JP2008066661A - 基板搬送装置及び基板搬送方法 - Google Patents

基板搬送装置及び基板搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】メインコンベヤ10と分岐コンベヤ20間における基板Pの受け渡し速度を向上させる。
【解決手段】基板Pを枚葉搬送するメインコンベヤ10と、上記メインコンベヤ10に対して水平分岐する分岐コンベヤ20と、上記基板Pの進行方向に対する向きが変化しないように上記基板Pを水平に回動させながら、上記メインコンベヤ10から上記分岐コンベヤ20あるいは上記分岐コンベヤ20から上記メインコンベヤ10に上記基板Pの受け渡しを行う基板受渡部40と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば半導体ウエハやフラットパネルディスプレイ用ガラスプレート等の基板を枚葉搬送するための基板搬送装置及び基板搬送方法に関する。
半導体装置を製造する工場や、液晶装置、PDP、EL装置等のフラットパネルディスプレイを製造する工場等に設置される基板搬送装置においては、半導体ウエハやガラスプレート等の基板を搬送し、ローダやロボットアーム等を用いて、薄膜形成装置、エッチング装置、試験装置等の各種処理装置と、搬送経路との間で基板の受け渡しが行われている。このような基板搬送装置では、基板は、基板を複数枚収容可能なカセットに収容された状態で搬送されるのが一般的である(特許文献1参照)。
さて、近年は、液晶テレビ等のフラットパネルディスプレイの大画面化に伴って、基板が大型化している。例えば、ガラスプレートに関しては、1870mm×2200mm(第7世代)から、更に大きなサイズへと大型化が進展している。このため、基板を収容するカセット等も大型化・重量化し、搬送速度が低下することで、例えば仕掛在庫の増大を招く等、効率的な搬送が困難になりつつある。
このため、基板を一枚ずつ高速に搬送する枚葉搬送が注目されている(特許文献1参照)。
特開平9−58844号公報
しかしながら、基板が枚葉搬送される場合には、カセットによって搬送する場合と比較して搬送する個体数が増加する。このため、従来と同等もしくはそれ以上の処理速度を実現するためには、より基板を高速搬送する必要がある。
特に、メインコンベヤと、このメインコンベヤと水平分岐する分岐コンベヤとの間における基板の受け渡し速度は、基板の高速搬送を実現させるにあたって非常に重要となってくる。このため、メインコンベヤと分岐コンベヤ間における基板の受け渡し速度を向上させる技術が望まれている。
また、ガラスプレートを枚葉搬送する基板搬送装置では、メインコンベヤと分岐コンベヤとの間において、進行方向に対する向きを変化させることなく基板を受け渡す必要が出てくる場合がある。
基板をカセットに収納して搬送する従来の基板搬送装置では、例えば、メインコンベヤから分岐コンベヤに、進行方向に対する向きを変化させることなく基板を受け渡す場合には、メインコンベヤ上を搬送されるカセットの搬送を一旦停止し、カセットを回動させた後に分岐コンベヤに受け渡している。
ところが、基板を枚葉搬送する基板搬送装置において、同様の方法にて基板の受け渡しを行うと、基板の搬送を停止する工程と停止された基板を分岐コンベヤに受け渡す工程とを行う必要があることから、メインコンベヤと分岐コンベヤ間における基板の受け渡しに時間がかかる。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、基板の進行方向を変化させることなくメインコンベヤと分岐コンベヤとの間にて基板を受け渡す場合において、メインコンベヤと分岐コンベヤ間における基板の受け渡し速度を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の基板搬送装置は、基板を枚葉搬送するメインコンベヤと、上記メインコンベヤに対して水平分岐する分岐コンベヤと、上記基板の進行方向に対する向きが変化しないように上記基板を水平に回動させながら、上記メインコンベヤから上記分岐コンベヤあるいは上記分岐コンベヤから上記メインコンベヤに上記基板の受け渡しを行う基板受渡部と、を備えることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明の基板搬送装置によれば、上記メインコンベヤから上記分岐コンベヤあるいは上記分岐コンベヤから上記メインコンベヤへの基板の受け渡しの際に、基板受渡部によって、基板の進行方向に対する向きが変化しないように基板が水平に回動されながら基板の受け渡しが行われる。
また、本発明の基板搬送装置においては、上記基板受渡部が、上記基板の外縁を把持するヘッド部と、該ヘッド部を所定の回動軸を中心として水平に回動する駆動部と、上記ヘッド部に一端が接続されるとともに上記駆動部に他端部が接続されるアーム部と、を備えるという構成を採用することができる。
また、本発明の基板搬送装置においては、上記基板受渡部による上記基板の受け渡しの間に上記基板を下方から支持する支持手段を備えるという構成を採用することができる。
また、本発明の基板搬送装置においては、上記支持手段が、圧縮空気を用いて上記基板を浮上支持するという構成を採用することができる。
次に、本発明の基板搬送方法は、基板をメインコンベヤにより枚葉搬送し、上記メインコンベヤ上の上記基板を、上記メインコンベヤに対して水平分岐する分岐コンベヤに上記基板の進行方向に対する向きが変化しないように上記基板を水平に回動させながら受け渡しを行うことを特徴とする。
このような特徴を有する本発明の基板搬送方法によれば、基板の進行方向に対する向きが変化しないように基板が水平に回動されながら、メインコンベヤから分岐コンベヤに受け渡される。
次に、本発明の基板搬送方法は、メインコンベヤに対して水平分岐する分岐コンベヤの基板を、上記メインコンベヤに上記基板の進行方向に対する向きが変化しないように上記基板を水平に回動させながら受け渡しを行うことを特徴とする。
このような特徴を有する本発明の基板搬送方法によれば、基板の進行方向に対する向きが変化しないように基板が水平に回動されながら、分岐コンベヤからメインコンベヤに受け渡される。
本発明によれば、基板の進行方向に対する向きが変化しないように基板が水平に回動されながら、メインコンベヤから分岐コンベヤあるいは分岐コンベヤからメインコンベヤに受け渡される。このため、メインコンベヤあるいは分岐コンベヤ上において基板を停止させる必要はなく、基板の受け渡しを高速に行うことができる。
したがって、本発明によれば、基板の進行方向を変化させることなくメインコンベヤと分岐コンベヤとの間にて基板を受け渡す場合において、メインコンベヤと分岐コンベヤ間における基板の受け渡し速度を向上させることが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明に係る基板搬送装置及び基板搬送方法の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
(第1実施形態)
図1は、本第1実施形態に係る基板搬送装置1を示す模式図である。
基板搬送装置1は、液晶装置、PDP、EL装置等のフラットパネルディスプレイを製造する工場において、ガラスプレートPを一枚づつ枚葉搬送する装置であって、メインコンベヤ10と、メインコンベヤ10に対して水平分岐する複数の分岐コンベヤ20と、メインコンベヤ10と分岐コンベヤ20との間においてガラスプレートPの受け渡しを行うプレート受渡部40と、これらを統括的に制御する不図示の制御部等を備えている。
メインコンベヤ10は、ガラスプレートPを水平に載置しつつ、その表面沿った方向に、一定速度で搬送する装置であって、ガラスプレートPを空気により浮上させて非接触支持するエア浮上ユニット12(支持手段)とコンベヤ部15等から構成される(図2及び図3参照)。このように、本実施形態においては、本発明における支持手段の機能がメインコンベヤ10の一部に組み込まれている。
メインコンベヤ10は、工場のクリーンルーム内の床面に略直線状に配置される。そして、メインコンベヤ10の複数箇所には、分岐コンベヤ20の一端がメインコンベヤ10に対して略直交かつ水平に連結される。
分岐コンベヤ20は、メインコンベヤ10と同様に、ガラスプレートPを水平に載置しつつ、その表面沿った方向に一定速度で搬送する装置であって、エア浮上ユニット12(支持手段)と、コンベヤ部15等から構成される。このように、本実施形態においては、本発明における支持手段の機能が分岐コンベヤ20の一部にも組み込まれている。
分岐コンベヤ20の他端側には、薄膜形成装置5、エッチング装置6、試験装置7等の各種処理装置が配置・連結されている。薄膜形成装置5、エッチング装置6、試験装置7等の各種処理装置には、それぞれ2つの分岐コンベヤ20が平行配置されている。
例えば、薄膜形成装置5に連結する分岐コンベヤ21,22(分岐コンベヤ20)のうち、分岐コンベヤ21は、ガラスプレートPを薄膜形成装置5に搬入するためのコンベヤであり、分岐コンベヤ22は、ガラスプレートPを薄膜形成装置5から搬出するためのコンベヤである。
同様に、分岐コンベヤ23,25(分岐コンベヤ20)は、エッチング装置6、試験装置7にガラスプレートPを搬入するためのコンベヤであり、分岐コンベヤ24,26(分岐コンベヤ20)は、エッチング装置6、試験装置7からガラスプレートPを搬出するためのコンベヤである。
なお、各種処理装置にガラスプレートPを搬入する分岐コンベヤ21,23,25は、各種処理装置からガラスプレートPを搬出する分岐コンベヤ22,24,26に対して、メインコンベヤ10の上流側に配置される。
プレート受渡部40は、各処理装置にガラスプレートPを搬入する分岐コンベヤ21,23,25に対してメインコンベヤ10の上流側、及び、各種処理装置からガラスプレートPを搬出する分岐コンベヤ22,24,26に対してメインコンベヤ10の下流側の各々に設置されている。
これらのプレート受渡部40は、ガラスプレートPの進行方向に対する向きが変化しないようにガラスプレートPを水平に回動させながら、メインコンベヤ10から分岐コンベヤ20あるいは分岐コンベヤ20からメインコンベヤ10にガラスプレートPの受け渡しを行うものである。
図2は、メインコンベヤ10の詳細構成を示す図である。
メインコンベヤ10は、上述したように、ガラスプレートPを空気により浮上させつつ、水平方向の一方向に搬送する装置であり、エア浮上ユニット12とコンベヤ部15等を複数備えている。
エア浮上ユニット12は、平面状の上面を備えた部材であって、この上面(載置面)には圧縮空気を噴出する複数の流体噴出孔13が略均等な配置密度で形成されている。エア浮上ユニット12は、平面視矩形状に形成され、その長手方向がガラスプレートPの搬送方向に一致するように設けられている。また、エア浮上ユニット12の短手方向(幅方向)は、ガラスプレートPの幅方向(搬送方向に直交する方向)よりもやや狭く形成されている。
そして、不図示の圧縮空気供給装置からエア浮上ユニット12に圧縮空気が供給されることにより、圧縮空気が各流体噴出孔13から噴出するようになっている。これにより、エア浮上ユニット12上に載置されたガラスプレートPを各流体噴出孔13から噴出する圧縮空気により浮上させて、非接触に支持可能となっている。
コンベヤ部15は、複数のローラ16と、この複数のローラ16の周りに取り付けられたベルト17を備えている。また、ベルト17の表面には、複数の突起18がベルト17の長手方向(メインコンベヤ10の搬送方向)に均等な間隔で設けられている。
コンベヤ部15は、エア浮上ユニット12の両側に、ガラスプレートPの搬送方向に沿って配置されている。そして、一対のコンベヤ部15の配置間隔(距離)は、ガラスプレートPの幅方向と略同一となっている。
コンベヤ部15の各ローラ16の上端は同一水平面に位置するように配置され、これによりベルト17の表面に設けられた突起18がエア浮上ユニット12の上面よりも僅かに上方に位置するように配置される。そして、突起18がエア浮上ユニット12上に載置されたガラスプレートPの下面の外縁(幅方向の両端側)に当接するようになっている。
コンベヤ部15の各ローラ16は、不図示のモータ等によって同一の回転速度で同一方向に回転するようになっている。これにより、ガラスプレートPをエア浮上ユニット12により非接触に支持しつつ、コンベヤ部15によってエア浮上ユニット12に沿って搬送することが可能となっている。
また、コンベヤ部15は、不図示の昇降装置により、上下方向に移動可能に構成されている。
コンベヤ部15を昇降装置により上昇させた場合には、各突起18がエア浮上ユニット12の上面よりも僅かに上方に位置するようになる。この場合には、コンベヤ部15の突起18がガラスプレートPの下面に当接し、ガラスプレートPを搬送できる。
一方、コンベヤ部15を下降させた場合には、各突起18がエア浮上ユニット12の上面よりも下方に位置するようになる。この場合には、コンベヤ部15(各突起18)がガラスプレートPから離間して、ガラスプレートPはエア浮上ユニット12上で完全に非接触支持された状態となる。したがって、ガラスプレートPに外力が加わらない限り、ガラスプレートPはエア浮上ユニット12上で停止した状態で保持される。
そして、メインコンベヤ10は、エア浮上ユニット12とコンベヤ部15とを、複数連結して構成されている。すなわち、各エア浮上ユニット12と各コンベヤ部15が互いに近接して、水平方向に並べて配置される。この際、各エア浮上ユニット12の上面(載置面)は、同一水平面に位置するように調整される。
また、分岐コンベヤ20もメインコンベヤ10が備えるエア浮上ユニット12とコンベヤ部15とによって構成されている。なお、図1に示すように、本実施形態においては、分岐コンベヤ20は、単一のエア浮上ユニット12と、該エア浮上ユニット12を挟んで配置される2つのコンベヤ部15によって構成されているが、さらに複数のエア浮上ユニット12及びコンベヤ部15によって構成されても良い。
図3は、メインコンベヤ10と分岐コンベヤ21との分岐部分の構成を示す図である。
この図に示すように、分岐コンベヤ21に対するメインコンベヤ10の上流側には、プレート受渡部40が設置されている。
プレート受渡部40は、アーム部41と、ヘッド部42と、モータ43(駆動部)とを備えている。
アーム部41は、一端がヘッド部42に接続されるとともに他端がモータ43と接続されており、水平に設置されている。
ヘッド部42は、ガラスプレートPの外縁部分、具体的には、ガラスプレートPの幅方向の一辺付近を把持可能に構成されている。ガラスプレートPの側面を吸着保持することによってガラスプレートPを把持してもよいし、ガラスプレートPの上面と下面を挟持することによってガラスプレートPを把持してもよい。
モータ43は、鉛直な回動軸Lを中心としてヘッド部42を水平に回動するものであり、アーム部41を介してヘッド部42を図3に示す矢印方向(及び逆矢印方向)に回動する。
そして、このような構成を有するプレート受渡部40によって、メインコンベヤ10上のガラスプレートPが、ガラスプレートPの進行方向に対する向きが変化しないように回動しながら分岐コンベヤ20に受け渡される。
なお、分岐コンベヤ23,25に対するメインコンベヤ10の上流側に設置されるプレート受渡部40も同様の構成を有しており、メインコンベヤ10上のガラスプレートPを、ガラスプレートPの進行方向に対する向きが変化しないように回動しながら分岐コンベヤ20に受け渡す。
また、分岐コンベヤ22,24,26に対するメインコンベヤ10の下流側に設置されるプレート受渡部40も、図3に示すプレート受渡部40と同様の構成を有しているが、分岐コンベヤ20上のガラスプレートPを、ガラスプレートPの進行方向に対する向きが変化しないように回動しながらメインコンベヤ10に受け渡す点において、図3に示すプレート受渡部40と異なる。
次に、基板搬送装置1の動作(基板搬送方法)について説明する。
図4を参照して、メインコンベヤ10上を搬送されるガラスプレートPを分岐コンベヤ20に受け渡す場合(分岐コンベヤ21,23,25に対してメインコンベヤ10の上流側に設置されるプレート受渡部40の動作)について説明する。
まず、メインコンベヤ10及び分岐コンベヤ20の各エア浮上ユニット12に圧縮空気を供給して、各流体噴出孔13から圧縮空気を噴出させる。また、コンベヤ部15を駆動して、各ローラ16を一定の回転速度で回転させる。この際、各コンベヤ部15を不図示の昇降装置により上昇させておく。
そして、メインコンベヤ10の上流側において、ガラスプレートPを一枚づつ載置することにより、ガラスプレートPは枚葉搬送される。
そして、図4(a)に示すように、メインコンベヤ10上のガラスプレートPが、プレート受渡部40のヘッド部42の届く位置まで移動すると、プレート受渡部40のヘッド部42が分岐コンベヤ20の一端まで移動して、メインコンベヤ10上のガラスプレートPの外縁を把持する。その後、メインコンベヤ10及び分岐コンベヤ20のコンベヤ部15は、不図示の昇降装置により下降する。この際、ガラスプレートPは、各エア浮上ユニット12の各流体噴出孔13から噴出される圧縮空気によって浮上支持される。
そして、図4(b)及び図4(c)に示すように、ガラスプレートPを把持するヘッド部42が、モータ43によってアーム部41を介して水平面内において回動されることによって、ガラスプレートPはメインコンベヤ10上から分岐コンベヤ20上に搬送される。この際、ガラスプレートPの進行方向が、メインコンベヤ10の進行方向から、分岐コンベヤ21,23,25の進行方向に変化するが、ガラスプレートPが回動されるため、ガラスプレートPの進行方向に対する先頭は変化しない。
すなわち、本実施形態の基板搬送装置1によれば、メインコンベヤ10上のガラスプレートPは、ガラスプレートPの進行方向に対する向きが変化しないように水平に回動されながら分岐コンベヤ20に受け渡される。
なお、本実施形態においては、ヘッド部42がコンベヤ部15の回転方向と同じ方向に移動できない構成であるため、ガラスプレートPとコンベヤ部15とが擦れることを防止するために、ガラスプレートPの外縁を把持する際にコンベヤ部15の駆動を停止した方が好ましい。しかしながら、ガラスプレートPとコンベヤ部15とが擦れないように出来る場合(例えば、ヘッド部42がガラスプレートPを把持すると同時にコンベヤ部15を下降することができる場合、コンベヤ部15を下降してからヘッド部42がガラスプレートPを把持することができる場合、ヘッド部がコンベヤ部15の回転方向と同じ方向に移動可能な場合等)には、必ずしもガラスプレートPの外縁を把持する際にコンベヤ部15の駆動を停止する必要はない。
そして、図4(d)に示すように、ガラスプレートPが分岐コンベヤ20上に搬送されると、再びメインコンベヤ10及び分岐コンベヤ20のコンベヤ部15は、不図示の昇降装置により上昇する。その後、プレート受渡部40のヘッド部42によるガラスプレートPの把持が解除されることで、ガラスプレートPは分岐コンベヤ20により、メインコンベヤ10から離間する方向に搬送される。
なお、本実施形態においては、ヘッド部42によるガラスプレートPの把持を解除する際にも、上述したガラスプレートPの外縁を把持する際と同様に、ガラスプレートPとコンベヤ部15とが擦れることを防止するために、コンベヤ部15の駆動を停止した方が好ましい。
なお、ガラスプレートPは、分岐コンベヤ20により搬送されて、薄膜形成装置5、エッチング装置6、試験装置7等の各種処理装置に受け渡される。
なお、各処理装置(薄膜形成装置5、エッチング装置6、試験装置7等)に受け渡されたガラスプレートPは、各処理装置において所定の処理が施された後に、各処理装置の外部に搬出される。
次に、図5を参照して、ガラスプレートPを分岐コンベヤ20からメインコンベヤ10に受け渡す場合(分岐コンベヤ22,24,26に対してメインコンベヤ10の下流側に設置されるプレート受渡部40の動作)について説明する。
ガラスプレートPを分岐コンベヤ20からメインコンベヤ10に受け渡す動作は、ガラスプレートPをメインコンベヤ10から分岐コンベヤ20に受け渡す動作を略反転させたものである。
まず、メインコンベヤ10及び分岐コンベヤ20の各エア浮上ユニット12に圧縮空気を供給して、各流体噴出孔13から圧縮空気を噴出させる。また、コンベヤ部15を駆動して、各ローラ16を一定の回転速度で回転させる。この際、コンベヤ部15を不図示の昇降装置により上昇させておく。
次に、ガラスプレートPが薄膜形成装置5、エッチング装置6、試験装置7等の各種処理装置から分岐コンベヤ20に受け渡される。ガラスプレートPは分岐コンベヤ20により搬送されて、プレート受渡部40のヘッド部42が届く位置まで移動する。そして、プレート受渡部40のヘッド部42が分岐コンベヤ20上のガラスプレートPの外縁を把持する。その後、メインコンベヤ10及び分岐コンベヤ20のコンベヤ部15は、不図示の昇降装置により下降する。この際、ガラスプレートPは、各エア浮上ユニット12の各流体噴出孔13から噴出される圧縮空気によって浮上支持される。
そして、図5(b)及び図5(c)に示すように、ガラスプレートPを把持するヘッド部42が、モータ43によってアーム部41を介して水平面内において回動されることによって、ガラスプレートPは分岐コンベヤ20上からメインコンベヤ10上に搬送される。この際、ガラスプレートPの進行方向が、分岐コンベヤ22,24,26の進行方向から、メインコンベヤ10の進行方向に変化するが、ガラスプレートPが回動されるため、ガラスプレートPの進行方向に対する先頭は変化しない。
すなわち、本実施形態の基板搬送装置1によれば、分岐コンベヤ20上のガラスプレートPは、ガラスプレートPの進行方向に対する向きが変化しないように水平に回動されながらメインコンベヤ10に受け渡される。
以上説明したように、本実施形態に係る基板搬送装置1は、ガラスプレートPを枚葉搬送するメインコンベヤ10と、メインコンベヤ10に対して水平分岐する分岐コンベヤ20と、ガラスプレートPの進行方向に対する向きが変化しないようにガラスプレートPを水平に回動させながら、メインコンベヤ10から分岐コンベヤ20あるいは分岐コンベヤ20からメインコンベヤ10にガラスプレートPの受け渡しを行うプレート受渡部40と、を備える。
このような本実施形態に係る基板搬送装置1及び基板搬送方法によれば、ガラスプレートPの進行方向に対する向きが変化しないようにガラスプレートPが水平に回動されながら、メインコンベヤ10から分岐コンベヤ20あるいは分岐コンベヤ20からメインコンベヤ10に受け渡される。このため、ガラスプレートPの進行方向に対する向きを合わせるためにメインコンベヤ10あるいは分岐コンベヤ20上においてガラスプレートPを停止させる必要はなく、ガラスプレートPの受け渡しを高速に行うことができる。
したがって、本実施形態に係る基板搬送装置1及び基板搬送方法によれば、ガラスプレートPの進行方向を変化させることなくメインコンベヤ10と分岐コンベヤ20との間にてガラスプレートPを受け渡す場合において、メインコンベヤ10と分岐コンベヤ20間におけるガラスプレートPの受け渡し速度を向上させることが可能となる。
また、本実施形態に係る基板搬送装置1においては、圧縮空気を噴出する各エア浮上ユニット12を用いてメインコンベヤ10と分岐コンベヤ20との間で受け渡されるガラスプレートPを下方から支持した。
このように、受け渡しの際にガラスプレートPを下方から支持することによって、ガラスプレートPが撓むことを抑止することが可能となる。
また、圧縮空気を用いてガラスプレートPを浮上支持することによって、ガラスプレートPが、摩擦抵抗が無いに等しい状態で、メインコンベヤ10と分岐コンベヤ20との間において受け渡される。このため、受け渡し速度を高速化した場合であっても、衝撃が加わることによるガラスプレートPの損傷が生じない。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図6は、本実施形態の基板搬送装置における、メインコンベヤ10と分岐コンベヤ21との分岐部分の構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態においては、メインコンベヤ10及び分岐コンベヤ21が、上記第1実施形態におけるエア浮上ユニット12の替わりに、球状フリーローラ300(支持手段)が複数配列されたフリーローラユニット200を備えて構成されている。
このような構成を有する本実施形態の基板搬送装置によれば、メインコンベヤ10と分岐コンベヤ20との間でガラスプレートPの受け渡しを行う際に、ガラスプレートPが球状フリーローラ300によって下方から支持される。
したがって、本実施形態の基板搬送装置によっても、上記第1実施形態の基板搬送装置1と同様に、メインコンベヤ10と分岐コンベヤ20との間でガラスプレートPの受け渡しを行う際にガラスプレートPが撓むことを抑止することができる。
なお、上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ、又は動作手順等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、メインコンベヤ10と分岐コンベヤ20とが直角に配置される構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、メインコンベヤ10と分岐コンベヤ20とが異なる角度で配置される構成に適用することもできる。
また、上記実施形態においては、コンベヤ部15が、不図示の昇降装置により下降することによって、メインコンベヤ10と分岐コンベヤ20との間においてガラスプレートPを受け渡す場合に、ガラスプレートPがコンベヤ部15と接触することを防止することができる構成とした。しかしながら、本発明はこれに限るものではなく、コンベヤ部15が下降する替わりに、エア浮上ユニット12が上昇することによって、ガラスプレートPとコンベヤ部15とが接触することを防止しても構わない。この場合には、受け渡し側のコンベヤのエア浮上ユニット12上面は、上昇された後のエア浮上ユニット12の上面と面一となるように位置されている。
上記実施形態においては、ガラスプレートPを枚葉搬送する場合について説明したが、これに限らない。例えば、半導体ウエハ等の薄い板状部材であればよい。
上述した実施形態においては、分岐コンベヤ20の他端側に、薄膜形成装置5、エッチング装置6、試験装置7等の各種処理装置を配置・連結する場合について説明したが、これに限らない。分岐コンベヤ20の下流側(他端側)に、更に分岐コンベヤ20が連結される場合であってもよい。
また、薄膜形成装置5、エッチング装置6、試験装置7等の各種処理装置の他、ガラスプレートP等の基板を複数一時的に保存するストッカを配置してもよい。
上述した実施形態においては、薄膜形成装置5、エッチング装置6、試験装置7等の各種処理装置に、ガラスプレートPを搬入する分岐コンベヤ21,23,25とガラスプレートPを搬出する分岐コンベヤ22,24,26を配置する場合について説明したが、これに限らない。一つの分岐コンベヤ20が、ガラスプレートPを搬入・搬出を行う場合であってもよい。
また、上記第1実施形態においては、圧縮空気を用いてガラスプレートPを浮上支持する場合について説明したが、これに限らない。例えば、空間を伝播する振動波をガラスプレートPに付与することによってガラスプレートPを浮上支持させてもよい。
本発明の第1実施形態に係る基板搬送装置1を示す模式図である。 メインコンベヤ10の詳細構成を示す図である。 分岐コンベヤ20のプレート引渡部40との分岐部分の構成を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る基板搬送装置1の動作(ガラスプレートPをメインコンベヤ10から分岐コンベヤ20に引き込む場合)を示す図である。 基本発明の第1実施形態に係る板搬送装置1の動作(ガラスプレートPを分岐コンベヤ20からメインコンベヤ10に受け渡す場合)を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る基板搬送装置における、分岐コンベヤ20のプレート引渡部40との分岐部分の構成を示す図である。
符号の説明
P…ガラスプレート(基板)
1…基板搬送装置
10…メインコンベヤ
12…エア浮上ユニット(支持手段)
15…コンベア部
20…分岐コンベヤ
40…プレート引渡部(基板受渡部)
41…アーム部
42…ヘッド部
43…モータ(駆動部)
200……フリーローラユニット(支持手段)

Claims (6)

  1. 基板を枚葉搬送するメインコンベヤと、
    前記メインコンベヤに対して水平分岐する分岐コンベヤと、
    前記基板の進行方向に対する向きが変化しないように前記基板を水平に回動させながら、前記メインコンベヤから前記分岐コンベヤあるいは前記分岐コンベヤから前記メインコンベヤに前記基板の受け渡しを行う基板受渡部と、
    を備えることを特徴とする基板搬送装置。
  2. 前記基板受渡部は、
    前記基板の外縁を把持するヘッド部と、
    該ヘッド部を所定の回動軸を中心として水平に回動する駆動部と、
    前記ヘッド部に一端が接続されるとともに前記駆動部に他端部が接続されるアーム部と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の基板搬送装置。
  3. 前記基板受渡部による前記基板の受け渡しの間に前記基板を下方から支持する支持手段を備えることを特徴とする請求項1または2記載の基板搬送装置。
  4. 前記支持手段は、圧縮空気を用いて前記基板を浮上支持することを特徴とする請求項3記載の基板搬送装置。
  5. 基板をメインコンベヤにより枚葉搬送し、
    前記メインコンベヤ上の前記基板を、前記メインコンベヤに対して水平分岐する分岐コンベヤに前記基板の進行方向に対する向きが変化しないように前記基板を水平に回動させながら受け渡しを行う
    ことを特徴とする基板搬送方法。
  6. メインコンベヤに対して水平分岐する分岐コンベヤの基板を、前記メインコンベヤに前記基板の進行方向に対する向きが変化しないように前記基板を水平に回動させながら受け渡しを行うことを特徴とする基板搬送方法。
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