JP2008123606A - 光記録媒体駆動装置、フォーカスジャンプ方法 - Google Patents

光記録媒体駆動装置、フォーカスジャンプ方法 Download PDF

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Abstract

【課題】例えば2層BDのL1層とL0との間で行うフォーカスジャンプ動作の安定化を図る。
【解決手段】キック電圧から他の電圧への切り換えを、フォーカスエラー信号の振幅値について予め定められた所定条件の成立、又は上記RF信号のピークホールド値について予め定められた所定条件の成立の何れか一方に応じて実行する。これにより、球面収差補のずれでジャンプ元の記録層側でフォーカスエラー信号振幅が充分に得られない場合には、ピークホールド値の方の条件判別に基づき電圧切り換えタイミングを得ることができ、これによって安定したフォーカスジャンプ動作を実現できる。
【選択図】図10

Description

本発明は、光の照射により信号の記録再生が行われる光記録媒体について記録又は再生を行う光記録媒体駆動装置と、上記光記録媒体に形成される複数の記録層間でのフォーカスジャンプを行うためのフォーカスジャンプ方法とに関する。
デジタルデータを記録・再生するための技術として、例えばCD(Compact Disc),MD(Mini-Disc),DVD(Digital Versatile Disc)などの、光ディスク記録媒体(光磁気ディスクを含む)を記録メディアに用いたデータ記録技術がある。光ディスク記録媒体(単に光ディスクとも言う)は、ピットやマークによって信号が記録される円盤にレーザ光を照射し、その反射光の変化で信号が読み取られる記録メディアの総称である。
このような光ディスク記録媒体では、記録容量の拡大などを目的として、記録層を多層化するということが行われている。現状においても、例えばDVDなどでは記録層を2層有するディスクが広く普及している。
記録層が多層とされる場合、それぞれの記録層に選択的にフォーカスを合わせて各記録層での信号読み出しを行うようにされる。
図21は、このような多層ディスクにおけるフォーカスジャンプの手法について例示している。この図21では、一例として、レーザ光が入射する表面側から順に第1記録層(L1層)、第2記録層(L0層)の2つの記録層が形成された2層ディスクについて、L1層からL0層にフォーカスジャンプする際の動作例について示している。
なお図21では、フォーカスエラー信号FE、フォーカスドライブ信号FDの波形と、各種閾値th(th1〜th4)とによりフォーカスジャンプ動作を模式的に示している。
先ず、L1層からL0層へのフォーカスジャンプを行うにあたっては、フォーカスサーボループをオフとすると共に、図のようなキック電圧を印加する。
これに応じ対物レンズが光ディスクに近づく方向に駆動され、フォーカスエラー信号FEとしては図のようにL1層におけるS字の片方の波形(振幅値が低下する方向の波形)が得られることになる。
フォーカスジャンプ動作は、このようにしてジャンプ動作時に得られるフォーカスエラー信号FEの振幅値について予め設定された4つの閾値(図中の閾値th1〜th4)に基づき行われる。
すなわち、上記のようなキック電圧の印加後、先ずはフォーカスエラー信号FEの振幅値が閾値th1を下回った後、閾値th2を上回ったことを条件として、キック電圧の印加状態からHold電圧の印加状態に移行するようにされる。
このHold電圧の区間では、対物レンズが光ディスクに近づく方向に移動する状態が継続されるので、所定時間後にフォーカスエラー信号FEにはL0層でのS字の片方の波形(振幅値が上昇する方の波形)が得られることになる。このL0層についての波形についても図のような閾値th3、閾値th4が設定されており、フォーカスエラー信号FEの振幅値が上記閾値th3を上回ったことに応じ、ブレーキ電圧の出力を開始させる。そしてその後、フォーカスエラー信号FEの振幅値が上記閾値th4を下回ったことに応じて、フォーカスサーボループをオフ→オンに切り換えることで、L0層におけるフォーカスサーボの引き込みを行う。これによってL1層からL0層へのフォーカスジャンプ動作が完了する。
なお、関連する従来技術については下記特許文献を挙げることができる。
特開2000−298846号公報 特開2001−331950号公報
ところで、光ディスクとしては、先に例示したCD、DVDなどの他にも 近年ではBD(Blu-ray Disc:登録商標)などの高密度光ディスクが開発され、著しい大容量化が図られている。
このBDについては、ディスク厚み方向に0.1mm程度のカバー層を有するディスク構造において、波長405nmのレーザ(いわゆる青色レーザ)とNA(Numerical Aperture)が0.85の対物レンズの組み合わせという条件下で、データを記録又は再生するものとされている。
ここで、このBDのような高密度ディスクの場合、記録層に対するカバー層の厚みの違いによって球面収差が生じることが知られている。特に、記録層を多層有する光ディスクでは、各層においてカバー層の厚さが異なることになるので、球面収差補正を行うことが必須とされる。
このようにして球面収差補正が必須とされる場合においては、上述したフォーカスジャンプ動作時においても何らかの球面収差補正値を設定しておく必要がある。従来より、フォーカスジャンプ時に設定される球面収差補正値としては、フォーカスジャンプ先の記録層に合わせた球面収差補正値を設定するものとされている。すなわち、このようにジャンプ先の記録層に合わせた球面収差補値に調整しておくことで、ジャンプ先でのフォーカスサーボの引き込みが安定的に行われるようにし、ジャンプ動作の安定化を図るようにしているものである。
なお、理想的には、ジャンプ開始当初はジャンプ元の記録層、ジャンプ完了前にはジャンプ先の記録層にそれぞれ合わせた球面収差補正値に調整することが望ましいが、球面収差補正値の調整完了に要する時間長に対し、フォーカスジャンプの処理時間は非常に短いものとなるため、ジャンプ動作中にこのような各記録層に合わせた球面収差補正値に調整することは非常に困難となる。このような事情より、ジャンプ動作の開始指示に応じては、ジャンプ先の記録層に合わせた球面収差補正値に調整を行うようにされている。
しかしながら、球面収差補正値をジャンプ先の記録層に合わせた値に設定していると、次のような問題が生じる。
図22は、L0層(第2記録層)に合わせた球面収差補正値を設定した場合(図22(a)、L1層(第1記録層)に合わせた球面収差補正値を設定した場合(図22(b))のそれぞれにおける、RF信号のピークホールド値(RF-PH)、フォーカスエラー信号(FE)の波形を示している。なお各図において、図中の縦破線より左側は対物レンズを光ディスクに近づく方向に駆動した際の波形を示し、同縦破線より右側では光ディスクから離れる方向に駆動した際の波形を示している。
この図22を参照すると、(a)図のL0層(第2記録層)に合わせた球面収差補正値を設定したときには、縦破線より左側に示す対物レンズを光ディスクに近づける方向に駆動した場合(L1層→L0層へのジャンプ時と同じ)にL1層でのフォーカスエラー信号FEの振幅が低下していることがわかる。
また、(b)図のL1層に合わせた球面収差補正値を設定したときには、縦破線より右側に示す対物レンズを光ディスクから遠ざける方向に駆動した場合(つまりL0層→L1層へのジャンプ時と同じ)にL0層でのフォーカスエラー信号FEの振幅が低下していることがわかる。
このようにして、フォーカスジャンプ時においてジャンプ先の記録層に合わせた球面収差補正値を設定していると、ジャンプ元の層でのフォーカスエラー信号FEの振幅値が低下するものとなってしまう。このことによると、先の図21に示したような閾値th1〜th4を用いたフォーカスジャンプの手法が採られる場合には、これら閾値thに基づく条件が成立しない可能性があり、これによってジャンプ動作を行うことができなくなってしまう虞がある。
図23は一例として、L1層からL0層へのフォーカスジャンプ時に対応して球面収差補正値をL0層に設定した場合におけるフォーカスジャンプ動作について示している。この場合には、図示するようにしてL1層でのフォーカスエラー信号FEの振幅低下に伴い、閾値th1,閾値th2による条件(FE<th1の後にFE>th2となるという条件)が成立しなくなってしまう虞がある。すなわち、これに伴ってはキック電圧からホールド電圧への切り換えが行われなくなり、結果としてフォーカスジャンプ動作を行うことができなくなってしまう。
そこで、本発明では以上のような問題点に鑑み、光記録媒体駆動装置として以下のように構成することとした。
つまり、本発明の光記録媒体駆動装置は、複数の記録層を有する光記録媒体について記録又は再生を行う光記録媒体駆動装置であって、少なくとも信号読出のために上記光記録媒体に対する対物レンズを介したレーザ光照射及び反射光検出を行うとともに、上記対物レンズを少なくともフォーカス方向に駆動するフォーカス機構を有するヘッド手段を備える。
また、上記ヘッド手段で得られる反射光信号に基づき、フォーカスエラー信号と、上記光記録媒体に記録されたデータの再生信号に相当するRF信号とを生成する信号生成手段と、上記複数の記録層の間でフォーカスジャンプを行うためのフォーカスジャンプ制御を行うフォーカスジャンプ制御手段とを備える。
そして、上記フォーカスジャンプ制御手段は、フォーカスジャンプ指令に応じて上記フォーカス機構に印加すべき駆動電圧を上記対物レンズをジャンプ先の記録層方向に移動させるためのキック電圧に切り換えると共に、少なくとも当該キック電圧から他の電圧への切り換えを、上記フォーカスエラー信号の振幅値について予め定められた所定条件の成立、又は上記RF信号のピークホールド値について予め定められた所定条件の成立の何れか一方に応じて実行するものである。
ここで、RF信号としては、フォーカスエラー信号とは異なり、球面収差補正のずれに対する耐性を有する。そこで本発明では、上記のようにしてフォーカスエラー信号の振幅についての条件成立有無と、RF信号のピークホールド値についての条件成立有無とを並行して判別し、これらの何れかの条件が成立したことに応じキック電圧から他の電圧への切り換えを行うものとしている。
これによれば、球面収差補正値をジャンプ先の記録層に合わせたことでジャンプ元の記録層でフォーカスエラー信号振幅が充分に得られず、フォーカスエラー信号が所定条件を満たさない虞がある場合にも、RF信号のピークホールド値が所定条件を満たすことに応じ、適正にキック電圧から他の電圧への切り換えを行うことができる。つまり、これによってフォーカスジャンプ動作の安定化を図ることができる。
また、本発明では、光記録媒体駆動装置の他の構成として以下のようにもすることとした。
すなわち、本発明の他の光記録媒体駆動装置としては、複数の記録層を有する光記録媒体について記録又は再生を行う光記録媒体駆動装置であって、少なくとも信号読出のために上記光記録媒体に対する対物レンズを介したレーザ光照射及び反射光検出を行うとともに、上記対物レンズを少なくともフォーカス方向に駆動するフォーカス機構を有するヘッド手段を備える。
また、上記ヘッド手段で得られる反射光信号に基づき、少なくともフォーカスエラー信号を生成する信号生成手段と、上記フォーカスエラー信号を入力してフォーカスサーボのためのサーボ演算を行うサーボ演算手段とを備える。
また、上記光記録媒体上の各区間ごとの上記フォーカスエラー信号のセンターレベルを逐次計算し、その結果をホールド電圧として出力するホールド電圧生成手段と、上記複数の記録層の間でフォーカスジャンプを行うためのフォーカスジャンプ制御を行うフォーカスジャンプ制御手段とを備える。
そして、上記フォーカスジャンプ制御手段は、上記フォーカス機構を駆動制御するための駆動電圧について、フォーカスジャンプ動作に伴い駆動される上記対物レンズを制動するためのブレーキ電圧から上記サーボ演算手段の出力値への切り換えを、上記サーボ演算手段の出力値と上記ホールド電圧の値との大小関係を比較した結果に基づき実行するものである。
上記のようにしてサーボ演算手段の出力値とホールド電圧の値とに基づき駆動電圧をブレーキ電圧からサーボ演算手段の出力値に切り換えるものとすれば、従来のようにジャンプ中はサーボ演算手段のサーボ演算を停止させて、フォーカスエラー信号振幅についての条件が満たされたことに応じてサーボ演算開始と共にサーボ演算出力値への切り換えを行うとした場合よりも、より安定したサーボの引き込みを行うことができる。
また、サーボ演算手段の出力値への切り換えのタイミングをホールド電圧の値に基づくタイミングとしたことで、単にフォーカスエラー信号とその閾値とに基づくタイミングとする場合よりもサーボ演算の収束を早める傾向とすることができ、この結果より安定なサーボの引き込みを実現できる。
上記のようにして本発明によれば、フォーカスジャンプ動作の安定化を図ることができる。
また、上述のようにしてキック電圧から他の電圧への切り換えを、フォーカスエラー信号とRF信号とに基づく双方の条件成立を並行して判別した結果に基づき行うようにしておけば、ジャンプ元の記録層において充分なフォーカスエラー信号振幅が得られる場合には、通常通りフォーカスエラー信号に基づいてキック電圧から他の電圧への切り換えを行うことができる。
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明していく。
<第1の実施の形態>

図1は、本発明の実施の形態としてのディスクドライブ装置の内部構成について示すブロック図である。
このディスクドライブ装置としては、図示する光ディスクDとして、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc:登録商標)のそれぞれに対応可能に構成される。また、これに伴い、図中光ピックアップ1としては、波長λ=780nm、650nm、405nmのそれぞれ波長の異なるレーザ光を共通の対物レンズを用いて照射するように構成された、いわゆる3波長単眼式のピックアップが採用されている。
また、このディスクドライブ装置は、データ再生のみが可能な再生専用装置とされる。この場合、ピット・ランドの組み合わせでデータが記憶される再生専用のROMディスクとしての光ディスクDのみでなく、記録可能型として、ライトワンス型やリライタブル型の光ディスクDについての再生も可能とされる。
また、本実施の形態のディスクドライブ装置としては、記録層を多層有する多層ディスクにも対応可能に構成される。
ここで一例として、次の図2には2つの記録層を有する2層BDによる光ディスクDの断面構造を示す。
2層BDの場合、図示するようにしてレーザ光が入射する側から順にカバー層→L1層→L0層→基板の順に各層が形成される。この場合、レーザ光の入射側に最も近いL1層(第1記録層とも呼ぶ)は、カバー層の表面からおよそ75μmとなる位置に形成される。また、奥側のL0層(第2記録層とも呼ぶ)は、カバー層の表面からおよそ100μmの位置に形成される。
図1に示すディスクドライブ装置では、このようにして光ディスクDに形成されるL1層、L0層に対して選択的にフォーカスを合わせることが可能に構成されることで、各層に記録される情報の読み出しが可能とされている。
図1において、光ディスクDは、ディスクドライブ装置に装填されると図示しないターンテーブルに積載され、記録/再生動作時においてスピンドルモーター2によって一定線速度(CLV)で回転駆動される。
そして再生時には、光ピックアップ(光学ヘッド)1によって光ディスクD上のトラックにピット或いはマークで記録された情報の読出が行われる。
なお、光ディスクDには、再生専用の管理情報として、例えばディスクの物理情報等がエンボスピット又はウォブリンググルーブによって記録されるが、これらの情報の読出も光ピックアップ1により行われる。さらに記録可能型の光ディスクDに対しては、グルーブトラックのウォブリングとして埋め込まれたADIP情報が記録されているが、その読み出しも光ピックアップ1によって行うことができる。
光ピックアップ1内には、レーザ光源となるレーザダイオードや、反射光を検出するためのフォトディテクタ、レーザ光の出力端となる対物レンズ、レーザ光を対物レンズを介してディスク記録面に照射し、またその反射光をフォトディテクタに導く光学系等が形成される。この場合のレーザダイオードは、波長780nm、650nmのCD、DVD系のレーザ光を出力するレーザダイオードと、BD系に対応する波長405nmのレーザ光を出力するレーザダイオードとの2つが設けられている。但し、この場合は先に述べた3波長単眼式として、これら2つのレーザダイオードから出力される各波長のレーザ光がそれぞれ共通の対物レンズを介して光ディスクDに対し照射されるように構成されている。
光ピックアップ1内において、上記対物レンズは2軸機構によってトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持されている。
また光ピックアップ1全体はスレッド機構3によりディスク半径方向に移動可能とされている。
また光ピックアップ1におけるレーザダイオードはレーザードライバ9からのドライブ信号(ドライブ電流)によってレーザ発光駆動される。
また、本実施の形態の場合、光ディスクDとしてはBDにも対応するので、光ピックアップ1内には球面収差を補正するための球面収差補正機構も備えられる。この球面収差補正機構は、図中のSA(球面収差)補正ドライバ14によって駆動され、これによって球面収差が補正される。
なお、上記球面収差補正機構を含めた光ピックアップ1内の構成については後述する。
光ディスクDからの反射光情報は上述したフォトディテクタによって検出され、受光光量に応じた電気信号とされてマトリクス回路4に供給される。
マトリクス回路4には、フォトディテクタとしての複数の受光素子からの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。
例えば、光ディスクD上の記録データについての再生信号に相当するRF信号(再生データ信号)を生成する。例えば本実施の形態の場合、光ピックアップ1内の4分割フォトディテクタからの検出信号の総和をRF信号として得る。
また、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEなどを生成する。
また、グルーブのウォブリングに係る信号、即ちウォブリングを検出する信号としてプッシュプル信号PPを生成する。
マトリクス回路4から出力される再生データ信号(RF信号)はデータ信号処理回路5と、さらにサーボ回路11に供給される。また、フォーカスエラー信号FE及びトラッキングエラー信号TEはサーボ回路11に供給され、プッシュプル信号PPはウォブル信号処理回路6へそれぞれ供給される。
また、本実施の形態の場合、RF信号は分岐して図示するA/D変換器15にてA/D変換されることで、その振幅値の情報がシステムコントローラ10に対して供給される。このようにしてシステムコントローラ10に対して供給されるRF信号振幅値の情報は、後述する反射率測定時に用いられる。
データ信号処理回路5は、再生データ信号の2値化処理を行う。また、PLL処理を行って再生クロックを生成する。さらには、上記2値化処理後の2値データ列から同期信号を検出する処理なども行う。
データ信号処理回路5において、上記2値化処理により得られた2値データ列は後段のデコード部7に対して供給される。また、生成された上記再生クロックは、図示は省略したが各部の動作クロックとして供給される。また検出された同期信号はデコード部7に対して供給される。
デコード部7は、上記2値データ列についての復調処理を行う。即ち、再生データの復調、デインターリーブ、ECCデコード、アドレスデコード等の各種復調処理を行う。
再生時においては、上記データ信号処理回路5で復号された2値データ列、及び同期信号に基づく復調タイミングで示されるタイミングで、上記2値データ列に対する復調処理を行い、再生データを得る。デコード部7で再生データにまでデコードされたデータは、ホストインタフェース8に転送され、システムコントローラ10の指示に基づいてホスト機器100に転送される。ホスト機器100とは、例えばコンピュータ装置やAV(Audio-Visual)システム機器などである。
また、デコードされたアドレスデータは、システムコントローラ10に対して供給される。
光ディスクDが記録可能型ディスクである場合、光ディスクDにはウォブリンググルーブによってディスクの物理情報などの管理情報やADIP情報などが記録されている。
ウォブル信号処理回路6は、システムコントローラ10からの指示に基づき、マトリクス回路4からのプッシュプル信号PPからこのように光ディスクDのウォブリンググルーブによって記録された情報を検出し、これをシステムコントローラ10に対して供給する。
サーボ回路11は、マトリクス回路4からのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEから、フォーカス、トラッキング、スレッドの各種サーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
即ちフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEに応じてフォーカスドライブ信号FD、トラッキングドライブ信号TDを生成し、光ピックアップ1内の2軸機構のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することになる。これによって光ピックアップ1、マトリクス回路4、サーボ回路11、2軸機構によるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
またサーボ回路11は、システムコントローラ10からのトラックジャンプ指令に応じて、トラッキングサーボループをオフとし、ジャンプドライブ信号を出力することで、トラックジャンプ動作を実行させる。
またサーボ回路11は、トラッキングエラー信号TEの低域成分として得られるスレッドエラー信号や、システムコントローラ10からのアクセス実行制御などに基づいてスレッドドライブ信号SDを生成し、これによりスレッド機構3を駆動する。スレッド機構3には、図示しないが、光ピックアップ1を保持するメインシャフト、スレッドモータ、伝達ギア等による機構を有し、スレッドドライブ信号に応じてスレッドモータを駆動することで、光ピックアップ1の所要のスライド移動が行なわれる。
また、サーボ回路11は、マトリクス回路4からのフォーカスエラー信号FE、及びRF信号に基づき、光ディスクDに形成される各記録層の間でフォーカスジャンプ動作を行うためのフォーカスジャンプ制御処理を実行する。
なお、本実施の形態としてのフォーカスジャンプ動作、及びそれを実現するためのサーボ回路11の内部構成については後述する。
またサーボ回路11は、SA補正ドライバ14に対する球面収差補正値の設定を行うことが可能に構成される。すなわち、サーボ回路11は、システムコントローラ10からの指示に基づく球面収差補正値をSA補正ドライバ14に対して設定することができる。SA補正ドライバ14は、設定された球面収差補正値に応じた駆動信号Sdにより光ピックアップ1内の球面収差補正機構を駆動する。
また、サーボ回路11は、フォーカスバイアスの設定も可能に構成される。すなわち、システムコントローラ10からの指示に基づくフォーカスバイアスを上述したフォーカスサーボループに対して加算することができる。
スピンドルサーボ回路12はスピンドルモーター2をCLV回転させる制御を行う。
スピンドルサーボ回路12は、データ信号処理回路5にて生成される再生クロックを現在のスピンドルモーター2の回転速度情報として得て、これを所定のCLV基準速度情報と比較することでスピンドルエラー信号を生成する。
なお、光ディスクDが記録可能型ディスクである場合には、ウォブル信号に対するPLL処理で生成されるクロックを現在のスピンドルモーター2の回転速度情報として得ることができるので、これを所定のCLV基準速度情報と比較することでスピンドルエラー信号を生成することもできる。
そしてスピンドルサーボ回路12は、スピンドルエラー信号に応じて生成したスピンドルドライブ信号を出力し、スピンドルドライバ13によりスピンドルモーター2のCLV回転を実行させる。
またスピンドルサーボ回路12は、システムコントローラ10からのスピンドルキック/ブレーキ制御信号に応じてスピンドルドライブ信号を発生させ、スピンドルモーター2の起動、停止、加速、減速などの動作も実行させる。
以上のようなサーボ系及び再生系の各種動作はマイクロコンピュータによって形成されたシステムコントローラ10により制御される。
システムコントローラ10は、ホストインタフェース8を介して与えられるホスト機器100からのコマンドに応じて各種処理を実行する。
例えば、ホスト機器100から光ディスクDに記録されている或るデータの転送を求めるリードコマンドが供給された場合、システムコントローラ10は、まず指示されたアドレスを目標としてシーク動作制御を行う。即ちサーボ回路11に指令を出し、シークコマンドにより指定されたアドレスをターゲットとする光ピックアップ1のアクセス動作を実行させる。
その後、その指示されたデータ区間のデータをホスト機器100に転送するために必要な動作制御を行う。即ち光ディスクDから読み出される信号(再生データ信号)についてデータ信号処理回路5、デコード部7における再生処理を実行させ、要求されたデータを転送する。
ここで、図3には、図1に示す光ピックアップ1が備える球面収差補正機構の一例を示す。なお、この図3においては光ピックアップ1内の光学系の構成について主に示している。
図3において、半導体レーザ(レーザダイオード)81から出力されるレーザ光は、コリメータレンズ82で平行光とされ、ビームスプリッタ83を透過して、球面収差補正レンズ群としての可動レンズ87、固定レンズ88を介して進行し、対物レンズ84から光ディスクDに照射される。なお球面収差補正レンズ群87,88についてはエキスパンダと呼ばれる。可動レンズ87を駆動することで球面収差補正が行われることから、以下、特に可動レンズ87については球面収差補正レンズ87とも呼ぶ。
光ディスクDからの反射光は、対物レンズ84、固定レンズ88、可動レンズ87を通ってビームスプリッタ83で反射され、コリメータレンズ(集光レンズ85)を介してディテクタ86に入射される。
このような光学系においては、対物レンズ84が二軸機構91によってフォーカス方向及びトラッキング方向に移動可能に支持されており、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ動作が行われる。
また球面収差補正レンズ87は、レーザ光の波面をデフォーカスする機能を持つ。即ち球面収差補正レンズ87は、図示するようにして駆動信号Sdが供給されるアクチュエータ90によって光軸方向であるJ方向に移動可能とされており、この移動によって、対物レンズ84の物点を調整する。
つまり、アクチュエータ90に対して上記駆動信号Sdにより前後移動を実行させる制御を行うことで、球面収差補正を実行させることができる。
なお、図3においては、いわゆるエキスパンダによって球面収差補正を行う場合に対応した構成を例示したが、他にも液晶パネルを用いて球面収差補正を行う構成を採ることもできる。
即ち、半導体レーザ81から対物レンズ84までの光路中において挿入した液晶パネルにおいて、レーザ光を透過させる領域と遮蔽する領域の境界を可変調整することで、レーザ光の径を可変して球面収差補正を行うものである。
この場合には、液晶パネルを駆動する液晶ドライバに対して、透過領域を可変させるように制御を行うことになる。
また、球面収差補正機構としては、図3に示したように可動レンズ87、固定レンズ88を設けて可動レンズ87を駆動する構成とする以外にも、これら可動レンズ87、固定レンズ88は省略し、代わりにコリメータレンズ82をJ方向に駆動する構成によっても実現できる。その場合、コリメータレンズ82に対してアクチュエータ90を設け、このアクチュエータ90に対して駆動信号Sdを供給してコリメータレンズ82のJ方向への駆動制御を実行すればよい。
なお、上記により説明したディスクドライブ装置としては、ホスト機器100に接続されるものとしたが、本発明の光記録媒体駆動装置としては他の機器に接続されない形態もあり得る。その場合は、操作部や表示部が設けられたり、データ入出力のインタフェース部位の構成が、図1とは異なるものとなる。つまり、ユーザ操作に応じて記録や再生が行われるとともに、各種データの入出力のための端子部が形成されればよい。
もちろん光記録媒体駆動装置の構成例としては他にも多様に考えられ、例えば記録が可能な構成とすることもできる。すなわち、本発明の光記録媒体駆動装置としては、記録再生装置、及び記録専用装置の形態もあり得る。
ここで、実施の形態のディスクドライブ装置としては、図1に示したサーボ回路11の制御により、光ディスクDの各記録層間でのフォーカスジャンプ動作を行うことが可能とされる。特に、本実施の形態のディスクドライブ装置は、BDとして記録層を2層有するBD-DLにも対応可能とされ、このBD-DLについてL1層→L0層、L0→L1層のフォーカスジャンプ動作が可能とされる。
但し、先にも述べたようにBDの場合はカバー厚の差などに起因する球面収差を補正しなければならず、これに伴ってフォーカスジャンプ時においても何らかの球面収差補正値を設定するようにされている。
先にも述べたように、フォーカスジャンプ時にはジャンプ先の記録層に合わせた球面収差補正値に調整するようにされている。このため、図22で示したようにジャンプ元でのフォーカスエラー信号FEの振幅低下してしまうこととなり、これによって従来のようなフォーカスエラー信号FEの振幅値と各種閾値thのみに基づくフォーカスジャンプ動作を行っていたのでは、図23に示したようにキック電圧→ホールド電圧への切り換えが行われず、ジャンプ動作を適正に行うことができなくなってしまう問題がある。
そこで実施の形態では、フォーカスエラー信号FEの振幅値についての所定条件の成立の有無と共に、さらにRF信号のピークホールド値についての所定条件の成立の有無も並行して判別し、何れかの条件が満たされた場合に、少なくともキック電圧→ホールド電圧への切り換えを行うものとする。
先ず、図4により、RF信号のピークホールド値(以下RF-PHとする)の特性について説明する。
この図4では、フォーカスジャンプ動作中に得られるフォーカスエラー信号FE、フォーカスドライブ信号FDの各波形と、RF信号のピークホールド信号(ピークホールド値の推移を波形として示す)とを例示している。なお、この図ではL1層→L0層へのフォーカスジャンプ時の各波形を示している。また、確認のために述べておくと、このようなL1→L0層へのフォーカスジャンプに伴い、この場合の球面収差補正値はL0層に合わせた値に調整されていることになる。
図示するようにして、球面収差補正値がターゲット層(この場合はL0層)に合わせた値に調整されていることで、フォーカスエラー信号FEの振幅はL1層側で低下することになる。
これに対しピークホールド値RF-PHとしては、球面収差補正が最適な状態からずれているL1層側においてもL0層側とほぼ同様の波形(つまりほぼ対象な波形が)得られる特性となる。具体的に、フォーカスジャンプ動作中のピークホールド値RF-PHとしては、図示するようにして各記録層に位置している状態では最大レベルとなり、ジャンプ元の記録層から離れていくとそのレベルが徐々に低下していき、各記録層の中間点付近では最低レベルで推移する。そして、ジャンプ先の記録層に近づくに従ってレベルが徐々に上昇していき、ジャンプ先の記録層に到達することで最大レベルに戻るようになる。
このようにRF信号のピークホールド値RF-PHは、フォーカスエラー信号FEとは異なり、球面収差補正のずれに依る影響をほぼ受けないかたちで得られる。そこで、実施の形態ではこのような特性を利用し、フォーカスエラー信号FEの振幅値と共にピークホールド値RF-PHも併用して、フォーカスジャンプ時の電圧切り換えを行うようにしている。
但し、実際において、多層ディスクについてフォーカスジャンプを行うにあたっては、各記録層で反射率の差が生じる場合があることに留意しなければならい。例えば、規格上で各層の反射率が異なる値に規定されている場合などがこれに該当する。
次の図5により、このように各記録層での反射率差がある場合のピークホールド値RF-PHの特性について説明する。なお、この図5においても図4と同様にL1層→L0層へのフォーカスジャンプ時のフォーカスエラー信号FE、フォーカスドライブ信号FDの各波形と、ピークホールド値RF-PHの波形とを例示している。
各記録層で反射率差が生じる場合、フォーカスジャンプ時のピークホールド値RF−PHの波形は図のような特性となる。ここでは一例として、L1層に対しL0層の方が反射率が高い場合を示しており、L1層に位置している状態でのレベルよりも、L0層に位置している状態でのレベルの方が高くなっている場合を示している。
但し、このように各記録層におけるレベルが異なることを除けば、ジャンプ動作中のピークホールド値RF-PHの基本的な特性としては、各記録層の中間点付近で最低レベルとなり、またそれぞれの記録層に近づくにつれてそのレベルが上昇する傾向となるという点では、先の図4に示した場合と同様となる。
このような基本的な特性に着目し、本実施の形態では以下のようにしてピークホールド値RF-PHをジャンプ時の電圧切り換えタイミングの判定基準として扱う。
先ず、図5に示されるように、ジャンプ開始に伴い対物レンズ84のジャンプ先の層への移動が開始された直後、フォーカスエラー信号FEの振幅値が閾値th1を下回る付近では、図中傾き1として示すように、ピークホールド値RF-PHの傾き(つまり変化量)は大きな落ち込みから徐々に緩やかとなるような特徴がみられる。そこで、このようにジャンプ開始直後、フォーカスエラー信号FEの振幅値が閾値th1を下回る付近でのピークホールド値RF-PHの傾き(図中傾き1)を予め調べておき、この傾き1に相当するピークホールド値RF-PHの変化量を第1基準変化量Dref1として規定しておく。
その上で、実際のジャンプ動作時には、ピークホールド値RF-PHの変化量を逐次計算し、算出した変化量がこの第1基準変化量Dref1を下回ったときには、フォーカスエラー信号FEの振幅値が閾値th1を下回るという条件が成立したのと等価であるとして扱う。
以降のth2〜th4に相当する条件についても、同様の考えに基づき設定する。
先ず、フォーカスエラー信号FEが閾値th2を上回る付近は、各層の中間点付近に移行する期間となっており、この期間におけるピークホールド値RF-PHは徐々にその傾きが小さくなる傾向となっている。そこで、フォーカスエラー信号FEの振幅値が閾値th2を上回る付近でのピークホールド値RF-PHの傾き(図中傾き2)を予め調べておき、この傾き2に相当する変化量を第2基準変化量Dref2として規定しておく。
ジャンプ動作時にはピークホールド値RF-PHの変化量がこの第2基準変化量Dref2を下回ることを、フォーカスエラー信号FEの振幅値が閾値th2を上回るという条件の成立と等価であるとして扱う。
また、フォーカスエラー信号FEの振幅値が閾値th3を上回る時点では、各層の中間付近を通過した後であり、ピークホールド値RF-PHは、そのレベルが徐々に上昇し始める部分となっている。そこで、このときのピークホールド値RF-PHの傾き(図中傾き3)を予め調べておき、この傾き3に相当する変化量を第3基準変化量Dref3として規定しておく。そして、ジャンプ動作時にはピークホールド値RF-PHの変化量がこの第3基準変化量Dref3を上回ることを、フォーカスエラー信号FEの振幅値が閾値th3を上回るという条件の成立と等価であるとして扱う。
また、フォーカスエラー信号FEが閾値th4を下回る部分では、ピークホールド値RF-PHは、先の傾き3の付近よりもさらに急峻な傾きで上昇する部分となる。そこでこのときの傾き(図中傾き4)を予め調べておき、この傾き4に相当する変化量を第4基準変化量Dref4として規定しておく。そして、ジャンプ動作時には、ピークホールド値RF-PHの変化量がこの第4基準変化量Dref4を上回ることを、フォーカスエラー信号FEの振幅値が閾値th4を下回るという条件の成立と等価であるとして扱う。
以上のような考えに基づき、ジャンプ動作中にピークホールド値RF-PHを用いることによっても、フォーカスエラー信号FEを用いる場合とほぼ同様のタイミング検出が可能であることが理解できる。
しかしながら、実際においては、光ディスクDの製造バラツキ等で各層での反射率差が光ディスクDの個体ごとにばらつくといったことが起こり得る。すなわち、このように各記録層での反射率差がまちまちとなる場合には、ジャンプ動作中におけるピークホールド値RF-PHの変化特性(波形の形状)もそれに応じて変化することとなり、上述のようにして単に予め調べた基準変化量Drefを用いたのでは、閾値th1〜th4に応じた適正なタイミング検出を行うことができなくなってしまう。
このため、本実施の形態では、光ディスクDの装填ごとに各記録層における反射率の測定を行い、それらの値から各基準変化量Drefの値を算出する、という手法を採る。具体的に、このような反射率測定及び測定結果に応じた各基準変化量Drefの計算のための処理は、システムコントローラ10が行うことになる。
システムコントローラ10は、光ディスクDの装填後、サーボ回路11等必要な各部を制御して所定のタイミングで各記録層にフォーカスオンを実行させる。このとき、A/D変換器15から入力される各記録層でのRF信号の振幅値を、各記録層での反射率の情報として取得し、その値に基づいて各基準変化量Drefの値を計算する。
ここで、このように各記録層の反射率の値に基づき各基準変化量Drefを計算により求めるにあたっては、例えば以下のような手法を採ればよい。
すなわち、先ずは予め各記録層の反射率の組み合わせが異なるようにした複数の光ディスクDについて、それらで得られるジャンプ動作時のピークホールド値RF-PHの特性をそれぞれサンプルしておき、その結果から各層の反射率の値とRF-PHの各基準変化量Drefの値との関係を表す関数を計算しておく。そしてこの関数を、基準変化量Drefの計算のための関数として、予めシステムコントローラ10に対して設定しておく。
実際の基準変化量Drefの計算時において、システムコントローラ10はこのようにして予め設定された関数と、測定した反射率の値とを用いた計算を行う。
なお、このように関数により各基準変化量Drefの値を計算する以外にも、例えば上記のサンプルの結果から各記録層の反射率の値の組とそのときの各基準変化量Drefの値とを対応づけたテーブル情報をシステムコントローラ10に予め保持させておけば、測定された各記録層の反射率の値を元にこのテーブル情報を参照することで各基準変化量Drefの値を取得することができる。
各基準変化量Drefの値が求まれば、これをサーボ回路11に対して指示することで、図5において説明した考えに基づき、次の図6,図7に示すようなピークホールド値RF-PHも併用する実施の形態としてのフォーカスジャンプ動作を実現することができる。
図6,図7は、本実施の形態としてのディスクドライブ装置にて行われるフォーカスジャンプ動作について説明するための図である。
なお、これらの図では、フォーカスジャンプ動作中に得られるフォーカスエラー信号FE、フォーカスドライブ信号FDの各波形と、RF信号のピークホールド値RF-PHの波形(値の変化を波形化して示している)と、さらに各閾値th、各基準変化量Drefとによりフォーカスジャンプ動作を模式的に示している。
また、これらの図の説明において、光ディスクDにおけるL0層とL1層での反射率の関係は、「L1層<L0層」である場合を例示する。
先ず、図6は、L1層からL0層へのフォーカスジャンプ動作について示している。
これまでの説明からも理解されるように、L1層からL0層へのフォーカスジャンプ時には、対物レンズ84が光ディスクDに近づく方向に駆動されることで、フォーカスエラー信号FEは先ずS字の下半分の波形が得られ、その後或るレベルで推移した後にS字の上半分の波形が得られる。
また、ピークホールド値RF-PHについては、この場合は反射率の関係が「L1層<L0層」であることから、L1層でのレベルよりもL0層でのレベルの方が大きくなるような特性となる。
本実施の形態では、フォーカスエラー信号FEの振幅値について、各タイミングで第1閾値th1、第2閾値th2、第3閾値th3、第4閾値th4に基づく条件成立有無をそれぞれ判別するのと並行して、ピークホールド値RF-PHの前サンプルタイミングからの変化量Dlevについて、それぞれ第1基準変化量Dref1、第2基準変化量Dref2、第3基準変化量Dref3、第4基準変化量Dref4に基づく条件成立有無の判別を行う。
先ず順を追って説明すると、フォーカスジャンプ時には、例えばシステムコントローラ10からサーボ回路11に対し、フォーカスジャンプ指令が行われる。サーボ回路11は、このようなフォーカスジャンプ指令として、L0層へのフォーカスジャンプ指令が行われたことに応じ、先ずはフォーカスサーボループをオフとし、フォーカスドライブ信号FDとして、対物レンズ84を光ディスクDに近づける方向に駆動するための例えば図のような極性・レベルによるキック電圧の出力を開始する。
また、これと共に、フォーカスエラー信号FEの振幅値が予め設定された閾値th1を下回る(FE<th1)か否かの判別も開始する。さらに、RF信号のピークホールド値RF-PHの変化量Dlevの計算も開始し、計算した変化量Dlevが、システムコントローラ10から指示された第1基準変化量Dref1を下回る(Dlev<Dref1)か否かについての判別も開始する。
そして、これらの2つの条件(FE<th1、Dlev<Dref1)のうち、何れか一方が成立したことに応じては、続く条件判別として、フォーカスエラー信号FEの振幅値が予め設定された閾値th2を上回る(FE>th2)か否かの判別と、さらに、RF信号のピークホールド値RF-PHの変化量Dlevが第2基準変化量Dref2を下回る(Dlev<Dref2)か否かについての判別を開始する。
なお、この図6では、先に述べた球面収差の問題からL1層でのフォーカスエラー信号FEの振幅が充分に得られない場合を示しているが、このような場合にも、図示するようにDlev<Dref2の条件が成立することで、次条件についての判別に移行することができる。
さらに、上記の2つの条件(FE>th2、Dlev<Dref2)のうち、何れか一方が成立したことに応じては、先ずはフォーカスドライブ信号FDについて、キック電圧からホールド電圧への切り換えを行う。
この場合も、フォーカスエラー信号FEの振幅値についての判別(FE>th2)のみでは、電圧切り換えを行うことはできないことになるが、Dlev<Dref2の方が成立することで、図示するようにしてキック電圧→ホールド電圧の切り換えタイミングを得ることができる。
また、上記FE>th2、Dlev<Dref2の条件のうち何れかが成立したことに応じては、次の条件判別として、フォーカスエラー信号FEの振幅値が予め設定された閾値th3を上回る(FE>th3)か否かの判別と、さらに、変化量Dlevが第3基準変化量Dref3を上回る(Dlev>Dref3)か否かについての判別を開始する。
そして、これらFE>th3、Dlev>Dref3の条件のうち、何れか一方が成立した場合には、フォーカスドライブ信号FDについて、ホールド電圧からブレーキ電圧への切り換えを行う。
また、これと共に、次条件の判別として、フォーカスエラー信号FEの振幅値が予め設定された閾値th4を下回る(FE<th4)か否かの判別と、さらに、変化量Dlevが第4基準変化量Dref4を上回る(Dlev>Dref4)か否かについての判別を開始する。
その上で、これらFE<th4、Dlev>Dref4の条件のうち何れか一方の条件が成立したことに応じては、フォーカスサーボループをオンとし、フォーカスサーボの引き込みを行う。これによりL0層へのフォーカスジャンプ動作が完了する。
ここで、実施の形態では、このようなフォーカスエラー信号FEとピークホールド値RF-PHとを用いたタイミング検出に基づくフォーカスジャンプ処理と並行して、タイムアウト処理も行うようにされている。
つまり、サーボ回路11では、フォーカスジャンプ指令に応じてタイムカウントを開始し、そのカウント時間長が、予め設定された所定時間長(例えば図中に示すようなキック最大時間長)を経過したら、強制的にキック電圧をホールド電圧に切り換えるという処理を行う。
また、ブレーキ側も同様に、ブレーキ電圧の印加からタイムカウントを開始し、そのカウント時間長が予め定められた所定時間長(例えば図中ブレーキ最大時間長)を経過したら、強制的にフォーカスサーボループをオンとしてサーボの引き込みが行われるようにする。
このようなタイムアウト処理が設けられることで、万が一フォーカスエラー信号FE、RF信号の振幅が想定外の態様で得られてしまった場合にも対応してフォーカスジャンプ動作の実現を図ることができる。
また、次の図7は、L0層からL1層へのフォーカスジャンプ動作について示している。
L0層からL1層へのフォーカスジャンプ時には、先の図6の場合とは逆に対物レンズ84が光ディスクDから遠ざかる方向に駆動されることで、フォーカスエラー信号FEは先ずS字の上半分の波形が得られ、その後或るレベルで推移した後にS字の下半分の波形が得られる。
また、ピークホールド値RF-PHについても図6の場合とは異なり、先ずはL0層でのレベル(比較的高レベル)が得られている状態から各層の中間点付近で最低レベルに落ち込んだ後、L1層でのレベル(比較的低レベル)に向けて徐々に上昇していくパターンとなる。
但し、このようにパターンが逆向きとなるだけで、対物レンズ84の位置に応じて得られるピークホールド値RF-PHのレベル自体は図6の場合と同様となっている。このため、この場合としても先の図6の場合と同様の各基準変化量Dref(Dref1〜Dref4)を用いることで、ピークホールド値RF-PHに基づいて、フォーカスエラー信号FEと閾値th1〜th4とに基づくタイミング検出とほぼ同等のタイミング検出を行うことが可能となる。
先ず、この場合もサーボ回路11は、L1層へのフォーカスジャンプ指令に応じ、フォーカスサーボループをオフとする。その上でこの場合は、フォーカスドライブ信号FDとして、対物レンズ84を光ディスクDから遠ざける方向に駆動するための例えば図のような極性・レベルによるキック電圧の出力を開始する。
そして、これと共に開始すべき条件判別として、この場合には、フォーカスエラー信号FEの振幅値が閾値th4を上回る(FE>th4)か否かの判別と、さらにピークホールド値RF-PHの変化量Dlevが第4基準変化量Dref4を下回る(Dlev<Dref4)か否かの判別とを開始する。
そして、これらの2つの条件(FE>th4、Dlev<Dref4)のうち何れか一方が成立したことに応じては、続く条件判別として、この場合はフォーカスエラー信号FEの振幅値が閾値th3を下回る(FE<th3)か否かの判別と、さらに変化量Dlevが第3基準変化量Dref3を下回る(Dlev<Dref3)か否かについての判別を開始する。
なお、この図7の場合は、先に述べた球面収差の問題からL0層でのフォーカスエラー信号FEの振幅が充分に得られなくなり、図示するようにしてFE>th4の条件が成立しない可能性が高くなるが、このような場合にも、図示するようにDlev>Dref4の条件が成立することで、次条件についての判別に移行することができる。
また、上記FE<th3、Dlev<Dref3の条件のうち、何れか一方が成立したことに応じては、先ずはフォーカスドライブ信号FDについてキック電圧からホールド電圧への切り換えを行い、さらに、次の条件判別として、この場合はフォーカスエラー信号FEの振幅値が閾値th2を下回る(FE<th2)か否かの判別と、変化量Dlevが第2基準変化量Dref2を上回る(Dlev>Dref2)か否かについての判別を開始する。
なお、この場合も球面収差の問題から、フォーカスエラー信号FEの振幅値についての判別(FE<th3)のみでは、電圧切り換えを行うことはできないことになるが、Dlev<Dref3の方が成立することで、図示するようにしてキック電圧→ホールド電圧の切り換えタイミングを得ることができる。
また、上記FE<th2、Dlev>Dref2の条件のうち、何れか一方が成立した場合には、フォーカスドライブ信号FDについてホールド電圧からブレーキ電圧への切り換えを行うと共に、さらに次条件判別として、フォーカスエラー信号FEの振幅値が閾値th1を上回る(FE>th1)か否かの判別と、さらに、変化量Dlevが第1基準変化量Dref1を上回る(Dlev>Dref1)か否かについての判別を開始する。
そして、これらFE>th1、Dlev>Dref1の条件のうち何れか一方の条件が成立したことに応じては、フォーカスサーボループをオンとし、フォーカスサーボの引き込みを行う。これによりL1層へのフォーカスジャンプ動作が完了する。
なお、図示は省略したが、このようなL1層へのフォーカスジャンプ時においても、先に説明したものと同様のタイムアウト処理が実行されることになる。
ここで、上記により説明した本実施の形態としてのフォーカスジャンプ動作は、サーボ回路11の制御に基づき実現されるものとなるが、ここで次の図8に、このようなフォーカスジャンプ動作を実現するためのサーボ回路11の内部構成を示しておく。
なお、図8ではサーボ回路11内における、主にフォーカス制御系の部分についてのみ抽出して示している。
図8において、図1に示したマトリクス回路4からのフォーカスエラー信号FEは、サーボ回路11内におけるA/D変換器21によりデジタルデータに変換されて、フォーカスサーボ演算部22に入力される。
フォーカスサーボ演算部22では、デジタルデータとされて入力されるフォーカスエラー信号FEに対して位相補償等のためのフィルタリングやループゲイン処理などの所定の演算を行ってフォーカスサーボ信号を生成する。
このフォーカスサーボ信号は、図示するスイッチSWにおける端子t2に供給される。
スイッチSWは、端子t1に対して上記端子t2、端子t3、端子t4を択一的に選択可能に構成される。端子t3に対しては固定電圧生成部23が接続され、端子t4にはHold電圧生成部24が接続される。
また、端子t1に対してはD/A変換器25が接続され、図示するようにしてこのD/A変換器25の出力がフォーカスドライバ26を介してフォーカスドライブ信号FDとして出力されるようになっている。
上記Hold電圧生成部24は、ホールド電圧を生成する。
ここで、このホールド電圧とは、光ディスクDのトラック1周内を所定の複数区間に分けたときの、それぞれの区間でのフォーカスエラー信号FEのセンターレベルのことを指している。詳細な図示は省略するが、Hold電圧生成部24では、このようにトラック1周内の所定区間ごとに得られるフォーカスエラー信号FEのセンターレベルを逐次算出し、これをホールド電圧として出力する。
また、図示するようにしてサーボ回路11内には、フォーカスジャンプ制御部28が設けられる。このフォーカスジャンプ制御部28には、RF信号のピークホールド値RF-PHが供給される。このピークホールド値RF-PHは、図1に示したマトリクス回路4からのRF信号が図中ピークホールド回路27に供給され、そのピーク値がホールドされた結果として得られる。
また、フォーカスジャンプ制御部28には、A/D変換器21を介して得られるフォーカスエラー信号FEの振幅値も供給される。
さらに、フォーカスジャンプ制御部28は、図1にも示したシステムコントローラ10と接続されており、これによって先に説明した反射率の測定結果から計算される各基準変化量Dref(Dref1〜Dref4)の値がシステムコントローラ10から設定されるようになっている。また、システムコントローラ10からのフォーカスジャンプ指令も受け取ることが可能とされる。
このフォーカスジャンプ制御部28は、上記スイッチSWの端子切り換え制御、及び固定電圧生成部23の電圧切り換え制御を行ってフォーカスジャンプ制御を実行する。
すなわち、システムコントローラ10からのフォーカスジャンプ指令に応じては、先ずは端子t3に切り換えを行い、ジャンプ先として指定された記録層に応じたキック電圧が出力されるように、固定電圧生成部23の出力電圧の極性の設定制御を行う。
そして、その後は、ジャンプ先として指定された記録層に応じ、先の図6、図7にて説明したようなフォーカスエラー信号FEの振幅値と各種閾値th、ピークホールド値RF-PHの変化量Dlevと各基準変化量Drefに基づくそれぞれの条件判別を行う。また、同時に先に説明したタイムアウト処理のためのタイムカウント、及びカウント時間長とキック最大時間長/ブレーキ最大時間長とに基づく条件判別も行う。
このとき、サーボ回路11は、上記各種の条件判別に基づいてキック電圧からホールド電圧への切り換えを行うべき状態となったことに応じては、端子t4への切り換えを行うようにスイッチSWを制御し、Hold電圧生成部24からのホールド電圧を出力させる。
また、ホールド電圧からブレーキ電圧を印加すべき状態となったときは、例えば固定電圧生成部23の出力電圧の極性を反転させる制御を行ってブレーキ電圧を生成させる。その上で、スイッチSWを制御して端子t3を選択させることで、固定電圧生成部23からのブレーキ電圧を出力させる。
さらに、その後においてフォーカスサーボの引き込みを行うべき状態となることに応じては、スイッチSWに端子t2を選択させることで、サーボ演算結果としてのフォーカスサーボ信号を出力させる。
続いては、次の図9〜図12のフローチャートを参照して、これまでで説明してきた本実施の形態としてのフォーカスジャンプ動作を実現するための処理動作について説明する。
先ず、図9では、システムコントローラ10により行われる反射率の測定とその結果に基づく各基準変化量Drefの計算時に対応して行われるべき処理動作について示している。
図9において、先ずステップS101では光ディスクDの装填を待機する。そして光ディスクDが装填された場合は、ステップS102において、L1層・L0層の反射率の測定処理を実行する。すなわち、先に述べたようにしてサーボ回路11等必要な各部を制御して各記録層にフォーカスオンを実行させる。そして、これに伴いA/D変換器15から入力される各記録層でのRF信号の振幅値を、各記録層での反射率の情報として取得する。
続くステップS103では、基準変化量Dref1〜Dref4の計算処理を実行する。つまり、ステップS102にて取得した各記録層の反射率の値に基づいて各基準変化量Drefの値を計算する。先にも述べたように、各基準変化量Drefの計算は、例えば測定した各記録層の反射率の値と予め設定された関数とを用いて行うことができる。
その上で、続くステップS104では、計算した基準変化量Dref1〜Dref4の値をサーボ回路11に指示する。
なお、この図9では光ディスクDの装填に応じて直ちに反射率の測定処理を実行する場合を例示したが、反射率の測定処理を実行するタイミングは、光ディスクDの装填後の任意のタイミングとすることができる。
図10は、フォーカスジャンプ制御部28によって行われるべきフォーカスジャンプ制御処理として、L1層からL0層へのフォーカスジャンプ動作時に対応して行われるべき処理動作について示している。
先ず、ステップS201では、システムコントローラ10からのフォーカスジャンプ指令を待機する。つまり、この図10の場合はL0層へのフォーカスジャンプ指令を待機する。
そして、このようなL0層へのフォーカスジャンプ指令に応じては、次のステップS202において、先ずは現在のステータスとして「stage1」を設定した後、続くステップS203においてキック電圧の出力処理を行う。
続くステップS204では、フォーカスエラー信号FEの振幅値を取得する。また、次のステップS205では、ピークホールド回路27からのピークホールド値RF-PHを取得し、さらに次のステップS206ではピークホールド値RF-PHの変化量Dlevを計算する。
なお、先にも述べたように、変化量Dlevは直前にサンプリングされたピークホールド値RF-PHとの差分を計算するので、この図に示すままの処理では初回に行われるステップS206において変化量Dlevは計算されないことになる。そこで実際には、図示は省略するが1サンプリングタイミング分待機して直前のサンプル値を保持するための処理を追加するなどの対策を施す。これにより、初回のステップS206においても変化量Dlevを計算することができる。
続くステップS207では、現在設定されている「stage」の判別を行う。ステップS207において、現在の「stage」が「stage1」である場合にはステップS208に処理を進め、「stage2」である場合にはステップS211に進む。また、「stage3」である場合にはステップS215に進み、「stage4」である場合はステップS219に処理を進める。
先ず、「stage1」に対応して行われるべきステップS208では、フォーカスエラー信号FEの振幅値が閾値th1を下回る(FE<th1)か否かの判別を行う。このステップS208において、FE<th1ではないとして否定結果が得られた場合は、ステップS209に進み、変化量Dlevが第1基準変化量Dref1を下回る(Dlev<Dref1)か否かについての判別を行う。このステップS209においてもDlev<Dref1ではないとして否定結果が得られた場合は、図示するようにして先のステップS204に戻り、次のサンプリングタイミングでのフォーカスエラー信号FEの振幅値取得(S204)、ピークホールド値RF-PHの取得(S205)、変化量Dlevの計算(S206)、「stage」の判別(S206)を行うようにされる。
一方、上記ステップS208においてFE<th1であるとして肯定結果が得られた場合、またステップS209においてDlev<Dref1であるとして肯定結果が得られた場合は、共にステップS210に進み、「stage2」の設定処理を実行した後に、ステップS204に戻るようにされる。
つまり、これによってFE<th1の条件か或いはDlev<Dref1の条件の何れかが成立(つまりstage1の条件が成立)した場合に、次の条件判別(stage2)に移行するようにされている。
また、「stage2」に対応して行われるべきステップS211では、フォーカスエラー信号FEの振幅値が閾値th2を上回る(FE>th2)か否かの判別を行う。このステップS211において、FE>th2ではないとして否定結果が得られた場合は、ステップS212に進み、変化量Dlevが第2基準変化量Dref2を下回る(Dlev<Dref2)か否かについての判別を行う。そして、このステップS212においてもDlev<Dref2ではないとして否定結果が得られた場合は、図示するようにして先のステップS204に戻り、次のサンプリングタイミングでの処理(S204〜S206)に移行するようにされる。
一方、上記ステップS211においてFE>th2であるとして肯定結果が得られた場合、またステップS212においてDlev<Dref2であるとして肯定結果が得られた場合は共にステップS213に進み、「stage3」の設定処理を実行する。さらに、続くステップS214にてホールド電圧への切り換え処理を実行した後に、先のステップS204に戻るようにされる。
このようにして、FE>th2の条件か或いはDlev<Dref2の条件の何れかが成立(つまりstage2の条件が成立)した場合には、ホールド電圧への切り換え後に次の条件判別(stage3)に移行するようにされる。
「stage3」に対応して行われるべきステップS215では、フォーカスエラー信号FEの振幅値が閾値th3を上回る(FE>th3)か否かの判別を行う。ステップS215において、FE>th3ではないとして否定結果が得られた場合は、ステップS216に進み、変化量Dlevが第3基準変化量Dref3を上回る(Dlev>Dref3)か否かについての判別を行う。そして、このステップS216においてDlev>Dref3ではないとして否定結果が得られた場合は、図示するようにして先のステップS204に戻り、次のサンプリングタイミングでの処理に移行するようにされる。
一方、上記ステップS215においてFE>th3であるとして肯定結果が得られた場合、またステップS216においてDlev>Dref3であるとして肯定結果が得られた場合は共にステップS217に進み、「stage4」の設定処理を実行した上で、さらに次のステップS218にてブレーキ電圧への切り換え処理を実行した後に、先のステップS204に戻るようにされる。
このようにして、FE>th3の条件か或いはDlev>Dref3の条件の何れかが成立(つまりstage3の条件が成立)した場合には、ブレーキ電圧への切り換え後に次の条件判別(stage4)に移行する。
また、「stage4」に対応して行われるべきステップS219では、フォーカスエラー信号FEの振幅値が閾値th4を下回る(FE<th4)か否かの判別を行う。ステップS219において、FE<th4ではないとして否定結果が得られた場合は、ステップS220に進み、変化量Dlevが第4基準変化量Dref4を上回る(Dlev>Dref4)か否かについての判別を行う。そして、このステップS220においてDlev>Dref4ではないとして否定結果が得られた場合は、図示するようにして先のステップS204に戻るようにされる。
一方、上記ステップS219においてFE<th4であるとして肯定結果が得られた場合、またステップS220においてDlev>Dref4であるとして肯定結果が得られた場合は共にステップS221に進み、サーボ演算部出力への切り換え処理を実行する。すなわち、先のステップS218のブレーキ電圧への切り換え処理に応じて選択されていた端子t3から端子t2への端子切り換え制御を行う。
これによりフォーカスサーボの引き込みが行われ、L0層へのフォーカスジャンプ動作が完了する。
ステップS221の処理を実行すると、図示するようにして「RETURN」となる。
また、次の図11は、L0層からL1層へのフォーカスジャンプ動作時に対応してフォーカスジャンプ制御部28によって行われるべき処理動作について示している。
先の図10と比較してわかるように、このL0層→L1層へのフォーカスジャンプ動作時に対応した処理動作としては、各条件判別の内容が異なる以外は、図10の場合と同様の処理の流れとなる。
先ずステップS301としては、L0層からL1層へのフォーカスジャンプ指令を待機する。そして、このようなL1層へのフォーカスジャンプ指令に応じて行われる以下のステップS302〜S307としては、図10のステップS202〜S207と同様の処理を実行する。
図10との相違点としては、先ず「stage1」の条件判別として行われるべきステップS308、S309として、図10の場合のステップS208、S209ではそれぞれFE<th1か否か、Dlev<Dref1か否かを判別していたものを、FE>th4か否か、Dlev<Dref4か否かの判別を行うようにされる。
また、「stage2」の条件判別として行われるべきステップS311、S312として、図10の場合のステップS211、S212ではそれぞれFE>th2か否か、Dlev<Dref2か否かを判別していたものを、FE<th3か否か、Dlev<Dref3か否かの判別を行うようにされる。
さらに、「stage3」の条件判別として行われるべきステップS315、S316として、図10の場合のステップS215、S216ではそれぞれFE>th3か否か、Dlev>Dref3か否かを判別していたものを、FE<th2か否か、Dlev>Dref2か否かの判別を行うようにされる。
また、「stage4」の条件判別として行われるべきステップS319、S320として、図10の場合のステップS219、S220ではそれぞれFE<th4か否か、Dlev>Dref4か否かを判別していたものを、FE>th1か否か、Dlev>Dref1か否かの判別を行うようにされる。
続いて、次の図12には、図10、図11によって実現されるフォーカスジャンプ動作と共に実行されるべきタイムアウト処理を実現するための処理動作について示している。なお、この図12に示す処理動作としてもフォーカスジャンプ制御部28が実行するものである。
先ず、ステップS401ではフォーカスジャンプ指令を待機し、フォーカスジャンプ指令があった場合にはステップS402においてタイムカウントをスタートする。
続くステップS403では、キック最大時間長が経過したか否かについて判別し、カウントした時間長が予め定められたキック最大時間長を経過していないとして否定結果が得られた場合は、ステップS404に進んでホールド電圧への切り換え処理を実行したか否かについて判別する。すなわち、図10のステップS214又は図11のステップS314が実行されたか否かを判別し、実行されていないとして否定結果が得られた場合はステップS403に戻るようにされる。
このようなステップS403→S404→S403のループ処理により、キック最大時間長の経過とホールド電圧への切り換えの何れかを待機するようにされている。
そして、上記ステップS403にてキック最大時間長が経過したとして肯定結果が得られた場合は、ステップS405にてタイムカウントをリセットした後、続くステップS406にてホールド電圧に強制切り換えするための処理を実行する。つまり、スイッチSWに端子t3を選択させる。このような端子強制切り換え処理を実行すると、ステップS407に処理を進める。
また、上記ステップS404において、ホールド電圧への切り換えを行ったとして肯定結果が得られた場合は、そのままステップS407に処理を進める。
ステップS407では、ブレーキ電圧への切り換え処理が実行されるのを待機する。先の図10のステップS218又は図11のステップS318の処理が実行されて、ブレーキ電圧の切り換えが行われたとした場合は、ステップS408においてタイムカウントを開始する。
続くステップS409においては、ブレーキ最大時間長が経過したか否かについて判別し、カウントした時間長が予め定められたブレーキ最大時間長を経過していないとして否定結果が得られた場合は、ステップS410に進んでサーボ演算部出力への切り換え処理を実行したか否かについて判別する。すなわち、図10のステップS221又は図11のステップS321が実行されたか否かを判別し、実行されていないとして否定結果が得られた場合はステップS409に戻るようにされる。これらステップS409→S410→S409のループ処理により、ブレーキ最大時間長の経過とサーボ演算部出力への切り換えの何れかを待機するようにされている。
そして上記ステップS409においてブレーキ最大時間長が経過したとして肯定結果が得られた場合は、ステップS411にてタイムカウントをリセットした後、続くステップS412にてサーボ演算部出力に強制切り換えするための処理を実行する。すなわち、スイッチSWに端子t2を選択させる。このような端子強制切り換え処理を実行すると、図示するように「RETURN」となる。
また、上記ステップS410において、サーボ演算部出力への切り換えを行ったとして肯定結果が得られた場合はそのまま「RETURN」となる。
なお、ここではタイムアウト処理が図10、図11の処理と並行して行われるものとしたが、図10、図11の処理に図12のタイムアウト処理を組み込んで並行処理としないことも可能である。
これまでで説明してきたように、第1の実施の形態では、フォーカスジャンプ時において、フォーカスエラー信号FEの振幅値についての所定条件の成立の有無と共に、さらにRF信号のピークホールド値RF-PHについての所定条件の成立の有無も並行して判別し、何れかの条件が満たされた場合に、少なくともキック電圧から他の電圧への切り換えを行うものとしている。
これによれば、球面収差補正値がジャンプ先の記録層に合わせた値に調整されることでフォーカスエラー信号FEの振幅が充分に得られない場合にも、ピークホールド値RF-PH側の所定条件成立に応じて適切とされるタイミングでキック電圧→他の電圧への切り換えを行うことができ、フォーカスジャンプ動作が不能となってしまう事態の発生を有効に回避することができる。
なお、このような球面収差補正のずれに伴う問題の回避のみをポイントとするのであれば、少なくともフォーカスエラー信号FEによる条件判別とピークホールド値RF-PHによる条件判別との併用は、stage1(つまりL0層へのジャンプ時はFE<th1,L1層へのジャンプ時はFE>th4)とstage2(L0層へのジャンプ時はFE>th2、L1層へのジャンプ時はFE<th3)とに限ればよい。
但し、第1の実施の形態のようにしてstage3(L0層へのジャンプ時はFE>th3,L1層へのジャンプ時はFE<th2)とstage4(L0層へのジャンプ時はFE<th4,L1層へのジャンプ時はFE>th1)についてもピークホールド値RF-PHについての条件判別を併用すれば、万が一ジャンプ先の記録層側でもフォーカスエラー信号FEの振幅低下が生じて、フォーカスエラー信号FEの条件判別のみでは適正にジャンプ動作が行えないという事態に陥る可能性がある場合にも、フォーカジャンプ動作を行えるようにすることができる。
ここで、フォーカスサーボとしては、フォーカスエラー信号FEに基づいて実行されることから、フォーカスエラー信号FE以外の信号についての条件判別に基づくタイミングでフォーカスサーボの引き込みを開始してしまうと、安定した引き込みが行えなくなる可能性がある。その意味で、フォーカスエラー信号FEについての条件判別を行わず、ピークホールド値RF-PHの条件判別のみに基づいてジャンプ時の各種タイミング検出を行うもとすると、安定したジャンプ動作を行うことが困難となってしまう可能性がある。
実施の形態では、あくまでフォーカスエラー信号FEの条件判別に併用するかたちでピークホールド値RF-PHの条件判別を行っている。この点で、ピークホールド値RF-PHの条件判別のみでジャンプ時の各種タイミング検出を行う場合と比較すれば、より安定したフォーカスサーボの引き込みを行うことができる。
また、実施の形態では、フォーカスエラー信号FEによる条件判別に加えて、ピークホールド値RF-PHによる条件判別を併用するものとしたことで、フォーカスエラー信号FEについての条件が成立しない場合に即座にタイムアウト処理に移行してしまうことを防止することができる。すなわち、タイムアウト処理は実際の反射光信号に基づかない強制処理であるため、このようにタイムアウト処理に即座に移行しないようにできる本実施の形態によれば、その分安定したフォーカスジャンプ動作を実現できる。
特に、最終的な引き込みを行うstage4についてもピークホールド値RF-PHについての条件判別を併用するものとすれば、万が一stage4でもフォーカスエラー信号振幅が充分でない場合にも、ピークホールド値RF-PHの条件判別結果に基づき引き込みタイミングを行うことが可能となり、そうすれば、タイムアウト処理のような実際に得られる反射光信号と無関係なタイミングで引き込みが行われてしまう場合との比較では、より安定した引き込みを行うことが可能となる。
また、本実施の形態では、装填された光ディスクDについて実際に各記録層の反射率を測定し、その結果に基づきピークホールド値RF-PHについての条件判別のための各基準変化量Drefを求めるようにしたことで、光ディスクDごとに各記録層間の反射率差がばらつく場合に対応して、ジャンプ時の各種のタイミング検出をより正しく行うことができる。
<第2の実施の形態>

続いては第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態は、ジャンプ動作時における最終的なサーボ引き込み手法に改良を加えたものである。
なお、第2の実施の形態のディスクドライブ装置の全体構成としては、先の図1に示したものと同様となるので改めての説明は省略する。
第2の実施の形態では、先のstage4の条件としてのフォーカスサーボの引き込み条件の判別を、フォーカスサーボ演算部22のサーボ演算出力値とホールド電圧生成部24のホールド電圧値との大小関係を比較した結果に基づき行うようにしたものである。具体的には、サーボ演算出力をモニタ信号とし、その閾値をホールド電圧値として行うようにしたものである。
このような第2の実施の形態としての動作を、次の図13、図14を参照して説明する。
図13、図14は、第2の実施の形態として動作を説明するための図として、図13ではL1層からL0層へのフォーカスジャンプ時に対応して行われる動作を、また図14ではL0層からL1層へのフォーカスジャンプ時に対応して行われる動作を示している。
なお、これらの図では、フォーカスジャンプ時に得られるフォーカスエラー信号FEとフォーカスサーボ演算部22の出力(サーボ演算出力)とフォーカスドライブ信号FDとを示している。
先ず、第2の実施の形態の場合、通常ではフォーカスサーボループがオフとされたことに応じてオフとされるフォーカスサーボ演算部22の演算動作を継続させるものとし、これによりジャンプ中にも得られるようになるサーボ演算出力を対象として、ホールド電圧生成部23からのホールド電圧を閾値とした条件判別を行う。
具体的に、図13のL1層→L0層の場合は、図示するようにしてサーボ演算出力の値がホールド電圧の値を下回ったことに応じ、ブレーキ電圧からサーボ演算出力への切り換えを行う。
また、図14のL0層→L1層へのジャンプ時には、サーボ演算出力の値がホールド電圧の値を上回ったことに応じ、ブレーキ電圧からサーボ演算出力への切り換えを行うものである。
なお、ここではstage4としての最終的なフォーカスサーボの引き込みのための条件判別のみについて主に述べたが、それ以前のstage1〜stage3の条件判別としては、この場合、先の第1の実施の形態の場合と同様の判別を行うものとしている。
図15は、第2の実施の形態としての動作を実現するためのサーボ回路50の内部構成について示している。なお、既に先の図8にて説明した部分と同様となる部分については同一符号を付して説明を省略する。
この場合は、先の図8のフォーカスジャンプ制御部28に代えて、フォーカスジャンプ制御部51が備えられる。このフォーカスジャンプ制御部51は、先のフォーカスジャンプ制御部28と比較して以下で説明する点のみが相違するものとなるが、他の部分については同様となる。
この場合のフォーカスジャンプ制御部51に対しては、図示するようにして新たにフォーカスサーボ演算部22からのサーボ演算出力と、ホールド電圧生成部24からのホールド電圧とが入力されるようになっている。そして、この場合のフォーカスジャンプ制御部51は、フォーカスサーボループをオフとした(つまり端子t2→端子t3の切り換え)以降も、フォーカスサーボ演算部22による演算動作が停止されないように制御を行う。
さらに、ジャンプ動作中のstage4の条件判別として、上記サーボ演算出力の値とホールド電圧の値とに基づき、先の図13、図14にて説明した条件判別を行い、条件成立に応じてスイッチSWの端子切り換え制御(端子t3→端子t2)を行う。
ここで、上記のようにしてジャンプ中もサーボ演算出力を継続させておくものとすれば、サーボの引き込みがより安定的に行われるようにすることができる。
すなわち、従来のフォーカスジャンプの手法では、ジャンプ中はサーボ演算出力を停止させておき、フォーカスエラー信号FEの振幅値と閾値th4(又は閾値th1)との条件判別結果に基づくタイミングでサーボ演算を再開させ、そのタイミングにおいて同時に演算値の出力も開始させるものとしていたが、このことで、サーボ演算のためのフィルタ計算結果が落ち着かず、引き込みをスムーズに行えない場合があった。
これに対し第2の実施の形態によれば、サーボ演算はジャンプ中も継続して行われ、且つサーボ演算出力に基づくタイミングで引き込み(つまりサーボ演算出力への切り換え)が行われるので、その分よりスムーズな引き込みを実現することができる。
なお、このようにジャンプ動作中においてもサーボ演算出力を継続させるという点については、既に従来において提案されている。
すなわち、例えば次の図16に示すようにして、ジャンプ中もサーボ演算出力を継続させ、フォーカスエラー信号FEがstage4としての条件(この図ではFE<th4)を満たしたことに応じ、サーボ演算出力に切り換えるという技術が知られている。
但し、第2の実施の形態では、この図16の場合のようにstage4の条件判別としてフォーカスエラー信号FEとその閾値(th4又はth1)を用いるのではなく、サーボ演算出力値とホールド電圧値とを用いるようにし、サーボ演算出力値に対しホールド電圧値を閾値としてサーボ演算出力に切り換えるものとしている。
つまり、図16の手法は、あくまでフォーカスエラー信号FEに基づくタイミングであるのに対し、本例の手法は、実際にサーボ演算出力がホールド電圧レベルに達する時点で引き込みを行うことができるので、その分よりスムーズな引き込みを行うことができるものである。
さらに第2の実施の形態では、このようにしてサーボ演算出力値についてホールド電圧値を閾値としたタイミング検出に基づき引き込みを行うものとしたことで、次の図17に示すような効果も得ることができる。
図17では、サーボ引き込みタイミング付近でのフォーカスエラー信号FEとホールド電圧との関係と、サーボ演算出力とホールド電圧との関係を模式的に示している。この図17を比較してわかるように、サーボ演算出力値がホールド電圧値に達する部分でき引き込みを行うもとすれば、サーボ演算出力が含む高域成分のはたらきで、フォーカスエラー信号FEがホールド電圧値に達する部分で引き込みを行う場合よりも図中の期間Dだけ早いタイミングで引き込み開始タイミングを検出することができる。
通常、スイッチSWにおける端子切り換えには相応のタイムラグが生じるため、このようにより早く引き込みタイミングを検出することができれば、タイムラグを解消してより適正なタイミングで実際のブレーキ電圧→サーボ演算出力への切り換えを行うことができる。すなわち、この点でも本例は引き込みの安定化が図られるものとなっている。
さらに、ホールド電圧値を閾値として引き込みタイミングを検出するようにしていることで、以下のような効果も得られる。
図18は、ホールド電圧について説明するための図である。ホールド電圧値は、先にも説明したように、例えば図18(a)にて矢印で示すような光ディスクDのトラック1周内の区間について、これを所定区間ごとに分けたときに、それぞれの区間内でのフォーカスエラー信号FEのセンターレベルを計算して求められるものとなる。
図18(b)は、トラック1周の区間で得られるホールド電圧レベルを例示している。このようにホールド電圧レベルは、例えば光ディスクDの面ぶれ等に起因してトラック1周ごとに図のような変動を繰り返すことになる。
このとき、例えば仮に図18(b)中の両矢印で示すようなホールド電圧レベルとフォーカスエラー信号FEの0レベルとの差が比較的大きな部分で、例えば従来どおりフォーカスエラー信号FEの振幅とその閾値に基づく手法で引き込みタイミングが検出されたとする。従来手法では、タイミング検出のための閾値はそれが固定値である以上、例えば0レベルを基準としてその値を設定することになる。このことに伴っては、実際のジャストフォーカス点となるポイントとはかけ離れたポイントで引き込みが開始されることになり、その分サーボ演算のためのフィルタの収束に時間を要し、結果としてスムーズな引き込みを行えない可能性が高くなる。
これに対しホールド電圧を閾値として引き込みを開始する本例によれば、図18(b)の両矢印で示すようなポイントにおいてもフィルタの収束が遅れるといったことは防止でき、この点においてもよりスムーズな引き込みを実現できるものとなる。
図19、図20は、上記により説明した第2の実施の形態としての動作を実現するためにフォーカスジャンプ制御部51により行われるべき処理動作について示している。
図19はL1層からL0層へのフォーカスジャンプ動作時に対応して行われるべき処理動作について示し、図20はL0層からL1層へのフォーカスジャンプ動作時に対応して行われるべき処理動作について示している。
この場合、stage1〜stage3の条件判別としては、先の第1の実施の形態の場合と同様とされるので、図19のステップS501〜S518については図10に示したステップS201〜S218と同様の処理を実行し、また図20のステップS601〜S618としては図11のステップS301〜S318と同様の処理を実行する。但し第2の実施の形態の場合、フォーカスジャンプ指令に応じてフォーカスサーボ演算部22におけるサーボ演算が停止されないように制御を行う(図示せず)点は、図10、図11の場合と異なることになる。
この場合は、図19のステップS518、図20のステップS618にてそれぞれブレーキ電圧への切り換えを行った後、stage4の条件判別として行われるべきステップS519の処理と、ステップS619の処理とが異なるものとなる。
すなわち、先ず図19のステップS519では、フォーカスサーボ演算部22より入力されるサーボ演算出力値が、ホールド電圧生成部23から入力されるホールド電圧値(Holdレベル)を下回るか否かを判別する。
サーボ演算出力<Holdレベルでないとして否定結果が得られた場合はステップS504に戻り、また、サーボ演算出力<Holdレベルであるとして肯定結果が得られた場合はステップS520に進み、サーボ演算部出力への切り換え処理を行って「RETURN」となる。
また、図20のステップS619では、フォーカスサーボ演算部22より入力されるサーボ演算出力値が、ホールド電圧生成部23から入力されるホールド電圧値(Holdレベル)を上回るか否かを判別する。そして、サーボ演算出力>Holdレベルでないとして否定結果が得られた場合はステップS604に戻り、また、サーボ演算出力>Holdレベルであるとして肯定結果が得られた場合はステップS620に進んで、サーボ演算部出力への切り換え処理を行って「RETURN」となる。
なお、上記による説明では、stage1〜stage3の条件判別は、第1の実施の形態と同様にフォーカスエラー信号FEと共にピークホールド値RF-PHを併用するものとしたが、従来どおりフォーカスエラー信号FEとその閾値(th1〜th3)とに基づく条件判別のみを行うようにすることもできる。
また、上記説明では、ステップS518、ステップS618におけるブレーキ電圧への切り換え後に、それぞれステップS504、ステップS604に戻ってからステップS519、ステップS619にそれぞれ移行するようにされる場合を例示したが、これに代えて、ステップS518を実行した後は直接的にステップS519に移行し、またステップS618を実行した後は直接的にステップS619に移行するようにされてもよい。その場合、ステップS519、S619は、それぞれサーボ演算出力<Holdレベル、サーボ演算出力>Holdレベルとなるのを待機する処理となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明としてはこれまでに説明した具体例に限定されるべきものではない。
例えば、これまでの説明では、記録層を2層有する光ディスクDについて、第1記録層と第2記録層との間でのフォーカスジャンプ動作を行う場合について説明したが、本発明としては、記録層が3層以上とされる場合において、各記録層間でフォーカスジャンプ動作を行う場合にも適用することができる。
また、これまでの説明では、ピークホールド値RF-PHの変化量を基準として条件判別を行うものとしたが、ピークホールド値RF-PHのレベルを基準として条件判別を行うこともできる。
その場合も、予めジャンプ時のピークホールド値RF-PHの特性について実験を行っておくことで、フォーカスエラーFE側で閾値th1〜th4の条件が満たされるタイミング付近でのピークホールド値RF-PHのレベルを割り出しておき、それらのレベルを閾値として条件判別を行えばよい。
また、このようにレベルに基づくようにした場合としても、記録層間の反射率差のばらつきに対応するときには、例えば予め反射率差の異なる複数の光ディスクDについて実験を行った結果からフォーカスエラーFE側で閾値th1〜th4の条件が満たされるタイミングと、そのときのピークホールド値RF-PHのレベルとの関係を表す関数を求めておき、実際に測定した各層の反射率とこの関数とを用いてピークホールド値RF-PH側についての上記各閾値を計算すればよい。
また、これまでの説明では、キック電圧からホールド電圧に切り換えた後にブレーキ電圧に切り換えるフォーカスジャンプ手法を採る場合に本発明を適用する場合を例示したが、例えばキック電圧からブレーキ電圧に直接的に切り換えを行うなど他のジャンプ手法が採られる場合にも本発明は好適に適用できる。
また、これまでの説明では、本発明がディスク状の光記録媒体に対応する場合を例示したが、本発明としては、光記録媒体(光の照射により信号の記録再生が行われる記録媒体)に対する記録及び/又は再生を行う光記録媒体駆動装置であれば広く適用することができる。
本発明の実施の形態としての光記録媒体駆動装置の内部構成について示したブロック図である。 2層BDとしての光ディスクの断面構造について説明するための断面図である。 球面収差補正機構を備えた光ピックアップの構成例について示した図である。 フォーカスジャンプ時におけるRF信号のピークホールド値の特性について主に説明するための図である。 各記録層間で反射率差がある場合のフォーカスジャンプ時におけるRF信号のピークホールド値の特性について主に説明するための図である。 第1の実施の形態としてのフォーカスジャンプ動作として、第1記録層(L1層)から第2記録層(L0層)へのジャンプ動作について説明するための図である。 第1の実施の形態のフォーカスジャンプ動作として、第2記録層(L0層)から第1記録層(L1層)へのジャンプ動作について説明するための図である。 第1の実施の形態としての光記録媒体駆動装置が備えるサーボ回路の内部構成として、主にフォーカス制御系に係る構成部分を抽出して示したブロック図である。 反射率の測定とその測定結果に基づく各基準変化量の計算時に対応して行われるべき処理動作について示したフローチャートである。 第1の実施の形態としてのフォーカスジャンプ動作として、第1記録層から第2記録層へのジャンプ動作を実現するために行われるべき処理動作について示したフローチャートである。 第1の実施の形態としてのフォーカスジャンプ動作として、第2記録層から第1記録層へのジャンプ動作を実現するために行われるべき処理動作について示したフローチャートである。 タイムアウト処理として実行すべき処理動作について示したフローチャートである。 第2の実施の形態のフォーカスジャンプ動作として、第1記録層から第2記録層へのジャンプ動作について説明するための図である。 第2の実施の形態としてのフォーカスジャンプ動作として、第2記録層から第1記録層へのジャンプ動作について説明するための図である。 第2の実施の形態としての光記録媒体駆動装置が備えるサーボ回路の内部構成として、主にフォーカス制御系に係る構成部分を抽出して示したブロック図である。 ジャンプ中にサーボ演算出力を継続させる従来手法について説明するための図である。 フォーカスエラー信号を基準とした場合とサーボ演算出力を基準とした場合とで引き込みタイミングに差が生じることについて説明するための図である。 ホールド電圧について説明するための図である。 第2の実施の形態としてのフォーカスジャンプ動作として、第1記録層から第2記録層へのジャンプ動作を実現するために行われるべき処理動作について示したフローチャートである。 第2の実施の形態としてのフォーカスジャンプ動作として、第2記録層から第1記録層へのジャンプ動作を実現するために行われるべき処理動作について示したフローチャートである。 従来のフォーカスジャンプ動作について示した図である。 L0層、L1層のそれぞれに合わせた球面収差補正値を設定した場合のRF信号ピークホールド値(RF-PH)、フォーカスエラー信号(FE)の波形を示した図である。 フォーカスジャンプ動作の失敗例について示した図である。
符号の説明
1 光ピックアップ、2 スピンドルモーター、3 スレッド機構、4 マトリクス回路、5 データ信号処理回路、6 ウォブル信号処理回路、7 デコード部、8 ホストインタフェース、9 レーザードライバ、10 システムコントローラ、11,50 サーボ回路、12 スピンドルサーボ回路、13 スピンドルドライバ、14 SA補正ドライバ、15 A/D変換器、100 ホスト機器、D 光ディスク、21 A/D変換器、22 フォーカスサーボ演算部、23 固定電圧生成部、24 Hold電圧生成部、SW スイッチ、26 フォーカスドライバ、27 ピークホールド回路、28,51 フォーカスジャンプ制御部、84 対物レンズ、87 球面収差補正レンズ、91 二軸機構

Claims (9)

  1. 複数の記録層を有する光記録媒体について記録又は再生を行う光記録媒体駆動装置であって、
    少なくとも信号読出のために上記光記録媒体に対する対物レンズを介したレーザ光照射及び反射光検出を行うとともに、上記対物レンズを少なくともフォーカス方向に駆動するフォーカス機構を有するヘッド手段と、
    上記ヘッド手段で得られる反射光信号に基づき、フォーカスエラー信号と、上記光記録媒体に記録されたデータの再生信号に相当するRF信号とを生成する信号生成手段と、
    上記複数の記録層の間でフォーカスジャンプを行うためのフォーカスジャンプ制御を行うフォーカスジャンプ制御手段と、を備え、
    上記フォーカスジャンプ制御手段は、
    フォーカスジャンプ指令に応じて上記フォーカス機構に印加すべき駆動電圧を上記対物レンズをジャンプ先の記録層方向に移動させるためのキック電圧に切り換えると共に、少なくとも当該キック電圧から他の電圧への切り換えを、上記フォーカスエラー信号の振幅値について予め定められた所定条件の成立、又は上記RF信号のピークホールド値について予め定められた所定条件の成立の何れか一方に応じて実行する、
    ことを特徴とする光記録媒体駆動装置。
  2. 上記フォーカスジャンプ制御手段は、
    上記キック電圧への切り換え後、上記フォーカスエラー信号の振幅値が予め定められた第1の閾値に基づく条件を満たすか否かについての判別と、上記RF信号のピークホールド値の変化量が予め定められた第1の基準変化量に基づく条件を満たすか否かについての判別とを並行して行い、これらの判別の結果何れかの条件が満たされた場合には、上記フォーカスエラー信号の振幅値が予め定められた第2の閾値に基づく条件を満たすか否かについての判別と、上記RF信号のピークホールド値の変化量が予め定められた第2の基準変化量に基づく条件を満たすか否かについての判別とを並行して行い、その結果何れかの条件が満たされたことに応じ、上記キック電圧から上記他の電圧への切り換えを実行する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体駆動装置。
  3. さらに、上記光記録媒体の各記録層で得られる上記RF信号のレベルを測定し、その測定結果に基づき上記第1の基準変化量と上記第2の基準変化量を上記フォーカスジャンプ制御手段に設定する基準変化量設定手段を備える、
    ことを特徴とする請求項2に記載の光記録媒体駆動装置。
  4. 上記光記録媒体は、上記レーザ光が入射する表面側から最も近い第1記録層とそれ以外の第2記録層との2つの記録層を有し、
    上記フォーカスジャンプ制御手段は、
    上記第1記録層から上記第2記録層へのフォーカスジャンプ指令に応じては、
    上記キック電圧への切り換え後、上記フォーカスエラー信号の振幅値が予め定められた第1閾値を下回るか否かについての判別と、上記RF信号のピークホールド値の変化量が予め定められた第1基準変化量を下回る否かについての判別とを並行して行い、これらの判別の結果何れかの条件が満たされた場合には、上記フォーカスエラー信号の振幅値が予め定められた第2閾値を上回るか否かについての判別と、上記RF信号のピークホールド値の変化量が予め定められた第2基準変化量を下回るか否かについての判別とを並行して行い、その結果何れかの条件が満たされたことに応じ、上記キック電圧から上記他の電圧への切り換えを実行すると共に、
    上記第2記録層から上記第1記録層へのフォーカスジャンプ指令に応じては、
    上記キック電圧への切り換え後、上記フォーカスエラー信号の振幅値が予め定められた第4閾値を上回るか否かについての判別と、上記RF信号のピークホールド値の変化量が予め定められた第4基準変化量を下回る否かについての判別とを並行して行い、これらの判別の結果何れかの条件が満たされた場合には、上記フォーカスエラー信号の振幅値が予め定められた第3閾値を下回るか否かについての判別と、上記RF信号のピークホールド値の変化量が予め定められた第3基準変化量を下回るか否かについての判別とを並行して行い、その結果何れかの条件が満たされたことに応じ、上記キック電圧から上記他の電圧への切り換えを実行する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体駆動装置。
  5. さらに、上記光記録媒体の上記第1記録層と上記第2記録層で得られる上記RF信号のレベルを測定し、その測定結果に基づき上記第1基準変化量、上記第2基準変化量、上記第3基準変化量、上記第4基準変化量を上記フォーカスジャンプ制御手段に設定する基準変化量設定手段を備える、
    ことを特徴とする請求項4に記載の光記録媒体駆動装置。
  6. 複数の記録層を有する光記録媒体について記録又は再生を行う光記録媒体駆動装置として、少なくとも信号読出のために上記光記録媒体に対する対物レンズを介したレーザ光照射及び反射光検出を行うとともに、上記対物レンズを少なくともフォーカス方向に駆動するフォーカス機構を有するヘッド手段と、上記ヘッド手段で得られる反射光信号に基づき、フォーカスエラー信号と、上記光記録媒体に記録されたデータの再生信号に相当するRF信号とを生成する信号生成手段とを備えた光記録媒体駆動装置におけるフォーカスジャンプ方法であって、
    フォーカスジャンプ指令に応じて上記フォーカス機構に印加すべき駆動電圧を上記対物レンズをジャンプ先の記録層方向に移動させるためのキック電圧に切り換えると共に、少なくとも当該キック電圧から他の電圧への切り換えを、上記フォーカスエラー信号の振幅値について予め定められた所定条件の成立、又は上記RF信号のピークホールド値について予め定められた所定条件の成立の何れか一方に応じて実行する、
    ことを特徴とするフォーカスジャンプ方法。
  7. 複数の記録層を有する光記録媒体について記録又は再生を行う光記録媒体駆動装置であって、
    少なくとも信号読出のために上記光記録媒体に対する対物レンズを介したレーザ光照射及び反射光検出を行うとともに、上記対物レンズを少なくともフォーカス方向に駆動するフォーカス機構を有するヘッド手段と、
    上記ヘッド手段で得られる反射光信号に基づき、少なくともフォーカスエラー信号を生成する信号生成手段と、
    上記フォーカスエラー信号を入力してフォーカスサーボのためのサーボ演算を行うサーボ演算手段と、
    上記光記録媒体上の各区間ごとの上記フォーカスエラー信号のセンターレベルを逐次計算し、その結果をホールド電圧として出力するホールド電圧生成手段と、
    上記複数の記録層の間でフォーカスジャンプを行うためのフォーカスジャンプ制御を行うフォーカスジャンプ制御手段と、を備え、
    上記フォーカスジャンプ制御手段は、
    上記フォーカス機構を駆動制御するための駆動電圧について、フォーカスジャンプ動作に伴い駆動される上記対物レンズを制動するためのブレーキ電圧から上記サーボ演算手段の出力値への切り換えを、上記サーボ演算手段の出力値と上記ホールド電圧の値との大小関係を比較した結果に基づき実行する、
    ことを特徴とする光記録媒体駆動装置。
  8. 上記光記録媒体は、上記レーザ光が入射する表面側から最も近い第1記録層とそれ以外の第2記録層との2つの記録層を有し、
    上記フォーカスジャンプ制御手段は、
    上記第1記録層から上記第2記録層へのフォーカスジャンプ時においては、上記サーボ演算手段の出力値が上記ホールド電圧の値を下回ったことに応じ、上記ブレーキ電圧から上記サーボ演算手段の出力値への切り換えを実行すると共に、
    上記第2記録層から上記第1記録層へのフォーカスジャンプ時においては、上記サーボ演算手段の出力値が上記ホールド電圧の値を上回ったことに応じ、上記ブレーキ電圧から上記サーボ演算手段の出力値への切り換えを実行する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の光記録媒体駆動装置。
  9. 複数の記録層を有する光記録媒体について記録又は再生を行う光記録媒体駆動装置として、少なくとも信号読出のために上記光記録媒体に対する対物レンズを介したレーザ光照射及び反射光検出を行うとともに、上記対物レンズを少なくともフォーカス方向に駆動するフォーカス機構を有するヘッド手段と、上記ヘッド手段で得られる反射光信号に基づき、少なくともフォーカスエラー信号を生成する信号生成手段と、上記フォーカスエラー信号を入力してフォーカスサーボのためのサーボ演算を行うサーボ演算手段と、上記光記録媒体上の各区間ごとの上記フォーカスエラー信号のセンターレベルを逐次計算し、その結果をホールド電圧として出力するホールド電圧生成手段とを備えた光記録媒体駆動装置におけるフォーカスジャンプ方法であって、
    上記フォーカス機構を駆動制御するための駆動電圧について、フォーカスジャンプ動作に伴い駆動される上記対物レンズを制動するためのブレーキ電圧から上記サーボ演算手段の出力値への切り換えを、上記サーボ演算手段の出力値と上記ホールド電圧の値との大小関係を比較した結果に基づき実行する、
    ことを特徴とするフォーカスジャンプ方法。
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