JP2008019424A - 蛍光体充填硬化性シリコーン樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents
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Abstract
耐クラック性、耐衝撃性に優れ、表面タックが少ない硬化物を形成できる蛍光体含有付加硬化型シリコーン樹脂組成物を提供する。
【解決手段】
該組成物は、(A)R1SiO1.5単位(T単位)、R2 2SiO単位(D単位)、及びR3 aR4 bSiO(4-a-b)/2単位からなり(R1、R2及びR3はメチル基等、R4はビニル基又はアリル基、aは0〜2の整数、bは1又は2、a+bは2又は3)、D単位の繰返し数が5〜300のオルガノポリシロキサン、(B)T単位、D単位、及びR3 cHdSiO(4-c-d)/2単位からなり(cは0〜2の整数、dは1又は2、c+dは2又は3)、D単位の繰り返し数が5〜300のSi−H含有ポリシロキサン:(A)中のビニル基又はアリル基に対する(B)中のSi結合水素原子がモル比で0.1〜4.0となる量、(C)触媒、及び(D)蛍光体
を含む。
【選択図】なし
Description
付加硬化型のシリコーンゴム組成物にレジン状のオルガノポリシロキサンを成分として配合することにより硬化物の強度を向上させ得ることが従来から知られている(特許文献1)。しかしながら、この場合、硬化物の強度が高まっても表面にタックが残り、埃の付着し易い問題があった。
また、これらの問題を解決するに当り、材料には従来の成型装置、例えばトランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の成型装置でも容易に成型可能であることが求められる。
このため、電気電子部品等のパッケージにおいて、硬化物表面に埃の付着がなく、かつ耐クラック性、耐衝撃性に優れた硬化物を形成し得るようなシリコーン組成物が望まれている。また、従来の成型装置を利用して硬化し得る常温(即ち、20℃±10℃)で固体もしくは半固体である組成物が要求されている。
第一に、(A)実質的にR1SiO1.5単位、R2 2SiO単位、及びR3 aR4 bSiO(4-a-b)/2単位からなり(但し、R1、R2及びR3は独立にメチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基又はフェニル基を示し、R4はビニル基又はアリル基を示し、aは0,1又は2で、bは1又は2で、a+bは2又は3である)、
上記R2 2SiO単位の少なくとも一部が連続して繰り返してなり、その繰り返し数が5〜300個である構造を含む樹脂構造のオルガノポリシロキサン、
(B)実質的にR1SiO1.5単位、R2 2SiO単位、及びR3 cHdSiO(4-c-d)/2単位からなり(但し、R1、R2及びR3は上記の通りであり、cは0、1又は2で、dは1又は2で、c+dは2又は3である)、
上記R2 2SiO単位の少なくとも一部が連続して繰り返してなり、その繰り返し数が5〜300個である構造を含む樹脂構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)成分中のビニル基又はアリル基に対する(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子がモル比で0.1〜4.0となる量、
(C)白金族金属系触媒:有効量、及び
(D)蛍光体
を含有してなる硬化性シリコーン樹脂組成物を提供する。
また、この組成物の好適な実施形態として、次の組成物を提供する。
第三に、(A)成分及び/又は(B)成分がシラノール基を含有するものである上記の硬化性シリコーン樹脂組成物。
第四に、(D)成分を除いた場合の組成物の硬化物が、400nmから可視光領域で90%以上の光透過率を有するものである上記の硬化性シリコーン樹脂組成物。
第五に、(D)成分の蛍光体が粒径10nm以上の無機蛍光体である上記の硬化性シリコーン樹脂組成物。
そして、本発明は、また、上記の硬化性シリコーン樹脂組成物を硬化して得られるシリコーン樹脂硬化物をも提供する。
−(A)レジン構造のオルガノポリシロキサン−
本発明組成物の重要な構成成分であるレジン構造(即ち、三次元網状構造)のオルガノポリシロキサンは、(A)実質的にR1SiO1.5単位、R2 2SiO単位、及びR3 aR4 bSiO(4-a-b)/2単位からなり(但し、R1、R2及びR3は独立にメチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基又はフェニル基を示し、R4はビニル基又はアリル基を示し、aは0,1又は2で、bは1又は2で、a+bは2又は3である)、上記R2 2SiO単位の少なくとも一部が連続して繰り返してなり、その繰り返し数が5〜300個である構造を有するオルガノポリシロキサンである。該構造において、該R2 2SiO単位の繰り返し数は5〜300個であり、好ましくは10〜300個、より好ましくは15〜200個、更に好ましくは20〜100個である。
上記において、R2 2SiO単位の繰り返し数が5〜300個であるとは、R2 2SiO単位が5〜300個連続して繰り返される構造が存在することを意味する。即ち(A)成分の分子中に式(1):
R1SiO1.5単位が、90〜24モル%、より好ましくは、70〜28モル%、
R2 2SiO単位が、75〜9モル%、より好ましくは、70〜20モル%
R3 aR4 bSiO(4-a-b)/2単位が、50〜1モル%、より好ましくは10〜2モル%
(但し、これら3種の単位の合計が100モル%)
である。
ClMe2SiO(Me2SiO)nSiMe2Cl、
ClMe2SiO(Me2SiO)m(PhMeSiO)nSiMe2Cl、
ClMe2SiO(Me2SiO)m(Ph2SiO)nSiMe2Cl、
HOMe2SiO(Me2SiO)nSiMe2OH、
HOMe2SiO(Me2SiO)m(PhMeSiO)nSiMe2OH、
HOMe2SiO(Me2SiO)m(Ph2SiO)nSiMe2OH、
MeOMe2SiO(Me2SiO)nSiMe2OMe、
MeOMe2SiO(Me2SiO)m(PhMeSiO)nSiMe2OMe、
MeOMe2SiO(Me2SiO)m(Ph2SiO)nSiMe2OMe
(但し、m=5〜150の整数、n=5〜300の整数)
等を例示することができる。
本発明組成物の重要な構成成分であるレジン構造(即ち、三次元網状構造)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、実質的にR1SiO1.5単位、R2 2SiO単位、及びR3 cHdSiO(4-c-d)/2単位からなり(但し、R1、R2及びR3は上記の通りであり、cは0,1又は2で、dは1又は2で、c+dは2又は3である)、上記R2 2SiO単位の少なくとも一部が連続して繰り返してなり、その繰り返し数が5〜300個である、該R2 2SiO単位の繰り返し数は、好ましくは10〜300個、より好ましくは15〜200個、更に好ましくは20〜100個である。
上記において、R2 2SiO単位の繰り返し数が5〜300個であるとは、R2 2SiO単位が5〜300個連続して繰り返される構造が存在することを意味する。即ち、(A)成分の場合と同様に、(B)成分の分子中に式(1):
で表される直鎖状ジオルガノポリシロキサン連鎖構造が存在していることを意味する。
R1SiO1.5単位が、90〜24モル%、より好ましくは、70〜28モル%、
R2 2SiO単位が、75〜9モル%、より好ましくは、70〜20モル%
R3 cHdSiO(4-c-d)/2単位が、50〜1モル%、より好ましくは10〜2モル%
(但し、これら3種の単位の合計が100モル%)
である。
ClMe2SiO(Me2SiO)nSiMe2Cl、
ClMe2SiO(Me2SiO)m(PhMeSiO)nSiMe2Cl、
ClMe2SiO(Me2SiO)m(Ph2SiO)nSiMe2Cl、
HOMe2SiO(Me2SiO)nSiMe2OH、
HOMe2SiO(Me2SiO)m(PhMeSiO)nSiMe2OH、
HOMe2SiO(Me2SiO)m(Ph2SiO)nSiMe2OH、
MeOMe2SiO(Me2SiO)nSiMe2OMe、
MeOMe2SiO(Me2SiO)m(PhMeSiO)nSiMe2OMe、
MeOMe2SiO(Me2SiO)m(Ph2SiO)nSiMe2OMe
(但し、m=5〜150の整数(平均値)、n=5〜300の整数(平均値))
等を例示することができる。
なお、本発明において、(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンが「実質的にR1SiO1.5単位、R2 2SiO単位、及びR3 cHdSiO(4-c-d)/2単位からなり」とは(B)成分を構成するシロキサン単位の90モル%以上(90〜100モル%)、特には95モル%以上(95〜100モル%)がこれら3種のシロキサン単位であって、0〜10モル%、特には0〜5モル%がその他のシロキサン単位であってもよいことを意味する。具体的には、(B)成分のオルガノポリシロキサンを上記の原料化合物の共加水分解及び縮合により製造する際には、R1SiO1.5単位、R2 2SiO単位、及びR3 cHdSiO(4-c-d)/2単位の他に、シラノール基を有するシロキサン単位が副生することがある。(B)成分のオルガノポリシロキサンは、かかるシラノール基含有シロキサン単位を、通常、全シロキサン単位に対して10モル%以下(0〜10モル%)、好ましくは5モル%以下(0〜5モル%)程度含有するものであってもよい。上記シラノール基含有シロキサン単位としては、R1(HO)SiO単位、R1(HO)2SiO0.5単位、R2 2(HO)SiO0.5単位、R3 cHd(HO)SiO(3-c-d)/2単位、R3 cHd(HO)2SiO(2-c-d)/2単位(ここで、R1〜R3、c及びdは前記の通りである。)が挙げられる。
なお、本発明の組成物では、(A)成分及び(B)成分の少なくとも一方がシラノール基を有することが好ましい。この場合、各種素材に対する該組成物の接着性が向上する利点がある。
この触媒成分は、本発明の組成物の付加硬化反応を生じさせるために配合されるものであり、白金系、パラジウム系、ロジウム系のものがある。コスト等の見地から白金、白金黒、塩化白金酸などの白金系のもの、例えば、H2PtCl6・mH2O,K2PtCl6,KHPtCl6・mH2O,K2PtCl4,K2PtCl4・mH2O,PtO2・mH2O(mは、正の整数)等の白金化合物;これらと、オレフィン等の炭化水素、アルコール又はビニル基含有オルガノポリシロキサンとの錯体等を挙げることができる。これらは一種単独でも、2種以上の組み合わせでも使用することができる。これらの触媒成分の配合量は、有効量、即ち、所謂触媒量でよく、具体的には、通常、前記(A)成分と(B)成分の合計量に対して白金族金属の質量換算で0.1〜500ppm、特に好ましくは0.5〜100ppmの範囲で使用される。
−(D)蛍光体−
(D)成分の蛍光体は、公知の蛍光体であればいずれのものであってもよく、その配合量は(A)〜(C)の全成分100質量部に対して通常、0.1〜100質量部の範囲とする。(D)成分の蛍光体は、例えば、シーラスレーザー測定装置などのレーザー光回折法による粒度分布測定における粒径の範囲として、通常その粒径が10nm以上であればよく、好適には10nm〜10μm、より好適には10nm〜1μm程度のものが使用される。
蛍光物質は、例えば、窒化物系半導体を発光層とする半導体発光ダイオードからの光を吸収し異なる波長の光に波長変換するものであればよい。例えば、Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される窒化物系蛍光体・酸窒化物系蛍光体、Eu等のランタノイド系、Mn等の遷移金属系の元素により主に賦活されるアルカリ土類ハロゲンアパタイト蛍光体、アルカリ土類金属ホウ酸ハロゲン蛍光体、アルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体、アルカリ土類ケイ酸塩蛍光体、アルカリ土類硫化物蛍光体、アルカリ土類チオガレート蛍光体、アルカリ土類窒化ケイ素蛍光体、ゲルマン酸塩蛍光体、又は、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される希土類アルミン酸塩蛍光体、希土類ケイ酸塩蛍光体又はEu等のランタノイド系元素で主に賦活される有機及び有機錯体蛍光体、Ca−Al−Si−O−N系オキシ窒化物ガラス蛍光体等から選ばれる少なくともいずれか1以上であることが好ましい。具体例として、下記の蛍光体を使用することができるが、これに限定されない。
本発明の組成物には、上述した(A)〜(D)成分以外にも、必要に応じて、それ自体公知の各種の添加剤を配合することができる。例えば、ヒュームドシリカ、ヒュームド二酸化チタン等の補強性無機充填剤、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、二酸化チタン、酸化亜鉛等の非補強性無機充填剤を、(A)及び(B)成分の合計量100質量部当り600質量部以下(0〜600質量部)の範囲で適宜配合することができる。
(式中、g及びhは各々1〜49の整数であって、但しg+hは2〜50、好ましくは4〜20である。)
本発明の組成物の一典型例として、実質的に(A)〜(D)成分からなる組成物が挙げられる。ここで、「実質的に(A)〜(D)成分からなる」とは該組成物が(A)〜(D)成分以外に上述した任意成分の少なくとも1種を本発明の目的、効果を損なわない範囲において含みうることを意味する。
−ビニル基含有オルガノポリシロキサンレジン(A1)−
PhSiCl3で示されるオルガノシラン:27mol、ClMe2SiO(Me2SiO)33SiMe2Cl:1mol、MeViSiCl2:3molをトルエン溶媒に溶解後、水中に滴下し、共加水分解し、更に水洗、アルカリ洗浄にて中和、脱水後、溶剤をストリップし、ビニル基含有レジン(A1)を合成した。このレジンの重量平均分子量は62,000、融点は60℃であった。
−ヒドロシリル基含有オルガノポリシロキサンレジン(B1)−
PhSiCl3で示されるオルガノシラン:27mol、ClMe2SiO(Me2SiO)33SiMe2Cl:1mol、MeHSiCl2:3molをトルエン溶媒に溶解後、水中に滴下し、共加水分解し、更に水洗、アルカリ洗浄にて中和、脱水後、溶剤をストリップし、ヒドロシリル基含有レジン(B1)を合成した。このレジンの重量平均分子量は58,000、融点は58℃であった。
−ビニル基含有オルガノポリシロキサンレジン(A2)−
PhSiCl3で示されるオルガノシラン:27mol、ClMe2SiO(Me2SiO)33SiMe2Cl:1mol、Me2ViSiCl:3molをトルエン溶媒に溶解後、水中に滴下し、共加水分解し、更に水洗、アルカリ洗浄にて中和、脱水後、溶剤をストリップし、ビニル基含有レジン(A2)を合成した。このレジンの重量平均分子量は63,000、融点は63℃であった。
−ヒドロシリル基含有オルガノポリシロキサンレジン(B2)−
PhSiCl3で示されるオルガノシラン:27mol、ClMe2SiO(Me2SiO)33SiMe2Cl:1mol、Me2HSiCl:3molをトルエン溶媒に溶解後、水中に滴下し、共加水分解し、更に水洗、アルカリ洗浄にて中和、脱水後、溶剤をストリップし、ヒドロシリル基含有レジン(B2)を合成した。このレジンの重量平均分子量は57,000、融点は56℃であった。
合成例1のビニル基含有レジン(A1):189g、合成例2のヒドロシリル基含有レジン(B1):189g、反応抑制剤としてアセチレンアルコール系のエチニルシクロヘキサノール:0.2g、塩化白金酸のオクチルアルコール変性溶液:0.1gを加えた組成物90質量部に対して、さらに粒径5μm(平均粒径)の蛍光体(YAG)を10質量部加え60℃に加温したプラネタリーミキサーでよく撹拌し、シリコーン樹脂組成物を調製した。この組成物は、25℃において可塑性の固体であった。
1)機械的特性
コンプレッション成型機にて圧縮成型し、150℃,5分で加熱成型して硬化物を得た。更にこれを150℃,4時間で2次硬化させたものについて、JIS K 6251及びJIS K 6253に準拠し、引張強度(0.2mm厚)、硬度(タイプD型スプリング試験機を用いて測定)及び伸び率(0.2mm厚)を測定した。
2)表面のタック性
上記のように2次硬化させた硬化物表面のタック性を指触にて確認した。更に、市販の銀紛(平均粒径5μm)中に硬化物を置き、取り出し後、エアーを吹き付けて表面に埃のように付着した銀粉が取れるか試験した。
3)蛍光体の分散安定性
アルミナ基盤上に形成された直径6mm、中央部深さ2mmで底が凹曲面である凹部に上記の調製直後の樹脂組成物を入れ、上記と同様の条件で加熱硬化して図1に示す形状のレンズ成型物1を成型した。このレンズ成型物1の上部2と下部3のそれぞれから一部切り取り、各々を800℃にて加熱して灰化し、得られた灰中の蛍光体の含有量(質量%)を測定し、上部2と下部3における含有量を比較した。さらに、該組成物を−20℃の冷凍庫内に3月間保管した後に、組成物を上記と同様にレンズ成型物に成型し、同様にして上部と下部における蛍光体の含有量を比較した。こうして蛍光体の分散安定性を測定した。
これらの各測定結果を表1に示す。
合成例3のビニル基含有レジン(A−2):189g、合成例4のヒドロシリル基含有レジン(B−2):189g、反応抑制剤としてアセチレンアルコール系のエチニルシクロヘキサノール:0.2g、塩化白金酸のオクチルアルコール変性溶液:0.1gを加えた組成物70質量部に対して、さらに粒径5μm(平均粒径)の蛍光体(YAG)を30質量部加えた後、これらを60℃に加温したプラネタリーミキサーでよく撹拌し、シリコーン樹脂組成物を調製した。この組成物は、25℃において可塑性の固体であった。該組成物を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例1で調製したシリコーン樹脂組成物に代えて、繰り返し単位数5〜300個の直鎖状ジオルガノポリシロキサン連鎖構造を含有せず常温で液体のビニル基含有オルガノポリシロキサンレジンを主剤とする市販の付加反応硬化型シリコーンワニスであるKJR−632(商品名、信越化学工業(株)製)90質量部に対して、実施例1と同じ粒径5μm(平均粒径)の蛍光体(YAG)10質量部を加えた後、60℃に加温したプラネタリーミキサーでよく攪拌した組成物について、実施例1と同様にして各特性を評価した。結果を表1に示す。
実施例1で調製したシリコーン樹脂組成物に代えて、繰り返し単位数5〜300個の直鎖状ジオルガノポリシロキサン連鎖構造を含有せず常温で液体のビニル基含有オルガノポリシロキサンレジンを主剤とする市販の付加反応硬化型シリコーンワニスであるKJR−632L−1(商品名、信越化学工業(株)製)70質量部に対して、実施例1と同じ粒径5μm(平均粒径)の蛍光体(YAG)30質量部を加えた後、60℃に加温したプラネタリーミキサーでよく攪拌した組成物について、実施例1と同様にして各特性を評価した。結果を表1に示す。
*1:ビニル基含有レジン中のケイ素原子結合ビニル基に対するヒドロシリル基含有レジン中のケイ素原子結合水素原子のモル比
Claims (7)
- (A)実質的にR1SiO1.5単位、R2 2SiO単位、及びR3 aR4 bSiO(4-a-b)/2単位からなり(但し、R1、R2及びR3は独立にメチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基又はフェニル基を示し、R4はビニル基又はアリル基を示し、aは0,1又は2で、bは1又は2で、a+bは2又は3である)、
上記R2 2SiO単位の少なくとも一部が連続して繰り返してなり、その繰り返し数が5〜300個である構造を含む樹脂構造のオルガノポリシロキサン、
(B)実質的にR1SiO1.5単位、R2 2SiO単位、及びR3 cHdSiO(4-c-d)/2単位からなり(但し、R1、R2及びR3は上記の通りであり、cは0、1又は2で、dは1又は2で、c+dは2又は3である)、
上記R2 2SiO単位の少なくとも一部が連続して繰り返してなり、その繰り返し数が5〜300個である構造を含む樹脂構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)成分中のビニル基又はアリル基に対する(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子がモル比で0.1〜4.0となる量、
(C)白金族金属系触媒:有効量、及び
(D)蛍光体
を含有してなる硬化性シリコーン樹脂組成物。 - 常温で固体である請求項1記載の硬化性シリコーン樹脂組成物。
- (A)成分及び/又は(B)成分がシラノール基を含有するものである請求項1又は2に係る硬化性シリコーン樹脂組成物。
- (D)成分を除いた場合の組成物の硬化物が、400nmから可視光領域で90%以上の光透過率を有するものである請求項1〜3のいずれか1項に係る硬化性シリコーン樹脂組成物。
- (D)成分の蛍光体が粒径10nm以上の無機蛍光体である請求項1〜4のいずれか1項に係る硬化性シリコーン樹脂組成物。
- LED素子封止用である請求項1〜5のいずれか1項に係る硬化性シリコーン樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の硬化性シリコーン樹脂組成物を硬化して得られるシリコーン樹脂硬化物。
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