JP6064192B2 - 粉体化粧料 - Google Patents
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(1)次の成分(a)及び成分(b);
(a)アミノ変性シリコーンで処理した粉体
(b)酸化鉄・酸化チタン焼結顔料
を含有することを特徴とする粉体化粧料、
(2)前記成分(b)が、二酸化チタンと鉄化合物とを99:1〜80:20の質量比(鉄化合物を酸化第2鉄に換算)で混合し、焼成して得られる焼結顔料である(1)記載の粉体化粧料、
(3)前記成分(b)が、平均粒径が0.1〜0.5μmのルチル型二酸化チタンと鉄化合物とを750〜900℃で焼成して得られる焼結顔料を含有する前記(1)又は(2)記載の粉体化粧料、
(4)前記成分(b)が、ハンターL−a−b系表色系における測色値において、L値が65以上、a値が15以下、b値が35以下で、かつa値/b値が0.1〜0.4の焼結顔料である(1)〜(3)の何れかに記載の粉体化粧料、
(5)前記成分(a)を、全粉体中1〜90質量%含有する前記(1)〜(4)の何れかに記載の粉体化粧料、
(6)前記成分(b)を、化粧料中0.1〜30質量%含有する前記(1)〜(5)の何れかに記載の粉体化粧料、
(7)前記成分(a)が、粉体100質量部に対し、0.1〜10質量部のアミノ変性シリコーンで処理されたものである前記(1)〜(6)の何れかに記載の粉体化粧料、
(8)更に次の成分(c)
(c)有機球状粉体
を含有する前記(1)〜(7)の何れかに記載の粉体化粧料、
(9)粉体化粧料が固形状である前記(1)〜(8)の何れかに記載の粉体化粧料、
(10)粉体化粧料がファンデーションまたは白粉である(1)〜(9)のいずれかに記載の粉体化粧料。
本発明において粉体化粧料とは、粉体を主成分として含有し、必要に応じて、油性成分、水性成分、界面活性剤成分等を粉体中に分散させた状態のものを意味し、具体的には、粉体成分とその他の化粧料用成分とを混合粉砕した粉末状のものや、それを固形状に成形した化粧料が挙げられ、いずれの性状のものであっても良い。さらに、紙などの支持体に担持させた状態であっても良い。本発明の粉体化粧料中の粉体の含有量は、特に限定されないが、一般的に50〜100質量%であることが好ましい。
1〜20の一価炭化水素基を示し、XはR1、−Q−NH(CH2)nNH2、
−OR1又は水酸基を示し、Qは炭素数1〜8の二価炭化水素基を示し、nは
1〜5の数を示し、p及びqはその和が数平均で2以上2000未満、好まし
くは20以上2000未満、更に好ましくは30以上1000未満となる数を
示す〕
アミノ変性シリコーン処理二酸化チタンの製造:
アミノ変性シリコーン(KF8003/信越化学工業社製)5質量部をイソプロピルアルコール70質量部に溶解し、そこに二酸化チタン(CR−50/平均粒径0.25μm/石原産業社製)を95質量部添加した。それをスーパーミキサー(SMP−2/カワタ社製)により混合した後、80℃でイソプロピルアルコールを蒸発乾燥した。この乾燥物をアトマイザー(LM−05/ダルトン社製)にて解砕処理し、粉末状のアミノ変性シリコーン処理二酸化チタン(5%処理)を得た。
アミノ変性シリコーン処理マイカの製造:
アミノ変性シリコーン(KF867S/信越化学工業社製)3質量部とマイカ(Y‐2300/平均粒径19μm/ヤマグチマイカ社製)97質量部と水10質量部とを雷潰機(ZOD型/石川工場社製)にて、3時間混合し、100℃で4時間加熱した。その後、アトマイザー(LM−05/ダルトン社製)にて解砕処理し、粉末状のアミノ変性シリコーン処理マイカ(3%処理)を得た。
アミノ変性シリコーン処理タルクの製造(1):
アミノ変性シリコーン(KF8004/信越化学工業社製)3質量部とタルク(EX−15:平均粒径15μm/ヤマグチマイカ社製)97質量部と水10質量部とを雷潰機(ZOD型/石川工場社製)にて3時間混合し、90℃で3時間加熱した。その後、アトマイザー(LM−05/ダルトン社製)にて解砕処理し、粉末状のアミノ変性シリコーン処理タルク(3%処理)を得た。
アミノ変性シリコーン処理タルクの製造(2):
アミノ変性シリコーン(SF8451C/東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)2質量部とタルク(JA−13R:平均粒径6μm/浅田製粉社製)98質量部をスーパーミキサー(SMP−2/カワタ社製)にて、3000rpmで10分間混合し、70℃で5時間加熱した。その後、アトマイザー(LM−05/ダルトン社製)にて解砕処理し、粉末状のアミノ変性シリコーン処理タルク(2%処理)を得た。
酸化鉄・酸化チタン焼結顔料の製造:
二酸化チタンと酸化第二鉄を97:3の質量比で均一に混合し、大気中850℃で2時間焼成した。焼成後、これをアトマイザー(ホソカワミクロン社製)にて解砕処理し、粉末状の肌色の酸化鉄・酸化チタン焼結顔料(平均粒径 0.25μm)を得た。
酸化鉄・酸化チタン焼結顔料の製造:
二酸化チタンと硫酸第二鉄を95:5の質量比で均一に混合し、大気中900℃で3時間焼成した。焼成後、これをアトマイザー(ホソカワミクロン社製)にて解砕処理し、粉末状の肌色の酸化鉄・酸化チタン焼結顔料(平均粒径 0.28μm)を得た。
下の表1に示す成分を混合し、パルベライザーで粉砕して、容器に充填し、試料1ないし3を得た。
3以上 : ×
2以上3未満: △
1以上2未満: 〇
1未満 : ◎
固形状ファンデーション:
表2に示す組成の固形状ファンデーションを下記製造方法により調製した。また、下記評価方法及び評価基準により、イ「塗布時の色変わりのなさ」、ロ「化粧膜の均一性」、ハ「くすみのなさ」について評価した。なお、「塗布時の色変わりのなさ」については、官能評価と色差計により測色した評価の両者を評価した。その結果も併せて表2に示した。
A:成分1〜17を混合する。
B:Aに成分18〜22を加え、混合する。
C:Bをパルベライザーで粉砕する。
D:Cを金皿に圧縮成型し、固形状ファンデーションを得た。
化粧料評価専門パネル20名に、表2に記載の固形状ファンデーションを使用してもらい、「塗布時の色変わりのなさ」、「化粧膜の均一性」、化粧料塗布5時間後の状態での「色くすみのなさ」のそれぞれの項目について、各自が以下の評価基準に従って5段階評価し、試料毎に評点を付した。更に全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
(評価結果) :(評点)
非常に良好 : 5点
良好 : 4点
普通 : 3点
やや不良 : 2点
不良 : 1点
判定基準:
(評点の平均点) :(判定)
4.5以上 : ◎
3.5以上〜4.5未満 : ○
1.5以上〜3.5未満 : △
1.5未満 : ×
ウレタン製人工皮膚(ビューラックス社製)上に、化粧料用マットを用いて、表2に記載の固形状ファンデーションをそれぞれ1度及び3度塗りし、試料を作成した。この1度塗り試料および3度塗り試料での色調の変化(ΔE)を、ハンディ型分光測色計(CM−503d:ミノルタ社製)にて測色し、ニ「塗布時の色変わりのなさ」とし、以下の判定基準に従って判定した。
( ΔE ) :(判定)
3.0以上 : ×
2.0以上〜3.0未満 : △
1.0以上〜2.0未満 : ○
1.0未満 : ◎
固形状ファンデーション:
表3に示す組成の固形状ファンデーションを下記製造方法により調製した。また、実施例2と同じ評価方法及び評価基準により、イ「塗布時の色変わりのなさ」、ロ「化粧膜の均一性」ハ「くすみのなさ」について評価した。なお、「塗布時の色変わりのなさ」については、官能評価と色差計により測色した評価の両者を評価した。その結果は表4に示した。
A:成分1〜18を混合する。
B:成分19〜25を90℃に溶解混合する。
C:AにBを加え混合する。
D:Cをパルベライザーで粉砕する。
E:Dを金皿に圧縮成型し、固形状ファンデーションを得た。
粉末状白粉:
(成分) (%)
1.製造例2のアミノ変性シリコーン処理マイカ 15
2.製造例6の酸化鉄・酸化チタン焼結顔料 2
3.ステアリン酸(5%)処理黄酸化鉄 0.2
4.ステアリン酸(5%)処理ベンガラ 0.1
5.ステアリン酸(5%)処理黒酸化鉄 0.05
6.硫酸バリウム *5 4
7.シリコーン複合球状粉体 *6 10
8.ジメチルポリシロキサン(3%)処理タルク 残量
9.雲母チタン *7 2
10.メタクリル酸メチルクロスポリマー *8 5
11.メチルパラベン 0.1
12.ジリノール酸ジ(フィトステリル/ステアリル/ 1
ベヘニル/イソステアリル/セチル) *9
13.イソノナン酸イソトリデシル 0.5
14.アボカド油 0.1
15.香料 適量
*5:板状硫酸バリウムHL(堺化学工業社製)
*6:KSP−100(信越化学工業社製)
*7:TIMIRON STARLUSTER MP−115
(メルク社製)
*8:MR−7GC(綜研化学社製)
*9:PLANDOOL−S(日本精化社製)
A:成分1〜11を混合する。
B:Aに成分12〜15を混合する。
C:Bを粉砕する。
D:Cを容器に充填して粉末状白粉を得た。
固形状頬紅:
(成分) (%)
1.製造例2のアミノ変性シリコーン処理酸マイカ 5
2.製造例3のアミノ変性シリコーン処理タルク 15
3.製造例5の酸化鉄・酸化チタン焼結顔料 3
4.赤色226号 0.5
5.オクチルトリエトキシシラン(5%)処理セリサイト 30
6.ナイロンパウダー(球状:平均粒径10μm) 5
7.窒化ホウ素 5
8.タルク 残量
9.シリコーンエラストマー粉末 *10 1
10.ミリスチン酸亜鉛 1
11.雲母チタン *7 4
12.メチルパラベン 0.2
13.ジメチルポリシロキサン *11 3
14.PEG−10水添ひまし油 0.5
15.スクワラン 3
16.ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/
フィトステリル) 3
17.ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
18.香料 適量
*10:トレフィルE−506C(東レダウコーニング社製)
*11:KF−96(10cs)(信越化学工業社製)
A:ヘンシェルミキサーで成分1〜12を混合する。
B:Aに成分13〜18を混合する。
C:Bをパルベライザーで粉砕する。
D:Cを樹脂皿に充填し、加圧成形して固形状頬紅を得た。
固形状アイブロウ:
(成分) (%)
1.製造例4のアミノ変性シリコーン処理酸化タルク 5
2.製造例5の酸化鉄・酸化チタン焼結顔料 4
3.マイカ 10
4.ジメチルポリシロキサン(3%)処理タルク 30
5.ベンガラ 1
6.黄酸化鉄 6
7.黒酸化鉄 2
8.ラウロイルリシン 1
9.合成ワックス 1
10.リン脂質(1%)処理セリサイト 残量
11.シリカ(球状:平均粒径5μm) 5
12.デヒドロ酢酸ナトリウム 0.3
13.水添ポリデセン 2
14.ポリヒドロキシステアリン酸 0.2
15.ヒドロキシステアリン酸コレステリル 1.5
16.酢酸トコフェロール 0.05
17.香料 適量
A:成分1〜11をスーパーミキサーで均一に混合する。
B:成分12〜17を70℃に加熱溶解し、Aに添加する。
C:Bを粉砕処理する。
D:Cを樹脂皿にプレス充填して固形状アイブロウを得た。
固形状アイシャドウ:
(成分) (%)
1.製造例2のアミノ変性シリコーン処理マイカ 5
2.製造例3のアミノ変性シリコーン処理タルク 20
3.製造例5の酸化鉄・酸化チタン焼結顔料 1
4.赤色202号 1
5.黄色4号 0.2
6.黄酸化鉄 0.1
7.ベンガラ 0.5
8.シリコーン処理ケイ酸・酸化チタン被覆雲母 *12 10
9.雲母チタン *13 10
10.酸化鉄被覆雲母チタン *14 5
11.二酸化チタン被覆合成金雲母 *15 10
12.二酸化チタン被覆ホウケイ酸 *16 5
13.ジメチルポリシロキサン(3%)セリサイト 残量
14.セスキステアリン酸ソルビタン 1
15.重質イソパラフィン 3
16.リンゴ酸ジイソステアリル 4
17.炭酸ジアルキル(C13〜C16) 4
18.ラベンダー油 0.1
19.テトラヘキシルデカン酸アスコルビル 0.1
*12:ジメチルポリシロキサン(3%)処理チミロンス
プレンディドバイオレット(メルク社製)
*13:FLAMENCO ULTRA SPARKLE 4500
(BASF社製)
*14:DUOCROME RY(BASF社製)
*15:HELIOS R100S(トピー工業社製)
*16:メタシャイン MT1080RR(日本板硝子社製)
A:成分1〜13を均一に混合する。
B:成分14〜17を70℃に加熱溶解する。
C:AにBと成分18、19を混合する。
D:Cをふるいで処理する。
E:Dを金皿にプレス充填し固形状アイシャドウを得た。
粉末状ボディパウダー:
(成分) (%)
1.製造例3のアミノ変性シリコーン処理タルク 50
2.製造例6の酸化鉄・酸化チタン焼結顔料 1
3.赤色226号 0.1
4.黄色4号 0.2
5.黒酸化鉄 0.05
6.ベンガラ 0.2
7.シリコーン樹脂粉末 *17 7
8.マイカ 残量
9.多孔質シリカ *18 5
10.香料 1
11.L−メントール 0.3
12.カンファ 0.02
13.乳酸メンチル 0.2
*17:トスパール150KA(東レ・ダウコーニング社製)
*18:サイロスフェアC−1504(富士シリシア社製)
A:成分1〜9をヘンシェルミキサーで均一に混合する。
B:Aに成分10〜13を加え均一に混合する。
C:Bを容器に充填し、粉末状ボディパウダーを得た。
以 上
Claims (10)
- 次の成分(a)及び成分(b);
(a)アミノ変性シリコーンで処理した粉体(酸化鉄・酸化チタン焼結顔料を除く)
(b)二酸化チタンと鉄化合物との焼結顔料である酸化鉄・酸化チタン焼結顔料
を含有することを特徴とする粉体化粧料。 - 前記成分(b)が、二酸化チタンと鉄化合物とを99:1〜80:20の質量比(鉄化合物を酸化第2鉄に換算)で混合し、焼成して得られる焼結顔料である請求項1記載の粉体化粧料。
- 前記成分(b)に用いられる二酸化チタンが、平均粒径が0.1〜0.5μmのルチル型二酸化チタンである請求項1または2記載の粉体化粧料。
- 前記成分(b)が、ハンターL−a−b系表色系における測色値において、L値が65以上、a値が15以下、b値が35以下で、かつa値/b値が0.1〜0.4の焼結顔料である請求項1〜3のいずれかに記載の粉体化粧料。
- 前記成分(a)を全粉体中1〜90質量%含有する請求項1〜4のいずれかに記載の粉体化粧料。
- 前記成分(b)を化粧料中0.01〜30質量%含有する請求項1〜5のいずれかに記載の粉体化粧料。
- 前記成分(a)が、粉体100質量部に対し、0.1〜10質量部のアミノ変性シリコーンで処理されたものである請求項1〜6のいずれかに記載の粉体化粧料。
- 更に次の成分(c)
(c)有機球状粉体
を含有する請求項1〜6の何れかに記載の粉体化粧料。 - 粉体化粧料が固形状である請求項1〜8のいずれかに記載の粉体化粧料。
- 粉体化粧料がファンデーションまたは白粉である請求項1〜9のいずれかに記載の粉体化粧料。
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