JP5567765B2 - 水中油型乳化組成物 - Google Patents

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Description

本発明は水中油型乳化組成物、特にその分散安定性、乳化安定性、使用感及びその基剤臭の改良に関する。
従来、酸化チタンや酸化亜鉛等の無機粉体を配合した各種の化粧料が汎用されている。これらの化粧料として、水中油型乳化組成物は、みずみずしくさっぱりした使用感を有することから、乳液、クリーム、乳化型ファンデーション等の化粧料に好んで用いられている。
一方、酸化チタンや酸化亜鉛等の無機粉体表面を疎水化処理して得た疎水化処理粉体を配合した水中油型乳化組成物が開発されている。疎水化処理粉体は、肌上での耐水性が高く化粧持ちが良いことから、これを配合することで、塗布時の使用感と共に塗布後の特性にも優れた組成物が得られる。
このような乳化粒子と共に粉体微粒子を組成物中へ分散した系では、製品として十分な分散安定性を得ることが一つの課題となっている。すなわち、経時や温度変化等に起因する乳化粒子の合一や粉体微粒子の凝集、沈降を防止して分散安定性を付与する技術が求められている(特許文献1〜2)。
しかしながら、良好な使用感と共に優れた分散安定性を両立する技術にはさらに改良の余地があった。そこで、近年、あらかじめ油相成分に疎水化処理粉体を分散し、ビーズミル等の湿式分散機で処理した分散液を水相とホモミキサー処理することにより使用感触および肌への塗布後における粉体の分散性、化粧もちなどに優れた粉体内油相分散型油中水型乳化組成物が開発されている。この系においては、油相中で粉体を安定に分散させることがきわめて重要であり、さまざまな分散安定化剤の検討が行われ、ポリオキシアルキレン変性ポリシロキサンや両末端シリコーン化グリセリン、アクリル変性シリコーンなどが有効であることがすでに報告されている(特許文献3〜6)。
しかし、ポリオキシアルキレン変性ポリシロキサンや両末端シリコーン化グリセリンを用いた場合は、分散剤そのものが非イオン性界面活性剤でもあり、HLBのバランスが崩れた場合などで転相しやすく、さらに、吸着した粉末そのものが両親媒性を有し、乳化安定性に悪影響を与える。さらに、乳化ファンデーションの様な2種類以上の粉末を配合する場合は、十分な安定性を確保できていない。一方で、アクリル変性シリコーンを用いた場合は、上記のポリオキシアルキレン変性ポリシロキサンのような両親媒性を有しておらず、粉体内油相分散型油中水型乳化組成物の安定性を確保する上では比較的優れていた。しかし、アクリル変性シリコーンは残存のアクリルモノマーに起因する基剤臭が大きな問題となる。
特公平7−94366号公報 特開平8−310940号公報 特開2004−210698号公報 特開2005−247722号公報 特開2006−8796号公報 特開2007−8915号公報
このように、従来の技術においては、特に複数の疎水化処理粉体を配合する場合、その分散安定性と使用感、及び基剤臭に関してさらに改良の余地があった。
本発明は、前記従来技術の課題に鑑み為されたものであり、その目的は優れた分散安定性と良好な使用感を有し、さらに基剤臭の少ない水中油型乳化組成物を提供することにある。
前記目的を達成するために本発明者等が鋭意検討した結果、2種類以上の粉体を、シリコーン油を主成分とする特定のアミノ変性シリコーンを含む油相成分に、予め十分に分散させ、その後得られた分散体に両親媒性物質を添加して得られた油相を水相と混合、乳化することにより、使用感触及び肌上への塗布後における粉体の分散性に優れ、基剤臭の問題も少ない水中油型乳化組成物が得られることを見出し、本発明を解決するに至った。
本発明の第一の主題は即ち、水相と、該水相中に分散した油相と、該油相中に分散した粉体とを含み、前記油相は、シリコーン油と、前記粉体の分散剤として下記一般式(1)で示される官能基当量が1〜10,000である側鎖型アミノ変性シリコーンとを含むことを特徴とする水中油型乳化組成物である。
(化1)
(一般式(1)中、Xは炭素数1〜18のアルキル基、R,R’はアルキル基である。)
前記水中油型乳化組成物において、該油相中に乳化助剤としてシリコーン油に相溶するHLB5以下の両親媒性物質を含むことが好適である。
前記水中油型乳化組成物において、上記油相中は50質量%以上のシリコーン油を含むことが好適である。
前記水中油型乳化組成物において、上記粉体に対し、上記一般式(1)で示される側鎖型アミノ変性シリコーンを5〜40質量%含むことが好適である。
前記水中油型乳化組成物において、上記一般式(1)で示される側鎖型アミノ変性シリコーンの官能基当量が10,000未満であることが好適である。
前記水中油型乳化組成物において、粉体を含む油相に対してシリコーン油に相溶するHLB5以下の両親媒性物質を0.1〜10質量%含むことが好適である。
また、前記水中油型乳化組成物において、粉体を2種類以上含むことが好適である。
前記水中油型乳化組成物において、油相中に、粉体として平均一次粒子径が0.1〜1.0μmの酸化チタン、酸化亜鉛、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化セリウム及び酸化アルミニウムから選ばれる1種又は2種以上を含むことが好適である。
前記水中油型乳化組成物において、油相中に分散された粉末が疎水化処理粉体であることが好適である。
前記水中油型乳化組成物において、さらにサクシノグリカン、キサンタンガム、アクロイルジメチルタウリンナトリウム/アクリル酸ヒドロキシエチル共重合体、寒天、疎水変性ポリエーテルウレタン及びアクリルアミド系共重合体から選択される1種又は2種以上の増粘剤を含むことが好適である。
前記水中油型乳化組成物において、さらにカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ゼラチンから選択される1種又は2種以上の乳化助剤を含むことが好適である。
本発明の第二の主題は即ち、シリコーン油と下記一般式(1)で示される官能基当量が1〜10,000である側鎖型アミノ変性シリコーンとを含む油相に粉体を配合し、媒体攪拌ミルを用いて該粉体を分散させた後、得られた粉体分散体に乳化助剤としてシリコーン油に相溶するHLB5以下の両親媒性物質を添加して得られた油相に水相を加えて混合し、乳化させて水中油型乳化組成物を得ることを特徴とする水中油型乳化組成物の製造方法である。
(化1)
(一般式(1)中、Xは炭素数1〜18のアルキル基、R,R’はアルキル基である。)
また、前記水中油型乳化組成物の製造方法において、該油相中に乳化助剤としてシリコーン油に相溶するHLB5以下の両親媒性物質を配合することが好適である。
本発明の水中油型乳化組成物によれば、油相中に粉体を十分に分散し、シリコーン油を含む油相を用い、且つ特定の側鎖型アミノ変性シリコーンと両親媒性物質とを用いることにより、使用感触及び肌上への塗布後における粉体の分散性に優れ、不快な基剤臭の無い水中油型乳化組成物が得られる。
前記油相にHLB5以下の両親媒性物質を配合することにより、乳化時及び乳化後の乳化安定性が更に向上させることができる。
前記組成物は、粉体を2種類以上含むことが可能である。
さらに、耐塩性を有する増粘剤を配合することにより、経時による乳化粒子の沈降やクリーミングを防止し得るので、経時安定性のよい水中油型乳化組成物が得られる。
また、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ゼラチンから選択される1種または2種以上の乳化助剤を配合することにより、乳化物の温度安定性、粉体の分散安定性をさらに改善することができる。
本発明の水中油型乳化組成物は、油相に粉体を予め配合してビーズミル等の湿式分散機で粉体を微粉砕し、得られた粉体分散液を水相と混合、乳化することにより、水相中に油相が乳化分散し、さらに乳化分散した該油相中に二次凝集体が十分に壊砕された状態で粉体が分散しているため、塗布時に粉感が少なく、みずみずしくさっぱりした感触であり、また塗布後の肌上での粉体の分散状態がよい。そして、酸化チタンや酸化亜鉛等の紫外線防御粉体を用いた場合には高い紫外線遮蔽効果が得られ、酸化鉄等の着色剤を用いた場合には色むらがなく、発色に優れたきれいな仕上がりが得られる。
粉体の分散安定性を向上して凝集を防ぐために、粉体を微粉砕し、油相に分散する際に分散剤を添加する。この時、粉体粒子を分散剤が十分に被覆して凝集を防ぎ得るような分散剤と油相成分の適切な組み合わせが必要であるが、特に以下の組み合わせが粉体の分散安定性について顕著に有効である。
油相全量に対して50質量%以上のシリコーン油を含む油相に対し、分散剤として下記一般式(1)の側鎖型アミノ変性シリコーンを配合する系:
(化1)
(一般式(1)中、Xは炭素数1〜18のアルキル基、R,R’はアルキル基である。)
上記の系は粉体を安定に分散し、これを適用した本発明の水中油型乳化組成物は粉体が凝集することなく優れた安定性を示す。
上記一般式(1)の側鎖型アミノ変性シリコーン(ジアミン変性シリコーンまたはアモジメチコンともいう。)の官能基当量は、1〜10,000であることが好適であり、更に好ましくは1500〜3800が望ましい。10,000を超えると分散が不十分なことがあり、また得られた乳化物の安定性も低下する。
上記一般式(1)の側鎖型アミノ変性シリコーンの配合量は、油相成分の総量に対して0.1〜50質量%であることが好適である。0.1質量%未満では分散が不十分なことがあり、50質量%を超えると塗布時の使用感触が劣化することがあり、さらに不経済であることから好ましくない。
また、上記一般式(1)の側鎖型アミノ変性シリコーンの配合量は、粉体に対して5〜40質量%であることが好適である。5質量%未満では分散が不十分なことがあり、さらに得られた油相分散体が極めて高い粘度を呈することがあり、得られた乳化物の安定性も著しく低下する。
上記油相成分として用いられるシリコーン油としては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルポリシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキサン、シクロテトラジメチルシロキサン、シクロペンタジメチルシロキサン等の直鎖状または環状のポリシロキサンが挙げられる。
また、油相には、シリコーン油以外の他の油相成分として、油脂、ロウ類、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル油、天然エステル油等から選ばれる任意の成分を配合することができ、本発明の効果を損なわない限りにおいて特に限定されない。
合成エステル油としては、例えばミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−へプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−へプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチルが挙げられる。
天然系のエステル油としては、例えばアボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリンが挙げられる。
極性油としての紫外線吸収剤としては、例えばオクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチルメトキシシンナメート、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート等の桂皮酸系紫外線吸収剤が挙げられる。
粉体は、油相中に分散させる上では、分散剤として、上記一般式(1)のアミノ変性シリコーンを用いる場合は、未処理、表面疎水化処理のいずれでもよく、分散性、組成物の化粧持ちなどの機能を考慮すると表面疎水化処理を施すことが好ましい。これら処理の具体的方法としては、無機粉体粒子の表面を例えばメチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、アルキル変性シリコーン樹脂等のシリコーン類、デキストリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、金属石鹸、アルキルリン酸エーテル、フッ素化合物、またはスクワラン、パラフィン等の炭化水素類を、溶媒を使用する湿式法、気相法、メカノケミカル法等により疎水化処理したものであり、その平均粒子径は油相である乳化粒子のそれより小さいことが必要である。疎水化処理する無機粉体粒子としては、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、雲母チタン、黒酸化鉄、黄酸化鉄、ベンガラ、群青、紺青、酸化クロム、水酸化クロム、シリカ、酸化セリウム等が挙げられる。
粉体の配合量としては、処方形態により異なるが、乳化ファンデーションの場合は、10〜60質量%、プロテクター(乳液状日焼け止め)の場合は、10〜35質量%程度であることが好ましい。
また、使用感触、仕上がりの美しさを向上させるために、水相に安定性を減じない範囲で、粉体を配合することも可能である。配合する粉体としては親水性の粉末が適している。たとえば、シリカ、マイカ、タルク、セリサイト、カオリン、合成フッ素金雲母、第二燐酸カルシウムなどが挙げられる。そして、親水化処理を施した有機樹脂粉末や親水基を導入した有機樹脂粉末なども挙げられる。
さらに、乳化時及び乳化後の粉体分散安定性、及び乳化安定性を向上させるために、上記油相にHLB5以下の両親媒性物質を配合し、界面張力を低下させることが有効である。また、この両親媒性物質は主成分であるシリコーン油に相溶する必要があるため、主な物質としては、POE変性シロキサン、イソステアリン酸等である。両親媒性物質の配合量は油相成分の0.05〜10質量%、特に0.1〜5質量%が好適である。0.05質量%未満では乳化安定性が不十分であることがあり、10質量%を超えると塗布時の使用感触が劣化したり、油中水型に転相する可能性がある。
前述したように、本発明の組成物を製造する際には、まず油相を構成する油分に粉体と該粉体の分散剤を予め配合し、ビーズミル等の高い破砕力を有する湿式分散機で粉体を微粉砕し、その後、得られた粉体分散液を、水相と共にホモミキサーで混合、乳化する。
この際、生成する乳化粒子径(乳化油滴径)より大きい粒子径を有する粉体粒子が存在すると、ホモミキサー処理により、粉体の一部が乳化油相から水相へ移行し、凝集物を形成してしまうので、粉体の平均粒子径は、油相である乳化粒子の平均粒子径より小さいことが必要である。例えばビーズミルを使用する場合には、分散液のミル内滞留時間を増やす、すなわちパス回数を増やすことで破砕粉末の粒子径を十分小さくし、乳化粒子径よりも十分小さい破砕粉末を得ることができる。特に、粉体として紫外線散乱剤を使用する場合には湿式分散機で破砕後の平均粒子径が200nm以下であることが好ましい。
乳化に使用する乳化剤としては、油相中への溶解性が低く温度安定性がよいことから親水性界面活性剤が好ましく、特に総HLBが10以上である1種または2種以上から構成されるものが好適である。例えばグリセリン又はポリグリセリン脂肪酸エステル類、プロピレングリコール脂肪酸エステル類、POEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビット脂肪酸エステル類、POEグリセリン脂肪酸エステル類、POE脂肪酸エステル類、POEアルキルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・POPアルキルエーテル類、POEヒマシ油又は硬化ヒマシ油誘導体、POE蜜ロウ・ラノリン誘導体、アルカノールアミド類、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル類、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド等から選択される1種または2種以上を配合する。配合量としては、組成物全量に対して0.5〜5質量%であることが好ましい。
また、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチンから選択される1種または2種以上の乳化助剤を配合することで、乳化物の温度安定性、粉体の分散安定性がさらに改善される。配合量としては、組成物全量に対して0.1〜1.0質量%であることが好ましい。0.1質量%未満であると、上記効果が十分でないことがあり、1.0質量%を超えると使用感触が悪くなる傾向がある。
そして、耐塩性を有する増粘剤、特にサクシノグリカン、キサンタンガム、アクリルアミド系共重合体、アクロイルジメチルタウリンナトリウム/アクリル酸ヒドロキシエチル共重合体、寒天および疎水性ポリエーテルウレタンを配合することで経時による乳化油滴の沈降、クリーミングに対する安定性、さらには粉体の凝集に対する安定性が改善される。これは、通常の増粘剤を使用した場合、無機粉体微粒子から水相へ、経時的に徐々に溶出する塩が増粘剤に作用し粘度を低下させるが、サクシノグリカン等の耐塩性に優れた増粘剤を使用した場合には、溶出塩による影響を受けず、長期にわたり乳化粒子の沈降を防ぐからであると考えられる。耐塩性を有する増粘剤の配合量としては、組成物全量に対して0.1〜3質量%が好ましい。0.1質量%未満であると上記効果が十分でなく、3質量%を超えるとよれが生じるなど使用感が悪くなることがある。
また、温度変化に対して保持力が大きく、大きな降伏値を有することからサクシノグリカンを用いることが特に好ましく、粉っぽさがなく、みずみずしい使用感を持つなどの使用性の効果に優れる。
サクシノグリカンは、微生物に由来する多糖類の一種であり、より具体的にはガラクトース及びグルコースから誘導される糖単位に加え、コハク酸及びピルビン酸並びに随意成分としての酢酸、又はこれらの酸の塩から誘導される単位を含む微生物に由来する多糖類を意味する。
より具体的にはサクシノグリカンは、ガラクトース単位:1,グルコース単位:7,コハク酸単位:0.8及びピルビン酸単位:1に、随意成分である酢酸単位を含むことのある平均分子量が約600万の下記構造式で表される水溶性高分子である。
(化2)
(一般式(2)中、Glucはグルコース単位を、Galacはガラクトース単位を表す。また.括弧内の表示は糖単位同士の結合様式を表す。例えば(β1,4)は,β1−4結合を表す。)
このサクシノグリカンの供給源となる微生物としては、例えばシュードモナス属、リゾビウム属、アルカリゲネス属又はアグロバクテリウム属に属する細菌を挙げることができる。これらの細菌の中でも、アグロバクテリウム属に属する細菌であるアグロバクテリウム・ツメファシエンスI−736〔ブタペスト条約に従い1988年3月1日に微生物培養締約国収集機関(CNCM)に寄託され、I−736の番号で公に入手し得る。〕が特にサクシノグリカンの供給源として好ましい。
サクシノグリカンは、これらの微生物を培地中で培養することによって製造することができる。より具体的には、概ねグルコース、蔗糖、デンプンの加水分解物等の炭素源;カゼイン、カゼイネート、野菜粉末、酵母エキス、コーンスティープリカー(CSL)等の有機窒素源;金属の硫酸塩、リン酸塩、炭酸塩等の無機塩類や随意微量元素等を含む培地で上記の微生物を培養することによって製造することができる。
なお、乳化組成物中にサクシノグリカンをそのまま配合し得ることは勿論、必要に応じて酸分解、アルカリ分解、酵素分解、超音波処理等の分解処理物も同様に配合することができる。
またアクリルアミド系共重合体としては、ビニルピロリドン/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体、ジメチルアクリルアミド/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体、アクリル酸アミド/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体、アクリル酸ナトリウム/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体、ポリアクリルアミド/アクリル酸アンモニウム共重合体、アクリルアミド/アクリル酸ナトリウム共重合体が挙げられる。


本発明の組成物には、その効果を損なわない範囲において、通常化粧料に用いられる各種の成分、例えば保湿剤、紫外線吸収剤、有機系粉末、pH調整剤、中和剤、酸化防止剤、防腐剤、抗菌剤、薬剤、植物抽出液、香料、色素等を配合できる。
保湿剤としては、グリセリン、ジエチレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール、アミノ酸、核酸、コラーゲン、エラスチン等のタンパク質、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等のムコ多糖類等が挙げられる。
サクシノグリカンを増粘剤として配合した場合、場合によっては組成物を肌へ塗布した際に粉体のよれを生じることがある。これを改善するためには、保湿剤としてダイナマイトグリセリンを併用することが特に好適であり、粉体のよれをなくして使用感触を改善することができる。
紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸オクチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ホモメチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、〔4−ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル−3−メチルブチル〕−3,4,5,−トリメトキシケイ皮酸エステル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタン、ビス(レソルシニル)トリアジン等が挙げられる。
有機系粉末としては、ナイロン粉末、ポリエチレン粉末、ポリメチルシルセスキオキサン粉末、シリコーンエラストマー粉末、アクリル樹脂粉末等が挙げられる。
pH調整剤としては、乳酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。
酸化防止剤としては、アスコルビン酸、α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等が挙げられる。
防腐剤、抗菌剤としては、パラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素等が挙げられる。
本発明の水中油型乳化組成物は、外皮に適用される化粧料、医薬品、及び医薬部外品に広く適用することが可能である。また、製品形態も任意であり、乳液、クリーム、乳化型ファンデーション、乳化型日焼け止め等として用いることができる。
以下、本発明の好適な実施例についてさらに詳しく説明する。なお、本発明はこれにより限定されるものではない。また、配合量(%)は特に記載のない限り質量%である。
<粉体の分散安定性、乳化粒子の安定性、及び匂い評価>
表1の処方に基づき、下記製造法に示す方法で水中油型乳化組成物を製造した。これらの各製造例の組成物を50mlのサンプル管(直径3cm)に入れ、室温において45rpmの速度で4時間回転させローリング試験を行い、粉体の凝集度合いを視覚による色じま有無の確認から判断した。さらに、乳化粒子の安定性の評価は、前記ローリング試験前後の乳化物を光学顕微鏡にて観察し、乳化粒子の合一による乳化粒子径の変化の程度により評価を行った。また、乳化物の匂い評価に関しては、10名の被験者に塗布し、官能評価により塗布直後の匂いを評価した。
(製造法)
下表1記載の油分に粉末成分、分散剤成分を添加・混合し、混合液をビーズミルにおいてパス回数で5回処理して、十分に粉末を分散し得られた分散体に必要に応じて表1記載の乳化助剤成分を添加し、撹拌して油相パーツを作成した。得られた油相パーツをあらかじめ均一混合された表1記載の水相成分からなる水相に対して、ホモミキサーを掛けながら徐々に添加することで、水中油型乳化組成物を得た。
粉体の分散安定性の評価基準
○:目視で色じまは観察されなかった。
△:目視でやや色じまが観察された。
×:目視で相当量の色じまが観察された。
乳化粒子の安定性の評価基準
得られた水中油型エマルション組成物の安定性は、得られた乳化組成物を室温の温度条件下に1ヶ月間保存した後、以下の評価基準により判定した。
○:光学顕微鏡にて乳化粒子の合一による、乳化粒子径の増大がほとんど観察されなかった。
△:光学顕微鏡にて乳化粒子の合一による、乳化粒子径の増大がやや観察された。
×:光学顕微鏡にて乳化粒子の合一による、乳化粒子径の増大がかなり観察された。
乳化物の匂い評価基準
○:塗布後の官能評価により、評価者の90%以上が、不快なにおいが無いと回答。
△:塗布後の官能評価により、評価者の50%以上が、不快なにおいが無いと回答。
×:塗布後の官能評価により、評価者の10%以上が、不快なにおいが無いと回答。
*1 商品名:KF8004、信越化学工業社製
*4 商品名:KF6017、信越化学工業社製
(化3)
(一般式(3)中、Rはイソステアリル基であり、a+b+c=1、a,b,cともに0.2以上、dは5〜100の整数である。)
(化4)

(一般式(4)中、mは10〜120、nは1〜11の整数である。
表1より明らかなように、特定の油相に対して特定の分散剤を使用した場合(製造例1,5)に良好な粉体の分散安定性、及び高い乳化粒子の安定性を有し、不快な基剤臭の無い水中油型乳化組成物が得られることが分かった。すなわち、シリコーン油を主成分とする油相に、分散剤として本発明の側鎖型アミノ変性シリコーンを配合した場合は、良好な粉体の分散安定性が得られる。これに対し、シリコーン油以外を主成分とした場合(製造例7)、及び両末端シリコーン化ポリグリセリンやPOE変性シロキサンなどの分散剤を使用した場合(製造例3,4)においては分散安定性・乳化粒子の安定性が低下した。
また、乳化助剤成分である両親媒性物質を用いなかった場合(製造例8)においても分散安定性・乳化粒子安定性が低下した。そして、両親媒性物質の配合量を、粉体を含む油相に対して0.1質量%より少ない場合(製造例9)には乳化安定性が低下し、0.1〜10質量%の場合(製造例1,10,11)、良好な粉体の分散安定性、及び高い乳化粒子の安定性を有し、不快な基剤臭の無い水中油型乳化組成物が得られる。
また、必要量の分散剤として上記記載のアクリル変性シリコーンを用いた場合(製造例2)は、得られた乳化物中での粉末の分散安定性や乳化粒子の安定性は比較的優れているものの、官能評価による匂い試験で、乳化物中の残存アクリルモノマーに起因する匂いのために評価が極めて悪いものとなった。
なお、製造例5により、油性成分にオクチルメトキシシンナメートを配合しても良好な結果が得られることが明らかとなったが、オクチルメトキシシンナメートを過分に配合した場合(製造例6)は分散安定性・乳化粒子の安定性が低下することが分かった。
製造例1,1〜1の結果より、本発明の側鎖型アミノ変性シリコーンの好適な配合量は配合される粉体成分に対して5〜40質量%であることが明らかとなり、5質量%以下である製造例1,1は分散安定性・乳化粒子の安定性が低下した。
以上により、本発明の水中油型乳化組成物は、シリコーン油を50質量%以上含む油相に、分散剤として上記一般式(1)で示される側鎖型アミノ変性シリコーンを配合した後、得られた粉体分散体にHLB5以下の両親媒性物質を添加することにより、不快なにおいが無く、分散安定性が良好なものとなり、分散安定性・乳化粒子安定性がよりさらに良好になることが明らかとなった。
<各種アミノ変性シリコーンの検討>
表2の処方に基づき、前述の製造法と同様の製法で水中油型乳化組成物を製造した。
(表2)
*1 商品名:KF8004、信越化学工業社製
*5 商品名:KF869、信越化学工業社製
*6 商品名:KF8005、信越化学工業社製
*7 商品名:KF864、信越化学工業社製
*8 商品名:X−22−161B、信越化学工業社製
(式5)
(一般式(5)中、Xは炭素数1〜18のアルキル基、Rは炭素数1〜20のアルキル基である。)
(式6)
(一般式(6)中、Rはプロピル基、1<n<20の整数である。)
上記表2に示すように、分散剤として、モノアミン構造である側鎖型アミノ変性シリコーン、両末端型アミノ変性シリコーンを使用した場合(製造例19,20)には分散安定性・乳化粒子の安定性が低下することが分かった。また、ジアミン構造である側鎖型アミノ変性シリコーンを使用した場合でも、官能基当量が1〜10,000である側鎖型アミノ変性シリコーンを配合した場合(製造例1,17,18)は分散安定性・乳化粒子安定性が良好なものになるが、官能基当量が10,000より大きいものを使用した場合(製造例18)は、安定性がやや低下することが分かった。
以上表2の製造例1及び22の組成物について得られた水中油型乳化組成物を撮影した光学顕微鏡写真をそれぞれ図1に示した。図1の光学顕微鏡写真から、本発明の水中油型乳化組成物(製造例1)は、乳化粒子の合一による乳化粒子径の増大がなく、安定性に優れていることが明らかとなった。
<水相増粘剤の検討>
表3の処方に基づき、前述の製造例1と同様の製法で水中油型乳化組成物(製造例21〜26)を製造した。これらの各製造例の組成物について製造から1ヵ月経過後の乳化物の状態を視覚にて評価した。
乳化粒子の経時安定性の評価基準
○:組成物は分散状態を保っていた。
×:組成物中の乳化粒子が沈降、合一して油相が分離した。
製造例についての評価結果を表3に示す。
(表3)
*9 商品名:SIMULGEL NS、Seppic社製
表3より明らかなように、増粘剤としてサクシノグリカン、キサンタンガム、アクリルアミド系共重合体、アクロイルジメチルタウリンナトリウム/アクリル酸ヒドロキシエチル共重合体、寒天、疎水変性ポリエーテルウレタンを使用した場合には、特に経時安定性がよいのに対し、他の増粘剤を用いた場合は経時安定性が劣る。これは、通常の増粘剤を使用した場合、無機粉体微粒子(表3では酸化チタン、酸化鉄)から水相へ、経時的に徐々に溶出する塩が増粘剤に作用し粘度を低下させるためと考えられる。これに対し、サクシノグリカン等の耐塩性に優れた増粘剤を使用した場合には溶出塩による影響を受けず、長期にわたり乳化粒子の沈降を防ぐものと考えられる。
以下、本発明の組成物を使用した化粧料の好適な例を示すが、本発明はこれら処方例に何ら限定されるものではない。
処方例1:サンカット水中油型乳液
(1)疎水化処理二酸化チタン 7.5
(2)一般式(1)で示される側鎖型アミノ変性シリコーン 1.5
(3)POE変性メチルポリシロキサン 1.0
(EO変性率20%、分子量6000〜8000)
(4)デカメチルペンタシクロシロキサン 10.0
(5)パラメトキシ桂皮酸オクチル 5.0
(6)PEG−60水添ヒマシ油 2.0
(7)ダイナマイトグリセリン 6.0
(8)サクシノグリカン 0.3
(9)寒天 0.1
(10)カルボキシメチルセルロース 0.3
(11)エタノール 5.0
(12)イオン交換水 残余
製法
(1)〜(5)を混合し、ビーズミルで分散破砕した後、(6)〜(12)を加熱溶解した水相に対して、ホモミキサーをかけながら添加する。
処方例2:水中油型乳液
(1)疎水化処理微粒子酸化チタン 5.0
(2)疎水化処理酸化亜鉛 5.0
(3)一般式(1)で示される側鎖型アミノ変性シリコーン 2.0
(4)POE変性メチルポリシロキサン 0.2
(EO変性率20%、分子量6000〜8000)
(5)デカメチルペンタシクロシロキサン 10.0
(6)パラメトキシ桂皮酸オクチル 5.0
(7)PEG−60水添ヒマシ油 2.0
(8)ダイナマイトグリセリン 6.0
(9)キサンタンガム 0.3
(10)カルボキシプロピルセルロース 0.3
(11)エタノール 5.0
(12)イオン交換水 残余
製法
(1)〜(6)を混合し、ビーズミルで分散破砕した後、(7)〜(12)を溶解した水相に対して、ホモミキサーをかけながら添加する。
処方例3:紫外線防御美白美容液
(1)疎水化処理微粒子酸化チタン 5.0
(2)一般式(1)で示される側鎖型アミノ変性シリコーン 1.0
(3)イソステアリン酸 1.0
(4)デカメチルペンタシクロシロキサン 10.0
(5)パラメトキシ桂皮酸オクチル 5.0
(6)PEG−60水添ヒマシ油 2.0
(7)ダイナマイトグリセリン 6.0
(8)サクシノグリカン 0.3
(9)カルボキシメチルセルロース 0.3
(10)エタノール 6.0
(11)クエン酸 適量
(12)クエン酸ナトリウム 適量
(13)アスコルビン酸グリコシド 2.0
(14)苛性カリ 適量
(15)イオン交換水 残余
製法
(1)〜(5)を混合し、ビーズミルで分散破砕した後、(6)〜(15)を溶解した水相に対して、ホモミキサーをかけながら添加する。
処方例4:水中油型乳液ファンデーション
(1)疎水化処理二酸化チタン 10.0
(2)疎水化処理タルク 3.0
(3)疎水化処理黄酸化鉄 0.8
(4)疎水化処理黒酸化鉄 0.16
(5)疎水化処理ベンガラ 0.36
(6)一般式(1)で示される側鎖型アミノ変性シリコーン 1.0
(7)POE変性メチルポリシロキサン 0.3
(EO変性率20%、分子量6000〜8000)
(8)デカメチルペンタシクロシロキサン 10.0
(9)パラメトキシ桂皮酸オクチル 5.0
(10)PEG−60水添ヒマシ油 2.0
(11)ダイナマイトグリセリン 6.0
(12)キサンタンガム 0.3
(13)(PEG240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー 0.2
(14)カルボキシメチルセルロース 0.3
(15)エタノール 5.0
(16)イオン交換水 残余
製法
(1)〜(9)を混合し、ビーズミルで分散破砕した後、(10)〜(16)を溶解した水相に対して、ホモミキサーをかけながら添加する。
処方例5:水中油型乳液ファンデーション
(1)疎水化処理二酸化チタン 10.0
(2)疎水化処理タルク 3.0
(3)疎水化処理黄酸化鉄 0.8
(4)疎水化処理黒酸化鉄 0.16
(5)疎水化処理ベンガラ 0.36
(6)一般式(1)で示される側鎖型アミノ変性シリコーン 1.0
(7)POE変性メチルポリシロキサン 0.1
(EO変性率20%、分子量6000〜8000)
(8)デカメチルペンタシクロシロキサン 10.0
(9)パラメトキシ桂皮酸オクチル 5.0
(10)PEG−60水添ヒマシ油 2.0
(11)ダイナマイトグリセリン 6.0
(12)ジメチルアクリルアミド/2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸共重合体 0.3
(13)サクシノグリカン 0.2
(14)カルボキシメチルセルロース 0.3
(15)エタノール 5.0
(16)イオン交換水 残余
製法
(1)〜(9)を混合し、ビーズミルで分散破砕した後、(10)〜(16)を溶解した水相に対して、ホモミキサーをかけながら添加する。
以上の各処方例の化粧料はいずれもみずみずしくさっぱりとした使用感触をもち、且つ分散安定性に優れ、基剤臭の無いものであった。
水中油型乳化組成物粒子の光学顕微鏡像である。

Claims (6)

  1. 水相と、該水相中に分散した油相と、該油相中に分散した粉体とを含み、
    前記油相は、
    シリコーン油として直鎖状または環状のポリシロキサンを、油相に対して50質量%以上と
    前記粉体の分散剤として下記一般式(1)で示される官能基当量が1〜10,000である側鎖型アミノ変性シリコーンを、前記粉体に対して5〜40質量%と、
    乳化助剤としてシリコーン油に相溶するHLB5以下の両親媒性物質を、前記粉体を含む油相に対して0.1〜10質量%と
    を含み、前記水相は、
    カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチンから選択される1種または2種以上の乳化助剤と、
    耐塩性増粘剤を、組成物全量に対して0.1〜3質量%と
    を含むことを特徴とする水中油型乳化組成物。
    (化1)
    (一般式(1)中、Xは炭素数1〜18のアルキル基、R,R’はアルキル基である。)
  2. 請求項1に記載の水中油型乳化組成物において、前記油相中に粉体を2種類以上含むことを特徴とする水中油型乳化組成物。
  3. 請求項1〜のいずれかに記載の水中油型乳化組成物において、油相中に、粉体として平均一次粒子径が0.1〜1.0μmの酸化チタン、酸化亜鉛、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、及び酸化アルミニウムから選ばれる1種又は2種以上を含むことを特徴とする水中油型乳化組成物。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の水中油型乳化組成物において、油相中に分散された粉体が疎水化処理粉体であることを特徴とする水中油型乳化組成物。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の水中油型乳化組成物において、前記耐塩性増粘剤が、サクシノグリカン、キサンタンガム、寒天、疎水変性ポリエーテルウレタン、アクロイルジメチルタウリンナトリウム/アクリル酸ヒドロキシエチル共重合体、及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸をモノマーとして含む共重合体、
    から選択される1種又は2種以上の耐塩性増粘剤であることを特徴とする水中油型乳化組成物。
  6. シリコーン油と下記一般式(1)で示される官能基当量が1〜10,000である側鎖型アミノ変性シリコーンとを含む油相成分に粉体を配合し、媒体攪拌ミルを用いて該粉体を分散させた後、得られた粉体分散体に乳化助剤としてシリコーン油に相溶するHLB5以下の両親媒性物質を添加して得られた油相に水相を加えて混合し、乳化させて水中油型乳化組成物を得ることを特徴とする水中油型乳化組成物の製造方法であって、
    前記シリコーン油は直鎖状または環状のポリシロキサンで、当該シリコーン油の配合量は前記油相に対して50質量%以上であり
    前記粉体に対する前記側鎖型アミノ変性シリコーンの配合量が5〜40質量%であり、
    前記粉体を含む油相に対する前記両親媒性物質の配合量が0.1〜10質量%であ
    前記水相は、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチンから選択される1種または2種以上の乳化助剤と、耐塩性増粘剤とを含み、
    前記耐塩性増粘剤の配合量が組成物全量に対して0.1〜3質量%である
    ことを特徴とする水中油型乳化組成物の製造方法。
    (化1)
    (一般式(1)中、Xは炭素数1〜18のアルキル基、R,R’はアルキル基である。)
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