JP2007308683A - エポキシ樹脂硬化剤、エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂硬化物及びそれを用いた光学部材 - Google Patents

エポキシ樹脂硬化剤、エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂硬化物及びそれを用いた光学部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2007308683A
JP2007308683A JP2007023140A JP2007023140A JP2007308683A JP 2007308683 A JP2007308683 A JP 2007308683A JP 2007023140 A JP2007023140 A JP 2007023140A JP 2007023140 A JP2007023140 A JP 2007023140A JP 2007308683 A JP2007308683 A JP 2007308683A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
curing agent
acid anhydride
polyester polyol
agent composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007023140A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeo Tomiyama
健男 富山
Akihiro Yoshida
明弘 吉田
Minoru Suzuki
実 鈴木
Ryusuke Tanaka
龍介 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP2007023140A priority Critical patent/JP2007308683A/ja
Publication of JP2007308683A publication Critical patent/JP2007308683A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

【課題】エポキシ樹脂、特に脂環式構造を有するエポキシ樹脂と共に混合することで、硬化物の耐熱性と光学的透明性に優れ、なおかつ破断靭性と耐クラック性にも優れるエポキシ樹脂組成物を製造することが可能なエポキシ樹脂硬化剤組成物、およびこれを用いたエポキシ樹脂組成物、ならびにその硬化物を用いた光学部材を提供することをその目的とする。
【解決手段】酸無水物及びポリエステルポリオールの混合物を含むエポキシ樹脂硬化剤組成物であって、混合物中のポリエステルポリオールの水酸基当量/酸無水物の酸無水物基当量が0.3以下で、かつ相溶して均一透明であることを特徴とするエポキシ樹脂硬化剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬化物の破断靭性が大きく、耐クラック性に優れるエポキシ樹脂組成物を製造する上で有用な酸無水物系エポキシ樹脂硬化剤、およびこれを含むエポキシ樹脂組成物、ならびにその硬化物を用いた、透明基板、レンズ、接着剤、光導波路、発光ダイオード(LED)、フォトトランジスタ、フォトダイオード、固体撮像素子等の光半導体素子用途に好適な光学部材に関する。
発光ダイオード、フォトトランジスタ、フォトダイオード、固体撮像素子等の光半導体素子の封止樹脂としては、電子基板等への実装プロセスや高温動作下での耐熱性や機械特性が求められ、エポキシ系樹脂がよく用いられていた。一般に、ビスフェノールAジグリシジルエーテル型を中心とした芳香族エポキシ樹脂は、これら耐熱、機械特性のバランスに優れ、比較的安価なことから従来から光半導体素子の封止樹脂として用いられてきた。
しかし、近年、光・電子機器分野でも高強度のレーザ光や青色光や近紫外光の利用が広がり、従来以上に透明性、耐熱性、耐光性に優れた樹脂が求められている。ビスフェノールAジグリシジルエーテル型を中心とした芳香族エポキシ樹脂は、可視域での透明性は高いが、芳香族構造を主鎖骨格に有するために近紫外領域に光吸収帯があり、青〜近紫外線の照射で容易に着色するという問題点がある。
そこで、近年では、特許文献1、2、非特許文献1に見られるように、芳香族エポキシ樹脂の代わりに、青〜近紫外線域において着色し難く、高い透明性を有する、脂環式(水添)ビスフェノールAジグリシジルエーテルや3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートのような脂環式構造を有する脂環式エポキシ樹脂が用いられている。
しかし、脂環式エポキシ樹脂硬化物は、嵩高い分子構造を有するため破断靭性が小さいという欠点がある。破断靭性が小さいと温度サイクル試験や衝撃試験で硬化物にクラックが生じ易くなってしまう。
一般に、エポキシ樹脂硬化物の破断靭性や可とう性を向上させる手法として、エポキシモノマー又はオリゴマーと硬化剤から成る樹脂組成物に、2価アルコールであるグリコール類、ポリエステル類、シリコーン類、ポリブタジエンやブタジエン−アクリル共重合体等のエラストマーなどを可とう化剤や変性剤として添加することが知られている。
しかしながら、エチレングリコールやプロピレングリコール等のグリコール類や脂肪族ポリオール、ポリエーテルポリオールの添加は、エポキシ樹脂硬化物に可とう性、破断靭性を付与すると同時に、ガラス転移温度の低下を引き起こすため、添加量が著しく制限されてしまい、それゆえ、十分な可とう性、破断靭性を付与できるとは言い難い。一方、ポリエステル類、シリコーン類、ポリブタジエンやブタジエン−アクリル共重合体等のエラストマーは、エポキシとの相溶性に劣り、透明性が得られなくなり、透明性が得られた場合でもポリエーテルポリオールと同様にガラス転移温度の低下を伴い、耐熱性に問題があった。
また、脂環式エポキシ樹脂の可とう性や破断靭性を向上させる手法として、エポキシ樹脂−酸無水物硬化系に低弾性アクリレートを導入したアクリレート変性エポキシ樹脂を適用することが、非特許文献2に報告されている。しかし、この系も破断靭性は向上するものの、エポキシ樹脂相とアクリレート樹脂相の相分離構造となり透明性が得られず、また、ガラス転移温度の大幅な低下が伴う。したがって、ガラス転移温度や光学的透明性を維持したまま、可とう性と破断靭性を向上させた、光学部材に好適な樹脂組成物が望まれている。
特開2003−171439号公報 特開2004−75894号公報 「日本接着学会誌」Vol.39,N0.11(2003)p410−415 「ネットワークポリマ」Vol.24,N0.2(2003)p16−23
本発明は、エポキシ樹脂、特に脂環式構造を有するエポキシ樹脂と共に混合することで、硬化物の耐熱性と光学的透明性に優れ、なおかつ破断靭性と耐クラック性にも優れるエポキシ樹脂組成物を製造することが可能なエポキシ樹脂硬化剤組成物、およびこれを用いたエポキシ樹脂組成物、ならびにその硬化物を用いた光学部材を提供することをその目的とする。
本発明は、下記(1)〜(9)に記載の事項をその特徴とするものである。
(1)酸無水物及びポリエステルポリオールの混合物を含むエポキシ樹脂硬化剤組成物であって、混合物中のポリエステルポリオールの水酸基当量/酸無水物の酸無水物基当量が0.3以下で、かつ相溶して均一透明であることを特徴とするエポキシ樹脂硬化剤組成物。
(2)前記ポリエステルポリオールが2官能以上のポリカプロラクトンポリオールであり、前記酸無水物がメチルヘキサヒドロ無水フタル酸又は水素化メチルナジック酸無水物であることを特徴とする上記(1)記載のエポキシ樹脂硬化剤組成物。
(3)前記2官能以上のポリカプロラクトンポリオールの分子量が1000以下であり、かつその水酸基価が100(KOH・mg/g)以上であることを特徴とする上記(2)記載のエポキシ樹脂硬化剤組成物。
(4)更にヒンダード型フェノール系酸化防止剤またはイオウ系酸化防止剤を含有してなることを特徴とする上記(1)〜(3)いずれかに記載のエポキシ樹脂硬化剤組成物。
(5)上記(1)〜(4)いずれかに記載のエポキシ樹脂硬化剤組成物(硬化剤成分)を含むA液と、エポキシ樹脂成分を含むB液からなることを特徴とする2液タイプのエポキシ樹脂組成物。
(6)前記エポキシ樹脂成分が、脂環式構造を有するエポキシ樹脂または脂環式構造を有するエポキシ基含有モノマーもしくはオリゴマーを含むことを特徴とする上記(5)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(7)上記(1)〜(4)いずれかに記載のエポキシ樹脂硬化剤組成物と、エポキシ樹脂成分とを混合、熱硬化してなることを特徴とするエポキシ樹脂硬化物。
(8)前記エポキシ樹脂成分が、脂環式構造を有するエポキシ樹脂または脂環式構造を有するエポキシ基含有モノマーもしくはオリゴマーを含むことを特徴とする上記(7)に記載のエポキシ樹脂硬化物。
(9)上記(5)または(6)に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させてなることを特徴とする光学部材。
本発明によれば、エポキシ樹脂、特に脂環式構造を有するエポキシ樹脂と共に混合することで、硬化物の耐熱性と光学的透明性に優れ、なおかつ破断靭性と耐クラック性にも優れるエポキシ樹脂組成物を製造することが可能なエポキシ樹脂硬化剤組成物を提供することが可能となる。
また、本発明のエポキシ樹脂硬化剤組成物は、上記特性の他に、保存安定性にも優れ、光半導体用封止樹脂の硬化剤として好適である。
さらに、本発明のエポキシ樹脂硬化剤組成物を用いたエポキシ樹脂組成物の硬化物は、これを光学部材として適用することで光学素子の寿命や信頼性を向上させることが可能であり、透明基板、レンズ、接着剤、光導波路、発光ダイオード(LED)、フォトトランジスタ、フォトダイオード、固体撮像素子等の光半導体素子用途に特に好適である。
本発明のエポキシ樹脂硬化剤組成物は、酸無水物及びポリエステルポリオールの混合物を含むことをその特徴とするものである。なお、以下では、エポキシ樹脂硬化剤組成物を、エポキシ樹脂硬化剤またはエポキシ樹脂硬化剤組成物と表す。
本発明のエポキシ樹脂硬化剤組成物に用いるポリエステルポリオールに含まれる水酸基は、エポキシ樹脂中のエポキシ基と酸無水物の反応と同様に酸無水物と反応し、架橋構造を形成すると推定される。このため、ポリエステル類やシリコーン類、エラストマー等を添加する手法と異なり、エポキシ樹脂硬化物のガラス転移温度等の耐熱性を低下させることなく、その可とう性、破断靭性を向上させることができる。また、エチレングリコールのように水酸基を有していても柔軟性を十分付与できない可とう化剤に比べ、少量の配合量で可とう性、破断靭性を効果的に向上させることができる。
本発明における上記ポリエステルポリオールとしては、特に限定されることはないが、2官能以上のポリカプロラクトンポリオールであることが望ましく、例えば、ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオール、4官能以上のポリカプロラクトンポリオール等を用いることができる。液状の酸無水物と混合し液状のエポキシ樹脂硬化剤とする場合は、ポリエステルポリオール自体も液状であることが望ましい。また、これらポリエステルポリオールは1種類のポリエステルポリオールであっても複数種のポリエステルポリオールの混合物であっても良く、更には、従来のグリコール類やポリエステル類、シリコーン類、ポリブタジエンやブタジエン−アクリル共重合体等の可とうか剤や変性剤と併用しても良い。
また、本発明におけるポリエステルポリオールの分子量は、1000以下であることが望ましく、800以下であることがより望ましい。分子量が1000を越えると性状が固形であったり、酸無水物への相溶性や溶解性に劣る問題がある。また、エポキシ樹脂硬化物は、用いるポリエステルポリオールの分子量が大きい程、架橋密度が低くなり、その耐熱性が低下する傾向にあるため、このような観点からも、その分子量は1000以下であることが望ましい。
また、本発明におけるポリエステルポリオールの水酸基価は100(KOH・mg/g)以上であることが望ましい。この水酸基価が100(KOH・mg/g)未満であると、架橋密度が低くなり、エポキシ樹脂硬化物の耐熱性が低下する傾向にある。また、本発明におけるポリエステルポリオールの酸価は小さい方が、エポキシ樹脂硬化物の耐熱着色性に優れることから、2.0(KOH・mg/g)以下であることが望ましい。
本発明における上記硬化剤としては、特に限定されないが、25℃で液状の酸無水物、例えば、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルナジック酸無水物、水素化メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸等が挙げられ、中でも脂環式酸無水物が好ましく、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、水素化メチルナジック酸無水物が特に好ましい。これら酸無水物は単独もしくは複数の混合物として用いても良く、例えば、3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸と、4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物等であってもよい。
また、本発明のエポキシ樹脂硬化剤組成物には、酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、ヒンダード型フェノール系酸化防止剤やイオウ系酸化防止剤等を用いることができ、好ましくは、ヒンダード型フェノール系酸化防止剤、またはヒンダード型フェノール系酸化防止剤とイオウ系酸化防止剤の併用である。
上記ヒンダード型フェノール系酸化防止剤としては、例えば、3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニル}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)等が挙げられ、特に3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニル}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンが好ましい。また、上記イオウ系酸化防止剤としては、例えば、テトラキス(3−ラウリルチオプロピオン酸)ペンタエリスリチル、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオン酸、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオン酸、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオン酸等が挙げられ、特にテトラキス(3−ラウリルチオプロピオン酸)ペンタエリスリチルが好ましい。
また、上記ポリエステルポリオール及び酸無水物の混合物中におけるポリエステルポリオールの水酸基当量/酸無水物の酸無水物基当量は、0.3以下であることが好ましく、また、これらが相溶して均一透明になることが好ましい。この当量比が0.3より大きいと、全エポキシ樹脂硬化剤中のポリエステルポリオール成分比が大きくなり過ぎるため、耐熱性が低下する恐れがある。一方、当量比が0.01以下であるとポリエステルポリオールの添加による可とう性付与の効果が少ないので好ましくない。
本発明におけるエポキシ樹脂組成物は、少なくとも本発明のエポキシ樹脂硬化剤組成物とエポキシ樹脂成分を含むものであり、好ましくは、当該エポキシ樹脂硬化剤組成物を含むA液と、エポキシ樹脂またはエポキシ基含有モノマーやエポキシ基含有オリゴマー等のエポキシ樹脂成分を含むB液からなる2液タイプのエポキシ樹脂組成物である。また、エポキシ樹脂成分と酸無水物、ポリエステルポリオールの硬化反応を促進するために、硬化促進剤を併用することが望ましく、硬化促進剤は、A液、B液のどちら側に添加しても構わない。また、上記酸化防止剤をエポキシ樹脂成分側に添加してもよい。
上記エポキシ樹脂成分としては、特に限定されないが、硬化物の耐熱性や耐着色性の観点から、脂環式構造を有するエポキシ樹脂または脂環式構造を有するエポキシ基含有モノマーもしくはオリゴマーを用いることが好ましく、例えば、水添ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールA型エチレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールA型プロピレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビニルシクロヘキセンジエポキサイド等の脂環式構造を有するエポキシ基含有モノマーやオリゴマ−、トリグリシジルイソシアヌレート型等の多官能複素環式エポキシ樹脂、ポリ(エポキシ化シクロヘキセンオキサイド)等の多官能脂環式エポキシ樹脂などを用いることが好ましい。もちろん、これら以外のエポキシ樹脂成分を用いることもでき、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールs型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エチレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル、高分子量エポキシ樹脂等を挙げることができる。上記エポキシ樹脂成分は、単独でも複数の混合物であっても良く、硬化物の耐熱性や耐着色性を鑑み、最適な配合を決めることが好ましい。
また、上記硬化促進剤としては、特に限定されないが、例えば、4級ホスホニウム塩系、4級アンモニウム塩系、イミダゾール系、DBU脂肪酸塩系、金属キレート系、金属塩系、トリフェニルフォスフィン系等を用いることができる。4級ホスホニウム塩系としては、例えば、テトラブチルホスホニウムジエチルホスホジチオネート、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムブロマイド等を、4級アンモニウム塩系としては、例えば、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等を用いることができる。また、イミダゾール系としては、例えば、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]エチル−s−トリアジン、2−フェニルイミダゾリン等を、DBU脂肪酸塩系としては、例えば、DBU(1,8−ジアザ−ビシクロ−(5,4,0)−ウンデセン−7)の2−エチルヘキサン酸塩を用いることができる。また、金属キレート系としては、例えば、アセトアセテート誘導体を配位子とする金属キレート及びヒドロキシル基、アルコキシ基を含有するケイ素化合物が好ましく、当該金属キレートとしては、中心金属がAl又はZrであるもの、具体的には、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシアセチルアセトネート、ジルコニウムブトキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)等が好ましく、上記アルコキシ基を含有するケイ素化合物としては、例えば、テトラエトキシシラン、トリエトキシメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、エトキシトリメチルシラン、トリエトキシプロピルシラン、トリエトキシヘキシルシラン等を用いることができる。また、金属塩系としては、例えば、オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫等を用いることができる。
また、上記硬化促進剤の配合量は、エポキシ樹脂成分及びエポキシ樹脂硬化剤組成物の総量100重量部に対して0.01〜5重量部とすることが好ましく、0.1〜1重量部とすることが特に好ましい。この配合量が5重量部を超えるとゲル化までの時間が短くなり作業性に劣ったり、硬化物が熱や紫外線によって着色し易くなる傾向にある。一方、0.01重量部未満では硬化促進の効果が少ない傾向にある。
また、本発明のエポキシ樹脂硬化剤組成物と上記エポキシ樹脂成分の配合割合は、エポキシ樹脂硬化剤中のポリエステルポリオールと酸無水物の反応で余剰の酸無水物の酸無水物基当量/エポキシ樹脂成分のエポキシ基当量が0.7〜1.4程度であることが好ましく、0.8〜1.2であることが更に好ましい。この当量比が0.7より小さくても、1.4より大きくても、エポキシ樹脂硬化物のガラス転移温度等の耐熱性、耐熱や耐光着色性が劣る傾向にある。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、上記の成分以外に、ヒンダードアミン系の光安定剤、紫外線吸収剤、無機充填剤、有機充填剤、カップリング剤、重合禁止剤等を添加することができる。また、成形性の観点から離型剤、可塑剤、帯電防止剤、難燃剤等を添加してもよい。これら添加剤は、エポキシ樹脂硬化物の光透過性を確保する観点から液状であることが好ましいが、固形の場合には、用いる波長以下の粒径を有するものとすることが望ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いた硬化物や光学部材は、例えば、本発明のエポキシ樹脂硬化剤組成物を含むA液と、エポキシ樹脂成分を含むB液を所定量で調合し、これらを均一となるまで混合し、さらに、混合して得られたエポキシ樹脂組成物溶液を所望の部分に注型、ポッティングまたは金型へ流し込み、加熱硬化することで製造することができる。なお、混合には、攪拌混合や超音波分散等による方法がある。また、混合後、エポキシ樹脂組成物溶液中に発生した気泡を除くため、減圧によって脱泡することが望ましい。
硬化条件は、各成分の種類、組み合わせ、添加量にもよるが、最終的にエポキシ樹脂成分中のエポキシ基と酸無水物及びポリエステルポリオールの水酸基と酸無水物の両反応が完結する温度、時間であればよく、特に限定されない。好ましくは、60〜150℃で1〜5時間程度である。また、急激な硬化反応により発生する内部応力を低減するために、硬化温度を段階的に昇温することが望ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
(実施例1)
酸無水物としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸(日立化成工業株式会社製、HN−5500F)52.6重量部に、ポリエステルポリオールとして分子量が300で水酸基価540KOH・mg/gのポリカプロラクトントリオール(ダイセル化学工業株式会社製、プラクセル303)4.7重量部を混合し、エポキシ樹脂硬化剤とした(ポリエステルポリオールの水酸基当量/酸無水物の酸無水物基当量=0.15)。さらに、このエポキシ樹脂硬化剤に、エポキシ樹脂として3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル化学工業株式会社製、セロキサイド2021)42.1重量部、硬化促進剤としてテトラブチルホスホニウムジエチルホスホジチオネート(日本化学工業株式会社製、PX−4ET)0.5重量部、ヒンダード型フェノール系酸化防止剤として3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニル}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(住友化学工業株式会社製、GA−80)0.1重量部、イオウ系酸化防止剤としてテトラキス(3−ラウリルチオプロピオン酸)ペンタエリスリチル(住友化学工業株式会社製、TP−D)0.1重量部を混合し、エポキシ樹脂組成物溶液とした。ついで、このエポキシ樹脂組成物溶液を、3mm厚及び1mm厚のシリコーン製のスペーサーをガラス板で挟んだ型の中に流し入れ、80℃/30分、100℃/30分、125℃/1時間、150℃/1時間の条件で硬化させることでエポキシ樹脂組成物の硬化物を作製した。また、このエポキシ樹脂組成物溶液をφ5mm、高さ8.5mmの砲弾型LEDパッケージの樹脂製注型に注型し、銅材に銀メッキを施したリードフレームを挿入し、60℃、80℃、100、125、150℃で各1時間熱硬化させ、砲弾型LEDパッケージを作製した。
(実施例2)
酸無水物としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸(日立化成工業株式会社製、HN−5500F)50.2重量部に、ポリエステルポリオールとして分子量が300で水酸基価540KOH・mg/gのポリカプロラクトントリオール(ダイセル化学工業株式会社製、プラクセル303)9.1重量部を混合し、エポキシ樹脂硬化剤とした(ポリエステルポリオールの水酸基当量/酸無水物の酸無水物基当量=0.30)。さらに、このエポキシ樹脂硬化剤に、エポキシ樹脂として3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル化学工業株式会社製、セロキサイド2021)40.2重量部、硬化促進剤としてテトラブチルホスホニウムジエチルホスホジチオネート(日本化学工業株式会社製、PX−4ET)0.5重量部、ヒンダード型フェノール系酸化防止剤として3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニル}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(住友化学工業株式会社製、GA−80)0.1重量部、イオウ系酸化防止剤としてテトラキス(3−ラウリルチオプロピオン酸)ペンタエリスリチル(住友化学工業株式会社製、TP−D)0.1重量部を混合し、エポキシ樹脂組成物溶液とした。このエポキシ樹脂組成物溶液を用いて実施例1と同様に、3mm厚、1mm厚の硬化物、及びφ5mm、高さ8.5mmの砲弾型LEDパッケージを作製した。
(実施例3)
酸無水物としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸(日立化成工業株式会社製、HN−5500F)50.2重量部に、ポリエステルポリオールとして分子量が1000で水酸基価120KOH・mg/gのポリカプロラクトンジオール(ダイセル化学工業株式会社製、プラクセル210N)9.1重量部を混合し、エポキシ樹脂硬化剤とした(ポリエステルポリオールの水酸基当量/酸無水物の酸無水物基当量=0.06)。さらに、このエポキシ樹脂硬化剤に、エポキシ樹脂として3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル化学工業株式会社製、セロキサイド2021)40.2重量部、硬化促進剤としてテトラブチルホスホニウムジエチルホスホジチオネート(日本化学工業株式会社製、PX−4ET)0.5重量部、ヒンダード型フェノール系酸化防止剤として3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニル}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(住友化学工業株式会社製、GA−80)0.15重量部、イオウ系酸化防止剤としてテトラキス(3−ラウリルチオプロピオン酸)ペンタエリスリチル(住友化学工業株式会社製、TP−D)0.15重量部を混合し、エポキシ樹脂組成物溶液とした。このエポキシ樹脂組成物溶液を用いて実施例1と同様に、3mm厚、1mm厚の硬化物、及びφ5mm、高さ8.5mmの砲弾型LEDパッケージを作製した。
(実施例4)
酸無水物としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸(日立化成工業株式会社製、HN−5500F)50.2重量部に、ポリエステルポリオールとして分子量が550で水酸基価310KOH・mg/gのポリカプロラクトントリオール(ダイセル化学工業株式会社製、プラクセル305)9.1重量部を混合し、エポキシ樹脂硬化剤とした(ポリエステルポリオールの水酸基当量/酸無水物の酸無水物基当量=0.16)。さらに、このエポキシ樹脂硬化剤に、エポキシ樹脂として3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル化学工業株式会社製、セロキサイド2021)40.2重量部、硬化促進剤としてテトラブチルホスホニウムジエチルホスホジチオネート(日本化学工業株式会社製、PX−4ET)0.5重量部、ヒンダード型フェノール系酸化防止剤として3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニル}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(住友化学工業株式会社製、GA−80)0.15重量部、イオウ系酸化防止剤としてテトラキス(3−ラウリルチオプロピオン酸)ペンタエリスリチル(住友化学工業株式会社製、TP−D)0.15重量部を混合し、エポキシ樹脂組成物溶液とした。このエポキシ樹脂組成物溶液を用いて実施例1と同様に、3mm厚、1mm厚の硬化物、及びφ5mm、高さ8.5mmの砲弾型LEDパッケージを作製した。
(比較例1)
酸無水物としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸(日立化成工業株式会社製、HN−5500F)55.2重量部、エポキシ樹脂として3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル化学工業株式会社製、セロキサイド2021)44.2重量部、硬化促進剤としてテトラブチルホスホニウムジエチルホスホジチオネート(日本化学工業株式会社製、PX−4ET)0.6重量部を混合し、エポキシ樹脂組成物溶液とした。このエポキシ樹脂組成物溶液を用いて実施例1と同様に、3mm厚、1mm厚の硬化物、及びφ5mm、高さ8.5mmの砲弾型LEDパッケージを作製した。
(比較例2)
酸無水物としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸(日立化成工業株式会社製、HN−5500F)54.2重量部に、可とう化剤としてエチレングリコール(和光純薬工業株式会社製)2.0重量部を混合し、エポキシ樹脂硬化剤とした。さらに、このエポキシ樹脂硬化剤に、エポキシ樹脂として3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル化学工業株式会社製、セロキサイド2021)43.3重量部、硬化促進剤としてテトラブチルホスホニウムジエチルホスホジチオネート(日本化学工業株式会社製、PX−4ET)0.5重量部を混合し、エポキシ樹脂組成物溶液とした。このエポキシ樹脂組成物溶液を用いて実施例1と同様に、3mm厚、1mm厚の硬化物、及びφ5mm、高さ8.5mmの砲弾型LEDパッケージを作製した。
(比較例3)
酸無水物としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸(日立化成工業株式会社製、HN−5500F)52.6重量部に、可とう化剤としてエチレングリコール(和光純薬工業株式会社製)4.7重量部を混合し、エポキシ樹脂硬化剤とした。さらに、このエポキシ樹脂硬化剤に、エポキシ樹脂として3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル化学工業株式会社製、セロキサイド2021)42.1重量部、硬化促進剤としてテトラブチルホスホニウムジエチルホスホジチオネート(日本化学工業株式会社製、PX−4ET)0.5重量部を混合し、エポキシ樹脂組成物溶液とした。このエポキシ樹脂組成物溶液を用いて実施例1と同様に、3mm厚、1mm厚の硬化物、及びφ5mm、高さ8.5mmの砲弾型LEDパッケージを作製した。
(比較例4)
酸無水物としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸(日立化成工業株式会社製、HN−5500F)50.2重量部に、ポリエステルポリオールとして分子量が1250で水酸基価140KOH・mg/gのポリカプロラクトントリオール(ダイセル化学工業株式会社製、プラクセルL312AL)9.1重量部を混合し、エポキシ樹脂硬化剤とした(ポリエステルポリオールの水酸基当量/酸無水物の酸無水物基当量=0.071)。さらに、このエポキシ樹脂硬化剤に、エポキシ樹脂として3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル化学工業株式会社製、セロキサイド2021)42.1重量部、硬化促進剤としてテトラブチルホスホニウムジエチルホスホジチオネート(日本化学工業株式会社製、PX−4ET)0.5重量部を混合し、エポキシ樹脂組成物溶液とした。このエポキシ樹脂組成物溶液を用いて実施例1と同様に、3mm厚、1mm厚の硬化物、及びφ5mm、高さ8.5mmの砲弾型LEDパッケージを作製しようとしたが、成型できなかった。
上記実施例1〜4、比較例1〜4の配合を纏めて表1、表2に示した。
Figure 2007308683
Figure 2007308683
表1および2中の数字は重量部、A1:分子量が300で水酸基価540KOH・mg/gのポリカプロラクトントリオール、A2:分子量が1000で水酸基価120KOH・mg/gのポリカプロラクトンジオール、A3:分子量が550で水酸基価310KOH・mg/gのポリカプロラクトントリオール、A4:分子量が1250で水酸基価140KOH・mg/gのポリカプロラクトントリオール、B:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、C:テトラブチルホスホニウムジエチルホスホジチオネート、D1:3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニル}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、D2:テトラキス(3−ラウリルチオプロピオン酸)ペンタエリスリチルを示す。
上記実施例、比較例で得られたエポキシ樹脂硬化物について、ガラス転移温度、曲げ強度、破断強度、波長400nmでの光透過率及び黄変度を下記に示す方法により測定した。結果を表3および表4に示す。
ガラス転移温度(Tg)は、3mm厚の樹脂硬化物から3×3×20mmの試験片を切り出し、示差型熱機械分析装置(Rigak製TAS100型)を用い測定した。昇温速度5℃/分の条件で試料の熱膨張を測定し、熱膨張曲線の屈曲点からTgを求めた。
曲げ強度は、3mm厚の樹脂硬化物から3×20×50mmの試験片を切り出し、三点曲げ試験装置(インストロン製5548型)を用いてJIS−K−6911に準拠した3点支持による曲げ試験を行い、下記式(1)から曲げ強度を算出した。なお、支点間距離は24mm、クロスヘッド移動速度は0.5mm/分、測定温度は室温(25℃)で行った。
Figure 2007308683
(式(1)中、σfB:曲げ強度(MPa)、P’:試験片が折れた時の加重(N)、L:支点間距離、W:試験片の幅、h:試験片の厚さ)
破断靭性の指標である破断強度は、幅:6.0mm、厚さ:3.0mm、長さ:50mmの中央に疲労予き裂:3.0mmを入れた試験片を作製し、三点曲げ試験装置(インストロン製5548型)を用いて、3点支持による曲げ試験を行い、そのときの破断加重を求めた。なお、支点間距離は24mm、クロスヘッド移動速度は0.5mm/分、測定温度は室温(25℃)で行った。
光透過率と黄変度は、分光光度計(日立分光光度計V−3310)を用い、1mm厚の試験片で測定した。黄色味を示す黄変度(YI)は測定した透過スペクトルを用い、標準光Cの場合の三刺激値XYZを求め、下記式(2)から求めた。
Figure 2007308683
また、上記実施例、比較例で得られた砲弾型LEDパッケージを、−40℃で30分間、85℃で30分間を1サイクルとする温度サイクル試験装置に投入し、100サイクル後に取り出して、リードフレームのチップ搭載部のカップ先端付近におけるパッケージの微小クラックの有無を顕微鏡で観察した。各々10サンプルを試験し、微小クラック等の不具合が見られた場合を×、微小クラック等の不具合が見られなかった場合を○として評価した。結果を表2および表4に示す。
Figure 2007308683
Figure 2007308683
実施例1〜4の硬化物は、いずれも透明性に優れ、ガラス転移温度が160℃以上で、破断強度も60N以上であり、砲弾型LEDパッケージにクラック等の不具合は見られなかった。一方、比較例1、2の硬化物は、破断強度が小さく、砲弾型LEDパッケージに微小なクラックが見られた。また、比較例3の硬化物は、破断強度は大きいものの、ガラス転移温度が144℃となり、耐熱性の低下が見られた。さらに、比較例4においては、ポリエステルポリオールA4成分が酸無水物に十分に溶解せず、けん濁した状態となり、成型が困難であった。

Claims (9)

  1. 酸無水物及びポリエステルポリオールの混合物を含むエポキシ樹脂硬化剤組成物であって、混合物中のポリエステルポリオールの水酸基当量/酸無水物の酸無水物基当量が0.3以下で、かつ相溶して均一透明であることを特徴とするエポキシ樹脂硬化剤組成物。
  2. 前記ポリエステルポリオールが2官能以上のポリカプロラクトンポリオールであり、前記酸無水物がメチルヘキサヒドロ無水フタル酸又は水素化メチルナジック酸無水物であることを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂硬化剤組成物。
  3. 前記2官能以上のポリカプロラクトンポリオールの分子量が1000以下であり、かつその水酸基価が100(KOH・mg/g)以上であることを特徴とする請求項2記載のエポキシ樹脂硬化剤組成物。
  4. 更にヒンダード型フェノール系酸化防止剤またはイオウ系酸化防止剤を含有してなることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のエポキシ樹脂硬化剤組成物。
  5. 請求項1〜4いずれかに記載のエポキシ樹脂硬化剤組成物(硬化剤成分)を含むA液と、エポキシ樹脂成分を含むB液からなることを特徴とする2液タイプのエポキシ樹脂組成物。
  6. 前記エポキシ樹脂成分が、脂環式構造を有するエポキシ樹脂または脂環式構造を有するエポキシ基含有モノマーもしくはオリゴマーを含むことを特徴とする請求項5に記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 請求項1〜4いずれかに記載のエポキシ樹脂硬化剤組成物と、エポキシ樹脂成分とを混合、熱硬化してなることを特徴とするエポキシ樹脂硬化物。
  8. 前記エポキシ樹脂成分が、脂環式構造を有するエポキシ樹脂または脂環式構造を有するエポキシ基含有モノマーもしくはオリゴマーを含むことを特徴とする請求項7に記載のエポキシ樹脂硬化物。
  9. 請求項5または6に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させてなることを特徴とする光学部材。
JP2007023140A 2006-04-17 2007-02-01 エポキシ樹脂硬化剤、エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂硬化物及びそれを用いた光学部材 Pending JP2007308683A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007023140A JP2007308683A (ja) 2006-04-17 2007-02-01 エポキシ樹脂硬化剤、エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂硬化物及びそれを用いた光学部材

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006113232 2006-04-17
JP2007023140A JP2007308683A (ja) 2006-04-17 2007-02-01 エポキシ樹脂硬化剤、エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂硬化物及びそれを用いた光学部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007308683A true JP2007308683A (ja) 2007-11-29

Family

ID=38841838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007023140A Pending JP2007308683A (ja) 2006-04-17 2007-02-01 エポキシ樹脂硬化剤、エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂硬化物及びそれを用いた光学部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007308683A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011074175A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Sumitomo Bakelite Co Ltd 樹脂組成物、プリプレグ、積層板、多層プリント配線および半導体装置
JP2011153165A (ja) * 2010-01-25 2011-08-11 Nitto Denko Corp 光半導体装置用エポキシ樹脂組成物およびその硬化体、ならびにそれを用いて得られる光半導体装置
WO2012029425A1 (ja) * 2010-09-03 2012-03-08 ダイセル化学工業株式会社 熱硬化性エポキシ樹脂組成物及びその用途
JP2013018888A (ja) * 2011-07-12 2013-01-31 Hitachi Chemical Co Ltd エポキシ樹脂硬化剤、エポキシ樹脂組成物及び光半導体装置
JP2013023545A (ja) * 2011-07-19 2013-02-04 Daicel Corp 硬化性エポキシ樹脂組成物
JP2013147666A (ja) * 2009-03-31 2013-08-01 Hitachi Chemical Co Ltd 電子部品用液状樹脂組成物及び電子部品装置
WO2013180148A1 (ja) * 2012-05-31 2013-12-05 日本化薬株式会社 多価カルボン酸組成物、多価カルボン酸組成物の製造方法、エポキシ樹脂用硬化剤組成物、エポキシ樹脂組成物および硬化物
WO2014061648A1 (ja) 2012-10-15 2014-04-24 株式会社ダイセル 硬化性樹脂組成物及びその硬化物
JP2016108388A (ja) * 2014-12-03 2016-06-20 信越化学工業株式会社 光半導体素子封止用熱硬化性エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置
EP3150650A4 (en) * 2014-05-20 2017-12-06 Daicel Corporation Epoxy resin composition and cured product of same
CN108192293A (zh) * 2009-03-31 2018-06-22 日立化成工业株式会社 电子部件用液体状树脂组合物及电子部件装置
WO2018220934A1 (ja) * 2017-05-29 2018-12-06 京セラ株式会社 エポキシ樹脂組成物、半導体装置および半導体装置の製造方法
CN112079994A (zh) * 2019-06-14 2020-12-15 万华化学集团股份有限公司 一种环氧树脂固化剂组合物及其制备方法,一种环氧树脂组合物
WO2021235480A1 (ja) 2020-05-21 2021-11-25 株式会社ダイセル 回転電機用硬化性エポキシ組成物

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62545A (ja) * 1985-04-17 1987-01-06 ユニオン・カ−バイド・コ−ポレ−シヨン ポリカプロラクトンポリオ−ルとポリエポキシドとのブレンド
JPH01158027A (ja) * 1987-09-30 1989-06-21 Somar Corp 注型に好適なエポキシ樹脂組成物
JPH01272657A (ja) * 1988-04-26 1989-10-31 Sanyo Chem Ind Ltd エポキシ樹脂組成物
JP2003160640A (ja) * 2001-09-14 2003-06-03 Sumitomo Chem Co Ltd 光半導体封止用樹脂組成物
JP2003221490A (ja) * 2002-01-30 2003-08-05 Sumitomo Chem Co Ltd 発光ダイオード封止用樹脂組成物
JP2005306952A (ja) * 2004-04-20 2005-11-04 Japan Epoxy Resin Kk 発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物
WO2006064736A1 (ja) * 2004-12-16 2006-06-22 Daicel Chemical Industries, Ltd. 熱硬化性エポキシ樹脂組成物及びその用途

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62545A (ja) * 1985-04-17 1987-01-06 ユニオン・カ−バイド・コ−ポレ−シヨン ポリカプロラクトンポリオ−ルとポリエポキシドとのブレンド
JPH01158027A (ja) * 1987-09-30 1989-06-21 Somar Corp 注型に好適なエポキシ樹脂組成物
JPH01272657A (ja) * 1988-04-26 1989-10-31 Sanyo Chem Ind Ltd エポキシ樹脂組成物
JP2003160640A (ja) * 2001-09-14 2003-06-03 Sumitomo Chem Co Ltd 光半導体封止用樹脂組成物
JP2003221490A (ja) * 2002-01-30 2003-08-05 Sumitomo Chem Co Ltd 発光ダイオード封止用樹脂組成物
JP2005306952A (ja) * 2004-04-20 2005-11-04 Japan Epoxy Resin Kk 発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物
WO2006064736A1 (ja) * 2004-12-16 2006-06-22 Daicel Chemical Industries, Ltd. 熱硬化性エポキシ樹脂組成物及びその用途

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016074918A (ja) * 2009-03-31 2016-05-12 日立化成株式会社 電子部品用液状樹脂組成物及び電子部品装置
JP2013147666A (ja) * 2009-03-31 2013-08-01 Hitachi Chemical Co Ltd 電子部品用液状樹脂組成物及び電子部品装置
CN108192293A (zh) * 2009-03-31 2018-06-22 日立化成工业株式会社 电子部件用液体状树脂组合物及电子部件装置
JP2017160455A (ja) * 2009-03-31 2017-09-14 日立化成株式会社 電子部品用液状樹脂組成物及び電子部品装置
JP2014240499A (ja) * 2009-03-31 2014-12-25 日立化成株式会社 電子部品用液状樹脂組成物及び電子部品装置
JP2011074175A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Sumitomo Bakelite Co Ltd 樹脂組成物、プリプレグ、積層板、多層プリント配線および半導体装置
JP2011153165A (ja) * 2010-01-25 2011-08-11 Nitto Denko Corp 光半導体装置用エポキシ樹脂組成物およびその硬化体、ならびにそれを用いて得られる光半導体装置
WO2012029425A1 (ja) * 2010-09-03 2012-03-08 ダイセル化学工業株式会社 熱硬化性エポキシ樹脂組成物及びその用途
JP2012052052A (ja) * 2010-09-03 2012-03-15 Daicel Corp 熱硬化性エポキシ樹脂組成物及びその用途
US9169418B2 (en) 2010-09-03 2015-10-27 Daicel Corporation Thermosetting epoxy resin composition and uses thereof
JP2013018888A (ja) * 2011-07-12 2013-01-31 Hitachi Chemical Co Ltd エポキシ樹脂硬化剤、エポキシ樹脂組成物及び光半導体装置
JP2013023545A (ja) * 2011-07-19 2013-02-04 Daicel Corp 硬化性エポキシ樹脂組成物
JPWO2013180148A1 (ja) * 2012-05-31 2016-01-21 日本化薬株式会社 多価カルボン酸組成物、多価カルボン酸組成物の製造方法、エポキシ樹脂用硬化剤組成物、エポキシ樹脂組成物および硬化物
WO2013180148A1 (ja) * 2012-05-31 2013-12-05 日本化薬株式会社 多価カルボン酸組成物、多価カルボン酸組成物の製造方法、エポキシ樹脂用硬化剤組成物、エポキシ樹脂組成物および硬化物
WO2014061648A1 (ja) 2012-10-15 2014-04-24 株式会社ダイセル 硬化性樹脂組成物及びその硬化物
EP3225644A1 (en) 2012-10-15 2017-10-04 Daicel Corporation Curable resin composition, and cured product thereof
EP3150650A4 (en) * 2014-05-20 2017-12-06 Daicel Corporation Epoxy resin composition and cured product of same
US10703856B2 (en) 2014-05-20 2020-07-07 Daicel Corporation Epoxy resin composition and cured product of same
JP2016108388A (ja) * 2014-12-03 2016-06-20 信越化学工業株式会社 光半導体素子封止用熱硬化性エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置
WO2018220934A1 (ja) * 2017-05-29 2018-12-06 京セラ株式会社 エポキシ樹脂組成物、半導体装置および半導体装置の製造方法
CN112079994A (zh) * 2019-06-14 2020-12-15 万华化学集团股份有限公司 一种环氧树脂固化剂组合物及其制备方法,一种环氧树脂组合物
WO2021235480A1 (ja) 2020-05-21 2021-11-25 株式会社ダイセル 回転電機用硬化性エポキシ組成物
KR20230013068A (ko) 2020-05-21 2023-01-26 주식회사 다이셀 회전 전기용 경화성 에폭시 조성물

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007308683A (ja) エポキシ樹脂硬化剤、エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂硬化物及びそれを用いた光学部材
JP5154340B2 (ja) 光半導体封止用樹脂組成物
US7932319B2 (en) Thermosetting resin composition and semiconductor sealing medium
US8779059B2 (en) Optical semiconductor sealing resin composition and optical semiconductor device using same
JP5945537B2 (ja) 光反射用硬化性樹脂組成物及び光半導体装置
JP5918699B2 (ja) 硬化性エポキシ樹脂組成物及びこれを使用した光半導体装置
TWI522414B (zh) 硬化性樹脂組成物及其硬化物
JP6456836B2 (ja) 硬化性樹脂組成物およびその硬化物
TWI753994B (zh) 硬化性環氧樹脂組成物
TWI464192B (zh) An epoxy resin hardener, an epoxy resin composition, a cured product thereof, and an optical semiconductor device
JP2007320974A (ja) 光半導体封止用樹脂組成物
JP6671222B2 (ja) エポキシ樹脂、それを含有するエポキシ樹脂組成物とその硬化物
JP2007314740A (ja) エポキシ樹脂組成物、その硬化物及び光半導体装置
JP6148870B2 (ja) 硬化性樹脂組成物、及び、硬化物
JP2006131867A (ja) 樹脂組成物、及びそれを用いた光学部材とその製造方法
JP2006328189A (ja) 光半導体用樹脂組成物および光半導体装置
JP2006328188A (ja) 光半導体用樹脂組成物および光半導体装置
KR20140009201A (ko) 경화성 에폭시 수지 조성물
JP2013116986A (ja) エポキシ樹脂組成物、光半導体装置、および成形品
JP6319845B2 (ja) 硬化性樹脂組成物およびその硬化物
JP2009102510A (ja) エポキシ樹脂硬化剤、エポキシ樹脂組成物、その硬化物及び光半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100129

A521 Written amendment

Effective date: 20101217

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111020

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20111025

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120605

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130129