JP3685987B2 - 顔料分散体および化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は白色顔料である酸化チタン、酸化亜鉛の顔料分散体、および、それを含む化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸化チタン、酸化亜鉛は、肌トラブルを隠蔽させる白色顔料として化粧料等の分野で汎用されており、また近年では、化学的、物理的に安定な安全性の高い紫外線防御剤として、有機系の紫外線吸収剤に替わって多く利用されている。
こうした無機顔料は、粒子径や形状等を変化させることにより様々な特性を発揮させることができ、たとえば酸化チタンの場合、可視光線を散乱させて隠蔽力を発揮させるには、一次粒子径で0.2〜0.3μmの粒子径(顔料級)とすることが望ましく、紫外線防御効果を効果的に発揮させるためには、0.1μm以下の微粒子とすることが求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、顔料は、その粒子径が小さくなるほど一般に分散性が低下し、基剤中への分散時に凝集しやすくなるため、化粧料においては色がくすんで透明感が失われたり、不自然な白さが強調されたり、肌への広がり(伸び)が悪くなって使用感が低下したり、という点が問題となっていた。
上記に鑑み、本発明は、白色顔料の分散安定性が高い顔料分散体、および、透明感があって自然な仕上がりが得られる化粧料を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、顔料分散体の分散剤として、反応性の有機変性シリコーンを用いることにより、顔料の分散安定性を向上させうることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0005】
すなわち、本発明に係る顔料分散体は、酸化チタンおよび/または酸化亜鉛からなる顔料と液状油からなる分散媒と分散剤とを含む顔料分散体であって、前記分散剤が反応性有機変性シリコーンであることを特徴とするものである。分散剤として反応性有機変性シリコーンを用いることにより、顔料の分散安定性が向上して顔料が沈降しにくく、また再分散しやすくなり、その安定性は長期にわたって持続される。これは、分散剤の持つ塩基性基、酸性基と顔料粒子の塩基性サイト、酸性サイトとが相互に作用し合うことに起因すると考えられる。また、非反応性有機変性シリコーンに比べ、反応性有機変性シリコーンを用いると顔料の分散性がよくなるために、顔料を多く(たとえば、20重量%以上)配合した場合にも、顔料分散体の粘度を有意に下げることができ、化粧料などの基材への配合量を高めたり、その使用性を向上させたりすることが可能となる。これは、分散体中の粒子の分散状態がよいと、悪い場合に比べて粒子同士の凝集力が小さくなり、よってその分散体を流動させるとそれに対する応力も小さくなって粘度が低下するためと考えられ、また、濃厚系でない場合は、粒子がよく分散すると粒子同士の衝突の機会も減少するためと考えられる。
【0006】
ここで、反応性有機変性シリコーンとは、オルガノクロロシランをそのまま加水分解・重合して得られる、いわゆる純(ストレート)シリコーンとは異なり、その合成過程において他の有機化合物との反応が行われ、任意の反応性有機基(反応性をもった有機基)で変性されているもの、すなわち、ケイ素原子に結合した水素、メチル基またはフェニル基が、任意の反応性有機基で置換されているシリコーンをいい、本発明ではシリコーンオイルが用いられる。
【0007】
好ましい実施態様において、反応性有機変性シリコーンは、アミノ変性シリコーンおよび/またはカルボキシル変性シリコーンを含むものである。さらに、反応性有機変性シリコーンは、ポリジメチルシロキサン骨格を有し、その側鎖および/または末端の1以上のメチル基が、下記の置換基群から選ばれる1以上の置換基により置換されたものであることが好ましい。
【化2】
Figure 0003685987
(式中、R,Rはそれぞれ独立に−(CH−で示される直鎖アルキルであって、mは1〜15の整数である。)
また、顔料分散体中の顔料の含量は1〜70重量%であり、分散剤の含量は0.1〜10重量%であることが好ましい。
【0008】
次に、本発明に係る化粧料は、本発明の顔料分散体を含むことを特徴とするものである。それにより、長期にわたり顔料の分散性が良好な化粧料を得ることができる。その結果、化粧料の伸びがよく、塗布膜の透明性が向上し、粉っぽさがなく、不自然に白くなることもない。また、メイクアップ化粧料としては、顔料の分散性が高いので、従来よりも少ない顔料配合量で良好な隠蔽力を有するものを提供できる。さらに、本発明の顔料分散体は、多量に顔料を含んでいても従来の分散体に比べて粘度が低いので、使用性を損なうことなく化粧料への白色顔料の配合量を増やすことが可能であり、その結果、従来よりも使用性や紫外線防御効果の高い化粧料を提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の顔料分散体は、酸化チタン(二酸化チタン)および/または酸化亜鉛からなる顔料と、液状油からなる分散媒と、反応性有機変性シリコーンからなる分散剤と、を含むものである。
【0010】
顔料である酸化チタンおよび酸化亜鉛は、通常化粧料等に用いられているものを用いることができ、任意の粒子径、形状、結晶状態のものを、目的に応じて選択すればよい。たとえば、微粒子、中粒径、顔料級等の粒子径であって、酸化チタンであれば粒(球)状、針状、紡錘状、板状、薄片状等の形状でアモルファス、アナターゼ、ルチル等の結晶状態のものを、酸化亜鉛であれば球状または板状の六方晶系のものを、適宜用いることができる。また、異なる粒子径や形状のものを組み合わせて用いることも好ましい。粒子径については、平均粒子径で1nm〜10μm程度のものを用いることができるが、酸化チタンについては、隠蔽力を発揮させるために可視光線を充分に散乱させるには、粒径約0.2〜0.3μmのものを用い、紫外線を充分に遮断させるためには粒径が0.01〜0.1μm程度、特にUVBの遮断には約0.02〜0.04μm程度のものを用いることが好ましい。酸化亜鉛については、粒径が0.1〜0.5μm程度の顔料級のものや、0.01〜0.04μm程度の微粒子級のものを、目的に応じてそれぞれ好ましく用いることができる。酸化チタンと酸化亜鉛とを、任意の割合で併用してもよい。
【0011】
これらの顔料粉体として、分散性を向上させるためにその一部または全部を疎水化処理を施したものも、好ましく用いることができる。この疎水化表面処理方法としては、メチルハイドロジェンポリシロキサン、鎖状ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、アルキル変性ジメチルポリシロキサン、パーフルオロアルキル基を有するフッ素変性オルガノ水素ポリシロキサン、フルオロアルキルジ(オキシエチル)アミンリン酸エステル類等のシリコーン化合物およびフッ素化合物を用いた方法、金属石鹸、高級脂肪酸等を用いた方法等の一般に用いられている方法が挙げられ、特に限定されることはない。なかでも、メチルポリシロキサン処理、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、フッ素処理が好ましく用いられる。
【0012】
上記の顔料を分散させる分散媒としての液状油は、常温で液状の油類であれば、特に限定されることはなく、たとえば、アボガド油、アルモンド油、オリーブ油、ゴマ油、サザンカ油、サフラワー油、大豆油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーシック油、ヒマシ油、綿実油、落花生油等の植物性液状油;ミンク油、卵黄油等の動物性液状油;液状ラノリン、ホホバ油等の液状ロウ類;流動パラフィン、スクワラン等の液状炭化水素油;液状シリコーン油などを単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、シリコーン系オイルを好ましく用いることができ、特に、ジメチルポリシロキサン(動粘度0.65×10−6,1×10−6,1.5×10−6,2×10−6,5×10−6/s等:1×10−6/s=1cs;centi Strokes)、シクロメチコーン(4,5,6量体)等の揮発性シリコーンやメチルフェニルポリシロキサンが好ましい。
【0013】
分散剤としては、反応性有機変性シリコーンが用いられる。反応性をもった有機基(反応性有機基)としては、たとえば、アミノアルキル基、エポキシ環含有有機基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシアルキル基などが挙げられるが、なかでも、アミノ基で変性されたアミノ変性シリコーン、カルボキシル基で変性されたカルボキシル変性シリコーンを用いることが好ましい。ここで、反応性有機基の導入(置換)位置および導入数は、特に限定されることはなく、たとえば、側鎖が置換された側鎖型、両末端が置換された両末端型、片末端が置換された片末端型、側鎖と両末端が置換された側鎖両末端型、側鎖と片末端が置換された側鎖片末端型、のいずれでもよい。特に、側鎖型の置換基を含むものが、分散効果の面から好ましい。
【0014】
これらの反応性有機変性シリコーンは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよく、さらに、1種以上の非反応性有機変性シリコーンを併用してもよい。この非反応性有機変性シリコーンとしては、ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、フッ素化アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸エステル変性シリコーン、高級アルコキシ変性シリコーン等が挙げられる。また、反応性有機基による変性に加え、一部が非反応性有機基によりさらに変性されたシリコーン(カルボキシル・ポリエーテル変性、アミノ・ポリエーテル変性等)を用いることもできる。
【0015】
特に好ましくは、この分散剤として、ポリジメチルシロキサン骨格を有し、その側鎖および/または末端の任意の1以上のメチル基が、下記の群から選ばれた1以上の置換基で置換されたシリコーンを用いることが好ましい。
【化3】
Figure 0003685987
(式中、R,Rはそれぞれ独立に−(CH−で示される直鎖アルキルであって、mは1〜15の整数である。)
上記において、特に、分散効果の観点からmは1〜10であることが好ましい。
【0016】
具体的には、下記の一般式(I)〜(V)で表される変性シリコーンを好ましく用いることができる。(I)は側鎖型、(II)は両末端型、(III)は片末端型、(IV)は側鎖片末端型、(V)は側鎖両末端型をそれぞれ表し、式中のXは、上記群から選ばれる任意の置換基を表す。
【化4】
Figure 0003685987
(式中、aは30〜500の整数であり、bは1〜20の整数であり、cは10〜300の整数である。)
【0017】
顔料分散体中の各成分の配合量は、その用途等に応じて適宜設定できるが、顔料の含量は、顔料の持つ機能を効率よく発揮させるために1重量%以上であることが好ましく、分散化の観点から70重量%以下であることが好ましく、特に5〜60重量%であることが好ましい。また、分散剤の含量は、充分な分散効果を得るために0.1重量%以上であることが好ましく、化粧料等としたときの使用感の観点から10重量%以下であることが好ましい。分散剤の量が多すぎると、化粧料に配合した場合にべたつく場合があるからである。
【0018】
以上の顔料、分散媒、分散剤の他に、本発明の顔料分散体には、その他の成分として一般に化粧料等に用いられる成分、たとえば、体質顔料、着色顔料、香料、酸化防止剤、金属イオン封止剤、抗菌・抗かび剤、紫外線吸収剤、油脂類、ロウ類、脂肪酸類、高級アルコール類、多価アルコール類等が、この発明の効果を阻害しない範囲内で含まれていてもよい。
【0019】
本発明の顔料分散体は、プロペラミキサー、ディスパー、ホモミキサー等の一般的な分散機・乳化機等を用いて常法に従って製造することができ、医薬品、化粧品、医薬部外品などに幅広く適用することができるが、特に化粧料、なかでもメイクアップ化粧料(ベースメイクアップ化粧料およびポイントメイクアップ化粧料)や紫外線防御効果を有する化粧料への応用に適している。
【0020】
次に、本発明の化粧料は、上述の本発明の顔料分散体を含むものである。顔料分散体として、異なる種類のものが複数含まれていてもよい。
【0021】
化粧料としては、任意の用途、剤型のものが含まれ、たとえば、二層ないし三層状の化粧水、乳液、クリーム等の下地化粧料;乳液状、クリーム状、油性軟膏型、油状スティック状、粉末状等のファンデーション類(ベースメイクアップ化粧料);アイカラー類、チークカラー類といったポイントメイクアップ化粧料、リップクリーム、リップスティック等の口唇用化粧料などが挙げられる。なかでも、メイクアップ化粧料や紫外線防御効果を有する化粧料であれば、顔料の有する隠蔽力および紫外線防御力を充分に発揮させることができるため好ましい。
【0022】
化粧料中の顔料分散体の含量は、特に限定されることはなく、化粧料の種類・形態および顔料分散体の組成等に応じて、1〜90重量%の範囲で適宜設定することができる。
【0023】
化粧料には、上述の本発明の顔料分散体の他、その使用目的に応じて任意の成分を適量含ませることができる。そのような成分としては、たとえば、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類、低級アルコール類、多価アルコール類、保湿剤、各種ビタミン類、美白剤、細胞賦活剤、抗炎症剤、界面活性剤、水溶性高分子化合物、ゲル化剤、酸化防止剤、金属イオン封止剤、抗菌・抗かび剤、色素類、香料など、一般的に化粧料に配合される原料成分が挙げられる。また、白色顔料以外に、体質顔料、着色顔料、真珠光沢顔料等の粉体類を含有させてもよいし、特に紫外線防御を目的とした日焼け止め化粧料などには、有機系の紫外線吸収剤を併用してもよい。
本発明の化粧料は、一般的な各種製造装置を用いて、常法に従って製造することができる。
【0024】
【実施例】
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。実施例において、重量%は、単に%と記す。
【0025】
(1)顔料の分散安定性評価
[実施例1〜12、比較例1〜9]
表1および表2に示した所定量の顔料、分散剤、分散媒(ポリジメチルシロキサン)を試験管に秤込み、1分間ボルテックスミキサーで前攪拌し、続いて、超音波で1時間攪拌した。表1、2中、微粒子酸化チタンは石原産業(株)製TTO-55(N)(平均粒径:0.035μm)、微粒子酸化亜鉛は堺化学(株)製FINEX-50(平均粒径:0.02μm)、N変性SCは側鎖型アミノ変性シリコーン:信越化学工業(株)製KF-867S(1300cs)、C変性シリコーンは側鎖型カルボキシ変性シリコーン:信越化学工業(株)製X22-3701E(3000cs)、PO変性SCは側鎖型ポリエーテル変性シリコーン:信越化学工業(株)製KF-6016(150cs)、をそれぞれ示す。
【0026】
得られた顔料分散体の分散度を、1,2,6,24時間後に測定した。ここで、[分散度=気液界面から沈降界面までの高さ(mm)/分散液の全高(mm)]で表される。結果を、同じく表1、2に示す。
【0027】
【表1】
Figure 0003685987
【表2】
Figure 0003685987
上記表1および2にみるように、分散剤を用いないか、または分散剤として非反応性有機変性シリコーンを用いた比較例に比べ、反応性有機変性シリコーンを用いた実施例の顔料分散体は、分散安定性に優れたものであった。また、実施例1〜9の顔料分散体について長期安定性を調べたところ、1か月経過後も良好な分散状態を保っていた。
【0028】
(2)顔料分散体の粘度評価
[実施例13,14、比較例10]
表3に示す各成分(合計400g)をビーズミル(VMA社製DISPERMAT SL,メディア:シルコニア,0.5mm)に投入し、25分間攪拌して顔料分散体を調製した。表中、顔料と分散剤は、上記と同じものを用いた。
【0029】
粘度測定容器として70mlマヨネーズ瓶を使用し、ここに各顔料分散体サンプルを入れて、25℃の恒温槽に24時間保管後、B型粘度計(東京精機製)を用いて粘度を測定した(回転数:6rpm、測定時間:1分、測定温度:25℃、ローター:No.3)。結果を、同じく表3に示す。
【0030】
【表3】
Figure 0003685987
上記表3にみるように、反応性有機変性シリコーンを用いた実施例の顔料分散体の粘度は、非反応性有機変性シリコーンを用いた比較例の顔料分散体に比べ、有意に低いことが判明した。
【0031】
(3)化粧料の使用性評価
A.顔料分散体の調製
表4に示す各成分を用い、ビーズミルで5分間分散させて、分散体1〜9を調製した。また、比較例の分散体として、分散体1〜9の各反応性有機変性シリコーン分散剤を非反応性のポリエーテル変性シリコーンに代えた分散体1c〜9cを同様に調製した。顔料はシリコーンで表面処理されたものを用い、表中、シリコーン処理微粒子酸化チタンはSI-TTO-55(N)、シリコーン処理微粒子酸化亜鉛はSI-FINEX-50、シリコーン処理酸化チタンはSA-酸化チタンCR-50(平均粒径:0.25μm)、シリコーン処理酸化亜鉛はSI-微細亜鉛華(平均粒径:0.1μm)(いずれも、三好化成(株)製)であり、分散剤は上記と同じである。
【0032】
【表4】
Figure 0003685987
【0033】
B.各種化粧料の調製
Figure 0003685987
上記1)〜6)の油相成分を混合、加熱溶解し、70℃とした。一方、7)〜10)の水相成分を混合溶解し、70℃とした。この水相を前記油相に添加して予備乳化し、次いで11)を添加して攪拌後、12)を添加して増粘させ、ホモミキサーで均一に乳化した。その後冷却し、40℃にて13)を添加、混合し、水中油型の乳液とした。
【0034】
Figure 0003685987
上記2)〜7)の油相成分を混合、加熱溶解したものに1)を分散させた後、70℃とした。一方、8)〜11)の水相成分を混合溶解し、70℃とした。この水相を前記油相に攪拌しながら添加し、ホモジナイザーにより乳化した。その後冷却し、40℃にて12)を添加、混合し、水中油型のクリームとした。
【0035】
Figure 0003685987
上記1)〜7)の成分を混合攪拌し、油相とした。一方、8)〜10)の成分を混合溶解し、水相とした。室温にて前記油相に水相を攪拌しながら加え、ホモミキサーで均一に乳化した。乳化後、11)を添加、混合し、日焼け止め乳液とした。
【0036】
Figure 0003685987
上記成分3)と4)を2)に溶解したアルコール相を1)に加え、油相とした。一方、5)〜7)の成分を混合溶解したものを水相とし、この水相に室温にて前記油相を加え、攪拌混合して二層型ベースローションとした。
【0037】
Figure 0003685987
上記1)〜5)の油相成分を混合、加熱溶解し、75℃とした。一方、6)〜9)の水相成分を混合溶解し、75℃としたものに10)〜12)の顔料を添加し、ホモミキサーで分散した。この水相を前記油相に添加して、ホモミキサーで均一に乳化した後、冷却し、40℃にて13)を添加、混合し、メイクアップベースクリームとした。
【0038】
Figure 0003685987
上記1)〜5)の油相成分を混合、加熱溶解し、60℃とした。ここへ、6)〜10)の各成分を添加し、ホモミキサーで分散した。11)〜13)の各成分を60℃で加熱溶解した水相に、前記油相を徐々に添加し、ホモミキサーで均一に乳化して、クリーム状ファンデーションとした。
【0039】
Figure 0003685987
上記1)〜8)の油相成分を混合して70〜80℃で加熱溶解し、9)および10)の各成分を添加して分散した。さらに、11)〜15)の顔料成分を加え、ロールミルで混練した。混練物を加熱融解して脱泡した後、型に充填して冷却固体化した。
【0040】
[比較例11〜17]
分散体として、分散体1〜9の代わりに、それぞれ対応する上記比較例の分散体1c〜9cを用いるようにする他は、上記実施例15〜21と同様にして、比較例11の水中油型乳液、比較例12の水中油型クリーム、比較例13の日焼け止め乳液、比較例14の二層型ベースローション、比較例15のメイクアップベースクリーム、比較例16のクリーム状ファンデーション、比較例17のスティック状ファンデーションを調製した。
【0041】
C.使用試験
20才代〜50才代の女性パネラー20名を1群として、各群のパネラーに実施例および比較例の化粧料サンプルをブラインドにて2週間使用させた。試験終了後に、実施例15〜18と21および対応する比較例11〜14と17では、化粧料の伸びと仕上がりの白浮きについて評価させ、実施例19,20および対応する比較例15,16では、化粧料の伸びとカバー効果(隠蔽力)を評価させた。各評価は、以下に示す基準に従って点数化を行い、20名の平均値を算出した。
(化粧料の伸び)良好:5、やや良好:4、普通:3、やや悪い:2、悪い:1
(仕上がりの白浮き)気にならない:4、普通:3、やや気になる:2、気になる:1
(仕上がりのカバー効果)満足:4、やや満足:3、やや不満:2、不満:1
結果を表5に示す。
【0042】
【表5】
Figure 0003685987
上記表5にみるように、実施例使用群では、化粧料の伸び、仕上がりの白浮き、カバー効果がいずれも改善されて良好な評価が得られ、使用感の良好な化粧料であることが確認された。
【0043】
【発明の効果】
本発明の顔料分散体は、分散剤として反応性有機変性シリコーンを用いているので、顔料の分散安定性が向上して顔料が沈降しにくく、また再分散しやすくなり、その安定性を長期にわたって維持することができる。
【0044】
本発明の化粧料は、この顔料分散体を用いているので、長期にわたり顔料の分散性が良好であり、塗布膜の透明性が向上し、粉っぽさがなく、不自然に白くならない良好な化粧料となっている。さらに、メイクアップ化粧料としては、従来よりも少ない顔料配合量で良好な隠蔽力を有するものを提供でき、また、従来よりも顔料を高濃度で配合させて、紫外線防御効果の高い化粧料を提供することができる。

Claims (5)

  1. 酸化チタンおよび/または酸化亜鉛からなる顔料と液状油からなる分散媒と分散剤とを含み室温で分散させて得られる顔料分散体であって、前記分散剤としてアミノ変性シリコーンおよびカルボキシル変性シリコーンからなる群から選ばれた1種以上の反応性有機変性シリコーンであってポリジメチルシロキサンの側鎖および/または末端の1以上のメチル基が下記の置換基群から選ばれる1以上の置換基により置換されたものを含み、かつ、前記酸化チタンの粒径が0.02〜0.04μmであり前記酸化亜鉛の粒径が0.01〜0.04μmであることを特徴とする顔料分散体。
    Figure 0003685987
    式中、R ,R はそれぞれ独立に−(CH −で示される直鎖アルキルであって、mは1〜15の整数である。
  2. 前記反応性有機変性シリコーンとして下記一般式(I)〜(V)で表される変性シリコーンの1種以上を含む請求項1記載の顔料分散体。
    Figure 0003685987
    式中、Xは請求項1記載の置換基群から選ばれる任意の置換基であり、aは30〜500の整数であり、bは1〜20の整数であり、cは10〜300の整数である。
  3. 前記反応性有機変性シリコーンが側鎖型のものである請求項1または2記載の顔料分散体
  4. 顔料分散体中の前記顔料の含量が1〜70重量%であり、前記分散剤の含量が0.1〜10重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の顔料分散体。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の顔料分散体を含むことを特徴とする化粧料。
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