JP2007161167A - 乗員保護装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車体11の窓31,32の上縁31a,32aに沿って車両衝突時に窓31,32の車室12内側を覆う展開部61を設けた乗員保護装置において、展開部61が、乗員28,29の着座位置を除く箇所に、窓31,32の下縁31b,32bよりも下方へ延出する副展開部(第1・第2の副展開部)65,66を備えた。
【選択図】図3
Description
この種の乗員保護装置には、例えば、ルーフから窓の上縁にかけてサイドカーテンエアバッグを設け、所定の衝撃力が車体に加わったときに窓(サイドガラス)に沿ってカーテン状に展開させるとともに所定の部分を膨出させる技術が開発されている。
図13は従来の基本構成を説明する図であり、乗員保護装置230のエアバッグ袋体231は、窓の下側ライン232の上方に主展開部233を設け、窓の下側ライン232の下方に第1〜第4副展開部234〜237を設け、主展開部233に乗員保護のための第1・第2の主膨張部241,242を設け、第1〜第4副展開部234〜237に圧力調整のための第1〜第4の副膨張部244〜247を設けたものであって、第1・第2主膨張部241,242の直下に第2・第4の副膨張部245,247を配置したものである。
例えば、インフレータを高出力にすると、乗員保護装置230の重量の増加やコストの高騰を招くので、好ましいことではない。
また、本発明は、インフレータの容量を増加しなければならない点を解決し、インフレータの容量の増加を最小限に止め、エアバッグ袋体の車室外への飛出しを防止して乗員保護性能の向上を図ることができる乗員保護装置を提供することを課題とする。
また、展開部が、窓の下縁よりも下方へ延出する副展開部を備えることで、副展開部を窓下(ドアライニング)に当接させる。
展開部に、流体ガスで膨張させる主膨張部を備え、副展開部に、流体ガスで膨張させる副膨張部を備えることで、一層、乗員の保護性能を増す。
副膨張部を、主膨張部に縮径部を介して連通させるとともに、副膨張部に、流体ガスによる膨張で破断させて副膨張部の体積を増加させる破断部を備えることで、主膨張部の膨出展開時から少しづつ副膨張部も膨張させておく。
破断部を、所定の長さを持たせて形成することで、主膨張部の内圧が所定圧力を超えた時点から破断部を徐々に破断させる。
副膨張部を、主膨張部の車室側に折畳んで収納することで、副膨張部の展開性の向上を図る。
また、展開部が、窓の下縁よりも下方へ延出する副展開部を備えたので、副展開部を窓下(ドアライニング)に当接させることができる。この結果、展開部を支持する強さを増すことができるという利点がある。
図1は本発明に係る乗員保護装置を採用した車両の側面図であり、図中、10は車両、11は車体、12は車室、13はフロントウインドウ、14はフロントバンパ、15はフロントフェンダ、16は前輪、17は後輪、18は前ドア、19は後ドア、21はリヤウインドウ、22はリヤバンパ、23はボンネット、24はルーフ、25はステアリング、26は運転席、27は後部座席、28は運転者(乗員)、29は乗員である。
本発明に係る乗員保護装置(車両用乗員保護装置)40は、車両10に側突や横転があったときに展開させることで、乗員28,29にかかる衝撃を円滑に吸収するようにしたサイドカーテンエアバッグである。
ルーフサイドレール38は、ルーフ24の側縁に沿って設けた。また、ルーフサイドレール38に乗員保護装置(車両用乗員保護装置)40を設置する。
前ドア18の上半分には窓(窓ガラス)31を設けるとともに、前ドア18の車室12内には運転席(ドライバーズシート)26を隣接させる。
後ドア19の上半分には窓(窓ガラス)32及びクォータ窓ガラス33を設けるとともに、後ドア19の車室12内には後部座席(リヤシート)27を隣接させる。
さらに、乗員保護装置40は、インフレータ42からエアバッグ袋体41内にガスを供給することにより、窓(フロントサイドドア窓ガラス)31及び窓(リヤサイドドア窓ガラス)32に沿わせてエアバッグ袋体41を膨出展開させる。
また、インフレータ本体44は、取付ブラケット46でリヤピラー37に4本のボルト48・・・(・・・は複数個を示す。以下同じ)で取付けたものである。
先ず、インフレータ42で発生させた流体ガスを矢印a1,a2の如くガス導入部45の第1・第2導入部45a,45bに導入する。
流体ガスを矢印a3〜a5の如く第1の主膨張部71の前室71a、中間室71b及び後室71cにそれぞれ流すことで、第1の主膨張部71を膨出展開する。
流体ガスを矢印a9の如く第2の主膨張部76の前室76aに流すとともに、流体ガスを矢印a10の如く第2の主膨張部76の後室76bに流すことで、第2の主膨張部76を膨出展開する。
(a)において、第1の副膨張部73は、図3に示す第1縮径部72から徐々に流体ガスの供給を受けるので、第1の副膨張部71の膨出展開中から膨出を開始する。
(b)において、図3で説明したように乗員28が第1の主膨張部71に当接したときに、第1の副膨張部73の所定の長さの第1破断部85を徐々に(所定の時間をかけて)破断させることで、第1の副膨張部73の体積を矢印b1,b1及び矢印b2,b2の如く徐々に増加して第1の主膨張部71の内圧を下げ、乗員28にかかる衝撃を円滑に吸収することができる。
さらに、破断部(第4・第5破断部)88,89を徐々に破断させるようにしたので、
例えば、窓31,32の下のドアライニング(不図示)の傷付きの防止を図ることができる。
実線の圧力曲線Aは、実施例であるエアバッグ袋体41の主膨張部(第1の主膨張部)71の圧力曲線であり、乗員保護装置40では、時間t1〜t2を乗員保護に必要な圧力保持時間とするときに、主膨張部71の膨出展開時から少しづつ副膨張部73,75も膨張させておき、主膨張部71,76の内圧が所定圧力を超えた時点から所定の長さを持たせて形成した破断部85,86を破断させるようにしたので、乗員保護に必要な圧力保持時間の間所定圧力を保つことができる。この結果、乗員28,29にかかる衝撃を円滑に吸収することができる。
(a)において、第1の副膨張部93は、エアバッグ袋体91の窓31側を表面材96、エアバッグ袋体91の車室12側を裏面材97とするときに、裏面材97に破断部94,95を設けたものである。なお、一点鎖線で示す矢印c1はガス流体の流れである。
(a)において、図中、101は車体、102は車室、103はルーフレール、104はルーフライニング、105は窓、106は窓の下縁、107はドア、108はドアライニング、110は乗員保護装置、111はエアバッグ袋体、112はエアバッグ袋体111の主膨張部、113はエアバッグ袋体111の副膨張部、114主膨張部112と副膨張部113との連通部、であり、乗員保護装置110は、主膨張部112の車体高さ方向の長さを略窓105の下縁106までの長さに設定するとともに、主膨張部112と副膨張部113との連通部114で副膨張部113を主膨張部112の車室102側に折畳んで収納したものである。
副膨張部113を、主膨張部112の車室102側に折畳んで収納することで、副膨張部113の展開性の向上を図ることができる。
図中、111はエアバッグ袋体、112はエアバッグ袋体111の主膨張部、113はエアバッグ袋体111の副膨張部、114は主膨張部112と副膨張部113との連通部であり、乗員保護装置120は、副膨張部113を、連通部114を頂点として主膨張部112の車室102側に折畳んで収納し、さらに、連通部114を頂点としてエアバッグ袋体111を巻込んで収納したものである。
エアバッグ袋体131、展開部132と、この展開部132から延出した第1・第2の副展開部133,134と、から構成するものである。すなわち、展開部132は、図5に示す展開部61と同様に、乗員の着座位置を除く箇所のみに、図5に示す窓31,32の下縁31b,32bよりも下方へ延出する副展開部(第1・第2の副展開部)133,134を備えるものである。
本発明に係る乗員保護装置は、図3に示すように、展開部61に第1・第2の主膨張部71,76を設けたが、これに限るものではなく、必要に応じて主膨張部を増加・削減することを妨げるものではない。
Claims (5)
- 車体の窓の上縁に沿って車両衝突時に窓の車室内側を覆う展開部を設けた乗員保護装置において、
前記展開部は、乗員の着座位置を除く箇所のみに、前記窓の下縁よりも下方へ延出する副展開部を備えたことを特徴とする乗員保護装置。 - 前記展開部は、流体ガスで膨張させる主膨張部を備え、前記副展開部は、流体ガスで膨張させる副膨張部を備えたことを特徴とする請求項1記載の乗員保護装置。
- 前記副膨張部は、前記主膨張部に縮径部を介して連通させたものであるとともに、前記副膨張部は、前記流体ガスによる膨張で破断させて副膨張部の体積を増加させる破断部を備えることを特徴とする請求項2記載の乗員保護装置。
- 前記破断部は、所定の長さを持たせて形成したものであることを特徴とする請求項3記載の乗員保護装置。
- 前記副膨張部は、前記主膨張部の車室側に折畳んで収納したものであることを特徴とする請求項2、請求項3又は請求項4記載の乗員保護装置。
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