.球状複合粉体(B)の製造
球状複合粉体(B)を製造するには、微粒子酸化チタンおよび/または微粒子酸化亜鉛を球状粉体に被覆することによって、複合化する方法がとられる。この方法としては、湿式法、乾式法のいずれの公知方法も用いることができる。湿式法および乾式法としては、前記2−1および2−2で説明したのと同様な方法が挙げられる。中でも、メカノケミカルによる乾式複合化法を用いることが、使用性、紫外線防御効果の点から好ましい。
メカノケミカルによる乾式複合化の方法としては、特許文献3に示される各種ボールミル、ポットミル、乳鉢、擂潰機、アトライタ等の混合装置を用いることができ、また、高速ジェット気流粉砕機、ハイブリタイザー、メカノフュージョン等の周知の複合化機器を使用することもできる。
球状複合粉体(B)は、通常化粧料用粉体で知られている表面疎水化処理をすることが好ましい。かかる表面処理としては、例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサン、(ジメチコン/メチコン)コポリマー等のシリコーンによる焼付け処理、ステアリン酸等の脂肪酸処理、ステアリン酸アルミニウムやステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石ケン処理、アシル化アミノ酸処理、アシル化アミノ酸(塩)と脂肪酸(塩)の混合処理であるリポアミノ酸処理、パーフルオロアルキルリン酸塩等のフッ素処理、シリル化処理、セバシン酸イソステアリル等の酸性エステル処理等公知の表面処理を使用することができる。中でも、使用性、化粧持続性の面から脂肪酸金属石ケン処理、シリコーン処理が特に好ましい。
疎水化表面処理は、予め複合化前に、微粒子粉体および/または球状粉体に施してもよい。表面を覆う微粒子粉体が疎水化されていることにより充分な化粧持続性効果が得られる。
疎水化表面処理が施された微粒子粉体としては、市販品を使用することもできる。そのような微粒子酸化チタンとしては、MT−100TV(ステアリン酸アルミニウム処理)、MT−01(ステアリン酸アルミニウム処理)、MT−500T(ステアリン酸アルミニウム処理)、MT−500SAS(ジメチコン/メチコンコポリマー処理)(テイカ株式会社製)等が好適に利用できる。疎水化表面処理が施された微粒子酸化亜鉛としては、MZ−303S(メチコン処理)、MZ−303M(ジメチコン処理)、MZ−503S(メチコン処理)、MZ−503M(ジメチコン処理)(テイカ株式会社製)等が好適に利用できる。
6.球状複合粉体(B)の特性
球状複合粉体(B)においては、微粒子粉体が球状粉体に充分強固に付着している必要がある。付着が不充分であれば、化粧料の製剤中または化粧料を皮膚に適用する際、微粒子粉体として挙動するため塗布の際の摩擦抵抗が大きくなり、伸びが悪く使用性が低下する。そのため、球状複合粉体(B)は、平均摩擦係数(MIU値)が0.3以下であることが好ましい。より好ましくはMIU値が0.28以下である。平均摩擦係数の測定法は、板状複合粉体(A)について記載したとおりである。
球状複合粉体(B)の一つである微粒子酸化チタン被覆球状複合粉体は、サンプル塗布プレートに0.8mg/cmで塗布した時のin vitro SPFが4以上であることが好ましい。また、球状複合粉体(B)の他の一つである微粒子酸化亜鉛被覆球状複合粉体は上記と同条件で測定したin vitro SPFが3以上であることが好ましい。in vitro SPFの測定法は、板状複合粉体(A)について記載したとおりである。
球状複合粉体の配合量(B)は、粉体化粧料全体に対して4〜50重量%である。4重量%未満では充分な紫外線防御効果が得られず、50重量%を超えると微粒子粉体量が増えるため、伸びが悪くなり好ましくない。より好ましい配合量は8〜40重量%である。
7.粉体化粧料の組成
本発明の粉体化粧料において、板状複合粉体(A)および球状複合粉体(B)の配合量は、それぞれ、粉体化粧料の重量に基づいて、10〜60重量%および4〜50重量%である。
また、板状複合粉体(A)と球状複合粉体(B)の配合比率は重量比で9:1〜3:7であることが好ましい。
板状複合粉体(A)のみ、あるいは球状複合粉体のみ(B)からなる粉体化粧料では、凹凸構造のある皮膚表面を均一に覆うことは難しく、高い紫外線防御効果を得ることができない。すなわち、板状複合粉体は主に肌の凸部である皮丘に付着しやすく、皮溝部分での微粒子粉体の存在が少なく、逆に球状複合粉体は主に肌の凹部である皮溝に付着しやすいためである。より好ましい板状複合粉体と球状複合粉体の配合比率は8:2〜4:6である。
本発明の粉体化粧料において、より高いSPF値およびPA(Protection Grade of UVA)値を得るためには、上記組成を満足するとともに、次の組成を満足する粉体化粧料であることが好ましい。
次の成分(A1)、(A2)、(B1)および(B2)(各成分の配合量を表す重量%は、粉体化粧料全体の重量に基づく):
(A1)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンを粒子径1〜50μmの板状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した光輝性を有さない板状複合粉体:3〜40重量%、好ましくは7〜40重量%、
(A2)粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの板状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した光輝性を有さない板状複合粉体:3〜40重量%、好ましくは7〜40重量%、
(B1)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンを粒子径1〜50μmの球状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した球状複合粉体:2〜30重量%、好ましくは5〜30重量%、
(B2)粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの球状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した球状複合粉体:2〜30重量%、好ましくは3〜30重量%、
を含有する粉体化粧料。
8.粉体化粧料の他の成分
本発明の粉体化粧料では、前記複合粉体(A1)、(A2)、(B1)、(B2)以外の粉体成分を併用することが好ましい。併用される成分には、種々の無機粉体および有機粉体が挙げられる。
併用することができる無機粉体としては、酸化チタン、酸化亜鉛、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、紺青、酸化セリウム、タルク、白雲母、合成雲母、金雲母、黒雲母、合成フッ素金雲母、雲母チタン、雲母状酸化鉄、セリサイト、ゼオライト、カオリン、ベントナイト、クレー、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、チッ化ホウ素、オキシ塩化ビスマス、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、カラミン、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素およびこれらの複合体等が挙げられる。これらの中でも窒化ホウ素、セリサイト、合成フッ素金雲母は、使用性が優れ、好ましい。これらの無機粉体は、さらに、使用性、化粧持続性の点から表面疎水化処理をすることが好ましい。かかる表面処理としては、例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサン、(ジメチコン/メチコン)コポリマー等のシリコーンによる焼付け処理、ステアリン酸等の脂肪酸処理、ステアリン酸アルミニウムやステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石ケン処理、アシル化アミノ酸処理、アシル化アミノ酸(塩)と脂肪酸(塩)の混合処理であるリポアミノ酸処理、パーフルオロアルキルリン酸塩等のフッ素処理、シリル化処理、セバシン酸イソステアリル等の酸性エステル処理等公知の表面処理を使用することができる。特に、使用性、化粧持続性の面から、酸性エステル処理、アミノ酸処理、リポアミノ酸処理が特に好ましい。また、体質顔料としてセバシン酸イソステアリル処理セリサイトを、粉体化粧料重量に基づき5〜50重量%、前記板状複合粉体(A)及び球状複合粉体(B)と併用することが、使用性、付着性の点から特に好ましい。
同じく併用することができる有機粉体としては、シリコーン粉末、シリコーン弾性粉末、ポリウレタン粉末、セルロース粉末、ナイロン粉末、シルク粉末、PMMA粉末、スターチ、ポリエチレン粉末、ポリスチレン粉末、カーボンブラック、タール色素、天然色素、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸等およびこれらの複合体等が挙げられる。使用性の点からシリコーン弾性粉末、ポリウレタン粉末等のエラストマー粉体を好適に使用することができ、その配合量は、粉体化粧料重量に基づき1〜10重量%が好ましい。
本発明の粉体化粧料には、通常化粧料で使用される油性成分を配合することができる。かかる油性成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類等が挙げられる。
油性成分に加え、界面活性剤類を配合することが、肌へのなじみ、パフへの取れ等の使用性の面から好ましい。かかる界面活性剤類としては、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン類;ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類等を挙げられる。中でも好ましい界面活性剤はHLB7以下の親油性非イオン界面活性剤であり、その配合量は、粉体化粧料重量に基づき0.1〜3重量%が好ましい。
本発明の粉体化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲で、通常化粧料で使用されるその他の任意成分を配合することができる。かかる任意成分としては、例えば、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩,ビタミンB6トリパルミテート,ビタミンB6ジオクタノエート,ビタミンB2又はその誘導体,ビタミンB12,ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール,β−トコフェロール,γ−トコフェロール,ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類などが好ましく例示できる。
パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の有機紫外線吸収剤類を配合することによりより高いSPF値、PA値が得られるが、安全性を重視する場合にはこれら有機紫外線吸収剤を含まないことが好ましい。
本発明の粉体化粧料は、上記の原料の組成を適宜変えて、種々の目的の粉体化粧料に適用することが出来る。本発明化粧料の種類としては、粉体化粧料の応用が、既に知られているものであれば特段の限定無く適用することができる。例えば、ファンデーション、下地パウダー、仕上げパウダー、チークカラー、アイカラー、紫外線防御化粧料、水使用ケーキ、両用ケーキ、ボディーパウダーなどが好適に例示できる。
粉体化粧料の形態は、粉末状、固形状の何れでもよい。この中でも、本発明の効果が発揮されやすい形態としては、固形粉末状のメイクアップ化粧料が挙げられる。
本発明の粉体化粧料は、常法に従い粉体成分と必要によりその他成分を均一に混合することによって調製することができる。この混合粉体をそのまま容器に充填し、ルースパウダーとして使用することも可能である。さらに、混合粉体を容器に充填した後プレスして、固形パウダーとすることも可能である。固形パウダーとする場合は、混合粉体に水、低級アルコール、揮発性シリコーン、軽質流動イソパラフィン等から選ばれる1種以上の揮発性溶剤を加えた後、プレスし、乾燥することが、使用性および保型性(割れにくさ)の点から好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明の粉体化粧料を具体的に説明する。
板状複合粉体(A)の調製
[調製例1]
板状粉体として平均粒子径8μmのセリサイト65重量部および平均粒子径30nmのステアリン酸アルミニウム処理微粒子酸化チタン35重量部を擂潰機を用いて擂潰混合処理を行い、微粒子酸化チタン被覆板状複合粉体(A1)を得た。
[調製例2]
板状粉体として平均粒子径8μmのセリサイト47.5重量部および平均粒子径260nmの微粒子酸化亜鉛50重量部を擂潰機を用いて擂潰混合処理を行った後、これをイオン交換水500重量部に懸濁させ、そこに、ステアリン酸ナトリウム2.7重量部をイオン交換水100重量部に溶解した溶液を攪拌しながらゆっくりと加え、ろ過、洗浄、乾燥を行い、ステアリン酸により表面疎水化された微粒子酸化亜鉛被覆板状複合粉体(A2)を得た。
球状複合粉体(B)の調製
[調製例3]
球状粉体として平均粒子径7μmの架橋ポリメチルメタクリレート粉末50重量部および平均粒子径35nmのジメチコン処理微粒子酸化チタン50重量部を擂潰機を用いて擂潰混合処理を行い、微粒子酸化チタン被覆球状複合粉体(B1)を得た。
[調製例4]
球状粉体として平均粒子径7μmの架橋ポリメチルメタクリレート粉末50重量部および平均粒子径25nmのジメチコン処理微粒子酸化亜鉛50重量部を擂潰機を用いて擂潰混合処理を行い、微粒子酸化亜鉛被覆球状複合粉体(B2)を得た。
in vitro SPFの測定
測定装置として、Labshere社製SPF Analyzer UV−1000Sを用い、サンプル塗布プレートとしては、資生堂医理化テクノロジー社製PA−1を使用した。上記調製例1〜4の複合粉体および市販の複合粉体を、それぞれ0.8mg/cmの量で指で均一に塗布した。測定結果を表1に示す。
Figure 2012240999
板状複合粉体(A)と球状複合粉体(B)の混合効果
酸化チタンまたは酸化亜鉛の面積当りの塗布量が一定になるように塗布量を調整し、複合粉体(A)または(B)単独の場合と、板状複合粉体(A)と球状複合粉体(B)を混合した場合のin vitro SPFを比較した。板状複合粉体(A)と球状複合粉体(B)は家庭用ミキサーを用いて混合した。結果を表2に示す。
Figure 2012240999
表2から明らかなように、人の皮膚形状に類似した塗布プレートを使用し、in vitro SPFを測定した場合、板状複合粉体(A)と球状複合粉体(B)とを混合して使用することにより単独の場合に比べ顕著に高いSPF値が得られた。塗布プレートとして従来用いられた3M社製トランスポアサージカルテープを使用した場合は、板状と球状を混合してもSPF値の向上効果は見られなかった。
複合粉体の塗布プレートへの付着状態
板状複合粉体(A)と球状複合粉体(B)の混合によるSPF値の向上効果の機構を考察するために、混合粉体を塗布した塗布プレートをキーエンス社製デジタルマイクロスコープを用いて300倍および1000倍の倍率で観察すると、球状複合粉体(B)が皮溝を模した溝に多く見られ、板状複合粉体(A)が皮丘を模した平面部に多く見られた。このことから板状複合粉体(A)と球状複合粉体(B)を混合することにより皮溝・皮丘のような凹凸構造を持つヒトの皮膚に隙間無く均一に付着させることができることが示唆された。
平均摩擦係数(MIU)の測定
平均摩擦係数(MIU)の測定は、カトーテック(株)製摩擦感テスタ−KES−SEを使用し、調製例1〜4の複合粉体を含む各種粉体を人工皮革上に0.5mg/cmとなるように均一に塗り広げ、荷重50gの条件下に求めた。結果を表3に示す。
Figure 2012240999
(注3)家庭用ミキサで混合
(注4)日揮触媒化成社製カバーリーフPC−2035(酸化チタン30重量%)
(注5)日揮触媒化成社製ファンシーベール330TW(酸化亜鉛30重量%)
表3の結果から本発明で用いられる複合粉体は単純混合粉体に比べ、MIU値が低いことが示された。
<実施例1〜5> <比較例1〜3>
表4に記載した処方のパウダーファンデーションを、以下に示す製法にて調製し、「伸びの良さ」、「肌へのなじみ」、「パフへの取れが良い」、「in vitro SPF」の各項目について評価した。結果を、併せて表1に示した。
評価方法
「伸びの良さ」、「肌へのなじみ」、「パフへの取れが良い」に関する評価方法:女性専門パネル5名に各ファンデーション使用してもらい、評価した。
各項目別に、「良い(評点:2)」「どちらとも言えない(評点:1)」「悪い(評点:0)」の3段階で評価し、評点の平均点から下記基準で判定した。
[判定]:[評点の平均値]
5:1.8以上
4:1.5以上1.8未満
3:1.0以上1.5未満
2:0.3以上1.0未満
1:0.3未満
「in vitro SPF」
Labshere社製SPF Analyzer UV−1000Sを用い、サンプル塗布プレートとしては資生堂医理化テクノロジー社製PA−1を使用し、1.5mg/cmの塗布量で測定した。
Figure 2012240999
注 *6 日揮触媒化成社製カバーリーフPC2035(酸化チタン30重量%)
*7 日揮触媒化成社製ファンシーベル330TW(酸化亜鉛30重量%)
製造方法
A:成分1〜17を混合する。
B:成分1〜17の混合物に成分18〜19を添加し、混合する。
C:成分1〜19の混合物を金皿に充填し、プレス成形して、パウダーファンデーションを得た。
表4の結果から明らかなように、本発明に係わる実施例1〜4のパウダーファンデーションは、「伸びの良さ」、「肌へのなじみ」、「パフへの取れが良い」、「in vitro SPF」の全ての項目において優れたものであった。それに対し、比較例1〜3では、全ての項目を満足するものは得られなかった。また実施例1のパウダーファンデーションのin vivo SPFを日本化粧品工業会の標準試験法に従い測定した結果はSPF45、PA+++であった。本発明の粉体化粧料はヒトの皮膚において高いSPFが得られることが確認できた。
<実施例6>:粉白粉
(成分) (重量%)
1.調製例1の微粒子酸化チタン被覆板状複合粉体(A1) 20.0
2.調製例2の微粒子酸化亜鉛被覆板状複合粉体(A2) 10.0
3.調製例3の微粒子酸化チタン被覆球状複合粉体(B1) 8.0
4.調製例4の微粒子酸化亜鉛被覆球状複合粉体(B2) 5.0
5.ウレタンパウダー 5.0
6.セバシン酸イソステアリル処理セリサイト 10.0
7.酸化チタン 1.0
8.ベンガラ 0.1
9.黄酸化鉄 0.2
10.黒酸化鉄 0.05
11.雲母チタン 3.0
12.N−ラウロイルグルタミン酸処理タルク 残部
13.オクトキシグリセリン 0.5
(製造方法)
A:成分1〜11を混合する。
B:成分1〜11の混合物に成分13を添加し、混合する。
本発明の粉白粉は肌なじみ等の使用性に優れ、塗布量1.5mg/cmのin vitro SPFは28であった。
本発明の粉体化粧料は、安全性、使用性及び紫外線防御効果に優れているため、パウダーファンデーションや白粉等として高い有用性が期待される。
次の成分(A)および(B)(各成分の配合量を表す重量%は、粉体化粧料全体の重量に基づく):
(A)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンおよび/または粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの板状粉体に対し、該微粒子酸化チタンおよび/または該微粒子酸化亜鉛:該板状粉体の比率が2:8〜7:3の重量比率で被覆した光輝性を有さない1種または2種以上の板状複合粉体:10〜60重量%、および
(B)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンおよび/または粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの球状粉体に対し、該微粒子酸化チタンおよび/または該微粒子酸化亜鉛:該球状粉体の比率が2:8〜7:3の重量比率で被覆した1種または2種以上の球状複合粉体:4〜50重量%
を含有することを特徴とする粉体化粧料。
本発明の粉体化粧料は、好ましくは、上記組成を満足するとともに、次の組成を満足するものである。
次の成分(A1)、(A2)、(B1)および(B2)(各成分の配合量を表す重量%は、粉体化粧料全体の重量に基づく):
(A1)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンを粒子径1〜50μmの板状粉体に対し、該微粒子酸化チタン:該板状粉体の比率が2:8〜7:3の重量比率で被覆した光輝性を有さない板状複合粉体:3〜40重量%、
(A2)粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの板状粉体に対し、該微粒子酸化亜鉛:該板状粉体の比率が2:8〜7:3の重量比率で被覆した光輝性を有さない板状複合粉体:3〜40重量%、
(B1)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンを粒子径1〜50μmの球状粉体に対し、該微粒子酸化チタン:該球状粉体の比率が2:8〜7:3の重量比率で被覆した球状複合粉体:2〜30重量%、および
(B2)粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの球状粉体に対し、該微粒子酸化亜鉛:該球状粉体の比率が2:8〜7:3の重量比率で被覆した球状複合粉体:2〜30重量%
を含有する粉体化粧料。
微粒子酸化チタンおよび/または微粒子酸化亜鉛の被覆量は、板状粉体に対し、微粒子酸化チタンおよび/または微粒子酸化亜鉛:板状粉体の比率が重量比率で2:8〜7:3である。微粒子酸化チタンおよび/または微粒子酸化亜鉛の比率が2:8より小さいと高い紫外線遮蔽効果が得られず、7:3より大きいと肌に塗布する際、微粒子粉体に由来するきしみ感を感じ、伸びが悪くなる。好ましい重量比率は、微粒子酸化チタン被覆板状複合粉体では微粒子酸化チタン:板状粉体の重量比率が2:8〜6:4であり、また、微粒子酸化亜鉛被覆板状複合粉体では微粒子酸化亜鉛:板状粉体の重量比率が3:7〜7:3である。
微粒子酸化チタンおよび/または微粒子酸化亜鉛の被覆量は、球状粉体に対し、該微粒子酸化チタンおよび/または該微粒子酸化亜鉛:該球状粉体の重量比率2:8〜7:3である。微粒子酸化チタンおよび/または微粒子酸化亜鉛の重量比率が2:8より小さいと高い紫外線遮蔽効果が得られず、7:3より大きいと肌に塗布する際、微粒子粉体に由来するきしみ感を感じ、伸びが悪くなる。好ましい重量比率は、微粒子酸化チタンおよび/または微粒子酸化亜鉛:球状粉体の重量比率が3:7〜6:4である。
7.粉体化粧料の組成
本発明の粉体化粧料において、板状複合粉体(A)および球状複合粉体(B)の配合量は、それぞれ、粉体化粧料の重量に基づいて、10〜60重量%および4〜50重量%である。
また、板状複合粉体(A)と球状複合粉体(B)の配合比率は重量比〔(A):(B)〕で9:1〜3:7であることが好ましい。
板状複合粉体(A)のみ、あるいは球状複合粉体のみ(B)からなる粉体化粧料では、凹凸構造のある皮膚表面を均一に覆うことは難しく、高い紫外線防御効果を得ることができない。すなわち、板状複合粉体は主に肌の凸部である皮丘に付着しやすく、皮溝部分での微粒子粉体の存在が少なく、逆に球状複合粉体は主に肌の凹部である皮溝に付着しやすいためである。より好ましい板状複合粉体(A)と球状複合粉体(B)の配合比率は、重量比〔(A):(B)〕で8:2〜4:6である。
次の成分(A1)、(A2)、(B1)および(B2)(各成分の配合量を表す重量%は、粉体化粧料全体の重量に基づく):
(A1)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンを粒子径1〜50μmの板状粉体に対し、該微粒子酸化チタン:該板状粉体の比率が2:8〜7:3の重量比率で被覆した光輝性を有さない板状複合粉体:3〜40重量%、好ましくは7〜40重量%、
(A2)粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの板状粉体に対し、該微粒子酸化亜鉛:該板状粉体の比率が2:8〜7:3の重量比率で被覆した光輝性を有さない板状複合粉体:3〜40重量%、好ましくは7〜40重量%、
(B1)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンを粒子径1〜50μmの球状粉体に対し、該微粒子酸化チタン:該球状粉体の比率が2:8〜7:3の重量比率で被覆した球状複合粉体:2〜30重量%、好ましくは5〜30重量%、および
(B2)粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの球状粉体に対し、該微粒子酸化亜鉛:該球状粉体の比率が2:8〜7:3の重量比率で被覆した球状複合粉体:2〜30重量%、好ましくは3〜30重量%、
を含有する粉体化粧料。

Claims (2)

  1. 次の成分(A)および(B)(各成分の配合量を表す重量%は、粉体化粧料全体の重量に基づく):
    (A)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンおよび/または粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの板状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した光輝性を有さない1種または2種以上の板状複合粉体:10〜60重量%、
    (B)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンおよび/または粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの球状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した1種または2種以上の球状複合粉体:4〜50重量%
    を含有することを特徴とする粉体化粧料。
  2. 次の成分(A1)、(A2)、(B1)および(B2)(各成分の配合量を表す重量%は、粉体化粧料全体の重量に基づく):
    (A1)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンを粒子径1〜50μmの板状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した光輝性を有さない板状複合粉体:3〜40重量%、
    (A2)粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの板状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した光輝性を有さない板状複合粉体:3〜40重量%、
    (B1)粒子径5〜100nmの微粒子酸化チタンを粒子径1〜50μmの球状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した球状複合粉体:2〜30重量%、
    (B2)粒子径5〜400nmの微粒子酸化亜鉛を粒子径1〜50μmの球状粉体に対し2:8〜7:3の重量比率で被覆した球状複合粉体:2〜30重量%
    を含有することを特徴とする請求項1に記載の粉体化粧料。
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