JP6561871B2 - 縮合硬化性樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、縮合硬化性樹脂組成物に関する。特には、シルフェニレンオリゴマー骨格を分子内に有する有機ケイ素化合物を含有する縮合硬化性樹脂組成物、及び該組成物の硬化物で封止された半導体装置に関する。
縮合硬化性シリコーン樹脂組成物は、耐熱性、耐光性等に優れることから、以前よりLED等の半導体素子を封止するための封止材として用いられてきた。例えば、特許文献1(特開2012−251058号公報)には、耐硫化性に優れ、LEDパッケージ内の底部銀面保護に効力を発揮する縮合硬化性シリコーン樹脂が記載されている。また、特許文献2(特開2012−111850号公報)には、被着体への接着性に優れる縮合硬化性シリコーン樹脂組成物が記載されている。
このように、縮合硬化性シリコーン樹脂組成物は、半導体封止材料として広く一般的に使用されているが、その特性は未だ満足できるものではない。特に、LED封止材は、光半導体装置のON/OFFによる温度変化の内部的なストレスに加えて気温や湿度の変化などの外部ストレスにも晒されるため、耐熱性、耐光性に加え、耐クラック性も重要である。しかし、従来の縮合硬化性シリコーン樹脂組成物を硬化させて得られたシリコーン樹脂は、温度変化のストレスに耐えられず、耐クラック性に劣るという問題がある。一般的に、シリコーン樹脂において耐クラック性を改善するためには樹脂の硬度を下げ、柔らかくすることでストレスを緩和するといった対策がなされるが、シリコーン樹脂を柔らかくすると、形状が変形しやすくなる、樹脂表面にベタツキが出るなどの別の問題が発生するため、製品の取扱いが難しくなる。また、ガスバリア性が低下してLEDの保護能力も低下してしまう。
硬化物の硬さを保ちながら靱性を持たせる方法として、樹脂中にシルフェニレン骨格を含有させる試みがなされている(特許文献3:特開2001−64393号公報、特許文献4:特開2005−133073号公報)。この方法は一般的な樹脂中の架橋密度を増やして高い硬度を実現する方法に比べ、シルフェニレン骨格を導入してポリマー鎖の動きを抑制することで樹脂を剛直にし、高い硬さを実現できる。また、架橋密度を増やす方法では一般的に樹脂が脆くなるが、シルフェニレン骨格を導入する方法ではシルフェニレン骨格は直線状であるため脆くならず、高い靱性を発揮することができる。しかしながら、特許文献3、4に示されるようなシルフェニレン単量体を樹脂骨格に導入する方法では、分子鎖の束縛が弱く、良好な硬度を持ちながらも満足できる耐ストレス性を有した樹脂は未だできていない。
特開2012−251058号公報 特開2012−111850号公報 特開2001−64393号公報 特開2005−133073号公報
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、良好な硬さと耐クラック性を発揮する硬化物を与える縮合硬化性樹脂組成物、及びその組成物の硬化物で封止された(即ち、該組成物を硬化して得られる硬化物を備える)半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、(A)下記一般式(1)
Figure 0006561871
[式中、R1は独立に水素原子又は炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換の一価炭化水素基であり、Zは独立に下記一般式(2)
Figure 0006561871
(式中、R3は独立に炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換の一価炭化水素基であり、nは1〜3の整数である。)
で示される基であり、R2は独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、aは0〜500の整数であり、bは0〜5,000の整数であり、cは0〜500の整数であり、dは0〜500の整数であり、eは1〜500の整数であり、fは2〜100の整数である。]
で示される水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有するシルフェニレンオリゴマー骨格含有有機ケイ素化合物を含む縮合硬化性樹脂組成物の硬化物が、良好な硬さと耐クラック性を兼ね備えることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記の縮合硬化性樹脂組成物及び半導体装置を提供する。
〔1〕
(A)下記一般式(1)で示される水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有するシルフェニレンオリゴマー骨格含有有機ケイ素化合物
Figure 0006561871
[式中、R1は独立に水素原子又は炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換の一価炭化水素基であり、Zは独立に下記一般式(2)
Figure 0006561871
(式中、R3は独立に炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換の一価炭化水素基であり、nは1〜3の整数である。)
で示される基であり、R2は独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、aは0〜500の整数であり、bは0〜5,000の整数であり、cは0〜500の整数であり、dは0〜500の整数であり、eは1〜500の整数であり、fは2〜100の整数である。]
を含む縮合硬化性樹脂組成物であって、
(A)成分が、(A−1)上記式(1)において、bが0〜1,000の整数であり、1≦c+d≦1,000である水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有するシルフェニレンオリゴマー骨格含有分岐状有機ケイ素化合物であることを特徴とする縮合硬化性樹脂組成物

(A)成分が、(A−2)下記一般式(3)
(R1 2SiO)b’e’(O0.522 (3)
(式中、R1、R2、Zは上記と同じであり、b’は0〜5,000の整数であり、e’は1〜500の整数であり、1≦b’+e’≦5,001である。)
で示される水酸基及び/又はアルコキシ基を分子鎖両末端に有するシルフェニレンオリゴマー骨格含有直鎖状有機ケイ素化合物を含むことを特徴とする〔1〕に記載の縮合硬化性樹脂組成物。

更に、(B)下記一般式(4)
(R1 3SiO0.5g(R1 2SiO)h(R1SiO1.5k(SiO2p(O0.52q
(4)
(式中、R1、R2は上記と同じであり、gは0〜500の整数であり、hは0〜5,000の整数であり、kは0〜500の整数であり、pは0〜500の整数であり、qは2〜100の整数であり、1≦h+k+p≦5,000である。)
で示される水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有する有機ケイ素化合物を、(A)成分の合計100質量部に対して5〜500質量部含むことを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載の縮合硬化性樹脂組成物。

(B)成分が、(B−1)上記一般式(4)において、hが0〜1,000の整数であり、1≦k+p≦1,000である水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有する分岐状有機ケイ素化合物を、(A)成分の合計100質量部に対して50〜500質量部含むことを特徴とする〔〕に記載の縮合硬化性樹脂組成物。

(B)成分が、(B−2)下記一般式(5)
(R1 2SiO)h’(O0.522 (5)
(式中、R1、R2は上記と同じである。h’は1〜5,000の整数である。)
で示される水酸基及び/又はアルコキシ基を分子鎖両末端に有する直鎖状有機ケイ素化合物を、(A)成分の合計100質量部に対して5〜200質量部含むことを特徴とする〔〕に記載の縮合硬化性樹脂組成物。

更に、(C)縮合触媒を含むことを特徴とする〔1〕〜〔〕のいずれかに記載の縮合硬化性樹脂組成物。

〔1〕〜〔〕のいずれかに記載の縮合硬化性樹脂組成物の硬化物で封止された半導体装置。
本発明の縮合硬化性樹脂組成物によれば、ベースポリマーとして、シロキサン結合を介さずにシルフェニレン骨格が繰り返されているシルフェニレンオリゴマー骨格含有有機ケイ素化合物を用いることで、シルフェニレンモノマー骨格含有有機ケイ素化合物やシルフェニレンシロキサンオリゴマーを使用する場合に比較して、分子鎖をより剛直にできる一方、直線状の分子鎖も延長されるために高い靱性も持たせることができるため、得られる硬化物は、良好な硬さと耐クラック性を兼ね備えたものとなり得る。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明の縮合硬化性樹脂組成物は、(A)後述する式(1)で示される水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有するシルフェニレンオリゴマー骨格含有有機ケイ素化合物を含むものである。
[(A)水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有するシルフェニレンオリゴマー骨格含有有機ケイ素化合物]
本発明の(A)成分は、下記一般式(1)で示される水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有するシルフェニレンオリゴマー骨格含有有機ケイ素化合物である。
Figure 0006561871
[式中、R1は独立に水素原子又は炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換の一価炭化水素基であり、Zは独立に下記一般式(2)
Figure 0006561871
(式中、R3は独立に炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換の一価炭化水素基であり、nは1〜3の整数である。)
で示される基であり、R2は独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、aは0〜500の整数であり、bは0〜5,000の整数であり、cは0〜500の整数であり、dは0〜500の整数であり、eは1〜500の整数であり、fは2〜100の整数である。]
上記式(1)において、R1は水素原子又は炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換の一価炭化水素基であり、具体的には、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基などの炭素数1〜12の一価脂肪族飽和炭化水素基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基などの炭素数6〜12の一価芳香族炭化水素基などが挙げられ、メチル基もしくはフェニル基が好ましい。
2は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、具体的には、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基が挙げられ、メチル基、エチル基が好ましい。
3は炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換の一価炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基などの炭素数1〜12の一価脂肪族飽和炭化水素基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基などの炭素数6〜12の一価芳香族炭化水素基が挙げられ、メチル基、フェニル基がより好ましい。
aは0〜500の整数であり、好ましくは0〜250の整数であり、更に好ましくは0〜100の整数である。bは0〜5,000の整数であり、好ましくは0〜2,500の整数であり、更に好ましくは0〜1,000の整数である。cは0〜500の整数であり、好ましくは0〜250の整数であり、更に好ましくは0〜100の整数である。dは0〜500の整数であり、好ましくは0〜250の整数であり、更に好ましくは0〜100の整数であり、eは1〜500の整数であり、好ましくは1〜250の整数であり、更に好ましくは1〜100の整数であり、fは2〜100の整数であり、好ましくは2〜75の整数であり、更に好ましくは2〜50の整数である。nは1〜3の整数であり、好ましくは1である。
該有機ケイ素化合物は、公知の方法によって製造されたものであってよく、例えば、下記一般式(8)
Figure 0006561871
(式中、R3、nは上記と同じであり、Xは加水分解性基又は水酸基である。)
で示される加水分解性基又は水酸基を有するシルフェニレンオリゴマーと任意の加水分解性シラン又は加水分解性シロキサンとを公知の方法により共(加水分解)縮合することによって得ることができる。また、XがOR2(R2は上記と同じ)のものであれば(A)成分としてそのまま用いることもできる。
上記式(8)において、Xの加水分解性基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜10、好ましくは1〜6のアルコキシ基、メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基等の炭素数2〜10のアルコキシアルコキシ基、アセトキシ基等の炭素数1〜10のアシロキシ基、イソプロペノキシ基等の炭素数2〜10のアルケニルオキシ基、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子などが挙げられ、Xとしては水酸基、塩素原子、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
上記式(8)で示される加水分解性基又は水酸基を有するシルフェニレンオリゴマーの例としては、次のようなものが挙げられる。
Figure 0006561871
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Figure 0006561871
Figure 0006561871
(A)成分は、1種を単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、(A)成分としては、上記式(1)で示される水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有するシルフェニレンオリゴマー骨格含有有機ケイ素化合物の中でも、下記の(A−1)分岐状有機ケイ素化合物及び/又は(A−2)直鎖状有機ケイ素化合物であることが好ましい。
[(A−1)水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有するシルフェニレンオリゴマー骨格含有分岐状有機ケイ素化合物]
(A−1)成分は、上記式(1)において、bが0〜1,000の整数であり、1≦c+d≦1,000である水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有するシルフェニレンオリゴマー骨格含有分岐状有機ケイ素化合物である。この場合、R1、R2、Z、a、c、d、e、fは上記と同じであり、bは0〜1,000の整数であり、好ましくは0〜500の整数であり、更に好ましくは0〜250の整数であり、1≦c+d≦1,000であり、好ましくは5≦c+d≦750であり、更に好ましくは10≦c+d≦500である。
[(A−2)水酸基及び/又はアルコキシ基を分子鎖両末端に有するシルフェニレンオリゴマー骨格含有直鎖状有機ケイ素化合物]
(A−2)成分は、下記一般式(3)で示される水酸基及び/又はアルコキシ基を分子鎖両末端に有するシルフェニレンオリゴマー骨格含有直鎖状有機ケイ素化合物である。
(R1 2SiO)b’e’(O0.522 (3)
(式中、R1、R2、Zは上記と同じであり、b’は0〜5,000の整数であり、e’は1〜500の整数であり、1≦b’+e’≦5,001である。)
上記式(3)において、R1、R2、Zは上記と同じであり、b’は0〜5,000の整数であり、好ましくは0〜2,500の整数であり、更に好ましくは0〜1,000の整数であり、e’は1〜500の整数であり、好ましくは1〜300の整数であり、更に好ましくは1〜100の整数であり、1≦b’+e’≦5,001であり、好ましくは1≦b’+e’≦2,500であり、更に好ましくは1≦b’+e’≦1,000である。
(A−1)成分と(A−2)成分は同時に用いてもよく、その時の配合量は(A−1)成分100質量部に対して(A−2)成分が5〜500質量部であることが好ましく、特に10〜300質量部であることが好ましい。
本発明では、(A)成分を必須として、任意に後述する(B)成分を混合して用いてもよく、特に、(A)成分が(A−1)分岐状有機ケイ素化合物である場合には後述する(B−2)直鎖状有機ケイ素化合物の組み合わせで、(A)成分が(A−2)直鎖状有機ケイ素化合物である場合には後述する(B−1)分岐状有機ケイ素化合物の組み合わせで用いることが好ましい。なお、(B)成分は、1種を単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
以下、各成分について詳細に説明する。
[(B)水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有する有機ケイ素化合物]
(B)成分は、下記一般式(4)で示される水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有する有機ケイ素化合物である。
(R1 3SiO0.5g(R1 2SiO)h(R1SiO1.5k(SiO2p(O0.52q
(4)
(式中、R1、R2は上記と同じであり、gは0〜500の整数であり、hは0〜5,000の整数であり、kは0〜500の整数であり、pは0〜500の整数であり、qは2〜100の整数であり、1≦h+k+p≦5,000である。)
上記式(4)において、R1、R2は上記と同じであり、gは0〜500の整数であり、好ましくは0〜250の整数であり、更に好ましくは0〜100の整数である。hは0〜5,000の整数であり、好ましくは0〜2,500の整数であり、更に好ましくは0〜1,000の整数である。kは0〜500の整数であり、好ましくは0〜250の整数であり、更に好ましくは0〜100の整数である。pは0〜500の整数であり、好ましくは0〜250の整数であり、更に好ましくは0〜100の整数であり、qは2〜100の整数であり、好ましくは2〜75の整数であり、更に好ましくは2〜50の整数であり、1≦h+k+p≦5,000であり、好ましくは5≦h+k+p≦2,500であり、更に好ましくは10≦h+k+p≦1,000である。
(B)成分の配合量は(A)成分の合計100質量部に対して5〜500質量部であることが好ましく、特に10〜300質量部であることが好ましい。この範囲内であれば(A)成分による耐クラック性向上効果を損なうことがない。
[(B−1)水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有する分岐状有機ケイ素化合物]
(B−1)成分は、上記一般式(4)において、hが0〜1,000の整数であり、1≦k+p≦1,000である水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有する分岐状有機ケイ素化合物である。この場合、R1、R2、g、k、p、q、h+k+pは上記と同じであり、hは0〜1,000の整数であり、好ましくは0〜500の整数であり、更に好ましくは0〜250の整数であり、1≦k+p≦1,000であり、好ましくは5≦k+p≦750であり、更に好ましくは10≦k+p≦500である。
(B−1)成分の配合量は、(A)成分の合計100質量部に対して50〜500質量部であることが好ましく、更に100〜300質量部であることが好ましい。
[(B−2)水酸基及び/又はアルコキシ基を分子鎖両末端に有する直鎖状有機ケイ素化合物]
(B−2)成分は、下記一般式(5)で示される水酸基及び/又はアルコキシ基を分子鎖両末端に有する直鎖状有機ケイ素化合物である。
(R1 2SiO)h’(O0.522 (5)
上記式(5)において、R1、R2は上記と同じであり、h’は1〜5,000の整数であり、好ましくは5〜2,500の整数であり、更に好ましくは10〜1,000の整数である。
(B−2)成分の配合量は、(A)成分の合計100質量部に対して5〜200質量部であることが好ましく、更に10〜100質量部であることが好ましい。
[(C)縮合触媒]
本発明では、硬化速度を向上させる目的で(C)縮合触媒を加えてもよい。該縮合触媒は、上記(A)成分及び任意で(B)成分の縮合反応を進行させるものであれば特に限定されず、従来公知のものであってよい。該縮合触媒としては、例えば、スズ、鉛、アンチモン、鉄、カドミウム、バリウム、マンガン、亜鉛、クロム、コバルト、ニッケル、アルミニウム、マグネシウム、ハフニウム、ガリウム又はゲルマニウム及びジルコニウムなどの金属を含む縮合触媒が挙げられる。これらの金属は、アルコキシ化、エステル化、キレート化されていてよい。例えば、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジマレエート、ジブチルスズジラウレート、及びブチルスズ2−エチルヘキソエートなどのアルキルスズエステル化合物等の有機スズ金属触媒、及び、鉄、コバルト、マンガン、鉛、及び亜鉛の2−エチルヘキソエート、及びアルミニウムビスエチルアセトアセテート・モノアセチルアセトネート等のアルミキレートが挙げられる。
また、上記縮合触媒として、チタネート及び/又はジルコネート系触媒も好適に使用することができる。チタネート触媒は、一般式:Ti(OR44に従う化合物を含んでもよい。ここで、式中、各R4は、互いに独立に、第一級、第二級又は第三級の、炭素数1〜10の一価脂肪族炭化水素基である。該一価脂肪族炭化水素基は直鎖であっても分岐鎖であってもよい。また、任意に不飽和結合を含んでもよい。上記R4としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、第三級ブチル基等の第三級アルキル基、及び2,4−ジメチル−3−ペンチル基などの分岐第二級アルキル基が挙げられるが、これらに制限されるものではない。好ましくは、全てのR4がイソプロピル基、分岐第二級アルキル基、又は第三級アルキル基であるのがよく、特には第三級ブチル基であるのがよい。また、チタネート触媒及びジルコネート触媒は、キレート化されていてもよい。キレート化剤はメチル又はエチルアセチルアセトネートなどのアルキルアセトネートであることが好ましい。
(C)成分の配合量は特に制限されるものでなく、触媒量であればよい。触媒量とは、上記縮合反応を進行できる量であり、希望する硬化速度に応じて適宜調整すればよい。例えば、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して0.01〜3質量部となる量が好ましい。
本発明の縮合硬化性樹脂組成物は、上述した(A)〜(C)成分以外に、必要に応じて、蛍光体、無機充填材、接着助剤、及び硬化抑制剤等を含有してもよい。以下、各成分について説明する。
[蛍光体]
蛍光体は、特に制限されるものでなく、従来公知の蛍光体を使用すればよい。例えば、半導体素子、特に窒化物系半導体を発光層とする半導体発光ダイオードからの光を吸収し、異なる波長の光に波長変換するものであることが好ましい。このような蛍光体としては、例えば、Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される窒化物系蛍光体・酸窒化物系蛍光体、Eu等のランタノイド系、Mn等の遷移金属系の元素により主に賦活されるアルカリ土類金属ハロゲンアパタイト蛍光体、アルカリ土類金属ホウ酸ハロゲン蛍光体、アルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体、アルカリ土類金属ケイ酸塩蛍光体、アルカリ土類金属硫化物蛍光体、アルカリ土類金属チオガレート蛍光体、アルカリ土類金属窒化ケイ素蛍光体、ゲルマン酸塩蛍光体、又は、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される希土類アルミン酸塩蛍光体、希土類ケイ酸塩蛍光体又はEu等のランタノイド系元素で主に賦活される有機及び有機錯体蛍光体、Ca−Al−Si−O−N系オキシ窒化物ガラス蛍光体等から選ばれる1種以上であることが好ましい。
Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される窒化物系蛍光体としては、M2Si58:Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種である。)が挙げられる。また、MSi710:Eu、M1.8Si50.28:Eu、及びM0.9Si70.110:Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種である。)などが挙げられる。
Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される酸窒化物系蛍光体としては、MSi222:Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種である。)が挙げられる。
Eu等のランタノイド系、Mn等の遷移金属系の元素により主に賦活されるアルカリ土類金属ハロゲンアパタイト蛍光体としては、M5(PO43X’:R’(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種である。X’は、F、Cl、Br、Iから選ばれる少なくとも1種である。R’は、Eu、Mn、Eu及びMnのいずれか1以上である。)が挙げられる。
アルカリ土類金属ホウ酸ハロゲン蛍光体としては、M259X’:R’(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種である。X’は、F、Cl、Br、Iから選ばれる少なくとも1種である。R’は、Eu、Mn、Eu及びMnのいずれか1以上である。)が挙げられる。
アルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体としては、SrAl24:R’、Sr4Al1425:R’、CaAl24:R’、BaMg2Al1627:R’、BaMg2Al1612:R’、及びBaMgAl1017:R’(R’は、Eu、Mn、Eu及びMnのいずれか1以上である。)が挙げられる。
アルカリ土類金属硫化物蛍光体としては、La22S:Eu、Y22S:Eu、及びGd22S:Euなどが挙げられる。
Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される希土類アルミン酸塩蛍光体としては、Y3Al512:Ce、(Y0.8Gd0.23Al512:Ce、Y3(Al0.8Ga0.2512:Ce、及び(Y,Gd)3(Al,Ga)512の組成式で表されるYAG系蛍光体が挙げられる。また、Yの一部もしくは全部をTb、Lu等で置換したTb3Al512:Ce、Lu3Al512:Ceなどもある。
その他の蛍光体には、ZnS:Eu、Zn2GeO4:Mn、MGa24:Eu(Mは、Sr、Ca、Ba、Mg、Znから選ばれる少なくとも1種である。)などが挙げられる。
上記蛍光体は、所望に応じてEuに代えて、又は、Euに加えてTb、Cu、Ag、Au、Cr、Nd、Dy、Co、Ni、Tiから選択される1種以上を含有させることができる。
Ca−Al−Si−O−N系オキシ窒化物ガラス蛍光体とは、モル%で、CaCO3をCaOに換算して20〜50モル%、Al23を0〜30モル%、SiOを25〜60モル%、AlNを5〜50モル%、希土類酸化物又は遷移金属酸化物を0.1〜20モル%とし、5成分の合計が100モル%となるオキシ窒化物ガラスを母体材料とした蛍光体である。なお、オキシ窒化物ガラスを母体材料とした蛍光体では、窒素含有量が15モル%以下であることが好ましく、希土類酸化物イオンの他に増感剤となる他の希土類元素イオンを希土類酸化物として蛍光ガラス中に0.1〜10モル%の範囲の含有量で共賦活剤として含むことが好ましい。
また、上記蛍光体以外の蛍光体であって、同様の性能、効果を有する蛍光体を使用することもできる。
本発明に用いる蛍光体は、平均粒径10nm以上を有することが好ましく、より好ましくは10nm〜10μm、更に好ましくは10nm〜1μmを有するのがよい。上記平均粒径は、シーラスレーザー測定装置などのレーザー光回折法による粒度分布測定で測定される。
蛍光体を配合する場合の配合量は、蛍光体以外の成分、例えば(A)〜(C)成分の合計100質量部に対して、0.1〜2,000質量部が好ましく、より好ましくは0.1〜100質量部である。
[無機充填材]
無機充填材としては、例えば、シリカ、ヒュームドシリカ、ヒュームド二酸化チタン、アルミナ、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、二酸化チタン、酸化第二鉄、及び酸化亜鉛等を挙げることができる。これらは、1種単独で又は2種以上を併せて使用することができる。
無機充填材を配合する場合の配合量は特に制限されないが、(A)〜(C)成分の合計100質量部あたり20質量部以下、好ましくは0.1〜10質量部の範囲で適宜配合すればよい。
[接着助剤]
本発明の縮合硬化性樹脂組成物は、接着性を付与するため、必要に応じて接着助剤を含有してよい。接着助剤としては、例えば、一分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基、アルコキシ基、エポキシ基から選ばれる官能性基を少なくとも2種、好ましくは3種有するオルガノシロキサンオリゴマーが挙げられる。該オルガノシロキサンオリゴマーは、ケイ素原子数4〜50個であることが好ましく、より好ましくは4〜20個である。なお、上記(A)、(B)成分とは、アルケニル基あるいはエポキシ基を含む点で相違するものである。
また、接着助剤として、下記一般式(6)で示されるオルガノオキシシリル変性イソシアヌレート化合物、及びその加水分解縮合物(オルガノシロキサン変性イソシアヌレート化合物)を使用することができる。
Figure 0006561871
上記式(6)中、R5は互いに独立に、下記一般式(7)で示される有機基、又は酸素原子を有していてもよい一価脂肪族不飽和炭化水素基である。但し、R5の少なくとも1個は下記式(7)で示される基である。
Figure 0006561871
(式中、R6は水素原子又は炭素数1〜6のメチル基、エチル基等の一価炭化水素基であり、rは1〜6の整数であり、好ましくは1〜4の整数である。)
上記式(6)において、R5の酸素原子を有していてもよい一価脂肪族不飽和炭化水素基としては、好ましくは炭素数2〜8、更に好ましくは炭素数2〜6の、直鎖状又は分岐状のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基、1−ヘキセニル基、及び2−メチルプロペニル基、又は(メタ)アクリル基等が挙げられる。
接着助剤を配合する場合の配合量は、(A)〜(C)成分の合計100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、より好ましくは0.1〜8質量部、特に好ましくは0.2〜5質量部である。この範囲内であれば、本発明の効果を損なうことなく、接着力を向上することができる。
[その他の添加剤]
本発明の縮合硬化性樹脂組成物には、上記成分のほかに、その他の添加剤を配合することができる。その他の添加剤としては、例えば、ラジカル禁止剤、難燃剤、界面活性剤、光安定剤、増粘剤、可塑剤、酸化防止剤、熱安定剤、導電性付与剤、帯電防止剤、放射線遮断剤、核剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、金属不活性化剤、物性調整剤、有機溶剤等が挙げられる。これらの任意成分は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明の縮合硬化性樹脂組成物の最も単純な実施形態は、(A)成分及び(C)成分からなる組成物である。特には、高い透明性を有する硬化物を得るために、シリカ充填材等の無機充填材を含有しないのがよい。該無機充填材の例は上述の通りである。
本発明の縮合硬化性樹脂組成物の調製方法は特に制限されるものでなく、従来公知の方法に従えばよく、上記(A)〜(C)成分、及びその他の任意成分を任意の方法により混合して調製すればよい。例えば、市販の攪拌機(THINKY CONDITIONING MIXER(株)シンキー製)等に入れて、1〜5分間程度、均一に混合することによって調製することができる。
本発明の縮合硬化性樹脂組成物を硬化する方法は特に制限されるものでなく、従来公知の方法に従えばよい。例えば、60〜200℃、1〜48時間程度で硬化することができる。特には、60〜200℃でステップキュアによって硬化させることが好ましい。ステップキュアでは、例えば以下の2段階を経て行うことができる。まず、縮合硬化性樹脂組成物を60〜100℃の温度で0.5〜4時間加熱し、十分に脱泡させる。次いで、縮合硬化性樹脂組成物を120〜200℃の温度で1〜48時間加熱硬化させる。これらの段階を経ることにより、硬化物が厚い場合であっても十分に硬化し、気泡の発生がなく、無色透明の硬化物を得ることができる。本発明において無色透明の硬化物とは、1mm厚に対する450nmにおける光透過率が80%以上、好ましくは85%以上、特に好ましくは90%以上であるものを意味する。
本発明の縮合硬化性樹脂組成物は、高い光透過性を有する硬化物を与える。従って、本発明の縮合硬化性樹脂組成物は、LED素子封止用、特に青色LEDや紫外LEDの素子封止用として有用である。本発明の縮合硬化性樹脂組成物でLED素子等を封止する方法は従来公知の方法に従えばよい。例えば、ディスペンス法、及びコンプレッションモールド法などが使用できる。
更に本発明の縮合硬化性樹脂組成物は、優れた耐クラック性、耐熱性、耐光性、及び透明性等を有する硬化物を与えるため、ディスプレイ材料、光記録媒体材料、光学機器材料、光部品材料、光ファイバー材料、光・電子機能有機材料、及び半導体集積回路周辺材料等の用途にも有用である。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
実施例及び比較例にて使用した(A)〜(D)成分は以下の通りである。また、Meはメチル基、Etはエチル基、iPrはイソプロピル基、Phはフェニル基、Z、Z’、及びYはそれぞれ下記式を表す。
Figure 0006561871
Figure 0006561871
Figure 0006561871
(A−1)下記式で表される分岐状有機ケイ素化合物(信越化学工業株式会社製)
(Me3SiO0.54(PhSiO1.5163(O0.5H)4
(A−2)下記式で表される分岐状有機ケイ素化合物(信越化学工業株式会社製)
(Me3SiO0.55(Me2SiO)100(PhSiO1.5154(O0.5H)4
(A−3)下記式で表される分岐状有機ケイ素化合物(信越化学工業株式会社製)
(Me3SiO0.530(SiO2455(O0.5R)6 R=H又はiPr
(A−4)下記式で表される分岐状有機ケイ素化合物(信越化学工業株式会社製)
(Me3SiO0.5180(SiO218040(O0.5R)60 R=H又はEt
(A−5)下記式で表される分岐状有機ケイ素化合物(信越化学工業株式会社製)
(Me3SiO0.530(Me2SiO)30(MeSiO1.519020(O0.5R)50 R=H又はMe
(A−6)下記式で表される直鎖状有機ケイ素化合物(信越化学工業株式会社製)
RO0.5−Z−O0.5R R=Me
(A−7)下記式で表される直鎖状有機ケイ素化合物(信越化学工業株式会社製)
RO0.5−Z’−O0.5R R=Me
(A−8)下記式で表される直鎖状有機ケイ素化合物(信越化学工業株式会社製)
HO0.5−(PhMeSiO)282−O0.5
(A−9)下記式で表される直鎖状有機ケイ素化合物(信越化学工業株式会社製)
RO0.5−(Me2SiO)30045−O0.5R R=H又はMe
(A−10)下記式で表される直鎖状有機ケイ素化合物(信越化学工業株式会社製)
RO0.5−(Me2SiO)1980495−O0.5R R=H又はMe
(B−1)下記式で表される分岐状シリコーン(信越化学工業株式会社製)
(Me3SiO0.55(PhSiO1.518(O0.5H)3
(B−2)下記式で表される分岐状シリコーン(信越化学工業株式会社製)
(Me3SiO0.530(SiO245(O0.5R)4 R=H又はiPr
(B−3)下記式で表される直鎖状シリコーン(信越化学工業株式会社製)
HO−(PhMeSiO)30−H
(B−4)下記式で表される直鎖状シリコーン(信越化学工業株式会社製)
RO−(Me2SiO)300−R R=H又はMe
(C)縮合触媒 オルガチックスTC−750(チタンエチルアセトアセテート、マツモトファインケミカル(株)製、Ti含有量11.2質量%)
(D−1)下記式で表される分岐状シリコーン(信越化学工業株式会社製)
(Me3SiO0.54(PhSiO1.5163(O0.5H)4
(D−2)下記式で表される直鎖状シリコーン(信越化学工業株式会社製)
HO0.5−(PhMeSiO)282−O0.5
[実施例1〜7、参考例1、2、及び比較例1〜3]
(C)縮合触媒以外の上記各成分を表1,2に記載の配合量で混合した後、(C)縮合触媒を加えて更に混合し、硬化性樹脂組成物を調製した。実施例及び比較例で調製した硬化性樹脂組成物について、以下に示す試験を行った。
[(1)硬化性樹脂組成物の粘度]
JIS Z 8803:2011に準じ、B型粘度計を用いて23℃での硬化性樹脂組成物の粘度を測定した。結果を表3,4に記載する。
[(2)硬化物の硬さ]
50mm径×10mm厚のアルミシャーレに調製した硬化性樹脂組成物を流し込み、60℃×1時間、100℃×1時間、次いで150℃×4時間の順でステップキュアして、硬化物を得た。該硬化物の硬さ(Shore DもしくはType A)をJIS K 6253−3:2012に準拠して測定した。結果を表3,4に記載する。
[(3)硬化物の光透過率]
50mm×20mm×1mm厚のスライドガラス2枚の間に凹型の1mm厚テフロン(登録商標)スペーサーを挟み、それらを固定した後、硬化性樹脂組成物を流し込み、60℃×1時間、100℃×1時間、次いで150℃×8時間の順でステップキュアしてサンプルを作製した。得られたサンプルの450nmにおける光透過率を分光光度計U−4100(株式会社日立ハイテクノロジーズ製)にて測定した。結果を表3,4に記載する。
[(4)耐熱性試験]
上記試験(3)で作製したサンプルを150℃にて1,000時間放置した後、450nmにおける光透過率を分光光度計U−4100(株式会社日立ハイテクノロジーズ製)にて測定した。結果を表3,4に記載する。
[(5)硬化物の引張強さ及び切断時伸び]
150mm×200mm×2mm厚の凹型テフロン(登録商標)金型に硬化性樹脂組成物を流し込み、60℃×1時間、100℃×1時間、次いで150℃×8時間の順でステップキュアしてサンプルを作製した。JIS K 6251:2010に準拠して、EZ TEST(EZ−L、株式会社島津製作所製)を用いて、試験速度500mm/min、つかみ具間距離80mm、及び標点間距離40mmの条件でサンプルの引張強さと切断時伸びを測定した。結果を表3,4に記載する。
[(6)温度サイクル試験]
Tiger3528パッケージ(信越化学工業株式会社製)に硬化性樹脂組成物をディスペンスし、60℃×1時間、100℃×1時間、次いで150℃×8時間の順でステップキュアし、硬化物でパッケージを封止した試験体を製造した。該試験体の20個について、−50℃〜140℃、1,000回のサーマルサイクル試験(TCT)を行い、封止物にクラックが生じた試験体の数を計測した。結果を表3,4に記載する。
Figure 0006561871
Figure 0006561871
Figure 0006561871
Figure 0006561871
表3,4に示されるように、シルフェニレンオリゴマー骨格含有有機ケイ素化合物を用いた硬化性樹脂組成物(実施例1〜)では、オルガノポリシロキサンのみからなる硬化性樹脂組成物(比較例1、2)に比べ、硬くても伸びのある良好な機械的強度を有した硬化物を得ることができた。一方、シルフェニレンモノマー骨格含有有機ケイ素化合物を用いた硬化性樹脂組成物(比較例3)でも硬度と伸びの向上は認められたが、TCT試験ではシルフェニレンオリゴマー骨格含有有機ケイ素化合物を用いた硬化性樹脂組成物ほどの効果が得られず、耐クラック性が不十分であった。このように、本発明のシルフェニレンオリゴマー骨格含有有機ケイ素化合物を用いた硬化性樹脂組成物は、その硬化物に剛直性を付与する一方、高い靱性も付与することができる。
本発明のシルフェニレンオリゴマー骨格含有有機ケイ素化合物を用いた縮合硬化性樹脂組成物から得られる硬化物は機械特性が良好であり、高い耐熱性も有している。従って、本発明の縮合硬化性樹脂組成物の硬化物で半導体素子を封止することにより、信頼性に優れる半導体装置を提供できる。また、本発明の縮合硬化性樹脂組成物は、高い光透過性を有する硬化物を与えるため、LED素子封止用、特に青色LEDや紫外LEDの素子封止用の材料として有用である。

Claims (7)

  1. (A)下記一般式(1)で示される水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有するシルフェニレンオリゴマー骨格含有有機ケイ素化合物
    Figure 0006561871
    [式中、R1は独立に水素原子又は炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換の一価炭化水素基であり、Zは独立に下記一般式(2)
    Figure 0006561871
    (式中、R3は独立に炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換の一価炭化水素基であり、nは1〜3の整数である。)
    で示される基であり、R2は独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、aは0〜500の整数であり、bは0〜5,000の整数であり、cは0〜500の整数であり、dは0〜500の整数であり、eは1〜500の整数であり、fは2〜100の整数である。]
    を含む縮合硬化性樹脂組成物であって、
    (A)成分が、(A−1)上記式(1)において、bが0〜1,000の整数であり、1≦c+d≦1,000である水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有するシルフェニレンオリゴマー骨格含有分岐状有機ケイ素化合物であることを特徴とする縮合硬化性樹脂組成物
  2. (A)成分が、(A−2)下記一般式(3)
    (R1 2SiO)b’e’(O0.522 (3)
    (式中、R1、R2、Zは上記と同じであり、b’は0〜5,000の整数であり、e’は1〜500の整数であり、1≦b’+e’≦5,001である。)
    で示される水酸基及び/又はアルコキシ基を分子鎖両末端に有するシルフェニレンオリゴマー骨格含有直鎖状有機ケイ素化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の縮合硬化性樹脂組成物。
  3. 更に、(B)下記一般式(4)
    (R1 3SiO0.5g(R1 2SiO)h(R1SiO1.5k(SiO2p(O0.52q
    (4)
    (式中、R1、R2は上記と同じであり、gは0〜500の整数であり、hは0〜5,000の整数であり、kは0〜500の整数であり、pは0〜500の整数であり、qは2〜100の整数であり、1≦h+k+p≦5,000である。)
    で示される水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有する有機ケイ素化合物を、(A)成分の合計100質量部に対して5〜500質量部含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の縮合硬化性樹脂組成物。
  4. (B)成分が、(B−1)上記一般式(4)において、hが0〜1,000の整数であり、1≦k+p≦1,000である水酸基及び/又はアルコキシ基を分子内に少なくとも2個有する分岐状有機ケイ素化合物を、(A)成分の合計100質量部に対して50〜500質量部含むことを特徴とする請求項に記載の縮合硬化性樹脂組成物。
  5. (B)成分が、(B−2)下記一般式(5)
    (R1 2SiO)h’(O0.522 (5)
    (式中、R1、R2は上記と同じである。h’は1〜5,000の整数である。)
    で示される水酸基及び/又はアルコキシ基を分子鎖両末端に有する直鎖状有機ケイ素化合物を、(A)成分の合計100質量部に対して5〜200質量部含むことを特徴とする請求項に記載の縮合硬化性樹脂組成物。
  6. 更に、(C)縮合触媒を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の縮合硬化性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の縮合硬化性樹脂組成物の硬化物で封止された半導体装置。
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