JP2007530073A - 血球抗原を遺伝子型特定する方法及び血球抗原を遺伝子型特定するために適したキット - Google Patents

血球抗原を遺伝子型特定する方法及び血球抗原を遺伝子型特定するために適したキット Download PDF

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Abstract

血球抗原を遺伝子型特定する方法であって、哺乳動物種の個体からのDNAを多重ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に付して、前記血球抗原のヌクレオチド多型の部位を含む少なくとも2つの異なる血球抗原の遺伝子座の領域を増幅し且つ検出可能にラベル付けすること、そしてこのようにして増幅され且つラベル付けされたDNAフラグメントを使用して前記血球抗原のそれぞれについて遺伝子型を決定することを含むところの方法。前記多重PCRは、遺伝子型特定されるべき各血球抗原のための少なくとも1つの対の血球抗原特異的キメラプライマーと、少なくとも1つの検出可能にラベル付けされたユニバーサルプライマー、好ましくは検出可能にラベル付けされたユニバーサルプライマーの1つの対との使用を含む。前記ユニバーサルプライマーは前記哺乳動物種のDNAにおいて生じないユニーク配列を有する。各キメラプライマー対は、左キメラプライマーと右キメラプライマーとを含み、それらの夫々は3’末端に血球抗原特異的部分及び5’末端にユニバーサル部分を含む。前記キメラプライマーの前記ユニバーサル部分の塩基配列は、前記少なくとも1つのユニバーサルプライマーの塩基配列に対応する。前記キメラプライマー対の前記血球抗原特異的部分は、前記血球抗原のヌクレオチド多型の部位を含む血球抗原の遺伝子座の領域を囲む。この方法によって血球抗原を遺伝子型特定するためのキット。血球抗原特異的キメラプライマー対のセット及び血球抗原対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプローブのセット。
【選択図】なし

Description

本発明は、血球抗原、より詳細には赤血球に対する抗原(血液グループ抗原)、血小板に対する抗原(血小板抗原)及び白血球に対する抗原(白血球抗原)を遺伝子型特定することの分野である。
本発明は、血球抗原を遺伝子型特定する方法及び血球抗原を遺伝子型特定するために適したキットを提供し、及び血球抗原を遺伝子型特定するために有用なプライマー及びプローブのセットを提供する。
ドナーから得られた血液又は血液画分(例えば、赤血球(red blood cells、erythrocytes又はred cells)、血小板(platelets、thrombocytes)及び白血球(white blood cells、leukocytes)が他のヒトに(又はより一般的に他の哺乳動物個体に)投与される場合において、該ドナー血液又は血液画分が受取者の血液と適切に一致しない場合、重篤な拒絶反応が生じうる。例えば血液グループAのドナーからの血液が血液グループBのヒトに与えられた場合に、輸血反応(凝集)が生じることは周知である(血液グループ抗原A及びBはABOシステムに属する)。リーサス(rhesus)D(RhD)陽性ドナーの血液がRhD陰性患者に与えられる場合、同種異系抗体形成が生じる高い可能性がある。RhD抗体は、RhD陽性赤血球の迅速な破壊及び輸血反応をもたらすだろう。その上、赤血球抗体又は血小板抗体を有する女性が妊娠する場合、それらの抗体は、胎盤と交差することができ、そして胎児の赤血球又は血小板を破壊しうる。これは、貧血、黄疸(誕生後)をもたらす重篤な溶血をもたらすることができ、そして治療されない場合、それは致命的でありうり又は脳障害をもたらしうる。従って、輸血反応を避けるために、現在の輸血方針は、ABO及びRhD一致した赤血球のみを輸血することである。妊娠可能年齢における女性について、妊娠の間にありうる合併症を有する同種異系抗体を避けるために、ABO、RhD及びK1一致した赤血球のみが輸血される。今後、恐らく、Rhc及びRhE一致した赤血球がまた、妊娠可能年齢における女性に与えられるだろう。
しかしながら、様々な他の血液グループ抗原(赤血球抗原)が存在し、そしてこれらはまた、一致しないドナー血液が同種異系抗体を有する受取者に与えられる場合に重篤な問題を生じうる。異なる同種免疫血小板減少症候群が生じうる故に、血小板特異的抗原を型特定することは、患者の診断及び治療のために重要である。女性が、抗血小板抗体(ほとんどの場合、ヒト血小板抗原(HPA)1a型抗体)を進展し、そして妊娠の間にほとんど進展した場合、これら抗体は、胎児において、増加した出血傾向を有する致命的な血小板破壊をもたらしうるだろう。多くの場合、これは頭蓋内出血をもたらすだろう。出血を防ぐために、HPA−1a陰性血小板が輸血される必要がある。
血小板は、ドナー及び受取者の血小板抗原[ヒトにおけるヒト血小板抗原(HPA)]の前もっての型特定なしに通常輸血される。一致しない血液又は血液画分の輸液は、特に頻繁の又は反復の赤血球又は血小板(又は白血球)輸血を必要とする患者において、同種異系抗体の生成を生じうる。複数の同種異系抗体が形成された場合、又は同種異系抗体が高頻度抗原に対して方向付けられる場合、それは相容性の赤血球又は血小板を見つけるための問題でありうる。公表された研究(Seltsam等、2003年)によれば、輸液支援は、高頻度抗原への抗体を有する入院患者のおよそ3分の1において不十分だった。
血液グループ抗原及び抗体について試験するための古典的な方法は、血球凝集試験による表現型特定である。この血清試験の技術は簡単且つ安価であるが、その費用及び困難性は、多重アッセイが完全な型特定のために行われる必要があり且つそれが多くの特定の抗血清の有用性を要求する場合に増加する。オランダ単独では、血液ドナーの総数は、ほぼ500,000人程度の大きさであり、それは、ドナーの数が約60,000の新規ドナーで毎年増加すると見積もられている。赤血球について、少なくとも29の血液グループ抗原システムがある(それぞれは、多くの異なる対立遺伝子を有する)。その上、それは高頻度抗原及び低頻度抗原のための型特定をすることに関連するだろう。臨床的に関連する血球抗原システムの数は、約60である。それ故に、全ての血液ドナーの完全な表現型特定は高価であり、骨の折れることであり、時間の掛かることであり、そして十分な型特定試薬の欠如によって実現可能でない。
ほとんどの血球抗原システムについての分子的機序は知られている。ほとんどの血球グループ抗原、血小板抗原及び好中級抗原は、2対立遺伝子(bi-alleic)であり且つ単一ヌクレオチド多型(SNP)の結果である。これらSNPは、遺伝子型特定をするために使用されうる。無数のDNAに基づくアッセイは、血液グループ抗原及び血小板抗原の遺伝子型特定のための科学的文献に記載されている。これらは、PCR−RFLP、対立遺伝子特異的PCR、単一又は多重アッセイとして配列特異的PCR、実時間量的PCR(real-time quantitative PCR)、単一ヌクレオチドダイターミネーター伸張方法(a single-nucleotide dye terminator extension method)及び高スループットビーズ技術を含む(Reidによって概説された、2003年)。質量スペクトロフォトメーター又はピロシークエンサー(pyrosequencer)を使用する半自動方法がまた、遺伝子型特定のために使用されうる。
例えばRanden等(2003年)は最近、LightCycler技術を使用して融解曲線分析(melting curve analysis)によってヒト血小板抗原1、2、3、4、5及びGov(最近、HPA−15と呼ばれる、Metcalfe等、2003年)の遺伝子型特定を開示した。2対立遺伝子(biallelic)システムHPA−1〜5及びGovは、疾病に最頻に関与するものであり(Berry等、2000年)、それらを遺伝子型特定のための重要なターゲットとする。LightCycler技術は、上記血小板抗原の各々のための特定のプライマー対を使用してPCRによってドナーDNAの、関連したフラグメントの増幅を含む。蛍光ハイブリダイゼーションプローブ及び融解曲線分析を使用することによって、初期の遺伝子型特定方法論の骨の折れる且つ時間を消費するゲル電気泳動の必要なしに、同じキャピラリー内の血小板抗原の両方の対立遺伝子の同時検出を達成することが可能だった。
しかしながら、血球抗原遺伝子型特定方法を記載した全ての他と同様に、またLightCycler技術は血液ドナーの完全な遺伝子型特定の巨大な仕事を実行できず、それは高スループットスクリーニングに適している方法論を要求するだろう。60個の血液グループ抗原及び血小板抗原についての2つの異なる寄贈後に毎年60,000人のドナーを型特定することは、1年当たり700万を超える型特定又は1週間当たり約140,000の型特定試験を含むだろう。迅速且つ信頼できる適切な高スループット方法は、この仕事のために極めて望ましい。
多重ポリメラーゼ連鎖反応
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の技術は、それが1980年代に導入された以来、非常に開発されてきた。Chamberlain等(1988年)は、(ゲノム)DNA内の多重遺伝子座の増幅のための一般的な技術として多重PCRを教えた。本明細書では、1つの遺伝子座の増幅のための1つのプライマー対の代わりに、より多くのプライマー対が1つの反応混合物中に追加される。しかしながら、そのような多重PCRの開発は、増幅反応の複雑さによって制限される。反応成分及びサイクル条件は、プライマーの各追加の対のために調節されなければならない。Shuber等(1995年)は、この問題を避けるために、「キメラ」配列特異的プライマーを導入した。これらプライマーは、テンプレートDNAに相補的であり且つ5’末端に、関係ない20個のヌクレオチドタグ(ユニバーサル配列)を含む。プライマーの予測された融解温度が他のプライマーのそれと同様であり且つ−10kcal/モルより低いプライマー2重化(primer duplexing)のために計算されたΔGを有するような様式で該プライマーが設計されたけれども、該プライマーの濃度はPCR生成物の同様の収率を得るためになお調節される必要がある。この問題を避けるために及びまたプライマーダイマー形成をさらに避けるために、Belgrade等(1996年)は、キメラプライマーの制限された量(2 pmol)のみ適用され、そして15回のPCRサイクル後にユニバーサルプライマーの過負荷を追加した。次に、熱サイクルは、より低いアニール温度でさらに25サイクルで進められた。Brownie等(1997年)は、最初に該PCR反応混合物中に既にユニバーサルプライマーを含んでいた。4サイクルのPCR後に、アニール温度は60℃〜74℃に上昇され、そしてされに35サイクルのPCRが実行される。さらに、入れ子PCR(nested PCR)がHeath等(2000年)によって教えられ、彼は、第2のPCRにおいて、2つの(相補的な)ユニバーサルプラマー(それらのうちの1つは5’末端に付けられた蛍光タグを運ぶ)を適用した。
これまで、多重PCRは、対立遺伝子特異的増幅のために、比較的小さなセットのプライマー対を用いて使用されているのみである。多くの血球抗原を遺伝子型特定する方法において多重PCRを使用することの実現可能性だけでなく、そのような血球抗原遺伝子型特定のために適しているPCR条件及びプライマー混合物の性質もまた、臨床的に関連する血球抗原遺伝子型特定を割り当てるための増幅の生成物を解析するための実務的な、迅速な及び信頼できる方法もまた、従来技術に記載されていない。
DNAマイクロアレイ
マイクロアレイ技術を使用する幾つかのアプローチが、遺伝子型特定の一般的な分野において知られている。これらアプローチのうちの1つは、所謂最小配列方法であり、それはマクロアレイ上に又は溶液中のいずれかで対立遺伝子特異的伸張を含む(Pastinen等、1997年;Fan等、2000年)。このアプローチにおける困難は非特異的プライマー伸張の発生であり、及びプライマーの更なる最適化又は伸張方法それ自身が必要である(Pastinen等、2000年;Lindroos等、2002年)。その上、この方法は、酵素的処理及び精製の骨のおれる工程を必要とする。
別のアプローチはマイクロアレイ上での対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドハブリダイゼーション(ASO、allele-specific oligonucleotide hybridization)と呼ばれる。このアプローチは、ターゲットの熱安定性及び遺伝子型決定のための短いオリゴヌクレオチドプローブに依存する(Hacia等、1996年;Wang等、1998年)。第1の光生成されたオリゴヌクレオチドアレイ(light-generated oligonucleotide arrays)は、1991年に開発された(Fodor等)。該方法は、新規なSNPの決定のために又は再配列決定のために使用された。それはまた、患者サンプルから得られたPCR増幅生成物をアレイ内にスポットし、そして該アレイをアレイ特異的オリゴに接触して、患者の対立遺伝子を見分けることによって遺伝子型特定するために使用された(Evans等、2002年)。多くの変形が、感受性又は特異性を改善するために、酵素、ナノ粒子プローブ、人工ヌクレオチド、温度勾配、フロースルーアレイ、ブロッキングオリゴヌクレオチドの様な種々の種類のツールを使用して記述された(Lu等、2002年;Park等、2002年;Prix等、2002年;Kajiyama等、2003年;Jobs等、2003年;Van Beuningen等、2001年;Iwasaki等、2002年)。Wen等(2000年)は、慣用のDNA配列分析を用いてTP53変位のオリゴヌクレオチドアレイ分析の感受性及び特異性の比較をした。使用されるオリゴヌクレオチドアレイは、SNP当たり複数のプローブを含んでいた。マトリックス支持体(通常、ガラススライド)へオリゴを固定化するために、該プローブはスペーサー及びアミン基を用意されうる(Guo等、2001年;Wen等、2003年)。様々なマイクロアレイフォーマットが、スループットを改善するために、例えばアレイ当たり250個のスポットを含む96個のマイクロアレイフォーマットを有するスライドで記述された(Huang等、2001年)。フロースルーシステムは、ハイブリダイゼーションタイムを減少するために記述され、それによってスループットを増加する(Cheek等、2001年;Van Beuningen等、2001年)。
これまでは、DNAマイクロアレイ方法は、血球抗原を遺伝型特定するために適用されていず、及び多くの血球抗原を遺伝子型特定する方法においてDNAマイクロアレイを使用することの実現可能性だけでなく、そのような血球抗原遺伝子型特定に適しているオリゴヌクレオチドプローブ及びマイクロアレイフォーマットの性質も、臨床的に関連する血球抗原遺伝子型特定を割り当てるためにハイブリダイゼーション結果を分析するための実用的な、迅速な且つ信頼できる方法も先行技術文献に記載されていない。
本発明の目的は、多くの血球抗原の実用的な、迅速な且つ信頼できる遺伝子型特定を可能にする方法及び手段を提供することである。
本発明の別の目的は高スループット技術を開発することであり、それは、全体の既存のドナー集団の遺伝子型特定及び/又はほぼ20の大きさ程度、最終的にさらにおよそ60個の血球抗原システムにおける多くの血球抗原のためのドナー集団増加を可能にし、それによって正確なドナー血液の選択を容易にし、且つ輸血の安全性を改善する。
さらに、本発明の別の目的は、関連するDNAフラグメントを同時に増幅し且つ検出可能にラベル付けするために、単一反応チューブ内で1つのPCR反応に付された単一DNAサンプル上に、短い時間、例えば30分未満、又は24時間未満、好ましくは6時間未満及びより好ましくは2時間未満、またはさらに好ましくは1時間未満で簡単な装置を使用して、臨床的に関連する血球抗原の大多数を少なくともカバーする。
これら目的は本発明によって達成され、それは、1つの観点では、血球抗原を遺伝子型特定する方法であって、哺乳動物種の個体からのDNAを多重ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に付して、前記血球抗原のヌクレオチド多型の部位を含む少なくとも2つの異なる血球抗原の遺伝子座の領域を増幅し且つ検出可能にラベル付けすること、そしてこのようにして増幅され且つラベル付けされたDNAフラグメントを使用して前記血球抗原のそれぞれについて遺伝子型を決定することを含み、前記多重PCRは、遺伝子型特定されるべき各血球抗原のための少なくとも1つの対の血球抗原特異的キメラプライマーと、少なくとも1つの検出可能にラベル付けされたユニバーサルプライマーとの使用を含み、前記少なくとも1つのユニバーサルプライマーは前記哺乳動物種のDNAにおいて生じないユニーク配列を有し、各キメラプライマー対は左キメラプライマーと右キメラプライマーとを含み、それらの夫々は3’末端に血球抗原特異的部分及び5’末端にユニバーサル部分を含み、前記キメラプライマーの前記ユニバーサル部分の塩基配列は前記少なくとも1つのユニバーサルプライマーの塩基配列に対応し、前記キメラプライマー対の前記血球抗原特異的部分は前記血球抗原のヌクレオチド多型の部位を含む血球抗原の遺伝子座の領域を囲むところの方法を提供する。
本発明の方法において、前記哺乳動物種の前記DNAにおいて生じないユニーク配列を有する検出可能にラベル付けされたユニバーサルプライマーの対が使用され、各キメラプライマー対について前記キメラプライマー対の一つのメンバーの前記ユニバーサル部分の前記塩基配列が前記ユニバーサルプライマー対の一つのメンバーの前記塩基配列に対応し、前記キメラプライマー対の他のメンバーの前記ユニバーサル部分の前記塩基配列が前記ユニバーサルプライマーの前記他のメンバーの前記塩基配列に対応することが好ましい。
さらに、多重PCR増幅の生成物を変性後、DNAアレイに含まれる又は任意の他の形状(例えば、ビーズ上に支持される)で存在する血球抗原対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプローブにハイブリダイズし、そしてハイブリダイゼーションパターンを解析することによって、前記血球抗原の夫々についての遺伝子型が決定されることが本発明において強く好ましい。
本明細書で定義される方法によって血球抗原を遺伝子型特定するためのキットであって、遺伝子型特定されるべき各血球抗原のための血球抗原特異的キメラプライマーの少なくとも1つの対、及び検出可能にラベル付けされたユニバーサルプライマーの1つの対(両方が本明細書において定義される)を含むキットを提供する。
本発明はさらに、多重PCRにおいて有用な血球抗原特異的キメラプライマー対のセット、及び血球抗原を遺伝子型特定するために有用な血球抗原対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプローブのセットを提供する。
図面の簡単な説明
図1は、ユニバーサルMAPHプライマーの存在ある又はなしの、19個の血液グループ抗原の多重PCRの結果を示す。非常に少量のPCR生成物が最初の増幅サイクルの間に増幅されるが(レーン2)、次のサイクルにおいてユニバーサルMAPHプライマーによってテンプレートとして使用されるに十分である。該MAPHプライマーは実際の増幅を実行し(レーン3)、従って、プライマー濃度の調製がほとんど必要なく、及びPCR生成物の同様の収率が得られる。
図2は、本発明において記載される19個の血液グループ抗原の多重PCRからの、ABI毛細管シーケンサーを用いて得られたパターンを示す。
図3は、6個のドナーサンプルのハイブリダイゼーションのスキャン結果を示し、夫々は6個のヒト血小板抗原1〜5及びGovPCR生成物を含む。1つのサンプルのPCR生成物は、2つのアレイ(4個のブロックである)にハイブリダイゼーションされた。オリジナルスキャンは、赤いスポット及び黒いバックグラウンドを有する。よりよい視覚化のために、これはグレースケールに変更されて、反転される。
本発明は、血球抗原を遺伝子型特定する方法であって、哺乳動物種の個体からのDNAを多重ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に付して、前記血球抗原のヌクレオチド多型の部位を含む少なくとも2つの異なる血球抗原の遺伝子座の領域を増幅し且つ検出可能にラベル付けすること、そしてこのようにして増幅され且つラベル付けされたDNAフラグメントを使用して前記血球抗原のそれぞれについて遺伝子型を決定することを含み、前記多重PCRは、遺伝子型特定されるべき各血球抗原のための少なくとも1つの対の血球抗原特異的キメラプライマーと、少なくとも1つの検出可能にラベル付けされたユニバーサルプライマーとの使用を含み、前記少なくとも1つのユニバーサルプライマーは前記哺乳動物種のDNAにおいて生じないユニーク配列を有し、各キメラプライマー対は左キメラプライマーと右キメラプライマーとを含み、それらの夫々は3’末端に血球抗原特異的部分及び5’末端にユニバーサル部分を含み、前記キメラプライマーの前記ユニバーサル部分の塩基配列は前記少なくとも1つのユニバーサルプライマーの塩基配列に対応し、前記キメラプライマー対の前記血球抗原特異的部分は前記血球抗原のヌクレオチド多型の部位を含む血球抗原の遺伝子座の領域を囲むところの方法を提供する。
より詳細には、本発明は、血球抗原を遺伝子型特定する方法であって、哺乳動物種の個体からのDNAを多重ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に付して、前記血球抗原のヌクレオチド多型の部位を含む少なくとも2つの異なる血球抗原の遺伝子座の領域を増幅し且つ検出可能にラベル付けすること、そしてこのようにして増幅され且つラベル付けされたDNAフラグメントを使用して前記血球抗原のそれぞれについて遺伝子型を決定することを含み、前記多重PCRは、遺伝子型特定されるべき各血球抗原のための少なくとも1つの対の血球抗原特異的キメラプライマーと、検出可能にラベル付けされたユニバーサルプライマーの1つの対との使用を含み、前記対のユニバーサルプライマーは、夫々が前記哺乳動物種のDNAにおいて生じないユニーク配列を有するところのフォワードユニバーサルプライマーとリバーサルユニバーサルプライマーとを含み、各キメラプライマー対は左キメラプライマーと右キメラプライマーとを含み、それらの夫々は3’末端に血球抗原特異的部分及び5’末端にユニバーサル部分を含み、これらキメラプライマーの1つのうちのユニバーサル部分の塩基配列は1つのユニバーサルプライマーの塩基配列に対応し且つ他のキメラプライマーの前記ユニバーサル部分の塩基配列は前記他のユニバーサルプライマーの塩基配列に対応し、及び前記キメラプライマー対の前記血球抗原特異的部分は前記血球抗原のヌクレオチド多型の部位を含む血球抗原の遺伝子座の領域を囲むところの方法を提供する。
本発明は、前記目的を達成することを一緒に可能にする工程の特定の順序を含む。工程のこの順序は、本発明の遺伝子型特定分析に付されるべきサンプルからのDNAの単離、引き続き本発明の主要な観点、血球抗原相違を担う単一ヌクレオチド多型(SNP)を運ぶ遺伝子フラグメントの多重PCRを含む。この多重PCRは、2以上の対のキメラプライマーを含み且つさらにラベル付けされたユニバーサルプライマー又は1つの対のラベル付けされたユニバーサルプライマーを含む、種々のプライマーの混合物を適用する。次に、このようにして増幅され且つラベル付けされたDNAフラグメントは(例えば熱によって)変性され、そして一致する配列間でハイブリダイゼーションを支援する条件下で、好ましくは多数の対立遺伝子特異的プローブを含むマイクロアレイ中に含まれている一組のプローブに接触される。次の工程では、ラベル付けされたフラグメントの存在がマイクロアレイ中の各スポットについて測定され、そして最終的に測定されるシグナルがサンプルを型特定するために解釈される。該プローブは、他の形式(例えば、ビーズ上に支持されたプローブ(ガラスビーズ、ポリスチレンビーズなど)又は適切な容器の壁に付着されたプローブなど)でまた表されうる。しかしながら、アレイ形式は最も好ましい実施態様である。

本発明は、ヒトだけでなく、血球抗原システムを有する全ての動物の血球抗原の遺伝子型特定を可能にする。全ての実用的な目的のために、遺伝子型特定は、例えば家畜及びペット、野生動物、並びに経済的、感情的又は野生的保存価値の一般的な全ての動物を含む、哺乳動物の血球抗原に関連するだろう。しかしながら、より好ましくは、本発明は、ヒト血球抗原の遺伝子型特定に関する。
血球抗原
本発明によって遺伝子型特定されうる血球抗原は、典型的な血球グループ抗原、例えばキッド(Kidd)、ダッフィ(Duffy)、ケル(Kell)及びリーサス(Rhesus)を含む。ABOシステムの血球グループ抗原は、本発明によって同様に遺伝子型特定されうる。しかしながら、それは、それらの極端な重要性のために、既存の且つ十分に受け入れられた血清学試験を実行するために必要でありうる。本発明によって遺伝子型特定されうる他の血球抗原は、血球グループシステム、MNS、リーサス(Rhesus)(Rh)、ケル(Kell)、キッド(Kidd)、ダッフィ(Duffy)、コルトン(Colton)、ディエゴ(Diego)、ドンブロック(Dombrock)、ルテラン(Lutheran)、ルイス(Lewis)、カートライト(Cartwright)、ランドシュタイナー ウィーナ(LandsteinerWiener)(LW)、クローマー(Cromer)、ノップ(Knops)、Kx、インディアン(Indian)、ジェルビッチ(Gerbich)、Hh、シド/ロジャーズ(Chido/Rodgers)、GIL、I、JMH、OK、P-related、RAPH-MER2、シエナ(Scianna)、Xg、YTなどの遺伝子サイレンシングをもたらす抗原変異体及び/又は遺伝子変異体を含む。
血液グループ抗原に加えて、また血小板抗原及び白血球(特に好中球)抗原は、本発明の方法によって遺伝子型特定されうる。少なくとも西洋世界において、臨床的に、最も関連した血小板抗原は、HPA-1、HPA-2、HPA-3、HPA-4、HPA-5及びGov(すなわちHPA-15)を含む。本発明によって遺伝子型特定されうる他の血小板抗原は(それらがより重要でないと思われるけれども)、例えばヒト血小板抗原6〜14及び16を含む。本発明の方法によって遺伝子型特定されうる典型的なヒト好中球抗原の例は、HNA-1、4及び5を含む。他のもの、例えばHNA-2及び3は、それらの分子的機序が解明されると直ちに、遺伝子型特定されうる。
制限された数の血球抗原が遺伝子型特定される場合のみでさえ、本発明は有用であることが考えられる。赤血球抗原のみ、又は血小板抗原のみ、若しくはある文脈に関連する選択されたグループの抗原のみが遺伝子型特定されることが幾つかの目的のために十分でありうる。本発明によって遺伝子型特定されるべき血球抗原の最小値は、2個の血球抗原、例えば血球抗原RhD及びRHD遺伝子変異体RhDΨ、又は血球抗原JK1/2(Jka/Jkb)及び血球抗原FY1/2 (Fya/Fyb)である。多くの血球抗原の遺伝子型特定が明らかに好ましく、例えば3、4、5及び特に6以上である。しかしながら、ほとんどの目的のために、臨床的に関連する血球抗原の殆どを少なくともカバーする多かれ少なかれ完全な遺伝子型特定が好ましい。しかしながら、ほとんどの目的のために、臨床的に関連する血球抗原のほとんどを少なくともカバーする多かれ少なかれ完全な遺伝子型特定が好ましい。最も好ましくは、本発明は、HPA1〜5及びHPA-15に特異的な少なくとも6個の異なるキメラプライマー対、及び赤血球抗原、例えば様々なキッド(Kidd)、ダッフィ(Duffy)、ケル(Kell)及びリーサス(Rhesus)抗原に特異的な少なくとも10又は11又は12個のキメラプライマー対を含む。
DNA
多重PCRに付されるDNAは、その赤血球抗原が遺伝子型特定されるところの個々のゲノムDNAで通常あるだろう。
ドナーDNAは、単離手法及び当業者に良く知られた手段、例えば商業的に入手可能なQiagen Blood DNA抽出キットを使用して、例えば、Miller等(1988年)の標準プロトコルによる塩析方法を使用して、又はRoche Magnapureを使用して、何らかの適切な起源から(例えば、EDTA、ヘパリン若しくはシトレート処理された血液サンプル又は軟膜から)得られうる。
ユニバーサルプライマー
本発明の方法は、検知可能なラベルを運ぶ少なくとも1つのユニバーサルプライマー、好ましくは検出可能なラベルを運ぶ1つの対の両方のユニバーサルプライマーを使用する。ユニバーサルプライマーの配列は、キメラプライマーの5’末端でのユニバーサル部分の配列と一致する。1個のみのユニバーサルプライマーを使用することが可能である。その場合では、全てのキメラプライマーがそれらの5’末端に同一の塩基配列を有し、すなわちキメラプライマーの5’末端でのユニバーサルプライマーは前記単一のユニバーサルプライマーの配列と一致する。しかしながら、実際に、2個の異なるプライマー(すなわち、1つの対のユニバーサルプライマー)を使用することが好ましいことがわかった。その場合、各対のキメラプライマーは、1つのユニバーサルプライマーと一致するユニバーサル部分を有するプライマー及び他のユニバーサルプライマーと一致するユニバーサル部分を有するプライマーを含む。
ユニバーサルプライマーは、遺伝子型特定されるべきDNAにハイブリダイゼーションしないことが重要である。遺伝子型特定されるべきDNAがヒトゲノムDNAであると仮定して、ユニバーサルプライマー(及びキメラプライマーの対応する部分)はヒトゲノムDNAとハイブリダイゼーションすべきでなく、それ故に該DNAにおいて生じないユニーク配列を有する。好ましくは、ユニバーサルプライマーの配列は、ヒトゲノムにおいて生じない任意の配列と有意に異なる。さらに、ユニバーサルプライマーがそのTm値がキメラプライマーの血球抗原特異的部分のTm値と同様であるように設計されることが強く好ましい。好ましくは、ユニバーサルプライマーのTm値は、50〜70℃の間、より好ましくは56℃〜68℃の間である。ユニバーサルプライマーが、12〜30塩基の間、より好ましくは15〜25塩基の間、又はさらにより好ましくは16〜20塩基の間の長さを有することがまた好ましい。
非常に良い結果が、White等(2002年)において開示され、67.55℃のTmを有する配列ggccgcgggaattcgatt (SEQ ID NO:1、フォワードMAPH)及び57.94℃のTmを有する配列gccgcgaattcactagtg (SEQ ID NO:2、リバースMAPH)を有するユニバーサルプライマーで得られた。
検出可能なラベル
ユニバーサルプライマーは、検出可能なラベルを運ぶ。該ラベルは、目的のために適した何らかのラベル、例えば放射性原子又は基、酵素(例えば、それらの基質の測定可能な転化を触媒する酵素)、染料、蛍光物質、化学発光物質、ビオチンなどでありうる。最も好ましくは、該ラベルは蛍光基であり、それらの多くは当業者に知られている。それらの例は、Cy3、Cy5、フルオレセイン(FITC)、フィコエリトリン(PE)、ローダミン、Hex、Tet、Famなどである。
最も好ましくは、本発明は、蛍光基Cy5を使用し、それはスルフォインドシアニン染料である(Mujumdar等、1993年)。
通常、特に、該ラベルがオリゴヌクレオチドに付けられた残基である場合、それは、ユニバーサルプライマーのオリゴヌクレオチド配列の5’末端に付けられるだろう。
ユニバーサルプライマーがラベル付けされ、一方キメラプライマーがラベル付けされないので、本発明は増幅と同時にラベル付けすることを非常に効率的に達成し、一方様々なキメラプライマーが事前のラベル付けなしに使用されうる。
キメラプライマー
本発明で使用されるキメラプライマーは、それらの5’末端にユニバーサルプライマー及びそれらの3’末端に血球抗原特異的部分を有する。ユニバーサル部分のオリゴヌクレオチド配列は、ユニバーサルプライマーの配列と一致し、そして本明細書ではさらなる説明を必要としない。
キメラプライマーの血球抗原特異的部分に関して、これら部分は、混合物における他のキメラプライマーの血球抗原特異的部分と比較して及び使用されるユニバーサルプライマーと比較しての両方で、類似のTm値を有することが最も好ましい。従って、キメラプライマーのこれら血球抗原特異的部分は50〜70℃の間、より好ましくは55〜65℃の間、そして最も好ましくは56〜62℃の間のTm値を有することが好ましい。キメラプライマーの血球抗原特異的部分は、12〜35塩基の間、より好ましくは15〜30塩基の間、またはさらに好ましくは16〜25塩基の間の長さを有することがまた好ましい。
キメラプライマーの血球抗原特異的部分は、PCR増幅が50〜800の間、好ましくは80〜500の間、最も好ましくは100〜400又は〜300ヌクレオチドの間の長さを有するオリゴヌクレオチド生成物を生じるような方法で選択されることがさらに好ましい。100〜200ヌクレオチドの製品長が理想的だろう。
キメラプライマーの適切な血球抗原特異的部分を設計するために使用されうる様々なソフトウェア製品が入手可能である。血球抗原をコードする遺伝子の公に入手可能なDNA配列に基づいて、ソフトウェア製品Primer3 (http://www.broad.mit.edu/cgi-bin/primer/primer3www.cgi)が、プライマーを設計することを可能にする。任意の非特異的なゲノムDNA結合をチェックするために、CELERAデータベースが使用されることができ、及び任意のプライマーダイマー形成をチェックするために、Oligo6ソフトウェア(Medprobe)が使用されることができる。−10kcal/モルより下の計算されたΔGを有するプライマーを選択することが好ましい。
好ましいキメラプライマーのリストは以下を含む:
Figure 2007530073
Figure 2007530073
Figure 2007530073
最も好ましくは、SEQ ID No.3〜40を有するキメラプライマーである。
上記されたソフトウェア製品は、当業者が他の血球抗原のための更なるプラマーを設計することを可能にするだろう。本発明は、同じ血球抗原特異的部分を有するが異なるユニバーサル部分を含む一組の類似のキメラプライマーの使用を含む。
プライマーの割合
本発明の目的を達成するために、そして特にプライマー2量体の発生をできる限り避けるために、キメラプライマーの最小割合のみが使用されること及び増幅がユニバーサルプライマーの延長に大体拠ることが重要である。実際的に、ユニバーサルプライマーは、各キメラプライマーのモル量あたり少なくとも10倍、より好ましくは少なくとも40倍あるモル量で使用されることが好ましい。増幅反応あたり、各キメラプライマーの5 nM及びキメラプライマー対当たり各ユニバーサルプライマーの0.2μMが好ましい。マイクロリットル反応容積当たり、各キメラプライマーの5フェムトモル(5×10-15モル)の量が好ましく、一方各ユニバーサルプライマーの約0.2 pmol(0.2×10-15モル)がキメラプライマー対当たり使用される。
多重PCR条件
本発明の方法における多重PCRは、反応の始めから存在するユニバーサルプライマー及びキメラプライマーの混合物を使用する。本発明において使用される場合、PCRは、キメラプライマーのみがその中で伸張されるところの個々の第1の部分と、ユニバーサルプライマーのみがその中で伸張されるところの第2の部分との間を識別しない。本発明は、PCRの後半のサイクルにおいて、PCRの最初の数サイクルおいて使用されるアニーリング又はプライマー伸張温度と同じであるところのアニーリング又はプライマー伸張温度を適用する。本発明者等は、キメラプライマー伸張からユニバーサルプライマー伸張へスイッチするために反応条件の変化が要求されないことを見つけた。
多重PCRにおいて使用されるDNAポリメラーゼは、好ましくは熱耐性DNAポリメラーゼ、例えばTaq DNAポリメラーゼである。他の熱耐性DNAポリメラーゼ、さらに熱敏感なDNAポリメラーゼでさえ同様に有用であるけれども、これはDNAポリメラーゼの新鮮な量の繰り返し追加を要求しうる。適切なDNAポリメラーゼは、例えばQiagen多重キットのような多重PCRのキットの成分として商業的に入手可能である。そのようなキットはまた、他の必要な成分、例えば要求されるdNTP及び適切な緩衝剤系を含む。
PCR熱サイクリングを実行するための装置は、同様に商業的に入手可能であり、例えば、MWG AG Biotech PrimusHT thermal cyclerである。
本発明の増幅は通常、DNAポリメラーゼを活性化するための熱処理で、例えば95℃で15分間で始まる。引き続き、熱サイクリングが始まる。各サイクルは、熱変性工程、(ハイブリダイゼーションによってプライマーをそのテンプレートに結合するための)アニーリング工程、そしてプライマー伸張又は延長工程を含む。本発明では、熱変性工程は、90〜98℃の温度で、より好ましくは約94〜95℃で加熱することを含み、そして15〜60秒(より短い及び特により長い時間が許容可能である)、より好ましくは約30秒の時間を要することが好ましい。本発明では、アニーリング工程は54〜60℃、より好ましくは約57℃の温度で加熱することを含み、そして60〜120秒(より短い及び特により長い時間が許容可能である)、より好ましくは約90秒の時間を要することがさらに好ましい。本発明では、プライマー伸張工程は、68〜76℃、より好ましくは約72℃の温度で加熱することを含み、そして60〜120秒(より短い及び特により長い時間が許容可能である)、より好ましくは約90秒の時間を要することがさらに好ましい。より長い時間、例えば10分の間、プライマー伸張工程の温度での最終処理が、熱サイクリングを終了しうる。
サイクルの総数は、利用可能時間及び求められる正確さに依存して、任意に選択されうる。合計30サイクルが十分かもしれないが、40又は45又は50サイクル又はそれ以上が好ましい。
遺伝子型特定
多重PCRの結果は、ラベル付けされた増幅生成物の混合物であり、その中において理想的に各生成物は基本的に、前記血球抗原のヌクレオチド多型の部位を含む種々の血球抗原の遺伝子座の領域を含む。現在知られている血球抗原多型のほとんどの場合、ヌクレオチド多型は単一ヌクレオチド多型(SNP)であるが、1つより多いヌクレオチドをカバーする多型部位が、同様に包含される。
ラベル付けされた増幅生成物の混合物中に存在するSNPを解析するために、該生成物を配列決定することを含む様々な方策が利用可能であるが、これらの多くは迅速な且つ信頼できる高スループット遺伝子型特定に適していない。それ故に、本発明は好ましくは、血球抗原対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプローブを含むDNAアレイに多重PCRの生成物を接触することの特別の工程を適用する。前記接触することは、前記増幅のオリゴヌクレオチド生成物の変性後(例えば熱によって)、及びアレイにおける対応するプローブへのこれらの生成物のハイブリダイゼーションに適した条件下で行われる。それらを該プローブに接触する前に、該増幅の生成物の精製は必要でなく、そして通常省略されるだろう。
プローブ
プローブはヌクレオチド多型の部位を含むオリゴヌクレオチドである。それによって、それらは対立遺伝子特異的である。それらの長さは、たった8又は10ヌクレオチドから数百のヌクレオチドまで変化しうるけれども、15〜40ヌクレオチド、より好ましくは16又は17〜29又は30ヌクレオチドの長さを有するプローブを使用することが本発明において好ましい。好ましくは、全てのプローブは、類似のTm値、特に55〜75℃の範囲で、より好ましくは60〜70℃の範囲で、又は特に60〜65℃の範囲を有する。
原則的に、各血球抗原の各対立遺伝子のためのたった1つのプローブを使用することができるけれども、本発明は各血球抗原の各対立遺伝子のための幾つかのプローブを適用し、それによって該方法の信頼性を増加させる。本発明に従うと、該アレイは、各血球抗原の各対立遺伝子について、少なくとも2つ、好ましくは少なくとも5つの異なるセンスプローブと、少なくとも2つ、好ましくは少なくとも5つのアンチセンスプローブとを含み、それらの各々はヌクレオチド多型の部位をカバーするが、種々の位置でカバーする。好ましくは、これらの位置は、オリゴの中心内又は近くである。
プライマーの血球抗原特異的部分について上記されたように、適切な血球抗原対立遺伝子特異的プローブを設計するための様々なソフトウェア製品が入手可能である(特に、ソフトウェア製品Primer3)。
好ましいプローブのリストは下記を含む(SNPが強調されている):
Figure 2007530073
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Figure 2007530073
Rhesus BigC−イントロン2-特異的−挿入(insert)−ネガティブ−対立遺伝子:
BigC-イントロン2-特異的−挿入が存在する場合、該PCRの設定は、PCR生成物が形成のみされるだろう方法で選択される。(バックグラウンド差し引きのために使用される)アンチタグが、遺伝子型特定のための割合を計算するために使用される。
Figure 2007530073
Figure 2007530073
Rhesus RHD−ネガティブ−対立遺伝子:
RHD遺伝子が存在する場合、該PCRの設定は、PCR生成物が形成のみされるだろう方法で選択される。(バックグラウンド差し引きのために使用される)アンチタグが、遺伝子型特定のための割合を計算するために使用される。
Figure 2007530073
Rhesusr’s−ネガティブ−対立遺伝子:
r’s遺伝子が存在する場合、該PCRの設定は、PCR生成物が形成のみされるだろう方法で選択される。(バックグラウンド差し引きのために使用される)アンチタグが、遺伝子型特定のための割合を計算するために使用される。
Rhesus DVI−対立遺伝子:
通常のRHD遺伝子が存在する場合、該PCRの設定は、PCR生成物が形成のみされるだろう方法で選択される。(バックグラウンド差し引きのために使用される)アンチタグが、遺伝子型特定のための割合を計算するために使用される。
Figure 2007530073
Figure 2007530073
入手可能なソフトウェアプログラムを使用して、当業者は他の血球抗原対立遺伝子のためのプローブを設計することは可能だろう。
該DNAアレイは、例えばたった72個の異なるプローブを含む制限されたアレイであってもよいが、好ましくは、それは、上記リストに示された全てのプローブを実質的に含む。
アレイ支持体へのプローブの結合を容易にし、そして増幅生成物への十分なアクセスを可能にするために、該プローブオリゴは通常、該支持体へ結合するために、好ましくはオリゴの5’末端に、リンカー分子及び反応性基を用意される。これの全ては当業者に周知であり、そして実施例によってのみ、適切なリンカーがC6(ヘキサメチレン、すなわち-(CH2)6-)であり及び適切な反応性基がアミノであることが述べられている。
アレイ支持体
プローブは、それらが化学的手段によってそれらに通常付けられるところの適切な支持体上に配置される。該支持体は、ガラススライド又は何らかの他の適切な支持体、例えばプラスチック、シリコン又は多孔質金属酸化物でありうる。通常、該支持体は、オリゴの結合を改善するために事前処理されるだろう(例えば、ポリ−L−リシン、アミノシラン、アルデヒド又はエポキシでコーティングすることによって事前処理される)。該プローブの結合を達成するために、様々な技術、例えばUV照射、非特異的静電気吸収、カルボジイミド(EDC)化学などを使用して5’アミノ基又はフォスフェート基を介した共有付着が使用されうる。
非特異的ハイブリダイゼーションを避けるために、当業者に周知であるようにアレイ支持体上でプローブを運ぶ該アレイ支持体をハイブリダイゼーション溶液とインキュベーションすることが通常好ましいだろう。そして、ハイブリダイゼーションのためのプローブを用意するために、それらを、例えば約80℃以上で加熱することによって変性することが好ましいだろう。
対照
バックグラウンドについて修正を可能にするために、ドナーのDNAに生じない配列を有し且つハイブリダイゼーションによって増幅生成物に結合しないと予想されうる幾つかのプローブを含むことが好ましい。対立遺伝子特異的プローブスポットについて測定された信号は、これらバックグラウンド対照スポットについて測定された信号を差し引くことによって修正されうる。そのようなバックグラウンド修正プローブ又はアンチタグの適切な例は、下記プローブa3、a9、al7、a23、a27、a33、a35、a38、a42およびa43である:
Figure 2007530073
さらに、少なくとも1つのポジティブ対照プローブを含むことが賢明でありうる。このプローブは、該増幅の生成物に追加された、ラベル付けされたポジティブオリゴマーの相補体であるべきである。例えば、ポジティブ対照プローブは、下記オリゴCS05:
Figure 2007530073
でありうり、それは、混合物がDNAアレイ上に施与される前に増幅生成物の混合物に添加されるそのラベル付けされた相補体catgagctagaagtcaggacにハイブリダイゼーションすることが可能である。
ハイブリダイゼーション対照
DNAアレイにおけるプローブへの増幅の生成物のハイブリダイゼーションは、50〜65℃の間、好ましくは約56℃の温度で、十分な時間、例えば15分〜10時間、より好ましくは30分〜4時間、通常実行される。
アレイ構成
アレイの構成は、完全に任意である。通常、1つのアレイ支持体は、同一でありうる(好ましい)又は互いに異なりうる幾つかのブロック中に存在する多くのスポットを運ぶだろう。各スポットは1つのプローブを含み、そして類似のプローブが出来るだけ互いに離れているようにスポットされることが好ましい。各ブロックが、夫々の対立遺伝子特異的プローブの1つのスポット、そしてさらに幾つかの対照スポットを含む。従って、1つのブロックは、合計134個のスポット中、128個のアレイ特異的スポット、5個のバックグラウンド対照及び1つのポジティブ対照を含みうる。
蛍光信号の測定
あるスポットへのラベル付けされた増幅生成物の結合は、これらスポットによって放射された蛍光信号に基づいて決定される。該信号は、光電子増倍管、スキャンニングレーザーシステム又は当業者に知られている任意の他の装置及び技術を用いて測定されうる。
生じたデータの評価
DNAのドナーの血球抗原遺伝子型に関して、生じたデータを評価するために、蛍光信号強度が、Genepix Pro 5.0(Axon Instruments Inc. )を使用して、例えばエクセルにおいてさらに解析されうる信号値に変換されうる。
実施例
下記実施例では、本発明を何らかの方法で制限することなしに本発明を説明するためにのみ供され、特定の多重PCR及び対立遺伝子特異的プローブのDNAマイクロアレイの該組み合わせによって血球抗原を遺伝子型特定する概念が、2対立遺伝子ヒト血小板抗原システムHPA-1〜5及びGovについて実施例1で試験される。ブラインドパネルの58個のドナーサンプルがこれら6つのHPA系について遺伝子型特定され、そしてたった1個の不一致が1つのHPA系において見つかった。該不一致は、スコアリング評価基準を調節し、そして新規なフォーマットを有効にすることによって克服されうる。次に、実施例2において、本発明の多重PCRは、表2の全てのプライマーと一緒に十分作用したことが示された。
ポリリシンコーティングされたガラススライド上にスポットされたプローブの配列及びTm値が、表1に示される。HPA-3及び-5のSNPは、GCに富む領域及び貧弱な領域に夫々配置される。それ故に、これらプローブは、他のオリゴヌクレオチドよりもより短く又はより長く、且つ60〜65℃範囲外のTm値を有する。0.4 M NaHCO3 (pH 9.4)中に50μMの濃度で溶解された該プローブは、16 SMP 3 Microspotting pins(Telechem)を用いて供されるOmnigrid100(商標)microarrayer(Genemachines)によって、ポリ−L−リシンコーティングされたガラススライド上にスポットされた。各ガラススライドは、128個の対立遺伝子特異的プローブ、5個のバックグランド対照及びポジティブ対照CS05に対応する134個のスポットの48ブロックを含む。類似のプローブが互いに出来るだけ離れるようにスポットされた。DNAは、250mJ/cm2でUV照射によって架橋化された(Stratalinker model 1800 UV Illuminator、Stratagene)。非特異的ハイブリダイゼーションを防ぐために、該スライドは、65℃で、30分間、100μlのプレハイブリダーゼーション溶液[400 ng/μ1酵母tRNA (Roche)、400ng/μlニシン精子DNA (Gibco BRL)、5x Denhardt's溶液、3.2x SSC及び 0.4% SDS]を用いてインキュベーションされた。ハイブリダイゼーションの前に、プレハイブリダイゼーション混合物を含む該スライドは、スポットされたDNAを変性するために、80℃、2分間インキュベーションされた。プレハイブリダイゼーション後、該スライドは、室温で5分間、2x SSCで2回洗浄され、そして70%(2回)、90%及び100%エタノールの順で夫々5分間脱水された。
たった6個の血小板抗原のための多重PCRが、5 nMの各HPA及びgovプライマー(7.5 nMの各HPA-3プライマー)及び1.2μMの各Cy5ラベル付けされたユニバーサルプライマーを使用して実行された。さらに、該多重PCRは、実施例2において多重PCRについて記載されているように実行された。ハイブリダイゼーション反応のために、チャンバーがPastinen等(2000年)によって記載されているように作られた。シリコンゴムグリッドが、ガラススライドを24個の異なる区画に分割するために使用された。スライドが予熱(65℃で75分間)された間に、40μlの多重PCR生成物が95℃で5分間変性され、氷上におかれ、そして120μlの氷で冷やされたハイブリダイゼーション溶液[CS05のCy5ラベル付けされた2 ngの相補体(5'-catgagctagaagtcaggac-3')及び4x SSC]が添加された。ハイブリダイゼーションのために、この混合物の80μlがアレイ当たりに添加され、そして3時間半の間、56℃でインキュベーションされた。次に、スライドが、600mlの3x SSC中のハイブリダイゼーションホルダーから持ち上げられ、そして50℃で2x SSC/0.1% SDSを用いて2回、そして室温で0.2x SSCを用いて2回、夫々5分間洗浄された。ガラススライドは、5分間、800rpmで遠心分離によって乾かされ、そして10μm解像度でAgilentG2565BAマイクロスキャナーアレイにおいてスキャンされた。光電子増倍管電圧は、100%に常に設定された。6個の異なるドナーのPCR生成物が、図3に示されるように、スライド当たり解析された。Genepix解析後、得られたデータはExcelに変換された。既知のHPA型を有する12個のドナーサンプルのパネルが、HPAスコアリング基準を定義するために使用された。表3は、スコアリング基準をリストする。ネガティブ対照(C)の中央信号強度Fmedが平均化され、そしてこのバックグランド値が3回プラスされ、その標準偏差が各オリゴの中央強度Fmedから差し引かれ、表3の第3カラムに見られるように閾値Fthを与えた。Fthが、両方の一致した(対立遺伝子a)及び一致しない(対立遺伝子b)プローブについてネガティブの値を示した場合、該プライマー対は、遺伝子型特定結果について除外された。遺伝子型特定のために、1つのセットにおける2つのオリゴヌクレオチド(1つは対立遺伝子aから及び他は対立遺伝子bから)の強度の比が計算された。該比は、第6カラムにおける両方のアレイについてのFmed-Fbg強度の合計に対するa−対立遺伝子についてのFmed-Fbg強度の計算だった。この式a/(a+b)はまた、Hinds等(2004年)によって記載されている。原則的に、これら比は、aa、ab又はbb遺伝子型について1.0、0.5又は0.0に近い値をとるべきである。ポジティブのFmed-Fbg値のみが使用され、それ故にネガティブ値が第5カラムにおいて1に設定された。次に、該比は、第7カラムにおいて遺伝子型に変換された。HPA-1、-2、-4及び-5について、約0.75より上の比値は、aaと型特定され、0.25より下はbbと型特定され及び0.35〜0.65の間はabと型特定された。a-対立遺伝子を表すプローブへのPCRフラグメントの高結合のために、HPA-3及びGovについての基準はそれぞれ、aaについて0.95及び0.8、bbについて0.45及び0.35、並びにabについて0.55〜0.85の間及び0.45〜0.7の間に調節された。最頻繁遺伝子型が第7カラムにオレンジに色づけされた。これは、すべての血液グループ、全てのブロック及び全てのサンプルについて行われた。12個のドナーのサンプルが、遺伝子型を正確に予想したプローブセットを受け入れるために使用された。最終スコアリングのために使用された基準として:同型接合体遺伝子型が予想された場合、使用されたプローブセットの50%は遺伝子型を予想し、及び異型接合体遺伝子型が予想された場合(HPA-3について30%)、使用されたプローブセットの40%は遺伝子型を予想するべきである。これら基準を使用して、58個のサンプルのブラインドパネルが遺伝子型特定された。それらのうちの9個の結果が、表4に示される。全58個のサンプルの遺伝子型が、表5にリストされる。56個のサンプルの遺伝子型が、現在の基準を用いてスコア付けされうる。1つのサンプルのみに、その既知の遺伝子型と異なる結果が得られた。この場合、表6に示されているように、プローブの33.3%がHPA-3bb遺伝子型を示し、及び37.5%がHPA-3ab遺伝子型を示した。スコアリング基準の調節は、型特定結果の完全な一致をもたらした。
プライマー混合物は、表2にリスとされたプライマーを用いて構築された。該PCR混合物におけるプライマー濃度がまた、表2にリストされる。Qiagen多重キットが、多重PCRのために使用された。多重PCRでは、アニール温度がPCRの間変更されず、そして2つの蛍光ラベル付けされたユニバーサルプライマーが使用された。より詳細には、最初に、該PCR混合物は非常に低い量のキメラプライマー(5 nM)及び蛍光ラベル受けされた過剰のユニバーサルプライマー(キメラプライマー当たり0.2μMの各ユニバーサルプライマー)を含む。該PCRの温度プロフィルは、95℃、15秒で開始され、引き続き94℃で30秒間、57℃で90秒間、72℃で90秒間の45サイクル、そして該プロトコルは72℃、10分間での最終多重化工程で終了した。PCR生成物の非常に少ない量が最初の増幅サイクルの間に増幅されるが、図1における8%アクリルアミドゲル上で見られうるような下記サイクル中のユニバーサルMAPHプライマーによってテンプレートとして使用されるために十分である。MAPHプライマーの5’末端に蛍光ラベルCy5を該MAPHプライマーにタグ付けることによって、たった2つの蛍光ラベル付けされたプライマーが、PCR生成物を有効にラベル付けするために必要である。White等(2002年)によって記載されているように、多重PCR生成物のより良い識別が、ABI 3700キャピラリー・シーケンサー(Applied Biossystems)上で可視化されうる(この場合、MAPH-revのみが蛍光(FAM)ラベル付けされる)。全ての設計されたPCRプライマーを有する多重PCRは、図2におけるクロマトグラムに示されるようなピークの予想されたパターンを生じた。これは、全ての遺伝子フラグメントが同様の収率で増幅されたことを意味する。
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19個の血液グループ抗原の多重PCRの結果を示す図である。 19個の血液グループ抗原の多重PCRからの、ABI毛細管シーケンサーを用いて得られたパターンを示す図である。 6個のドナーサンプルのハイブリダイゼーションのスキャン結果を示す図である。

Claims (23)

  1. 血球抗原を遺伝子型特定する方法であって、哺乳動物種の個体からのDNAを多重ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に付して、前記血球抗原のヌクレオチド多型の部位を含む少なくとも2つの異なる血球抗原の遺伝子座の領域を増幅し且つ検出可能にラベル付けすること、そしてこのようにして増幅され且つラベル付けされたDNAフラグメントを使用して前記血球抗原のそれぞれについて遺伝子型を決定することを含み、前記多重PCRは、遺伝子型特定されるべき各血球抗原のための少なくとも1つの対の血球抗原特異的キメラプライマーと、少なくとも1つの検出可能にラベル付けされたユニバーサルプライマーとの使用を含み、前記少なくとも1つのユニバーサルプライマーは前記哺乳動物種のDNAにおいて生じないユニーク配列を有し、各キメラプライマー対は左キメラプライマーと右キメラプライマーとを含み、それらの夫々は3’末端に血球抗原特異的部分及び5’末端にユニバーサル部分を含み、前記キメラプライマーの前記ユニバーサル部分の塩基配列は前記少なくとも1つのユニバーサルプライマーの塩基配列に対応し、前記キメラプライマー対の前記血球抗原特異的部分は前記血球抗原のヌクレオチド多型の部位を含む血球抗原の遺伝子座の領域を囲む、前記方法。
  2. 前記少なくとも1つの検出可能にラベル付けされたユニバーサルプライマーは、各キメラプライマーのモル量の少なくとも100倍、より好ましくは少なくとも200倍であるモル量で使用される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記哺乳動物種の前記DNAにおいて生じないユニーク配列を有する検出可能にラベル付けされたユニバーサルプライマーの対が使用され、各キメラプライマー対について前記キメラプライマー対の一つのメンバーの前記ユニバーサル部分の前記塩基配列が前記ユニバーサルプライマー対の一つのメンバーの前記塩基配列に対応し、前記キメラプライマー対の他のメンバーの前記ユニバーサル部分の前記塩基配列が前記ユニバーサルプライマーの前記他のメンバーの前記塩基配列に対応する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記ユニバーサルプライマーの一つが塩基配列
    Figure 2007530073
    を有し、及び他のユニバーサルプライマーが塩基配列
    Figure 2007530073
    を有する、請求項3に記載の方法。
  5. 各ユニバーサルプライマーが、その5’末端で、蛍光ラベル、好ましくはCy5を保持する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記哺乳動物種がヒトであり、前記DNAがゲノムDNAであり、そして前記血球抗原は、
    Figure 2007530073
    からなる群から選択される少なくとも2つの、好ましくは全てのメンバーを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記キメラプライマーは、
    Figure 2007530073
    Figure 2007530073
    Figure 2007530073
    からなる群から選択される少なくとも2つの、好ましくは実質的に全ての対を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記多重PCRにおいて使用されるDNAポリメラーゼがTaqポリメラーゼ又は類似の熱耐性ポリメラーゼであり、前記多重PCRの各サイクルは90〜98℃の温度で15〜60秒(好ましくは約94℃で約30秒)の熱変性工程、54〜60℃の温度で60〜120秒(好ましくは約57℃で約90秒)のアニーリング工程、そして68〜76℃の温度で60〜120秒(好ましくは約72℃で約90秒)のプライマー伸張工程を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記多重PCRが、50μlの反応容積に基づき、前記個体からの約100ngのゲノムDNA、約5nMの各キメラプライマー、キメラプライマー対当たり約0.2μMの検出可能にラベル付けされた各ユニバーサルプライマー、及び約25μlの2×MasterMixを含むバッファー、dNTP並びにDNAポリメラーゼを使用する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 多重PCR増幅の生成物を変性後、DNAアレイに含まれる又は任意の他の形状(例えば、ビーズ上に支持される)で存在する血球抗原対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプローブにハイブリダイズし、そしてハイブリダイゼーションパターンを解析することによって、前記血球抗原の夫々についての遺伝子型が決定される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 対立遺伝子特異的プローブが15〜40ヌクレオチド、好ましくは17〜30ヌクレオチドの長さを有する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記アレイは、血球抗原の各対立遺伝子について、少なくとも2個、好ましくは少なくとも5個の異なるセンスプローブ及び少なくとも2個、好ましくは少なくとも5個の異なるアンチセンスプローブを含み、それらの夫々はヌクレオチド多形の部位を(しかし種々の位置で)カバーする、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 前記アレイが、
    Figure 2007530073
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    からなる群から選択される少なくとも72個の異なるプローブ、好ましくは実質的に全てのプローブを含む、請求項11に記載の方法。
  14. 前記オリゴヌクレオチドプローブは、アレイ支持体、好ましくはポリ−L−リシンコートされたグラススライドへの付着のために、それらの5’末端にリンカー、好ましくは−(CH−残基及び反応性基、好ましくはアミノ基を含む、請求項10〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記アレイが、バックグラウンド除去を可能にするために前記哺乳動物の前記DNAにおいて生じない配列を有する1以上のオリゴヌクレオチドを有する1以上のオリゴヌクレオチドであって、好ましくは
    Figure 2007530073
    からなる群から好ましくは選択されたもの、を含む、請求項10〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記アレイが1以上のポジティブハイブリダイゼーション対照、好ましくは、
    Figure 2007530073
    を含み、及びその検出可能にラベル付けされた補体が多重PCR増幅の前記生成物に添加される、請求項10〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記プローブは、前記多重PCR増幅の前記生成物を添加する前に、プレハイブリダイゼーション及びDNA変性処理に付される、請求項10〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記多重PCR増幅の前記変性された生成物は、予備精製なしに前記DNAアレイに適用される、請求項10〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 各血球抗原について、前記対立遺伝子の夫々のためのシグナル強度の比が遺伝子型を割り当てるために使用される、請求項10〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法によって血球抗原を遺伝子型特定するためのキットであって、遺伝子型特定されるべき各血球抗原のための血球抗原特異的キメラプライマーの1つの対、及び少なくとも1つの検出可能にラベル付けされたユニバーサルプライマー、好ましくは請求項1〜7のいずれか一項に定義された検出可能にラベル付けされたユニバーサルプライマーの1つの対を含む、前記キット。
  21. 請求項10〜15のいずれか一項に定義されたDNAアレイをさらに含む、請求項20に記載のキット。
  22. 多重PCRにおいて有用な血球抗原特異的キメラプライマー対のセットであって、請求項7に定義された群から選択される少なくとも2個の、好ましくは実質的に全てのプライマー対を含む、前記セット。
  23. 血球抗原を遺伝子型特定するために有用な血球抗原対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプローブのセットであって、請求項13に定義された群から選択される少なくとも72個の異なるプローブ、好ましくは実質的に全てのプローブを含む、前記セット。
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