JP2007277615A - 耐食性に優れた船舶用鋼材 - Google Patents

耐食性に優れた船舶用鋼材 Download PDF

Info

Publication number
JP2007277615A
JP2007277615A JP2006103454A JP2006103454A JP2007277615A JP 2007277615 A JP2007277615 A JP 2007277615A JP 2006103454 A JP2006103454 A JP 2006103454A JP 2006103454 A JP2006103454 A JP 2006103454A JP 2007277615 A JP2007277615 A JP 2007277615A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
corrosion resistance
steel material
corrosion
pearlite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006103454A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4868916B2 (ja
Inventor
Shinji Sakashita
真司 阪下
Hiroki Imamura
弘樹 今村
Akihiko Tatsumi
明彦 巽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2006103454A priority Critical patent/JP4868916B2/ja
Priority to CNB2007100921641A priority patent/CN100562600C/zh
Priority to CN2008101729051A priority patent/CN101413085B/zh
Priority to KR1020070032897A priority patent/KR100994606B1/ko
Publication of JP2007277615A publication Critical patent/JP2007277615A/ja
Priority to KR1020080102361A priority patent/KR100992289B1/ko
Priority to KR1020090076712A priority patent/KR20090098775A/ko
Priority to KR1020090076710A priority patent/KR20090098774A/ko
Application granted granted Critical
Publication of JP4868916B2 publication Critical patent/JP4868916B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Abstract

【課題】塗装や電気防食を施さなくても、充分に優れた耐食性を示す船舶用鋼材を提供すること。
【解決手段】C:0.01〜0.3%、Si:0.01〜2%、Mn:0.01〜2%、Al:0.005〜0.1%、P:0.01%以下(0%を含まない)、S:0.005%以下(0%を含まない)、Cu:0.01〜1%、Ni:0.01〜1%、およびCr:0.01〜1%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる組成を有し、面積率で、パーライト:5〜25%、ベイナイト:20%未満、マルテンサイト:10%未満であり、残部がフェライトからなる組織を有し、フェライト粒径が15μm以下であり、パーライトのアスペクト比が3.0〜20である船舶用鋼材。
【選択図】なし

Description

本発明は、原油タンカー、貨物船、貨客船、客船、軍艦等の船舶において、主要な構造材として用いられる船舶用鋼材に関するものであり、詳しくは海水による塩分や高温高湿に曝される環境下における耐食性に優れた船舶用鋼材に関するものである。本発明の船舶用鋼材は、硫黄分を含有する原油と接触するような厳しい腐食環境下でも良好な耐食性を示し、殊に原油タンカーのタンク構造材として有用である。
前記各種船舶において主要な構造材(例えば、外板、バラストタンク、原油タンク等)として用いられている鋼材は、海水による塩分や高温高湿に曝されることから腐食損傷を受けることが多い。また原油タンクでは、原油に含まれる硫黄分により鋼材は激しい腐食を受ける。こうした腐食は、船舶の沈没事故や原油タンカーからの油流出という事故を招くおそれがあることから、鋼材には何らかの防食手段を施す必要がある。これまで行われている防食手段としては、(a)塗装や(b)電気防食等が従来からよく知られている。
このうち重塗装に代表される塗装では、塗膜欠陥が存在する可能性が高く、製造工程における衝突等によって塗膜に傷が付く場合もあるため、素地鋼材が露出してしまうことが多い。このような鋼材露出部においては、局部的にかつ集中的に鋼材が腐食してしまい、収容されている原油の早期漏洩に繋がることになる。防錆・防食シートによる鋼材の保護も比較的効果は認められるものの、塗装と同様に、シート傷部の鋼材露出部分での腐食は避けられないという問題がある。
また電気防食は、海水などの導電率が高い電解質水溶液中に完全に浸漬された部位に対しては、非常に有効である。しかし、原油タンクやバラストタンク上部における気相部では、電解質水溶液が無いため、電気回路が形成されず、防食効果が発揮されない。原油に浸漬されている部位でも、原油は導電率が低いため、流電陽極の近傍しか防食効果が発揮されず、また防食電流の分布により局所腐食が発生するという問題がある。さらに防食用の流電陽極が異常消耗や脱落して消失した場合には、直ちに激しい腐食が進行することがある。
前記手段のほか、特許文献1では、Cu、Cr、NiおよびMoの中の1種以上を添加することにより、硫化水素および水を含んだ原油中で耐食性を向上させ得ること、さらにNb、TiおよびVの中の1種以上を添加することにより、フェライト粒を細粒化および強化して、フェライト粒内を進展する亀裂進展速度を低下し得ることが開示されている。特許文献2では、一般的な溶接構造用鋼の化学組成を基本として、Crを実質的に無添加とし、特定量のMo、Wのいずれかまたは両方とCuを適正量複合添加し、不純物であるP、Sの添加量を限定することにより、常時気相部となる原油油槽デッキ裏の環境下における耐食性を向上させ得ることが開示されている。また特許文献3では、化学成分、介在物および組織を適切に調整することによって、鋼材の耐食性を向上させ得ることが開示されている。
特開平06−322477号公報(殊に特許請求の範囲、段落0022) 特開2004−190123号公報(殊に特許請求の範囲、段落0039) 特開2003−82435号公報(殊に特許請求の範囲)
しかし原油と接触するような厳しい腐食環境でも、長期間にわたって耐久性を確保するために、船舶用鋼材のさらなる耐食性の向上が絶えず求められている。そこで本発明の目的は、塗装や電気防食を施さなくても充分に優れた耐食性を示す船舶用鋼材を提供することにある。
前記目的を達成することのできた本発明の船舶用鋼材とは、
C:0.01〜0.3%(質量%の意味、以下同じ)、
Si:0.01〜2%、
Mn:0.01〜2%、
Al:0.005〜0.1%、
P:0.01%以下(0%を含まない)、
S:0.005%以下(0%を含まない)、
Cu:0.01〜1%、
Ni:0.01〜1%、および
Cr:0.01〜1%、
を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる組成を有し、
面積率で、パーライト:5〜25%、ベイナイト:20%未満、マルテンサイト:10%未満であり、残部がフェライトからなる組織を有し、
フェライト粒径が15μm以下であり、パーライトのアスペクト比が3.0〜20であることを特徴とする鋼材である。
また本発明の船舶用鋼材においては、必要に応じてさらに、(ア)Ca:0.005%以下(0%を含まない)、Mg:0.005%以下(0%を含まない)、La:0.005%以下(0%を含まない)、Ce:0.005%以下(0%を含まない)、およびSe:0.1%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素、(イ)Ti:0.2%以下(0%を含まない)、Zr:0.2%以下(0%を含まない)、およびHf:0.2%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素、(ウ)Sb:0.2%以下(0%を含まない)、Bi:0.2%以下(0%を含まない)、およびTe:0.1%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素、(エ)Co:1%以下(0%を含まない)、(オ)Nb:0.5%以下(0%を含まない)および/またはTa:0.5%以下(0%を含まない)、および/または(カ)B:0.01%以下(0%を含まない)および/またはV:0.5%以下(0%を含まない)、等を含有させることも有効であり、含有させる成分の種類に応じて、鋼材特性がさらに改善されることになる。
本発明によれば、(I)化学成分組成を適切に調整すること、および(II)鋼材組織を適切に制御することにより、厳しい腐食環境下でも優れた耐食性を示し、長期間にわたって耐久性を確保できる船舶用鋼材を実現できた。
本発明の船舶用鋼材は、耐食性を向上させるために、化学成分組成が適切に調整されていることを特徴の1つとする。よってまず、鋼材の化学成分組成について説明する。
〈C:0.01〜0.3%〉
Cは、材料の強度確保のために必要な元素である。船舶の構造部材として要求される強度を得るためには、0.01%以上含有させる必要がある。しかし0.3%を超えて過剰に含有させると、靱性が劣化する。そこでC量を0.01〜0.3%と定めた。C量の好ましい下限は0.02%であり、より好ましくは0.04%以上である。その好ましい上限は0.28%であり、より好ましくは0.26%以下である。
〈Si:0.01〜2%〉
Siは、脱酸と強度確保のための必要な元素であり、0.01%に満たないと構造部材として要求される強度を確保できない。しかし2%を超えて過剰に含有させると、溶接性が劣化する。そこでSi量を0.01〜2%と定めた。Si量の好ましい下限は0.02%であり、より好ましくは0.05%以上である。その好ましい上限は1.8%であり、より好ましくは1.6%以下である。
〈Mn:0.01〜2%〉
Mnも、Siと同様に、脱酸および強度確保のために必要であり、0.01%に満たないと構造部材として要求される強度を確保できない。しかし2%を超えて過剰に含有させると、靱性が劣化する。そこでMn量を0.01〜2%と定めた。Mn量の好ましい下限は0.05%であり、より好ましくは0.10%以上である。その好ましい上限は1.8%であり、より好ましくは1.6%以下である。
〈Al:0.005〜0.1%〉
Alも、SiおよびMnと同様に、脱酸および強度確保のために必要であり、充分な脱酸のためには、0.005%以上必要である。しかし0.1%を超えて過剰に含有させると、溶接性を害する。そこでAl量を0.005〜0.1%と定めた。Al量の好ましい下限は0.010%であり、より好ましくは0.015%以上である。その好ましい上限は0.09%であり、より好ましくは0.08%以下である。
〈P:0.01%以下(0%を含まない)〉
Pは、耐食性に有害であることに加えて、靱性や溶接性も劣化させる元素であり、その量は、できる限り低いことが好ましい。従ってP量を、0.01%以下、より好ましくは0.005%以下にすることが推奨される。
〈S:0.005%以下(0%を含まない)〉
Sも、Pと同様に、耐食性、靱性および溶接性に有害な元素であり、その量は、できる限り低いことが好ましい。従ってS量を、0.005%以下、より好ましくは0.004%以下にすることが推奨される。
〈Cu:0.01〜1%〉
Cuは、耐食性向上に有効な元素である。詳しくは、Cuは、表面錆被膜の緻密性を高める作用を有しており、環境遮断性を高めて耐食性を向上させるのに有効な元素である。この効果を充分に発揮させるためには、0.01%以上含有させることが必要であるが、1%を超えて過剰に含有させると、溶接性や熱間加工性が劣化する。そこでCu量を0.01〜1%と定めた。Cu量の好ましい下限は0.05%であり、好ましい上限は0.9%である。
〈Ni:0.01〜1%〉
Niは、耐食性向上に有効である。詳しくは、Niは、腐食環境において緻密な表面錆被膜を形成される作用を有しており、表面錆被膜による腐食抑制効果を発現する元素である。さらにNiは、Cuを含有することによる赤熱脆性を防止する効果を有する。こうした効果を充分に発揮させるためには、0.01%以上含有させることが好ましい。しかし1%を超えて過剰に含有すると溶接性や熱間加工性が劣化する。そこでNi量を0.01〜1%と定めた。Ni量の好ましい下限は0.02%であり、好ましい上限は0.9%である。
〈Cr:0.01〜1%〉
Crは、耐食性向上に有効な元素である。詳しくは、Crは、Cuと同様に、表面錆被膜の緻密性を高める作用を有しており、環境遮断性を高めて耐食性を向上させる元素である。また適量のCrは、靭性を向上させるのに有効であり、船舶用鋼材として必要な機械特性を得るためにも必要な元素である。これらの効果を充分に発揮させるためには、0.01%以上含有させることが必要であるが、1%を超えて過剰に含有させると、溶接性や熱間加工性が劣化する。そこでCr量を0.01〜1%と定めた。Cr量の好ましい下限は0.05%であり、好ましい上限は0.8%である。
本発明の船舶用鋼材の基本成分は前記の通りであり、残部は鉄および不可避不純物(例えばO、N、H、Mo、W等)からなるものである。但し、不可避不純物は、鋼材の特性を阻害しない程度の量とする必要がある。
また本発明の船舶用鋼材には、前記成分のほか、必要に応じてさらに、(ア)Ca:0.005%以下(0%を含まない)、Mg:0.005%以下(0%を含まない)、La:0.005%以下(0%を含まない)、Ce:0.005%以下(0%を含まない)、およびSe:0.1%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素、(イ)Ti:0.2%以下(0%を含まない)、Zr:0.2%以下(0%を含まない)、およびHf:0.2%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素、(ウ)Sb:0.2%以下(0%を含まない)、Bi:0.2%以下(0%を含まない)、およびTe:0.1%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素、(エ)Co:1%以下(0%を含まない)、(オ)Nb:0.5%以下(0%を含まない)および/またはTa:0.5%以下(0%を含まない)、および/または(カ)B:0.01%以下(0%を含まない)および/またはV:0.5%以下(0%を含まない)、等を含有させることも有効であり、含有させる成分の種類に応じて、鋼材特性がさらに改善されることになる。
〈Ca:0.005%以下、Mg:0.005%以下、La:0.005%以下、Ce:0.005%以下、およびSe:0.1%以下よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素〉
Ca、Mg、La、CeおよびSeは、耐食性向上に有効な元素であり、必要に応じて含有させることができる。詳しくは、これらは、腐食によって溶解したFeの加水分解によるpH低下を抑制する作用を有する。この作用により、外部への水素イオン拡散が起こりにくい構造的すきま部において、pH低下を抑制して腐食を抑制することによって、殊に耐すきま腐食性を向上させることができる。またMgは、Coと共存させると、耐食性向上に顕著な効果を発揮する。こうした作用を充分に発揮させるために、CaおよびMgは、それぞれ、好ましくは0.0001%以上、より好ましくは0.0005%以上の量で、LaおよびCeは、それぞれ、好ましくは0.0001%以上、より好ましくは0.0003%以上の量で、Seは、好ましくは0.001%以上、より好ましくは0.002%以上の量で含有させることが推奨される。しかしこれらを過剰に含有させると加工性と溶接性とを劣化させる。そこでこれらを含有させる場合、Ca、Mg、LaおよびCe量を、それぞれ0.005%以下、好ましくは0.004%以下に、Se量を、0.1%以下、好ましくは0.05%以下に調整することが推奨される。
〈Ti:0.2%以下、Zr:0.2%以下、およびHf:0.2%以下よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素〉
Ti、ZrおよびHfは、耐食性向上に有効な元素であり、必要に応じて含有させることができる。詳しくは、これらは、腐食環境において形成される表面錆被膜を安定化させる作用を有しており、表面錆被膜による腐食抑制効果を長期間にわたって発現させるのに有効な元素である。この効果を充分に発揮させるために、Ti、ZrおよびHfを、それぞれ、好ましくは0.005%以上、より好ましくは0.008%以上含有させることが推奨される。しかしこれらの量が過剰になると、溶接性や熱間加工性が劣化する。そこで含有させる場合、Ti、ZrおよびHf量の上限は、それぞれ、0.2%であり、より好ましくは0.15%以下である。
〈Sb:0.2%以下、Bi:0.2%以下、およびTe:0.1%以下よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素〉
Sb、BiおよびTeは、耐食性向上に有効な元素であり、必要に応じて含有させることができる。詳しくは、これらは、Cu等による錆緻密化作用を助長して耐食性を向上させる元素である。この作用を発揮させるために、SbおよびBiは、それぞれ、好ましくは0.005%以上、より好ましくは0.008%以上の量で、Teは、好ましくは0.001%以上、より好ましくは0.002%以上の量で含有させることが推奨される。しかし過剰に含有させると加工性と溶接性が劣化する。そこで含有させる場合、SbおよびBi量を、それぞれ0.2%以下、好ましくは0.15%以下に、Te量を、0.1%以下、好ましくは0.05%以下に調整することが推奨される。
〈Co:1%以下〉
Coは、耐食性向上に有効な元素であり、必要に応じて含有させることができる。詳しくは、Coは、Niと同様に、腐食環境において緻密な表面錆被膜を形成させる作用を有しており、表面錆被膜による腐食抑制効果を発揮する元素である。特にMgとの共存により、著しい耐食効果が得られる。こうした効果を充分に発揮させるために、Coを、好ましくは0.01%以上、より好ましくは0.02%以上含有させることが推奨される。しかしCo量が過剰になると、溶接性や熱間加工性が劣化する。そこで含有させる場合、Co量の上限は1%であり、より好ましくは0.8%以下である。
〈Nb:0.5%以下および/またはTa:0.5%以下〉
NbおよびTaは、結晶粒微細化作用により、フェライト粒径の低減に寄与する元素であり、必要に応じて含有させることができる。これらの作用によりフェライト粒径がさらに低減される結果、耐食性をさらに向上させることができる。この作用を充分に発揮させるために、NbおよびTaを、それぞれ、好ましくは0.003%以上、より好ましくは0.005%以上含有させることが推奨される。しかしこれらの量が過剰になると、鋼材の靱性が劣化する。そこで含有させる場合、NbおよびTa量の上限は、それぞれ0.5%であり、より好ましくは0.4%以下である。
〈B:0.01%以下および/またはV:0.5%以下〉
BおよびVは、いずれも強度向上に有効な元素であり、必要に応じて含有させることができる。これらの効果を充分に発揮させるために(殊にBについては焼入性の向上の観点から)、Bは、好ましくは0.0001%以上、より好ましくは0.0003%以上の量で、Vは、好ましくは0.01%以上、より好ましくは0.02%以上の量で含有させることが推奨される。しかしこれらを過剰に含有させると、鋼材の靭性が劣化する。そこで含有させる場合、B量の上限は0.01%であり、より好ましくは0.009%以下であり、V量の上限は0.5%である。
本発明の船舶用鋼材は、耐食性を向上させるために、鋼材組織が適切に制御されていること、具体的には、面積率で、パーライト:5〜25%、ベイナイト:20%未満、マルテンサイト:10%未満であり、残部がフェライトからなる組織を有することを特徴の1つとする。
本発明において組織の面積率の値は、鋼材の厚みが6mm以上の場合は、表面より深さ3mmの部位において、鋼材の厚みが6mm未満の場合は、鋼材の厚みの1/2の部位において、原則400倍の観察倍率、および150μm×200μm以上の観察視野にて光学顕微鏡で観察し、任意の30視野で得られた面積率の平均値を採用する。なお深さの基準となる表面とは、圧延で力を加えられた鋼材の面をいう。
本発明の鋼材では、フェライトが最も大きい面積率を有する。フェライトは、溶接性や加工性に優れ、また塩化物による応力腐食割れに対する感受性が小さいため、海水という塩化物環境で用いられる構造部材の組織として好ましい。
パーライトは、鋼材の強度を得るために必要である。またパーライト面積率が小さすぎると、パーライトが局所的に点在する傾向を示し、孔食やすきま腐食などの局部腐食を生じる傾向が大きくなる。強度と耐局部腐食性の観点から、パーライト面積率を5%以上と定めた。しかしパーライトの増大は、靭性と溶接性の劣化を引き起こすことに加えて、腐食反応のカソードサイトとして作用して、耐食性(耐全面腐食性)を劣化させる。そこでパーライト面積率を、25%以下と定めた。パーライト面積率のより好ましい範囲は8〜20%である。
ベイナイトは、鋼材の靭性を向上させるために有効な組織である。しかしフェライト中にベイナイトが存在すると、ベイナイト部の腐食が促進されて、耐局部腐食性を低下させる。そこでベイナイト面積率は、20%未満、好ましくは18%未満とすることが推奨される。
マルテンサイトは、強度向上に有効な組織であるが、靭性や溶接性を害する。そこで靭性や溶接性の確保の点から、マルテンサイト面積率は、10%未満、好ましくは8%未満とすることが推奨される。
本発明の船舶用鋼材は、耐食性を向上させるために、フェライト粒径が15μm以下に、およびパーライトのアスペクト比が3.0〜20に制御されていることを特徴の1つとする。
本発明におけるフェライト粒径の値は、鋼材の厚みが6mm以上の場合は、表面より深さ3mmの部位において、鋼材の厚みが6mm未満の場合は、鋼材の厚みの1/2の部位において、原則400倍の観察倍率、および150μm×200μm以上の観察視野にて光学顕微鏡で観察し、任意の30視野で得られたフェライトの円相当径の平均値を採用する。円相当径は、適切な画像解析装置またはソフトウェアで求めることができる。また観察するサンプルには、ナイタールエッチングなどの適切なエッチングを行うことが好ましい。
本発明におけるパーライトのアスペクト比とは、JIS H7402(繊維強化金属中の短繊維のアスペクト比試験方法)を参照して、パーライト輪郭の外周上における最大2点間距離をパーライト長径:Lpとし、パーライトの長径方向と直角に交わり、パーライト長径の中点を通る線において、パーライト輪郭で区切られる距離をパーライト短径:Dpとしたときに、Lp/Dpで算出される値と定義する。本発明におけるパーライトのアスペクト比の値は、鋼材の厚みが6mm以上の場合は、表面より深さ3mmの部位において、鋼材の厚みが6mm未満の場合は、鋼材の厚みの1/2の部位において、原則400倍の観察倍率、および150μm×200μm以上の観察視野にて光学顕微鏡で観察し、任意の10視野で得られたLp/Dpの平均値を採用する。
フェライト粒径を小さくすると、腐食反応の均質性が高まるために、耐食性、特に耐局部腐食性を向上させることができる。また耐食性に悪影響を及ぼすPやSなどは、結晶粒界に偏析する傾向が強いが、フェライト粒径を小さくすることによって、粒界を増大させ、その不純物の粒界濃度を下げられるので、より高い耐食性を達成できる。このような効果を充分に発揮させるために、フェライト粒径を、15μm以下、より好ましくは10μm以下とすることが推奨される。
さらにパーライトのアスペクト比を大きくすることによって耐食性を向上させることができる。このメカニズムは不明であるが、パーライト/フェライト界面を増大させると、界面に偏析する不純物濃度が低減されることにより、耐食性が向上すると推定される。但し本発明は、このような推定に限定されない。耐食性を向上させるために、パーライトのアスペクト比を、3.0以上、好ましくは6以上、より好ましくは12以上にすることが推奨される。一方、材質異方性の観点よりパーライトのアスペクト比の上限を20と定めた。
本発明の船舶用鋼材は、例えば以下の方法により製造することができる。まず転炉、電気炉等の通常の溶製方法により、化学成分組成が、前記範囲を満たすように調整しながら溶製を行い、連続鋳造法、造塊法等の通常の鋳造方法で鋼塊とする。O、N、Hなどのガス成分を低減するために、必要に応じて、DH法やRH法といった真空脱ガス法などの炉外精錬を行うことが好ましい。また脱酸のために、機械特性や溶接性の観点から、キルド鋼を用いることが好ましく、耐食性の観点からさらに好ましくは、PやSなどの有害不純物の偏析が少ないAlキルド鋼が推奨される。
次いで得られた鋼塊を、1000〜1200℃の温度域に加熱した後、熱間圧延を行って、所望の寸法形状にすることが好ましい。圧延前の加熱温度が1000℃未満であると、Si、Mn、Ni、PやSなどの固溶度が低くなる結果、組織が不均一になり、局部腐食が起こり易くなる。一方、加熱温度が1200℃を超えると、オーステナイト粒が粗大化して、15μm以下のフェライト粒径を得ることが困難になる。
熱間圧延終了温度は、圧延中の再結晶によるオーステナイト粗大化を抑制して、靱性を確保するために、750〜850℃に制御することが好ましい。熱間圧延率の合計圧下率を、80〜97%の範囲に調整することにより、パーライトのアスペクト比を3.0〜20にすることができる。
熱間圧延終了後から500℃までの冷却速度を、0.5〜15℃/秒の範囲に制御することにより、パーライト:5〜25%、ベイナイト:20%未満、マルテンサイト:10%未満であり、残部がフェライトからなる組織を形成することができる。また該冷却速度が0.5℃/秒未満になると、炭化物の生成が著しくなり、腐食反応におけるカソードサイトが増大し、耐食性が劣化することがある。一方、該冷却速度が15℃/秒を超えると、マルテンサイト変態による靱性劣化が大きくなるおそれがある。
本発明の船舶用鋼材は、耐食性に優れるため裸仕様(無処理)で使用できるが、塗装、めっきまたは化成処理などの表面処理を施して使用してもよい。本発明の鋼材を、原油タンカーのカーゴオイルタンクの構造材として用いる場合は、内側の原油タンク側を裸仕様(無処理)で、外側のバラストタンク側は塗装仕様で、用いることが好ましい。但し原油タンク側も、必要に応じて、初期の錆止めを目的としたジンクリッチペイントやショッププライマーなどの処理を施しても良い。バラストタンク側の塗料としては、タールエポキシ樹脂系塗料、変性エポキシ樹脂塗料、またはそれ以外の代表的な重防食塗料などが挙げられる。また本発明の鋼材は、電気防食(流電陽極法、外部電源法)などの他の防食方法と併用しても良い。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
〈供試材の作製〉
転炉溶製を行った後、連続鋳造法によって、下記表1に示す化学成分組成を有するスラブを作成した。これらのスラブを、表2に示す条件により熱間圧延を行って鋼板を作製した。表2では、熱間圧延前の加熱温度を「加熱温度」と、熱間圧延終了温度を「圧延終了温度」と、熱間圧延での合計圧下率を「圧下率」と、熱間圧延終了から500℃までの冷却速度を「冷却速度」と記載した。
以上のようにして得られた鋼板を切断および表面研削することにより、300×300×10(mm)の大きさの試験片Aを作製した。試験片Aの外観形状を図1に示す。また、図2に示すように60×60×5(mm)の小試験片4個を、300×300×10(mm)の大試験片(前記試験片Aと同じもの)に接触させて、すきま部を形成した試験片Bを作製した。すきま形成用の小試験片と大試験片とは、同じ化学成分組成の鋼材を用い、表面仕上げも前記試験片Aと同じにした。そして小試験片の中心に10mmφの孔を、基材側(大試験片側)に開けて、M8プラスチック製ねじで固定した。
さらにバラストタンク側の模擬環境で用いる試験片として、変性エポキシ樹脂塗装(平均膜厚:50μm)を全面に施した試験片C(図3)も作製した。また防食塗膜に傷が付いて素地の鋼材が露出した場合の腐食進展度合いを調べるために、前記試験片Cに素地まで達するカット疵1本(長さ:100mm、幅:約0.5mm)をカッターナイフで形成した試験片D(図4)も作製した。これら試験片CおよびDの試験面には、大きさ20mmφ×10mmの純亜鉛片を、亜鉛片の中心と試験片の端部との距離が20mmとなるように取り付けて電気防食を施した。またいずれの試験片においても、腐食状況を評価する面(試験面)は一面のみであり、試験面以外の面はシリコーンシーラントにより被覆を施して腐食を防止した。
〈腐食試験〉
(I)原油タンク側の模擬環境における試験
原油タンカーより採取した原油スラッジと兵庫県加古川市にて採取した天然海水とを体積比で1:1に混合した原油模擬溶媒に、試験片AおよびBを水平に浸漬し、分圧比で5%O2−0.5%H2S−10%CO2(残部N2)の混合ガスを試験槽内に導入した。試験片の個数は、試験片AおよびBとも、それぞれ10個ずつであり、試験期間は1年である。試験終了後に、試験片Aについて、クエン酸水素二アンモニウム水溶液中での陰極電解法(JIS K8284)により鉄錆等の腐食生成物の除去を行った。また試験片Bについても、すきま形成用の小試験片を取り外し、同様の方法で腐食生成物の除去を行った。
該模擬環境にて試験した試験片AおよびBで、耐全面腐食性、腐食均一性および耐すきま腐食性を、表3に示す基準で評価した。腐食試験の結果を表4に示す。
(II)バラストタンク側の模擬環境における試験
試験片CおよびDを、密閉された腐食試験槽に垂直に設置し、バラストタンク内に海水を導入した期間を想定した「海水浸漬状態」と、原油を搭載してバラストタンク内が空である期間を想定した「高温高湿状態」とを、それぞれ2週間毎に繰り返して適用した。このとき用いた海水は兵庫県加古川市にて採取した天然海水であり、海水温度を30℃に保持した。高温高湿状態では、雰囲気温度40℃、湿度90%RH以上となるように温調および加湿を行った。試験片の個数は、試験片CおよびDとも、それぞれ10個ずつであり、合計の試験期間は1年である。
該模擬環境にて試験した試験片CおよびDで、耐塗膜膨れ性および塗膜疵部耐食性を、表3に示す基準で評価した。腐食試験の結果を表4に示す。
(1)耐全面腐食性および腐食均一性
試験片Aで、試験前後の質量変化を平均板厚減少量D−ave(mm)に換算し、試験片10個の平均値を算出して、各供試材の耐全面腐食性を評価した。また、触針式三次元形状測定装置を用いて、試験片Aの最大侵食深さD−max(mm)を求め、D−max/D−aveを算出して、腐食均一性を評価した。
(2)耐すきま腐食性
試験片Bで、触針式三次元形状測定装置を用いて、大試験片側のすきま腐食深さを測定し、試験片10個の最大値を最大すきま腐食深さD−crev(mm)として、耐すきま腐食性を評価した。
(3)耐塗膜膨れ性
試験片Cで、適宜観察を行って、塗膜に目視で確認できる膨れが発生するまでの時間(日)を計測し、耐塗膜膨れ性を評価した。
(4)塗膜疵部耐食性
試験片Dで、カット傷に垂直方向の塗膜膨れ幅(mm)をノギスで測定し、試験片10個の最大値を最大膨れ幅として算出し、塗膜疵部耐食性を評価した。
本発明の要件を満たさない鋼材No.1〜6は、耐食性が不充分であった。詳しくは、鋼材No.1は、Cu、NiおよびCrを含有しない従来鋼であり、腐食試験の全ての項目で不良な結果となっている。Cu、NiおよびCrを含有する鋼材No.2は、腐食均一性およびや塗膜膨れ性が改善したが、その他の項目では不良な結果となっている。これは、パーライト面積率が過剰であるためと推察される。鋼材No.3は、腐食均一性および耐塗膜膨れ性が不良な結果となっている。これは、ベイナイト面積率が過剰であるためと推察される。鋼材No.4は、腐食均一性および耐塗膜膨れ性が不良な結果となっている。これは、フェライト粒径が大きすぎるためと推察される。鋼材No.5は、耐全面腐食性、耐すきま腐食性および塗膜疵部耐食性が不良な結果となっている。これは、パーライトのアスペクト比が小さすぎるためと推察される。鋼材No.6は、耐塗膜膨れ性および塗膜疵部耐食性が不良な結果となっている。これは、Cr量が少なすぎるためと推察される。
これに対して本発明の要件を全て満たす鋼材No.7〜34は、原油タンク側とバラストタンク側のいずれの模擬環境下でも優れた耐食性を示しており、船舶用鋼材として好ましいことが分かる。さらに鋼材No.7〜34について、耐全面腐食性とパーライトのアスペクト比との関係を示すグラフを図5に示す。表2および4、並びに図5で示されるように、パーライトのアスペクト比が3以上であると、耐全面腐食性において良好な結果(△)が得られ、6以上であると優れた結果(○)が得られ、12以上であると極めて優れた結果(◎)が得られる。
本発明の船舶用鋼材は、厳しい腐食環境下でも優れた耐食性を示し、長期間にわたって耐久性を確保できるので、原油タンカー、貨物船、貨客船、客船、軍艦等の船舶における外板、バラストタンク、原油タンク等の構造材として有用である。
腐食試験に用いた試験片Aの外観形状を示す説明図である。 腐食試験に用いた試験片Bの外観形状を示す説明図である。 腐食試験に用いた試験片Cの外観形状を示す説明図である。 腐食試験に用いた試験片Dの外観形状を示す説明図である。 実施例で作製した鋼材No.7〜34における、耐全面腐食性とパーライトのアスペクト比との関係を示すグラフである。

Claims (7)

  1. C:0.01〜0.3%(質量%の意味、以下同じ)、
    Si:0.01〜2%、
    Mn:0.01〜2%、
    Al:0.005〜0.1%、
    P:0.01%以下(0%を含まない)、
    S:0.005%以下(0%を含まない)、
    Cu:0.01〜1%、
    Ni:0.01〜1%、および
    Cr:0.01〜1%、
    を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる組成を有し、
    面積率で、パーライト:5〜25%、ベイナイト:20%未満、マルテンサイト:10%未満であり、残部がフェライトからなる組織を有し、
    フェライト粒径が15μm以下であり、パーライトのアスペクト比が3.0〜20であることを特徴とする耐食性に優れた船舶用鋼材。
  2. さらにCa:0.005%以下(0%を含まない)、Mg:0.005%以下(0%を含まない)、La:0.005%以下(0%を含まない)、Ce:0.005%以下(0%を含まない)、およびSe:0.1%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有する、請求項1に記載の船舶用鋼材。
  3. さらにTi:0.2%以下(0%を含まない)、Zr:0.2%以下(0%を含まない)、およびHf:0.2%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有する、請求項1または2に記載の船舶用鋼材。
  4. さらにSb:0.2%以下(0%を含まない)、Bi:0.2%以下(0%を含まない)、およびTe:0.1%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の船舶用鋼材。
  5. さらにCo:1%以下(0%を含まない)を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の船舶用鋼材。
  6. さらにNb:0.5%以下(0%を含まない)および/またはTa:0.5%以下(0%を含まない)を含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の船舶用鋼材。
  7. さらにB:0.01%以下(0%を含まない)および/またはV:0.5%以下(0%を含まない)を含有する、請求項1〜6のいずれかに記載の船舶用鋼材。
JP2006103454A 2006-04-04 2006-04-04 耐食性に優れた船舶用鋼材 Expired - Fee Related JP4868916B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006103454A JP4868916B2 (ja) 2006-04-04 2006-04-04 耐食性に優れた船舶用鋼材
CNB2007100921641A CN100562600C (zh) 2006-04-04 2007-04-02 耐腐蚀性优异的船舶用钢材
CN2008101729051A CN101413085B (zh) 2006-04-04 2007-04-02 耐腐蚀性优异的船舶用钢材
KR1020070032897A KR100994606B1 (ko) 2006-04-04 2007-04-03 내식성이 우수한 선박용 강재
KR1020080102361A KR100992289B1 (ko) 2006-04-04 2008-10-20 내식성이 우수한 선박용 강재
KR1020090076712A KR20090098775A (ko) 2006-04-04 2009-08-19 더블할 구조의 원유 탱커
KR1020090076710A KR20090098774A (ko) 2006-04-04 2009-08-19 내식성이 우수한 밸러스트 탱크용 강재 및 및 이에 의해 구성된 밸러스트 탱크를 갖는 선박

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006103454A JP4868916B2 (ja) 2006-04-04 2006-04-04 耐食性に優れた船舶用鋼材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007277615A true JP2007277615A (ja) 2007-10-25
JP4868916B2 JP4868916B2 (ja) 2012-02-01

Family

ID=38679358

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006103454A Expired - Fee Related JP4868916B2 (ja) 2006-04-04 2006-04-04 耐食性に優れた船舶用鋼材

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4868916B2 (ja)
CN (2) CN100562600C (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008031540A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Kobe Steel Ltd 耐食性に優れたバラストタンク用鋼材および耐久性に優れたバラストタンク
JP2010126765A (ja) * 2008-11-27 2010-06-10 Kobe Steel Ltd 船舶用鋼材
WO2010074307A1 (ja) * 2008-12-24 2010-07-01 Jfeスチール株式会社 原油タンカー用耐食鋼材
CN101864544A (zh) * 2009-04-16 2010-10-20 株式会社神户制钢所 耐酸钢材和燃烧、焚烧设备的排气相关低温构件
JP2012255184A (ja) * 2011-06-08 2012-12-27 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp 耐食性に優れた鋼材
JP2013007090A (ja) * 2011-06-23 2013-01-10 Kobe Steel Ltd 冷間加工用機械構造用鋼およびその製造方法、並びに機械構造用部品
TWI410503B (zh) * 2009-01-30 2013-10-01 Jfe Steel Corp Corrosion resistant steel for crude oil sump and its manufacturing method, and crude oil sump
WO2015087532A1 (ja) * 2013-12-12 2015-06-18 Jfeスチール株式会社 原油タンク用鋼材および原油タンク
WO2015087531A1 (ja) * 2013-12-12 2015-06-18 Jfeスチール株式会社 原油タンク用鋼材および原油タンク
JP2015113506A (ja) * 2013-12-12 2015-06-22 Jfeスチール株式会社 耐食性に優れる原油タンク用鋼材および原油タンク
WO2018038198A1 (ja) * 2016-08-25 2018-03-01 Jfeスチール株式会社 耐硫酸露点腐食鋼
KR20210072615A (ko) * 2019-12-09 2021-06-17 주식회사 포스코 내해수성이 우수한 구조용 강판 및 이의 제조방법
CN114807784A (zh) * 2022-05-11 2022-07-29 重庆大学 一种海洋环境中耐腐蚀断裂的高强钢及制备方法

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5120510B2 (ja) * 2011-02-25 2013-01-16 Jfeスチール株式会社 耐候性に優れた鋼材
JP5357994B2 (ja) * 2011-12-19 2013-12-04 株式会社神戸製鋼所 冷間加工用機械構造用鋼およびその製造方法
CN102492896A (zh) * 2011-12-29 2012-06-13 钢铁研究总院 一种油轮货油舱上甲板用钢
KR101461740B1 (ko) * 2012-12-21 2014-11-14 주식회사 포스코 재질 및 두께 편차가 작고 내도금박리성이 우수한 열연강판 및 그 제조방법
CN103643111A (zh) * 2013-11-12 2014-03-19 铜陵市肆得科技有限责任公司 一种泵阀用易加工不锈钢材料及其制备方法
CN104131232B (zh) * 2014-07-25 2016-06-01 宝山钢铁股份有限公司 一种抗海水腐蚀钢管及其制造方法
CN104451390A (zh) * 2014-11-19 2015-03-25 钢铁研究总院 一种表层超细贝氏体船用耐蚀钢及其制造方法
CN104711483B (zh) * 2015-03-31 2018-01-12 武汉钢铁有限公司 一种金相组织稳定的海洋工程用钢及生产方法
CN105506480B (zh) * 2015-11-24 2017-12-26 钢铁研究总院 控制耐腐蚀钢耐大气腐蚀和干湿交替油气腐蚀性能的方法
CN105838965A (zh) * 2016-05-18 2016-08-10 安徽合矿机械股份有限公司 一种发动机活塞用合金钢材料
CN106282794B (zh) * 2016-08-30 2018-10-16 南阳汉冶特钢有限公司 一种高强度船板钢eq51厚板及生产方法
CN106756531A (zh) * 2016-11-23 2017-05-31 李光根 一种船用配件及其耐腐蚀处理方法和耐腐蚀船用配件
CN106756472A (zh) * 2016-11-23 2017-05-31 李光根 一种船用配件及其制造方法
KR101908819B1 (ko) 2016-12-23 2018-10-16 주식회사 포스코 저온에서의 파괴 개시 및 전파 저항성이 우수한 고강도 강재 및 그 제조방법
CN107858582A (zh) * 2017-11-07 2018-03-30 刘兴满 污水处理泵外壳用合金材料
CN108531825A (zh) * 2018-04-16 2018-09-14 合肥汇之新机械科技有限公司 一种耐磨耐冲击的低合金模具材料及其制备方法
CN109865806A (zh) * 2018-06-08 2019-06-11 江苏沙钢集团有限公司 一种薄带连铸345MPa级耐候钢及其生产方法
KR102255111B1 (ko) * 2019-07-31 2021-05-24 주식회사 포스코 내식성이 우수한 배기계용 페라이트계 강판
RU2726056C1 (ru) * 2019-10-31 2020-07-08 Федеральное государственное унитарное предприятие "Центральный научно-исследовательский институт конструкционных материалов "Прометей" имени И.В. Горынина Национального исследовательского центра "Курчатовский институт" (НИЦ "Курчатовский институт" - ЦНИИ КМ "Прометей") Листовой прокат, изготовленный из высокопрочной стали
JP6813127B1 (ja) * 2019-11-13 2021-01-13 日本製鉄株式会社 鋼材
CN112695247A (zh) * 2020-12-08 2021-04-23 北京科技大学 一种海洋工程用耐应力腐蚀低合金高强钢及其制备方法
CN112680667B (zh) * 2020-12-17 2021-09-21 南京工程学院 一种船舶及海工用型钢及其制备方法和应用
CN114672729B (zh) * 2022-03-11 2022-11-15 钢铁研究总院有限公司 一种含高稀土铈含量的耐蚀钢及其精炼控制方法
CN114990433B (zh) * 2022-05-17 2023-06-02 钢铁研究总院有限公司 一种适用于高湿热海洋环境的耐腐蚀钢及其制备方法
CN115074488B (zh) * 2022-07-18 2023-12-15 江苏顺得利金属有限公司 一种防锈且耐腐蚀的辐条及其加工方法
CN115261728B (zh) * 2022-08-08 2023-04-11 江苏华跃特种设备有限公司 一种高压锅炉用耐腐蚀钢管材料及其制备方法
CN115505842B (zh) * 2022-09-05 2023-07-04 山东钢铁集团日照有限公司 一种低温服役环境高止裂韧性船舶及海洋工程用结构钢及其生产方法
CN115896593B (zh) * 2022-11-02 2024-06-21 河钢乐亭钢铁有限公司 一种低碳钢连铸板坯鼓泡缺陷的控制方法
CN116288073B (zh) * 2023-05-23 2023-07-21 北京科技大学 高耐蚀含碲不锈钢

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1169992C (zh) * 2001-11-15 2004-10-06 住友金属工业株式会社 机械结构用钢

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008031540A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Kobe Steel Ltd 耐食性に優れたバラストタンク用鋼材および耐久性に優れたバラストタンク
JP4668141B2 (ja) * 2006-07-31 2011-04-13 株式会社神戸製鋼所 耐食性に優れたバラストタンク用鋼材および耐久性に優れたバラストタンク
JP2010126765A (ja) * 2008-11-27 2010-06-10 Kobe Steel Ltd 船舶用鋼材
WO2010074307A1 (ja) * 2008-12-24 2010-07-01 Jfeスチール株式会社 原油タンカー用耐食鋼材
JP4502075B1 (ja) * 2008-12-24 2010-07-14 Jfeスチール株式会社 原油タンカー用耐食鋼材
JP2010216005A (ja) * 2008-12-24 2010-09-30 Jfe Steel Corp 原油タンカー用耐食鋼材
CN102264937A (zh) * 2008-12-24 2011-11-30 杰富意钢铁株式会社 原油轮用耐腐蚀钢材
TWI410503B (zh) * 2009-01-30 2013-10-01 Jfe Steel Corp Corrosion resistant steel for crude oil sump and its manufacturing method, and crude oil sump
CN101864544A (zh) * 2009-04-16 2010-10-20 株式会社神户制钢所 耐酸钢材和燃烧、焚烧设备的排气相关低温构件
JP2012255184A (ja) * 2011-06-08 2012-12-27 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp 耐食性に優れた鋼材
JP2013007090A (ja) * 2011-06-23 2013-01-10 Kobe Steel Ltd 冷間加工用機械構造用鋼およびその製造方法、並びに機械構造用部品
WO2015087531A1 (ja) * 2013-12-12 2015-06-18 Jfeスチール株式会社 原油タンク用鋼材および原油タンク
WO2015087532A1 (ja) * 2013-12-12 2015-06-18 Jfeスチール株式会社 原油タンク用鋼材および原油タンク
JP2015113507A (ja) * 2013-12-12 2015-06-22 Jfeスチール株式会社 耐食性に優れる原油タンク用鋼材および原油タンク
JP2015113506A (ja) * 2013-12-12 2015-06-22 Jfeスチール株式会社 耐食性に優れる原油タンク用鋼材および原油タンク
JPWO2015087531A1 (ja) * 2013-12-12 2017-03-16 Jfeスチール株式会社 原油タンク用鋼材および原油タンク
KR101786409B1 (ko) 2013-12-12 2017-10-16 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 원유 탱크 상판 및 저판용 강재 및 원유 탱크
KR101786413B1 (ko) 2013-12-12 2017-10-17 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 원유 탱크 상판 및 저판용 강재 및 원유 탱크
WO2018038198A1 (ja) * 2016-08-25 2018-03-01 Jfeスチール株式会社 耐硫酸露点腐食鋼
JP6338031B1 (ja) * 2016-08-25 2018-06-06 Jfeスチール株式会社 耐硫酸露点腐食鋼
KR20210072615A (ko) * 2019-12-09 2021-06-17 주식회사 포스코 내해수성이 우수한 구조용 강판 및 이의 제조방법
KR102307946B1 (ko) 2019-12-09 2021-09-30 주식회사 포스코 내해수성이 우수한 구조용 강판 및 이의 제조방법
CN114807784A (zh) * 2022-05-11 2022-07-29 重庆大学 一种海洋环境中耐腐蚀断裂的高强钢及制备方法
CN114807784B (zh) * 2022-05-11 2023-01-24 重庆大学 一种海洋环境中耐腐蚀断裂的高强钢及制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4868916B2 (ja) 2012-02-01
CN101050507A (zh) 2007-10-10
CN101413085A (zh) 2009-04-22
CN100562600C (zh) 2009-11-25
CN101413085B (zh) 2012-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4868916B2 (ja) 耐食性に優れた船舶用鋼材
JP4898543B2 (ja) 耐ピット性に優れた鋼板およびその製造方法
JP4640529B2 (ja) 原油タンク用耐食鋼材とその製造方法ならびに原油タンク
JP4868917B2 (ja) 耐食性に優れた原油タンク底板用鋼材
JP4668141B2 (ja) 耐食性に優れたバラストタンク用鋼材および耐久性に優れたバラストタンク
JP2007270196A (ja) カーゴオイルタンク用鋼材
JP4445444B2 (ja) 複合耐食性に優れた船舶用鋼材および溶接構造物
KR100992289B1 (ko) 내식성이 우수한 선박용 강재
JP4616181B2 (ja) 大入熱溶接時のhaz靱性および耐食性に優れた船舶用鋼材
JP4502948B2 (ja) 耐食性および脆性破壊発生特性に優れた船舶用鋼材
JP4579837B2 (ja) 耐食性および脆性破壊発生特性に優れた船舶用鋼材
JP2006137963A (ja) 原油タンク用溶接継手及び原油タンク
JP4444924B2 (ja) 耐食性と母材靭性に優れた船舶用高張力鋼材
JP2008133536A (ja) 耐食性に優れた船舶用鋼材
JP4659626B2 (ja) 耐食性と母材靭性に優れた船舶用高張力鋼材
JP4476928B2 (ja) 耐食性と母材靭性に優れた船舶用高張力鋼材
JP2008007860A (ja) 湿潤の大気雰囲気での耐すきま腐食性に優れた船舶用鋼材
JP5143707B2 (ja) 船舶用鋼材
JP4476926B2 (ja) 大入熱溶接時のhaz靱性および耐食性に優れた船舶用鋼材
JP4786995B2 (ja) 溶接性および耐食性に優れた船舶用鋼材
JP4476927B2 (ja) 耐食性と母材靭性に優れた船舶用高張力鋼材
JP4502949B2 (ja) 耐食性および脆性亀裂停止特性に優れた船舶用鋼材
JP4579838B2 (ja) 耐食性および脆性亀裂停止特性に優れた船舶用鋼材
JP2010150582A (ja) 耐食性に優れた原油タンク天井用鋼材、原油タンクおよび原油タンカーの上甲板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080926

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100916

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111108

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4868916

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141125

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees