JP2007149217A - 光ディスク記録・再生装置及びそのシーク制御方法 - Google Patents

光ディスク記録・再生装置及びそのシーク制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】記録面上にランドとグルーブを形成した光ディスクに対してもシーク動作におけるトラッキングサーボへの引き込みを行うタイミングを高速で安定に行なう。
【解決手段】 記録面上にランド及びグルーブによりトラックを形成たディスク100に対し、その半径方向に光ピックアップ110を移動することにより光スポットを任意のトラックに移動させるシーク制御方法において、シーク制御時において、半径方向への移動により発生するトラッキングエラー(TE)信号の周期を測定し、測定したトラッキングエラー信号の周期が所定の周期を超えた時に、トラッキングサーボにより光ピックアップの光スポットを引き込む開始点として決定し、トラックを構成するランド又はグルーブのいずれかに対して選択的に引き込む。
【選択図】図4

Description

本発明は、その記録面にランドとグルーブを形成してなる光ディスクに対して情報の記録及び再生が可能な光ディスク記録・再生装置及びそのシーク制御方法に関し、特に、かかる装置において、光スポットをディスクの半径方向に移動して所望のトラックに移動するシーク動作を行なう光ディスク記録・再生装置とそのシーク制御方法に関する。
CDやDVD等に代表される円板状の光情報記録媒体である光ディスクは、非接触、大容量かつ低コストで、高速にデータアクセスを可能とする情報記録媒体として、例えば、デジタルオーディオデータやデジタル動画データの記録/再生、更には、パーソナルコンピュータのデータ記録媒体として、幅広く利用されており、特に、近年においては、例えば、DVD−RAM(Digital Versatile Disc of Random Access Memory Type)のような、所謂、書換型の光ディスクも広く利用されてきている。
かかる光情報記録媒体を記録又は再生する光ディスク記録・再生装置では、記録又は再生を行なうトラックを変更する場合、光ピックアップからの光スポットをディスク半径方向に、即ち、トラックを横断して目標のトラックへ移動するため、加速パルスを発生し、もって、対物レンズを含む光ピックアップを移動する、所謂、シーク制御と呼ばれる動作が行なわれる。なお、一般に、かかるシーク制御は、加速パルスを光ピックアップの駆動機構に印加する加速段階、光ピックアップの移動速度を所望の値に維持する定速段階、更には、光ピックアップの移動速度が目標トラックにおいて略ゼロ(0)となる減速パルスを印加する減速段階の3段階で構成されている。そして、シーク制御の完了後、光ディスク記録・再生装置では、再び、トラッキングサーボ系により、光ピックアップの光スポットをトラックに追従させるためのトラック追従制御が行なわれ、もって、目標トラック上での記録又は再生が行われる。
ところで、かかるシーク制御において、目標トラックへの引き込み動作を短時間でかつ安定に実行するため、減速パルス出力中のトラッキングエラー信号に基づいて、減速段階に印加する減速パルスの波高値又はその出力幅を補正することにより、シーク制御からトラック追従制御へ移行する際の対物レンズの対物レンズの移動速度を所望の範囲内に制御する方法が、例えば、以下の特許文献1により、既に、開示されている。
一方、近年においては、上記光情報記録媒体である光ディスクの記録容量の増大に伴い、その記録密度も高密度化している。即ち、記録トラック間のピッチが狭まってきており、例えば、DVD−RAMのような書換型の光ディスクでは、記録面上に螺旋状にグルーブのみならず、グルーブとグルーブの間にランドを形成して、1回転毎にランドとグルーブが交互に表れるシングルトラックフォーマットを採用しており、これらランド及びグルーブに沿って形成された記録トラック上に情報が記録又は再生される。
そこで、例えば、以下の特許文献2によれば、トラック横断パルスの発生からサンプリングクロックのタイミングで行なわれる光スポット制御までの検出遅れ時間による悪影響を考慮することにより、オーバーシュートの発生などを防止して、記録トラック間のピッチが狭まって安定したトラック追従制御への引き込みを実現するシーク制御方法が、既に知られている。
更に、例えば、以下の特許文献3によれば、トラッキング信号と、反射光により生成した信号の振幅量検波信号を2値化した信号との位相関係より、ビームスポットのディスク半径方向への移動を検出し、シーク動作からトラッキング動作に切替わった後に、ビームスポットの走査位置がトラックを横切ることを検出したとき、ビームスポットの移動方向のブレーキを制御し、トラッキング引き込みの安定化、高速化を実現するトラッキング制御装置及び方法も、既に知られている。
特開平09−102135号公報 特開2005−285216号公報 特開2001−202635号公報
しかしながら、以上に述べた従来技術、特に、上記特許文献1及び2に記載された方法や装置によれば、一連のシーク動作における減速信号(パルス)の波高値やその出力幅、又は、検出遅れ時間による減速パルスの補正を行なうものであり、何れも、トラッキングサーボ系によるトラック追従制御への引き込みを開始するためのタイミングについて考慮するものではなかった。更に、DVD−RAMのように記録面上に螺旋状にランドとグルーブを形成し、これらランド及びグルーブに沿って情報が記録又は再生する場合には、光スポットを移動すべき所望のトラックがランドであるか、或いは、グルーブであるかの違いは、光スポットを光ディスクの半径方向に移動させるシーク動作にとっては、その後のトラッキングサーボへの移行動作をも含め、非常に重要となる。また、上記特許文献3に記載されたトラッキング制御装置及び方法も、シーク動作からトラッキング動作への切替タイミングについては、十分な考慮がなされてはいなかった。
即ち、特に、DVD−RAMのように記録面上に螺旋状にランドとグルーブを形成したものでは、シーク動作における引き込みの際、トラッキングサーボをランド或いはグルーブの何れにかけるかによっては、その後のトラッキング動作におけるトラッキングエラー信号が漸近的に安定となる状況が異なったものとなる。
そこで、本発明では、上述した従来技術における問題点に鑑みてなされたものであり、即ち、情報記録面上に螺旋状にランドとグルーブを形成した光情報記録媒体において、トラックを横断して目標のトラックへ移動するシーク動作において、特に、トラッキングサーボへの引き込みを行うタイミングを、目標とするトラックがランドであるかグルーブであるかの違いに拘わらず、安定して行なうことを可能とするシーク制御方法を提供し、更には、かかる方法の採用により、高速で安定なシーク動作が可能な光ディスク記録・再生装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明によれば、まず、情報記録面上に形成されたランド及びグルーブによりトラックを螺旋状に形成してなる光情報記録媒体に対し、その半径方向に光ピックアップを移動することにより、光スポットを任意のトラックに移動させるシーク制御方法において、シーク制御時において、半径方向への移動により前記光ピックアップからの光スポットの反射により発生するトラッキングエラー信号の周期を測定し、当該測定したトラッキングエラー信号の周期が所定の条件を満たした時に、トラッキングサーボにより、前記光ピックアップの光スポットを引き込む開始点として決定して、前記トラックを構成するランド又はグルーブのいずれかに対して、選択的に、引き込む光ディスク記録・再生装置のシーク制御方法が提供される。
そして、本発明では、前記した方法において、更に、前記トラッキングエラー信号の2値化信号を生成し、前記トラッキングエラー信号の周期を、前記2値化信号の立上り又は立下りからの経過時間により測定することが好ましく、又は、前記トラッキングサーボによる引き込み開始点における前記トラッキングエラー信号の2値化信号の状態によって、前記トラックを構成するランド又はグルーブのいずれかに対して、選択的に、引き込むことが好ましい。更に、前記トラッキングエラー信号の2値化信号の状態は、当該2値化信号が0レベルにあるか、又は、1レベルにある。
また、本発明では、前記した方法において、前記光ピックアップの移動目標となるトラックがランドであるか、又は、グルーブであるかを予め判定し、当該判定結果に基づいて、前記光ピックアップの光スポットを引き込む開始点を決定することが好ましく、更には、前記トラッキングエラー信号の2値化信号を生成し、前記判定結果に基づいて、当該2値化信号の立上りからの経過時間、又は、立下りからの経過時間を測定することにより、前記光ピックアップの光スポットを引き込む開始点を決定することが好ましい。なお、前記の方法において、更に、前記トラッキングエラー信号の2値化信号を生成し、前記判定結果に基づいて、当該2値化信号の0レベルの周期、又は、1レベルの周期を測定することにより、前記光ピックアップの光スポットを引き込む開始点を決定することが好ましい。
更に、本発明によれば、やはり上記目的を達成するため、情報記録面上に形成されたランド及びグルーブによりトラックを螺旋状に形成してなる光情報記録媒体に対し、その半径方向に光ピックアップを移動することにより、光スポットを任意のトラックに移動させるシーク制御方法において、半径方向への移動により前記光ピックアップから入射する光スポットの反射によりトラッキングエラー信号を生成し、前記トラッキングエラー信号を微分した信号を生成し、前記トラッキングエラー信号を2値化したトラッキングエラー信号2値化信号を生成し、前記トラッキングエラー信号の微分信号を2値化したトラッキングエラー信号の微分信号2値化信号を生成し、シーク制御時において、トラッキングサーボによる前記光ピックアップの光スポットの引き込みを決定した際に、前記トラッキングエラー信号2値化信号及び前記トラッキングエラー信号の微分信号2値化信号により、当該トラッキングサーボによる引き込みを開始する光ディスク記録・再生装置のシーク制御方法が提供される。
なお、本発明では、前記に記載した方法において、前記トラッキングエラー信号2値化信号により当該トラッキングサーボによる引き込みの適否を、そして、前記トラッキングエラー信号の微分信号2値化信号により、当該引き込みのタイミングを決定することが好ましい。
加えて、本発明によれば、やはり上記目的を達成するため、情報記録面上に形成されたランド及びグルーブによりトラックを螺旋状に形成してなる光情報記録媒体を装着して情報を記録又は再生が可能な光ディスク記録・再生装置であって、当該光情報記録媒体を回転駆動する回転駆動手段と、当該回転駆動手段により回転駆動される前記光情報記録媒体の情報記録面に対向して配置され、その半径方向に移動可能な光ピックアップ装置と、前記光ピックアップ装置を駆動するためのピックアップ駆動手段と、少なくとも、当該装置の前記回転駆動手段や前記ピックアップ駆動手段を制御するためのシステム制御手段とを備えたものにおいて、更に、前記光ピックアップ装置において、光スポットの前記光情報記録媒体の情報記録面での反射によりトラッキングエラー信号を生成する手段を備えており、シーク制御時において、前記光ピックアップの半径方向への移動により発生するトラッキングエラー信号の周期を測定し、当該測定したトラッキングエラー信号の周期が所定の条件を満たした時に、トラッキングサーボにより、前記光ピックアップの光スポットを引き込む開始点として決定して、前記トラックを構成するランド又はグルーブのいずれかに対して、選択的に、引き込むことにより、前記前記光ピックアップをその半径方向に移動することにより、当該光ピックアップからの光スポットを、装着した光情報記録媒体の任意のトラックに移動させる光ディスク記録・再生装置が提供される。
なお、本発明では、前記に記載した装置において、更に、前記トラッキングエラー信号の2値化信号を生成する手段を備えており、前記トラッキングエラー信号の周期を、当該手段により生成した2値化信号の立上り又は立下りからの経過時間により測定することが好ましく、又は、前記トラッキングサーボによる引き込み開始点における前記生成手段により生成したトラッキングエラー信号の2値化信号の状態によって、前記トラックを構成するランド又はグルーブのいずれかに対して、選択的に、引き込むことが好ましい。又は、前記光ピックアップの移動目標となるトラックがランドであるか、又は、グルーブであるかを予め判定し、当該判定結果に基づいて、前記光ピックアップの光スポットを引き込む開始点を決定することが好ましい。
更に、本発明では、前記に記載した装置において、更に、前記トラッキングエラー信号の2値化信号を生成するための手段を備えており、前記判定結果に基づいて、当該生成手段により生成した2値化信号の立上りからの経過時間、又は、立下りからの経過時間を測定することにより、前記光ピックアップの光スポットを引き込む開始点を決定することが好ましく、更には、前記トラッキングエラー信号の2値化信号を生成し、前記判定結果に基づいて、当該2値化信号の0レベルの周期、又は、1レベルの周期を測定することにより、前記光ピックアップの光スポットを引き込む開始点を決定することが好ましい。
そして、本発明によれば、やはり上記目的を達成するため、情報記録面上に形成されたランド及びグルーブによりトラックを螺旋状に形成してなる光情報記録媒体を装着して情報を記録又は再生が可能な光ディスク記録・再生装置であって、当該光情報記録媒体を回転駆動する回転駆動手段と、当該回転駆動手段により回転駆動される前記光情報記録媒体の情報記録面に対向して配置され、その半径方向に移動可能な光ピックアップ装置と、前記光ピックアップ装置を駆動するためのピックアップ駆動手段と、少なくとも、当該装置の前記回転駆動手段や前記ピックアップ駆動手段を制御するためのシステム制御手段とを備えたものにおいて、更に、半径方向への移動により前記光ピックアップからの光スポットの反射によりトラッキングエラー信号を生成する手段と、前記トラッキングエラー信号を微分した信号を生成する手段と、前記トラッキングエラー信号を2値化したトラッキングエラー信号2値化信号を生成する手段と、前記トラッキングエラー信号の微分信号を2値化したトラッキングエラー信号の微分信号2値化信号を生成する手段とを備えており、シーク制御時において、トラッキングサーボによる前記光ピックアップの光スポットの引き込みを決定した際に、前記トラッキングエラー信号2値化信号及び前記トラッキングエラー信号の微分信号2値化信号により、当該トラッキングサーボによる引き込みを開始する光ディスク記録・再生装置が提供される。
以上のように、本発明になるシーク制御方法によれば、光ピックアップの光スポットを光ディスク情報記録面上に形成された複数のトラックを横断して移動する目標のトラックが、グルーブ又はランドであっても、シーク動作の後に実行される光スポットの引き込み制御を確実に実行することが可能となり、もって、高速で安定なシーク動作が可能な光ディスク記録・再生装置を実現することを可能にするという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
<第1の実施例>
まず、図1は、本発明の第1の実施例になる光ディスク記録・再生装置の概略構成を示す図であり、特に、本発明になるシーク制御方法を実施するための構成要素を中心として示すブロック図である。
図において、符号100は、例えば、DVD−RAMに代表されるように、その記録面上に螺旋状にランドとグルーブを形成した光情報記録媒体である。この円盤状の情報記録媒体である光ディスク100は、図にも示すように、スピンドルモータ101の回転軸の先端に取り付けられたターンテーブル等の保持部材に装着される。一方、このスピンドルモータ101は、スピンドルモータ駆動手段121により、所定の制御方法により回転駆動され、もって、光ディスク100を所望の回転速度で回転駆動する。
一方、このように所定の回転速度で回転駆動される光ディスク100の情報記録面(図の下面)に対向して、光ピックアップ110が、当該光ディスクの半径方向に移動可能に設けられており、この光ピックアップ110は、その内部に備えた光源である、例えば、半導体レーザからなるレーザ光源111からのレーザビームを、対物レンズ113を含む光学系を介して、上記光ディスク100の情報記録面へ照射する。一方、その反射光は、やはり、上記対物レンズ113を含む光学系を介して、例えば、フォトトランジスタ等から構成される光検出器114に入射する。光ディスク100の情報記録面からの反射光を受光したこの光検出器114は、受光した光を電気信号に変換して電気信号を出力する。なお、この光ピックアップ110から出力された信号を入力として、図のエラー信号生成手段122は、所謂、トラッキングエラー信号(TE信号)を生成し、更には、2値化信号生成手段124を介して当該トラッキングエラー信号を2値化した2値化信号(TZC信号)を生成し、これらの信号を、例えば、CPU(中央演算処理装置)を含んで構成されるシステム制御手段120へ供給する。
そして、システム制御手段120は、エラー信号生成手段122からのトラッキングエラー信号や2値化信号生成手段124からの2値化信号(TZC信号)を入力し、所定の処理を実行することにより、トラッキング駆動信号をアクチュエータ駆動手段123へ出力すると共に、更に、モータ駆動信号を、上記スピンドルモータ駆動手段121に出力する。このアクチュエータ駆動手段123は、例えば、モータ駆動電流を供給するための、所謂、スピンドルモータ制御用のドライバ回路を含んで構成される。また、上述したように、図1は、シーク制御方法を実施するための構成を中心として光ディスク記録・再生装置の概略構成を示すものであり、その他の構成については図示しないが、やはり同様に、必要な構成からの信号を入力し、所定の処理を実行して必要な制御信号を必要な構成要素へ出力することは、当業者であれば明らかであろう。
また、上記光ピックアップ110は、図示しない駆動機構(例えば、モータ、スライドレール、ラックアンドピニオン等)により、円盤状の光ディスク100の半径方向に自在に移動可能であり、更には、その対物レンズ113は、図に符号112で示すアクチュエータ(例えば、ボイスコイル等)により、上記光ディスク100の情報記録面に対して垂直方向に移動可能となっている。そして、上記アクチュエータ駆動手段123は、上述した駆動機構やアクチュエータを、適宜、制御する。即ち、上記に構成を説明した光ディスク記録・再生装置では、上記システム制御手段120は、上記エラー信号生成手段122からのトラッキングエラー信号や上記2値化信号生成手段124からの2値化信号(TZC信号)を入力としてトラッキング駆動信号を出力して、もって、上述したアクチュエータ駆動手段123を介して光ピックアップ110、又は、その光スポットを光ディスクの半径方向に移動することによりシーク動作を実行する。
次に、上記の光ディスク記録・再生装置で実行される本発明になるシーク制御方法について以下に説明する。
まず、添付の図2には、シーク動作時における装置の各部の動作が示されている。即ち、図2の上方に示すように、図に「○」で示した光ピックアップ110の光スポットが光ディスクの半径方向(図では、矢印で示す)に、所望のトラックに向かって移動すると、これに伴って、エラー信号生成手段122から得られるトラッキングエラー信号が上下に、即ち、正弦波状に変動する。また、このトラッキングエラー信号の変動に伴って、2値化信号生成手段124から得られるトラッキングエラー信号の2値化信号(TZC信号)は、ハイ(1)レベル及びロー(0)レベルの間で変動する。なお、この図において、符号「L」は、DVD−RAMに代表される光情報記録媒体である光ディスク100の記録面上に形成された螺旋状のランドを、そして、符号「G」は、そのグルーブを、それぞれ示している。そして、図中の符号「◆」は、シーク動作の終了時点におけるトラッキングサーボへ引き込み動作がグルーブ(G)に対して行なわれた場合の引き込み開始点を、そして、符号「▲」は、引き込み動作がランド(L)に対して行なわれた場合の引き込み開始点を、それぞれ示している。なお、上述のトラッキングサーボへの引き込み開始は、トラッキングサーボループをオンすることと同様であり、また、このトラッキングサーボループは、上述した図1に示した光ピックアップ110、エラー信号生成手段122、2値化信号生成手段124、システム制御手段120、そして、アクチュエータ駆動手段123により構成される。
また、上記のシーク動作における光スポットのトラック横断速度の変化の一例が、添付の図3に示されている。図からも明らかなように、一般的なシーク制御と同様に、加速パルスを光ピックアップの駆動機構に印加する加速段階(図示せず)、光ピックアップの移動速度を所望の値に維持する定速段階、そして、光ピックアップの移動速度が漸次低減する減速段階(なお、減速パルスを印加してもよい)の3段階で構成されていることが分る。そして、シーク制御の完了後、光ディスク記録・再生装置では、再び、トラッキングサーボ系により、光ピックアップの光スポットをトラックに追従させるためのトラック追従制御が行なわれ、もって、目標トラック上での記録又は再生が行われることは従来と同様である。
そこで、本発明では、基本的には、シーク動作後にトラッキングサーボ系により光スポットを引き込むためには、光スポットがトラックを横断する速度が所定の速度まで低下した時点で行なうため、トラッキングエラー信号(TE信号)の周期が所定の長さ(引き込み開始周期)になった時点を、上記トラッキングエラー信号の2値化信号(TZC信号)の立上り又は立下りからの経過時間(周期)を測定することにより検出し、その時点をトラッキングサーボループへの引き込みタイミングとしている。
<方法1>
続いて、上記に説明した基本原理により、トラッキングサーボループによる光スポットの引き込みタイミングを採用した場合の制御動作について、添付の図4及び図5を参照しながら説明する。
上述したように、システム制御手段120は、シーク動作が要求されると、光スポットを移動する目標となるトラックの情報に基づいて加速パルス(又は、必要な場合には、減速パルスも)を生成し、当該生成した加速パルスを、アクチュエータ駆動手段123を介して光ピックアップ110へ印加して加速を行ない(S11)、その後、トラッキングエラー信号の2値化信号(TZC信号)の立上りからの経過時間(TZC信号の0レベルの周期)及び立下りからの経過時間(TZC信号の1レベルの周期)の測定を開始する(S12)。なお、上記加速パルスの印加により、光ピックアップ110は所定の速度まで加速された後、上記図3にも示すように、所望の移動速度を維持する定速段階を経て、その移動速度が漸次低減する減速段階へと移行する(なお、この時、減速パルスを印加してもよい)。なお、上記の図4に示すトラッキングエラー信号(TE信号)の波形において、「○」はトラックに引き込む際の極性を示す信号の変極点を、そして、「●」はトラッキングサーボループへ引き込んだ時点を示している。
その結果、上記減速段階への移行に伴い、図4にも示すように、トラッキングエラー信号(TE信号)の周期τも徐々に増加し、予め設定した値(設定値)に近づく。そこで、図5に示すように、この計測したτを設定値と比較し(S13)、当該設定値よりも小さい(即ち、移動速度が十分に低減していない)と判定した場合には(図では、「NO」)、再び、上記処理(S12)へ戻る。一方、処理S13において、移動速度が十分に低減して計測したτが設定値に等しく、又は、それ以上になったと判定した場合に(図では、「YES」)、以下に説明するように、その時の2値化信号(TZC信号)の状態により、トラッキングサーボによる光スポットの引き込みを、グルーブ側に引き込むか、或いは、ランド側に引き込むかを決定する。
即ち、上記の処理S13においてτが設定値に等しく又はそれ以上になったと判定された時点での2値化信号(TZC信号)の状態(レベル)を判定する。即ち、TZC信号が0であるか、又は、1であるかを判定する(S14)。その結果、「0」レベルと判定された場合には(図では、「0」)には、システム制御手段120は、トラッキングサーボによる光スポットの引き込みを、グルーブに対して開始する(S15)。一方「1」レベルと判定された場合には(図では、「1」)には、光スポットの引き込みをランドに対して開始し(S16)、一連のシーク動作における光スポットの引き込み制御を終了する。
ここで、再度、図4を用いて説明する。図4では、シーク開始後、トラッキングサーボ系の極性がグルーブ側であったが、引き込み条件を満たしたとき、2値化信号(TZC信号)の状態が1であったため、トラッキングサーボ系の極性を反転し、ランド側で光スポットの引き込みを行っている。これにより、進行方法に進んだまま安定して光スポットの引き込みを行える。
以上に詳述した、本発明のシーク制御方法によれば、光ピックアップ110の光スポットを光ディスク100の情報記録面上に形成された複数のトラックを横断して移動する目標のトラックが、グルーブ又はランドであっても、シーク動作の後に実行される光スポットの引き込み制御を確実に実行することが可能となり、もって、高速で安定なシーク動作が可能な光ディスク記録・再生装置を実現することが出来る。
<方法2>
しかしながら、以上に述べた方法1になるシーク制御方法では、光スポットの引き込みを開始したタイミングにおける2値化信号(TZC信号)の状態により、光スポットの引き込みを、グルーブ側に引き込むか、或いは、ランド側に引き込むかを決定する。そのため、特に、DVD−RAMのように、その記録面上に螺旋状にランドとグルーブを形成した光情報記録媒体では、例えば、ランドとグルーブの両方にデータが書き込まれており、その目標となるアドレスのトラックがランドであるかグルーブであるかが予め分っている場合には、必ずしも、所望のトラックへ直接引き込み動作を行なうことが出来ないという問題点ある。そこで、以下に説明する方法2によるシーク制御方法では、かかる問題点を解消し、もって、より高速でより安定なシーク動作が可能な光ディスク記録・再生装置を達成するものであり、以下に、その詳細について、添付の図6及び図7を参照しながら説明する。なお、この方法2によるシーク制御方法も、上記方法1によるシーク制御方法と同様、上記図1にその構成を示した光ディスク記録・再生装置によって実施することが可能であり、ここでは、かかる装置についての説明は省略する。
この方法2によるシーク制御方法では、図7から明らかなように、システム制御手段120は、シーク動作が要求されると、まず、光スポットを移動する目標となるトラックの情報に基づいて加速パルスなどを生成し、当該生成した加速パルスをアクチュエータ駆動手段123を介して光ピックアップ110へ印加して加速を行なうが(S21)、更に、その際、その目標となるトラックがランドであるか、或いは、グルーブであるかを判定する(S22)。その後、その判定結果により、以下のような動作を行なう。
即ち、上記判定処理S22の結果、グルーブであると判定した場合(図では「グルーブ」)には、上記トラッキングエラー信号の2値化信号(TZC信号)の立下りからの経過時間、即ち、TZC信号の0レベルの周期τを測定することとし(S23)、その後は、上記図4に示したと同様、τが設定値に等しく又はそれ以上になったと判定された時点で(S24)、グルーブへの光スポットの引き込みを開始する(S25)。一方、ランドであると判定した場合(図では「ランド」)には、上記トラッキングエラー信号の2値化信号(TZC信号)の立上がりからの経過時間、即ち、TZC信号の1レベルの周期τを測定することとし(S26)、その後は同様に、τが設定値に等しく又はそれ以上になったと判定された時点で(S27)、グルーブへの光スポットの引き込みを開始し(S28)、その後、一連のシーク動作における光スポットの引き込み制御を終了する。
以上にように、光スポットを移動する目標となるトラックの情報に基づいて、予め、目標となるトラックがランドであるか、グルーブであるかを判定し、その結果により、2値化信号(TZC信号)の立下がりからの経過時間である0レベルの周期τ、又は、立上がりからの経過時間である1レベルの周期τを、選択的に、測定して、光スポットの引き込みを開始するタイミングを決定することによれば、図4からも明らかなように、シーク動作において、目標であるグルーブ又はランドへのトラッキングサーボ引き込みを実現する確率が高くなる。そして、この方法2のシーク制御方法によれば、特に、DVD−RAMのように記録面上に螺旋状にランドとグルーブを形成した光情報記録媒体において、特に、ランドとグルーブの両方にデータがある場合においても、より高速で安定なシーク動作が可能な光ディスク記録・再生装置を実現することが出来ることとなる。
<第2の実施例>
以上に述べた実施例1では、トラッキングサーボループの引き込みの条件として、トラッキングエラー信号の周期(即ち、引き込み開始周期)を、その2値化信号(TZC信号)の立下りからの経過時間によって判定し、更には、サーボループへの引き込み開始時にける状態(具体的には、TZC信号が0レベルか、1レベルか)を利用して、ランド又はグルーブの何れに光スポットを引き込むかを制御するものである。しかしながら、本第2の実施例になる光ディスク記録・再生装置では、トラッキングサーボループの引き込みの条件をトラッキングエラー信号の周期(即ち、引き込み開始周期)によって決定することに限定することなく、その他の方法によって引き込みの条件を判定した場合にも、同様に、適用することを可能とするものである。換言すれば、引き込み動作に移る条件によることなく、但し、その際、シーク動作から引き込み動作に移る条件(引き込み開始条件)を満たした後、如何なるタイミングでトラッキングサーボループをオンとするかを決定するための方法を示すものである。
まず、図8は、上記第2の実施例になる光ディスク記録・再生装置の概略構成を示す図であり、特に、本発明になるシーク制御方法を実施するための構成要素を中心として示すブロック図である。しかしながら、上記図1と同じ参照符号により示された構成要素は、同様のものを示しており、従って、ここではその説明を省略する。そして、この図8からも明らかなように、この第2の実施例になる光ディスク記録・再生装置では、上述した構成に加え、微分信号生成手段125が設けられており、この微分信号生成手段125からのトラッキングエラー信号の微分信号が、上記システム制御手段120と共に、2値化信号生成手段124へも入力される構成となっている。即ち、この第2の実施例になる光ディスク記録・再生装置では、トラッキングエラー信号とその2値化信号に加えて、更に、上記微分信号生成手段125によりトラッキングエラー信号の微分信号(TED)が生成されると共に、2値化信号生成手段124により、トラッキングエラー信号の微分信号の2値化信号(TDZC)が生成されて、これらに信号も上記システム制御手段120へ入力されている。
次に、上記にその構成について述べた第2の実施例になる光ディスク記録・再生装置におけるシーク動作、特に、シーク動作からトラッキングサーボループによる光スポットの引き込み動作へ移動する条件を満たしたことを判定した後(なお、この条件の判定は、上記実施例1と同様に、トラッキングエラー信号の周期が所定の値を越えたことによってもよい)、如何なるタイミングで上記トラッキングサーボループをオンするかを制御する動作について、以下に図を参照しながら説明する。なお、この第2の実施例になる光ディスク記録・再生装置でも、やはり、上記図3に示したと同様、シーク動作における光スポットのトラック横断速度の制御は、一般的なシーク制御と同様に、加速パルスを光ピックアップの駆動機構に印加する加速段階(図示せず)、光ピックアップの移動速度を所望の値に維持する定速段階、そして、光ピックアップの移動速度が漸次低減する減速段階(なお、減速パルスを印加してもよい)の3段階で構成されている。
そして、添付の図9の波形図にも示すように、例えば、トラッキングエラー信号の周期が所定の値を越えたことによって引き込み開始の条件を判定し、その後、以下の処理ステップにより、トラッキングサーボループによる光スポットの引き込み動作への移行(引き込み開始タイミング:図の破線で示すように、符号▲により示すタイミング)を決定する。
なお、引き込み開始の条件を判定した結果、条件が満たされたと判定された場合には、添付の図10に示す処理を開始する。この処理では、まず、トラッキングエラー信号を2値化した信号(TZC信号)の状態(1の場合か、又は、0の場合か)によって、トラッキングサーボをオンして光スポットを引き込む場合、シーク方向と同じ方向に進んだままで可能か否かを判別する(S31)。即ち、上記実施例1でも説明したように、このTZC信号が0の状態でトラッキングサーボをオンした場合には、光スポットはシーク方向に進んだままグルーブ側へ引き込まれるが、他方、1の状態でトラッキングサーボをオンした場合には、光スポットはシーク方向と逆に動いてグルーブ側へ引き込まれることとなる。
より具体的には、目標トラックがグルーブである場合にはTZC信号が0の状態であることを、他方、目標トラックがランドである場合にはTZC信号が1の状態であること確認することとなる。これに対して、例えば、目標トラックがグルーブであるにも拘わらず、TZC信号が1の状態である場合、又は、目標トラックがランドであるにも拘わらず、TZC信号が0の状態である場合には、この状態で引き込み動作を開始しても、シーク方向に進んだまま、ランド又はグルーブへの引き込みを行うことが不可能となる。そこで、移動する目標となるトラックの情報に基づいて、TZC信号の状態が適合しているか否かを判定する。
その後、トラッキングエラー信号の微分信号(TED信号)が負から正に、又は、正から負に切り替わる(極性反転)タイミングを検出し(S32)、その検出タイミングでトラッキングサーボループをオン(開始)(S33)し、もって、処理を終了する。これにより、光ピックアップをシーク動作と同じ方向に進んだままで、トラッキングサーボをオンすることが可能となる。
なお、その場合にも、トラッキングサーボループをオンするタイミングは、本来、光スポットが、引き込まれるべきトラック(ランド又はグルーブ)の半径方向における中心位置に達するのと同時に行なうことが好ましい。しかしながら、実際、例えば、トラッキングエラー信号の2値化信号(TZC信号)の切り替わりを判別した後にトラッキングサーボループをオンした場合には、図の波形図からも明らかなように、遅れが発生してしまう。そこで、トラッキングエラー信号の微分信号(TDZC)を用い、その立上り又は立下りを検出することによりトラッキングサーボループをオンするタイミングを決定することが好ましい。
以上にように、この第2の実施例になる光ディスク記録・再生装置によれば、シーク動作におけるトラッキングサーボ引き込みを、DVD−RAMのように記録面上に螺旋状にランドとグルーブを形成した光情報記録媒体においても、所望のトラックに対して、安定してトラッキングサーボをかけることが可能となる。これにより、より高速で安定なシーク動作が可能な光ディスク記録・再生装置を実現することが出来ることとなる。
本発明の第1の実施例になる光ディスク記録・再生装置の概略構成を示すブロック図である。 光ディスク記録・再生装置における各部の信号波形を示す図である。 光ディスク記録・再生装置におけるシーク動作における、光スポットのトラック横断速度の一例を示す図である。 上記実施例1の光ディスク記録・再生装置によるシーク動作における方法1のトラッキングサーボ引き込み動作を説明する図である。 上記図4のシーク動作におけるトラッキングサーボ引き込み制御を説明するためのフローチャートである。 上記実施例1の光ディスク記録・再生装置によるシーク動作における方法2のトラッキングサーボ引き込み制御を説明する図である。 上記図5のシーク動作におけるトラッキングサーボ引き込み動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施例になる光ディスク記録・再生装置の概略構成を示すブロック図である。 上記実施例2の光ディスク記録・再生装置によるシーク動作において、方法1のトラッキングサーボ引き込み動作を説明する図である。 上記実施例2の光ディスク記録・再生装置によるシーク動作にけるトラッキングサーボ引き込み制御を説明する図である。
符号の説明
100…光情報記録媒体(光ディスク)
101…スピンドルモータ
110…光ピックアップ
111…レーザ光源
112…アクチュエータ
113…対物レンズ
114…光検出器
120…システム制御手段
121…スピンドルモータ駆動手段
122…エラー信号生成手段
123…アクチュエータ駆動手段
124…2値化信号生成手段
125…微分信号生成手段

Claims (16)

  1. 情報記録面上に形成されたランド及びグルーブによりトラックを螺旋状に形成してなる光情報記録媒体に対し、その半径方向に光ピックアップを移動することにより、光スポットを任意のトラックに移動させるシーク制御方法において、
    シーク制御時において、半径方向への移動により前記光ピックアップからの光スポットの反射により発生するトラッキングエラー信号の周期を測定し、
    当該測定したトラッキングエラー信号の周期が所定の条件を満たした時に、トラッキングサーボにより、前記光ピックアップの光スポットを引き込む開始点として決定して、前記トラックを構成するランド又はグルーブのいずれかに対して、選択的に、引き込むことを特徴とする光ディスク記録・再生装置のシーク制御方法。
  2. 前記請求項2に記載した方法において、更に、前記トラッキングエラー信号の2値化信号を生成し、前記トラッキングエラー信号の周期を、前記2値化信号の立上り又は立下りからの経過時間により測定することを特徴とする光ディスク記録・再生装置のシーク制御方法。
  3. 前記請求項1又は2に記載した方法において、更に、前記トラッキングエラー信号の2値化信号を生成し、前記トラッキングサーボによる引き込み開始点における前記トラッキングエラー信号の2値化信号の状態によって、前記トラックを構成するランド又はグルーブのいずれかに対して、選択的に、引き込むことを特徴とする光ディスク記録・再生装置のシーク制御方法。
  4. 前記請求項3に記載した方法において、前記トラッキングエラー信号の2値化信号の状態は、当該2値化信号が0レベルにあるか、又は、1レベルにあるかであることを特徴とする光ディスク記録・再生装置のシーク制御方法。
  5. 前記請求項1に記載した方法において、前記光ピックアップの移動目標となるトラックがランドであるか、又は、グルーブであるかを予め判定し、当該判定結果に基づいて、前記光ピックアップの光スポットを引き込む開始点を決定することを特徴とする光ディスク記録・再生装置のシーク制御方法。
  6. 前記請求項5に記載した方法において、更に、前記トラッキングエラー信号の2値化信号を生成し、前記判定結果に基づいて、当該2値化信号の立上りからの経過時間、又は、立下りからの経過時間を測定することにより、前記光ピックアップの光スポットを引き込む開始点を決定することを特徴とする光ディスク記録・再生装置のシーク制御方法。
  7. 前記請求項5又は6に記載した方法において、更に、前記トラッキングエラー信号の2値化信号を生成し、前記判定結果に基づいて、当該2値化信号の0レベルの周期、又は、1レベルの周期を測定することにより、前記光ピックアップの光スポットを引き込む開始点を決定することを特徴とする光ディスク記録・再生装置のシーク制御方法。
  8. 情報記録面上に形成されたランド及びグルーブによりトラックを螺旋状に形成してなる光情報記録媒体に対し、その半径方向に光ピックアップを移動することにより、光スポットを任意のトラックに移動させるシーク制御方法において、
    半径方向への移動により前記光ピックアップから入射する光スポットの反射によりトラッキングエラー信号を生成し、
    前記トラッキングエラー信号を微分した信号を生成し、
    前記トラッキングエラー信号を2値化したトラッキングエラー信号2値化信号を生成し、
    前記トラッキングエラー信号の微分信号を2値化したトラッキングエラー信号の微分信号2値化信号を生成し、
    シーク制御時において、トラッキングサーボによる前記光ピックアップの光スポットの引き込みを決定した際に、前記トラッキングエラー信号2値化信号及び前記トラッキングエラー信号の微分信号2値化信号により、当該トラッキングサーボによる引き込みを開始することを特徴とする光ディスク記録・再生装置のシーク制御方法。
  9. 前記請求項8に記載した方法において、前記トラッキングエラー信号2値化信号により当該トラッキングサーボによる引き込みの適否を、そして、前記トラッキングエラー信号の微分信号2値化信号により、当該引き込みのタイミングを決定することを特徴とする光ディスク記録・再生装置のシーク制御方法。
  10. 情報記録面上に形成されたランド及びグルーブによりトラックを螺旋状に形成してなる光情報記録媒体を装着して情報を記録又は再生が可能な光ディスク記録・再生装置であって、当該光情報記録媒体を回転駆動する回転駆動手段と、当該回転駆動手段により回転駆動される前記光情報記録媒体の情報記録面に対向して配置され、その半径方向に移動可能な光ピックアップ装置と、前記光ピックアップ装置を駆動するためのピックアップ駆動手段と、少なくとも、当該装置の前記回転駆動手段や前記ピックアップ駆動手段を制御するためのシステム制御手段とを備えたものにおいて、更に、前記光ピックアップ装置において、光スポットの前記光情報記録媒体の情報記録面での反射によりトラッキングエラー信号を生成する手段を備えており、シーク制御時において、前記光ピックアップの半径方向への移動により発生するトラッキングエラー信号の周期を測定し、当該測定したトラッキングエラー信号の周期が所定の条件を満たした時に、トラッキングサーボにより、前記光ピックアップの光スポットを引き込む開始点として決定して、前記トラックを構成するランド又はグルーブのいずれかに対して、選択的に、引き込むことにより、前記前記光ピックアップをその半径方向に移動することにより、当該光ピックアップからの光スポットを、装着した光情報記録媒体の任意のトラックに移動させることを特徴とする光ディスク記録・再生装置。
  11. 前記請求項10に記載した装置において、更に、前記トラッキングエラー信号の2値化信号を生成する手段を備えており、前記トラッキングエラー信号の周期を、当該手段により生成した2値化信号の立上り又は立下りからの経過時間により測定することを特徴とする光ディスク記録・再生装置。
  12. 前記請求項10又は11に記載した装置において、更に、前記トラッキングエラー信号の2値化信号を生成する手段を備えており、前記トラッキングサーボによる引き込み開始点における前記生成手段により生成したトラッキングエラー信号の2値化信号の状態によって、前記トラックを構成するランド又はグルーブのいずれかに対して、選択的に、引き込むことを特徴とする光ディスク記録・再生装置。
  13. 前記請求項10に記載した装置において、前記光ピックアップの移動目標となるトラックがランドであるか、又は、グルーブであるかを予め判定し、当該判定結果に基づいて、前記光ピックアップの光スポットを引き込む開始点を決定することを特徴とする光ディスク記録・再生装置。
  14. 前記請求項13に記載した方法において、更に、前記トラッキングエラー信号の2値化信号を生成するための手段を備えており、前記判定結果に基づいて、当該生成手段により生成した2値化信号の立上りからの経過時間、又は、立下りからの経過時間を測定することにより、前記光ピックアップの光スポットを引き込む開始点を決定することを特徴とする光ディスク記録・再生装置。
  15. 前記請求項12又は13に記載した方法において、更に、前記トラッキングエラー信号の2値化信号を生成し、前記判定結果に基づいて、当該2値化信号の0レベルの周期、又は、1レベルの周期を測定することにより、前記光ピックアップの光スポットを引き込む開始点を決定することを特徴とする光ディスク記録・再生装置のシーク制御方法。
  16. 情報記録面上に形成されたランド及びグルーブによりトラックを螺旋状に形成してなる光情報記録媒体を装着して情報を記録又は再生が可能な光ディスク記録・再生装置であって、当該光情報記録媒体を回転駆動する回転駆動手段と、当該回転駆動手段により回転駆動される前記光情報記録媒体の情報記録面に対向して配置され、その半径方向に移動可能な光ピックアップ装置と、前記光ピックアップ装置を駆動するためのピックアップ駆動手段と、少なくとも、当該装置の前記回転駆動手段や前記ピックアップ駆動手段を制御するためのシステム制御手段とを備えたものにおいて、更に、
    半径方向への移動により前記光ピックアップからの光スポットの反射によりトラッキングエラー信号を生成する手段と、
    前記トラッキングエラー信号を微分した信号を生成する手段と、
    前記トラッキングエラー信号を2値化したトラッキングエラー信号2値化信号を生成する手段と、
    前記トラッキングエラー信号の微分信号を2値化したトラッキングエラー信号の微分信号2値化信号を生成する手段とを備えており、
    シーク制御時において、トラッキングサーボによる前記光ピックアップの光スポットの引き込みを決定した際に、前記トラッキングエラー信号2値化信号及び前記トラッキングエラー信号の微分信号2値化信号により、当該トラッキングサーボによる引き込みを開始することを特徴とする光ディスク記録・再生装置。
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