JP6148870B2 - 硬化性樹脂組成物、及び、硬化物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、及び、硬化物 Download PDF

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本発明は、硬化性樹脂組成物に関する。より詳しくは、熱により硬化し得る樹脂組成物に関する。
硬化性樹脂組成物は、熱や光等により硬化し得る樹脂組成物であり、近年、様々な分野への適用が期待されている。具体的には、例えば、電気・電子部材や光学部材、成形材料等の他、塗料や接着剤の材料等の各種用途への適用が種々検討されており、各用途において要求される特性に優れた硬化性樹脂組成物の開発が望まれている。その中でも、エポキシ樹脂は、硬化性樹脂組成物として、種々の硬化剤や硬化触媒から適宜選択、組み合わせることにより、幅広い特性を有する硬化物を得ることができ、多様な用途分野に用いられている。しかしながら、硬化剤や硬化触媒によっては毒性が強いものがあったり、硬化性が優れているものの、硬化剤や硬化触媒との配合物の貯蔵安定性に欠けたり、一方では、硬化剤や硬化触媒との配合物の貯蔵安定性は良好であるものの、硬化性に劣っているなど、硬化性組成物としての貯蔵安定性と硬化性を兼ね備えさせることが継続的な課題となっている。また、これらの硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物は、青色や紫外光など短波長光や熱に対して変色しやすい傾向にあり、この点に対しても克服すべく、検討がなされ続けている。
例えば、エポキシ樹脂組成物は、その硬化物(成形体)に透明性(光透過性)を発現させることもできることから、近年、LED(Light Emitting Diode;発光ダイオード)、フォトダイオード等の光半導体の封止材の材料や、レンズ等の光学用途における材料としても有用視され、最適な硬化性組成物の検討がなされている。光半導体封止材とは、光半導体装置を構成するLED素子やフォトダイオード素子を覆うように形成され、該素子を封止する部材である。光半導体封止材の材料として硬化性樹脂組成物を用いる場合、硬化性樹脂組成物の硬化物(成形体)には、透明性(光透過性)に優れているだけでなく、青色光や紫色光といった高エネルギーの短波長光に長時間暴露されても着色しない耐光性や、ハンダリフロー等の製造工程において高い温度に暴露されても着色しない耐熱変色性が求められている。また、レンズ等の光学用途における材料として硬化性樹脂組成物を用いる場合、このような部材の実装工程においては、低コスト化を実現するため、半田リフロー方式を採用することが主流となっている。そのため、硬化性樹脂組成物の硬化物(成形体)には、リフロー工程に耐え得る耐熱性や、使用環境下での耐湿熱性、耐紫外線照射性等も求められることとなる。
従来の硬化性樹脂組成物としては、例えば、貯蔵安定性に優れた樹脂組成物を得ることを目的として、エポキシ樹脂、有機ケイ素化合物、及び、有機アルミニウム化合物を含有する樹脂組成物が記載されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。具体的には、特許文献1には、エポキシ樹脂、シラノール性水酸基又は加水分解性基を有する有機ケイ素化合物、及び、少なくとも1種のサリチル酸エステル誘導体を配位子とするアルミニウム錯体からなる樹脂組成物が記載されている。また、特許文献2には、脂環式エポキシ樹脂、有機アルミニウム化合物、及び、ケイ素原子に直接結合した水酸基又は加水分解性基を有する有機ケイ素化合物からなる熱硬化性樹脂組成物が記載されている。さらに、特許文献3には、有機ケイ素化合物とエポキシ樹脂との反応物、有機アルミニウム化合物、及び、アミン化合物(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、n−ヘキシルアミン等)からなる樹脂組成物が記載されていて、該樹脂組成物を加熱することによって、耐熱性、電気特性等に優れた硬化物を得ることができる旨が記載されている。
特開昭58−21418号公報 特開昭63−12623号公報 特開昭59−27952号公報
上述したように、特許文献1及び2では、エポキシ樹脂、有機ケイ素化合物、及び、有機アルミニウム化合物からなる樹脂組成物が開示されているが、このような樹脂組成物は、比較的低温下で良好な硬化性を有するものの、上記成分を配合後、室温ですぐにゲル化・硬化し、その結果、作業性が悪くなるという課題があり、室温での貯蔵安定性はまだ充分なものではない。また、特許文献3では、有機ケイ素化合物とエポキシ樹脂との反応物、有機アルミニウム化合物、及び、アミン化合物からなる樹脂組成物が開示されているが、このような樹脂組成物は、硬化時に170℃以上の高温下で長時間の加熱が必要である。一方、硬化時の温度条件を低下させるため、有機アルミニウム化合物の添加量を増加させる場合、あるいは、硬化物の耐熱性や耐光性の向上を図るため、シラノール基やアルコキシシラン基を含有する有機ケイ素化合物の配合量を増加させ、エポキシ樹脂の硬化剤として用いる場合には、室温での充分な貯蔵安定性を確保することが困難であった。また、このような樹脂組成物の硬化物(成形体)は、高温下に放置されたり、青色光や紫色光といった高エネルギーの短波長光に暴露されたりすると着色するという課題があり、室温での貯蔵安定性も含め、成形体の耐熱変色性や耐光性はまだ充分なものではなく、厳しい使用条件下で用いられる光半導体封止材などでの適用には充分とはいえず、これらの特性を更に向上させた組成物を検討する余地があった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、室温での貯蔵安定性に優れ、比較的低温で硬化が可能な硬化性樹脂組成物であって、得られる成形体が、耐熱性に優れるとともに、光半導体封止材として用いる場合には、長時間の使用においても高い輝度を保持することが可能な硬化性樹脂組成物、及び、該硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物を提供することを目的とするものである。
本発明者は、優れた特性を有する樹脂組成物、及び、該樹脂組成物を硬化して得られる硬化物について種々検討したところ、樹脂組成物がエポキシ樹脂と、特定の有機ケイ素化合物と、有機アルミニウム化合物と、1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物とを含有したものであると、樹脂組成物が室温での貯蔵安定性に優れ、比較的低温で硬化が可能であり、かつ、得られる成形体が耐熱性に優れるとともに、光半導体封止材として用いる場合には、長時間の使用においても高い輝度を保持することを見出し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、硬化性を有する樹脂組成物であって、上記硬化性樹脂組成物は、
(A)エポキシ樹脂と、
(B)Si−OR基(Rは、水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数7〜22のアルキル置換アリール基、又は、炭素数7〜22のアラルキル基を表す。)を有する有機ケイ素化合物と、
(C)有機アルミニウム化合物と、
(D)1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物とを必須成分として含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物である。
本発明はまた、上記硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物でもある。
以下に、本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂と、(B)特定の有機ケイ素化合物と、(C)有機アルミニウム化合物と、(D)1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物の4つの成分を必須とする組成物である。
有機ケイ素化合物と有機アルミニウム化合物とは、エポキシ樹脂の硬化促進剤(触媒)として働くが、有機ケイ素化合物と有機アルミニウム化合物のみの場合、エポキシ樹脂の硬化が活発に進行し過ぎるため、組成物が充分な貯蔵安定性を発揮することができない。エポキシ樹脂、有機ケイ素化合物、有機アルミニウム化合物の3成分に更に1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物を加えることで、有機ケイ素化合物と有機アルミニウム化合物が有するエポキシ樹脂の硬化促進剤としての作用が過度に発揮されることを抑え、組成物を貯蔵安定性に優れたものとすることができる。
また、有機ケイ素化合物は、上記エポキシ樹脂の硬化促進剤(触媒)としての作用の他、エポキシ樹脂と反応してエポキシ樹脂を硬化させる硬化剤としても働く。つまり、本発明の硬化性樹脂組成物において、有機ケイ素化合物は、エポキシ樹脂の硬化促進剤(触媒)としても働き、また、硬化剤としても働くことになる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂と、(B)特定の有機ケイ素化合物と、(C)有機アルミニウム化合物と、(D)1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物とを必須成分として含有するものである。これらの成分は、少なくとも2種以上の成分があらかじめ反応し、反応物となって上記硬化性樹脂組成物に含有されていてもよい。すなわち、上記(A)〜(D)成分のうち、少なくとも2種以上の成分が反応した反応物と、残りの成分とを必須成分として含有する硬化性樹脂組成物もまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
具体的には、例えば、硬化性を有する樹脂組成物であって、該硬化性樹脂組成物は、
(A)エポキシ樹脂、及び、(B)Si−OR基(Rは、水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数7〜22のアルキル置換アリール基、又は、炭素数7〜22のアラルキル基を表す。)を有する有機ケイ素化合物の反応物と、
(C)有機アルミニウム化合物と、
(D)1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物とを必須成分として含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物もまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
また、硬化性を有する樹脂組成物であって、該硬化性樹脂組成物は、
(A)エポキシ樹脂と、
(B)Si−OR基(Rは、水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数7〜22のアルキル置換アリール基、又は、炭素数7〜22のアラルキル基を表す。)を有する有機ケイ素化合物と、
(C)有機アルミニウム化合物、及び、(D)1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物の反応物とを必須成分として含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物もまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
<(A)エポキシ樹脂>
本発明の硬化性樹脂組成物が含む(A)エポキシ樹脂としては、構造中にエポキシ基を有する樹脂であれば特に制限されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、ヒダントインエポキシ樹脂等の含窒素環エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロ環型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、用途に応じて適宜選択すればよく、単独で、もしくは2種以上併せて用いることができる。
しかしながら、常温での貯蔵安定性と加熱硬化時の硬化性の両立化のためには、本発明の硬化性樹脂組成物が含む(A)エポキシ樹脂は、脂環式エポキシ樹脂を含むことが好ましい。上記硬化性樹脂組成物における脂環式エポキシ樹脂の含有量は、(A)エポキシ樹脂の合計100質量部中、5質量部以上であることが好ましく、より好ましくは、10質量部以上であり、さらに好ましくは、15質量部以上であり、最も好ましくは、100質量部、すなわち、すべて脂環式エポキシ樹脂であることが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物を、光半導体封止材のような高い耐光性や耐熱着色性が求められる用途に用いる場合には、(A)エポキシ樹脂として、脂環式エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂や水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂など芳香族構造を全く有さないか、有していても比較的少ない芳香族構造を有するエポキシ樹脂を用いることが好ましい。その中でも、特に、常温での貯蔵安定性と加熱硬化時の硬化性との両立化の観点からも、脂環式エポキシ樹脂を用いることが好ましい。
すなわち、本発明の硬化性樹脂組成物が含む(A)エポキシ樹脂が、脂環式エポキシ樹脂からなる成分(以下、この成分を(A−1)とも記載する)を含むことは本発明の好適な実施形態の1つである。
上記成分(A−1)は、下記一般式(1):
Figure 0006148870
(式中、X及びXは、同一又は異なって、置換基を有してもよいエポキシシクロヘキサン基を表す。R及びRは、同一又は異なって、炭素数1〜20の2価の有機基を表す。m及びnは、同一又は異なって、0〜10の整数を表す。)で表される化合物であることが好ましい。
上記一般式(1)中、X及びXは、同一又は異なって、置換基を有してもよいエポキシシクロヘキサン基を表す。上記置換基としては、特に限定されないが、炭化水素基であることが好ましい。炭化水素基としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基が好適である。上記炭化水素基は、無置換の基であっても、水素原子の1または2以上が他の炭化水素基によって置換された基であってもよい。この場合の他の炭化水素基としては、アルキル基(上記炭化水素基がアルキル基である場合には、置換後の炭化水素基は全体として無置換のアルキル基に該当する。)、アリール基、アラルキル基、アルケニル基などが挙げられる。
上記エポキシシクロヘキサン基中のエポキシ基の位置は限定されず、任意の位置に設けることができる。また、上記エポキシシクロヘキサン基が置換基を有する形態における、該置換基の位置も限定されない。
また、上記一般式(1)中、R及びRは、同一又は異なって、炭素数1〜20の2価の有機基を表す。上記有機基としては、全体として炭素数が1〜20であれば限定されず、脂肪族炭化水素基、脂肪族炭化水素を含む有機基等を挙げることができる。上記脂肪族炭化水素を含む有機基とは、例えば、構造中にエーテル結合(−O−)やエステル結合(−O−C(=O)−)等の非炭化水素部位と、脂肪族炭化水素とを有する有機基をいう。なお、脂肪族炭化水素には、鎖状構造を有するものと、環状構造を有するものとの両方が含まれることとする。
上記有機基として好ましくは、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基であり、より好ましくは、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基である。
また、上記一般式(1)中、m及びnは、同一又は異なって、0〜10の整数を表す。m及びnとしては、上記範囲内であれば特に限定されないが、m及びnのうちいずれか一方が0である場合には、他方は1以上であることが好ましい。すなわち、m+n≧1であることが好ましい。
上記成分(A−1)として具体的には、下記式(2−1)〜(2−5)で表される脂環式エポキシ樹脂が好適である。上記成分(A−1)が、これらの樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂である形態もまた、本発明の好適な形態の1つである。
Figure 0006148870
上記式(2−4)において、pは1〜3の整数を表す。
上記成分としては、中でも、上記式(2−1)〜(2−4)のように、エステル基がシクロヘキサン環に直接結合した形態、すなわち、上記一般式(1)においてm=0である形態がより好ましい。このような形態であると、得られる硬化物が耐久性に優れたものとなる。特に好ましくは、式(2−1)で表される樹脂である。
上記脂環式エポキシ樹脂として具体的には、例えば、上記式(2−1)で表される化合物としてセロキサイド2021P(ダイセル化学工業社製)、上記式(2−4)で表される化合物としてセロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085(いずれも、ダイセル化学工業社製)等が好適である。
上記成分(A−1)として、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物等のより多官能な脂環式エポキシ樹脂もまた、好適に用いることができる。このような脂環式エポキシ樹脂である形態もまた、本発明の好適な形態の1つである。
より多官能な脂環式エポキシ樹脂として具体的には、例えば、EHPE3150(ダイセル化学工業社製)等が好適である。
上記脂環式エポキシ樹脂の重量平均分子量は、1,500未満であることが好ましい。脂環式エポキシ樹脂の重量平均分子量が1,500未満であると、上記硬化性樹脂組成物の粘度が高くなりすぎることを防止でき、ハンドリングが容易になる。更に、上記硬化性樹脂組成物を光半導体封止材の材料として用いる場合、封止材を封止加工する際に、封止材中や封止材と被着体(基板、リフレクター、リードフレーム等)との界面に気泡が生じることを防止でき、上記硬化性樹脂組成物から得られる封止材の光透過性や封止性能を充分に高いものとすることができる。脂環式エポキシ樹脂の重量平均分子量として、より好ましくは、50以上、1,000未満であり、更に好ましくは、80以上、800未満である。
なお、本明細書における重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー(カラム:TSKgel SuperMultiporeHZ−N 4.6150を2本、溶離液:テトラヒドロフラン、標準サンプル:TSKポリスチレンスタンダード)により測定することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物を、光半導体封止材やレンズなどの光学部材のような高い耐光性や耐熱着色性が求められる用途に用いる場合、本発明の硬化性樹脂組成物における脂環式エポキシ樹脂の含有量は、上記(A)エポキシ樹脂の合計100質量部に対して、5〜100質量部であることが好ましい。脂環式エポキシ樹脂の含有量が上記範囲内であると、室温での貯蔵安定性に優れ、かつ、比較的低温で短時間の硬化が可能である。脂環式エポキシ樹脂の含有量は、上記(A)エポキシ樹脂の合計100質量部に対して、より好ましくは、10〜100質量部であり、さらに好ましくは、15〜100質量部である。また、本発明の硬化性樹脂組成物から形成される成形体を輝度の保持率に優れたものとする点からは、脂環式エポキシ樹脂の含有量が更に高いことが好ましく、(A)エポキシ樹脂の合計100質量部に対して70〜100質量部であることが更に好ましく、特に好ましくは、90〜100質量部であり、最も好ましくは、100質量部、すなわち、本発明の硬化性樹脂組成物が(A)エポキシ樹脂として脂環式エポキシ樹脂のみを含むことである。
本発明の硬化性樹脂組成物を、光半導体封止材のような高い耐光性や耐熱着色性が求められる用途に用いる場合、上記(A)エポキシ樹脂は、更に、水添エポキシ樹脂からなる成分(以下、この成分を(A−2)とも記載する)を含むものであってもよい。上記硬化性樹脂組成物がこのような成分を含有することで、得られる成形体が耐ヒートサイクル性に優れたものとなる。
上記水添エポキシ樹脂としては、飽和脂肪族環状炭化水素骨格に直接的又は間接的に結合したグリシジルエーテル基を平均2個以上有する多官能グリシジルエーテル化合物であることが好ましい。このような水添エポキシ樹脂は、芳香族多官能エポキシ化合物の完全又は部分水添物であることが好ましく、より好ましくは、芳香族多官能グリシジルエーテル化合物の水添物である。具体的には、下記式(3−1)で表される水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、下記式(3−2)で表される水添ビスフェノールF型エポキシ化合物が好ましい。成分(A−2)が水添ビスフェノールA型エポキシ化合物及び/又は水添ビスフェノールF型エポキシ化合物であると、成形体がより耐ヒートサイクル性に優れたものとなる。
式(3−1)、(3−2)においては、シクロヘキシル環やメチレン鎖などの炭化水素の一部の水素原子が炭化水素基で置換されたものであってもよい。炭化水素基の中ではアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。
Figure 0006148870
式中、qは1以上の整数を表す。
上記水添エポキシ樹脂が水添ビスフェノールA型エポキシ化合物及び/又は水添ビスフェノールF型エポキシ化合物である形態においては、該エポキシ樹脂の水素化率は95%より大きいことが好ましい。水素化率が95%より大きいと、成分(A−2)が含有する芳香族環状構造が充分に少なくなるため、得られる硬化物の熱や光による着色(黄変)を充分に抑制することができる。より好ましくは、水素化率が98%より大きいことであり、更に好ましくは、水素化率が100%であることである。
上記水添ビスフェノールA型エポキシ化合物として具体的には、ビスフェノールA型エポキシ化合物を水添することにより得られるものを使用することができ、例えば、YX−8040(三菱化学社製、重量平均分子量3831)、ST−4000D(新日鐵化学社製)などが挙げられる。
上記水添ビスフェノールF型エポキシ化合物としては、具体的には、ビスフェノールF型エポキシ化合物を水添することにより得られるものを使用することができる。
上記水添エポキシ樹脂の重量平均分子量は、1,000以上であることが好ましい。より好ましくは、1,500以上、8,000未満であり、更に好ましくは、2,000以上、6,000未満である。
水添エポキシ樹脂の重量平均分子量は、上述した脂環式エポキシ樹脂の重量平均分子量と同様の方法により測定することができる。
また、上記水添エポキシ樹脂は、エポキシ当量が500以上であることが好ましい。これにより、成形体が一層耐ヒートサイクル性に優れたものとなる。エポキシ当量として、より好ましくは800以上である。上記エポキシ当量はまた、4,000以下であることが好ましい。より好ましくは2,000以下である。
上記成分(A−1)及び(A−2)は、成形体の耐光性や耐熱性を害しない範囲で芳香環を構造中に含んでいてもよい。その場合、芳香環の含有量としては、上記成分(A−1)及び(A−2)の総量を100質量部とすると、当該構造中に含まれる芳香環の質量割合が20質量部以下であることが好ましい。より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは5質量部、最も好ましくは0質量部、すなわち芳香環を含まないことである。
上記(A)エポキシ樹脂は、上記成分(A−1)及び成分(A−2)以外のエポキシ樹脂を含むものであってもよいが、成分(A−1)のみ、又は、成分(A−1)及び成分(A−2)のみからなることが好ましい。
上記成分(A−1)及び成分(A−2)以外のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、ヒダントインエポキシ樹脂等の含窒素環エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロ環型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エポキシ化合物として具体的には、例えば、基本液状タイプエポキシ樹脂・グレード828(三菱化学社製)などが挙げられる。
上記成分(A−1)と成分(A−2)との配合比は、質量比(成分(A−1)/成分(A−2))で100/0〜50/50であることが好ましい。配合比をこのような範囲に調整することにより、上記硬化性樹脂組成物から得られる成形体が透明性、耐熱性、耐光性、密着性、耐ヒートサイクル性等に優れたものとなる。上記質量比として、より好ましくは55/45以上であり、更に好ましくは65/35以上、最も好ましくは71/29以上である。これにより、硬化性樹脂組成物の粘度が高くなりすぎることを防止でき、気泡の発生を抑制して上記硬化性樹脂組成物から得られる成形体の光透過性や封止性能を充分に高いものとすることができる。特に、上記質量比が90/10以下である場合、上記硬化性樹脂組成物から得られる成形体が耐ヒートサイクル性に一層優れたものとなる。
本発明の硬化性樹脂組成物を、高い耐熱性や耐吸湿性、電気特性を要求される半導体封止材や配線基板の用途に用いる場合、本発明の硬化性樹脂組成物における(A)エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、ヒダントインエポキシ樹脂等の含窒素環エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロ環型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂などを用いることが好ましい。
用途によっても異なるが、本発明の硬化性樹脂組成物を、耐熱着色性や耐光性、耐熱・耐湿下での電気特性が求められる用途に用いる場合、上記(A)エポキシ樹脂は、該エポキシ樹脂中の全塩素量が1,000ppm以下であることが好ましい。
特に、本発明の硬化性樹脂組成物を光半導体封止材に用いる場合、上記(A)エポキシ樹脂中の全塩素量が200ppm以下であることが好ましい。上記(A)エポキシ樹脂中の全塩素量が200ppm以下であると、上記硬化性樹脂組成物から得られる成形体をLED封止材に用いた場合、長時間の使用においてより高い輝度を保持することができる。上記(A)エポキシ樹脂中の全塩素量は、より好ましくは100ppm以下であり、更に好ましくは50ppm以下である。
エポキシ樹脂中の全塩素量は、JIS K 7243−3に基づき測定することができる。
<(B)有機ケイ素化合物>
本発明の硬化性樹脂組成物は、Si−OR基(Rは、水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数7〜22のアルキル置換アリール基、又は、炭素数7〜22のアラルキル基を表す。)を有する有機ケイ素化合物を含有する。上記硬化性樹脂組成物において、Si−OR基を有する有機ケイ素化合物は、有機アルミニウム化合物の存在下で、エポキシ樹脂の優れた硬化促進剤として作用する。さらには、有機ケイ素化合物中に含有されるSi−OR基の数や配合量によっては、硬化促進剤としてのみならず、エポキシ樹脂の硬化剤の役割も果たし、より耐熱性及び耐クラック性に優れた硬化物を与え、光半導体封止材や半導体封止材、配線基板のような厳しい使用条件下における用途においても、長時間にわたって初期特性の保持を可能にする。
上記炭素数1〜22のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−デシル基などが挙げられる。炭素数2〜22のアルケニル基の具体例としては、ビニル基、アリル基、シクロヘキセニル基、ノルボルニル基などが挙げられる。炭素数6〜14のアリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、p−ヒドロキシフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。炭素数7〜22のアルキル置換アリール基の具体例としては、メチルフェニル基、エチルフェニル基、t−ブチルフェニル基、n−オクチルフェニル基などが挙げられる。炭素数7〜22のアラルキル基の具体例としては、1−(p−ヒドロキシフェニル)エチル基、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル基、ベンジル基などが挙げられる。
上記Si−OR基を有する有機ケイ素化合物としては、低分子化合物、低分子有機ケイ素化合物を加水分解縮合して得られるシルセスキオキサン、シリコーンエラスマーなどを含むポリシロキサン化合物、又は、低分子化合物とポリシロキサン化合物の混合物を用いることができる。ただし、有機ケイ素化合物をエポキシ樹脂の硬化促進剤としてだけでなく硬化剤としても用いる場合には、1分子中に上記Si−OR基を2つ以上有する有機ケイ素化合物を必須成分として用いることが好ましい。
上記低分子有機ケイ素化合物としては、下記一般式(4):
SiR (OR4−a (4)
(式中、Rは、同一又は異なって、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数7〜22のアルキル置換アリール基、炭素数7〜22のアラルキル基又は、オキセタニル基を有する1価の有機基を表す。Rは、独立して上記で定義したRと同様である。aは、1〜3の整数である。)で表される化合物を好適に用いることができる。
上記一般式(4)で表される低分子有機ケイ素化合物の具体例としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシランなどが挙げられる。なお、これらの化合物は単独で使用しても、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
上記低分子有機ケイ素化合物としては、下記一般式(5):
Si(OR (5)
(式中、Rは、独立して上記で定義したRと同様である。)で表される化合物もまた、好適に用いることができる。
上記一般式(5)で表される低分子有機ケイ素化合物の具体例としては、例えば、テトラメチルメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソブトキシシランなどが挙げられる。なお、これらの化合物は単独で使用しても、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
上記ポリシロキサン化合物としては、下記平均組成式(6):
(ORSiO(4−b―c)/2 (6)
(式中、Rは、同一又は異なって、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数7〜22のアルキル置換アリール基、炭素数7〜22のアラルキル基、エポキシ基を有する1価の有機基、又は、オキセタニル基を有する1価の有機基を表す。Rは、同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数7〜22のアルキル置換アリール基、又は、炭素数7〜22のアラルキル基を表す。b及びcは、1.0≦b≦1.7、0.05≦c≦1.0の数であり、1.05≦b+c≦2.0を満たす。)で表される化合物であることが好ましい。
上記平均組成式(6)で表されるポリシロキサン化合物は、公知の方法で製造することが可能であるが、例えば、下記一般式(7):
SiR (OR4−d (7)
(式中、Rは、平均組成式(6)のRと同様である。Rは、平均組成式(6)のRと同様である。dは1〜3の整数である。)で表わされるシラン化合物を加水分解縮合させることにより、あるいは、上記一般式(7)で表わされるシラン化合物と、下記一般式(8):
Si(OR10 (8)
(式中、R10は、平均組成式(6)のRと同様である。)で表わされるアルキルシリケートとを共加水分解縮合させることにより得られる。
上記ポリシロキサン化合物のポリスチレン換算の重量平均分子量は、500〜20,000であることが好ましい。上記ポリシロキサン化合物の重量平均分子量が上記範囲内であると、上記硬化性樹脂組成物の粘度が高くなりすぎることを防止でき、成形時のハンドリングが容易になる。更に、上記硬化性樹脂組成物から得られる硬化物の耐熱性、耐クラック性、耐ヒートサイクル性などを充分に高いものとすることができる。
上記ポリシロキサンの重量平均分子量としては、より好ましくは、1,000〜15,000であり、更に好ましくは、1,500〜10,000である。
ポリシロキサン化合物の重量平均分子量は、上述した脂環式エポキシ樹脂の重量平均分子量と同様の方法により測定することができる。
上記有機ケイ素化合物は、25℃において液体であっても固体であってもよい。上記ポリシロキサン化合物が25℃において液体の場合は、25℃における粘度が1〜8,000Pa・sであることが好ましい。このような粘度のものであると、上記硬化性樹脂組成物の粘度が高くなりすぎることを防止でき、ハンドリングが容易になる。25℃における粘度は、より好ましくは、5〜5,000Pa・sであり、更に好ましくは、10〜3,000Pa・sである。
有機ケイ素化合物の粘度は、R/Sレオメーター(ブルックフィールド社製)により測定することができる。
上記硬化性樹脂組成物における(B)有機ケイ素化合物の含有量は、主として上記(A)エポキシ樹脂の硬化促進剤として用いる場合には、有機ケイ素化合物中に含有される−OR基量にもよるが、(A)エポキシ樹脂の総量を100質量部とすると、0.05〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは、0.1〜8質量部であり、更に好ましくは、0.2〜5質量部である。
また、上記硬化性樹脂組成物における(B)有機ケイ素化合物の含有量は、硬化促進剤のみならず硬化剤としての役割も果たさせる場合には、上記(A)エポキシ樹脂のエポキシ当量や1分子中のエポキシ基の数により、さらには硬化物の目標特性により適宜選択できるが、(A)エポキシ樹脂の総量を100質量部とすると、10〜900質量部であることが好ましく、より好ましくは、15〜300質量部であり、更に好ましくは、20〜150質量部である。
<(C)有機アルミニウム化合物>
本発明の硬化性樹脂組成物は、有機アルミニウム化合物を含有する。上記硬化性樹脂組成物が有機アルミニウム化合物を含有することにより、有機ケイ素化合物の存在下、エポキシ樹脂、さらにはエポキシ樹脂と有機ケイ素化合物間での硬化反応を比較的マイルドな条件下で促進させることができ、耐熱性や耐光性に優れた硬化物を得ることができる。これにより、被着体が無機材料と比較して耐熱性の低い樹脂材料からなる場合、熱硬化工程における加熱による被着体への影響を低減することも可能となる。
上記有機アルミニウム化合物としては、特に限定されないが、本発明の硬化性樹脂組成物の他成分との相溶性が良好な化合物であることが好ましい。具体的には、アルミニウムキレート化合物又はアルミニウムアルコキシドであることが好ましく、中でもアルミニウムキレート化合物であることがより好ましい。有機アルミニウム化合物として、アルミニウムキレート化合物を用いることで、本発明の硬化性樹脂組成物から得られる成形体が、耐熱性や耐光性、耐湿性に優れ、かつ、光半導体封止材や光学部材の用途として、あるいは半導体封止材や配線基板などの電子部材の用途として用いる場合にも、高温高湿環境下での長期間使用において初期特性を保持することができるものとなる。
上記アルミニウムキレート化合物及び上記アルミニウムアルコキシドとしては、下記一般式(9):
Figure 0006148870
(式中、R11は、同一又は異なって、炭素数1〜22のアルキル基又はアルコキシル基を表す。R12は、同一又は異なって、炭素数1〜12のアルキル基を表す。eは、Alイオンの価数を表す。fは、0〜3の数を表す。式中酸素原子とAlとの間の点線は、酸素原子がAlに配位していることを表す。Alに配位する2つの酸素原子と、該2つ酸素原子の間の3つの炭素原子とで形成される構造部分の点線の円弧は、この構造部分の少なくとも1対の原子が二重結合で結ばれていることを表し、該二重結合が、点線の円弧部分を形成する環構造と共役していてもよい。)で表される化合物を好適に用いることができる。
なお、「R11は、同一又は異なって、炭素数1〜22のアルキル基又はアルコキシル基を表す」とは、fを付した()の中の構造部分が複数ある場合、当該複数の構造部分におけるR11の構造が同一であってもよく、異なっていてもよいことを意味する。R12についても同様である。
上記一般式(9)で表されるアルミニウムキレート化合物の具体例としては、例えば、アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート、アルミニウムエチルアセトアセテート・ジn−ブトキシド、アルミニウムメチルアセトアセテート・ジn−ブトキシド、アルミニウムメチルアセトアセテート・ジイソブトキシド、アルミニウムエチルアセトアセテート・ジsec−ブトキシド、アルミニウムモノアセチルアセテートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(オクタデシルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(ヘキサデシルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(テトラデシルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(ドデシルアセトアセテート)、アルミニウムビスエチルアセテート・モノアセチルアセトネートなどが挙げられる。なお、これらの化合物は単独で使用しても、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
上記一般式(9)で表される化合物のうち、アルミニウムアルコキシドは、下記一般式(10):
Figure 0006148870
(式中、R13は、アルキル基を表し、3つのR13は、同一のアルキル基であってもよく、異なるアルキル基であってもよい。)で表される化合物である。すなわち、上記一般式(9)においてf=0で表される化合物である。
上記一般式(10)において、R13は、アルキル基を表すが、アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−デシル基などが挙げられる。
上記一般式(10)におけるR13は、炭素数1〜22のアルキル基であることが好ましい。
上記一般式(10)で表されるアルミニウムアルコキシドの具体例としては、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリsec−ブトキシド、アルミニウムトリtert−ブトキシドなどが挙げられる。
上記硬化性樹脂組成物における(C)有機アルミニウム化合物の含有量は、(A)エポキシ樹脂及び(B)有機ケイ素化合物の合計100質量部に対して、0.05〜5質量部であることが好ましい。上記有機アルミニウム化合物の含有量をこのような範囲とすることで、硬化速度をより充分に高めるとともに、硬化時や使用環境下での硬化物の着色をより充分に抑制することができる。有機アルミニウム化合物の含有量として、より好ましくは、0.075〜4質量部であり、更に好ましくは、0.1〜3質量部である。
<(D)ヒンダードアミン基を有する化合物>
本発明の硬化性樹脂組成物は、1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物を含有する。上記硬化性樹脂組成物が1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物を含有することにより、上記硬化性樹脂組成物が貯蔵安定性に優れたものとなり、硬化性樹脂組成物配合後、本配合物を用いて成形物を作製したり、あるいは光半導体封止を実施するに際し、作業完了まで充分な時間を確保することができたり、配合後長時間にわたっての使用が可能となる。また、通常のアミン配合では、比較的低温下で配合物成分のエポキシ樹脂を変質させたり、所望の硬化反応以外の反応を引き起こしたり、硬化に際しても170〜200℃の高温で長時間の加熱を要するのに対し、ヒンダードアミン基を有する化合物を用いることにより、これらの不具合を抑制することが可能となる。また、ヒンダードアミン基を有する化合物を用いることにより、常温で充分な作業時間を確保しつつも、硬化に際しては120〜150℃程度の比較的マイルドな条件下、短時間で硬化完了をさせることができる。さらに、ヒンダードアミン基を有する化合物は、通常のアミン化合物に比べて酸素共存下でも着色物質を生成し難いため、上記硬化性樹脂組成物を光半導体封止材やレンズなどの光学部材に用いた場合、通常のアミン化合物を用いた組成物から得られる成形体に比べて変色が起こりにくく、優れた光透過率を発揮することができる。
上記ヒンダードアミン基を有する化合物としては、下記一般式(11):
Figure 0006148870
(式中、R14は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、アシル基、オキシラジカル基、又は、OR19基を表す。R19は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、アシル基を表す。R15〜R18は、同一又は異なって、炭素数1〜6のアルキル基を表すか、又は、互いに結合して炭素数4〜12の脂肪族環を形成していることを表す。)で表されるピペリジン環を有する化合物が好ましい。したがって、上記ヒンダードアミン基を有する化合物としては、上記一般式(11)で表される構造のピペリジン化合物、又は、上記一般式(11)で表されるピペリジン環を構造の一部として有する化合物が好ましい。
上記1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物の具体例としては、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルベンゾエート、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−ウンデシルオキシピペリジン−4−イル)カーボネートなどが挙げられる。この中でも、エポキシ樹脂との相溶性に優れ、貯蔵安定性を高める効果がより高いことから、1分子中に2つ以上のヒンダードアミン基を有する化合物が好ましい。1分子中に2つ以上のヒンダードアミン基を有する化合物の具体例としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)などが挙げられる。
上記硬化性樹脂組成物における(D)1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物の含有量は、(A)エポキシ樹脂及び(B)有機ケイ素化合物の合計100質量部に対して、0.05〜5質量部であることが好ましい。1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物をこのような割合で含むことで、硬化性樹脂組成物を貯蔵安定性により優れたものとすることができる。1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物の含有量として、より好ましくは、0.075〜4質量部であり、更に好ましくは、0.1〜3質量部である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂と、(B)特定の有機ケイ素化合物と、(C)有機アルミニウム化合物と、(D)1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物とを必須成分として含有するものであるが、エポキシ樹脂と反応してエポキシ樹脂を硬化させる硬化剤としての機能を有する成分として、酸無水物、芳香族アミン化合物、フェノール樹脂等を含んでいてもよく、また、これらの成分は1種又は2種以上を用いることができる。すなわち、硬化剤として酸無水物、芳香族アミン化合物、及び、フェノール樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含む形態もまた、本発明の好ましい形態である。
上記硬化性樹脂組成物が酸無水物、芳香族アミン化合物、及び、フェノール樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含む場合、硬化性樹脂組成物における(B)有機ケイ素化合物及び(C)有機アルミニウム化合物の含有量は、(A)エポキシ樹脂の総量を100質量部とすると、(B)有機ケイ素化合物が0.05〜20質量部であり、(C)有機アルミニウム化合物が0.05〜10質量部であることが好ましい。(B)有機ケイ素化合物及び(C)有機アルミニウム化合物の含有量がこのような範囲であると、組成物中においてエポキシ樹脂は、主に酸無水物、芳香族アミン化合物、及び、フェノール樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を硬化剤として硬化し、(B)有機ケイ素化合物及び(C)有機アルミニウム化合物が共存することにより、その硬化を促進する硬化促進剤(触媒)として機能することになる。(A)エポキシ樹脂の総量を100質量部に対する(B)有機ケイ素化合物の含有量は、より好ましくは、0.1〜15質量部であり、更に好ましくは、0.15〜10質量部である。また、(A)エポキシ樹脂の総量を100質量部に対する(C)有機アルミニウム化合物の含有量は、より好ましくは、0.1〜7.5質量部であり、更に好ましくは、0.15〜5質量部である。
なお、上記硬化性樹脂組成物が、酸無水物、芳香族アミン化合物、及び、フェノール樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の化合物のいずれも含まずに、(B)有機ケイ素化合物の含有量が、(A)エポキシ樹脂の総量100質量部に対して、0.05〜20質量部であり、(C)有機アルミニウム化合物の含有量が、(A)エポキシ樹脂の総量100質量部に対して、0.05〜10質量部である場合、有機ケイ素化合物と有機アルミニウム化合物はエポキシ樹脂のみによる自己硬化を促進する硬化促進剤(触媒)として機能することになる。このようなエポキシ樹脂が自己硬化する形態も、本発明の硬化性樹脂組成物の好ましい形態の1つである。
<酸無水物>
上記硬化性樹脂組成物が酸無水物を含む場合、酸無水物の具体例としては、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水ピロメリット酸、メチルナジック酸などが挙げられる。なお、これらの化合物は単独で使用しても、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
上記硬化性樹脂組成物が酸無水物を含む場合、酸無水物の含有量は、(A)エポキシ樹脂中のエポキシ基に対する酸無水物中のカルボキシル基の当量比が、1:0.7〜1:1.3になるように配合することが好ましい。酸無水物の含有量が上記範囲内であると、酸無水物がエポキシ樹脂の硬化剤として機能を充分に発揮することができる。酸無水物の含有量は、(A)エポキシ樹脂中のエポキシ基に対する酸無水物中のカルボキシル基の当量比が、より好ましくは、1:0.8〜1:1.2であり、更に好ましくは、1:0.9〜1:1.1である。
<芳香族アミン化合物>
上記硬化性樹脂組成物が芳香族アミン化合物を含む場合、芳香族アミン化合物は、その構造中に芳香環骨格を有するアミン化合物であり、第一級アミン化合物、第二級アミン化合物、第三級アミン化合物等が挙げられるが、第一級アミン化合物及び/又は第二級アミン化合物を用いることが好適である。また、1分子内のアミノ基の数は特に限定されないが、例えば、1〜10個であることが好ましい。より好ましくは2〜4個である。
上記芳香族アミン化合物の分子量は、例えば、100〜1,000であることが好適である。1,000を超える高分子化合物であると、エポキシ樹脂、有機ケイ素化合物、及び、有機アルミニウム化合物とより充分に混じり合うことができないおそれがある。また、100未満であると、実質的に芳香環骨格を含まない化合物となり、耐熱分解性等が充分とはならないおそれがある。より好ましくは100〜800、更に好ましくは100〜600である。
上記芳香族アミン化合物としては、例えば、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフェニルエーテル、ビス(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレンなどが挙げられる。これらの化合物は単独で使用しても、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
上記硬化性樹脂組成物が芳香族アミン化合物を含む場合、芳香族アミン化合物の含有量は、(A)エポキシ樹脂中のエポキシ基に対する芳香族アミン中のアミノ基水素の当量比が、1:0.7〜1:1.3になるように配合することが好ましい。芳香族アミン化合物の含有量が上記範囲内であると、芳香族アミン化合物がエポキシ樹脂の硬化剤として機能を充分に発揮することができ、また硬化物が充分な耐熱性を有するものとなる。芳香族アミン化合物の含有量は、(A)エポキシ樹脂中のエポキシ基に対する芳香族アミン中のアミノ基水素の当量比が、より好ましくは、1:0.8〜1:1.2であり、更に好ましくは、1:0.9〜1:1.1である。
<フェノール樹脂>
上記硬化性樹脂組成物がフェノール樹脂を含む場合、フェノール樹脂としては、エポキシ樹脂の硬化剤として作用するものである限り特に制限されないが、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、テルペンフェノール樹脂等の種々のフェノール樹脂類;種々のフェノール類とヒドロキシベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、グリオキザール等の種々のアルデヒド類との縮合反応で得られる多価フェノール樹脂等の各種のフェノール樹脂類等を用いることができる。
上記硬化性樹脂組成物がフェノール樹脂を含む場合、フェノール樹脂の含有量は、(A)エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するフェノール樹脂中のフェノール基の当量比が、1:0.7〜1:1.3になるように配合することが好ましい。フェノール樹脂の含有量が上記範囲内であると、フェノール樹脂がエポキシ樹脂の硬化剤として機能を充分に発揮することができる。フェノール樹脂の含有量は、(A)エポキシ樹脂中のエポキシ基に対するフェノール樹脂中のフェノール基の当量比が、より好ましくは、1:0.8〜1:1.2であり、更に好ましくは、1:0.9〜1:1.1である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、酸無水物、芳香族アミン化合物、及び、フェノール樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の中でも、芳香族アミン化合物及びフェノール樹脂を含むものであることが好ましい。芳香族アミン化合物及びフェノール樹脂を含むことで、硬化速度を上げることができ、得られる硬化物を柔軟性、機械的強度に優れたものとすることができる。
芳香族アミン化合物とフェノール樹脂との配合比率は、両者の官能基当量(モル当量)比で、80/20〜20/80であることが好ましい。硬化剤として作用する芳香族アミン化合物とフェノール樹脂とがこのような割合であると、上記硬化性樹脂組成物から得られる硬化物が、高い耐熱性と柔軟性、機械的強度の全ての特性をよりバランスよく発揮するものとなる。芳香族アミン化合物とフェノール樹脂との質量割合は、より好ましくは、70/30〜30/70であり、更に好ましくは、60/40〜40/60である。
<その他の成分>
本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂と、(B)特定の有機ケイ素化合物と、(C)有機アルミニウム化合物と、(D)1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物とを必須成分として含有するものであるが、本発明の効果を妨げない範囲でその他の成分を含んでいてもよく、また、これらの成分は1種又は2種以上を用いることができる。該その他の成分としては、例えば、溶媒成分、他の重合成分(オキセタン樹脂、ビニルモノマー等)あるいはポリマー成分、各種添加剤等を挙げることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物を複合材料のマトリックス樹脂や塗膜形成樹脂、薄肉厚の封止材として用いる場合には、組成物の粘度調整等を目的として、溶媒を配合することもできる。溶媒は、組成物の粘度調整等を目的として、必要に応じて含むことができる。溶媒としては、特に制限されず、いずれの有機溶媒であれば使用することができるが、上述したエポキシ化合物、有機ケイ素化合物、有機アルミニウム化合物、及び、1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物を溶解するものが好ましい。例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;トルエン、キシレン等の炭化水素類;ブタノール、2−エチルヘキシルアルコールなどのアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、(ジ)エチレングリコールメチルエーテル、(ジ)エチレングリコールエチルエーテル、(ジ)エチレングリコールアセテート、(ジ)エチレングリコールジアセテート、(ジ)エチレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートなどのグリコール及びその誘導体(エーテル、エステル)類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類が好ましい。
上記溶媒は、硬化性樹脂組成物を硬化して成形体とする際に成形体中の気泡の原因となって、接着力の低下や、耐熱性、耐湿性、光透過性の低下を招くおそれがある。また、多量に用いると、組成物の粘性が低くなりすぎて成形体の形状の制御性が低下する原因ともなる。したがって、乾燥工程を経ず成形体を得る場合に溶媒を用いる際には、上記硬化性樹脂組成物の総量100質量部に対して30質量部以下が好ましく、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下、更により好ましくは5質量部以下、一層好ましくは1質量部以下である。特に好ましくは0.1質量部以下であり、最も好ましくは0質量部、すなわち、溶媒を使用しないことである。
その他の成分としては、例えば、ポリアルキルグリコール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリ(メタ)アクリレートなどの耐クラック性向上剤、無機あるいは有機微粒子、反応性希釈剤、不飽和結合を有さない飽和化合物、顔料、染料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、非反応性化合物、無機充填剤や有機充填剤、カップリング剤等の密着向上剤、熱安定剤、防菌・防カビ剤、難燃剤、艶消し剤、消泡剤、レベリング剤、湿潤・分散剤、沈降防止剤、増粘剤・タレ防止剤、色分かれ防止剤、防汚剤、帯電防止剤、導電剤(静電助剤)等を含有していてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物を硬化することにより、硬化物を得ることができる。このように、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物もまた、本発明の1つである。硬化方法としては、熱硬化を採用することが好ましい。
光半導体用封止材に上記硬化物を用いる場合には、ガラス転移温度(Tg)が170℃以下であることが好ましい。これにより、硬化物を封止材として用いた場合に、封止材が耐ヒートサイクル性に優れたものとなる。ガラス転移温度としてより好ましくは、150℃以下であり、更に好ましくは、130℃以下である。一方、半導体封止材、配線基板、光学部材などに上記硬化物を用いる場合には、ガラス転移温度が150℃以上であることが好ましく、より好ましくは165℃以上であり、さらに好ましくは180℃以上である。
硬化物のガラス転移温度は、動的粘弾性のtanδの最大値を示す際の温度により測定することができる。
また、光半導体封止材や光学部材として上記硬化物を用いる場合には、上記硬化物は、可視光透過率が80%以上であることが好ましい。具体的には、400nmにおける平行線透過率が80%以上であることが好ましい。これにより、LED封止材用途において要求される高い光透過性及び透明性を実現することができる。400nmにおける平行線透過率としてより好ましくは、85%以上であり、更に好ましくは、90%以上である。
透過率は、UV−VIS分光光度計(Agilent 8453、アジレント・テクノロジー社製)により、厚み1mmのサンプルを用いて測定することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上述のような構成であるので、樹脂組成物が室温での貯蔵安定性に優れ、比較的低温で硬化が可能であり、かつ、得られる成形体が耐熱性に優れるとともに、光半導体封止材として用いる場合には、長時間の使用においても高い輝度を保持するものである。このような本発明の硬化性樹脂組成物は、半導体や光半導体の封止材、受光センサーや太陽電池の封止材、光記録用のピックアップレンズ、撮像機器のレンズ、有機ELや液晶ディスプレイ装置の間隙充填材、配線基板や多層配線基板の層間絶縁材料、複合材料のマトリックス材料等として好適に用いることができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を意味するものとする。
<有機ケイ素化合物の合成>
合成例1
温度計、還流用の冷却管、および撹拌機を備えた反応器に、メチルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製、Z−6366)208g、メチルイソブチルケトン57.4g、ギ酸21.1gを仕込み、内温35℃で撹拌しながら水44.2gを添加して10分間撹拌した。その後、90℃のオイルバスを用いて、撹拌しながら反応系内を昇温し、還流を開始した。還流開始から1時間経過後、セパラブルフラスコから還流用の冷却管を取り外し、再び加熱撹拌して溶剤を常圧留去した。留出物量が117.4gとなった時点で留去を停止する為にオイルバスを外し、降温した。内温53℃に到達後、53℃のオイルバスで加熱撹拌しながら、10kPaにて溶媒を1時間減圧留去し、その後、撹拌しながら、53℃、1kPaにて溶媒を30分間減圧留去した。更に、昇温して撹拌しながら、80℃、1kPaにて溶媒を30分間減圧留去し、115.7gの有機ケイ素化合物(1)を得た。得られた有機ケイ素化合物(1)の重量平均分子量は4,101、25℃における粘度は1630Pa・sであった。
有機ケイ素化合物の重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー(カラム:TSKgel SuperMultiporeHZ−N 4.6150を2本、溶離液:テトラヒドロフラン、標準サンプル:TSKポリスチレンスタンダード)により測定した。
有機ケイ素化合物の粘度の測定は、R/Sレオメーター(米国ブルックフィールド社製)を用いて、40℃、回転速度D=1/sの条件下で行った。なお、粘度20Pa・s以上では、RC25−1の測定治具を使用し、粘度20Pa・s未満では、RC50−1の治具を使用した。また、回転速度D=1/s時点の粘度が測定できないものについては、回転速度D=5〜100/sの値を外挿して、粘度として評価した。
<硬化触媒の調製>
調製例1
ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート(ALCH、川研ファインケミカル社製)274.3mg及び1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)(LA57、ADEKA社製)257.1mgを量り取り、これに溶媒としてセロキサイド2021P(ダイセル化学工業社製、脂環式エポキシ樹脂)4.78gを加え、60℃に加熱して30分混合し、硬化触媒(1)を調製した。これをアルミニウム・アミン化合物の固形分換算で既定の含有率になるように樹脂組成物の調製に用いた。
調製例2
ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート(ALCH、川研ファインケミカル社製)274.3mg及びビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルー4−ピペリジル)セバケート)(Tinuvin765、BASF社製)330.9mgを量り取り、これに溶媒としてセロキサイド2021P(ダイセル化学工業社製、脂環式エポキシ樹脂)5.45gを加えたこと以外は、調製例1と同様にして、硬化触媒(2)を調製した。これをアルミニウム・アミン化合物の固形分換算で既定の含有率になるように樹脂組成物の調製に用いた。
調製例3
ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート(ALCH、川研ファインケミカル社製)274.3mg及び2,2,6,6−テトラメチルピペリジン183.6mgを量り取り、これに溶媒としてセロキサイド2021P(ダイセル化学工業社製、脂環式エポキシ樹脂)4.12gを加えたこと以外は、調製例1と同様にして、硬化触媒(3)を調製した。これをアルミニウム・アミン化合物の固形分換算で既定の含有率になるように樹脂組成物の調製に用いた。
調製例4
ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート(ALCH、川研ファインケミカル社製)274.3mg及びトリエチルアミン131.5mgを量り取り、これに溶媒としてセロキサイド2021P(ダイセル化学工業社製、脂環式エポキシ樹脂)3.65gを加えたこと以外は、調製例1と同様にして、硬化触媒(4)を調製した。これをアルミニウム・アミン化合物の固形分換算で既定の含有率になるように樹脂組成物の調製に用いた。
調製例5
ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート(ALCH、川研ファインケミカル社製)274.3mg及びジエタノールアミン136.7mgを量り取り、これに溶媒としてセロキサイド2021P(ダイセル化学工業社製、脂環式エポキシ樹脂)3.7gを加えたこと以外は、調製例1と同様にして、硬化触媒(5)を調製した。これをアルミニウム・アミン化合物の固形分換算で既定の含有率になるように樹脂組成物の調製に用いた。
<樹脂組成物の調製>
実施例1
温度計、および撹拌機を備えた反応器に、セロキサイド2021P(ダイセル化学工業社製、脂環式エポキシ樹脂)90部、有機ケイ素化合物(1)10部を量り取り、60℃に加熱して30分間混合した。室温に冷却後、硬化触媒(1)を0.3部加えて15分間混合し、樹脂組成物(1)を得た。エポキシ樹脂、有機ケイ素化合物及び硬化触媒の配合量を表1に示す。
実施例2〜4、6〜7、及び、比較例1、3〜4
表1及び2に示す種類及び配合量でエポキシ樹脂、有機ケイ素化合物及び硬化触媒を混合する点以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物(2)〜(4)、(6)〜(7)、(比較1)、(比較3)〜(比較4)を得た。
実施例5
温度計、および撹拌機を備えた反応器に、セロキサイド2021P(ダイセル化学工業社製、脂環式エポキシ樹脂)20部及び基本液状タイプエポキシ樹脂・グレード828(三菱化学社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)70部、有機ケイ素化合物(1)10部を量り取り、60℃に加熱して30分間混合した。室温に冷却後、硬化触媒(1)を0.3部加えて15分間混合し、樹脂組成物(5)を得た。
実施例8
温度計、および撹拌機を備えた反応器に、セロキサイド2021P(ダイセル化学工業社製、脂環式エポキシ樹脂)40部及びYX−8040(三菱化学社製、固形水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂)20部を量り取り、窒素雰囲気下で140℃に加熱して1時間混合した。70℃に冷却後、有機ケイ素化合物(1)40部を加え、30分間混合した。室温に冷却後、硬化触媒(3)を0.3部加えて30分間混合し、樹脂組成物(8)を得た。
実施例9
硬化触媒(3)の代わりに硬化触媒(1)を用い、表2に示す配合量でエポキシ樹脂、有機ケイ素化合物及び硬化触媒を混合する点以外は、実施例8と同様にして、樹脂組成物(9)を得た。
比較例2
硬化触媒(1)の代わりに硬化触媒(4)を用いること以外は、実施例5と同様にして、樹脂組成物(比較2)を得た。
<硬化速度の評価>
各温度に調節したホットプレート上に、実施例1〜9及び比較例1〜4で得た樹脂組成物(1)〜(9)、(比較1)〜(比較4)を1cc測り取り、流動性がなくなるまでの時間を測定した。結果を表1及び表2に示す。
<貯蔵安定性(粘度)の評価>
実施例1〜5及び比較例1〜2で得た樹脂組成物(1)〜(5)及び樹脂組成物(比較1)〜(比較2)を、25℃の環境下で1日間静置した。各樹脂組成物の調製直後、及び、1日後の粘度を以下のようにして測定した。
上記粘度の測定は、樹脂組成物について、R/Sレオメーター(米国ブルックフィールド社製)を用いて、25℃、回転速度D=1/sの条件下で行った。なお、粘度20Pa・s以上では、RC25−1の測定治具を使用し、粘度20Pa・s未満では、RC50−1の治具を使用した。また、回転速度D=1/s時点の粘度が測定できないものについては、回転速度D=5〜100/sの値を外挿して、樹脂組成物の粘度として評価した。測定した粘度を表1に示す。
<貯蔵安定性(時間)の評価>
実施例1、6〜9及び比較例3〜4で得た樹脂組成物(1)、(6)〜(9)及び樹脂組成物(比較3)〜(比較4)を、25℃で放置し、増粘して流動性がなくなるまでの時間を計った。結果を表2に示す。
<耐熱性試験>
実施例1、6〜9及び比較例3〜4で得た樹脂組成物(1)、(6)〜(9)及び樹脂組成物(比較3)〜(比較4)を、1mmのスペーサーを挟んだ2枚のガラス板間に注入して硬化させ、厚さ1mmの板状の試料を作製した。得られた試料について、100℃のオーブン中に500時間放置する試験を行い、試験後の着色の有無や程度について評価した。
具体的には、試験前後の400nm光に対する透過率の変化率(ΔT)を測定し、以下の基準で評価した。結果を表2に示す。なお、透過率は、UV−VIS分光光度計(Agilent 8453、アジレント・テクノロジー社製)により測定した。
○:ΔT<5%
△:5%≦ΔT<10%
×:ΔT≧10%
<高温点灯試験>
実施例1、6〜9及び比較例3〜4で得た樹脂組成物(1)、(6)〜(9)及び樹脂組成物(比較3)〜(比較4)を、青色LEDチップ(チップサイズ300μm×600μm)を3チップを載せたLEDパッケージ(外形寸法5mm×5mm)にパッケージ内が満たされるように注入し、150℃のオーブンで1時間加熱硬化して試料を作製した。得られた試料を85℃に保持したオーブン中に入れ、60mAの電流を流してLEDを点灯させ、500時間放置する試験を行った。そして、試験後の輝度の保持率について評価した。結果を表2に示す。
なお、輝度は、光源配光測定システム(IS−LI−TE−1、Radiant Imaging社製)により測定した。
Figure 0006148870
Figure 0006148870
上記実施例及び比較例から、エポキシ樹脂、特定の有機ケイ素化合物、有機アルミニウム化合物、及び、1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物を含有する樹脂組成物を用いた実施例1〜9では、いずれも樹脂組成物が貯蔵安定性において優れ、比較的低温で硬化が可能であることが分かる。また、実施例1、6〜9では、いずれも得られる成形体が耐熱性、及び、長時間使用した際の輝度において優れるものであることが分かる。
一方、ヒンダードアミン基を有する化合物を含まない樹脂組成物を用いた比較例1〜4では、貯蔵安定性において劣るものであることが分かる。また、比較例3〜4では、いずれも得られる成形体が耐熱性、及び、長時間使用した際の輝度において劣るものであることが分かる。
また、実施例2と実施例4との比較、及び、実施例6と実施例7との比較から、1分子中に4つ以上のヒンダードアミン基を有する化合物を含む樹脂組成物を用いた実施例2及び6では、樹脂組成物が貯蔵安定性においてより優れるものであることが分かる。
さらに、実施例6〜7と実施例8〜9との比較から、エポキシ樹脂として脂環式エポキシ樹脂のみを用いると、得られる成形体が耐熱性に特に優れるものとなり、その結果、長時間使用した際の輝度において優れるものとなることが分かる。
また、実施例1と実施例2〜3との比較から、有機ケイ素化合物の含有量が、エポキシ樹脂の総量100質量部に対して、0.05〜10質量部である樹脂組成物を用いた実施例2及び3では、樹脂組成物が貯蔵安定性においてより優れるものであることが分かる。
さらに、実施例6〜9と実施例1との比較から、有機ケイ素化合物の含有量が、エポキシ樹脂の総量100質量部に対して、15〜300質量部であると、得られる成形体が耐熱性に特に優れるものとなり、その結果、長時間使用した際の輝度において優れるものとなることが分かる。

Claims (7)

  1. 硬化性を有する樹脂組成物であって、
    該硬化性樹脂組成物は、
    (A)エポキシ樹脂と、
    (B)Si−OR基(Rは、水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数7〜22のアルキル置換アリール基、又は、炭素数7〜22のアラルキル基を表す。)を有する有機ケイ素化合物と、
    (C)有機アルミニウム化合物と、
    (D)1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物とを必須成分として含有し、
    該(A)エポキシ樹脂は、脂環式エポキシ樹脂を含み、
    該(B)有機ケイ素化合物は、25℃において液体であって、25℃における粘度が1〜3000Pa・sであり、かつ下記一般式(4)又は(5):
    SiR (OR) 4−a (4)
    Si(OR) (5)
    (式中、R は、同一又は異なって、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2〜22のアルケニル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数7〜22のアルキル置換アリール基、炭素数7〜22のアラルキル基、又は、オキセタニル基を有する1価の有機基を表す。Rは、独立して上記で定義したRと同様である。aは、1〜3の整数である。)で表される低分子有機ケイ素化合物の加水分解縮合物であるシルセスキオキサンであることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 前記硬化性樹脂組成物における(C)有機アルミニウム化合物の含有量は、(A)エポキシ樹脂及び(B)有機ケイ素化合物の合計100質量部に対して、0.05〜5質量部であることを特徴とする請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 前記硬化性樹脂組成物における(D)1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物の含有量は、(A)エポキシ樹脂及び(B)有機ケイ素化合物の合計100質量部に対して、0.05〜5質量部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 前記(D)1分子中に少なくとも1つのヒンダードアミン基を有する化合物は、1分子中に2つ以上のヒンダードアミン基を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 記硬化性樹脂組成物における環式エポキシ樹脂の含有量は、(A)エポキシ樹脂の合計100質量部中、5質量部以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 前記脂環式エポキシ樹脂の重量平均分子量は、1500未満であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
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